IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

特表2024-501630軌道の架線の弾性を測定するための測定システムおよび方法
<>
  • 特表-軌道の架線の弾性を測定するための測定システムおよび方法 図1
  • 特表-軌道の架線の弾性を測定するための測定システムおよび方法 図2
  • 特表-軌道の架線の弾性を測定するための測定システムおよび方法 図3
  • 特表-軌道の架線の弾性を測定するための測定システムおよび方法 図4
  • 特表-軌道の架線の弾性を測定するための測定システムおよび方法 図5
  • 特表-軌道の架線の弾性を測定するための測定システムおよび方法 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-15
(54)【発明の名称】軌道の架線の弾性を測定するための測定システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B60M 1/28 20060101AFI20240105BHJP
【FI】
B60M1/28 R
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536064
(86)(22)【出願日】2021-12-10
(85)【翻訳文提出日】2023-06-14
(86)【国際出願番号】 EP2021085204
(87)【国際公開番号】W WO2022128792
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】A51091/2020
(32)【優先日】2020-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514318345
【氏名又は名称】プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Plasser & Theurer, Export von Bahnbaumaschinen, Gesellschaft m.b.H.
【住所又は居所原語表記】Johannesgasse 3, A-1010 Wien, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】フローリアン アウアー
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ビュアガー
(72)【発明者】
【氏名】ゲラルト ツァウナー
(57)【要約】
本発明は、軌道(4)の架線(5)の弾性を測定するための測定システムに関し、この測定システムは、架線(5)の測定点(13)の位置を検出するための非接触式のセンサ(8)と、弾性を計算するための評価設備(11)と、を備えている。機械的な励振設備(7)が配置されており、この機械的な励振設備(7)を用いて架線(5)を能動的な励振によって振動させ、センサ(8)は、振動経過を検出するように構成されており、評価設備(11)は、架線(5)の機械的な特性をこの振動経過から導出するように構成されている。対応する振動曲線(12)の特性から、評価設備(11)において、架線(5)の弾性等の機械的な特性が導出される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道(4)の架線(5)の弾性を測定するための測定システムであって、
前記架線(5)の測定点(13)の位置を検出するための非接触式のセンサ(8)と、弾性を計算するための評価設備(11)と、を備えている測定システムにおいて、
機械的な励振設備(7)が配置されており、前記機械的な励振設備(7)を用いて前記架線(5)を能動的な励振によって振動させ、前記センサ(8)は、振動経過を検出するように構成されており、前記評価設備(11)は、前記架線(5)の機械的な特性を前記振動経過から導出するように構成されていることを特徴とする、測定システム。
【請求項2】
前記センサ(8)は、光学センサ、特にレーザ光切断センサまたは3Dレーザスキャナである、請求項1記載の測定システム。
【請求項3】
前記励振設備(7)は、ベースユニット(21)とトリガユニット(23)とを備えており、前記トリガユニット(23)は、アクチュエータ(22)によって前記ベースユニット(21)に対して位置調整可能である、請求項1または2記載の測定システム。
【請求項4】
前記トリガユニット(23)は、トリガ駆動部(25)によって保持部(26)に対して位置調節可能であるフック(24)を備えている、請求項3記載の測定システム。
【請求項5】
前記トリガユニット(23)は、トリガ駆動部(25)によって線路収容部(28)に対して位置調節可能である保持要素(27)を備えている、請求項3記載の測定システム。
【請求項6】
前記センサ(8)に対する規定された間隔で、別の測定点(13)において前記振動を検出する別の非接触式のセンサ(8)が配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の測定システム。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項記載の測定システムを用いた、軌道(4)の架線(5)の弾性を測定するための方法であって、
機械的な励振設備(7)によって前記架線(5)を振動させ、センサ(8)によって、測定点(13)において振動経過を検出し、評価設備(11)によって、前記振動経過から、前記架線(5)の少なくとも1つの機械的な特性を導出することを特徴とする、方法。
【請求項8】
前記センサ(8)によって、トロリー線(17)の測定点(13)における振動を検出し、さらに、これと同期して、吊架線(16)の測定点(13)における振動を検出する、請求項7記載の方法。
【請求項9】
別の非接触式のセンサ(8)によって、線路長手方向(19)において離間している測定点(13)における振動を検出する、請求項7または8記載の方法。
【請求項10】
レール走行機構(3)上に支持されて軌道(4)上を走行可能な車両フレーム(2)を備える軌道工事車両(1)であって、請求項1から6までのいずれか1項記載の測定システムが、前記軌道工事車両(1)上に配置されていることを特徴とする、軌道工事車両(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道の架線の弾性を測定するための測定システムに関し、この測定システムは、架線の測定点の位置を検出するための非接触式のセンサと、弾性を計算するための評価設備と、を備えている。さらに本発明は、対応する方法および軌道工事車両に関する。
【背景技術】
【0002】
軌道の架線の質は、電気的に動作する鉄道車両の支障のない集電にとって重要である。特に、速度が速いときには、架線における振動が阻止されなければならない。振動が発生すると、パンタグラフとトロリー線との間の接触が中断されることがあり、その結果、材料の損傷および摩耗現象が生じてしまう。
【0003】
したがって、ドイツ鉄道のような鉄道事業者は、架線の定期的な弾性測定を要求する。この場合、トロリー線の弾性が検出され、これはトロリー線の可撓性とも称される。2つの電柱の間の長手方向緊締幅にわたる弾性の不均一性も評価され、これによって、架線構造の優良性を推測することができる。
【0004】
文献Puschmann, R. et al.: Fahrdrahtlagemessung mit Ultraschall; Elektrische Bahnen 109, July 2011, No. 7, p. 323-330には、弾性を測定するための方法が記載されている。この文献では、超音波センサによって、2回の測定遂行においてトロリー線の位置が検出される。1回目の測定は、無負荷状態で行われる。2回目の測定では、測定パンタグラフを用いて、トロリー線に調整可能な力(たとえば100N)が加えられる。評価設備において、積み重ねられた2回の測定によって、トロリー線の弾性が供給される。具体的には、トロリー線の持ち上がりを押圧力によって除算することによって、弾性が得られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、冒頭に述べた形式の測定システムを改良して、1回の測定遂行によって架線の弾性測定を行うことができるようにすることである。さらに、本発明の課題は、対応する方法および測定システムの拡張された構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、上述の課題は、請求項1、7および10に記載された特徴によって解決される。従属請求項は、本発明の有利な構成を示している。
【0007】
この場合、機械的な励振設備が配置されており、この機械的な励振設備を用いて架線を能動的な励振によって振動させる。センサは、振動経過を検出するように構成されており、評価設備は、架線の機械的な特性をこの振動経過から導出するように構成されている。本発明の測定システムによって、架線を、規定されたように振動させ、その結果として生じる、減衰された振動がセンサによって検出される。静的な負荷とは異なり、能動的な励振の場合には、架線へのパルス状のエネルギ導入または跳躍的なエネルギ導入が行われる。架線は、楽器の弦のように弾かれるかまたは打ちつけられる。結果として生じる時間的な振動経過が検出される。
【0008】
対応する振動曲線(振幅、減衰定数、位相位置)の特性から、評価設備において、架線の弾性等の機械的な特性が導出される。本発明による動的な測定によって、機械的なトロリー線システムの複数のパラメータを特定することができる。さらに、基準測定結果との比較によって、特有の損傷ケースを識別することができ、ここから適切な保守措置を導出することができる。
【0009】
好適には、センサは、光学センサ、特にレーザ光切断センサまたは3Dレーザスキャナである。これによって、振動経過を十分な精度で検出するための高い測定レート(1秒当たり数百回の測定)を得ることができる。特に、3Dレーザスキャナは、別の軌道構成要素を検出するために利用可能である。たとえば、軌道位置に対してトロリー線位置を容易に関係付けるために、レールの上縁の経過を検出することができる。
【0010】
このシステムの発展形態では、励振設備は、ベースユニットとトリガユニットとを備えており、トリガユニットは、アクチュエータによってベースユニットに対して位置調節可能である。このアセンブリによって、はじめに、励振設備を架線に関して位置決めすることができる。アクチュエータによってトリガユニットは微調整され、これによって、次いで行われるアクティブ化の際に所望のパルス状の励振を生じさせることができる。トリガユニットの相応の駆動制御によって、規定された励振振幅および/または規定された励振力を調節することができる。
【0011】
有利な変化形態では、トリガユニットは、トリガ駆動部によって保持部に対して位置調節可能であるフックを備えている。この場合、フックは、架線に対して移動し、架線にパルス状に負荷を加える。
【0012】
トリガユニットの別の有利な特徴的な構造は、トリガ駆動部によって線路収容部に対して位置調節可能である保持要素を備えている。この場合、保持要素によって、短時間、架線の予荷重が増大される。その後、保持要素が突発的に解除され、架線が解放され、これによって架線の跳躍的な励振が行われる。励振方向は、いずれにせよ、規格にしたがって垂直であってもよいし、または任意の別の方向であってもよい。
【0013】
測定の質をさらに良くするために、センサに対する規定された間隔で、別の測定点において振動を検出する別の非接触式のセンサが配置されている。これによって、位相シフトおよび波伝播時間を特定するための拡張された測定を実行することが可能になる。
【0014】
この測定システムを用いた、本発明の、軌道の架線の弾性を測定するための方法では、機械的な励振設備によって架線を振動させ、センサによって、測定点において振動経過を検出し、評価設備によって、この振動経過から、架線の少なくとも1つの機械的な特性を導出する。このようにして、1回の測定遂行で架線の弾性を検出することが可能になる。
【0015】
この方法の発展形態では、センサによって、トロリー線の測定点における振動が検出され、さらに、これと同期して、吊架線の測定点における振動が検出される。これによって複数の振動曲線が検出され、これらの振動曲線の特性(振幅、減衰定数、位相位置)から、架線の他の機械的な特性が導出される。
【0016】
さらに、別の非接触式のセンサによって、線路長手方向において離間している測定点における振動が検出されると有利である。この拡張された測定法では、これらの測定点の間の相対的な位相シフトから、波伝播時間および他の特徴的な特性量も特定される。
【0017】
本発明の別の対象は、レール走行機構上に支持されて軌道上を走行可能な車両フレームを備える軌道工事車両であって、上述の測定システムはこの軌道工事車両上に配置されている。この場合、たとえば3Dレーザスキャナ等の、軌道工事車両の既存の設備を、測定システムの構成要素として利用することができる。特に、クレーンを、励振設備を位置決めするために利用することができる。この場合、励振設備は、クレーンジブに固定されており、架線に対して移動可能である。
【0018】
本発明を以降で例示的に、添付の図面を参照しながら説明する。概略図が示されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】測定システムを備える軌道工事車両の側面図を示す図である。
図2】軌道に沿ったトロリー線構造を示す図である。
図3】光学センサおよびトロリー線を示す図である。
図4】トロリー線の測定された振動曲線を示す図である。
図5】フックを備える励振設備を示す図である。
図6】保持要素を備える励振設備を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に示されている軌道工事車両1は、レール走行機構3上で軌道4上を走行可能な車両フレーム2を備えている。軌道4は架線5を含んでおり、架線5の弾性は、軌道工事車両1に配置されている測定システムによって特定される。このために、クレーン6には、架線5を振動させることができる励振設備7が配置されている。軌道工事車両1のルーフには、非接触式のセンサ8、たとえばレーザ光切断センサが配置されている。さらに、車両端面には、3Dレーザスキャナとして構成されている別の非接触式のセンサ8が設けられている。測定システムは相応に、軌道構築車両、タンピング機械、スタビライザ、検測車およびこれに類するものに配置可能である。これら全ての車両および車両組み合わせは、本発明に関連して、軌道工事車両1と称される。さらに、測定システムが、軌道工事車両1上に単に一時的に持ち込まれる別個のシステムとして構成されていてよい。
【0021】
図示の軌道工事車両1では、車両フレーム2に昇降台9が配置されており、昇降台9は、架線5における修理または保守作業に使用可能である。パンタグラフ10は、軌道工事車両1に給電するために利用可能である。好適には、架線5に接触する、励振設備7の要素は絶縁されて形成されているので、電流が流されている架線5の励振も可能である。パンタグラフ10は、さらに測定パンタグラフとして使用可能である。
【0022】
測定システムは、励振設備7およびセンサ8の他に、センサ8の測定結果が供給される評価設備11を備えている。評価設備11内には、検出された振動曲線12を評価するプロセッサが配置されている。この場合、適切なアルゴリズムを用いて、振動曲線12の特性から、架線5の機械的な特性が導出される。対応するプログラミングは専門家の役目である。
【0023】
図2には、1つの架線区分における複数の測定点13が記入されている。図示の構造は、ブラケット15を備えた電柱14を含んでおり、これらには、吊架線16およびトロリー線17が固定されている。さらに、張設されたトロリー線17は、ハンガー18を介して吊架線16と結合されている。同様に本発明によって振動させることができる他の構造も公知である。
【0024】
好ましくは、架線5の機械的な励振は、2つの電柱14の間のほぼ中央で行われる。この箇所には、トロリー線17および吊架線16における好適な測定点13も設けられている。これに相応して、測定過程中、励振設備7および少なくとも1つのセンサ8は、この領域に位置決めされている。
【0025】
波伝播時間を特定するために、他の測定が、線路長手方向19において離間している複数の測定点13において実行される。このために、たとえば、比較的長い軌道構築車両の端面に配置されている3Dレーザスキャナを利用することができる。この場合には、これらの測定は、全ての測定点13において同期して行われ、これによって、検出された振動曲線において位相シフトを評価することが可能になる。
【0026】
図3には、レーザ光切断センサとして構成されたセンサ8と、検出される測定点13を有するトロリー線17とが示されている。この場合、規定された座標系XYZにおける測定点13の位置が、高い時間分解能および空間分解能で検出される。特に、毎秒少なくとも100回の測定が、0.1mmの精度で行われる。座標系のZ軸線は、線路長手方向19に配向されている。X軸線は横方向に向けられており、Y軸線は重力加速度の方向に配向されている。
【0027】
架線5の励振が、Y方向または任意の別の方向において、規格に合わせて行われてよい。結果として生じる、減衰された振動が、測定点13で、X方向およびY方向において検出される。Y方向に対するセンサ8の取り付け角度を考慮すれば、測定される振動を、重力加速度に対して検出することも可能である。
【0028】
図4には、例示的な振動曲線12が示されており、この振動曲線12は、測定点13で、方向yにおいて時間tにわたって検出されたものである。選択された測定点13の数および励振方向に関連して、多数のこのような振動曲線12が発生し、次いでこれらの振動曲線12が評価設備11によって一緒に評価される。個々の振動サイクルの振幅および位相位置は直接的に検出可能である。減少する振幅から、減衰定数を導出することができる。
【0029】
同期された複数の振動曲線12を比較することによって、相対的な位相シフトが検出可能である。ここから、波伝播時間と他の特徴的な特性量とが得られ、これらの特性量から、架線の機械的な特性が明らかになる。さらに、線路長手方向19において複数の測定点13で測定を行うことによって、弾性の不均一性を検出することができる。ここから、架線構造の優良性が容易に推測される。
【0030】
励振設備7の第1の例示的な特徴的な構造が、図5に示されている。クレーンジブ20には、旋回可能なベースユニット21が設けられている。アクチュエータ22を介して、ベースユニット21に対してトリガユニット23を位置調節することができる。トリガユニット23は、トリガ駆動部25によって保持部26に対して位置調節可能なフック24を有している。
【0031】
測定遂行の準備をするために、トリガユニット23はクレーンジブ20によって位置決めされる。トロリー線17上でのフック24の位置の微調整は、アクチュエータ22によって行われる。トリガ駆動部25の操作時に、フックがトロリー線17を擦り、パルス状のエネルギ導入を生じさせる。この能動的な励振によって、架線5を振動させる。
【0032】
好適には、センサ8もベースユニット21上に配置されている。このようにして、励振箇所と、トロリー線17およびその上に位置する吊架線16における測定点13との間に、常に一義的な空間的関係が存在する。
【0033】
図6には、励振設備7の代替的な特徴的な構造が示されている。この場合、トリガユニット23は、トリガ駆動部25によって線路収容部28に対して位置調節可能な保持要素27を備えている。アクティブ化の前に、トリガユニット23はクレーン6によって、保持要素27の解除時にトロリー線17が線路収容部28内に収容されるように、位置決めされる。
【0034】
次いで、保持要素27が、トリガ駆動部25によって下方に向かって旋回され、ロックされる。トリガ駆動部25として、たとえば電気的に動作する回転駆動部が使用される。アクチュエータ22の操作によって、トリガユニット23が下方に向かって動かされ、これによって保持要素27は、トロリー線を、規定された操作距離ぶんだけ下方に向かって引っ張る。この際に、アクチュエータ22(たとえば、変位センサを備える空圧シリンダまたは油圧シリンダ)を介して、規定された力も加えられてよい。架線5の跳躍的な励振のために、保持要素27のロックがトリガ駆動部25を介して解除される。この際に、保持要素27はトロリー線17を突発的に解放し、これによって架線5が振動する。
【0035】
本発明は、架線5をパルス状の励振または跳躍的な励振によって振動させるのに適した別の励振設備も備えている。たとえば、インパクト要素によって、トロリー線17の打ちつけが行われてよい。この際に注意すべきことは、トロリー線の損傷を排除するために、インパクト要素が面状の接触ゾーンを有していることである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】