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特表2024-501285ヘッドマウントディスプレイ用接眼部撮像アセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-11
(54)【発明の名称】ヘッドマウントディスプレイ用接眼部撮像アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20231228BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20231228BHJP
   G03B 35/18 20210101ALI20231228BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20231228BHJP
   H04N 13/344 20180101ALN20231228BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G03B15/00 U
G03B35/18
H04N5/64 511A
H04N13/344
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538730
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-07-19
(86)【国際出願番号】 US2021064925
(87)【国際公開番号】W WO2022140582
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】63/130,274
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジア, ジヘン
(72)【発明者】
【氏名】コーエン, デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】エドウィン, ライオネル アーネスト
(72)【発明者】
【氏名】シャバッカー, チャールズ ロバート
【テーマコード(参考)】
2H059
2H199
【Fターム(参考)】
2H059AC06
2H199CA04
2H199CA30
2H199CA42
2H199CA54
2H199CA67
2H199CA68
2H199CA69
2H199CA77
2H199CA92
2H199CA93
2H199CA94
2H199CA96
2H199CA97
(57)【要約】
ヘッドマウントディスプレイは、フレームと、接眼部と、画像注入デバイスと、センサアレイと、反射体と、軸外光学要素と、を備え得る。フレームは、ユーザの頭部に支持されるように構成され得る。接眼部は、フレームに結合され、ユーザの眼の前方に配されるように構成され得る。接眼部は、複数の層を含み得る。画像注入デバイスは、ユーザによる観覧用に、接眼部に画像コンテンツを提供するように構成され得る。センサアレイは、接眼部内又は接眼部上に一体化され得る。反射体は、接眼部内又は接眼部上に配され、センサアレイによる撮像のために対象から受けた光を反射するように構成され得る。軸外光学要素は、接眼部内又は接眼部上に配され得る。軸外光学要素は、反射体から反射された光を受け、光の少なくとも一部分をセンサアレイに向かって方向付けるように構成され得る。
【選択図】図11A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドマウントディスプレイであって、
ユーザの頭部に支持されるように構成されたフレームと、
前記フレームに結合され、前記ユーザの眼の前方に配されるように構成され、複数の層を備える接眼部と、
前記ユーザによる観覧用に、前記接眼部に画像コンテンツを提供するように構成された画像注入デバイスと、
前記接眼部内又は前記接眼部上に一体化されたセンサアレイと、
前記接眼部内又は前記接眼部上に配され、前記センサアレイによる撮像のために対象から受けた光を反射するように構成された反射体と、
前記接眼部内又は前記接眼部上に配され、前記反射体から反射された光を受け、前記光の少なくとも一部を前記センサアレイに向かって回折又は屈折するように構成された透過回折又は透過屈折光学要素と、を備える、ヘッドマウントディスプレイ。
【請求項2】
前記センサアレイが、前記層のうちの少なくとも1つ上に形成された複数の検出器画素を備える、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項3】
前記センサアレイが、ウエハスケール光学系を含む、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項4】
前記回折又は屈折光学要素が、前記センサアレイに対して位置合わせされた少なくとも1つのレンズを備えることで、前記反射体からの光が前記少なくとも1つのレンズを通って前記センサアレイまで通過し、前記センサアレイの上に画像を形成するようにした、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項5】
前記センサアレイが、前記接眼部の前記複数の層のうちの第1の層内又は前記第1の層上に配され、前記少なくとも1つのレンズが、前記接眼部の前記複数の層のうちの第2の異なる層内又は前記第2の層上に配された、請求項4に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項6】
前記センサアレイが、前記接眼部の前記複数の層のうちのある層の第1の側内又は前記第1の側上に配され、前記少なくとも1つのレンズが、前記層の第2の反対の側内又は前記第2の反対の側上に配された、請求項4に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項7】
少なくとも1つのレンズが、ウエハスケール光学系を含む、請求項4~6のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項8】
前記反射体が、ホットミラーを含む、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項9】
前記反射体が、第2の範囲の可視波長の光を透過しつつ、第1の範囲の赤外(IR)又は近赤外波長の光を反射するように構成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項10】
前記反射体が、前記複数の層のうちの少なくとも1つ上に形成された、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項11】
前記反射体が、前記複数の層のうちの1つを含む、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項12】
前記回折又は屈折光学要素が、前記反射体と前記センサアレイとの間の光学路内に配された、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項13】
前記反射体が、前記複数の層のうちの第1の層上に配され、前記回折又は屈折光学要素が、前記複数の層のうちの第2の層上に配され、前記センサアレイが、前記複数の層のうちの第3の層上に配され、前記第2の層は、前記第1の層と前記第3の層間に配された、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項14】
前記回折又は屈折光学要素が、軸外光学要素を備える、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項15】
前記回折又は屈折光学要素が、屈折力を有する、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項16】
前記回折又は屈折光学要素が、軸外レンズを含む、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項17】
前記回折又は屈折光学要素の少なくとも一部が、前記接眼部の前記複数の層のうちの前記層のうちの1つ上に刻まれた、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項18】
前記センサアレイが、前記センサアレイの前方に配された前記反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、前記対象の少なくとも一部を撮像するように構成された前向きカメラであり、前記対象の前記少なくとも一部が、前記センサアレイの後方に配され、前記ユーザの前記眼、前記眼の一部、又は前記眼を包囲する組織の一部分を含む、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項19】
前記センサアレイが、前記接眼部の前方の環境内の対象を撮像するように更に構成された、先行請求項のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項20】
前記センサアレイが、前記センサアレイの後方にある前記反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、前記対象の少なくとも一部を撮像するように構成された後ろ向きカメラであり、前記対象の前記少なくとも一部が、前記ユーザの前方の環境内の前記センサアレイの前方に配された、請求項19に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年12月23日出願の米国仮出願第63/130,274号(代理人整理番号MLEAP.317PR)の表題「EYEPIECE IMAGING ASSEMBLIES FOR A HEAD MOUNTED DISPLAY」の優先権の利益を主張するものである。本出願は、2016年9月21日出願の米国特許出願第15/271,802号(代理人整理番号MLEAP.011A2)の表題「EYE IMAGING WITH AN OFF-AXIS IMAGER」、2018年3月19日出願の米国特許出願第15/925,505号(代理人整理番号MLEAP.099A3)の表題「EYE-IMAGING APPARATUS USING DIFFRACTIVE OPTICAL ELEMENTS」、及び2020年7月29日出願の国際出願PCT/US2020/044107号(代理人整理番号MLEAP.247WO)の表題「ANGULARLY SEGMENTED HOT MIRROR FOR EYE TRACKING」に関する。本段落中で言及される各出願の全体は、参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、仮想現実及び拡張現実の撮像及び可視化システムに関し、特に、ヘッドマウントディスプレイの接眼部内又は接眼部上に一体化された撮像アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
現代の演算及び表示技術により、いわゆる「仮想現実」又は「拡張現実」経験のためのシステムの開発が促進されており、デジタル的に再生された画像又はその一部分が現実であるかのように、又は現実と知覚され得るように、ユーザに提示される。仮想現実、すなわち、「VR」シナリオは、通常、他の実際の現実世界の視覚入力に対する透明性を伴わない、デジタル又は仮想の画像情報の提示を伴い、拡張現実、すなわち、「AR」シナリオは、通常、ユーザ周辺の実際の世界の可視化に対する拡張としての、デジタル又は仮想の画像情報の提示を伴う。混合現実、すなわち、「MR」シナリオは、一種のARシナリオであり、通常、自然世界に一体化され、これに応答する拡張対象を伴う。例えば、MRシナリオにおいて、AR画像コンテンツは、現実世界における対象によって遮断され得るか、又はさもなければ、現実世界における対象と相互作用するものとして知覚され得る。
【0004】
図1を参照すると、AR技術のユーザが、背景中の人々、木々、建物、及びコンクリートプラットフォーム30を特徴とする現実世界の公園のような設定20を見る拡張現実シーン10が描かれている。これらの項目に加えて、AR技術のユーザはまた、彼が、現実世界のプラットフォーム30に立つロボット像40、マルハナバチの擬人化のように見える漫画様アバターキャラクタ50など、これらの要素40、50は現実世界には存在していなくても、「仮想コンテンツ」を「見ている」と知覚する。人間の視覚認識システムは複雑であるため、その他の仮想又は現実世界の画像要素の中でも、仮想画像要素の快適で、自然に感じられる、豊富な提示を促進するAR技術を生み出すことが課題である。
【0005】
本明細書に開示のシステム及び方法は、AR及びVR技術に関する様々な課題に対処するものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
添付の請求項の範囲内にある方法及び装置の種々の実装は、各々、いくつかの態様を有し、そのうちのいずれも、本明細書に記載される望ましい属性の責を単独で負うものでない。添付の請求項の範囲を限定することなく、いくつかの顕著な特徴が本明細書に記載される。
【0007】
本開示の一態様は、対象の真正面の位置から対象を直接見ない撮像アセンブリにより、眼などの対象を撮像することを提供する。むしろ、本明細書において検討される種々の設計において、対象からの光は、少なくとも一部反射性の光学要素又は反射体からセンサへ反射される。この反射体は、部分的に反射性であり、部分的に透過性又は透明であり得、ユーザがその部分的反射/透過光学要素を透かして見ることができる。したがって、本明細書に記載の種々の実装による種々の光学デバイスは、対象から撮像アセンブリに光を方向付けるそのような反射体を備えることにより、撮像アセンブリが対象の真正面の位置にあるかのように、対象の画像を撮影する。本明細書に開示の種々の実装は、例えば、眼から撮像アセンブリに光を方向付け、撮像カメラ又はセンサが眼の真正面の位置にあるかのように、眼の画像を撮影するように構成されるが、代わりにセンサが視線(例えば、真正面を見る視線)、ユーザの眼の視野(例えば、中央視野)、又はこれらの任意の組み合わせからオフセットされる。ある実装の効果には、対象の真正面の位置から見ているかのように、しかしながら観覧する者の直接正面の対象に対するユーザの視界に干渉することなく、かつ/又は視界を妨害することなく(例えば、眼に対して一時的に撮像アセンブリの配置をすることにより)、対象を撮像することが含まれる。種々の例において、撮像アセンブリは、ヘッドマウントディスプレイの接眼部内、又は接眼部上に一体化される。そのようないくつかの設計の効果には、カメラのフォームファクタの低減と、接眼部内又は接眼部上の光学部品間の位置合わせの向上とが含まれる。撮像アセンブリを使用して、ユーザの眼又は環境内の対象を撮像することができる。
【0008】
本明細書に記載の主題の1つ以上の実装の詳細については、添付の図面及び以下の説明に記載される。他の特徴、態様、及び効果は、説明、図面、及び請求項から明らかとなるであろう。この概要及び以下の詳細な説明のいずれも、本発明の主題の範囲を規定又は限定することを目的としたものでない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】拡張現実(AR)デバイスを通じたARのユーザビューを示す。
図2】ウェアラブルディスプレイシステムの一例を示す。
図3】ユーザのため三次元画像をシミュレーションする従来のディスプレイシステムを示す。
図4】複数の深度平面を使用した三次元画像のシミュレーションアプローチの態様を示す。
図5A】曲率半径と焦点半径との間の関係を示す。
図5B】曲率半径と焦点半径との間の関係を示す。
図5C】曲率半径と焦点半径との間の関係を示す。
図6】ユーザに画像情報を出力する導波路積層の一例を示す。
図7】導波路によって出力された出口ビームの一例を示す。
図8】各深度平面が複数の異なる成分カラーを使用して形成された画像を含む積層導波路アセンブリの一例を示す。
図9A】各々がインカップリング光学要素を含む積層導波路セットの一例の断面側面図を示す。
図9B図9Aの複数の積層導波路の一例の斜視図を示す。
図9C図9A及び図9Bの複数の積層導波路の一例の上から見た平面図である。
図10A】部分透過性で部分反射性の光学要素と、眼を追跡するカメラアセンブリとを備えた、ユーザの眼の中央視野又は真っ直ぐ前方への視線を妨げないように配された例示的な撮像システムを概略的に示す。
図10B】部分透過性で部分反射性の光学要素と、眼を追跡するカメラアセンブリとを備えた、ユーザの眼の中央視野又は真っ直ぐ前方への視線を妨げないように配された例示的な撮像システムを概略的に示す。
図11A】接眼部内又は接眼部上に一体化され、かつ眼又は環境中の対象を各々撮像するように構成された、ユーザの眼の中央視野又は真っ直ぐ前方への視線を妨げないように配された例示的な撮像システムを概略的に示す。
図11B】接眼部内又は接眼部上に一体化され、かつ眼又は環境中の対象を各々撮像するように構成された、ユーザの眼の中央視野又は真っ直ぐ前方への視線を妨げないように配された例示的な撮像システムを概略的に示す。
図12A】同一の層上であるが層の両側にレンズを備えるか、又はセンサアレイとは異なる層にレンズ及びセンサアレイを備える、接眼部内又は接眼部上に一体化された例としてのセンサアレイ及び光学レンズを概略的に示す。
図12B】同一の層上であるが層の両側にレンズを備えるか、又はセンサアレイとは異なる層にレンズ及びセンサアレイを備える、接眼部内又は接眼部上に一体化された例としてのセンサアレイ及び光学レンズを概略的に示す。
図13】接眼部の層に一体化されたウエハスケール光学系を有するセンサアレイを備えた別の例示的な撮像システムを概略的に示す。
図14】ユーザの眼の中央視野又は真っ直ぐ前方への視線を妨げないように配されたカメラを使用した、対象を撮像する方法の一例のプロセスフロー図である。
【0010】
図面全体を通じて、参照される要素間の対応を示すために、参照符号を繰り返し使用することがある。これらの図面は、本明細書に記載の例示的な実施形態を示すために提供されるものであり、本開示の範囲を限定することが意図されたものでない。
【発明を実施するための形態】
【0011】
概要
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)は、様々な目的のために装着者の眼の状態についての情報を使用することがある。例えば、この情報は、装着者の視線方向を推定するため、バイオメトリック識別のため、視力研究のため、装着者の生理学的状態の評価などに使用可能である。しかしながら、眼を撮像するのは課題であり得る。HMDと装着者の眼との間の距離が短い。更に、視線追跡には、大きな視野(FOV)が必要であり、バイオメトリック識別には、虹彩上の標的上に比較的多くの数の画素が必要となる。撮像システムがこれらの目的の両方を達成しようとすると、これらの要件は大いに対立する。更に、瞼やまつ毛による閉塞で、両方の問題が更に複雑となり得る。眼の動きを追跡するための現在のいくつかの実装では、HMDに搭載され、眼の直接的画像を撮影するために、直接眼のほうに向けられたカメラを使用する。しかしながら、所望のFOV及び画素数を達成するためには、カメラは、装着者のFOV内に搭載されるため、装着者が周辺世界を見る能力を邪魔したり、これに干渉したりする傾向がある。他の実装では、眼を直接撮像しつつも、装着者の視界を邪魔しないようにカメラを遠ざけるが、結果として、眼を高い角度から撮像することとなり、画像の歪み、及び眼を撮像するのに利用可能な視野を低減させる。同様に、対象に直接向けられたカメラを使用して、装着者の眼の前方などの環境内の対象を撮像すると、装着者の正面への視線又は中央視野と位置合わせされた場合、装着者の視界を邪魔してしまうことがある。更に、カメラを遠ざけること及び/又は対象に対して大きな角度にカメラを向けることにより、対象の画像に歪みが生じ、かつ/又は、眼とは異なる視点を提供することがある。
【0012】
本明細書に記載の撮像システムの実装は、これらの問題の一部又は全部に対処するものである。本明細書に記載の種々の実装は、例えば、装着者に周辺世界を見ることを許容しつつ、対象(例えば、眼の少なくとも一部、眼を包囲する組織の一部分、又は装着者の眼の前方の環境内の対象)を撮像することのできる装置及びシステムを提供する。例えば、撮像システムは、ユーザの眼の前方に配された接眼部内又は接眼部上に一体化されたセンサアレイを備え得る。接眼部は、対象からセンサアレイに光を方向付けるように構成された1つ以上の光学要素(例えば、部分的に反射し部分的に透過する反射体、及び光をセンサアレイに再び方向付ける透過回折光学要素、又は屈折光学要素)を含み得る。センサアレイは、光の少なくとも一部分を受け取ることで、眼などの対象の直接正面にある離間位置から直接視界位置にあるように、対象の画像を撮影することができる。
【0013】
いくつかの実装において、本明細書に記載の撮像システムは、HMD(又は、1つの眼鏡若しくはその他のアイウェアのレンズ)の表示光学系の一部分であり得る。接眼部を通じた、第2の範囲の波長(例えば、第1の範囲とは異なる範囲の波長)の妨げられない伝搬を許容しつつ、第1の範囲の波長を反射するように、1つ以上の反射光学要素が選択され得る。第1の範囲の波長は、例えば、赤外光(IR)であり、第2の範囲の波長は、可視光であり得る。例えば、接眼部は、反射光学要素(例えば、反射体)を含むことができ、反射光学要素は、可視光を透過させつつ、赤外光を反射する。実際には、撮像システムは、対象(例えば、装着者の眼)に背を向けた仮想カメラアセンブリがあるかのように挙動する。このように、仮想カメラアセンブリは、周辺世界からの可視光を透過させることができ、装着者によって知覚されることができつつ、対象(例えば、装着者の眼)から反射された赤外光を使用して画像を形成することができる。
【0014】
いかなる特定の科学的理論にも従うことなく、本明細書に記載の実施形態には、いくつかの非限定的な効果が含まれ得る。いくつかの実施形態は、カメラアセンブリと眼との間の物理的距離を増加させることができ、これにより、装着者の視野又は中央視野の外側にカメラアセンブリを位置決めすることを促進し得るため、眼を直接見たのと同等の眼の画像を撮影することを許容しつつ、装着者の真正面の視界など、装着者の視界を邪魔することがない。本明細書に記載の実施形態の一部はまた、従来のシステムよりも大きな視野を使用して眼の追跡を許容することで、幅拾い範囲の位置にわたって眼の追跡ができるように構成され得る。本明細書に記載のいくつかの実装はまた、装着者の視界を妨害することなく、装着者の眼の前方の環境内の対象を撮像するように構成され得る。例えば、IR撮像を使用することで、接眼部を通じて見たり、環境を観覧したりする装着者の能力に干渉することなく、眼を撮像することを促進し得る。
【0015】
以降、図を参照するが、図面全体を通じて、同様の参照符号は同様の部分を指す。
【0016】
例示的なHMDデバイス
図2は、ウェアラブルディスプレイシステム60の一例を示している。ディスプレイシステム60は、例えば、接眼部を備えたディスプレイ70と、そのディスプレイ70の機能をサポートする種々の機械的及び電子的モジュール及びシステムと、を含む。ディスプレイ70は、フレーム80に結合されてもよく、フレーム80は、ディスプレイシステムのユーザ又は観覧する者90によって装着可能であり、かつ、ユーザ90の眼の前方にディスプレイ70を位置決めするように構成されている。ディスプレイ70は、いくつかの実施形態において、アイウェアと考えられ得る。いくつかの実施形態において、スピーカ100は、フレーム80に結合され、ユーザ90の外耳道に隣接して位置決めされるように構成されている(いくつかの実施形態において、図示されていないが、別のスピーカが、ステレオ/成形可能音声制御を提供するために、ユーザの他方の外耳道に隣接して位置決めされる)。いくつかの実施形態において、ディスプレイシステムはまた、音を検出するための1つ以上のマイクロフォン110又はその他のデバイスも含み得る。いくつかの実施形態において、マイクロフォンは、ユーザに、システム60に対する入力又は指令(例えば、ボイスメニュー指令、自然言語質問など)を提供させるように構成され、かつ/又は、他の人との(例えば、同様のディスプレイシステムの他のユーザとの)音声通信を可能にしてもよい。マイクロフォンは更に、音声データ(例えば、ユーザ及び/又は環境からの音)を収集するための周辺センサとして構成され得る。いくつかの実施形態において、ディスプレイシステムはまた、周辺センサ120aを備えてもよく、周辺センサ120aは、フレーム80から分離され、ユーザ90の身体(例えば、ユーザ90の頭、胴体、四肢など)に取り付けられてもよい。周辺センサ120aは、いくつかの実施形態において、ユーザ90の生理学的状態を特徴付けるデータを取得するように構成され得る。例えば、センサ120aは、電極であってもよい。
【0017】
引き続き図2を参照すると、ディスプレイ70は、有線リード又は無線接続などの通信リンク130により、フレーム80に固定的に取り付けられる、ユーザの装着したヘルメット又は帽子に固定的に取り付けられる、ヘッドフォンに内蔵される、又はさもなければ、取り外し可能に(例えば、バックパックスタイル構成、ベルト連結スタイル構成で)ユーザ90に取り付けられるなど、種々の構成で搭載され得るローカルデータ処理モジュール140に対して、動作可能に結合される。同様に、センサ120aは、通信リンク120b、例えば、有線リード又は無線接続により、ローカルプロセッサ及びデータモジュール140に対して動作可能に結合され得る。ローカル処理及びデータモジュール140は、ハードウェアプロセッサと、非揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスクドライブ)などのデジタルメモリと、を備えてもよく、両方とも、データの処理、キャッシング、保存の支援を行うのに利用され得る。データには、a)画像撮影デバイス(例えば、カメラなど)、マイクロフォン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、ジャイロ、及び/又は、本明細書に開示のその他のセンサなど、(例えば、フレーム80に対して動作可能に結合されるか、又はさもなければユーザ90に取り付けられ得る)センサから捕捉されたデータ、及び/又は、b)場合によっては、このような処理又は検索後のディスプレイ70への通過のための、(仮想コンテンツに関するデータを含む)遠隔処理モジュール150及び/又は遠隔データリポジトリ160を使用して取得及び/又は処理されたデータ、が含まれ得る。ローカル処理及びデータモジュール140は、有線又は無線通信リンクを介するなど、通信リンク170、180により、遠隔処理モジュール150及び遠隔データリポジトリ160に対して動作可能に結合され得ることにより、これらの遠隔モジュール150、160が互いに対して動作可能に結合され、ローカル処理及びデータモジュール140へのリソースとして利用可能となる。いくつかの実施形態において、ローカル処理及びデータモジュール140は、画像撮影デバイス、マイクロフォン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、及び/又はジャイロのうちの1つ以上を含んでもよい。他のいくつかの実施形態において、これらのセンサのうちの1つ以上は、フレーム80に取り付けられてもよく、又は有線若しくは無線の通信経路により、ローカル処理及びデータモジュール140と通信するスタンドアローン構造であってもよい。
【0018】
図2を引き続き参照すると、いくつかの実施形態において、遠隔処理モジュール150は、データ及び/又は画像情報を分析及び処理するように構成された1つ以上のプロセッサを備えてもよい。いくつかの実施形態において、遠隔データリポジトリ160は、デジタルデータ保存設備を備え、デジタルデータ保存設備は、「クラウド」リソース構成におけるインターネット又は他のネットワーキング構成を通じて利用可能であり得る。いくつかの実施形態において、遠隔データリポジトリ160は、1つ以上の遠隔サーバを含んでもよく、遠隔サーバは、例えば、拡張現実コンテンツを生成するための情報などの情報を、ローカル処理及びデータモジュール140及び/又は遠隔処理モジュール150に提供する。いくつかの実施形態において、全てのデータが保存され、全ての演算が、ローカル処理及びデータモジュールにおいて実施されることで、遠隔モジュールからの完全自律使用を可能にする。
【0019】
画像の「三次元」すなわち「3D」としての知覚は、観覧する者の各眼に僅かに異なる画像表現を提供することによって達成され得る。図3は、ユーザに対して三次元画像をシミュレーションするための従来のディスプレイシステムを示している。2つのはっきりと異なる画像190、200は、各々が各眼210、220に対応したもので、ユーザに出力される。画像190、200は、観覧する者の視線に平行な光学軸又はZ軸に沿った距離230で、眼210、220から離間している。画像190、200は、平坦であり、眼210、220は、単一収容状態を想定することによって画像上に焦点を合わせ得る。このような3Dディスプレイシステムは、画像190、200を組み合わせて、組み合わせた画像の深さ及び/又は尺度を知覚するという人間の視覚システムに依拠するものである。
【0020】
しかしながら、人間の視覚システムは、より複雑であり、現実的な深さの知覚を提供することは、更に課題となることが理解されるであろう。例えば、従来の「3D」ディスプレイシステムを観覧する多くの者は、そのようなシステムが不快であると感じるか、又は深さの感覚を全く知覚しないこともある。理論に限定されることなく、対象を観覧する者は、輻輳及び調節の組み合わせのゆえに、その対象を「3次元」であると知覚し得る。2つの眼の互いに対する運動(例えば、瞳が互いに近付く、又は遠ざかるように移動することで、眼の視線を収束し、対象上に固定させる眼の回転)は、眼の水晶体と瞳との焦点合わせ(すなわち「調節」)に密接に関連している。通常の条件下において、眼の水晶体の焦点を変更する、すなわち、眼の調節を行って、異なる距離にある1つの対象から別の対象へ焦点を変更することにより、瞳孔拡張又は瞳孔収縮とともに、「調節輻輳反射」として既知の関係の下、自動的に同一距離に輻輳を合わせるように変更を生じる。同様に、輻輳の変更は、通常の条件下において、水晶体の形状及び瞳のサイズの調節を合わせるように変更するトリガとなる。本明細書に記載のとおり、多くの立体又は「3D」ディスプレイシステムでは、各眼に対する僅かに異なる提示(つまり、僅かに異なる画像)を使用してシーンを表示することで、人間の視覚システムに三次元視点を知覚させるようにする。しかしながら、このようなシステムはとりわけ、異なるシーンの提示を単に提供するのみで、眼では単一の調節状態で画像情報の全てを観覧しており、「調節輻輳反射」に対抗するため、多くのユーザにとっては不快なものとなる。調節と輻輳との間でより合致したディスプレイシステムでは、装着持続時間と、ひいては診断及び治療プロトコルの準拠とに貢献する、より現実的かつ快適な三次元画像のシミュレーションを形成し得る。
【0021】
図4は、複数の深度平面を使用した三次元画像のシミュレーションアプローチの態様を示している。図4を参照すると、z軸上の眼210、220から種々の距離にある対象は、眼210、220に調節されて、これらの対象に焦点が合わされている。眼210、220は、z軸に沿った異なる距離で対象に焦点を合わせる特定の調節状態をとる。結果として、特定の調節状態は、深度平面240のうちの特定の1つと関連付けられると言ってもよく、この特定の1つは、関連焦点距離を有し、眼がその深度平面に対して調節状態にあるとき、特定の深度平面内の対象又は対象の一部に焦点が合うようになる。いくつかの実施形態において、眼210、220の各々に対して異なる画像提示を行うことにより、また更に深度平面の各々に対応して異なる画像提示を提供することにより、三次元画像がシミュレーションされてもよい。例示の明確さのために別々に示されているが、眼210、220の視野は、例えば、z軸に沿う距離が増加するほど重なり合い得る。更に、図示の容易さのために平坦に示されているが、深度平面の輪郭は、物理的空間において湾曲していてもよく、深度平面中のあらゆる特徴が、特定の調節状態において眼の焦点のあった状態にあるようにすることが理解されるであろう。
【0022】
対象と眼210又は220との間の距離はまた、その眼によって観覧される、その対象からの光の発散量も変更させ得る。図5A図5Cは、距離と光線の発散との間の関係を示している。対象と眼210との間の距離は、距離の降順、R1、R2、及びR3の順に表されている。図5A図5Cに示されるとおり、対象への距離が短くなるほど、光線はより発散する。距離が長くなるほど、光線はよりコリメートされる。別の表現をすると、ある点(対象又は対象の一部)で生成された明視野が球状の波面曲率を有し、これはその点がユーザの眼からどれだけ離れているかの関数となると言ってもよい。曲率は、対象と眼210との間の距離が短くなるほど大きくなる。結果として、異なる深度平面において、光線の発散程度も異なり、深度平面と観覧する者の眼210との間の距離が短くなるほど、発散程度が上昇する。図5A図5Cにおいては、図示の明確さのために単一の眼210のみを図示したが、眼210に関する検討は、観覧する者の両方の眼210及び220に適用されてよいことが理解されるであろう。
【0023】
理論に限定されることなく、人間の眼は、通常、有限数の深度平面を解釈して深度知覚を与えることができると考えられている。結果として、知覚された深度を高度に信じられるほどシミュレーションすることは、眼に、これら限られた数の深度平面の各々に対応して異なる画像提示を提供することによって達成され得る。異なる提示は、観覧する者の眼によって別々に焦点が合わせられてもよく、これにより、異なる深度平面上に位置するシーンに対して異なる画像特徴に焦点を合わせるのに必要な眼の調節に基づき、及び/又は、異なる深度平面上の異なる画像特徴の焦点が外れていることを観察することに基づき、ユーザに深度の手がかりを与える手助けとなる。
【0024】
導波路積層アセンブリの例
図6は、ユーザに画像情報を出力する導波路積層の一例を示している。ディスプレイシステム250は、複数の導波路270、280、290、300、310を使用して眼/脳に三次元知覚を提供するように利用され得る、導波路の積層、又は積層された導波路アセンブリ260を含む。いくつかの実施形態において、ディスプレイシステム250は、図2のシステム60であり、図6は、そのシステム60のいくつかの部分を更に詳細に概略的に示している。例えば、導波路アセンブリ260は、図2のディスプレイ70の一部であってもよい(例えば、接眼部の少なくとも一部を形成してもよい)。ディスプレイシステム250は、いくつかの実施形態において、明視野と見なされてもよいことが理解されるであろう。
【0025】
図6を引き続き参照すると、導波路アセンブリ260はまた、導波路間に複数の特徴320、330、340、350を含んでもよい。いくつかの実施形態において、特徴320、330、340、350は、1つ以上のレンズであってもよい。導波路270、280、290、300、310及び/又は複数のレンズ320、330、340、350は、種々のレベルの波面曲率又は光線発散で、眼に画像情報を送るように構成され得る。各導波路レベルは、特定の深度平面に関連付けられてもよく、その深度平面に対応する画像情報を出力するように構成されてもよい。画像注入デバイス360、370、380、390、400は、導波路用の光源として機能してもよく、導波路270、280、290、300、310に画像情報を注入するのに利用されてもよく、各々、本明細書に記載のとおり、眼210に向かって出力するために到来する光を各波長にわたって分布させるように構成され得る。光は、画像注入デバイス360、370、380、390、400の出力面410、420、430、440、450から出て、導波路270、280、290、300、310の対応する入力面460、470、480、490、500に注入される。いくつかの実施形態において、入力面460、470、480、490、500は各々、対応する導波路のエッジであってもよく、又は対応する導波路の主要面(すなわち、世界510又は観覧する者の眼210に直接対向した導波路面のうちの1つ)の一部であってもよい。いくつかの実施形態において単一の光ビーム(例えば、コリメートされたビーム)が、特定の導波路に関連付けられた深度平面に対応する特定の角度(及び発散量で)で眼210に向けられたクローン化コリメートビームの視野全体を出力するために、各導波路に注入され得る。いくつかの実施形態において、画像注入デバイス360、370、380、390、400のうちの1つが、複数(例えば、3つ)の導波路270、280、290、300、310と関連付けられ、これらに光を注入してもよい。
【0026】
いくつかの実施形態において、画像注入デバイス360、370、380、390、400は、各々、対応する導波路270、280、290、300、310のそれぞれへの注入のための画像情報を生成する別個のディスプレイである。他のいくつかの実施形態において、画像注入デバイス360、370、380、390、400は、例えば、1つ以上の光学導管(ファイバー光学ケーブルなど)を介して画像注入デバイス360、370、380、390、400の各々に画像情報をパイプしてもよい、単一の多重化ディスプレイの出力端である。画像注入デバイス360、370、380、390、400によって提供される画像情報は、異なる波長又は色(例えば、本明細書において検討されるとおり、異なる成分の色)の光を含んでもよいことが理解されるであろう。
【0027】
いくつかの実施形態にいて、導波路270、280、290、300、310に注入される光は、光プロジェクタシステム520によって提供され、光プロジェクタシステム520は、光モジュール530を備え、光モジュール530は、発光ダイオード(LED)などの発光器を含み得る。光モジュール530からの光は、変調器540、例えば、空間光変調器に向かって方向付けられ、光変調器540により、ビームスプリッタ550を介して修正され得る。光変調器540は、導波路270、280、290、300、310に注入される光の知覚強度を変更するように構成され得る。空間光変調器の例として、liquid crystal on silicon(LCOS)を含む液晶ディスプレイ(LCD)が挙げられる。
【0028】
いくつかの実施形態において、ディスプレイシステム250は、種々のパターン(例えば、ラスタ走査、渦巻走査、リサージュパターンなど)の光を1つ以上の導波路270、280、290、300、310、最終的には観覧する者の眼210に投射するように構成された1つ以上の走査ファイバを備えた走査ファイバディスプレイであり得る。いくつかの実施形態において、図示の画像注入デバイス360、370、380、390、400は、1つ又は複数の導波路270、280、290、300、310に光を注入するように構成された単一の走査ファイバ、又は走査ファイバの束を概略的に表していてもよい。他のいくつかの実施形態において、図示の画像注入デバイス360、370、380、390、400は、複数の走査ファイバ又は複数の走査ファイバの束を概略的に表していてもよく、各々、導波路270、280、290、300、310のうちの関連の1つに光を注入するように構成されている。1つ以上の光学ファイバが光モジュール530から1つ以上の導波路270、280、290、300、及び310に光を透過するように構成され得ることが理解されるであろう。1つ以上の介在する光学構造が、この又はこれらの走査ファイバと1つ以上の導波路270、280、290、300、310との間に設けられ、例えば、走査ファイバを出た光を1つ以上の導波路270、280、290、300、310に再度方向付けてもよいことが理解されるであろう。
【0029】
コントローラ560は、画像注入デバイス360、370、380、390、400、光源530、及び光変調器540の動作を含む、積層導波路アセンブリ260のうちの1つ以上の動作を制御する。いくつかの実施形態において、コントローラ560は、ローカルデータ処理モジュール140の一部である。コントローラ560は、例えば、本明細書に開示の種々の方式のいずれかに従って、導波路270、280、290、300、310への画像の提供とタイミングを規制するプログラミング(例えば、非一時的媒体における命令)を含む。いくつかの実施形態において、コントローラは、単一の一体型デバイスであるか、又は有線又は無線の通信チャンネルによって接続された分散システムであってもよい。コントローラ560は、いくつかの実施形態において、処理モジュール140又は150(図2)の一部であってもよい。
【0030】
図6を引き続き参照すると、導波路270、280、290、300、310は、TIRによってそれぞれ各導波路内で光を伝搬するように構成され得る。導波路270、280、290、300、310は、各々、平面状であるか、又は主要な上面及び底面、並びにこれらの主要な上面及び底面の間に延設されたエッジを備えた、他の形状(例えば、湾曲)を有してもよい。図示の構成において、導波路270、280、290、300、310は、各々、眼210に画像情報を出力するために、導波路を出て、光を再度方向付け、各導波路内で伝搬させることにより、導波路から光を抽出するように構成されたアウトカップリング光学要素570、580、590、600、610を含み得る。抽出された光はまた、アウトカップリングされた光とも称され、アウトカップリング光学要素の光はまた、光抽出光学要素とも称され得る。抽出された光ビームは、導波路内を伝搬する光が光抽出光学要素にぶつかる場所で、導波路によって出力され得る。アウトカップリング光学要素570、580、590、600、610は、例えば、本明細書において更に検討されるとおり、回折光学特徴を含む、格子であり得る。説明の容易さ及び図面の明確さのために、導波路270、280、290、300、310の主要底面に配されたものが図示されているが、いくつかの実施形態において、アウトカップリング光学要素570、580、590、600、610は、本明細書において更に検討されるとおり、主要上面及び/若しくは主要底面に配されてもよく、並びに/又は、導波路270、280、290、300、310の容量内に直接配されてもよい。いくつかの実施形態において、アウトカップリング光学要素570、580、590、600、610は、透明基板に取り付けられた層状の材料に形成され、導波路270、280、290、300、310を形成してもよい。他のいくつかの実施形態において、導波路270、280、290、300、310は、モノリシックな材料片であってもよく、アウトカップリング光学要素570、580、590、600、610は、その材料片の表面上及び/又はその材料片の内部に形成されてもよい。
【0031】
図6を引き続き参照すると、本明細書で検討されるとおり、各導波路270、280、290、300、310は、特定の深度平面に対応する画像を形成するための光を出力するように構成されている。例えば、眼に最も近い導波路270は、眼210にコリメートされた(このような導波路270に注入された)光を送るように構成され得る。コリメートされた光は、光学無限大焦点面を表してもよい。次の導波路アップ280は、眼210に到達し得る前に第1のレンズ350(例えば、負レンズ)を通過するコリメートされた光を送出するように構成されてもよく、このような第1のレンズ350は、僅かに凸状の波面曲率を生じるように構成され得ることで、眼/脳が次の導波路アップ280から到来する光を、光学無限大から眼210に向かって内側に近付くように第1の焦点面から到来するものとして解釈する。同様に、第3のアップ導波路290は、その出力光を、眼210に到達する前に、第1のレンズ350及び第2のレンズ340の両方を通過させ、第1のレンズ350及び第2のレンズ340の屈折力の組み合わせが、更なる増分量の波面曲率を生じるように構成され得ることで、眼/脳が、第3の導波路290から到来する光を、次の導波路アップ280からの光よりも、光学無限大からその人に向かって更に内側に近付いた第2の焦点面から到来したものとして解釈する。
【0032】
残りの導波路層300、310、及びレンズ330、320は、同様に構成され、積層のうち最も高い導波路310が、その人に最も近い焦点面を表す集約屈折力のために、その導波路と眼との間の全てのレンズを通じてその出力を送る。積層導波路アセンブリ260の他方側において世界510から到来する光を観覧/解釈するとき、レンズ320、330、340、350の積層に寄与するために、寄与レンズ層620が、下のレンズ積層320、330、340、350の集約力に寄与するように積層の頂上部に配され得る。このような構成により、存在する利用可能な導波路/レンズと同数の焦点面が知覚されるようにする。導波路のアウトカップリング光学要素及びレンズの焦点合わせの態様は両方とも、静的であってもよい(すなわち、動的又は電気活性でない)。いくつかの代替実施形態において、これらのうちのいずれか又は両方が、電気活性特徴を使用して動的であってもよい。
【0033】
いくつかの実施形態において、導波路270、280、290、300、310のうちの2つ以上は、同一の関連深度平面を有し得る。例えば、複数の導波路270、280、290、300、310が、同一の深度平面に画像セットを出力するように構成されてもよく、又は導波路270、280、290、300、310の複数のサブセットが、各深度平面に対して1セットとなるように、同一の複数の深度平面に画像セットを出力するように構成されてもよい。これは、これらの深度平面において拡張された視野を提供するためのタイル化画像を形成するのに有利となり得る。
【0034】
図6を引き続き参照すると、アウトカップリング光学要素570、580、590、600、610は、これらの各導波路から出た光を再度方向付けることと、導波路に関連付けられた特定の深度平面に対して適切な発散量又はコリメート量でこの光を出力することと、の両方を行うように構成され得る。結果として、異なる関連深度平面を有した導波路は、異なる構成のアウトカップリング光学要素570、580、590、600、610を有してもよく、アウトカップリング光学要素570、580、590、600、610は、関連深度平面に応じて、異なる発散量で光を出力する。いくつかの実施形態において、光抽出光学要素570、580、590、600、610は、特定角度で光を出力するように構成され得る体積又は表面の特徴であってもよい。例えば、光抽出光学要素570、580、590、600、610は、体積ホログラム、表面ホログラム、及び/又は回折格子であり得る。いくつかの実施形態において、特徴320、330、340、350は、レンズでなくてもよく、むしろ、これらは、単にスペーサ(例えば、空隙を形成するクラッド層及び/又は構造)であってもよい。
【0035】
いくつかの実施形態において、アウトカップリング光学要素570、580、590、600、610は、回折パターンを形成する回折特徴、すなわち「回折光学要素」(本明細書では、「DOE」とも称される)である。好ましくは、DOEは、回折効率が十分に低いため、DOEの各交差により、光ビームの一部分のみが眼210に向かって逸らされ、残りは引き続きTIRを通じて移動する。したがって、画像情報を伝達する光は、非常に多数の場所で導波路を出る多数の関連出口ビームに分割され、その結果として、この特定のコリメートビームが導波路内で跳ね返るように、かなり均一なパターンの眼210に向かった出口放出となる。
【0036】
いくつかの実施形態において、1つ以上のDOEは、それらがアクティブに回折する「オン」状態と、それらが著しくは回折しない「オフ」状態と、の間で切り替え可能であってもよい。例えば、切り替え可能なDOEは、ポリマー分散液晶の層を含んでもよく、その内部では微小液滴がホスト媒体中で回折パターンを含み、微小液滴の屈折率は、ホスト材料の屈折率に実質的に合致するように切り替えられてもよく(この場合、パターンは入射光を感知できる程度には回折しない)、又は微小液滴は、ホスト媒体の屈折率とは合致しない屈折率に切り替えられ得る(この場合、パターンは入射光をアクティブに回折する)。
【0037】
いくつかの実施形態において、カメラアセンブリ630(例えば、可視光及び赤外光カメラを含む、デジタルカメラ)が、眼210、眼210の一部、眼210を包囲する組織の少なくとも一部分の画像を撮影するように設けられ、例えば、ユーザの入力検出、眼からのバイオメトリック情報の抽出、眼の視線方向の推定及び追跡、ユーザの生理学的状態のモニタリングなどを行うようにしてもよい。本明細書において使用されるカメラとは、任意の画像撮影デバイスであり得る。いくつかの実施形態において、カメラアセンブリ630は、画像撮影デバイスと、眼に光(例えば、IR又は近赤外光)を投射するための光源とを備えてもよく、光は、その後、眼によって反射され、画像撮影デバイスによって検出され得る。いくつかの実施形態において、光源は、IR又は近赤外を放出する発光ダイオード(「LED」)を含む。光源は、カメラアセンブリ630に取り付けられるものとして図示されているが、光源は、カメラアセンブリに対して他のエリアに配され得ることで、光源によって放出された光が装着者の眼に向かって方向付けられる(例えば、本明細書に記載の光源530)ことが理解されるであろう。いくつかの実施形態において、カメラアセンブリ630は、フレーム80(図2)に取り付けられてもよく、本明細書において検討されるとおり、例えば、ユーザの生理学的状態、装着者の視線方向、虹彩識別などに関する種々の判定を行うため、カメラアセンブリ630からの画像情報を処理し得る処理モジュール140又は150と電気的に通信してもよい。ユーザの生理学的状態に関する情報を使用して、ユーザの挙動又は感情の状態を判定してもよい。そのような情報の例として、ユーザの動き、又はユーザの表情が挙げられる。ユーザの挙動又は感情の状態は、次いで、収集された環境又は仮想コンテンツデータで、三角法で測られることで、挙動又は感情の状態、生理学的状態、及び環境又は仮想コンテンツデータの間の関係を判定するようにしてもよい。いくつかの実施形態において、各眼を別々にモニタリングするために、1つのカメラアセンブリ630が各眼に対して利用され得る。
【0038】
以降、図7を参照して、導波路によって出力された出口ビームの一例を示す。1つの導波路が図示されているが、導波路アセンブリ260が複数の導波路を含む場合、導波路アセンブリ260(図6)中の他の導波路が同様に機能してもよいことが理解されるであろう。光640は、導波路270の入力面460における導波路270に注入され、TIRによって導波路270内を伝搬する。光640がDOE570に衝突する地点で、光の一部分が出口ビーム650として導波路を出る。出口ビーム650は、実質的に平行なものとして図示されているが、本明細書において検討されるとおり、これらは、導波路270に関連付けられた深度平面に応じて、(例えば、発散出口ビームを形成する)ある角度で眼210に伝搬するように再度方向付けられてもよい。実質的に平行な出口ビームは、光をアウトカップリングして、眼210から長距離(例えば、光学無限大)の深度平面上に設定されたように見える画像を形成するアウトカップリング光学要素を備えた導波路を示し得る。他の導波路又は他のアウトカップリング光学要素の組は、より発散の多い出口ビームパターンを出力してもよく、これには、眼210がより近い距離に調節を行うことで、網膜上に焦点を合わせるようにすることが必要となり、これが脳によって光学無限大よりも眼210に近い距離からの光であると解釈される。
【0039】
いくつかの実施形態において、成分カラー、例えば、3つ以上の成分カラーの各々において画像を重ね合わせることにより、各深度平面において、フルカラー画像が形成され得る。図8は、各深度平面が複数の異なる成分カラーを使用して形成された画像を含む積層導波路アセンブリの一例を示している。図示の実施形態では、深度平面240a~240fを示しているが、より多くの数又はより少ない数の深度が考慮されてもよい。各深度平面は、第1の色Gの第1の画像、第2の色Rの第2の画像、及び第3の色Bの第3の画像を含む、それに関連付けられた3つ以上の成分カラー画像を有してもよい。異なる深度平面は、図中、G、R、及びBの文字に続く異なる数のジオプトリ(dpt)で示されている。単なる例として、これらの各文字に続く数は、ジオプトリ(1/m)、又は観覧する者からの深度平面の逆距離を示しており、図中の各ボックスは、個々の成分カラー画像を表している。いくつかの実施形態において、眼が異なる波長の光の焦点を合わせる際の違いを考慮すると、異なる成分カラーに対する深度平面の正確な位置づけは変動し得る。例えば、所与の深度平面に対する異なる成分カラー画像が、ユーザから異なる距離に対応する深度平面上に位置づけられ得る。このような配置により、視力及びユーザの快適さを増加させてもよく、又は色収差を低減してもよい。
【0040】
いくつかの実施形態において、各成分カラーの光は、単一の専用の導波路によって出力されてもよく、結果として、各深度平面が、それに関連付けられた複数の導波路を有してもよい。このような実施形態において、図中のG、R、又はBの文字を含む各ボックスは、個々の導波路を表すものと理解されてもよく、3つの導波路が、深度平面毎に設けられてもよく、この場合、3つの成分カラー画像が深度平面毎に設けられる。説明を容易にするため、この図面中、各深度平面に関連付けられた導波路は互いに隣接するものとして示されているが、物理的デバイス中では、これらの導波路がレベル毎に1つの導波路として積層中に全て配置されてもよいことが理解されるであろう。他のいくつかの実施形態において、複数の成分カラーが同一の導波路によって出力されて、例えば、深度平面毎に単一の導波路のみが設けられるようにしてもよい。
【0041】
図8を引き続き参照すると、いくつかの実施形態において、Gは緑色であり、Rは赤色であり、Bは青色である。他のいくつかの実施形態において、赤、緑、若しくは青に加えて、マゼンタ及びシアンを含む、他の波長の光に関連付けられた他の色が使用されてもよく、又は赤、緑、若しくは青のうちの1つ以上を代替してもよい。いくつかの実施形態において、特徴320、330、340、及び350は、周囲環境からの光を遮断するか、又は選択的にこれを観覧する者の眼まで通過させるように構成されたアクティブ又はパッシブ光学フィルタであってもよい。
【0042】
本開示全体を通じた光の所与の色に対する言及は、観覧する者によってその所与の色であるものと知覚される光の波長範囲内にある1つ以上の波長の光を網羅するものと理解されるであろうことが認められるであろう。例えば、赤色光は、約620~780nmの範囲内に1つ以上の波長の光を含み得、緑色光は、約492~577nmの範囲内に1つ以上の波長の光を含み得、青色光は、約435~493nmの範囲内に1つ以上の波長の光を含み得る。
【0043】
いくつかの実施形態において、光源530(図6)は、例えば、IR又は紫外線波長など、観覧する者の視覚認識範囲外の1つ以上の波長の光を放出するように構成され得る。赤外光には、700nm~10μmの範囲内の波長を有する光が含まれ得る。いくつかの実施形態において、赤外光には、700nm~1.5μmの範囲内の波長を有する近赤外光が含まれ得る。更にディスプレイ250の導波路のインカップリング、アウトカップリング、及びその他の光再方向付け構造が、例えば、撮像又はユーザの刺激付与のために、ディスプレイからユーザの眼210に向かって、この光を方向付けて放出するように構成されてもよい。
【0044】
以降、図9Aを参照すると、いくつかの実施形態において、導波路に衝突した光は、導波路内に光をインカップリングするように再度方向付けられる必要があり得る。インカップリング光学要素を使用して、光をその対応する導波路内に再度方向付け及びインカップリングしてもよい。図9Aは、各々、インカップリング光学要素を含む、複数の積層導波路、又は積層導波路セット660の例の断面側面図を示している。導波路は、各々、1つ以上の異なる波長、又は1つ以上の異なる波長範囲の光を出力するように構成され得る。積層660は、積層260(図6)に対応してもよく、積層660の図示の導波路は、画像注入デバイス360、370、380、390、400のうちの1つ以上からの光が、インカップリングのために光の再度方向付けを必要とする位置から導波路内に注入されること以外は、複数の導波路270、280、290、300、310の一部に対応し得ることが理解されるであろう。
【0045】
図示の積層導波路のセット660は、導波路670、680、及び690を含む。各導波路は、関連のインカップリング光学要素(導波路上の光入力エリアとも称され得る)を含み、例えば、インカップリング光学要素700が導波路670の主要面(例えば、主要上面)上に配され、インカップリング光学要素710が、導波路680の主要面(例えば、主要上面)上に配され、インカップリング光学要素720が導波路690の主要面(例えば、主要上面)上に配される。いくつかの実施形態において、インカップリング光学要素700、710、720は、各導波路670、680、690の主要底面上に配されてもよい(特に、この場合、1つ以上のインカップリング光学要素が反射、偏向光学要素である)。図示のとおり、インカップリング光学要素700、710、720は、これら各導波路670、680、690の主要上面上(又は、次の下位の導波路の頂上部)に配されてもよく、特にこの場合、これらのインカップリング光学要素は、透過偏向光学要素である。いくつかの実施形態において、インカップリング光学要素700、710、720は、各導波路670、680、690の本体内に配されてもよい。いくつかの実施形態において、本明細書で検討されたとおり、インカップリング光学要素700、710、720は、波長選択的であり、これらが他の波長の光を透過させつつ、1つ以上の波長の光を選択的に再度方向付けるようにする。これらのそれぞれの導波路670、680、690の1つの側又は隅に図示されているが、インカップリング光学要素700、710、720は、いくつかの実施形態において、これらのそれぞれの導波路670、680、690の他のエリア内に配されてもよい。
【0046】
図示のとおり、インカップリング光学要素700、710、720は、互いから横方向にオフセットされてもよい。いくつかの実施形態において、各インカップリング光学要素は、光に別のインカップリング光学要素を通過させることなく、その光を受けるようにオフセットされてもよい。例えば、各インカップリング光学要素700、710、720は、図6に示されるとおり、異なる画像注入デバイス360、370、380、390、及び400からの光を受けるように構成されてもよく、インカップリング光学要素700、710、720のうちの他のものからの光を実質的に受け取らないように、他のインカップリング光学要素700、710、720から離れていてもよい(例えば、横方向に離間)。
【0047】
各導波路はまた、例えば、配光要素730が導波路670の主要面(例えば、主要上面)上に配され、配光要素740が導波路680の主要面(例えば、主要上面)上に配され、配光要素750が導波路690の主要面(例えば、主要上面)上に配された、関連配光要素も含む。他のいくつかの実施形態において、配光要素730、740、750は、関連導波路670、680、690のそれぞれの主要底面上に配されてもよい。他のいくつかの実施形態において、配光要素730、740、750は、関連導波路670、680、690のそれぞれの主要上面上及び主要底面上の両方に配されてもよく、又は配光要素730、740、750は、異なる関連導波路670、680、690のそれぞれにおいて主要上面及び主要底面のうちの異なる表面上に配されてもよい。
【0048】
導波路670、680、690は、例えば、気体、液体、又は固体材料層によって離間し、分離されてもよい。例えば、図示のとおり、層760aは、導波路670及び680を分離してもよく、層760bは導波路680及び690を分離してもよい。いくつかの実施形態において、層760a及び760bは、屈折率の低い材料(すなわち、導波路670、680、690のうちの直近で隣接する導波路を形成する材料より低い屈折率を有した材料)で形成される。好ましくは、層760a、760bを形成する材料の屈折率は、0.05以上であるか、又は導波路670、680、690を形成する材料の屈折率より0.10以下である。好都合なことに、屈折率のより低い層760a、760bが導波路670、680、690を通じた光のTIR(例えば、各導波路の主要上面と主要底面との間のTIR)を促進するクラッド層として機能し得る。いくつかの実施形態において、層760a、760bは空気で形成される。図示はされていないが、図示の導波路セット660の頂上部及び底部には、すぐ隣接するクラッド層が含まれ得ることが理解されるであろう。
【0049】
好ましくは、製造の容易さ及び他の考慮事項のため、導波路670、680、690を形成する材料は、同様又は同一であり、層760a、760bを形成する材料は、同様又は同一である。いくつかの実施形態において、導波路670、680、690を形成する材料は、1つ以上の導波路の間で異なってもよく、又は層760a、760bを形成する材料は、上述の種々の屈折率の関係を依然として保持しつつ、異なってもよい。
【0050】
図9Aを引き続き参照すると、光線770、780、790は、導波路セット660に入射する。光線770、780、790は、1つ以上の画像注入デバイス360、370、380、390、400(図6)によって導波路670、680、690に注入され得ることが理解されるであろう。
【0051】
いくつかの実施形態において、光線770、780、790は、異なる色に対応し得る異なる特性、例えば、異なる波長又は異なる波長範囲を有する。インカップリング光学要素700、710、720は、各々、光がTIRによって導波路670、680、690のうちのそれぞれ1つを通って伝搬するように、入射光を偏向させる。
【0052】
例えば、インカップリング光学要素700は、光線770を偏向させるように構成されてもよく、この光線770は、第1の波長又は波長範囲を有する。同様に、透過された光線780は、インカップリング光学要素710に衝突され、これによって偏向され、このインカップリング光学要素710は、第2の波長又は波長範囲の光を偏向させるように構成されている。同様に、光線790は、インカップリング光学要素720によって偏向されるが、このインカップリング光学要素720は、第3の波長又は波長範囲の光を選択的に偏向させるように構成されている。
【0053】
図9Aを引き続き参照すると、偏向された光線770、780、790は、対応する導波路670、680、690を通って伝搬するように偏向される。すなわち、各導波路のインカップリング光学要素700、710、720は、対応する導波路670、680、690内に光を偏向させ、光を対応する導波路内にインカップリングさせる。光線770、780、790は、TIRによって光にそれぞれの導波路670、680、690を通って伝搬させる角度で、偏向される。光線770、780、790は、導波路の対応する配光要素730、740、750に衝突するまで、TIRによってそれぞれの導波路670、680、690を通って伝搬する。
【0054】
以降、図9Bを参照して、図9Aの複数の積層導波路の一例の斜視図を示す。上述のとおり、インカップリングされた光線770、780、790は、インカップリング光学要素700、710、720のそれぞれによって偏向された後、導波路670、680、690内でそれぞれTIRによって伝搬する。次いで、光線770、780、790は、配光要素730、740、750のそれぞれに衝突する。配光要素730、740、750は、アウトカップリング光学要素800、810、820のそれぞれに向かって伝搬するように、光線770、780、790を偏向させる。
【0055】
いくつかの実施形態において、配光要素730、740、750は、直交瞳孔エキスパンダ(OPE)である。いくつかの実施形態において、OPEは、アウトカップリング光学要素800、810、820への光の偏向又は配光の両方を行い、この光がアウトカップリング光学要素に伝搬する際、この光のビーム又はスポットサイズも増加させる。いくつかの実施形態において、例えば、ビームサイズが既に所望のサイズである場合、配光要素730、740、750は、省略されてもよく、インカップリング光学要素700、710、720は、アウトカップリング光学要素800、810、820に直接向かって光を偏向させるように構成されてもよい。例えば、図9Aを参照すると、配光要素730、740、750は、アウトカップリング光学要素800、810、820のそれぞれに置き換えられてもよい。いくつかの実施形態において、アウトカップリング光学要素800、810、820は、観覧する者の眼210内で光を方向付ける出口瞳孔(EP)又は出口瞳孔エキスパンダ(EPE)である(図7)。OPEは、少なくとも1つの軸においてアイボックスの次元を増加させるように構成され得、EPEは、OPEの軸に交差、例えば、直交する軸においてアイボックスを拡大するものであり得ることが理解されるであろう。
【0056】
したがって、図9A及び図9Bを参照すると、いくつかの実施形態において、導波路セット660は、各成分カラーに対して、導波路670、680、690と、インカップリング光学要素700、710、720と、配光要素(例えば、OPE)730、740、750と、アウトカップリング光学要素(例えば、EP)800、810、820と、を含む。導波路670、680、690は、各々の間に空隙/クラッド層を備えて積層され得る。インカップリング光学要素700、710、720は、(異なるインカップリング光学要素が異なる波長の光を受けて)入射光をその導波路内に再度方向付け又は偏向させる。次いで、光は、結果としてそれぞれの導波路670、680、690内のTIRとなる角度で伝搬する。図示の例において、光線770(例えば、青色光)は、第1のインカップリング光学要素700によって偏向された後、引き続き跳ね返って導波路を下り、先に述べたように、配光要素(例えば、OPE)730、ひいてはアウトカップリング光学要素(例えば、EP)800と相互作用する。光線780及び790(例えば、緑色光及び赤色光のそれぞれ)は、導波路670を通過し、光線780がインカップリング光学要素710に衝突して、これによって偏向される。その後、光線780は、跳ね返ってTIRを介して導波路680を下り、その配光要素(例えば、OPE)740、ひいてはアウトカップリング光学要素(例えば、EP)810に向かって進む。最後に、光線790(例えば、赤色光)は、導波路690を通過して、導波路690の光インカップリング光学要素720に衝突する。光インカップリング光学要素720は、光線がTIRによって配光要素(例えば、OPE)750、ひいてはTIRによってアウトカップリング光学要素(例えば、EP)820に伝搬するように、光線790を偏向させる。最後に、アウトカップリング光学要素820は、光線790を観覧する者に向かってアウトカップリングするが、この観覧する者はまた、他の導波路670、680からのアウトカップリングされた光も受ける。
【0057】
図9Cは、図9A及び図9Bの複数の積層導波路の例を上から見た平面図である。図示のとおり、導波路670、680、690は、各導波路の関連の配光要素730、740、750と関連のアウトカップリング光学要素800、810、820とともに、垂直方向に位置合わせされ得る。しかしながら、本明細書において検討されるとおり、インカップリング光学要素700、710、720は、垂直方向に位置合わせされるのでなく、代わりに、インカップリング光学要素が重ね合わせられない(例えば、上から見た図に見て取れるとおり、横方向に離間する)ことが好ましい。本明細書において更に検討されるとおり、この重ね合わせられない空間配置により、一対一ベースで異なるリソースから異なる導波路に光を注入するのを促進することで、特定の光源が特定の導波路に一意的に結合されるようにする。いくつかの実施形態において、重ね合わせのない、空間的に離れたインカップリング光学要素を含む配置は、シフト瞳孔システムと称されてもよく、これらの配置内のインカップリング光学要素は、サブ瞳孔に対応し得る。
【0058】
例示的な撮像システム
HMD(例えば、図2に示されるウェアラブルディスプレイシステム200)の装着者の眼又は眼の周辺の組織は、眼からカメラアセンブリまで光を方向付けるために1つ以上の光学要素を使用することで、撮像可能である。結果として得られた画像を使用して、片眼又は両眼の追跡、網膜の撮像、眼の形状の三次元における再構築、眼からのバイオメトリック情報の抽出(例えば、虹彩識別)などを行うことができる。
【0059】
以上に概要を述べたとおり、HMDにおいて装着者の眼の状態についての情報を使用し得るのには、種々の理由がある。例えば、この情報は、装着者の視線方向の推定のため、又はバイオメトリック識別のために使用され得る。しかしながら、HMDと装着者の眼との間の距離が短いため、この問題は難易度が高い。視線追跡では、より広い視野が必要となる一方、バイオメトリック識別では、虹彩上の標的に比較的多数の画素が必要となるという事実により、これは更に複雑となる。これらの目的の両方を達成しようとする撮像システムでは、これら2つのタスクの要件が大いに対立する。最後に、瞼及びまつ毛による閉塞で、両方の問題が更に複雑となる。本明細書に記載の撮像システムの実施形態は、これらの問題の少なくとも一部又は全部に対処し得る。
【0060】
図10A及び図10Bは、装着者90の一方の眼又は両方の眼210、220を撮像するように構成された撮像システム1000aの例を概略的に示している。撮像システム1000aは、基板1070と、眼220を見るように配置されたカメラアセンブリ1030と、を備える。図10A及び図10Bを参照して本明細書に記載する撮像システム1000aの実施形態は、本明細書に記載のディスプレイデバイス(例えば、図2に示されるウェアラブルディスプレイシステム60、図6及び図7に示されるディスプレイシステム250、及び図9A図9Cの積層660)を含むHMDとともに使用することができる。例えば、撮像システム1000aが、図6のディスプレイシステム250の一部であるいくつかの実装において、基板1070は、導波路270、280、290、300、又は310のうちの1つを備えるか、又はこれを代替してもよく、導波路270、280、290、300、又は310のうちの2つの間に配されてもよく、導波路積層260と眼210との間に配されてもよく、又は導波路積層260と世界510との間に配されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態において、カメラアセンブリ1030は、例えば、図2のウェアラブルディスプレイシステム60のフレーム80上(例えば、装着者のこめかみ付近のつる82上)、図2のディスプレイ(例えば、接眼部)70のエッジ周辺(図10Bに図示のとおり)、及び/又は、図2のディスプレイ(例えば、接眼部)70に内蔵されるなど、装着者の眼の近傍に搭載され得る。カメラアセンブリ1030は、図6のカメラアセンブリ630と実質的に同様であってもよい。他の実施形態において、第2のカメラアセンブリは、装着者の他方の眼210を別に撮像するために使用可能である。カメラアセンブリ1030は、IR放射に感度を有するIRデジタルカメラを含み得る。カメラアセンブリ1030は、図10Aに示されるとおり、正面(例えば、装着者の視界が向く方向)を向くように搭載可能であり、又はカメラアセンブリ1030は、例えば、眼220若しくは眼の側など、後方を向き、後方に方向付けられるように搭載可能である(例えば、図10B)。
【0062】
いくつかの実施形態において、カメラアセンブリ1030は、画像撮影デバイスと、眼220に光を投射する光源1032とを含んでもよく、この光は、その後、眼220に反射されて、カメラアセンブリ1030に検出され得る。光源1032は、カメラアセンブリ1030に取り付けられるものとして示されているが、光源1032は、カメラアセンブリに対して他のエリアに配されてもよく、それにより、光源によって放出された光が、装着者の眼に向かって方向付けられ、カメラアセンブリ1030に向かって反射される。例えば、撮像システム1000aがディスプレイシステム250の一部であり(図6)、基板1070が導波路270、280、290、300、又は310のうちの1つを含むか、又はこの1つを代替し、光源1032は、発光器360,370,380,390のうちの1つ又は光源530であり得る。
【0063】
図10Aに示される実施形態において、カメラアセンブリ1030は、基板1070の近位面1074など、基板に向かって方向付けられるように位置決めされる。基板1070は、例えば、図2のディスプレイ(例えば、接眼部)70の一部、又は1つの眼鏡のレンズであり得る。基板1070は、基板1070に入射する可視光の少なくとも10%、20%、30%、40%、又は50%以上まで、場合によっては80%、90%、95%、98%、99%、99.9%、99.99%以上まで、又はこれらの値のいずれかで形成される任意の範囲内で、透過性であり得る。他の実施形態において、基板1070は、(例えば、仮想現実ディスプレイにおいて)透明である必要はない。基板1070は、1つ以上の反射光学要素1078を備えることができる。いくつかの実施形態において、1つ以上の反射光学要素1078は、第1の範囲の波長とは異なる第2の範囲の波長に対しては実質的に透過可能でありながら、第1の範囲の波長を反射するように選択され得る。いくつかの実施形態において、第1の範囲の波長は、IR波長であり得、第2の範囲の波長は、可視波長であり得る。したがって、ある実装において、1つ以上の反射光学要素は、ホットミラー又は反射体1078を含み得る。基板1070は、ポリカーボネートなどのポリマー又はプラスチック材料を含むか、又は所望の光学特性を有する他の軽量材料を含み得る。特定の科学的理論に従うことなく、プラスチック材料の剛性がより低くてもよく、したがって、使用中の破損又は不具合の影響を受けにくくてもよい。プラスチック材料もまた軽量であり得るため、プラスチック材料の合成と組み合わせられたとき、より薄い基板とすることができるようになり、コンパクトかつ軽量な撮像システムの製造を促進し得る。基板1070は、所望の光学的特性を有する、ポリカーボネート又はその他のプラスチックなどのポリマーを含むものとして説明されるが、所望の光学特性を有した、例えば、溶融シリカなど、他の材料も可能である。
【0064】
1つ以上の反射光学要素1078は、第2の範囲の波長の光(例えば、可視光)を透過させつつ、第1の範囲の波長の光(例えば、赤外光)を反射又は再度方向付けするように構成された反射光学要素を含み得る。このような実施形態において、眼220からの赤外光1010a、1012a、及び1014aは、1つ以上の光学要素1078から反射し、結果として、カメラアセンブリ1030によって画像形成に使用され得る反射赤外光1010b、1012b、1014bを生じる。いくつかの実施形態において、カメラアセンブリ1030は、1つ以上の反射光学要素1078によって反射された第1の範囲の波長の少なくともサブセット(非空のサブセット、又は全部未満のサブセット)に感度が高いか、又はこれを撮影することができるものとし得る。例えば、1つ以上の反射光学要素1078が部分的に透過反射要素であってもよい場合、1つ以上の光学要素1078は、700nm~1.5μmの範囲内の赤外光を反射してもよく、カメラアセンブリ1030は、700nm~900nmの範囲内の波長の近赤外光に感度が高いか、又はこれを撮影することができてもよい。別の例として、1つ以上の反射光学要素1078は、700nm~1.5μmの範囲内の赤外光を反射してもよい。いくつかの実装において、カメラアセンブリ1030は、900nm~1.5μmの範囲内の赤外光をフィルタリングするフィルタを含み得るため、カメラアセンブリ1030は700nm~900nmの波長の近赤外光を撮影できる。
【0065】
外界(例えば、図6の世界510)からの可視光は、基板1070を透過して、装着者によって知覚され得る。それにも関わらず、光は、基板の反対側(例えば、眼の側)では、対象から反射され、カメラアセンブリ1030に入射し得る。実際には、反射光学要素1つ以上の光学要素1078によって生じたこの反射の結果として、撮像システム1000aは、眼220が直接見た画像を撮影する、装着者の眼220に背を向けた仮想カメラアセンブリ1030cが存在するかのように挙動することができる。仮想カメラアセンブリ1030cは、装着者の眼220から基板1070に伝搬される仮想赤外光線1010c、1012c、及び1014cによって形成される仮想画像が含まれてもよいため、「c」の参照を付してラベル付けされる。1つ以上の反射光学要素1078は、基板1070の近位表面1074上に配されるものとして示されているが、他の構成も可能である。例えば、1つ以上の反射光学要素1078は、基板1060の遠位表面1076上又は基板1070内に配され得る。
【0066】
したがって、撮像システム1000aの例示的な配置を図10A及び図10Bに示すが、他の配置も可能である。
【0067】
接眼部内又は接眼部上に一体化された例示的な撮像システム
図11Aは、本明細書に記載のディスプレイシステム(例えば、図2に示されるウェアラブルディスプレイシステム60、図6及び図7に示されるディスプレイシステム250、並びに図9A図9Cの積層660)を含むHMD(例えば、アイウェア)とともに使用可能な別の例示的な撮像システム2000を概略的に示している。例えば、いくつかの実装において、図11Aに示される接眼部2010は、フレーム(例えば、図2に示されるフレーム80)に結合可能であり、このフレームは、ユーザの頭部に支持されるように構成可能である。更に、接眼部2010は、ユーザの眼2020の前方に配されるように構成可能である。接眼部2010は、接眼部及びユーザの眼の前方の上記環境を見るために接眼部を通して観覧するように、接眼部2010の前方の環境2021の一部分からユーザの眼2020まで光を透過するように透明である、少なくとも一部分を含み得る。接眼部2010はまた、観覧のため、ユーザの眼2020に仮想コンテンツを提供することができる。種々の実装において、接眼部2010は、1つ以上の層(例えば、図6に示される導波路270、280、290、300、310のうちの1つ以上)を含み得る。更に、画像注入デバイス(例えば、図6に示される画像注入デバイス360、370、380、390、400)のうちの1つ以上は、ユーザによる観覧のため、接眼部2010に画像コンテンツを提供するように構成可能である。例えば、接眼部2010は、ユーザに画像コンテンツを提示するため、1つ以上の画像注入デバイスからユーザの眼2020に光を方向付けるように構成可能である。
【0068】
撮像システム2000はまた、センサアレイ2030、屈折又は透過回折光学要素2040、及び反射体2050を含み得る。種々の実装において、撮像システム2000及び/又はその種々の部分(例えば、センサアレイ2030、屈折又は透過回折光学要素2040、及び反射体2050)は、接眼部2010内又は接眼部2010上に配されるか、又はこれに一体化され得る。反射体2050は、センサアレイ2030による撮像のために、対象(例えば、ユーザの眼2020、眼2020の一部、又は眼2020を包囲する組織の一部分)から受けた光2060aを反射するように構成可能である。反射体又は反射光学要素2050は、ユーザがそれを通じてユーザの前の環境を見ることができるように、部分的に反射性かつ部分的に透過性であってもよい。屈折又は透過回折光学要素2040は、反射体2050から反射された光2060bを受け、光2060cの少なくとも一部をセンサアレイ2030に向かって再度方向付けするように構成可能である。屈折又は透過回折光学要素2040は、例えば、自らに入射する反射体2050からの光を透過及び回折することで、上記光の少なくとも一部分を上記センサアレイ2030に偏向及び方向付けするように構成された、透過回折光学要素又は回折格子などの透過要素を含み得る。屈折又は透過回折光学要素2040はまた、自らに入射する反射体2050からの光を屈折することで、上記光の少なくとも一部分を上記センサアレイ2030に偏向及び再度方向付けするように構成された、屈折光学要素などの透過要素を含み得る。
【0069】
いくつかの実装において、屈折又は透過回折光学要素2040は、軸外光学要素を含み得る。このような軸外光学要素は、ビームを偏向させることで、入射したビームが軸に沿って伝搬しない、異なる「歪み」方向に方向付けられたとき、光学要素又は光学システムの光学軸などの軸に平行に、又はこれに沿って伝搬するようにし得、逆もまた同様である。この場合、光学軸は、センサアレイを備えたカメラの光学軸であってもよく、軸外光学要素の光学軸を含んでもよい。軸外光学要素は、光学軸又は回転対称の中央からオフセットした機械的中央を有してもよい。種々の実装において、軸外光学要素は、軸外光学要素及び/又は接眼部2010又は、上記軸外光学要素が内部又は上部に配される層に直角な軸、例えば、光学軸を有するように構成されている。この光学軸は、場合によっては、軸外光学要素内又は軸外光学要素上に含まれる光学面又は光学特徴に関する対称軸に対応し得る。反射体2050からの光には、偏向、回折、屈折、再度方向付け、又はこれらの組み合わせを施すことで、上記軸又は光学軸に更に沿って上記センサアレイ2030まで伝搬するようにすることができる。
【0070】
反射体の結果として、事実上、撮像システム2000は、対象2020を直接見たものを撮影する、対象2020に背を向けた仮想カメラアセンブリ2030dが存在するかのように挙動することができる。仮想カメラアセンブリ2030dは、例えば、接眼部2010を通じて対象から伝搬された仮想赤外光線2060dを介して対象2020を撮像すると考えられてもよい。
【0071】
本明細書に記載のとおり、接眼部2010は、1つ以上の層を含んでもよい。図11Aでは、3つの層2011、2012、2013が示されている。しかしながら、いくつかの実装において、1つ又は2つのみの層が含まれてもよい。他の実装では、3つ以上の層(例えば、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個など、又はこのような値で形成される任意の範囲)が含まれ得る。層2011、2012、2013は、全内部反射により、その内部で光を案内するように構成された1つ以上の導波路を含み得る。例えば、層2011、2012、2013は、1つ以上の画像注入デバイスのうちの1つ以上(例えば、図6に示される画像注入デバイス360、370、380、390、400のうちの1つ以上)から光を受けるように構成された導波路のうちの1つ以上(例えば、図6に示される導波路270、280、290、310のうちの1つ以上)を含み得る。1つ以上の導波路は、全内部反射により、内部で光を伝搬させるように構成され得る。1つ以上の導波路は、ユーザの眼2020に画像情報を出力するため、1つ以上の導波路を出た光を配光及び/又は抽出するように構成された、1つ以上のインカップリング光学要素(例えば、図9Aに示される700、710、720)、アウトカップリング光学要素(例えば、図6に示される570、580、590、600、610)、又はその他の光再度方向付け光学要素(例えば、図9Aに示される730、740、750)を含み得る。いくつかの実装において、導波路は、瞳孔を拡張するとともに、導波路内で案内された光を出力するように構成された、1つ以上の複合瞳孔エキスパンダ(CPE)を含み得る。これらのインカップリング光学要素、アウトカップリング光学要素、再度方向付け光学要素、及び複合瞳孔エキスパンダのうちの任意の1つ以上は、回折格子又はホログラフィック光学要素などの回折光学要素を含み得る。場合によっては、異なるカラー画像コンテンツを提供するため、異なる導波路を配置することができる。
【0072】
その他の光学要素(例えば、レンズ、偏光板、プリズムなど)を使用して、特定用途に合わせた所望に応じて、例えば、光の焦点合わせ、収差補正、方向付けなどの操作を行い得る。例えば、接眼部2010は(例えば、1つ以上の層2011、2012、2013)は、(例えば、コリメートされたビーム中など)様々なレベルの波面曲率、又は光線発散、又はこれらが不足した状態で、眼2020に画像情報を方向付けるように構成された、1つ以上のレンズ(例えば、図6に示されるレンズ320、330、340、350)を含み得る。本明細書に記載のとおり、接眼部2010は、光をユーザの眼2020内に投射することで、異なる発散量及び/又はコリメーションで画像コンテンツを表示し、場合によっては、発散又はコリメートされることで、ユーザの眼2020から異なる距離から投射されるかのように光を提供するように構成された、異なる導波路又は導波路群を含み得る。場合によっては、接眼部2010は、前方又は後方レンズを含み得る。例えば、図6に示されるような寄与レンズ層620を使用して、層2011、2012、2013内のレンズの集約力に寄与することができる。別の例として、レンズを使用して、焦点深度を拡張することができる。場合によっては、処方レンズを使用して、屈折異常のあるユーザに屈折補正を提供することができる。例えば、レンズを使用して、近視、遠視、老眼、乱視など、又はこれらの任意の組み合わせを補正することができる。
【0073】
いくつかの実装において、接眼部2010(例えば、1つ以上の層2011、2012、2013)は、装飾(又は化粧)レンズなど、外側レンズ又は窓を含み得る。例えば、外側又は装飾レンズは、アイウェアの見た目に影響する曲線形状などの形状を有し得る。いくつかの実装において、外側又は装飾レンズは、日光をフィルタリングするためのサングラスのように使用されるレンズであってもよい。別の例において、外側又は装飾レンズは、ゴーグルにおける使用のための、カラーフィルタリングレンズであり得る。更に他の例において、外側又は装飾レンズは、レンズを装着していない他の人々から視認可能である、色付きの視覚的見た目を有し得る(例えば、他の人々には青色、赤色などに見えるレンズ)。外側又は装飾レンズはまた、ユーザ以外の人々によって視認されるカラー層を含み得る。場合によっては、1つ以上のレンズ又は表面には、反射防止及び/又は耐スクラッチ性コーティングを設けることができる。
【0074】
いくつかの実装において、接眼部2010(例えば、1つ以上の層2011、2012、2013)は、照明層及び/又は調光器を含むことができる。照明層及び/又は調光器を使用して、接眼部2010、ひいては観覧用の投射画像の明るさ及び/又はコントラストを調整してもよい。一例として、照明層は、例えば、撮像され、及び/又は、場合によっては、眼の追跡のために眼に閃光を提供するために、赤外光で眼を照明するため、光を(例えば、1つ以上の光源から)提供することができる。別の例として、調光器は、観覧される画像に合わせて光の量を低減することができる。場合によっては、調光器は、1つ以上の膜(例えば、特定の波長又は量の光を遮断するための1つ以上のレインボー膜又はフィルタ)を含み得る。場合によっては、調光器は、湾曲層(例えば、湾曲レンズ)であってもよい。
【0075】
いくつかの実装において、接眼部2010(例えば、1つ以上の層2011、2012、2013)は、所望の光学特性を有した材料を含み得る。本明細書に記載のとおり、ユーザがHMDを装着しているときに、ユーザの眼2020の前方の箇所に配されると、接眼部2010は、ユーザ及び接眼部2010の前方の環境2021の一部分からユーザの眼2020まで光を透過させて、環境2021のその一部分の視界を提供する部分を備え得る。種々の実装において、接眼部2010の層2011、2012、2013のうちの1つ以上は、透明であるその少なくとも一部分を含み得る。いくつかの例において、接眼部2010は、可視光に対して透明な少なくとも1つのガラス又はプラスチック/ポリマー層を含み得る。場合によっては、接眼部2010は、可視光の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%以上で、場合によっては80%、90%、95%、98%、99%、99.9%、99.99%以上まで、又はこれらの値のうちのいずれかで形成される任意の範囲内で、透過性及び/又は透明であり得る。
【0076】
図11Aを引き続き参照すると、撮像システム2000は、接眼部内、又は接眼部上に一体化されたセンサアレイ2030を備え得る。センサアレイ2030は、層2011に図示されているが、センサアレイ2030は、接眼部2010の層2011、2012 2013のうちのいずれか1つ以上の内部又はその上、例えば、導波路、照明層、調光器層、前方レンズ、後方レンズ、化粧又は装飾レンズなどのうちの1つ以上の内部又はその上に一体化され得る。センサアレイ2030は、対象を撮像するように構成可能である。例えば、センサアレイ2030を、図11Aに示されるとおり、前方(例えば、装着者の視界方向)を向くように設けることができ、装着者の眼2020(又は、眼2020の一部若しくは眼2020を包囲する組織の一部分)を観覧して、反射体2050によってセンサアレイに反射する眼からの光を受けることによって、眼2020の画像を撮影するように構成され得る。別の例として、図11Bに示されるとおり、センサアレイ2030は、後方(例えば、図11Aに示されるのと反対方向)を向き、眼2020に方向付けられるように設けることができ、装着者が反射体2050によってセンサアレイに反射した対象からの光を受けることによって、装着者が観覧している環境2021内の対象2022を撮像することができる。
【0077】
センサアレイ2030は、センサアレイ2030が周辺世界に対する装着者の視界、又は中央視野、又は正面を見る視線を邪魔したり、HMDの動作を妨げたりすることがないように、装着者の眼2020の周辺のいずれかの位置において、接眼部2010内、又は接眼部2010上に一体化可能である。いくつかの実装において、センサアレイ2030は、例えば、つる又はテンプルに隣接して、鼻梁に隣接して、眼の上方、又は眼の下方かつ頬の上方において、接眼部2010内、又は接眼部2010上に一体化可能である。いくつかの実装において、センサアレイ2030は、接眼部の中央よりも、接眼部、又はテンプル、又はつる、又は鼻にあたる部分、又はこれらのうちの任意の組み合わせの縁部により近い位置において、又は正面を見る視線が通過して方向付けられる接眼部上の位置において、接眼部2010内、又は接眼部2010上に一体化可能である。いくつかの実装において、各眼が別々に撮像可能となるように装着者の他方の眼、又は多数の対象が別々に撮像可能となるように環境2021内における他の対象など、追加の対象に対して、追加のセンサアレイを使用することができる。
【0078】
場合によっては、センサアレイ2030は、CMOS検出器アレイを含み得る。場合によっては、センサアレイ2030は、CCD検出器アレイを含み得る。いくつかの例において、センサアレイ2030は、接眼部2010の層2011、2012、2013のうちの少なくとも1つの上に形成された(例えば、刻まれた)か、又はこの上に配された(例えば、接着された)検出器画素を含み得る。検出器画素は、少なくとも1つの層2011、2012、2013上に形成又は配されることができ、その少なくとも一部分は透明で、ユーザがHMDを装着するときにユーザの眼2020の前方箇所に配されることで、透明部分がユーザ及び接眼部2011の前方の環境2021の一部分からユーザの眼2020に光を透過して、環境2021のその部分を観覧させるようにする。センサアレイ2030は、ウエハスケール光学系を含み得る。ウエハスケール光学系は、接眼部内又は接眼部上に一体化され得る。種々の実装において、ウエハスケール光学系は、接眼部2010を除外するハウジング内に含まれない。例えば、ウエハスケール光学系は、接眼部2010を収容するハウジングとは別のハウジングに含まれない。むしろ、ウエハスケール光学系は、接眼部2010の層2011、2012、2013のうちの1つの内部、又はその上に含まれ得る。ウエハスケール光学系は、例えば、センサアレイ上の対象の画像を形成するように構成された撮像レンズを備え得る。したがって、ウエハスケール光学系は、屈折力を有する光学要素を含んでもよく、ウエハスケール光学系は、屈折レンズを含んでもよい。
【0079】
種々の実装において、光源(例えば、図10A図10Bにおける1032)は、光源からの光が、撮像のために対象2020に方向付けられ、センサアレイ2030に向かって反射され得るように位置決めされ得る。いくつかの設計において、光源は、赤外(IR)又は近赤外スペクトルで光を投射してもよく、センサアレイ2030は、このような光又はこのような光のサブセットに対して感度が高くてもよい。いくつかの実装において、光源は、接眼部と、眼の前方の環境とに向かって正面を向くことで、光が反射体から眼に向かって反射されるようにする。いくつかの実装において、光源は、眼の前方に向かって対向することで、光が眼を照明するようにする。
【0080】
いくつかの実装において、センサアレイ2030は、反射体2050によって反射された第1の範囲の波長の少なくともサブセット(非空のサブセット、又は全部未満のサブセット)に感度が高いか、又はこれを撮影することができるものとし得る。例えば、反射体2050は、700nm~1.5μmの範囲内の赤外光を反射してもよく、センサアレイ2030は、700nm~900nmの波長の近赤外に感度が高いか、又はこれを撮影することができてもよい。別の例として、反射体2050は、700nm~1.5μmの範囲内の赤外光を反射してもよく、センサアレイ2030は、900nm~1.5μmの範囲内の赤外光をフィルタリングして、センサアレイ2030が700nm~900nmの波長で近赤外光を撮影できるようにするフィルタを備えてもよい。しかしながら、他の構成も可能であり、センサアレイ2030は、場合によっては反射体2050によって反射されるよりも幅広い範囲の波長に対して感度が高くてもよい。
【0081】
種々の実装において、光源からの光は、反射体2050によってセンサアレイ2030に向かって反射され得る。図11Aに示されるとおり、反射体2050は、接眼部2010内、又は接眼部2010上に配され得る。反射体2050は、層2013上に図示されているが、接眼部2010の層2011、2012、2013のうちのいずれか1つ以上の上(例えば、導波路、照明層、調光器層、前方レンズ、後方レンズ、化粧又は装飾レンズなど)に形成されてもよく、又は反射体2050は、接眼部2010の層2011、2012、2013のうちの1つを含んでもよい。場合によっては、反射体2050は、接眼部2010の少なくとも1つの層2011、2012、2013内又は少なくとも1つの層2011、2012、2013上に配され得、その少なくとも一部分は透明で、ユーザがHMDを装着するとき、ユーザの眼2020の前方の箇所に配されることで、透明部分が、ユーザ及び接眼部2011の前方の環境2021の一部分からユーザの眼2020に光を透過させて、環境2021のその一部分を見えるようにする。場合によっては、反射体2050は、ホットミラーを含み得る。場合によっては、反射体2050は、光学コーティングを含み得る。
【0082】
反射体2050は、第2の範囲の波長の光(例えば、可視光)を透過させつつ、第1の範囲の波長の光(例えば、赤外又は近赤外光)を反射又は再度方向付けするように構成され得る。このようないくつかの実装において、眼2020からの赤外光2060aは、反射体2050に向かって伝搬され、反射体2050から反射して、結果として、反射赤外光2060bとなり、その少なくとも一部分が、センサアレイ2030によって受け取られ、撮像可能となり得る。
【0083】
いくつかの実装において、反射体2050は、例えば、本明細書に記載の回折光学要素などの回折光学要素(DOE)を含み得る。いくつかの設計において、例えば、反射体2050は、回折格子を含み得る。場合によっては、反射体2050は、反射回折を介して、第1の波長の光(例えば、赤外又は近赤外光)を回折する反射回折光学要素であってもよく、この場合、第2の範囲の波長の光(例えば、可視光)を透過させつつ、上記反射体から反射される光は、回折される。このようないくつかの実装において、眼2020からの赤外光2060aは、反射体2050に向かって伝搬され、反射体2050から回折されて(例えば、反射体から反射された赤外光が回折されて)、結果として、回折赤外光2060bとなり、その少なくとも一部分が、センサアレイ2030によって受け取られ、撮像可能となり得る。
【0084】
いくつかの実装において、反射体2050は、ホログラフィック光学要素(HOE)、ホログラフィックミラー(HM)、又は体積回折光学要素(VDOE)などのDOEを含む。いくつかの実装において、これらのうちのいずれかは、屈折力を有し得る。場合によっては、反射体2050は、とりわけ、偏光選択性、帯域幅、位相プロファイル、回折特性の空間的変動、スペクトル選択性、及び/又は回折効率の高さのうちのいずれか1つ以上を増加及び/又は最適化するように構成され得る、コレステリック液晶回折光学要素又は回折格子などの回折光学要素を含む。例えば、2017年12月7日出願の米国特許出願第15/835,108号の表題「Diffractive Devices Based On Cholesteric Liquid Crystal」に記載のCLC又はCLCGのいずれかを、本明細書に記載の反射体2050又はコレステリック回折光学要素として実装可能であり、これは、開示の全てについて、その全体が参照により本明細書に援用される。いくつかの実施形態において、反射体2050は、アクティブに回折を行う「オン」状態と、著しくは回折を行わない「オフ」状態との間で切り替えられ得る切り替え可能DOEであり得る。
【0085】
いくつかの実装において、反射体2050又は回折光学要素は、任意の液晶格子又は構造を備え得る。上述のCLC又はCLCGは、液晶格子又は構造の一例であり得る。他の液晶格子又は構造もまた、可視光の波長より小さなサイズを有した液晶特徴及び/又はパターンを含んでもよく、Pancharatnam-Berry位相効果(PBPE)構造、メタサーフェス、又はメタマテリアルと称されるものを含んでもよい。例えば、米国特許公開第2017/0010466号の表題「Display System With Optical Elements For In-Coupling Multiplexed Light Streams」、2018年1月24日出願の米国特許出願第15/879,005号の表題「Antireflection Coatings For Metasurfaces」、又は2017年12月13日出願の米国特許出願第15/841,037号の表題「Patterning Of Liquid Crystals Using Soft-Imprint Replication Of Surface Alignment Patterns」に記載のPBPE構造、メタサーフェス、又はメタマテリアルのいずれかは、本明細書に開示の反射体2050として実装可能であり、これらは各々、開示の全てについて、その全体が参照により本明細書に援用される。このような構造は、ビーム指向、波面成形、波長及び/又は偏光の分離のために光を操作するように構成されてもよく、異なる波長及び/又は偏光の結合には、メタサーフェスを備えた液晶格子を含むことができ、これらは別段に、PBPE構造を備えたメタマテリアル液晶格子又は液晶格子と称される。いくつかの実装において、PBPE構造を備えた液晶格子は、PBPE構造の高い波長感度を保ちつつ、液晶格子の入射角に対する高い回折効率及び低い感度を組み合わせ得る。
【0086】
いくつかの実装において、屈折又は透過回折光学要素2040は、反射体2050から反射された光2060bを受け、光の少なくとも一部2060cをセンサアレイ2030に向かって再度方向付けるように構成可能である。図11Aに示されるとおり、屈折又は透過回折光学要素2040は、層2012上に配されるが、接眼部2010の層2011、2012、2013のうちのいずれか1つの内部、又はその上(例えば、導波路、照明層、調光器層、前方レンズ、後方レンズ、化粧又は装飾レンズなどのうちのいずれか1つ以上の内部、又はその上)に配され得る。場合によっては、屈折又は透過回折光学要素2040は、接眼部2010の層2011、2012、2013のうちの1つの上に刻まれ得る。
【0087】
一例として、センサアレイ2030は、接眼部2010の第1の層2011内、又は第1の層2011上に配され得、屈折又は透過回折光学要素2040は、接眼層2010の第2の異なる層2012内、又は第2の層2012上に配され得る。第1の層2011及び/又は第2の層2012は、それを通じて光を透過する、透明なその一部分を含み得る。
【0088】
種々の実装において、屈折又は透過回折光学要素2040は、反射体2050とセンサアレイ2030との間の光学路内に配され得る。例えば、反射体2050は、層2013上に配され得るもので、屈折又は透過回折光学要素2040は、層2012上に配され得るもので、センサアレイ2030は、層2011上に配され得るものである。層2012は、層2013と層2011との間に配され得る。層2011、2012、及び2013は、透明で、ユーザの前方の環境2021の一部分から光を透過することができる。
【0089】
場合によっては、屈折又は透過回折光学要素2040は、センサアレイ2030に対して位置合わせされた少なくとも1つのレンズを備えることができ、それにより、反射体2050からの光が少なくとも1つのレンズを通じてセンサアレイ2030まで通過して、センサアレイ2030上に画像を形成することができる。例として、少なくとも1つのレンズは、少なくとも1つの回折光学要素を含み得る。別の例として、少なくとも1つのレンズは、少なくとも1つの屈折レンズを含み得る。この少なくとも1つのレンズは、少なくとも1つの軸外屈折レンズを含み得る。種々の実装において、少なくとも1つのレンズは、ウエハスケール光学系を含み得る。いくつかの実装において、少なくとも1つのレンズは、屈折力を有し得る。
【0090】
場合によっては、屈折又は透過回折光学要素2040は、透過回折光学要素(DOE)又は透過回折格子を含み得る。いくつかの実装において、透過DOE又は回折格子は、ホログラフィック光学要素(HOE)、ホログラフィックミラー(OAHM)、又は体積回折光学要素(OAVDOE)を含み得る。いくつかの実装において、透過DOEは、軸外DOE、軸外回折格子、軸外ホログラフィック光学要素(HOE)、軸外ホログラフィックミラー(OAHM)、又は軸外体積回折光学要素(OAVDOE)を含み得る。いくつかの実装において、これらのうちのいずれかが、屈折力を有し得る。いくつかの実施形態において、OAHMも屈折力を有してよく、この場合、これは、軸外体積回折光学要素(OAVDOE)であり得る。場合によっては、透過回折光学要素2040は、とりわけ、偏光選択性、帯域幅、位相プロファイル、回折特性の空間的変動、スペクトル選択性、及び/又は回折効率の高さのうちのいずれか1つ以上を増加及び/又は最適化するように構成され得る、軸外コレステリック液晶回折格子(OACLCG)などのコレステリック液晶回折光学要素又は回折格子であり得る。例えば、2017年12月7日出願の米国特許出願第15/835,108号の表題「Diffractive Devices Based On Cholesteric Liquid Crystal」に記載のCLC又はCLCGのいずれかを、本明細書に記載のコレステリック回折光学要素2040として実装可能であり、これは、開示の全てについて、その全体が参照により本明細書に援用される。いくつかの実施形態において、透過回折光学要素2040は、アクティブに回折を行う「オン」状態と著しくは回折を行わない「オフ」状態との間で切り替えられ得る切り替え可能DOEであり得る。
【0091】
いくつかの実装において、透過回折光学要素2040は、光学的に透過性の液晶格子であり得る。上述のCLC又はCLCGは、液晶格子の一例であり得る。他の液晶格子は、可視光の波長より小さなサイズを有する液晶特徴及び/又はパターンを含んでもよく、Pancharatnam-Berry位相効果(PBPE)構造、メタサーフェス、又はメタマテリアルと称されるものを含んでもよい。例えば、米国特許公開第2017/0010466号の表題「Display System With Optical Elements For In-Coupling Multiplexed Light Streams」、2018年1月24日出願の米国特許出願第15/879,005号の表題「Antireflection Coatings For Metasurfaces」、又は2017年12月13日出願の米国特許出願第15/841,037号の表題「Patterning Of Liquid Crystals Using Soft-Imprint Replication Of Surface Alignment Patterns」に記載のPBPE構造、メタサーフェス、又はメタマテリアルのいずれかは、本明細書に開示の軸外光学要素2040として実装可能であり、これらは各々、開示の全てについて、その全体が参照により本明細書に援用される。このような構造は、ビーム指向、波面成形、波長及び/又は偏光の分離などのために光を操作するように構成可能であり、異なる波長及び/又は偏光の結合には、メタサーフェスを備えた液晶格子を含むことができ、これらは別段に、PBPE構造を備えたメタマテリアル液晶格子又は液晶格子と称される。いくつかの実装において、PBPE構造を備えた液晶格子は、PBPE構造の高い波長感度を保ちつつ、液晶格子の入射角に対する高い回折効率及び低い感度を組み合わせ得る。
【0092】
本明細書に記載のとおり、撮像システム2000は、ユーザの眼、ユーザの眼の一部、眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つの画像に基づき、ユーザの視線を追跡するために、ヘッドマウントディスプレイにおいて使用可能である。例えば、図11Aに示されるとおり、センサアレイ2030は、少なくとも部分的に、センサアレイ2030の前方に配された反射体2050から受けた光に基づき、対象の少なくとも一部(例えば、ユーザの眼2020、眼2020の一部、又は眼2020を包囲する組織の一部分)を撮像するように構成された前向きカメラであり得る。対象2020の少なくとも一部は、センサアレイ2030の後方に配され得る。
【0093】
いくつかの実装において、撮像システム2000は、接眼部2020の前方の環境2021内の対象を撮像するために使用可能である。例えば、図11Bに示されるとおり、センサアレイ2030は、センサアレイ2030の後方に配された反射体2050から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象2022の少なくとも一部を撮像するように構成された後向きカメラであり得る。対象2022の少なくとも一部は、ユーザの前方の環境2021内の、センサアレイ2030の前方に配され得る。図示の構成において、屈折又は透過回折光学要素は、反射体2050とセンサアレイ2030との間に配される。
【0094】
本明細書に開示のとおり、図11Aに示されるように、センサアレイ2030は、接眼部2010の第1の層2011内、又は第1の層2011上に配され得、屈折又は透過回折光学要素2040は、接眼部2010の第2の異なる層2012内、又は第2の層2012上に配され得る。種々の実装において、屈折又は透過回折光学要素2040は、センサアレイ2030と位置合わせされた少なくとも1つの撮像レンズを含むことで、センサアレイ2030上に画像を形成することができる。いくつかの実装において、屈折又は透過は、軸外レンズなどの軸外光学要素を含む。場合によっては、屈折又は透過回折光学要素2040は、センサアレイ2030と同一の層上に配され得る。例えば、図12Aに示されるとおり、センサアレイ2030は、接眼部2010の層2011の第1の側2011a内、又は第1の側2011a上に配され得、屈折又は透過回折光学要素2040aは、層2011の第2の反対の側2011b内、又は第2の側2011b上に配され得る。種々の実装において、屈折又は透過回折光学要素2040aは、センサアレイ2030と位置合わせされた少なくとも1つの撮像レンズを備えることで、センサアレイ2030上に画像を形成することができる。いくつかの設計において、屈折又は透過回折光学要素は、軸外レンズなどの軸外光学要素を含む。いくつかの実装において、センサアレイ2030及び屈折又は透過回折光学要素2040aが内部又は上に配される層2011には、光を透過する、透明なその一部分が含まれ得る。
【0095】
いくつかの実装において、接眼部2010は、1つを超える数の屈折又は透過回折光学要素2040を含み得る。屈折又は透過回折光学要素2040は、センサアレイ2030から接眼部2010の同一及び/又は異なる層2011、2012、2013上にあり得る。例えば、図12Bに示されるとおり、接眼部2010は、センサアレイ2030から接眼部2010の同一の層2011及び異なる層2012の両方の上に、屈折又は透過回折光学要素2040a、2040bを備える。種々の実装において、屈折又は透過回折光学要素2040a、2040bは、センサアレイ2030と位置合わせされた撮像レンズを含み、センサアレイ2030上に画像を形成することができる。センサアレイ2030及び屈折又は透過回折光学要素2040a、2040bが内部又は上に配された層2011、2012には、各々、透明で光を透過する、その一部が含まれ得る。いくつかの実装において、屈折又は透過回折光学要素は、光ビームを再度方向付けるための軸外光学要素と、センサアレイ2030上に画像を形成するための撮像レンズと、を含み得る。
【0096】
場合によっては、複数の屈折又は透過回折光学要素2040a、2040bは、センサアレイ2030とは異なる1つ以上の層上にあり得る。例えば、屈折又は透過回折光学要素2040a、2040bは、同一の層2012の両側2012a、2012b上であるものの、センサアレイ2030からの層2011とは異なる側にあり得る。別の例として、屈折又は透過回折光学要素2040a、2040bは、互いから、かつ、センサアレイ2030から別々の層(例えば、図11A図11Bの2012、2013)上にあり得る。屈折又は透過回折光学要素2040a、2040bは、1つ以上のレンズ(例えば、単一のレンズ又は複数のレンズ)を含み得る。場合によっては、1つ以上のレンズは、センサアレイ2030とともに使用され、センサアレイ2030上に画像を形成することができる。いくつかの設計において、屈折又は透過回折は、光ビームを再度方向付けるように構成された少なくとも1つの屈折又は透過回折と、同一又は異なる層上に少なくとも1つの撮像レンズと、を備え得る。
【0097】
図13は、他の撮像システム2100の例示的な実装を概略的に示している。種々の実装において、接眼部2110は、図11A図11Bに対して記載した接眼部2010と同様であり得る。例えば、接眼部2010は、1つ以上の層2111、2112、2113を含み得る。層2111、2112、2113は、図11A図11Bに対して記載した層2011、2012、2013と同様であり得る(例えば、導波路、照明層、調光器層、前方レンズ、後方レンズ、化粧又は装飾レンズなどのうちの1つ以上)。1つ以上の層2111、2112、2113は、平面状であり得る。撮像システム2100はまた、図11A図11Bに対して記載した反射体2050と同様の反射体2150を含み得る。撮像システム2100はまた、撮像器2130を含み得る。撮像器2130は、(図11A図11Bに対して説明したセンサアレイ2030と同様の)センサアレイと、ウエハスケール撮像光学系と、を含み得る。例えば、撮像器2130のセンサアレイ及びウエハスケール撮像光学系は、接眼部2110内、又は接眼部2110上に一体化され得る。種々の実装において、接眼部2110内又は接眼部2110上に一体化されたウエハスケール撮像光学系は、接眼部2110を除くハウジング内に含まれない。例えば、カメラは、接眼部上に配されるハウジング内にウエハスケール光学系を含むセンサアレイを備える必要はなく、これはまた、ハウジング内に含まれてもよい。むしろ、ウエハスケール光学系は、接眼部の層上に含まれ、センサアレイと位置合わせされ、センサアレイは、ハウジング内に含まれ得る、接眼部の同一層又は異なる層上に含まれ得る。
【0098】
撮像システム2100は、図11A図11Bに対して記載した撮像システム2000と同様であり得る。いくつかのそのような設計において、撮像システム2100は、図11A図11Bとの関係で上に検討したとおり、軸外光学要素を備えた屈折又は透過回折光学要素2040を含んでもよく、又は含まなくてもよい。場合によっては、ウエハスケール撮像光学系は、センサアレイと同一又は異なる層上に配された(例えば、図12A図12Bに対して記載した光学要素2040a、2040bと同様であり得る)1つ以上の撮像レンズを含み得る。撮像レンズは、センサアレイに対して位置合わせされ、反射体2150からの光がセンサアレイを通過して、センサアレイの上に画像を形成することができる。
【0099】
対象を撮像する例示的なルーチン
図14は、軸外カメラ(又は、センサアレイ)、例えば、図6のカメラアセンブリ630、図10Aのカメラアセンブリ1030、図11A図11Bのセンサアレイ2030、又は図13の撮像器2130を使用して、対象(例えば、ユーザの眼、又は環境内の対象)を撮像する例示的なルーチンのプロセスフロー図である。ルーチン1900は、カメラアセンブリが対象の真正面から対象に直接向いているかのように対象を撮像するために、対象(例えば、眼)に対して離間して位置決めされているか、又はこれから横にずれて位置決めされているカメラアセンブリに向かって、対象からの光がいかに方向付けられ得るかを説明している。
【0100】
ブロック1910において、対象から光を受け取り、光をカメラアセンブリに方向付けるように構成された撮像システムが提供される。撮像システムは、図10A図10B図11A図11B、及び図13との関係で上述したような撮像システムのうちの1つ以上であってもよい。
【0101】
ブロック1920にて、光は、カメラアセンブリ(例えば、図6のカメラアセンブリ630、図10A図10Bのカメラアセンブリ1030、図11A図11Bのセンサアレイ2030、又は図13の撮像器2130)で捕捉される。カメラアセンブリは、眼、眼の瞳、又は眼の正面に向かう視線側に配され得る。カメラアセンブリは、接眼部の側(例えば、側頭)に配され得る。カメラアセンブリは、前向き又は後向き構成のカメラであってもよい。ブロック1930にて、本明細書及び本開示全体を通じて記載のとおり、捕捉された光に基づき、対象の画像が生成され得る。
【0102】
いくつかの実施形態において、ルーチン1900は、光源(例えば、図6の光源又は図10A図10Bの光源1032)からの光で対象を照明する任意のステップ(図示せず)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、光は、赤外光を含む波長の範囲を含んでもよい。
【0103】
いくつかの実施形態において、ブロック1930にて生成された画像は、例えば、画像処理技術を使用して、処理及び分析されてもよい。いくつかの実装において、分析された画像を使用して、眼の追跡、バイオメトリック識別、眼の形状の多視鏡的再構築、眼の調節状態の推定、眼の網膜、虹彩、又はその他の特徴的パターンの撮像のうちの1つ以上を実施し、上述及び本開示全体を通じて説明されるとおり、分析された軸外画像に部分的に基づき、ユーザの生理学的状態を評価し得る。いくつかの実装において、分析された画像を使用して、環境内の対象を追跡してもよい。
【0104】
種々の実施形態において、ルーチン1900は、メモリ内に記憶された命令を実行するように構成されたハードウェアプロセッサ(例えば、図2のローカル処理及びデータモジュール140)によって実施され得る。他の実施形態において、コンピュータ実行可能命令を備えた(ディスプレイ装置とネットワーク通信する)遠隔演算デバイスは、ディスプレイ装置に、ルーチン1900の態様を実施させることができる。
【実施例
【0105】
本開示は、ヘッドマウントディスプレイの種々の実施例を提供する。このような例には、以下の実施例が含まれるが、これらに限定されるものでない。
パートI
1.ヘッドマウントディスプレイであって、
ユーザの頭部に支持されるように構成されたフレームと、
上記フレームに結合され、ユーザの眼の前方に配されるように構成され、複数の層を備える接眼部と、
ユーザによる観覧用に、接眼部に画像コンテンツを提供するように構成された画像注入デバイスと、
接眼部内又は接眼部上に一体化されたセンサアレイと、
接眼部内又は接眼部上に配され、上記センサアレイによる撮像のために対象から受けた光を反射するように構成された反射体と、
接眼部内又は接眼部上に配され、反射体から反射された光を受け、光の少なくとも一部を透過し、センサアレイに向かって回折するように構成された透過回折光学要素と、を備える、ヘッドマウントディスプレイ。
2.上記接眼部が、上記画像注入デバイスからの光を上記ユーザの眼に向かわせて、上記ユーザに画像コンテンツを提示する、実施例1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
3.複数の層が、上記画像注入デバイスから光を受け、全内部反射により、その内部で光の少なくとも一部分を案内することで、ユーザに画像コンテンツを提供するように構成された1つ以上の導波路を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
4.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路が、異なるカラー画像コンテンツを提供するように配置される、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
5.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路又は導波路群が、ユーザの眼内に光を投影することで、ユーザの眼から異なる距離より投影されているかのように、異なる発散量で画像コンテンツを表示するように構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
6.複数の層が、屈折異常のあるユーザに屈折補正を提供するように構成された、装飾又は化粧レンズ、前方レンズ、調光器、後方レンズ、照明層、又は処方レンズのうちの1つ以上を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
7.上記接眼部が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
8.上記複数の層が、透明な少なくとも1つのガラス又はプラスチック層を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
9.上記センサアレイが、上記層のうちの少なくとも1つ上に形成された複数の検出器画素を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
10.上記センサアレイは、少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、複数の検出器画素を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
11.上記センサアレイが、ウエハスケール光学系を含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
12.上記透過回折光学要素が、上記センサアレイに対して位置合わせされた少なくとも1つの回折レンズを備えることで、上記反射体からの光が上記少なくとも1つの回折レンズを通って上記センサアレイまで通過して、上記センサアレイの上に画像を形成するようにした、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
13.上記センサアレイが、上記接眼部の上記複数の層のうちの第1の層内又は第1の層上に配され、上記少なくとも1つの回折レンズが、上記接眼部の上記複数の層のうちの第2の異なる層内又は第2の層上に配された、実施例12に記載のヘッドマウントディスプレイ。
14.第1及び第2の層が、各々、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも一部分を備える、実施例13に記載のヘッドマウントディスプレイ。
15.上記センサアレイが、上記接眼部の上記複数の層のうちのある層の第1の側内又は側上に配され、上記少なくとも1つの回折レンズが、上記層の第2の反対の側内又は第2の側上に配された、実施例12に記載のヘッドマウントディスプレイ。
16.上記センサアレイ及び少なくとも1つのレンズが内部又はその上に配された上記層が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも一部分を備える、実施例15に記載のヘッドマウントディスプレイ。
17.上記反射体が、ホットミラーを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
18.上記反射体が、第2の範囲の可視波長の光を透過しつつ、第1の範囲の赤外(IR)又は近赤外波長の光を反射するように構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
19.上記反射体が、上記複数の層のうちの少なくとも1つ上に形成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
20.上記反射体が、上記複数の層のうちの1つを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
21.上記反射体が、光学コーティングを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
22.上記反射体は、その少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
23.上記透過回折光学要素が、上記反射体と上記センサアレイとの間の光学路内に配された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
24.上記反射体が、上記複数の層のうちの第1の層上に配され、上記透過回折光学要素が、上記複数の層のうちの第2の層に配され、上記センサアレイが、上記複数の層のうちの第3の層上に配され、上記第2の層が、上記第1及び第3の層間に配された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
25.上記第1、第2、及び第3の層の上記少なくとも一部分が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、実施例24に記載のヘッドマウントディスプレイ。
26.上記透過回折光学要素が、透過回折格子を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
27.上記透過回折光学要素が、透過ホログラフィック光学要素、透過体積回折光学要素(OAVDOE)、又は透過コレステリック液晶回折格子(OACLCG)を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
28.上記透過回折光学要素が、屈折力を有する、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
29.上記透過回折光学要素の少なくとも一部分が、接眼部の複数の層のうちの層のうちの1つ上に刻まれた、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
30.センサアレイが、上記センサアレイの前方に配された上記反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された前向きカメラであり、対象の少なくとも一部が、上記センサアレイの後方に配され、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
31.ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つに向かって、第1の範囲の波長の光を放出する光源を更に備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
32.第1の範囲の波長が、赤外(IR)又は近赤外スペクトルのうちの少なくとも1つの光を含む、実施例31に記載のヘッドマウントディスプレイ。
33.ヘッドマウントディスプレイが、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つの画像に基づき、ユーザの視線を追跡するように構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
34.センサアレイが、上記接眼部の前方の環境内の対象を撮像するように更に構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
35.センサアレイが、上記センサアレイの後方にある上記反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された後ろ向きカメラであり、対象の少なくとも一部が、ユーザの前方の環境内のセンサアレイの前方に配された、実施例34に記載のヘッドマウントディスプレイ。
36.ヘッドマウントディスプレイが、アイウェアを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
パートII
1.ヘッドマウントディスプレイであって、
ユーザの頭部に支持されるように構成されたフレームと、
上記フレームに結合され、ユーザの眼の前方に配されるように構成され、複数の層を備える接眼部と、
ユーザによる観覧用に、接眼部に画像コンテンツを提供するように構成された画像注入デバイスと、
接眼部内又は接眼部上に一体化されたセンサアレイと、
接眼部内又は接眼部上に配され、上記センサアレイによる撮像のために対象から受けた光を反射するように構成された反射体と、
接眼部内又は接眼部上に配され、反射体から反射された光を受け、光の少なくとも一部をセンサアレイに向かって屈折させる透過屈折光学要素と、を備える、ヘッドマウントディスプレイ。
2.上記接眼部が、上記画像注入デバイスからの光を上記ユーザの眼に向かわせて、上記ユーザに画像コンテンツを提示する、実施例1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
3.複数の層が、上記画像注入デバイスから光を受け、全内部反射により、その内部で光の少なくとも一部を案内することで、ユーザに画像コンテンツを提供するように構成された1つ以上の導波路を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
4.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路が、異なるカラー画像コンテンツを提供するように配置される、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
5.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路又は導波路群が、ユーザの眼内に光を投影することで、ユーザの眼から異なる距離より投影されているかのように、異なる発散量で画像コンテンツを表示するように構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
6.複数の層が、屈折異常のあるユーザに屈折補正を提供するように構成された、装飾又は化粧レンズ、前方レンズ、調光器、後方レンズ、照明層、又は処方レンズのうちの1つ以上を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
7.上記接眼部が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
8.上記複数の層が、透明な少なくとも1つのガラス又はプラスチック層を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
9.上記センサアレイが、上記層のうちの少なくとも1つ上に形成された複数の検出器画素を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
10.上記センサアレイは、少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、複数の検出器画素を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
11.上記センサアレイが、ウエハスケール光学系を含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
12.上記屈折光学要素が、上記センサアレイに対して位置合わせされた少なくとも1つのレンズを備えることで、上記反射体からの光が上記少なくとも1つのレンズを通って上記センサアレイまで通過して、上記センサアレイの上に画像を形成するようにした、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
13.上記センサアレイが、上記接眼部の上記複数の層のうちの第1の層内又は第1の層上に配され、上記少なくとも1つのレンズが、上記接眼部の上記複数の層のうちの第2の異なる層内又は第2の層上に配された、実施例12に記載のヘッドマウントディスプレイ。
14.第1及び第2の層が、各々、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも一部分を備える、実施例13に記載のヘッドマウントディスプレイ。
15.上記センサアレイが、上記接眼部の上記複数の層のうちのある層の第1の側内又は側上に配され、上記少なくとも1つのレンズが、上記層の第2の反対の側内又は第2の側上に配された、実施例12に記載のヘッドマウントディスプレイ。
16.上記センサアレイ及び少なくとも1つのレンズが内部又はその上に配された上記層が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも一部分を備える、実施例15に記載のヘッドマウントディスプレイ。
17.少なくとも1つのレンズが、回折光学要素を備える、実施例12~16のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
18.少なくとも1つのレンズが、少なくとも1つの屈折レンズを含む、実施例12~16のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
19.少なくとも1つのレンズが、ウエハスケール光学系を含む、実施例12~16のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
20.上記反射体が、ホットミラーを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
21.上記反射体が、第2の範囲の可視波長の光を透過しつつ、第1の範囲の赤外(IR)又は近赤外波長の光を反射するように構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
22.上記反射体が、上記複数の層のうちの少なくとも1つ上に形成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
23.上記反射体が、上記複数の層のうちの1つを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
24.上記反射体が、光学コーティングを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
25.上記反射体は、その少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
26.上記屈折光学要素が、上記反射体と上記センサアレイとの間の光学路内に配された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
27.上記反射体が、上記複数の層のうちの第1の層上に配され、上記屈折光学要素が、上記複数の層のうちの第2の層上に配され、上記センサアレイは、上記複数の層のうちの第3の層上に配され、上記第2の層は、上記第1及び第3の層間に配された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
28.上記第1、第2、及び第3の層の上記少なくとも一部分が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、実施例27に記載のヘッドマウントディスプレイ。
29.上記屈折光学要素が、軸外光学要素を含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
30.上記屈折光学要素が、屈折力を有する、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
31.上記屈折光学要素が、軸外レンズを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
32.上記屈折光学要素の少なくとも一部分が、接眼部の複数の層のうちの層の1つ上に刻まれた、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
33.センサアレイが、上記センサアレイの前方に配された上記反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された前向きカメラであり、対象の少なくとも一部が、上記センサアレイの後方に配され、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分を含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
34.ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つに向かって、第1の範囲の波長の光を放出する光源を更に備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
35.第1の範囲の波長が、赤外(IR)又は近赤外スペクトルのうちの少なくとも1つの光を含む、実施例Error! Reference source not found.に記載のヘッドマウントディスプレイ。
36.ヘッドマウントディスプレイが、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つの画像に基づき、ユーザの視線を追跡するように構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
37.センサアレイが、上記接眼部の前方の環境内の対象を撮像するように更に構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
38.センサアレイが、上記センサアレイの後方にある上記反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された後ろ向きカメラであり、対象の少なくとも一部が、ユーザの前方の環境内のセンサアレイの前方に配された、実施例37に記載のヘッドマウントディスプレイ。
39.ヘッドマウントディスプレイが、アイウェアを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
パートIII
1.ヘッドマウントディスプレイであって、
ユーザの頭部に支持されるように構成されたフレームと、
上記フレームに結合され、ユーザの眼の前方に配されるように構成され、複数の層を備える接眼部と、
ユーザによる観覧用に、接眼部に画像コンテンツを提供するように構成された画像注入デバイスと、
接眼部内又は接眼部上に一体化されたセンサアレイと、
接眼部内又は接眼部上に配され、上記センサアレイによる撮像のために対象から受けた光を反射するように構成された反射体と、
接眼部内又は接眼部上に配され、反射体から反射された光を受け、光の少なくとも一部分をセンサアレイに向けるように構成された軸外光学要素と、を備える、ヘッドマウントディスプレイ。
2.上記接眼部が、上記画像注入デバイスからの光を上記ユーザの眼に向かわせて、上記ユーザに画像コンテンツを提示する、実施例1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
3.複数の層が、上記画像注入デバイスから光を受け、全内部反射により、その内部で光の少なくとも一部を案内することで、ユーザに画像コンテンツを提供するように構成された1つ以上の導波路を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
4.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路が、異なるカラー画像コンテンツを提供するように配置される、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
5.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路又は導波路群が、ユーザの眼内に光を投影することで、ユーザの眼から異なる距離より投影されているかのように、異なる発散量で画像コンテンツを表示するように構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
6.複数の層が、屈折異常のあるユーザに屈折補正を提供するように構成された、装飾又は化粧レンズ、前方レンズ、調光器、後方レンズ、照明層、又は処方レンズのうちの1つ以上を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
7.上記接眼部が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
8.上記複数の層が、透明な少なくとも1つのガラス又はプラスチック層を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
9.上記センサアレイが、上記層のうちの少なくとも1つ上に形成された複数の検出器画素を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
10.上記センサアレイは、少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、複数の検出器画素を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
11.上記センサアレイが、ウエハスケール光学系を含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
12.上記軸外光学要素が、上記センサアレイに対して位置合わせされた少なくとも1つのレンズを備えることで、上記反射体からの光が上記少なくとも1つのレンズを通って上記センサアレイまで通過して、上記センサアレイの上に画像を形成するようにした、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
13.上記センサアレイが、上記接眼部の上記複数の層のうちの第1の層内又は第1の層上に配され、上記少なくとも1つのレンズが、上記接眼部の上記複数の層のうちの第2の異なる層内又は第2の層上に配された、実施例12に記載のヘッドマウントディスプレイ。
14.第1及び第2の層が、各々、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも一部分を備える、実施例13に記載のヘッドマウントディスプレイ。
15.上記センサアレイが、上記接眼部の上記複数の層のうちのある層の第1の側内又は側上に配され、上記少なくとも1つのレンズが、上記層の第2の反対の側内又は第2の側上に配された、実施例12に記載のヘッドマウントディスプレイ。
16.上記センサアレイ及び少なくとも1つのレンズが内部又はその上に配された上記層が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも一部分を備える、実施例15に記載のヘッドマウントディスプレイ。
17.少なくとも1つのレンズが、回折光学要素を備える、実施例12~16のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
18.少なくとも1つのレンズが、少なくとも1つの屈折レンズを含む、実施例12~16のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
19.少なくとも1つのレンズが、ウエハスケール光学系を含む、実施例12~16のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
20.上記反射体が、ホットミラーを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
21.上記反射体が、第2の範囲の可視波長の光を透過しつつ、第1の範囲の赤外(IR)又は近赤外波長の光を反射するように構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
22.上記反射体が、上記複数の層のうちの少なくとも1つ上に形成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
23.上記反射体が、上記複数の層のうちの1つを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
24.上記反射体が、光学コーティングを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
25.上記反射体は、その少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
26.上記軸外光学要素が、上記反射体と上記センサアレイとの間の光学路内に配された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
27.上記反射体が、上記複数の層のうちの第1の層上に配され、上記軸外光学要素が、上記複数の層のうちの第2の層上に配され、上記センサアレイが、上記複数の層のうちの第3の層上に配され、上記第2の層が、上記第1及び第3の層間に配された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
28.上記第1、第2、及び第3の層の上記少なくとも一部分が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、実施例27に記載のヘッドマウントディスプレイ。
29.上記軸外光学要素が、回折光学要素(DOE)又は回折格子を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
30.上記軸外光学要素が、軸外回折光学要素(DOE)、軸外回折格子、軸外ホログラフィックミラー(OAHM)、軸外体積回折光学要素(OAVDOE)、又は軸外コレステリック液晶回折格子(OACLCG)を備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
31.上記軸外光学要素が、屈折力を有する、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
32.上記軸外光学要素の少なくとも一部分が、接眼部の複数の層のうちの層の1つ上に刻まれた、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
33.センサアレイが、上記センサアレイの前方に配された上記反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された前向きカメラであり、対象の少なくとも一部が、上記センサアレイの後方に配され、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
34.ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つに向かって、第1の範囲の波長の光を放出する光源を更に備える、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
35.第1の範囲の波長が、赤外(IR)又は近赤外スペクトルのうちの少なくとも1つの光を含む、実施例Error! Reference source not found.に記載のヘッドマウントディスプレイ。
36.ヘッドマウントディスプレイが、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つの画像に基づき、ユーザの視線を追跡するように構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
37.センサアレイが、上記接眼部の前方の環境内の対象を撮像するように更に構成された、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
38.センサアレイが、上記センサアレイの後方にある上記反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された後ろ向きカメラであり、対象の少なくとも一部が、ユーザの前方の環境内のセンサアレイの前方に配された、実施例37に記載のヘッドマウントディスプレイ。
39.ヘッドマウントディスプレイが、アイウェアを含む、先行実施例のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
40.ヘッドマウントディスプレイであって、
ユーザの頭部に支持されるように構成されたフレームと、
上記フレームに結合され、ユーザの眼の前方に配されるように構成され、複数の層を備える接眼部と、
ユーザによる観覧用に、接眼部に画像コンテンツを提供するように構成された画像注入デバイスと、
上記接眼部の上記複数の層のうちの第1の層内又は第1の層上に一体化されたセンサアレイと、
上記センサアレイと位置合わせされて、上記センサアレイの上に画像を形成する少なくとも1つの撮像レンズであって、上記接眼部の上記複数の層のうちの第2の層内又は第2の層上に配された少なくとも1つの撮像レンズと、を備える、ヘッドマウントディスプレイ。
41.上記接眼部が、上記画像注入デバイスからの光をユーザの眼に向かわせて、上記ユーザに画像コンテンツを提示する、実施例40に記載のヘッドマウントディスプレイ。
42.複数の層が、上記画像注入デバイスから光を受け、全内部反射により、その内部で光の少なくとも一部を案内することで、ユーザに画像コンテンツを提供するように構成された1つ以上の導波路を備える、実施例40~41のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
43.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路が、異なるカラー画像コンテンツを提供するように配置される、実施例40~42のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
44.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路又は導波路群が、ユーザの眼内に光を投影することで、ユーザの眼から異なる距離より投影されているかのように、異なる発散量で画像コンテンツを表示するように構成された、実施例40~43のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
45.複数の層は、屈折異常のあるユーザに屈折補正を提供するように構成された、化粧窓、前方レンズ、調光器、後方レンズ、照明層、又は処方レンズのうちの1つ以上を備える、実施例40~44のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
46.上記接眼部が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、実施例40~45のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
47.上記複数の層が、透明な少なくとも1つのガラス又はプラスチック層を備える、実施例40~46のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
48.上記センサアレイが、上記層のうちの少なくとも1つ上に形成された複数の検出器画素を備える、実施例40~47のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
49.上記センサアレイは、少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、複数の検出器画素を備える、実施例40~48のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
50.反射体を更に備え、上記少なくとも1つのレンズは、上記センサアレイに対して位置合わせされることで、上記反射体からの光が上記少なくとも1つのレンズを通って上記センサアレイまで通過して、上記センサアレイの上に画像を形成するようにした、実施例40~49のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
51.第1及び第2の層が、各々、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも一部分を備える、実施例40~50のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
52.上記少なくとも1つのレンズが、回折光学要素を備える、実施例40~51のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
53.上記少なくとも1つのレンズが、少なくとも1つの回折レンズを含む、実施例40~51のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
54.上記少なくとも1つのレンズが、ウエハスケール光学系を含む、実施例40~53のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
55.接眼部内又は接眼部上に配された反射体を更に備え、反射体は、上記センサアレイによる撮像のために対象から受けた光を反射するように構成された、実施例40~54のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
56.上記反射体が、ホットミラーを含む、実施例55に記載のヘッドマウントディスプレイ。
57.上記反射体が、第2の範囲の可視波長の光を透過しつつ、第1の範囲の赤外(IR)又は近赤外波長の光を反射するように構成された、実施例55又は56に記載のヘッドマウントディスプレイ。
58.上記反射体が、上記複数の層のうちの少なくとも1つ上に形成された、実施例55~57のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
59.上記反射体が、上記複数の層のうちの1つを含む、実施例55~58のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
60.上記反射体が、光学コーティングを含む、実施例55~59のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
61.上記反射体は、その少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、実施例55~60のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
62.接眼部内又は接眼部上に配された軸外光学要素を更に備え、軸外光学要素は、反射体から反射された光を受け、光の少なくとも一部分を少なくとも1つの撮像レンズに向かわせるように構成された、実施例50~61のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
63.上記軸外光学要素が、上記反射体と上記少なくとも1つの撮像レンズとの間の光学路内に配された、実施例62に記載のヘッドマウントディスプレイ。
64.上記反射体が、上記複数の層のうちの第3の層上に配され、上記第2の層は、上記第1及び第3の層間に配された、実施例50~63のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
65.上記第1、第2、及び第3の層の上記少なくとも一部分が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、実施例64に記載のヘッドマウントディスプレイ。
66.上記軸外光学要素が、回折光学要素(DOE)又は回折格子を備える、実施例62~65のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
67.上記軸外光学要素が、軸外回折光学要素(DOE)、軸外回折格子、軸外ホログラフィックミラー(OAHM)、軸外体積回折光学要素(OAVDOE)、又は軸外コレステリック液晶回折格子(OACLCG)を備える、実施例62~66のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
68.上記軸外光学要素が、屈折力を有する、実施例62~67のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
69.上記軸外光学要素の少なくとも一部分が、接眼部の複数の層のうちの層のうちの1つ上に刻まれた、実施例62~68のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
70.センサアレイは、上記センサアレイの前方の配された反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された前向きカメラであり、対象の少なくとも一部は、上記センサアレイの後方に配され、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つを含む、実施例50~69のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
71.ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つに向かって、第1の範囲の波長の光を放出する光源を更に備える、実施例40~70のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
72.第1の範囲の波長が、赤外(IR)又は近赤外スペクトルのうちの少なくとも1つの光を含む、実施例71に記載のヘッドマウントディスプレイ。
73.ヘッドマウントディスプレイが、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つの画像に基づき、ユーザの視線を追跡するように構成された、実施例40~72のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
74.センサアレイは、接眼部の前方の環境内の対象を撮像するように構成された、実施例40~69のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
75.センサアレイは、上記センサアレイの後方にある反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された後向きカメラであり、対象の少なくとも一部は、ユーザの前方の環境においてセンサアレイの前方に配された、実施例50~69及び74のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
76.ヘッドマウントディスプレイが、アイウェアを含む、実施例40~75のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
77.ヘッドマウントディスプレイであって、
ユーザの頭部に支持されるように構成されたフレームと、
上記フレームに結合され、ユーザの眼の前方に配されるように構成され、複数の層を備える接眼部と、
ユーザによる観覧用に、接眼部に画像コンテンツを提供するように構成された画像注入デバイスと、
上記接眼部の上記複数の層のうちのある層の第1の側内又は第1の側上に一体化されたセンサアレイと、
上記センサアレイと位置合わせされて上記センサアレイの上に画像を形成し、上記センサアレイが上に配された上記接眼部の上記複数の層のうちの上記層の第2の側内又は第2の側上に配された少なくとも1つの撮像レンズと、を備える、ヘッドマウントディスプレイ。
78.上記接眼部が、上記画像注入デバイスからの光を上記ユーザの眼に向かわせて、上記ユーザに画像コンテンツを提示する、実施例77に記載のヘッドマウントディスプレイ。
79.複数の層が、上記画像注入デバイスから光を受け、全内部反射により、その内部で光の少なくとも一部を案内することで、ユーザに画像コンテンツを提供するように構成された1つ以上の導波路を備える、実施例77~78のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
80.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路が、異なるカラー画像コンテンツを提供するように配置される、実施例77~79のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
81.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路又は導波路群が、ユーザの眼内に光を投影することで、ユーザの眼から異なる距離より投影されているかのように、異なる発散量で画像コンテンツを表示するように構成された、実施例77~80のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
82.複数の層は、屈折異常のあるユーザに屈折補正を提供するように構成された、化粧窓、前方レンズ、調光器、後方レンズ、照明層、又は処方レンズのうちの1つ以上を備える、実施例77~81のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
83.上記接眼部が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、実施例77~82のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
84.上記複数の層が、透明な少なくとも1つのガラス又はプラスチック層を備える、実施例77~83のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
85.上記センサアレイが、上記層のうちの少なくとも1つ上に形成された複数の検出器画素を備える、実施例77~84のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
86.上記センサアレイは、少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、複数の検出器画素を備える、実施例77~85のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
87.反射体を更に備え、上記少なくとも1つのレンズは、上記センサアレイに対して位置合わせされることで、上記反射体からの光が上記少なくとも1つのレンズを通って上記センサアレイまで通過して、上記センサアレイの上に画像を形成するようにした、実施例77~86のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
88.上記センサアレイ及び少なくとも1つのレンズが内部又はその上に配された上記層が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも一部分を備える、実施例77~87のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
89.上記少なくとも1つのレンズが、回折光学要素を備える、実施例77~88のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
90.上記少なくとも1つのレンズが、少なくとも1つの回折レンズを含む、実施例77~88のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
91.上記少なくとも1つのレンズが、ウエハスケール光学系を含む、実施例77~90のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
92.接眼部内又は接眼部上に配された反射体を更に備え、反射体は、上記センサアレイによる撮像のために対象から受けた光を反射するように構成された、実施例77~91のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
93.上記反射体が、ホットミラーを含む、実施例92に記載のヘッドマウントディスプレイ。
94.上記反射体が、第2の範囲の可視波長の光を透過しつつ、第1の範囲の赤外(IR)又は近赤外波長の光を反射するように構成された、実施例92又は93に記載のヘッドマウントディスプレイ。
95.上記反射体が、上記複数の層のうちの少なくとも1つ上に形成された、実施例92~94のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
96.上記反射体が、上記複数の層のうちの1つを含む、実施例92~95のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
97.上記反射体が、光学コーティングを含む、実施例92~96のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
98.上記反射体は、その少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、実施例92~97のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
99.接眼部内又は接眼部上に配された軸外光学要素を更に備え、軸外光学要素は、反射体から反射された光を受け、光の少なくとも一部分を少なくとも1つの撮像レンズに向かわせるように構成された、実施例87~98のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
100.上記軸外光学要素が、上記反射体と上記少なくとも1つの撮像レンズとの間の光学路内に配された、実施例99に記載のヘッドマウントディスプレイ。
101.上記反射体が、上記複数の層のうちの第1の層上に配され、上記軸外光学要素が、上記複数の層のうちの第2の層に配され、上記センサアレイが、上記複数の層のうちの第3の層上に配され、上記第2の層が、上記第1及び第3の層間に配された、実施例99又は100に記載のヘッドマウントディスプレイ。
102.上記第1、第2、及び第3の層の上記少なくとも一部分が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、実施例101に記載のヘッドマウントディスプレイ。
103.上記軸外光学要素が、回折光学要素(DOE)又は回折格子を備える、実施例99~102のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
104.上記軸外光学要素が、軸外回折光学要素(DOE)、軸外回折格子、軸外ホログラフィックミラー(OAHM)、軸外体積回折光学要素(OAVDOE)、又は軸外コレステリック液晶回折格子(OACLCG)を備える、実施例99~103のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
105.上記軸外光学要素が、屈折力を有する、実施例99~104のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
106.上記軸外光学要素の少なくとも一部分が、接眼部の複数の層のうちの層のうちの1つ上に刻まれた、実施例99~105のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
107.センサアレイは、上記センサアレイの前方の配された反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された前向きカメラであり、対象の少なくとも一部は、上記センサアレイの後方に配され、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つを含む、実施例87~106のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
108.ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つに向かって、第1の範囲の波長の光を放出する光源を更に備える、実施例77~107のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
109.第1の範囲の波長が、赤外(IR)又は近赤外スペクトルのうちの少なくとも1つの光を含む、実施例108に記載のヘッドマウントディスプレイ。
110.ヘッドマウントディスプレイが、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つの画像に基づき、ユーザの視線を追跡するように構成された、実施例77~109のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
111.センサアレイは、上記接眼部の前方の環境内の対象を撮像するように構成された、実施例77~106のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
112.センサアレイは、上記センサアレイの後方にある反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された後向きカメラであり、対象の少なくとも一部は、ユーザの前方の環境においてセンサアレイの前方に配された、実施例87~106及び111のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
113.ヘッドマウントディスプレイが、アイウェアを含む、実施例77~112のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
114.ヘッドマウントディスプレイであって、
ユーザの頭部に支持されるように構成されたフレームと、
上記フレームに結合され、ユーザの眼の前方に配されるように構成され、上記眼の前方に配された複数の層を備える接眼部と、
ユーザによる観覧用に、接眼部に画像コンテンツを提供するように構成された画像注入デバイスと、
接眼部内又は接眼部上に一体化されたセンサアレイ及びウエハスケール撮像光学系を備える撮像器と、
接眼部内又は接眼部上に配され、上記撮像器による撮像のために対象から受けた光を反射するように構成された反射体と、を備え、
上記ウエハスケール撮像光学系は、上記接眼部を除くハウジング内に含まれない、ヘッドマウントディスプレイ。
115.上記接眼部の上記複数の層が、複数の平面層を備え、上記撮像器が、上記平面層の法線に対して傾斜した、実施例114に記載のヘッドマウントディスプレイ。
116.上記撮像器が、反射体の方向に傾斜した、実施例114又は115に記載のヘッドマウントディスプレイ。
117.上記撮像器が、反射体に対向するように傾斜し、そこからの光を受ける、実施例114~116のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
118.上記撮像器が、前方方向に対して傾斜した、実施例114~117のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ
119.上記接眼部が、上記画像注入デバイスからの光を上記ユーザの眼に向かわせて、上記ユーザに画像コンテンツを提示する、実施例114~118のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
120.複数の層が、上記画像注入デバイスから光を受け、全内部反射により、その内部で光の少なくとも一部を案内することで、ユーザに画像コンテンツを提供するように構成された1つ以上の導波路を備える、実施例114~119のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
121.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路が、異なるカラー画像コンテンツを提供するように配置される、実施例114~120のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
122.複数の層が、複数の導波路を備え、異なる導波路又は導波路群が、ユーザの眼内に光を投影することで、ユーザの眼から異なる距離より投影されているかのように、異なる発散量で画像コンテンツを表示するように構成された、実施例114~121のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
123.複数の層は、屈折異常のあるユーザに屈折補正を提供するように構成された、化粧窓、前方レンズ、調光器、後方レンズ、照明層、又は処方レンズのうちの1つ以上を備える、実施例114~122のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
124.上記接眼部が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、実施例114~123のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
125.上記複数の層が、透明な少なくとも1つのガラス又はプラスチック層を備える、実施例114~124のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
126.上記センサアレイが、上記層のうちの少なくとも1つ上に形成された複数の検出器画素を備える、実施例114~125のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
127.上記センサアレイは、少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、複数の検出器画素を備える、実施例114~126のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
128.上記ウエハスケール撮像光学系が、上記センサアレイに対して位置合わせされた少なくとも1つのレンズを備えることで、上記反射体からの光が上記少なくとも1つのレンズを通って上記センサアレイまで通過して、上記センサアレイの上に画像を形成するようにした、実施例114~127のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
129.上記センサアレイが、上記接眼部の上記複数の層のうちの第1の層内又は第1の層上に配され、上記少なくとも1つのレンズが、上記接眼部の上記複数の層のうちの第2の異なる層内又は第2の層上に配された、実施例128に記載のヘッドマウントディスプレイ。
130.第1及び第2の層が、各々、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも一部分を備える、実施例129に記載のヘッドマウントディスプレイ。
131.上記センサアレイが、上記接眼部の上記複数の層のうちのある層の第1の側内又は側上に配され、上記少なくとも1つのレンズが、上記層の第2の反対の側内又は第2の側上に配された、実施例128に記載のヘッドマウントディスプレイ。
132.上記センサアレイ及び少なくとも1つのレンズが内部又はその上に配された上記層が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも一部分を備える、実施例131に記載のヘッドマウントディスプレイ。
133.少なくとも1つのレンズが、回折光学要素を備える、実施例128~132のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
134.少なくとも1つのレンズが、少なくとも1つの屈折レンズを含む、実施例128~132のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
135.上記少なくとも1つのレンズの少なくとも一部分が、接眼部の複数の層のうちの層のうちの1つ上に刻まれた、実施例128~134のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
136.上記反射体が、ホットミラーを含む、実施例114~135のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
137.上記反射体が、第2の範囲の可視波長の光を透過しつつ、第1の範囲の赤外(IR)又は近赤外波長の光を反射するように構成された、実施例114~136のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
138.上記反射体が、上記複数の層のうちの少なくとも1つ上に形成された、実施例114~137のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
139.上記反射体が、上記複数の層のうちの1つを含む、実施例114~138のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
140.上記反射体が、光学コーティングを含む、実施例114~139のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
141.上記反射体は、その少なくとも一部が透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、少なくとも1つの層上に配された、実施例114~140のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
142.接眼部内又は接眼部上に配された軸外光学要素を更に備え、軸外光学要素は、反射体から反射された光を受け、光の少なくとも一部分を撮像器に向かわせるように構成された、実施例114~141のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
143.上記軸外光学要素が、上記反射体と上記撮像器との間の光学路内に配された、実施例142に記載のヘッドマウントディスプレイ。
144.上記反射体が、上記複数の層のうちの第1の層上に配され、上記軸外光学要素が、上記複数の層のうちの第2の層上に配され、上記センサアレイが、上記複数の層のうちの第3の層上に配され、上記第2の層が、上記第1及び第3の層間に配された、実施例142~143のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
145.上記第1、第2、及び第3の層の上記少なくとも一部分が、透明であり、ユーザがヘッドマウントディスプレイを装着したときにユーザの眼の前方の位置に配されて、透明部分が、ユーザ及び接眼部の前方の環境の一部からユーザの眼まで光を透過して、ユーザと接眼部の前方の環境のその部分の眺望を提供するようにした、実施例144に記載のヘッドマウントディスプレイ。
146.上記軸外光学要素が、回折光学要素(DOE)又は回折格子を備える、実施例142~145のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
147.上記軸外光学要素が、軸外回折光学要素(DOE)、軸外回折格子、軸外ホログラフィックミラー(OAHM)、軸外体積回折光学要素(OAVDOE)、又は軸外コレステリック液晶回折格子(OACLCG)を備える、実施例142~146のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
148.上記軸外光学要素が、屈折力を有する、実施例142~147のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
149.上記軸外光学要素の少なくとも一部分が、接眼部の複数の層のうちの層のうちの1つ上に刻まれた、実施例142~148のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
150.上記撮像器が、上記反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された前向きカメラであり、これが上記撮像器の前方に配され、対象の少なくとも一部は、上記撮像器の後方に配され、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つを含む、実施例114~149のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
151.ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つに向かって、第1の範囲の波長の光を放出する光源を更に備える、実施例114~150のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
152.第1の範囲の波長が、赤外(IR)又は近赤外スペクトルのうちの少なくとも1つの光を含む、実施例151に記載のヘッドマウントディスプレイ。
153.ヘッドマウントディスプレイが、ユーザの眼、眼の一部、又は眼を包囲する組織の一部分のうちの少なくとも1つの画像に基づき、ユーザの視線を追跡するように構成された、実施例114~152のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
154.撮像器が、上述の接眼部の前方の環境内の対象を撮像するように構成された、実施例114~149のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
155.撮像器が、上記反射体から受けた光に少なくとも部分的に基づき、対象の少なくとも一部を撮像するように構成された後向き前らであり、これが上記撮像器の後方にあり、対象の少なくとも一部は、ユーザの前方の環境において撮像器の前方に配された、実施例154に記載のヘッドマウントディスプレイ。
156.ヘッドマウントディスプレイが、アイウェアを含む、実施例114~155のいずれかに記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0106】
追加の考慮事項
上述の実施形態において、光学的配置は、撮像ディスプレイシステム、より具体的には、拡張現実ディスプレイシステムの文脈で説明されている。しかしながら、光学的配置の原理及び利点は、他のヘッドマウントディスプレイ、光学システム、装置、又は方法に使用され得ることが理解されるであろう。上記において、実施形態のいずれか1つの任意の特徴が、実施形態の他のいずれか1つの他の任意の特徴と組み合わされ、及び/又は、置換され得ることが認識されるであろう。
【0107】
文脈上明確に別段の要求がない限り、明細書及び特許請求の範囲を通して、「備える(comprise)」、「含むこと(comprising)」、「含む(include)」、「含むこと(including)」、「有する(have)」、及び「有すること(having)」などの単語は、排他的又は網羅的な意味ではなく、包括的な意味で解釈されるべきである。つまり、「含むが、これに限定されない」という意味である。本明細書で一般的に使用される「結合された」という用語は、直接接続され得るか、又は1つ以上の中間要素を介して接続され得る2つ以上の要素を指す。同様に、本明細書で一般的に使用される場合、「接続された」という語は、直接接続され得るか、又は1つ以上の中間要素を介して接続され得る2つ以上の要素を指す。文脈に応じて、「結合された」又は「接続された」は、光が1つの光学素子から他の光学素子に結合又は接続されるような光学結合又は光学接続を指し得る。更に、「ここに(herein)」、「上に(above)」、「下に(below)」、「以下に(infra)」、「以上に(supra)」及び同様の単語は、本出願で用いる場合、本出願の特定の部分ではなく、本出願全体を指す。文脈が許す場合、単数又は複数を用いた上の詳細な説明における単語は、複数又は単数もそれぞれ含み得る。単語「又は」は、2つ以上の項目の一覧を参照する場合、包括的な(排他的なものではなく)「又は」であり、「又は」は、単語の以下の解釈の全てを包含する。すなわち、一覧内の項目のいずれか、一覧内の項目の全て、及び一覧内の項目のうちの1つ以上の任意の組み合わせであり、一覧に追加される他の項目を除外するものではない。更に、本出願において使用される「a」、「an」、及び「the」、並びに添付の特許請求の範囲は、別段の明示のない限り、「1つ以上」又は「少なくとも1つ」を意味すると解釈されるものである。
【0108】
本明細書で使用される場合、項目の一覧の「少なくとも1つ」を指すフレーズは、単一のメンバーを含む、これらのアイテムの任意の組み合わせを指す。例として、「少なくとも以下のうちの1つ:A、B、又はC」は、以下をカバーすることが意図される。A、B、C、A及びB、A及びC、B及びC、並びにA、B、及びC。特段に明記しない限り、「X、Y及びZのうちの少なくとも1つ」というフレーズなどの結合的用語は、一般的に、項目、用語などがX、Y又はZのうちの少なくとも1つであり得ることを伝えるために使用される文脈で別様に理解される。したがって、このような結合的用語は、一般的に、特定の実施形態がXのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、及びZのうちの少なくとも1つがそれぞれ存在することを必要とすることを示唆することが意図されるものでない。
【0109】
「し得る(can)」、「し得る(could)」、「し得る(might)」、又は「し得る(may)」、「例えば(e.g.,)」、「例えば(for example)」「など(such as)」などの本明細書で使用される条件付き用語は、別段に明記されない限り、又は使用される文脈内で別様に理解されない限り、一般に、特定の実施形態が、特定の特徴、要素、及び/又は状態を含む一方で、他の実施形態は、それらを含まない旨を伝えることが意図されている。したがって、そのような条件付き用語は、一般に、特徴、要素、及び/又は状態が、1つ以上の実施形態に何らかの方法で必要とされるか、又はこれらの特徴、要素、及び/又は状態が、任意の特定の実施形態において含まれるか、又は実施されるべきかを示唆することを意図するものでない。
【0110】
特定の実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例としてのみ提示したものであり、本開示の範囲を限定することが意図されたものでない。実際、本明細書に記載の新規の装置、方法、及びシステムは、他の種々の形態で実装され得る。更に、本明細書に記載の方法及びシステムの形態における種々の省略、代替、及び変更が、本開示の要旨から逸脱することなく加えられ得る。例えば、ブロックは所与の配置で提示されるが、代替の実施形態は、異なる構成要素及び/又は回路トポロジで同様の機能を実施してもよく、一部のブロックは、削除、移動、追加、細分化、組み合わせ、及び/又は修正されてもよい。これらのブロックは、各々、種々の異なるやり方で実装され得る。上述の種々の実施形態の要素及び行為の任意の好適な組み合わせが行われて、さらなる実施形態を提供することができる。上述の種々の特徴及びプロセスは、互いに独立して実装されてもよく、又は種々のやり方で組み合わせられ得る。いずれの要素又は要素の組み合わせも、全ての実施形態において必須又は不可欠ではない。本開示の特徴の全ての好適な組み合わせ及び下位的組み合わせは、本開示の範囲内であることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14
【国際調査報告】