IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 陳 金柱の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】締結装置及び線状物取付方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 75/38 20060101AFI20240110BHJP
   A43C 11/16 20060101ALI20240110BHJP
   B65H 75/42 20060101ALI20240110BHJP
   A44B 99/00 20100101ALI20240110BHJP
【FI】
B65H75/38 S
A43C11/16
B65H75/42 E
A44B99/00 601Z
A44B99/00 611M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575802
(86)(22)【出願日】2021-07-20
(85)【翻訳文提出日】2022-12-08
(86)【国際出願番号】 CN2021107457
(87)【国際公開番号】W WO2022148002
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】17/144,156
(32)【優先日】2021-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510299178
【氏名又は名称】陳 金柱
【氏名又は名称原語表記】CHEN,Chin-Chu
【住所又は居所原語表記】No.11-1,Lane 188,Gougye Rd.,Zhonghe Village,Longjing District Taichung,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 金柱
【テーマコード(参考)】
3F068
4F050
【Fターム(参考)】
3F068AA14
3F068BA00
3F068CA03
3F068DA03
3F068FA02
3F068GA03
4F050MA28
(57)【要約】
【課題】締結装置、及び、線状物取付方法を提供する。
【解決手段】本発明の締結装置100cは、収容空間を含む筐体と、筐体に取り外し可能に連結される台座と、筐体に位置する係合部250cと、を含むハウジングと、収容空間に収納され、且つ線状物を巻き付けるためのリール300cと、係合部250cに対応する嵌入部540cを含むノブ500cと、収容空間に収納される制動ユニットと、を含む。これにより、締結装置100cの構造配置によって、締結装置100cの組み立てやすさを高めることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状物を締めたり緩めたりするための締結装置であって、
収容空間を含む筐体と、前記筐体に取り外し可能に連結される台座と、前記筐体に位置する係合部と、を含むハウジングと、
前記収容空間に収納され、且つ前記線状物を巻き付けるためのリールと、
前記係合部に対応する嵌入部を含むノブと、
前記収容空間に収納される制動ユニットと、
を含み、
前記ノブが前記ハウジングに対して締め方向に回転される場合、前記制動ユニットは、前記リールを妨げず、前記リールは、前記締め方向に回転して前記線状物を締めることを特徴とする締結装置。
【請求項2】
前記ノブが前記ハウジングに対して緩め方向に回転される場合、前記制動ユニットは、軸方向に沿って第1位置から第2位置に切り替えられ、前記制動ユニットは、前記第1位置にある場合、前記リールと結合して前記リールの前記緩め方向への回転を阻止し、前記第2位置にある場合、前記リールの前記緩め方向への回転を可能にする請求項1に記載の締結装置。
【請求項3】
前記制動ユニットは、
中心穴を含む制動リングと、
前記中心穴内に移動可能に位置する内側リングと、
を含み、
前記ノブが前記ハウジングに対して前記緩め方向に回転される場合、前記内側リングは、前記第1位置から前記第2位置に切り替えられる請求項2に記載の締結装置。
【請求項4】
前記ノブは、下方に突出して前記内側リングのネジ孔に嵌合するスタッドボルトを含み、前記ノブが前記ハウジングに対して前記緩め方向に回転される場合、前記ネジ孔は、前記スタッドボルトによって案内され、前記内側リングが前記第1位置から前記第2位置に切り替えられることを可能にする請求項3に記載の締結装置。
【請求項5】
前記リールは、第1開口、第2開口及び少なくとも1つの傾斜面を含み、前記線状物の第1端は、前記第1開口から前記少なくとも1つの傾斜面に向かって貫通する請求項1に記載の締結装置。
【請求項6】
前記リールは、1つの前記傾斜面を含み、前記線状物は、前記第1端が前記第1開口から前記傾斜面に向かって貫通し、且つ第2端が前記第2開口から前記傾斜面に向かって貫通する請求項5に記載の締結装置。
【請求項7】
前記ノブに挿設され、且つ前記制動ユニットに結合される制御グループと、
を更に含み、
前記制御グループを引き上げ又は押し下げて前記制動ユニットと前記リールとの結合を解除し、前記リールの自由回転を可能にする請求項1に記載の締結装置。
【請求項8】
前記制御グループは、前記制動ユニットに結合される2つのクリップアームを含む請求項7に記載の締結装置。
【請求項9】
前記制御グループは、
前記ノブ上に挿設されるリミット部材と、
前記制動ユニットに位置制限される軸スリーブと、
下から上へ前記軸スリーブを通して前記リミット部材にロック接続されるスクリューと、
を含む請求項7に記載の締結装置。
【請求項10】
前記制御グループは、
前記ノブ内に挿入される制御ロッドと、
前記制動ユニットに位置制限され、且つ前記制御ロッドにロック接続されるスクリューと、
を含む請求項7に記載の締結装置。
【請求項11】
前記制動ユニットは、少なくとも1つのラチェットアームを含み、前記ノブは、少なくとも1つの第1付勢ブロックを含み、前記ノブを緩め方向に回転する場合、前記少なくとも1つの第1付勢ブロックは、前記少なくとも1つのラチェットアームを付勢する請求項1に記載の締結装置。
【請求項12】
ラチェットリングを更に含み、前記筐体は、複数の内歯を含み、前記ラチェットリングは、前記筐体に設けられ、且つ複数の下部斜め歯、複数の上部斜め歯及び複数のラチェットリング歯を含み、各前記下部斜め歯及び各前記上部斜め歯は、前記ラチェットリングの外面に位置し、各前記下部斜め歯は、各前記上部斜め歯の下方に位置して各前記内歯に対応し、且つ各前記ラチェットリング歯は、前記ラチェットリングの内面に位置する請求項1に記載の締結装置。
【請求項13】
線状物を締結装置に連結するための線状物取付方法であって、
筐体と、前記筐体に取り外し可能に連結される台座と、前記筐体に位置する係合部と、を含むハウジングと、前記筐体内に位置するリールと、前記係合部に対応する嵌入部を含むノブと、前記筐体内に位置する制動ユニットと、を含む締結装置を提供する締結装置提供工程と、
前記線状物の第1端及び第2端が前記筐体及び前記リールを通した後、前記筐体に露出させ、前記第1端及び前記第2端を結んでから、前記線状物を前記リールに結合させる線状物取付工程と、
を含むことを特徴とする線状物取付方法。
【請求項14】
前記ハウジングは、2つの線状物通し穴を含み、前記リールは、第1開口及び少なくとも1つの傾斜面を含み、前記線状物は、前記第1端が前記線状物通し穴及び前記第1開口から前記少なくとも1つの傾斜面に向かって貫通する請求項13に記載の線状物取付方法。
【請求項15】
前記リールは、1つの前記傾斜面を含み、前記線状物の前記第1端は、前記線状物通し穴及び前記第1開口から前記傾斜面に向かって貫通した後、前記線状物の前記第2端は、別の前記線状物通し穴及び前記第2開口から前記傾斜面に向かって貫通する請求項14に記載の線状物取付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、締結装置及び線状物取付方法に関し、特に、線状物を締めて物品を締め付けることができる締結装置及び線状物取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
日常生活の中で、紐やベルト等の線状物で物品を縛ることが多く、最も一般的な締結手段は線状物を利用して物品上の穴を行き来し、また結び目で固定し、例えば靴ひもを結ぶこと等である。しかし、このような締結手段は結び目が外力の要因によって緩みやすく、結び目を再び縛らなければならないだけでなく、物品をしっかりと縛ることができないため多くの不便をもたらす。
【0003】
このような問題を解決するために、ある業者は簡単な線状物締結機構を開発しており、それは、筐体と、制動ユニットと、バネと、を含み、筐体に線状物を通すための線状物通し穴があり、線状物がバネと制動ユニットとの間の作用力によって制動ユニットと筐体との間に挟まれて締結効果を達成し、バネを押して制動ユニットの位置を変えることで引っ張って線状物の長さを変えることができる。
しかし、このような線状物締結機構はバネの復帰力によって締結力を提供し、線状物が依然として振動又は外力の要因によって緩みやすく、且つこのような線状物締結機構は線状物を収納する空間がないため、線状物が露出して危険にもなりやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、また、ある業者は線状物を回転しながら締めて固定できる別の留め具を開発しており、それは、線状物を留め具の内部に収容することができ、且つ内部部材の機械力の干渉によって線状物の長さを調整するとともに、締結状態の締め具合を調整することができる。
しかしながら、このような留め具は構造が複雑であり、製造コストを増加させるとともに、組立及びメンテナンスが困難になる問題がある。また、線状物が破断して交換する必要がある場合、(留め具を)分解し、線状物を(交換して)組み立て直す過程も非常に面倒であり、改善する余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によると、線状物を締めたり緩めたりするための締結装置であって、収容空間を含む筐体と、筐体に取り外し可能に連結される台座と、筐体に位置する係合部と、を含むハウジングと、収容空間に収納され、且つ線状物を巻き付けるためのリールと、係合部に対応する嵌入部を含むノブと、収容空間に収納される制動ユニットと、を含み、ノブがハウジングに対して締め方向に回転される場合、制動ユニットは、リールを妨げず、リールは、締め方向に回転して線状物を締める締結装置を提供する。
【0006】
これにより、締結装置の構造配置によって、締結装置の組み立てやすさを高めることができる。
【0007】
前記態様の締結装置によると、ノブがハウジングに対して緩め方向に回転される場合、制動ユニットは、軸方向に沿って第1位置から第2位置に切り替えられることができ、制動ユニットは、第1位置にある場合、リールと結合してリールの緩め方向への回転を阻止し、第2位置にある場合、リールの緩め方向への回転を可能にする。
【0008】
前記態様の締結装置によると、制動ユニットは、中心穴を含んでよい制動リングと、中心穴内に移動可能に位置する内側リングと、を含んでよく、ノブがハウジングに対して緩め方向に回転される場合、内側リングは、第1位置から第2位置に切り替えられる。
【0009】
前記態様の締結装置によると、ノブは、下方に突出して内側リングのネジ孔に嵌合するスタッドボルトを含んでよく、ノブがハウジングに対して緩め方向に回転される場合、ネジ孔は、スタッドボルトによって案内され、内側リングが第1位置から第2位置に切り替えられることを可能にする。
【0010】
前記態様の締結装置によると、リールは、第1開口、第2開口及び少なくとも1つの傾斜面を含んでよく、線状物の第1端は、第1開口から前記少なくとも1つの傾斜面に向かって貫通する。
【0011】
前記態様の締結装置によると、リールは、1つの前記傾斜面を含んでよく、線状物は、第1端が第1開口から傾斜面に向かって貫通し、且つ第2端が第2開口から傾斜面に向かって貫通する。
【0012】
前記態様の締結装置によると、ノブに挿設され、且つ制動ユニットに結合される制御グループを更に含んでよく、制御グループを引き上げる又は押し下げることで制動ユニットとリールとの結合を解除し、リールの自由回転を可能にする。
【0013】
前記態様の締結装置によると、制御グループは、制動ユニットに結合される2つのクリップアームを含んでよい。
【0014】
前記態様の締結装置によると、制御グループは、ノブに挿設されるリミット部材と、制動ユニットに位置制限される軸スリーブと、下から上へ軸スリーブを通してリミット部材にロック接続されるスクリューと、を含んでよい。
【0015】
前記態様の締結装置によると、制御グループは、ノブ内に挿入される制御ロッドと、制動ユニットに位置制限され、且つ制御ロッドにロック接続されるスクリューと、を含んでよい。
【0016】
前記態様の締結装置によると、制動ユニットは、少なくとも1つのラチェットアームを含んでよく、ノブは、少なくとも1つの第1付勢ブロックを含み、ノブを緩め方向に回転する場合、少なくとも1つの第1付勢ブロックは、少なくとも1つのラチェットアームを付勢する。
【0017】
前記態様の締結装置によると、ラチェットリングを更に含んでよく、筐体は、複数の内歯を含み、ラチェットリングは、筐体に設けられ、且つ複数の下部斜め歯、複数の上部斜め歯及び複数のラチェットリング歯を含み、各下部斜め歯及び各上部斜め歯は、ラチェットリングの外面に位置し、各下部斜め歯は、各上部斜め歯の下方に位置して各内歯に対応し、且つ各ラチェットリング歯は、ラチェットリングの内面に位置する。
【0018】
本発明の一態様によると、線状物を締結装置に連結するための線状物取付方法であって、筐体と、筐体に取り外し可能に連結される台座と、筐体に位置する係合部と、を含むハウジングと、筐体内に位置するリールと、係合部に対応する嵌入部を含むノブと、筐体内に位置する制動ユニットと、を含む締結装置を提供する締結装置提供工程と、線状物の第1端及び第2端が筐体及びリールを通した後、筐体から露出させ、第1端及び第2端を結んでから、線状物をリールに結合させる線状物取付工程と、を含む線状物取付方法を提供する。
【0019】
前記態様の線状物取付方法によると、ハウジングは、2つの線状物通し穴を含んでよく、リールは、第1開口及び少なくとも1つの傾斜面を含み、線状物の第1端が線状物通し穴及び第1開口から前記少なくとも1つの傾斜面に向かって貫通する。
【0020】
前記態様の線状物取付方法によると、リールは、1つの前記傾斜面を含んでよく、線状物の第1端は、前記線状物通し穴及び第1開口から傾斜面に向かって貫通した後、線状物の第2端は、別の線状物通し穴及び第2開口から傾斜面に向かって貫通する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施例による締結装置を示す斜視図である。
図2図1の第1実施例の締結装置を示す分解図である。
図3図1の第1実施例の締結装置を示す別の分解図である。
図4図1の第1実施例の締結装置を示す一部上面図である。
図5図4の第1実施例の締結装置の切断線5-5に沿った側面断面図である。
図6】本発明の第2実施例による締結装置を示す側面断面図である。
図7】本発明の第3実施例による締結装置を示す分解図である。
図8図7の第3実施例の締結装置を示す別の分解図である。
図9図7の第3実施例の締結装置が線状物に結合される一部側面断面図である。
図10】本発明の第4実施例による締結装置を示す分解図である。
図11図10の第4実施例の締結装置を示す別の分解図である。
図12図10の第4実施例の締結装置を示す側面断面図である。
図13】本発明の第5実施例による締結装置を示す分解図である。
図14図13の第5実施例の締結装置を示す別の分解図である。
図15図13の第5実施例の締結装置を示す側面断面図である。
図16】本発明の第6実施例による締結装置を示す分解図である。
図17図16の第6実施例の締結装置を示す側面断面図である。
図18】本発明の第7実施例による締結装置を示す分解図である。
図19図18の第7実施例の締結装置を示す別の分解図である。
図20図18の第7実施例の締結装置を示す側面断面図である。
図21】本発明の第8実施例による締結装置を示す分解図である。
図22図21の第8実施例の締結装置を示す側面断面図である。
図23】本発明の第9実施例による締結装置を示す分解図である。
図24図23の第9実施例の締結装置を示す別の分解図である。
図25図23の第9実施例の締結装置を示す側面断面図である。
図26】本発明の第10実施例による締結装置を示す側面断面図である。
図27】本発明の第11実施例による締結装置を示す側面断面図である。
図28】本発明の第12実施例による締結装置を示す側面断面図である。
図29】本発明の第13実施例による締結装置を示す分解図である。
図30図29の第13実施例の締結装置が線状物に結合される一部上面図である。
図31図29の第13実施例の締結装置を示す側面断面図である。
図32】本発明の第14実施例による締結装置を示す側面断面図である。
図33】本発明の第15実施例による締結装置を示す側面断面図である。
図34】本発明の第16実施例による締結装置を示す分解図である。
図35図34の第16実施例の締結装置を示す側面断面図である。
図36】本発明の第17実施例による線状物取付方法を示すブロックフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。明確に説明するために、実務上の多くの詳細を以下の記述で一括して説明する。しかしながら、これらの実務上の詳細は、本発明を限定するためのものではないことを閲覧者が理解すべきである。即ち、本発明の一部の実施例において、これらの実務上の詳細は必要なものではない。また、図面を簡略化するために、いくつかの既存の慣用的な構造及び要素は、図面において簡単且つ模式的な方法で示され、且つ重複する要素は、同じ番号又は類似する番号で表される場合がある。
【0023】
なお、本明細書における第1、第2、第3等の用語は、異なる要素又は成分を説明するためのものに過ぎず、要素/成分自体を限定しない。そのため、第1要素/成分は、第2要素/成分に変更されてもよい。且つ本明細書における要素/成分/機構/モジュールの組み合わせは、この分野における一般に公知、従来又は既存の組み合わせではなく、要素/成分/機構/モジュール自体が従来技術であるか否かに基づいて、その組み合わせ関係は当業者によって容易に完成されるか否かを判定することができない。
【0024】
<第1実施例>
本発明の第1実施例による締結装置100cを示す斜視図である図1図1の第1実施例の締結装置100cを示す分解図である図2図1の第1実施例の締結装置100cを示す別の分解図である図3図1の第1実施例の締結装置100cを示す一部上面図である図4図4の第1実施例の締結装置100cの切断線5-5に沿った側面断面図である図5を参照されたい。図4ではノブ500cを省略し、ノブ500cの第1付勢ブロック520c及び第2付勢ブロック530cを破線で示す。締結装置100cは、線状物(図1から図5に図示せず)を締めたり緩めたりするために用いられ、締結装置100cは、ハウジング200cと、リール300cと、ノブ500cと、制動ユニット400cと、を含む。
【0025】
ハウジング200cは、筐体260cと、台座270cと、係合部250cと、を含む。筐体260cは、収容空間210cを含み、台座270cは、筐体260cに取り外し可能に連結され、係合部250cは、筐体260cに位置する。リール300cは、収容空間210cに収納され、且つ線状物を巻き付けるために用いられる。ノブ500cは、係合部250cに対応する嵌入部540cを含む。制動ユニット400cは、収容空間210cに収納される。
【0026】
これにより、締結装置100cの構造配置によって、締結装置100cの組み立てやすさを高めることができる。
【0027】
筐体260cは、環状で収容空間210cを形成することができ、且つ内歯230c、2つの線状物通し穴220c及び3つの嵌合突起261c、262c、263cを更に含んでもよい。内歯230cは、収容空間210cに向かい合い、2つの線状物通し穴220cは、収容空間210cと連通し、係合部250cは、筐体260cの本体から外向きに環状に突出し、3つの嵌合突起261c、262c、263cは、係合部250cの下方に位置し、且つ外向きに径方向に突出する。台座270cは、台座270cと筐体260cとを組み合わせるように、3つの嵌合突起261c、262c、263cとそれぞれ嵌合する3つの穴271c、272c、273cを更に含んでもよい。また、台座270cには、嵌合突起263cを案内するために穴273cの上方に位置する案内溝274cが設けられることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0028】
ノブ500cは、ボス510c、3つの第1付勢ブロック520c及び3つの第2付勢ブロック530cを更に含んでもよく、ボス510c、3つの第1付勢ブロック520c及び3つの第2付勢ブロック530cは、いずれもノブ500cの内部上面から下に突出し、ボス510cは、中間部に位置し、3つの第1付勢ブロック520c及び3つの第2付勢ブロック530cは、ボス510cの周りに交互に配置される。
【0029】
制動ユニット400cは、制動リング410c及び内側リング450cを含み、制動リング410cは、中心穴412c及び複数の伝動歯411cを含み、内側リング450cは、中心穴412c内に移動可能に位置し、且つ挿入穴452c及び複数の凸歯451cを含み、挿入穴452cは、ボス510cを挿入して嵌合するために用いられ、凸歯451cは、伝動歯411c及びリール300cの咬合歯330cに対応して噛合せられる。
【0030】
制動ユニット400cは、制動リング410cから外向きに延伸する3つの第1ラチェットアーム430c及び3つの第2ラチェットアーム440cを更に含んでもよく、3つの第1ラチェットアーム430c及び3つの第2ラチェットアーム440cは、いずれも内歯230cに対応し、図4に示すように、ノブ500cが第1方向A3に向かって回転する場合、各第1付勢ブロック520cは、リール300cが第1方向A3に向かって回転して線状物を無段階に締めることを可能にするように、各第1ラチェットアーム430cを付勢することができ、逆に、ノブ500cが第2方向A4に向かって回転する場合、各第2付勢ブロック530cは、リール300cが第2方向A4に向かって回転して線状物を無段階に緩めることを可能にするように、各第2ラチェットアーム440cを付勢することができる。他の実施例では、ノブを第1方向に回転して線状物を緩めることができ、ノブを第2方向に回転して線状物を締めることができるように変更してもよいが、以上の開示内容に限定されない。
【0031】
<第2実施例>
本発明の第2実施例による締結装置100dを示す側面断面図である図6を参照されたい。締結装置100dは、ハウジング200dと、リール300dと、制動ユニット(図6に図示せず)と、ノブ500dと、を含む。詳細には、締結装置100dは、ハウジング200dと、リール300dと、制動ユニットと、ノブ500dとからなり、且つ締結装置100dの構造は、図1から図5の第1実施例の締結装置100cと類似し、且つ制動ユニットも制動リング410d及び内側リング450dを含み、その違いは、制動リング410dとノブ500dの構造の詳細がわずかに異なるだけであり、ここでは重複する説明を省略する。
【0032】
<第3実施例>
本発明の第3実施例による締結装置100eを示す分解図である図7図7の第3実施例の締結装置100eを示す別の分解図である図8図7の第3実施例の締結装置100eが線状物T1に結合される一部側面断面図である図9を参照されたい。図9では、台座270eを省略する。締結装置100eは、ハウジング200eと、リール300eと、制動ユニット400eと、ノブ500eと、ラチェットリング800eと、バネ700eと、を含んでよい。
【0033】
ハウジング200eは、筐体260e及び台座270eを含み、筐体260eは、2つの線状物通し穴220e及び3つの嵌合突起261e、262e、263eを含み、台座270eは、連続したリング壁274e及び3つの穴271e、272e、273eを更に含んでもよく、3つの嵌合突起261e、262e、263eは、台座270eを筐体260eに嵌合させるために、3つの穴271e、272e、273eに嵌合するために用いられる。
【0034】
リール300eは、円盤構造で、第1開口321eと、第2開口(図示せず)と、傾斜面316eと、底部穴315eと、を含んでよく、第1開口321e、第2開口は、底部穴315eと連通する。線状物T1の第1端及び第2端は、それぞれ第1開口321e及び第2開口を通してリール300eと結合することができ、且つ線状物T1は、リール300eの軸心柱に巻き付けられる。詳細には、線状物T1は、第1端が第1開口321eから傾斜面316eに向かって貫通してから底部穴315eを通して下部開口240eに露出でき、第2端が第2開口を通して傾斜面316eに向かって貫通してから底部穴315eを通して下部開口240eに露出でき、使用者が結ぶことができ、このようにして、線状物T1を第1開口321e及び第2開口から脱離できないようにすることができ、その後、台座270eを筐体260eに組み立てればよい。
【0035】
ノブ500eは、回転カバー530e及び内部ディスク510eを含んでよく、内部ディスク510eは、回転カバー530eに結合される。制動ユニット400eは、ノブ500e及びリール300eに結合され、ラチェットリング800eは、筐体260eに設けられ、バネ700eは、ラチェットリング800e上に位置し且つ内部ディスク510eに套設される。
【0036】
より詳細には、ラチェットリング800eは、複数の下部斜め歯810eと、複数の上部斜め歯820eと、複数のラチェットリング歯830eと、を含み、下部斜め歯810e及び上部斜め歯820eは、いずれもラチェットリング800eの外面に位置し、下部斜め歯810eは、内歯230eに対応するために上部斜め歯820eの下方に位置し、且つラチェットリング歯830eは、ラチェットリング800eの内面に位置する。
【0037】
制動ユニット400eは、ラチェットリング800e内に位置し、且つ制動リング410eと、内側リング450eと、複数の係合歯460eと、3つのラチェットアーム470eと、を含む。内側リング450eは、制動リング410e内に位置し、制動リング410eに対して軸方向に沿って変位でき、且つネジ孔451eを含む。係合歯460eは、内側リング450e上に位置し、且つ咬合歯330eに分離可能に噛合せられることができ、3つのラチェットアーム470eは、制動リング410e上に設けられ、且つラチェットリング歯830eに対応する。
【0038】
ノブ500eは、回転カバー530eの内壁に位置し、且つ上部斜め歯820eに対応する案内傾斜ブロック520eを更に含んでもよく、内部ディスク510eは、スタッドボルト511e及び係合アーム512eを更に含んでもよく、スタッドボルト511eは、ネジ孔451eに対応して螺合し、係合アーム512eは、制動リング410eの係合突起411eに選択的に結合される。
【0039】
この構造配置によって、回転カバー530eが締め方向に回転する場合、ラチェットアーム470eとラチェットリング歯830eは繰り返し分離し、リール300eが線状物T1を締めることを可能にする。逆に、回転カバー530eが押圧されずに緩め方向に回転する場合、内側リング450eは、スタッドボルト511eによって駆動されて制動リング410eに対して上昇でき、この場合、内側リング450eは、咬合歯330eから分離し、リール300eは、拘束されずに自由に回転して線状物T1を緩めることができる。回転カバー530eは、緩め方向に回転するとともに押圧されると、上部斜め歯820eは、案内傾斜ブロック520eによって案内され、ラチェットリング800eを上向きにして下部斜め歯810eを内歯230eから分離させ、更に線状物T1を段階的に緩める。
【0040】
また、ノブ500eは、ハウジング200eの係合部250eに対応する嵌入部540eを含んでよく、その詳細は、図1から図5の第1実施例の嵌入部540c及び係合部250cと同じであり、ここでは重複する説明を省略する。
【0041】
<第4実施例>
本発明の第4実施例による締結装置100fを示す分解図である図10図10の第4実施例の締結装置100fを示す別の分解図である図11図10の第4実施例の締結装置100fを示す側面断面図である図12を参照されたい。締結装置100fは、ハウジング200fと、リール300fと、ノブ500fと、ラチェットリング800fと、バネ700fと、を含んでよく、ハウジング200fは、筐体260f及び台座270fを含む。
【0042】
ノブ500fがハウジング200fに対して締め方向に回転される場合、ラチェットリング800fは繰り返し上へ移動して内歯230fから分離し、リール300fは締め方向に回転して線状物を締めることができる。ノブ500fが押され且つハウジング200fに対して緩め方向に回転される場合、リール300fは、線状物を段階的に緩めるように緩め方向に回転することを可能にする。これにより、ラチェットリング800fは、第4実施例において制動ユニットとしてリール300fを阻止又は緩めることができることが分かった。
【0043】
<第5実施例>
本発明の第5実施例による締結装置100gを示す分解図である図13図13の第5実施例の締結装置100gを示す別の分解図である図14図13の第5実施例の締結装置100gを示す側面断面図である図15を参照されたい。締結装置100gは、ハウジング200gと、リール300gと、制動ユニット400gと、ノブ500gと、ラチェットリング800gと、を含み、ハウジング200gは、筐体260g及び台座270gを含む。
【0044】
制動ユニット400gは、制動リング410g及び内側リング450gを含み、内側リング450gは、制動リング410g内に移動可能に設けられる。ノブ500gは、複数の頂部歯520g及びスタッドボルト510gを含み、スタッドボルト510gは、内側リング450gのネジ孔451gに螺合される。ラチェットリング800gは、3つの第1アーム810gと、3つの第2アーム820gと、複数のラチェットリング歯830gと、を含む。第1アームは、筐体260gの内歯230gに対応し、第2アーム820gは、同時に内歯230g及び頂部歯520gに対応する。制動ユニット400gのラチェットアーム470gは、ラチェットリング歯830gに選択可能に噛合せられる。
【0045】
ノブ500gが締め方向に付勢される場合、ノブ500gが締め方向に回転することを可能にするように、第2アーム820gと頂部歯520gが分離し、このようにして、制動リング410gがノブ500gによって駆動されて、ラチェットアーム470gとラチェットリング歯830gとを分離させる。
【0046】
ノブ500gが緩め方向に付勢される場合、内側リング450gは、スタッドボルト510g及びネジ孔451gの構造の影響を受けて上昇し、且つリール300gから分離する。
【0047】
<第6実施例>
本発明の第6実施例による締結装置100hを示す分解図である図16図16の第6実施例の締結装置100hを示す側面断面図である図17を参照されたい。締結装置100hは、ハウジング200hと、リール300hと、制動ユニット400hと、制御グループ900hと、ノブ500hと、バネ700hと、を含み、ハウジング200hは、筐体260h及び台座270hを含む。
【0048】
リール300hは、ノブ500hに結合され、且つ複数の第1ラチェット歯310hを含み、リール300h及び制動ユニット400hは、いずれも筐体260h内に位置する。
【0049】
制動ユニット400hは、リール300hの下方に位置し、且つ第1ラチェット歯310hに選択可能に噛合せられる複数の第2ラチェット歯410hを含む。制御グループ900hは、ノブ500hに移動可能に挿設され、バネ700hは、筐体260hの底面と制動ユニット400hとの間に当接される。
【0050】
制御グループ900hが締め位置にある場合、位置決め突起911hは、ノブ500hの位置制限部515hの上方に位置し、バネ700hは、圧縮されず、この場合、第2ラチェット歯410hと第1ラチェット歯310hは、緩め方向に噛合せられる。制御グループ900hが押下されて緩め位置に変位する場合、位置決め突起911hは、位置制限部515hの下方に位置し、バネ700hは、圧縮され、この場合、制動ユニット400hとリール300hは、分離して、第2ラチェット歯410hと第1ラチェット歯310hとが完全に分離することを可能にする。
【0051】
<第7実施例>
本発明の第7実施例による締結装置100iを示す分解図である図18図18の第7実施例の締結装置100iを示す別の分解図である図19図18の第7実施例の締結装置100iを示す側面断面図である図20を参照されたい。締結装置100iは、ハウジング200iと、リール300iと、制動ユニット400iと、制御グループ900iと、ノブ500iと、バネ700iと、を含み、ハウジング200iは、筐体260i及び台座270iを含む。
【0052】
制御グループ900iは、制御ロッド910i及びスクリュー920iを含み、制御ロッド910iは、ノブ500i内に挿入され、スクリュー920iは、制動ユニット400iに位置制限され、且つ制御ロッド910iにロック接続される。制動ユニット400iは、複数の第2歯410i及び複数の第1ラチェット歯420iを含んでよく、第2歯410iは、リール300iの第1歯310iに噛合せられ、第1ラチェット歯420iは、筐体260iの第2ラチェット歯261iに選択的に噛合せられる。
【0053】
制御グループ900iが締め位置にある場合、位置決め突起911iは、ノブ500iの位置制限部の下方に位置し、バネ700iは、圧縮されず、この場合、制動ユニット400iは、下方位置にあり、リール300iは、締め方向への回転が可能であるが、緩め方向への回転ができない。制御グループ900iが引き上げられて緩め位置に変位する場合、位置決め突起911iは、位置制限部の上方に位置し、バネ700iは、圧縮され、この場合、制動ユニット400iは、上昇し、第1ラチェット歯420iと第2ラチェット歯261iは分離してリール300iが完全に緩められることを可能にする。
【0054】
<第8実施例>
本発明の第8実施例による締結装置100jを示す分解図である図21図21の第8実施例の締結装置100jを示す側面断面図である図22を参照されたい。締結装置100jは、ハウジング200jと、リール300jと、制動ユニット400jと、制御グループ900jと、ノブ500jと、を含み、ハウジング200jは、筐体260j及び台座270jを含む。
【0055】
制御グループ900jは、制御ロッド910j及びスクリュー920jを含み、制御グループ900jが引き上げられる時に、制動ユニット400jは、上昇し、且つ内歯230jから完全に分離される。
【0056】
<第9実施例>
本発明の第9実施例による締結装置100kを示す分解図である図23図23の第9実施例の締結装置100kを示す別の分解図である図24図23の第9実施例の締結装置100kを示す側面断面図である図25を参照されたい。締結装置100kは、ハウジング200kと、リール300kと、制動ユニット400kと、制御グループ900kと、ノブ500kと、を含み、ハウジング200kは、筐体260k及び台座270kを含む。
【0057】
ノブ500kは、ノブ500kの外頂面に位置する2つの案内突起510kを含んでよい。制御グループ900kは、ノブ500kに挿設され、且つ2つの案内突起510kにそれぞれ対応する2つのトラック溝910kを含んでよく、各案内突起510kは、螺旋状で高点及び低点を有し、トラック溝910kの形状は、案内突起510kに対応する。
【0058】
ハウジング200kは、筐体260kに位置する筐体ラチェットアーム280kを含み、制動ユニット400kは、筐体ラチェットアーム280kに対応する複数の側歯410kを含む。制御グループ900kは、制動ユニット400kに2つのクリップアーム920kで結合される。制御グループ900kがノブ500kに対して高い位置まで上昇する場合、制動ユニット400kは、線状物を完全に緩めることができるように連動して上昇する。
【0059】
<第10実施例>
本発明の第10実施例による締結装置100lを示す側面断面図である図26を参照されたい。締結装置100lは、ハウジング200lと、リール300lと、制動ユニット400lと、制御グループ900lと、ノブ500lと、を含む。
【0060】
制御グループ900lは、リミット部材910l、スクリュー920l及びスリーブ930lを含んでよく、リミット部材910lは、ノブ500l上に挿設され、スリーブ930lは、下から上へ制動ユニット400lを通し、且つ制動ユニット400lに位置制限され、スクリュー920lは、上から下へリミット部材910lを通してスリーブ930lにロック接続される。制御グループ900lが引き上げられる時に、制動ユニット400lは、連動して上昇する。また、リミット部材910lは、位置決め突起を含んでよく、それは図20の第8実施例の位置決め突起911hと類似するが、本発明はこれに限定されない。
【0061】
<第11実施例>
本発明の第11実施例による締結装置100mを示す側面断面図である図27を参照されたい。締結装置100mは、図26の第10実施例の締結装置100lと類似し、且つハウジング200mと、リール300mと、制動ユニット400mと、制御グループ900mと、ノブ500mと、を含むが、制動ユニット400mと制御グループ900mは、制動ユニット4001と制御グループ9001と異なる。
【0062】
詳細には、制御グループ900mは、リミット部材910mと、スクリュー920mと、軸スリーブ930mと、を含んでよく、リミット部材910mは、ノブ500m上に挿設され、軸スリーブ930mは、制動ユニット400mに位置制限され、スクリュー920mは、下から上へ軸スリーブ930mを通してリミット部材910mにロック接続される。制動ユニット400mは、制動リング410m及び内側リング450mを含み、制御グループ900mが引き上げられる時に、内側リング450mは、連動して上昇する。なお、リミット部材910mは、位置決め突起を含んでよく、それは図20の第8実施例の位置決め突起911hと類似するが、本発明はこれに限定されない。
【0063】
<第12実施例>
本発明の第12実施例による締結装置100nを示す側面断面図である図28を参照されたい。締結装置100nは、ハウジング200nと、リール300nと、制動ユニット400nと、ノブ500nと、を含む。
【0064】
制動ユニット400nは、制動リング410n及び内側リング450nを含み、ノブ500nは、内側リング450nに嵌合するスタッドボルト510nを含む。ノブ500nが緩め方向に回転する場合、内側リング450nは、上昇してリール300nから分離することができる。
【0065】
<第13実施例>
本発明の第13実施例による締結装置100pを示す分解図である図29図29の第13実施例の締結装置100pが線状物T1に結合される一部上面図である図30図29の第13実施例の締結装置100pを示す側面断面図である図31を参照されたい。締結装置100pは、ハウジング200pと、リール300nと、制動ユニット400pと、ノブ500pと、制御グループ900pと、を含み、ハウジング200pは、筐体260p及び台座270pを含む。
【0066】
制御グループ900pは、制動ユニット400pに結合される2つのクリップアーム920pを含み、制御グループ900pを引き上げると、制動ユニット400pが上昇することができる。
【0067】
筐体260pは、3つの線状物通し穴220pを含んでよく、且つリール300pは、第1開口321p、第2開口322p及び第3開口323pを含んでよい。線状物T1を結合する場合、リール300pの第1開口321p、第2開口322p及び第3開口323pをそれぞれ3つの線状物通し穴220pに一対一で位置合わせ、線状物T1を通すことができる。詳細には、線状物T1の第1端が1番目の線状物通し穴220p及び第1開口321pを通した後、第3開口323p及び3番目の線状物通し穴220pから出し、そして線状物T1の第2端が2番目の線状物通し穴220p及び第2開口322pを通した後、第3開口323p及び3番目の線状物通し穴220pから出し、リール300pに結合するように、結び付けることができる。
【0068】
<第14実施例>
本発明の第14実施例による締結装置100qを示す側面断面図である図32を参照されたい。締結装置100qは、ハウジング(図32に図示せず)と、リール300qと、制動ユニット400qと、ノブ500qと、制御グループ900qと、を含む。
【0069】
締結装置100qは、図27の第11実施例の締結装置100mと類似するが、制動ユニット400qは、筐体260qの内歯230qに噛合せられる複数のラチェットアーム470qを含み、他の詳細について、ここでは重複する説明を省略する。
【0070】
<第15実施例>
本発明の第15実施例による締結装置100rを示す側面断面図である図33を参照されたい。締結装置100rは、ハウジング(図33に図示せず)と、リール300rと、制動ユニット400rと、ノブ500rと、を含む。締結装置100rは、図28の第12実施例の締結装置100nと類似するが、制動ユニット400rは、筐体260rの内歯230rに噛合せられる複数のラチェットアーム470rを含み、他の詳細について、ここでは重複する説明を省略する。
【0071】
<第16実施例>
本発明の第16実施例による締結装置100sを示す分解図である図34図34の第16実施例の締結装置100sを示す側面断面図である図35を参照されたい。締結装置100sは、ハウジング200sと、リール300sと、制動ユニット400sと、ノブ500sと、を含み、ハウジング200sは、筐体260s及び台座270sを含む。
【0072】
制動ユニット400sは、制動リング410s及び内側リング450sを含む。内側リング450sは、制動リング410sの中心穴内に位置し、且つ3つの案内部430sは、内側リング450sから外向きに径方向に延伸する。ノブ500sは、案内部430sに対応する螺旋トラック530sを含んでよい。これにより、ノブ500sが回転される場合、内側リング450sは、上昇して、制動ユニット400sとリール300sとを分離させることができる。
【0073】
上記実施例から分かるように、制動ユニットは、1ピース部材であってもよく、又は制動リング及び内側リングを含む2ピース部材であってもよく、且つ制動ユニットは、2ピース部材である場合、その1つは、上昇することができる。ラチェットアームが制動ユニットに位置する場合、対応する歯は、筐体に位置してもよく、又は、ラチェットアームが筐体に位置する場合、対応する歯は、制動ユニットに位置してもよい。ノブと筐体は嵌合により組み合わせられてよく、ノブと筐体が組み合わせられる場合、筐体、制動ユニット、ノブ及びリールは、位置制限されて組み合わせられることができ、この場合、台座が筐体のみと直接組み合わせられるため、台座と筐体が分離しても他の要素の組立に影響を及ぼさない。
【0074】
<第17実施例>
本発明の第17実施例による線状物取付方法100を示すブロックフローチャート図36及び図7から図9を共に参照されたい。線状物取付方法100は、線状物T1を締結装置100eに連結するために用いられることができ、線状物取付方法100は、締結装置提供工程S01及び線状物取付工程S02を含む。
【0075】
締結装置提供工程S01では、締結装置100eを提供し、締結装置100eは、ハウジング200eと、リール300eと、ノブ500eと、制動ユニット400eと、を含み、ハウジング200eは、筐体260eと、台座270eと、係合部250eと、を含み、台座270eは、筐体260eに取り外し可能に連結され、係合部250eは、筐体260eに位置し、ノブ500eは、係合部250eに対応する嵌入部540eを含み、リール300e及び制動ユニット400eは、筐体260e内に位置する。
【0076】
線状物取付工程S02では、線状物T1の第1端及び第2端が筐体260e及びリール300eを通した後、筐体260eに露出し、第1端及び第2端を結んでから、線状物T1をリール300eに結合させる。
【0077】
ハウジング200eは、2つの線状物通し穴220eを含んでよく、リール300eは、第1開口321e及び少なくとも1つの傾斜面316eを含み、線状物T1の第1端は、線状物通し穴220e及び第1開口321eから前記少なくとも1つの傾斜面361eに向かって貫通する。図9に示すように、前記少なくとも1つの傾斜面316eは1つであるため、線状物T1の第1端は、前記線状物通し穴220e及び第1開口321eから傾斜面316eに向かって貫通した後、線状物T1の第2端は、他の線状物通し穴220e及び第2開口から傾斜面316eに向かって貫通することもできる。
【0078】
最後に、線状物T1がリール300eに結合された後、台座270eを筐体260eに連結することができ、組立を完成させることができる。
【0079】
本発明は、実施例で上記のように開示されたが、それらは本発明を限定するものではなく、当業者は、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができ、したがって本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって定義されるものに準ずるものとする。
【符号の説明】
【0080】
100 線状物取付方法
100c、100d、100e、100f、100g、100h、100i、100j、100k、100l、100m、100n、100p、100q、100r、100s 締結装置
200c、200d、200e、200f、200g、200h、200i、200j、200k、200l、200m、200n、200p、200s ハウジング
210c 収容空間
220c、220e、220p 線状物通し穴
230c、230e、230f、230g、230j、230q、230r 内歯
240e 下部開口
250c、250e 係合部
260c、260e、260f、260g、260h、260i、260j、260k、260p、260q、260r、260s 筐体
261c、262c、263c、261e、262e、263e 嵌合突起
270c、270e、270f、270g、270h、270i、270j、270k、270p、270s 台座
271c、272c、273c、271e、272e、273e 穴
274c 案内溝
274e 連続したリング壁
280k 筐体ラチェットアーム
300c、300d、300e、300f、300g、300h、300i、300j、300k、300l、300m、300n、300p、300q、300r、300s リール
310h 第1ラチェット歯
310i 第1歯
315e 底部穴
316e 傾斜面
321e、321p 第1開口
322p 第2開口
323p 第3開口
330c、330e 咬合歯
400c、400e、400g、400h、400i、400j、400k、400l、400m、400n、400p、400q、400r、400s 制動ユニット
410c、410d、410e、410g、410m、410n、410s 制動リング
410h、261i 第2ラチェット歯
410i 第2歯
410k 側歯
411c 伝動歯
411e 係合突起
412c 中心穴
420i 第1ラチェット歯
430c 第1ラチェットアーム
430s 案内部
440c 第2ラチェットアーム
450c、450d、450e、450g、450m、450n、450s 内側リング
451c 凸歯
451e、451g ネジ孔
452c 挿入穴
460e 係合歯
470e、470g、470q、470r ラチェットアーム
500c、500d、500e、500f、500g、500h、500i、500j、500k、500l、500m、500n、500p、500q、500r、500s ノブ
510c ボス
510e 内部ディスク
510g、510n、511e スタッドボルト
510k 案内突起
512e 係合アーム
515h 位置制限部
520c 第1付勢ブロック
520e 案内傾斜ブロック
520g 頂部歯
530c 第2付勢ブロック
530e 回転カバー
530s 螺旋トラック
540c、540e 嵌入部
700e、700f、700h、700i バネ
800e、800f、800g ラチェットリング
810e 下部斜め歯
810g 第1アーム
820e 上部斜め歯
820g 第2アーム
830e、830g ラチェットリング歯
900h、900i、900j、900k、900l、900m、900p、900q 制御グループ
910i、910j 制御ロッド
910k トラック溝
910l、910m リミット部材
911h、911i 位置決め突起
920i、920j、920l、920m スクリュー
920k、920p クリップアーム
930l スリーブ
930m 軸スリーブ
A3 第1方向
A4 第2方向
S01 締結装置提供工程
S02 線状物取付工程
T1 線状物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
【手続補正書】
【提出日】2024-01-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
<第13実施例>
本発明の第13実施例による締結装置100pを示す分解図である図29図29の第13実施例の締結装置100pが線状物T1に結合される一部上面図である図30図29の第13実施例の締結装置100pを示す側面断面図である図31を参照されたい。締結装置100pは、ハウジング200pと、リール300と、制動ユニット400pと、ノブ500pと、制御グループ900pと、を含み、ハウジング200pは、筐体260p及び台座270pを含む。
【国際調査報告】