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▶ キュー−ステート バイオサイエンシーズ, インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-16
(54)【発明の名称】プレートイメージャ
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/64 20060101AFI20240109BHJP
   G01N 21/03 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
G01N21/64 F
G01N21/03 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540020
(86)(22)【出願日】2021-12-28
(85)【翻訳文提出日】2023-07-31
(86)【国際出願番号】 US2021065305
(87)【国際公開番号】W WO2022146981
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】63/132,913
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516056971
【氏名又は名称】キュー-ステート バイオサイエンシーズ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Q-State Biosciences, Inc.
【住所又は居所原語表記】179 Sidney Street, Cambridge, Massachusetts 02139 United States
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ボルジャ, ガブリエル ベニート
(72)【発明者】
【氏名】ネイグル, スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ワーリー, クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ルー, ヤン
(72)【発明者】
【氏名】バーネット, アダム
(72)【発明者】
【氏名】マクマナス, オーウェン
(72)【発明者】
【氏名】デンプシー, グラハム ティー.
【テーマコード(参考)】
2G043
2G057
【Fターム(参考)】
2G043AA04
2G043BA16
2G043CA04
2G043DA02
2G043DA06
2G043EA01
2G043FA02
2G043HA01
2G043HA09
2G043JA03
2G043KA01
2G043KA02
2G043KA09
2G043LA03
2G057AA04
2G057AB01
2G057AB02
2G057AB04
2G057AC01
2G057BA03
2G057DA01
2G057DA02
(57)【要約】
本発明は、マルチウェルプレートリーダおよびそれらの使用の方法を含む。マルチウェルプレートリーダは、複数の明確に異なる波長において、マルチウェルプレートの個々のウェルに刺激光を伝達し、そこからの放出光を検出することができる。これらのマルチウェルプレートリーダおよびそれらの対応する方法は、例えば、48-、96-、384-、または1,536-ウェルプレート等のマルチウェルプレートの複数のウェルを横断する高度に並列化された同時測定を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチウェルプレートリーダであって、
マルチウェルプレートを受容するように構成される読取プラットフォームと、
前記プラットフォームに配置される少なくとも1つの対物レンズと、
光学サブシステムであって、
前記対物レンズを通して前記マルチウェルプレートのウェルに刺激光を伝達するように動作可能である1つまたはそれを上回る光源と、
前記ウェルから、第1の光学経路に沿って、前記対物レンズを通して、第1の光検出器に第1の波長の放出光を通過させ、前記ウェルから、第2または第3の光学経路に沿って、第2または第3の光検出器に第2または第3の波長の放出光を通過させるように動作可能である、1つまたはそれを上回る光学フィルタまたはダイクロイックミラーと
を備える、光学サブシステムと
を備える、マルチウェルプレートリーダ。
【請求項2】
前記光学サブシステムは、前記第1および第2および第3の波長を同時に検出する、請求項1に記載のプレートリーダ。
【請求項3】
前記放出光は、蛍光分子または非蛍光分子によって生成される、請求項1に記載のプレートリーダ。
【請求項4】
前記蛍光分子は、染料またはタンパク質である、請求項3に記載のプレートリーダ。
【請求項5】
前記光学サブシステムは、前記対物レンズを通して前記マルチウェルプレートのウェルに少なくとも第1および第2の波長の刺激光を伝達する、請求項1に記載のプレートリーダ。
【請求項6】
前記光学サブシステムは、前記対物レンズを通して前記マルチウェルプレートのウェルに少なくとも3つの異なる波長の刺激光を伝達する、請求項5に記載のプレートリーダ。
【請求項7】
前記プレートリーダは、複数の対物レンズを備える、請求項1に記載のプレートリーダ。
【請求項8】
前記複数のうちの各対物レンズは、前記マルチウェルプレートの異なるウェルに刺激光を伝達する、請求項7に記載のプレートリーダ。
【請求項9】
ウェルからの放出光は、前記ウェルに刺激光を伝達する対物レンズを通して通過される、請求項1に記載のプレートリーダ。
【請求項10】
前記プラットフォームはさらに、前記複数の対物レンズに対して前記プレートを変位させるための機構を備える、請求項1に記載のプレートリーダ。
【請求項11】
前記機構は、モータである、請求項10に記載のプレートリーダ。
【請求項12】
前記マルチウェルプレートは、48-、96-、384-、または1,536-ウェルプレートである、請求項1に記載のプレートリーダ。
【請求項13】
前記対物レンズおよび光サブシステムは、前記ウェルからの放出光を使用してウェル内の細胞の活性をモデル化するように動作可能である処理システムに結合される、請求項1に記載のプレートリーダ。
【請求項14】
前記活性は、生物学的信号である、請求項13に記載のプレートリーダ。
【請求項15】
前記生物学的信号は、活動電位、シナプス信号、膜電位の変化、細胞内イオン濃度の変化、および細胞内媒介物の濃度の変化から選択される、請求項14に記載のプレートリーダ。
【請求項16】
マルチウェルプレートリーダであって、
マルチウェルプレートを受容するように構成される読取プラットフォームと、
複数の対物レンズを備える読取ヘッドアセンブリと、
読取アセンブリに対して前記マルチウェルプレートを変位させ、前記マルチウェルプレートの複数のウェルのそれぞれを前記読取ヘッドアセンブリの異なる対物レンズと整合させるプレートプッシャと
を備える、マルチウェルプレートリーダ。
【請求項17】
マルチウェルプレートリーダであって、
マルチウェルプレートを受容するように構成される読取プラットフォームと、
複数の対物レンズを備える読取ヘッドアセンブリと、
前記マルチウェルプレート内のウェルに流体を送達するためのマイクロ流体アセンブリと、
複数のプレートの同時装填および各プレートの自動化順次的読取を可能にするための設備と
を備える、マルチウェルプレートリーダ。
【請求項18】
環境制御要素をさらに備える、請求項16または17に記載のマルチウェルプレートリーダ。
【請求項19】
前記プレートリーダは、前記読取ヘッドアセンブリの対物レンズと整合されたウェル毎の光学信号を同時に読み取る、請求項16に記載のマルチウェルプレートリーダ。
【請求項20】
前記プレートリーダは、対物レンズと整合された各ウェルから、第1の波長の第1の光学信号および第2または第3の波長の第2または第3の光学信号を同時に読み取る、請求項14に記載のマルチウェルプレートリーダ。
【請求項21】
前記第1の光学信号は、第1の細胞タイプによって生成され、前記第2または第3の光学信号は、第2または第3の細胞タイプによって生成される、請求項20に記載のマルチウェルプレートリーダ。
【請求項22】
前記プレートリーダは、異なる細胞タイプによって生成される2つを上回る光学信号を同時に読み取る、請求項20に記載のマルチウェルプレートリーダ。
【請求項23】
前記プレートリーダは、ウェルから、第1の光学経路を辿って、第1の光検出器に前記第1の波長の光学信号を通過させ、ウェルから、第2または第3の光学経路を辿って、第2の光検出器に前記第2または第3の波長の光学信号を通過させる1つまたはそれを上回るダイクロイックミラーまたはフィルタを備える光学サブシステムを備える、請求項14に記載のマルチウェルプレートリーダ。
【請求項24】
前記検出器は、前記光学信号をデジタル信号にデジタル化し、前記リーダはさらに、前記デジタル化された信号を分析および/または記憶する処理システムを備える、請求項23に記載のマルチウェルプレート。
【請求項25】
前記処理システムは、前記デジタル化された信号から活性関連波形をモデル化するように動作可能である、請求項24に記載のマルチウェルプレート。
【請求項26】
前記活性関連波形は、活動電位、またはシナプス信号、または膜電位の変化、または細胞内イオン濃度の変化および細胞内媒介物の濃度の変化から選択される、請求項25に記載のマルチウェルプレート。
【請求項27】
前記光学サブシステムは、各対物レンズを通して、対物レンズと個別に整合された各ウェルに刺激光を伝達する、請求項23に記載のマルチウェルプレート。
【請求項28】
前記光学サブシステムは、前記対物レンズを通して前記整合されたウェルに少なくとも第1および第2の波長の刺激光を伝達する、請求項27に記載のマルチウェルプレート。
【請求項29】
前記刺激光は、ウェル内の生物学的サンプルに、前記第1および/または第2または付加的波長の光学信号を発生させる、請求項27に記載のマルチウェルプレート。
【請求項30】
前記光学信号が前記光学検出器に通過された後、前記プレートプッシャは、第2の複数のウェルがそれぞれ、前記読取ヘッドアセンブリの異なる対物レンズと個別に整合されるように、前記読取ヘッドアセンブリに対して前記マルチウェルプレートを変位させる、請求項23に記載のマルチウェルプレート。
【請求項31】
サンプルを撮像するための方法であって、前記方法は、
プレートのウェル内に生物学的サンプルを含有するマルチウェルプレートをプレートリーダの読取プラットフォーム上に位置付けることであって、前記プレートリーダは、前記マルチプレートのウェルに配置される少なくとも1つの対物レンズを備える、ことと、
前記ウェルから、前記対物レンズを通して、かつ第1の光学経路に沿って、第1の光検出器に第1の波長の放出光を通過させることと、
前記ウェルから、前記対物レンズを通して、かつ第2および/または第3の光学経路に沿って、第2および/または第3の光検出器に第2および/または第3の波長の放出光を通過させることと
を含む、方法。
【請求項32】
前記第1および第2の検出器によって、前記第1および第2の波長の放出光を個別のデジタル信号に変換することをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記検出器は、光子検出器である、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記光子検出器は、フォトダイオードである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第1、第2、または第3の光学経路のうちのいずれかは、少なくとも1つの定義された波長を有するダイクロイックミラーを備える、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記プレートリーダは、前記マルチウェルプレートの異なるウェルに配置される複数の対物レンズを備える、請求項31に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、生物学的アッセイにおける使用のためのプレートリーダに関する。
【背景技術】
【0002】
プレート全体撮像が、多様な形における細胞の電気生理学を査定するために使用されている。しかしながら、既存のプレートイメージャおよびそれらの関連付けられる技法は、固有の問題に悩まされている。
【0003】
例えば、自動化電気生理学が、サンプル内の細胞の電気活性を査定するために使用されている。自動化電気生理学は、細胞を刺激および記録するための物理的電極を使用して、細胞のイオンチャネルおよび電気活性の直接測定を使用する。しかしながら、刺激および記録のために物理的電極を使用することは、細胞膜において孔を開け得、これは、細胞を損傷させる。これは、自動化電気生理学が、細胞の再使用を要求する、ある複雑な実験において使用されないように妨げる。加えて、自動化電気生理学器具は、典型的には、解離された細胞の使用を要求し、これは、神経細胞および他の細胞タイプを損傷させ、細胞コンパートメントの喪失につながり、細胞間連絡に関与するプロセスの測定を限定し得る。また、自動化電気生理学アッセイは、主に特殊化アッセイプレートが要求されることに起因して、高価であり得る。
【0004】
蛍光撮像運動学的プレートリーダ(FLIPR)器具は、マルチウェルプレートフォーマットを使用して、細胞における細胞電圧開口型、リガンド開口型、および構造性チャネル活性の測定を提供することができる。FLIPRアッセイでは、細胞活性は、概して、電圧開口型チャネルの化学的刺激を使用して活性化される。しかしながら、使用される化学的刺激は、生理学的プロセスを反映しない、または生体内細胞活性を示さない場合があり、これは、アッセイにおいて測定される薬理学的応答を改変し得る。これは、特に、薬物候補をスクリーニングするために使用されるアッセイにおいて問題となる。
【0005】
蛍光読出を伴う電場刺激(EFS)は、FLIPRの変形例である。これらの方法および器具では、電極が、電気的に興奮性の細胞を刺激するために、アッセイウェルの中に組み込まれる。しかしながら、本電気刺激のための電圧制御は、限定され、電場における不均一性は、過剰刺激または電気穿孔につながり得、これは、アッセイ性能に悪影響を及ぼし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数のスペクトル的に明確に異なる波長において、マルチウェルプレートの個々のウェルに刺激光を伝達し、そこからの放出光を検出し得る、マルチウェルプレートリーダを提供する。本発明のプレートリーダは、ウェル内のサンプルから3つまたはそれを上回るスペクトル的に明確に異なる波長の放出光を同時に検出し、4つまたはそれを上回るスペクトル的に明確に異なる波長の刺激光を個々のウェルに伝達することができる。本発明のマルチウェルプレートリーダは、複数の波長において刺激光を伝達し、放出光を検出することができるため、リーダは、細胞活性の光学アクチュエータおよびレポータの多くの組み合わせを使用するアッセイにおいて有用である。これは、本発明のプレートリーダに、複雑な光遺伝学的アッセイを含む、多数のアッセイを実施するための柔軟性を提供する。
【0007】
本発明のプレートリーダは、ユニークかつコンパクトなアーキテクチャを伴う光学チャネルを含み、これは、それらが、マルチウェルプレートの個々のウェルからのスペクトル的に明確に異なる波長の放出光を同時に検出することを可能にする。光は、ウェルの底部および光学チャネルの対物レンズを通して通過される。次いで、1つまたはそれを上回るフィルタおよび/またはダイクロイックミラーを使用して、スペクトル的に明確に異なる波長は、独立した光学検出器に、波長毎に1つずつ、別個の光学経路に沿って通過される。このように、プレートリーダは、スペクトル的に明確に異なる波長の放出光を同時かつ正確に検出することができる。また、光学チャネルのコンパクトなアーキテクチャは、いくつかが並行して使用されることを可能にし、マルチウェルプレートのいくつかの個々のウェルが同時に別個にアッセイされることを可能にする。
【0008】
ある側面では、本発明は、マルチウェルプレートリーダを含む。マルチウェルプレートリーダは、マルチウェルプレートを受容するように構成される、読取プラットフォームと、プラットフォームに配置される、少なくとも1つの対物レンズと、光学サブシステムとを含んでもよい。光学サブシステムは、対物レンズを通してマルチウェルプレートのウェルに刺激光を伝達するように動作可能である、1つまたはそれを上回る光源と、ウェルから、第1の光学経路に沿って、対物レンズを通して、第1の光検出器に第1の波長の放出光を通過させ、ウェルから、第2または第3の光学経路に沿って、第2または第3の光検出器に第2または第3の波長の放出光を通過させるように動作可能である、1つまたはそれを上回る光学フィルタまたはダイクロイックミラーとを含んでもよい。光学サブシステムは、第1および第2および第3の波長を同時に検出してもよい。
【0009】
ある側面では、放出光は、蛍光分子または非蛍光分子によって生成される。放出光は、染料またはタンパク質センサである、蛍光分子によって生成されてもよい。
【0010】
本発明のプレートリーダの光学サブシステムは、対物レンズを通してマルチウェルプレートのウェルに少なくとも第1および第2の波長の刺激光を伝達してもよい。ある側面では、光学サブシステムは、対物レンズを通してマルチウェルプレートのウェルに少なくとも3つの異なる波長の刺激光を伝達してもよい。
【0011】
プレートリーダは、複数の対物レンズを含んでもよい。複数の対物レンズの各対物レンズは、マルチウェルプレートの異なるウェルに刺激光を伝達してもよい。
【0012】
ある側面では、マルチウェルプレートのウェルからの放出光は、ウェルに刺激光を伝達する対物レンズを通して通過されてもよい。
【0013】
プレートリーダは、プラットフォーム上に、複数の対物レンズに対してプレートを変位させるための機構を含んでもよい。機構は、モータまたは複数のモータを含んでもよい。
【0014】
ある側面では、マルチウェルプレートは、48-、96-、384-、または1,536-ウェルプレートである。
【0015】
プレートリーダは、ウェルからの放出光を使用してウェル内の細胞の活性をモデル化するように動作可能である、対物レンズおよび/または光サブシステムに結合される処理システムを含んでもよい。活性は、生物学的信号を含んでもよい。生物学的信号は、活動電位、シナプス信号、膜電位の変化、細胞内イオン濃度の変化、および細胞内媒介物の濃度の変化から選択されてもよい。
【0016】
ある側面では、本発明は、マルチウェルプレートを受容するように構成される、読取プラットフォームと、複数の対物レンズを備える、読取ヘッドアセンブリと、読取アセンブリに対してマルチウェルプレートを変位させ、マルチウェルプレートの複数のウェルのそれぞれを読取ヘッドアセンブリの異なる対物レンズと整合させる、プレートプッシャとを備える、マルチウェルプレートリーダを提供する。本発明はまた、マルチウェルプレートを受容するように構成される、読取プラットフォームと、複数の対物レンズを備える、読取ヘッドアセンブリと、該マルチウェルプレート内のウェルに流体を送達するためのマイクロ流体アセンブリと、プレートのバッチからの測定のために複数のプレートを装填することを可能にするためのシステムとを含む、マルチウェルプレートリーダを提供する。
【0017】
本発明のプレートリーダは、環境制御要素を含んでもよい。
【0018】
プレートリーダは、読取ヘッドアセンブリの対物レンズと整合されたウェル毎の光学信号を同時に読み取ってもよい。ある側面では、プレートリーダは、対物レンズと整合された各ウェルから、第1の波長の第1の光学信号および第2または第3の波長の第2または第3の光学信号を同時に読み取る。第1の光学信号は、第1の細胞タイプによって生成されてもよく、第2または第3の光学信号は、第2または第3の細胞タイプによって生成されてもよい。プレートリーダは、異なる細胞タイプによって生成される2つを上回る光学信号を同時に読み取ってもよい。
【0019】
ある側面では、本発明のプレートリーダは、ウェルから、第1の光学経路を通して、第1の光検出器に第1の波長の光学信号を通過させ、ウェルから、第2または第3の光学経路を通して、第2の光検出器に第2または第3の波長の光学信号を通過させる、1つまたはそれを上回るダイクロイックミラーまたはフィルタを備える、光学サブシステムを含む。検出器は、光学信号をデジタル信号にデジタル化してもよく、リーダはさらに、デジタル化された信号を分析および/または記憶する、処理システムを含んでもよい。処理システムは、デジタル化された信号から活性関連波形をモデル化するように動作可能であってもよい。ある側面では、活性関連波形は、活動電位、またはシナプス信号、または膜電位の変化、または細胞内イオン濃度の変化および細胞内媒介物の濃度の変化から選択される。
【0020】
プレートリーダの光学サブシステムは、各対物レンズを通して、対物レンズと個別に整合された各ウェルに刺激光を伝達してもよい。光学サブシステムは、対物レンズを通して整合されたウェルに少なくとも第1および第2の波長の刺激光を伝達してもよい。刺激光は、ウェル内の生物学的サンプルに、第1および/または第2または付加的波長の光学信号を発生させてもよい。
【0021】
ある側面では、光学信号が光学検出器に通過された後、プレートプッシャは、第2の複数のウェルがそれぞれ、読取ヘッドアセンブリの異なる対物レンズと個別に整合されるように、読取ヘッドアセンブリに対してマルチウェルプレートを変位させる。
【0022】
ある側面では、本発明は、マルチウェルプレートリーダを使用してサンプルを撮像するための方法を提供する。好ましい方法は、生物学的サンプルを含有するマルチウェルプレートをプレートリーダの読取プラットフォーム上に位置付けることを伴い、プレートリーダは、マルチプレートのウェルに配置される、少なくとも1つの対物レンズを含む。次いで、第1の波長の放出光が、ウェルから、対物レンズを通して、かつ第1の光学経路に沿って、第1の光検出器に通過される。第2、第3、またはそれを上回る波長からの放出光が、ウェルから、対物レンズを通して、かつ第2、第3、またはそれを上回る光学経路に沿って、第2、第3、またはそれを上回る光検出器に通過される。
【0023】
好ましい方法はさらに、第1および第2の波長の放出光をデジタルまたはアナログ信号に変換することを含んでもよい。好ましい検出器は、光子検出器であり、フォトダイオードであり得る。
【0024】
ある実施形態では、第1、第2、第3、またはそれを上回る光学経路のうちのいずれかは、少なくとも1つの定義された波長を有する、ダイクロイックミラーを備える。プレートリーダはまた、マルチウェルプレートの異なるウェルに配置される、複数の対物レンズを含んでもよい。本発明の他の目的および側面が、以下のその詳細な説明の考慮に応じて、当業者に明白になるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、光学チャネルの概略図を示す。
図2図2は、例示的光学チャネルを示す。
図3図3は、例示的光学チャネルを示す。
図4図4は、光学チャネルの例示的光路を示す。
図5図5は、例示的読取ヘッドおよびマルチウェルプレートを示す。
図6図6は、例示的読取ヘッドの分解図を示す。
図7図7は、例示的読取ヘッドを示す。
図8A図8Aは、例示的プレートリーダを示す。
図8B図8Bは、ケースを伴う図8Aの例示的プレートリーダを示す。
図9図9は、例示的プレートリーダを示す。
図10図10は、本発明のシステムを示す。
図11図11は、本発明の例示的方法を示す。
図12A図12Aは、電圧およびカルシウム撮像を示す。
図12B図12Bは、アッセイの検証を示す。
図12C図12Cは、電圧およびカルシウム定量化を示す。
図13図13は、HEK細胞の成分を示す。
図14図14は、本発明のプレートリーダによって取得された、光遺伝学的アッセイ結果を示す。
図15図15は、落射蛍光顕微鏡によって取得された、光遺伝学的アッセイ結果を示す。
図16図16は、本発明のプレートリーダによって取得された、光遺伝学的アッセイ結果を示す。
図17図17は、本発明のプレートリーダによって取得された、光遺伝学的アッセイ結果を示す。
図18図18は、本発明のプレートリーダによって取得された、光遺伝学的アッセイ結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
詳細な説明
本発明は、複数の明確に異なる波長において、マルチウェルプレートの個々のウェルに刺激光を伝達し、そこからの放出光を検出する、マルチウェルプレートリーダを提供する。これらのマルチウェルプレートリーダおよびそれらの対応する方法は、例えば、48-、96-、384-、または1,536-ウェルプレート等のマルチウェルプレートの複数のウェルを横断する高度に並列化された同時測定を提供する。
【0027】
本発明のデバイスおよび方法は、光遺伝学的分析と併せて有用である。光遺伝学では、光が、生細胞内のある事象を制御および観察するために使用される。例えば、蛍光電圧インジケータ等の光応答性遺伝子が、細胞の中に導入されることができる。レポータは、例えば、膜電位の変化に応答して光学信号を生成し、それによって、光学レポータとして機能する、膜貫通タンパク質であり得る。規定された波長における刺激光を用いて励起されると、レポータは、活発化され、膜電位の変化を示す、異なる波長の放出光を発生する。サンプル内の細胞はまた、光開口型イオンチャネル等の光遺伝学的アクチュエータを含み得る。そのようなチャネルは、特定の波長の刺激光に応答し、細胞において活動電位または再生信号を開始する。
【0028】
本発明のマルチウェルプレートリーダは、細胞活性の付加的レポータおよびそれらを作動させるための関連付けられるシステムと併用されることができる。例えば、細胞内カルシウム、細胞内代謝物、または第2のメッセンジャレベルの変化を報告するタンパク質が、使用されてもよい。
【0029】
複数の光学モダリティ(例えば、光学励起、活性化、電圧撮像、カルシウム撮像)を組み合わせる際の課題は、モダリティの間の光学クロストークを回避することである。例えば、光学活性化をもたらすために使用される光のパルスは、レポータの蛍光を誘発するべきではなく、レポータを活発化するために使用される光は、光開口型イオンチャネルを活性化するべきではなく、1つのレポータの蛍光は、他のレポータの蛍光から容易に区別されるべきである。異なる波長の光を正確に検出し、伝達するための、本開示されるプレートリーダの能力は、単一のアッセイ内でのこれらのモダリティの使用を可能にする。
【0030】
本発明のプレートリーダは、生物学的信号等のそれらの環境の具体的物理的性質に敏感である蛍光レポータを観察するために使用されることができる。生物学的信号は、例えば、活動電位、シナプス信号、イオン濃度(例えば、カルシウムおよびナトリウム)、または膜電位を含んでもよい。これらのインジケータによって発生される時変信号は、生細胞の化学的または電子的状態の経過を図表化するために、繰り返し測定される。
【0031】
本発明のプレートリーダは、異なる波長の刺激光の同時伝達および放出光の検出を可能にするため、プレートリーダは、多数の光学的に作動される、および/または検出可能なタンパク質を伴う複雑なアッセイを実施することができる。
【0032】
したがって、本発明のプレートリーダにおいて使用されるサンプルは、限定ではないが、電気活性の光学アクチュエータおよび電気活性の光学レポータを発現する細胞を含む。1つの構成では、サンプルは、アクチュエータを発現する第1の細胞と、レポータを発現する第2の細胞とを備えてもよい。プレートリーダは、刺激光ビームを用いて光感受性アクチュエータタンパク質を活性化し、タンパク質の変化を引き起こし、それによって、細胞内の膜電位の変化を開始することができる。結果は、細胞が「発火」する、すなわち、活動電位または再生信号が、電気活性細胞内で伝搬することとなる。プレートリーダは、光学レポータを刺激するために使用されるものとスペクトル的に明確に異なるビームを用いて、蛍光光学レポータタンパク質に刺激光ビームを同時に伝達することができる。プレートリーダは、レポータによって放出された蛍光を測定し、膜電位の対応する変化を測定することができる。
【0033】
本発明との併用のための環境感受性蛍光レポータの一実施例は、膜電位の変化に応答して光学信号を生成し、それによって、膜電位の光学レポータとして機能する、ロドプシンタイプ膜貫通タンパク質である。アーチロドプシン系タンパク質QuasAr2およびQuasAr3が、赤色光によって励起され、細胞膜電位の関数として強度において変動する信号を発生する。これらのタンパク質は、遺伝子導入または電気穿孔等の遺伝子工学技法を使用して細胞の中に導入され、膜電位の光学測定を促進することができる。本発明のプレートリーダは、580~650nmの波長を有する光を使用して、サンプル内のQuasAr2またはQuasAr3を測定することができる。光は、10~400W/cmの強度を有してもよい。
【0034】
蛍光インジケータに加えて、本発明のプレートリーダは、細胞を化学的または電気的に摂動させるための光感受性化合物を光学的に活性化するために使用されることができる。本発明は、2014年6月12日に出願された、米国特許公開第2014/0295413号(その全内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に開示されるもの等の電圧指示タンパク質と併用されることができる。例えば、細胞活性の光学アクチュエータは、微生物チャネルロドプシン等の遺伝子的にエンコードされたロドプシンまたは修飾されたロドプシンであってもよい。例えば、Scherffelia dubiaからのチャネルロドプシンであるsdChRが、使用されてもよい、またはCheRiffと呼ばれる、sdChRの改良されたバージョンが、光学アクチュエータとして使用されてもよい。「CheRiff」は、本明細書に説明されるようなマウスコドン最適化、トラフィッキング配列、および突然変異E154Aを使用するsdChRのバージョンを指す。
【0035】
プレートリーダは、付加的レポータおよびそれらを作動させるための関連付けられるシステムと併用されてもよい。例えば、遺伝子的にエンコードされたカルシウムインジケータ(GECI)等の細胞内カルシウムレベルの変化を報告するタンパク質が、使用されてもよい。プレートリーダは、RCaMPのための黄色光等のGECIのための刺激光を提供してもよい。例示的GECIは、例えば、jRCaMP1a、jRGECO1a、またはRCaMP2等のGCaMPまたはRCaMP変形を含む。一実施形態では、アクチュエータは、青色光によって活性化され、Ca2+レポータが、黄色光によって励起され、橙色光を放出し、電圧レポータが、赤色光によって励起され、近赤外光を放出する。
【0036】
ある側面では、本発明のプレートリーダは、興奮性等の具体的細胞形質の全光学的特性評価を可能にするために、蛍光レポータと組み合わせられる光学的に変調されたアクチュエータを使用して、アッセイを実施することができる。例えば、Optopatch方法は、CheRiff等の電気アクチュエータタンパク質をQuasAr2等の蛍光レポータと組み合わせる。アクチュエータおよびレポータタンパク質は、異なる波長の光に応答し、細胞がある範囲の光電流の大きさにわたって励起されると同時に膜電位が測定されることを可能にする。
【0037】
細胞の電気的性質または活性を測定することは、心臓および脳細胞(例えば、神経細胞および心筋細胞)等の電気活性細胞を伴う疾患の研究、診断、および処置のために有用である。これらの細胞に影響を及ぼす条件は、心疾患、心房細動、筋萎縮性側索硬化症、原発性側索硬化症、疼痛、神経障害、および多くのその他を含む。全光学的測定は、それらが、精密な微小機械的操作またはサンプル内の細胞との直接接触を要求しないため、パッチクランプのような従来の方法に対する魅力的な代替を提供する。光学方法は、特に、本発明のプレートリーダと併用されるとき、高処理能力用途により適している。全光学的測定によってもたらされる処理能力の劇的な増加は、これらの条件の研究、診断、および治療に革命をもたらす潜在性を有する。
【0038】
したがって、本発明は、観察されるべきマルチウェルプレートの具体的ウェル内の細胞を励起すること、または活動電位または再生信号を開始するために細胞を刺激することを含む、開示されるプレートリーダを使用する方法を提供する。刺激は、直接的または間接的であってもよい(例えば、光学アクチュエータの光学刺激または観察されるべき細胞とギャップ結合する、またはシナプス連絡する、上流細胞の刺激)。刺激は、光学的、電気的、化学的である、または任意の他の好適な方法によるものであってもよい。刺激は、例えば、規則的、周期的パルス、単一のパルス、不規則なパターン、または任意の好適なパターンを含む、任意のパターンの活性化を伴ってもよい。方法は、細胞機能の特定の側面を強調するために、空間または時間において光学刺激パターンを変動させることを含んでもよい。例えば、パルスパターンは、増加する周波数を有してもよい。ある実施形態では、本方法は、光のパルスを使用して、光学活性化因子を発現する電気活性細胞を刺激することを含んでもよい。
【0039】
例えば、本発明のプレートリーダは、細胞活性の蛍光レポータおよび光感受性アクチュエータを使用して、細胞の物理的性質を特性評価するために使用されることができる。そのようなアッセイは、例えば、細胞に対する潜在的な薬物化合物の効果を研究するために設計されることができる。例えば、プレートリーダは、幹細胞由来の心筋細胞から活動電位(AP)およびカルシウム過渡(CT)波形を光学的に取得し、心筋細胞における不整脈を特性評価するために使用されることができる。マルチウェルプレートのウェル内に位置するサンプル内の心筋細胞は、ロドプシンタイプ膜貫通光学レポータを発現させられることができる。プレートリーダは、刺激光を用いて微生物チャネルロドプシンを活性化し、心筋細胞を通してAPを伝搬させることができる。レポータタンパク質を含有する細胞は、プレートリーダからの刺激光を介して照明され、APは、レポータの蛍光の変化を引き起こす。レポータからの光は、プレートリーダによって検出され、AP波形を構築するために分析される。構築されたAP波形における不整脈は、例えば、既知の標準との比較または他の分析技法によって、検出または特性評価されることができる。
【0040】
本発明のプレートリーダは、したがって、細胞に対する化合物の効果を研究するために使用されることができる。プレートリーダは、マルチウェルプレートのウェル内に見出されるサンプルを分析することができるため、サンプルの細胞は、支持細胞培地中にある間に観察されることができる。これは、細胞の活性が、サンプルへの潜在的薬物等の着目化合物の導入の前および後の両方で分析されることを可能にする。プレートリーダは、したがって、検出されたAP波形に対する結果として生じる摂動および化合物への暴露と関連付けられる他の特性を検出することができる。光学レポータは、電圧レポータ、イオンレポータ(例えば、[Ca2+]に関して)、その他、またはそれらの組み合わせを含むことができるため、プレートリーダは、AP波形の全ての特徴を通して露見されるような細胞の複数のイオンチャネルを横断する化合物の効果を検出することができる。
【0041】
また、本発明のプレートリーダは、マルチウェルプレートのウェル内の生細胞を分析することができるため、細胞は、特定の生体内条件を模倣するために使用される、媒介物等の化合物を含む培地に暴露されることができる。例えば、媒介物は、具体的タイプの疼痛信号、腫瘍、または他の疾患または条件と関連付けられる組織の局所環境を模倣するように選択されてもよい。これらのモデル条件における細胞は、モデル化された疾患または条件と関連付けられる治療剤を発見または開発するために使用されてもよい。
【0042】
例えば、本発明のプレートリーダによって分析されるサンプルは、生体外疼痛モデルからの細胞を含んでもよい。これらのモデルでは、選択された疼痛媒介物の組成物が、培養された神経細胞に導入され、これは、次いで、大幅に増加された速さの発火および過敏化を呈する。後根神経節細胞等の感覚神経細胞は、疼痛信号を脳に送信することが公知である。後根神経節細胞等の感覚神経細胞は、疼痛として脳によって経験されるであろうモデル神経細胞信号を作成するために、マルチウェルプレートのウェル内の疼痛媒介物組成物に暴露され得る。試験化合物が、疼痛媒介物組成物の存在下で神経細胞信号をベースライン状態に戻す化合物をスクリーニングするために、モデルの中に導入されることができる。
【0043】
ある側面では、プレートリーダは、正規化ステップを含む、細胞活性の光学レポータを有する細胞を備えるサンプルを使用して、生物学的活性をアッセイするための方法において使用されることができる。
【0044】
例示的方法では、マルチウェルプレートの1つまたはそれを上回るウェル内の細胞は、特定の細胞活性を引き起こす基準刺激を用いて刺激される。基準刺激は、プレートリーダからサンプルに伝達される刺激光、例えば、青色光であってもよい。本基準刺激は、飽和刺激であってもよく、マルチウェルプレートの全てのウェルに伝達されてもよい。サンプルを含有する1つまたはそれを上回るウェルが、次いで、細胞活性の生物学的または化学的刺激をモデル化する試験条件に暴露される。これは、例えば、刺激波長の光を細胞活性の光学アクチュエータに提供することを含んでもよい。プレートリーダは、次いで、試験条件によって引き起こされたサンプルの細胞内の光学レポータからの光学試験信号を検出する。試験信号は、次いで、モデル化された生物学的/化学的刺激に応答する細胞の活性のレベルを予測するために、基準信号に対して正規化される。
【0045】
図1は、本発明のマルチウェルプレートリーダにおいて使用される、光学チャネルモジュールの例示的な独立した光学チャネル100の一般的概略図を提供する。光学チャネル100は、マルチウェルプレートのウェル103と整合する、対物レンズ101を含む。蛍光レポータからのもの等の異なる波長の放出光105が、異なる光学経路に沿って対応する光検出器に通過する。例示的光学チャネルモジュール100では、第1の波長107の放出光が、第1の光学経路109に沿って第1の光検出器111に通過される。第2の波長113の放出光が、第2の光学経路115に沿って第2の光検出器117に通過される。第3の波長119の放出光が、第3の光学経路121に沿って第3の光検出器123に通過される。
【0046】
光学チャネルモジュール100はまた、異なる波長127において刺激光を伝達し、各波長は、異なる光学経路129に沿って、対物レンズ101を通して、サンプルを含有するウェル103まで伝達する、光源125を含む。光源125は、独立して、LED、ダイオードレーザバー、レーザ、ダイオードレーザ、または任意の他の好適な光源を含むことができる。各光源(125)は、各他の光源(125)の刺激光およびサンプルからの放出光の両方とスペクトル的に明確に異なる刺激光を伝達するように構成されてもよい。それに沿って刺激光(127)が進行する光学経路(129)のうちの1つまたはそれを上回るものは、光学経路を通して、かつサンプル上に上向きに刺激光を反射させるために、1つまたはそれを上回るダイクロイックミラーを含んでもよい。ダイクロイックミラーは、サンプルからの放出光(107、113、119)が、ミラーを通して、かつ放出光光学経路(109、115、121)に沿って検出器(111、117、123)に下向きに通過することを可能にするように構成されてもよい。
【0047】
ある側面では、光源(125)のうちの1つまたはそれを上回るものは、光感受性アクチュエータタンパク質を励起することが可能な波長における光を伝達する。光感受性アクチュエータタンパク質は、例えば、CheRiff等の光開口型イオンチャネルであってもよく、活性化光の波長は、例えば、450~495nmであり得る。活性化光は、約22mW/cmの強度を有してもよい。ある側面では、光源(125)のうちの1つまたはそれを上回るものは、QuasAr2またはQuasAr3等の微生物ロドプシンを励起することが可能な波長における光を伝達する。照明光の波長は、例えば、580~650nmであってもよい。照明光は、10~400W/cm、好ましくは、約100W/cmの強度を有してもよい。並行して、または代替として、光源のうちの1つまたはそれを上回るものは、例えば、光感受性カルシウム指示タンパク質等の光感受性レポータタンパク質を励起することが可能な波長を伴う刺激光を提供してもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、照明光源は、ダイオードレーザバー、ダイオードレーザ、別のタイプのレーザ、またはLEDである。照明光送達は、光ファイバを含んでもよい。照明サブシステムは、不要な反射または屈折照明光が対物レンズに入射しないように防止するように位置付けられる、バッフルを含んでもよい。照明サブシステムはまた、照明光によって画定される経路内に配置される、他のビーム成形光学系を有してもよい。
【0049】
図2は、例示的光学チャネル200の写真を提供する。異なる波長の放出光が、異なる光学経路(203、205、207、209)に沿って、対物レンズ201を通して伝達される。放出光光学経路(211、213、215)もまた、示される。
【0050】
図3は、例示的光学チャネルモジュール200の断面300の写真を提供する。示されるように、モジュール200およびその光学経路(203、205、207、209、211、213、215)は、一連のダイクロイックミラーと、薄フィルムフィルタと、成型非球面レンズとを含む。
【0051】
図4は、本発明の光学チャネルモジュールの例示的光学経路の概略図400を提供する。放出/刺激光409の光が、一連のダイクロイックミラー403、薄フィルムフィルタ、パターン化マスク407、および非球面レンズ405を通して、かつ対物レンズ401を通して通過される。本発明者らは、放出光を検出するために使用されるとき、本配列が驚くほど効率的であることを発見した。
【0052】
ある側面では、本発明のマルチウェルプレートリーダは、複数の独立した光学チャネルモジュールを含む。
【0053】
図5は、例示的マルチウェルプレートリーダの部分500を示す。プレートリーダは、それぞれ、6つの独立した光学チャネルモジュールを含み、マルチウェルプレート505の下に配置される、2つの読取ヘッド(501、503)を含む。各独立した光学チャネルモジュールは、2つの独立した光学チャネルを含む。各独立した光学チャネルの対物レンズ507は、マルチウェルプレート505の異なるウェルと整合される。光学チャネル509のうちの1つは、刺激光光学経路(511、513、515、517)および放出光光学経路(519、521、523)を示すために、断面として図示される。
【0054】
図6は、本発明のマルチウェルプレートリーダの例示的読取ヘッド600の分解図を示す。読取ヘッドは、6つの独立した光学チャネルモジュール601を含む。各光学チャネルモジュールは、2つの独立した光学チャネルと、それらの個別の対物レンズとを含む。各光学チャネルモジュールは、フォトダイオードと、独立したピコ電流計回路とを含む、2つの印刷回路基板(PCB)(603、605)に取り付けられる。例示的読取ヘッド600では、PCB603は、24個のフォトダイオードを有し、PCB605は、12個のフォトダイオードを有し、関連付けられるピコ電流計回路が、存在し、それぞれのうちの1つが、光学チャネルモジュールの具体的光学チャネルに充てられる。1つのフォトダイオードおよび1つのピコ電流計回路が、個々の波長の放出光からの光学信号を検出することに充てられる。例示的読取ヘッド600はまた、個々の光学チャネル毎に異なる波長の刺激光およびパターン化された照明を提供すること専用の高出力LEDを含む、光学チャネルモジュール毎のPCB607を含む。読取ヘッドはまた、LED PCBを冷却するために、熱交換器609を含む。
【0055】
図7は、代替ビューからの例示的読取ヘッド600の写真を提供する。本図では、各光学チャネルの対物レンズ711は、容易に明白である。
【0056】
図8Aは、本発明の例示的プレートリーダ800の概略図を提供する。マルチウェルプレート801が、プレートリーダ800の読取プラットフォーム803上に配置される。プレートリーダはまた、平行移動ステージ805を含み、これは、マルチウェルプレート801を複数の方向に沿って平行移動させ、それらが光学チャネルの対物レンズと整合するように、マルチウェルプレート801のウェルを整合させる。プレートリーダ800はまた、モータコントローラを含み、これは、ウェルを整合させるために、平行移動ステージ805のモータを制御する。
【0057】
図8Bに示されるように、プレートリーダは、プレート読取プラットフォームからの外光および空気中の汚染物質を遮断する、ケース871を含んでもよい。ある側面では、ケース871は、可撤性であってもよい。ある側面では、ケースは、プレート読取プラットフォームへのアクセスを提供するために、扉またはハッチ872を含む。
【0058】
プレートリーダ800はまた、LEDと、ドライバ回路網とを含む。各光学チャネルモジュールは、LED基板809に接続される。各LED基板は、配電バスおよびNational Instruments Corp.(Austin, TX)からのCompactDAQTM等のデータ入手システム(DAQ)に接続される。DAQは、光学チャネル、したがって、マルチウェルプレート801のウェルを横断して、同期されたアナログ出力制御およびアナログ入力サンプリングを提供し得る。DAQは、例えば、USB接続によって、制御および/またはデータ入手ソフトウェアを実行するワークステーションに接続されてもよい。
【0059】
図9は、例示的プレートリーダ800の接近図を提供する。本図では、ピコ電流計回路/フォトダイオードを伴うPCBを含む、2つの読取ヘッドが、見られることができる。
【0060】
ある側面では、本発明のプレートリーダは、リーダ上に位置付けられるマルチウェルプレート内のサンプルと関連付けられる環境条件を制御するように動作可能な環境制御サブシステムを含んでもよい。環境制御サブシステムは、例えば、サンプル領域の湿度、温度、および他の因子を制御することができる。環境制御サブシステムは、細胞サンプルがマルチウェルプレートのウェル内に含有される水性培地における条件が、細胞を生存させ続けるために維持されることを保証することができる。これは、特に、刺激に応答する細胞の活性を査定する光遺伝学的アッセイにおいて重要である。
【0061】
ある側面では、本発明のプレートリーダは、該マルチウェルプレート内のウェルに流体を送達するために、マイクロ流体アセンブリを含んでもよい。アセンブリは、例えば、細胞を生存させ続けるために、細胞培地等の栄養素を送達してもよい。アセンブリはまた、例えば、着目化合物等の試薬をマルチウェルプレートのウェル内のサンプルに送達することができる。プレートリーダはまた、器具内にプレートのバッチを順次装填するための設備を含有してもよい。
【0062】
ある側面では、光チャネルは、光サブシステムの一部である。プレートリーダの対物レンズおよび/または光サブシステムは、処理システムに結合されてもよい。処理システムは、ウェルからの放出光を使用して、ウェル内の細胞の活性をモデル化するように動作可能であってもよい。さらに、ある側面では、光学チャネルの光検出器は、光学信号をデジタル信号にデジタル化してもよい。処理システムは、デジタル化された信号を分析および/または記憶してもよい。処理システムはまた、例えば、デジタル化された信号から活性関連波形をモデル化してもよい。
【0063】
図10は、本発明のプレートリーダ800の制御および使用のためのシステム1001の概略図を示す。プレートリーダ800は、光学チャネルと、それらの対物レンズとを含む、光学システム1003を含む。プレートリーダ800は、直接、またはネットワーク1043を介して、コンピュータデバイス1035に接続される。随意に、システム1001は、サーバコンピュータ1011を含む、またはそれにアクセスしてもよい。コンピュータデバイス1035は、アッセイからの結果を表示し、ユーザ入力を介して、例えば、放出光、プレートプッシャ1005、環境制御サブシステム1007、およびマイクロ流体アセンブリ1009を制御するように構成される、タッチスクリーン等の入力/出力を含んでもよい。システム1001を使用して、ユーザは、タッチスクリーン上に表示される電気活性細胞を活性化し得る。
【0064】
システム1001は、プレートリーダ800に接続される、コンピュータデバイス1035を含み、これは、典型的には、メモリに結合されるプロセッサと、1つまたはそれを上回る入力/出力デバイスとを含むであろう。好適なI/Oデバイスは、モニタ、キーボード、マウス、ポインタ、トラックパッド、タッチスクリーン、カメラ、Wi-Fiカード、ネットワークインターフェースカード、USBポート、その他、およびそれらの組み合わせを含む。ある実施形態では、コンピュータ1035は、タッチスクリーンを含む。タッチスクリーンは、対物レンズによって捕捉されたリアルタイム画像を表示するように構成されてもよい。タッチスクリーンは、タッチスクリーンに触れることを含む、ユーザ入力を受け取るように動作可能であり得る。いくつかの実施形態では、タッチスクリーンは、刺激光をマルチウェルプレートのあるウェルに伝達するように、ユーザによって手動で制御されることができる。タッチスクリーンは、プレートプッシャの位置、刺激光強度および/または波長、またはプレートリーダの使用および制御に関連する任意の他の因子を含む、顕微鏡の全ての側面を制御するように動作可能であってもよい。
【0065】
図11は、本発明のプレートリーダを使用して実施され得る、サンプルを撮像するための例示的方法1101の概要を提供する。本方法は、プレートのウェルが、プレートリーダの対物レンズと整合し、それとともに配置されるように、プレートの1つまたはそれを上回るウェル内に生物学的サンプルを含有するマルチウェルプレートをプレートリーダの読取プラットフォーム上に位置付けること(1103)を要求する。プレートは、例えば、プレートを対物レンズに対して変位させる、平行移動ステージまたは他の機構を使用して位置付けられてもよい。
【0066】
第1の波長の放出光が、次いで、ウェル内のサンプルから、整合された対物レンズを通して、かつプレートリーダの第1の光学経路に沿って、第1の光検出器に通過される(1105)。第2および/または第3の波長の放出光が、同様に、ウェルから、第2および/または第3の光学経路に沿って、第2および/または第3の光検出器に通過される(1107)。光検出器は、フォトダイオード等の光子検出器であってもよい。光学経路は、少なくとも1つの定義された波長を有する、ダイクロイックミラーを含んでもよい。
【0067】
放出光は、例えば、サンプルにおける細胞活性の1つまたはそれを上回る異なる光学レポータからのものであってもよい。放出光は、活動電位、またはシナプス信号、または膜電位の変化、または細胞内イオン濃度の変化および細胞内媒介物の濃度の変化等のマルチウェルプレートのウェル内に含有される細胞における生物学的信号を示してもよい。
【0068】
ある側面では、本方法のプレートリーダは、複数の対物レンズを含み、第1および第2および/または第3の波長の放出光は、個別の対物レンズと関連付けられる光学経路に沿って通過される。
【実施例
【0069】
(実施例1)
実施例1:IPSC由来心筋細胞検証アッセイ
本発明の24対物レンズプレートリーダが、jRGECO1aカルシウムセンサ、CheRiffアクチュエータを発現し、BeRST1蛍光電圧感受性染料を装填されたIPSC由来心筋細胞を含有する96-ウェルプレートをアッセイするために使用された。
【0070】
図12Aは、Swarm器具上での同時電圧およびカルシウム撮像の結果を示す。「刺激」と標識化された線は、プレートリーダによって96-ウェルプレートの複数のウェルに伝達された刺激光のパルスを示し、これは、CheRiffの作動を引き起こした。これは、細胞における電圧およびカルシウムイオン濃度の結果として生じる変化につながった。電圧の結果として生じる変化は、BeRST1によって報告され、これは、プレートリーダから伝達された赤色光によって活発化された。カルシウムイオン濃度は、jRGECO1によって報告され、これは、黄色光によって活発化された。したがって、プレートリーダは、3つの別個の波長の光を用いてマルチウェルプレートの複数のウェル内のアクチュエータおよび2つのレポータを正確に刺激することが可能であった。また、プレートリーダは、2つの別個の放出波長の光のレベルを同時に検出することが可能であった。
【0071】
図12Bは、カルシウムチャネルブロッカであるニフェジピン等のツール薬理学を用いたアッセイの検証を示す。電圧およびカルシウム蛍光波形は、10回試験パルス青色刺激プロトコルの平均エポックを示す。
【0072】
図12Cは、各濃度の3つのウェルからの電圧ピーク振幅および積分されたカルシウム面積の定量化を示す。ニフェジピンの濃度を増加させることは、これが0.3μMにおいて完全に消滅されるまで、電圧活動電位波形およびカルシウム過渡の両方を改変した。
【0073】
(実施例2)
実施例2:光学チャネルモジュール検証アッセイ
単一の光学チャネルモジュールを伴う同一のプレートリーダが、384-ウェルプレートのウェル内のスパイキングHEK細胞をアッセイするために使用された。プレートリーダは、一度にプレートの1つのウェルを同時にアッセイし、光学チャネルモジュールの各光学チャネル/対物レンズは、一度に1つのウェルに対処した。
【0074】
図13は、スパイキングHEK細胞の概略図を提供する。細胞は、電圧レポータとしてQuasAr2、膜電位を変調するための電圧アクチュエータとしてCheRiff、膜電位を変調するためのカリウムチャネルとしてKir2.1、および電圧開口型ナトリウムチャネルであるNav1.xチャネル(Nav1.5、Nav1.7、Nav1.8、Nav1.9等)を発現させられた。そのようなアッセイは、例えば、疼痛および他の条件を低減させるための着目標的である、Nav1.xチャネルの活性を遮断するための異なる機構および化合物を検出するために使用されることができる。本アッセイでは、Nav1.7が、細胞によって発現された。
【0075】
細胞に加えて、プレートの各ウェルは、185nMの潜在的Nav1.7ブロッカ化合物TTX、5.6μMのアミトリプチリン、または媒質(0.5% DMSO)のいずれかを添加された。光学チャネルモジュールの各光学チャネルは、マルチウェルプレートの異なるウェルにパターン化された青色光を同時に伝達し、細胞が活動電位を発火するまでCheRiffを刺激した。刺激プロトコルは、添加された化合物に対する細胞の応答を測定するための青色光の8つのパルスから成り、長い基準刺激によって誘起されるプラトーが続き、次いで、以前の活性化信号に続くチャネル活性および薬理学的応答を測定するための青色光の最終伝達が続いた。
【0076】
図14は、光学チャネルモジュールによってアッセイされたウェルからの代表的データを提供する。青色線(「左ウェル」とも呼ばれる)は、光学チャネルモジュールの一方のチャネルからの結果である一方、赤色線(「右ウェル」とも呼ばれる)は、モジュールの他方のチャネルからの結果である。
【0077】
図15は、落射蛍光顕微鏡を使用する類似するアッセイを使用して以前に取得された結果および検証結果を提供する。プレートリーダからの図14の結果が、顕微鏡によって提供された検証結果に一致したことが明白である。
【0078】
図16は、光学チャネルモジュールの各光学チャネルによって検出されるような各ウェル内の最初の2つのパルスからの結果のオーバーレイを示す。本図は、各チャネルからの結果が、各チャネルの間のわずかな差異のみを伴って、一貫し、再現可能であることを示す。
【0079】
図17は、モジュールのチャネル毎に計算される、要約統計値Z-primeを提供する。これらの結果に基づいて、チャネルの間のわずかな差異を伴っても、望ましいZ-primeがこれらのアッセイに関して取得されたことが、明白である。
【0080】
(実施例3)
実施例3:同時24-ウェル検証アッセイ
12個の光学チャネルモジュール(すなわち、2つの12個の読取ヘッドおよび24個の光学チャネル/対物レンズ)を伴うプレートリーダが、マルチウェルプレートの24個の個々のウェルを同時にアッセイするために使用された。プレートのウェルは、OptoPatchシステムサンプルを含有していた。OptoPatchシステムは、優れた信号対雑音性質を伴う膜貫通電位の変化を直接報告するために採用される、哺乳類神経細胞を使用する全光学的電気生理学システムである。各プレートのウェル内の神経細胞は、電圧レポータとしてArchベースのQuasArsおよび膜電位を変調するための電圧アクチュエータとしてCheRiffを発現させられた。
【0081】
本プレートリーダは、16ビット分解能および最大25kS/秒で、各ウェルへの各光学チャネルの全ての4つのLED波長に独立して刺激波形を印加することができる。72個のピコ電流計出力のそれぞれの出力は、最大10kS/秒において24ビット分解能で独立して、かつ同時にデジタル化される。これは、光学チャネルが、独立して、刺激光を発現されたCheRiffに伝達し、励起光をウェルのそれぞれの中に含有される神経細胞によって発現されたArchベースのQuasArsに伝達することを可能にした。刺激光は、CheRiffを刺激し、神経細胞の膜電位の変化を引き起こした。励起光は、QuasArsを励起し、これは、CheRiffの刺激によって引き起こされる活動電位の変化を示す光学信号を発生した。
【0082】
図18は、マルチウェルプレートのウェルにおいて整合される光学チャネルを使用して記録される光学トレースである、本アッセイの結果を提供する。光学チャネル毎に、2つの別個のウェルからのデータが、オーバーレイされ、それぞれ、青色および赤紫色線として示される。撮像フレームレートは、2キロヘルツであり、ブリーチ補正が、適用された。全ての24ウェル光学チャネルは、完全に機能的であり、一貫した再現可能な結果を提供した。
【0083】
これらの結果は、本発明のプレートリーダが、マルチウェルプレートのいくつかのウェルを横断して同時、正確、かつ再現可能な結果を提供し得ることを実証している。各パルス化プロトコルは、完了するために5秒未満かかり、制御信号を設定し、プレートのウェルを対物レンズと整合させるために、約5秒かかる。これは、プレートを交換し、プレートリーダ上のプレートを走査するための約5分に等しい。したがって、96-ウェルプレートを使用するとき、約7,000個の個々のウェルが、1日あたりアッセイされることができる。384-ウェルプレートを使用するとき、本処理能力は、1日あたり約20,000個のウェルまで増加する一方、1,536-ウェルプレートは、1日あたり約40,000個の個々のウェルの処理能力を提供する。本発明のプレートリーダは、したがって、高処理能力スクリーニング(HTS)アッセイにおいて機能することができる。
【0084】
参照による組み込み
特許、特許出願、特許公開、雑誌、書籍、論文、ウェブコンテンツ等の他の文書の参照および引用が、本開示全体を通して行われている。全てのそのような文書は、あらゆる目的のために、本明細書に参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。
【0085】
均等物
本明細書に示され、説明されるものに加えて、本発明の種々の修正およびその多くのさらなる実施形態が、本明細書に引用される科学および特許文献の参照を含む、本書の全内容から、当業者に明白となるであろう。本明細書の主題は、その種々の実施形態およびその均等物における本発明の実践に適合され得る、重要な情報、例示、および指針を含有する。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12A
図12B
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図13
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図15
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図18
【国際調査報告】