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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-12
(54)【発明の名称】腫瘍マーカー及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C12Q 1/6886 20180101AFI20240104BHJP
   C12Q 1/6827 20180101ALI20240104BHJP
   C12Q 1/6869 20180101ALI20240104BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240104BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240104BHJP
   C12N 15/11 20060101ALN20240104BHJP
【FI】
C12Q1/6886 Z
C12Q1/6827 Z
C12Q1/6869 Z
A61K45/00
A61P35/00
C12N15/11 Z ZNA
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540629
(86)(22)【出願日】2021-10-29
(85)【翻訳文提出日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2021127464
(87)【国際公開番号】W WO2022142677
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202011608940.0
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521036193
【氏名又は名称】上▲海▼奕▲譜▼生物科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】董 世▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】李 振▲艶▼
【テーマコード(参考)】
4B063
4C084
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA13
4B063QA17
4B063QA19
4B063QQ02
4B063QQ42
4B063QR08
4B063QR42
4B063QR55
4B063QR62
4B063QS25
4B063QS33
4B063QS34
4B063QX01
4C084AA17
4C084NA14
4C084ZB26
(57)【要約】
本発明は、ヒトゲノム1番染色体、2番染色体、3番染色体、5番染色体、7番染色体、8番染色体、10番染色体、11番染色体及び21番染色体に位置し、且つメチル化修飾が発生可能なCpGサイトを一つ又は複数含む腫瘍マーカー、及びその使用を提供する;本発明は、腫瘍患者において有意な高メチル化状態を示すDNAエピジェネティック修飾関連腫瘍マーカーを提供する。腫瘍マーカーは、腫瘍の臨床補助的スクリーニング、診断及び予後や、診断試薬及びキットの設計などに適用できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトゲノム1番染色体、2番染色体、3番染色体、5番染色体、7番染色体、8番染色体、10番染色体、11番染色体及び21番染色体に位置し、且つメチル化修飾が発生可能なCpGサイトを一つ又は複数含む腫瘍マーカー。
【請求項2】
前記腫瘍マーカーは、ヒトゲノムHg19を参照として、chr2:105459135-105459190、chr10:124902392-124902455、chr3:157812331-157812498、chr21:38378275-38378539、chr8:97170353-97170404、chr5:134880362-134880455、chr10:94835119-94835252、chr11:31826557-31826963、chr3:147114032-147114108、chr10:50819227-50819589、chr2:66809255-66809281、chr7:97361393-97361461、chr8:70984200-70984294、chr1:6515341-6515409領域に位置する一つ又は複数を含むことを特徴とする、請求項1に記載の腫瘍マーカー。
【請求項3】
前記メチル化修飾は、5-ホルミル化修飾、5-ヒドロキシメチル化修飾、5-メチル化修飾又は5-カルボキシル化修飾を含むことを特徴とする、請求項1に記載の腫瘍マーカー。
【請求項4】
前記chr2:105459135-105459190領域は、
a)配列番号1に示される塩基配列;
b)配列番号1に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号1と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr10:124902392-124902455領域は、
a)配列番号2に示される塩基配列;
b)配列番号2に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号2と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr3:157812331-157812498領域は、
a)配列番号3に示される塩基配列;
b)配列番号3に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号3と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr21:38378275-38378539領域は、
a)配列番号4に示される塩基配列;
b)配列番号4に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号4と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr8:97170353-97170404領域は、
a)配列番号5に示される塩基配列;
b)配列番号5に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号5と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr5:134880362-134880455領域は、
a)配列番号6に示される塩基配列;
b)配列番号6に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号6と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr10:94835119-94835252領域は、
a)配列番号7に示される塩基配列;
b)配列番号7に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号7と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr11:31826557-31826963領域は、
a)配列番号8に示される塩基配列;
b)配列番号8に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号8と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr3:147114032-147114108領域は、
a)配列番号9に示される塩基配列;
b)配列番号9に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号9と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr10:50819227-50819589領域は、
a)配列番号10に示される塩基配列;
b)配列番号10に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号10と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr2:66809255-66809281領域は、
a)配列番号11に示される塩基配列;
b)配列番号11に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号11と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr7:97361393-97361461領域は、
a)配列番号12に示される塩基配列;
b)配列番号12に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号12と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr8:70984200-70984294領域は、
a)配列番号13に示される塩基配列;
b)配列番号13に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号13と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる;
及び/又は、前記chr1:6515341-6515409領域は、
a)配列番号14に示される塩基配列;
b)配列番号14に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号14と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる
ことを特徴とする、請求項3に記載の腫瘍マーカー。
【請求項5】
腫瘍のスクリーニング、予後、診断試薬及び薬物標的における請求項1~4のいずれかに記載の腫瘍マーカーの使用。
【請求項6】
前記腫瘍マーカーのCpGサイトのメチル化状況を検出することを含むことを特徴とする、請求項5に記載の使用。
【請求項7】
前記腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌、乳癌を含むことを特徴とする、請求項5に記載の使用。
【請求項8】
前記腫瘍は、乳癌、子宮頸癌、食管癌、頭頸部癌、肺癌、膵臓癌を含むことを特徴とする、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
腫瘍増殖を抑制する薬物であって、請求項1~4のいずれかに記載の腫瘍マーカーの阻害剤を含むことを特徴とする、薬物。
【請求項10】
前記阻害剤はメチル化阻害剤であることを特徴とする、請求項9に記載の薬物。
【請求項11】
さらに薬学的に許容される担体を含むことを特徴とする、請求項9に記載の薬物。
【請求項12】
下記の工程を含むことを特徴とする、腫瘍マーカーの検出方法:
S1、検出しようとする組織試料を取得する;
S2、検出しようとする組織試料DNAを抽出し、試料のメチル化値を取得する;
S3、請求項1~4のいずれかに記載の腫瘍マーカー配列領域内の各CpGサイトのメチル化状況、或いは領域全体の平均メチル化状況を算出する。
【請求項13】
工程S2で試料のメチル化値を取得する方法は、シーケンス、プローブ、抗体、質量分析などを含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
請求項1~4のいずれかに記載の腫瘍マーカーを特異的に検出するプライマー又はプローブを含むことを特徴とする、腫瘍マーカー検出キット。
【請求項15】
前記腫瘍マーカーを特異的に検出することは、前記腫瘍マーカーのCpGサイトのメチル化を特異的に検出することを含むことを特徴とする、請求項14に記載の腫瘍マーカー検出キット。
【請求項16】
前記腫瘍マーカーのCpGサイトのメチル化は、5-ホルミル化、5-ヒドロキシメチル化、5-メチル化又は5-カルボキシル化を含むことを特徴とする、請求項15に記載の腫瘍マーカー検出キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は生物技術分野に関し、特に腫瘍マーカー及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
腫瘍の発生・進行は、外部環境、遺伝的変異やエピジェネティックな変化などの複数の要因の相互作用を含む複雑で多面的・多要因的な動的過程である。外部環境の要因は、物理的、化学的、生物学的などの発癌性要因や、不健康な生活習慣などを含む;遺伝的変異は、遺伝子変異、コピー数の変化、染色体のミスマッチなどを含む;エピジェネティックな変化は主に、DNAメチル化、ヒストン修飾、ノンコーディングRNAなどの変化要因を含む。腫瘍の発生・進行過程では、上記の要因が相乗的に連携して、一連の癌抑制遺伝子の不活性化と癌遺伝子の活性化を引き起こし、ひいては腫瘍を発生させる。タイムリーな発見と診断は、腫瘍の治療にとって非常に重要である。
【0003】
腫瘍に対する理解の深まりと科学技術の進歩に伴い、新規な腫瘍マーカーは多く発見され、臨床診断に利用されている。1980年以前、腫瘍マーカーは主に、ホルモンや酵素、タンパク質などの細胞分泌物であり、例えば、癌胎児性抗原(CEA)やアルファフェトプロテイン(AFP)などは、胃癌や肝癌などのさまざまな腫瘍のマーカーとすることができる。これらの腫瘍マーカーは現在でも臨床で使用されているが、その感度と精度は、現在の臨床ニーズをもはや満たせなくなる。現在、例えば腫瘍抑制因子p53の変異、BRCA遺伝子の変異、結腸・直腸癌におけるマイクロサテライト不安定性などの、変異に基づくマーカーも増えてきたが、これらのマーカーは早期腫瘍の発見・診断にあまり有効ではない。DNAメチル化に基づくマーカーを用いることで、腫瘍をその進行の早期に診断することができる。
【0004】
エピジェノミクス(Epigenomics)とは、遺伝子のDNA配列に変化がない場合に、遺伝子機能が遺伝的に変化し、ひいては表現型の変化に繋がることを研究する学科である。エピジェノミクスは主に、DNAメチル化(DNA methylation)、ヒストン修飾(histone modification)、microRNAレベルの変化などの生化学的過程を含む。DNAメチル化は、深く研究されたエピジェノミクスのメカニズムであり、診断や治療などを含む腫瘍の臨床実践における応用が有望視されている。DNAメチル化とは、生体内で、DNAメチルトランスフェラーゼ(DNA methyltransferase、DMT)の触媒作用で、S-アデノシルメチオニン(SAM)をメチル基供与体として、メチル基を特定の塩基に転移させることを意味する。哺乳類では、DNAメチル化は主に5’-CpG-3’のCで発生し、5-メチルシトシン(5mC)が生成される。
【0005】
正常細胞では、一部のCpGが高度にメチル化されて転写沈黙の状態にあるが、腫瘍細胞では、これらのCpGが広範囲に脱メチル化され、反復配列の転写、トランスポゾンの活性化を引き起こし、ゲノムの高い不安定性と癌遺伝子の転写の増強に繋がる。また、正常細胞で元々低メチル化状態にあるCpGアイランドは腫瘍細胞で高メチル化されることにより、DNA修復遺伝子、細胞周期制御遺伝子、抗アポトーシス遺伝子などを含む遺伝子の転写不活性化を引き起こす。特定のサイトのメチル化状態は、ゲノムDNAを重亜硫酸塩で処理した後、PCRやシーケンスなどの手段によって効果的に判明することができる。上記の技術を利用すれば、これらの異常なDNAメチル化状態を腫瘍発生のの早期に検出することができる。
【0006】
ヒトゲノムの全配列は既に解明されているが、ゲノム配列は非常に複雑であり、どの遺伝子若しくはどのセグメントが病気と密接に関係しているかはまだ判明されていない。また、腫瘍自体が複雑であるため、感度と特異性を兼ね備えた腫瘍マーカーを見つけることはより困難になる。本発明において、発明者らは、大量のデータを使用し、より最適化された方法と組み合わせることで、より正確な腫瘍マーカーを見つけ、腫瘍の診断のためにより多くの手段を提供した。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の内容
本発明は、従来技術の欠陥を克服し、腫瘍患者において有意な高メチル化状態を示すDNAエピジェネティック修飾関連腫瘍マーカーを提供する。
【0008】
本発明の第一の態様は、ヒトゲノム1番染色体、2番染色体、3番染色体、5番染色体、7番染色体、8番染色体、10番染色体、11番染色体及び21番染色体に位置し、且つメチル化修飾が発生可能なCpGサイトを一つ又は複数含む腫瘍マーカーを提供する。
【0009】
好ましくは、前記メチル化修飾は、5-ホルミル化修飾、5-ヒドロキシメチル化修飾、5-メチル化修飾又は5-カルボキシル化修飾を含む。
【0010】
好ましくは、前記腫瘍マーカーは、ヒトゲノムHg19のchr2:105459135-105459190、chr10:124902392-124902455、chr3:157812331-157812498、chr21:38378275-38378539、chr8:97170353-97170404、chr5:134880362-134880455、chr10:94835119-94835252、chr11:31826557-31826963、chr3:147114032-147114108、chr10:50819227-50819589、chr2:66809255-66809281、chr7:97361393-97361461、chr8:70984200-70984294、chr1:6515341-6515409領域(座標は0から起算する)に位置する一つ又は複数を含む。
【0011】
好ましくは、前記chr2:105459135-105459190領域は、
a)配列番号1に示される塩基配列;
b)配列番号1に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号1と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0012】
及び/又は、前記chr10:124902392-124902455領域は、
a)配列番号2に示される塩基配列;
b)配列番号2に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号2と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0013】
及び/又は、前記chr3:157812331-157812498領域は、
a)配列番号3に示される塩基配列;
b)配列番号3に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号3と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0014】
及び/又は、前記chr21:38378275-38378539領域は、
a)配列番号4に示される塩基配列;
b)配列番号4に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号4と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0015】
及び/又は、前記chr8:97170353-97170404領域は、
a)配列番号5に示される塩基配列;
b)配列番号5に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号5と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0016】
及び/又は、前記chr5:134880362-134880455領域は、
a)配列番号6に示される塩基配列;
b)配列番号6に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号6と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0017】
及び/又は、前記chr10:94835119-94835252領域は、
a)配列番号7に示される塩基配列;
b)配列番号7に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号7と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0018】
及び/又は、前記chr11:31826557-31826963領域は、
a)配列番号8に示される塩基配列;
b)配列番号8に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号8と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0019】
及び/又は、前記chr3:147114032-147114108領域は、
a)配列番号9に示される塩基配列;
b)配列番号9に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号9と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0020】
及び/又は、前記chr10:50819227-50819589領域は、
a)配列番号10に示される塩基配列;
b)配列番号10に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号10と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0021】
及び/又は、前記chr2:66809255-66809281領域は、
a)配列番号11に示される塩基配列;
b)配列番号11に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号11と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0022】
及び/又は、前記chr7:97361393-97361461領域は、
a)配列番号12に示される塩基配列;
b)配列番号12に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号12と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0023】
及び/又は、前記chr8:70984200-70984294領域は、
a)配列番号13に示される塩基配列;
b)配列番号13に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号13と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0024】
及び/又は、前記chr1:6515341-6515409領域は、
a)配列番号14に示される塩基配列;
b)配列番号14に示される塩基配列の相補配列;
c)配列番号14と少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列又はそのヌクレオチド配列の相補配列
からなる群から選ばれる。
【0025】
上記配列は下表1に示し、それらの逆相補配列は表2に示す。ここで、太字で斜体のフォントはCpGサイトを示し、強調記号の下にある数字は当該検出サイトの番号を示す。
【0026】
【表1-1】
【0027】
【表1-2】
【0028】
【表1-3】
【0029】
【表2-1】
【0030】
【表2-2】
【0031】
【表2-3】
【0032】
本発明の第二の態様は、腫瘍のスクリーニング、予後、診断試薬及び薬物標的における本発明にかかる腫瘍マーカーの使用を提供する。
【0033】
好ましくは、前記しようは、前記腫瘍マーカーのCpGサイトのメチル化状況を検出することを含む;さらに好ましくは、前記CpGサイトは表1及び表2に示す。
【0034】
好ましくは、前記腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌、乳癌を含む;さらに好ましくは、前記腫瘍は、乳癌、子宮頸癌、食管癌、頭頸部癌、肺癌、膵臓癌を含む。
【0035】
好ましくは、配列番号1又は配列番号15をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む;さらに好ましくは、配列番号1又は配列番号15をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肺腺癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む。
【0036】
好ましくは、配列番号2又は配列番号16をマーカーとする腫瘍は、乳癌、子宮頸癌、食管癌、頭頸部癌、肺癌、膵臓癌を含む。
【0037】
好ましくは、配列番号3又は配列番号17をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む。
【0038】
好ましくは、配列番号4又は配列番号18をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む;さらに好ましくは、配列番号4又は配列番号18をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む。
【0039】
好ましくは、配列番号5又は配列番号19をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む;さらに好ましくは、配列番号5又は配列番号19をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌(LIHC)、肺腺癌、膵臓癌、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む。
【0040】
好ましくは、配列番号6又は配列番号20をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む;さらに好ましくは、配列番号6又は配列番号20をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む。
【0041】
好ましくは、配列番号7又は配列番号21をマーカーとする腫瘍は、乳癌、子宮頸癌、頭頸部癌、肺癌、膵臓癌を含む。
【0042】
好ましくは、配列番号8又は配列番号22をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む;さらに好ましくは、配列番号8又は配列番号22をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む。
【0043】
好ましくは、配列番号9又は配列番号23をマーカーとする腫瘍は、乳癌、子宮頸癌、食管癌、頭頸部癌、肺癌、膵臓癌を含む。
【0044】
好ましくは、配列番号10又は配列番号24をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む。
【0045】
好ましくは、配列番号11又は配列番号25をマーカーとする腫瘍は、乳癌、子宮頸癌、食管癌、頭頸部癌、肺癌、膵臓癌を含む。
【0046】
好ましくは、配列番号12又は配列番号26をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む。
【0047】
好ましくは、配列番号13又は配列番号27をマーカーとする腫瘍は、膀胱癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、淡明細胞型腎細胞癌、乳頭状腎細胞癌、肝癌、肺腺癌、膵臓癌、褐色細胞腫と傍神経節腫、前立腺癌、肉腫、黒色腫、胃腺癌、甲状腺癌、胸腺癌、子宮内膜癌を含む。
【0048】
好ましくは、配列番号14又は配列番号28をマーカーとする腫瘍は、乳癌、子宮頸癌、食管癌、頭頸部癌、肺癌、膵臓癌を含む。
【0049】
本発明の第三の態様は、腫瘍増殖を抑制する薬物であって、本発明にかかる腫瘍マーカーの阻害剤を含む薬物を提供する。
【0050】
好ましくは、前記阻害剤はメチル化阻害剤である;さらに好ましくは、前記阻害剤は、表1と表2における一つ又は複数のCpGサイトのメチル化を阻害する阻害剤である。
【0051】
好ましくは、前記薬物はさらに薬学的に許容される担体を含む。
【0052】
本発明の第四の態様は、下記の工程を含む腫瘍マーカーの検出方法を提供する。
S1、検出しようとする組織試料を取得する;
S2、検出しようとする組織試料DNAを抽出し、試料のメチル化値を取得する;
S3、前記腫瘍マーカー配列領域内の各CpGサイトのメチル化状況、或いは領域全体の平均メチル化状況を算出する。
【0053】
好ましくは、工程S2で試料のメチル化値を取得する方法は、シーケンス、プローブ、抗体、質量分析などを含む。
【0054】
本発明の第五の態様は、本発明にかかる腫瘍マーカーを特異的に検出するプライマー又はプローブを含む腫瘍マーカー検出キットを提供する。
【0055】
前記腫瘍マーカーを特異的に検出することは、前記腫瘍マーカーのCpGサイトのメチル化を特異的に検出することを含む。
【0056】
好ましくは、前記腫瘍マーカーのCpGサイトのメチル化は、5-ホルミル化、5-ヒドロキシメチル化、5-メチル化又は5-カルボキシル化を含む。
【0057】
本発明は、従来技術に比べて、腫瘍患者において有意な高メチル化状態を示すDNAエピジェネティック修飾関連腫瘍マーカーを提供するという利点を有する。前記腫瘍マーカーは、腫瘍の臨床補助的スクリーニング、診断及び予後や、診断試薬及びキットの設計などに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1図1は、本発明の実施例2における配列番号1の標的配列の、TCGAデータベースにおける平均メチル化値の図である;
図2図2は、本発明の実施例2における配列番号3の標的配列の、TCGAデータベースにおける平均メチル化値の図である;
図3図3は、本発明の実施例2における配列番号4の標的配列の、TCGAデータベースにおける平均メチル化値の図である;
図4図4は、本発明の実施例2における配列番号5の標的配列の、TCGAデータベースにおける平均メチル化値の図である;
図5図5は、本発明の実施例2における配列番号6の標的配列の、TCGAデータベースにおける平均メチル化値の図である;
図6図6は、本発明の実施例2における配列番号8の標的配列の、TCGAデータベースにおける平均メチル化値の図である;
図7図7は、本発明の実施例2における配列番号10の標的配列の、TCGAデータベースにおける平均メチル化値の図である;
図8図8は、本発明の実施例2における配列番号12の標的配列の、TCGAデータベースにおける平均メチル化値の図である;
図9図9は、本発明の実施例2における配列番号13の標的配列の、TCGAデータベースにおける平均メチル化値の図である;
図10図10は、本発明の実施例3における配列番号1~配列番号14の標的配列の、異なる腫瘍細胞株における平均メチル化値のヒートマップである;
図11図11は、本発明の実施例4における配列番号1の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図12図12は、本発明の実施例5における配列番号2の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図13図13は、本発明の実施例6における配列番号3の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図14図14は、本発明の実施例7における配列番号4の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図15図15は、本発明の実施例8における配列番号5の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図16図16は、本発明の実施例9における配列番号6の標的配列の、5種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図17図17は、本発明の実施例10における配列番号7の標的配列の、5種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図18図18は、本発明の実施例11における配列番号8の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図19図19は、本発明の実施例12における配列番号9の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図20図20は、本発明の実施例13における配列番号10の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図21図21は、本発明の実施例14における配列番号11の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図22図22は、本発明の実施例15における配列番号12の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図23図23は、本発明の実施例16における配列番号13の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
図24図24は、本発明の実施例17における配列番号14の標的配列の、6種類の腫瘍における平均メチル化値の分布及びROC図である;
【実施例
【0059】
具体的な実施形態
以下、図面及び実施例に基づいて本発明の具体的な実施形態をさらに説明する。以下の実施例は、本発明の技術的方案をより明確に説明するためのものだけであり、本発明の保護範囲はそれらにより限定されるものではない。以下の実施例で具体的な条件が示されていない実験方法は、本分野における通常の方法や条件、或いは商品の取扱明細書に従って選択される。
【0060】
実施例1 メチル化レベルの検出
【0061】
RRBS(Reduced Representation Bisulfite Sequencing)やWGBS(Whole Genome Bisulfite Sequencing)などのメチル化検出方法を採用し、主要な工程は下記の通りであった:
1.1、試料の取得:腫瘍細胞株を選択し、或いは臨床から癌組織と傍癌正常組織を取得した。
1.2、DNA抽出キットを用いて試料のDNAを抽出した。
1.3、抽出されたDNAに全ゲノムシーケンスを行った。
1.4、シーケンスの後、配列を標的配列にアラインメントし、標的配列領域内の各CpGサイトのメチル化状況を算出した。標的配列中のシーケンスされたCpGサイトの平均メチル化値を算出し、当該試料におけるこの標的配列の平均メチル化値とした。
【0062】
実施例2 TCGAデータベース中のメチル化チップデータによる配列番号1~配列番号14の標的配列の検証
【0063】
2.1、標的配列及びデータベース
配列番号1~配列番号14の標的配列は表1に示す。
【0064】
TCGAデータベースを用い、TCGAデータベースから、膀胱癌(BLCA)、子宮頸癌(CESC)、胆管癌(CHOL)、結腸癌(COADREAD)、食道癌(ESCA)、膠芽腫(GBM)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、淡明細胞型腎細胞癌(KIRC)、乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝癌(LIHC)、肺腺癌(LUNG)、膵臓癌(PAAD)、褐色細胞腫と傍神経節腫(PCPG)、前立腺癌(PRAD)、肉腫(SARC)、黒色腫(SKCM)、胃腺癌(STAD)、甲状腺癌(THCA)、胸腺癌(THYM)、子宮内膜癌(UCEC)を含む20種類以上の腫瘍タイプの癌組織及びそれらの傍癌正常組織のDNAメチル化チップデータを収集した。
【0065】
2.2、各標的配列に含まれるプローブ数を取得し、結果は表3に示す;
【表3】
【0066】
2.3、実施例1の方法に従い、この標的配列内の全てのプローブの、全ての癌試料、正常組織試料における平均メチル化値を算出した。結果は図1図9に示す。サンプルの命名は、癌の英語名称_C又はN(数字)であり、ただし、Cは腫瘍組織を表し、Nは正常組織を現し、数字は試料量を表す。
【0067】
図1は配列番号1の標的配列のTCGAデータベースにおける平均メチル化値であり、それから分かるように、配列番号1の標的配列は、膀胱癌(BLCA)、子宮頸癌(CESC)、胆管癌(CHOL)、結腸癌(COADREAD)、食道癌(ESCA)、膠芽腫(GBM)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、淡明細胞型腎細胞癌(KIRC)、乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肺腺癌(LUNG)、褐色細胞腫と傍神経節腫(PCPG)、前立腺癌(PRAD)、黒色腫(SKCM)、胃腺癌(STAD)、甲状腺癌(THCA)、胸腺癌(THYM)、子宮内膜癌(UCEC)という17種類の癌において、平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より著しく高い。
【0068】
図2は配列番号3の標的配列のTCGAデータベースにおける平均メチル化値であり、それから分かるように、配列番号3の標的配列は、膀胱癌(BLCA)、子宮頸癌(CESC)、胆管癌(CHOL)、結腸癌(COADREAD)、食道癌(ESCA)、膠芽腫(GBM)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、淡明細胞型腎細胞癌(KIRC)、乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝癌(LIHC)、肺腺癌(LUNG)、膵臓癌(PAAD)、褐色細胞腫と傍神経節腫(PCPG)、前立腺癌(PRAD)、肉腫(SARC)、黒色腫(SKCM)、胃腺癌(STAD)、甲状腺癌(THCA)、胸腺癌(THYM)、子宮内膜癌(UCEC)という20種類の癌において、平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より著しく高い。
【0069】
図3は配列番号4の標的配列のTCGAデータベースにおける平均メチル化値であり、それから分かるように、配列番号4の標的配列は、膀胱癌(BLCA)、子宮頸癌(CESC)、胆管癌(CHOL)、結腸癌(COADREAD)、食道癌(ESCA)、膠芽腫(GBM)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、淡明細胞型腎細胞癌(KIRC)、乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝癌(LIHC)、肺腺癌(LUNG)、膵臓癌(PAAD)、前立腺癌(PRAD)、肉腫(SARC)、黒色腫(SKCM)、胃腺癌(STAD)、甲状腺癌(THCA)、胸腺癌(THYM)、子宮内膜癌(UCEC)という19種類の癌において、平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より著しく高い。配列番号4の標的配列は、褐色細胞腫と傍神経節腫(PCPG)における平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値と殆ど差異がない。
【0070】
図4は配列番号5の標的配列のTCGAデータベースにおける平均メチル化値であり、それから分かるように、配列番号5の標的配列は、膀胱癌(BLCA)、子宮頸癌(CESC)、胆管癌(CHOL)、結腸癌(COADREAD)、食道癌(ESCA)、膠芽腫(GBM)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、淡明細胞型腎細胞癌(KIRC)、乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝癌(LIHC)、肺腺癌(LUNG)、膵臓癌(PAAD)、前立腺癌(PRAD)、肉腫(SARC)、黒色腫(SKCM)、胃腺癌(STAD)、甲状腺癌(THCA)、胸腺癌(THYM)、子宮内膜癌(UCEC)という19種類の癌において、平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より著しく高い。配列番号5の標的配列は、褐色細胞腫と傍神経節腫(PCPG)における平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より低い。
【0071】
図5は配列番号6の標的配列のTCGAデータベースにおける平均メチル化値であり、それから分かるように、配列番号6の標的配列は、膀胱癌(BLCA)、子宮頸癌(CESC)、胆管癌(CHOL)、結腸癌(COADREAD)、食道癌(ESCA)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、淡明細胞型腎細胞癌(KIRC)、乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝癌(LIHC)、肺腺癌(LUNG)、膵臓癌(PAAD)、前立腺癌(PRAD)、肉腫(SARC)、黒色腫(SKCM)、胃腺癌(STAD)、甲状腺癌(THCA)、胸腺癌(THYM)、子宮内膜癌(UCEC)という18種類の癌において、平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より著しく高い。配列番号6の標的配列は、膠芽腫(GBM)、褐色細胞腫と傍神経節腫(PCPG)における平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より低い。
【0072】
図6は配列番号8の標的配列のTCGAデータベースにおける平均メチル化値であり、それから分かるように、配列番号8の標的配列は、膀胱癌(BLCA)、子宮頸癌(CESC)、胆管癌(CHOL)、結腸癌(COADREAD)、食道癌(ESCA)、膠芽腫(GBM)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、淡明細胞型腎細胞癌(KIRC)、乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝癌(LIHC)、肺腺癌(LUNG)、膵臓癌(PAAD)、前立腺癌(PRAD)、肉腫(SARC)、黒色腫(SKCM)、胃腺癌(STAD)、甲状腺癌(THCA)、胸腺癌(THYM)、子宮内膜癌(UCEC)という19種類の癌において、平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より著しく高い。配列番号8の標的配列は、褐色細胞腫と傍神経節腫(PCPG)における平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より低い。
【0073】
図7は配列番号10の標的配列のTCGAデータベースにおける平均メチル化値であり、それから分かるように、配列番号10の標的配列は、膀胱癌(BLCA)、子宮頸癌(CESC)、胆管癌(CHOL)、結腸癌(COADREAD)、食道癌(ESCA)、膠芽腫(GBM)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、淡明細胞型腎細胞癌(KIRC)、乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝癌(LIHC)、肺腺癌(LUNG)、膵臓癌(PAAD)、褐色細胞腫と傍神経節腫(PCPG)、前立腺癌(PRAD)、肉腫(SARC)、黒色腫(SKCM)、胃腺癌(STAD)、甲状腺癌(THCA)、胸腺癌(THYM)、子宮内膜癌(UCEC)という20種類の癌において、平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より著しく高い。
【0074】
図8は配列番号12の標的配列のTCGAデータベースにおける平均メチル化値であり、それから分かるように、配列番号12の標的配列は、膀胱癌(BLCA)、子宮頸癌(CESC)、胆管癌(CHOL)、結腸癌(COADREAD)、食道癌(ESCA)、膠芽腫(GBM)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、淡明細胞型腎細胞癌(KIRC)、乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝癌(LIHC)、肺腺癌(LUNG)、膵臓癌(PAAD)、褐色細胞腫と傍神経節腫(PCPG)、前立腺癌(PRAD)、肉腫(SARC)、黒色腫(SKCM)、胃腺癌(STAD)、甲状腺癌(THCA)、胸腺癌(THYM)、子宮内膜癌(UCEC)という20種類の癌において、平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より著しく高い。
【0075】
図9は配列番号13の標的配列のTCGAデータベースにおける平均メチル化値であり、それから分かるように、配列番号13の標的配列は、膀胱癌(BLCA)、子宮頸癌(CESC)、胆管癌(CHOL)、結腸癌(COADREAD)、食道癌(ESCA)、膠芽腫(GBM)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、淡明細胞型腎細胞癌(KIRC)、乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝癌(LIHC)、肺腺癌(LUNG)、膵臓癌(PAAD)、褐色細胞腫と傍神経節腫(PCPG)、前立腺癌(PRAD)、肉腫(SARC)、黒色腫(SKCM)、胃腺癌(STAD)、甲状腺癌(THCA)、胸腺癌(THYM)、子宮内膜癌(UCEC)という20種類の癌において、平均メチル化値が正常試料の平均メチル化値より著しく高い。
【0076】
それらから分かるように、上記の腫瘍タイプの大多数において、配列番号1、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号13の標的配列は、腫瘍試料における平均メチル化値が正常組織における平均メチル化値より高い。
【0077】
実施例3 配列番号1~配列番号14の標的配列の腫瘍細胞株におけるメチル化レベル
【0078】
胆管癌、乳癌、結直腸癌、胆嚢癌、腎臓癌、白血病、肝癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌及び胃癌という11種類の腫瘍細胞株試料をそれぞれ収集した。実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、14つの標的配列の各試料における平均メチル化値を取得した。結果は図10に示す。図中、白色は未検出又は標準以下のシーケンス品質を示し、色が濃いほど、平均メチル化値が高いことを示す。それから分かるように、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号8、配列番号9、配列番号12及び配列番号13の標的配列のメチル化状況は、11種類の腫瘍細胞株のいずれでも検出することができ、且つ11種類の腫瘍細胞株のいずれにおいても平均メチル化値が高い。配列番号6、配列番号7、配列番号10、配列番号11及び配列番号14の標的配列のメチル化状況は、一部の腫瘍細胞株でしか検出されない。
【0079】
実施例4 臨床検査における配列番号1の標的配列の使用
【0080】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、食管癌(癌組織3例、傍癌正常組織1例)、頭頸部癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)及び膵臓癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)であった。
【0081】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号1の標的配列の、これらの26つの腫瘍組織と26つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図11に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、6種類の腫瘍において、配列番号1の標的配列の腫瘍試料における平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織より高い。試料における配列番号1の標的配列の平均メチル化値に基づき、腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0082】
実施例5 臨床検査における配列番号2の標的配列の使用
【0083】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、食管癌(癌組織3例、傍癌正常組織1例)、頭頸部癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)及び膵臓癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)であった。
【0084】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号2の標的配列の、これらの25つの腫瘍組織と26つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図12に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、6種類の腫瘍において、配列番号2の標的配列の腫瘍試料における平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織より高い。試料における配列番号2の標的配列の平均メチル化値に基づき、腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0085】
実施例6 臨床検査における配列番号3の標的配列の使用
【0086】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、食管癌(癌組織5例、傍癌正常組織4例)、頭頸部癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織4例、傍癌正常組織2例)及び膵臓癌(癌組織2例、傍癌正常組織2例)であった。
【0087】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号3の標的配列の、これらの26つの腫瘍組織と23つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図13に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、5種類の腫瘍において、配列番号3の標的配列の腫瘍試料における平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織より高い;食管癌において、殆どの腫瘍試料における平均メチル化値は傍癌正常組織における平均メチル化値より高い。試料における配列番号3の標的配列の平均メチル化値に基づき、大部分の腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0088】
実施例7 臨床検査における配列番号4の標的配列の使用
【0089】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織4例、傍癌正常組織4例)、子宮頸癌(癌組織5例、傍癌正常組織2例)、食管癌(癌組織5例、傍癌正常組織4例)、頭頸部癌(癌組織2例、傍癌正常組織4例)、肺癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)及び膵臓癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)であった。
【0090】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号4の標的配列の、これらの26つの腫瘍組織と24つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図14に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、乳癌試料、頭頸部癌試料及び食管癌試料において、配列番号4の標的配列の平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値より高い。食管癌試料、子宮頸癌試料及び肺癌試料において、配列番号4の標的配列の平均メチル化値は殆ど傍癌正常組織における平均メチル化値より高く、且つそれらの平均メチル化値の平均値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値の平均値より高い。試料における配列番号4の標的配列の平均メチル化値に基づき、大部分の腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0091】
実施例8 臨床検査における配列番号5の標的配列の使用
【0092】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織3例、傍癌正常組織4例)、食管癌(癌組織4例、傍癌正常組織3例)、頭頸部癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織2例、傍癌正常組織2例)及び膵臓癌(癌組織3例、傍癌正常組織2例)であった。
【0093】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号5の標的配列の、これらの21つの腫瘍組織と21つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図15に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、乳癌試料、子宮頸癌試料、肺癌試料において、配列番号4の標的配列の平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値より高い。食管癌、頭頸部癌及び肺癌試料において、配列番号5の標的配列の平均メチル化値は殆ど傍癌正常組織における平均メチル化値より高く、且つそれらの平均メチル化値の平均値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値の平均値より高い。試料における配列番号5の標的配列の平均メチル化値に基づき、大部分の腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0094】
実施例9 臨床検査における配列番号6の標的配列の使用
【0095】
試料:5種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、食管癌(癌組織2例、傍癌正常組織1例)、頭頸部癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織3例、傍癌正常組織1例)及び膵臓癌(癌組織2例、傍癌正常組織1例)であった。
【0096】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号6の標的配列の、これらの17つの腫瘍組織と13つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図16に示す。図中、A、B、C、D、Eの合計5つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:食管癌試料及びその対照、C:頭頸部癌試料及びその対照、D:肺癌試料及びその対照、E:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、5種類の腫瘍において、配列番号6の標的配列の腫瘍試料における平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織より高い。試料における配列番号6の標的配列の平均メチル化値に基づき、腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0097】
実施例10 臨床検査における配列番号7の標的配列の使用
【0098】
試料:5種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織4例)、子宮頸癌(癌組織2例、傍癌正常組織1例)、頭頸部癌(癌組織2例、傍癌正常組織2例)、肺癌(癌組織3例、傍癌正常組織3例)及び膵臓癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)であった。
【0099】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号7の標的配列の、これらの16つの腫瘍組織と15つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図17に示す。図中、A、B、C、D、Eの合計5つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:頭頸部癌試料及びその対照、D:肺癌試料及びその対照、E:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、5種類の腫瘍において、配列番号7の標的配列の腫瘍試料における平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織より高い。試料における配列番号7の標的配列の平均メチル化値に基づき、腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0100】
実施例11 臨床検査における配列番号8の標的配列の使用
【0101】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、食管癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、頭頸部癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)及び膵臓癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)であった。
【0102】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号8の標的配列の、これらの26つの腫瘍組織と30つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図18に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、乳癌試料、子宮頸癌試料、肺癌、頭頸部癌及び膵臓癌試料において、配列番号8の標的配列の平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値より高い。食管癌試料において、配列番号8の標的配列の平均メチル化値は殆ど傍癌正常組織における平均メチル化値より高く、且つそれらの平均メチル化値の平均値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値の平均値より高い。試料における配列番号8の標的配列の平均メチル化値に基づき、大部分の腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0103】
実施例12 臨床検査における配列番号9の標的配列の使用
【0104】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、食管癌(癌組織5例、傍癌正常組織4例)、頭頸部癌(癌組織4例、傍癌正常組織4例)、肺癌(癌組織5例、傍癌正常組織4例)及び膵臓癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)であった。
【0105】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号9の標的配列の、これらの28つの腫瘍組織と27つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図19に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、乳癌試料、子宮頸癌試料、肺癌、頭頸部癌及び膵臓癌試料において、配列番号9の標的配列の平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値より高い。食管癌試料において、配列番号9の標的配列の平均メチル化値は殆ど傍癌正常組織における平均メチル化値より高く、且つそれらの平均メチル化値の平均値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値の平均値より高い。試料における配列番号9の標的配列の平均メチル化値に基づき、大部分の腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0106】
実施例13 臨床検査における配列番号10の標的配列の使用
【0107】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織4例、傍癌正常組織3例)、食管癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、頭頸部癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織4例、傍癌正常組織3例)及び膵臓癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)であった。
【0108】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号10の標的配列の、これらの25つの腫瘍組織と26つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図20に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、乳癌試料、子宮頸癌試料、肺癌、頭頸部癌及び膵臓癌試料において、配列番号10の標的配列の平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値より高い。食管癌試料において、配列番号10の標的配列の平均メチル化値は殆ど傍癌正常組織における平均メチル化値より高く、且つそれらの平均メチル化値の平均値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値の平均値より高い。試料における配列番号10の標的配列の平均メチル化値に基づき、大部分の腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0109】
実施例14 臨床検査における配列番号11の標的配列の使用
【0110】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織2例、傍癌正常組織5例)、食管癌(癌組織1例、傍癌正常組織3例)、頭頸部癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織4例、傍癌正常組織4例)及び膵臓癌(癌組織3例、傍癌正常組織3例)であった。
【0111】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号11の標的配列の、これらの20つの腫瘍組織と25つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図21に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、乳癌試料、子宮頸癌試料、肺癌、食管癌及び膵臓癌試料において、配列番号11の標的配列の平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値より高い。頭頸部癌試料において、配列番号11の標的配列の平均メチル化値は殆ど傍癌正常組織における平均メチル化値より高く、且つそれらの平均メチル化値の平均値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値の平均値より高い。試料における配列番号11の標的配列の平均メチル化値に基づき、大部分の腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0112】
実施例15 臨床検査における配列番号12の標的配列の使用
【0113】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織3例、傍癌正常組織5例)、食管癌(癌組織4例、傍癌正常組織3例)、頭頸部癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)及び膵臓癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)であった。
【0114】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号12の標的配列の、これらの27つの腫瘍組織と28つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図22に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、乳癌試料、子宮頸癌試料、頭頸部癌、食管癌及び膵臓癌試料において、配列番号12の標的配列の平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値より高い。肺癌試料において、配列番号12の標的配列の平均メチル化値は殆ど傍癌正常組織における平均メチル化値より高く、且つそれらの平均メチル化値の平均値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値の平均値より高い。試料における配列番号12の標的配列の平均メチル化値に基づき、大部分の腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0115】
実施例16 臨床検査における配列番号13の標的配列の使用
【0116】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織1例、傍癌正常組織5例)、食管癌(癌組織2例、傍癌正常組織1例)、頭頸部癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)及び膵臓癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)であった。
【0117】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号13の標的配列の、これらの22つの腫瘍組織と26つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図23に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、乳癌試料、子宮頸癌試料、頭頸部癌、食管癌及び膵臓癌試料において、配列番号13の標的配列の平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値より高い。肺癌試料において、配列番号13の標的配列の平均メチル化値は殆ど傍癌正常組織における平均メチル化値より高く、且つそれらの平均メチル化値の平均値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値の平均値より高い。試料における配列番号13の標的配列の平均メチル化値に基づき、大部分の腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0118】
実施例17 臨床検査における配列番号14の標的配列の使用
【0119】
試料:6種類の腫瘍組織及びそれらの傍癌正常組織試料で、それぞれ、乳癌(癌組織5例、傍癌正常組織5例)、子宮頸癌(癌組織3例、傍癌正常組織5例)、食管癌(癌組織3例、傍癌正常組織1例)、頭頸部癌(癌組織4例、傍癌正常組織5例)、肺癌(癌組織3例、傍癌正常組織3例)及び膵臓癌(癌組織2例、傍癌正常組織2例)であった。
【0120】
実施例1の方法に従い、RRBSメチル化シーケンス技術により、配列番号14の標的配列の、これらの20つの腫瘍組織と21つの傍癌正常組織における平均メチル化値をそれぞれ取得した。結果は図24に示す。図中、A、B、C、D、E、Fの合計6つのグラフセットが含まれる。1つのグラフセットには2枚のグラフが含まれ、左のグラフは、腫瘍試料と癌正常試料(対照)における標的配列のメチル化平均値の分布の箱ひげ図であり、本グラフから腫瘍試料と正常試料における標的配列のメチル化の差異が明らかになる;右のグラフは、検出されたROC曲線図であり、本グラフから差異結果の特異性が明らかになる。ただし、A:乳癌試料及びその対照、B:子宮頸癌試料及びその対照、C:食管癌試料及びその対照、D:頭頸部癌試料及びその対照、E:肺癌試料及びその対照、F:膵臓癌試料及びその対照。それから分かるように、乳癌試料、子宮頸癌試料、頭頸部癌、食管癌及び肺癌試料において、配列番号14の標的配列の平均メチル化値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値より高い。膵臓癌試料において、配列番号14の標的配列の平均メチル化値は殆ど傍癌正常組織における平均メチル化値より高く、且つそれらの平均メチル化値の平均値はいずれも傍癌正常組織における平均メチル化値の平均値より高い。試料における配列番号14の標的配列の平均メチル化値に基づき、大部分の腫瘍試料と癌正常組織を正確に区別つけることができる。
【0121】
以上で本発明の具体的な実施例について詳細に説明したが、これらはあくまで例示であり、本発明は上述した具体的な実施例に限定されるものではない。当業者にとって、本発明と均等なあらゆる変更及び置換もまた、本発明の範囲内にある。従って、本発明の精神及び範囲を逸脱しない範囲で行われる均等な変形及び変更は、全て本発明の範囲内に包含されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【配列表】
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【国際調査報告】