(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】パーソナライズ化粧品の製造、販売機及びそれを用いた化粧品の製造、販売方法
(51)【国際特許分類】
G07F 9/00 20060101AFI20240110BHJP
A45D 34/00 20060101ALI20240110BHJP
G07F 9/10 20060101ALI20240110BHJP
B65B 3/28 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
G07F9/00 Z
A45D34/00 510Z
G07F9/10 F
G07F9/00 L
B65B3/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574149
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(85)【翻訳文提出日】2023-01-27
(86)【国際出願番号】 KR2021017930
(87)【国際公開番号】W WO2023095983
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】10-2021-0161808
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522466245
【氏名又は名称】デソン ハイ-テック カンパニー,リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】518416791
【氏名又は名称】リリーカバー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】オ,デ ミョン
(72)【発明者】
【氏名】ノ,テ キョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ウ カク
(72)【発明者】
【氏名】アン,ソン ヒ
【テーマコード(参考)】
3E044
3E118
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044CB10
3E044DC01
3E044DE01
3E044FB20
3E118AA01
3E118AB14
3E118AB18
3E118BA04
3E118BA09
3E118BB21
3E118CA02
3E118DA02
3E118DA03
3E118EA06
3E118FA03
3E118FA06
(57)【要約】
【課題】本発明は、パーソナライズ化粧品の製造、販売機及びそれを用いた化粧品の製造、販売方法に関し、様々な消費者の肌に適合した化粧品を安全かつ清浄な状態で自動的に生産して販売できるようにすることにその目的がある。
【解決手段】このために、本発明に係る化粧品製造、販売機は、ハウジング100と、液状の化粧品原料を供給する原料供給部200と、化粧品容器を供給する容器供給部300と、容器に化粧品原料を注入する原料注入部600と、前記容器供給部300から容器をピックアップして定められた位置に着座させる多関節ロボット400と、化粧品原料が注入された容器を撹拌させる攪拌機700と、製造が完了された化粧品をハウジング100の外部に排出する化粧品排出口191を含んでなるパーソナライズ化粧品製造、販売機において、前記原料供給部200は、液状の化粧品原料が充填された複数の原料パウチ220と、前記各原料パウチ220の上部を吊り下げるための複数のフック280と、前記各フック280の上部に備えられ、各原料パウチ220の原料残量を感知するための複数の残量確認ロードセル210と、前記原料パウチ220内部の原料を原料注入部600に移送させるための複数のポンプと、前記複数のポンプをそれぞれ駆動するための複数の駆動モータとを含んで構成されることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(100)と、前記ハウジング(100)の内部に備えられて液状の化粧品原料を供給する原料供給部(200)と、化粧品容器を供給する容器供給部(300)と、容器に化粧品原料を注入する原料注入部(600)と、前記容器供給部(300)から容器をピックアップして定められた位置に着座させる多関節ロボット(400)と、化粧品原料が注入された容器を撹拌させる攪拌機(700)と、製造が完了された化粧品をハウジング(100)の外部に排出する化粧品排出口(191)を含んでなる、パーソナライズ化粧品製造、販売機であって、
前記原料供給部(200)は、
液状の化粧品原料が入った複数の原料パウチ(220)と、
各前記原料パウチ(220)の上部を吊り下げるための複数のフック(280)と、
各前記フック(280)の上部に備えられ、各前記原料パウチ(220)の原料残量を感知するための複数の残量確認ロードセル(210)と、
前記原料パウチ(220)内部の原料を原料供給管を介して原料注入部(600)に移送させるための複数のポンプと、
前記複数のポンプをそれぞれ駆動するための複数の駆動モータを含んで構成されることを特徴とするパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項2】
前記原料注入部(600)に、原料の注入が完了した後、原料供給管及び注入ノズル(610)に原料が残留しないようにする残留防止装置(230)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項3】
前記ハウジング(100)の下部内部に制御部(192)及び通信装置が備えられ、遠隔地の中央制御装置(900)と無線通信で接続され、
前記中央制御装置(900)は、複数の化粧品製造、販売機を遠隔で統合管理することを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項4】
前記原料注入部(600)は、
各前記原料パウチ(220)と原料供給管を介してそれぞれ接続され、容器(310)に原料を注入するための複数の注入ノズル(610)と、
前記注入ノズル(610)の下部に備えられ、空の容器(310)を移動させながら原料を注入するための容器移送部材(630)と、
前記容器移送部材(630)の上部に備えられ、容器(310)内に注入される原料の定量注入を感知するための液量感知ロードセル(620)と、
前記容器移送部材(630)の上部に着座する容器を感知するための容器感知センサを含んで構成されることを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項5】
前記容器供給部(300)は、
複数の容器(310)が積載された複数のカートリッジ(320)を収容するためのカートリッジ積載部(330)と、
複数の前記容器(310)が載置された前記カートリッジ(320)を水平方向に移送させるためのカートリッジ移送装置(340)と、
空のカートリッジ(320)を前記カートリッジ積載部(330)から押し出すためのカートリッジ排出装置(360)と、
前記カートリッジ(320)の下端に横たわっている容器(310)を直立させるための容器直立部材(350)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項6】
容器本体(311)に締結されているキャップ(312)を分離し、前記容器本体(311)に原料を注入した後、再び前記キャップ(312)を締結するためのキャップ分離/締結装置をさらに含むことを特徴とする、請求項5に記載のパーソナライズ化粧品の製造、販売機。
【請求項7】
前記キャップ分離/締結装置は、
多関節ロボット(400)のグリッパ(410)がピックアップした容器(310)を着座させた後、キャップ(312)を分離及び締結するためのキャップ分離/締結部(510)と、
前記容器本体(311)から分離された前記キャップ(312)を一時的に保管するためのキャップ保管部(520)を含んで構成されることを特徴とする、請求項6に記載のパーソナライズ化粧品の製造、販売機。
【請求項8】
前記攪拌機(700)は、
下部がメインシャフト(740)と組み立てられる外歯車(741)と、
前記外歯車(741)を回転させるモータ(720)と、
前記外歯車(741)の内周面に組み付けられて遊星運動をする内歯車(751)と、
前記内歯車(751)の上部に備えられ、容器(310)が傾斜して着座するようにする容器固定部材(710)を含んで構成され、
前記容器固定部材(710)が自転運動及び公転運動をしながら前記容器(310)内部の原料を攪拌させることを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項9】
前記ハウジング(100)の前面に、消費者の皮膚に接触させて皮膚状態を感知するための無線皮膚測定器(140)と、顔面を認識するためのカメラ(160)とをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項10】
前記ハウジング(100)の上部に、空調及び殺菌部(800)がさらに備えられることを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項11】
前記空調及び殺菌部(800)は、
送風ファン(810)と、エアコン(820)と、プラズマイオン発生器(830)と、ヒータ(840)と、オゾンフィルタ(850)とを含んで構成されることを特徴とする、請求項10に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項12】
前記空調及び殺菌部(800)は、
内部観察カメラと照明装置をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項13】
(a)ハウジングの前面に備えられた皮膚測定器を消費者の皮膚に接触させて皮膚の状態を測定するステップと、
(b)消費者の皮膚に適合した化粧品原料を選択し、供給するステップと、
(c)容器を供給するステップと、
(d)容器に化粧品原料を注入するステップと、
(e)原料が注入された容器を攪拌するステップと、
(f)製造が完了した化粧品をハウジングから排出するステップと、を含んで構成されるパーソナライズ化粧品の製造、販売方法であって、
前記(a)ステップにおいて、
無線皮膚測定器により消費者の肌の状態を測定するとともに、カメラで消費者の顔面を認識してこの情報を遠隔地の中央制御装置に伝送し、
前記中央制御装置は、サーバに貯蔵された皮膚関連データを用いて消費者の肌特性に合った成分及び注入量を確定した後、当該データを化粧品製造、販売機の制御部に無線伝送することを特徴とするパーソナライズ化粧品製造、販売方法。
【請求項14】
前記(a)ステップにおいて、
消費者がハウジングの前面に備えられたタッチスクリーン上で自分が所望する化粧品の種類及び成分を直接選択できるようにすることを特徴とする、請求項13に記載のパーソナライズ化粧品の製造、販売方法。
【請求項15】
前記(b)ステップにおいて、
遠隔地の中央制御装置において、化粧品原料が充填された各原料パウチの原料残量をリアルタイムで把握することを特徴とする、請求項13に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売方法。
【請求項16】
前記(b)ステップにおいて、
各原料パウチの原料残量が一定量以下であるか、化粧品製造、販売機に異常が感知された場合、中央制御装置で当該化粧品製造、販売機の管理者携帯端末を通じてその内容を伝送することを特徴とする、請求項13に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売方法。
【請求項17】
前記(b)ステップにおいて、
容器への原料注入を完了した後、残留防止装置により原料供給管及び注入ノズルに原料が残留しないようにすることを特徴とする、請求項13に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売方法。
【請求項18】
前記(c)ステップにおいて、
ハウジンの内部に容器を供給する際、容器本体にキャップを締結した状態でカートリッジに積載して供給することを特徴とする、請求項13に記載のパーソナライズ化粧品の製造、販売方法。
【請求項19】
前記(d)ステップにおいて、
原料注入部に備えられた液量感知ロードセルにより、選択された原料が定量で容器に注入されるようにすることを特徴とする、請求項13に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売方法。
【請求項20】
前記(c)ステップにおいて、
容器本体とキャップとを分離するステップをさらに含み、
前記容器本体とキャップを分離するステップは、
(c-1)多関節ロボットのグリッパが、キャップが締結された容器をキャップ分離/締結部に着座させた後、容器本体を時計方向に回転させてキャップを分離するステップ、
(c-2)多関節ロボットのグリッパが、分離されたキャップをキャップ保管部に着座させるステップ、
(c-3)多関節ロボットのグリッパが、キャップが除去された容器本体を原料注入部の容器移送部材に着座させるステップ、を含むことを特徴とする、請求項13に記載のパーソナライズ化粧品の製造、販売方法。
【請求項21】
前記(d)ステップにおいて、
容器本体とキャップとを締結するステップをさらに含み、
前記容器本体とキャップを締結するステップは、
(d-1)原料注入が完了した後、多関節ロボットのグリッパが、原料が注入された容器本体をキャップ分離/締結部に遠位させるステップ、
(d-2)多関節ロボットのグリッパが、キャップ保管部にあるキャップをピックアップしてキャップ分離/締結部にある容器本体の上部に着座させた後、容器本体を反時計方向に回転させてキャップを容器本体に締結するステップ、
(d-3)多関節ロボットのグリッパが、キャップが締結された容器を攪拌機の容器固定部材に着座させるステップ、を含むことを特徴とする、請求項13に記載のパーソナライズ化粧品の製造、販売方法。
【請求項22】
前記(e)ステップにおいて、
容器固定部材の空転運動と自転運動の組み合わせにより、容器内部の原料を攪拌させることを特徴とする、請求項13に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空港、ターミナル、デパート、商店街等に自動販売機の形態で設置されるパーソナライズ(personalize)化粧品の製造、販売機及びこれを用いた化粧品の製造、販売方法に関し、さらに具体的には、化粧品の各原料をパウチ(pouch)に入れてそれぞれ供給し、容器本体とキャップを締結した状態で容器を供給して不純物の混入を防止し、遠隔地の中央制御装置で各製造装置を統合して管理することができ、各製造装置の原料不足及び異常状態を携帯端末を介して各製造装置の管理者にリアルタイムで知らせることができるパーソナライズ化粧品の製造、販売機及びこれを用いた化粧品の製造、販売方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に化粧品は、化粧品製造会社で大量に生産され、美容関連売り場を通じて消費者に販売されている。
【0003】
また、化粧品は、一定の製造設備及び品質管理施設を備え、当局の許可を受けた者だけが製造できるようになっている。
【0004】
ところが、化粧品製造会社で数多くの消費者の好みや肌特性をすべて考慮して化粧品を製造することは現実的に不可能とすることができる。
【0005】
これにより、化粧品製造会社では皮膚トラブルなどの問題が発生しないように化粧品を製造する傾向があり、これにより消費者の多様な欲求を満たすことに限界がある。
【0006】
これにより消費者は、自分の肌に適合した化粧品を自分で見つけて購入しなければならない不便さがある。
【0007】
近年には、ニキビ、シワ、シミ、傷(blemishなどを管理するために化粧品に特定の成分を添加した機能性化粧品が製造、販売されている。
【0008】
しかし、前記の機能性化粧品もまた、肌特性の互いに異なる消費者の欲求を全て満たすことが難しい。
【0009】
このような問題を解決するために、消費者が直接自分の肌の特性に合わせる化粧品を製造することをできるようにするパーソナライズ化粧品製造装置が提案されたところかある。
【0010】
その一例として、韓国登録特許第10-2211803号公報に開示された「個人パーソナライズ化粧品製造装置」がある。
【0011】
前記の従来の化粧品製造装置は、ロボットアームと化粧品容器を供給する容器供給部と前記化粧品容器に化粧品原料を注入するためのノズル部と前期ノズル部で前記化粧品容器をノズル部に移送する移送送部と前記化粧品容器のキャップを供給するキャップ供給部と前記化粧品原料が注入された化粧品容器を撹拌するための撹拌部と、上部プレートと前記上部プレート下にスペースを備えた作業テーブルとを含んで構成される。
【0012】
前記容器供給部、ノズル部、移送部、キャップ供給部及び攪拌部は、ロボットアームを中心にロボットアームの周囲に配置される。
【0013】
そして、前記化粧品容器は、前記ロボットアームによって容器供給部、移送部及び前記攪拌部に順次移動される。
【0014】
前記の従来の化粧品製造装置に係れば、消費者の肌の状態に合わせた化粧品を製造することができるという利点がある。
【0015】
ところで、前記の従来の化粧品製造装置は、次のような問題点がある。
【0016】
まず、各化粧品原料を原料保管容器に保管して供給する方式なので、原料が使い果たされると原料保管容器に原料を一つ一つ充填しなければならず、この過程で不純物が混入したり、空気酸化現象が発生することがある。
【0017】
また、原料保管筒がハウジングの下部に備えられているので、残っている原料の量を目視で確認することが不便であり、周期的に原料の残量をチェックしなければならない。
【0018】
また、原料注入ポンプの作動を停止させた場合でも、一定時間間は原料供給管に残っていた溶液が注入ノズル側に向かって流動するようになる。
【0019】
これにより、一種類の化粧品原料注入を完了し、容器を次の注入ノズルに移動させた後、以前の原料供給管及び注入ノズルに残っていた原料溶液が漏れて原料注入部の周囲を汚染することになる。
【0020】
これを防止するためには、原料注入ポンプの作動を停止させ、注入ノズルに残っていた原料残量が全て落下した後、容器を次のノズルに移動させなければならないが、この場合には化粧品製造時間が遅れる。
【0021】
また、容器とキャップをハウジング内部にそれぞれ供給する方式であるため、容器内部に不純物が混入することができる。
【0022】
これにより、関連法令で規定している化粧品の製造基準を満たすことが難しく、品質管理に困難がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2211803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明は、前記の従来のパーソナライズ化粧品製造装置の問題点を解決するためのものであり、その目的は様々な消費者の肌に適合した化粧品を安全かつ清浄な状態で自動的に生産して販売することができる化粧品製造及び販売装置を提供することにある。
【0025】
本発明の他の目的は、原料補充時に不純物が混入することを根本的に防止することにある。
【0026】
本発明のさらに他の目的は、容器に一種類の原料注入を完了し、次のノズルに移動させた後、以前の原料供給管及びノズルに残っていた原料が漏れて周囲を汚染することを防止することにある。
【0027】
本発明のまた他の目的は、各原料の残量を一つ一つ確認する必要がないようにし、遠隔地で各原料の残量をリアルタイムで把握できるようにすることにある。
【0028】
本発明のまた他の目的は、消費者の肌の状態を把握し、それに適合した化粧品を製造することができるようにすることにある。
【0029】
本発明のまた他の目的は、消費者が化粧品の製造過程を目視で確認できるようにすることにある。
【0030】
本発明のまた他の目的は、ハウジング内部の温度を一定に保ち、空気の清浄度を向上させることにある。
【0031】
本発明のさらに他の目的は、関連法令で規定している化粧品製造基準を満足させることにある。
【0032】
本発明のまた他の目的は、遠隔地のサーバに貯蔵された肌関連データを用いて、ユーザの肌に適合した原料及び配合割合を決定できるようにすることにある。
【0033】
本発明のまた他の目的は、遠隔地の中央制御装置において複数の化粧品製造装置を統合して管理することができるようにすることにある。
【0034】
本発明のさらに他の目的は、各化粧品製造装置を管理する管理者が原料の不足可否及び異常可否をリアルタイムで把握できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0035】
前記した目的を達成するための本発明の化粧品製造、販売機は、ハウジングと、前記ハウジングの内部に備えられて液状の化粧品原料を供給する原料供給部と、化粧品容器を供給する容器供給部と、容器に化粧品原料を注入する原料注入部と、前記容器供給部から容器をピックアップして定められた位置に着座させる多関節ロボットと、化粧品原料が注入された容器を撹拌させる攪拌機と、製造が完了した化粧品をハウジングの外部に排出する化粧品排出口を含んでなるパーソナライズ化粧品製造、販売機において、前記原料供給部は、液状の化粧品原料が入った複数の原料パウチと、前記各原料パウチの上部を吊るための複数のフックと、前記各フックの上部に備えられ、各原料パウチの原料残量を感知するための複数の残量確認ロードセルと、前記原料パウチ内部の原料を原料供給管を介して原料注入部に移送させるための複数のポンプと、前記複数のポンプをそれぞれ駆動するための複数の駆動モータを含んで構成されることを特徴とする。
【0036】
また、前記原料注入部に、原料の注入が完了した後に原料供給管及び注入ノズルに原料溶液が残留しないようにする残留防止装置がさらに備えられることを特徴とする。
【0037】
また、前記ハウジングの下部内部に制御部及び通信装置が備えられ、遠隔地の中央制御装置と無線通信で接続され、前記中央制御装置は複数の化粧品製造、販売機を遠隔で統合管理することを特徴とする。
【0038】
また、前記原料注入部は、各原料パウチと原料供給管にそれぞれ接続されて容器に原料を注入するための複数の注入ノズルと、前記注入ノズルの下部に備えられて空容器を移動させながら原料を注入するための容器移送部材と、前記容器移送部材の上部に備えられて容器内に注入される原料の定量注入を感知するための液量感知ロードセルと、容器移送部材の上部に着座する容器を感知するための容器感知センサとを含んで構成することを特徴とする。
【0039】
また、前記容器供給部は、複数の容器が積載された複数のカートリッジを収容するためのカートリッジ積載部と、複数の容器が積載されたカートリッジを水平方向に移送させるためのカートリッジ移送装置と、空のカートリッジをカートリッジ積載部から、押し出すためのカートリッジ排出装置と、前記カートリッジの下端に横たわった容器を直立させるための容器直立部材とを含むことを特徴とする。
【0040】
また、容器本体に締結されているキャップを分離し、容器本体に原料を注入した後に再びキャップを締結するためのキャップ分離/締結装置を含むことを特徴とする。
【0041】
また、前記キャップ分離/締結装置は、多関節ロボットのグリッパがピックアップした容器を着座させた後、キャップを分離及び締結するためのキャップ分離/締結部と、容器本体から分離されたキャップを一時的に保管するためのキャップ保管部を含んで構成されることを特徴とする。
【0042】
また前記攪拌機は、下部がメインシャフトと組み立てられる外歯車と、前記外歯車を回転させるモータと、前記外歯車の内周面に組み付けられて遊星運動をする内歯車と、前記内歯車の上部に備えられ、容器が傾斜して着座するように、容器固定部材を含んで構成され、前記容器固定部材が自転運動及び空転運動をしながら容器内部の原料を撹拌させることを特徴とする。
【0043】
また、前記ハウジングの前面に、消費者の皮膚に直接接触させて皮膚状態を感知するための無線皮膚測定器と、顔面を認識するためのカメラとをさらに備えることを特徴とする。
【0044】
また、前記ハウジングの上部に、空調及び殺菌部がさらに備えられることを特徴とする。
【0045】
また、前記空調及び殺菌部は、吸気ファンと、エアコンと、プラズマイオン発生器と、ヒータと、オゾンフィルタを含んで構成されることを特徴とする。
【0046】
また、前記空調及び殺菌部は、内部観察カメラと照明装置とをさらに含むことを特徴とする。
【0047】
そして、本発明に係る化粧品製造、販売方法は、(a)ハウジングの前面に備えられた皮膚測定器を消費者の皮膚に接触させて皮膚状態を測定するステップと、(b)消費者の皮膚に適合した化粧品原料を選択し供給するステップと、(c)容器を供給するステップと、(d)容器に化粧品原料を注入するステップと、(e)原料が注入された容器を攪拌するステップと、(f)製造が完了した化粧品をハウジングから排出するステップを含んで構成されるパーソナライズ化粧品の製造、販売方法において、前記(a)ステップにおいて、無線皮膚測定器により消費者の皮膚状態を測定するとともに、カメラで消費者の顔面を認識してその情報を遠隔地の中央制御装置に伝送し、前記中央制御装置は、サーバに貯蔵された皮膚関連データを用いて消費者の肌特性に合った原料の種類及び注入量を確定した後、当該データを化粧品製造、販売機の制御部に無線伝送することを特徴とする。
【0048】
また、前記(a)ステップにおいて、消費者がハウジングの前面に備えられたタッチスクリーン上で自分が所望する化粧品の種類、成分及び含有量を直接選択できるようにすることを特徴とする。
【0049】
また、前記(b)ステップにおいて、遠隔地の中央制御装置において、化粧品原料が充填された各原料パウチの原料残量をリアルタイムで把握することを特徴とする。
【0050】
また、前記(b)ステップにおいて、各原料パウチの原料残量が一定量以下であるか、化粧品製造、販売機に異常が感知された場合、中央制御装置で当該化粧品製造、販売機の管理者携帯端末を介してその内容を伝送することを、特徴とする。
【0051】
また、前記(b)ステップにおいて、容器への原料注入を完了した後、残留防止装置により原料供給管及び注入ノズルに原料が残留しないようにすることを特徴とする。
【0052】
また、前記(c)ステップで容器を供給する場合、容器本体にキャップを締結した状態でカートリッジに積載して供給することを特徴とする。
【0053】
また、前記(d)ステップにおいて、原料注入部に備えられた液量感知ロードセルにより、選択された原料が定量で容器に注入されることを特徴とする。
【0054】
また、前記(c)ステップにおいて、容器本体とキャップを分離するステップをさらに含み、前記容器本体とキャップを分離するステップは、(c-1)多関節ロボットのグリッパが、キャップが締結された容器をキャップ分離/締結部に着座した後、容器本体を時計回りに回転させてキャップを分離するステップ、(c-2)多関節ロボットのグリッパが、分離したキャップをキャップ収納部に着座させるステップ、(c-3)多関節ロボットのグリッパが、キャップが除去された容器本体を原料注入部の容器移送部材に着座させるステップを含むことを特徴とする。
【0055】
また、前記(d)ステップにおいて、容器本体とキャップを締結するステップをさらに含み、前記容器本体とキャップを締結するステップは、(d-1)原料注入が完了した後、多関節ロボットのグリッパが、原料(注-2)多関節ロボットのグリッパが、キャップ収納部にあるキャップをピックアップしてキャップ分離/締結部にある容器本体の上部に着座する。その後、容器本体を反時計回りに回転させてキャップを容器本体に締結するステップ、(d-3)多関節ロボットのグリッパが、キャップが締結された容器を攪拌機の容器固定部材に着座させるステップを含む。することを特徴とする。
【0056】
また、前記(e)ステップでは、容器固定部材の空転運動と自転運動との組み合わせにより、容器内部の原料を混合することを特徴とする。
【発明の効果】
【0057】
本発明に係れば、様々な消費者の肌に適合した高品質の化粧品を安全かつ清浄な状態で自動的に生産して販売することができる効果がある。
【0058】
また、各化粧品原料をパウチ形態でそれぞれ供給することにより、容器に不純物が混入することを根本的に防止することができ、原料の補充過程で発生する空気酸化現象を防止できる効果がある。
【0059】
また、原料注入部に残留防止装置を備えることで、原料を容器に注入した後、原料供給管及び注入ノズルに原料溶液が残留しないようにすることができる。
【0060】
これにより、一種類の原料注入が完了した容器を移動させた後、以前の原料供給管及び注入ノズルに残っていた残留溶液が漏れて、周囲を汚染することを防止できる効果がある。
【0061】
また、各原料パウチの上部に備えられたロードセルにより原料の残量を自動的に把握することができ、遠隔地でも各原料の残量をリアルタイムで把握できる効果がある。
【0062】
また、原料供給部に備えられた透明ウインドウにより、肉眼でも原料の残量を確認できる効果がある。
【0063】
また、容器本体にキャップをかぶせた状態で容器を供給することにより、容器内に不純物が混入しないようにする効果がある。
【0064】
また、容器を横になった状態でカートリッジに積載して供給することで、一度に多くの容器を供給できる効果がある。
【0065】
また、攪拌機を自転運動と空転運動の組み合わせにより回転させることにより、原料の混合性を向上させ、攪拌時間を短縮できる効果がある。
【0066】
また、無線皮膚測定器及びカメラにより消費者の肌の状態を把握し、各個人の肌に適合した化粧品を製造することができる効果がある。
【0067】
また、消費者がタッチスクリーン上のメニューを通じて、自分の肌に適合した化粧品の種類や成分を直接選択できるようにする効果がある。
【0068】
また、消費者が化粧品の製造過程を肉眼で直接確認することができるので、興味を誘発させ、購入を誘導できる効果がある。
【0069】
また、ハウジングに空調装置及び殺菌装置を備えることにより、ハウジング内部の清浄度を向上させることができ、常に一定の温度が維持されるようにする効果がある。
【0070】
また、関連法令で規定している化粧品の製造基準を満たすことができるようにする効果がある。
【0071】
また、各製造装置を肌状態データが格納されたサーバと接続することにより、消費者の肌に適合した最適な化粧品を製造することができる効果がある。
【0072】
また、遠隔地の中央制御装置で多数の化粧品製造装置を効率的に管理できる効果がある。
【0073】
また、中央制御装置と管理者の携帯端末を無線で接続することにより、各製造装置の管理者が原料の不足の有無、装置の異常の有無などをリアルタイムで把握して迅速に対応できるようにする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【
図1】本発明に係る化粧品製造装置の全体斜視図である。
【
図2】本発明に係る化粧品製造装置の各構成を説明するための構成図である。
【
図4】本発明に係る化粧品製造装置と中央制御装置との接続方式を示す図である。
【
図5】本発明に係る原料供給部及び容器供給部を示す斜視図である。
【
図6】本発明に係る原料供給部及び原料注入部を示す正面図である。
【
図7】本発明に係る化粧品製造装置の原料注入部を示す斜視図である。
【
図8】本発明に係る原料の残留防止装置を示す図である。
【
図9】本発明に係る容器供給部を説明するための図である。
【
図11】本発明に係るカートリッジに容器が収容された状態を示す斜視図である。
【
図12】本発明に係る容器供給部の背面を示す斜視図である。
【
図13a】本発明に係る化粧品製造装置において容器本体とキャップの分離及び結合する過程を示す図である。
【
図13b】本発明に係る化粧品製造装置において容器本体とキャップの分離及び結合する過程を示す図である。
【
図13c】本発明に係る化粧品製造装置において容器本体とキャップの分離及び結合する過程を示す図である。
【
図13d】本発明に係る化粧品製造装置において容器本体とキャップの分離及び結合する過程を示す図である。
【
図13e】本発明に係る化粧品製造装置において容器本体とキャップの分離及び結合する過程を示す図である。
【
図13f】本発明に係る化粧品製造装置において容器本体とキャップの分離及び結合する過程を示す図である。
【
図15】本発明に係る攪拌機の下部を示す斜視図である。
【
図17】本発明に係る攪拌機の自転及び空転運動を示す図である。
【
図18】本発明に係る攪拌機の上部を示す斜視図である。
【
図19】本発明に係る化粧品製造装置においてドアを開いた状態を示す正面図である。
【
図20】本発明に係る空調及び殺菌部を示す図である。
【
図21】本発明に係る空調及び殺菌部の構成を説明するための図である。
【
図22】本発明に係る空調及び殺菌部を示す斜視図である。
【
図23】本発明に係るキャップ分離/締結装置を示す斜視図である。
【
図24】本発明に係るキャップ分離/締結装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0075】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0076】
本発明に係るパーソナライズ化粧品製造、販売機(以下単に「本製造装置」と称する)は、
図1及び
図2に示すように、ハウジング100と、前記ハウジングの内部に備えられ、液状の化粧品原料(以下、単に「原料」と称する)を供給する原料供給部200と、化粧品容器を供給する容器供給部300と、容器に化粧品原料を注入する原料注入部600と、前記容器供給部300から容器をピックアップして決まれた位置に着座させる多関節ロボット400と、化粧品原料が注入された容器を攪拌させる攪拌機700と、製造が完了した化粧品をハウジング100の外部に排出する化粧品排出口191を含んでなる。
【0077】
前記ハウジング100は、テーブル190と、原料供給部ドア110と、容器供給部ドア120と、下部ドア130とを含んで構成される。
【0078】
前記テーブル100には、中央に備えられる多関節ロボット400を中心に、その周囲に原料供給部200、容器供給部300、原料注入部600及び攪拌機700が備えられる。
【0079】
また、前記ハウジング100の下部には移動ホイール180が備えられており、本製造装置を所望する場所に容易に移動させることができる。
【0080】
また、前記原料供給部ドア110の上面及び容器供給部ドア120の上部は、透明ウインドウで構成される。
【0081】
これにより、管理者が装置内部の状況を肉眼で把握することができ、消費者は化粧品の製造過程を肉眼で確認することができる。
【0082】
また、本製造装置の前面には、消費者が化粧品の種類、原料成分、支払い方法などを選択できるタッチスクリーン150と、消費者の顔面を認識するためのカメラ160と、カードリーダ170と、領収書出力部171と、製造が完了した化粧品をハウジング100の外部に排出するための化粧品排出口191が備えられる。
【0083】
また、前記テーブル190下部の空間には、
図3に示すように、領収書出力機、ラベルプリンタ、バーコード認識器、カード計算機及び本製造装置の各構成品を制御するための制御部192と、遠隔地の中央制御装置と通信を行うための通信装置などが備えられる。
【0084】
また、本発明は、
図4に示すように、多数の本製造装置が遠隔地の中央制御装置900と通信ネットワークに接続される。
【0085】
前記通信ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、広域通信ネットワーク(WAN:Wide Area Network)、付加価値通信網(VAN:Value Added Network)、移動通信網(Mobile Radio Comunication Network)、Wibro(Wireless Broadband Internet) 、Mobile WiMAX、衛星通信ネットワークなどのような有線/無線通信ネットワークで実現することができる。
【0086】
また、遠隔地に備えられる中央制御装置900は、肌状態に関連した化粧品原料の成分及び組成比データを貯蔵しているサーバS及びコンピュータCを含んで構成される。
【0087】
そして、前記サーバSは、消費者が本製造装置を使用するたびに該当データを蓄積する。
【0088】
また、前記中央制御装置900は、本製造装置を管理する管理者の携帯端末Pに接続される。
【0089】
前記携帯用端末(P)は、スマートフォン(Smartphone)、PCS(Personal Communication System)、GSM(Global System for Mobile communication), PDC(Personal Digital Cellular), PHS(Personal Handyphone System), PDA(Personal Digital Assistant), W-CDMA(W-Code Division Multiple Access), Wibro(Wireless Broadband Internet) 端末などで構成することができる。
【0090】
前記の方式により、遠隔地の中央制御装置900において、各製造装置を遠隔で統合して管理することができる。
【0091】
また、原料が不足したり、製造装置の故障が発生する場合、各装置管理者にその内容を直ちに伝送して迅速に対処するようにすることができる。
【0092】
例えば、前記中央制御装置900において、各製造装置においてどの原料が不足しているかをリアルタイムで把握し、この内容を当該製造装置の管理者に携帯端末Pを介して伝送することができる。
【0093】
以下、
図5~
図8を参照して、本製造装置の原料供給部について説明する。
【0094】
本発明に係る原料供給部200は、様々な化粧品原料を供給するためのものであり、液状の化粧品原料が入った複数の原料パウチ220と、前記各原料パウチ220の上部を吊り下げるための複数のフック280と、各フック280の上部に備えられ、各原料パウチ220の原料残量を感知するための複数の残量確認ロードセル210と、原料パウチ220内部の原料を原料供給管を介して原料注入部600に移送させるための複数のポンプと、前記複数のポンプをそれぞれ駆動するための複数の駆動モータとを含んで構成される。
【0095】
前記原料パウチ220は、原料が入ったビニール袋として、使用しようとする原料の数だけ備えられる。また、残量確認ロードセル210及びフック280も使用する原料の数だけ備えられる。
【0096】
例えば40種の原料を用いる場合、40個の原料パウチ220が、40個の残量確認ロードセル210の下部に備えられたフック280に吊り下げられる形態で供給される。これは、病院で患者にリンゲル液を注入する方式を応用したものである。
【0097】
前記残量確認ロードセル210は、原料の使用による原料パウチ220の重量減少を感知して、原料パウチ220の内部に残っている原料の残量を把握する。
【0098】
そしてハウジング100の下部に備えられた制御部192は、残量が不足した原料パウチ220成分を遠隔地の中央制御装置900にリアルタイムで伝送する。
【0099】
そうすると、前記中央制御装置900は、当該製造装置の管理者端末Pを介してどの製造装置のどの原料が不足しているかを伝送する。
【0100】
これにより、当該製造装置の管理者は、不足した原料パウチ220を迅速に交替することができる。
【0101】
一方、原料供ドア給部110の上部が透明窓(ウインドウ)で構成されているので、装置の管理者が原料パウチ220の交替可否を目視で判断することもできる。
【0102】
また、本発明は、原料注入部600に残留防止装置230をさらに備える。
【0103】
前記残留防止装置230は、原料の供給が完了した後、原料供給管及び注入ノズル610に液状の原料が残留しないようにするためのものであり、
図8に示すように、本体部231と、前記本体部231と原料パウチ20側を接続するパウチ接続部材232と、前記本体部231と注入ノズル610側を接続する注入ノズル接続部材233とを含んで構成される。
【0104】
また、本体部231の内部には、前記パウチ接続部材232と接続される第1流路231aと、前記第1流路231aから垂直に分岐する第2流路231bと、前記第2流路231bから垂直に分岐する第3流路231cと、前記第1流路231aと前記第3流路231cを互いに接続する第4流路231dが形成される。
【0105】
前記第2流路231bには、第1ボール240、第1ばね250、及び第1密閉部材231eが備えられる。
【0106】
そして、前記第4流路231dには、第2ボール260、第2ばね270及び第2密閉部材231fが備えられる。
【0107】
前記の残留防止装置230において、ポンプ(図示せず)で原料を注入ノズル610側に供給すると、液状の原料が前記第1ボール240を押しながら注入ノズル610側に供給される。
【0108】
すなわち、液状の原料は、パウチ接続部材232→第2流路231b→第3流路231c→注入ノズル接続部材233を介して注入ノズル610に供給される。
【0109】
そして、ポンプの作動を止めると、第1スプリング250の弾性により前記第1ボール240が元の位置に戻りようになり、注入ノズル610側にはそれ以上の原料が流れない。
【0110】
これにより一種類の原料注入が完了した容器を次の注入ノズル610に移動させた後、以前の原料供給管及び注入ノズル610に残っていた残量の原料が漏れて周囲を汚染することを防止することができる。
【0111】
次に、本発明の原料注入部について説明する。
【0112】
本発明に係る原料注入部600は、
図5~7に示すように、各原料を容器310に注入するためのものであり、各原料パウチ220と原料供給管を介してそれぞれ接続されて容器(310)に原料を注入するための複数の注入ノズル610と、前記注入ノズル610の下部に備えられ、空容器310を移動させながら原料を注入するための容器移送部材630と、前記容器移送部材630の上部に備えられ、容器310内に注入される原料の定量注入を感知するための液量感知ロードセル620と、容器移送部材630の上部に着座する容器310を感知するための容器感知センサを含んで構成される。
【0113】
前記注入ノズル610は、原料供給管を介して各原料パウチ220と接続され、原料パウチ220の数だけ備えられる。
【0114】
そして、制御部192は、空容器310を選択された注入ノズル610の下部に移動させながら、選択された原料が空容器310内に順次注入されるようにする。
【0115】
すなわち、複数の原料が選択された場合、空容器310が当該注入ノズル610の下部に順次移動しながら原料が注入されるようにする。
【0116】
このとき液量感知ロードセル62により、正確な分量の原料が容器310の内部に注入されるようにする。
【0117】
次に、
図9~
図12を参照して本発明の容器供給部について説明する。
【0118】
本発明に係る容器供給部300は、化粧品を収納するための容器を供給するもので、複数の容器310が積載された複数のカートリッジ320を収容するためのカートリッジ積載部330と、複数の容器310が載置されたカートリッジ320を水平方向に移送させるためのカートリッジ移送装置340と、空のカートリッジ320をカートリッジ積載部330から横に押し出すためのカートリッジ排出装置360と、前記カートリッジ320の下端に位置した容器310を分離するための容器分離部材350を含んで構成される。
【0119】
すなわち、本発明は、
図10及び
図11に示すように、複数の容器310を横たえてカートリッジ320に積載した後、複数のカートリッジ320を手動でカートリッジ積載部330に装着する。
【0120】
前記した方式により、一度に複数の容器310をカートリッジ積載部330に積載することができる。
【0121】
また、本発明は、カートリッジ320の水平移動及び容器310の下降状態を確認するための複数のセンサを備える。
【0122】
これにより、各カートリッジ320から容器310がすべて排出されると、空のカートリッジ320を自動的に横に押し出し、残りのカートリッジ320全体を一つクリックずつ横方向に自動的に移動させる。
【0123】
また、本発明は、容器本体311とキャップ312を分離せずにキャップ312を締結した状態で容器310を供給することにより、容器310の内部に不純物が混入することを防止することができる。
【0124】
また、本発明は、
図1及び
図2に示すように、テーブル190の中央に備えられ、グリッパ410によって容器310をピックアップ(Pickup)して決められた位置に移送させる多関節ロボット400を備える。
【0125】
前記多関節ロボット400自体は公知の技術であるので、それに対した詳細な説明は省略する。
【0126】
以下、
図10~
図12を参照して、容器供給部から容器を供給する過程を説明する。
【0127】
図10において、一番右のカートリッジ320の積載容器310は、一つずつ下方に落下して容器直立部材350に着座し、前記容器直立部材350は一定量水平方向に移送した後、90度回転して容器310を直立させる。
【0128】
すると、多関節ロボット400のグリッパ410が容器310をピックアップしてキャップ分離/締結装置に位置させる。
【0129】
そして、多関節ロボット400のグリッパ410が容器310をピックアップすると、容器直立部材350は元の位置に戻った後、同じ動作を繰り返して次の容器310を待機させる。
【0130】
図10において、一番右側に位置したカートリッジ320の内部の容器が全て排出されると、カートリッジ積載部330の右側外部に備えられたカートリッジ排出装置360が空のカートリッジ320をカートリッジ積載部330の横に押し出す。
【0131】
そして、カートリッジ積載部330の左側に備えられたカートリッジ移送装置340が、カートリッジ320を1クリック右側に移動させる。
【0132】
空のカートリッジ320が全てカートリッジ積載部330の外部に排出されると、手作業でカートリッジ320に新しい容器310をはめ込んだ後、複数のカートリッジ320をカートリッジ積載部330に挟む。
【0133】
続いて、容器からキャップを分離し締結する装置について説明する。
【0134】
本発明に係るキャップ分離/締結装置は、
図1、23及び24に示すように、多関節ロボット400のグリッパ410がピックアップした容器310を着座させた後、キャップ312を分離及び締結するためのキャップ分離/締結部510と、容器本体311から分離されたキャップ312を一時的に保管するためのキャップ保管部520とを含んで構成する。
【0135】
そして、前記キャップ分離/締結部510は、
図23及び
図24に示すように、前記容器本体311を正、逆方向に回転させるための回転スピンドル550と、前記回転スピンドル550の下部に備えられる減速機540と、前記減速機540の下部に備えられる駆動モータ530を含んで構成される。
【0136】
これにより、容器下部を回転スピンドル550の上部に固定させた後、前記回転スピンドル550を正、逆回転させると、容器本体311からキャップ312を分離し締結することができる。
【0137】
また、前記キャップ分離/締結部510には、容器本体311が回転してキャップ312が分離されたか、分離されたキャップ312がキャップ保管部520に着座したかの有無を感知する複数のセンサが備えられる。
【0138】
前記の構造により、容器本体311からキャップ312を分離及び締結する動作を連続的に行うことができるようにすることができる。
【0139】
以下
図13を参照して、多関節ロボットによって容器本体からキャップを取り外し、締結する過程を説明する。
【0140】
まず、
図13(a)に示すように、多関節ロボット400のグリッパ410が容器供給部300で容器をピックアップした後、これをキャップ分離/締結部510に着座させる。
【0141】
続いて、減速モータを駆動して容器本体311を反時計方向に回転させると、キャップ312が容器本体311から分離される。
【0142】
続いて、
図13(b)に示すように、多関節ロボットのグリッパ410が分離されたキャップ312をキャップ保管部520に着座させる。
【0143】
続いて、
図13(c)に示すように、容器本体311を原料注入部600の容器移送部材630に位置させる。
【0144】
前記容器本体311への原料の注入が完了すると、
図13(d)に示すように、多関節ロボットのグリッパ410が原料が満たされた容器本体311を再びキャップ分離/締結部510に着座させる。
【0145】
続いて、
図13(e)に示すように、多関節ロボットのグリッパ410が、キャップ保管部520にあるキャップ312をピックアップしてキャップ分離/締結部510に着座されている容器本体311に被せる。
【0146】
続いて、減速モータを駆動して容器本体311を時計方向に回転させると、容器本体311にキャップ312が締結される。
【0147】
続いて、
図13(f)に示すように、多関節ロボットのグリッパ410が、容器310をピックアップして攪拌機700の容器固定部材710に着座させると、攪拌機が作動しながら容器31内原料の攪拌が始まる。
【0148】
以下、
図14~
図18を参照して本発明の攪拌機700について説明する。
【0149】
本発明に係る攪拌機700は、
図14~
図16に示すように、内周面に歯形が形成されたリング状に構成され、下部がメインシャフト740と組み付けられる外歯車741と、前記メインシャフト740とベルト730によって接続されて外歯車741を回転させるモータ720と、前記外歯車741の内周面に組み付けられて遊星運動をする内歯車751と、前記内側ギア751の上部に備えられ、容器310が傾斜して着座するようにする容器固定部材710を含んで構成される。
【0150】
また、前記容器固定部材710の下部は、上部に内歯車751が形成された補助シャフト750と組み立てられる。
【0151】
また、
図17及び
図18に示すように、前記メインシャフト740の中心軸と補助シャフト750の中心軸とは互いにずれて配置され、メインシャフト740に接続された外歯車741と補助シャフト750に接続された内歯車751が互いに噛み合っている。
【0152】
前記の構造により、外歯車741を回転させると、前記外歯歯車の内周面と噛合された内歯車751が自転運動をするとともに、メインシャフト740を中心軸として公転運動をするようにする。
【0153】
前記の自転運動及び空転運動により、粘性の異なる様々な原料を完璧に撹拌することができ、撹拌時間も数秒以内に短縮することができる。
【0154】
また、容器310自体が傾斜して配置されているので、遠心力の作用により原料の混合性をさらに向上させることができる。
【0155】
また前記容器固定部材710の外周面一側には、容器310を堅固に固定させるためのクランプレバー760と、前記クランプレバー760を作動させて容器を脱着するためのクランプシリンダ761と、前記クランプレバー760に弾性力を付与するためのクランプスプリング762が備えられる。
【0156】
また、前記クランプシリンダ761の前、後進動作を感知するためのセンサが備えられ、容器310のクランプ動作が完了すると撹拌が開始されるようにし、撹拌機の回転が停止されるとクランプ状態を自動的に解除する。
【0157】
攪拌が完了した容器は、多関節ロボットのグリッパ410によってピックアップされ、化粧品排出口191を介してハウジング100の外部に排出される。
【0158】
以下、
図19~
図22を参照して本発明の空調及び殺菌部について説明する。
【0159】
本発明に係る空調及び殺菌部800は、ハウジング100の上部に設置されるもので、送風ファン810と、エアコン820と、プラズマイオン発生器830と、ヒータ840と、オゾンフィルタ850、内部観察カメラ、照明装置を含んで構成される。
【0160】
前記部品は全て公知の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
【0161】
前記空調及び滅菌部900により、ハウジング100内部の温度を一定に維持することができ、ハウジング内部の空気を清浄な状態に維持することができる。
【0162】
続いて、本発明に係る化粧品の製造及び販売の過程を説明する。
【0163】
消費者が所望する化粧品の種類や成分などを選択してカードや現金で決済を完了した後、ハウジング100の前面に位置する無線皮膚測定器140を取り出し、自分の肌に接触させる。
【0164】
そうすると、前記皮膚測定器140は消費者の皮膚状態を測定し、その情報を遠隔地の中央制御装置900に伝送する。
【0165】
また、消費者は、タッチスクリーン150上のメニューをタッチして、自分の性別や年齢とともに皮膚アレルギーなどの情報を直接入力することもできる。
【0166】
前記中央制御装置900においては、サーバSに蓄積されたデータを活用して消費者の肌状態に合った原料の成分及び配合比を確定し、これを製造装置の制御部192に伝送する。
【0167】
すると、製造装置の制御部192は、多関節ロボット400を作動させてグリッパ410が容器310をピックアップしてキャップ312を分離した後、容器本体311を原料注入部600の容器移送部材630に着座させるようにする。
【0168】
すると、容器310が着座した移送部材630が、各注入ノズル610の下部に移動しながら選択された原料が注入されるようにする。
【0169】
原料の注入が完了すると、多関節ロボットのグリッパ410が容器310をピックアップしてキャップ312を被せた後、攪拌機700に位置させる。
【0170】
前記攪拌機700においては、自転運動と空転運動との組み合わせによって原料を完全に攪拌させる。
【0171】
原料の攪拌が完了した後、多関節ロボットのグリッパ410が容器310を化粧品排出口191を介してハウジング100の外部に排出すると、化粧品の製造及び販売が完了される。
【0172】
従来のパーソナライズ化粧品製造装置は、液状の化粧品原料を原料筒に供給し、不足した原料を原料筒に満たす方式であり、容器本体とキャップを分離した状態でハウジング内部にそれぞれ供給している。
【0173】
これにより、原料を原料筒に充填する過程で不純物の混入や空気酸化現象が発生することがある。
【0174】
また、一種類の原料注入が完了されて容器を次の注入ノズルに移動させた後、以前の原料供給管及び注入ノズルに残留していた溶液が漏れ、周囲を汚染するようにする。
【0175】
これに対して本発明は、各原料を原料パウチを用いて個別に供給し、原料パウチ自体を交替する方式であるため、原料の補充過程で発生する不純物の混入及び空気の酸化現象を防止することができる。
【0176】
また、本発明は、原料注入部に残留防止装置を備えることにより、原料供給管及び注入ノズルに残留していた原料溶液が漏れて周囲を汚染させることを防止することができる。
【0177】
また、各原料パウチがそれぞれのロードセルに吊り下げられる形で供給されるので、各原料の残量を自動的に把握することができる。
【0178】
また、各製造装置が遠隔地の中央制御装置と無線通信で接続されるため、遠隔地の中央制御装置で各原料の残量をリアルタイムで確認することができる。
【0179】
また、中央制御装置と各製造装置の管理者端末が無線通信で接続されるので、各製造装置の原料不足の有無や異常発生有無を管理者にリアルタイムで通知することができる。
【0180】
これにより各製造装置の管理者が不足した原料を迅速に補充し、迅速にメンテナンスができる。
【0181】
また、本発明は、容器本体とキャップを締結した状態で容器を供給し、原料を注入するときのみキャップを開放するので、不純物の混入を根本的に防止することができる。
【0182】
以上においては、本発明の好ましい実施形態を例示的に説明したものであり、本発明の範囲は前記の特定の実施形態に限定されない。本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想の範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更が可能であることが理解できる。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(100)と、前記ハウジング(100)の内部に備えられて液状の化粧品原料を供給する原料供給部(200)と、化粧品容器を供給する容器供給部(300)と、容器に化粧品原料を注入する原料注入部(600)と、前記容器供給部(300)から容器をピックアップして定められた位置に着座させる多関節ロボット(400)と、化粧品原料が注入された容器を撹拌させる攪拌機(700)と、製造が完了された化粧品をハウジング(100)の外部に排出する化粧品排出口(191)を含んでなる、パーソナライズ化粧品製造、販売機であって、
前記原料供給部(200)は、
液状の化粧品原料が入った複数の原料パウチ(220)と、
各前記原料パウチ(220)の上部を吊り下げるための複数のフック(280)と、
各前記フック(280)の上部に備えられ、各前記原料パウチ(220)の原料残量を感知するための複数の残量確認ロードセル(210)と、
前記原料パウチ(220)内部の原料を原料供給管を介して原料注入部(600)に移送させるための複数のポンプと、
前記複数のポンプをそれぞれ駆動するための複数の駆動モータを含んで構成され
、
前記原料注入部(600)に、原料の注入が完了した後、原料供給管及び注入ノズル(610)に原料が残留しないようにする残留防止装置(230)をさらに備え、
前記ハウジング(100)の下部内部に制御部(192)及び通信装置が備えられ、遠隔地の中央制御装置(900)と無線通信で接続され、
前記中央制御装置(900)は、複数の化粧品製造、販売機を遠隔で統合管理することを特徴とするパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項2】
前記原料注入部(600)は、
各前記原料パウチ(220)と原料供給管を介してそれぞれ接続され、容器(310)に原料を注入するための複数の注入ノズル(610)と、
前記注入ノズル(610)の下部に備えられ、空の容器(310)を移動させながら原料を注入するための容器移送部材(630)と、
前記容器移送部材(630)の上部に備えられ、容器(310)内に注入される原料の定量注入を感知するための液量感知ロードセル(620)と、
前記容器移送部材(630)の上部に着座する容器を感知するための容器感知センサを含んで構成されることを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項3】
前記容器供給部(300)は、
複数の容器(310)が積載された複数のカートリッジ(320)を収容するためのカートリッジ積載部(330)と、
複数の前記容器(310)が載置された前記カートリッジ(320)を水平方向に移送させるためのカートリッジ移送装置(340)と、
空のカートリッジ(320)を前記カートリッジ積載部(330)から押し出すためのカートリッジ排出装置(360)と、
前記カートリッジ(320)の下端に横たわっている容器(310)を直立させるための容器直立部材(350)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項4】
容器本体(311)に締結されているキャップ(312)を分離し、前記容器本体(311)に原料を注入した後、再び前記キャップ(312)を締結するためのキャップ分離/締結装置をさらに含
み、
前記キャップ分離/締結装置は、
多関節ロボット(400)のグリッパ(410)がピックアップした容器(310)を着座させた後、キャップ(312)を分離及び締結するためのキャップ分離/締結部(510)と、
前記容器本体(311)から分離された前記キャップ(312)を一時的に保管するためのキャップ保管部(520)を含んで構成されることを特徴とする、請求項
3に記載のパーソナライズ化粧品の製造、販売機。
【請求項5】
前記攪拌機(700)は、
下部がメインシャフト(740)と組み立てられる外歯車(741)と、
前記外歯車(741)を回転させるモータ(720)と、
前記外歯車(741)の内周面に組み付けられて遊星運動をする内歯車(751)と、
前記内歯車(751)の上部に備えられ、容器(310)が傾斜して着座するようにする容器固定部材(710)を含んで構成され、
前記容器固定部材(710)が自転運動及び公転運動をしながら前記容器(310)内部の原料を攪拌させることを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項6】
前記ハウジング(100)の前面に、消費者の皮膚に接触させて皮膚状態を感知するための無線皮膚測定器(140)と、顔面を認識するためのカメラ(160)とをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項7】
前記ハウジング(100)の上部に、空調及び殺菌部(800)がさらに備えられ
、
前記空調及び殺菌部(800)は、
送風ファン(810)と、エアコン(820)と、プラズマイオン発生器(830)と、ヒータ(840)と、オゾンフィルタ(850)と、内部観察カメラと照明装置を含んで構成されることを特徴とする、請求項1に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売機。
【請求項8】
(a)ハウジングの前面に備えられた皮膚測定器を消費者の皮膚に接触させて皮膚の状態を測定するステップと、
(b)消費者の皮膚に適合した化粧品原料を選択し、供給するステップと、
(c)容器を供給するステップと、
(d)容器に化粧品原料を注入するステップと、
(e)原料が注入された容器を攪拌するステップと、
(f)製造が完了した化粧品をハウジングから排出するステップと、を含んで構成されるパーソナライズ化粧品の製造、販売方法であって、
前記(a)ステップにおいて、
無線皮膚測定器により消費者の肌の状態を測定するとともに、カメラで消費者の顔面を認識してこの情報を遠隔地の中央制御装置に伝送し、
前記中央制御装置は、サーバに貯蔵された皮膚関連データを用いて消費者の肌特性に合った成分及び注入量を確定した後、当該データを化粧品製造、販売機の制御部に無線伝送することを特徴とするパーソナライズ化粧品製造、販売方法。
【請求項9】
前記(a)ステップにおいて、
消費者がハウジングの前面に備えられたタッチスクリーン上で自分が所望する化粧品の種類及び成分を直接選択できるようにすることを特徴とする、請求項
8に記載のパーソナライズ化粧品の製造、販売方法。
【請求項10】
前記(b)ステップにおいて、
遠隔地の中央制御装置において、化粧品原料が充填された各原料パウチの原料残量をリアルタイムで把握
し、
各原料パウチの原料残量が一定量以下であるか、化粧品製造、販売機に異常が感知された場合、中央制御装置で当該化粧品製造、販売機の管理者携帯端末を通じてその内容を伝送し、
容器への原料注入を完了した後、残留防止装置により原料供給管及び注入ノズルに原料が残留しないようにすることを特徴とする、請求項
8に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売方法。
【請求項11】
前記(c)ステップにおいて、
ハウジンの内部に容器を供給する際、容器本体にキャップを締結した状態でカートリッジに積載して供給
し、
前記(c)ステップにおいて、
容器本体とキャップとを分離するステップをさらに含み、
前記容器本体とキャップを分離するステップは、
(c-1)多関節ロボットのグリッパが、キャップが締結された容器をキャップ分離/締結部に着座させた後、容器本体を時計方向に回転させてキャップを分離するステップ、
(c-2)多関節ロボットのグリッパが、分離されたキャップをキャップ保管部に着座させるステップ、
(c-3)多関節ロボットのグリッパが、キャップが除去された容器本体を原料注入部の容器移送部材に着座させるステップ、を含む、ことを特徴とする、請求項
8に記載のパーソナライズ化粧品の製造、販売方法。
【請求項12】
前記(d)ステップにおいて、
原料注入部に備えられた液量感知ロードセルにより、選択された原料が定量で容器に注入されるように
し、
前記(d)ステップにおいて、
容器本体とキャップとを締結するステップをさらに含み、
前記容器本体とキャップを締結するステップは、
(d-1)原料注入が完了した後、多関節ロボットのグリッパが、原料が注入された容器本体をキャップ分離/締結部に遠位させるステップ、
(d-2)多関節ロボットのグリッパが、キャップ保管部にあるキャップをピックアップしてキャップ分離/締結部にある容器本体の上部に着座させた後、容器本体を反時計方向に回転させてキャップを容器本体に締結するステップ、
(d-3)多関節ロボットのグリッパが、キャップが締結された容器を攪拌機の容器固定部材に着座させるステップ、を含む、ことを特徴とする、請求項
8に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売方法。
【請求項13】
前記(e)ステップにおいて、
容器固定部材の空転運動と自転運動の組み合わせにより、容器内部の原料を攪拌させることを特徴とする、請求項
8に記載のパーソナライズ化粧品製造、販売方法。
【国際調査報告】