(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-12
(54)【発明の名称】測位チップを備えるエアロゾル生成デバイス及び関連するエアロゾル生成アセンブリ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20240104BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20240104BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20240104BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20240104BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/51
A24F40/65
A24F40/60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531657
(86)(22)【出願日】2021-12-14
(85)【翻訳文提出日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 EP2021085607
(87)【国際公開番号】W WO2022128990
(87)【国際公開日】2022-06-23
(32)【優先日】2020-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 顕
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA12
4B162AA22
4B162AA23
4B162AA24
4B162AB12
4B162AB13
4B162AC01
4B162AC34
4B162AC37
4B162AD41
(57)【要約】
エアロゾル生成デバイス(12)は、気化性材料を加熱して、エアロゾルを生成するように構成されるヒータ(24)と、ヒータ(24)に電力を供給するように構成されるバッテリ(22)と、エアロゾル生成デバイス(12)の位置を表す測位データを生成するように構成される測位チップ(28)と、エアロゾル生成デバイス(12)が外部デバイス(14)の周囲の近接レンジ内にある場合に、外部デバイス(14)から第1の近接感知信号を受信するように構成される短距離アンテナ(30)と、短距離アンテナ(30)が第1の近接感知信号を受信しない場合に、測位データを外部サーバ(16)に送信するように構成される長距離アンテナ(32)と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成デバイス(12)であって、
気化性材料を加熱して、エアロゾルを生成するように構成されるヒータ(24)と、
前記ヒータ(24)に電力を供給するように構成されるバッテリ(22)と、
前記エアロゾル生成デバイス(12)の位置を表す測位データを生成するように構成される測位チップ(28)と、
前記エアロゾル生成デバイス(12)が外部デバイス(14)の周囲の近接レンジ(PR)内にある場合に、前記外部デバイス(14)から第1の近接感知信号を受信するように構成される短距離アンテナ(30)と、
前記短距離アンテナ(30)が前記第1の近接感知信号を受信しない場合に、前記測位データを外部サーバ(16)に送信するように構成される長距離アンテナ(32)と、
を備える、エアロゾル生成デバイス(12)。
【請求項2】
前記長距離アンテナ(32)は、通信ネットワークを介して前記測位データを送信するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル生成デバイス(12)。
【請求項3】
前記エアロゾル生成デバイス(12)の周囲の移動オブジェクトを検出するように構成される少なくとも1つのミリ波レーダ(26)をさらに備え、前記ミリ波レーダ(26)は、前記ミリ波レーダ(26)が移動オブジェクトを検出可能な走査設定と、前記ミリ波レーダ(26)が無効化されるアイドル設定との間で設定可能である、請求項1又は2に記載のエアロゾル生成デバイス(12)。
【請求項4】
前記走査設定と前記アイドル設定との間で前記ミリ波レーダ(26)に命令するように構成される切替えシステム(36)をさらに備え、前記切替えシステム(36)は、当該デバイス(12)のユーザによって制御可能である、請求項3に記載のエアロゾル生成デバイス(12)。
【請求項5】
2つの端部の間でデバイス軸に沿って長手方向に延在するデバイス本体(20)を備え、前記ミリ波レーダ(26)は、前記デバイス本体(20)の前記2つの端部のうちの一方に位置する、請求項3又は4に記載のエアロゾル生成デバイス(12)。
【請求項6】
前記ミリ波レーダ(26)は、複数の方向において移動オブジェクトを検出するように設計されるマルチアングルレーダである、請求項3~5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス(12)。
【請求項7】
前記ミリ波レーダ(26)は、当該レーダからの検出レンジ内の移動オブジェクトを検出するように設計され、前記検出レンジは、1mと10mとの間、好ましくは1mと20mとの間、有利には1mと140mとの間である、請求項3~6のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス(12)。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイス(12)と、
前記外部サーバ(16)から前記測位データを受信するように構成される外部デバイス(14)と、
を備える、エアロゾル生成アセンブリ(10)。
【請求項9】
前記エアロゾル生成デバイス(12)の前記短距離アンテナ(30)は、前記エアロゾル生成デバイス(12)の周囲の前記近接レンジ(PR)の範囲内に第2の近接感知信号を発するように構成され、
前記外部デバイス(14)は、前記外部デバイス(14)が前記エアロゾル生成デバイス(12)の周囲の前記近接レンジ(PR)内にある場合に前記第2の近接感知信号を受信するように構成される短距離アンテナ(130)を備える、
請求項8に記載のエアロゾル生成アセンブリ(10)。
【請求項10】
前記外部デバイス(14)は、前記外部デバイス(14)の前記短距離アンテナ(130)が前記第2の近接感知信号を受信しない場合に警告信号を発するように構成される警告システムをさらに備える、請求項9に記載のエアロゾル生成アセンブリ(10)。
【請求項11】
前記警告信号は、ユーザによって知覚可能な視覚信号及び/又は可聴信号及び/又は触覚信号である、請求項10に記載のエアロゾル生成アセンブリ(10)。
【請求項12】
前記外部デバイス(14)は、ディスプレイシステム(138)と、前記ディスプレイシステム(138)上の情報を生成するためのモジュール(140)とをさらに備え、情報を生成するための前記モジュール(140)は、前記外部デバイス(14)の前記短距離アンテナ(130)が前記第2の近接感知信号を受信しない場合に、前記測位データを表す情報を生成するように構成される、請求項9~11のいずれか一項に記載のエアロゾル生成アセンブリ(10)。
【請求項13】
前記第1の近接感知信号及び/又は前記第2の近接感知信号は、Bluetooth信号、好ましくはBluetooth Low Energy(BLE)信号である、請求項9~12のいずれか一項に記載のエアロゾル生成アセンブリ(10)。
【請求項14】
前記外部デバイス(14)は、接続オブジェクトである、請求項9~13のいずれか一項に記載のエアロゾル生成アセンブリ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成デバイスに関する。
【0002】
また、本発明は、かかるエアロゾル生成デバイス及び外部デバイスを備えるエアロゾル生成アセンブリにも関する。
【背景技術】
【0003】
様々な種類のエアロゾル生成デバイスが当分野において既に知られている。一般に、かかるエアロゾル生成デバイスは、例えば液体又は固体を含み得る気化性材料を貯蔵するための貯蔵部を備える。加熱システムは、その気化性材料を加熱してエアロゾルを生成するよう配置される1つ以上の電気作動式の抵抗性加熱要素から形成される。エアロゾルは、エアロゾル生成デバイスの入口と出口との間に延在する流路内に放出される。出口は、エアロゾルの送出のためにユーザが吸入するマウスピースとして配置されてもよい。
【0004】
一般に、エアロゾル生成デバイスは、ユーザにとって持ち運びやすいように設計されている。例えば、それらは、使用されないときにユーザのポケット又はバッグに保管されるよう、比較的小さい。通常、ユーザは、1日を通してほとんどの時間エアロゾル生成デバイスを携帯することで、いつでもそれを用いることができる。
【0005】
また、こうしたエアロゾル生成デバイスは、比較的高価であるかもしれない。したがって、それらは窃盗犯を惹きつける可能性のある貴重品である。
【0006】
当分野において知られているエアロゾル生成デバイスは、したがって、不正行為者の羨望を刺激する可能性が高い。それらデバイスが盗まれるかもしれないという重大なリスクが存在する。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的の1つは、デバイス及びそのユーザに対してより良好なセキュリティを提供するエアロゾル生成デバイスを提供することにある。
【0008】
この目的のために、本発明は、
気化性材料を加熱して、エアロゾルを生成するように構成されるヒータと、
ヒータに電力を供給するように構成されるバッテリと、
エアロゾル生成デバイスの位置を表す測位(geolocation)データを生成するように構成される測位チップと、
エアロゾル生成デバイスが外部デバイスの周囲の近接レンジ内にある場合に、外部デバイスから第1の近接感知信号を受信するように構成される短距離アンテナと、
短距離アンテナが第1の近接感知信号を受信しない場合に、前記測位データを外部サーバに送信するように構成される長距離アンテナと、
を備える、エアロゾル生成デバイスに関する。
【0009】
これらの特徴により、エアロゾル生成デバイスは、デバイスが盗難に遭った虞がある場合に、その位置を外部サーバと共有することを可能にする。これらの特徴は、デバイスによって提供されるセキュリティを向上させる。位置共有は、例えば、エアロゾル生成デバイスが盗難に遭った、又は紛失した場合に、ユーザがエアロゾル生成デバイスの位置を特定することを可能にする。さらに、これらの特徴は、エネルギーを節約することを可能にする。実際、測位データは、第1の近接感知信号がエアロゾル生成デバイスによってもはや受信されなくなったときにのみ送信される。これは、必要とされない場合に測位データを送信することを回避することを可能にする。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、長距離アンテナは、通信ネットワークを介して上記測位データを送信するように構成される。
【0011】
これらの特徴により、位置共有は、容易に利用可能な通信ネットワークを通じて実行される。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、エアロゾル生成デバイスは、エアロゾル生成デバイスの周囲の移動オブジェクトを検出するように構成される少なくとも1つのミリ波レーダをさらに備え、ミリ波レーダは、ミリ波レーダが移動オブジェクトを検出可能な走査設定と、ミリ波レーダが無効化されるアイドル設定との間で設定可能である。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、エアロゾル生成デバイスは、走査設定とアイドル設定との間でミリ波レーダに命令するように構成される切替えシステムをさらに備え、切替えシステムは、デバイスのユーザによって制御可能である。
【0014】
ミリ波レーダは、ユーザの周囲の移動オブジェクトを検出するために用いられる。これは、例えば、ユーザが危険なエリア又は視界の悪いエリアを歩いて通過する場合に有用である可能性がある。エアロゾル生成デバイスは、例えば、ユーザに向かって移動する脅威となる可能性のある人等の脅威を検出する方法を提供する。加えて、ユーザがレーダを用いる必要がないと感じる場合には、レーダを無効化することができる。例えば、これは、バッテリ寿命を節約することを可能にする。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、エアロゾル生成デバイスは、2つの端部の間でデバイス軸に沿って長手方向に延在するデバイス本体を備え、ミリ波レーダは、デバイス本体の2つの端部のうちの一方に位置する。
【0016】
これらの特徴により、ユーザは、レーダによって監視されるべき方向に向けることができる。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、ミリ波レーダは、複数の方向において移動オブジェクトを検出するように設計されるマルチアングルレーダである。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、ミリ波レーダは、レーダからの検出レンジ内の移動オブジェクトを検出するように設計され、検出レンジは、1mと10mとの間、好ましくは1mと20mとの間、有利には1mと140mとの間である。
【0019】
これらの特徴により、エアロゾル生成デバイスは、ユーザを取り囲む広範囲の領域をカバーすることができる。潜在的な脅威は、早期に様々な角度から検出可能である。
【0020】
本発明は、また、エアロゾル生成アセンブリであって、
上で説明したようなエアロゾル生成デバイスと、
外部サーバから上記測位データを受信するように構成される外部デバイスと、
を備える、エアロゾル生成アセンブリにも関する。
【0021】
これらの特徴により、ユーザは、彼/彼女に属する外部デバイスによりエアロゾル生成デバイスの位置を確認することができる。
【0022】
いくつかの実施形態によれば、
エアロゾル生成デバイスの短距離アンテナは、エアロゾル生成デバイスの周囲の近接レンジの範囲内に第2の近接感知信号を発するように構成され、
外部デバイスは、外部デバイスがエアロゾル生成デバイスの周囲の近接レンジ内にある場合に第2の近接感知信号を受信するように構成される短距離アンテナを備える。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、外部デバイスは、外部デバイスの短距離アンテナが第2の近接感知信号を受信しない場合に警告信号を発するように構成される警告システムをさらに備える。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、警告信号は、ユーザによって知覚可能な視覚信号及び/又は可聴信号及び/又は触覚信号である。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、外部デバイスは、ディスプレイシステムと、ディスプレイシステム上の情報を生成するためのモジュールとをさらに備え、情報を生成するための上記モジュールは、外部デバイスの短距離アンテナが第2の近接感知信号を受信しない場合に、上記測位データを表す情報を生成するように構成される。
【0026】
これらの特徴により、ユーザは、エアロゾル生成デバイスが盗難に遭った虞があることを確認することができる。警告信号は、ユーザにこの虞に気付かせることを可能にする。エアロゾル生成デバイスの位置に関する情報は、外部デバイスを通じてユーザと共有することができる。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、第1の近接感知信号及び/又は第2の近接感知信号は、Bluetooth信号、好ましくはBluetooth Low Energy信号である。
【0028】
これらの特徴により、エアロゾル生成デバイスのセキュリティが高められる一方で、エアロゾル生成デバイス及び外部デバイスの電力消費の増加が制限される。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、外部デバイスは、接続されるオブジェクトである。
【0030】
これらの特徴により、エアロゾル生成アセンブリは、ほとんどの時間ユーザによって持ち運ばれる可能性が高いオブジェクトを備える。
【0031】
本発明は、また、
気化性材料を加熱して、エアロゾルを生成するように構成されるヒータと、
ヒータに電力を供給するように構成されるバッテリと、
エアロゾル生成デバイスの周囲の移動オブジェクトを検出し、移動オブジェクトの位置を表す検出データを生成するように構成される少なくとも1つのミリ波レーダと、
を備える、エアロゾル生成デバイスにも関する。
【0032】
ミリ波レーダは、ユーザの周囲の移動オブジェクトを検出するために用いられる。例えば、これは、ユーザが危険なエリア又は視界の悪いエリアを歩いて通過する場合に有用である可能性がある。エアロゾル生成デバイスは、例えば、ユーザに向かって移動する脅威となる可能性のある人等の脅威を検出する方法を提供する。
【0033】
いくつかの実施形態によれば、ミリ波レーダは、ミリ波レーダが移動オブジェクトを検出し、移動オブジェクトの位置を表す検出データを生成することができる走査設定と、それが無効化されるアイドル設定との間で設定可能である。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、エアロゾル生成デバイスは、さらに、走査設定とアイドル設定との間でミリ波レーダに命令するように構成される切替えシステムを備え、切替えシステムは、デバイスのユーザによって制御可能である。
【0035】
これらの特徴により、ユーザがレーダを用いる必要がないと感じる場合には、レーダを無効化することができる。例えば、これは、バッテリ寿命を節約することを可能にする。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、エアロゾル生成デバイスは、2つの端部の間でデバイス軸に沿って長手方向に延在するデバイス本体を備え、ミリ波レーダは、デバイス本体の2つの端部のうちの一方に位置する。
【0037】
これらの特徴により、ユーザは、レーダによって監視されるべき方向に向けることができる。
【0038】
いくつかの実施形態によれば、ミリ波レーダは、複数の方向において移動オブジェクトを検出するように設計されるマルチアングルレーダである。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、ミリ波レーダは、レーダからの検出レンジ内の移動オブジェクトを検出するように設計され、検出レンジは、1mと10mとの間、好ましくは1mと20mとの間、有利には1mと140mとの間に含まれる。
【0040】
これらの特徴により、エアロゾル生成デバイスは、ユーザを取り囲む広範囲の領域をカバーすることができる。潜在的な脅威は、早期に様々な角度から検出可能である。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、エアロゾル生成デバイスは、
エアロゾル生成デバイスの位置を表す測位データを生成するように構成される測位チップと、
上記測位データを外部サーバに送信するように構成される長距離アンテナと、
を備える。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、長距離アンテナは、通信ネットワークを介して上記測位データを送信するように構成される。
【0043】
これらの特徴により、エアロゾル生成デバイスは、その位置を外部サーバと共有することを可能にする。これらの特徴は、さらに、デバイスによって提供されるセキュリティを向上させる。位置共有は、ユーザがエアロゾル生成デバイスの位置を特定することを可能にする。
【0044】
また、本発明は、
上で説明したようなエアロゾル生成デバイスと、
外部デバイスと、を備えるエアロゾル生成アセンブリにも関し、
エアロゾル生成デバイスは、上記検出データを外部デバイスへ送信するように構成される短距離アンテナをさらに備える。
【0045】
いくつかの実施形態によれば、外部デバイスは、さらに、外部デバイスが上記検出データを受信する場合に警告信号を発するように構成される警告システムを備える。
【0046】
いくつかの実施形態によれば、警告信号は、ユーザによって知覚可能な視覚信号及び/又は可聴信号及び/又は触覚信号である。
【0047】
これらの特徴により、ユーザは外部デバイスから警告を受けることができる。この警告は、ユーザに、到来する潜在的な脅威に気付かせる。
【0048】
いくつかの実施形態によれば、外部デバイスは、さらに、ディスプレイシステムと、ディスプレイシステム上の情報を生成するためのモジュールとを備え、情報を生成するための上記モジュールは、外部デバイスが上記検出データを受信する場合に、検出データを表す情報を生成するように構成される。
【0049】
これらの特徴により、ユーザに属する外部デバイスは、到来する潜在的な脅威に関する情報を表示することができる。例えば、ユーザは、脅威の位置、速度、移動方向等について知ることができる。
【0050】
いくつかの実施形態によれば、外部デバイスは、接続されるオブジェクトである。
【0051】
これらの特徴により、エアロゾル生成アセンブリは、ほとんどの時間ユーザによって持ち運ばれる可能性が高いオブジェクトを備える。エアロゾル生成デバイス及び接続されるオブジェクトの両方は、脅威検出目的のために用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】本発明によるエアロゾル生成アセンブリと、エアロゾル生成アセンブリと通信するように構成される外部サーバとを示す概略図である。
【
図2】エアロゾル生成デバイスがユーザから盗まれた場合に
図1のエアロゾル生成アセンブリによって実行される動作方法の図である。
【
図3】潜在的な脅威がユーザに接近する場合に
図1のエアロゾル生成アセンブリによって実行される動作方法の図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
本発明を説明する前に、本発明は、以下の説明に記載される構造の詳細に限定されないことを理解されたい。本開示の利益を有する当業者には、本発明は他の実施形態が可能であり、様々な方法で実践又は実行できることが明らかであろう。
【0054】
本明細書中で用いるように、用語「エアロゾル生成デバイス」又は「デバイス」とは、エアロゾル生成ユニット(例えば、ユーザが吸入するための、例えばマウスピースにおいてデバイスの出口に送出される前に、エアロゾルに凝縮する蒸気を生成するエアロゾル発生要素)によって、蒸気吸入用のエアロゾルを含むエアロゾルをユーザに送出するための蒸気吸入デバイスを含み得る。デバイスは、ポータブルであってもよい。「ポータブル」とは、ユーザが保持する場合に用いられるデバイスを指し得る。デバイスは、例えば、可変の時間量にわたってヒータシステムを作動させることにより、(定量のエアロゾルとは対照的に)可変量のエアロゾルを生成するように適合されてもよく、その生成はトリガにより制御できる。トリガは、蒸気吸入ボタン及び/又は吸入センサ等、ユーザが作動させることができるものであってもよい。吸入センサは、吸入強度並びに吸入持続時間に対する感度が高いものであってもよく、(たばこ、葉巻、又はパイプ等のような従来の可燃性喫煙物品の喫煙効果を模倣するように)可変量の蒸気を提供することを可能にしてもよい。デバイスは、ヒータ及び/又は加熱されたエアロゾル生成物質(エアロゾル前駆体)の温度を特定の目標温度まで駆動し、その後、エアロゾルの効率的な生成を可能にする目標温度で温度を維持するための温度調節制御部を含んでもよい。
【0055】
本明細書中で用いるように、用語「エアロゾル」は、気化性材料の懸濁液を、固体粒子、液滴、気体のうちの1つ以上として含んでいてもよい。当該懸濁液は、空気を含む気体の状態であってもよい。本明細書のエアロゾルは、一般に、蒸気を指すか又はそれを含んでいてもよい。エアロゾルは、気化性材料の1つ以上の成分を含んでいてもよい。
【0056】
本明細書中で用いるように、用語「気化性材料」若しくは「前駆体」又は「エアロゾル形成物質」若しくは「物質」とは、エアロゾルを形成するよう空気中で気化可能な任意の材料を指定するために用いられる。気化は、一般に、400℃未満、好ましくは350℃までの温度等の気化性材料の沸点までの温度上昇によって得られる。気化性材料は、例えば、エアロゾル発生液、ゲル、ワックス、発泡体等、ロッドの形態であってもよく、加工されたたばこ材料、再構成たばこ(RTB)の圧着シート若しくは配向ストリップ、若しくはこれらの任意の組み合わせを含む、エアロゾル生成固体を含むか、又はそれらからなっていてもよい。気化性材料は、ニコチン、カフェイン、又は他の有効成分の1つ以上を含んでいてもよい。有効成分は、液体であるかもしれな担体によって運ばれてもよい。担体は、プロピレングリコール又はグリセリンを含んでいてもよい。香料が存在していてもよい。香料は、エチルバニリン(バニラ)、メントール、酢酸イソアミル(バナナ油)、又は類似物を含んでいてもよい。
【0057】
本明細書中で用いるように、用語「外部デバイス」とは、明細書中で説明するように、エアロゾル生成デバイスとの無線データ接続を確立できるデバイスへの言及であり得る。かかる外部デバイスは、例えば、携帯電話のようなモバイルデバイスであってもよい。加えて、かかる外部デバイスは、エアロゾル生成デバイスから受信するか又はエアロゾル生成デバイスへ送信することを意図する少なくともいくつかのデータを処理することができるスマートデバイスであってもよい。かかるスマートデバイスは、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ、ラップトップ、デスクトップコンピュータ、又は、例えばIoT(「モノのインターネット」)技術に従って実装される他の任意のスマートオブジェクトであり得る。
【0058】
本発明の第1の実施形態
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態によるエアロゾル生成アセンブリ10は、エアロゾル生成デバイス12と外部デバイス14とを備える。エアロゾル生成デバイス12は、外部デバイス14と通信するように構成される。エアロゾル生成デバイス12及び外部デバイス14は、さらに、外部サーバ16と通信するように構成される。例えば、外部サーバ16は、法執行機関又は民間セキュリティサービスにアクセス可能なサーバである。
【0059】
エアロゾル生成デバイス12は、本体20を備える。
【0060】
エアロゾル生成デバイス12のデバイス本体20は、2つの端部の間でデバイス軸に沿って長手方向に延在する。デバイス本体20は、エアロゾル生成デバイス12の内部を画定し、エアロゾル生成デバイス12は、電流を生成するように構成されるバッテリ22と、気化性材料を加熱してエアロゾルを生成するように構成されるヒータ24と、移動オブジェクトを検出するように構成される少なくとも1つのミリ波レーダ26と、測位チップ28と、外部デバイス14と通信するように構成される短距離アンテナ30と、外部サーバ16と通信するように構成される長距離アンテナ32と、処理モジュール34と、切替えシステム36と、を備える。
【0061】
エアロゾル生成デバイス12のデバイス本体20は、それ自体公知のデバイスの様々な機能を実行する他の内部コンポーネント群を備えることができる。また、
図1は、エアロゾル生成デバイス12の様々なコンポーネントの概略図を提示しているに過ぎず、これらのコンポーネントの実際の物理的な配置及び寸法を必ずしも示していないことにも留意されたい。特に、かかる配置は、エアロゾル生成デバイス12の設計及びそのコンポーネント群の技術的特徴に従って選択されることができる。
【0062】
バッテリ22は、例えば、外部ソースによって供給される電源を用いて充電されるように設計された公知のバッテリである。バッテリ22は、さらに、所定の強度又は電圧の電流を提供するように設計される。バッテリ22は、ヒータ24、レーダ26、測位チップ28、短距離アンテナ30、長距離アンテナ32、処理モジュール34、及び切替えシステム36に電力を供給するように構成される。
【0063】
ヒータ24は、エアロゾルを生成するために用いられる気化性材料を貯蔵するように設計される貯蔵部分と接触している。変形例において、ヒータ24は、当該貯蔵部分に部分的に一体化される。気化性材料の性質に基づいて、貯蔵部分は、液体及び/又は固体の形態で気化性材料を貯蔵するように設計される。貯蔵部分は、例えば、e-リキッド又はたばこロッド等の消耗品を収容するポッド又はカプセルである。ヒータ24は、エアロゾルを生成するために、気化性材料をエアロゾル形成温度まで加熱するように構成される。ヒータ24の動作は、処理モジュール34によって制御される。
【0064】
ミリ波レーダ26は、エアロゾル生成デバイス12の周囲の移動オブジェクトを検出するように構成される。レーダ26は、さらに、移動オブジェクトの位置を表す検出データを生成するように構成される。例えば、上記検出データは、移動オブジェクトの位置の空間座標を含む。レーダ26は、レーダ26が移動オブジェクトを検出し、且つ検出データを生成することができる走査設定と、レーダ26が無効化されるアイドル設定との間で設定可能である。例えば、レーダ26が走査設定にある場合、レーダ26は、ある期間後にアイドル設定に自動的に切り替わるように構成される。期間は、例えば1秒~60秒の間、有利には5秒~30秒の間である。レーダ26は、処理モジュール34に接続され、上記検出データを処理モジュール34へ送信するように構成される。例えば、レーダ26は、デバイス本体20の2つの端部のうちの1つに位置する。これにより、ユーザは、レーダ26によって監視される領域に向けてレーダ26を向けることができる。例えば、レーダ26は、複数の方向の移動オブジェクトを検出するように設計されるマルチアングルレーダである。これにより、エアロゾル生成デバイス12の周囲の広い範囲をレーダ26によってカバーすることができる。レーダ26は、レーダ26からの検出レンジ内の移動オブジェクトを検出するように設計される。例えば、検出レンジは、1mと10mとの間、好ましくは1mと20mとの間、有利には1mと140mとの間である。
【0065】
測位チップ28は、エアロゾル生成デバイス12の位置を表す測位データを生成するように構成される。測位チップ28は、処理モジュール34に接続され、上記測位データを処理モジュール34へ送信するように構成される。有利には、測位チップ28は、短距離アンテナ30による外部デバイス14からの第1の近接感知信号の受信が止まる場合に、上記測位データを生成するように構成される。
【0066】
エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30は、上記検出データを外部デバイス14へ送信するように構成される。エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30は、さらに、エアロゾル生成デバイス12が外部デバイス14の周囲の近接レンジPR内にある場合に、外部デバイス14から第1の近接感知信号を受信するように構成される。エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30は、さらに、エアロゾル生成デバイス12の周囲の近接レンジPRの範囲内に第2の近接感知信号を発するように構成される。短距離アンテナ30は、処理モジュール34に接続される。短距離アンテナ30が第1の近接感知信号を受信する限り、短距離アンテナ30は、継続的な接続信号を処理モジュール34へ送信する。接続信号は、エアロゾル生成デバイス12と外部デバイス14との間の有効な接続を表す信号である。例えば、第1の近接感知信号及び/又は第2の近接感知信号は、Bluetooth信号、好ましくはBluetooth Low Energy(BLE)信号である。有利には、短距離アンテナ30による第1の近接感知信号の受信は、低エネルギー消費の主要因である。例えば、近接レンジPRは、1mと10mとの間、有利には1m~5mに含まれる距離である。
【0067】
エアロゾル生成デバイス12の長距離アンテナ32は、上記測位データを外部サーバ16へ送信するように構成される。特に、エアロゾル生成デバイス12の長距離アンテナ32は、エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30が第1の近接感知信号を受信しない場合に、上記測位データを送信するように構成される。有利には、長距離アンテナは、エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30が第1の近接感知信号を受信する場合に、上記測位データを送信しない。例えば、エアロゾル生成デバイス12の長距離アンテナ32は、第1の通信ネットワークを介して上記測位データを送信するように構成される。例えば、第1の通信ネットワークは、セルラーネットワーク、例えば、2Gネットワーク、3Gネットワーク、4Gネットワーク、又は5Gネットワークである。長距離アンテナ32は、処理モジュール34に接続され、処理モジュール34から上記測位データを受信して、それを外部サーバ16に送信するように構成される。
【0068】
処理モジュール34は、ヒータ24を制御するように構成される。特に、処理モジュール34は、ヒータ24が気化性材料をエアロゾル形成温度まで加熱するように、ヒータ24を制御するように構成される。処理モジュール34は、例えば、トリガ信号の受信時にヒータ24の動作を起動するように構成される。トリガ信号は、ユーザによるその起動に加えて「オン/オフ」ボタンによって、又は例えばユーザのパフの検出に加えて圧力センサによって発することができる。
【0069】
処理モジュール34は、さらに、走査設定とアイドル設定との間でレーダ26を制御するように構成される。レーダ26が走査設定にある場合、処理モジュール34は、レーダ26から上記検出データを受信する。処理モジュール34は、さらに、上記検出データを短距離アンテナ30へ送信するように構成される。
【0070】
処理モジュール34は、さらに、測位チップ28から上記測位データを受信するように構成される。処理モジュール34は、さらに、上記測位データを長距離アンテナ32へ送信するように構成される。エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30が第1の近接感知信号を受信しない場合、処理モジュール34により短距離アンテナ30から接続信号は受信されない。特定の実施形態において、処理モジュール34が接続信号を受信しない場合に、処理モジュール34は、上記測位データを長距離アンテナ32へ送信する。
【0071】
処理モジュール34は、さらに、短距離アンテナ30を制御するように構成される。特に、処理モジュール34は、短距離アンテナ30が第2の近接感知信号を発するように短距離アンテナ30を制御するように構成される。
【0072】
処理モジュール34は、さらに、長距離アンテナ32を制御するように構成される。特に、処理モジュール34は、さらに、長距離アンテナ32が上記測位データを外部サーバ16へ送信するように長距離アンテナ32を制御するように構成される。
【0073】
処理モジュール34は、例えば、プロセッサである。
【0074】
切替えシステム36は、走査設定とアイドル設定との間でレーダ26に命令するように構成される。切替えシステム36は、エアロゾル生成デバイス12のユーザによって制御可能である。切替えシステム36は、処理モジュール34に接続され、走査設定とアイドル設定との間でレーダ26を制御するよう処理モジュール34に命令するように構成される。例えば、切替えシステム36は、押しボタンスイッチ、圧力スイッチ、スライドスイッチ等の機械的スイッチを備えていてもよい。変形例によれば、切替えシステム36は、エアロゾル生成デバイス12の触覚ヒューマンマシンインターフェースに統合される。いくつかの実施形態において、切替えシステム36は、オン/オフボタンを備え、オン/オフボタンが、処理モジュール34宛てのトリガ信号を生成してヒータ34の動作を起動/停止させることもできる。
【0075】
外部デバイス14は、バッテリ122と、エアロゾル生成デバイス12と通信するように構成される短距離アンテナ130と、外部サーバ16と通信するように構成される長距離アンテナ132と、メモリ133と、処理モジュール134と、ディスプレイシステム138と、警告システムとを備える。外部デバイス14は、接続されるオブジェクトである。上述したように、外部デバイス14は、例えば、スマートフォン、スマートウォッチ、又はタブレットである。
【0076】
外部デバイスのバッテリ122は、例えば、外部ソースによって供給される電源を用いて充電されるように設計される公知のバッテリである。バッテリ122は、さらに、所定の強度又は電圧の電流を提供するように設計される。バッテリ22は、短距離アンテナ130、長距離アンテナ132、処理モジュール134、及びディスプレイシステム138に電力を供給するように構成される。
【0077】
外部デバイス14の短距離アンテナ130は、エアロゾル生成デバイス12から上記検出データを受信するように構成される。外部デバイス14の短距離アンテナ130は、さらに、外部デバイス14がエアロゾル生成デバイス12の周囲の近接レンジPR内にある場合に、エアロゾル生成デバイス12から第2の近接感知信号を受信するように構成される。外部デバイス14の短距離アンテナ130は、さらに、外部デバイス14の周囲の近接レンジPR内で第1の近接感知信号を発するように構成される。上記のように、第1の近接感知信号は、例えば、Bluetooth信号、好ましくはBLE信号である。短距離アンテナ130が第2の近接感知信号を受信する限り、短距離アンテナ130は、継続的な接続信号を処理モジュール134へ送信する。接続信号は、エアロゾル生成デバイス12と外部デバイス14との間の有効な接続を表す信号である。短距離アンテナ130は、さらに、上記検出データを処理モジュール134へ送信するように構成される。
【0078】
外部デバイス14の長距離アンテナ132は、外部サーバ16から上記測位データを受信するように構成される。例えば、外部デバイス14の長距離アンテナ132は、第2の通信ネットワークを介して上記測位データを受信するように構成される。例えば、上記第2の通信ネットワークは、セルラーネットワーク、例えば、2Gネットワーク、3Gネットワーク、4Gネットワーク、若しくは5Gネットワーク、又はWi-Fiネットワークである。長距離アンテナ132は、処理モジュール134に接続される。長距離アンテナ132は、上記測位データを処理モジュール134に送信するように構成される。
【0079】
メモリ133は、情報生成モジュール140を備える。情報生成モジュール140は、ディスプレイシステム138上に情報を生成するモジュールである。情報生成モジュール140は、ディスプレイシステム138上に上記測位データを表す情報を生成するように構成される。上で説明したように、エアロゾル生成デバイス12の長距離アンテナ32は、エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30が第1の近接感知信号を受信しない場合に、上記測位データを外部サーバ16に送信する。エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30が第1の近接感知信号を受信しない場合、これは、外部デバイス14の短距離アンテナ130が第2の近接感知信号を受信しないことを意味する。したがって、モジュール140は、外部デバイス14の短距離アンテナ130が第2の近接感知信号を受信しない場合に、上記測位データを表す情報を生成する。情報生成モジュール140は、さらに、ディスプレイシステム138上に上記検出データを表す情報を生成するように構成される。メモリ133及び処理モジュール134は接続される。メモリ133は、処理モジュール134によってアクセスされるように構成される。例えば、情報生成モジュール140は、処理モジュール134によって実行されるように設計される、情報を生成するためのプログラムコードである。
【0080】
ディスプレイシステム138は、外部デバイス14のユーザによって読み取ることのできる情報を表示するように構成される。例えば、ディスプレイシステムは画面である。ディスプレイシステム138とバッテリ122とは電気的に接続されている。ディスプレイシステム138は、処理モジュール134によって制御される。
【0081】
外部デバイス14の短距離アンテナ130が第2の近接感知信号を受信しない場合、処理モジュール134は、短距離アンテナ130からの接続信号を受信しない。処理モジュール134が接続信号を受信しない場合、処理モジュール134は、メモリ133にアクセスする。処理モジュール134は、情報生成モジュール140のプログラムコードを実行する。すると、上記測位データを表す情報がディスプレイシステム上に表示される。この情報は、ユーザによって読み取ることのできるように設計されている。例えば、この情報は、ユーザがエアロゾル生成デバイス12の位置を特定することを可能にする。例えば、情報は、エアロゾル生成デバイス12の位置の空間座標又は上記位置に到達するための指示を含む。例えば、処理モジュール134は、プロセッサである。
【0082】
警告システムは、外部デバイス14の短距離アンテナ130が第2の近接感知信号を受信しない場合に、警告信号を発するように構成される。警告システムは、メモリ133に含まれる警告生成モジュール、ディスプレイシステム138及び/又はスピーカ及び/又は振動素子を備える。例えば、警告生成モジュールは、処理モジュール134によって実行されるように設計される警告信号を生成するためのプログラムコードである。スピーカは、処理モジュール134に接続され、処理モジュール134によって制御されるように構成される。振動素子は、処理モジュール134に接続され、処理モジュール134によって制御されるように構成される。短距離アンテナ130が第2の近接感知信号を受信しない場合、これは、エアロゾル生成デバイス12と外部デバイス14との間の距離が近接レンジPRよりも大きいことを意味する。例えば、これは、エアロゾル生成デバイス12が盗難に遭った可能性があることを意味する。警告信号は、ユーザによって知覚可能な信号である。例えば、警告信号は、エアロゾル生成デバイス12が盗難に遭った可能性があることをユーザに通知する。例えば、警告信号は、視覚信号及び/又は可聴信号及び/又は触覚信号である。視覚信号は、ディスプレイシステム138によって発せられる。可聴信号はスピーカによって発せられる。触覚信号は振動素子によって発せられる。外部デバイス14の短距離アンテナ130が第2の近接感知信号を受信しない場合、処理モジュール134は、警告生成モジュールのプログラムコードを実行する。警告信号が、次いで、生成される。処理モジュール134は、警告信号を発するようディスプレイシステム138及び/又はスピーカ及び/又は振動素子を制御する。
【0083】
警告システムは、さらに、外部デバイス14の短距離アンテナ130が上記検出データを受信する場合に、警告信号を発するように構成される。処理モジュール134が外部デバイス14の短距離アンテナ130から上記検出データを受信する場合、処理モジュール134は、情報生成モジュール140のプログラムコードにアクセスし、それを実行する。上記検出データを表す情報が、次いで、ディスプレイシステム上に表示される。この情報は、ユーザによって読み取ることができるように設計されている。例えば、この情報は、ユーザが彼の周囲の移動オブジェクトの位置を特定することを可能にする。例えば、情報は、移動オブジェクトの位置の空間座標を含む。
【0084】
本発明の第1の実施形態によるエアロゾル生成アセンブリ10によって実行される動作方法を、ここで説明する。
【0085】
まず、エアロゾル生成デバイス12及び外部デバイス14がユーザによって持ち運ばれていると想定する。ミリ波レーダ26は、アイドル設定にある。
【0086】
図2に示すように、エアロゾル生成デバイス12と外部デバイス14との間の距離が近接レンジPRよりも大きい場合、エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30は、第1の近接感知信号を受信しない。同時に、外部デバイス14の短距離アンテナ130は、第2の近接感知信号を受信しない。例えば、これはエアロゾル生成デバイス12がユーザから盗まれた場合である。有利には、エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30が第1の近接感知信号を受信しない場合、測位チップ28は、エアロゾル生成デバイス12の位置を表す測位データを生成する。エアロゾル生成デバイス12の長距離アンテナ32は、測位チップ28によって生成された上記測位データを外部サーバ16へ送信する。上記測位データは、法執行機関によって、エアロゾル生成デバイス12の位置を特定し、それを探索して取り戻すために使用され得る。外部デバイス14の長距離アンテナ132は、外部サーバ16から上記測位データを受信し、外部デバイス14の警告システムは、警告信号を発する。上記測位データを表す情報が、次いで、外部デバイス14のディスプレイシステム138上に表示される。すると、ユーザは、盗まれた可能性があるエアロゾル生成デバイス12の位置を確認することができる。
【0087】
エアロゾル生成デバイス12と外部デバイス14との間の距離が近接レンジPRより小さい場合、エアロゾル生成デバイス12の短距離アンテナ30は、第1の近接感知信号を受信する。有利には、短距離アンテナ30が第1の近接感知信号を受信する限り、測位チップ28は、上記測位データを生成しない。したがって、近接感知信号は、デバイス12の盗難の可能性を評価するために恒久的に用いられ、測位チップ28は、デバイス12と外部デバイス14との間の近接感知リンクの分断時にのみ用いられる。これにより、必要ではない場合に、多大な量のエネルギーを消費する可能性がある測位チップ28を用いることを回避し、第1の近接感知信号がデバイス12によってもはや受信されない場合にのみそれを用いることが可能となる。
【0088】
図3に示すように、ユーザが安全ではない場所でエアロゾル生成デバイス12を用いる場合、ユーザは、エアロゾル生成デバイス12の切替えシステム36を制御して、ミリ波レーダ26に走査設定となるように命令することができる。
【0089】
ユーザは、レーダ26が位置するデバイス本体20の端部を、監視すべき潜在的に危険な領域に向ける。レーダ26は、エアロゾル生成デバイス12の周囲の移動オブジェクトを検出し、移動オブジェクトの位置を表す検出データを生成する。エアロゾル生成デバイスの短距離アンテナ30は、上記検出データを外部デバイス14へ送信する。上記検出データを表す情報が、次いで、外部デバイス14のディスプレイシステム138上に表示される。ユーザは、次いで、彼の周囲の移動オブジェクトの位置を確認することができる。特に、ユーザは、彼/彼女の周囲の泥棒のような潜在的な脅威の位置を確認することができる。これにより、エアロゾル生成デバイス12が盗難に遭うことを防止することができる。さらに、これはユーザに対してより良好なセキュリティを提供することができる。
【0090】
本発明の第2の実施形態
本発明の第2の実施形態によるエアロゾル生成アセンブリ10を以下に説明する。エアロゾル生成アセンブリ10の第2の実施形態は、以下に説明する相違を除いて第1の実施形態と同様である。
【0091】
本発明の第2の実施形態によれば、エアロゾル生成デバイス12の長距離アンテナ32は、さらに、上記検出データを外部サーバ16へ送信するように構成される。
【0092】
外部サーバ16は、次いで、ユーザの周囲の潜在的な脅威を表す上記検出データと、エアロゾル生成デバイス12の位置を表す上記測位データとを受信する。すると、ユーザの潜在的な脅威状況を評価するために法執行機関によって、上記検出データを使用することができる。
【0093】
本発明の第2の実施形態によるエアロゾル生成アセンブリ10によって実行される動作方法を、ここで説明する。この動作方法は、以下に説明する相違点を除いて、上で詳述した動作方法と同様である。
【0094】
図3に示すように、エアロゾル生成デバイス12の長距離アンテナ32は、レーダ26によって生成される検出データを外部サーバ16へ送信する。
【国際調査報告】