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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-11
(54)【発明の名称】バックルアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A44B 11/26 20060101AFI20231228BHJP
【FI】
A44B11/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532317
(86)(22)【出願日】2021-09-23
(85)【翻訳文提出日】2023-05-26
(86)【国際出願番号】 CN2021119842
(87)【国際公開番号】W WO2022121440
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】17/116,020
(32)【優先日】2020-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516333034
【氏名又は名称】デュラフレックス ホンコン リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(72)【発明者】
【氏名】リー,レイ
【テーマコード(参考)】
3B090
【Fターム(参考)】
3B090BD04
(57)【要約】
雄バックル部(20)と雌バックル部(10)とによって形成されるバックルアセンブリ(1)である。雌バックル部(10)は、上壁(11)と、底壁(12)と、側壁(13、14)と、上壁(11)と底壁(12)との間の空洞(15)と、側壁(13、14)のそれぞれのロッキングスロット(16、17)とを有している。雄バックル部(20)は、基部(21)と、2つのロッキング脚(24、25)と、中央脚(28)と、ロッキング脚(24、25)と中央脚(28)との間の2つの中間脚(31、32)とを有している。ロッキング脚(24、25)は、雌部(10)のロッキングスロット(16、17)を貫通して延在し、ロッキング脚(24、25)の端部にあるロッキング爪(26、27)が、ロッキングスロット(16、17)の縁部に係合してバックル部を互いに固定する。各ロッキング脚(24、25)は、ロッキング脚(24、25)が所定の限度を超えて外側に屈曲されるのを防止する可撓性の保持部材(33、34)に接続されている。中間脚(31、32)および/または保持部材(33、34)は、停止面を形成し、ロッキング脚(24、25)が停止面との接触点を超えて内側に屈曲されるのを防止する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上壁と、前記上壁と底壁との間に空洞がある状態で、対向する側壁によって前記上壁に接続された前記底壁と、挿入口と、前記側壁のそれぞれのロッキングスロットとを備える雌バックル部と、
前記挿入口に雄バックル部を挿入することにより、前記雌バックル部にロックされるように構成された前記雄バックル部であって、前記雄バックル部が、基部と、2つのロッキング脚と、前記2つのロッキング脚の間に配置された2つの中間脚とを備える、前記雄バックル部と、を備えるバックルアセンブリであって、
前記バックル部が組み合わさってロックされるとき、前記ロッキング脚のそれぞれが、前記雌部の前記ロッキングスロットの対応する1つを貫通して延在するように構成されており、
前記ロッキング脚のそれぞれが、前記ロッキング脚が所定の限度を超えて外側に屈曲されるのを防止する保持部材に接続されており、
前記ロッキング脚に内向きの圧力が加えられたときに前記中間脚または前記保持部材が停止面を形成し、前記停止面に接触したときに前記ロッキング脚の内側への移動を防止するように、前記中間脚および前記保持部材が配置されている、バックルアセンブリ。
【請求項2】
前記2つの中間脚の間に延在する中央脚をさらに備え、前記中間脚の各1つが、前記ロッキング脚の1つと前記中央脚との間に配置される、請求項1に記載のバックルアセンブリ。
【請求項3】
前記中間脚が、前記基部に接続され、前記ロッキング脚と平行に延在する、請求項1に記載のバックルアセンブリ。
【請求項4】
各中間脚が、前記ロッキング脚のうちの隣接した1つに接続される、請求項1に記載のバックルアセンブリ。
【請求項5】
前記保持部材が、前記ロッキング脚の自由端に取り付けられる、請求項1に記載のバックルアセンブリ。
【請求項6】
前記保持部材が、前記中間脚に取り付けられる、請求項1に記載のバックルアセンブリ。
【請求項7】
前記保持部材が、各中間脚の、前記ロッキング脚のうちの隣接した1つから離れる方向に向く側で、前記中間脚に取り付けられる、請求項6に記載のバックルアセンブリ。
【請求項8】
前記保持部材が、前記ロッキング脚および前記中間脚と一体成形されている、請求項6に記載のバックルアセンブリ。
【請求項9】
前記中間脚は、前記ロッキング脚が外側に屈曲されたときに前記中間脚が動かないように、前記保持部材よりも高い剛性レベルを有する、請求項1に記載のバックルアセンブリ。
【請求項10】
前記雌バックル部が、前記挿入口の反対側に開口部を有し、前記中央脚が、その末端に足部材を有し、前記雄バックル部と前記雌バックル部とが組み合わさってロックされるとき、前記足部材が前記開口部を貫通して延在する、請求項1に記載のバックルアセンブリ。
【請求項11】
前記雄バックル部および前記雌バックル部のそれぞれは、そのバックル部に接続された少なくとも1つのストラップ保持バーを有する、請求項1に記載のバックルアセンブリ。
【請求項12】
前記可撓性の保持部材の各1つは、前記ロッキング脚が外側に屈曲されたときに、前記中間脚のうちの隣接した1つと係合して、前記ロッキング脚がさらに外側に屈曲するのを防止するように構成されている、請求項1に記載のバックルアセンブリ。
【請求項13】
前記中間脚の各1つは、その末端に配置されたフックを有しており、前記可撓性の保持部材の各1つは、それぞれの前記ロッキング脚が外側に屈曲されたときに、前記隣接した中間脚の前記フックと係合するように構成されたフックを有する、請求項12に記載のバックルアセンブリ。
【請求項14】
前記2つの中間脚の間に延在する中央脚をさらに備えており、前記中間脚の各1つが、前記ロッキング脚の1つと前記中央脚との間に配置されるようにし、前記可撓性の保持部材の各1つが、前記中央脚に接続されている、請求項12に記載のバックルアセンブリ。
【請求項15】
前記2つの中間脚の間に延在する中央脚をさらに備えており、前記中間脚の各1つが、前記ロッキング脚の1つと前記中央脚との間に配置されており、前記保持部材の各1つが、前記中央脚に接続されている、請求項4に記載のバックルアセンブリ。
【請求項16】
前記保持部材の各1つが、2つの平行な脚を備えたU字型デザインを有しており、前記ロッキング脚が外側に屈曲することにより、前記保持部材のそれぞれの前記平行な脚の1つが、前記中間脚のうちの隣接した1つに押し付けられて、前記ロッキング脚がそれ以上に外側に屈曲するのを防ぐ、請求項14に記載のバックルアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2本のストラップ同士を接続するためのツーピースバックルアセンブリに関する。特に、本発明は、バックル部のうちの一方のバックル部の脚が過度に外側へ屈曲するのを防止する固定要素を有するバックルアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
ツーピースサイドリリースバックルは、通常は雄バックル部と雌バックル部とによって形成される。雄バックル部は、一般に、雌バックル部のロッキングスロットにロックされる2つのロッキング脚を有している。多くの場合、雄部の中央脚がアセンブリに安定性を加えている。ロッキング脚が一定の限度を超えて外側に屈曲されるのを防ぐために、特許文献1は、ロッキング脚を中央脚に連結する可撓性の保持部材を設けて、ロッキング脚が保持部材の長さを超えて外側に屈曲することができないようにすることを提案している。この種のバックルの別の変形例が、特許文献2および特許文献3にも示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5791026号明細書
【特許文献2】米国意匠特許発明第401533号明細書
【特許文献3】米国意匠特許発明第425443号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらはロッキング脚の動きを制御するのに有効であるが、中央脚が側部のロッキング脚の動きの影響を受けず、しかもロッキング脚にかかる過度の内向きの力に対抗することができるバックルを開発することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本発明は、雄バックル部と雌バックル部とによって形成されるバックルアセンブリに関し、雌バックル部は、上壁と、上壁と底壁との間に空洞がある状態で、対向する側壁によって上壁に接続された底壁と、挿入口と、側壁のそれぞれのロッキングスロットとを備えている。雄バックル部は、挿入口に雄バックル部を挿入することにより、雌バックル部にロックされるように構成されている。雄バックル部は、基部と、2つのロッキング脚と、中央脚と、ロッキング脚と中央脚との間の2つの中間脚とを有している。ロッキング脚のそれぞれは、雄部が雌部に挿入されると、雌部のロッキングスロットの対応する1つを貫通して延在するように構成されており、ロッキング脚のそれぞれの端部にあるロッキング爪が、ロッキングスロットの縁部に係合して、雄バックル部を雌バックル部に固定する。ロッキング爪を、それらがロッキングスロットの縁部を通過するまで内側に押し込み、その時点で雄バックル部が雌バックル部の外へ押し出されることによって、雄バックル部は解除される。
【0006】
ロッキング脚のそれぞれは、連結ストラップとして形成され得る可撓性の保持部材により、雄部の別の部分に接続されている。この保持部材は、ロッキング脚が保持部材の長さを超えて外側に屈曲することができないため、ロッキング脚が所定の限度を超えて外側に屈曲されるのを防止する。雄バックル部を雌バックル部から解除するために、2つのロッキング脚に通常の内向きの力を働かせると、可撓性の保持部材が変形して、ロッキング脚の内側への屈曲に対する抵抗が最小になる。しかし、過度の内向きの力が加えられ、2つのロッキング脚が曲げられて中間脚に押し付けられると、中間脚がロッキング脚を支え、その力を分け合って停止面を形成し、結果としてロッキング脚がその限界点を超えて曲がることを防ぐ。中間脚は、ロッキング脚が中間脚に対して内側に押し付けられるときの摩擦を最小限に抑えるために、ロッキング脚の内側輪郭と一致する外側輪郭を有することが好ましい。
【0007】
好ましい実施形態では、中間脚は、雄バックル部の基体部分に接続され、ロッキング脚と実質的に平行に延在している。保持部材は、ロッキング脚の自由端および中間脚の基部に取り付けられる。ただし、保持部材は、ロッキング脚および中間脚の任意の場所でロッキング脚および中間脚に取り付けられてもよく、または雄部の他の領域に接続されてもよい。一実施形態では、保持部材は、各中間脚の、中央脚に面する側で中間脚に取り付けられるため、保持部材は、ロッキング脚に接続する前に、上方にかつ中間脚の頂部を越えて延在している。このようにして、保持部材は、雌バックル部から雄バックル部を取り外す間に、ロッキング脚のどのような内側への移動も妨げない。
【0008】
保持部材は、好ましくは、ロッキング脚と一体成形され、バックルアセンブリの残りの部分と同じ材料から形成される。保持部材は、可撓性を有するように十分に薄く成形される。中間脚は、保持部材よりも高い剛性を有するように形成されているため、ロッキング脚が内側および外側に屈曲されたときに、保持部材のみが移動し、中間脚は移動しない。そうするために、中間脚は、保持部材よりも厚く作られる。保持部材を中間脚の基部に接続することは、ロッキング脚の屈曲中に中間脚が曲がらないようにするのにも役立つ。バックルアセンブリの使用中に中間脚を安定に保つのを補助するために、中間脚の基部を中間脚の残りの部分よりも厚くすることができる。
【0009】
一実施形態では、雌バックル部が、挿入口の反対側に開口部を有し、中央脚が、その末端に足部材を有し、雄バックル部と雌バックル部とが組み合わさってロックされるとき、足部材が開口部を貫通して延在している。
【0010】
別の実施形態では、保持部材は、中間脚に接続されるのではなく、代わりに、中間脚に接触せずに、中間脚の上および周囲に延在している。この実施形態では、中間脚は、それらの末端にフックを有しており、保持部材は、ロッキング脚上の対応するフックによって形成されている。ロッキング脚が外側に屈曲すると、ロッキング脚のフックが中間脚のフックと係合して、ロッキング脚がさらに外側に屈曲するのを防ぐ。
【0011】
さらなる実施形態では、中間脚に係合するフックの形態の保持部材は、雄バックルの中央脚にも接続されて、さらなる安定性と外側への屈曲に対する抵抗力とを提供する。
【0012】
さらに別の実施形態では、中間脚は、ロッキング脚に接続され、そこから内側に向けて延在し、保持部材は、ロッキング爪から中間脚の周囲に延在し、Uターンして、中央脚に接続される。ロッキング脚の外側への屈曲により、保持部材が中間脚の下側に押し付けられ、ロッキング脚が過度に外側へ曲がるのを防止する。
【0013】
本発明によるバックルアセンブリは、それぞれのバックル部にストラップを取り付けることができるように構成されているため、バックル部同士を結合することにより、2つのストラップが接続される。これを達成するために、雄バックル部および雌バックル部のそれぞれは、そのバックル部に接続された少なくとも1つのストラップ保持バーを有している。ストラップは、単一のストラップ保持バーの周りに縫い付けて閉じるか、あるいは、調整可能にダブルバー配列の周りに巻き付けてもよい。
【0014】
要するに、2つの中間脚は、可撓性の保持部材と共に、雄バックルの脚がいずれかの方向に過度に曲がって損傷するのを効果的に防止することができる。この新しいデザインにより、バックルの強度、安定性、および耐久性が向上する。
【0015】
本発明の他の目的および特徴は、添付図面と共に考慮される以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、図面は、例示のみを目的とし、発明の限界を定めるものではないことが理解されよう。
【0016】
図面では、いくつかの図面の全体を通じて、同様の参照符号は、同様の要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明による、組み立てられたバックルアセンブリの斜視図である。
図2】バックルアセンブリの上面図である。
図3】組み立てられていない状態の雄バックル部および雌バックル部を示す、バックルアセンブリの分解図である。
図4】本発明による雄バックル部の上面図である。
図5】本発明によるバックルアセンブリの端面図である。
図6】本発明による雄バックル部の代替実施形態の斜視図である。
図7図6の実施形態の上面図である。
図8】本発明による雄バックル部の代替実施形態の斜視図である。
図9図8の実施形態の上面図である。
図10】本発明による雄バックル部の別の代替実施形態の斜視図である。
図11図10の実施形態の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、図面を詳細に参照する。図1および図2は、雌バックル部10および雄バックル部20によって構成される、本発明によるバックルアセンブリ1を示している。雌バックル部10は、上壁11、底壁12、および対向する側壁13、14を備えている。図3に示す開口部115によって境界付けられた空洞15が、上壁11と底壁12との間に延在している。ロッキングスロット16、17が、側壁13、14にそれぞれ配置されている。ストラップ保持バー18が、開口部115とは反対側の雌バックル部10の端部に接続される。
【0019】
図3図5に示すように、雄部20は、一方の側でストラップ保持バー22、23に接続されており、かつ、他方の側から延在するロッキング脚24、25に接続されている基部21によって構成されている。ロッキング脚24、25の末端はロッキング爪26、27になっており、これらは、雄バックル部20が雌バックル部10に挿入されたときに、雌バックル部10のロッキングスロット16、17に嵌め込まれる。ロッキング爪26、27を、それらがロッキングスロット16、17の縁部を通過するまで内側に押し込むことにより、雄バックル部10を空洞15から押し出すことにより、雄バックル部20が雌バックル部10から解除される。
【0020】
図3および図4に示すように、雄バックル部20は、先が足部材29になった中央脚28を有している。足部材は、雌バックル部10に組み付けられたとき、空洞15の末端まで延在し、雌バックル部10の内側で雄バックル部20をさらに安定させる働きをする。足部材29は、図5に示すように、バックル部が組み立てられたとき、雌部10の開口部19を通して見ることができる。
【0021】
中央脚28とロッキング脚24、25との間に、2つの中間脚31、32が配置されている。中間脚31、32は、基部11から上方に延在し、幅と高さとの両方でロッキング脚24、25よりも小さい。ロッキング脚24、25に面する中間脚31、32の側面は、わずかに湾曲しており、ロッキング脚24、25の内側の輪郭に沿っているため、ロッキング脚が強い力を受けて中間脚31、32に押し付けられたときに、過度の摩擦および抵抗を回避することができ、それによって中間脚31、32は、ロッキング脚24、25が通り越えることのできない停止面を形成する。
【0022】
中間脚31、32には、可撓性の保持部材33、34が接続されている。可撓性の保持部材33、34は、中央脚28に面する側の基部で中間脚31、32に接続されており、中央脚28に面する側のロッキング爪26、27の頂部でロッキング脚24、25に接続されている。ロッキング爪26、27への内向きの圧力により、ロッキング脚24、25は内側に曲がり、中間脚31、32に接触する。中間脚31、32は、ロッキング脚24、25を安定させ、バックル部を損傷させる可能性がある過度の内側への動きを防止する働きをする。ロッキング脚24、25への外向きの圧力は、可撓性の保持部材33、34によって相殺され、保持部材33、34は、その材料の長さと剛性のために、所定量までの外向きの屈曲のみを可能にする。保持部材33、34は、それらがロッキング脚24、25による内側へのどのような動きも妨げないように、ロッキング爪26、27の内面および中間脚31、32の内面に配置されている。保持部材33、34は、中間脚31、32およびロッキング爪26、27と一体成形されており、ロッキング脚24、25が、内側方向に屈曲すること、および外側方向に、ただし限定的に、屈曲することを可能にするように、十分に薄く成形される。
【0023】
雄バックル部の代替実施形態を、図6図11に見ることができる。図6および図7では、雄部40は、一方の側でストラップ保持バー42、43に接続されており、かつ他方の側から延在するロッキング脚44、45に接続されている基部41から構成されている。ロッキング脚44、45の末端はロッキング爪46、47になっており、これらは、雄バックル部40が雌バックル部10に挿入されたときに、雌バックル部10のロッキングスロット16、17に嵌め込まれる。上記の雄部20の場合と同様に、ロッキング爪46、47を、それらがロッキングスロット16、17の縁部を通過するまで内側に押し込むことにより、雄バックル部10を空洞15から押し出すことにより、雄バックル部40が雌バックル部10から解除される。
【0024】
雄バックル部40は、先が足部材49になった中央脚48を有している。中央脚48とロッキング脚44、45との間に、2つの中間脚51、52が配置されている。中間脚51、52は、基部41から上方に延在し、幅と高さとの両方でロッキング脚44、45よりも小さい。中間脚51、52は、ロッキング脚44、45が内側に押されたときに、ロッキング脚44、45が通り越すことのできない停止面を形成する。
【0025】
ロッキング脚44、45には、可撓性の保持部材55、56が接続されている。ロッキング爪46、47への内向きの圧力により、ロッキング脚44、45は内側に曲がり、中間脚51、52に接触する。中間脚51、52は、ロッキング脚44、45を安定させ、バックル部を損傷させる可能性がある過度の内側への動きを防止する働きをする。可撓性の保持部材55、56はフック57、58で終わる自由端を有し、中間脚51、52はそれらの自由端に対応するフック53、54を有している。ロッキング脚44、45に対する外向きの圧力により、フック57、58がそれぞれフック53、54と係合し、ロッキング脚44、45がさらに外側に移動するのを防止する。保持部材55、56は、保持部材55、56がロッキング脚44、45の内側への動きを妨げないように、中央脚48に面する中間脚51、52の側でフック53、54の周りに延在してこれらと係合する。保持部材55、56は、ロッキング爪46、47と一体成形されている。
【0026】
図8および図9は、図6および図7の実施形態に基づく別の実施形態を示しており、同じ要素には同じ番号が付けられている。ただし、この実施形態では、可撓性の保持部材55は、フック57から延在し、中央脚48に直接取り付けられた延長部59を有している。同様に、可撓性の保持部材56は、フック58から延在し、中央脚48に直接取り付けられた延長部60を有している。これらの延長部は、可撓性の保持部材55、56に追加の安定性を与え、不注意による破損を防止する。図6および図7に関して先に述べたように、ロッキング脚44、45の外向きの屈曲により、フック57、58がそれぞれフック53、54と係合して、ロッキング脚44、45がさらに外側に移動するのを防止する。
【0027】
図10および図11は、本発明によるバックルアセンブリの別の代替実施形態を示している。この実施形態では、雄部160は、一方の側でストラップ保持バー62、63に接続されており、かつ他方の側から延在するロッキング脚64、65に接続されている基部61から構成されている。ロッキング脚64、65の末端はロッキング爪66、67になっており、これらは、雄バックル部160が雌バックル部10に挿入されたときに、雌バックル部10のロッキングスロット16、17に嵌め込まれる。上記の雄部20および40の場合と同様に、ロッキング爪66、67を、それらがロッキングスロット16、17の縁部を通過するまで内側に押し込むことにより、雄バックル部160を空洞15から押し出すことにより、雄バックル部160が雌バックル部10から解除される。
【0028】
雄バックル部160は、先が足部材69になった中央脚68を有している。ロッキング脚64、65には2つの中間脚71、72が取り付けられており、これらはロッキング脚64、65から内側に延在している。
【0029】
ロッキング爪66、67には可撓性の保持部材73、74が接続されており、これらはU字形に延在し、中央脚68に接続する。保持部材73は、平行な脚75、77によって形成されており、保持部材74は、平行な脚76、78によって形成されている。ロッキング爪66、67への内向きの圧力により、ロッキング脚64、65が内側に曲がり、その時点で、保持部材73、74が、中央脚68に向かって押され、中央脚68に接触し、それによってバックル部を損傷する可能性のあるさらなる内側への動きを防止する。ロッキング脚64、65への外向きの圧力により、保持部材73、74の脚75、76が、中間脚71、72を上向きに押し、ロッキング脚64、65がさらに外側へ屈曲するのを防ぎ、結果としてロッキング脚64、65を損傷から保護する。保持部材73、74は、ロッキング爪66、67、および中央脚68と一体成形されている。
【0030】
したがって、本発明の幾つかの実施形態のみが示され、説明されてきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、それらに多くの変更および修正が行われてもよいことは明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】