(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-15
(54)【発明の名称】天然の人工芝充填材
(51)【国際特許分類】
E01C 13/08 20060101AFI20240105BHJP
【FI】
E01C13/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023538785
(86)(22)【出願日】2021-12-23
(85)【翻訳文提出日】2023-07-28
(86)【国際出願番号】 EP2021087471
(87)【国際公開番号】W WO2022136633
(87)【国際公開日】2022-06-30
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503238939
【氏名又は名称】テン・ケイト・ティオロン・ビイ・ヴイ
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】セトゥナト、サリル
(72)【発明者】
【氏名】コークマン、ニルス・ゲラルドゥス
(72)【発明者】
【氏名】ヤング、コリン
(72)【発明者】
【氏名】フォーゲル、ミハエル・ルネ
(72)【発明者】
【氏名】ヒーリンク、ヘイン・アントン
【テーマコード(参考)】
2D051
【Fターム(参考)】
2D051HA08
(57)【要約】
人工芝用の天然結合材ベースの充填材であって、充填材は、生分解性顆粒(19)を備え、生分解性顆粒(19)は、ある量のフィラー材料の添加によって化学的ではなく物理的に修飾された天然結合材を備え、生分解性顆粒は、0.2~5mmの平均サイズを有する、充填材。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工芝用の天然結合材ベースの充填材であって、前記充填材は、生分解性顆粒を備え、前記生分解性顆粒は、ある量のフィラー材料の添加によって化学的ではなく物理的に修飾された天然結合材を備え、前記生分解性顆粒は、0.2mm~5mmの平均サイズを有する、充填材。
【請求項2】
前記フィラー材料は、砂、チョーク、石英、レンガ屑、及び/又は木炭のうちの少なくとも1つなどの無機天然材料を備える、請求項1に記載の充填材。
【請求項3】
前記フィラー材料は、コイア繊維、ウッドチップ、コルク、トウモロコシ、コイア髄、麻、デンプン、又は植物廃棄物などの有機天然材料を備える、請求項1又は2に記載の充填材。
【請求項4】
前記天然結合材は、樹脂、ガム、油、蝋、タンパク質、及びデンプンを備える群から選択された1つ以上の結合剤を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項5】
前記生分解性顆粒は、10~80wt%のフィラー及び10~40wt%の結合材を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項6】
前記生分解性顆粒は、前記生分解性顆粒の10%~90%のサイズを有する含有物を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項7】
各顆粒は、含有物の1つ以上の表面上にコーティングされた天然結合材の層を備える、請求項6に記載の充填材。
【請求項8】
粘着防止剤が提供され、前記生分解性顆粒の表面上にコーティングされる、請求項1~7のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項9】
前記生分解性顆粒は、-10℃~80℃の温度で、緩く且つ自由流動性である、請求項1~8のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項10】
前記生分解性顆粒は、20~90、好ましくは40~60、任意選択で約50のショアA硬度を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のある量の充填材を備える人工芝システム。
【請求項12】
裏打ち層と、前記裏打ち層から直立する人工芝の葉身とを更に備える、請求項11に記載の人工芝システム。
【請求項13】
前記充填材は、天然結合材を備えない天然材料の、ある量の微粒子を更に備える、請求項11又は12に記載の人工芝システム。
【請求項14】
人工芝用の充填材顆粒を製造する方法であって、
天然結合材とフィラー材料とを備える組成物から前駆体を冷間成形することと、
前記前駆体を顆粒に分割することと、
前記顆粒に粘着防止剤を提供することと
を備え、前記方法は、架橋又は他の方法による前記天然結合材の化学修飾なしに実施される、方法。
【請求項15】
前記前駆体には、前記前駆体を顆粒に分割することに先立って前記粘着防止剤が提供される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記顆粒は、前記前駆体の外面に付けられる前記粘着防止剤を備える、請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記粘着防止剤は、砂、チョーク、石英、レンガ屑、木炭、又はコーンスターチなどの天然吸収性粉末である、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
酸化防止剤を用いた処理又はUV光への曝露などの老朽化防止ステップで前記顆粒を処理することを含む、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記組成物は、20%~60%のフィラー、20%~60%の天然ゴム、及び10%~30%の粘着防止剤を、好ましくは約40/40/20の比で備える、請求項14~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記前駆体の前記冷間成形は、シート又はフィラメントへの冷間押し出しを備える、請求項14~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記前駆体の前記冷間成形は、核をコーティングすることを備える、請求項14~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記核は、天然繊維ロープを備え、前記前駆体を分割することは、コーティングされた前記天然繊維ロープを短い区分に切断することを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記天然繊維ロープは、コイアロープ、サイザルロープ、又はジュートロープである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記冷間成形は、円筒形ペレットを形成するためのペレット化マシンを通した押し出しを備える、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工芝システム用の充填材であって、天然材料のみを備える充填材に関する。本発明は更に、人工芝システム用の充填材を製造する方法、及び前記充填材を備える人工芝システムに関する。
【背景技術】
【0002】
人工芝システムは、天然芝の代わりに、又はスポーツ、審美的、環境的、及び他の用途のための代替の緑化として使用され得、いくつかの世代を経てそれらの現在の形態に発展してきた。一般に、そのようなシステムは、それらの天然の対応物と同じ特性を達成しようとするが、ある特定の領域では、少なくとも挙動の予測可能性に関して、これらを既に上回っている場合がある。
【0003】
典型的な芝システムは、上面を有する裏打ち層と、繊維間に配置された軟質及び/又は硬質顆粒の充填材層とを備える。裏打ち層は、人工芝繊維がタフトされて、上向き位置に配向され、且つ典型的にはラテックス又はポリウレタンのコーティングによって織布に固定されたパイル繊維を提供する織布から成り得る。代替として、裏打ち及びパイル繊維は、織絨毯のように織ることによって同時に生産することができる。ここでは、パイル繊維及び裏打ち構造の位置にかなりの自由度がある。
【0004】
多くの場合、芝システムは、直立するパイル繊維の間にまき散らされた充填材微粒子を含有するであろう。これらは、システムの安定性及びスポーツパフォーマンス特性を含む機能の組み合わせを提供する。これらの性能特性は、意図された用途に依存するが、ほとんどのスポーツでは、以下を含むであろう:FIFA及びワールドラグビーなどの関連スポーツ団体によって定められるような回転及び直線的なグリップ、衝撃減衰、垂直なボールの跳ね返り、及び回転摩擦。この性能は、裏打ち層の直下にショックパッド又はe層を適用することによって更にサポートすることができる。このタイプの1つのシステムは、英国特許出願第GB2429171号に記載されている。
【0005】
充填材として有用な代替の顆粒を開発するための努力が続けられている。この充填材材料を構成する顆粒の特性を慎重に調整することによって、前記顆粒を備える人工芝の性能特性を更に向上させることが可能である。加えて、より持続可能な技術を開発する必要性は、人工芝技術にも当てはまる。これを考慮して、最小限の環境フットプリントを有する新しい充填材材料を開発する必要がある。充填材材料の持続可能性を改善するための有望な経路は、性能及び/又はサポート充填材としての使用に適するように廃棄物流をリサイクル又はアップグレードすることである。そのようなプロセスは、しかしながら、リサイクルのために提供される材料の変動性に起因して、正確に制御することが困難であり得る。更に、完全にリサイクル可能な又は分解可能な材料は、残存して汚染を引き起こし得るプラスチックの環境への導入を防止するために望ましい。引き起こされる汚染は、ヒト及び動物の健康に潜在的な健康リスクをもたらすマイクロプラスチックの環境への拡散の結果であり得る。
【0006】
マイクロプラスチックは、欧州化学機関(ECHA)によって、添加剤又は他の物質が添加され得る粒子を含有する固体ポリマーから成る材料として定義され、ここで、≧1%w/wの粒子は、(i)全ての寸法が1nm≦x≦5mmであるか、又は(ii)繊維については、長さが3nm≦x≦15mmであり、長さ対直径比が>3である。そのようなミクロンスケールのプラスチック片は、散乱又は投棄されたより大きいプラスチック片が機械的に分解された後に環境中に残り得る。マイクロプラスチックは、食物連鎖を移動し、ヒト又は動物の内臓に蓄積する傾向があるので、深刻な健康問題を引き起こす可能性を有することが示されている。
【0007】
既存の充填材材料に固有の問題のうちの少なくともいくつかを軽減する改善された充填材を提供することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0008】
本発明によると、人工芝用の天然結合材ベースの充填材が提供され、充填材は、生分解性顆粒を備え、生分解性顆粒は、ある量のフィラー材料の添加によって化学的ではなく物理的に修飾された天然結合材を備え、生分解性顆粒は、0.2mm~5mmの平均サイズを有する。
【0009】
天然結合材の1つの形態はゴムである。天然未加硫ゴムは、自然界で重合されたポリマーである。それは、天然ラテックスと呼ばれることもあり、主にパラゴムノキ即ちゴムノキに由来する。自然界に存在するポリマーは、それらの化学構造が修飾されていない限り、本質的に生分解性であると考えられる。本明細書で使用する「生分解性」という用語は、自然に分解されて、一旦分解されると生態系に再進入し、自然に存在する材料のみを残すことができる材料を指す。この用語は、従って、環境中に残存して汚染を引き起こす石油化学プラスチックを除外する。この用語及び以下で言及される他の用語は、EU REACH規則(化学物質の登録、評価、認可、及び制限に関する規則第1907/2006号)の文脈で解釈される。
【0010】
従来のプロセスでは、天然ゴムは、硫黄などの適切な架橋添加剤の添加によって加硫されるか又は別様に架橋される。結果として得られるゴム製品は、通常の環境条件下での分解には100年以上掛かることになるので、一般に生分解性であるとは考えられない。天然ゴムは、主にポリイソプレンであり、加硫後は、ポリイソプレン分子のそれぞれのポリマー鎖間の架橋の存在に起因して化学的に修飾されていると考えられる。加硫されていない天然ゴムは、自然に存在する環境条件下で、ほんの数年で比較的容易に微生物バイオマスに分解することができる。このプロセスは、追加の酵素及び他の微生物の存在によって、並びに特定の温度及び光条件下で加速され得る。同じことが、樹脂、ガム、油、蝋、タンパク質、デンプンなどの他の天然結合材にも当てはまる。これは、本発明で特許請求する充填材を、生分解する能力が重要な状況での使用に特に適したものにする。
【0011】
本文脈では、「化学的ではなく物理的に修飾された」という用語は、REACHの文脈において理解されるべきであり、天然結合材が加硫も化学的に架橋もされていないことを示すことを意図される。物理的修飾は、以下に示すように、結合材を他の材料と混合することを含むと理解され得る。それはまた、腑形、成形、ペレット化などによる結合材又は結果として得られる混合物の物理的変換を含む。
【0012】
本明細書で使用する「顆粒」という用語は、指定された材料及び体積の任意の腑形された単一の要素を指す。顆粒の平均サイズは、所与の顆粒の最大寸法を指し、平均は算術平均である。好ましくは、顆粒の平均サイズは、0.5mm~5mmであり、好ましくは、10mmよりも大きい寸法を有する粒子はないであろう。代替として、顆粒は、EN933-1によって定義されるメッシュサイズに関して定義され得る。一実施形態では、少なくとも90重量%の顆粒が0.5mmの篩によって保持され、少なくとも90%の顆粒が5mmの篩を通過するであろう。
【0013】
顆粒は、定義及び未定義の両方、同様、異なる、又はランダムの、任意の形状であり得る。顆粒形状は、製造プロセス及び意図される機能的性能に依存するであろう。ある特定の実施形態では、球形、立方形、円筒形、菱形又はレンズ形の形状のうちのいずれかの1つ又は組み合わせが選ばれ得る。EN14955は、形状の分類における基準を提供しており、この基準内で、顆粒は、A1、A2、A3、B1、B2、B3、C1、C2、及びC3の範囲内であり得る。B2の値は、真円度と不規則性との間のバランスとして一般に好ましく、過度の滑りを回避しながら圧縮に対する抵抗を提供する。
【0014】
顆粒は、個々に、サイズ及び/又は形状並びに特性も同じであり得るか又は異なり得る。言い換えれば、充填材は、全てが同じ物理的特性を有するように形成された顆粒、又は例えば異なる材料の存在に起因して異なる特性を有する顆粒を備え得る。充填材は、このことから、異なる生分解性顆粒の混合物であり得、その全ては、天然結合材を備える。
【0015】
実施形態では、顆粒は、粘着防止剤を更に備え得る。粘着防止剤は、生産、貯蔵、及び/又は使用中に個々の顆粒が共に粘着するのを防止する耐粘着特性を提供する。粘着防止剤としての天然材料の使用は、充填材が全体として天然及び/又は生分解性材料のみを備えることを更に確実にする。粘着防止剤は、顆粒の外部部分にコーティング又はダスティングとして付けられ得るか、又は代替として、製造プロセス中に顆粒全体に混合され、分散され得る。
【0016】
フィラー材料は、天然結合材特性を物理的に修飾する役割を果たす。天然結合材に対するフィラー材料の相対量に応じて、密度、弾性率、ポアソン比、吸収率、摩擦係数、等などの特性が適合され得る。フィラー材料はまた、充填材顆粒の生産中の材料の加工性に有意な効果を有し得る。当業者は、使用され得る異なるフィラー及びこれらの特性に対するそれらの効果を十分に認識するであろう。ある特定の状況では、フィラーは、粘着防止剤としても作用し得る。粘着防止剤はまた、フィラーとして部分的に作用し得る。
【0017】
一実施形態では、フィラー材料は、無機天然材料を備える。これらは、自然界に自然に存在するが、それ自体は生分解性ではない材料である。例は、石英又は花崗岩などの鉱物、並びに砂、チョーク、滑石、レンガ屑、炭素及び/又は木炭などの他の材料を含み得る。これらの材料は、顆粒よりもサイズが僅かにより小さい含有物からナノ又はミクロンスケールの微粉末に及ぶ、任意の適切なサイズ又はグレードの微粒子又は粉末形態で提供され得る。当業者は、この機能のために考えられ得る代替のフィラー材料を十分に認識するであろう。本発明の目的のために、顆粒中のそのような無機天然材料の存在は、顆粒が全体として「生分解性」であると考えられるという事実を変化させないことが再び強調される。
【0018】
フィラー材料は、加えて又は代替として、粉末、粒子、若しくは繊維形態のコイア繊維、ウッドチップ、コルク、トウモロコシ、コイア髄、麻、又は植物廃棄物などの有機天然材料を備え得る。これらの材料は、様々な容易に入手可能な廃棄物からリサイクル又は再生プロセスを通して得ることができるという利点を有する。更なる利点は、そのような天然有機材料中にマイクロプラスチックが存在しないことであり、それによって、マイクロプラスチックが環境に進入する恐れなしに充填材を全体として使用することができる。コイア髄、コルク、トウモロコシ、及び他の同様の天然材料の他の利点は、老朽化及び引き裂きに対するそれらの耐性、悪天候条件に対する抵抗力、及び充填材に安定化重量を提供するのに十分な密度であることである。更に、これらの材料は、ポリマー充填材ほど熱を吸収せず、それによって、使用時により冷たい芝システムを提供する。
【0019】
更なる態様によると、顆粒は、異なる結合材又は結合剤の混合物を備え得、それらは、全て自然に存在する材料であろう。これは、植物デンプンなどの生分解性材料を含み得る。これもまた、廃棄物から調達可能であり、マイクロプラスチックを含まないという利点を提供する。天然ゴムは、その弾性特性でよく知られている別の結合剤であり、安定した顆粒の形成を助けることができる。当業者は、ガム、油、タンパク質、蝋、などを含み得る他の可能な結合剤の特性に精通しているであろう。
【0020】
上記で示したように、顆粒は、必要とされる特性によって決定されるように、様々な相対量の天然結合材、フィラー材料、及び更なる任意選択の成分を備え得る。一実施形態では、顆粒は、10~80wt%のフィラー及び10~50wt%の結合材、より好ましくは20wt%~40wt%の結合材を備える。
【0021】
ある特定の実施形態では、顆粒は、顆粒の10%~90%のサイズを有する含有物を備え得る。この文脈では、「含有物」は、顆粒と比較して大きい、即ち、顆粒よりも小さいが、同様の大きさのオーダーである微粒子又は物体を示すために使用される。含有物は、フィラー材料と同じ材料から形成され得、それらの体積は、フィラー材料の体積と共に考慮され得る。いくつかの実施形態では、顆粒当たり正確に1つの含有物が存在し得る。
【0022】
特に、含有物は、顆粒の製造方法に関連し得る。それらは、顆粒が例えば押し出しによって形成される前駆体材料に混合され得る。混合は、従来の混合方法によって、例えば、スクリュー及びホッパーを使用してそれぞれの成分を送達することによって行うことができ、押し出しプロセスより前又はその間に行われ得る。代替として、各顆粒は、例えば浸漬プロセスなどによって、顆粒のコアを形成する含有物の1つ以上の表面上にコーティングされた天然結合材の層を備え得る。
【0023】
上記に示したように、粘着防止剤は、顆粒を耐粘着性にし、生産、貯蔵、及び/又は使用中に個々の顆粒が共に粘着するのを防止する。好ましい場合には、屋外スポーツの表面は、太陽に曝されたときに容易に高温に達する可能性があるので、結果として得られる顆粒は、使用が必要とされる全ての温度、特に-10℃~80℃で、緩く且つ自由流動性であるべきである。しかしながら、屋内又は屋根付きの目的で使用可能な充填材は、50℃の温度に対して耐粘着性であれば、十分に耐粘着性であり得ると企図される。
【0024】
この文脈では、耐粘着性は、50℃未満、より好ましくは60℃未満、より好ましくは70℃未満、最も好ましくは80℃未満の温度で粘着性でない顆粒を備えると定義され得る。この目的のための粘着性は、皿(約5mmの層厚さ)中の試料をオーブン中で関連温度で一晩加熱することによって評価される。試料は、その後、冷却され、顆粒が評価される。顆粒が依然として緩い顆粒であるか、又は僅かな撹拌によって自由になり得る場合、試料は粘着性でないと判断される。他方では、顆粒がケーキを形成する場合、これは粘着性である又は耐粘着性でないと判断される。顆粒が粘着性でないままである最高温度を粘着性温度として示す。
【0025】
本発明の別の態様によると、顆粒は、好ましくは弾性であり、ショアA硬度が20~90、又は30~70、好ましくは40~60、任意選択で約50である。当業者は、上述したフィラー材料の添加によって所望の範囲をどのように達成するか十分認識するであろう。この文脈では、天然結合材の弾性は、例えば、架橋の性質が弾性性能に有意に影響する可能性がある加硫ゴムの弾性とは異なることに留意されたい。一般に、フィラー材料をほとんど有さない天然結合材は、より低い硬度値を有したままであろう。フィラー材料が添加されると、硬度は増加するであろう。理想的には、顆粒は、充填材に使用される既存の合成ゴム顆粒に近い硬度を有するであろう。それにもかかわらず、より多量のフィラー材料を必要とする天然材料を使用するという制約に起因して、より高い硬度値が予想され得る。
【0026】
本文脈では、弾性とは、材料が外力を印加すると変形することができ、力が除去されるとその元の形状に自然に戻るであろう材料特性を指すことが理解される。この挙動は完全に弾性であり得、これは、力が除去されたときに材料がその元の形状に迅速に戻り、材料を変形させるために必要とされた全てのエネルギーを材料が実質的に戻すことを意味する。しかしながら、それは好ましくは粘弾性であり、これは、材料が(「典型的な」高速反応ゴム充填材とは対照的に)その元の形状にゆっくりと戻るだけであり、材料を変形させるために必要とされる全てのエネルギーを戻すわけではないことを意味する。実施形態では、顆粒は、FIFA法13(Handbook of Test Methods October 2015 Edition - Version 3.1 16/03/2020)に従って機器芝システム上で測定した、SBRのエネルギー反発率よりも低い、好ましくは40%未満のエネルギー反発率を示す。
【0027】
本発明はまた、上記又は以下に説明する、ある量の充填材を備える人工芝システムに関する。スポーツが実践され得る、結果として得られるシステムは、充填材だけでなく、人工芝自体、及び芝の下の任意の下張り、ショックパッド、又は基盤などの他の要因にも依存することが理解されるであろう。追加の充填材材料も、天然ゴム充填材と組み合わせられ、混合され得る。
【0028】
実施形態では、人工芝システムは、裏打ち層と、裏打ち層から直立する人工芝の葉身とを備え、充填材が人工芝の葉身の間に分配される。
【0029】
更なる実施形態では、システムは、天然結合材を備えない天然材料の、ある量の微粒子の形態の追加の充填材を更に備え得る。追加の充填材は、天然結合材ベースの充填材の下に提供され得るか、又はそれと密接に混合され得る。微粒子は、砂、石、石英、砂利などの無機天然材料であり得る。微粒子は、加えて又は代替として、コイア繊維、ウッドチップ、コルク、穀粒、トウモロコシ、コイア髄、麻などの有機天然材料を備え得る。これらの材料は、天然結合材ベースの充填材の下に層を形成することを意図されているか、又はそれと混合されることを意図されているかに応じて、任意の適切なサイズ又はグレードで提供され得る。
【0030】
本発明はまた、人工芝用の充填材顆粒を製造する方法に関し、本方法は、天然結合材とフィラー材料とを備える組成物から前駆体を冷間成形することと、前駆体を顆粒に分割することと、顆粒に粘着防止剤を提供することとを備え、本方法は、架橋又は他の方法による天然結合材の化学修飾なしに実施される。本文脈では、冷間成形は、天然結合材の加熱を必要とせずに室温で実施されるプロセスを示すことを意図される。一実施形態では、顆粒には、前駆体を分割することに先立って粘着防止剤が提供され、これは、冷間成形プロセス中に前駆体上にフィルム、コーティング、又はダスティングとして粘着防止剤を提供することによって達成され得る。
【0031】
別の実施形態では、本方法は、酸化防止剤を用いた処理又はUV光への曝露などの老朽化防止ステップで顆粒を処理することを含む。
【0032】
ある特定の実施形態では、組成物は、20%~60%のフィラー、20%~60%の天然結合材、及び10%~30%の粘着防止剤を、好ましくは+/-5%の変動を伴う約40/40/20の比で備える。
【0033】
様々な冷間成形プロセスが企図され得る。一実施形態では、前駆体の冷間成形は、シート又はフィラメントへの冷間押し出しを備える。別の代替の実施形態では、前駆体の冷間成形は、例えば浸漬プロセスによって核をコーティングすることを備える。核は、天然繊維ロープを備え得、前駆体を顆粒に分割することは、次いで、コーティングされたロープを短い区分に切断することを備え得る。ロープは、上記で定義したような含有物として顆粒内に残るであろう。天然繊維ロープは、コイアロープ、サイザルロープ、又はジュートロープであり得る。この文脈では、ロープは、紡がれた、撚られた、編まれた、又はその他のうちのいずれかの糸又はフィラメントを含むことを意図される。代替の冷間成形プロセスはペレット化であり、それによって、混合された原料がペレット化マシンに送達される。当業者は、動物飼料などの文脈においてペレット化プロセスに精通している。
【0034】
様々な熱間成形プロセスが企図され得る。一実施形態では、前駆体の熱間成形は、シート又はフィラメントへの熱間押し出しを備える。
【0035】
本発明の更なる態様は、添付の独立請求項及び従属特許請求に記載している。従属請求項及び独立請求項からの特徴の組み合わせは、単に特許請求の範囲に明示的に記載しているものだけではなく、任意の適切な組み合わせで組み合わせられ得る。
【0036】
本発明の特徴及び利点は、例証的な実施形態を例示する図面を参照することにより、より良く認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本発明の実施形態による人工芝システム10を通る断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1に示す人工芝システム10は、安定化されたサブベース12と、弾性層13と、直立パイル繊維16を有する織人工芝基盤14と、砂の安定化充填材層17と、微粒子18及び天然結合材ベースの顆粒19の性能充填材層15とを備える。例示する実施形態では、微粒子18及び顆粒19は、同じサイズ及び形状であり、平均サイズは、4mmである。微粒子18は、滑らかな勾配の川砂利であり、その一方で、顆粒19は、以下に与える例1のプロセスに従って製造された天然ゴムとフィラー材料との混合物である。
【0039】
図2は、
図1の顆粒19を通る概略断面図を示す。顆粒19はEN14955:2005によるA2~A3の範囲で丸みを帯びており、平均サイズは3mmである。それは、約30重量%のラテックスゴム22を備え、それは、コイア繊維24及び木粉26の周りに基質を形成する。顆粒19の外面30は、チョーク28のダスティングで被覆されている。顆粒19の中心には、ゴムがコーティングされた1.5mmのグレードの石の含有物32がある。
【0040】
上記は単に例証的であり、顆粒19は、本明細書で開示する本発明の任意の実施形態による配合及び構造を有し得ることが理解されるであろう。
【0041】
更に、本明細書で使用する構成要素についての用語は、均等な機能及び特徴も包含する広い解釈が与えられるべきである。記述的用語もまた、可能な限り広い解釈を与えられるべきであり、例えば、本明細書で使用する「備える(comprising)」という用語は、「備える(comprising)」という用語を含む本明細書における各記載を解釈するように、「少なくとも部分的に~から成る(consisting at least in part of)」を意味し、その用語によって前置きされた1つ以上の特徴以外の特徴もまた存在し得る。「備える(comprise)」及び「備える(comprises)」などの関連用語は、同様に解釈されるべきである。本説明は、特徴の特定の組み合わせを有する実施形態を参照するが、実施形態間の互換性のある特徴の更なる組み合わせ及びクロス組み合わせが可能であることが想定される。
例1
【0042】
例証的な天然ゴムベースの充填材が、以下のように生産及び試験された:
等しい重量の生の液体ラテックス、コイア繊維(直径<0.2mmの粉末に粉砕された)及び木材(直径<0.2mmの粉末に粉砕された)が共に混ぜ合わされた。生ラテックスは、約30%の水を含有していた。約3時間混合した後、ギ酸(希釈比1:20)を添加することによって凝固が開始された。混合物が、プレス機を使用して約3mm厚のシートに形成された。シートは過剰な水を除去され、その後、2日間周囲条件下で乾燥させられた。
【0043】
シートは、次いで、チョーク粘着防止剤を添加して機械的に細断されて、0.5mm~5mmの範囲内のサイズ及びA2及びA3範囲内の形状を有する顆粒が生産された。顆粒は、既存のポリマー充填材と同様の感触を有する優れた弾性を示した。注:極低温細断も機能することが分かった。
【0044】
人工芝の試験領域は、10mmの安定化砂層を有する50mmのパイル高さの人工芝基盤中に分配された顆粒の25mmの深さを使用して調製された。人工芝が、FIFA Handbook of Test Methods October 2015 Edition - Version 3.1 16/03/2020に従って試験され、以下の結果が得られた。
【0045】
【0046】
更なる試験は、54のショアA硬度、並びに長期間にわたる凍結及び水の両方に対する耐性を示した。
例2
【0047】
自然に存在する(木/植物ベースの)結合剤が、有機及び無機物質を含む天然材料と混合され、粒状化されて充填材材料が形成され、それは、以下のように生産及び試験された:
ロジン(10wt%)、直径<0.2mmの粉末に粉砕されたコイア繊維(20wt%)、直径<0.2mmの粉末に粉砕された木材(20wt%)、及び炭酸カルシウム粉末(50wt%)が共に混合された。混合後、材料がペレット化されて、直径2mm、長さ約8mm(約2mmに切断)のペレット(円筒形顆粒)が形成された。
【0048】
結果として得られた顆粒は、既存のポリマー充填材と同様の感触を有する優れた弾性を示した。
【0049】
いくつかのバージョンが生産及び試験された。以下の表2は、1つのそのような実施形態からのデータを示す。人工芝の試験領域は、15mmの安定化砂層を有する50mmのパイル高さの人工芝基盤中に分配された顆粒の20mmの深さを使用して調製された。人工芝が、FIFA Handbook of Test Methods October 2015 Edition - Version 3.1 16/03/2020に従って試験され、以下の結果が得られた。
【0050】
【手続補正書】
【提出日】2023-08-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工芝用の天然結合材ベースの、
押し出しプロセスを通して製造される充填材であって、前記充填材は、生分解性顆粒を備え、前記生分解性顆粒は、ある量のフィラー材料の添加によって化学的ではなく物理的に修飾された天然結合材
と、前記生分解性顆粒全体に混合され、分散される粘着防止剤とを備え、前記生分解性顆粒は、0.2mm~5mmの平均サイズを有する、充填材。
【請求項2】
前記フィラー材料は、砂、チョーク、石英、レンガ屑、及び/又は木炭のうちの少なくとも1つなどの無機天然材料を備える、請求項1に記載の充填材。
【請求項3】
前記フィラー材料は、コイア繊維、ウッドチップ、コルク、トウモロコシ、コイア髄、麻、デンプン、又は植物廃棄物などの有機天然材料を備える、請求項1又は2に記載の充填材。
【請求項4】
前記天然結合材は、樹脂、ガム、油、蝋、タンパク質、及びデンプンを備える群から選択された1つ以上の結合剤を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項5】
前記生分解性顆粒は、10~80wt%のフィラー及び10~40wt%の結合材を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項6】
前記生分解性顆粒は、前記生分解性顆粒の10%~90%のサイズを有する含有物を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項7】
各顆粒は、含有物の1つ以上の表面上にコーティングされた天然結合材の層を備える、請求項6に記載の充填材。
【請求項8】
前記生分解性顆粒は、-10℃~80℃の温度で、緩く且つ自由流動性である、請求項1~
7のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項9】
前記生分解性顆粒は、20~90、好ましくは40~60、任意選択で約50のショアA硬度を有する、請求項1~
8のいずれか一項に記載の充填材。
【請求項10】
請求項1~
9のいずれか一項に記載のある量の充填材を備える人工芝システム。
【請求項11】
裏打ち層と、前記裏打ち層から直立する人工芝の葉身とを更に備える、請求項1
0に記載の人工芝システム。
【請求項12】
前記充填材は、天然結合材を備えない天然材料のある量の微粒子を更に備える、請求項1
0又は1
1に記載の人工芝システム。
【請求項13】
人工芝用の充填材顆粒を製造する方法であって、
天然結合材とフィラー材料とを備える組成物から前駆体を
、ペレット化マシンを通した押し出しによって冷間成形することと、
前記前駆体を顆粒に分割することと、
前記顆粒に粘着防止剤を提供することと
を備え、前記方法は、架橋又は他の方法による前記天然結合材の化学修飾なしに実施され
、前記前駆体には、前記前駆体を顆粒に分割することに先立って前記粘着防止剤が提供される、方法。
【請求項14】
前記顆粒は、前記前駆体の外面に付けられる前記粘着防止剤を備える、請求項1
3に記載の方法。
【請求項15】
前記粘着防止剤は、砂、チョーク、石英、レンガ屑、木炭、又はコーンスターチなどの天然吸収性粉末である、請求項
13又は14に記載の方法。
【請求項16】
酸化防止剤を用いた処理又はUV光への曝露などの老朽化防止ステップで前記顆粒を処理することを含む、請求項1
3~1
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記組成物は、20%~60%のフィラー、20%~60%の天然ゴム、及び10%~30%の粘着防止剤を、好ましくは約40/40/20の比で備える、請求項1
3~1
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記冷間成形は、円筒形ペレットを形成するためのペレット化マシンを通した押し出しを備える、請求項
13~17のいずれか一項に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
いくつかのバージョンが生産及び試験された。以下の表2は、1つのそのような実施形態からのデータを示す。人工芝の試験領域は、15mmの安定化砂層を有する50mmのパイル高さの人工芝基盤中に分配された顆粒の20mmの深さを使用して調製された。人工芝が、FIFA Handbook of Test Methods October 2015 Edition - Version 3.1 16/03/2020に従って試験され、以下の結果が得られた。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 人工芝用の天然結合材ベースの充填材であって、前記充填材は、生分解性顆粒を備え、前記生分解性顆粒は、ある量のフィラー材料の添加によって化学的ではなく物理的に修飾された天然結合材を備え、前記生分解性顆粒は、0.2mm~5mmの平均サイズを有する、充填材。
[2] 前記フィラー材料は、砂、チョーク、石英、レンガ屑、及び/又は木炭のうちの少なくとも1つなどの無機天然材料を備える、[1]に記載の充填材。
[3] 前記フィラー材料は、コイア繊維、ウッドチップ、コルク、トウモロコシ、コイア髄、麻、デンプン、又は植物廃棄物などの有機天然材料を備える、[1]又は[2]に記載の充填材。
[4] 前記天然結合材は、樹脂、ガム、油、蝋、タンパク質、及びデンプンを備える群から選択された1つ以上の結合剤を備える、[1]~[3]のいずれか一項に記載の充填材。
[5] 前記生分解性顆粒は、10~80wt%のフィラー及び10~40wt%の結合材を備える、[1]~[4]のいずれか一項に記載の充填材。
[6] 前記生分解性顆粒は、前記生分解性顆粒の10%~90%のサイズを有する含有物を備える、[1]~[5]のいずれか一項に記載の充填材。
[7] 各顆粒は、含有物の1つ以上の表面上にコーティングされた天然結合材の層を備える、[6]に記載の充填材。
[8] 粘着防止剤が提供され、前記生分解性顆粒の表面上にコーティングされる、[1]~[7]のいずれか一項に記載の充填材。
[9] 前記生分解性顆粒は、-10℃~80℃の温度で、緩く且つ自由流動性である、[1]~[8]のいずれか一項に記載の充填材。
[10] 前記生分解性顆粒は、20~90、好ましくは40~60、任意選択で約50のショアA硬度を有する、[1]~[9]のいずれか一項に記載の充填材。
[11] [1]~[10]のいずれか一項に記載のある量の充填材を備える人工芝システム。
[12] 裏打ち層と、前記裏打ち層から直立する人工芝の葉身とを更に備える、[11]に記載の人工芝システム。
[13] 前記充填材は、天然結合材を備えない天然材料の、ある量の微粒子を更に備える、[11]又は[12]に記載の人工芝システム。
[14] 人工芝用の充填材顆粒を製造する方法であって、
天然結合材とフィラー材料とを備える組成物から前駆体を冷間成形することと、
前記前駆体を顆粒に分割することと、
前記顆粒に粘着防止剤を提供することと
を備え、前記方法は、架橋又は他の方法による前記天然結合材の化学修飾なしに実施される、方法。
[15] 前記前駆体には、前記前駆体を顆粒に分割することに先立って前記粘着防止剤が提供される、[14]に記載の方法。
[16] 前記顆粒は、前記前駆体の外面に付けられる前記粘着防止剤を備える、[14]又は[15]に記載の方法。
[17] 前記粘着防止剤は、砂、チョーク、石英、レンガ屑、木炭、又はコーンスターチなどの天然吸収性粉末である、[14]~[16]のいずれか一項に記載の方法。
[18] 酸化防止剤を用いた処理又はUV光への曝露などの老朽化防止ステップで前記顆粒を処理することを含む、[14]~[16]のいずれか一項に記載の方法。
[19] 前記組成物は、20%~60%のフィラー、20%~60%の天然ゴム、及び10%~30%の粘着防止剤を、好ましくは約40/40/20の比で備える、[14]~[18]のいずれか一項に記載の方法。
[20] 前記前駆体の前記冷間成形は、シート又はフィラメントへの冷間押し出しを備える、[14]~[19]のいずれか一項に記載の方法。
[21] 前記前駆体の前記冷間成形は、核をコーティングすることを備える、[14]~[20]のいずれか一項に記載の方法。
[22] 前記核は、天然繊維ロープを備え、前記前駆体を分割することは、コーティングされた前記天然繊維ロープを短い区分に切断することを備える、[21]に記載の方法。
[23] 前記天然繊維ロープは、コイアロープ、サイザルロープ、又はジュートロープである、[22]に記載の方法。
[24] 前記冷間成形は、円筒形ペレットを形成するためのペレット化マシンを通した押し出しを備える、[20]に記載の方法。
【国際調査報告】