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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-11
(54)【発明の名称】骨盤筋肉運動器具
(51)【国際特許分類】
   A63B 23/20 20060101AFI20231228BHJP
【FI】
A63B23/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531573
(86)(22)【出願日】2021-10-14
(85)【翻訳文提出日】2023-06-05
(86)【国際出願番号】 KR2021014154
(87)【国際公開番号】W WO2022145649
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0188695
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0088849
(32)【優先日】2021-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523191867
【氏名又は名称】ユン ボラム
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ユン ボラム
(57)【要約】
本発明に係る骨盤筋肉運動器具は、ユーザの腰に固定される腰ベルトと、前記腰ベルトに固定される支持ベルト及び前記支持ベルトに設けられる挿入装置を含み、前記挿入装置は、ユーザの膣に出入りする挿入部と、前記挿入部から延在され、前記支持ベルトをスライディング可能に貫通し、前記挿入部の動きを案内するロッドと、前記ロッドによって支持され、前記支持ベルトに対する前記挿入部の相対移動に伴って弾性変形されて前記挿入部に弾性復元力を提供する弾性部材と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの腰に固定される腰ベルト;
前記腰ベルトに固定される支持ベルト;及び、
前記支持ベルトに設けられる挿入装置;を含み、
前記挿入装置は、
前記ユーザの膣に出入りする挿入部;
前記挿入部から延在され、記支持ベルトをスライディング可能に貫通し、前記挿入部の動きを案内するロッド;
前記ロッドによって支持され、前記支持ベルトに対する前記挿入部の相対移動によって弾性変形されて前記挿入部に弾性復元力を提供する弾性部材;及び、
前記挿入部を貫通するように形成され、内部に前記支持ベルトが配置されるスロット;を含み、
前記ロッド及び前記弾性部材は、前記スロットの内部に配置されることを特徴とする骨盤筋肉運動器具。
【請求項2】
前記挿入装置は、前記支持ベルトに設けられるガイドホルダをさらに含み、
前記ガイドホルダは、前記ロッドが挿入され、前記ロッドの動きを案内するロッドガイド部と、
前記ロッドガイド部の外側面から突出し、前記スロットを形成する前記挿入部の内側面を支持して前記挿入部の動きを案内する挿入部ガイド部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の骨盤筋肉運動器具。
【請求項3】
前記支持ベルトの下部に配置され、前記支持ベルトを支持する据置台をさらに含み、
前記据置台は、
前記ユーザによって把持され、または設置面に安着されるように設けられた支持板と、
一端が前記挿入部の下端に固定され、前記ユーザが引っ張るように設けられた牽引紐と、
前記支持板に形成され、前記牽引紐が掛かるひも掛けを含み、
前記ユーザによって前記牽引紐の他端が引っ張られる時、前記牽引紐は前記挿入部を下方に牽引することを特徴とする請求項1に記載の骨盤筋肉運動器具。
【請求項4】
上端に前記牽引紐の他端が固定され、左右側部が前記ユーザの太ももによって押圧されるように設けられた弾性リング;をさらに含み、
前記ユーザによって前記弾性リングが弾性変形される時、前記牽引紐の他端は引っ張られ、前記牽引紐は前記挿入部を下方に牽引することを特徴とする請求項3に記載の骨盤筋肉運動器具。
【請求項5】
前記ユーザの腹部と前記腰を包むように設けられ、前記ユーザの腹圧を上昇させる腹圧帯;をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の骨盤筋肉運動器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨盤筋肉運動器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
骨盤低筋は、会陰と骨盤隔膜の2層で構成される。骨盤低筋は、骨盤底を効率良く形成する筋肉の集合体であり、膀胱、子宮、直腸子などの下側骨盤の臓器を支持して支える。骨盤隔膜は、臓器の支持の他にも呼吸、排便、排尿、分娩時に重要な役割を果たす。
【0003】
不意の事故または出産などによって誘発される会陰の損傷を予防及び治療するための方法として、ケゲル運動(Kegel exercises)とフェムコン療法(Femcon-therapy)などが知られている。ケゲル運動は、恥骨尾骨筋に力を与えて収縮と弛緩を繰り返す運動を意味しており、フェムコン療法は重錘を膣に挿入したまま骨盤低筋の収縮と弛緩運動を誘導する方法である。
【0004】
また、骨盤隔膜を運動する方法は色々あるが、会陰収縮運動も骨盤隔膜を運動するのに役立ち、きついベルト及び/または腹圧帯を着用することは、骨盤隔膜の強化に役立っている。
【0005】
このように恥骨尾骨筋、恥骨直腸筋、腸骨尾骨筋などを含む骨盤低筋は普段あまり使用されない部位であり、解剖学的に人体の深いところに隠れている部位であるため、他人によるマッサージが難しく、意識的にその収縮と弛緩を決心してこそ運動が可能である。
【0006】
ただし、直接収縮と弛緩をしてこそ運動が可能であるという点で、補助器具などを介して強制的にまたは半強制的に実行するようにして運動の効率を増進させることが試みられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、骨盤周辺の筋肉を収縮させたり弛緩させる運動をするために用いられる骨盤筋肉運動器具を提供する。
【0008】
本発明は、正確かつ効率的な運動を可能にして負傷を防止できる骨盤筋肉運動器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の思想による骨盤筋肉運動器具は、ユーザの腰に固定される腰ベルト;前記腰ベルトに固定される支持ベルト;及び前記支持ベルトに設けられる挿入装置;を含み、前記挿入装置は、ユーザの膣に出入りする挿入部;前記支持ベルトをスライディング可能に貫通し、前記挿入部の動きを案内するロッド;前記ロッドによって支持され、前記支持ベルトに対する前記挿入部の相対移動によって弾性変形されて前記挿入部に弾性復元力を提供する弾性部材;を含むことができる。
【0010】
前記挿入装置は、前記挿入部を貫通するように形成され、内部に前記支持ベルトが配置されるスロットをさらに含み、前記ロッド及び前記弾性部材は前記スロットの内部に配置することができる。
【0011】
前記挿入装置は、前記支持ベルトに設けられるガイドホルダをさらに含み、前記ガイドホルダは前記ロッドが挿入されて前記ロッドの動きを案内するロッドガイド部と、前記ロッドガイド部の外側面から突出して前記スロットを形成する前記挿入部の内側面を支持して前記挿入部の動きを案内する挿入部ガイド部と、を含むことができる。
【0012】
前記ロッドは、前記挿入部の下面から下方に延在され、前記弾性部材は、前記支持ベルトを基準に前記挿入部と反対側に配置され、上端が前記支持ベルトの下面上に固定され、下端が前記ロッドの下端に固定される。
【0013】
前記支持ベルトの下部に配置され、前記支持ベルトを支持する据置台をさらに含み、前記据置台は、ユーザによって把持され、または設置面に安着されるように設けられる支持板と、一端が前記挿入部の下端に固定されてユーザが引っ張るように設けられる牽引紐と、前記支持板に形成されて牽引紐が掛かるひも掛けと、を含み、ユーザによって前記牽引紐の他端が引っ張られると、前記牽引紐は前記挿入部を下方に牽引することができる。
【0014】
上端に前記牽引紐の他端が固定され、左右側部がユーザの太ももによって押圧されるように設けられる弾性リング;をさらに含み、ユーザによって前記弾性リングが弾性変形される時、前記牽引紐の他端は引っ張られ、前記牽引紐は前記挿入部を下方に牽引することができる。
【0015】
ユーザの腹部と腰を包むように設けられ、ユーザの腹圧を上昇させる腹圧帯をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施形態によれば、ユーザは膣内に挿入された挿入部を膣外に押し出し、または膣内に引っ張る方式で骨盤筋肉を運動することができる。
【0017】
本発明の実施形態によれば、ユーザが正しく骨盤低筋を弛緩して収縮する場合、膣内に挿入された挿入部が動くようになり、ユーザは挿入部の動きを視覚及び触覚を用いて確認することができるので、ユーザの自ら正しい筋肉を使用しているかを確認することができる。
【0018】
本発明の実施形態によれば、弾性部材によって提供される弾性力を用いて運動が終わった後、挿入部は、運動が始まる時の位置に自動復元できるので、ユーザは容易に運動を繰り返すことができる。
【0019】
本発明の実施形態によれば、挿入部を弾性支持する弾性部材によって挿入部が元の位置に戻ろうとする弾性力が形成され、このような弾性力は骨盤筋肉運動に必要な負荷として提供されることができる。
【0020】
本発明の実施形態によれば、弾性部材がユーザの身体に直接接触することを防止し、これによる傷害を防止することができる。
【0021】
本発明の実施形態によれば、腰ベルト及び/または腹圧帯が腹圧を上昇させて骨盤隔膜運動の効率増進を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態に係る骨盤筋肉運動器具を示す図である。
図2図1に示す骨盤筋肉運動器具に腹圧帯が追加された状態を示す図である。
図3図1に示す骨盤筋肉運動器具が膣に挿入された状態を示す図である。
図4図1のA-A’線に沿った断面を示す断面図である。
図5図1のB-B’線に沿った断面を示す断面図である。
図6図1に示す骨盤筋肉運動器具の上部挿入部を下部から見上げて示す図である。
図7図1に示す骨盤筋肉運動器具の下部挿入部を上部から見下ろして示す図である。
図8図1に示す骨盤筋肉運動器具のガイドホルダを分解して示す図である。
図9図1に示す骨盤筋肉運動器具において、他の実施形態に係る弾性部材の配置を示す図である。
図10】本発明の他の実施形態に係る骨盤筋肉運動器具を示す図である。
図11図10の骨盤筋肉運動器具の一部を断面処理して示す図である。
図12】本発明の多様な実施形態に係る骨盤筋肉運動器具の据置台を示す図である。
図13図12に示す骨盤筋肉運動器具に弾性リングが追加された状態を示す図である。
図14図13に示す弾性リングの使用状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書に記載された実施形態と図面に示された構成は、開示された発明の好ましい一例に過ぎず、本出願の出願時点において本明細書の実施形態及び図面を代替することができる多様な変形例があり得る。
【0024】
本明細書の各図面で提示された同一の参照番号または符号は、実質的に同一の機能を果たす部品または構成要素を示す。図面における要素の形状及び大きさなどは明確な説明のために誇張されたものであり得る。
【0025】
本明細書において使用した用語は、実施形態を説明するために使用されたもので、あって、開示された発明を制限及び/または限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴、または数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除するものではない。
【0026】
本明細書において使用した「第1」、「第2」などのように序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために使用できるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されることはなく、前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名されることができ、同様に、第2構成要素も第1構成要素と命名されることができる。「及び/または」という用語は、複数の関連項目の組み合わせ、または記載された複数の関連項目の何れかの項目を含む。
【0027】
以下において使用される用語「上端」、「下端」、「上部」、「下部」などは、図面を基準に定義したものであり、この用語によって各構成要素の形状及び位置が制限されるものではない。
【0028】
以下では、本発明に係る実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係る骨盤筋肉運動器具を示す図である。図2は、図1に示す骨盤筋肉運動器具に腹圧帯が追加された状態を示す図である。図3は、図1に示す骨盤筋肉運動器具が膣に挿入された状態を示す図である。図4は、図1のA-A’線に沿った断面を示す断面図である。図5は、図1のB-B’線に沿った断面を示す断面図である。図6は、図1に示す骨盤筋肉運動器具の上部挿入部を下部から見上げて示す図である。図7は、図1に示す骨盤筋肉運動器具の下部挿入部を上部から見下ろして示す図である。図8は、図1に示す骨盤筋肉運動器具のガイドホルダを分解して示す図である。
【0030】
図1乃至8を参照すると、骨盤筋肉運動器具1は、ユーザに着用されるストラップ10、20、30と、ストラップ10、20、30に設けられ、ユーザの身体内に挿入できるように設けられた挿入装置100を含むことができる。
【0031】
ユーザは、ストラップ10、20、30を着用することで挿入装置100を身体に密着させ、または身体から一定間隔に離隔させることができる。
【0032】
ストラップ10、20、30は、ユーザの腰に固定される腰ベルト10と、腰ベルト10に両端が固定され挿入装置100が設けられる支持ベルト20と、を含むことができる。支持ベルト20は、ユーザの股座を通過する。
【0033】
ストラップ10、20、30は、腰ベルト10と支持ベルト20とを結合させる締結紐30を含むことができる。腰ベルト10と支持ベルト20の断面は、長方形の形状でもよい。腰ベルト10と支持ベルト20は合成繊維、綿、皮革などで形成することができる。
【0034】
腰ベルト10は、腰ベルト10の前端及び後端に形成される複数の締結孔11を含み、支持ベルト20は、支持ベルト20の前端及び後端に形成される複数の固定孔21を含むことができる。複数の締結孔11の何れか及びこれに対応する複数の固定孔21の何れかは、互いにオーバーラップされた状態で締結紐30によって貫通することができる。互いに重畳された締結孔11と固定孔21とを貫通した締結紐30は、隣接する他の締結孔11及び/または固定孔21を通過することができ、この状態で結び目がつくことによって締結紐30は、腰ベルト10と支持ベルト20とを結合させることができる。
【0035】
ユーザは、締結紐30によって通過される締結孔11と固定孔21とを変更することで、支持ベルト20の長さを調節することができる。
【0036】
ただし、これに限定されるものではない。ストラップは支持ベルト20及び/または腰ベルト10上に配置され、支持ベルト20及び/または腰ベルト10の長さを調節できるようにコードロック、バックルなどを含む少なくとも1つの長さ調節部材を含むことができる。
【0037】
ただし、これに限定されるものではない。図2に示すように、骨盤筋肉運動器具1は、腹圧帯10’(または「腹帯」)をさらに含むことができる。ユーザが腰ベルト10を着用した状態で腹圧帯10’を追加的に着用できるように腹圧帯10’は、腰ベルト10とは別体に設けられてもよく、或いは腰ベルト10が腹圧帯10’に交替されることもあり得る。腹圧帯10’にも締結孔11が形成されうるので、腰ベルト10が腹圧帯10’に交替される場合、締結紐30を用いて支持ベルト20を腹圧帯10’に固定させることができる。
【0038】
腹圧帯10’は、上下方向に開口したスリーブ形状を有することができる。腹圧帯10’は、ユーザの腹部と腰を包むことができる。腹圧帯10’は、弾性に優れた素材で形成することができる。腹圧帯10’は、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、綿のうち少なくとも1つを含むことができる。ただし、これに限定されるものではなく、腹圧帯10’は、弾性のある他の織物で形成することができる。ユーザは、腹圧帯10’を着用した状態で骨盤筋肉運動を行うことができ、腹圧帯10’が腹圧を上昇させることで、骨盤低筋運動の効率増進を図ることができる。
【0039】
挿入装置100は、ユーザの膣に挿入される挿入部101、102と、挿入部101、102に固定されて上下方向に延在されるロッド111と、ロッド111によって支持され、挿入部101、102を弾性支持する弾性部材106と、支持ベルト20に設けられて支持ベルト20を貫通し、ロッドがスライディング可能に挿入されるガイドホルダ120と、を含むことができる。
【0040】
挿入部101、102は、外観を形成することができる。挿入部101、102の外面は、水平面に切った断面が円形であり、垂直面に切った断面が楕円形である。ただし、これに限定されるものではなく、挿入部101、102の外面は、卵形であり、またはヒョウタン状であってもよい。挿入部101、102の外面には、複数の突起が形成されてもよい。
【0041】
挿入部101、102は、挿入部101、102の上端部を形成する上部挿入部101と、挿入部101、102の下端部を形成する下部挿入部102と、を含むことができる。下部挿入部102は、上部挿入部101の下部に配置することができる。上部挿入部101の上下方向の長さは、下部挿入部102の上下方向の長さより大きくなり得る。上部挿入部101の上下方向の長さは、下部挿入部102の上下方向の長さの約3倍であり得る。
【0042】
上部挿入部101及び下部挿入部102は、互いに分離可能に結合することができる。具体的には、上部挿入部101の下端には雄ネジ107が形成され、下部挿入部102の上端には上部挿入部101の雄ネジ107に対応する雌ネジ108が形成され、雄ネジ107と雌ネジ108がネジ結合されることにより、上部挿入部101と下部挿入部102は分離可能にネジ結合することができる。
【0043】
ただし、これに限定されるものではない。例えば、上部挿入部101及び下部挿入部102は一体に形成することができる。また他の例として、雄ネジ107は一体に形成されたロッド111の下端に形成され、雌ネジ108はロッド111の下端と対応するようにスロット103の底面を形成する下部挿入部102の内側底面に形成される。
【0044】
挿入装置100は、挿入部101、102を貫通するように形成され、内部に支持ベルト20が配置されるスロット103を含むことができる。換言すれば、スロット103は、挿入部101、102の内側面によって囲まれて形成される空間に該当される。
【0045】
挿入装置100を前後方向から見たときスロット103は、挿入部101、102の中心部に位置し、上下方向に延在することができる。挿入装置100を左右方向から見たときスロット103は、挿入部101、102を前後方向に貫通することができる。
【0046】
支持ベルト20は、スロット103を前後方向に貫通することができ、スロット103内でスロット103に沿って上下方向に動くことができる。換言すれば、支持ベルト20を固定されたものと見ると、挿入部101、102は、支持ベルト20に対して相対的に上下方向に移動することができ、スロット103は、挿入部101、102の上下方向の動きの範囲を制限することができる。
【0047】
ロッド111及び弾性部材106は、スロット103の内部に配置され、挿入部101、102から延在することができる。すなわち、ロッド111及び弾性部材106は、挿入部101、102の内側に配置することができる。このように、ロッド111と弾性部材106がスロット103内部に配置されることによって、動きのある構成であるロッド111と弾性部材106が直接的にユーザの身体に接触されないようにでき、このような構成によってユーザの傷害を防止することができる。
【0048】
ロッド111は、上下端を挿入部101、102に固定することができる。ロッド111の上端は、スロット103の上面(または上部挿入部101)に固定され、ロッド111の下端は、スロット103の底面(または下部挿入部102)に固定されることができる。ロッド111は、上下方向に延在することができる。ロッド111は、挿入部101、102とは別体に形成されて挿入部101、102に固定されてもよく、挿入部101、102と一体に形成されてもよい。
【0049】
ロッド111は、上端が上部挿入部101と連結(または固定)されて下方に延在される第1のロッド部104と、下端が下部挿入部102と連結(または固定)されて上方に延在される第2のロッド部105とを含むことができる。第1、2のロッド部104、105の断面は円形であってもよい。
【0050】
上部挿入部101と下部挿入部102とが結合されることによって、第1のロッド部104の下端と第2のロッド部105の上端とが結合され、第1のロッド部104と第2のロッド部105とは1本のロッド111を形成することができる。第1のロッド部104の中心軸と、第2のロッド部105の中心軸とは一致することができる。
【0051】
上部挿入部101及び下部挿入部102が分離されることにより、ロッド111は、第1のロッド部104と第2のロッド部105とに分解することができ、第1のロッド部104及び第2のロッド部105は分離することができる。
【0052】
ただし、これに限定されるものではない。第1のロッド部104と第2のロッド部105とは一体に形成されることができる。具体的には、一体に形成された第1、2のロッド部104、105は、ロッド111と称されることができ、ロッド111の上端は、上部挿入部101に固定されることができる。ロッド111の上端は、上部挿入部101に一体に形成され、上部挿入部101に連結することができる。ロッド111の下端は、下部挿入部102に分離可能に結合することができる。このとき、雄ネジ107は、ロッド111の下端に形成され、雌ネジ108は、下部挿入部102の内側底面に形成され、ロッド111は、下部挿入部102にネジ結合することができ、これにより、上部挿入部101と下部挿入部102は分離可能に結合することができる。
【0053】
ロッド111は、支持ベルト20をスライディング可能に貫通することができる。これにより、挿入部101、102が上下方向に移動されると、ロッド111も挿入部101、102と共に上下方向に移動することができる。ロッド111は、挿入部101、102の上下方向移動が安定的に行われるように挿入部101、102の移動を案内することができる。
【0054】
ロッド111の上端(すなわち、第1のロッド部104の上端)は、支持ベルト20の上部に位置することができ、ロッド111の下端(すなわち、第2のロッド部105の下端)は、支持ベルト20の下部に位置することができる。
【0055】
ロッド111は、弾性部材106を支持することができる。具体的には、弾性部材106は、ロッド111に沿って上下方向に延在されるコイルバネを含むことができ、ロッド111は、コイルバネを上下方向に貫通することができる。ロッド111は、弾性部材106の座屈(buckling)を防止することができる。コイルバネは、圧縮バネであってもよい。コイルバネは、圧縮または引張の両方が加えることができるバネであってもよい。
【0056】
弾性部材106は、ロッド111により通された状態でスロット103の内部に配置することができ、挿入部101、102を弾性支持することができる。弾性部材106は、支持ベルト20の上部に配置することができる。弾性部材106の下端は、支持ベルト20の一面(例えば上面)上に固定することができる。
【0057】
ガイドホルダ120は、支持ベルト20に設けられ、ロッド111を挿入することができる。
【0058】
ガイドホルダ120は、支持ベルト20を貫通し、ロッド111が挿入される挿入孔121aが形成されるロッドガイド部121と、ロッドガイド部121の外側面から半径方向に突出される挿入部ガイド部122と、ガイドホルダ120を支持ベルト20に固定させる締結部材124と、を含むことができる。
【0059】
ロッドガイド部121は、上下方向に延在される円柱形状を有し、中心に形成される中空部が挿入孔121aに該当する。ロッドガイド部121は、挿入孔121aに挿入された状態で上下方向にスライディングするロッド111の動きを案内することができる。一方、ロッドガイド部121及び挿入孔121aは、支持ベルト20に対して傾いて形成することができる。例えば、ロッドガイド部121及び挿入孔121aは、上端が後方に傾いて支持ベルト20に対して略70°を成すことができる。ロッド111は、挿入孔121aにスライディング可能に挿入されるため、ロッド111も支持ベルト20に対して略70°を成すことができる。ただし、これに限定されるものではなく、ロッドガイド部121、挿入孔121a、及びロッド111が支持ベルト20と成す角度は70°以外の角度であり得る。
【0060】
挿入部ガイド部122は、スロット103を形成する挿入部101、102の内側面に接触され、挿入部101、102の内側面を支持することで支持ベルト20に対する挿入部101、102の相対的な動きを案内することができる。挿入部101、102が支持ベルト20を基準に上下方向に往復運動されるとき、挿入部101、102は、挿入部ガイド部122によって左右に揺れずに安定的に移動することができる。
【0061】
締結部材124は、ロッドガイド部121に分離可能に結合することができる。具体的には、ロッドガイド部121の下端外周面にはネジ山123が形成され、締結部材124の内側面には、前記ネジ山123に対応するネジ溝が形成され、ロッドガイド部121と締結部材124とは、ネジ結合することができる。締結部材124は、ナットを含むことができる。
【0062】
ガイドホルダ120が上方から下方へ支持ベルト20を貫通するとき、挿入部ガイド部122は、支持ベルト20の上部に配置され、ロッドガイド部121の下端に形成されるネジ山123は、支持ベルト20の下部に配置されることができる。この状態で、締結部材124がネジ山123に結合され、ガイドホルダ120を支持ベルト20に固定させることができる。
【0063】
支持ベルト20の一面(例:上面)上には、挿入部ガイド部122が配置され、ガイドホルダ120が支持ベルト20を貫通して下方に抜けることを防止し、支持ベルト20の他面(例:下面)上には締結部材124が配置され、ガイドホルダ120が支持ベルト20を貫通して上方へ引き抜かれることを防止することができる。一方、ガイドホルダ120(例:ロッドガイド部121及び/または挿入部ガイド部122)に弾性部材106の下端が固定されることができる。
【0064】
挿入装置100は、挿入部101、102が支持ベルト20に対する相対移動時にユーザの皮膚がスロット103と支持ベルト20側面との間に挟まれて発生する傷害を防止するように設けられる緩衝部材110を含むことができる。
【0065】
緩衝部材110は、ゴム、合成樹脂、シリコン、ラテックスなどの素材で形成することができる。緩衝部材110は、支持ベルト20に沿って延在する略円柱形状を有し、支持ベルト20に固定することができる。支持ベルト20は、緩衝部材110の中心軸付近に配置されるよう緩衝部材110に挿入することができる。ただし、これに限定されるものではなく、緩衝部材110の大きさと形状は、挿入部101、102が排出位置(P2)に位置する時、膣から完全に排出できる程度の大きさと形状を有していればよい。
【0066】
緩衝部材110は、一対の緩衝部材110を含むことができる。一対の緩衝部材110は、それぞれ挿入部101、102の前方と後方に1つずつ配置することができる。一対の緩衝部材110は、それぞれスロット103と隣接して配置することができる。
【0067】
一方、挿入装置100は、電気刺激部をさらに含むことができる。電気刺激部は電極と、電極に電力を供給するバッテリと、電極による電気刺激の周期、強度を調節するプロセッサとを含むことができる。バッテリは、充電式バッテリであってもよい。電極は、挿入部101、102(例:上部挿入部101)の外面上に取り付けることができる。バッテリとプロセッサは、支持ベルト20の下面または腰ベルト10に固定することができる。電極、バッテリ、及びプロセッサは、電線などで互いに電気的に連結することができる。
【0068】
電気刺激部の電極は、挿入装置100を膣に挿入したユーザの筋肉に電気的刺激を与えることができる。例えば、電気刺激部は、ユーザの恥骨尾骨筋に電気刺激を与えることができる。電気刺激部は、恥骨尾骨筋に電気的刺激を与えるようにして、ユーザが正確な運動部位を感知することができるようにし、正確かつ効率的な運動が可能になる。ただし、これに限定されるものではなく、電気刺激部は、恥骨尾骨筋以外の筋肉へと電気的刺激を与えることができることは勿論である。
【0069】
一方、挿入装置100は、振動刺激部をさらに含むことができる。振動刺激部は振動モータと、振動モータに電力を供給するバッテリと、振動モータによる振動刺激の周期、強度を調節するプロセッサとを含むことができる。バッテリは、充電式バッテリであってもよい。一方、挿入装置100が電気刺激部と振動刺激部の両方を含む場合、1つのプロセッサが電極と振動モータの両方を制御することができ、1つのバッテリが電極と振動モータの両方に電力を提供することができる。振動モータは、挿入部101、102に装着することができる。例えば、上部挿入部101は内部に空間が形成され、振動モータは上部挿入部101の内部空間に配置することができる。別の例として、振動モータは、スロット103に配置することができる。バッテリとプロセッサは、支持ベルト20の下面または腰ベルト10に固定することができる。振動モータ、バッテリ、及びプロセッサは、電線などで互いに電気的に連結するできる。振動モータは、前後方向、左右方向、及び上下方向のうちの少なくとも1つの方向に振動することができる。
【0070】
振動刺激部は、挿入装置100を膣に挿入したユーザの筋肉に振動刺激を与えることができる。例えば、振動刺激部は、挿入部101、102を振動させてユーザの恥骨尾骨筋に振動刺激を与えることができる。ユーザは、振動刺激部の振動を用いて恥骨尾骨筋に対するマッサージを行うことができる。ただし、これに限定されるものではなく、振動刺激部は、恥骨尾骨筋以外の他の筋肉に振動刺激を与えることができることは勿論である。
【0071】
以下では、図5を参照して挿入装置100の動作を詳細に説明する。
【0072】
挿入装置100は、挿入部101、102の一部(例:上部挿入部101)が膣に挿入される状態の挿入位置(P1)と挿入部101、102全体が膣から排出された状態の排出位置(P2)を往復することができる。
【0073】
挿入位置(P1)において、挿入部101、102の大部分は支持ベルト20の上部に配置し、排出位置(P2)において、挿入部101、102の大部分は支持ベルト20の下部に配置する。
【0074】
弾性部材106は、支持ベルト20の上面上に配置され、挿入部101、102を挿入位置(P1)にあるように弾性支持することができる。換言すれば、弾性部材106は、スロット103の上面を形成する上部挿入部101の内側上面と支持ベルト20との間に配置されて挿入部101、102が挿入位置(P1)にあるように挿入部101、102(例:上部挿入部101)を弾性支持することができる。
【0075】
挿入位置(P1)において、弾性部材106は、多少圧縮変形された状態であり、または弾性部材106が自由場を有する状態であり得る。
【0076】
骨盤低筋を弛緩して膣に挿入された挿入部101、102を膣外に押し出すことによって、ユーザは、骨盤低筋に対する運動を行うことができる。このように、挿入部101、102は、膣外に排出することができる。すなわち、挿入部101、102は、排出位置(P2)に移動されることができる。
【0077】
挿入部101、102が挿入位置(P1)から排出位置(P2)に移動される間、支持ベルト20は、タイトに引っ張られて動かない状態で挿入部101、102が停止された支持ベルト20に対して相対的に下方へ下がるため、下降する挿入部101、102(例えば、上部押圧部101の内側上面)により弾性部材106の上端は下方に押されることになり、弾性部材106はさらに圧縮変形することができる。
【0078】
排出位置(P2)に到達した挿入部101、102には、圧縮変形された弾性部材106により弾性力(または「弾性復元力」)が上方に加えられる。すなわち、挿入位置(P1)に復元される方向に弾性力が加えられる。したがって、弾性部材106の弾性力によって挿入部101、102は、排出位置(P2)から挿入位置(P1)に自動的に復元することができる。ユーザは、自動的に膣内に挿入された挿入部101、102を再度押し出すことで骨盤筋肉運動を容易に繰り返すことができる。
【0079】
また、ユーザが膣内に挿入された挿入部101、102を押し出す間に、弾性部材106の弾性力は、負荷として作用することができる。挿入部101、102を膣外に押し出す程度を調節することによって、弾性部材106による負荷はユーザの力量に合わせて調節することができる。例えば、初心者は膣内で挿入部101、102を移動させれば十分であり、熟練者は挿入部101、102を完全に膣外に押し出すことにより骨盤筋肉運動を行うことができる。
【0080】
図9は、図1に示す骨盤筋肉運動器具における他の実施形態に係る弾性部材の配置を示す図である。
【0081】
以下では、図9を参照して他の実施形態に係る弾性部材106の配置を有する挿入装置100の動作を詳細に説明する。
【0082】
弾性部材106は、支持ベルト20の下部に配置することができる。弾性部材106の上端は、支持ベルト20の下面上に配置または固定することができる。弾性部材106の下端は、スロット103の底面を形成する下部挿入部102の内側底面に配置または固定することができる。
【0083】
弾性部材106は、挿入部101、102を排出位置(P2)にあるように弾性支持することができる。換言すれば、弾性部材106はスロット103の下面を形成する下部挿入部102の内側底面と支持ベルト20との間に配置されて挿入部101、102が排出位置(P2)にあるように挿入部101、102(例:下部挿入部102)を弾性支持することができる。
【0084】
排出位置(P2)において、弾性部材106は多少圧縮変形された状態であり、または自由場を有する状態であり得る。
【0085】
ユーザは、挿入部101、102を上方に押し上げて挿入位置(P1)に位置させることができ、挿入部101、102は膣内に挿入されることができる。
【0086】
挿入部101、102が排出位置(P2)から挿入位置(P1)に移動される間、支持ベルト20は、タイトに引っ張られて動かない状態で、挿入部101、102が停止された支持ベルト20に対して相対的に上方に上がるため、上昇する挿入部101、102(例えば、下部押圧部102の内側底面)によって弾性部材106の下端は、上方に押されることになり、弾性部材106はさらに圧縮変形することができる。
【0087】
挿入位置(P1)に到達した挿入部101、102には圧縮変形された弾性部材106によって弾性力が下方に加えられることができる。すなわち、排出位置(P2)に復元しようとする方向に弾性力が加えられる。したがって、弾性部材106の弾性力によって挿入部101、102は、挿入位置(P1)から排出位置(P2)に自動的に復元されることができる。ユーザは、骨盤低筋を収縮して膣から抜け出そうとする挿入部101、102を膣内に引っ張ることで骨盤低筋に対する運動を行うことができる。また、弾性部材106の弾性力は、運動に必要な負荷として作用することができる。
【0088】
図5及び図9に示すように、ユーザは、上部挿入部101と下部挿入部102を分離してスロット103の内部に接近することができ、弾性部材106の配置を変更することができる。ユーザは、弾性部材106を選択的に支持ベルト20の上部に配置させ、または支持ベルト20の下部に配置させることができ、弾性部材106によって挿入部101、102に加えられる弾性力(または負荷)の方向を変更することができる。
【0089】
ただし、これに限定されるものではない。弾性部材106の一端は、挿入部101、102(例:上部押圧部101の内側上面、または下部押圧部102の内側底面)に固定することができ、弾性部材106の他端は、ガイドホルダ120に固定することができる。弾性部材106が自由場を有する状態の際、挿入部101、102は、挿入位置(P1)と排出位置(P2)との間に位置することができる。これにより、膣に挿入された状態でユーザが挿入部101、102を膣外に押し出すとき、圧縮変形される弾性部材106は弾性力を挿入部101、102に上方に加えることができ、ユーザが挿入部101、102を膣内に深く引っ張るとき、引張変形される弾性部材106は弾性力を挿入部101、102に下方に加えることができる。すなわち、弾性部材106は、ユーザが骨盤低筋の収縮及び弛緩により挿入部101、102を移動させようとする方向と反対方向に弾性力を提供して骨盤筋肉運動に必要な負荷を両方向(すなわち、上方及び下方)に提供することができる。
【0090】
図10は、本発明の他の実施形態に係る骨盤筋肉運動器具を示す図である。図11は、図10の骨盤筋肉運動器具の一部を断面処理して示す図である。図10乃至図11に示す骨盤筋肉運動器具は、図1に示す骨盤筋肉運動器具と比較して挿入装置の一部構成に差があるだけであり、特に言及しない限り、図1に示す骨盤筋肉運動器具に関する説明は全て図10乃至図11に示す骨盤筋肉運動器具に適用することができる。
【0091】
図10乃至図11を参照すると、骨盤筋肉運動器具は、ストラップ10、20、30と、ストラップ10、20、30に設けられる挿入装置200と、を含むことができる。
【0092】
挿入装置200は、ユーザの膣に挿入される挿入部201と、挿入部201に固定されて上下方向に延在されるロッド211、212と、ロッド211、212によって支持され、挿入部201を弾性支持する弾性部材106と、支持ベルト20に設けられて支持ベルト20を貫通してロッド211、212がスライディング可能に挿入されるガイドホルダ220と、を含むことができる。
【0093】
挿入部201は、略卵形に形成されうるが、これに限定されるものではなく、ヒョウタン状など多様な形状に形成することができる。また、挿入部201の外面には突起を形成することができる。
【0094】
ロッド211、212は、挿入部201の下面から下方へ延在することができ、支持ベルト20をスライディング可能に貫通することができる。
【0095】
ロッド211、212は上下方向に延在され、上端が挿入部201に固定され、支持ベルト20を貫通するロッド部211と、ロッド部211の下端に結合されて弾性部材106が挿入固定される固定溝212aを含む固定部212と、を含むことができる。ロッド部211と固定部212は、分離可能にネジ結合することができる。挿入部201は、支持ベルト20の上部に位置し、固定部212は、支持ベルト20の下部に位置し、ロッド部211は、挿入部201と固定部212を連結することができる。
【0096】
ロッド211、212は、弾性部材106を支持することができる。具体的には、弾性部材106は、上下方向に延在するコイルバネを含み、ロッド部211は、コイルバネを上下方向に貫通することができる。ロッド211、212は、弾性部材の座屈(buckling)を防止することができる。コイルバネは、圧縮バネまたは引張バネであり得る。コイルバネは、圧縮または引張の両方とも加えられることができるバネであり得る。
【0097】
弾性部材106がユーザの身体に直接接触して傷害を与えることを防止するために、弾性部材106は支持ベルト20の下部に配置することができる。弾性部材106の上端は、支持ベルト20の後面上に固定することができ、弾性部材106の下端は、固定部212の固定溝212aに挿入されて固定することができる。
【0098】
ガイドホルダ220は、支持ベルト20に設けられ、ロッド211、212(例:ロッド部211)を挿入することができる。
【0099】
ガイドホルダ220は、支持ベルト20を貫通してロッド部211が挿入される挿入孔221aが形成されるロッドガイド部221と、ロッドガイド部221の外側面から半径方向に突出する弾性部材固定具222と、ガイドホルダ220を支持ベルト20に固定させる締結部材224と、を含むことができる。
【0100】
ロッドガイド部221は、上下方向に延在する円柱形状を有することができ、中心に形成される中空部が挿入孔221aに該当される。ロッドガイド部221は、挿入孔221aに挿入された状態で上下方向にスライディングするロッド211、212の動きを案内することができる。
【0101】
弾性部材固定具222は、支持ベルト20の下面と共に弾性部材106の上端を固定させることができる。弾性部材106の上端は、弾性部材固定具222と支持ベルト20の下面との間に形成される隙間に挿入されて固定することができる。
【0102】
締結部材224は、ロッドガイド部221の上端外周面に形成されるネジ山223にネジ結合することができる。弾性部材固定具222は、ガイドホルダ220が支持ベルト20から上方に引っ張られて抜かれることを防止し、締結部材224は、ガイドホルダ220が支持ベルト20から下方に引っ張られて抜かれることを防止することができる。
【0103】
挿入装置200は、挿入部201の少なくとも一部が膣に挿入される状態の挿入位置(P1)と挿入部201全体が膣から排出された状態の排出位置(P2)とを往復することができる。挿入位置(P1)は、排出位置(P2)よりも高い位置に存在することができる。
【0104】
挿入部201は、弾性部材106に外力が作用しない状態のとき、すなわち弾性部材が自由場を有する場合、排出位置(P2)に位置されることができる。このような条件を満たす弾性部材106を第1の弾性部材とすることができる。
【0105】
ユーザは、挿入部201を上方に押し上げて挿入位置(P1)に位置させることができ、挿入部201は膣内に挿入することができる。
【0106】
挿入部201が排出位置(P2)から挿入位置(P1)に移動される間、支持ベルト20は、タイトに引っ張られて動かない状態で挿入部201とロッド211、212が停止された支持ベルト20に対して相対的に上方に上がるため、上昇するロッド211、212の固定部212によって弾性部材106の下端は、上方に押されることになり、弾性部材106はさらに圧縮変形することができる。
【0107】
挿入位置(P1)に到達した挿入部201には、圧縮変形された弾性部材106による弾性力がロッド211、212を介して伝達され得る。したがって、弾性部材106の弾性力によって挿入部201は、挿入位置(P1)から排出位置(P2)に自動的に復元されることができる。ユーザは、骨盤低筋を収縮して膣から抜け出そうとする挿入部201を膣内に引っ張ることによって、骨盤低筋に対する運動を行うことができる。また、弾性部材106の弾性力は、運動に必要な負荷として作用することができる。
【0108】
ただし、これに限定されるものではない。挿入部201は弾性部材106に外力が作用しない状態の時、すなわち弾性部材106が自由場を有する場合、挿入位置(P1)に位置することができる。このような条件を満たす弾性部材106を第2の弾性部材とすることができる。
【0109】
骨盤低筋を弛緩して膣に挿入された挿入部201を膣外に押し出すことによって、ユーザは、骨盤低筋に対する運動を行うことができる。挿入部201が挿入位置(P1)から排出位置(P2)に移動する間、支持ベルト20は、タイトに引っ張られて動かない状態で挿入部201とロッド211、212が停止された支持ベルト20に対して相対的に下方へ下がるため、下降するロッド211、212の固定部212により弾性部材106の下端は下方に引っ張られて弾性部材106はさらに引張変形することができる。
【0110】
排出位置(P2)に到達した挿入部201には、引張変形された弾性部材106による弾性力がロッド211、212を介して伝達され得る。したがって、弾性部材106の弾性力によって挿入部201は、排出位置(P2)から挿入位置(P1)に自動的に復元されることができる。ユーザは、自動的に膣内に挿入された挿入部201を再度押し出すことによって骨盤筋肉運動を容易に繰り返すことができる。
【0111】
また、ユーザが膣内に挿入された挿入部201を押し出す間に弾性部材106の弾性力は、負荷として作用することができる。挿入部201を膣外に押し出す程度を調節することによって、弾性部材106による負荷はユーザの力量に合わせて調節することができる。例えば、初心者は膣内で挿入部201を移動させれば十分であり、熟練者は挿入部201を完全に膣外に押し出すことにより骨盤筋肉運動を行うことができる。
【0112】
弾性部材106は、第1の弾性部材と第2の弾性部材の両方とも含むことができ、ユーザは、固定部212を分離することによって、弾性部材106を挿入装置200から分解することができる。ユーザは、挿入装置200に選択的に第1の弾性部材及び第2の弾性部材の何れかを装着することができ、弾性部材106による弾性力(または、負荷)の方向を変更することができる。第1の弾性部材と第2の弾性部材は、相互交替可能である。
【0113】
ただし、これに限定されるものではない。弾性部材106が自由場を有する状態の場合、挿入部201は挿入位置(P1)と排出位置(P2)との間に位置することができる。これにより、膣に挿入された状態でユーザが挿入部201を膣外に押し出すとき、圧縮変形される弾性部材106は弾性力を挿入部201に上方に加えることができ、ユーザが挿入部201を膣内に深く引っ張るとき、引張変形される弾性部材106は弾性力を挿入部201に下方に加えることができる。すなわち、弾性部材106は、ユーザが骨盤低筋の収縮及び弛緩によって挿入部201を移動させようとする方向と反対方向に弾性力を提供して骨盤筋肉運動に必要な負荷を両方向(すなわち、上方及び下方)に提供することができる。
【0114】
図12は、本発明の様々な実施形態に係る骨盤筋肉運動器具の据置台を示す図である。上述の内容と重複する部分についての説明は省略する。
【0115】
図12を参照すると、図1及び/または図10に示す骨盤筋肉運動器具は、据置台300をさらに含むことができる。以下では、図1に示す骨盤筋肉運動器具1に設けられる据置台300を例として説明する。このような説明は、図10に示す骨盤筋肉運動器具にも同様に適用できることは勿論である。
【0116】
据置台300は、ユーザによって把持され、または設置面(例えば、室内の床、椅子の座板など)に安着されるように設けられた支持板301と、支持板301の前端側から上方に延在される第1の据置片303と、支持板301の後端側から上方に延在する第2の据置片302と、支持板301の上部に形成され、挿入装置100が位置可能な作動空間300aと、を含むことができる。支持板301は設置面に接着剤、ネジ、クランプなどで固定することもできる。
【0117】
作動空間300aは、第1、2の据置片302、303と支持板301により囲まれた空間に該当するものであり、ユーザによって挿入装置100、200が膣外に排出されると(すなわち、排出位置(P2)である時)挿入装置100、200(例えば、挿入部101、102、201)及び/またはロッド111、211、212は作動空間300aに露出または位置することができる。
【0118】
第1の据置片303は、挿入装置100、200よりも前方に位置する支持ベルト20の一部が挿入して支持される第1の据置溝305を含み、第2の据置片302は、挿入装置100、200よりも後方に位置する支持ベルト20の一部が挿入して支持される第2の据置溝304を含むことができる。第1の据置溝305は、第1の据置片303の上端部に形成され、第2の据置溝304は、第2の据置片302の上端部に形成されることができる。支持ベルト20は、第1、2の据置溝304、305と分離可能に結合することができる。
【0119】
第1、2の据置溝304、305のそれぞれは、上方に向かって開けているボトルネック部304aと、ボトルネック部304aの下部に配置されてボトルネック部304aと連結され、支持ベルト20が収容される収容部304bと、を含むことができる。
【0120】
ボトルネック部304aは、据置溝304、305の入口に該当する。支持ベルト20は、捻られたままボトルネック部304aを通過することができ、収容部304bに収容された後で復元することができる。ボトルネック部304aの左右方向の幅は、支持ベルト20の左右方向の幅よりも小さいため、支持ベルト20が収容部304bに収容された状態で前後方向にスライディング移動されても意図せず据置溝304、305からの離脱を防止することができる。ただし、据置溝304、305の形状はこれに限定されるものではなく、据置溝304,305に支持ベルト20が安着されて支持または固定できればよい。
【0121】
据置台300は、支持ベルト20に結合されて挿入装置100の上下方向移動のための作動空間300aを確保することができる。例えば、ユーザが据置台300なしで骨盤筋肉運動器具1を着用した状態で椅子に着席する場合、挿入部101、102が下降することができる空間がなくなって骨盤筋肉運動が不可能になることがある。しかし、据置台300を使用する場合、椅子の座板に安着される支持板301の上部に作動空間300aが確保され、ユーザは椅子に座っても骨盤筋肉運動を行うことができる。
【0122】
また、ユーザは、支持板301を手で握ったり椅子に固定させた後、前後方向に腰を動かす骨盤筋肉運動を行うことができる。この時、据置溝304、305は支持ベルト20の前後方向のスライディングを安定的にガイドすることができる。
【0123】
据置台300は、一端が挿入部101、102の下端に固定される牽引紐310と、牽引紐310が掛かるように支持板301に形成されるひも掛け320と、を含むことができる。
【0124】
ひも掛け320は、支持板301の上面上に配置されて支持板301の一部が削除されて形成される凹部321と、凹部321の上端部に配置される支持バー322と、を含むことができる。
【0125】
牽引紐310は、その一端が挿入部101、102の下端に形成される締結リング112に固定された状態で下方に延在することができ、牽引紐310の他端は凹部321に挿入された後、支持バー322を取り囲んで他の方向に抜けることができる。
【0126】
ユーザは、牽引紐310の他端側を手で引っ張ることができ、挿入部101、102は、ユーザによって下方に引っ張られることができる。すなわち、支持バー322は、一種の固定滑車に該当され、支持バー322はユーザによって牽引紐310に掛かる力の方向を変更することができる。
【0127】
骨盤低筋を収縮して膣から抜け出そうとする挿入部101、102を膣内に引っ張ることによって、骨盤低筋に対する運動を行うことができ、この時、ユーザは、牽引紐310を用いて直接挿入部101、102を下方に引っ張ることで運動に必要な負荷を増加させることができる。
【0128】
また、ユーザは、牽引紐310の自由端を外部の物体(例:室内柱、ユーザの足首など)に縛って固定させた状態で腰を動かし、自律的かつ連続的に運動に必要な負荷を増減させることができる。さらに、ユーザは、挿入装置100から弾性部材106を除去した後、牽引紐310を引っ張る力だけを負荷として用いて骨盤低筋に対する運動を行うことができる。
【0129】
図13は、図12に示す骨盤筋肉運動器具に弾性リングが追加された状態を示す図である。図14は、図13に示す弾性リングの使用状態図である。図14の(a)は、弾性リングが弾性変形されていない状態を示す図であり、図14の(b)は、弾性リングがユーザによって弾性変形された状態を示す図である。図13乃至図14に示す骨盤筋肉運動器具は、図12に示す骨盤筋肉運動器具の構成を全て含むことができる。重複する部分についての説明は省略する。
【0130】
図13乃至図14を参照すると、骨盤筋肉運動器具は、ユーザの太ももによって押圧される弾性リング400をさらに含むことができる。
【0131】
弾性リング400は、リング形状を有することができる。弾性リング400は、弾性変形可能な素材で形成することができる。例えば、弾性リング400は、弾性に優れたプラスチック、金属、ゴム、シリコンなどの素材で形成することができる。ただし、これに限定されるものではなく、多様な素材で形成することができる。
【0132】
弾性リング400の一端(例:上端)には、牽引紐310の一端を固定することができる。すなわち、牽引紐310はひも掛け320にかかった状態で、一端が弾性リング400に固定され、他端が挿入部101、102の締結リング112に固定される。弾性リング400の他端(例:下端)には、弾性リング400の一端(例:上端)に延在される牽引紐310が通過するガイド孔401を形成することができる。ガイド孔401は、弾性リング400が弾性変形される時、牽引紐310に沿ってスライディングされ、弾性リング310の動きをガイドすることができる。ただし、これに限定されるものではなく、ガイド孔401は省略することができる。
【0133】
第1の据置片303には、ユーザの前方に向かって延在される牽引紐310が通過する貫通孔を形成することができる。ただし、これに限定されるものではなく、貫通孔は支持板301に形成されることもできる。ただし、これに限定されるものではなく、貫通孔は省略されてもよく、牽引紐310は第1の据置片303の側部空間を通って前方に延在されることもできる。
【0134】
弾性リング400は、ユーザの両太ももの間に配置することができる。ユーザは両太ももで弾性リング400が太ももの間から抜けないように保持することができる。
【0135】
ユーザは、両太ももの間を閉じる方向に太ももに力を入れて弾性リング400を弾性変形させることができる。この時、ユーザにより押圧される前に円環形状を有した弾性リング400は、ユーザの太ももによって左右側面部分が内側に凹んだヒョウタン形状になるように弾性変形される。ただし、これに限定されるものではなく、ユーザによって押圧される前に円環形状を有した弾性リング400は、ユーザの太ももによって左右側面部分が押圧されることにより上下方向に長軸が延在され、左右方向に短軸が延在される楕円形状を有するように弾性変形される。
【0136】
ユーザによって弾性リング400が弾性変形されると、牽引紐310が固定された弾性リング400の一端の位置が変更される。具体的には、牽引紐310が固定された弾性リング400の上端は、上方に移動することができる。
【0137】
牽引紐310が固定された弾性リング400の一端(例:上端)の動きと共に、牽引紐310は引っ張られることとなる。牽引紐310の一端が弾性リング400の動きによって上方に引っ張られると、牽引紐310は挿入部101、102を下方に牽引することができる。換言すれば、牽引紐310は弾性リング400を介してユーザによって引っ張られることができる。
【0138】
ユーザは、骨盤低筋を収縮して膣から抜け出そうとする挿入部101、102を膣内に引っ張ることで骨盤低筋に対する運動を行うことができる。
【0139】
一方、ユーザが両太ももの力を抜いて太ももの間を拡げると、弾性リング400は、再び円環形状に弾性復元されると共に、挿入部101、102も挿入位置に復元することができる。
【0140】
このように、挿入装置100と弾性リング400を共に使用することにより骨盤低筋を収縮すると同時に、これに接している臀部筋肉(例:中閉鎖筋、外閉鎖筋など)、お尻筋肉(大殿筋、大腿筋膜張筋など)、内転筋(例:恥骨筋、小内転筋、短内転筋、大内転筋、薄筋など)などを収縮する運動を一緒に行うことができるので、骨盤低筋に対する運動の効果を向上させることができ、隣接筋肉との協応力の向上を図ることができる。
【0141】
協応力以上では、特定の実施形態について図示して説明した。しかし、前記の実施形態にのみ限定されるものではなく、発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、以下の特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想の要旨を逸脱することなく、いくらでも多様に変更実施できるはずである。
【符号の説明】
【0142】
1:骨盤筋肉運動器具
10:腰ベルト
11:締結孔
20:支持ベルト
21:固定孔
100、200:挿入装置
101、102:挿入部
104:第1のロッド部
105:第2のロッド部
106:弾性部材
107:雄ネジ
108:雌ネジ
110:緩衝部材
111:ロッド
112:締結リング
120、220;ガイドホルダ
121、221:ロッドガイド部
121a:挿入孔
122:挿入部ガイド部
123:ネジ山
124:締結部材
211:ロッド部
212:固定部
222:固定具
300:据置台
300a:作動空間
301:支持板
302:第2の据置片
303:第1の据置片
304:第2の据置溝
304a:ボトルネック部
304b:収容部
305:第1の据置溝
310:牽引紐
320:ひも掛け
321:凹部
322:支持バー
400:弾性リング
401:ガイド孔
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【国際調査報告】