(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-15
(54)【発明の名称】積層部品アレイ構造
(51)【国際特許分類】
H01G 4/38 20060101AFI20240105BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20240105BHJP
H05K 1/14 20060101ALI20240105BHJP
H05K 3/36 20060101ALI20240105BHJP
H01G 2/02 20060101ALI20240105BHJP
【FI】
H01G4/38 A
H05K3/34
H05K1/14 F
H05K3/36 B
H01G2/02 101E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536450
(86)(22)【出願日】2021-12-14
(85)【翻訳文提出日】2023-08-09
(86)【国際出願番号】 US2021072923
(87)【国際公開番号】W WO2022133448
(87)【国際公開日】2022-06-23
(32)【優先日】2020-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510192916
【氏名又は名称】テスラ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャオ,ジン
(72)【発明者】
【氏名】チャンドラ,サッチャン
(72)【発明者】
【氏名】サン,シシュアン
【テーマコード(参考)】
5E082
5E319
5E344
【Fターム(参考)】
5E082CC01
5E319AB05
5E319BB05
5E319CC22
5E319GG03
5E344AA22
5E344AA26
5E344BB02
5E344CD23
5E344DD02
5E344EE12
5E344EE26
(57)【要約】
2つの積層プリント回路基板(600、606)間に電子部品アレイが配置された構造が開示される。アレイの電子部品(502)は、はんだ接続を介してプリント回路基板(600、606)に接続され得る。電子部品(502)の例としてはコンデンサが挙げられる。プリント回路基板(600、606)上のはんだペーストアレイに熱を加えて電子部品(502)に電気的に接続された固体導体を形成することを含む関連する製造方法が開示される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層プリント回路基板(PCB)電子部品アレイ構造であって、
第1のPCBと、
第2のPCBであって、前記第1のPCBと積層される、第2のPCBと、
前記第1のPCBと前記第2のPCBとの間に配置される複数の電子部品を備える電子部品アレイであって、前記複数の電子部品が、第1のはんだ接続を介して前記第1のPCBに電気的に結合されるとともに、第2のはんだ接続を介して前記第2のPCBに電気的に結合される、電子部品アレイと、
を備える、積層PCB電子部品アレイ構造。
【請求項2】
前記複数の電子部品の第1の側面が前記第1のPCB及び前記第2のPCBの両方に電気的に結合し、
前記複数の電子部品の第2の側面が前記第1のPCB及び前記第2のPCBの両方に電気的に結合する、請求項1に記載の積層PCB電子部品アレイ構造。
【請求項3】
前記第1のPCBの内面が前記電子部品アレイの前記複数の電子部品に結合し、
前記第1のPCBの内面が前記電子部品アレイの前記複数の電子部品に結合する、請求項2に記載の積層PCBコンデンサアレイ構造。
【請求項4】
前記第1のPCBの外面に配置される第1のボールグリッドアレイであって、前記複数の電子部品が前記第1のPCBにおける第1のビアを介して前記第1のボールグリッドアレイに電気的に結合される、第1のボールグリッドアレイと、
前記第2のPCBの外面に配置される第2のボールグリッドアレイであって、前記複数の電子部品が前記第2のPCBにおける第2のビアを介して前記第2の第1のボールグリッドアレイに電気的に結合される、第2のボールグリッドアレイと、を更に備える請求項2に記載の積層PCBコンデンサアレイ構造。
【請求項5】
前記複数の電子部品が複数の別個の受動素子を備える、請求項1に記載の積層PCB電子部品アレイ構造。
【請求項6】
前記複数の別個の受動素子は、互いに直列に電気的に接続される別個の受動素子の第1のグループと、互いに並列に電気的に接続される別個の受動素子の第2のグループとを備える、請求項5に記載の積層PCB電子部品アレイ構造。
【請求項7】
前記複数の電子部品が複数のコンデンサを備える、請求項1に記載の積層PCB電子部品アレイ構造。
【請求項8】
前記複数の電子部品が複数の能動部品を備える、請求項1に記載の積層PCB電子部品アレイ構造。
【請求項9】
積層プリント回路基板(PCB)電子部品アレイを組み立てる方法であって、
第1のはんだペーストアレイをその上に有する第1のPCBを用意するステップと、
第1のPCBに対して電子部品アレイの複数の電子部品を位置決めするステップであって、前記第1のPCB上の前記第1のはんだペーストアレイが前記電子部品アレイに対応する、ステップと、
第2のPCBを、前記第2のPCB上の第2のはんだペーストアレイが前記複数の電子部品と位置合わせするように、前記複数の電子部品に対して位置決めするステップと、
前記第2のはんだペーストアレイを、前記複数の電子部品に電気的に接続される第2の固体導体に変換するように、熱を加えるステップであって、前記電子部品が、前記第2のはんだペーストアレイを変換するように熱を加えることの後に、前記第1のPCB上の第1の固体導体及び前記第2のPCBの前記第2の固体導体に電気的に接続される、ステップと、
を含む方法。
【請求項10】
前記第1のPCBを前記用意することの前に、前記第1のPCBの表面上に前記第1のはんだペーストアレイを塗布するステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のはんだペーストアレイを第2の固体導体に変換するように前記熱を加えるステップは、前記第1のはんだペーストアレイを前記第1の固体導体にも変換する、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のPCBを前記位置決めするステップの前に、前記第1のはんだペーストアレイを前記第1の固体導体に変換するように熱を加えるステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の第2のペーストアレイを第2の固体導体に変換するように前記熱を加えるステップが誘導プレスリフロープロセスを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のはんだペーストアレイを第2の固体導体に変換するように前記熱を加えるステップがレーザ溶接プロセスを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の電子部品が別個の受動部品を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の電子部品が複数のコンデンサを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、前記複数の電子部品の第1のグループの電子部品を互いに直列に電気的に接続する、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、前記複数の電子部品の第2のグループの電子部品を互いに並列に電気的に接続する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記方法は、前記複数の電子部品の第1の側面を前記第1のPCB及び前記第2のPCBの両方に電気的に接続する、請求項9に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、前記複数の電子部品の第2の側面を前記第1のPCB及び前記第2のPCBの両方に電気的に接続する、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
この出願は、2020年12月17日に出願された「STACKED PCBS PASSIVE/ACTIVE COMPONENTS ARRAY STRUCTURE」と題される米国仮出願第63/127,018号の優先権を主張し、その開示内容は、その全体があらゆる目的のために参照により本願に組み入れられる。
【0002】
本開示は、一般に、電子機器に関し、より具体的には、電子デバイスのアレイの形式の受動部品(コンデンサ、インダクタ、抵抗器、及びそれらの組み合わせなど)及び/又は能動部品(集積回路チップなど)に関する。
【背景技術】
【0003】
スイッチング電源が一般に知られている。スイッチング電源の1つの用途は、入力電圧、例えば入力DC電圧をより低いDC電圧に変換して集積回路(IC)を駆動することである。電圧レギュレータモジュール(VRM)を使用して、バッテリ又は他のDC源から受けた電圧をICによる使用のためのより低い電圧に変換することができる。例えば500ワットを超えるICのための高電力要件は、例えば1ボルト未満の比較的低い電圧では、VRMに関して問題を引き起こす。VRMは、数百アンペアの比較的低いDC電圧を供給しなければならない。一般に、VRMは、空間的に制約されるが、低電圧及び高電流で清浄な電力を生み出すための部品(LCフィルタなど)を依然として含む。
【0004】
VRMは、一般に、それらの出力DC電圧を調整するためにかなりの容量を必要とする。このかなりの容量を、フォームファクタが小さいデバイス、例えば小さなフットプリントに含めることは困難である。従来のコンデンサアレイは一般に比較的大きなフットプリントを必要とし、そのため、VRMのフットプリントサイズを制限した。従来のコンデンサアレイのこの欠点は、高い容量要件及び小さいフットプリント要件の両方を有する他の電子機器に伴う同様の問題をもたらした。
【発明の概要】
【0005】
特許請求の範囲に記載された技術革新はそれぞれ幾つかの態様を有し、そのうちの1つだけがその望ましい属性を単独で担うものではない。特許請求の範囲を限定することなく、この開示の幾つかの顕著な特徴をここで簡単に説明する。
【0006】
この開示の一態様は、第1のPCBと、第1のPCBと積層される第2のPCBと、第1のPCBと第2のPCBとの間に配置される複数の電子部品を備える電子部品アレイとを備える積層プリント回路基板(PCB)電子部品アレイ構造である。複数の電子部品は、第1のはんだ接続を介して第1のPCBに電気的に結合される。複数の電子部品は、第2のはんだ接続を介して第2のPCBに電気的に結合される。
【0007】
複数の電子部品の第1の側面が第1のPCB及び第2のPCBの両方に電気的に結合することができ、複数の電子部品の第2の側面が第1のPCB及び第2のPCBの両方に電気的に結合する。第1のPCBの内面が電子部品アレイの複数の電子部品に結合することができ、第2のPCBの内面が電子部品アレイの複数の電子部品に結合することができる。構造は、第1のPCBの外面に配置される第1のボールグリッドアレイであって、複数の電子部品が第1のPCBにおける第1のビアを介して第1のボールグリッドアレイに電気的に結合される、第1のボールグリッドアレイと、第2のPCBの外面に配置される第2のボールグリッドアレイであって、複数の電子部品が第2のPCBにおける第2のビアを介して第2の第1のボールグリッドアレイに電気的に結合される、第2のボールグリッドアレイとを含むことができる。
【0008】
複数の電子部品が複数の別個の受動素子を備える。複数の別個の受動素子は、互いに直列に電気的に接続される別個の受動素子の第1のグループと、互いに並列に電気的に接続される別個の受動素子の第2のグループとを備えることができる。複数の電子部品が複数のコンデンサを備えることができる。複数の電子部品が複数の能動部品を備えることができる。
【0009】
この開示の他の態様は、下側PCBと、上側PCBと、下側PCBと上側PCBとの間に存在して下側PCBと上側PCBとの両方に電気的に結合される複数のコンデンサを有するコンデンサアレイとを含む積層プリント回路基板(PCB)コンデンサアレイ構造である。
【0010】
第1の複数のはんだ接続がコンデンサアレイの複数のコンデンサを上側PCBに電気的に結合することができ、第2の複数のはんだ接続がコンデンサアレイの複数のコンデンサを下側PCBに電気的に結合することができる。複数のコンデンサの第1の側面が上側PCB及び下側PCBの両方に電気的に結合することができ、複数のコンデンサの第2の側面が上側PCB及び下側PCBの両方に電気的に結合する。
【0011】
上側PCBの内面がコンデンサアレイの複数のコンデンサに結合することができ、下側PCBの内面がコンデンサアレイの複数のコンデンサに結合することができる。構造は、上側PCBの外面に配置された第1のボールグリッドアレイと、下側PCBの外面に配置された第2のボールグリッドアレイとを含むことができる。
【0012】
この開示の他の態様は、積層プリント回路基板(PCB)電子部品アレイを組み立てる方法である。方法は、第1のはんだペーストアレイをその上に有する第1のPCBを用意することと、第1のPCBに対して電子部品アレイの複数の電子部品を位置決めすることであって、第1のPCB上の第1のはんだペーストアレイが電子部品アレイに対応することと、第2のPCBを、第2のPCB上の第2のはんだペーストアレイが複数の電子部品と位置合わせするように、複数の電子部品に対して位置決めすることと、第2のはんだペーストアレイを、複数の電子部品に電気的に接続される第2の固体導体に変換するように、熱を加えることであって、電子部品が、第2のはんだペーストアレイを変換するように熱を加えることの後に、第1のPCB上の第1の固体導体及び第2のPCBの第2の固体導体に電気的に接続されることとを含む。
【0013】
方法は、第1のPCBを用意する前に、第1のPCBの表面に第1のはんだペーストアレイを塗布することを含むことができる。第2のはんだペーストアレイを第2の固体導体に変換するように熱を加えることでは、第1のはんだペーストアレイを第1の固体導体に変換することもできる。方法は、第2のPCBを位置決めする前に、第1のはんだペーストアレイを第1の固体導体に変換するように熱を加えることを含むことができる。
【0014】
第1の第2のペーストアレイを第2の固体導体に変換するように熱を加えることでは、誘導プレスリフロープロセスを含むことができる。第2のはんだペーストアレイを第2の固体導体に変換するように熱を加えることでは、レーザ溶接プロセスを含むことができる。
【0015】
複数の電子部品が別個の受動部品を含むことができる。別個の受動部品が複数のコンデンサを含むことができる。方法では、複数の電子部品の第1のグループの電子部品を互いに直列に電気的に接続することができる。方法では、複数の電子部品の第2のグループの電子部品を互いに電気的に並列に接続することができる。
【0016】
方法では、複数の電子部品の第1の側面を第1のPCB及び第2のPCBの両方に電気的に接続することができる。方法では、複数の電子部品の第2の側面を第1のPCB及び第2のPCBの両方に電気的に接続することができる。
【0017】
この開示の他の態様は、積層プリント回路基板(PCB)コンデンサアレイを構築する方法であり、この方法は、第1のはんだペーストアレイを下側PCBの内面に塗布することと、コンデンサアレイの複数のコンデンサを第1のはんだペーストアレイ上に配置することであって、第1のはんだペーストアレイのパターンがコンデンサアレイに対応することと、第2のはんだペーストアレイを上側PCBの内面に塗布することと、上側PCBの第2のはんだペーストアレイがコンデンサアレイの複数のコンデンサと位置合わせするように上側PCBをコンデンサアレイ上に配置することと、第1のはんだペーストアレイ及び前記第2のはんだペーストアレイを固体導体に変換するように熱を加えることとを含む。
【0018】
第1のはんだペーストアレイ及び第2のはんだペーストアレイを固体導体に変換するように熱を加えることでは、誘導プレスリフロープロセスを含むことができる。
【0019】
第1のはんだペーストアレイ及び第2のはんだペーストアレイを固体導体に変換するように熱を加えることでは、レーザ溶接プロセスを含むことができる。
【0020】
この開示の他の態様は、積層プリント回路基板(PCB)コンデンサアレイを構築する方法であり、該方法は、第1のはんだペーストアレイを下側PCBの内面に塗布することと、コンデンサアレイの複数のコンデンサをはんだペーストアレイ上に配置することであって、はんだペーストアレイのパターンがコンデンサアレイに対応することと、第1のはんだペーストアレイを固体導体に変換するように熱を加えることと、第2のはんだペーストアレイを上側PCBの内面に塗布することと、上側PCBの第2のはんだペーストアレイがコンデンサアレイの複数のコンデンサと位置合わせするように上側PCBをコンデンサアレイ上に配置することと、第2のはんだペーストアレイを固体導体に変換するように熱を加えることとを含む。
【0021】
第1のはんだペーストアレイ及び第2のはんだペーストアレイを固体導体に変換するように熱を加えることでは、誘導プレスリフロープロセスを含むことができる。
【0022】
第1のはんだペーストアレイ及び第2のはんだペーストアレイを固体導体に変換するように熱を加えることでは、レーザ溶接プロセスを含むことができる。
【0023】
本開示を要約する目的で、技術革新の特定の態様、利点、及び新規の特徴が本明細書に記載される。そのような利点の全てが、任意の特定の実施形態に従って必ずしも達成され得るとは限らないことを理解すべきである。したがって、技術革新は、本明細書で教示又は示唆され得るような他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示されるような1つの利点又は利点の群を達成又は最適化するように具現化又は実行され得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本開示に従って構成された複数のマルチ回路基板高電力電圧レギュレータモジュール(VRM)を含む処理システムを示すブロック図である。
【0025】
【
図2】本開示に係るマルチ回路基板高電力源VRMを示すブロック概略図である。
【0026】
【
図3A】
図2のマルチ回路基板高電力源VRMの第1のコンデンサ回路基板を示すブロック概略図である。
【0027】
【
図3B】
図2のマルチ回路基板高電力源VRMの第2のコンデンサ回路基板を示すブロック概略図である。
【0028】
【
図4】本開示に係るマルチ回路基板高電力源VRMの冷却システム部品を示すブロック概略図である。
【0029】
【
図5】本開示に係る導電構造によって相互結合されるコンデンサアレイの透明斜視図である。
【0030】
【
図6】本開示に係る積層プリント回路基板(PCB)コンデンサアレイ構造の一部の側断面図である。
【0031】
【
図7】本開示に係る組み立てられていない積層PCBコンデンサアレイ構造の上面図である。
【0032】
【
図8A】本開示に従って構築された積層PCBコンデンサアレイ構造の側断面図である。
【0033】
【
図8B】本開示に従って部分的に構築された積層PCBコンデンサアレイ構造の上面図である。
【0034】
【
図9A】複数の第1のはんだペーストパッドを含む第1のはんだペーストアレイがその上に形成された下側PCBの側断面図である。
【0035】
【
図9B】本開示に係るコンデンサの実装中の
図9Aの下側PCBの側断面図である。
【0036】
【
図10A】本開示に係る積層PCBコンデンサアレイ構造を構築するための第1の実施形態を示すフロー図である。
【0037】
【
図10B-C】
図10Aと一致する構築中の積層PCBコンデンサアレイ構造の側断面図である。
【0038】
【
図11A】本開示に係る積層PCBコンデンサアレイ構造を構築するための第2の実施形態を示すフロー図である。
【0039】
【
図11B】
図11Aと一致する構築中の積層PCBコンデンサアレイ構造の側断面図である。
【
図11C-D】
図11Aと一致する構築中の積層PCBコンデンサアレイ構造の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は本開示に従って構成された複数のマルチ回路基板高電力電圧レギュレータモジュール(VRM)を含む処理システムを示すブロック図である。
図1の処理システム100は、基板パネル104に取り付けられた、本開示に従って構成された複数のマルチ回路基板高電力源VRM102A、102B、102C、及び102Dを含む。複数のマルチ回路基板高電力源VRM102A、102B、102C、及び102Dは、例えば40ボルト、48ボルト、又は別の相対的な電圧などのDC電源電圧108によって供給され、それぞれ複数の集積回路(IC)106A、106B、106C、及び106Dに対応する。DC電源電圧108は、特定の用途では40ボルト~60ボルトの範囲内とすることができる。幾つかの実施形態では、複数のマルチ回路基板高電力源VRM102A、102B、102C、及び102Dのそれぞれは、約0.8ボルトの出力を生成し、それぞれの複数のIC106A、106B、106C、及び106Dに600ワット以上の電力を供給する。したがって、複数のマルチ回路基板高電力源VRM102A、02B、102C、及び102Dのそれぞれは、複数のIC106A、106B、106C、及び106Dに100アンペアを超える電流を生成する。
【0041】
複数のマルチ回路基板高電力源VRM102A、102B、102C、及び102Dのそれぞれは、それぞれの複数のIC106A、106B、106C、及び106Dに約0.8ボルトの出力を生成し、VRM102A~102Dのフットプリントが複数のIC106A~106Dのフットプリントとほぼ同じであることが望ましいため、複数のVRM102A~102Dのフットプリントは制限される。幾つかの実施形態では、フットプリントは、約3センチメートル×3センチメートル、4センチメートル×4センチメートル、又は複数のIC106A、106B、106C、及び106Dの断面に近似する他の比較的小さい寸法である。しかしながら、低電圧及び高電力で電力を生成するために、複数のVRM102A~102Dは、一般に、比較的多数の別個の部品を含む。
【0042】
したがって、本開示によれば、複数のマルチ回路基板高電力源VRM102A、102B、102C、及び102Dは、基板パネル104に平行な平面及び基板パネル104に垂直な平面の両方に配置された回路基板を含む。
図2、
図3A、及び
図3Bを参照して説明する一実施形態は、基板パネル104に対して垂直に配向された2つの回路基板と、基板パネル104に対して平行に配向された2つの回路基板とを含む。これにより、VRM102A、102B、102C、102Dは、基板パネル104の上方で基板パネルに対して垂直な方向に延びている。VRM102A、102B、102C、及び102Dのうちの1つ以上は、
図5~
図11Dに関連して説明される任意の適切な原理及び利点を含むことができ、及び/又はそれらに関連して実装することができる。例えば、VRM102Aは、2つの積層されたPCBにはんだ付けされ、それらの間に配置されたコンデンサアレイを含むことができる。
【0043】
図2は本開示に係るマルチ回路基板高電力源VRMを示すブロック概略図である。マルチ回路基板高電力源VRM200は、第1の電圧レール回路基板202Aと、第2の電圧レール回路基板202Bと、第1のコンデンサ回路基板216と、第2のコンデンサ回路基板218とを含む。これらの部品は、レール212A及び212B上、並びに、例えばねじを使用して基板パネル210に結合するレール212A及び212B上に実装される。第2のコンデンサ基板218は、1mmのピッチを有することができるはんだボールを介して基板パネル210に結合することができる。基板パネル210によって形成される電気接続は、第1のレール電圧及び第2のレール電圧を、基板パネル210の反対側に取り付けられたダイ214に結合する。
【0044】
第1の電圧レール回路基板202Aは、第1の平面内に配向され、(複数の層の)第1の複数の導体が形成され、その上に第1の複数のVRM素子206A、第1の複数のVRM素子206Aに結合された第1の複数のインダクタ208A、及び第1の複数のコンデンサ204Aが実装されている。第1の電圧レール回路基板202Aは、第1の電圧を受け取り、第1のレール電圧を生成するように構成される。第2の電圧レール回路基板202Bは、第1の平面に実質的に平行な第2の平面内に配向され、その中に(複数の層に)形成された第2の複数の導体を含み、その上に第2の複数のVRM素子206B、第2の複数のVRM素子206Bに結合された第2の複数のインダクタ208B、及び第2の複数のコンデンサ204Bを実装している。第2の電圧レール回路基板202Bは、第2の電圧を受け、第2のレール電圧を生成するように構成される。第1及び第2の電圧は、電気自動車内の電池パックから受けることができる。
【0045】
第1のコンデンサ回路基板216は、第1の平面に実質的に垂直な第3の平面内に配向され、第3の複数の導体が形成されている。第1のコンデンサ回路基板には、第3の複数のコンデンサが実装されている。第2のコンデンサ回路基板218は、第3の平面と略平行な第4の平面内に配置され、第4の複数の導体が形成され、第4の複数のコンデンサが実装されている。
【0046】
マルチ回路基板高電力源VRM200は、第1の電圧レール回路基板202Aを第1のコンデンサ回路基板216及び第2のコンデンサ回路基板218に結合する第5の複数の導体216A及び217Aを更に含む。マルチ回路基板高電力源VRM200は、第2の電圧レール回路基板202Bを第1のコンデンサ回路基板216及び第2のコンデンサ回路基板216に結合する第6の複数の導体216B及び217Bを更に含む。図示の高電力源VRMは、第1のコンデンサ回路基板216を第2のコンデンサ回路基板218に結合する第7の複数の導体220及び222を更に含む。
【0047】
図3Aは、
図2のマルチ回路基板高電力源VRMの第1のコンデンサ回路基板を示すブロック概略図である。第1のコンデンサ回路基板216は、第3の複数のコンデンサ302A、304A、302B、304Bを有する。なお、コンデンサ302A及び304Aは第1のコンデンサ回路基板216の一方側に位置し、コンデンサ302B及び304Bは第1のコンデンサ回路基板216の他方側に位置する。第5の複数の導体216A及び217Aは、第1のコンデンサ回路基板216のコネクタ308に接続される。また、第6の複数の導体216B及び217Bは、第1のコンデンサ回路基板216のコネクタ306に接続される。第7の複数の導体220及び222は、第1のコンデンサ回路基板216のコネクタ310に接続される。
【0048】
図3Bは、
図2のマルチ回路基板高電力源VRMの第2のコンデンサ回路基板を示すブロック概略図である。第2のコンデンサ回路基板218は、第4の複数のコンデンサ352A、354A、352B、354Bを有する。なお、コンデンサ352A及び354Aは第2のコンデンサ回路基板218の一方側に位置し、コンデンサ352B、354Bは第2のコンデンサ回路基板218の他方側に位置する。第5の複数の導体216A、217Aは、第2のコンデンサ回路基板218のコネクタ356に接続される。更に、第6の複数の導体216B、217Bは、第2のコンデンサ回路基板218のコネクタ354に結合する。第7の複数の導体220及び222は、第2のコンデンサ回路基板218のコネクタ358に接続される。
【0049】
図3A及び
図3Bの両方を参照すると、第5の複数の導体216A及び217Aは、第1のコンデンサ回路基板216の第1の外側部分312及び第2のコンデンサ回路基板218の第1の外側部分362に結合する。更に、第6の複数の導体216B、217Bは、第1のコンデンサ回路基板216の第2の外側部分314及び第2のコンデンサ回路基板218の第2の外側部分364に結合する。また、第7の複数の導体220及び222は、第1のコンデンサ回路基板216の中央部316と第2のコンデンサ回路基板318の中央部366とを結合する。
【0050】
更に
図3A及び
図3Bの両方を参照すると、第3の複数のコンデンサ302A、304A、302B、及び304Bは、第1のレール電圧及び第2のレール電圧の中周波成分から低周波成分をフィルタリングするように構成され、第4の複数のコンデンサ352A及び352Bは、第1のレール電圧及び第2のレール電圧の高周波成分をフィルタリングするように構成される。
【0051】
図2、
図3A及び/又は
図3Bの実施形態では、第1の電圧レール回路基板202A及び第2の電圧レール回路基板202Bによって受けられる入力電圧は、それとの通信に使用される0.8ボルト信号を有する40電圧であり得る。
【0052】
図4は本開示に係るマルチ回路基板高電力源VRMの冷却システム部品を示すブロック概略図である。
図2の実施形態200と
図4の実施形態400との違いは、冷却システム部品を含むことである。第1の複数のVRM素子206A、第1の複数のインダクタ208A、第2の複数のVRM素子206B、第2の複数のインダクタ208Bは、それらの動作においてかなりの熱を生成する。したがって、マルチ回路基板高電力源VRMは、これらの部品を冷却するための冷却システムを含む。冷却システムソース/シンク402は、冷却剤の流れを供給してVRM素子206A/206B及びインダクタ208A/208Bを冷却するために配管404に結合する。配管404は、多数のセグメントを含んでいてもよい。配管404は、VRM素子206A/206B及びインダクタ208A/208Bに直接結合するか、又は中間構造によってそれらに熱的に結合することができる。冷却システムのソース/シンク402は、
図1に示すように、マルチ回路基板高電力源VRMに対応することができる。
【0053】
図5は、本開示に係る導電構造によって相互結合されるコンデンサアレイの透明斜視図である。
図5の図は、x次元及びy次元の二次元で平面内に延在するコンデンサ502を含むより大きなコンデンサアレイの一部である。コンデンサ502は、本質的にx-y平面に編成された別個の素子である。各コンデンサ502は、x-y平面内に存在する第1の側面及び第2の側面を有する。コンデンサ502は、特定の用途では表面実装技術(SMT)コンデンサとすることができる。
図5には、導電性ストリップ504、506、508、510、512、514、516及び518も示されている。コンデンサ520の第1のグループ及びコンデンサ522の第2のグループが示されている。導電性ストリップ504及び508は、第1のグループのコンデンサ520の第1の側面を電気的に結合し、導電性ストリップ506及び510は、第1のグループのコンデンサ520の第2の側面を電気的に結合する。同様に、導電性ストリップ512及び516は、第2のグループのコンデンサ522の第1の側面を電気的に結合し、導電性ストリップ514及び518は、第2のグループのコンデンサ522の第2の側面を電気的に結合する。導電性ストリップ504~506は、電気的接続を提供することに加えて、アレイ形式の定位置にコンデンサ502を保持することができる。他の実施形態では、非導電性ストリップは、PCBを挟んで組み立てる前にコンデンサ502を定位置に保持するのにのみ役立ち、そのような場合、電気接続としては機能しない。
【0054】
図6は、本開示に係る積層プリント回路基板(PCB)コンデンサアレイ構造の一部の側断面図である。
図6の断面は、上側PCB600と下側PCB606との間に挟まれた単一のコンデンサ502を示す。PCB606及び600は、第1のPCB及び第2のPCBと呼ぶことができる。PCB606及び600は、VRMに関連付けられたPCBを実装することができる。例えば、PCB606及び600は、特定の用途において、
図2のコンデンサ回路基板216及び218の代わりに実装することができる。コンデンサ502は、導電性ストリップ504を介して上側PCB600に電気的に結合し、導電性ストリップ508を介して下側PCB606に電気的に結合する第1の側面614を有する。コンデンサ502は、導電性ストリップ506を介して上側PCB600に電気的に結合し、導電性ストリップ510を介して下側PCB606に電気的に結合する第2の側面616を有する。上側PCB600は、コンデンサ502の第1の側面614及び第2の側面616をボールグリッドアレイ610及び/又は他の部品に結合するビア604及び605を含む。下側PCB606は、コンデンサ502の第1の側面614及び第2の側面616をボールグリッドアレイ612及び/又は他の部品に結合するビア608及び609を含む。
【0055】
図7は、本開示に係る組み立てられていない積層PCBコンデンサアレイ構造の上面図である。積層コンデンサアレイ構造は、下側PCB600と、上側PCB606と、下側PCB600と上側PCB606との間に存在し、構築が完了したときに上側PCB600と下側PCB606の両方に電気的に結合される複数のコンデンサ502を有するコンデンサアレイとを含む。積層PCBコンデンサアレイ構造は、コンデンサアレイの複数のコンデンサを上側PCBに電気的に結合する第1の複数のはんだ接続と、コンデンサアレイの複数のコンデンサを下側PCBに電気的に結合する第2の複数のはんだ接続とを含む。組み立て/構築前に、第1の複数のはんだ接続は第1のはんだペーストパッド602のアレイであり、第2の複数のはんだ接続は第2のはんだペーストパッド608のアレイである。
【0056】
図8Aは、本開示に従って構築された積層PCBコンデンサアレイ構造の側断面図である。
図8Bは、本開示に従って部分的に構築された積層PCBコンデンサアレイ構造の上面図である。
図8A及び
図8Bの両方を参照すると、複数のコンデンサ502は、第1の複数のはんだ接続部602を介して上側PCB600と、第2の複数のはんだ接続部608を介して下側PCB606との両方に電気的に結合する。ボールグリッドアレイ610及び612は、積層PCBコンデンサアレイへの電気接続経路をもたらす。
図8Aに示すように、複数のコンデンサ502の第1の側面は上側PCB600と下側PCB606の両方に電気的に結合し、複数のコンデンサ502の第2の側面は上側PCB600と下側PCB606の両方に電気的に結合する。更に、
図8Aに示すように、上側PCB606の内面はコンデンサアレイの複数のコンデンサ502に結合し、下側PCB606の内面はコンデンサアレイの複数のコンデンサ502に結合する。
図8A及び
図8Bの構造では、コンデンサ502は、互いに直列に結合する第1のグループのコンデンサと、互いに直列に結合する第2のグループのコンデンサとを含む。
【0057】
図9Aは、複数の第1のはんだペーストパッド608を含む第1のはんだペーストアレイがその上に形成された下側PCB606の側断面図である。幾つかの実施形態では、二重はんだマスク(又は高次はんだマスク)を利用して、コンデンサアレイのコンデンサの異なる厚さを補償することができる。理解されるように、コンデンサアレイは、多数のコンデンサを有し、幾つかの実施形態では、異なるサイズ及び値のコンデンサを有する。したがって、コンデンサアレイの異なるコンデンサが異なる厚さを有する場合、異なる厚さのはんだペーストパッド608を利用することができる。同じ構造が上側PCB600とともに使用されてもよいが、上側からのコンデンサアレイの異なる構成を反映するために異なる。
【0058】
図9Bは、本開示に係るコンデンサの実装中の
図9Aの下側PCBの側断面図である。ロボットを使用して、XYZ位置及び視覚を使用してコンデンサアレイのコンデンサ502を第1のはんだペーストアレイ上に配置することができる。この時点で、構築時に、コンデンサ502は、第1のはんだペーストアレイ上に載置されているが、それに溶融されていない。したがって、はんだペーストパッド608とコンデンサ502との間には、構築中のそれらの間の相対運動を防止するのに十分な摩擦がなければならない。
【0059】
図10Aは、本開示に係る積層PCBコンデンサアレイ構造を構築するための第1の実施形態を示すフロー図である。
図10B及び
図10Cは、
図10Aと一致する構築中の積層PCBコンデンサアレイ構造の側断面図である。
図10A、
図10B、及び
図10Cを一緒に参照すると、積層PCBコンデンサアレイを構築するための方法1000は、複数の第1のはんだペーストパッド608を有する第1のはんだペーストアレイを下側PCB606の内面に塗布すること(ステップ1002)を含む。方法1000は、複数の第2のはんだペーストパッドを有する第2のはんだペーストアレイを上側PCB600の内面に塗布すること(ステップ1004)に続く。方法1000は、コンデンサアレイの複数のコンデンサ502を下側PCB606の第1のはんだペーストアレイ上に配置することに続き、第1のはんだペーストアレイのパターンはコンデンサアレイに対応する(ステップ1006)。方法1000は、上側PCB600の第2のはんだペーストアレイがコンデンサアレイの複数のコンデンサと位置合わせするように、上側PCB600をコンデンサアレイ上に配置することに続く(ステップ1010)。方法1000は、熱を加えて、第1のはんだペーストアレイ及び第2のはんだペーストアレイをそれぞれ固体導体1014及び1016に変換することに続く(ステップ1012)。誘導プレスリフロープロセス又はレーザ溶接を使用して、上側PCB600上の第1のはんだペーストアレイを固体導体に変換して、コンデンサアレイを上側PCB600に結合し、下側PCB606上の第2のはんだペーストを固体導体に変換して、コンデンサアレイを下側PCB606に結合することができる。
【0060】
図11Aは、本開示に係る積層PCBコンデンサアレイ構造を構築するための第2の実施形態を示すフロー図である。
図11B、
図11C、
図11Dは、
図11Aと一致する構築中の積層PCBコンデンサアレイ構造の側断面図である。
図11A、
図11B、
図11C、及び
図11Dの全てを参照すると、積層PCBコンデンサアレイを構築するための方法1100は、複数の第1のはんだペーストパッド608を有する第1のはんだペーストアレイを下側PCB606の内面に塗布すること(ステップ1102)を含む。方法1100は、複数の第2のはんだペーストパッドを有する第2のはんだペーストアレイを上側PCB600の内面に塗布すること(ステップ1104)に続く。方法1100は、コンデンサアレイの複数のコンデンサ502を下側PCB606の第1のはんだペーストアレイ上に配置することに続き、第1のはんだペーストアレイのパターンはコンデンサアレイに対応する(ステップ1006)。方法1100は、熱を加えて第1のはんだペーストアレイを固体導体1114に変換することを続ける(ステップ1008)。方法1100は、上側PCB600の第2のはんだペーストアレイがコンデンサアレイの複数のコンデンサと位置合わせするように、上側PCB600をコンデンサアレイ上に配置することに続く(ステップ1010)。方法1100は、熱を加えて第2のはんだペーストアレイを固体導体1116に変換することを続ける(ステップ1012)。誘導プレスリフロープロセス又はレーザ溶接を使用して、上側PCB600上のはんだペーストを固体導体に変換してコンデンサアレイを上側PCB600に結合し、下側PCB606上のはんだペーストを固体導体に変換してコンデンサアレイを下側PCB606に結合することができる。固体導体1114は、ステップ1012において2回のリフロー工程を経ていることに留意されたい。
【0061】
本明細書の説明及び図は、別個のコンデンサである上側PCBと下側PCBとの間に存在する部品に関連し得るが、これらの部品は異なる(受動及び/又は能動)部品であり得る。例えば、部品は、別個のインダクタのアレイ、又は別個のインダクタと別個のコンデンサの両方のアレイとすることができる。更に、これらの部品は、パッケージ部品、例えば、複数のコンデンサ、複数のインダクタ、コンデンサとインダクタの組み合わせ、コンデンサ、インダクタ、及び抵抗器の組み合わせなどを含むパッケージとすることができる。幾つかの用途では、電子部品は、集積回路チップなどの能動部品を含むことができる。そのような集積回路チップは、トランジスタを含むことができる。本明細書に開示される任意の適切な原理及び利点に従って、任意の適切な電子部品をPCB間に配置することができる。例えば、
図5~
図11Dを参照して説明した特徴の任意の適切な組み合わせは、別個のコンデンサの代わりに任意の適切な電子部品に関連して実装することができる。本明細書に開示される実施形態は、2つのPCBの間に配置されたコンデンサに関することとなり得るが、本明細書に開示される任意の適切な原理及び利点は、3つ以上のPCBのスタックからの2つのPCBの様々なグループの間に配置された電子部品のアレイに適用することができる。
【0062】
上記のシステム及び方法は、本開示の好ましい実施形態の詳細を理解する助けとして、一般的な用語で説明されている。本開示の他の好ましい実施形態は、電動車両のための記載された用途を含む。本明細書の説明では、本明細書に開示される実施形態の完全な理解をもたらすために、構成要素及び/又は方法の例など、多数の特定の詳細が提供される。しかしながら、当業者であれば分かるように、特定の詳細の1つ以上を伴うことなく、又は他の装置、システム、アセンブリ、方法、構成要素、材料、部品などを伴って実施形態を実施することができる。他の例では、本明細書に開示される実施形態の態様を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造、材料、又は動作が具体的に示されず又は詳細に説明されない。
【0063】
本明細書を通して、「1つの実施形態」、「一実施形態」、又は「特定の実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ずしも全ての実施形態に含まれるわけではないことを意味する。したがって、この明細書全体にわたる様々な箇所における「1つの実施形態において」、「一実施形態において」、又は「特定の実施形態において」という語句のそれぞれの出現は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。更に、本開示の任意の特定の実施形態の特定の特徴、構造、又は特性は、任意の適切な態様で1つ以上の他の実施形態と組み合わされてもよい。本明細書に記載及び図示された本開示の実施形態の他の変形及び修正が、本明細書の教示に照らして可能であり、本開示の思想及び範囲の一部と見なされるべきであることを理解すべきである。
【0064】
また、図面/図に描かれた要素のうちの1つ以上を特定の用途にしたがって有用であるようにより分離された又は統合された方法で実装することもでき或いは更には特定の場合には動作不能であるように除去する又はレンダリングすることもできるのが分かる。
【0065】
更に、図面/図における任意の信号矢印は、別段に具体的に言及されなければ、単なる例示であると見なされるべきであり、限定的に見なされるべきでない。更に、本明細書で使用される「又は」という用語は、別段に示唆されなければ、一般に「及び/又は」を意味することを意図している。構成要素又はステップの組み合わせも言及されていると見なされ、用語は、分離又は組み合わせる能力を与えることが不明確であると予見される。
【0066】
本明細書の説明及び以下の特許請求の範囲を通して使用される「1つの(a)」、「1つの(a)」、及び「その(the)」は、文脈が別段に明確に指示しなければ、複数の指示対象を含む。また、本明細書の説明及び以下の特許請求の範囲を通して使用される「内(in)」の意味は、文脈が別段に明確に指示しなければ、「内(in)」及び「上(on)」を含む。
【0067】
要約に記載されているものを含む、本開示の例示された実施形態の前述の説明は、網羅的であること、又は本発明を本明細書に開示されている正にその形態に限定しようとするものではない。技術革新の特定の実施形態及び例は、例示のみを目的として本明細書に記載されるが、当業者が認識及び理解できるように、本開示の思想及び範囲内で様々な同等の修正が可能である。示唆されるように、これらの修正は、例示された実施形態の前述の説明に照らして開示された実施形態に対して行なわれてもよく、本開示の思想及び範囲内に含まれるべきである。
【0068】
したがって、本開示をその特定の実施形態に関連して本明細書で説明してきたが、修正の許容範囲、様々な変更及び置換が前述の開示において意図されており、場合によっては、記載された開示の範囲及び思想から逸脱することなく、他の特徴の対応する使用を伴うことなく、実施形態の幾つかの特徴が採用されることが理解され得る。したがって、特定の状況又は材料を本開示の本質的な範囲及び思想に適合させるために、多くの修正を行なうことができる。本開示は、以下の特許請求の範囲で使用される特定の用語及び/又は本発明を実施するために企図される最良の形態として開示される特定の実施形態に限定されず、本発明は、添付の特許請求の範囲内に入るありとあらゆる実施形態及び均等物を含むことが意図される。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定されるべきである。
【国際調査報告】