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特表2024-501131チップ・ホットスポットのスタック・ビア・リベット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-11
(54)【発明の名称】チップ・ホットスポットのスタック・ビア・リベット
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3205 20060101AFI20231228BHJP
   H01L 21/82 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
H01L21/88 S
H01L21/88 Z
H01L21/82 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532207
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(85)【翻訳文提出日】2023-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2021128169
(87)【国際公開番号】W WO2022127412
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】17/122,550
(32)【優先日】2020-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】チダムバッラオ、ドゥレセッティ
(72)【発明者】
【氏名】ウォルパート、デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】荻野 淳
(72)【発明者】
【氏名】グゾウスキ、マシュー ティー
(72)【発明者】
【氏名】オストランダー、スティーブン ポール
(72)【発明者】
【氏名】シンハ、トゥヒン
(72)【発明者】
【氏名】グレイ、マイケル スチュワート
【テーマコード(参考)】
5F033
5F064
【Fターム(参考)】
5F033HH08
5F033HH09
5F033HH11
5F033HH19
5F033HH32
5F033HH33
5F033JJ08
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5F033JJ32
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5F033KK09
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5F033KK19
5F033KK32
5F033KK33
5F033MM01
5F033RR02
5F033RR04
5F033RR21
5F033SS11
5F033SS15
5F033SS21
5F033TT02
5F033TT04
5F033UU04
5F033VV01
5F033XX17
5F033XX19
5F064EE17
5F064EE23
5F064EE32
5F064EE33
5F064EE34
5F064HH09
(57)【要約】
複数の誘電体領域を含む構造が説明されている。構造は、リベット・セルを含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり得る。応力ホットスポットは、構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり得る。リベット・セルの長さは、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係のモデルに基づき得る。リベット・セルは、異なる誘電率を有する第1誘電体領域と第2誘電体領域との間の界面を突き抜けることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の誘電体領域と、
スタック・ビアのセットを含むリベット・セルとを備えた構造であって、前記リベット・セルが前記構造の応力ホットスポットを通って延在し、前記リベット・セルの長さが前記複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜ける、構造。
【請求項2】
前記リベット・セルが、前記構造の第1のコーナーから第1の横方向距離に配置された第1のリベット・セルであり、前記構造が、前記構造の第2のコーナーから第2の横方向距離に配置された第2のリベット・セルをさらに備える、請求項1に記載の構造。
【請求項3】
前記リベット・セルが、前記応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり、リベット・セルの数が前記応力ホットスポットの大きさに基づく、請求項1に記載の構造。
【請求項4】
前記応力ホットスポットが、前記構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり、各応力ホットスポットがリベット・セルのそれぞれのセットを含む、請求項1記載の構造。
【請求項5】
前記リベット・セルの前記長さが、前記リベット・セルの前記長さと前記構造のエネルギー解放率との間の関係のモデルに基づく、請求項1に記載の構造。
【請求項6】
前記構造が半導体デバイスの配線工程(BEOL)構造である、請求項1に記載の構造。
【請求項7】
前記リベット・セルが、前記複数の誘電体領域のうちの、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面を突き抜け、前記第1の誘電体領域と前記第2の誘電体領域が、異なる誘電率を有する、請求項1に記載の構造。
【請求項8】
前記第1の誘電体領域が硬質誘電体材料を含み、前記第2の誘電体領域が軟質誘電体材料を含む、請求項7に記載の構造。
【請求項9】
構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法であって、
構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することと、
リベット・セルの長さと前記構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することと、
モデル化された前記関係に基づいて前記リベット・セルの最適な長さを特定することと、
前記リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することであって、前記挿入位置が前記応力ホットスポットの前記位置に基づく、前記生成することと、
前記リベット・セル・データに従って前記構造を構築するようデバイスに指示するために、前記リベット・セル・データを前記デバイスに送信することであって、それによって前記構造が前記挿入位置に前記リベット・セルを含むように構築され、したがって、前記リベット・セルが前記構造の前記応力ホットスポットを通って延在し、前記構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けるようにする、前記送信することと
を含む、方法。
【請求項10】
前記リベット・セル・データが複数のリベット・セルの複数の挿入位置をさらに示し、前記複数の挿入位置が前記応力ホットスポット内にある、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記関係をモデル化することが、前記応力ホットスポットの前記位置における、前記複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行されており、
前記リベット・セルを挿入すると、前記リベット・セルが、前記第1の誘電体領域の少なくとも一部と前記第2の誘電体領域の少なくとも一部を突き抜け
前記構造の前記エネルギー解放率が予測された前記異常の位置に基づく、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記予測された異常が、前記第1の誘電体領域と前記第2の誘電体領域との間の前記界面におけるクラックである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の誘電体領域と前記第2の誘電体領域が異なる値の誘電率を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記応力ホットスポットが、前記構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり、各応力ホットスポットがリベット・セルのそれぞれのセットを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記リベット・セルが、前記応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり、リベット・セルの数が前記応力ホットスポットの大きさに基づく、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記リベット・セルの前記最適な長さを特定することは、エネルギー解放率が最も低くなる前記リベット・セルの長さを特定することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記応力ホットスポットをモデル化することが、
前記構造の3次元(3D)モデルを生成することと、
前記3Dモデルに対して応力解析を行う命令を実行することと、
前記応力解析の出力に基づいて前記応力ホットスポットの前記位置を特定することと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品であって、前記コンピュータ・プログラム製品はプログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を備え、前記プログラム命令が、デバイスの処理要素によって前記デバイスに、
構造の応力ホットスポットの位置をモデル化することと、
リベット・セルの長さと前記構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することと、
モデル化された前記関係に基づいて、前記リベット・セルの最適な長さを特定することと、
前記リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することであって、前記挿入位置が前記応力ホットスポットの前記位置に基づいている、前記生成することと、
前記リベット・セル・データに従って前記構造を構築するよう別のデバイスに指示するために、前記リベット・セル・データを前記別のデバイスに送信することであって、それによって前記構造が前記挿入位置に前記リベット・セルを含むように構築され、したがって、前記リベット・セルが前記構造の前記応力ホットスポットを通って延在し、前記構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けるようにする、前記送信することとを行わせるように実行可能である、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項19】
前記関係の前記モデルが、前記応力ホットスポットの前記位置における、前記複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行されており、
前記リベット・セルを挿入すると、前記リベット・セルが、前記第1の誘電体領域の少なくとも一部と前記第2の誘電体領域の少なくとも一部とを突き抜け、
前記構造の前記エネルギー解放率が、予測された前記異常の位置に基づく、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項20】
前記予測された異常が、前記第1の誘電体領域と前記第2の誘電体領域との間の前記界面におけるクラックである、請求項19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項21】
前記第1の誘電体領域と前記第2の誘電体領域が異なる値の誘電率を有する、請求項19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項22】
前記リベット・セルが、前記応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり、リベット・セルの数が前記応力ホットスポットの大きさに基づく、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項23】
前記応力ホットスポットが、前記構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり、各応力ホットスポットがリベット・セルのそれぞれのセットを含む、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項24】
前記プログラム命令が、前記デバイスの前記処理要素によって、前記デバイスにエネルギー解放率が最も低くなる前記リベット・セルの長さを特定させて、前記リベット・セルの前記最適な長さを特定するようにさらに実行可能である、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項25】
前記プログラム命令が、前記デバイスの前記処理要素によって、
前記構造の3次元(3D)モデルを生成することと、
前記3Dモデルに対して応力解析を行う命令を実行することと、
前記応力解析の出力から前記応力ホットスポットの前記位置を特定することと
を行うようにさらに実行可能である、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、構造の1つまたは複数の誘電体層を突き抜けるビアの部分的スタックを含む構造に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスは、様々な値の誘電率kを有する複数の誘電体領域または層を含む構造(たとえば、配線工程(BEOL:back-end-of-line)構造)を含み得る。異なるkの誘電体層の間の界面は、クラックの伝播を起こさせる様々な要因によりクラックまたは剥離を起こし得る。その原因となる力は、パッケージやチップの構造中の種々の材料間の熱膨張(または熱収縮)の違い、材料の残留応力などの要因を含む。チップやパッケージによる原因となる力に加えて、チップのBEOL構造中のメタルと誘電体との間で熱膨張の不一致が発生し得る。界面にクラックや剥離がある半導体デバイスの動作は、不良に対し脆弱であることがある。いくつかの例において、クラックは、異なるBEOLレベルの間(たとえば、メタル配線の1つとビアとの間)で開路を引き起こし、チップ全体を動作不能にすることがある。いくつかの例において、クラックはBEOL構造に形成された電流経路の抵抗を増大させることもあり、増大した抵抗は半導体デバイス内で好ましからざる熱を発生させることがある。
【0003】
クラックや剥離に対処するいくつかの従来の解決策は、たとえば、材料間の熱膨張率(CTE:coefficient of thermal expansion)の不一致を調整することによって応力を最小化したり、堆積条件を変更したりすることによって材料中の残留応力を変化させることなどを含み得る。その他のプロセス技術は、材料のクラックの発生傾向が減少するように、様々な材料間の界面特性を改善することを含む。しかし、構造内の応力が完全に除去されるとは限らず、クラックが伝播する可能性が依然として存在することがある。その他の従来の解決策は、クラックまたは剥離あるいはその両方の可能性を減らすために、たとえば、構造中のビア・ツー・ビア(via-to-via)界面の数を最小にすることを含み得る。しかし、クラックの可能性は依然として存在する。別の従来の解決策は、たとえば、誘電体領域間や層間にボンド・パッドまたはコネクタを挿入することを含み得るが、これらのボンド・パッド、コネクタを挿入する位置は特定されていない。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。
【0005】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、本構造の第1のコーナーから第1の横方向距離に配置された第1のリベット・セルであり得る。本構造は、本構造の第2のコーナーから第2の横方向距離に配置された第2のリベット・セルをさらに含み得る。
【0006】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり得、リベット・セルの数は、応力ホットスポットの大きさに基づき得る。
【0007】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。応力ホットスポットは、本構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり得、各応力ホットスポットは、リベット・セルのそれぞれのセットを含み得る。
【0008】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルの長さは、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係のモデルに基づき得る。
【0009】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。本構造は、半導体デバイスの配線工程(BEOL)構造であり得る。
【0010】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、複数の誘電体領域のうちの、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面を突き抜けることができる。第1の誘電体領域と第2の誘電体領域は、異なる誘電率を有し得る。
【0011】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、複数の誘電体領域のうちの、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面を突き抜けることができる。第1の誘電体領域と第2の誘電体領域は、異なる誘電率を有し得る。第1の誘電体領域は硬質誘電体材料を含み得、第2の誘電体領域は軟質誘電体材料を含み得る。
【0012】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。
【0013】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セル・データは、複数のリベット・セルの複数の挿入位置をさらに示すことができ、その複数の挿入位置は、その応力ホットスポット内にある。
【0014】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。関係のモデル化は、応力ホットスポットの位置における、複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行され得る。リベット・セルを挿入すると、そのリベット・セルは、第1の誘電体領域の少なくとも一部と第2の誘電体領域の少なくとも一部とを突き抜けることができる。本構造のエネルギー解放率は、予測された異常の位置に基づき得る。
【0015】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。予測された異常は、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面におけるクラックであり得る。
【0016】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。第1の誘電体領域と第2の誘電体領域は、異なる値の誘電率を有し得る。
【0017】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。応力ホットスポットは、本構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり得、各応力ホットスポットは、リベット・セルのそれぞれのセットを含み得る。
【0018】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり得、リベット・セルの数は、応力ホットスポットの大きさに基づき得る。
【0019】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルの最適な長さの特定は、エネルギー解放率が最も低くなるリベット・セルの長さを特定することを含み得る。
【0020】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。本方法は、本構造の3次元(3D)モデルを生成することをさらに含み得る。本方法は、その3Dモデルに対して応力解析を行う命令を実行することをさらに含み得る。本方法は、その応力解析の出力に基づいて応力ホットスポットの位置を特定することをさらに含み得る。
【0021】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。
【0022】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。関係のモデル化は、応力ホットスポットの位置における、複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行され得る。リベット・セルを挿入すると、そのリベット・セルは、第1の誘電体領域の少なくとも一部と第2の誘電体領域の少なくとも一部とを突き抜けることができる。本構造のエネルギー解放率は、予測された異常の位置に基づき得る。
【0023】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。関係のモデル化は、応力ホットスポットの位置における、複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行され得る。リベット・セルを挿入すると、そのリベット・セルは、第1の誘電体領域の少なくとも一部と第2の誘電体領域の少なくとも一部とを突き抜けることができる。本構造のエネルギー解放率は、予測された異常の位置に基づき得る。予測された異常は、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面におけるクラックであり得る。
【0024】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。関係のモデル化は、応力ホットスポットの位置における、複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行され得る。リベット・セルを挿入すると、そのリベット・セルは、第1の誘電体領域の少なくとも一部と第2の誘電体領域の少なくとも一部とを突き抜けることができる。本構造のエネルギー解放率は、予測された異常の位置に基づき得る。第1の誘電体領域と第2の誘電体領域は、異なる値の誘電率を有する。
【0025】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり得、リベット・セルの数は、応力ホットスポットの大きさに基づき得る。
【0026】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。応力ホットスポットは、本構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり得、各応力ホットスポットは、リベット・セルのそれぞれのセットを含み得る。
【0027】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスにエネルギー解放率が最も低くなるリベット・セルの長さを特定させて、リベット・セルの最適な長さを特定するように実行可能であり得る。
【0028】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、構造の3次元(3D)モデルを生成するように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、その3Dモデルに対して応力解析を行う命令を実行するように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、応力解析の出力から応力ホットスポットの位置を特定するように実行可能であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1A】一実施形態における、リベット・セルを含む例示的な構造の断面図である。
図1B】一実施形態における、追加のリベット・セルが加わった図1Aの構造の断面図である。
図2】一実施形態における、リベット・セルを構築するために実施され得る例示的システムを示す図である。
図3A】一実施形態における、構造の応力ホットスポットを特定するために使用され得る応力ホットスポット・モデル化の例示的な実装形態を示す図である。
図3B】一実施形態における、図3Aの応力ホットスポット・モデル化の実装形態に基づくプロットを示す図である。
図4】本開示に従って、エネルギー解放率モデル化を実行するために使用され得る例示的なモデルを示す図である。
図5】一実施形態における、リベット・セルの長さを特定するために使用され得るエネルギー解放率モデル化の例示的な実装形態を示す図である。
図6】一実施形態における、チップ・ホットスポットのスタック・ビア・リベットに関するフロー図である。
図7】一実施形態における、チップ・ホットスポットのスタック・ビア・リベットの生成を実行し得る、例示的なコンピュータ・システムまたは処理システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、本出願に添付された以下の解説および図面を参照することにより、本出願をより詳細に説明する。本出願の図面は例示のみを目的として提供され、したがって、図面は一定の比率に縮小して描かれていないことに留意されたい。同様の要素および対応する要素は、同様の参照番号で参照されることにも留意されたい。
【0031】
以下の説明では、本出願の様々な実施形態の理解を与えるために、特定の構造、構成要素、材料、寸法、処理ステップおよび技術など、多数の具体的な詳細が明らかにされる。しかしながら、本出願の様々な実施形態がこれらの具体的な詳細がなくても実施され得ることは、当業者には理解されよう。他の例では、周知の構造または処理ステップは、本出願を不明瞭にしないために詳細には記述されていない。
【0032】
層、領域、または基板としての要素は、他の要素の「上に(on)」または「上に(over)」あると言われる場合、それは他の要素上に直接存在し得、または介在する要素が存在してもよいことが理解されるであろう。一方、ある要素が他の要素の「直上(directly on)」または「直上(directly over)」にあると言われる場合、介在する要素は存在しない。ある要素が他の要素の「下(beneath)」または「下(under)」にあると言われる場合、他の要素の下(beneath)または下(under)に直接存在することもあれば、介在する要素が存在してもよいということも理解されるであろう。一方、ある要素が他の要素の「真下(directly beneath)」または「直下(directly under)」にあると言われる場合、そこには介在する要素は存在しない。
【0033】
より詳細に以下に説明すると、本明細書に記載する構造は、ホットスポット領域に置かれる、1つまたは複数の特別に設計された部分的スタック・ビア・セットを含む。さらに、本明細書で説明する方法およびシステムは、これらの複数の部分的ビア・セットがいくつ配置され得るかと同時に、様々なモデル化技術を使用することによって、部分的スタック・ビア・セットの領域および正確な位置を特定することができる。部分的スタック・ビア・セットは、「リベット・セル」と呼ばれることがあり、特に軟質誘電体を通して固定することができ、複数の誘電体層のアンカーとして機能することを意図され得る。さらに、リベット・セルは、メタル・スタックの内側にあり、ボンド・パッドまたはC4(Controlled Collapsed Chip Connection)構造の下の複数のメタル・レベルを通じて延在することができるので、ボンド・パッドに接触するように制約される必要はない。さらに、多数のリベット・セルがチップの様々な領域で使用され得、ネットワークとして扱われる必要がないことがあり、ボンド・パッドやデバイス・コンタクトに達する必要がないことがある。クラックが生じる前にリベット・セルがホットスポット領域に挿入されて、それによって支持するものを設けることができるように、チップのコーナー付近の応力ホットスポット領域がモデル化され得る。さらに、リベット・セルの大きさは、リベット・セルの大きさと、環境変化に対する構造の起こり得る反応(たとえば、温度変化に対する熱膨張や熱収縮、応力、力など)との間の関係のモデルに基づいて決定される。
【0034】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。構造中のリベット・セルは、少なくとも1つの誘電体領域のうちの一対の誘電体領域の間の界面に存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0035】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、本構造の第1のコーナーから第1の横方向距離に配置された第1のリベット・セルであり得る。本構造は、本構造の第2のコーナーから第2の横方向距離に配置された第2のリベット・セルをさらに含み得る。構造の第1および第2のリベット・セルは、構造の複数の応力ホットスポットを跨いで存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0036】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり得、リベット・セルの数は、応力ホットスポットの大きさに基づき得る。その応力ホットスポット中にその数のリベット・セルがあれば、本構造の、その応力ホットスポット中に、または複数の応力ホットスポットを跨いで、あるいはその両方の形態で存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0037】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。応力ホットスポットは、本構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり得、各応力ホットスポットは、リベット・セルのそれぞれのセットを含み得る。本構造のリベット・セルは、構造の複数の応力ホットスポットを跨いで存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0038】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルの長さは、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係のモデルに基づき得る。関係のモデルは、本構造中のリベット・セルの最適な大きさと、リベット・セルの最適な位置を与えることができる。
【0039】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。本構造は、半導体デバイスの配線工程(BEOL)構造であり得る。本構造中のリベット・セルは、BEOL構造中に存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0040】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、複数の誘電体領域のうちの、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面を突き抜けることができる。第1の誘電体領域と第2の誘電体領域は、異なる誘電率を有し得る。本構造中のリベット・セルは、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面に存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0041】
いくつかの例において、リベット・セルを含む構造を一般的に説明する。本構造は、複数の誘電体領域を含み得る。リベット・セルは、スタック・ビアのセットを含み得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができる。リベット・セルの長さは、複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、複数の誘電体領域のうちの、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面を突き抜けることができる。第1の誘電体領域と第2の誘電体領域は、異なる誘電率を有し得る。第1の誘電体領域は硬質誘電体材料を含み得、第2の誘電体領域は軟質誘電体材料を含み得る。本構造中のリベット・セルは、硬質誘電体領域と軟質誘電体領域との間の界面に存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0042】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。本構造中にリベット・セルを挿入することにより、少なくとも1つの誘電体領域のうちの一対の誘電体領域の間の界面に存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0043】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セル・データは、複数のリベット・セルの複数の挿入位置をさらに示すことができ、その複数の挿入位置は、その応力ホットスポット内にある。リベット・セルが複数の挿入位置に存在することによって、本構造の複数の応力ホットスポットを跨いで存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0044】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。関係のモデル化は、応力ホットスポットの位置における、複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行され得る。リベット・セルを挿入すると、そのリベット・セルは、第1の誘電体領域の少なくとも一部と第2の誘電体領域の少なくとも一部とを突き抜けることができる。本構造のエネルギー解放率は、予測された異常の位置に基づき得る。関係のモデルは、本構造中のリベット・セルの最適な大きさと、リベット・セルの最適な位置を与えることができる。
【0045】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。予測された異常は、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面におけるクラックである。本構造のリベット・セルは、クラックの伝播や剥離を防止することができる。
【0046】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようにデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。第1の誘電体領域と第2の誘電体領域は、異なる値の誘電率を有し得る。本構造中のリベット・セルは、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面に存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0047】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。応力ホットスポットは、本構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり得、各応力ホットスポットは、リベット・セルのそれぞれのセットを含み得る。本構造のリベット・セルは、構造の複数の応力ホットスポットを跨いで存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0048】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり得、リベット・セルの数は、応力ホットスポットの大きさに基づき得る。その応力ホットスポット中にその数のリベット・セルがあれば、本構造の、その応力ホットスポット中に、または複数の応力ホットスポットを跨いで、あるいはその両方の形態で存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0049】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルの最適な長さの特定は、エネルギー解放率が最も低くなるリベット・セルの長さを特定することを含み得る。関係のモデルは、本構造中のリベット・セルの最適な大きさと、リベット・セルの最適な位置を与えることができる。
【0050】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法を一般的に説明する。本方法は、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することを含み得る。本方法は、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することをさらに含み得る。本方法は、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することをさらに含み得る。本方法は、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することをさらに含み得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。本方法は、リベット・セル・データに従って本構造を構築するようデバイスに指示するために、リベット・セル・データをデバイスに送信することをさらに含み得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。本方法は、本構造の3次元(3D)モデルを生成することをさらに含み得る。本方法は、その3Dモデルに対して応力解析を行う命令を実行することをさらに含み得る。本方法は、その応力解析の出力に基づいて応力ホットスポットの位置を特定することをさらに含み得る。この応力解析は、本構造中のリベット・セルの最適な位置を特定するために使用され得る応力ホットスポットの位置を与えることができる。
【0051】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。本構造中のリベット・セルは、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面に存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0052】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。関係のモデル化は、応力ホットスポットの位置における、複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行され得る。リベット・セルを挿入すると、そのリベット・セルは、第1の誘電体領域の少なくとも一部と第2の誘電体領域の少なくとも一部とを突き抜けることができる。本構造のエネルギー解放率は、予測された異常の位置に基づき得る。関係のモデルは、本構造中のリベット・セルの最適な大きさと、リベット・セルの最適な位置を与えることができる。
【0053】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。関係のモデル化は、応力ホットスポットの位置における、複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行され得る。リベット・セルを挿入すると、そのリベット・セルは、第1の誘電体領域の少なくとも一部と第2の誘電体領域の少なくとも一部とを突き抜けることができる。本構造のエネルギー解放率は、予測された異常の位置に基づき得る。予測された異常は、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面におけるクラックであり得る。本構造のリベット・セルは、クラックの伝播や剥離を防止することができる。
【0054】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。関係のモデル化は、応力ホットスポットの位置における、複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行され得る。リベット・セルを挿入すると、そのリベット・セルは、第1の誘電体領域の少なくとも一部と第2の誘電体領域の少なくとも一部とを突き抜けることができる。本構造のエネルギー解放率は、予測された異常の位置に基づき得る。第1の誘電体領域と第2の誘電体領域は、異なる値の誘電率を有する。本構造中のリベット・セルは、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面に存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0055】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。リベット・セルは、応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり得、リベット・セルの数は、応力ホットスポットの大きさに基づき得る。その応力ホットスポット中にその数のリベット・セルがあれば、本構造の、その応力ホットスポット中に、または複数の応力ホットスポットを跨いで、あるいはその両方の形態で存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0056】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。応力ホットスポットは、本構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり得、各応力ホットスポットは、リベット・セルのそれぞれのセットを含み得る。本構造のリベット・セルは、構造の複数の応力ホットスポットを跨いで存在し得るクラックの伝播を防止することができる。
【0057】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、そのデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスにエネルギー解放率が最も低くなるリベット・セルの長さを特定させて、リベット・セルの最適な長さを特定するように実行可能であり得る。関係のモデルは、本構造中のリベット・セルの最適な大きさと、リベット・セルの最適な位置を与えることができる。
【0058】
いくつかの例において、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラム製品を一般的に説明する。本コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令をその中に収録したコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、そのモデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定させるように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成させるように実行可能であり得る。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、そのデバイスに、リベット・セル・データを別のデバイスに対して送信させて、別のデバイスにリベット・セル・データに従って本構造を構築するように指示するように実行可能であり得る。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、構造の3次元(3D)モデルを生成するように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、その3Dモデルに対して応力解析を行う命令を実行するように実行可能であり得る。プログラム命令は、デバイスの処理要素によって、応力解析の出力から応力ホットスポットの位置を特定するように実行可能であり得る。この応力解析は、本構造中のリベット・セルの最適な位置を特定するために使用され得る応力ホットスポットの位置を与えることができる。
【0059】
図1Aは、一実施形態における、リベット・セルを含む例示的な構造の断面図である。図1Aに示す構造102は、たとえば、半導体デバイス100の配線工程(BEOL)構造の一部であり得る。半導体デバイス100は、中間工程(MOL:middle-of-the line)構造および基板工程(FEOL:front-end-of-line)構造などの追加の層または構造の一部を含み得るが、これらMOLおよびFEOL構造は本出願の図面に示していない。構造102は、異なる値のkを有する複数の誘電体領域101a~101f、および2つの硬質誘電体材料101e、101cに挟まれた少なくとも1つの軟質誘電体材料101dを含み得る。軟質誘電体は、誘電率が約1.5~約3.5にわたるか、または約2.0~約2.5の間にあるULK(ultra low-k)材料である。例示的なULK誘電体は、たとえば、Cドープ酸化物(CDO:C doped oxide)または有機ケイ酸塩ガラス(OSG:organosilicate glass)とも呼ばれる、(SiCOH)を含む、Si、C、O、およびHの組成物などのケイ素含有材料などの多孔質無機材料を含み得る。他のlow-kの材料は、low-k有機ポリマーであるSilK(ダウ社の商標)も含み得る。非多孔質のULK材料も本出願で使用され得る。硬質誘電体は、ULK材料の誘電率より大きい誘電率を有し得る。硬質誘電体の例は、たとえば、二酸化ケイ素、シルセスキオキサン、Si、C、OおよびHの原子を含むCドープ酸化物(すなわち、有機ケイ酸塩)、熱硬化性ポリアリーレンエーテル、またはこれらの多層膜を含み得る。「ポリアリーレン」という用語は、本出願において、結合、縮合環、またはたとえば酸素、硫黄、スルホン、スルホキシド、カルボニルなどの不活性連結基によって一緒に連結されている、アリール部または不活性置換アリール部を表すために使用される。
【0060】
構造102は、誘電体領域101a~101fの間に架かる導電路として使用され得る、スタック・ビアとメタルの1つまたは複数のセット104を含み得る。この図に示した6つの誘電体領域(101a~101f)は単なる例である。異なる誘電率とともに異なる誘電体厚さをもつこのような誘電体領域は、多かれ少なかれ存在し得る。構造102は、リベット・セル110などの少なくとも1つのリベット・セルをさらに含み得、リベット・セル110は、構造102の誘電体領域の1つまたは複数の層を突き抜ける、スタック・ビアとメタルのセットを含み得る。このリベット・セルは必ずしも活性状態である必要はなく、回路やチップの作動のための導電路である必要はない。リベット・セル110は、構造102の誘電体領域の界面におけるクラックや剥離の防止を図るために、構造102に配置され得る。たとえば、図1Aに示すリベット・セル110は、誘電体領域101dと101eとの間の界面106で潜在的に発生し得るクラックを防止するように配置され得る。一例では、構造102中のリベット・セル110の位置は、1)半導体デバイス100上で検出された応力ホットスポット105(または「ホットスポット105」)などの1つまたは複数のホットスポット領域の評価、および2)リベット・セル110の長さ(たとえば、スタック・ビア数)と構造102のエネルギー解放率(ERR)との間の関係を説明するモデルに基づいて見積もられ得る。一例示的な実施形態では、複数のリベット・セルが、大きな連続したホットスポット領域内に配置され得る。一例では、リベット・セル110は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、またはその合金、たとえばCu-Al合金などのような、導電性金属または導電性金属合金から構成され得る。一例では、リベット・セル110のメタルとビアのスタックは、各メタル・レベルとビア・レベルの典型的なBEOL構築プロセスの一部であり得る、TaNまたはTiNなどのライナー材料も含み得る。構造102は、当業者によく知られた技術を利用して形成され得る。たとえば、様々な誘電体領域は、たとえば、CVD(chemical vapor deposition)、PECVD(plasma-enhanced chemical vapor deposition)、スピンコーティングなどの堆積プロセスを利用して形成され得る。リベット・セル110およびスタック・ビアは、ダマシン・プロセスを利用して形成され得る。
【0061】
図1に示す例では、リベット・セル110は、応力ホットスポット105を通って延在することができ、誘電体領域101cの一部から架かり、誘電体領域101dおよび101eの全厚さを突き抜け、誘電体領域101fの一部で止まり得る。さらに、いくつかの例では、構造102は、複数のリベット・セルを含み得る。たとえば、リベット・セル110は、構造102のコーナー107から横方向距離L1離れたところに配置され得、別のリベット・セル111は、構造102のコーナー108から横方向距離L2離れたところに配置され得る。一例では、リベット・セルは、構造102の各コーナーに近接して配置され得る。横方向距離L1とL2は、同じであっても異なっていてもよく、横方向距離のそれぞれは、半導体デバイス100の応力ホットスポットの位置に基づき得る。さらに、各リベット・セルは、それぞれに異なる長さや大きさを有し得る。たとえば、リベット・セル110は、リベット・セル111を上回る長さ(たとえば、より多くのスタック・ビアを有して)であり得る。さらに、各リベット・セルは、誘電体領域間の別々の界面でクラックや剥離が発生する可能性を低減するために、様々な誘電体領域を通って延在することができる。たとえば、リベット・セル110は、誘電体領域101dと101eとの間の界面106で潜在的に発生し得るクラックを防止するように配置され得、リベット・セル111は、誘電体領域101eと101fとの間のもう1つの界面で潜在的に発生し得るクラックを防止するように配置され得る。
【0062】
図1Bは、一実施形態における、追加のリベット・セルが加わった図1Aの構造102の断面図である。図1Bに示す例では、ホットスポット領域(または「ホットスポット」)150は、構造102のコーナー108の近くに、または近接して存在し得る。ホットスポット150は、単一のリベット・セル(たとえば、リベット・セル110)の幅と比較すると、幅(たとえば、水平方向に、側面から側面まで)が比較的大きくなり得る。例示的な実施形態では、ホットスポット150の幅は、約3ミリメートル(mm)×3mmのオーダーの領域(たとえば、水平方向に、側面から側面までの測り方)にわたり得、リベット・セルの幅は、約0.5マイクロメートル(μm)×0.5μmのオーダーの領域にわたるような比較的小さいサイズであり得る。一例では、ホットスポットとリベット・セルとの間の比較的大きな幅の差により、かなり多くのリベット・セル(たとえば、数百、数千、数百万)が1つのホットスポットの位置に挿入されることがある。構造102の4つのチップ・コーナーの各コーナー(たとえば、コーナー107、コーナー108など)付近のホットスポットは、同じ幅または異なる幅を有し得、構造102内の各リベット・セルは、同じ幅または異なる幅を有し得ることに留意されたい。一例では、3mm×3mmのホットスポット領域150全体をできるだけ大きく覆うために、ホットスポット領域150の位置に複数のリベット・セル152が挿入され得る。いくつかの例では、作動中の回路がホットスポットの位置に重なることがあり、作動中の回路と重なる位置にはリベット・セルを挿入することが望ましいとは限らない。したがって、本明細書に記載の方法およびシステムは、リベット・セルの正確な挿入位置、および大きさを、挿入されたリベット・セルが構造102の作動中の回路と重なったり干渉したりしないように決定することができる。別の例示的な実施形態では、複数のホットスポット領域が構造102のコーナー近傍にあり得る。たとえば、図1Bに示すように、ホットスポット領域150と別のホットスポット領域160とは、コーナー108に近接して存在し得る。ホットスポット領域150および160は、ホットスポット領域150に配置されたリベット・セル152およびホットスポット領域160に配置されたリベット・セル162など、リベット・セルのそれぞれのセットを有し得る。構造102に複数のリベット・セルを挿入することによって、構造102において特定されたホットスポット領域の全長(たとえば、垂直方向)中の誘電体界面における剥離やクラックを防止することができる。
【0063】
図2は、一実施形態における、リベット・セルを構築するために実施され得る例示的システムを示す図である。システム200は、プロセッサ202と、メモリ204と、デバイス220とを含み得る。プロセッサ202は、メモリ204およびデバイス220と通信するように構成され得る。いくつかの例では、プロセッサ202およびメモリ204は、コンピューティング・デバイスなど同一デバイスの構成要素であり得る。デバイス220は、たとえば、構造102を構築するための様々な製造技術を実行するように構成されたデバイスまたは機械(たとえば、ダイシング・マシン)であり得る。
【0064】
メモリ204は、命令セット206を記憶するように構成され得る。命令206は、プロセッサ202によって実行可能であり得る、ソースコードまたは実行可能なコードあるいはその両方などのコードを含み、それによってリベット・セル・データ208を生成することができる。いくつかの例では、命令206は、プロセッサ202によって実行可能であり得る実行可能なアプリケーション(たとえば、ソフトウェア)であり得、それによって様々なモデル化技術(以下に説明する)を実行することができる。リベット・セル・データ208は、1つまたは複数のリベット・セル(たとえば、図1Aまたは図1Bあるいはその両方に示すリベット・セル110、111、152、162)に関するデータを含み得、デバイス220によって実行可能であり得る命令(たとえば、実行可能コード)を含み、それによってリベット・セル110をもつ構造102を構築することができる。たとえば、リベット・セル・データ208は、リベット・セル110の長さ(たとえば、リベット・セル110のスタック・ビアにおけるビアの数)、ホットスポット105の位置(たとえば、コーナー107からのホットスポットの距離)、リベット・セル110が突き抜ける位置までの1つまたは複数の誘電体領域、またはリベット・セル110に関する他のタイプのデータ、あるいはその組合せなどのデータを含み得る。さらに、リベット・セル(たとえば、リベット・セル110、111、152、162)間の距離、およびこれらのリベット・セルに最も近い可能性のあるコーナーを示すデータが、リベット・セル・データ208に含まれ得る。リベット・セル・データ208に含まれている命令は、たとえば、フィラー挿入コードなど、デバイス220によって実行可能であり、リベット・セル・データ208によって示された位置において、構造102を1つまたは複数のリベット・セル(たとえば、リベット・セル110、111、152、162など)で充填することができる、実行可能コードのセットであり得る。いくつかの例では、リベット・セル・データ208は、デバイス220によって実行されているアプリケーションへの入力としてデバイス220に与えられ得、そのアプリケーションは、デバイス220によって実行されて構造102とリベット・セル110とを構築することができる。さらに、デバイス220によって実行されているアプリケーションは、構造102、ならびに/または110、111、152、162などの様々なリベット・セル、および構造102中のすべてのホットスポット領域に配置される必要がある他のリベット・セルを構築することができる。
【0065】
図3Aおよび図3Bは、一実施形態における、構造の応力ホットスポットを特定するために使用され得る応力ホットスポット・モデル化の例示的な実装形態を示す図である。一例では、リベット・セル・データ208の生成は、応力ホットスポット105の位置を決定するための応力ホットスポット・モデル化と、リベット・セル110の長さを決定するためのエネルギー解放率(ERR)モデル化とを含み得る。図3Aに示す例では、応力ホットスポット・モデル化とエネルギー解放率(ERR)モデル化とを実行するために、プロセッサ202(図2に示す)は、命令206(図2に示す)を実行して半導体デバイス100を含むチップ・パッケージの少なくとも一部のモデル300を生成するように構成され得る。いくつかの例では、モデル300は、半導体デバイス100を含むチップ・パッケージの少なくとも一部の仮想3次元(3D)モデルであり得る。いくつかの例では、プロセッサ202は命令206を実行して、アプリケーション(またはソフトウェア)を実行してモデル300を生成することができる。このようなアプリケーションの例は、SIMULIA ABAQUS(R)のようなソフトウェアを含み得るが、これに限定されない。図3Aに示す例では、モデル300は、たとえば、平面351と平面352の付近に配置されたチップ・パッケージ全体の1/4切り取りであり得る。モデル300は、リッド330、プリント回路基板(PCB:printed circuit board)332、およびダイ334などのモデル化された構成要素を含み得る。一例では、図1Aまたは図1Bの半導体デバイス100は、モデル300におけるダイ334の一部であり得る。
【0066】
いくつかの例では、プロセッサ202は、モデル300の様々な態様または構成要素の寸法を示す入力(たとえば、ユーザ入力)を受信し得る。たとえば、半導体デバイス100はチップ・パッケージであり得、モデル300はそのチップ・パッケージの仮想モデルであり得る。プロセッサ202によって受信される入力は、PCB、ダイ、リッド、アンダーフィル、熱界面材料(TIM:thermal interface material)などの材料特性と同時に、PCBの大きさ、ダイの大きさ、リッドの大きさ、アンダーフィルの大きさ、TIMの大きさなどを含み得るが、これらに限定されない。
【0067】
プロセッサ202は、命令206を実行してモデル300上で仮想熱応力解析を実行し、それによって(モデル300としてモデル化された)半導体デバイス100の様々なスポットが熱機械力学的(thermo-mechanical)応力にどのように反応し得るかを示す出力を生成することができる。たとえば、出力302は、モデル300の一部の上面透視図を表す等高線図を含み得る。等高線図は、異なる色合いでコード化されて、熱機械力学的応力の様々なレベルを表現することができる。プロセッサ202は、出力302においてホットスポット105を特定することができ、そのホットスポットは、出力302の他の領域と比較すると著しく異なる色合いを有し得る。図3Aに示す例では、ホットスポット105は、コーナー107から約r単位の対角線距離離れた位置で特定され得る。
【0068】
一例では、プロセッサ202は、ホットスポット105を十分に覆うことができるm×n領域の大きさを決定することができる。たとえば、プロセッサ202は、m=1ミリメートル(mm)とn=1mmに初期設定し、1mm×1mmの領域が、出力302に示されるホットスポット105を覆うのに十分であるかどうかを判定することができる。1mm×1mmの領域がホットスポット105を覆うには不十分であることに応答して、プロセッサ202は、m=2mmとn=2mmのように、mとnの値をインクリメントし、その2mm×2mmの領域が出力302に示されるホットスポット105を覆うために十分かどうかを判定することができる。ホットスポット105を覆うのに十分なmとnの値の決定を受けて、プロセッサ202は、m、n、およびrの値をリベット・セル・データ208に含めることができる。mとnの値は、リベット・セル110の横方向断面積を規定し得ることに留意されたい。いくつかの例では、命令206は、構造102中の他のビアまたは構成要素あるいはその両方と潜在的に重なったり接触したりしないように、mとnの値に対する限界(たとえば、3mm)を規定し得る。プロセッサ202は、モデル300のすべてのコーナー(たとえば、4つのコーナー)に近接するホットスポットをさらに特定し、対応するm、n、rの値を決定し、決定された値をリベット・セル・データ208に含めることができる。
【0069】
図3Bは、応力のレベルと半導体デバイス100のコーナーからの距離との間の関係をモデル化することができるプロット320を示している。プロット320において、軸321は、半導体デバイス100のコーナー(たとえば、コーナー107)からの距離(たとえば、ミリメートル単位)に対応し、軸322は、1が最大応力を表す正規化された応力のレベルを表す。軸321は、図3Aに見られるように、コーナー107からrと記された半径に沿ったものであり得る。曲線323は、コーナーからの距離の様々な値に対する応力レベルの変化を表している。プロット320で示すように、曲線323は、コーナーから約1.0mm~1.8mmの間で大きく増加するが、1.8mmを過ぎた後は減少し得る。図3Bに示す例では、曲線323は、0から1までの正規化された応力範囲内であり得る。ホットスポット領域は、正規化された応力が応力しきい値325(たとえば、0.6)より大きい場所で定義され得る。この場合、ホットスポット領域は、コーナー107から約1.3mmと3mmとの間であり得る。曲線323の挙動は、パッケージの形状や材料特性によって変化し得、適切なモデルを実行することによって決定され得る。
【0070】
図4は、本開示に従って、エネルギー解放率モデル化を実行するために使用され得る例示的なモデルを示す図である。エネルギー解放率(ERR)モデル化を実行するために、プロセッサ202(図2に示す)は、モデル300から1つまたは複数のサブモデルを抽出するための命令206(図2に示す)を実行するように構成され得る。図4に示す例では、プロセッサ202は、モデル300からサブモデル410を抽出することができ、そのサブモデル410は、モデル300のある断面領域を一側面の視点(たとえば、前、後、左側、右側)から示す2次元(2D)または3次元(3D)モデルであり得る。ここで示す例は、代表的な2Dモデルを得るためのものである。プロセッサ202は、サブモデル410から別のサブモデル420をさらに抽出することができ、そのサブモデル420は、サブモデル410の一部を示す別の2Dモデルであり得る。プロセッサ202は、サブモデル420から別のサブモデル430をさらに抽出することができ、そのサブモデル430は、サブモデル420の一部を示す別の2Dモデルであり得る。
【0071】
プロセッサ202は、スケール・ファクタに基づいて様々なサブモデルを抽出するように構成され得る。たとえば、サブモデル410は、ミリメートル・スケールのメッシュ・サイズ(たとえば、サブモデルをレンダリングするために使用されているグリッドまたはノードの大きさ)をもつ2Dモデルであり得、サブモデル420は、マイクロメートル・スケールのメッシュ・サイズをもつ2Dモデルであり得、サブモデル430は、ナノメートル・スケールのメッシュ・サイズをもつ2Dモデルであり得る。いくつかの例では、プロセッサ202は、生成するサブモデルの数、サブモデル間のスケール差、モデル300の様々な態様または構成要素の寸法、構造102および/または半導体デバイス100の構築に使用する材料(およびその特性)、ならびに/あるいは材料の特性を示す入力(たとえば、ユーザ入力)を受信することができる。たとえば、入力は、BEOL材料のプロセス・オブ・レコード(POR)特性、材料の塑性効果、境界条件(自由表面または固定表面など)、ローディング状態(たとえば、温度範囲内のクール・ダウン)などを示し得る。
【0072】
プロセッサ202は、モデル300に基づいて、または生成されたサブモデルのうちの1つに基づいて、異常をさらに予測することができる。図4に示す例では、プロセッサ202が、サブモデル430において連なる誘電体領域の間の界面の1つにクラック432を予測することができる。いくつかの例では、プロセッサ202は、上述の応力ホットスポット・モデル化によって特定された応力ホットスポットに基づいて、サブモデル410、420、430を抽出することができる。たとえば、コーナー107に近接する応力ホットスポット105を特定すると、プロセッサ202は、サブモデル410など、応力ホットスポット105の位置を含むモデル300の一部を抽出することができる。プロセッサ202は、サブモデル420および430のような、応力ホットスポット105の位置を含む後続のサブモデルをさらに抽出することができる。応力ホットスポット105の位置に基づいて、プロセッサ202は、応力ホットスポット105の位置にクラック432を予測することができる。モデル300に基づいて異常(たとえば、クラック432)を予測すると、プロセッサ202は、命令206を実行して、リベット・セル110の長さと半導体デバイス100のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することができる。
【0073】
図5は、一実施形態における、リベット・セルの長さを特定するために使用され得るエネルギー解放率モデル化の例示的な実装形態を示す図である。プロセッサ202は、命令206を実行して、エネルギー解放率(ERR)モデル化500を実行することができる。ERRモデル化500の出力は、リベット・セル110の長さ(たとえば、リベット・セル110中のスタック・ビアの数)と半導体デバイス100のエネルギー解放率(ERR)との間の関係を表すデータを含み得る。特に、プロセッサ202によって実行されるERRモデル化500は、ホットスポット105における、クラック432のような異常の予測のもとで、一対の誘電体領域間の特定の界面に対して実行され得る。たとえば、図5に示す例では、誘電体領域101dと101eとの間の界面(図1を参照されたい)にクラック432が予測され得る。
【0074】
一例では、誘電体領域101dと101eとの間の界面にクラック432が予測されたERRモデル化500が完了すると、プロセッサ202は、サブモデル430(図4において)に基づいて予測されたクラック432を削除し、誘電体領域の別の対の間の別の界面に別の異常を予測することができる。プロセッサ202は、半導体デバイス100の特定された応力ホットスポット(たとえば、各コーナー付近)における異常予測に基づいて、誘電体領域の各対、または選択されたいくつかの誘電体領域対の間の界面に対し、ERRモデル化500を実行することができる。
【0075】
別の例では、プロセッサ202は、選択された界面でERRモデル化を実行することができる。たとえば、参照として図1Aを用いると、誘電体領域101fはk=2.7という誘電率値を有し得、誘電体領域101eはk=2.7という誘電率値を有し得、誘電体領域101dはk=2.55という誘電率値を有し得、誘電体領域101cはk=2.7という誘電率値を有し得、誘電体領域101bはk=3.0という誘電率値を有し得る。本明細書で示すkの値は単に例示的な値であり、low-k、ULK、硬質誘電体などに対応する他のkの値もあり得る。一例では、構造102の誘電体領域の配置に基づいて、プロセッサ202が、クラックまたは剥離に対して相対的により脆弱であり得る誘電体領域を特定することができる。たとえば、プロセッサ202は、隣接する誘電体領域間でkの値を比較することができる。誘電体領域101e(k=2.7)と101d(k=2.55)との間の比較、および101d(k=2.55)と101c(k=2.7)との間の比較に基づいて、プロセッサ202は、誘電体領域101dが比較的高いkを有する2つの誘電体領域の間に「挟まれて」いると判定することができる。脆弱な領域(たとえば、誘電体領域101d)の特定結果に基づいて、プロセッサ202は、誘電体領域101dに接触する界面がクラックに対して相対的により脆弱であり得ると判定することができる。別の例では、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域とが互いに隣接し(たとえば、互いに積層され)、かつ第1と第2の誘電体領域とが異なる剛性(たとえば、硬質誘電体と軟質誘電体)として分類される場合、プロセッサ202は、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面がクラックに対して比較的より脆弱になり得ると判定し得る。プロセッサ202は、誘電体領域101eと101dとの間の界面106に予測された異常を用いてERRモデルを実行することができる。プロセッサ202は、誘電体領域101dと101cとの間の界面に予測された異常を用いてERRモデルをさらに実行することができる。図5に示す例では、プロセッサ202は、界面106(図1を参照されたい)におけるクラック432を予測してERRモデルを実行することができる。別の例では、プロセッサ202は、誘電体領域101eおよび101fなどの2つのlow-k領域間の界面は、誘電率が同じである(たとえば、誘電体領域101eおよび101fは同じ剛性を有する)ので、クラックを生じるほど脆弱でないことがあることを決定し得る。したがって、プロセッサ202は、誘電体領域101eと101fとの間の界面に予測された異常を有するモデル化された構造に対してERRモデルを実行する必要があるとは限らない。
【0076】
図5に示す例では、プロセッサ202は、モデル化された構造510を生成することによってERRモデル化500を開始することができ、モデル化された構造510は、ホットスポット105の位置に予測されたクラック432をもつ、構造102の複数の誘電体領域の仮想プロトタイプであり得る。ERRモデル化500は、スタック・ビア508の異なる数のビアを有する異なるモデル化された構造を通して進行することができる。たとえば、ERRモデル化500は、スタック・ビア508のうちビアの数が最も少ないものから始まり、スタック・ビア508のうちビアの数が最も多いものまでの順序で進行することができる。図5に示す例では、ERRモデル化500は、モデル化された構造511、512、513、514の順序で進行することができ、515で終了する。順序付けられたモデル化された構造511、512、513、514、515をここに示すが、追加のモデル化された構造はこのERRモデル化500の、示したモデル化された構造511、512、513、514、515のいずれか1つの前、後、または間に含まれ得る。モデル化された構造511、512、513、514、515の中からERRが最も小さいリベット・セルが、最適なリベット・セル(たとえば、最適な長さを有する)として選択され(chosen)または選択され(selected)得る。図5の例では、モデル化された構造513のERRが最も小さい。ERRは、クラックの発生傾向を示す尺度となり得る。ERRが大きいほど、クラックが発生する可能性は高くなる。したがって、たとえば、モデル化された構造513のリベット・セルは、最適な選択であり得る。一例では、ERRは、クラック伝播の単位面積あたりに放出されるエネルギーである。数値的には、ERRは、クラックの形状、材料特性、および自由体に生じる外部応力による、クラック先端で利用可能なエネルギーを表し得る。さらに、各材料は、「臨界」エネルギー解放率と呼ばれる固有の特性を有し得る。クラックは、クラック先端のERRが材料の臨界ERRを超える場合に(かつその場合に限り)伝播することができる。したがって、チップの設計や製造において、所与のクラック形状や材料条件に対して、可能な限り低いERRが望ましいことがある。
【0077】
一例では、命令206は、プロセッサ202が命令206を実行して構造102に有限要素解析を実行することができるように、有限要素解析に関連するアルゴリズムまたはコードあるいはその両方を含み得る。有限要素解析(FEA:finite element analysis)は、構造102が、振動、熱、流体の流れ、またはその他の力、あるいはその組合せなどの現実世界の力に対してどのように反応し得るかを予測するための、コンピュータ化された方法と見なされ得る。プロセッサ202によって実行される有限要素解析は、ビア508に含まれるビアの数が変わると、構造102がどのように反応し得るかの予測を与え得る。モニタされ得る反応のひとつにERRがある。ERRは、クラックまたは剥離の存在に応答して、構造102に対する負の影響を示すことができる。そのため、ERRが低い構造を構築することが望ましいことがある。
【0078】
ERRモデル化500を開始するために、プロセッサ202は、スタック・ビア508にビアを漸進的に追加し、追加されたビアに応じてERRを計算することができる。図5に示す例では、軸501が図5のモデル化された構造のERRの値を表し得、軸502がスタック・ビア508中のビアの個数を表し得る。曲線503は、観測されるERRと、スタック・ビア508中のビアの長さすなわちビアの個数との間の関係を表し得る。曲線503は、モデル化された構造510が予測されたクラック432を含んでいるという条件のもとで、観察されるERRとスタック・ビア508中のビアの長さすなわち個数との間の関係を表し得る。図5に示すように、予測されたクラック432を含んでいないモデル化された構造510のERRは、スタック・ビア508にビアが追加されるにつれて減少すると予想されるが、モデル化された構造510が予測されたクラック432を含んでいる場合、一定の個数のビアがスタック・ビア508に追加されると、観測されるERRは増加する。一例では、この最小値は、構造の、チップ・パッケージ(たとえば、図3Aのモデル300としてモデル化されたチップ・パッケージ)中の異なる材料の熱膨張差に由来する熱機械力学的負荷によって引き起こされるクラック、およびそれによって生成されるチップ・レベルのホットスポットなどのメカニズムによって生じ得る。図5に示す例では、モデル化された構造515が、構造の全体に沿って(たとえば、誘電体のセット全体を)突き抜けるリベット・セルを含み、これがクラックの発生傾向を増加させ得る垂直張力の原因となり得る。したがって、図2および図4に示すモデル化例により、システム200は、ERR尺度を最小にさせるリベット・セルの最適な大きさ(たとえば、モデル化された構造513)を特定することが可能になり得る。異なる誘電体スタックをもつ異なるBEOL厚さを有する技術は、本明細書で説明したモデル化プロセスを利用してホットスポットを特定し、クラックの発生やクラックの伝播を防止することができる。
【0079】
曲線503によってモデル化された関係に基づいて、プロセッサ202はリベット・セル110の最適な長さを特定することができる。たとえば、プロセッサ202は、最小ERRに対応する曲線503の最小点を特定することができる。最小点を特定したことを受けて、プロセッサ202は、特定された最小ERRに対応するモデル化された構造を特定することができる。図5に示す例では、モデル化された構造513が、曲線503の両側に対して最小ERRに相当するように見える。プロセッサ202は、モデル化された構造513のスタック・ビア508に基づいて、リベット・セル110の長さを設定することができる。一例では、リベット・セル110の長さは、モデル化された構造513のスタック・ビア508と同一の数のビアを有することができる。別の例では、プロセッサ202は、技術で使用されるBEOLスタック、使用される様々な誘電体、およびそれぞれの誘電体厚さと同時に、モデル化ドメインにおける局所ビア密度制限、ERR、および他の熱機械力学的応力などの要因に基づいて、モデル化された構造513のスタック・ビア508から1つまたは複数のビアを抜くことができる。リベット・セル110の長さを設定すると、プロセッサ202は、リベット・セル110の長さをリベット・セル・データ208に含めることができる。
【0080】
図6は、一実施形態における、チップ・ホットスポットのスタック・ビア・リベットに関するフロー図である。図6のプロセス600は、たとえば、上述のコンピュータ・システム200を使用して実行され得る。例示的なプロセスは、602、604、606、608、および/または610のうちの1つまたは複数のブロックによって例示されるように、1つまたは複数の操作、動作、または機能を含み得る。個別のブロックとして図示されているが、所望の実装形態に応じて、様々なブロックが追加のブロックに分割され、より少ないブロックに合体され、除外され、または並行して実行され得る。
【0081】
プロセス600は、構造中のリベット・セルの位置を決定するためのプロセスであり得る。プロセス600はブロック602から開始することができ、デバイスは構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することができる。いくつかの例では、デバイスは、構造の3次元(3D)モデルを生成し、その3Dモデルに対して応力解析を行う命令を実行し、応力解析の出力から応力ホットスポットの位置を特定することができる。
【0082】
プロセス600は、ブロック602からブロック604に進み得る。ブロック604において、デバイスは、リベット・セルの長さと構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することができる。いくつかの例では、デバイスは、応力ホットスポットの位置における、複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて、関係をモデル化することができる。いくつかの例では、本構造のエネルギー解放率は、予測された異常の位置に基づき得る。いくつかの例では、予測された異常は、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面におけるクラックであり得る。いくつかの例では、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域は、異なる値の誘電率を有し得る。いくつかの例では、リベット・セルは、応力ホットスポットに挿入された複数かのリベット・セルのうちの1つであり得、リベット・セルの数は、応力ホットスポットの大きさに基づき得る。
【0083】
プロセス600は、ブロック604からブロック606に進み得る。ブロック606において、デバイスは、モデル化された関係に基づいて、リベット・セルの最適な長さを特定することができる。いくつかの例では、デバイスは、最も低いエネルギー解放率をもたらすリベット・セルの長さを特定することによって、リベット・セルの最適な長さを特定することができる。
【0084】
プロセス600は、ブロック606からブロック608に進み得る。ブロック608において、デバイスは、リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することができる。その挿入位置は、応力ホットスポットの位置に基づき得る。いくつかの例では、リベット・セル・データは、複数のリベット・セルの複数の挿入位置をさらに示すことができる。複数の挿入位置が応力ホットスポット内にあり得る。いくつかの例では、挿入位置は、構造のコーナーからある横方向距離のところに配置され得る。
【0085】
プロセス600は、ブロック608からブロック610に進み得る。ブロック610において、デバイスは、リベット・セル・データをデバイスに送信して、リベット・セル・データに従って構造を構築するようにデバイスに指示することができる。本構造は、その挿入位置にリベット・セルを含むように構築され得る。リベット・セルは、本構造の応力ホットスポットを通って延在することができ、本構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けることができる。いくつかの例では、リベット・セルを挿入すると、そのリベット・セルは、第1の誘電体領域の少なくとも一部と第2の誘電体領域の少なくとも一部とを突き抜けることができる。
【0086】
図7は、一実施形態における、チップ・ホットスポットのスタック・ビア・リベットの生成を実行し得る、例示的なコンピュータまたは処理システムの概略図である。このコンピュータ・システムは、好適な処理システムの一例に過ぎず、本明細書に記載の方法の実施形態の使用範囲または機能性に関する限定を示唆することを意図していない。図示の処理システムは、多数の他の汎用または特殊目的のコンピューティング・システム環境または構成を用いて動作可能である。図7に示す処理システムに伴う使用が適していることがある、周知のコンピューティング・システム、環境、または構成、あるいはその組合せの例は、パーソナル・コンピュータ・システム、サーバ・コンピュータ・システム、シン・クライアント、シック・クライアント、ハンドヘルドまたはラップトップ・デバイス、携帯電話、タブレット・コンピュータ、ウェアラブル・デバイス、仮想現実デバイス、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサベース・システム、セット・トップ・ボックス、プログラマブル家電、ネットワークPC(personal computer)、ミニコンピュータ・システム、メインフレーム・コンピュータ・システム、スーパーコンピュータ、および上記の任意のシステムまたはデバイスを含む分散クラウド・コンピューティング環境、などを含み得るが、これらに限定されない。
【0087】
コンピュータ・システムは、プログラム・モジュールなどのコンピュータ・システム実行可能命令がコンピュータ・システムによって実行可能であるという一般的な文脈で説明され得る。一般に、プログラム・モジュールは、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などを含み得る。コンピュータ・システムは、通信ネットワークを介して連結されたリモート処理デバイスによってタスクが実行される、分散型クラウド・コンピューティング環境で実行され得る。分散型クラウド・コンピューティング環境では、プログラム・モジュールは、ローカルとリモートの両方のコンピュータ・システムの、メモリ記憶デバイスを含む記憶媒体に配置され得る。
【0088】
コンピュータ・システムのコンポーネントは、1つまたは複数のプロセッサまたは処理装置12、システム・メモリ16、およびシステム・メモリ16を含む様々なシステム構成要素をプロセッサ12に結合させるバス14を含み得るが、これらに限定されない。プロセッサ12は、本明細書に記載の方法を実行するモジュール30(たとえば、リベット・セル・モジュール30)を含み得る。モジュール30は、プロセッサ12の集積回路にプログラムされてもよいし、システム・メモリ16、記憶デバイス18、またはネットワーク24あるいはその組合せからロードされてもよい。
【0089】
バス14は、様々なバス・アーキテクチャのいずれかを使用する、メモリ・バスまたはメモリ・コントローラ、周辺バス、加速グラフィックス・ポート、およびプロセッサまたはローカル・バスを含む、複数のタイプのバス構造のいずれかを1つまたは複数表し得る。例として、限定ではなく、そのようなアーキテクチャは、ISA(R)(Industry Standard Architecture)バス、MCA(R)(Micro Channel Architecture)バス、Enhanced ISA(R)(EISA)バス、VESA(R)(Video Electronics Standards Association)ローカル・バス、PCI(R)(Peripheral Component Interconnects)バス、およびUSB(R)(Universal Serial Bus)を含む。
【0090】
コンピュータ・システムは、様々なコンピュータ・システム読み取り可能媒体を含み得る。そのような媒体は、コンピュータ・システムによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であり得、揮発性媒体と不揮発性媒体、取り外し可能な媒体と取り外し不可能な媒体の両方を含み得る。
【0091】
システム・メモリ16は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)またはキャッシュ・メモリあるいはその両方などの揮発性メモリの形態のコンピュータ・システム読み取り可能媒体を含み得る。コンピュータ・システムは、他の取り外し可能/取り外し不可能、揮発性/不揮発性のコンピュータ・システム記憶媒体をさらに含み得る。単なる例示であるが、記憶デバイス18は、取り外し不可能な不揮発性の磁気媒体(たとえば、「ハード・ドライブ」)からの読み出しおよび磁気媒体への書き込みのために設置され得る。図示しないが、取り外し可能な不揮発性の磁気ディスク(たとえば、「フロッピー(R)ディスク」)からの読み出しや書き込みを行う磁気ディスク・ドライブ、およびCD-ROM、DVD-ROMまたは他の光学媒体などの取り外し可能な不揮発性の光学ディスクからの読み出しや書き込みを行う光学ディスク・ドライブが設置され得る。不揮発性のメモリまたは記憶媒体の他の例は、たとえば、フラッシュ・メモリ、磁気抵抗ランダム・アクセス・メモリ(MRAM)を含み得る。そのような例では、それぞれは、1つまたは複数のデータ媒体インターフェースによってバス14に接続され得る。
【0092】
コンピュータ・システムはまた、キーボード、ポインティング・デバイス、ディスプレイ28などの1つまたは複数の外部デバイス26;ユーザがコンピュータ・システムと対話することを可能にする1つまたは複数のデバイス;またはコンピュータ・システムが1つまたは複数の他のコンピューティング・デバイスと通信することを可能にする任意のデバイス(たとえば、ネットワークカード、モデム等);あるいはその組合せと通信し得る。このような通信は、入力/出力(I/O:Input/Output)インターフェース20を介して行われ得る。
【0093】
さらに、コンピュータ・システムは、ネットワーク・アダプタ22を介して、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、一般的なワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、WI-FI(R)、セルラー・ネットワーク(たとえば、3G、4G、5G、ロングターム・エボリューション(LTE))、または公衆ネットワーク(たとえば、インターネット)、あるいはその組合せなどの1つまたは複数のネットワーク24と通信することができる。図示しているように、ネットワーク・アダプタ22は、バス14を介してコンピュータ・システムの他のコンポーネントと通信を行う。図示しないが、他のハードウェア・コンポーネントまたはソフトウェア・コンポーネントあるいはその両方も、コンピュータ・システムと組み合わせて使用され得ることを理解されたい。例は、マイクロコード、デバイス・ドライバ、冗長処理装置、外部ディスク・ドライブ・アレイ、RAID(redundant array of independent disks)システム、テープ・ドライブ、データ・アーカイブ・ストレージ・システムなどを含むが、これらに限定されない。
【0094】
図中のフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能性、および動作を示している。この点で、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、命令のモジュール、セグメント、または一部を表現し得、これは、指定された論理機能を実行するための1つまたは複数の実行可能な命令を含む。いくつかの代替的な実装形態では、ブロックに記された機能は、図に記された順序とは異なる順序で発生し得る。たとえば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されることもあれば、必要とされる機能に応じて、ブロックが逆の順序で実行されることもある。ブロック図またはフローチャート図あるいはその両方の各ブロック、およびブロック図またはフローチャート図あるいはその両方のブロックの組合せは、指定された機能または作用を実行し、または特別な目的のハードウェアとコンピュータ命令の組合せを実行する特別な目的のハードウェアベースのシステムによって実施され得ることにも注目されたい。
【0095】
本明細書で使用する用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用する際、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈から明らかにそうでないことが示されない限り、複数形も含むことを意図している。本明細書で使用する場合、用語「備える/含む(comprise)」または「備える/含む(comprising)」あるいはその両方は、記載された特徴、完全体、ステップ、操作、要素、または構成要素、あるいはその組合せの存在を規定するが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、ステップ、操作、要素、構成要素、および/またはそれらを集めたものの存在または追加を排除しないことが、さらに理解されるであろう。
【0096】
本出願は、その好ましい実施形態に関して特に示し、説明したが、本出願の範囲から逸脱することなく、形態および詳細における前述および他の変更がなされ得ることは、当業者に理解されよう。したがって、本出願は、記載および図示された正確な形態および詳細に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲内にあることが意図されている。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の誘電体領域と、
スタック・ビアのセットを含むリベット・セルとを備えた構造であって、前記リベット・セルが構造の応力ホットスポットを通って延在し、前記リベット・セルの長さが前記複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜ける、構造。
【請求項2】
前記リベット・セルが、前記構造の第1のコーナーから第1の横方向距離に配置された第1のリベット・セルであり、前記構造が、前記構造の第2のコーナーから第2の横方向距離に配置された第2のリベット・セルをさらに備える、請求項1に記載の構造。
【請求項3】
前記リベット・セルが、前記応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり、リベット・セルの数が前記応力ホットスポットの大きさに基づく、請求項1又は請求項2に記載の構造。
【請求項4】
前記応力ホットスポットが、前記構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり、各応力ホットスポットがリベット・セルのそれぞれのセットを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の構造。
【請求項5】
前記リベット・セルの前記長さが、前記リベット・セルの前記長さと前記構造のエネルギー解放率との間の関係のモデルに基づく、請求項1から4のいずれか一項に記載の構造。
【請求項6】
前記構造が半導体デバイスの配線工程(BEOL)構造である、請求項1から5のいずれか一項に記載の構造。
【請求項7】
前記リベット・セルが、前記複数の誘電体領域のうちの、第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面を突き抜け、前記第1の誘電体領域と前記第2の誘電体領域が、異なる誘電率を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の構造。
【請求項8】
前記第1の誘電体領域が硬質誘電体材料を含み、前記第2の誘電体領域が軟質誘電体材料を含む、請求項7に記載の構造。
【請求項9】
構造中のリベット・セルの位置を決定するための方法であって、
構造中の応力ホットスポットの位置をモデル化することと、
リベット・セルの長さと前記構造のエネルギー解放率との間の関係をモデル化することと、
モデル化された前記関係に基づいて前記リベット・セルの最適な長さを特定することと、
前記リベット・セルの挿入位置を示すリベット・セル・データを生成することであって、前記挿入位置が前記応力ホットスポットの前記位置に基づく、前記生成することと、
前記リベット・セル・データに従って前記構造を構築するようデバイスに指示するために、前記リベット・セル・データを前記デバイスに送信することであって、それによって前記構造が前記挿入位置に前記リベット・セルを含むように構築され、したがって、前記リベット・セルが前記構造の前記応力ホットスポットを通って延在し、前記構造の複数の誘電体領域のうちの少なくとも1つの誘電体領域を突き抜けるようにする、前記送信することと
を含む、方法。
【請求項10】
前記リベット・セル・データが複数のリベット・セルの複数の挿入位置をさらに示し、前記複数の挿入位置が前記応力ホットスポット内にある、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記関係をモデル化することが、前記応力ホットスポットの前記位置における、前記複数の誘電体領域のうちの第1の誘電体領域と第2の誘電体領域との間の界面の異常の予測に基づいて実行されており、
前記リベット・セルを挿入すると、前記リベット・セルが、前記第1の誘電体領域の少なくとも一部と前記第2の誘電体領域の少なくとも一部を突き抜け
前記構造の前記エネルギー解放率が予測された前記異常の位置に基づく、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記予測された異常が、前記第1の誘電体領域と前記第2の誘電体領域との間の前記界面におけるクラックである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の誘電体領域と前記第2の誘電体領域が異なる値の誘電率を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記応力ホットスポットが、前記構造全体に存在する複数の応力ホットスポットのうちの1つであり、各応力ホットスポットがリベット・セルのそれぞれのセットを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記リベット・セルが、前記応力ホットスポットに挿入された複数のリベット・セルのうちの1つであり、リベット・セルの数が前記応力ホットスポットの大きさに基づく、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記リベット・セルの前記最適な長さを特定することは、エネルギー解放率が最も低くなる前記リベット・セルの長さを特定することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記応力ホットスポットをモデル化することが、
前記構造の3次元(3D)モデルを生成することと、
前記3Dモデルに対して応力解析を行う命令を実行することと、
前記応力解析の出力に基づいて前記応力ホットスポットの前記位置を特定することと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
構造中のリベット・セルの位置を決定するためのコンピュータ・プログラムであって、コンピュータに、請求項9から17のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータ・プログラム。
【国際調査報告】