(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-15
(54)【発明の名称】冷凍収納装置を備えた冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/00 20060101AFI20240105BHJP
F25D 25/02 20060101ALI20240105BHJP
【FI】
F25D23/00 302Z
F25D25/02 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539848
(86)(22)【出願日】2021-11-15
(85)【翻訳文提出日】2023-07-04
(86)【国際出願番号】 CN2021130608
(87)【国際公開番号】W WO2022142778
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202011640498.X
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522029969
【氏名又は名称】チンダオ ハイアール レフリジレーター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER REFRIGERATOR CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Haier Industry Park, Haier Road No. 1 Laoshan District Qingdao,Shandong 266101, China
(71)【出願人】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】ハイアール スマート ホーム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】リー モンチョン
(72)【発明者】
【氏名】ジュウ シァオビン
(72)【発明者】
【氏名】フェイ ビン
(72)【発明者】
【氏名】リウ ハオチュェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ ビンタン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジーユン
【テーマコード(参考)】
3L345
【Fターム(参考)】
3L345AA02
3L345BB02
3L345GG40
3L345KK02
3L345KK03
3L345KK04
(57)【要約】
冷凍収納装置を備えた冷蔵庫は、内部冷凍収納機能を達成する収納分室が設けられた庫体と、収納分室内に配置された冷凍収納装置とを備える。この冷凍収納装置は、内部に冷凍収納空間が画定された収納ボックスと、収納ボックス内に設けられ、冷凍収納空間内の収納物状態を検出するために使用される収納検出装置と、収納ボックスの外側に横方向に並べて設けられ、収納物状態に応じて対応の磁場印加モードを決定する複数組の電磁コイルとを含む。磁場印加モードは、成長磁場の停止、複数組の電磁コイルの一部の開始、および複数組の電磁コイルの全部の開始を含む。本発明の解決策は、収納検出装置で検出した収納物状態に応じて対応の磁場印加モードを決定し、冷凍収納空間内の磁場を冷凍過程に適合させ、冷凍収納品質を向上させ、電磁コイルの放熱および外部部材への磁化影響を低減する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に冷凍収納機能を達成する収納分室が設けられた庫体と、
前記収納分室内に配置された冷凍収納装置と、を備えた冷凍収納装置を備えた冷蔵庫であって、
前記冷凍収納装置は、
内部に冷凍収納空間が画定された収納ボックスと、
前記収納ボックス内に設けられ、前記冷凍収納空間内の収納物状態を検出するように構成された収納検出装置と、
前記収納ボックスの外側に横方向に並べて設けられ、前記収納物状態に応じて対応の磁場印加モードを決定するように構成された複数組の電磁コイルであって、前記磁場印加モードは、成長磁場の停止、複数組の前記電磁コイルの一部の開始、および複数組の前記電磁コイルの全部の開始を含む複数組の電磁コイルと、を含む、冷凍収納装置を備えた冷蔵庫。
【請求項2】
各組の前記電磁コイルは、
それぞれ対向して前記収納ボックス頂部に設けられた第1コイルおよび前記収納ボックス底部に設けられた第2コイルを含み、前記第1コイルと前記第2コイルは直列または並列に接続される、請求項1に記載の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫。
【請求項3】
前記冷凍収納装置は、
磁性材料からなる磁気フレームをさらに備え、前記磁気フレームは前記収納ボックスの外部に嵌設され、磁場が前記磁気フレームを経由して磁力線閉ループを完成する、請求項2に記載の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫。
【請求項4】
前記磁気フレームの頂壁の内側に、前記収納ボックスの横方向に沿って間隔を空けて設けられた複数の第1タブが形成され、各前記第1タブは、1組の前記電磁コイルの第1コイルを配置するために使用され、
前記磁気フレームの底壁の内側に、前記第1タブに対向する第2タブが形成され、各前記第2タブは、1組の前記電磁コイルの第2コイルを配置するために使用される、請求項3に記載の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫。
【請求項5】
前記収納ボックスは、
前記磁気フレームによって囲まれた空間内に設けられ、前方開口を有する外筒と、
前記外筒内に引き出し可能に設けられた引き出しと、を含む、請求項3に記載の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫。
【請求項6】
前記外筒の後壁に空気入口および還気口が開設され、
前記空気入口は、前記冷蔵庫の送風ダクトに接続するか、または前記冷蔵庫の蒸発器に連通して、冷却空気流を前記収納ボックスに導入するために使用され、
前記還気口は、前記冷蔵庫の還気ダクトに接続するか、または前記冷蔵庫の蒸発器に連通して、熱交換後の気流を前記冷蔵庫の還気ダクトまたは前記蒸発器に還気するために使用される、請求項5に記載の冷凍収納部材を備えた冷蔵庫。
【請求項7】
開閉検出器をさらに備え、
前記開閉検出器は、前記収納ボックスの開閉状態を検出するように構成され、
前記収納検出装置は、さらに、前記冷凍収納空間中の各組の前記電磁コイルに対応する領域で前記収納ボックスが開かれる前と閉じられた後の内部温度変化を検出するように構成され、
前記冷凍コントローラは、いずれか1組の前記電磁コイルに対応する領域の前記内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きい場合に前記収納ボックスの冷凍を開始し、
前記対応する領域の前記内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きい場合に前記電磁コイルを開始して磁場を解放する、請求項1に記載の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫。
【請求項8】
前記電磁コイルは2組であり、2組の前記電磁コイルが同時に開始する磁場モードでは、2組の前記電磁コイルの磁極方向は反対である、請求項7に記載の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫。
【請求項9】
前記電磁コイルが開始した後、前記対応する領域の内部温度が第2設定閾値に冷却されると、磁場発生を停止する、請求項7に記載の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫。
【請求項10】
前記冷凍コントローラは、複数組の前記電磁コイルに対応する領域の内部温度がすべて第3設定閾値に冷却されると、前記収納ボックスの冷凍を停止し、前記収納ボックスで予め設定された冷凍開始条件および冷凍停止条件に従って前記収納ボックスの通常冷凍制御を行い、前記収納ボックスの冷凍収納環境を維持し、前記第3設定閾値が前記第2設定閾値よりも低い、請求項9に記載の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵冷凍収納装置に関し、特に、冷凍収納装置を備えた冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザは、保存物の鮮度に注意を払うようになっているが、先行技術における鮮度保存のほとんどは冷蔵鮮度に焦点を当て、冷凍鮮度は軽視されている。しかし、肉、魚、蝦などの冷凍保存食材は、冷凍後に汁が失われるため、味が悪くなったり、黒ずんだりすることが多く、特に冷凍保存が必要な一部の高級食材は、冷凍後の品質が大きく低下し、ユーザの体験にも影響を及ぼす。
【0003】
冷凍収納の品質を向上させるために、先行技術では、例えば急速冷凍によって食品の冷凍速度を上げたり、食品を過冷却状態にするなど解決手段があるが、このような場合、冷蔵庫の冷凍能力を高める必要があり、冷蔵庫のエネルギー消費の増加にもつながる。したがって、冷凍収納品質をより効率的に向上させる方法の開発は、冷蔵庫開発者にとって緊急な技術的課題となっている。
【0004】
理論的な研究により、磁場が冷凍過程における氷結晶の形成に強い影響を与えることが分かっている。冷蔵庫の分野でも、磁場を冷凍鮮度に導入することも盛んに検討されているが、冷蔵庫の実際の応用において、磁場アシスト冷凍は十分な効果が得られないのが実情である。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一目的は、冷凍収納品質を効果的に向上させる冷蔵庫の冷凍制御方法および冷蔵庫を提供することである。
【0006】
本発明のさらなる目的は、磁場と冷凍鮮度の要求を適合させることである。
【0007】
特に、本発明が提供する冷凍収納装置を備えた冷蔵庫は、内部に冷凍収納機能を達成する収納分室が設けられた庫体と、前記収納分室内に配置された冷凍収納装置と、を備えた冷凍収納装置を備えた冷蔵庫であって、前記冷凍収納装置は、内部に冷凍収納空間が画定された収納ボックスと、前記収納ボックス内に設けられ、前記冷凍収納空間内の収納物状態を検出するように構成された収納検出装置と、前記収納ボックスの外側に横方向に並べて設けられ、前記収納物状態に応じて対応の磁場印加モードを決定するように構成された複数組の電磁コイルであって、前記磁場印加モードは、成長磁場の停止、複数組の前記電磁コイルの一部の開始、および複数組の前記電磁コイルの全部の開始を含む複数組の電磁コイルと、を含む。
【0008】
各組の前記電磁コイルは、それぞれ対向して前記収納ボックス頂部に設けられた第1コイルおよび前記収納ボックス底部に設けられた第2コイルを含み、前記第1コイルと前記第2コイルは直列または並列に接続されてもよい。
【0009】
前記冷凍収納装置は、磁性材料からなる磁気フレームをさらに備え、前記磁気フレームは、収納ボックスの外部に嵌設され、磁場が前記磁気フレームを経由して磁力線閉ループを完成してもよい。
【0010】
前記磁気フレームの頂壁の内側に、収納ボックスの横方向に沿って間隔を空けて設けられた複数の第1タブが形成され、各前記第1タブは、1組の前記電磁コイルの第1コイルを配置するために使用され、前記磁気フレームの底壁の内側に、前記第1タブに対向する第2タブが形成され、各前記第2タブは、1組の前記電磁コイルの第2コイルを配置するために使用されてもよい。
【0011】
収納ボックスは、前記磁気フレームによって囲まれた空間内に設けられ、前方開口を有する外筒と、前記外筒内に引き出し可能に設けられた引き出しとを含んでもよい。
【0012】
前記外筒の後壁に空気入口および還気口が開設され、前記空気入口は、前記冷蔵庫の送風ダクトに接続するか、または前記冷蔵庫の蒸発器に連通して、冷却空気流を前記収納ボックスに導入するために使用され、前記還気口は、前記冷蔵庫の還気ダクトに接続するか、または前記冷蔵庫の蒸発器に連通して、熱交換後の気流を前記冷蔵庫の還気ダクトまたは前記蒸発器に還気するために使用されてもよい。
【0013】
上記冷凍収納装置を備えた冷蔵庫は、開閉検出器をさらに備え、前記開閉検出器は、前記収納ボックスの開閉状態を検出するように構成され、前記収納検出装置は、さらに、前記冷凍収納空間中の各組の前記電磁コイルに対応する領域で前記収納ボックスが開かれる前と閉じられた後の内部温度変化を検出するように構成され、冷凍コントローラは、いずれか1組の前記電磁コイルに対応する領域の前記内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きい場合に前記収納ボックスの冷凍を開始し、対応する領域の前記内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きい場合に電磁コイルを開始して磁場を解放してもよい。
【0014】
前記電磁コイルは2組であり、2組の前記電磁コイルが同時に開始する磁場モードでは、2組の前記電磁コイルの磁極方向は反対であってもよい。
【0015】
前記電磁コイルが開始した後、前記対応する領域の内部温度が第2設定閾値に冷却されると、磁場発生を停止してもよい。
【0016】
前記冷凍コントローラは、複数組の前記電磁コイルに対応する領域の内部温度がすべて第3設定閾値に冷却されると、前記収納ボックスの冷凍を停止し、前記収納ボックスで予め設定された冷凍開始条件および冷凍停止条件に従って前記収納ボックスの通常冷凍制御を行い、前記収納ボックスの冷凍収納環境を維持し、前記第3設定閾値が前記第2設定閾値よりも低くてもよい。
【0017】
本発明の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫は、冷凍収納装置が収納ボックスの外側に複数組の電磁コイルが設けられ、複数組の電磁コイルは、収納検出装置で検出した冷凍収納空間内の収納物状態に応じて対応の磁場印加モードを決定し、冷凍収納空間内の磁場を冷凍過程に適合させ、一方で冷凍収納品質を向上させ、高級食材に対するユーザの収納品質要求を満たす。他方、目標的な調整により、電磁コイル放熱および冷凍収納装置の外部部材への磁化影響を低減することもできる。
【0018】
さらに、本発明の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫では、磁気フレームを経由して磁力線の閉じ経路を形成し、電磁コイルの組立構造を提供し、占有空間を小さくし、実用性を向上させることができる。
【0019】
またさらに、本発明の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫では、偶数組の電磁コイル、例えば2組の電磁コイルを設けてもよい。2組のコイルが同時に開始する磁場モードの状況下で、磁場の磁極方向を逆にすることにより、磁力線をより均一にすることができ、外部への磁化作用を打ち消しまたは低減することができる。
【0020】
またさらに、本発明の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫では、収納ボックスに開閉イベントがあった後、収納ボックスの各領域が開かれる前と閉じられた後の内部温度変化を取得し、各領域の内部温度変化に応じて新しい食材が入られたか、または食材を再凍結する必要があるかどうかを判断し、対応の磁場印加モードを開始して適切な磁場を形成し、食材を磁場環境で凍結し、氷結晶核の成長を抑制し、氷結晶の成長速度が水分子移動速度よりも速く、成長した氷結晶が小さく、細胞に対する損傷を低減し、汁の損失を避け、食材の美味しさを確保し、冷凍収納品質を向上させ、ユーザの高級食材の保存品質に対する要求を満たす。
【0021】
またさらに、本発明の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫は、電磁場の開閉条件を改善し、氷結晶の主要形成期間に磁場を印加することにより、磁場の使用効率を高め、磁場の収納ボックス外部の他の部材に対する影響を低減する一方で、冷蔵庫のエネルギー効率を高めることもできる。
【0022】
当業者が本発明の上記および他の目的、利点および特徴をより良く理解するために、以下、添付図面を参照しながら本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
以下添付図面を参照して本発明のいくつかの具体的な実施例を例示的かつ非限定的に詳細に説明する。添付図面において、同じまたは類似の部材または部分に同じ符号を付与する。当業者は、これらの添付図面が必ずしも縮尺通りに描かれていないことを理解することができる。
【
図1】本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫の概略透視図である。
【
図2】本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫の冷凍収納装置の概略図である。
【
図3】本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫中の磁気フレームと収納ボックスの組み合わせの概略図である。
【
図4】本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫中の磁気フレームの概略図である。
【
図5】本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫中の収納ボックスの外筒の概略図である。
【
図6】本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫中の電磁コイルの概略図である。
【
図7】本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫の冷凍収納装置に形成された磁場の概略図である。
【
図8】本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫の冷凍収納装置に形成された別の磁場の概略図である。
【
図9】本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫の制御システムのブロック図である。
【
図10】本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫の冷凍制御方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫10の概略透視図である。本実施例の冷蔵庫10は、一般に、庫体120、扉体110、および冷凍システム(図示しない)を備える。庫体120内に、少なくとも1つの前側開口の収納分室が画定され、通常、冷蔵収納分室、冷凍収納分室、温度可変収納分室などの複数の分室がある。具体的な収納分室の数と機能は予め定められたニーズに応じて設定すればよい。本実施例の冷蔵庫10は、少なくとも冷凍収納分室または冷凍温度域を有する温度可変収納分室(すなわち冷凍収納環境を実現する)を備え、すなわち、庫体120内に冷凍収納機能を達成する収納分室がある。冷凍収納の温度範囲は一般に-14℃~-22℃に設定することができる。
【0025】
本実施例の冷蔵庫10は、空冷式冷蔵庫であり得、庫体120内に空気流路システムが設けられ、ファンを用いて蒸発器で熱交換した冷却空気を送風口から収納分室に送り、その後、還気口からダクトに戻して冷凍を実現する。このような冷蔵庫の庫体120、扉体110、冷凍システム自身は当業者にとって周知であり容易に実施できるものであるため、本願の発明ポイントを曖昧にしないために、庫体120、扉体110、冷凍システム自身について後に詳述しないこととする。
【0026】
冷凍収納分室の内部に冷凍収納装置200が設けられる。冷凍収納装置200は、独立した閉鎖冷凍収納空間を形成し、磁場により冷凍収納空間の収納品質を向上させることができる。一定強度の磁場作用下で、冷凍過程中、水分子の自由範囲を制限することができ、具体的に水分子の核における水素結合を切断する。核の成長が抑制されるため、氷結晶の成長速度が水分子移動速度よりも速く、成長した氷結晶が小さく、細胞に対する損傷も小さく、汁の損失率が低下し、食材の栄養と味をより良く保つことができる。また、磁場によって凍結時間を短縮でき、微生物や細菌の繁殖を抑制することができる。本実施例の冷蔵庫10は磁場をさらに目標的に改善し、磁場方向および開始/停止時間を最適化することにより、冷凍収納品質をさらに向上させる。
【0027】
図2は、本発明の一実施例による冷凍収納装置200を備えた冷蔵庫10の冷凍収納装置200の概略図である。
図3は、本発明の一実施例による冷凍収納装置200を備えた冷蔵庫10中の磁気フレーム210と収納ボックス240の組み合わせの概略図である(内部構造を示すために、引き出し242を省略する)。
図4は、本発明の一実施例による冷凍収納装置200を備えた冷蔵庫10中の磁気フレーム210の概略図である。
図5は、本発明の一実施例による冷凍収納装置200を備えた冷蔵庫10中の収納ボックス240の外筒241の概略図である。
図6は、本発明の一実施例による冷凍収納装置200を備えた冷蔵庫10中の電磁コイル230の概略図である。
【0028】
図2~
図6に示すように、冷凍収納装置200は、収納分室内に配置され、一般に複数組の電磁コイル230、収納ボックス240、収納検出装置250などを含む。
【0029】
収納ボックス240は、独立した密閉の冷凍収納空間を形成することができるので、特定の食材により良好な冷凍収納環境を提供することができる。収納ボックス240は、磁気フレーム210によって囲まれた空間内に設けられる。
【0030】
収納ボックス240は、外筒241および引き出し242を含み得る。外筒241は、磁気フレーム210内に設けられ、前方開口を有する。引き出し242は、外筒241内に引き出し可能に設けられる。引き出し242の前面板は、外筒241とともに密閉構造を形成する。冷蔵庫10が空冷により冷凍する場合、外筒241の後壁に空気入口243および還気口244が開設され、空気入口243は前記冷蔵庫10のダクト送風口に接続されるか、または冷蔵庫10の蒸発器(例えば蒸発器の頂部領域)に連通して、冷却空気流を収納ボックス240に導入し、還気口244は冷蔵庫10のダクト還気口に接続されるか、または冷蔵庫10の蒸発器(例えば蒸発器の底部領域)に連通して、熱交換後の気流を冷蔵庫10の還気ダクトまたは蒸発器に戻す。いくつかの実施例では、空気入口243および還気口244にダンパ(図示しない)が設けられてもよい。ダンパは、冷凍送風時に開くように制御される。空気入口243と還気口244は空冷式冷蔵庫のダクト、蒸発器の位置および構造に応じて配置され、別のいくつかの実施例では、還気口244は、外筒241の側壁に設けられてもよい。
【0031】
収納検出装置250は、収納ボックス240内に設けられ、冷凍収納空間内の収納物状態を検出するように構成される。収納検出装置250は、収納ボックス240の冷凍収納空間内の温度分布を走査可能な赤外線センサであってもよく、複数の独立した赤外線センサであってもよい(各赤外線センサは冷凍収納空間内のある領域の温度状況を検出するために使用される)。収納検出装置250は、冷凍収納空間中の各位置の内部温度変化を検出することができる。いくつかの実施例では、収納検出装置250は、外筒241の頂壁内側に設けられてもよい。
【0032】
複数組の電磁コイル230は、収納ボックス240の外側に横方向に並べて設けられ、収納物状態に応じて対応の磁場印加モードを決定する。磁場印加モードは、成長磁場の停止、1組の電磁コイル単独開始、任意の複数組の電磁コイルの開始、および電磁コイルの全部の開始を含む。電磁コイル230の磁場印加モードは、収納検出装置250の検出結果に応じて調整することが可能である。
【0033】
いくつかの実施例では、各組の電磁コイル230は、それぞれ対向して収納ボックス頂部に設けられた第1コイル231および収納ボックス240底部に設けられた第2コイル232を含み、第1コイル231および第2コイル232は、直列または並列に接続される。各組の電磁コイル230中の第1コイル231および第2コイル232を同時に開始/停止することにより、第1コイル231および第2コイル232間の冷凍収納空間で磁場を形成する。複数組の電磁コイル230により冷凍収納空間全体をカバーすることができる。
【0034】
本実施例では、偶数組の電磁コイル230を使用してもよい。特に、2組の電磁コイル230を使用し、それぞれ収納ボックス240左半部分および右半部分に対応する。例えば、収納ボックス240の左半部分に新しい食材が入られたことを検出したとき、左側の電磁コイル230を開始し、収納ボックス240の右半部分に新しい食材が入られたことを検出したとき、右側の電磁コイル230を開始する。入られた新しい食材が多い場合、2組の電磁コイル230を同時に開始することができる。2組のコイル230が同時に開始する磁場モード下で、2組の電磁コイル230の磁極方向は逆であり得、磁力線をより均一にすることができ、外部への磁化作用を打ち消しまたは低減することができる。磁場印加モードを柔軟に調整することができるので、冷凍収納空間内の磁場を冷凍過程に適合させ、一方で冷凍収納品質を向上させ、高級食材に対するユーザの収納品質要求を満たす。
【0035】
いくつかの実施例では、本実施例の冷蔵庫10は、磁気フレーム210をさらに備える。磁気フレーム290は、磁性材料からなり、収納ボックス240の外部に嵌設され、磁場が磁気フレーム210を経由して磁力線閉ループを完成する。磁性材料は、軟磁性材料または硬磁性材料であってもよく、例えば軟磁性材料を使用し、軟磁性材料は、低保磁力と高透磁率という特性を有し、磁気フレーム210は、磁場を集め、磁場の外部へ放出を減らし、冷凍収納装置200外側の他の部材への干渉(例えば他の部材の磁化など)を低減するために使用される。
【0036】
磁気フレーム210の頂壁の内側に、収納ボックス240の横方向に沿って間隔を空けて設けられた複数の第1タブ211が形成され、各第1タブ211は、1組の電磁コイルの第1コイル231を配置するために使用され、磁気フレーム210の底壁の内側に、第1タブ211に対向する第2タブ212が形成され、各第2タブ212は、1組の電磁コイルの第2コイル232を配置するために使用される。すなわち、第1コイル231は、第1タブ211外周に嵌設され、第2コイル232は、第2タブ212外周に嵌設される。2組の電磁コイル230の場合に、第1タブ211および第2タブ212は、2つであってもよい。
【0037】
いくつかの実施例では、磁気フレーム210は前後方向に貫通開口を有する角筒であり、すなわち断面回字形の枠体である。角筒の前端と後端にそれぞれ貫通開口があり、様々なタイプの収納ボックス240を配置する。磁気フレーム210の頂壁、底壁にそれぞれ第1タブ211、第2タブ212が形成される。第1タブ211、第2タブ212は、それぞれ第1コイル231、第2コイル232の取付構造を提供する。磁気フレーム210は、磁力線の閉じ経路を提供し、電磁コイル230の組立構造を提供し、占有空間を小さくし、実用性を向上させることができる。
【0038】
第1タブ211、第2タブ212の断面は、四角形、円形または楕円形であってもよく、四角形断面の場合、第1タブ211、第2タブ212は、庫体120構造により適合される。上記第1コイル231、第2コイル232の内周形状は、対応の第1タブ211、第2タブ212の外周に適合され、対応して四角形、円形または楕円形に設定される。いくつかの実施例では、第1コイル231および第2コイル232は、鏡像で設定される。
【0039】
第1コイル231および第2コイル232は、扁平な枠状であってもよく、周方向に沿って巻かれ、通電後に磁場の磁極方向が第1タブ211、第2タブ212に垂直である。第1タブ211、第2タブ212の高さは、第1コイル231および第2コイル232の厚さに適合され、回字形の枠体の内壁を基本的に揃え、収納ボックス240の配置に便利である。別のいくつかの実施例では、第1コイル231および第2コイル232は、扁平な楕円環状または円環状であってもよい。
【0040】
磁気フレーム210は、電磁コイル230で発生した磁場を誘導して、磁場の不均一および収納ボックス240外部の他の部材への影響を回避し、電磁コイル230は、冷凍収納空間で均一かつ冷凍収納の品質向上の要求を満たすのに十分な強度を有する磁場を形成する。
【0041】
一般に、2組の電磁コイル230がそれぞれ第1コイル231および第2コイル232を含む磁場配置構造は、磁場アシスト冷凍の様々な制御要求を満たし、磁場タイプをより柔軟にすることができる。ある特別な使用場面で、当業者はより多くの電磁コイル230を設けてもよい。2組のコイル230が同時に開始する磁場モード下で、2組の電磁コイル230の磁極方向は逆であり、磁力線をより均一にすることができ、外部への磁化作用を打ち消しまたは低減することができる。各組の電磁コイル230を独立して制御して、様々な磁場印加モードを実現してもよい。
【0042】
図7、8は、それぞれ本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫の冷凍収納装置に形成された磁場の概略図であり、
図7の磁場は、2組の電磁コイル230の同時開始により発生し、冷凍収納空間のほとんどの領域は磁場アシスト冷凍が必要とされる状況に適用でき、このような状況下で、2組の電磁コイル230の磁極方向は逆であり、2組のコイル230が発生した磁場が互いに重畳することにより、外部磁場の漏れを低減し、単位電流あたりの有効磁束密度を高め、コイル230の放熱を低減するのに役立つ。2組のコイルで発生した外側磁場が互いに重畳し、冷凍収納空間内の磁束密度に影響を与えず磁気フレーム210を省略してもよく、磁場鮮度保持装置のコストを節約することができる。
【0043】
ユーザが冷凍収納空間の一側のみに食材を入れた場合、この側の電磁コイル230のみを開始する。フレンチ冷蔵庫の冷凍分室の広い引き出しに特に適している。冷凍収納空間全体が広く、収納状態を検出し、一側の電磁コイルのみを開始し、電力消耗を節約し、コイル放熱を低減することができる。
図8の磁場は、左側電磁コイル230が開始すると形成し、冷凍収納空間の左側領域に磁場アシスト冷凍が必要とされる状況に適している。同様に、冷凍収納空間の右側領域に磁場アシスト冷凍が必要とされる状況下で、右側電磁コイル230を開始することができる。
【0044】
本実施例の冷蔵庫10は、電磁コイル230の磁場制御と冷凍制御を組み合わせることで、磁場環境で食品を確実に凍結し、新鮮冷凍効果を実現する。
図9は、本発明の一実施例による冷凍収納装置200を備えた冷蔵庫10の制御システムのブロック図であり、冷蔵庫10は、収納検出装置250、開閉検出器270、冷凍コントローラ300をさらに備える。
【0045】
収納検出装置250は、収納ボックス240の外筒241内に設けられ、引き出し242内の温度を検出し、さらに冷凍収納空間中の各組の電磁コイル230に対応する領域に収納ボックス240が開かれる前と閉じられた後の内部温度変化、例えば冷凍収納空間の左側領域の温度変化と右側領域の温度変化を検出するように構成される。
【0046】
開閉検出器270は、引き出し242の開閉状態を検出するように構成される。引き出し242が引き出されて閉じられた後、収納検出装置250の助けを借りて、新しい食材が入られたか、または既存の食材を再凍結する必要があるかどうかを検出することができる。その後、電磁コイル230と冷凍システムを組み合わせて磁場アシスト冷凍を実現し、食材の冷凍鮮度効果を向上させることができる。
【0047】
冷凍コントローラ300は、メモリ310およびプロセッサ320を含む。メモリ310内に制御プログラム311が格納され、制御プログラム311がプロセッサ320によって実行されると電磁コイル230および冷凍システムを制御し、対応の冷凍制御方法を実現する。様々なセンサは、制御方法の制御ニーズを満たすように、磁場制御の検出手段を提供する。
【0048】
冷凍コントローラ300は、任意の電磁コイルに対応する領域で収納ボックス240が開かれる前と閉じられた後の内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きい場合、収納ボックス240の冷凍を開始するように構成される。収納ボックス240の内部温度変化は、収納されている食品の状態を反映し、冷凍収納空間内のある領域の内部温度変化幅が大きければ、収納ボックス240に新しい食品が入れられたか、または食品の温度が上昇して再凍結する必要があるかどうかを判断し、内部温度変化幅が小さければ、食品がまだ凍結状態である可能性がある。内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きい場合、冷凍コントローラ300は、収納ボックス240の冷凍を開始する。第1設定閾値は2~8℃に設定され、冷凍設定温度に応じて柔軟に設定可能である。例えば、冷凍収納空間の左側領域または右側領域のいずれかの内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きいと、冷凍を開始する。
【0049】
対応する領域の内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きい電磁コイルが同時に開始して磁場を解放する。
【0050】
収納ボックス240の冷凍時、磁場の補助作用により、収納物の冷凍品質、殺菌効果がより良好である。また、上記開始条件により、長期間の磁場形成による放熱やエネルギー消費の増加を防ぐ一方、収納ボックス240外部の他の部材への磁化影響を回避することができる。
【0051】
電磁コイル230が開始した後、対応する領域の内部温度が第2設定閾値に冷却されると、磁場発生を停止し、冷凍過程の経過に伴って、補助冷凍に必要な磁場が対応して低減し、電磁コイル230を閉じるとエネルギー消費をさらに低減し、第2設定閾値は-10~12℃に設定され、この温度範囲内で、収納物が基本的に凍結される。
【0052】
その後、全部の電磁コイル230に対応する領域の内部温度が第3設定閾値に継続的に冷却されると、冷凍コントローラ300は収納ボックス240の冷凍を停止し、第3設定閾値が第2設定閾値よりも小さく、収納ボックス240の冷凍パワーオフ温度に応じて設定され、一般に設定された冷凍パワーオフ温度よりも小さい。すなわち、電磁コイル230の動作を終えた後、一定の期間、冷凍が遅延される。この冷凍は収納ボックス240が開放された後に行われたため、第3設定閾値を低く設定することで、ある程度過冷却を行い、冷凍収納品質を向上させることができる。
【0053】
冷凍コントローラ300は、収納ボックス240の冷凍を停止した後、さらに、収納ボックス240で予め設定された冷凍開始条件および冷凍停止条件に従って収納ボックス240の通常冷凍制御を行い、収納ボックス240の冷凍収納環境を維持するように構成され、電磁コイル230は、冷凍コントローラ300が収納ボックス240の通常冷凍制御を行う期間、予め設定された開閉方式に従って磁場を発生させる。
【0054】
磁場アシスト冷凍を完了した後、収納ボックス240の正常冷凍制御を再開し、すなわち収納ボックス240で予め設定された冷凍開始条件および冷凍停止条件に従って収納ボックス240の冷凍制御を行う。冷凍開始条件および冷凍停止条件は同様に収納ボックス240の設定温度に応じて設定され、冷凍開始温度よりも高いとき冷凍を開始し、冷凍停止温度よりも低いとき冷凍を停止する。
【0055】
収納ボックス240で予め設定された冷凍開始条件および冷凍停止条件に従って収納ボックス240を冷凍制御するステップは、一部の氷結晶が再生されたとき収納品質が劣化しないように磁場アシスト冷凍を使用することもできる。1つの開閉方式は以下のとおりであり、収納ボックス240の冷凍を開始/停止すると同時に、磁場を開始/停止し、すなわち磁場と冷凍を同時に開始/停止する。代替的な解決策として、収納ボックス240の冷凍を開始するときに磁場を開始し、収納ボックス240の冷凍を停止する前に磁場を停止し、すなわち磁場は冷凍の開始階段でのみ開始される。実際の測定によると、磁場が冷凍開始階段でのみ開始しても、磁場が冷凍と同時に開始/停止するときの収納品質よりも、収納品質は大きくは低下しない。
【0056】
また、長期間の冷凍過程中、別の開閉方式として、収納ボックス240で予め設定された冷凍開始条件および冷凍停止条件に従って収納ボックス240を冷凍制御する過程中、設定された周期に従って磁場を開始し、すなわち磁場を周期的に開始する。
【0057】
別の実施例では、収納ボックス240が正常に冷凍制御されて磁場を開始すると、2組の電磁コイル230が交互に磁場を発生させ、例えば第1回に、左側電磁コイル230を開始し、第2回に右側電磁コイルを開始し、このように繰り返す。
【0058】
空冷式冷蔵庫に適用される場合、収納ボックス240の冷凍を開始するステップは、空気入口を開き、空気入口243への冷却空気流を吹き込む。
【0059】
図10は、本発明の一実施例による冷凍収納装置を備えた冷蔵庫の冷凍制御方法の概略図である。本実施例の流れは、冷蔵庫の冷凍制御方法の1つの具体的な応用例であり、一部のステップの実行順序は調整可能である。この流れは、以下のステップを含む。
ステップS902:収納ボックス240の開閉状態を検出し、
ステップS904:収納ボックス240が開かれた後閉じられたことを判断し、すなわち収納ボックス240に開閉イベントがあったかどうかを判断し、
ステップS906:収納ボックス240が開かれる前と閉じられた後の内部温度変化を取得し、内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きいかどうかを判断し、すなわち収納ボックス240に新しい食品が入られたか、または食品の温度が上昇して再凍結する必要があるかどうかを判断し、第1設定閾値は2~8℃に設定され、内部温度変化幅が小さく、食品を再凍結する必要がない場合、冷凍収納の通常冷凍制御を行い、すなわち設定されたパワーオン温度閾値とパワーオフ温度閾値に応じて冷凍制御を行う。
ステップS908:冷凍を開始し、収納ボックス240に送風し、
ステップS910:内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きい冷凍収納空間の領域を決定し、領域に対応する電磁コイル230を開始し、冷凍収納空間の左側領域の内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きいとき、磁場印加モードは左側電磁コイル230の開始であり、冷凍収納空間の右側領域の内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きいとき、磁場印加モードは右側電磁コイル230の開始であり、冷凍収納空間の左右側領域の内部温度変化幅が第1設定閾値よりも大きいとき、磁場印加モードは両側電磁コイルの同時開始である。
ステップS912:収納ボックス240の内部温度を継続的に検出し、
ステップS914:収納ボックス240の内部温度が第2設定閾値(例えば-10~12℃)よりも低いか、すなわち基本凍結階段が完了したかどうかを判断し、
ステップS916:磁場を閉じ、
ステップS920:収納ボックス240の内部温度が第3設定閾値未満であるかどうかを判断し、第3設定閾値が第2設定閾値よりも小さく、収納ボックス240で設定した冷凍パワーオフ温度に応じて設定され、一般に設定された冷凍パワーオフ温度未満に設定される。
ステップS922:収納ボックス240の冷凍を停止し、収納ボックス240で予め設定された冷凍開始条件および冷凍停止条件に従って収納ボックス240の通常冷凍制御を行い、収納ボックス240の冷凍収納環境を維持し、通常冷凍制御期間、予め設定された開閉方式に従って磁場を開始する。
【0060】
本実施例の冷凍収納装置を備えた冷蔵庫10は、磁場環境で食材を凍結し、磁場の方向および開始/停止を目標的に制御し、氷結晶核の成長を抑制し、細胞に対する損傷を低減し、汁の損失を回避し、食材のより良好な味を確保し、冷凍収納品質を向上させ、高級食材に対するユーザの収納品質要求を満たすことができる。
【0061】
以上のように、本明細書では本発明の複数の例示的な実施例を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の公開内容に基づいて本発明の原理に従った多くの他の変形や修正を直接に決定及び推論することができることを当業者が理解され得る。したがって、本発明の範囲は、それらの変形または修正をカバーすることを意図している。
【国際調査報告】