(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-12
(54)【発明の名称】医薬品乾燥デバイスから乾燥医薬品を収集するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
A61J 3/00 20060101AFI20240104BHJP
F26B 5/04 20060101ALI20240104BHJP
【FI】
A61J3/00 300C
F26B5/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535066
(86)(22)【出願日】2021-12-02
(85)【翻訳文提出日】2023-07-26
(86)【国際出願番号】 US2021061542
(87)【国際公開番号】W WO2022125363
(87)【国際公開日】2022-06-16
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522242018
【氏名又は名称】メルク・シャープ・アンド・ドーム・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ルーサ,ジョン・エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】ジャノッティ3世,フランク・ディー.
(72)【発明者】
【氏名】オコナー,ロバート・シー
(72)【発明者】
【氏名】シェンク,ルーク・ライアン
(72)【発明者】
【氏名】ユハス,マシュー
【テーマコード(参考)】
3L113
4C047
【Fターム(参考)】
3L113AA01
3L113AA10
3L113AB10
3L113AC24
3L113BA36
3L113CB16
3L113CB40
3L113DA30
4C047LL02
(57)【要約】
製品リザーバが連続真空圧力下にある間、薄膜蒸発器などの医薬品乾燥デバイスの製品リザーバから乾燥医薬品を収集するための装置および方法。装置は、排出シュートと、真空供給制御弁と、製品入口弁と、ガス制御弁と、収集制御弁と、1つまたは複数の収集容器とを備える。排出シュートは、実質的に気密な内部チャンバと、気密内部チャンバを実質的に囲むハウジングと、排出シュートの気密内部チャンバを真空源に流体接続する真空供給入口と、内部チャンバを乾燥機の製品リザーバに流体接続する固体入口と、気密内部チャンバをガス源に流体接続するガス入口と、気密内部チャンバを収集容器に流体接続する固体出口とを備える。入口および出口は、乾燥機から排出シュートを通して乾燥医薬品を移動させながら、ガスを排出シュートに除去または流入させて排出シュートを効果的に減圧および再加圧するために、それらの入口および出口に接続された流量制御弁の動作によって開閉される。分流器アセンブリは、「オンスペック」材料を一次収集容器に導き、「オフスペック」材料を補助または「廃棄物」収集容器に導く。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥機の製品リザーバが連続真空圧力下にある間に前記乾燥機の前記製品リザーバから医薬品を収集するための装置であって、
a)排出シュートであって、
(i)内部チャンバ、
(ii)前記内部チャンバを実質的に囲むハウジング、
(iii)前記排出シュートの前記内部チャンバを前記乾燥機の前記製品リザーバに流体接続する製品入口、
(iv)前記排出シュートの前記内部チャンバを真空源に流体接続する真空供給入口、
(v)前記排出シュートの前記内部チャンバをガス源に流体接続するガス入口、および
(vi)前記排出シュートの前記内部チャンバと一次収集容器との間に流体接続を提供するように適合された製品出口
を備える排出シュートと、
b)前記排出シュート上の前記真空供給入口を開閉し、前記真空源の動作による前記真空供給入口を通した前記排出シュートの前記内部チャンバからのガスの吸引を引き起こす、または防止するように動作可能な真空供給制御弁と、
c)前記排出シュート上の前記製品入口を開閉し、前記製品入口を通した前記排出シュートの前記内部チャンバへの前記乾燥機の前記製品リザーバ内の前記医薬品の少なくとも一部の流入を引き起こす、または防止するように動作可能な製品入口弁と、
d)前記排出シュート上の前記ガス入口を開閉し、前記ガス源の動作による前記ガス入口を通した前記排出シュートの前記内部チャンバへのガスの流入を引き起こす、または防止するように動作可能なガス制御弁と、
e)前記排出シュートの前記内部チャンバ上の前記製品出口を開閉し、前記製品出口を通した前記一次収集容器への前記排出シュートの前記内部チャンバの内側の前記医薬品の少なくとも一部の流入を引き起こす、または防止するように動作可能な収集制御弁と
を備える、装置。
【請求項2】
前記排出シュートに取り付けられ、前記排出シュート上の前記製品出口と前記一次収集容器との間の前記流体接続を取り囲み、それによって周囲環境から前記製品出口と前記一次収集容器との間の前記流体接続を実質的に隔離するように構成された可撓性アイソレータをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記医薬品は、
a)医薬品有効成分、または
b)薬物製品中間体、または
c)薬物製品
を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記医薬品は、
a)前記医薬品有効成分を含有する液体混合物もしくはスラリーを乾燥もしくは部分乾燥させることによって生産された医薬品有効成分、
b)乾燥粉末、または
c)部分乾燥粉末、または
d)固体、または
e)固体-固体混合物、または
f)それらの2つ以上の組み合わせ
を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記医薬品は、
a)溶液、
b)懸濁液、または
c)粘性液体、または
d)スラリー、または
e)固体-液体混合物、または
f)それらの2つ以上の組み合わせ
を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記排出シュートは、分流器アセンブリをさらに備え、前記分流器アセンブリは、
a)共通チャネルと、
b)前記共通チャネルと前記一次収集容器との間に流体接続を提供するように適合された一次出口チャネルであって、前記共通チャネルから前記一次出口チャネルに流入する前記医薬品が前記一次収集容器にのみ流入するように構成された一次出口チャネルと、
c)前記共通チャネルと補助収集容器との間に流体接続を提供するように適合された補助出口チャネルであって、前記共通チャネルから前記補助出口チャネルに流入する前記医薬品が前記補助収集容器にのみ流入するように構成された補助出口チャネルと、
d)前記共通チャネル、前記一次出口チャネル、および前記補助出口チャネルの間のネクサスに位置する分流器であって、前記分流器は、前記分流器の向きに応じて、前記共通チャネルを通過する前記医薬品を前記一次出口チャネルに、または前記補助出口チャネルに、または前記一次出口チャネルと前記補助出口チャネルの両方に導くように構成される分流器と、
e)前記分流器に機械的に接続され、前記分流器の前記向きを制御するように動作可能な分流器コントローラと
を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記分流器アセンブリに取り付けられ、前記一次出口チャネルと前記一次収集容器との間の前記流体接続を取り囲み、それによって周囲環境から前記一次出口チャネルと前記一次収集容器との間の前記流体接続を実質的に隔離するように構成された可撓性アイソレータをさらに備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記分流器アセンブリに取り付けられた前記可撓性アイソレータは、前記補助出口チャネルと前記補助収集容器との間の前記流体接続を取り囲んで囲み、それによって前記周囲環境から(i)前記分流器アセンブリの前記一次出口チャネルと前記一次収集容器との間の前記流体接続と、(ii)前記分流器アセンブリの前記補助出口チャネルと前記補助収集容器との間の前記流体接続の両方を実質的に隔離するようにさらに構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記可撓性アイソレータを前記分流器アセンブリに取り付けるための結合システムをさらに備える、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記結合システムは、
a)前記分流器アセンブリ上の装着プレートと、
b)前記装着プレートの周縁部の周りの溝と、
c)前記可撓性アイソレータの壁における開口部であって、前記開口部は、前記装着プレートの前記周縁部に実質的に一致するサイズおよび形状を有する開口部と、
d)前記開口部に隣接する前記可撓性アイソレータの前記壁の一部に取り付けられた弾性バンドと
を備え、
e)前記装着プレートの前記周縁部の周りの前記溝は、前記弾性バンドと、前記弾性バンドが取り付けられる前記可撓性アイソレータにおける前記開口部に隣接する前記壁の前記一部の両方を受け入れて所定の位置に取り外し可能に保持するように構成される、
請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記結合システムは、前記装着プレートの前記周縁部に取り外し可能に締結されたクランプをさらに備え、それにより前記弾性バンドおよび前記弾性バンドが取り付けられる前記可撓性アイソレータの前記壁の前記一部は、前記クランプの内壁と前記装着プレートの前記周縁部の周りの前記溝との間に挟まれるようになる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記排出シュートの前記ハウジングに取り付けられ、前記排出シュートの前記内部チャンバ内に位置する前記医薬品の量または物理的状態の視覚的表示を提供するように構成された排出監視システムをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記排出監視システムは、
a)センサ、または
b)サイトグラス、または
c)サイトグラスアセンブリ、または
d)サイトグラス窓、
e)ロードセルスケール、または
f)分析プローブ、または
g)それらの2つ以上の組み合わせ
を備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記乾燥機は、薄膜蒸発器、撹拌薄膜蒸発器、拭き取り式膜蒸発器、回転乾燥機、噴霧乾燥機、円錐乾燥機、圧力フィルタ、流体床、またはそれらの2つ以上の組み合わせを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記製品入口弁は、ボール弁またはバタフライ弁を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記ボール弁は、フルポートボール弁を備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記製品入口弁は、バタフライ弁を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
乾燥デバイスの製品リザーバが連続真空圧力下にある間に前記製品リザーバから固体を収集するためのエアロックアセンブリであって、
a)排出シュートであって、気密内部チャンバ、前記気密内部チャンバを実質的に囲むハウジング、前記排出シュートの前記気密内部チャンバを真空源に流体接続する真空供給入口、前記気密内部チャンバを前記製品リザーバに流体接続する固体入口、前記気密内部チャンバをガス源に流体接続するガス入口、および前記気密内部チャンバを収集容器に流体接続する固体出口を備える排出シュートと、
b)前記真空供給入口に取り付けられ、前記真空供給入口を開閉し、それによって前記真空源が前記気密内部チャンバから十分な量のガスを吸引し、前記乾燥デバイスの前記製品リザーバ内の第2の圧力レベル以下の圧力レベルを前記気密内部チャンバ内に生成することを可能にするように動作可能な真空供給制御弁と、
c)前記固体入口に取り付けられ、前記排出シュートの前記気密内部チャンバ内の前記圧力レベルが前記製品リザーバ内の前記第2の圧力レベル以下である間に前記固体入口を開閉し、それによって前記製品リザーバから前記固体入口を通した前記排出シュートの前記気密内部チャンバへの前記固体の少なくとも一部の重力誘起流を引き起こすように動作可能な製品入口弁と、
d)前記ガス入口に取り付けられ、前記ガス入口を開閉し、前記ガス源がガスを前記排出シュートの前記気密内部チャンバに押し込んで前記気密内部チャンバ内の前記圧力レベルを周囲圧力レベルにすることを可能にするように動作可能なガス制御弁と、
e)前記固体出口に取り付けられ、前記気密内部チャンバの前記圧力レベルが前記周囲圧力レベルにある間に前記固体出口を開閉し、それによって前記排出シュートの前記気密内部チャンバの内側の前記固体の少なくとも一部が前記気密内部チャンバから前記固体出口を介して前記収集容器に流入することを可能にするように動作可能な収集制御弁と
を備える、エアロックアセンブリ。
【請求項19】
前記固体は、
a)医薬品有効成分、または
b)薬物製品中間体、または
c)薬物製品
から構成される、請求項18に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項20】
前記固体は、
a)前記医薬品有効成分を含有する液体混合物もしくはスラリーを乾燥もしくは部分乾燥させることによって生産された医薬品有効成分、
b)乾燥粉末、または
c)部分乾燥粉末、または
d)固体、または
e)固体-固体混合物、または
f)それらの2つ以上の組み合わせ
から構成される、請求項18に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項21】
前記排出シュートに取り付けられ、前記排出シュート上の前記固体出口と前記収集容器との間の前記流体接続を取り囲み、それによって周囲雰囲気から前記固体出口と前記収集容器との間の前記流体接続を実質的に隔離するように構成された可撓性アイソレータをさらに備える、請求項18に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項22】
前記固体出口は、
a)共通分岐部、収集分岐部、および廃棄物分岐部を備える分流器アセンブリであって、前記収集分岐部は、固体が前記固体出口に接続された前記収集容器にのみ流入することを可能にするように構成され、前記廃棄物分岐部は、固体が前記固体出口に接続された廃棄物容器にのみ流入することを可能にするように構成される分流器アセンブリと、
b)前記共通分岐部、前記収集分岐部、および前記廃棄物分岐部の間のネクサスに位置する分流器であって、前記分流器は、前記分流器の向きに応じて、前記共通分岐部を通過する前記固体の前記流れを前記収集分岐部にのみ入るように、または前記廃棄物分岐部にのみ入るように、または前記収集分岐部と前記廃棄物分岐部の両方に入るように導くように構成される分流器と、
c)前記分流器に機械的に取り付けられ、前記分流器の前記向きを制御するように動作可能な分流器制御スイッチと
を備える、請求項19に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項23】
前記分流器アセンブリに接続され、前記収集容器を取り囲み、それによって前記収集容器が前記固体で充填されている間に前記周囲雰囲気から前記収集容器を隔離するように構成された可撓性アイソレータをさらに備える、請求項20に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項24】
前記分流器アセンブリに接続された前記可撓性アイソレータは、前記収集容器、前記廃棄物容器、またはその両方が前記固体で充填されている間に前記周囲雰囲気から前記収集容器と前記廃棄物容器の両方を隔離するようにさらに構成される、請求項23に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項25】
前記分流器アセンブリは、前記可撓性アイソレータを前記分流器アセンブリに取り付けるための結合システムをさらに備える、請求項24に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項26】
前記結合システムは、
a)前記分流器アセンブリ上の装着プレートと、
b)前記装着プレートの周縁部の周りの溝と、
c)前記可撓性アイソレータの壁における開口部であって、前記開口部は、前記装着プレートの前記周縁部に実質的に一致するサイズおよび形状を有する開口部と、
d)前記開口部に隣接する前記可撓性アイソレータの前記壁の一部に取り付けられた弾性バンドと
を備え、
e)前記装着プレートの前記周縁部の周りの前記溝は、前記弾性バンドと、前記弾性バンドが取り付けられる前記可撓性アイソレータにおける前記開口部に隣接する前記壁の前記一部の両方を受け入れて所定の位置に取り外し可能に保持するように構成される、
請求項25に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項27】
前記結合システムは、前記装着プレートの前記周縁部に取り外し可能に締結されたクランプをさらに備え、それにより前記弾性バンドおよび前記弾性バンドが取り付けられる前記可撓性アイソレータの前記壁の前記一部は、前記クランプの内壁と前記装着プレートの前記周縁部の周りの前記溝との間に挟まれるようになる、請求項26に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項28】
前記排出シュートに接続され、前記排出シュート内の前記固体の量または物理的状態の表示を提供するように構成された排出シュート監視システムをさらに備える、請求項18に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項29】
前記排出シュート監視システムは、
a)センサ、または
b)サイトグラス、または
c)サイトグラスアセンブリ、または
d)サイトグラス窓、
e)ロードセルスケール、または
f)分析プローブ、または
g)それらの2つ以上の組み合わせ
を備える、請求項28に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項30】
前記乾燥デバイスは、薄膜蒸発器、撹拌薄膜蒸発器、拭き取り式膜蒸発器、回転乾燥機、噴霧乾燥機、円錐乾燥機、圧力フィルタ、流体床、またはそれらの2つ以上の組み合わせを備える、請求項18に記載のエアロックアセンブリ。
【請求項31】
乾燥機の製品リザーバが連続真空圧力下にある間に前記乾燥機の前記製品リザーバから医薬品を隔離して収集するための装置であって、
a)(i)内部チャンバ、(ii)前記内部チャンバを囲むハウジング、(iii)前記排出シュートの前記内部チャンバを前記乾燥機の前記製品リザーバに流体接続する製品入口ソレノイド弁、(iv)前記排出シュートの前記内部チャンバを真空源に流体接続する真空供給入口ソレノイド弁、(v)前記排出シュートの前記内部チャンバをガス源に流体接続するガス入口ソレノイド弁、および(vi)前記排出シュートの前記内部チャンバを一次収集容器に流体接続する製品出口ソレノイド弁を備える排出シュートと、
b)前記排出シュートに接続され、指定された量の前記医薬品が前記排出シュートの前記内部チャンバ内にあるときを検出するように構成された排出監視システムと、
c)前記排出シュートの前記内部チャンバ内の測定圧力レベルが前記乾燥機の前記製品リザーバ内に存在する第2の測定圧力レベル以下であるときを示すように構成された圧力計と、
d)マイクロプロセッサ、および前記マイクロプロセッサによって実行可能なプログラム命令を記憶するためのメモリを備えるコンピュータシステムと、
e)前記メモリに記憶され、前記圧力計および前記真空供給入口ソレノイド弁に通信可能に結合された真空供給制御モジュールであって、前記真空供給制御モジュールは、前記マイクロプロセッサによって実行されると、前記マイクロプロセッサに、前記排出シュートの前記真空供給入口ソレノイド弁を自動的に開かせ、前記圧力計が前記排出シュートの前記内部チャンバ内の前記測定圧力レベルが前記乾燥機の前記製品リザーバ内に存在する前記第2の測定圧力レベル以下であることを示すまで、前記真空源が前記内部チャンバからガスを除去することを可能にするプログラム命令を有する真空供給制御モジュールと、
f)前記メモリに記憶され、前記排出監視システムおよび前記製品入口ソレノイド弁に通信可能に結合された製品入口モジュールであって、前記製品入口モジュールは、前記マイクロプロセッサによって実行されると、前記マイクロプロセッサに、(i)前記圧力計が前記排出シュートの前記内部チャンバ内の前記測定圧力レベルが前記乾燥機の前記製品リザーバ内に存在する前記第2の測定圧力レベル以下であることを示す場合、前記排出シュート上の前記製品入口ソレノイド弁を自動的に開かせ、前記製品リザーバ内の前記医薬品の少なくとも一部が前記製品入口ソレノイド弁を通って前記排出シュートの前記内部チャンバに流入することを可能にさせ、(ii)前記排出監視システムが前記指定された量の前記医薬品が前記排出シュート内にあることを検出する場合、前記排出シュート上の前記製品入口ソレノイド弁を自動的に閉じさせるプログラム命令を有する製品入口モジュールと、
g)前記メモリに記憶され、前記排出監視システムおよび前記ガス入口ソレノイド弁に通信可能に結合されたガス制御モジュールであって、前記ガス制御モジュールは、前記マイクロプロセッサによって実行されると、前記マイクロプロセッサに、前記製品入口モジュールが前記製品入口ソレノイド弁を閉じるのに応答して前記排出シュートの前記ガス入口ソレノイド弁を自動的に開かせ、それによって前記圧力ゲージが前記排出シュートの前記内部チャンバ内の前記圧力が周囲圧力レベルに達したことを示すまで、前記ガス源が前記ガス入口ソレノイド弁を通してガスを前記排出シュートの前記内部チャンバに流入させることを可能にするプログラム命令を有するガス制御モジュールと、
h)前記メモリに記憶され、前記排出監視システムおよび前記製品出口ソレノイド弁に通信可能に結合された収集制御モジュールであって、前記収集制御モジュールは、前記マイクロプロセッサによって実行されると、前記マイクロプロセッサに、前記排出監視システムが前記指定された量の前記医薬品が前記排出シュートの前記内部チャンバに位置することを示し、かつ前記圧力計が前記排出シュートの前記内部チャンバ内の前記測定圧力レベルが前記周囲圧力レベルにあることを示すときに前記製品出口ソレノイド弁を自動的に開かせ、それによって前記排出シュートの前記内部チャンバ内に位置する前記医薬品の少なくとも一部を前記内部チャンバから前記製品出口ソレノイド弁を通して前記一次収集容器に流入させるプログラム命令を有する収集制御モジュールと
を備える、装置。
【請求項32】
前記排出シュートに取り付けられ、または前記排出シュート上の前記製品出口ソレノイド弁に取り付けられ、前記排出シュート上の前記製品出口ソレノイド弁と前記一次収集容器との間の前記流体接続を取り囲み、それによって周囲環境から前記製品出口ソレノイド弁と前記一次収集容器との間の前記流体接続を実質的に隔離する可撓性アイソレータをさらに備える、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記医薬品は、
a)医薬品有効成分、または
b)薬物製品中間体、または
c)薬物製品
を備える、請求項31に記載の装置。
【請求項34】
前記医薬品は、
a)前記医薬品有効成分を含有する液体混合物もしくはスラリーを乾燥もしくは部分乾燥させることによって生産された医薬品有効成分、
b)乾燥粉末、または
c)部分乾燥粉末、または
d)固体、または
e)固体-固体混合物、または
f)それらの2つ以上の組み合わせ
を備える、請求項31に記載の装置。
【請求項35】
前記医薬品は、
a)懸濁液、または
b)粘性液体、または
c)スラリー、または
d)固体-固体混合物、または
e)それらの2つ以上の組み合わせ
を備える、請求項31に記載の装置。
【請求項36】
前記排出シュートは、
a)分流器アセンブリであって、
(i)共通チャネル、
(ii)一次出口チャネルであって、前記共通チャネルを前記一次収集容器に流体接続し、前記共通チャネルから前記一次出口チャネルに流入する医薬品が前記一次収集容器にのみ流入するように構成された一次出口チャネル、
(iii)補助出口チャネルであって、前記共通チャネルを補助収集容器に流体接続し、前記共通チャネルから前記補助出口チャネルに流入する医薬品が前記補助収集容器にのみ流入するように構成された補助出口チャネル、および
(iv)前記共通チャネル、前記一次出口チャネル、および前記補助出口チャネルの間のネクサスに位置する分流器ソレノイド弁であって、前記分流器ソレノイド弁は、前記分流器ソレノイド弁内のプランジャの位置に応じて、前記共通チャネルから流出する前記医薬品を前記一次出口チャネルにのみ流入させるように導き、または前記共通チャネルから流出する前記医薬品を前記補助出口チャネルにのみ流入させるように導き、または前記共通チャネルから流出する前記医薬品を前記一次出口チャネルと前記補助出口チャネルの両方に流入させるように導くように構成される分流器ソレノイド弁と
を備える分流器アセンブリと、
b)前記メモリに記憶され、前記排出監視システムおよび前記分流器ソレノイド弁に通信可能に結合された分流器制御モジュールであって、前記分流器制御モジュールは、前記マイクロプロセッサによって実行されると、前記マイクロプロセッサに、前記排出監視システムが所定の量の前記医薬品が前記製品出口を通って前記排出シュートの前記内部チャンバから前記一次収集容器に流入したことを検出する場合、前記プランジャの前記位置を変更させるプログラム命令を有する分流器制御モジュールと
をさらに備える、請求項31に記載の装置。
【請求項37】
前記分流器アセンブリに取り付けられ、前記分流器アセンブリの前記一次出口チャネルと前記一次収集容器との間の前記流体接続を取り囲み、それによって周囲環境から前記一次出口チャネルと前記一次収集容器との間の前記流体接続を実質的に隔離する可撓性アイソレータをさらに備える、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記分流器アセンブリに取り付けられた前記可撓性アイソレータは、前記分流器アセンブリの前記補助出口チャネルと前記補助収集容器との間の前記流体接続を取り囲んで囲み、それによって前記周囲環境から(i)前記分流器アセンブリの前記一次出口チャネルと前記一次収集容器との間の前記流体接続と、(ii)前記分流器アセンブリの前記補助出口チャネルと前記補助収集容器との間の前記流体接続の両方を実質的に隔離するようにさらに構成される、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記可撓性アイソレータを前記分流器アセンブリに取り付けるための結合システムをさらに備える、請求項37に記載の装置。
【請求項40】
前記結合システムは、
a)前記分流器アセンブリ上の装着プレートと、
b)前記装着プレートの周縁部の周りの溝と、
c)前記可撓性アイソレータの壁における開口部であって、前記開口部は、前記装着プレートの前記周縁部に実質的に一致するサイズおよび形状を有する開口部と、
d)前記開口部に隣接する前記可撓性アイソレータの前記壁の一部に取り付けられた弾性バンドと
を備え、
e)前記装着プレートの前記周縁部の周りの前記溝は、前記弾性バンドと、前記弾性バンドが取り付けられる前記可撓性アイソレータにおける前記開口部に隣接する前記壁の前記一部の両方を受け入れて所定の位置に取り外し可能に保持するように構成される、
請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記結合システムは、前記装着プレートの前記周縁部に取り外し可能に締結されたクランプをさらに備え、それにより前記弾性バンドおよび前記弾性バンドが取り付けられる前記可撓性アイソレータの前記壁の前記一部は、前記クランプの内壁と前記装着プレートの前記周縁部の周りの前記溝との間に挟まれるようになる、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記排出監視システムは、
a)センサ、または
b)ロードセルスケール、または
c)分析プローブ、または
d)それらの2つ以上の組み合わせ
を備える、請求項31に記載の装置。
【請求項43】
前記乾燥機は、薄膜蒸発器、撹拌薄膜蒸発器、拭き取り式膜蒸発器、回転乾燥機、噴霧乾燥機、円錐乾燥機、圧力フィルタ、流体床、またはそれらの2つ以上の組み合わせを備える、請求項31に記載の装置。
【請求項44】
乾燥機の製品リザーバが連続真空圧力下にある間に前記乾燥機の前記製品リザーバから医薬品を収集するために排出シュートを使用する方法であって、前記排出シュートは、(i)内部チャンバ、(ii)前記内部チャンバを囲むハウジング、(iii)前記排出シュートの前記内部チャンバを前記乾燥機の前記製品リザーバに流体接続する製品入口弁、(iv)前記排出シュートの前記内部チャンバを真空源に流体接続する真空供給入口弁、(v)前記排出シュートの前記内部チャンバをガス源に流体接続するガス入口弁、および(vi)前記排出シュートの前記内部チャンバを一次収集容器に流体接続する製品出口弁を備え、前記方法は、
a)圧力計を用いて、前記排出シュートの前記内部チャンバ内の圧力レベルを検出するステップと、
b)前記排出シュートの前記真空供給入口弁を開くステップと、
c)前記圧力計が前記排出シュートの前記内部チャンバ内の前記圧力が前記乾燥機の前記製品リザーバ内に存在する前記連続真空圧力以下であることを検出するまで、前記真空供給入口弁を介して前記内部チャンバからガスを除去するように前記真空源を作動させるステップと、
d)前記圧力計が前記排出シュートの前記内部チャンバ内の前記測定圧力レベルが前記乾燥機の前記製品リザーバ内に存在する前記連続真空圧力以下であることを示す間に前記排出シュート上の前記製品入口弁を開くステップと、
e)前記製品リザーバ内の前記医薬品の少なくとも一部を前記製品入口を通して前記排出シュートの前記内部チャンバに通過させるステップと、
f)前記排出シュート上の前記製品入口弁を閉じるステップと、
g)前記排出シュートの前記ガス入口弁を開くステップと、
h)前記圧力計が前記排出シュートの前記内部チャンバ内の前記圧力が周囲圧力レベルに達したことを示すまで、前記ガス入口弁を介してガスを前記排出シュートの前記内部チャンバに押し込むように前記ガス源を作動させるステップと、
i)前記圧力計が前記排出シュートの前記内部チャンバ内の圧力が前記周囲圧力レベルにあることを示す間に前記製品出口弁を開くステップと、
j)前記排出シュートの前記内部チャンバ内に位置する前記医薬品の少なくとも一部を前記内部チャンバから流出させ、前記製品出口弁を通して前記一次収集容器に前記医薬品を収集するステップと
を含む、方法。
【請求項45】
可撓性アイソレータを前記排出シュートに取り付けて前記排出シュート上の前記製品出口弁と前記一次収集容器との間の前記流体接続を取り囲み、周囲環境から前記製品出口弁と前記一次収集容器との間の前記流体接続を実質的に隔離するステップをさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記医薬品は、
a)医薬品有効成分、または
b)薬物製品中間体、または
c)薬物製品
を備える、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記医薬品は、
a)前記医薬品有効成分を含有する液体混合物もしくはスラリーを乾燥もしくは部分乾燥させることによって生産された医薬品有効成分、
b)乾燥粉末、または
c)部分乾燥粉末、または
d)固体、または
e)固体-固体混合物、または
f)それらの2つ以上の組み合わせ
を備える、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
前記医薬品は、
a)懸濁液、または
b)粘性液体、または
c)スラリー、または
d)固体-固体混合物、または
e)それらの2つ以上の組み合わせ
を備える、請求項44に記載の方法。
【請求項49】
a)分流器アセンブリを前記排出シュートおよび前記一次収集容器に取り付けるステップであって、前記分流器アセンブリは、
(i)前記排出シュートの前記製品出口に流体接続され、前記製品出口を通って前記排出シュートの前記内部チャンバから流出する前記医薬品を受け入れるように構成された共通チャネル、
(ii)一次出口チャネルであって、前記共通チャネルを前記一次収集容器に流体接続し、前記一次出口チャネルに流入する任意の医薬品が前記一次収集容器にのみ流入するように構成された一次出口チャネル、
(iii)補助出口チャネルであって、前記共通チャネルを補助収集容器に流体接続し、前記補助出口チャネルに流入する任意の医薬品が前記補助収集容器にのみ流入するように構成された補助出口チャネル、
(iv)前記共通チャネル、前記一次出口チャネル、および前記補助出口チャネルの間のネクサスに位置する分流器であって、前記分流器は、前記分流器の向きに応じて、前記共通チャネルを通過する前記医薬品を前記一次出口チャネルを通して、前記補助出口チャネルを通して、または前記一次出口チャネルと前記補助出口チャネルの両方を通して導くように構成される分流器、ならびに
(v)分流器制御部
を備えるステップと、
b)前記分流器の前記向きを変更するように前記分流器制御部を動作させ、それによって前記排出シュートの前記内部チャンバから前記分流器アセンブリに流入する前記医薬品が前記分流器アセンブリの一次出口チャネル、前記分流器アセンブリの前記補助出口チャネル、またはその両方に入るかどうかを制御するステップと
をさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項50】
a)前記排出シュートの前記内部チャンバに入る前記医薬品を監視し、前記医薬品が前記医薬品についての指定された要件を満たすことを決定するステップと、
b)前記分流器制御部を動作させて前記分流器の前記向きを変更し、前記排出シュートの前記内部チャンバから前記分流器アセンブリに流入する前記医薬品を一次出口チャネルにのみ入るようにするステップと
をさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
a)前記排出シュートの前記内部チャンバに入る前記医薬品を監視し、前記医薬品が前記医薬品についての指定された要件を満たさないことを決定するステップと、
b)前記分流器制御部を動作させて前記分流器の前記向きを変更し、前記排出シュートの前記内部チャンバから前記分流器アセンブリに流入する前記医薬品を補助出口チャネルにのみ入るようにするステップと
をさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
可撓性アイソレータを前記分流器アセンブリに取り付けて前記分流器アセンブリの前記一次出口チャネルと前記一次収集容器との間の前記流体接続を取り囲み、それによって周囲環境から前記一次出口チャネルと前記一次収集容器との間の前記流体接続を実質的に隔離するステップをさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項53】
前記可撓性アイソレータを前記分流器アセンブリに取り付けて前記分流器アセンブリの前記補助出口チャネルと前記補助収集容器との間の前記流体接続を取り囲んで囲み、それによって前記周囲環境から(i)前記分流器アセンブリの前記一次出口チャネルと前記一次収集容器との間の前記流体接続と、(ii)前記分流器アセンブリの前記補助出口チャネルと前記補助収集容器との間の前記流体接続の両方を実質的に隔離するステップをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
結合システムを使用して前記可撓性アイソレータを前記分流器アセンブリに取り付けるステップをさらに含み、前記結合システムは、
a)前記分流器アセンブリ上の装着プレートと、
b)前記装着プレートの周縁部の周りの溝と、
c)前記可撓性アイソレータの壁における開口部であって、前記開口部は、前記装着プレートの前記周縁部に実質的に一致するサイズおよび形状を有する開口部と、
d)前記開口部に隣接する前記可撓性アイソレータの前記壁の一部に取り付けられた弾性バンドと
を備え、
e)前記装着プレートの前記周縁部の周りの前記溝は、前記弾性バンドと、前記弾性バンドが取り付けられる前記可撓性アイソレータにおける前記開口部に隣接する前記壁の前記一部の両方を受け入れて所定の位置に取り外し可能に保持するように構成される、
請求項53に記載の方法。
【請求項55】
クランプを前記装着プレートの前記周縁部に取り外し可能に締結し、それにより前記弾性バンドおよび前記弾性バンドが取り付けられる前記可撓性アイソレータの前記壁の前記一部は、前記クランプの内壁と前記装着プレートの前記周縁部の周りの前記溝との間に挟まれるようになるステップをさらに含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記乾燥機は、薄膜蒸発器、撹拌薄膜蒸発器、拭き取り式膜蒸発器、回転乾燥機、噴霧乾燥機、円錐乾燥機、圧力フィルタ、流体床、またはそれらの2つ以上の組み合わせを備える、請求項44に記載の方法。
【請求項57】
前記製品入口弁は、ボール弁またはバタフライ弁を備える、請求項44に記載の方法。
【請求項58】
前記ボール弁は、フルポートボール弁を備える、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記製品出口弁は、バタフライ弁を備える、請求項44に記載の方法。
【請求項60】
前記排出シュートを前記乾燥機の前記製品リザーバに取り付けるステップをさらに含む、請求項44に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬物製造生産ラインにおいて、薄膜蒸発器などの乾燥デバイスから、医薬品有効成分(「API」)、薬物製品、および薬物製品中間体を含む医薬品の乾燥粉末形態などの固体を除去するためのシステム、方法、および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医薬品の工業規模の製造および包装のために、API、薬物製品(APIおよび賦形剤を備える)、または薬物製品中間体の液体混合物またはスラリーを最初に調製し、次いで液体混合物またはスラリーを加熱、乾燥、および/または蒸発ステップに通して液体のすべて(または大部分)を除去することが必要または望ましいときがある。このプロセスは、APIの微粒子化またはナノサイズ粒子を含有するAPI、薬物製品、または薬物製品中間体の乾燥粉末形態を生産することができる。API、薬物製品、または薬物製品中間体の乾燥粉末形態は、化学的および物理的安定性の増加、ならびに従来の錠剤およびカプセルを介した経口投与に対してより高い能力を有する傾向がある。加熱、乾燥、および/または蒸発ステップは、液体混合物またはスラリーを薄膜蒸発器の蒸発器などの乾燥デバイスの乾燥空間に供給し、液体混合物およびスラリーのより揮発性の液体構成要素が蒸発し、固体粒子から留去あるいは分離され、次いで蒸気として乾燥空間から除去され、それによってAPIを含有する医薬品の所望の乾燥粉末形態のみを乾燥空間に残すように、十分な量だけ乾燥空間内の温度を上昇させることを必要とすることが多い。しかし、固体粒子から液体構成要素を分離するために、必ずしも熱(または熱源)を使用する必要はない。使用される溶媒の蒸気圧に応じて、(温度を上昇させることなく)乾燥空間内の真空圧力を低下させることは、乾燥空間から蒸気として液体構成要素を分離して除去するのを達成するのに十分であり得る。
【0003】
ほとんどの場合、乾燥デバイスの乾燥空間は実質的に密閉され、液体の沸点を可能な限り低く保つために真空条件下で(すなわち、標準雰囲気圧力未満の空気圧で)動作する。沸点を低く保つことは、典型的には、処理されるAPI、薬物製品、薬物製品中間体、または原薬の分解を最小限に抑える。また、これにより(1)乾燥ステップのかなりの量の時間、(2)場合によってはより高い沸点を満たすために乾燥空間を加熱するのに必要な相当な量のエネルギー、ならびに(3)場合によっては極端な真空条件および/またはかなり高い量の熱に耐えることが可能でなければならない加熱機器に対するかなりの量の摩耗および裂け目を節約することができる。
【0004】
しかし、工業規模では、真空加圧条件下で液体混合物を乾燥させることを含むプロセスを使用して医薬品を製造および包装することに関連するいくつかの重大な欠点がある。1つには、液体および乾燥構成要素の最良かつ最も効率的な分離を達成するために乾燥機に存在しなければならない真空加圧雰囲気(すなわち、真空)を破壊することなく、(乾燥医薬品が製造または包装プロセスにおいて次のステップに移動することができるように)乾燥機の真空加圧容器から乾燥医薬品を除去することが非常に困難または不可能であることが多い。したがって、十分な量の医薬品が乾燥されて粉末を形成し、乾燥機から除去する準備ができているときはいつでも、乾燥機の動作を一時的に停止しなければならず、乾燥機内の真空加圧容器を一時的に減圧しなければならず(すなわち、雰囲気圧力レベルに上げられる)、その結果、医薬品の蓄積された乾燥粉末形態を乾燥機から安全に収集することができる。
【0005】
典型的には、乾燥動作を停止または一時停止するには、乾燥動作に関連する上流および下流の動作、例えば液体混合物またはスラリーを乾燥機に供給する動作、乾燥ステップの後に来るAPI、薬物製品、または薬物製品中間体の乾燥粉末形態を袋詰めおよび包装する動作、ならびに医薬品生産ラインのいくつかの他のステップまたは動作を潜在的に停止または一時停止する動作の一部またはすべても停止または一時停止する必要がある。これにより、生産プロセス全体が遅くなる。さらに悪いことに、乾燥機からの乾燥医薬品の安全な除去に対応するために医薬品生産ラインを繰り返し一時停止および再開することは、通常、医薬品が連続的に生産されるのではなく、バッチでしか生産することができないことを意味する。バッチ処理は、ほとんどの場合、(連続生産と比較して)薬物製造業者が相当な量の機会、時間、および費用を失うことになり、しばしば、個別のバッチで生産ラインから医薬品を除去することに関連する汚染のリスクの増加に生産ライン上の医薬品およびオペレータが曝される。
【0006】
バッチでの薬物の製造および包装とは異なり、連続的な薬物製造および包装は、生産ラインから最終製品の個別のバッチを除去するためにラインを一時停止または停止することなく医薬品の全ロットを生産することを可能にする。このように、乾燥粉末形態の医薬品の連続生産および包装は、例えば、より低いコスト、市場需要に応じた生産速度に対するより迅速な制御、より短い生産時間、より一貫した出力、ならびにより厳格な試験および監視による製品品質保証の潜在的な向上を含む多くの利点を提供する。これらおよび他の利点のために、医薬品の連続製造および包装は、医薬品製造業界において、絶対に必要な要件ではないにしても、重要な目的であるとますます考えられている。
【0007】
バッチ処理によるか連続処理によるかにかかわらず、工業規模で乾燥粉末形態の医薬品を製造する会社は、特に製造または処理されている薬物製品、薬物製品中間体、または原薬がヒトに有害または毒性であると考えられる場合、医薬品の潜在的な汚染、周囲環境の潜在的な汚染、ならびにヒトのオペレータおよびスタッフの潜在的な汚染のリスクを防止、低減、または排除するために極めて慎重でなければならない。これらのリスクを低減および回避するために、工業規模で乾燥粉末形態の医薬品を製造することは、クリーンルーム環境で特定の動作またはステップを実施することを含むことが多く、また、オペレータが、薬物、薬物副産物、溶媒、抗溶媒、および賦形剤への過剰なヒト曝露を防止するために、呼吸装置および保護服、例えば手袋またはカバーオールなどの個人用保護具(PPE)を使用することを必要とする場合がある。クリーンルームは、しばしば「グレードC分類」空間として認定される必要がある。
【0008】
従来のグレードC分類空間は、構築、維持、および運用するのに極めて高価(典型的には、数百万ドルの費用がかかる)である場合があり、必要な物理的空間に関して、製造施設内で膨大なフットプリントを占める可能性がある。汎用製品との競争が激しくなり、不動産のコストが認識され続け、医薬品の価格管理が求められるようになるにつれて、医薬品業界における企業は、従来のクリーンルームよりも小さいフットプリントを占めながら、従来のクリーンルームと同じまたはより良好な安全条件を提供する封じ込めシステムおよびプロセスを開発および使用し、従来のクリーンルームよりも費用および時間がかからない封じ込めシステムおよびプロセスを実施して運用および維持することがかなり有利になりつつある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施形態は、乾燥デバイスに存在する真空加圧条件を破壊することなく、薬物製造生産ラインに薄膜蒸発器などの乾燥デバイスからの乾燥固体などの医薬品を収集するための内蔵装置および方法を提供する。したがって、装置および方法は、乾燥デバイスの連続動作、ならびに乾燥デバイスの上流および下流の乾燥医薬品の連続処理および包装を可能にし、容易にする。より具体的には、本発明の装置および方法は、プロセストレインの乾燥ユニット内の真空圧力を維持することを容易にし、乾燥ユニットの外側のプロセストレイン内の他の構成要素を一時的に加圧することを可能にする。乾燥ユニット内の真空条件を破壊することなく、プロセストレインの選択的構成要素内の真空圧力を一時的に除去および回復する能力を有することは、乾燥ユニットの動作を停止することなく、生産ラインからの乾燥粉末製品の収集および除去を可能にするので有益である。有利には、システムは、所望の量の乾燥粉末が収集されて収集容器に移動された後、所望に応じて、すべての重要な構成要素における真空条件の回復を可能にする。これらの実施形態はまた、従来のクリーンルームよりも小さいフットプリントを占め、構築、維持、および動作のために従来のクリーンルームよりも少ない費用および時間を必要とする安全に収容された環境で、乾燥粉末医薬品の製造、処理、および取り扱いを可能にする。
【0010】
一実施形態では、本発明は、製品リザーバが連続真空圧力下にある間に医薬品乾燥デバイス(すなわち、乾燥機)の製品リザーバから医薬品を収集するための装置を提供する。装置は、排出シュートと、真空供給制御弁と、製品入口弁と、ガス制御弁と、収集制御弁とを備える。排出シュートは、実質的に気密な内部チャンバと、気密内部チャンバを実質的に囲むハウジングと、排出シュートの気密内部チャンバを真空源に流体接続する真空供給入口と、気密内部チャンバを乾燥機の製品リザーバに流体接続する固体入口と、気密内部チャンバをガス源に流体接続するガス入口と、気密内部チャンバを収集容器に流体接続する固体出口とを備える。入口および出口は、乾燥機から排出シュートを通して乾燥医薬品を移動させながら、ガスを排出シュートに除去または流入させて排出シュートを効果的に減圧および再加圧するために、それらの入口および出口に接続された制御弁の動作によって開閉することができる。制御弁は、手動で動作されてもよく、あるいは、電子制御信号を生成し、電流に応答して弁を作動させるための機械的力を発生するデバイスに送信するようにプログラムされたコンピュータシステムによって自動的に作動されてもよい。
【0011】
排出シュートを減圧および再加圧するステップと、排出シュートを通して乾燥医薬品を移動させるステップは、乾燥機の真空加圧条件が中断または破壊されないように、時間的に調整された方式で行われる。特定の実施形態では、排出シュートは、排出シュートから流出する乾燥粉末の一部を第2の(または補助)収集容器に迂回させる選択肢をオペレータに与えるように構成された分流器アセンブリをさらに備える。
【0012】
いくつかの実施形態では、本発明の装置はまた、排出シュートに取り付けられた可撓性アイソレータを含み、これは、排出シュート上の製品出口と一次収集容器との間の流体接続を囲んで取り囲み、それによって周囲環境から製品出口と一次収集容器との間の流体接続を実質的に隔離するように構成される。
【0013】
本発明の別の実施態様では、製品リザーバが連続真空圧力下にある間に乾燥デバイスの製品リザーバから固体を収集するためのエアロックアセンブリが提供される。一般に、エアロックアセンブリは、排出シュートと、真空供給制御弁と、製品入口弁と、ガス制御弁と、収集制御弁とを備える:
本発明のさらに別の実施態様では、乾燥機の製品リザーバが連続真空圧力下にある間に乾燥機の製品リザーバから乾燥医薬品を収集するための自動収集システムが提供される。一般に、自動収集システムは、コンピュータシステムと、少なくとも1つの入力/出力ブロックと、排出シュートと、一次収集容器と、アイソレータとを備える。典型的には、排出シュートは、排出シュートの一端から排出シュートの反対側の端部に延びる実質的に連続した通路を形成するように直列に接続された複数の衛生スプールチューブを備える。好ましくは、排出シュートを備える衛生スプールチューブの少なくともいくつかは、例えば、圧力センサ、温度センサ、接触および非接触赤外線(IR)およびフーリエ変換赤外線(FTIR)ラメン分光測定センサ、ならびに製品高さまたはレベルセンサなど、様々な測定を行うためのセンサ機器を接続するための内蔵計装ポートを有する。
【0014】
さらに別の実施態様では、本発明の特定の実施形態は、乾燥機の製品リザーバが連続真空圧力下にある間に乾燥機の製品リザーバから医薬品を収集するために排出シュートを使用する方法を提供する。方法は、
a)圧力計を用いて、排出シュートの内部チャンバ内の測定圧力レベルを検出するステップと、
b)排出シュートの真空供給入口弁を開くステップと、
c)圧力計が排出シュートの内部チャンバ内の圧力が乾燥機の製品リザーバ内に存在する連続真空圧力以下であることを検出するまで、真空供給入口弁を介して内部チャンバからガスを除去するように真空源を作動させるステップと、
d)圧力計が排出シュートの内部チャンバ内の測定圧力レベルが乾燥機の製品リザーバ内に存在する連続真空圧力以下であることを示す間に排出シュート上の製品入口弁を開くステップと、
e)製品リザーバ内の医薬品の少なくとも一部を製品入口を通して排出シュートの内部チャンバに流入させるステップと、
f)排出シュート上の製品入口弁を閉じるステップと、
g)排出シュートのガス入口弁を開くステップと、
h)圧力計が排出シュートの内部チャンバ内の圧力が周囲圧力レベルに達したことを示すまで、ガス入口弁を介してガスを排出シュートの内部チャンバに押し込むようにガス源を作動させるステップと、
i)圧力計が排出シュートの内部チャンバ内の圧力が周囲圧力レベルにあることを示す間に製品出口弁を開くステップと、
j)排出シュートの内部チャンバ内に位置する医薬品の少なくとも一部を内部チャンバから製品出口弁を通して一次収集容器に流入させるステップと
を含む。
【0015】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の好ましい実施形態を示し、説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態による医薬品収集装置の一例の正面斜視図である。
【
図2】
図1に示す例示的な医薬品収集装置の左側斜視図である。
【
図3】
図1に示す例示的な医薬品収集装置の製品入口および製品入口制御弁構成要素のより詳細な斜視図であり、製品入口制御弁は、開位置に回されている。
【
図4】
図1に示す例示的な医薬品収集装置の製品入口、製品入口制御弁、およびサイトグラスアセンブリ構成要素のより詳細な斜視図であり、製品入口制御弁は、閉位置に回されている。
【
図5】
図1に示す例示的な医薬品収集装置の真空供給入口、真空供給制御弁、ガス入口、およびガス制御弁構成要素のより詳細な斜視図であり、真空制御弁は開いており、ガス制御弁は閉じている。
【
図6】
図1に示す例示的な医薬品収集装置の真空供給入口、真空供給制御弁、ガス入口、およびガス制御弁構成要素のより詳細な斜視図であり、真空制御弁は閉じており、ガス制御弁は開いている。
【
図7】
図1に示す例示的な医薬品収集装置における分流器アセンブリ、および可撓性アイソレータを分流器アセンブリに取り付けるための例示的な結合システムの斜視左側面図であり、結合システムは、単一の装着プレートと、単一の装着プレートの周縁の周りの溝と、溝内に可撓性アイソレータの内蔵Oリングを保持するように配置された弾性バンドとを備える。
【
図8】
図7に示す分流器アセンブリおよび例示的な結合システムの斜視正面図、ならびに結合システムの装着リングの周縁に締結された装着リングクランプの拡大図である。
【
図9】本発明の医薬品収集装置の例示的な実施形態に従って配置された、分流器アセンブリの一次および補助出口チャネル、製品出口、および収集制御弁、ならびに可撓性アイソレータの左側の斜視左側面図である。
【
図10】可撓性アイソレータの内側から医薬品で充填された一次および/または補助収集容器を取り外すことを容易にする、可撓性アイソレータに取り付けられた排出ポートを示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態による医薬品収集装置の主要な構成要素のいくつかの斜視図を例として示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)である。
【
図12】
図11に示す例示的な医薬品収集装置の断面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)である。
【
図13A】
図11に示す例示的な医薬品収集装置の左側面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)である。
【
図13B】
図13Aに示す例示的な医薬品収集装置の切断線E-Eに沿った断面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)である。
【
図14A】
図11に示す例示的な医薬品収集装置の右側面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)である。
【
図14B】
図14Aに示す例示的な医薬品収集装置の切断線F-Fに沿った断面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)である。
【
図14C】
図14Bに示す例示的な医薬品収集装置の切断線Gに沿った断面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)である。
【
図15】
図11に示す例示的な医薬品収集装置の可撓性アイソレータおよび内蔵Oリング構成要素の等角図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)である。
【
図16】
図15の可撓性アイソレータを
図11に示す例示的な医薬品収集装置における分流器アセンブリに取り付けるための代替の結合システムの等角図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)であり、結合システムは、単一の装着プレートの代わりに、2つの別々の装着プレートを備え、
図15に示す可撓性アイソレータのOリングは、2つの装着プレートの間に挟まれている。
【
図17A】
図16に示す代替の結合システムの左側面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)である。
【
図17B】
図17Aに示す代替の結合システムの切断線M-Mに沿った断面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)である。
【
図18】本発明の一実施形態に従って構築された医薬品収集装置を使用して乾燥デバイスから乾燥固体を収集する方法を行うために使用することができるステップを示す高レベル流れ図である。
【
図19】本発明の一実施形態による乾燥デバイスから固体を収集するための自動収集システムの高レベル概略図である。
【
図20】本発明の一実施形態による、ソレノイド弁におけるソレノイドコイルを作動させてソレノイド弁を開閉するように構成された、電気信号を生成して入力/出力ボードに送信するように構成されたコンピュータシステムのアーキテクチャを例として示す高レベルブロック図である。
【
図21】自動収集システムの一実施形態に従って動作して制御信号を生成および送信し、固体収集システムにおけるソレノイド弁を作動、開閉するように構成されたコンピュータシステムによって実施することができるアルゴリズムのステップを例として図示する高レベル流れ図である。
【
図22】自動収集システムの一実施形態に従って動作して制御信号を生成および送信し、固体収集システムにおけるソレノイド弁を作動、開閉するように構成されたコンピュータシステムによって実施することができるアルゴリズムのステップを例として図示する高レベル流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の実施形態の例について、ある程度詳細に説明する。特に、以下に記載され、図面に示す例示的な実施形態は、本発明またはその実施形態もしくは均等物の範囲を限定することを意味するものではない。
【0018】
一実施形態では、本発明は、製品リザーバが連続真空圧力下にある間に医薬品乾燥デバイス(すなわち、乾燥機)の製品リザーバから医薬品を収集するための装置を提供する。この実施形態では、装置は、排出シュートと、真空供給制御弁と、製品入口弁と、ガス制御弁と、収集制御弁とを備える。排出シュートは、乾燥機に流体接続され、より具体的には、乾燥機内の製品リザーバに流体接続される。乾燥機は、液体混合物またはスラリーの湿潤構成要素から前記液体混合物またはスラリーの乾燥構成要素を分離するために一般的に使用される様々な異なるデバイスのいずれか1つを備えることができ、限定はしないが、薄膜蒸発器、撹拌薄膜蒸発器、拭き取り式膜蒸発器、回転乾燥機、噴霧乾燥機、円錐乾燥機、圧力フィルタ、流体床、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含む。排出シュートは、排出シュート内に実質的に中空の内部チャンバ(または空隙)を画定するハウジング(すなわち、1つまたは複数の外壁によって形成された外側シェルまたはジャケット)を有する。ハウジングは、ある程度の量の過剰な液体および/または水分が蒸発した後、あるいは乾燥機に入れられた液体混合物またはスラリーから分離された後、乾燥機内の製品リザーバから排出された乾燥または部分乾燥粉末を受け入れて保持するように構成される。液体または水分のすべてが、乾燥機に入れられた液体混合物またはスラリー中の固体粒子から蒸発または分離されていることは重要ではない。
【0019】
これに関連して、「製品リザーバ」という用語は、過剰な液体および/または水分が乾燥機の動作によって液体混合物またはスラリーから除去された後に固体または他の濃縮物が収集されて排出のために保持される、乾燥機内の任意の領域、空間、タンク、チューブ、または区画を意味する。例えば、場合によっては、製品リザーバは、薄膜蒸発器内の蒸発器タンク、蒸発器タンクに接続された排出ノズル、またはその両方を備えることができるが、これは、これらが、液体混合物またはスラリーが過剰な液体または水分を除去するために乾燥された後に乾燥粉末または濃縮物が収集または蓄積される薄膜蒸発器内の場所であるためである。乾燥機の製品リザーバに収集された医薬品は、医薬品有効成分、薬物製品中間体、または薬物製品を備えてもよい。医薬品は、限定はしないが、医薬品有効成分を含有する液体混合物またはスラリーを乾燥または部分乾燥することによって生産された医薬品有効成分、そのような医薬品有効成分を含有する医薬品組成物、乾燥粉末、部分乾燥粉末、固体、固体-固体混合物、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含む様々な異なる形態で存在し得る。医薬品はまた、懸濁液、粘性液体、スラリー、固体-液体混合物、またはそれらの2つ以上の組み合わせとして存在してもよい。
【0020】
排出シュートは、乾燥医薬品およびガスが内部チャンバに出入りすることを可能にするように構成されたいくつかの入口および出口を有する。これらの入口および出口は、典型的には、(1)排出シュートの内部チャンバを乾燥機の製品リザーバに流体接続する製品入口と、(2)排出シュートの内部チャンバを真空源に流体接続する真空供給入口と、(3)排出シュートの内部チャンバをガス源に流体接続するガス入口と、(4)排出シュートの内部チャンバを排出シュートの製品出口に取り外し可能に接続され得る一次収集容器に流体接続し、乾燥医薬品固体をパッケージに「捕捉」および/またはバンドルする製品出口とを含む。
【0021】
適切には、排出シュート上の入口および出口は、それらの入口および出口に接続された前述の弁の動作によって開閉され得る。例えば、真空供給制御弁は、排出シュートの真空供給入口に接続され、真空供給入口が排出シュートの内部チャンバに流体接続されている場所とは反対側の真空供給入口に接続された真空源の動作によって、真空供給入口を通して排出シュートの内部チャンバからのガスの吸引を開始するために排出シュート上の真空供給入口を開くように(手動および/または自動手段によって)動作することができる。他の入口および出口のすべてが他の弁によって閉鎖されているときに内部チャンバは実質的に気密であるため、真空供給源によって真空供給入口を介して内部チャンバからガスを除去すると、内部チャンバ内の空気圧が低下し、内部チャンバ内に真空条件(負の空気圧)が生じる。好ましくは、内部チャンバ内の圧力レベルが乾燥機の製品リザーバ内に存在する真空条件の圧力レベル以下になるまで低減されるように、十分な量のガスが内部チャンバから除去される。所望の真空条件が内部チャンバ内で達成されると、真空供給制御弁を(手動または自動手段によって)動作させて真空供給入口を閉じることができる。
【0022】
排出シュートの内部チャンバ内の圧力レベルが乾燥機の製品リザーバに存在する真空条件以下である場合、真空供給制御弁は閉じられて真空供給入口を遮断し、製品入口弁は開かれて乾燥機の製品リザーバを排出シュートの内部チャンバに流体接続する製品入口を開く。製品入口を開くことにより、乾燥プロセス中に乾燥機の製品リザーバ内に収集された乾燥粉末の一部またはすべてが、製品リザーバから製品入口を通って排出シュートの内部チャンバに(典型的には重力により)流入することが可能になる。有利には、製品入口を開くことができ、製品リザーバ内に存在する真空条件(負の空気圧レベル)を破壊することなく、医薬品を乾燥機の製品リザーバから排出シュートに移動させることができる。これは、乾燥機の製品リザーバを排出シュートに接続する製品入口が開いている間、乾燥機の動作を中断する必要がないことを意味する。
【0023】
十分な、最大の、または指定された量の医薬品が製品リザーバから排出シュートの内部チャンバに流入すると、排出シュート上の製品入口に接続された製品入口弁が動作して(または自動的に作動して)排出シュートの製品入口を閉じ、それによって製品リザーバから排出シュートの内部チャンバへの医薬品の流入を停止する。
【0024】
乾燥医薬品の少なくとも一部が排出シュートの内部チャンバに流入したとき、ガス入口に接続されたガス制御弁が動作して排出シュート上のガス入口を開き、それによって、例えば、窒素などのガスがガス源の動作によってガス入口を通って排出シュートの内部チャンバに流入することを可能にする。内部チャンバへのガスの流れは、内部チャンバ内の圧力レベルが周囲圧力レベルに戻るように内部チャンバを再加圧する。周囲圧力レベルは、重力を使用して、内部チャンバ内の医薬品が製品出口を通って内部チャンバの底端から排出シュートの底部に接続された一次収集容器に流入するように誘起することを容易にする。内部チャンバから一次収集容器への医薬品の重力誘起流を開始するために、排出シュートの製品出口に接続された収集制御弁が開かれて製品出口を閉塞解除する。収集制御弁は、排出シュートの内部チャンバの内側の所望の量の医薬品が製品出口を通過して一次収集容器に入るまで開いたままである。
【0025】
前述の制御弁は、限定はしないが、いくつか例を挙げると、ソレノイド弁、バタフライ弁、ボール弁、またはフルポートボール弁を含む、様々な異なるタイプの従来の弁のいずれか1つを備えてもよい。
【0026】
特定の実施形態では、排出シュートは、排出シュートから流出する乾燥粉末の一部を第2の(または補助)収集容器に迂回させる選択肢をオペレータに与えるように構成された分流器アセンブリをさらに備える。場合によっては、乾燥粉末医薬品の一部を、一次収集容器に流入させる代わりに第2の収集容器に迂回させる理由は、オペレータが観察、検査、センサ測定、または何らかの他の手段によって、必要なまたは所望の構造、乾燥状態、粒子サイズなどの必要なまたは所望の特性を欠いていると決定した乾燥粉末製品を一次収集容器から物理的に分離するためであり、したがって廃棄物として廃棄されるべきである。他の場合には、一次収集容器が満杯であり、したがって取り外して交換する必要があるとき、乾燥医薬品の一部を第2の(または補助)収集容器に迂回させることが必要または望ましい場合がある。
【0027】
したがって、いくつかの実施形態における分流器アセンブリは、共通チャネルと、一次出口チャネルと、補助出口チャネルと、分流器と、分流器コントローラとを備える。共通チャネルを一次収集容器に流体接続する一次出口チャネルは、共通チャネルから一次出口チャネルに流入する任意の医薬品が一次収集容器にのみ流入するように構成される。共通チャネルを補助収集容器に流体接続する補助出口チャネルは、補助出口チャネルに流入する任意の医薬品が補助収集容器にのみ流入するように構成される。分流器アセンブリの共通チャネル、一次出口チャネル、および補助出口チャネルは、排出シュートの内部チャンバの下部を構成する。換言すれば、排出シュートの内部チャンバの下部は、共通チャネルを画定し、次いで共通チャネルは、分流器アセンブリの一次出口チャネルおよび補助出口チャネルを画定するために2つのチャネルに「分割」する。共通チャネル、一次出口チャネル、および補助出口チャネルの間のネクサスに位置する分流器は、分流器の向きに応じて、共通チャネルから出て行く医薬品を一次出口チャネルにのみ流入させるように、または補助出口チャネルにのみ流入させるように、または一次出口チャネルと補助出口チャネルの両方に流入させるように導く一種のゲートとして機能するように構成される。分流器はまた、以下でより詳細に説明するように、ソレノイド弁を備えてもよい。
【0028】
共通チャネル、一次出口チャネル、および補助出口チャネルの間のネクサスで分流器に機械的に(または電気機械的に)接続された分流器コントローラは、分流器の向きを制御するように動作可能である。本発明の特定の実施形態は、特許請求される発明の範囲から逸脱することなく、乾燥医薬品を3つ以上の収集容器に迂回させるように構成された3つ以上の出口チャネルを有する分流器アセンブリを備えることができることが理解されよう。
【0029】
いくつかの実施形態では、本発明の装置は、排出シュートに取り付けられた可撓性アイソレータをさらに備え、これは、排出シュート上の製品出口と一次収集容器との間の流体接続を囲んで取り囲み、それによって周囲環境から製品出口と一次収集容器との間の流体接続を実質的に隔離するように構成される。装置が一次収集容器と補助収集容器の両方を含む場合、分流器アセンブリに取り付けられた可撓性アイソレータは、(i)分流器アセンブリの一次出口チャネルと一次収集容器との間の流体接続と、(ii)分流器アセンブリの補助出口チャネルと補助収集容器との間の流体接続の両方を取り囲み、囲み、かつ保護するように構成されてもよい。
【0030】
任意選択で、本発明の実施形態はまた、可撓性アイソレータを分流器アセンブリに取り付けるための結合システムを含むことができる。例示的な結合システムは、例えば、分流器アセンブリ上の装着プレートと、装着プレートの周縁部の周りの溝と、可撓性アイソレータの壁における開口部であって、開口部は、装着プレートの周縁部に実質的に一致するサイズおよび形状を有する開口部と、開口部に隣接する可撓性アイソレータの壁の一部に取り付けられた弾性バンド(または「Oリング」)とを含んでもよい。装着プレートの周縁部の周りの溝は、弾性バンド(装着プレートの周縁部の周りに嵌合するように引き伸ばされる)と、弾性バンドが取り付けられる可撓性アイソレータにおける開口部に隣接する可撓性アイソレータの壁の一部の両方を受け入れて所定の位置に取り外し可能に保持するように構成される。クランプが装着プレートの周縁部に取り外し可能に締結されてもよく、それにより弾性バンドおよび弾性バンドが取り付けられる可撓性アイソレータの壁の一部は、クランプの内壁と装着プレートの周縁部の周りの溝との間に挟まれるようになり、したがって弾性バンド(ならびに可撓性アイソレータの上部における開口部の縁部)が溝に入れられたままであり、可撓性アイソレータの開口部が装着プレートに締結されている間に開口部を通過することによって浮遊粒子が可撓性アイソレータから逃げることができないことを確実にする。
【0031】
本発明者らは、乾燥粉末が依然として排出シュートの内部チャンバ内にある間、乾燥デバイスの製品リザーバから排出シュートに流入する医薬品の乾燥粉末形態を検査または観察する選択肢をヒトのオペレータが有することが重要、必要、または望ましい場合があり、その結果オペレータは、乾燥粉末が流動性、粒子サイズ、または乾燥状態の性質などの任意の必要な物理的特性を欠いているかどうかに関して情報に基づいた判断を下すことができることを予想している。この必要性を満たすために、本発明の実施形態はまた、排出シュートのハウジングに接続され、排出シュートの内部チャンバ内に位置する医薬品の量または物理的状態の視覚的表示を提供するように構成された排出監視システムを含んでもよい。排出監視システムは、例えば、センサ、サイトグラス、サイトグラスアセンブリ、サイトグラス窓、ロードセルスケール、分析プローブ、またはそれらの2つ以上の組み合わせを備えてもよい。
【0032】
本発明の別の実施態様では、製品リザーバが連続真空圧力下にある間に乾燥デバイスの製品リザーバから固体を収集するためのエアロックアセンブリが提供される。一般に、エアロックアセンブリは、排出シュートと、真空供給制御弁と、製品入口弁と、ガス制御弁と、収集制御弁とを備える:排出シュートは、実質的に気密な内部チャンバと、気密内部チャンバを実質的に囲むハウジングと、排出シュートの気密内部チャンバを真空源に流体接続する真空供給入口と、気密内部チャンバを製品リザーバに流体接続する固体入口と、気密内部チャンバをガス源に流体接続するガス入口と、気密内部チャンバを収集容器に流体接続する固体出口とを備える。
【0033】
真空供給制御弁は、排出シュートの真空供給入口に接続され、排出シュートの真空供給入口を開閉するように動作することができる。真空供給制御弁を開くことによって真空供給入口を開くことにより、真空供給入口に接続された真空源が気密内部チャンバから十分な量のガスを吸引し、気密内部チャンバ内に乾燥デバイスの製品リザーバ内の真空圧力以下の負の空気圧レベルを作り出すことが可能になる。
【0034】
製品入口弁は、排出シュートの固体入口に接続され、排出シュートの気密内部チャンバ内の負圧レベルが製品リザーバ内の真空圧力以下である間に固体入口を開閉するように動作することができる。排出シュートの気密内部チャンバ内の負圧レベルが製品リザーバ内の真空圧力以下である間に固体入口に接続された製品入口弁を開くことによって排出シュートの固体入口を開くと、製品リザーバから固体入口を通って排出シュートの気密内部チャンバに固体の少なくとも一部の重力誘起流が生じる。
【0035】
排出シュートの内部チャンバ内の圧力レベルは乾燥デバイスの製品リザーバ内の圧力レベル以下であるため、乾燥デバイスの製品リザーバの真空加圧条件を破壊することなく、製品入口弁および排出シュートの固体入口を安全に開くことができる。したがって、固体が製品リザーバから固体入口を通って排出シュートの気密内部チャンバに流入する間、乾燥デバイスを遮断する必要はなく、動作したままにすることができる。典型的には、乾燥ユニットの製品リザーバに収集された固体の一部(またはすべて)が固体入口を通って排出シュートの気密内部チャンバに流入した場合、製品入口弁は、固体入口を閉じるように再び動作し、それによって製品リザーバから気密内部チャンバへの固体の継続的な流れを防止する。
【0036】
ガス制御弁は、排出シュート上のガス入口に接続され、ガス入口を開くように動作し、ガス入口の反対側の端部に接続されたガス源が十分な量のガスを排出シュートの気密内部チャンバに押し込んで気密内部チャンバを再加圧し、気密内部チャンバ内の圧力レベルを周囲圧力レベルに上昇させることを可能にすることができる。圧力レベルは周囲であるため、気密内部チャンバ内の固体出口を安全に開き、気密内部チャンバから固体を除去する(または注ぐ)ことが可能である。この目的のために、収集制御弁は固体出口に取り付けられ、気密内部チャンバの圧力が周囲圧力レベルにある間に固体出口を開くように動作することができる。排出シュート内の固体出口を開くために収集制御弁を開くこのアクションは、排出シュートの気密内部チャンバの内側の固体の少なくとも一部の重力誘起流を気密内部チャンバから固体出口を通して収集容器に生じさせる。収集制御弁は、固体のすべて(または十分な量もしくは所望の量)が内部チャンバから収集容器に流入したときに排出シュートの固体出口を閉じるように動作されてもよい。
【0037】
エアロックアセンブリの固体出口は、排出シュートの気密内部チャンバから流出する固体の一部を第2の(補助または廃棄物)収集容器に迂回させる分流器アセンブリを備えてもよい:分流器アセンブリは、例えば、収集分岐部と、廃棄物分岐部と、分流器と、分流器制御スイッチとを備えてもよい。収集分岐部は、固体が分流器アセンブリに接続された第1の収集容器にのみ流入することを可能にするように構成される。廃棄物分岐部は、固体が分流器アセンブリに接続された廃棄物容器にのみ流入することを可能にするように構成される。分流器は、収集分岐部と廃棄物分岐部との間のネクサスに位置し、分流器の向きに応じて、これらの固体が収集分岐部にのみ流入するように、これらの固体が廃棄物分岐部にのみ流入するように、またはこれらの固体が収集分岐部と廃棄物分岐部の両方に流入するように、分流器アセンブリに入る固体の流れを導くように構成される。分流器制御スイッチは、分流器に機械的に結合され、分流器の向きを制御するように動作可能である。
【0038】
エアロックアセンブリの実施態様はまた、排出シュートに取り付けられ、排出シュート上の固体出口と収集容器との間の流体接続を取り囲み、それによって排出シュートの外側の周囲雰囲気から固体出口と収集容器との間の流体接続を実質的に取り囲んで隔離するように構成された1つまたは複数の可撓性アイソレータを含んでもよい。
【0039】
本発明のさらに別の実施態様では、乾燥機の製品リザーバが連続真空圧力下にある間に乾燥機の製品リザーバから乾燥医薬品を収集するための自動収集システムが提供される。一般に、自動収集システムは、コンピュータシステムと、少なくとも1つの入力/出力ブロックと、排出シュートと、一次収集容器と、アイソレータとを備える。典型的には、排出シュートは、排出シュートの一端から排出シュートの反対側の端部に延びる実質的に連続した内部チャンバ(または通路)を形成するように直列に接続された複数の衛生スプールチューブを備える。好ましくは、排出シュートを備える衛生スプールチューブの少なくともいくつかは、例えば、圧力センサ、温度センサ、接触および非接触赤外線(IR)およびフーリエ変換赤外線(FTIR)ラマン分光測定センサ、ならびに製品高さまたはレベルセンサなど、様々な測定を行うためのセンサ機器を接続するための内蔵計装ポートを有する。
【0040】
自動収集システムの排出シュートは、(i)内部チャンバと、(ii)内部チャンバを囲むハウジングと、(iii)排出シュートの内部チャンバを乾燥機の製品リザーバに流体接続する製品入口ソレノイド弁と、(iv)排出シュートの内部チャンバを真空源に流体接続する真空供給入口ソレノイド弁と、(v)排出シュートの内部チャンバをガス源に流体接続するガス入口ソレノイド弁と、(vi)排出シュートの内部チャンバを一次収集容器に流体接続する製品出口ソレノイド弁とを備える。
【0041】
当技術分野で知られているように、ソレノイド弁の各々は、アーマチュアの周りに巻き付けられたソレノイドコイルと、アーマチュア内に位置するプランジャおよび付勢ばねと、弁本体と、ソレノイドコイルと電気的に連通する電気ケーブル接続部とを備える。電気ケーブルは、ソレノイド弁の電気ケーブル接続部を入力/出力ブロックに取り付け、入力/出力ブロックは、コンピュータシステムに電気的に接続される。ソレノイドコイル、アーマチュア、プランジャ、ばね、および弁本体は、入力/出力ブロックによって生成された電流が電気ケーブル接続部を介してソレノイドコイルを通過するとき、コイル、アーマチュア、プランジャ、および付勢ばねの周りに電磁界を発生するように配置され、電磁界はプランジャを押したり引いたりし、それによってプランジャをアーマチュア内に移動させて弁本体を通過するチャネルを開閉させる。これが起こると、プランジャおよび付勢ばねの初期位置に応じて、プランジャの移動は、弁本体内のチャネルを通る流体、ガス、または一定量の乾燥固体の流れを防止または可能にする。したがって、入力/出力ブロックおよびソレノイド弁は互いに協働し、コンピュータシステムによって生成および送信された制御信号を、自動収集システムを通してガスおよび乾燥医薬品粒子を移動させるために使用される様々な入口、出口、チャネル、および経路を閉塞および/または閉塞解除するのに十分な機械的力に変換する。コンピュータシステム、複数のセンサ、入力/出力ブロック、およびソレノイド弁が互いに協働し、システムの入口、出口、チャネル、および経路の開閉に対する自動かつ正確なタイミングの制御を提供するので、弁を手動で開閉することによってそのような流体、ガス、および乾燥粒子の流れを手動で制御しようと試みるヒトのオペレータを必要としない。弁のこの自動動作および制御は、弁の手動動作を必要とするシステムよりも迅速に、より確実に、かつより安全に収集システムが機能することを可能にする。
【0042】
コンピュータシステムは、マイクロプロセッサと、メモリと、メモリに記憶されたプロセス制御アプリケーションプログラムとを含み、プロセス制御アプリケーションプログラムは、マイクロプロセッサによって実行されると、マイクロプロセッサに、(1つまたは複数の)入力/出力ブロックに電流を生成させてソレノイド弁に選択的に送信させる制御信号を生成させて(1つまたは複数の)入力/出力ブロックに周期的に送信させるプログラミング命令を備える。電流は、例えば、排出シュートの衛生スプールチューブ内の内蔵計装ポートに接続されたセンサ機器によって入力/出力ブロックおよびコンピュータシステムに供給される圧力、温度、高さ、およびレベル測定値に応じて、ソレノイド弁を適切な時間に開閉させる。
【0043】
自動収集システムは、ソレノイド弁を動作させ、時間的に調整された方式で排出シュートを周期的に減圧および再減圧するように排出シュートからガスを流入および除去し、その結果、乾燥医薬品が乾燥機の製品リザーバから、乾燥機の製品リザーバ内の真空加圧条件を破壊することなく、排出シュート内を通って一次収集容器に流入することができ、これにより乾燥医薬品を除去するために乾燥機の動作を中断する必要がなくなり、生産ライン上で乾燥医薬品の連続的な製造、処理、および包装を可能にする。
【0044】
場合によっては、自動収集システムは、補助収集容器と、分流器アセンブリであって、共通チャネル、一次出口チャネル、補助出口チャネル、ならびに分流器アセンブリの共通チャネル、一次出口チャネル、および補助出口チャネルの間のネクサスにまたはその近くに位置する1つまたは複数の分流器ソレノイド弁を有する分流器アセンブリとをさらに含むことができる。分流器アセンブリに接続された1つまたは複数のソレノイド弁は、コンピュータシステムによって発生された制御信号の制御下で動作する入力/出力ブロックによって(1つまたは複数の)分流器ソレノイド弁に供給される電流に応答して、乾燥医薬品の流れを適切な出口チャネルを通して一次収集容器に、補助収集容器に、または一次収集容器と補助収集容器の両方に導くように構成されてもよい。適切には、乾燥医薬品の流れを一次出口チャネルに、補助出口チャネルに、または両方の出口チャネルに導くために分流器ソレノイド弁に供給される電流は、排出シュートに位置するセンサによって収集されたセンサ読み取り値に応答して作動および停止することができ、センサは、排出シュートに入る乾燥医薬品が乾燥医薬品についての指定された要件を満たす(または満たさない)かどうかを決定するように構成される。例えば、排出シュートに入る乾燥医薬品が、指定されたレベルの乾燥状態まで乾燥されていない(すなわち、まだ「濡れすぎている」)ために「OFF-SPEC」であることをセンサが検出する場合、コンピュータシステム上で実行されるプログラムは、分流器ソレノイド弁を開閉するのに必要な電流を提供または除去し、「濡れすぎている」乾燥医薬品を、補助収集容器に接続された補助出口チャネルにのみ流入するように導く(または再度導く)ことによって、センサ測定値に応答するように構成することができる。
【0045】
以下および図を参照してより詳細に説明するように、システムの他の構成要素の中および中を通るガスおよび固体の条件を監視し、かつその流れを制御するために、追加のセンサおよび追加のソレノイド弁を自動収集システムの様々な他の構成要素に取り付けることができる。例えば、アイソレータが窒素または何らかの他のガスで充填されている場合、圧力センサ、窒素源、窒素供給ソレノイド弁、および排気ソレノイド弁をアイソレータに取り付け、コンピュータシステムによって生成された制御信号および入力/出力ブロックによってソレノイド弁に送達される電流の制御下で一緒に動作させることができ、圧力センサ、窒素源、窒素供給ソレノイド弁、および排気ソレノイド弁は、アイソレータ内の一定の、指定された、または所望の圧力レベルを維持するためにコンピュータシステムによって自動的に動作させることができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、必ずしもすべての実施形態ではないが、プロセス制御アプリケーションプログラムは、コンピュータシステムの一次および/または二次メモリに記憶された複数の別々のまたは統合されたプログラミングモジュール(サブルーチンおよび/または機能)を備えることができ、各プログラミングモジュールは、マイクロプロセッサに、(1つまたは複数の)入力/出力ブロックに電流をソレノイド弁におけるソレノイドコイルに送達させる制御信号を生成させて(1つまたは複数の)入力/出力ブロックに送信させるようにマイクロプロセッサによって実行可能なプログラム命令を含み、これによりソレノイド弁を開閉させる。プログラミングモジュールのこの集合体は、例えば、真空供給制御モジュールを含むことができ、真空供給制御モジュールは、マイクロプロセッサによって実行されると、マイクロプロセッサに、制御信号を生成させて入力/出力ボードに送らせ、制御信号は、真空供給入口弁用の真空供給入口ソレノイドアクチュエータに、排出シュートの内部チャンバに取り付けられた圧力計が排出シュートの内部チャンバ内の測定圧力レベルが乾燥機の製品リザーバ内に存在する真空圧力以下であることを示すまで、真空源が真空供給入口弁を介して内部チャンバからガスを除去することを可能にするように排出シュートの真空供給入口弁を自動的に開かせる。
【0047】
プログラムモジュールの集合体は、メモリに記憶され、排出監視システムおよび製品入口弁に通信可能に結合された製品入口モジュールをさらに含むことができる。製品入口モジュールは、マイクロプロセッサによって実行されると、マイクロプロセッサに、(i)排出シュート上の圧力センサが排出シュートの内部チャンバ内の圧力レベルが乾燥機の製品リザーバ内に存在する真空圧力以下であることを示す場合、排出シュート上の製品入口ソレノイド弁を自動的に開き、製品リザーバ内の医薬品の少なくとも一部が製品入口ソレノイド弁を通って排出シュートの内部チャンバに流入することを可能にし、(ii)排出監視システムが指定された量の医薬品が排出シュート内にあることを検出する場合、排出シュート上の製品入口ソレノイド弁を自動的に閉じるように、入力/出力ボードに電気信号を製品入口ソレノイド弁に送信させる制御信号を生成して入力/出力ボードに送らせるプログラム命令を有する。
【0048】
プログラムモジュールの集合体は、メモリに記憶され、排出監視システムおよびガス入口ソレノイド弁に通信可能に結合されたガス制御モジュールをさらに含むことができる。製品入口モジュールは、マイクロプロセッサによって実行されると、マイクロプロセッサに、製品入口ソレノイド弁を閉じる製品入口モジュールに応答して、入力/出力ボードにガス入口ソレノイド弁を作動させて開くようにさせる制御信号を生成させて入力/出力ボードに送らせ、それによって圧力センサが排出シュートの内部チャンバ内の圧力が周囲圧力レベルに達したことを示すまで、ガス源がガス入口ソレノイド弁を介してガスを排出シュートの内部チャンバに流入させることを可能にするプログラム命令を含む。
【0049】
そして最後に、メモリに記憶されたプログラムモジュールの集合体は、排出監視システムおよび製品出口弁に通信可能に結合された収集制御モジュールを含む。製品入口モジュールは、マイクロプロセッサによって実行されると、マイクロプロセッサに、排出シュートに接続された排出監視システムが指定された量の医薬品が排出シュートの内部チャンバに位置することを示し、かつ圧力センサが排出シュートの内部チャンバ内の測定圧力レベルが周囲圧力レベルにあることを示すとき、入力/出力ボードに製品出口ソレノイド弁におけるソレノイドコイルを作動させて製品出口ソレノイド弁を開くようにさせる制御信号を生成させて入力/出力ボードに送らせ、それによって排出シュートの内部チャンバ内に位置する医薬品の少なくとも一部を内部チャンバから製品出口ソレノイド弁を通して一次収集容器に流入させるプログラム命令を有する。
【0050】
自動収集システムが分流器アセンブリを含む場合、コンピュータシステムのメモリに記憶されたプログラムモジュールの集合体は、排出監視システムおよび(1つまたは複数の)分流器ソレノイド弁に通信可能に結合された分流器アセンブリ制御モジュールをさらに含む。分流器制御モジュールは、マイクロプロセッサによって実行されると、マイクロプロセッサに、排出監視システムが所定の量の医薬品が排出シュートの内部チャンバから製品出口ソレノイド弁を通って一次収集容器に流入したことを検出する場合、分流器ソレノイド弁を開閉させる制御信号を生成させて入力/出力ボードに送らせるプログラム命令を有する。
【0051】
さらに別の実施態様では、本発明の特定の実施形態は、乾燥機の製品リザーバが連続真空圧力下にある間に乾燥機の製品リザーバから医薬品を収集するために排出シュートを使用する方法を提供する。他の実施形態におけるように、排出シュートは、(i)内部チャンバと、(ii)内部チャンバを囲むハウジングと、(iii)排出シュートの内部チャンバを乾燥機の製品リザーバに流体接続する製品入口弁と、(iv)排出シュートの内部チャンバを真空源に流体接続する真空供給入口弁と、(v)排出シュートの内部チャンバをガス源に流体接続するガス入口弁と、(vi)排出シュートの内部チャンバを一次収集容器に流体接続する製品出口弁とを備える。
【0052】
方法は、
a)圧力計を用いて、排出シュートの内部チャンバ内の圧力レベルを検出するステップと、
b)排出シュートの真空供給入口弁を開くステップと、
c)圧力計が排出シュートの内部チャンバ内の圧力が乾燥機の製品リザーバ内に存在する真空圧力以下であることを検出するまで、真空供給入口弁を介して内部チャンバからガスを除去するように真空源を作動させるステップと、
d)圧力計が排出シュートの内部チャンバ内の測定圧力レベルが乾燥機の製品リザーバ内に存在する真空圧力以下であることを示す間に排出シュート上の製品入口弁を開くステップと、
e)製品リザーバ内の医薬品の少なくとも一部を製品入口を通して排出シュートの内部チャンバに流入させるステップと、
f)排出シュート上の製品入口弁を閉じるステップと、
g)排出シュートのガス入口弁を開くステップと、
h)圧力計が排出シュートの内部チャンバ内の圧力が周囲圧力レベルに達したことを示すまで、ガス入口弁を介してガスを排出シュートの内部チャンバに押し込むようにガス源を作動させるステップと、
i)圧力計が排出シュートの内部チャンバ内の圧力が周囲圧力レベルにあることを示す間に製品出口弁を開くステップと、
j)排出シュートの内部チャンバ内に位置する医薬品の少なくとも一部を内部チャンバから製品出口弁を通して一次収集容器に流入させるステップと
を含む。
【0053】
特定の実施形態では、方法は、排出シュート(または排出シュート上の製品入口)を乾燥機の製品リザーバに取り付けるステップ、および/または可撓性アイソレータを排出シュートに取り付けて排出シュート上の製品出口弁と一次収集容器との間の流体接続を取り囲み、周囲環境から製品出口弁と一次収集容器との間の流体接続を実質的に隔離するステップをさらに含んでもよい。
【0054】
方法はまた、(a)前述の分流器アセンブリを排出シュートおよび一次収集容器に取り付けるステップと、(b)分流器の向きを変更するように分流器制御部を動作させ、それによって排出シュートの内部チャンバから分流器アセンブリに流入する医薬品が分流器アセンブリの一次出口チャネル、分流器アセンブリの補助出口チャネル、またはその両方に入るかどうかを制御するステップとを含んでもよい。
【0055】
ここで図を参照すると、
図1は、本発明の一実施形態による連続薬物製造生産ライン用の医薬品収集装置10の一例の正面斜視図を示す。
図2は、
図1に示す例示的な医薬品収集装置10の正面斜視図を示す。
図1および
図2に示すように、例示的な収集装置10は、排出シュート12と、真空供給制御弁14と、ガス制御弁16と、製品入口弁18と、収集制御弁20と、可撓性アイソレータ22とを備える。排出シュート10は、一端に製品入口24(この場合、製品入口24は排出シュート12の上端にある)と、真空供給入口26と、ガス入口28と、製品出口30(製品出口30、
図9に最もよく示されている)は排出シュート12の底端にある)とを有する。排出シュートはまた、内部チャンバ34(
図12に最もよく示されている)を実質的に囲むハウジング32(別名、外側シェルまたはジャケット)を有し、それにより排出シュート12の内部チャンバ34は、入口および出口のすべてが前述の弁のすべての動作によって閉じられたときに実質的に気密である。
【0056】
排出シュート12は、典型的には、排出シュート12の製品入口24を乾燥デバイス36内の製品リザーバ(図示せず)に取り付けて排出シュート12の内部チャンバ34と製品リザーバとの間に流体接続を提供することによって、医薬品乾燥機36(薄膜蒸発器など)に接続される。真空供給入口26は、排出シュート12の内部チャンバ34を、内部チャンバ34からガスを排出するように動作可能な真空ポンプなどの真空源38に流体接続し、それによって空気圧レベルを低下させる。ガス入口28は、排出シュート12の内部チャンバ34を、窒素タンク、または何らかの他のガスを含有するタンクなどのガス源(図示せず)に流体接続する。典型的には、必ずしもそうとは限らないが、使用されるガスは、処理される材料に応じて不活性ガスである。製品出口30(
図12に最もよく示されている)は、排出シュート12の内部チャンバ34と一次収集容器(
図1および
図2には図示せず)との間に流体接続を提供するように適合される。
【0057】
いくつかの実施形態では、
図1に示すように、真空供給入口26および排出シュート12のガス入口28は、内部チャンバ34を真空源(図には図示せず)に接続する真空供給入口26が、真空供給入口26およびガス入口28がハウジング32に達する前に内部チャンバ34をガス源と接続するガス入口28と合流する状況に対応するために、排出シュート12のハウジング32内に単一の入口(またはポート)を備えることができる。したがって、真空供給およびガスは、一連の配管を通って移動することができ、ハウジング32における同じ開口部を通って内部チャンバ34に出入りすることができる。以下でより詳細に説明するように、ガスで内部チャンバ34を加圧すると同時に真空で内部チャンバ34を減圧する必要はないので、内部チャンバ34内の同じ入口を通して真空およびガスを内部チャンバ34に導入することは便利かつ効率的であり得る。
【0058】
真空供給制御弁14は、排出シュート12上の真空供給入口26を開閉し、真空源(図には図示せず)の動作による真空供給入口26を通した排出シュート12の内部チャンバ34からのガスの吸引を引き起こす、または防止するように動作することができる。製品入口制御弁18は、排出シュート12上の製品入口24を開閉し、製品入口24を通した排出シュート12の内部チャンバ34への乾燥機36の製品リザーバ内の医薬品の少なくとも一部の流入を引き起こす、または防止するように動作可能である。ガス制御弁16は、排出シュート12上のガス入口28を開閉し、ガス源(図示せず)の動作によるガス入口28を通した排出シュート12の内部チャンバ34へのガスの流入を引き起こす、または防止するように動作することができる。収集制御弁20(
図9に最もよく示されている)は、排出シュート12の内部チャンバ34上の製品出口30を開閉し、製品出口30を通した一次収集容器(図示せず)への排出シュート12の内部チャンバ34の内側の医薬品の少なくとも一部の流入を引き起こす、または防止するように動作可能である。
【0059】
図に示す実施形態では、排出シュート12は、医薬品(図示せず)が排出シュート12の内部チャンバ34を通過するときに医薬品を監視するためにヒトのオペレータが見ることができるグラスサイト窓46を含むサイトグラスアセンブリ44を備える、排出監視システム43をさらに含む。
【0060】
例示的な排出シュート12はまた、排出シュート12のサイトグラスアセンブリ44と製品出口30との間に位置する分流器アセンブリ48(
図2、
図7、および
図12に最もよく示されている)を有する。分流器アセンブリ48は、共通チャネル50と、一次出口チャネル52と、補助出口チャネル54と、分流器56(
図12に最もよく示されている)と、分流器コントローラ58とを備える。分流器アセンブリ48の一次出口チャネル52は、共通チャネル50と一次収集容器42との間に流体接続を提供するように適合され、共通チャネル50から一次出口チャネル52に流入する医薬品が排出シュート12の製品出口30に取り付けられた一次収集容器42にのみ流入するように構成される。分流器アセンブリ48の補助出口チャネル54は、共通チャネル50と補助収集容器60(
図12参照)との間に流体接続を提供するように適合され、共通チャネル50から補助出口チャネル54に流入する医薬品が補助収集容器60にのみ流入するように構成される。
【0061】
分流器56(
図12に最もよく示されている)は、共通チャネル50、一次出口チャネル52、および補助出口チャネル54のネクサスに位置し、分流器は、分流器56の向きに応じて、共通チャネル50を通過する医薬品を一次出口チャネル52に、または補助出口チャネル54に、または一次出口チャネル52と補助出口チャネル54の両方に迂回させるように構成される。分流器コントローラ58は、分流器56に機械的に接続され、分流器アセンブリ48内の分流器56の向きを制御するように動作可能である。
【0062】
図3は、
図1に示す例示的な医薬品収集装置10の製品入口24および製品入口制御弁18のより詳細な斜視図を示し、製品入口制御弁18は、開位置に回されている。
【0063】
図4は、
図1に示す例示的な医薬品収集装置10の製品入口24、製品入口制御弁18、およびサイトグラスアセンブリ44のより詳細な斜視図を示し、製品入口制御弁18は、閉位置に回されている。
【0064】
図5は、
図1に示す例示的な医薬品収集装置10の真空供給入口26、真空供給制御弁14、ガス入口28、およびガス制御弁16のより詳細な斜視図を示し、真空供給制御弁14は開いており、ガス制御弁16は閉じている。
【0065】
図6は、
図1に示す例示的な医薬品収集装置10の真空供給入口26、真空供給制御弁14、ガス入口28、およびガス制御弁16のより詳細な斜視図を示し、真空供給制御弁14は閉じており、ガス制御弁16は開いている。
【0066】
図7は、
図1に示す例示的な医薬品収集装置10における分流器アセンブリ48、および可撓性アイソレータ22を分流器アセンブリ48に取り付けるための例示的な結合システムの斜視左側面図を示し、結合システムは、単一の装着プレート62と、単一の装着プレート62の周縁の周りの溝64と、溝64内に可撓性アイソレータ22の開口部を保持するように配置された弾性バンド66とを備える。
【0067】
図8は、
図7に示す分流器アセンブリ48および例示的な結合システムの斜視正面図、ならびに結合システムの装着プレート62の周縁に締結された装着プレートクランプ68の拡大図を示す。装着プレートクランプ68は、弾性バンド66と可撓性アイソレータ22のOリングの両方が装着プレート62の溝64にしっかりと締結されたままであることを確実にする。
【0068】
図9は、本発明の医薬品収集装置10の例示的な実施形態に従って配置された、分流器アセンブリ48の一次出口チャネル52および補助出口チャネル54、排出シュート12の製品出口30、および収集制御弁20、ならびに可撓性アイソレータ22の左側の斜視左側面図を示す。
【0069】
図10は、可撓性アイソレータ22の内側から医薬品で充填された一次収集容器42および/または補助収集容器60を取り外すことを容易にする、可撓性アイソレータに取り付けられた排出ポート70を示す。
【0070】
図11は、本発明の一実施形態による医薬品収集装置11の主要な構成要素のいくつかの斜視図を例として示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)を示す。
図12は、
図11に示す例示的な医薬品収集11装置の断面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)を示す。
【0071】
図13Aは、
図11に示す例示的な医薬品収集装置11の左側面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)を示す。
図13Bは、
図13Aに示す例示的な医薬品収集装置の切断線E-Eに沿った断面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)を示す。
図14Aは、
図11に示す例示的な医薬品収集装置11の右側面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)を示す。
図14Bは、
図14Aに示す例示的な医薬品収集装置の切断線F-Fに沿った断面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)を示す。
図14Cは、
図14Bに示す例示的な医薬品収集装置の切断線Gに沿った断面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)を示す。
【0072】
図15は、
図11に示す例示的な医薬品収集装置11のための可撓性アイソレータ22の等角図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)を示す。
図15に示すように、可撓性アイソレータ22の上部は、装着プレート62と係合するように構成された開口部23を有する。好ましい実施形態では、開口部23は、システムの使用中に可撓性アイソレータ22の開口部23が装着プレート62にしっかりと取り付けられたままであることを確実にするのを助けるように、内蔵伸縮性Oリング21を有する。典型的には、内蔵Oリング21は、装着プレート62の周縁の周りに気密シールを形成するのを助けるために、装着プレート62の機械加工された溝64内に引き伸ばされて載置される。漏れに対する追加の保護のために、ステンレス鋼クランプを内蔵Oリング21の上部に設置することができる。
【0073】
代替の実施形態では、
図16に示すように、可撓性アイソレータ結合システム72は、機械加工された溝を有する単一の装着プレートの代わりに、2つの別々の装着プレートを備えてもよい。この実施形態では、上側装着プレート76aおよび下側装着プレート76bが設けられ、上側装着プレート76aは可撓性アイソレータ22の外側に位置し、下側装着プレート76bは可撓性アイソレータ22の内側に位置し、2つの装着プレート76aおよび76bは、可撓性アイソレータ22の開口部23をしっかりと保持するように互いにクランプ締めされる。
図17Aは、
図16に示す代替の結合システム72の左側面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)を示す。
図17Bは、
図17Aに示す代替の結合システム72の切断線M-Mに沿った断面図を示す高レベルコンピュータ支援製図(CAD)を示す。
【0074】
図18は、本発明の一実施形態に従って構築された医薬品収集装置を使用して薄膜蒸発器から乾燥固体を隔離して収集するためのプロセスを示す高レベル流れ
図1800を示す。これらのステップは、ヒトのオペレータによって手動で行われてもよく、あるいは、以下で
図19~
図22を参照してより詳細に説明するように、コンピュータシステムの制御下で自動的に行われてもよいことが理解される。
【0075】
図18に示すように、プロセスの第1のステップ(ステップ1805)は、排出シュートの内部チャンバ内の圧力を薄膜蒸発器の製品リザーバ内の真空圧力と平衡化させることである。これは、排出シュートの真空供給入口に取り付けられた真空源を作動させ、真空供給入口を開いて、排出シュートの内部チャンバ内の空気圧が薄膜蒸発器内の圧力と同じレベルに低下するまで、真空源が排出シュートの内部チャンバからガスを吸引することを可能にすることによって達成される。次に、ステップ1810において、分流器アセンブリの分流器制御部は、分流器アセンブリ内の分流器の向きを設定し、分流器アセンブリに流入する固体を一次出口チャネル、補助(または廃棄物)出口チャネルのいずれか、またはその両方に流入させるように導くように動作する。次に、ステップ1815において、真空供給入口が閉じられる。
【0076】
真空供給入口を閉じ、排出シュートの内部チャンバ内の真空圧力レベルが薄膜蒸発器内の真空圧力レベルにほぼ等しい状態で、固体を薄膜蒸発器から排出シュートに移動させることができる。したがって、ステップ1820において、排出シュートの製品入口は、固体が薄膜蒸発器の製品リザーバから内部チャンバに流入することを可能にするように開かれる。これらの固体は、内部チャンバを通過して内部チャンバの底部に落下し、そこで分流器アセンブリの一次出口チャネルのおよび補助出口チャネルの一方または両方に流入する。製品入口は、所望の量の固体が排出シュートの内部チャンバの一次出口チャネルおよび補助出口チャネルに収集されるまで開いたままである。医薬品固体が内部チャンバに流入している間、オペレータ(手動動作収集システムである場合)またはコンピュータシステム(自動収集システムである場合)は、固体が分流器アセンブリの意図された出口チャネル内に収集されるように、必要に応じて分流器の向きを監視および変更することができると予想される。
【0077】
所望の量の固体が排出シュートに入ったとき、製品入口弁が閉じられ、ガス源が作動され、ガス入口が開かれ、内部チャンバ内の圧力が排出シュートに取り付けられた好ましい収集容器内の圧力レベルに実質的に等しい圧力レベルに達するまで、ガス源がガスを排出シュートの内部チャンバに押し込むことを可能にする(
図18のステップ1825参照)。次に、排出シュート上の製品出口は、分流器アセンブリの一次および/または補助出口チャネル内に収集された固体が好ましい収集容器に流入することを可能にするために開かれる(ステップ1830)。この時点で、ステップ1835に示すように、製品出口は閉じられ、オペレータ(またはコンピュータシステム)は、所望の量の固体が収集容器に収集されたかどうかを決定する。そうでない場合、ステップ1805で開始するプロセス全体が再び全体的に繰り返される。しかし、ステップ1835において、所望の量の固体が収集容器に収集されたことが分かった場合、収集容器はクリンプされ、切断され、かつ/またはヒートシールされ、次いで可撓性アイソレータの排出ポートを通過することで可撓性アイソレータから収集容器が取り外される(ステップ1840参照)。以上でプロセスが終了する。
【0078】
図19は、本発明の1つの例示的な実施形態による乾燥デバイスから固体を収集するための自動収集システム1900の高レベル概略図を示す。
図19に示すように、自動収集システム1900は、コンピュータシステム1905と、2つの入力/出力ブロック1910および1915と、一次収集容器1985と、補助収集容器1990と、可撓性アイソレータ1965とを備える。自動収集システム1900はまた、この場合、実質的に連続した内部チャンバ、および内部チャンバを囲むハウジングを画定するように直列に互いに接続された複数の衛生スプールチューブ1920、1925、1927、1935、1940、および1945を備える排出シュートを含む。内部チャンバおよび周囲のハウジングは、排出シュートの上端から排出シュートの反対側の底端に延びる。排出シュートの底端は、上述したように、可撓性アイソレータ1965の上部における開口部を受け入れて保持するように構成された装着プレート1950を備える。適切には、複数の衛生スプールチューブのうちの3つ、この場合は衛生スプールチューブ1927、1940、および1945は、様々な測定を行うために、それぞれセンサ機器1928、1941、および1947を接続するための内蔵計装ポートを有する。これらの測定機器は、コンピュータシステムおよび/またはシステムオペレータ上で実行されるプログラミング命令の必要性および選好に応じて、例えば、1つまたは複数の圧力センサ、温度センサ、接触および非接触赤外線(IR)およびフーリエ変換赤外線(FTIR)ラマン分光測定センサ、または製品高さもしくはレベルセンサを含むことができる。
【0079】
排出シュートの衛生スプールチューブ1920は、排出シュートの内部チャンバを接続された薄膜蒸発器(または他の乾燥デバイス)の製品リザーバに流体接続し、製品リザーバ内の固体が排出シュートに流入するための入口を提供する。したがって、製品入口ソレノイド弁1921が衛生スプールチューブ1920に接続され(または、いくつかの実施形態では、衛生スプールチューブ1920に統合されてもよい)、それにより製品リザーバと排出シュートの内部チャンバとの間の入口および流体接続は、製品入口ソレノイド弁1921を通って流れる(または流れない)電流に応答して開閉することができる。したがって、コンピュータシステム1905上で実行されるプロセス制御アプリケーションプログラムは、データ通信リンク1907を介して適切な制御信号を入力/出力ブロック1910に送信して入力/出力ブロック1910に電流を製品入口ソレノイド弁1921提供させ、適切な時間に(例えば、乾燥デバイス内の圧力センサおよび排出シュートに接続された圧力センサ1928が、真空圧力平衡が製品入口ソレノイド弁1921の両側で確立されていることをコンピュータシステム1905に示すときに製品入口ソレノイド弁1921を開くように構成される。
【0080】
逆に、コンピュータシステム1905上で実行されるプロセス制御アプリケーションプログラムはまた、データ通信リンク1907を介して適切な制御信号を入力/出力ブロック1910に送信して入力/出力ブロック1910に電流が製品入口ソレノイド弁1921に達するのを停止させ、それによって適切な時間に(例えば、センサ1941および1947などのシステム内の他のセンサが、指定された、所望の、または十分な量の乾燥医薬品が排出シュートの内部チャンバに流入したことをコンピュータシステム1905に示すときに製品入口ソレノイド弁1921を閉じるように構成される。
【0081】
同様に、排出シュートの内部チャンバを真空源(
図19には図示せず)に流体接続する真空供給入口ソレノイド弁1926、排出シュートの内部チャンバをガス源(同じく図示せず)に流体接続するガス入口ソレノイド弁1931、ならびに2つの製品出口ソレノイド弁1956および1961が、排出シュートのそれぞれ真空入口1924、ガス入口1930、および製品出口1955および1960に取り付けられる。これらのソレノイド弁1926、1931、1956、および1961の4つすべてはまた、コンピュータシステム1905上で実行されるプロセス制御アプリケーションプログラムの制御下で動作する入力/出力ブロック1910および1915によって提供される電流によって制御される。
【0082】
図19に示すように、自動収集システム1900は、システム1900の様々な構成要素に取り付けられ、コンピュータシステム1905によって制御されてシステム内の様々なチャネルおよび通路を開閉する複数の追加のソレノイド弁1946、1956、1961、1971、および1976を含むことができる。例えば、ソレノイド弁1946、1956、および1961は、コンピュータシステム1905ならびに入力/出力ブロック1910および1915によって選択的に開閉され、分流器アセンブリ1945を通って流れる固体が、相互接続された製品移送媒体1982を介して一次収集容器1985に流入するか、または代わりに別の相互接続された製品移送媒体1980を介して補助収集容器1990に流入するかどうかを制御することができる。また、ソレノイド弁1971および1976は、コンピュータシステム1905ならびに入力/出力ブロック1910および1915によって選択的に開閉され、可撓性アイソレータ1965に取り付けられた圧力センサ1966によって供給される圧力測定値に基づいて、窒素が可撓性アイソレータ1965に取り付けられた窒素入口ポート1970を通して可撓性アイソレータ1965に押し込まれるか、かつ/または可撓性アイソレータ1965に取り付けられた窒素排気ポート1975を通して可撓性アイソレータ1965から出ることができるかどうかを制御することができる。自動収集システム1900は、分流器アセンブリ1945の装着プレート1950に取り付けることができるパージ可能なOリングスマートガスケットをパージするために必要な窒素を供給するように構成された窒素供給源(
図19には図示せず)をさらに含むことができる。
【0083】
図20は、本発明の実施形態による、入力/出力ボード1910および1915によって使用される制御信号を生成および送信し、測定機器によって供給されるデータを収集し、ソレノイド弁を作動および停止させる電流を開始および停止するように構成された、
図19のコンピュータシステム1905の潜在的なアーキテクチャを例として示す高レベルブロック
図2000を示す。
図20のブロック図に示すように、コンピュータシステム1905は、ネットワークインターフェース2005と、マイクロプロセッサ2010と、一次メモリ2040と、二次メモリ2060と、エンドユーザ入力デバイス2015と、エンドユーザ出力デバイス2020と、システムクロック2025と、データコレクタおよび通信インターフェース2035とを含む。
【0084】
一次メモリ2040は、マイクロプロセッサ2010によって実行されると、マイクロプロセッサ2010に、
図18、
図21、および
図22の流れ図に示される機能およびプロセスを含む、本明細書に記載のシステムの様々な機能を行わせるプログラム命令を有する複数のプログラミングモジュールを備えるプロセス制御アプリケーションプログラム2042を記憶する。これらのプログラミングモジュールは、ソレノイド弁を開閉するための制御信号を生成するための弁ソレノイドモジュール2044と、レーダレベル機器によって供給される製品レベル測定値を受信し、処理し、かつこれに応答するためのレーダレベルモジュール2046と、1つまたは複数の分光測定機器を受信し、処理し、かつこれに応答するための分光測定モジュール2048と、可撓性アイソレータ1965に関連するソレノイド弁を開閉するためのアイソレータ弁モジュール2050と、乾燥医薬品を一次および補助収集容器1985および1990に移動させるために使用される相互接続された移送媒体1980および1982に関連するデータを受信し、処理し、かつこれに応答するための真空搬送システムモジュール2054とを含む。プログラミングモジュールの集合体はまた、システム内の圧力センサによって供給される圧力測定値を受信し、処理し、かつこれに応答するためのプログラム命令を有する圧力モジュール2054と、システム内の温度センサによって供給される温度測定値を受信し、処理し、かつこれに応答するためにマイクロプロセッサ2010によって実行可能なプログラム命令を有する温度モジュール2056とを含む。
【0085】
二次メモリ2060は、データベース、レコード、フィールド、リンクされたリスト、アレイ、レジスタ、または他のメモリ記憶オブジェクトの集合体を備えることができ、これらは、条件を監視し、例えば得られる機器測定値に応答してソレノイド弁を開閉するための制御信号を生成および送信するなど、システムによって実施される様々なアクション、タスク、およびプロセスの順序およびタイミングを制御するためにプロセス制御アプリケーションプログラム2040のプログラミングモジュールによって使用される様々な動作パラメータ、閾値、および設定を受信および記憶するように構成される。
図20のブロック図に示されるように、これらのデータは、限定はしないが、プロセス動作データ2062、分光測定データ2064、材料捕捉データ2066、時間データ2068、警報データ2070、および弁位置データ2072を含むことができる。
【0086】
コンピュータシステム1905は、データ収集および通信インターフェース2035を介して入力/出力ブロック1910および1915と通信し、ネットワークインターフェース2005を介して他のコンピュータまたはコンピュータネットワークと通信するように構成することもできる。
【0087】
図21および
図22は、本発明の自動収集システムの一実施形態による、
図21のブロック図によって示されるコンピュータシステム1905によって実行されるアルゴリズムのステップを例として図示する高レベル流れ図を示す。
図21に示すように、第1のステップ(ステップ2105)は、始動および/または診断ルーチンを実行することであり、これは、例えば、システムチェック、弁状態チェック。計装状態チェック、データ通信チェック、電流または信号試験、警報および故障チェックを実施することを含むことができる。好ましくは、プロセス制御アプリケーションプログラム2042は、これらの始動および診断手順中に発生した任意の故障コードまたはエラーフラグに自動的に対処するように構成される。
【0088】
次に、ステップ2110において、プロセス制御アプリケーションプログラム2042は、アイソレータ圧力、オンスペック材料についての分光測定機器閾値、オン/オフスペック材料についての最大レベル/高さ設定を含む動作パラメータおよび始動設定を初期化する。典型的には、プロセス制御アプリケーションプログラム2042はまた、オフスペック材料を分流器アセンブリ内の補助出口チャネルに迂回させるように分流器ソレノイド弁を設定するための制御信号を生成する。「オンスペック」材料は、指定されたまたは所望の構造、品質、条件、または特性を有する材料である。「オフスペック」材料は、指定されたまたは所望の構造、品質、条件、または特性を欠く材料である。次に、プロセス制御アプリケーションプログラム2042は、センサが排出シュート空気圧が乾燥デバイスの製品リザーバ内の圧力以下であることを示すまで、出口弁を閉じ、真空供給入口弁を開く(ステップ2115)。圧力が平衡化されると、システムは次に、制御信号を開いて発生させて製品入口弁を開かせ、それによって製品が乾燥デバイスの製品リザーバから排出シュートに流入することを可能にすることによって排出サイクルを開始する。
図21のステップ2120を参照されたい。
【0089】
製品が排出シュートに流入している間、プロセス制御アプリケーションプログラム2042は、ステップ2130に示すように、入力/出力ボード1910および1915を介してコンピュータシステム1905に提供される分光測定データなどの機器測定値を受信して監視する。プログラム2042は、このデータを使用して、ステップ2135において、排出シュートに流入する材料が「ON SPEC」(すなわち、指定された必要な構造、品質、および/または他の特性を有すること)であるかどうかを決定する。答えが「はい」である場合、プログラム2042は、分流器ソレノイド弁を作動させて製品を一次出口チャネルに導き、一次出口チャネルに収集された「ON-SPEC」材料の量が指定された、所定の、または所望のレベルまたは高さに達するまで、一次出口チャネルを充填し続ける(
図21のステップ2145)。一次出口チャネル内の材料の量が指定された、所定の、または所望の高さまたはレベルに達した場合、処理はステップ2155に続き、プログラム2042は、製品入口ソレノイド弁および真空供給ソレノイド弁を閉じる。
【0090】
しかし、ステップ2135における答えが「いいえ」である場合、すなわち排出シュートに流入する製品が「OFF-SPEC」である場合、プログラム2042は、「OFF-SPEC」材料の指定されたまたは所定の最大レベルまたは高さが補助出口チャネルに収集されているかどうかを決定する(ステップ2140)。答えが「いいえ」である場合、処理はステップ2140に戻り、プログラム2042は、さらなる分光測定データ測定値を受信する。しかし、ステップ2140における答えが「はい」である場合、すなわち「OFF-SPEC」材料の最大量が補助出口チャネルに収集されている場合、プログラム2042は、ステップ2155に示すように、製品入口ソレノイド弁および真空供給ソレノイド弁を閉じる。その後、処理は、
図21および
図22におけるフローチャート接続部FC1を介してステップ2205で継続し、プログラム2042は、ガス入口ソレノイド弁を開いて排出シュートの再加圧を開始する。次いで、ステップ2210に示すように、プログラム2042は、(1つまたは複数の)製品入口ソレノイド弁を開いて一次出口チャネルに蓄積されたオンスペック製品が一次収集容器用の移送媒体に流入することを可能にし、かつ/または補助出口チャネルに蓄積されたオフスペック製品が補助収集容器用の移送媒体に流入することを可能にする。
【0091】
次に、ステップ2215において、プログラム2042は、スマートOリング窒素供給ソレノイド弁を開き(ステップ2215)、プッシュ/プル粉末真空搬送システムを作動させる(ステップ2220)。製品が(1つまたは複数の)移送媒体に流入した後、プログラム2042は、ステップ2225において、スマートOリング窒素供給ソレノイド弁および製品出口ソレノイド弁およびガス入口ソレノイド弁を閉じ、次いで、ステップ2230において、プッシュ/プル粉末真空搬送システムを停止して製品を移送媒体から収集容器に移送する。
【0092】
次に、ステップ2235において、プログラム2042は、収集容器についての最大収集体積に達したかどうかを決定する。そうでない場合、処理は
図21のステップ2115に戻り、プログラム2042は、センサが排出シュート空気圧が乾燥デバイスの製品リザーバ内の圧力以下であることを示すまで、出口弁を閉じ、真空供給入口弁を開く。しかし、ステップ2235における答えが「はい」である場合、プログラム2042は一時停止し、収集された製品の自動または手動によるパックオフおよび(1つまたは複数の)収集容器の交換を待ってから、
図21のステップ2115に戻る。
【0093】
本発明は、特定の実施形態を参照して開示されているが、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の領域および範囲から逸脱することなく、記載された実施形態に対する多数の修正、改変、および変更が可能である。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲の文言およびその均等物によって定義される全範囲を有することが意図される。
【国際調査報告】