(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-11
(54)【発明の名称】端末装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20231228BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20231228BHJP
H04N 23/55 20230101ALI20231228BHJP
【FI】
G09F9/30 308Z
G09F9/30 365
G09F9/00 366Z
H04N23/55
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530255
(86)(22)【出願日】2021-11-01
(85)【翻訳文提出日】2023-05-18
(86)【国際出願番号】 CN2021127978
(87)【国際公開番号】W WO2022142704
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202011626314.4
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー,シーペン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,シャオリアン
(72)【発明者】
【氏名】シェン,メイジュアン
(72)【発明者】
【氏名】チー,リーナー
(72)【発明者】
【氏名】ホアン,ウェイ
【テーマコード(参考)】
5C094
5C122
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA60
5C094BA27
5C094CA20
5C122EA12
5C122FB02
5C122GE11
5G435BB05
5G435EE49
5G435LL07
(57)【要約】
本願の実施例は、表示の技術分野に関し、端末装置(100)を開示し、順に積層設置された発光層(1)及びカバープレート(2)を含み、撮像ユニット(3)をさらに含み、発光層(1)は、第1の発光層(11)及び第2の発光層(12)を含み、第1の発光層(11)が第1の所定位置(N1)に位置する場合、第1の発光層(11)の第1の方向への第1の正投影領域は、撮像ユニット(3)の第2の正投影領域と重なり、第1の方向は、発光層(1)からカバープレート(2)に指向する方向であり、第1の発光層(11)が第2の所定位置に位置する場合、発光層(1)の第3の正投影領域は、第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、或いは、第1の正投影領域と第2の正投影領域は、少なくとも部分的に重ならず、第2の発光層(12)は、第1のサブ発光層(121)と、第2の正投影領域に正対する第2のサブ発光層(122)とを含み、第2のサブ発光層(122)の画素密度は、第1のサブ発光層(121)の画素密度より小さい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
順に積層設置された発光層及びカバープレートを含み、撮像ユニットをさらに含み、前記撮像ユニットと前記発光層は、前記カバープレートの同じ側に位置し、
前記発光層は、第1の発光層及び第2の発光層を含み、前記第1の発光層は、第1の所定位置から第2の所定位置に移動することができ、
前記第1の発光層が前記第1の所定位置に位置する場合、前記第1の発光層の第1の方向への第1の正投影領域は、前記撮像ユニットの前記第1の方向への第2の正投影領域と重なり、前記第1の方向は、前記発光層と前記カバープレートの積層方向であり、
前記第1の発光層が前記第2の所定位置に位置する場合、前記発光層の前記第1の方向への第3の正投影領域は、前記第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、
或いは、前記第1の発光層が前記第2の所定位置に位置する場合、前記第1の正投影領域と前記第2の正投影領域は、少なくとも部分的に重ならず、前記第2の発光層は、第1のサブ発光層と、前記第2の正投影領域に正対する第2のサブ発光層とを含み、前記第2のサブ発光層の画素密度は、前記第1のサブ発光層の画素密度より小さい、端末装置。
【請求項2】
前記第1の発光層は、第2の方向に沿って前記第1の所定位置から前記第2の所定位置に移動することができ、前記第2の方向は、前記第1の方向に垂直であり、
前記第1の発光層が前記第1の所定位置に位置する場合、前記第1の発光層は、前記第2の発光層と前記撮像ユニットとの間に設置され、
前記第1の発光層が前記第2の所定位置に位置する場合、前記第1の発光層は、少なくとも部分的に前記撮像ユニットの光路外に位置し、前記光路の方向は、前記第1の方向である、請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記撮像ユニットは、感光層と、前記感光層の前記カバープレートに隣接する側に設置された光学レンズとを含み、前記第1の発光層は、前記撮像ユニット内に移動可能に設置され、
前記第1の発光層が前記第1の所定位置に位置する場合、前記第1の発光層は、前記光学レンズの前記感光層から離れる側に位置し、
前記第1の発光層が前記第2の所定位置に位置する場合、前記第1の発光層は、少なくとも部分的に前記撮像ユニットの光路外に位置し、前記光路の方向は、前記第1の方向である、請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
前記第2のサブ発光層は、前記撮像ユニット内に設置され、前記第1のサブ発光層と前記第2のサブ発光層は、回転可能に接続され、
前記第1の発光層が前記第2の所定位置に位置し、かつ前記第2のサブ発光層が前記第1のサブ発光層を中心として第3の所定位置に回転する場合、前記第1の発光層及び前記第2のサブ発光層は、いずれも少なくとも部分的に前記光路外に位置する、請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
前記第2のサブ発光層は、複数の画素領域と、隣接する画素領域間の隙間領域とを含み、前記隙間領域には、前記第2のサブ発光層を貫通する貫通孔が設置される、請求項2~4のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項6】
前記第1の発光層の画素密度と前記第2のサブ発光層の画素密度との和は、前記第1のサブ発光層の画素密度に等しい、請求項2~5のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項7】
前記第1の発光層の画素密度と前記第2のサブ発光層の画素密度との比は、1~4の範囲にある、請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
前記第1のサブ発光層は、第1の画素構造を有し、前記第2のサブ発光層は、第2の画素構造を有し、前記第1の発光層は、第3の画素構造を有し、
前記第1の発光層が前記第1の所定位置に位置する場合、前記第1の画素構造の前記カバープレートへの正投影パターンは、第1のパターンであり、前記第2の画素構造の前記カバープレートへの正投影パターンは、第2のパターンであり、前記第3の画素構造の前記カバープレートへの正投影パターンは、第3のパターンであり、前記第2のパターンと前記第3のパターンが重畳して形成したパターン形状は、前記第1のパターンのパターン形状と同じである、請求項2~7のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項9】
前記第1の発光層と前記第2の発光層は、同層に設置され、
前記第1の発光層が前記第1の所定位置に位置する場合、前記第1の発光層は、前記撮像ユニットと前記カバープレートとの間に位置し、
前記第1の発光層が前記第2の所定位置に位置する場合、前記発光層は、少なくとも部分的に前記撮像ユニットの光路外に位置し、前記光路の方向は、前記第1の方向である、請求項1に記載の端末装置。
【請求項10】
前記撮像ユニットは、感光層と、前記感光層の前記カバープレートに隣接する側に設置された光学レンズとを含み、前記第1の発光層と前記第2の発光層は、同層に設置され、
前記第1の発光層が前記第1の所定位置に位置する場合、前記第1の発光層は、前記撮像ユニット内に位置し、かつ前記光学レンズの前記感光層から離れる側に位置し、
前記第1の発光層が前記第2の所定位置に位置する場合、発光層は、少なくとも部分的に前記撮像ユニットの光路外に位置し、前記光路の方向は、前記第1の方向である、請求項1に記載の端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(相互参照)
本願は、2020年12月31日に提出された中国特許出願第「202011626314.4」号に基づくものであり、かつ該中国特許出願の優先権を主張するものであり、該中国特許出願の全ての内容は、参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本願の実施例は、表示の技術分野に関し、特に端末装置に関する。
【背景技術】
【0003】
OLED(Organic Light-Emitting Diode)は、有機電界発光ダイオードと呼ばれる。OLED表示技術は、全固体で、能動発光型で、高コントラストで、薄型で、消費電力が少なく、応答速度が速く、作動範囲が広く、フレキシブル表示及び3D表示を実現しやすいなどの多くの利点を有するため、現在多くの表示装置に適用され、例えば、テレビ及びモバイル装置に適用される。
【0004】
技術進歩及び消費者の大画面携帯電話への需要の増加に伴い、携帯電話メーカーは、携帯電話の画面占有率を上げることに取り組んできた。いわゆるフレームレス携帯電話からノッチスクリーンまで、さらに水滴型ノッチスクリーンと昇降カメラの設計、及び折り畳み画面の登場まで、携帯電話の真全画面への発展傾向が明らかであり、アンダースクリーン撮像技術は、真全画面の究極の解決手段であると考えられる。
【0005】
しかしながら、発明者らは、アンダースクリーンカメラの上方の表示領域に画素があるため、該領域の透過率が影響を受け、それにより、アンダースクリーンカメラへの入射光量が不足し、フロントカメラにより撮影するときに結像が不鮮明であるという問題が存在することを発見した。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施例に係る端末装置は、
順に積層設置された発光層及びカバープレートを含み、撮像ユニットをさらに含み、前記撮像ユニットと前記発光層は、前記カバープレートの同じ側に位置し、前記発光層は、第1の発光層及び第2の発光層を含み、前記第1の発光層は、第1の所定位置から第2の所定位置に移動することができ、前記第1の発光層が前記第1の所定位置に位置する場合、前記第1の発光層の第1の方向への第1の正投影領域は、前記撮像ユニットの前記第1の方向への第2の正投影領域と重なり、前記第1の方向は、前記発光層と前記カバープレートの積層方向であり、前記第1の発光層が前記第2の所定位置に位置する場合、前記発光層の前記第1の方向への第3の正投影領域は、前記第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、或いは、前記第1の発光層が前記第2の所定位置に位置する場合、前記第1の発光層の前記カバープレートへの正投影領域は、前記第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、前記第2の発光層は、第1のサブ発光層と、前記第2の正投影領域に正対する第2のサブ発光層とを含み、前記第2のサブ発光層の画素密度は、前記第1のサブ発光層の画素密度より小さい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
1つ又は複数の実施例をそれに対応する図面におけるピクチャによって例示的に説明するが、これらの例示的な説明は、実施例に対する限定するものではない。図面において、同じ参考のための数字符号を有する素子は、類似する素子として示され、別途説明がない限り、図面における図は、比例に対する限定を構成しない。
【
図1】本願の第1の実施例に係る端末装置の構造概略図である。
【
図2】本願の第2の実施例に係る端末装置の構造概略図である。
【
図3】本願の第2の実施例に係る端末装置及び制御ユニットの構造概略図である。
【
図4】本願の第2の実施例に係る第1の画素構造~第3の画素構造の構造概略図である。
【
図5】本願の第2の実施例に係る第2のサブ発光層の構造概略図である。
【
図6】本願の第3の実施例に係る端末装置の構造概略図である。
【
図7】本願の第3の実施例に係る別の構造の端末装置の構造概略図である。
【
図8】本願の第4の実施例に係る端末装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
現在、端末製品において、カメラなどの感光モジュールをスクリーンの下方に配置する必要があるが、従来のスクリーンの下方に発光材料層が設置されるため、端末製品の光透過率が低い。カメラなどの感光モジュールが外部の光信号を収集する場合、スクリーンは、十分な光線がスクリーン本体を透過することを保証できないため、カメラなどの感光モジュールが十分な光線を収集しにくく、それにより、カメラなどの感光モジュールの撮影性能に影響を与える。
【0009】
上記問題に対して、本願は、第1の発光層が第1の所定位置に位置する場合、第1の発光層のカバープレートへの第1の正投影領域が撮像ユニットのカバープレートへの第2の正投影領域と重なり、第1の発光層が第2の所定位置に位置する場合、発光層のカバープレートへの第3の正投影領域が第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、或いは、第1の発光層のカバープレートへの正投影領域が第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、第2の発光層は、第1のサブ発光層と、第2の正投影領域に正対する第2のサブ発光層とを含み、第2のサブ発光層の画素密度が第1のサブ発光層の画素密度より小さい、端末装置を提供する。該端末装置は、撮影性能を向上させるとともに、スクリーンの表示効果に影響を与えない。
【0010】
本願の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「トップ」、「ボトム」、「内側」、「外側」、「時計回り」、「反時計回り」などの用語で示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係であり、本願を説明しやすい、又は説明を簡単にするだけに用いられ、示している装置又は部品が必ず特定の方位を有し、特定の方位構造と操作を有することを表す又は暗示することではないことを理解されるべきであり、そのため本願を限定するものと解釈されるべきではない。
【0011】
用語「第1」、「第2」は、目的を説明するためだけに用いられるものであり、比較的な重要性を指示又は暗示するか、或いは示された技術的特徴の数を黙示的に指示すると理解してはいけない。これにより、「第1」、「第2」に限定されている特徴は、1つ又は複数の前記特徴を明示的又は暗示的に含むことができる。本願の説明において、明確かつ具体的な限定がない限り、「複数」とは、2つ又は2つ以上を意味する。
【0012】
用語「取り付け」、「互いに接続」、「接続」の意味は、広義的に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、着脱可能な接続であってもよく、或いは一体的に接続してもよく、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよく、或いは通信でも可能であり、直接的に接続してもよいし、中間媒体を介して間接的に接続してもよく、2つの部材の内部の連通又は2つの部材の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本願中の具体的な意味を理解することができる。
【0013】
本願の実施例の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら本願の各実施例を詳細に説明する。しかしながら、当業者であれば理解されるように、本願の各実施例において、読者が本願をよりよく理解するために多くの技術詳細を提供する。しかしながら、これらの技術詳細と以下の各実施例に基づく様々な変更及び修正がなくても、本願が特許請求している技術手段を実現することができる。
【0014】
本願の第1の実施例は、端末装置100に関し、
図1に示すように、本実施例に係る端末装置100の構造概略図は、
順に積層設置された発光層1及びカバープレート2を含み、撮像ユニット3をさらに含み、撮像ユニット3と発光層1は、カバープレート2の同じ側に位置し、発光層1は、第1の発光層11及び第2の発光層12を含み、第1の発光層11は、第1の所定位置N1から第2の所定位置N2に移動することができ、第1の発光層11が第1の所定位置N1に位置する場合、発光層1からカバープレート2に指向する方向に、第1の発光層11の第1の正投影領域は、撮像ユニット3の第2の正投影領域と重なり、第1の発光層11が第2の所定位置N2に位置する場合、発光層1からカバープレート2に指向する方向に、発光層1の第3の正投影領域は、第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならない。
【0015】
実際の応用において、発光層1は、順に積層設置されたバッファ層、N-GaN層(N型窒化ガリウム層)、多重量子井戸層、P-GaN層(P型窒化ガリウム層)及びITO層(酸化インジウムスズ層)を含む。また、本実施例に係るカバープレート2は、ガラスカバープレートである。
【0016】
本願の実施例は、少なくとも以下のような利点がある。移動可能な第1の発光層11を設置することにより、端末装置100が表示状態にある場合、第1の発光層11を第1の所定位置N1に移動させ、このときに第1の発光層11のカバープレート2への第1の正投影領域が撮像ユニット3のカバープレート2への第2の正投影領域と重なり、すなわち、撮像ユニット3の上方の領域に発光層が設置されて表示することができ、さらに端末装置100の全画面表示を実現し、端末装置100の表示効果を向上させ、端末装置100が撮影状態にある場合、第1の発光層11を第2の所定位置N2に移動させ、このときに発光層1のカバープレート2への第3の正投影領域が第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、すなわち、端末装置100が撮影状態にあるときに撮像ユニット3の上方の少なくとも一部の領域に発光層1が設置されないため、発光層1が外部の光線の撮像ユニット3への入射を遮断することを効果的に回避し、光線透過率を向上させることができ、それにより端末装置100が全画面表示を満たすとともに、撮像ユニットの撮影性能を向上させる。
【0017】
引き続き
図1a及び
図1bを参照すると、本実施例に係る第1の発光層11及び第2の発光層12は、同層に設置され、
図1aに示すように、撮像ユニット3がスリープ状態にある場合、撮像ユニット3の上方の発光層1が正常の伸展状態にあり、完全な可視画面内容を表示することができ、
図1bに示すように、撮像ユニット3が動作状態にある場合、カメラの上方の発光層1に対して物理的な屈曲操作(第2の発光層12と重なるように第1の発光層11を屈曲する)を行うことにより、撮像ユニット3の上方の領域が発光層1によって遮光されなく、それにより撮像ユニット3は、より多くの光線を受けることができ、レンズの結像を一層良好に行う。
【0018】
なお、発光層1が屈曲状態にある場合、屈曲領域の画面表示が不完全である可能性があるため、端末装置100は、このときに現在の表示内容に基づいて特別な処理を行うことができ、例えば、ステータスバー領域に対して短縮及び変位操作処理などを行い、それによりユーザーの使用体験を向上させる。
【0019】
なお、本実施例に係る端末装置100は、駆動制御ユニット(図示せず)を有し、該ユニットは、伸展状態にあるか又は屈曲状態にあるように発光層1を制御することができる。さらに、駆動制御ユニットは、屈曲状態にあるように発光層1を制御する場合、第1の発光層11を、
図1bに示すようなほぼ180度屈曲して第2の発光層12と重なる状態にする必要がなく、撮像ユニット3の光路を遮蔽しないか又は部分的に遮蔽するように第1の発光層11を屈曲することを確保すればよい。
【0020】
本願の第2の実施例は、端末装置200に関し、本実施例は、第1の実施例とほぼ同じであり、主に、本実施例において、
図2に示すように、第1の発光層11は、第1の方向Xに沿って第1の所定位置M1から第2の所定位置M2まで移動することができ、第1の方向Xは、発光層1とカバープレート2の積層方向に垂直な方向であり、第1の発光層11が第1の所定位置M1に位置する場合、第1の発光層11は、第2の発光層12と撮像ユニット3との間に設置され、第1の発光層11が第2の所定位置M2に位置する場合、第1の発光層11のカバープレート2への正投影領域は、第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、第2の発光層12は、第1のサブ発光層121と、第2の正投影領域に正対する第2のサブ発光層122とを含み、第2のサブ発光層122の画素密度は、第1のサブ発光層121の画素密度より小さいという点で相違する。
【0021】
具体的には、本実施例に係る第1の発光層11は、第2の発光層12と異なる層に設置され、第1の発光層11が第2の発光層12の基板1から離れる側に設置され、第1の発光層11は、第1の方向Xに沿って第1の所定位置M1と第2の所定位置M2との間に移動することができる(第1の発光層11は、第1の所定位置M1又は第2の所定位置M2にちょうど移動することができる)。
【0022】
図2aに示すように、撮像ユニット3がスリープ状態にある場合、撮像ユニット3の上方の発光層1が正常の伸展状態にあり、完全な可視画面内容を表示することができ、
図2bに示すように、撮像ユニット3が動作状態にある場合、カメラの上方の第1の発光層11に対して変位操作(第1の発光層11を撮像ユニット3から離れる光路に移動させる)を行うことにより、撮像ユニット3の上方の領域が第1の発光層11によって遮光されなく(又は、その一部のみが第1の発光層11によって遮光される)、それにより撮像ユニット3は、より多くの光線を受けることができ、レンズの結像を一層良好に行う。
【0023】
理解を容易にするために、以下、
図3を参照しながら、本実施例に係る端末装置200がどのように動作するかについて具体的に説明する。
【0024】
図3aに示すように、端末装置200の構造概略図である。破線丸印3000は、撮像ユニット3の取付位置であり、破線四角枠5000は、制御ユニットであり、該制御ユニットは、第1の発光層11、第2の発光層12、撮像ユニット3などの構成部分を総合的に制御し、処理することができ、組み合わせ制御の方法によりアンダースクリーン撮像技術応用の体験を向上させる。
【0025】
図3bに示すように、制御ユニット5000の構造概略図である。制御ユニット5000は、第1の発光層11、第2の発光層12、及び撮像ユニット3などの部品の回路情報を収集して処理し、端末装置200のメイン処理ユニットに送信して判断処理を行い、かつメイン処理ユニットから送信された指令に基づいて各部品の表示又は機能処理を行うことができる。
【0026】
具体的には、撮像ユニット3がスリープ状態にある場合、制御ユニット5000は、第1の所定位置M1にあるように第1の発光層11を制御し、かつ発光するように第1の発光層11及び第2の発光層12を制御することにより、端末装置200の表示効果を確保し、撮像ユニット3が動作状態にある場合、制御ユニット5000は、第2の所定位置M2にあるように第1の発光層11を制御し、かつ発光するように第2の発光層12を制御し、発光しないように第1の発光層11を制御することにより、アンダースクリーン撮像ユニット3の入射光最大化及び結像処理を容易にする。
【0027】
なお、本実施例は、第1の発光層11の移動方式を具体的に限定せず、例えば、第1の発光層11がスライドレールによりX方向に移動することができ、他の第1の発光層11を第1の方向Xに沿って第1の所定位置M1と第2の所定位置M2との間に移動させることができる構造は、いずれも本実施例の保護範囲内にあり、実際の需要に応じて設定することができる。
【0028】
図4に示すように、撮像ユニット3の上方の端末表示領域の表示効果が第1の発光層11と第2のサブ発光層122の重畳表示の効果であるため、撮像ユニット3の上方の端末表示領域と端末装置200の他の表示領域の表示効果が一致することを確保するために、本実施例は、第1の発光層11及び第2のサブ発光層122の画素分布に対して特別な処理を行うことにより、端末装置200の表示効果をさらに向上させる。
【0029】
具体的には、
図4aに示すように、第1のサブ発光層121は、第1の画素構造1210を有し、
図4bに示すように、第2のサブ発光層122は、第2の画素構造1220を有し、
図4cに示すように、第1の発光層11は、第3の画素構造110を有する。第1の発光層11が第1の所定位置M1に位置する場合、第1の画素構造1210のカバープレート2への正投影パターンは、第1のパターンであり、第2の画素構造1220のカバープレート2への正投影パターンは、第2のパターンであり、第3の画素構造110のカバープレート2への正投影パターンは、第3のパターンであり、第2のパターンと第3のパターンが重畳して形成したパターン形状は、第1のパターンのパターン形状と同じである。
【0030】
より具体的には、第1の画素構造1210は、アレイ状となるように配列された複数の画素群10を含み、各画素群10は、いずれも1つの赤色サブ画素、1つの緑色サブ画素及び1つの青色サブ画素を含み、
図4aに示すような第1の画素構造1210は、合計16個の画素群を有し、かつ各行及び各列は、いずれも4つの画素群を有する。
【0031】
図4bに示す第2の画素構造1220は、合計8個の画素群を有し、かつ前の行の2つの画素群と後の行の2つの画素群が交互に配置される。
図4cに示す第3の画素構造110は、合計8個の画素群を有し、前の行の2つの画素群と後の行の2つの画素群が交互に配置され、かつ第1の行の2つの画素群の配置位置は、第2の画素構造1220の第2の行の2つの画素群の配置位置と同じである。
【0032】
理解できるように、上記構造の設置により、第2のパターンS2と第3のパターンS3が重畳して形成したパターン形状は、第1のパターンS1のパターン形状と同じであり、すなわち、第2の画素構造1220と第1の画素構造1210を重畳させて第3の画素構造110を形成することができ、それにより撮像ユニット3の上方の端末表示領域と端末装置200の他の表示領域の表示効果が一致することを確保する。
【0033】
理解できるように、
図4に示された第1の発光層11、第1のサブ発光層121及び第2のサブ発光層122の画素配列構造は、例示された一実現可能な画素配列方式に過ぎず、実際の応用において、実際の需要に応じて他の画素配列構造を設定することができ、第2のパターンと第3のパターンが重畳して形成したパターン形状が第1のパターンのパターン形状と同じであるか又はほぼ同じであることを確保すればよく、本実施例は、第1の画素構造1210、第2の画素構造1220及び第3の画素構造110の画素配列方式を具体的に限定しない。
【0034】
なお、
図4に示す第1の発光層11の画素密度と第2のサブ発光層122の画素密度の和は、第1のサブ発光層121の画素密度に等しく、かつ第1の発光層11の画素密度は、第2のサブ発光層122の画素密度に等しい。実際の応用において、第1の発光層11の画素密度と第2のサブ発光層122の画素密度との比は、1~4の範囲にあり、実際の需要に応じて設定することができる。
【0035】
このような比範囲の設定は、第2のサブ発光層122が一定の表示効果を有することを確保するとともに、第2のサブ発光層122の画素密度をできるだけ低下させることにより、撮像ユニット3の撮像効果を向上させることができる。
【0036】
好ましくは、第1の発光層11の画素密度と第2のサブ発光層122の画素密度との比は、2.5である。このような比は、第2のサブ発光層122の表示効果をよくすることができ、かつ撮像ユニット3の撮影性能を優れたものにすることができる。
【0037】
図5に示すように、第2のサブ発光層122は、複数の画素領域122Aと、隣接する画素領域122A間の隙間領域122Bとを含み、隙間領域122Bに第2のサブ発光層122を貫通する貫通孔20が設置される。このような構造の設置により、第2のサブ発光層の性能に影響を与えないとともに、より多くの光線が第2のサブ発光層122を通過して撮像ユニット3に入射することができ(孔が形成されていない第2のサブ発光層122に比べて、光線は、さらに貫通孔20から撮像ユニット3に入射することができる)、それにより撮像ユニット3への入射光量を向上させる。
【0038】
なお、
図5に示す各隙間領域122Bは、いずれも4つの円形貫通孔20を有し、実際の応用において、本実施例は、各隙間領域122B内の貫通孔20の数を具体的に限定せず、実際の需要に応じて設定することができる。本実施例も貫通孔20の縦断面形状を具体的に限定せず、貫通孔20の縦断面形状は、
図5に示すような円形であってもよく、楕円形、正多角形又は不規則なパターンなどであってもよく、本実施例は、貫通孔20の縦断面形状を具体的に限定しない。
【0039】
なお、本実施例も貫通孔20の大きさを具体的に限定せず、実際の需要及びプロセス難度に応じて自由に設定することができる。
【0040】
本願の実施例において、移動可能な第1の発光層11を設置することにより、端末装置200が表示状態にある場合、第1の発光層11を第1の所定位置M1に移動させ、このときに第1の発光層11のカバープレート2への第1の正投影領域は、撮像ユニット3のカバープレートへの第2の正投影領域と重なり、すなわち、撮像ユニット3の上方の領域に発光層が設置されて表示することができ、さらに端末装置100の全画面表示を実現し、端末装置100の表示効果を向上させ、端末装置200が撮影状態にある場合、第1の発光層11を第2の所定位置M2に移動させ、このときに第1の発光層11のカバープレート2への正投影領域は、第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、第2の発光層12は、第1のサブ発光層121と、第2の正投影領域に正対する第2のサブ発光層122とを含み、第2のサブ発光層122の画素密度は、第1のサブ発光層121の画素密度より小さく、すなわち、このときに撮像ユニットの上方の少なくとも一部の領域に第1の発光層11が設置されず、第2の発光層12は、第2の正投影領域に正対する第2のサブ発光層122を有するが、第2のサブ発光層122の画素密度が第1のサブ発光層の画素密度より小さく、それにより第2のサブ発光層122の光線透過率を向上させ、より多くの光線を撮像ユニット3に入射させ、さらに端末装置が全画面表示を満たすとともに、撮像ユニット3の撮影性能を向上させる。
【0041】
本願の第3の実施例は、端末装置300に関し、本実施例は、第1の実施例とほぼ同じであり、主に、本実施例において、
図6に示すように、撮像ユニット3は、感光層31と、感光層31のカバープレート2に隣接する側に設置された光学レンズ32とを含み、第1の発光層11は、撮像ユニット3内に移動可能に設置され、第1の発光層11が第1の所定位置P1に位置する場合、第1の発光層11は、光学レンズ32の感光層31から離れる側に位置し、第1の発光層11が第2の所定位置P2に位置する場合、第1の発光層11のカバープレート2への正投影領域は、第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、第2の発光層12は、第1のサブ発光層121と、第2の正投影領域に正対する第2のサブ発光層122とを含み、第2のサブ発光層122の画素密度は、第1のサブ発光層121の画素密度より小さいという点で相違する。
【0042】
具体的には、本実施例の第1の発光層11は、第2の発光層12と異なる層に設置され、第1の発光層11は、撮像ユニット3内に第1の所定位置P1から第2の所定位置P2に回転することができる。
【0043】
理解できるように、本実施例は、第1の発光層11の移動方式を具体的に限定せず、例えば、第1の発光層11が回転軸により撮像ユニット3内で回転することができ、他の第1の発光層11を第1の所定位置P1から第2の所定位置P2に回転させることができる構造は、いずれも本実施例の保護範囲内にあり、実際の需要に応じて設置することができる。
【0044】
さらに、
図6aに示すように、撮像ユニット3がスリープ状態にある場合、撮像ユニット3の上方の発光層1が正常の伸展状態にあり、完全な可視画面内容を表示することができ、
図6bに示すように、撮像ユニット3が動作状態にある場合、カメラの上方の第1の発光層11に対して回転操作(第1の発光層11を光学レンズ32から離れる光路に回転させる)を行うことにより、光学レンズ32の上方の領域が発光層1によって遮光されなく(又は、その一部のみが発光層1によって遮光される)、それにより撮像ユニット3は、より多くの光線を受けることができ、レンズの結像を一層良好に行う。
【0045】
図7に示すように、別の実行可能な実施例において、第2のサブ発光層122は、撮像ユニット3内に設置され、第1のサブ発光層121は、第2のサブ発光層122に回転可能に接続され、第1の発光層11が第2の所定位置P2に位置し、かつ第2のサブ発光層122が第1のサブ発光層121を中心として第3の所定位置P3に回転する場合、第1の発光層11のカバープレートへの正投影領域は、第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、第2のサブ発光層122のカバープレート2への正投影領域は、第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならない。
【0046】
このような構造の設置により、端末装置300の表示効果を確保するとともに、撮像ユニット3の入射光量をさらに向上させ、それにより撮像ユニット3の撮影性能をさらに向上させることができる。
【0047】
具体的には、
図7aに示すように、撮像ユニット3がスリープ状態にある場合、撮像ユニット3の上方の発光層1が正常の伸展状態にあり、完全な可視画面内容を表示することができ、
図7bに示すように、撮像ユニット3が動作状態にある場合、カメラの上方の第1の発光層11及び第2のサブ発光層122に対して回転操作(第1の発光層11及び第2のサブ発光層122をいずれも光学レンズ32から離れる光路に回転させる)を行うことにより、光学レンズ32の上方の領域が発光層1によって遮光されなく(又は、その一部のみが発光層1によって遮光される)、それにより撮像ユニット3は、より多くの光線を受けることができ、レンズの結像を一層良好に行う。
【0048】
なお、第1の実施例、第2の実施例で言及された関連技術の詳細は、本実施例において依然として有効であり、重複を減らすために、ここでは説明を省略する。それに応じて、本実施例で言及された関連技術の詳細は、第1の実施例、第2の実施例に適用されてもよい。
【0049】
本願の実施例において、移動可能な第1の発光層11を設置することにより、端末装置200が表示状態にある場合、第1の発光層11を第1の所定位置P1に移動させ、このときに第1の発光層11のカバープレート2への第1の正投影領域は、撮像ユニット3のカバープレートへの第2の正投影領域と重なり、すなわち、撮像ユニット3の上方の領域に発光層が設置されて表示することができ、さらに端末装置100の全画面表示を実現し、端末装置100の表示効果を向上させ、端末装置200が撮影状態にある場合、第1の発光層11を第2の所定位置P2に移動させ、このときに第1の発光層11のカバープレート2への正投影領域は、第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならず、第2の発光層12は、第1のサブ発光層121と、第2の正投影領域に正対する第2のサブ発光層122とを含み、第2のサブ発光層122の画素密度は、第1のサブ発光層121の画素密度より小さく、すなわち、このときに撮像ユニットの上方の少なくとも一部の領域に第1の発光層11が設置されず、第2の発光層12は、第2の正投影領域に正対する第2のサブ発光層122を有するが、第2のサブ発光層122の画素密度が第1のサブ発光層の画素密度より小さく、それにより第2のサブ発光層122の光線透過率を向上させ、より多くの光線を撮像ユニット3に入射させ、さらに端末装置が全画面表示を満たすとともに、撮像ユニット3の撮影性能を向上させる。
【0050】
本願の第4の実施例は、端末装置400に関し、本実施例は、第3の実施例とほぼ同じであり、主に、本実施例において、
図8に示すように、撮像ユニット3は、感光層31と、感光層31のカバープレート2に隣接する側に設置された光学レンズ32とを含み、第1の発光層11は、第2の発光層12と同層に設置され、第1の発光層11が第1の所定位置Q1に位置する場合、第1の発光層11は、撮像ユニット3内に位置し、かつ光学レンズ32の感光層から離れる側に位置し、第1の発光層11が第2の所定位置Q2に位置する場合、発光層1のカバープレート2への第3の正投影領域は、第2の正投影領域と少なくとも部分的に重ならないという点で相違する。
【0051】
具体的には、
図8aに示すように、撮像ユニット3がスリープ状態にある場合、撮像ユニット3の上方の発光層1が正常の伸展状態にあり、完全な可視画面内容を表示することができ、
図8bに示すように、撮像ユニット3が動作状態にある場合、カメラの上方の発光層1に対して物理的な屈曲操作(第1の発光層11を光学レンズ32の側辺へ屈曲する)を行うことにより、光学レンズ32の上方の領域が発光層1によって遮光されなく、それにより撮像ユニット3は、より多くの光線を受けることができ、レンズの結像を一層良好に行う。
【0052】
なお、本実施例に係る端末装置400は、駆動制御ユニット(図示せず)を有し、該ユニットは、伸展状態にあるか又は屈曲状態にあるように発光層1を制御することができる。さらに、駆動制御ユニットは、屈曲状態にあるように発光層1を制御する場合、第1の発光層11を、
図8bに示すようなほぼ90度屈曲する状態にする必要がなく、光学レンズ32の光路を遮蔽しないか又は部分的に遮蔽するように第1の発光層11を屈曲することを確保すればよい。
【0053】
なお、第1の実施例、第2の実施例及び第3の実施例で言及された関連技術の詳細は、本実施例において依然として有効であり、重複を減らすために、ここでは説明を省略する。それに応じて、本実施例で言及された関連技術の詳細は、第1の実施例、第2の実施例及び第3の実施例に適用されてもよい。
【0054】
当業者であれば理解されるように、上記各実施例は、本願を実現するための具体的な実施例であり、実際の適用において、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、形式及び詳細に対して種々の変更を行うことができる。
【国際調査報告】