(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】アップリンク送信のための方法およびその装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20240110BHJP
H04W 72/54 20230101ALI20240110BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240110BHJP
H04W 72/56 20230101ALI20240110BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20240110BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240110BHJP
H04W 4/20 20180101ALI20240110BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W72/54 110
H04W72/0446
H04W72/56
H04W72/21
H04W28/04 110
H04W4/20 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023520190
(86)(22)【出願日】2021-01-05
(85)【翻訳文提出日】2023-05-31
(86)【国際出願番号】 CN2021070318
(87)【国際公開番号】W WO2022147653
(87)【国際公開日】2022-07-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドン,フェイ
(72)【発明者】
【氏名】フアン,ホー
(72)【発明者】
【氏名】ニウ,リー
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067GG06
5K067HH28
(57)【要約】
ワイヤレス端末における使用のためのワイヤレス通信方法が開示される。本方法は、第1のUL送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗しフラグが設定されているとき、第2のアップリンク(UL)送信を実行することであって、第1のUL送信の第1のUL持続時間が、第2のUL送信の第2のUL持続時間にオーバーラップする、ことを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス端末における使用のためのワイヤレス通信方法であって、前記方法が、
第1のアップリンク(UL)送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗しフラグが設定されているとき、第2のUL送信を実行することを含み、
前記第1のUL送信の第1のUL持続時間が、前記第2のUL送信の第2のUL持続時間にオーバーラップする、ワイヤレス通信方法。
【請求項2】
前記第2のUL送信が、送信されることについて、前記第1のUL送信によって非優先とされた、請求項1に記載のワイヤレス通信方法。
【請求項3】
前記第2のUL送信を、複数のUL送信から決定することであって、前記複数のUL送信の各々が、前記第1のUL持続時間にオーバーラップするUL持続時間を持つ、ことをさらに含み、
前記第2のUL送信が、前記複数のUL送信の中における優先UL送信であるか、または前記第2のUL送信が、前記複数のUL送信からランダムに選択される、請求項1または2に記載のワイヤレス通信方法。
【請求項4】
前記第1のUL送信、前記第2のUL送信、および前記複数のUL送信の、各々が、ULグラントまたはスケジューリングリクエスト送信のための物理UL共有チャネル送信のうちの1つである、請求項1~3のいずれかに記載のワイヤレス通信方法。
【請求項5】
前記フラグが、非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗するときに、前記非優先UL送信のためのハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)動作を実行することに関連付けられる、請求項1~4のいずれかに記載のワイヤレス通信方法。
【請求項6】
前記フラグが、セルグループごとに、サービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定される、請求項1~5のいずれかに記載のワイヤレス通信方法。
【請求項7】
前記第2のUL送信が、
ハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)エンティティに、前記第1のUL送信の第1のULグラントと、前記第2のUL送信の第2のULグラントと、前記第1のULグラントおよび前記第2のULグラントのHARQ情報とを送信することによって実行される、請求項1~6のいずれかに記載のワイヤレス通信方法。
【請求項8】
前記第1のULグラントが、設定グラントおよび動的グラントのうちの一方であり、前記第2のULグラントが、前記設定グラントおよび前記動的グラントのうちの他方である、請求項7に記載のワイヤレス通信方法。
【請求項9】
スケジューリングリクエスト送信が前記第1のUL送信または前記第2のUL送信のうちの少なくとも一方にオーバーラップするとき、前記スケジューリングリクエスト送信を実行するように、物理層に命令することをさらに含む、請求項7のいずれかに記載のワイヤレス通信方法。
【請求項10】
ワイヤレス・ネットワーク・ノードにおける使用のためのワイヤレス通信方法であって、前記方法が、
非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗するとき、前記非優先UL送信のためのハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)動作を実行することに、関連付けられたフラグを、ワイヤレス端末に対して設定することを含む、ワイヤレス通信方法。
【請求項11】
前記フラグが、セルグループごとに、サービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定される、請求項10に記載のワイヤレス通信方法。
【請求項12】
ワイヤレス端末における使用のためのワイヤレス通信であって、前記方法が、
小データ送信(SDT)のSDTメッセージを再送信するために設定アップリンク(UL)グラントを使用することに関連付けられるという条件が満たされると判定することと、
前記設定ULグラントを使用することによって前記SDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに再送信することと、を含む、ワイヤレス通信。
【請求項13】
前記SDTメッセージが、
前記SDTを始動することの無線リソース制御メッセージ、または
前記SDTのデータメッセージ
のうちの、少なくとも1つを含む、請求項12に記載のワイヤレス通信方法。
【請求項14】
前記SDTメッセージを送信するために前記設定グラントを使用することに関連付けられた前記条件が、
前記SDTメッセージが、前記設定グラントを使用することによって送信されており、前記ワイヤレス端末の識別子でスケジュールされた動的グラントを使用することによって送信されていない、
第1のタイマが満了する前に、前記SDTメッセージに対応する肯定メッセージが受信されない、
前記SDTメッセージに対応する否定メッセージが受信される、
時間の持続時間が終了するときに、前記SDTメッセージに対応する肯定メッセージが受信されない、
前記第1のタイマが停止し、かつ第2のタイマが動いており、前記SDTメッセージを送信することのハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)プロセス識別(ID)が使用されるときに前記第2のタイマが開始する、または
カウンタが、送信もしくは再送信のための最大試行回数に達しない、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項12または13に記載のワイヤレス通信方法。
【請求項15】
前記第1のタイマが、設定ULグラントごとに設定され、対応する前記設定ULグラントのHARQプロセスIDに関連付けられる、請求項14に記載のワイヤレス通信方法。
【請求項16】
HARQプロセスに関連付けられた前記第1のタイマが、前記HARQプロセスに関連付けられた前記設定ULグラントを使用することによって前記SDTメッセージが送信されるとき、開始する、請求項14または15に記載のワイヤレス通信方法。
【請求項17】
HARQプロセスに関連付けられた前記第1のタイマが、前記HARQプロセスに関連付けられた前記SDTメッセージ送信に応答する前記肯定メッセージまたは前記否定メッセージを前記ワイヤレス端末が受信するとき、停止する、請求項14~16のいずれかに記載のワイヤレス通信方法。
【請求項18】
前記肯定メッセージが、
前記SDTメッセージ送信に応答する前記肯定メッセージを指示するダウンリンクフィードバック情報、または
動的ULグラントを使用することによって新しいSDTメッセージを送ることの、同じHARQプロセスIDを指示する、ダウンリンク制御情報、のうちの少なくとも1つを含む、請求項14~17のいずれかに記載のワイヤレス通信方法。
【請求項19】
前記否定メッセージが、前記SDTメッセージ送信に応答する前記否定メッセージを指示するダウンリンクフィードバック情報を含む、請求項14~18のいずれかに記載のワイヤレス通信方法。
【請求項20】
前記カウンタが、設定ULグラントごとに設定され、および/またはHARQプロセスIDに関連付けられる、請求項14~19のいずれかに記載のワイヤレス通信方法。
【請求項21】
HARQプロセスに関連付けられた前記カウンタが、
前記HARQプロセスに関連付けられた前記設定ULグラントを使用することによって前記SDTメッセージ送信を実行するたびに、
前記HARQプロセスに関連付けられた前記第1のタイマが満了するたびに、
前記HARQプロセスに関連付けられた前記SDTメッセージ送信の前記設定ULグラントを受信するたびに、または
前記HARQプロセスの否定メッセージを受信するたびに、
のうちの少なくとも1つで、1だけ増加させられる、請求項14~20のいずれかに記載のワイヤレス通信。
【請求項22】
HARQプロセスに関連付けられた前記カウンタが、前記ワイヤレス端末が、
非アクティブ状態へ解放することの、無線リソース制御(RRC)解放メッセージを受信すること、
前記HARQプロセスを有する前記設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージを前記ワイヤレス・ネットワーク・ノードに初めて送信すること、
前記SDTメッセージの前記HARQプロセスに対応する前記肯定メッセージもしくは前記否定メッセージを受信すること、または
前記SDTメッセージの前記HARQプロセスに関連付けられたUL送信をスケジューリングするためのダウンリンク制御チャネルを受信すること、
のうちの少なくとも1つを実行するとき、リセットされる、請求項14~21のいずれかに記載のワイヤレス通信。
【請求項23】
前記カウンタは前記最大試行回数に達し、さらに、
ランダム・アクセス・チャネル・ベースの小データ送信を実行すること、
ランダムアクセス手順を実行すること、
RRC層に失敗理由を通知すること、または
アイドル状態に入ること、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項14~22のいずれかに記載のワイヤレス通信方法。
【請求項24】
前記SDTメッセージの前記再送信および前記SDTメッセージの最初の送信が、同じHARQプロセスIDを持つ、請求項12~23のいずれかに記載のワイヤレス通信。
【請求項25】
第1のUL送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗しフラグが設定されているとき、第2のアップリンク(UL)送信を実行するように構成された、通信ユニットを備え、
前記第1のUL送信の第1のUL持続時間が、前記第2のUL送信の第2のUL持続時間にオーバーラップする、ワイヤレス端末。
【請求項26】
請求項2~9のいずれか1項に記載のワイヤレス通信方法を実行するように構成されたプロセッサをさらに備える、請求項25に記載のワイヤレス端末。
【請求項27】
ワイヤレス・ネットワーク・ノードであって、
通信ユニットと、
非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のリッスン・ビフォア・トーク手順の失敗以降に、前記非優先UL送信のためのハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)動作を実行することに、関連付けられたフラグを、前記通信ユニットを介してワイヤレス端末に対して設定するように構成されたプロセッサと、を備える、ワイヤレス・ネットワーク・ノード。
【請求項28】
前記プロセッサが、請求項11に記載のワイヤレス通信方法を実行するようにさらに構成された、請求項27に記載のワイヤレス・ネットワーク・ノード。
【請求項29】
ワイヤレス端末であって、
SDTの小データ送信メッセージを再送信するために設定アップリンク(UL)グラントを使用することに関連付けられたイベントが発生すると判定するように構成されたプロセッサと、
前記設定ULグラントを使用することによって前記SDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに再送信するように構成された通信ユニットと、
を備える、ワイヤレス端末。
【請求項30】
請求項13~24のいずれか1項に記載のワイヤレス通信方法を実行するように構成されたプロセッサをさらに備える、請求項29に記載のワイヤレス端末。
【請求項31】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品に記憶されたコンピュータ可読プログラム媒体コードを備え、前記コードが、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに請求項1~23のいずれか1項に記載のワイヤレス通信方法を実施させる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この文書は、一般にワイヤレス通信、特に5G New Radio通信のワイヤレス通信を対象とする。
【背景技術】
【0002】
環境からの非理想的な影響に起因して、端末(例えば、ユーザ機器(user equipment:UE)およびワイヤレス・ネットワーク・ノード)間のデータ送信は失敗したり、または端末は受信データを正しくデコードできなかったりする可能性がある。そのような条件下では、端末は、異常な送信に関連するデータを再送信することを要求され得る。再送信の方式は、ワイヤレス通信において常に重要なトピックである。
【0003】
この文書は、アップリンク送信のための方法、システム、および装置に関し、特に、アップリンク送信を再送信するための方法、システム、および装置に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、ワイヤレス端末における使用のためのワイヤレス通信方法に関する。方法は、
第1のUL送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗しフラグが設定されているとき、第2のアップリンク(uplink:UL)送信を実行することを含み、
第1のUL送信の第1のUL持続時間は、第2のUL送信の第2のUL持続時間にオーバーラップする。
【0005】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、第2のUL送信は、送信されることについて、第1のUL送信によって非優先とされている。
【0006】
好ましくは、方法は、第2のUL送信を、複数のUL送信から決定することであって、複数のUL送信の各々が、第1のUL持続時間にオーバーラップするUL持続時間を持つ、ことをさらに含み、第2のUL送信は、複数のUL送信の中における優先UL送信であるか、または第2のUL送信は、複数のUL送信からランダムに選択される。
【0007】
好ましくは、第1のUL送信、第2のUL送信、および複数のUL送信の、各々は、ULグラントまたはスケジューリングリクエスト送信のための、物理UL共有チャネル送信のうちの1つである。
【0008】
好ましくは、フラグは、非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗するときに、非優先UL送信のためのハイブリッド自動反復リクエスト(hybrid automatic repeat request:HARQ)動作を実行することに関連付けられる。
【0009】
好ましくは、フラグは、セルグループごとに、サービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定される。
【0010】
好ましくは、第2のUL送信は、
ハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)エンティティに、第1のUL送信の第1のULグラントと、第2のUL送信の第2のULグラントと、第1のULグラントおよび第2のULグラントのHARQ情報とを送信することによって実行される。
【0011】
好ましくは、第1のULグラントは、設定ULグラントおよび動的グラントのうちの一方であり、第2のULグラントは、設定ULグラントおよび動的グラントのうちの他方である。
【0012】
好ましくは、方法は、スケジューリングリクエスト送信が第1のUL送信または第2のUL送信のうちの少なくとも一方にオーバーラップするとき、スケジューリングリクエスト送信を実行するように、物理層に命令することをさらに含む。
【0013】
本開示は、ワイヤレス・ネットワーク・ノードにおける使用のためのワイヤレス通信方法に関する。方法は、
非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗するとき、非優先UL送信のためのハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)動作を実行することに、関連付けられたフラグを、ワイヤレス端末に対して設定することを含む。
【0014】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、フラグは、セルグループごとに、サービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定される。
【0015】
本開示は、ワイヤレス端末における使用のためのワイヤレス通信方法に関する。方法は、
SDTの小データ送信(small data transmission:SDT)メッセージを再送信するために設定アップリンク(UL)グラントを使用することに関連付けられた条件が満たされると判定することと、
設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに再送信することと、を含む。
【0016】
好ましくは、SDTが含むことは、以下の特徴のうちの少なくとも1つによって特性付けられる。
【0017】
100バイトのパケットサイズ、
5秒~30分もしくは1時間のレイテンシ、または
毎分、および月々までの頻度。
【0018】
好ましくは、SDTは、3GPP(登録商標) TR 25.705 V13.0.0に従って定義される。
【0019】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、SDTメッセージは、以下の少なくとも1つを含む。
【0020】
SDTを始動することの無線リソース制御メッセージ、または
SDTのデータメッセージ。
【0021】
好ましくは、SDTメッセージを送信するために設定ULグラントを使用することに関連付けられた条件は、以下の少なくとも1つを含む。
【0022】
SDTメッセージは、設定ULグラントを使用することによって送信されており、ワイヤレス端末の識別子でスケジュールされた動的グラントを使用することによって送信されていない、
第1のタイマが満了する前に、SDTメッセージに対応する肯定メッセージが受信されない、
SDTメッセージに対応する否定メッセージが受信される、
時間の持続時間が終了するときに、SDTメッセージに対応するACKが受信されない、
第1のタイマが停止し、かつ第2のタイマが動いており、SDTメッセージを送信することのハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)識別(identification:ID)が使用されるときに、第2のタイマが開始する、または
カウンタが、送信もしくは再送信のための最大試行回数に達しない。
【0023】
好ましくは、第1のタイマは、設定ULグラントごとに設定され、対応する設定ULグラントのHARQプロセスIDに関連付けられる。
【0024】
好ましくは、HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマは、HARQプロセスに関連付けられた設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージが送信されるとき、開始する。
【0025】
好ましくは、HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマは、HARQプロセスに関連付けられたSDTメッセージ送信に応答する肯定メッセージまたは否定メッセージをワイヤレス端末が受信するとき、停止する。
【0026】
好ましくは、(HARQプロセスを有する設定ULグラントに応答する)肯定メッセージは、以下の少なくとも1つを含む。
【0027】
SDTメッセージ送信に応答する肯定メッセージを指示するダウンリンクフィードバック情報、または
動的ULグラントを使用することによって新しいSDTメッセージを送ることの、同じHARQプロセスID(すなわち、設定ULグラントのHARQプロセスのID)を指示する、ダウンリンク制御情報。
【0028】
好ましくは、否定メッセージは、SDTメッセージ送信に応答する否定メッセージを指示するダウンリンクフィードバック情報を含む。
【0029】
好ましくは、カウンタは、設定ULグラントごとに設定され、および/またはHARQプロセスIDに関連付けられる。
【0030】
好ましくは、HARQプロセスに関連付けられたカウンタは、
HARQプロセスを有する設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージ送信を実行するたびに、
HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマが満了するたびに、
HARQプロセスに関連付けられたSDTメッセージ送信の設定ULグラントを受信するたびに、または
HARQプロセスの(例えば、それに応答する)否定メッセージを受信するたびに、のうちの少なくとも1つで、1だけ増加させられる。
【0031】
好ましくは、HARQプロセスに関連付けられたカウンタは、ワイヤレス端末が、以下の少なくとも1つを実行するとき、リセットされる。
【0032】
非アクティブ状態へ解放することの、無線リソース制御(radio resource control:RRC)解放メッセージを受信すること、
HARQプロセスに関連付けられた設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに初めて送信すること、
SDTメッセージのHARQプロセスに対応する肯定メッセージもしくは否定メッセージを受信すること、または
SDTメッセージのHARQプロセスに関連付けられたUL送信をスケジューリングするためのダウンリンク制御チャネルを受信すること。
【0033】
好ましくは、カウンタは最大試行回数に達し、方法は、以下の少なくとも1つをさらに含む。
【0034】
ランダム・アクセス・チャネル・ベースの小データ送信を実行すること、
ランダムアクセス手順を実行すること、
無線リソース制御(RRC)層に失敗理由を通知すること、または
アイドル状態に入ること。
【0035】
好ましくは、SDTメッセージの再送信およびSDTメッセージの最初の送信は、同じHARQプロセスIDを持つ。
【0036】
本開示は、ワイヤレス端末に関する。ワイヤレス端末は、
第1のUL送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗しフラグが設定されているとき、第2のアップリンク(UL)送信を実行するように構成された、通信ユニットを備え、
第1のUL送信の第1のUL持続時間は、第2のUL送信の第2のUL持続時間にオーバーラップする。
【0037】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、ワイヤレス端末は、上述のワイヤレス通信方法のいずれかを実行するように構成されたプロセッサをさらに備える。
【0038】
本開示は、ワイヤレス・ネットワーク・ノードに関する。ワイヤレス・ネットワーク・ノードは、
通信ユニットと、
非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のリッスン・ビフォア・トーク手順の失敗以降に、非優先UL送信のためのハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)動作を実行することに、関連付けられたフラグを、通信ユニットを介してワイヤレス端末に対して設定するように構成されたプロセッサと、を備える。
【0039】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、プロセッサは、上述のワイヤレス通信方法のいずれかを実行するようにさらに構成される。
【0040】
本開示は、ワイヤレス端末に関する。ワイヤレス端末は、
プロセッサであって、SDTの小データ送信メッセージを再送信するために設定アップリンク(UL)グラントを使用することに関連付けられた条件が満たされると判定するように構成された、プロセッサと、
通信ユニットであって、
設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに再送信するように構成された、通信ユニットと、を備える。
【0041】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、プロセッサは、上述のワイヤレス通信方法のいずれかを実行するようにさらに構成される。
【0042】
本開示は、コンピュータプログラム製品であって、当該コンピュータプログラム製品に記憶されたコンピュータ可読プログラム媒体コードを備え、コードが、プロセッサによって実行されるとき、プロセッサに前述の方法のいずれか1つに記載のワイヤレス通信方法を実施させる、コンピュータプログラム製品に関する。
【0043】
本明細書に開示される例示的な実施形態は、添付の図面と併せ考えるとき以下の説明を参照することによって容易に明らかになる、特徴を提供することを対象とする。様々な実施形態に一致して、例示的なシステム、方法、装置、およびコンピュータプログラム製品が、本明細書に開示される。しかしながらこれら実施形態は、例としてかつ限定としてではなく提示されることが理解され、開示される実施形態に対する様々な修正は、本開示の範囲内に留まりながら行われることができることが本開示を読む当業者に明らかであろう。
【0044】
したがって、本開示は、本明細書において説明および例解した、例示的な実施形態および用途に限定されない。追加的に、本明細書に開示される方法におけるステップの特定の順序および/または階層は、単なる例示的なアプローチである。設計の好みに基づいて、開示される方法またはプロセスのステップの特定の順序または階層は、本開示の範囲内に留まりながら再配置されることができる。したがって、本明細書に開示される方法および技術は、見本の順序で様々なステップまたは作用を提示し、本開示は、別段明記しない限り、提示される特定の順序または階層に限定されないことを、当業者は理解するであろう。
【0045】
上記および他の態様ならびにそれらの実装は、図面、説明、および特許請求の範囲においてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】本開示の実施形態による自律送信の概略図である。
【
図2】本開示の実施形態による固定フレーム期間の概略図である。
【
図3】本開示の実施形態による衝突の概略図である。
【
図4】本開示の実施形態による、設定グラントベースの小データ送信の概略図である。
【
図5】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図6】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図7】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図8】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図9】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図10】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図11】本開示の実施形態によるワイヤレス端末の概略図の例である。
【
図12】本開示の実施形態によるワイヤレス・ネットワーク・ノードの概略図の例である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
実施形態1:
新しい無線産業のモノのインターネット(new radio industrial internet of thing:NRI-IoT)では、自律送信は、メディアアクセス制御(media access control:MAC)パケット・データ・ユニット(packet data unit:PDU)の喪失を回避するという目的のために非優先グラントに対して導入される。現在、自律送信は、同じ設定グラント(configured grant:CG)の設定、および同じハイブリッド自動反復リクエスト(hybrid automatic repeat request:HARQ)プロセス識別(identification:ID)を有するCG機会のみを使用し得、それの先行設定グラントは、非優先とされる。HARQプロセスIDは、1つの設定グラントから連続するCG機会に対して順次に発生するためである。MAC DUSの自律送信は、遅延され得る。
図1は、本開示の実施形態による自律送信の概略図を示す。
図8では、5つの異なるHARQ ID H1~H5を有するMAC PDUは、5つの連続するCG機会でそれぞれ送信され、あらゆる2つの連続するCG機会の間の期間は、CG期間と呼ばれる。自律送信は、同じHARQ IDを有するCG機会を使用するから、ユーザ機器(UE)は、
図1に示すように5つのCG期間のレイテンシで自律送信を実行する。自律送信のこのような長いレイテンシは、遅延問題を引き起こし得る。
【0048】
実施形態では、設定グラント送信は、送信のための関連するリソースがNWによって事前設定される、送信タイプであり得る。実施形態では、動的グラント送信は、送信のための関連するリソースがNWからのダウンリンク制御指示によって指示される、送信タイプであり得る。
【0049】
本手順では、設定グラントは、設定ULグラントに等しくなり得る。
実施形態では、超高信頼の低レイテンシ通信(ultra-reliable low-latency communication:URLLC)送信のための自律送信のレイテンシを軽減するという目的のために、自律送信は、先行送信で使用される設定グラントのものとは異なるHARQプロセスIDを有する、設定グラントを使用し得る。
【0050】
実施形態では、異なるHARQプロセスIDを有する設定グラントを使用することを介して実行される、自律送信または再送信は、以下のイベントのうちの少なくとも1つが発生するときに実行され得る。
【0051】
(1)HARQプロセスIDについての先行設定グラント送信は、失敗する。失敗ケースは、以下のケースのうちの少なくとも1つを含む。
【0052】
-設定グラントは、非優先とされ、この設定グラントについてのMAC PDUは、生成されており、かつUEのCS-RNTIと共に再送信されない。
【0053】
-LBT失敗。
-否定メッセージ(non-acknowledge message:NACK)は、受信される
-タイマ(例えば、cg-RetransmissiontTimer)は満了し、肯定メッセージ(acknowledge message:ACK)は受信されない。
【0054】
-タイマ(例えば、cg-RetransmissiontTimer)は満了し、別のタイマ(例えば、ConfiguredGrantTimer)はまだ動いている。
【0055】
(2)CG UL制御情報(CG UL control information:CG-UCI)は、この設定グラントについて設定されていない。例えば、
-1つの設定グラントの設定において、または設定グラントが設定される1つのサービングセルにおいて、情報要素として設定されることができる、1つの有効化フラグXによってCG-UCIは指示され得る。
【0056】
-CG-UCIは、以下の内容のうちの少なくとも1つを含み得る。(1)対応するPUSCH送信についてのHARQプロセスID(2)新しいデータ指示。
【0057】
(3)失敗設定グラントについてのMAC PDUのサイズは、来たるべき設定グラントのサイズにマッチするか、またはそれよりも小さい。
【0058】
実施形態では、自律送信または再送信が、異なるHARQプロセスIDを有する設定グラントを使用するとき、HARQ動作は、変更を必要とし得る。
【0059】
オプション1:失敗設定グラント送信のHARQバッファから、自律送信または再送信のHARQバッファのためのMAC PDUを導出する。新しい設定グラントにまだスコープがある場合、多重化および組立てエンティティからデータを導出する。
【0060】
オプション2:後続のUL送信についての先行失敗設定グラントのMAC PDUを含めるために多重化および組立てエンティティを指示し、多重化および組立てエンティティから新しい設定グラントについてのMAC PDUを取得する。
【0061】
実施形態では、2つ以上のUL送信が、リソース内で互いとオーバーラップするとき、これらのUL送信のうちの1つについての、1つのULグラントは、ある一定の規則(すなわち、論理チャネル(logic channel:LCH)優先度ベースの規則)を使用することによって優先されるものとし、残りのUL送信の、他のULグラントは、非優先とされるものとする。ULグラントを優先しおよび/または非優先とするプロセスは、LCHベースの優先度付けと呼ばれ得る。優先ULグラントは、HARQ動作において処理される。
【0062】
上記によれば、少なくとも1つの以下の実施形態1-1~1-3は、UEにおいて使用され得る。
【0063】
実施形態1-1:
ステップ1:1つの設定グラントが受信され、ステップ2に進む。
【0064】
ステップ2:非優先とされる先行設定グラントが、あるかどうか、対応するMAC PDUが、生成され、かつCS-RNTIでアドレス指定されたULグラントを使用することによって送信されないかどうか、生成されたMAC PDUのサイズが、受信された設定グラントのサイズとマッチするかまたはそれよりも小さいかどうか、およびフラグXが、非優先設定グラントについて設定されていないかどうかを判定し、そうである場合、ステップ3aまたはステップ3bに進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0065】
ステップ3a:先行非優先設定グラントのHARQバッファからMAC PDUを導出し(すなわち、上記のオプション1)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければステップ4に進む。
【0066】
ステップ3b:後続のUL送信についての先行失敗設定グラントのMAC PDUを含めるために多重化および組立てエンティティを指示し、多重化および組立てエンティティから受信された設定グラントについてのMAC PDUを再び取得し(すなわち、上記のオプション2)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければステップ4に進む。
【0067】
ステップ4:リンク制御プロトコル(link control protocol:LCP)手順に基づいて、多重化および組立てエンティティからデータを導出する。ステップ5に進む。
【0068】
ステップ5:受信された設定グラントのHARQプロセスに、新しい送信を生成するように命令する。
【0069】
実施形態1-2:
ステップ1:1つの設定グラントが受信され、ステップ2に進む。
【0070】
ステップ2:先行設定グラントのリッスン・ビフォア・トーク(listen before talk:LBT)手順が、失敗するかどうか、対応するMAC PDUが、CS-RNTIでアドレス指定されたULグラントを使用することによって送信されるかどうか、生成されたMAC PDUのサイズが、受信された設定グラントのサイズとマッチするかまたはそれよりも小さいかどうか、およびフラグXが、設定グラントであって、そのLBT手順が失敗する設定グラントについて設定されるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ3aまたは3bに進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0071】
ステップ3a:先行非優先設定グラントのHARQバッファからMAC PDUを導出し(すなわち、上記のオプション1)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければステップ4に進む。
【0072】
ステップ3b:後続のUL送信についての先行失敗設定グラントのMAC PDUを含めるために多重化および組立てエンティティを指示し、多重化および組立てエンティティから受信された設定グラントについてのMAC PDUを再び取得し(すなわち、上記のオプション2)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければステップ4に進む。
【0073】
ステップ4:LCP手順に基づいて、多重化および組立てエンティティからMAC PDUを導出する。ステップ5に進む。
【0074】
ステップ5:受信された設定グラントのHARQプロセスに、新しい送信を生成するように命令する。
【0075】
実施形態1-3
ステップ1:1つの設定グラントが受信され、ステップ2に進む。
【0076】
ステップ2:先行設定グラントのHARQプロセスについてNACKが受信されるかどうかまたはタイマが満了する前に先行設定グラントのHARQプロセスについてACK/NACKが受信されなかったかどうか、対応するMAC PDUがCS-RNTIでアドレス指定されたULグラントを使用することによって送信されていないかどうか、および失敗設定グラントについてのMAC PDUのサイズが受信された設定グラントのサイズより小さいかそれに等しいかどうかを判定する。そうである場合、ステップ3aまたは3bに進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0077】
ステップ3a:先行非優先設定グラントのHARQバッファからMAC PDUを導出し(すなわち、上記のオプション1)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければステップ4に進む。
【0078】
ステップ3b:後続のUL送信についての先行失敗設定グラントのMAC PDUを含めるために多重化および組立てエンティティを指示し、多重化および組立てエンティティから受信された設定グラントについてのMAC PDUを再び取得する。(すなわち、上記のオプション2)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0079】
ステップ4:LCP手順に基づいて、多重化および組立てエンティティからMAC PDUを導出する。ステップ5に進む。
【0080】
ステップ5:受信された設定グラントのHARQプロセスに、新しい送信を生成するように命令する。
【0081】
実施形態2:
共有スペクトルチャネル上のURLLC送信の場合、セミ・パーシステント・チャネル・アクセス手順では、固定フレーム期間(fixed frame period:FFP)は、ネットワーク(network:NW)に対して設定され、かつUEに対して設定されるかもしれず、FFPは、チャネル占有時間(channel occupation time:COT)の期間、およびアイドル期間と合成される。COT期間は、UEまたはNW(例えば、gNB)のどちらかによって始動され得、NWによって始動されたCOTは、UEに対して共有しおよびその逆であることができる。
図2は、本開示の実施形態によるFFPの概略図を示す。
図2では、FFP-gは、gNBのFFPであり、FFP-uは、UEのFFPである。FFP-gおよびFFP-gの各々は、COT期間およびアイドル期間からなる。FFP-uおよびFFP-gの持続時間は、異なる。加えて、FFP-gの開始点と対応するFFP-uとの間にオフセットがある。
【0082】
実施形態では、共有スペクトルチャネル上のURLLC送信のためのULグラント処理は、以下のプロセスとして更新される。
【0083】
ULグラントがダウンリンク制御情報(downlink control information:DCI)または無線リソース制御(radio resource control:RRC)層から受信される(すなわち、設定グラント)=>優先度取扱い手順=>対応するMAC PDUを生成し、生成されたMAC PDUを、優先ULグラントの対応するHARQプロセスIDのHARQバッファに転送すること=>MAC PDUの送信を実行するように下位層(すなわち、物理(physical:PHY)層)に命令すること=>リッスン・ビフォア・トーク(LBT)手順がPHY層において実行される。
【0084】
実施形態では、優先度取扱い手順は、リソース2つ以上のUL送信が互いと衝突する場合にどのUL送信が優先されるかを判定することである。
【0085】
実施形態では、LBT手順は、現実の送信が実行される前に、チャネルの状態(すなわち、アイドルであるかまたはビジーであるか)を評価するために使用される。LBT手順は、チャネルアクセス手順の種類であることができる。
【0086】
共有スペクトルチャネル上の物理UL共有チャネル(physical UL shared channel:PUSCH)送信については、UEは、LBT手順を実行する前に、PUSCH送信のための優先グラントを決定するための優先度取扱い手順を終了しなければならない。しかしながら、UEがCOTを始動した場合、UEに関連付けられたFFPの境界におけるUL送信は、来たるべきFFPが占有されることができるか否かを、関連するLBT結果が判定するので、非常に重要である。LBT手順および優先度取扱い手順を考察することは、それぞれPHY層およびメディアアクセス制御(MAC)層によって、取り扱うことができる。優先度取扱い手順のせいで、UEが来たるべきCOTを逃すことを、回避するという目的のために、優先度取扱い手順は、改善する必要があり得る。
【0087】
実施形態では、重要なUL送信は、フレームベース機器(frame-based equipment:FBE)の場合においてUEに関連付けられた各FFP期間の境界において開始するUL送信を指す。重要なUL送信は、以下のオプションのうちの少なくとも1つによって識別され得る。
【0088】
オプション1:この設定グラントの設定のための、UL送信が、重要なUL送信であることを指示するために、1つの情報要素CG-BoundaryTransmissionは、1つの設定グラントの設定において、設定される。
【0089】
オプション2:対応するUL送信が、重要なUL送信であることを指示するために、1つの情報要素BoundaryTransmissionIndicatorは、ダウンリンク制御情報(DCI)において指示される。
【0090】
オプション3:SR送信のためのPUCCHリソース。
実施形態では、重要なUL送信については、以下の原理のうちの少なくとも1つが適用され得る。
【0091】
-重要なUL送信は、重要な送信以外のUL送信によって非優先とされることができない。
【0092】
-重要なUL送信は、スキップされることができない。
以下の実施形態2-1および2-2は、UEにおいて使用され得る。
【0093】
実施形態2-1
ステップ0:MACエンティティが、LCHベースの優先度付けで設定される場合、1つのULグラントが、受信される。
【0094】
ステップ0a:このULグラントが上位層(すなわち、設定グラント)からであるか、または下位層(すなわち、PHY層からの動的グラント)からであるかを、判定する。ULグラントが設定グラントである場合、ステップ1aに進み、ULグラントが動的グラントである場合、ステップ1bに進む。
【0095】
ステップ1a:この設定グラントが情報要素CG-BoundaryTransmissionで設定されるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ3に進む
ステップ1b:動的グラントが、受信されたDCI(例えば、情報要素BoundaryTransmissionIndicator)に従って境界送信であるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ3に進む。
【0096】
ステップ2:受信されたULグラントよりも優先度が高い、情報要素CG-BoundaryTransmissionで設定される、別の設定グラントのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、受信されたULグラントよりも優先度が高い、境界送信としてDCIから指示される、別の動的グラントのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、および受信されたULグラントよりも優先度が高い、UE始動されたCOTの境界における、スケジューリングリクエスト(scheduling request:SR)送信があるかどうか、を判定し、そうである場合、ステップ5に進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0097】
ステップ3:情報要素CG-BoundaryTransmissionで設定される、設定グラントのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、境界送信としてDCIから指示される、動的グラントのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、受信されたULグラントよりも優先度が高い、別の設定グラントのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、受信されたULグラントよりも優先度が高い、動的グラントの、他のオーバーラップするPUSCH持続時間がないかどうか、および受信されたULグラントよりも優先度が高い、UE始動されたCOTの境界における、SR送信があるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ5に進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0098】
ステップ4:受信されたULグラントを優先ULグラントとみなし、他のオーバーラップするULグラントを、もしあれば非優先ULグラントとみなし、他のオーバーラップするSR送信を、もしあれば非優先SR送信とみなす
ステップ5:受信されたULグラントを非優先ULグラントとみなす。
【0099】
実施形態2-2
ステップ1:ULグラントが、受信されたDCIに従って、境界送信に対応する、1つの動的グラントであるかどうか、またはULグラントが、IE CG-BoundaryTransmissionに従って、境界送信に対応する、1つの設定グラントであるかどうかを、判定し、そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、プロセスは終わる。
【0100】
ステップ2:境界送信のためのこのULグラントは、いかなるときにもスキップされることができない。
【0101】
実施形態3:
実施形態では、衝突は、重要な送信を伴わずに複数のULグラントのあいだで発生し得る。このような条件下では、優先ULグラント(すなわち、優先UL送信)についてのLBT手順が、失敗する場合、優先ULグラントについてのUL送信は、実行されることができない。さらにその上、非優先ULグラントについての他のUL送信も、実行されることができない。
図3は、本開示の実施形態による衝突の概略図を示す。
図3では、PUSCH送信#1は、PUSCH送信#2よりも高い優先度を持つ。この実施形態では、PUSCH送信#1は、LBT失敗をこうむる(すなわち、対応するLBT手順が失敗する)。結果として、送信は、実行されることができず、リソースは、無駄にされる。
【0102】
実施形態では、LBT手順失敗に起因するリソースの無駄を回避するための、MACベースの方法が提案される。この実施形態では、UEは、優先ULグラントのLBT手順が失敗するときに、他の非優先ULグラントをMACエンティティに処理させる機能を、サポートし得る。
【0103】
実施形態では、優先ULグラントのLBT手順が失敗するときに、非優先ULグラントを再処理する機能かどうかを、指示するための特徴フラグが導入される。例えば、NWは、優先ULグラントのLBT手順が失敗するときに、非優先ULグラントを再処理する機能を開くように、UEに命令するために、UEに対して、この特徴フラグを設定し(例えば、特徴フラグを「1」にセットし)得る。この特徴フラグは、PriorityHandlingOnSharedSpectrumChannelと命名され得る。実施形態では、特徴フラグは、つぎの粒度で定義され得る。
【0104】
-セルグループごとに
-サービングセルまたは帯域幅部分(bandwidth part:BWP)ごとに
MACベースの方法を実現するために、UEは、以下の実施形態3-1および/または3-2におけるプロセスを実行し得る。
【0105】
実施形態3-1:
ステップ1:優先ULグラントについてのLBT失敗指示が下位層(すなわち、物理層)から受信されるかどうか、同じBWP内に非優先ULグラントについてのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、および特徴フラグが設定されているかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ3に進む。
【0106】
ステップ2:非優先ULグラントであって、そのPUSCH持続時間が、LBT失敗指示に対応する優先ULグラントのものにオーバーラップする、非優先ULグラントのなかから、別の優先ULグラントを決定し、決定された優先ULグラントについてのHARQ動作を処理する。
【0107】
ステップ2については、実施形態では、MAC PDUまたはULグラントの優先度付けは、LCHの優先度レベルに基づいて決定されることができ、ここで、そこからのデータは、このULグラントについてのMAC PDUを作り上げている(すなわち、LCHベースの優先度付け)。
【0108】
実施形態3-2:
ステップ1:優先ULグラントについてのLBT失敗指示が下位層から受信されるかどうか、同じBWP内に非優先ULグラントについての他のオーバーラップするPUSCH持続時間があり、特徴フラグが設定されているかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ3に進む。
【0109】
ステップ2:HARQ動作を実行するために、非優先ULグラントであって、そのPUSCH持続時間が優先ULグラントのものにオーバーラップする非優先ULグラントから、利用可能なULグラントをランダムに決定する。
【0110】
実施形態では、LBT手順失敗に起因するリソースの無駄を回避するための、PHYベースの方法が提案される。この実施形態では、数個のULグラントを受信するとき、それらは互いと競合し得、MACエンティティは、競合するすべてのULグラントについてMAC PDUを生成し、MAC PDUおよびULグラントをPHY層に送る。PHY層は、それを、各MAC PDUの、LBT手順結果と優先度クラスとの組合せとみなすことによって、送信を実施する。
【0111】
実施形態では、すべての受信されたULグラントのMAC PDUを生成することに関連付けられた特徴フラグ(例えば、フラグPriorityHandlingOnSharedSpectrumChannel)、それらが互いと競合し得ることが、導入される。この特徴フラグは、つぎの粒度で定義され得る。
【0112】
-セルグループごとに
-サービングセルまたはBWPごとに
実施形態では、この特徴フラグが(例えば、ビット「1」に)セットされているとき、UEは、ULグラントおよび/またはSR送信からの2つ以上の(すなわち、1つを超える)UL送信が互いと衝突する場合、各ULグラントおよび/またはスケジューリングリクエスト(SR)送信についてすべてのMAC PDUを生成し、MAC PDUおよび対応するULグラントを送るか、または下位層(すなわち、PHY層)に対してSR送信を命令する。より具体的には、特徴フラグが設定されている(例えば、セットされている)とき、UEは、以下の少なくとも1つを選び得る。
【0113】
-設定ULグラントが動的ULグラントと衝突する(例えば、設定ULグラントのPUSCH持続時間が動的ULグラントのPUSCH持続時間にオーバーラップする)場合、UEは、設定ULグラントと動的ULグラントの両方についてのHARQ情報およびULグラントをHARQエンティティに送達する、
-ULグラントのPUSCH送信がSR送信と衝突する場合、UEは、HARQ情報およびULグラントを、ULグラントについてのHARQエンティティに送達し、UEは、SR送信を生成するように下位層に命令する、または
-LCHベースの優先度付けが設定される場合、UEは、受信した各ULグラントを優先ULグラントとして扱い得る。代替として、またはそれに加えて、UEは、各アップリンクグラントについてのLCHベースの優先度レベルを、下位層に送り得る。
【0114】
2つ以上のMAC PDUが下位層に送られる場合、UEに自律(再)送信を実行させるという目的のために、MACエンティティは、どのMAC PDUが送信されたか、およびどのMAC PDUが送信されなかったかを把握するものとする。
【0115】
実施形態では、MACエンティティがすべてのULグラントについてMAC PDUを生成し、それらが互いと衝突し、それらを下位層に送るとき、下位層は、自律(再)送信性能を維持するという目的のために、これらMAC PDUの送信の結果をMACエンティティに送り得る。
【0116】
例えば、PUSCH持続時間が互いとオーバーラップする数個のULグラントについて、PHY層が上位層(すなわち、MAC層)から複数のMAC PDUを受信するとき、PHY層は、各ULグラントの優先度クラスに基づいて、どのMAC PDUが送信されるかを判定する。送信されない他のMAC PDUについて、PHY層は、MAC PDU送信の結果について上位層に通知する。
【0117】
PHY層からの送信結果に従って、MACエンティティは、設定グラントに関連付けられた送信されていないMAC PDUについての、自律(再)送信を実行する能力があり、設定グラントは、自律送信フラグで設定される。
【0118】
以下の実施形態3-3および3-4は、UEにおいて使用される。
実施形態3-3:
ステップ0:1つ以上のULグラントが下位層(すなわち、PHY層からの動的グラント)または上位層(すなわち、RRC層からの設定グラント)から受信され、ステップ1に進む。
【0119】
ステップ1:ULグラントが受信される、1つのサービングセルについて、UEがフラグPriorityHandlingOnSharedSpectrumChannelで設定されているかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ5に進む。
【0120】
ステップ2:UEがLCHベースの優先度付けで設定されるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ3に進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0121】
ステップ3:このサービングセル上の受信された各ULグラント(すなわち、設定ULグラントと動的グラントの両方を含む)は、優先グラントとみなされる。ステップ4に進む。
【0122】
ステップ4:ULグラントについての関連するPUSCH持続時間が他のUL送信にオーバーラップするか否かにかかわらず、受信された各ULグラントについて、HARQ情報およびULグラントをHARQエンティティに転送する。
【0123】
ステップ5:関連するPUSCH持続時間が一時セルRNTI(temporary cell RNTI:TC-RNTI)、セルRNTI(cell RNTI:C-RNTI)、設定されたスケジューリングRNTI(configured scheduling RNTI:CS-RNTI)でまたはランダムアクセス応答(random access response:RAR)からアドレス指定された動的グラントのPUSCH持続時間にオーバーラップしない場合、HARQ情報およびULグラントを設定グラントについてのHARQエンティティに転送する。
【0124】
実施形態3-4:
ステップ0:トリガされるスケジューリングリクエスト(SR)を決定し、このSRについて設定されるPUCCHリソースがあり、ステップ1に進む。
【0125】
ステップ1:PUCCH持続時間がULグラントのPUSCH持続時間とオーバーラップするかどうかを判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ6に進む
ステップ2:PUCCHリソースが設定される、1つのサービングセルについて、UEがPriorityHandlingOnSharedSpectrumChannelで設定されているかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ3に進み、そうでなければ、ステップ5に進む。
【0126】
ステップ3:UEがLCHベースの優先度付けで設定されるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ4に進み、そうでなければ、ステップ5に進む。
【0127】
ステップ4:SRを優先SRとみなし、他のULグラントを、もしあれば優先ULグラントとみなす。ステップ5に進む。
【0128】
ステップ5:SR送信を生成するように下位層に命令する。
ステップ6:終了。
【0129】
実施形態4:
非アクティブ状態(例えば、RRC非アクティブ状態)にあるUEは、ランダムアクセス手順を始動することなくデータをNWに直接送るためのCGベースの小データ送信(small data transmission:SDT)を実行し得る。SDTは、UEの電力を節約しおよび物理ランダム・アクセス・チャネル(physical random access channel:PRACH)への干渉を低減する能力がある。
【0130】
本開示では、SDTは、非アクティブ状態(例えば、RRC非アクティブ状態(RRC_INACTIVE))または接続管理(connection management:CM)接続された(CM-CONNECTED)状態にあるUEのために(またはそれによって)実行されるデータ送信であり得る。SDTは、ランダムアクセス手順または(RRC)再開手順で実行され得る。実施形態では、SDTの基本的な特性は、以下の少なくとも1つを含み得る。
【0131】
-アップリンク(uplink:UL)について100バイト、およびダウンリンク(downlink:DL)について100バイトの、(アプリケーション)パケットサイズ、
-移動性なしのシナリオについて5秒~30分、1時間のレイテンシ、
-毎分、および月々までの頻度。
【0132】
SDTのレイテンシは、SDTのパケットがバッファに到着してから、パケットが完全に送信されるまでの、持続時間であることに留意されたい。実施形態によれば、SDTは、3GPP TR 25.705 V13.0.0においてさらに規定されている。
【0133】
図4は、本開示の実施形態によるCGベースのSDTの概略図を示す。
図4では、CGベースのSDTを始動することを決定するとき、UEは、CGリソースを通じてRRCメッセージを送信する。RRCメッセージに加えて、UEはまた、バッファ・サイズ・レポート(buffer size report:BSR)および/または専用無線ベアラ(dedicated radio bearer:DRB)データパケットをRRCメッセージと一緒に送信し得る(ステップ401)。
【0134】
ステップ402では、いったん初期のCG送信が実行されると、UEは、(後続の)データ送信および再送信のために、UE固有の無線ネットワーク一時識別子(radio network temporary identifier:RNTI)をモニタリングすべきである。DL送信は、UE固有のRNTIに対してアドレス指定された動的スケジューリングに基づいて行われ、UL送信は、UE固有のRNTIに対してアドレス指定された動的グラント、または設定グラントのどちらかによって行われることができる。
【0135】
ステップ403では、UEは、RRC解放メッセージを受信し、UE固有のRNTIのモニタを停止し、通常の非アクティブ状態に入る。
【0136】
設定グラントを使用することによるSDT送信中に、問題が起き得る。より具体的には、CGベースのSDTについては、NW(例えば、gNB)は、SDTがUEによっていつトリガおよび実行されるかを、知らない。UL CGベースのSDTがNWによって逃される場合、再送信はスケジュールされない。
【0137】
実施形態では、SDTは、以下の少なくとも1つを含む。
-設定グラントを使用することによって小データ送信を始動するためのRRCメッセージを送信すること。
【0138】
-設定グラントを使用することによってRRCメッセージ以外のデータ(メッセージ)を送信すること。
【0139】
上記のCGベースのSDT手順のステップ401では、CGベースのSDTを始動するためのRRCメッセージが正常に送信されない(すなわち、NWが、RRCメッセージを受信することができず、次いでACK/NACKメッセージを与えることができない)場合、UEは次のステップについて知らない場合がある。設定グラントでCGベースのSDTを再送信することを、どのように決定するかは、議論することを要求される問題であり得る。
【0140】
さらにその上、上記のCGベースのSDT送信のステップ402では、UEは、CGベースのSDTのデータが正常に送信されるか否かを、知らない場合がある。設定グラントでCGベースのSDT送信を再送信することを、どのように決定するかはまた、議論することを要求される問題であり得る。
【0141】
実施形態では、設定グラントでの小データ(すなわち、SDTのデータ(メッセージ))の再送信は、以下のイベントのうちの少なくとも1つによってトリガされることができる。
【0142】
-データメッセージ(すなわち、SDTのデータを含むメッセージ)は、設定グラントを使用することによって送信されており、UE固有のRNTIでスケジュールされた動的グラントを使用することによって送信されなかった。
【0143】
-新しいタイマが、満了する前に、CGベースのSDT送信に対応するACKは、受信されない。
【0144】
-CGベースのSDT送信に対応するNACKは、受信される。
-時間の持続時間が、終了するとき、CGベースのSDT送信に対応するACKは、受信されない。
【0145】
-新しく導入されたタイマは動いておらず、タイマConfiguredGrantTimerは、まだ動いている。
【0146】
-カウンタは、最大数の値(例えば、再送信のための最大試行回数)に達しない。
上記のイベントにおける新しいタイマを含む実施形態では、このタイマは、sdt-intiationRetransmissionTimerと命名され得、設定グラントの設定ごとに設定されおよび/またはHARQプロセスIDに関連付けられることができる。このタイマは、以下の特徴を含む。
【0147】
-開始/再開始:設定グラントでのSDTメッセージ(例えば、SDTの、RRCメッセージまたはデータメッセージ)の各送信が、実行される。
【0148】
-停止:SDTについてのACK/NACKが、受信される。
実施形態では、UEは、以下の少なくとも1つを(例えば、NWから)受信するとき、ACKが受信されると判定する。
【0149】
-ACKを指示するダウンリンクフィードバック情報
-設定グラントを使用することによってSDTメッセージを送るために使用される同じHARQプロセスIDを指示する、DCI。
【0150】
実施形態では、UEは、以下のイベントのうちの少なくとも1つに基づいて、NACKが受信されると判定する。
【0151】
-NACKを指示するダウンリンクフィードバック情報を受信すること、
-同じHARQプロセスIDを指示するDCIは、受信されず、ここでHARQプロセスIDは、設定グラントでSDTメッセージを送るために使用される。
【0152】
実施形態では、タイマConfiguredGrantTimerは、CGベースのSDTを始動するためのRRCメッセージの送信が失敗するかどうかを、判定するために再使用され得る。実施形態では、タイマConfiguredGrantTimerは、つながりのあるHARQプロセスIDがUL送信を実行するために使用されるとき、開始/再開始する。
【0153】
設定グラントで再送信を実行することの実施形態では、再送信のために使用される設定グラントは、失敗したSDTメッセージ送信のために使用される、同じHARQプロセスIDおよび/または同じ設定グラントの設定を持ち得る。別の実施形態では、UEは、失敗したSDTメッセージ送信のために使用される、同じHARQプロセスIDを有する、再送信のための設定グラントを結び付ける。
【0154】
実施形態では、設定グラントを使用することによる再送信は、終わりなく失敗し得る。電力およびリソースを節約するという目的のために、最大試行回数(例えば、MAXIMUM NUMBER)を指示するための、カウンタおよび情報要素が、導入され得る。
【0155】
実施形態では、カウンタの挙動は、下記のように定義され得る。
リセット/セット:
-CGベースのSDTから通常の非アクティブ状態へUEステータスを変更するためのRRC解放メッセージを、UEが受信するとき、カウンタはリセットされる。
【0156】
-HARQプロセスIDに関連付けられた設定グラントで、SDTメッセージをUEが初めて送信するとき、カウンタはリセットされる。
【0157】
-(SDTメッセージに対応する)NACK/ACKが受信されるとき、カウンタはリセットされる。
【0158】
インクリメント:
-設定グラントでのSDTメッセージ送信のたびに、カウンタは1だけ増加する(すなわち、カウンタ=カウンタ+1)。実施形態では、タイマsdt-intiationRetransmissionTimerが満了するとき、および/もしくは再送信のために使用される設定グラントが受信されるとき、ならびに/または再送信のために使用される設定グラントが実行されるとき、カウンタは1だけ増加する。
【0159】
カウンタが最大試行回数に達する(すなわち、COUNTER=MAXIMUM NUMBERまたはCOUNTER=MAXIMUM NUMBER+1)とき:
-UEは、RACHベースのSDT送信にフォールバックし得る。
【0160】
-UEは、ランダムアクセス手順を始動し得る。
-UEは、上位層(例えば、RRC層)に失敗理由を通知し得る。
【0161】
-UEは、アイドル状態(例えば、RRC IDLE)に入り込み得る。
実施形態では、このカウンタは、設定グラントの設定ごとに、もしくはサービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定され得る。実施形態では、1つのカウンタは、単一のHARQプロセスIDに関連付けられ得る。
【0162】
上記に基づいて、UEによって実行され得る以下の実施形態におけるプロセスが、例として例解される。
【0163】
実施形態4-1:
ステップ1:設定グラントを使用することによってCGベースのSDTを始動するためのRRCメッセージを送信または再送信し、ステップ2に進む。
【0164】
ステップ2:対応するACK/NACKが受信されるか否かを、判定し、そうである場合ステップ6に進み、そうでない場合、ステップ3に進む。
【0165】
ステップ3:カウンタを1だけ増加させ、ステップ4に進む。
ステップ4:カウンタが最大試行回数に達するかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ5に進み、そうでなければ、データメッセージを再送信するために新しい設定グラントが受信されるとき、ステップ1に進む。
【0166】
ステップ5:UEは、RACHベースのSDT送信にフォールバックし、ステップ6に進む。
【0167】
ステップ6:カウンタをリセットする。
実施形態4-2:
ステップ1:UEが非アクティブ状態にあるとき、上位層から1つの設定グラントを受信する。
【0168】
ステップ2:MAC PDUに対応するタイマsdt-intiationRetransmissionTimerが、満了するかどうか、受信された設定グラントが、MAC PDUの初期送信におけるのと同じHARQプロセスIDを持つかどうか、およびMAC PDUが、UE固有のRNTI、もしくはUE固有のサーチスペース、またはUE固有のCORESETでアドレス指定されたULグラントを使用することによって送信されたかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ3に進み、そうでなければ、ステップ5に進む。
【0169】
ステップ3:MAC PDUが導出されたとみなし、HARQプロセスを実行してMAC PDUの送信を生じさせる。ステップ4に進む。
【0170】
ステップ4:タイマ(例えば、タイマsdt-intiationRetransmissionTimer)をリセットおよび開始する。
【0171】
ステップ5:終了。
図5は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
図5は、ワイヤレス端末(例えば、UE)において使用され得、以下のステップを含む。
【0172】
ステップ501:第1のUL送信のLBT手順が失敗しフラグが設定されているとき、第2のUL送信を実行する。
【0173】
この実施形態では、第1のUL送信のLBT手順が失敗しフラグが設定されているとき、ワイヤレス端末は、第2のUL送信を実行する。第1のUL送信の第1のUL持続時間は、第2のUL送信の第2のUL持続時間にオーバーラップすることに留意されたい。
【0174】
実施形態では、第1のUL送信(の第1のULグラント)は、第2のUL送信(の第2のULグラント)よりも優先される(例えば、LCHベースの優先度付け)。言い換えれば、第2のUL送信/グラントは、例えば送信されることについて、第1のUL送信/グラントによって非優先とされる。
【0175】
実施形態では、複数のUL送信が、第1のUL送信とオーバーラップする。この実施形態では、第2のUL送信は、複数のUL送信から決定される(例えば、選択される)。例えば、第2のUL送信は、複数のUL送信からランダムに選択され得る。代替として、第2のUL送信は、複数のUL送信の中における優先UL送信である(例えば、第2のUL送信は、複数のUL送信の中において最も高い優先度レベルを持つ)。
【0176】
実施形態では、第1のUL送信、第2のUL送信、および複数のUL送信の、各々は、ULグラントまたはスケジューリングリクエスト送信のための、物理UL共有チャネル送信のうちの1つである。
【0177】
実施形態では、フラグは、非優先UL送信にオーバーラップする優先送信(例えば、第1のUL送信)のLBT手順の失敗以降に(すなわち、そのときまたはその後に)、非優先UL送信(例えば、第2のUL送信)のためのHARQ動作を実行することに、関連付けられる。
【0178】
実施形態では、フラグは、セルグループごとに、サービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定される。
【0179】
実施形態では、ワイヤレス端末は、第1のUL送信のLBT手順が失敗しフラグが以下によって設定されているとき、第2のUL送信を実行する。
【0180】
HARQエンティティに、第1のUL送信の第1のULグラント、第2のUL送信の第2のULグラント、ならびに第1のULグラントおよび第2のULグラントのHARQ情報を送信すること。第1のULグラントは、設定グラントおよび動的グラントのうちの一方であり、第2のULグラントは、設定グラントおよび動的グラントのうちの他方であることに、留意されたい。
【0181】
実施形態では、ワイヤレス端末は、SR送信が第1のUL送信または第2のUL送信のうちの少なくとも一方にオーバーラップするとき、SR送信を実行するように、物理層に命令し得る。
【0182】
図6は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。プロセスは、ワイヤレス・ネットワーク・ノード(例えば、NWまたはgNB)において使用され得、以下のステップを含む。
【0183】
ステップ601:非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のLBT手順が失敗するとき、非優先UL送信のためのHARQ動作を実行することに、関連付けられたフラグを、ワイヤレス端末に対して設定する。
【0184】
図6では、ワイヤレス・ネットワーク・ノードは、優先送信のLBT手順が失敗するとき、ワイヤレス端末が非優先UL送信のためのHARQ動作を実行することを有効化することへの、ワイヤレス端末(例えば、UE)に対するフラグを設定し得る。非優先UL送信は、優先UL送信にオーバーラップする。
【0185】
実施形態では、フラグは、セルグループごとに、サービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定される。
【0186】
図7は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
図7は、ワイヤレス端末(例えば、UE)において使用され得、以下のステップを含む。
【0187】
ステップ701:SDTのSDTメッセージを再送信するために設定ULグラントを使用することに関連付けられた条件が満たされると判定する。
【0188】
ステップ702:設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに再送信する。
【0189】
図7では、ワイヤレス端末は最初に、設定ULグラントを使用することによってSDTのSDTメッセージ(例えば、CGベースのSDT)を送信する。SDTのSDTメッセージを再送信するために設定ULグラントを使用することに関連付けられた条件が満たされる(例えば、SDTメッセージの送信が失敗する)(と判定する)ときまたはその後、ワイヤレス端末は、(同じ)設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージを再送信する。例えば、SDTメッセージの再送信および最初の送信の設定グラントは、同じHARQプロセスIDを持ち得る。
【0190】
実施形態では、SDTメッセージは、以下の少なくとも1つを含み得る。
SDTを始動することのRRCメッセージ、または
SDTのデータメッセージ(すなわち、SDTのデータを含むメッセージ)。
【0191】
実施形態では、SDTメッセージを送信するために設定グラントを使用することの条件は、以下の少なくとも1つを含む。
【0192】
SDTメッセージは、設定グラントを使用することによって送信され、ワイヤレス端末の識別子(例えば、UE固有のRNTI)でスケジュールされた動的グラントを使用することによって送信されず、
第1のタイマ(例えば、新しいタイマsdt-intiationRetransmissionTimer)が、満了する前に、SDTメッセージに対応する(例えば、応答する)ACKは、受信されず、
SDTメッセージに対応するNACKメッセージは、受信され、
時間の持続時間が終了するときに、SDTメッセージに対応するACKが受信されない、
第1のタイマは停止し、第2のタイマ(例えば、タイマConfiguredGrantTimer)は動いており、
カウンタは、送信のための最大試行回数に達しない。
【0193】
実施形態では、SDTメッセージを送信することのHARQプロセスIDが使用されるとき、第2のタイマは開始する。実施形態では、第2のタイマは、タイマConfiguredGrantTimerであり得る。
【0194】
上記の条件での第1のタイマを含む実施形態では、第1のタイマは、設定グラントの設定ごとに設定されHARQプロセスに関連付けられ得る。HARQプロセスは、対応するHARQプロセスIDを持つことに留意されたい。すなわち、第1のタイマは、関連付けられたHARQプロセスに対応する、HARQプロセスIDに関連付けられる。
【0195】
実施形態では、HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマは、(同じ)HARQプロセス(または同じHARQプロセスID)を有する設定グラントを使用することによってSDTメッセージが送信されるとき、開始する。
【0196】
実施形態では、HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマは、(同じ)HARQプロセス(または同じHARQプロセスID)に関連付けられたSDTメッセージに応答するNACK/ACKをワイヤレス端末が受信するとき、停止する。
【0197】
実施形態では、HARQプロセスに対するACKは、以下の少なくとも1つを含む。
ACKを指示するダウンリンクフィードバック情報、または
設定グラントを使用することによってSDTメッセージを送ることの、同じHARQプロセスIDを指示する、DCI。
【0198】
実施形態では、NACKは、NACKを指示するダウンリンクフィードバック情報を含む。
【0199】
実施形態では、カウンタは、設定ULグラントごとに設定され、および/またはHARQプロセスIDに関連付けられる。
【0200】
実施形態では、HARQプロセスに関連付けられたカウンタは、
(同じ)HARQプロセスに関連付けられた設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージ送信を(ワイヤレス端末が)実行するたびに、
(同じ)HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマが満了するたびに、
SDTメッセージ送信の(同じ)HARQプロセスに関連付けられた設定ULグラントを(ワイヤレス端末が)受信するたびに、または
HARQプロセスの(例えば、それに応答する)NACKを受信するたびに、のうちの少なくとも1つで、1だけ増加させられる。
【0201】
実施形態では、HARQプロセスに関連付けられたカウンタは、ワイヤレス端末が以下の少なくとも1つを実行するとき、リセットされる。
【0202】
非アクティブ状態へ解放することの、RRC解放メッセージを受信すること、
(同じ)HARQプロセスに関連付けられた設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに初めて送信すること(すなわち、SDTメッセージの最初の送信)と、
(同じ)HARQプロセスに関連付けられたSDTメッセージに対応する肯定メッセージもしくは否定メッセージを受信すること、または
SDTメッセージの(同じ)HARQプロセスに関連付けられたUL送信をスケジューリングするためのダウンリンク制御チャネルを受信すること。
【0203】
実施形態では、カウンタは最大試行回数に達する。ワイヤレス端末は、以下の少なくとも1つを実行し得る。
【0204】
RACHベースのSDTを実行すること、
ランダムアクセス手順を実行すること、
RRC層に失敗理由を通知すること、または
アイドル状態に入ること。
【0205】
実施形態では、SDTメッセージの再送信およびSDTメッセージの最初の送信は、同じHARQプロセスIDを持つ。
【0206】
図8は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。プロセスは、ワイヤレス・ネットワーク・ノード(例えば、NWまたはgNB)において使用され得、以下のステップを含む。
【0207】
ステップ801:SDTのSDTメッセージを再送信するためのタイマをワイヤレス端末に対して設定する。
【0208】
この実施形態では、ワイヤレスネットワークは、ワイヤレス端末に対してタイマを設定する。このタイマは、SDTのSDTメッセージを再送信することに関連付けられる。
【0209】
実施形態では、SDTメッセージは、以下の少なくとも1つを含み得る。
設定グラントでSDTを始動することのRRCメッセージ、または
SDTのデータメッセージ(すなわち、SDTのデータを含むメッセージ)。
【0210】
実施形態では、設定グラントを使用することによってSDTメッセージが送信されるとき、タイマは開始する。
【0211】
実施形態では、SDTメッセージに応答する制御チャネルまたはSDTメッセージの再送信を実行するための(設定された)制御チャネルのうちの、少なくとも1つをワイヤレス端末が受信するとき、タイマは停止する。
【0212】
実施形態では、ワイヤレス・ネットワーク・ノードは、ワイヤレス端末に対してカウンタをさらに設定し、カウンタは、タイマが満了するたびに、またはワイヤレス端末がSDTメッセージを再送信するたびに、1だけ増加させられる。
【0213】
実施形態では、ワイヤレス・ネットワーク・ノードは、SDTメッセージを再送信することのための最大試行回数をさらに設定する。
【0214】
図9は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
図9に示すプロセスは、ワイヤレス端末(すなわち、UE)において使用され得、以下のステップを含む。
【0215】
ステップ901:第1のUL送信に関連付けられた境界送信フラグが設定され第2のUL送信に関連付けられた境界送信フラグが設定されていないとき、第2のUL送信よりも第1のUL送信を優先する。
【0216】
図9に示すプロセスでは、境界送信フラグは、境界送信フラグに関連付けられたUL送信が重要なUL送信であるかどうかを、指示するために使用される。この実施形態では、重要なUL送信(または境界UL送信)とは、ワイヤレス端末に関連付けられたFFP期間の境界において開始するように設定されたUL送信を指す。第1のUL送信に関連付けられた境界送信フラグが設定されている(例えば、ビット「1」にセットされている)とき、ワイヤレス端末は、境界送信フラグが設定されていない(例えば、ビット「0」にセットされている)、第2のUL送信よりも、第1のUL送信を優先する。第2のUL送信は、オーバーラップするUL送信を指し、ここで当該オーバーラップするUL送信の持続時間は、第1のUL送信の持続時間にオーバーラップすることに、留意されたい。加えて、第1のUL送信は、複数のオーバーラップするUL送信(すなわち、複数の第2の送信)を持ち得、第1のUL送信は、すべてのオーバーラップするUL送信よりも優先される。
【0217】
設定ULグラント(すなわち、上位層(例えば、RRC層)から受信されたULグラント)に対応するUL送信の実施形態では、UL送信の境界送信フラグは、設定ULグラントの設定に含まれる。
【0218】
動的グラント(すなわち、下位層(すなわち、物理層)から受信されたULグラント)に対応するUL送信の実施形態では、UL送信の境界送信フラグは、この動的グラントまたはUL送信に対応する、ダウンリンク制御情報に含まれる。
【0219】
図10は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
図10に示すプロセスは、ワイヤレス端末(すなわち、UE)において使用され得、以下のステップを含む。
【0220】
ステップ1001:UL送信の境界送信フラグが設定されているとき、常にUL送信を実行する。
【0221】
図10では、境界送信フラグは、境界送信フラグに関連付けられたUL送信が重要なUL送信であるかどうかを、指示するために使用される。この実施形態では、重要なUL送信(または境界UL送信)とは、ワイヤレス端末に関連付けられたFFP期間の境界において開始するように設定されたUL送信を指す。UL送信に関連付けられた境界送信フラグが設定されている(例えば、ビット「1」にセットされている)とき、このUL送信はスキップされることができない。すなわち、UL送信に関連付けられた境界送信フラグが設定されているとき、UL送信は常にワイヤレス端末によって実行される。
【0222】
設定ULグラント(すなわち、上位層(例えば、RRC層)から受信されたULグラント)に対応するUL送信の実施形態では、UL送信の境界送信フラグは、設定ULグラントに含まれる。
【0223】
動的グラント(すなわち、下位層(すなわち、物理層)から受信されたULグラント)に対応するUL送信の実施形態では、UL送信の境界送信フラグは、この動的グラントまたはUL送信に対応する、ダウンリンク制御情報に含まれる。
【0224】
図11は、本開示の実施形態によるワイヤレス端末110の概略図に関する。ワイヤレス端末110は、ユーザ機器(UE)、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子書籍、またはポータブル・コンピュータ・システムであり得、本明細書では限定されない。ワイヤレス端末110は、マイクロプロセッサまたは特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)などの、プロセッサ1100と、記憶ユニット1110と、通信ユニット1120とを含み得る。記憶ユニット1110は、プロセッサ1100によってアクセスおよび実行されるプログラムコード1112を記憶する、任意のデータ記憶装置であり得る。記憶ユニット1112の実施形態は、加入者識別モジュール(subscriber identity module:SIM)、読出し専用メモリ(read-only memory:ROM)、フラッシュメモリ、ランダム・アクセス・メモリ(random-access memory:RAM)、ハードディスク、および光学データ記憶装置を含むが、これらに限定されない。通信ユニット1120は、トランシーバであり得、プロセッサ1100の処理結果に従って信号(例えば、メッセージまたはパケット)を送信および受信するために使用される。実施形態では、通信ユニット1120は、
図11に示す少なくとも1つのアンテナ1122を介して信号を送信および受信する。
【0225】
実施形態では、記憶ユニット1110およびプログラムコード1112は、省略され得、プロセッサ1100は、記憶されたプログラムコードを有する、記憶ユニットを含み得る。
【0226】
プロセッサ1100は、例えばプログラムコード1112を実行することによって、ワイヤレス端末110上で、実例を挙げた実施形態におけるステップのうちの任意の1つを実施し得る。
【0227】
通信ユニット1120は、トランシーバであり得る。通信ユニット1120は、代替として、またはそれに加えて、ワイヤレス・ネットワーク・ノード(例えば、基地局)への信号およびワイヤレス・ネットワーク・ノード(例えば、基地局)からの信号を、送信および受信するようにそれぞれ構成された送信ユニットおよび受信ユニットを組み合わせてもよい。
【0228】
図12は、本開示の実施形態によるワイヤレス・ネットワーク・ノード120の概略図に関する。ワイヤレス・ネットワーク・ノード120は、人工衛星、基地局(base station:BS)、ネットワークエンティティ、移動性管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)、サービングゲートウェイ(Serving Gateway:S-GW)、パケット・データ・ネットワーク(Packet Data Network:PDN)ゲートウェイ(Packet Data Network(PDN)Gateway:P-GW)、無線アクセスネットワーク(radio access network:RAN)、次世代RAN(next generation RAN:NG-RAN)、データネットワーク、コアネットワーク、または無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller:RNC)であり得、本明細書では限定されない。加えて、ワイヤレス・ネットワーク・ノード120は、たとえばアクセスおよび移動性管理機能(access and mobility management function:AMF)、セッション管理機能(session management function:SMF)、ユーザプレース機能(user place function:UPF)、ポリシー制御機能(policy control function:PCF)、アプリケーション機能(application function:AF)などの、少なくとも1つのネットワーク機能を備え(実行し)得る。ワイヤレス・ネットワーク・ノード120は、マイクロプロセッサまたはASICなどの、プロセッサ1200、記憶ユニット1210、および通信ユニット1220を含み得る。記憶ユニット1210は、プロセッサ1200によってアクセスおよび実行されるプログラムコード1212を記憶する任意のデータ記憶装置であり得る。記憶ユニット1212の例は、SIM、ROM、フラッシュメモリ、RAM、ハードディスク、および光学データ記憶装置を含むが、これらに限定されない。通信ユニット1220は、トランシーバであり得、プロセッサ1200の処理結果に従って信号(例えば、メッセージまたはパケット)を送信および受信するために使用される。例では、通信ユニット1220は、
図12に示す少なくとも1つのアンテナ1222を介して信号を送信および受信する。
【0229】
実施形態では、記憶ユニット1210およびプログラムコード1212は、省略され得る。プロセッサ1200は、記憶されたプログラムコードを有する、記憶ユニットを含み得る。
【0230】
プロセッサ1200は、例えばプログラムコード1212を実行することを介して、ワイヤレス・ネットワーク・ノード120上で、実例を挙げた実施形態において説明した任意のステップを実施し得る。
【0231】
通信ユニット1220は、トランシーバであり得る。通信ユニット1220は、代替として、またはそれに加えて、ワイヤレス端末(例えば、ユーザ機器)への信号およびワイヤレス端末(例えば、ユーザ機器)からの信号を、送信および受信するようにそれぞれ構成された送信ユニットおよび受信ユニットを組み合わせてもよい。
【0232】
本開示の様々な実施形態について上記で説明したが、それらは例としてのみ、かつ限定としてではなく、提示されていることを理解すべきである。同様に、様々なダイアグラムは、本開示の例示的な特徴および機能を当業者が理解することを可能にするために提供される、例であるアーキテクチャまたは構成を描写し得る。しかしながら、本開示が、例解された例であるアーキテクチャまたは構成に制限されるのではなく、色々な代替的なアーキテクチャおよび構成を使用して実装されることができることを、そのような者は理解するであろう。追加的に、当業者によって理解されるように、1つの実施形態の、1つ以上の特徴は、本明細書において説明した別の実施形態の、1つ以上の特徴と組み合わせることができる。したがって、本開示の広さおよび範囲は、上記で説明した例示的な実施形態のいずれの1つによっても限定されるべきではない。
【0233】
たとえば「第1」、「第2」等の指定を使用する本明細書における要素への任意の参照は、一般に、それら要素の量または順序を限定しないことも、理解される。むしろ、これら指定は、2つ以上の要素または要素の具体例の間で区別する便利な手段として、本明細書において使用することができる。したがって、第1および第2の要素への言及は、2つの要素のみが採用されることができること、または第1の要素が何らかのやり方で第2の要素に先立たねばならないことを意味しない。
【0234】
追加的に、当業者は、情報および信号が、色々な異なるテクノロジおよび技術のうちの任意の1つを使用して表されることができることを、理解するであろう。例えば、例えば上記の説明において言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、およびシンボルは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは粒子、光場もしくは粒子、またはそれらの任意の組合せによって表されることができる。
【0235】
本明細書に開示された態様に関係して説明した様々な例解的な論理ブロック、ユニット、プロセッサ、手段、回路、方法、および機能のうちの任意の1つは、電子ハードウェア(例えば、デジタル実装、アナログ実装、もしくは2つの組合せ)、ファームウェア、命令を組み込む様々な形式のプログラムもしくは設計コード(本明細書では、便宜上、「ソフトウェア」もしくは「ソフトウェアユニット」と呼称されることができる)、またはこれら技術の任意の組合せによって実装されることができることを、当業者はさらに認識するであろう。
【0236】
ハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアの、この交換可能性を明確に例解するために、様々な例解的な構成要素、ブロック、ユニット、回路、およびステップが、それらの機能性の観点から一般的に、上記で説明されている。そのような機能性がハードウェア、ファームウェア、もしくはソフトウェア、またはこれら技術の組合せとして実装されるかどうかは、システム全体に課される特有の用途および設計制約に依存する。当業者は、説明された機能性を特有の各用途について様々な方策で実装することができるが、そのような実装決断は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こさない。様々な実施形態に一致して、プロセッサ、装置、構成要素、回路、構造、マシン、ユニットなどは、本明細書において説明した機能のうちの1つ以上を実行するように構成されることができる。規定された動作または機能に関して本明細書で使用される「ように構成され(configured to)」または「について設定され(configured for)」という用語は、規定された動作または機能を実行するために、物理的に構築、プログラム、および/または配置された、プロセッサ、装置、構成要素、回路、構造、マシン、ユニットなどを指す。
【0237】
さらにその上、本明細書において説明した様々な例解的な論理ブロック、ユニット、装置、構成要素、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor:DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array:FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、またはそれらの任意の組合せを含むことができる、集積回路(integrated circuit:IC)の中で実装されまたはそれによって実行されることができることを、当業者は理解するであろう。論理ブロック、ユニット、および回路は、ネットワーク内または装置内の様々な構成要素と通信するための、アンテナおよび/またはトランシーバをさらに含むことができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとすることができるが、代替では、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、またはステートマシンとすることができる。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併せて1つ以上のマイクロプロセッサ、または本明細書において説明した機能を実行するための任意の他の適切な構成として実装されることができる。ソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の、1つ以上の命令またはコードとして記憶されることができる。したがって、本明細書に開示される方法またはアルゴリズムの、ステップは、コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェアとして実装することができる。
【0238】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムまたはコードを1つの場所から別の場所へ転送することを可能にされることができる任意の媒体を含む通信媒体との両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされることができる、任意の利用可能な媒体とすることができる。例として、かつ限定としてではなく、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスク記憶、磁気ディスク記憶もしくは他の磁気記憶装置、または、命令もしくはデータ構造の形式で所望のプログラムコードを記憶するために使用されることができ、かつコンピュータによってアクセスされることができる、任意の他の媒体を含むことができる。
【0239】
この文書において、本明細書で使用される「ユニット」という用語は、本明細書において説明される関連する機能を実行するための、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、およびこれら要素の任意の組合せを指す。追加的に、議論というねらいのために、様々なユニットは、個別のユニットとして説明される。しかしながら、当業者に明らかであるように、2つ以上のユニットを、本開示の実施形態による関連する機能を実行する単一のユニットを形成するために組み合わせ得る。
【0240】
追加的に、本開示の実施形態では、メモリまたは他の記憶、さらには通信構成要素を採用し得る。明確性というねらいのために、上記の説明は、異なる機能的ユニットおよびプロセッサを参照して本開示の実施形態を説明したことが認識されるであろう。しかしながら、本開示を損なうことなく、異なる機能的ユニット、処理論理要素、または領域の間での、機能性の任意の適切な分散を使用し得ることは明らかであろう。例えば、別個の処理論理要素またはコントローラによって実行されるために例解された機能性は、同じ処理論理要素またはコントローラによって実行され得る。それゆえ、特定の機能的ユニットへの言及は、厳密な論理的または物理的な構造または組織を指示しているのではなく、説明された機能性を提供するための適切な手段への言及にすぎない。
【0241】
この開示において説明した実装に対する様々な修正は、当業者に容易に明らかであり、本明細書において定義された一般原理は、この開示の範囲から逸脱することなく他の実装に適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に示される実装に限定されることを意図するのではなく、下記の特許請求の範囲に記載されるように、本明細書に開示される新規の特徴および原理と整合する最も幅広い範囲を授けられることとなる。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス端末であって、
小データ送信(SDT)のSDTメッセージを再送信するために設定アップリンク(UL)グラントを使用することに関連付けられるという条件が満たされると判定するように構成されたプロセッサと、
前記条件が満たされる場合に、前記設定ULグラントを使用することによって前記SDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに再送信するように構成された通信ユニットと、
を含み、
前記SDTメッセージを再送信するために前記設定グラントを使用することに関連付けられた前記条件は、第1のタイマが満了する前に、前記SDTメッセージに対応する肯定メッセージが受信されないということを含む、ワイヤレス端末。
【請求項2】
前記SDTメッセージが、
前記SDTを始動することの無線リソース制御メッセージ、または
前記SDTのデータメッセージ
のうちの、少なくとも1つを含む、請求項1に記載のワイヤレス
端末。
【請求項3】
前記SDTメッセージを再送信するために前記設定グラントを使用することに関連付けられた前記条件が、
前記SDTメッセージが、前記設定グラントを使用することによって送信されており、前記ワイヤレス端末の識別子でスケジュールされた動的グラントを使用することによって送信されていない、請求項1または2に記載のワイヤレス
端末。
【請求項4】
前記第1のタイマが、設定ULグラントごとに設定され、対応する前記設定ULグラントのHARQプロセスIDに関連付けられる、請求項
3に記載のワイヤレス
端末。
【請求項5】
HARQプロセスIDに関連付けられた前記第1のタイマが、前記HARQプロセスIDに関連付けられた前記設定ULグラントを使用することによって前記SDTメッセージが送信されるとき、開始する、請求項
3または4に記載のワイヤレス
端末。
【請求項6】
HARQプロセスIDに関連付けられた前記第1のタイマが、前記HARQプロセスIDに関連付けられた前記SDTメッセージ送信に応答する前記肯定メッセージまたは前記否定メッセージを前記ワイヤレス端末が受信するとき、停止する、請求項
3~5のいずれかに記載のワイヤレス
端末。
【請求項7】
前記SDTメッセージの前記再送信および前記SDTメッセージの最初の送信が、同じHARQプロセスIDを持つ、請求項1~6のいずれかに記載のワイヤレス
端末。
【請求項8】
ワイヤレス端末における使用のためのワイヤレス通信方法であって、前記方法が、
小データ送信(SDT)のSDTメッセージを再送信するために設定アップリンク(UL)グラントを使用することに関連付けられるという条件が満たされると判定することと、
前記条件が満たされる場合に、前記設定ULグラントを使用することによって前記SDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに再送信することと
を含み、
前記SDTメッセージを再送信するために前記設定グラントを使用することに関連付けられた前記条件は、第1のタイマが満了する前に、前記SDTメッセージに対応する肯定メッセージが受信されないということを含む、ワイヤレス通信方法。
【請求項9】
ワイヤレス・ネットワーク・ノードであって、
ワイヤレス端末が、小データ送信(SDT)のSDTメッセージを再送信するために設定アップリンク(UL)グラントを使用することに関連付けられるという条件が満たされると判定した場合に、前記設定ULグラントを使用することによって前記SDTメッセージの再送信を受信するように構成されたプロセッサを含み、
前記SDTメッセージを送信するために前記設定グラントを使用することに関連付けられた前記条件は、第1のタイマが満了する前に、前記SDTメッセージに対応する肯定メッセージが受信されないということを含む、ワイヤレス・ネットワーク・ノード。
【請求項10】
前記SDTメッセージが、
前記SDTの無線リソース制御メッセージ、または
前記SDTのデータメッセージ
のうちの、少なくとも1つを含む、請求項9に記載のワイヤレス・ネットワーク・ノード。
【請求項11】
前記SDTメッセージを送信するために前記設定グラントを使用することに関連付けられた前記条件が、
前記SDTメッセージが、前記設定グラントを使用することによって送信されており、前記ワイヤレス端末の識別子でスケジュールされた動的グラントを使用することによって送信されていない、請求項
9または
10に記載の
ワイヤレス・ネットワーク・ノード。
【請求項12】
前記第1のタイマが、設定ULグラントごとに設定され、対応する前記設定ULグラントのHARQプロセスIDに関連付けられる、請求項11
に記載の
ワイヤレス・ネットワーク・ノード。
【請求項13】
HARQプロセスIDに関連付けられた前記第1のタイマが、前記HARQプロセスIDに関連付けられた前記設定ULグラントを使用することによって前記SDTメッセージが送信されるとき、開始し、および/または
HARQプロセスIDに関連付けられた前記第1のタイマが、前記HARQプロセスIDに関連付けられた前記SDTメッセージ送信に応答する前記肯定メッセージまたは前記否定メッセージを前記ワイヤレス端末が受信するとき、停止する、請求項11または12に記載のワイヤレス・ネットワーク・ノード。
【請求項14】
前記SDTメッセージの前記再送信および前記SDTメッセージの最初の送信が、同じHARQプロセスIDを持つ、請求項9~13のいずれかに記載の
ワイヤレス・ネットワーク・ノード。
【請求項15】
ワイヤレス・ネットワーク・ノードにおける使用のためのワイヤレス通信方法であって、
ワイヤレス端末が、小データ送信(SDT)のSDTメッセージを再送信するために設定アップリンク(UL)グラントを使用することに関連付けられるという条件が満たされると判定した場合に、前記設定ULグラントを使用することによって前記SDTメッセージの再送信を受信することを含み、
前記SDTメッセージを送信するために前記設定グラントを使用することに関連付けられた前記条件は、第1のタイマが満了する前に、前記SDTメッセージに対応する肯定メッセージが受信されないということを含む、ワイヤレス通信方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この文書は、一般にワイヤレス通信、特に5G New Radio通信のワイヤレス通信を対象とする。
【背景技術】
【0002】
環境からの非理想的な影響に起因して、端末(例えば、ユーザ機器(user equipment:UE)およびワイヤレス・ネットワーク・ノード)間のデータ送信は失敗したり、または端末は受信データを正しくデコードできなかったりする可能性がある。そのような条件下では、端末は、異常な送信に関連するデータを再送信することを要求され得る。再送信の方式は、ワイヤレス通信において常に重要なトピックである。
【0003】
この文書は、アップリンク送信のための方法、システム、および装置に関し、特に、アップリンク送信を再送信するための方法、システム、および装置に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、ワイヤレス端末における使用のためのワイヤレス通信方法に関する。方法は、
第1のUL送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗しフラグが設定されているとき、第2のアップリンク(uplink:UL)送信を実行することを含み、
第1のUL送信の第1のUL持続時間は、第2のUL送信の第2のUL持続時間にオーバーラップする。
【0005】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、第2のUL送信は、送信されることについて、第1のUL送信によって非優先とされている。
【0006】
好ましくは、方法は、第2のUL送信を、複数のUL送信から決定することであって、複数のUL送信の各々が、第1のUL持続時間にオーバーラップするUL持続時間を持つ、ことをさらに含み、第2のUL送信は、複数のUL送信の中における優先UL送信であるか、または第2のUL送信は、複数のUL送信からランダムに選択される。
【0007】
好ましくは、第1のUL送信、第2のUL送信、および複数のUL送信の、各々は、ULグラントまたはスケジューリングリクエスト送信のための、物理UL共有チャネル送信のうちの1つである。
【0008】
好ましくは、フラグは、非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗するときに、非優先UL送信のためのハイブリッド自動反復リクエスト(hybrid automatic repeat request:HARQ)動作を実行することに関連付けられる。
【0009】
好ましくは、フラグは、セルグループごとに、サービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定される。
【0010】
好ましくは、第2のUL送信は、
ハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)エンティティに、第1のUL送信の第1のULグラントと、第2のUL送信の第2のULグラントと、第1のULグラントおよび第2のULグラントのHARQ情報とを送信することによって実行される。
【0011】
好ましくは、第1のULグラントは、設定ULグラントおよび動的グラントのうちの一方であり、第2のULグラントは、設定ULグラントおよび動的グラントのうちの他方である。
【0012】
好ましくは、方法は、スケジューリングリクエスト送信が第1のUL送信または第2のUL送信のうちの少なくとも一方にオーバーラップするとき、スケジューリングリクエスト送信を実行するように、物理層に命令することをさらに含む。
【0013】
本開示は、ワイヤレス・ネットワーク・ノードにおける使用のためのワイヤレス通信方法に関する。方法は、
非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗するとき、非優先UL送信のためのハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)動作を実行することに、関連付けられたフラグを、ワイヤレス端末に対して設定することを含む。
【0014】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、フラグは、セルグループごとに、サービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定される。
【0015】
本開示は、ワイヤレス端末における使用のためのワイヤレス通信方法に関する。方法は、
SDTの小データ送信(small data transmission:SDT)メッセージを再送信するために設定アップリンク(UL)グラントを使用することに関連付けられた条件が満たされると判定することと、
設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに再送信することと、を含む。
【0016】
好ましくは、SDTが含むことは、以下の特徴のうちの少なくとも1つによって特性付けられる。
【0017】
100バイトのパケットサイズ、
5秒~30分もしくは1時間のレイテンシ、または
毎分、および月々までの頻度。
【0018】
好ましくは、SDTは、3GPP(登録商標) TR 25.705 V13.0.0に従って定義される。
【0019】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、SDTメッセージは、以下の少なくとも1つを含む。
【0020】
SDTを始動することの無線リソース制御メッセージ、または
SDTのデータメッセージ。
【0021】
好ましくは、SDTメッセージを送信するために設定ULグラントを使用することに関連付けられた条件は、以下の少なくとも1つを含む。
【0022】
SDTメッセージは、設定ULグラントを使用することによって送信されており、ワイヤレス端末の識別子でスケジュールされた動的グラントを使用することによって送信されていない、
第1のタイマが満了する前に、SDTメッセージに対応する肯定メッセージが受信されない、
SDTメッセージに対応する否定メッセージが受信される、
時間の持続時間が終了するときに、SDTメッセージに対応するACKが受信されない、
第1のタイマが停止し、かつ第2のタイマが動いており、SDTメッセージを送信することのハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)識別(identification:ID)が使用されるときに、第2のタイマが開始する、または
カウンタが、送信もしくは再送信のための最大試行回数に達しない。
【0023】
好ましくは、第1のタイマは、設定ULグラントごとに設定され、対応する設定ULグラントのHARQプロセスIDに関連付けられる。
【0024】
好ましくは、HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマは、HARQプロセスに関連付けられた設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージが送信されるとき、開始する。
【0025】
好ましくは、HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマは、HARQプロセスに関連付けられたSDTメッセージ送信に応答する肯定メッセージまたは否定メッセージをワイヤレス端末が受信するとき、停止する。
【0026】
好ましくは、(HARQプロセスを有する設定ULグラントに応答する)肯定メッセージは、以下の少なくとも1つを含む。
【0027】
SDTメッセージ送信に応答する肯定メッセージを指示するダウンリンクフィードバック情報、または
動的ULグラントを使用することによって新しいSDTメッセージを送ることの、同じHARQプロセスID(すなわち、設定ULグラントのHARQプロセスのID)を指示する、ダウンリンク制御情報。
【0028】
好ましくは、否定メッセージは、SDTメッセージ送信に応答する否定メッセージを指示するダウンリンクフィードバック情報を含む。
【0029】
好ましくは、カウンタは、設定ULグラントごとに設定され、および/またはHARQプロセスIDに関連付けられる。
【0030】
好ましくは、HARQプロセスに関連付けられたカウンタは、
HARQプロセスを有する設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージ送信を実行するたびに、
HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマが満了するたびに、
HARQプロセスに関連付けられたSDTメッセージ送信の設定ULグラントを受信するたびに、または
HARQプロセスの(例えば、それに応答する)否定メッセージを受信するたびに、のうちの少なくとも1つで、1だけ増加させられる。
【0031】
好ましくは、HARQプロセスに関連付けられたカウンタは、ワイヤレス端末が、以下の少なくとも1つを実行するとき、リセットされる。
【0032】
非アクティブ状態へ解放することの、無線リソース制御(radio resource control:RRC)解放メッセージを受信すること、
HARQプロセスに関連付けられた設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに初めて送信すること、
SDTメッセージのHARQプロセスに対応する肯定メッセージもしくは否定メッセージを受信すること、または
SDTメッセージのHARQプロセスに関連付けられたUL送信をスケジューリングするためのダウンリンク制御チャネルを受信すること。
【0033】
好ましくは、カウンタは最大試行回数に達し、方法は、以下の少なくとも1つをさらに含む。
【0034】
ランダム・アクセス・チャネル・ベースの小データ送信を実行すること、
ランダムアクセス手順を実行すること、
無線リソース制御(RRC)層に失敗理由を通知すること、または
アイドル状態に入ること。
【0035】
好ましくは、SDTメッセージの再送信およびSDTメッセージの最初の送信は、同じHARQプロセスIDを持つ。
【0036】
本開示は、ワイヤレス端末に関する。ワイヤレス端末は、
第1のUL送信のリッスン・ビフォア・トーク手順が失敗しフラグが設定されているとき、第2のアップリンク(UL)送信を実行するように構成された、通信ユニットを備え、
第1のUL送信の第1のUL持続時間は、第2のUL送信の第2のUL持続時間にオーバーラップする。
【0037】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、ワイヤレス端末は、上述のワイヤレス通信方法のいずれかを実行するように構成されたプロセッサをさらに備える。
【0038】
本開示は、ワイヤレス・ネットワーク・ノードに関する。ワイヤレス・ネットワーク・ノードは、
通信ユニットと、
非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のリッスン・ビフォア・トーク手順の失敗以降に、非優先UL送信のためのハイブリッド自動反復リクエスト(HARQ)動作を実行することに、関連付けられたフラグを、通信ユニットを介してワイヤレス端末に対して設定するように構成されたプロセッサと、を備える。
【0039】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、プロセッサは、上述のワイヤレス通信方法のいずれかを実行するようにさらに構成される。
【0040】
本開示は、ワイヤレス端末に関する。ワイヤレス端末は、
プロセッサであって、SDTの小データ送信メッセージを再送信するために設定アップリンク(UL)グラントを使用することに関連付けられた条件が満たされると判定するように構成された、プロセッサと、
通信ユニットであって、
設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに再送信するように構成された、通信ユニットと、を備える。
【0041】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
好ましくは、プロセッサは、上述のワイヤレス通信方法のいずれかを実行するようにさらに構成される。
【0042】
本開示は、コンピュータプログラム製品であって、当該コンピュータプログラム製品に記憶されたコンピュータ可読プログラム媒体コードを備え、コードが、プロセッサによって実行されるとき、プロセッサに前述の方法のいずれか1つに記載のワイヤレス通信方法を実施させる、コンピュータプログラム製品に関する。
【0043】
本明細書に開示される例示的な実施形態は、添付の図面と併せ考えるとき以下の説明を参照することによって容易に明らかになる、特徴を提供することを対象とする。様々な実施形態に一致して、例示的なシステム、方法、装置、およびコンピュータプログラム製品が、本明細書に開示される。しかしながらこれら実施形態は、例としてかつ限定としてではなく提示されることが理解され、開示される実施形態に対する様々な修正は、本開示の範囲内に留まりながら行われることができることが本開示を読む当業者に明らかであろう。
【0044】
したがって、本開示は、本明細書において説明および例解した、例示的な実施形態および用途に限定されない。追加的に、本明細書に開示される方法におけるステップの特定の順序および/または階層は、単なる例示的なアプローチである。設計の好みに基づいて、開示される方法またはプロセスのステップの特定の順序または階層は、本開示の範囲内に留まりながら再配置されることができる。したがって、本明細書に開示される方法および技術は、見本の順序で様々なステップまたは作用を提示し、本開示は、別段明記しない限り、提示される特定の順序または階層に限定されないことを、当業者は理解するであろう。
【0045】
上記および他の態様ならびにそれらの実装は、図面、説明、および特許請求の範囲においてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】本開示の実施形態による自律送信の概略図である。
【
図2】本開示の実施形態による固定フレーム期間の概略図である。
【
図3】本開示の実施形態による衝突の概略図である。
【
図4】本開示の実施形態による、設定グラントベースの小データ送信の概略図である。
【
図5】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図6】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図7】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図8】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図9】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図10】本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【
図11】本開示の実施形態によるワイヤレス端末の概略図の例である。
【
図12】本開示の実施形態によるワイヤレス・ネットワーク・ノードの概略図の例である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
実施形態1:
新しい無線産業のモノのインターネット(new radio industrial internet of thing:NRI-IoT)では、自律送信は、メディアアクセス制御(media access control:MAC)パケット・データ・ユニット(packet data unit:PDU)の喪失を回避するという目的のために非優先グラントに対して導入される。現在、自律送信は、同じ設定グラント(configured grant:CG)の設定、および同じハイブリッド自動反復リクエスト(hybrid automatic repeat request:HARQ)プロセス識別(identification:ID)を有するCG機会のみを使用し得、それの先行設定グラントは、非優先とされる。HARQプロセスIDは、1つの設定グラントから連続するCG機会に対して順次に発生するためである。MAC
PDUの自律送信は、遅延され得る。
図1は、本開示の実施形態による自律送信の概略図を示す。図
1では、5つの異なるHARQ ID H1~H5を有するMAC PDUは、5つの連続するCG機会でそれぞれ送信され、あらゆる2つの連続するCG機会の間の期間は、CG期間と呼ばれる。自律送信は、同じHARQ IDを有するCG機会を使用するから、ユーザ機器(UE)は、
図1に示すように5つのCG期間のレイテンシで自律送信を実行する。自律送信のこのような長いレイテンシは、遅延問題を引き起こし得る。
【0048】
実施形態では、設定グラント送信は、送信のための関連するリソースがNWによって事前設定される、送信タイプであり得る。実施形態では、動的グラント送信は、送信のための関連するリソースがNWからのダウンリンク制御指示によって指示される、送信タイプであり得る。
【0049】
本手順では、設定グラントは、設定ULグラントに等しくなり得る。
実施形態では、超高信頼の低レイテンシ通信(ultra-reliable low-latency communication:URLLC)送信のための自律送信のレイテンシを軽減するという目的のために、自律送信は、先行送信で使用される設定グラントのものとは異なるHARQプロセスIDを有する、設定グラントを使用し得る。
【0050】
実施形態では、異なるHARQプロセスIDを有する設定グラントを使用することを介して実行される、自律送信または再送信は、以下のイベントのうちの少なくとも1つが発生するときに実行され得る。
【0051】
(1)HARQプロセスIDについての先行設定グラント送信は、失敗する。失敗ケースは、以下のケースのうちの少なくとも1つを含む。
【0052】
-設定グラントは、非優先とされ、この設定グラントについてのMAC PDUは、生成されており、かつUEのCS-RNTIと共に再送信されない。
【0053】
-LBT失敗。
-否定メッセージ(non-acknowledge message:NACK)は、受信される。
【0054】
-タイマ(例えば、cg-Retransmission Timer)は満了し、肯定メッセージ(acknowledge message:ACK)は受信されない。
【0055】
-タイマ(例えば、cg-RetransmissiontTimer)は満了し、別のタイマ(例えば、ConfiguredGrantTimer)はまだ動いている。
【0056】
(2)CG UL制御情報(CG UL control information:CG-UCI)は、この設定グラントについて設定されていない。例えば、
-1つの設定グラントの設定において、または設定グラントが設定される1つのサービングセルにおいて、情報要素として設定されることができる、1つの有効化フラグXによってCG-UCIは指示され得る。
【0057】
-CG-UCIは、以下の内容のうちの少なくとも1つを含み得る。(1)対応するPUSCH送信についてのHARQプロセスID(2)新しいデータ指示。
【0058】
(3)失敗設定グラントについてのMAC PDUのサイズは、来たるべき設定グラントのサイズにマッチするか、またはそれよりも小さい。
【0059】
実施形態では、自律送信または再送信が、異なるHARQプロセスIDを有する設定グラントを使用するとき、HARQ動作は、変更を必要とし得る。
【0060】
オプション1:失敗設定グラント送信のHARQバッファから、自律送信または再送信のHARQバッファのためのMAC PDUを導出する。新しい設定グラントにまだスコープがある場合、多重化および組立てエンティティからデータを導出する。
【0061】
オプション2:後続のUL送信についての先行失敗設定グラントのMAC PDUを含めるために多重化および組立てエンティティを指示し、多重化および組立てエンティティから新しい設定グラントについてのMAC PDUを取得する。
【0062】
実施形態では、2つ以上のUL送信が、リソース内で互いとオーバーラップするとき、これらのUL送信のうちの1つについての、1つのULグラントは、ある一定の規則(すなわち、論理チャネル(logic channel:LCH)優先度ベースの規則)を使用することによって優先されるものとし、残りのUL送信の、他のULグラントは、非優先とされるものとする。ULグラントを優先しおよび/または非優先とするプロセスは、LCHベースの優先度付けと呼ばれ得る。優先ULグラントは、HARQ動作において処理される。
【0063】
上記によれば、少なくとも1つの以下の実施形態1-1~1-3は、UEにおいて使用され得る。
【0064】
実施形態1-1:
ステップ1:1つの設定グラントが受信され、ステップ2に進む。
【0065】
ステップ2:非優先とされる先行設定グラントが、あるかどうか、対応するMAC PDUが、生成され、かつCS-RNTIでアドレス指定されたULグラントを使用することによって送信されないかどうか、生成されたMAC PDUのサイズが、受信された設定グラントのサイズとマッチするかまたはそれよりも小さいかどうか、およびフラグXが、非優先設定グラントについて設定されていないかどうかを判定し、そうである場合、ステップ3aまたはステップ3bに進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0066】
ステップ3a:先行非優先設定グラントのHARQバッファからMAC PDUを導出し(すなわち、上記のオプション1)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければステップ4に進む。
【0067】
ステップ3b:後続のUL送信についての先行失敗設定グラントのMAC PDUを含めるために多重化および組立てエンティティを指示し、多重化および組立てエンティティから受信された設定グラントについてのMAC PDUを再び取得し(すなわち、上記のオプション2)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければステップ4に進む。
【0068】
ステップ4:リンク制御プロトコル(link control protocol:LCP)手順に基づいて、多重化および組立てエンティティからデータを導出する。ステップ5に進む。
【0069】
ステップ5:受信された設定グラントのHARQプロセスに、新しい送信を生成するように命令する。
【0070】
実施形態1-2:
ステップ1:1つの設定グラントが受信され、ステップ2に進む。
【0071】
ステップ2:先行設定グラントのリッスン・ビフォア・トーク(listen before talk:LBT)手順が、失敗するかどうか、対応するMAC PDUが、CS-RNTIでアドレス指定されたULグラントを使用することによって送信されるかどうか、生成されたMAC PDUのサイズが、受信された設定グラントのサイズとマッチするかまたはそれよりも小さいかどうか、およびフラグXが、設定グラントであって、そのLBT手順が失敗する設定グラントについて設定されるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ3aまたは3bに進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0072】
ステップ3a:先行非優先設定グラントのHARQバッファからMAC PDUを導出し(すなわち、上記のオプション1)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければステップ4に進む。
【0073】
ステップ3b:後続のUL送信についての先行失敗設定グラントのMAC PDUを含めるために多重化および組立てエンティティを指示し、多重化および組立てエンティティから受信された設定グラントについてのMAC PDUを再び取得し(すなわち、上記のオプション2)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければステップ4に進む。
【0074】
ステップ4:LCP手順に基づいて、多重化および組立てエンティティからMAC PDUを導出する。ステップ5に進む。
【0075】
ステップ5:受信された設定グラントのHARQプロセスに、新しい送信を生成するように命令する。
【0076】
実施形態1-3:
ステップ1:1つの設定グラントが受信され、ステップ2に進む。
【0077】
ステップ2:先行設定グラントのHARQプロセスについてNACKが受信されるかどうかまたはタイマが満了する前に先行設定グラントのHARQプロセスについてACK/NACKが受信されなかったかどうか、対応するMAC PDUがCS-RNTIでアドレス指定されたULグラントを使用することによって送信されていないかどうか、および失敗設定グラントについてのMAC PDUのサイズが受信された設定グラントのサイズより小さいかそれに等しいかどうかを判定する。そうである場合、ステップ3aまたは3bに進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0078】
ステップ3a:先行非優先設定グラントのHARQバッファからMAC PDUを導出し(すなわち、上記のオプション1)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければステップ4に進む。
【0079】
ステップ3b:後続のUL送信についての先行失敗設定グラントのMAC PDUを含めるために多重化および組立てエンティティを指示し、多重化および組立てエンティティから受信された設定グラントについてのMAC PDUを再び取得する。(すなわち、上記のオプション2)、設定グラントについての(余りまたは残りの)スコープがない場合ステップ5に進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0080】
ステップ4:LCP手順に基づいて、多重化および組立てエンティティからMAC PDUを導出する。ステップ5に進む。
【0081】
ステップ5:受信された設定グラントのHARQプロセスに、新しい送信を生成するように命令する。
【0082】
実施形態2:
共有スペクトルチャネル上のURLLC送信の場合、セミ・パーシステント・チャネル・アクセス手順では、固定フレーム期間(fixed frame period:FFP)は、ネットワーク(network:NW)に対して設定され、かつUEに対して設定され
てもよく、FFPは、チャネル占有時間(channel occupation time:COT)の期間、およびアイドル期間と合成される。COT期間は、UEまたはNW(例えば、gNB)のどちらかによって始動され得、NWによって始動されたCOTは、UEに対して共有しおよびその逆であることができる。
図2は、本開示の実施形態によるFFPの概略図を示す。
図2では、FFP-gは、gNBのFFPであり、FFP-uは、UEのFFPである。FFP-gおよびFFP-
uの各々は、COT期間およびアイドル期間からなる。FFP-uおよびFFP-gの持続時間は、異なる。加えて、FFP-gの開始点と対応するFFP-uとの間にオフセットがある。
【0083】
実施形態では、共有スペクトルチャネル上のURLLC送信のためのULグラント処理は、以下のプロセスとして更新される。
【0084】
ULグラントがダウンリンク制御情報(downlink control information:DCI)または無線リソース制御(radio resource control:RRC)層から受信される(すなわち、設定グラント)=>優先度取扱い手順=>対応するMAC PDUを生成し、生成されたMAC PDUを、優先ULグラントの対応するHARQプロセスIDのHARQバッファに転送すること=>MAC PDUの送信を実行するように下位層(すなわち、物理(physical:PHY)層)に命令すること=>リッスン・ビフォア・トーク(LBT)手順がPHY層において実行される。
【0085】
実施形態では、優先度取扱い手順は、2つ以上のUL送信のためのリソースが互いと衝突する場合にどのUL送信が優先されるかを判定することである。
【0086】
実施形態では、LBT手順は、現実の送信が実行される前に、チャネルの状態(すなわち、アイドルであるかまたはビジーであるか)を評価するために使用される。LBT手順は、チャネルアクセス手順の種類であることができる。
【0087】
共有スペクトルチャネル上の物理UL共有チャネル(physical UL shared channel:PUSCH)送信については、UEは、LBT手順を実行する前に、PUSCH送信のための優先グラントを決定するための優先度取扱い手順を終了しなければならない。しかしながら、UEがCOTを始動した場合、UEに関連付けられたFFPの境界におけるUL送信は、来たるべきFFPが占有されることができるか否かを、関連するLBT結果が判定するので、非常に重要である。LBT手順および優先度取扱い手順は、それぞれPHY層およびメディアアクセス制御(MAC)層によって、取り扱うことができる。優先度取扱い手順のせいで、UEが来たるべきCOTを逃すことを、回避するという目的のために、優先度取扱い手順は、改善する必要があり得る。
【0088】
実施形態では、重要なUL送信は、フレームベース機器(frame-based equipment:FBE)の場合においてUEに関連付けられた各FFP期間の境界において開始するUL送信を指す。重要なUL送信は、以下のオプションのうちの少なくとも1つによって識別され得る。
【0089】
オプション1:この設定グラントの設定のための、UL送信が、重要なUL送信であることを指示するために、1つの情報要素CG-BoundaryTransmissionは、1つの設定グラントの設定において、設定される。
【0090】
オプション2:対応するUL送信が、重要なUL送信であることを指示するために、1つの情報要素BoundaryTransmissionIndicatorは、ダウンリンク制御情報(DCI)において指示される。
【0091】
オプション3:SR送信のためのPUCCHリソース。
実施形態では、重要なUL送信については、以下の原理のうちの少なくとも1つが適用され得る。
【0092】
-重要なUL送信は、重要な送信以外のUL送信によって非優先とされることができない。
【0093】
-重要なUL送信は、スキップされることができない。
以下の実施形態2-1および2-2は、UEにおいて使用され得る。
【0094】
実施形態2-1:
ステップ0:MACエンティティが、LCHベースの優先度付けで設定される場合、1つのULグラントが、受信される。
【0095】
ステップ0a:このULグラントが上位層(すなわち、設定グラント)からであるか、または下位層(すなわち、PHY層からの動的グラント)からであるかを、判定する。ULグラントが設定グラントである場合、ステップ1aに進み、ULグラントが動的グラントである場合、ステップ1bに進む。
【0096】
ステップ1a:この設定グラントが情報要素CG-BoundaryTransmissionで設定されるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ3に進む。
【0097】
ステップ1b:動的グラントが、受信されたDCI(例えば、情報要素BoundaryTransmissionIndicator)に従って境界送信であるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ3に進む。
【0098】
ステップ2:受信されたULグラントよりも優先度が高い、情報要素CG-BoundaryTransmissionで設定される、別の設定グラントのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、受信されたULグラントよりも優先度が高い、境界送信としてDCIから指示される、別の動的グラントのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、および受信されたULグラントよりも優先度が高い、UE始動されたCOTの境界における、スケジューリングリクエスト(scheduling request:SR)送信があるかどうか、を判定し、そうである場合、ステップ5に進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0099】
ステップ3:情報要素CG-BoundaryTransmissionで設定される、設定グラントのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、境界送信としてDCIから指示される、動的グラントのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、受信されたULグラントよりも優先度が高い、別の設定グラントのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、受信されたULグラントよりも優先度が高い、動的グラントの、他のオーバーラップするPUSCH持続時間がないかどうか、および受信されたULグラントよりも優先度が高い、UE始動されたCOTの境界における、SR送信があるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ5に進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0100】
ステップ4:受信されたULグラントを優先ULグラントとみなし、他のオーバーラップするULグラントを、もしあれば非優先ULグラントとみなし、他のオーバーラップするSR送信を、もしあれば非優先SR送信とみなす。
【0101】
ステップ5:受信されたULグラントを非優先ULグラントとみなす。
実施形態2-2:
ステップ1:ULグラントが、受信されたDCIに従って、境界送信に対応する、1つの動的グラントであるかどうか、またはULグラントが、IE CG-BoundaryTransmissionに従って、境界送信に対応する、1つの設定グラントであるかどうかを、判定し、そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、プロセスは終わる。
【0102】
ステップ2:境界送信のためのこのULグラントは、いかなるときにもスキップされることができない。
【0103】
実施形態3:
実施形態では、衝突は、重要な送信を伴わずに複数のULグラントのあいだで発生し得る。このような条件下では、優先ULグラント(すなわち、優先UL送信)についてのLBT手順が、失敗する場合、優先ULグラントについてのUL送信は、実行されることができない。さらにその上、非優先ULグラントについての他のUL送信も、実行されることができない。
図3は、本開示の実施形態による衝突の概略図を示す。
図3では、PUSCH送信#1は、PUSCH送信#2よりも高い優先度を持つ。この実施形態では、PUSCH送信#1は、LBT失敗をこうむる(すなわち、対応するLBT手順が失敗する)。結果として、送信は、実行されることができず、リソースは、無駄にされる。
【0104】
実施形態では、LBT手順失敗に起因するリソースの無駄を回避するための、MACベースの方法が提案される。この実施形態では、UEは、優先ULグラントのLBT手順が失敗するときに、他の非優先ULグラントをMACエンティティに処理させる機能を、サポートし得る。
【0105】
実施形態では、優先ULグラントのLBT手順が失敗するときに、非優先ULグラントを再処理する機能を指示するための特徴フラグが導入される。例えば、NWは、優先ULグラントのLBT手順が失敗するときに、非優先ULグラントを再処理する機能を開くように、UEに命令するために、UEに対して、この特徴フラグを設定し(例えば、特徴フラグを「1」にセットし)得る。この特徴フラグは、PriorityHandlingOnSharedSpectrumChannelと命名され得る。実施形態では、特徴フラグは、つぎの粒度で定義され得る。
【0106】
-セルグループごとに
-サービングセルまたは帯域幅部分(bandwidth part:BWP)ごとに MACベースの方法を実現するために、UEは、以下の実施形態3-1および/または3-2におけるプロセスを実行し得る。
【0107】
実施形態3-1:
ステップ1:優先ULグラントについてのLBT失敗指示が下位層(すなわち、物理層)から受信されるかどうか、同じBWP内に非優先ULグラントについてのオーバーラップするPUSCH持続時間があるかどうか、および特徴フラグが設定されているかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ3に進む。
【0108】
ステップ2:非優先ULグラントであって、そのPUSCH持続時間が、LBT失敗指示に対応する優先ULグラントのものにオーバーラップする、非優先ULグラントのなかから、別の優先ULグラントを決定し、決定された優先ULグラントについてのHARQ動作を処理する。
【0109】
ステップ2については、実施形態では、MAC PDUまたはULグラントの優先度付けは、LCHの優先度レベルに基づいて決定されることができ、ここで、データは、このULグラントについてのMAC PDUを作り上げている(すなわち、LCHベースの優先度付け)。
【0110】
実施形態3-2:
ステップ1:優先ULグラントについてのLBT失敗指示が下位層から受信されるかどうか、同じBWP内に非優先ULグラントについての他のオーバーラップするPUSCH持続時間があり、特徴フラグが設定されているかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ3に進む。
【0111】
ステップ2:HARQ動作を実行するために、非優先ULグラントであって、そのPUSCH持続時間が優先ULグラントのものにオーバーラップする非優先ULグラントから、利用可能なULグラントをランダムに決定する。
【0112】
実施形態では、LBT手順失敗に起因するリソースの無駄を回避するための、PHYベースの方法が提案される。この実施形態では、数個のULグラントを受信するとき、それらは互いと競合し得、MACエンティティは、競合するすべてのULグラントについてMAC PDUを生成し、MAC PDUおよびULグラントをPHY層に送る。PHY層は、それを、各MAC PDUの、LBT手順結果と優先度クラスとの組合せとみなすことによって、送信を実施する。
【0113】
実施形態では、すべての受信されたULグラントのMAC PDUを生成することに関連付けられた特徴フラグ(例えば、フラグPriorityHandlingOnSharedSpectrumChannel)、それらが互いと競合し得ることが、導入される。この特徴フラグは、つぎの粒度で定義され得る。
【0114】
-セルグループごとに
-サービングセルまたはBWPごとに
実施形態では、この特徴フラグが(例えば、ビット「1」に)セットされているとき、UEは、ULグラントおよび/またはSR送信からの2つ以上の(すなわち、1つを超える)UL送信が互いと衝突する場合、各ULグラントおよび/またはスケジューリングリクエスト(SR)送信についてすべてのMAC PDUを生成し、MAC PDUおよび対応するULグラントを送るか、または下位層(すなわち、PHY層)に対してSR送信を命令する。より具体的には、特徴フラグが設定されている(例えば、セットされている)とき、UEは、以下の少なくとも1つを選び得る。
【0115】
-設定ULグラントが動的ULグラントと衝突する(例えば、設定ULグラントのPUSCH持続時間が動的ULグラントのPUSCH持続時間にオーバーラップする)場合、UEは、設定ULグラントと動的ULグラントの両方についてのHARQ情報およびULグラントをHARQエンティティに送達する、
-ULグラントのPUSCH送信がSR送信と衝突する場合、UEは、HARQ情報およびULグラントを、ULグラントについてのHARQエンティティに送達し、UEは、SR送信を生成するように下位層に命令する、または
-LCHベースの優先度付けが設定される場合、UEは、受信した各ULグラントを優先ULグラントとして扱い得る。代替として、またはそれに加えて、UEは、各アップリンクグラントについてのLCHベースの優先度レベルを、下位層に送り得る。
【0116】
2つ以上のMAC PDUが下位層に送られる場合、UEに自律(再)送信を実行させるという目的のために、MACエンティティは、どのMAC PDUが送信されたか、およびどのMAC PDUが送信されなかったかを把握するものとする。
【0117】
実施形態では、MACエンティティがすべてのULグラントについてMAC PDUを生成し、それらが互いと衝突し、それらを下位層に送るとき、下位層は、自律(再)送信性能を維持するという目的のために、これらMAC PDUの送信の結果をMACエンティティに送り得る。
【0118】
例えば、PUSCH持続時間が互いとオーバーラップする数個のULグラントについて、PHY層が上位層(すなわち、MAC層)から複数のMAC PDUを受信するとき、PHY層は、各ULグラントの優先度クラスに基づいて、どのMAC PDUが送信されるかを判定する。送信されない他のMAC PDUについて、PHY層は、MAC PDU送信の結果について上位層に通知する。
【0119】
PHY層からの送信結果に従って、MACエンティティは、設定グラントに関連付けられた送信されていないMAC PDUについての、自律(再)送信を実行する能力があり、設定グラントは、自律送信フラグで設定される。
【0120】
以下の実施形態3-3および3-4は、UEにおいて使用される。
実施形態3-3:
ステップ0:1つ以上のULグラントが下位層(すなわち、PHY層からの動的グラント)または上位層(すなわち、RRC層からの設定グラント)から受信され、ステップ1に進む。
【0121】
ステップ1:ULグラントが受信される、1つのサービングセルについて、UEがフラグPriorityHandlingOnSharedSpectrumChannelで設定されているかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ5に進む。
【0122】
ステップ2:UEがLCHベースの優先度付けで設定されるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ3に進み、そうでなければ、ステップ4に進む。
【0123】
ステップ3:このサービングセル上の受信された各ULグラント(すなわち、設定ULグラントと動的グラントの両方を含む)は、優先グラントとみなされる。ステップ4に進む。
【0124】
ステップ4:ULグラントについての関連するPUSCH持続時間が他のUL送信にオーバーラップするか否かにかかわらず、受信された各ULグラントについて、HARQ情報およびULグラントをHARQエンティティに転送する。
【0125】
ステップ5:関連するPUSCH持続時間が一時セルRNTI(temporary cell RNTI:TC-RNTI)、セルRNTI(cell RNTI:C-RNTI)、設定されたスケジューリングRNTI(configured scheduling RNTI:CS-RNTI)でまたはランダムアクセス応答(random access response:RAR)からアドレス指定された動的グラントのPUSCH持続時間にオーバーラップしない場合、HARQ情報およびULグラントを設定グラントについてのHARQエンティティに転送する。
【0126】
実施形態3-4:
ステップ0:トリガされるスケジューリングリクエスト(SR)を決定し、このSRについて設定されるPUCCHリソースがあれば、ステップ1に進む。
【0127】
ステップ1:PUCCH持続時間がULグラントのPUSCH持続時間とオーバーラップするかどうかを判定する。そうである場合、ステップ2に進み、そうでなければ、ステップ6に進む。
【0128】
ステップ2:PUCCHリソースが設定される、1つのサービングセルについて、UEがPriorityHandlingOnSharedSpectrumChannelで設定されているかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ3に進み、そうでなければ、ステップ5に進む。
【0129】
ステップ3:UEがLCHベースの優先度付けで設定されるかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ4に進み、そうでなければ、ステップ5に進む。
【0130】
ステップ4:SRを優先SRとみなし、他のULグラントを、もしあれば優先ULグラントとみなす。ステップ5に進む。
【0131】
ステップ5:SR送信を生成するように下位層に命令する。
ステップ6:終了。
【0132】
実施形態4:
非アクティブ状態(例えば、RRC非アクティブ状態)にあるUEは、ランダムアクセス手順を始動することなくデータをNWに直接送るためのCGベースの小データ送信(small data transmission:SDT)を実行し得る。SDTは、UEの電力を節約しおよび物理ランダム・アクセス・チャネル(physical random access channel:PRACH)への干渉を低減する能力がある。
【0133】
本開示では、SDTは、非アクティブ状態(例えば、RRC非アクティブ状態(RRC_INACTIVE))または接続管理(connection management:CM)接続された(CM-CONNECTED)状態にあるUEのために(またはそれによって)実行されるデータ送信であり得る。SDTは、ランダムアクセス手順または(RRC)再開手順で実行され得る。実施形態では、SDTの基本的な特性は、以下の少なくとも1つを含み得る。
【0134】
-アップリンク(uplink:UL)について100バイト、およびダウンリンク(downlink:DL)について100バイトの、(アプリケーション)パケットサイズ、
-移動性なしのシナリオについて5秒~30分、1時間のレイテンシ、
-毎分、および月々までの頻度。
【0135】
SDTのレイテンシは、SDTのパケットがバッファに到着してから、パケットが完全に送信されるまでの、持続時間であることに留意されたい。実施形態によれば、SDTは、3GPP TR 25.705 V13.0.0においてさらに規定されている。
【0136】
図4は、本開示の実施形態によるCGベースのSDTの概略図を示す。
図4では、CGベースのSDTを始動することを決定するとき、UEは、CGリソースを通じてRRCメッセージを送信する。RRCメッセージに加えて、UEはまた、バッファ・サイズ・レポート(buffer size report:BSR)および/または専用無線ベアラ(dedicated radio bearer:DRB)データパケットをRRCメッセージと一緒に送信し得る(ステップ401)。
【0137】
ステップ402では、いったん初期のCG送信が実行されると、UEは、(後続の)データ送信および再送信のために、UE固有の無線ネットワーク一時識別子(radio network temporary identifier:RNTI)をモニタリングすべきである。DL送信は、UE固有のRNTIに対してアドレス指定された動的スケジューリングに基づいて行われ、UL送信は、UE固有のRNTIに対してアドレス指定された動的グラント、または設定グラントのどちらかによって行われることができる。
【0138】
ステップ403では、UEは、RRC解放メッセージを受信し、UE固有のRNTIのモニタを停止し、通常の非アクティブ状態に入る。
【0139】
設定グラントを使用することによるSDT送信中に、問題が起き得る。より具体的には、CGベースのSDTについては、NW(例えば、gNB)は、SDTがUEによっていつトリガおよび実行されるかを、知らない。UL CGベースのSDTがNWによって逃される場合、再送信はスケジュールされない。
【0140】
実施形態では、SDTは、以下の少なくとも1つを含む。
-設定グラントを使用することによって小データ送信を始動するためのRRCメッセージを送信すること。
【0141】
-設定グラントを使用することによってRRCメッセージ以外のデータ(メッセージ)を送信すること。
【0142】
上記のCGベースのSDT手順のステップ401では、CGベースのSDTを始動するためのRRCメッセージが正常に送信されない(すなわち、NWが、RRCメッセージを受信することができず、次いでACK/NACKメッセージを与えることができない)場合、UEは次のステップについて知らない場合がある。設定グラントでCGベースのSDTを再送信することを、どのように決定するかは、議論することを要求される問題であり得る。
【0143】
さらにその上、上記のCGベースのSDT送信のステップ402では、UEは、CGベースのSDTのデータが正常に送信されるか否かを、知らない場合がある。設定グラントでCGベースのSDT送信を再送信することを、どのように決定するかはまた、議論することを要求される問題であり得る。
【0144】
実施形態では、設定グラントでの小データ(すなわち、SDTのデータ(メッセージ))の再送信は、以下のイベントのうちの少なくとも1つによってトリガされることができる。
【0145】
-データメッセージ(すなわち、SDTのデータを含むメッセージ)は、設定グラントを使用することによって送信されており、UE固有のRNTIでスケジュールされた動的グラントを使用することによって送信されなかった。
【0146】
-新しいタイマが、満了する前に、CGベースのSDT送信に対応するACKは、受信されない。
【0147】
-CGベースのSDT送信に対応するNACKは、受信される。
-時間の持続時間が、終了するとき、CGベースのSDT送信に対応するACKは、受信されない。
【0148】
-新しく導入されたタイマは動いておらず、タイマConfiguredGrantTimerは、まだ動いている。
【0149】
-カウンタは、最大数の値(例えば、再送信のための最大試行回数)に達しない。
上記のイベントにおける新しいタイマを含む実施形態では、このタイマは、sdt-initiationRetransmissionTimerと命名され得、設定グラントの設定ごとに設定されおよび/またはHARQプロセスIDに関連付けられることができる。このタイマは、以下の特徴を含む。
【0150】
-開始/再開始:設定グラントでのSDTメッセージ(例えば、SDTの、RRCメッセージまたはデータメッセージ)の各送信が、実行される。
【0151】
-停止:SDTについてのACK/NACKが、受信される。
実施形態では、UEは、以下の少なくとも1つを(例えば、NWから)受信するとき、ACKが受信されると判定する。
【0152】
-ACKを指示するダウンリンクフィードバック情報
-設定グラントを使用することによってSDTメッセージを送るために使用される同じHARQプロセスIDを指示する、DCI。
【0153】
実施形態では、UEは、以下のイベントのうちの少なくとも1つに基づいて、NACKが受信されると判定する。
【0154】
-NACKを指示するダウンリンクフィードバック情報を受信すること、
-同じHARQプロセスIDを指示するDCIは、受信されず、ここでHARQプロセスIDは、設定グラントでSDTメッセージを送るために使用される。
【0155】
実施形態では、タイマConfiguredGrantTimerは、CGベースのSDTを始動するためのRRCメッセージの送信が失敗するかどうかを、判定するために再使用され得る。実施形態では、タイマConfiguredGrantTimerは、つながりのあるHARQプロセスIDがUL送信を実行するために使用されるとき、開始/再開始する。
【0156】
設定グラントで再送信を実行することの実施形態では、再送信のために使用される設定グラントは、失敗したSDTメッセージ送信のために使用される、同じHARQプロセスIDおよび/または同じ設定グラントの設定を持ち得る。別の実施形態では、UEは、失敗したSDTメッセージ送信のために使用される、同じHARQプロセスIDを有する、再送信のための設定グラントを結び付ける。
【0157】
実施形態では、設定グラントを使用することによる再送信は、終わりなく失敗し得る。電力およびリソースを節約するという目的のために、最大試行回数(例えば、MAXIMUM NUMBER)を指示するための、カウンタおよび情報要素が、導入され得る。
【0158】
実施形態では、カウンタの挙動は、下記のように定義され得る。
リセット/セット:
-CGベースのSDTから通常の非アクティブ状態へUEステータスを変更するためのRRC解放メッセージを、UEが受信するとき、カウンタはリセットされる。
【0159】
-HARQプロセスIDに関連付けられた設定グラントで、SDTメッセージをUEが初めて送信するとき、カウンタはリセットされる。
【0160】
-(SDTメッセージに対応する)NACK/ACKが受信されるとき、カウンタはリセットされる。
【0161】
インクリメント:
-設定グラントでのSDTメッセージ送信のたびに、カウンタは1だけ増加する(すなわち、カウンタ=カウンタ+1)。実施形態では、タイマsdt-initiationRetransmissionTimerが満了するとき、および/もしくは再送信のために使用される設定グラントが受信されるとき、ならびに/または再送信のために使用される設定グラントが実行されるとき、カウンタは1だけ増加する。
【0162】
カウンタが最大試行回数に達する(すなわち、COUNTER=MAXIMUM NUMBERまたはCOUNTER=MAXIMUM NUMBER+1)とき:
-UEは、RACHベースのSDT送信にフォールバックし得る。
【0163】
-UEは、ランダムアクセス手順を始動し得る。
-UEは、上位層(例えば、RRC層)に失敗理由を通知し得る。
【0164】
-UEは、アイドル状態(例えば、RRC IDLE)に入り込み得る。
実施形態では、このカウンタは、設定グラントの設定ごとに、もしくはサービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定され得る。実施形態では、1つのカウンタは、単一のHARQプロセスIDに関連付けられ得る。
【0165】
上記に基づいて、UEによって実行され得る以下の実施形態におけるプロセスが、例として例解される。
【0166】
実施形態4-1:
ステップ1:設定グラントを使用することによってCGベースのSDTを始動するためのRRCメッセージを送信または再送信し、ステップ2に進む。
【0167】
ステップ2:対応するACK/NACKが受信されるか否かを、判定し、そうである場合ステップ6に進み、そうでない場合、ステップ3に進む。
【0168】
ステップ3:カウンタを1だけ増加させ、ステップ4に進む。
ステップ4:カウンタが最大試行回数に達するかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ5に進み、そうでなければ、データメッセージを再送信するために新しい設定グラントが受信されるとき、ステップ1に進む。
【0169】
ステップ5:UEは、RACHベースのSDT送信にフォールバックし、ステップ6に進む。
【0170】
ステップ6:カウンタをリセットする。
実施形態4-2:
ステップ1:UEが非アクティブ状態にあるとき、上位層から1つの設定グラントを受信する。
【0171】
ステップ2:MAC PDUに対応するタイマsdt-initiationRetransmissionTimerが、満了するかどうか、受信された設定グラントが、MAC PDUの初期送信におけるのと同じHARQプロセスIDを持つかどうか、およびMAC PDUが、UE固有のRNTI、もしくはUE固有のサーチスペース、またはUE固有のCORESETでアドレス指定されたULグラントを使用することによって送信されたかどうかを、判定する。そうである場合、ステップ3に進み、そうでなければ、ステップ5に進む。
【0172】
ステップ3:MAC PDUが導出されたとみなし、HARQプロセスを実行してMAC PDUの送信を生じさせる。ステップ4に進む。
【0173】
ステップ4:タイマ(例えば、タイマsdt-initiationRetransmissionTimer)をリセットおよび開始する。
【0174】
ステップ5:終了。
図5は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
図5は、ワイヤレス端末(例えば、UE)において使用され得、以下のステップを含む。
【0175】
ステップ501:第1のUL送信のLBT手順が失敗しフラグが設定されているとき、第2のUL送信を実行する。
【0176】
この実施形態では、第1のUL送信のLBT手順が失敗しフラグが設定されているとき、ワイヤレス端末は、第2のUL送信を実行する。第1のUL送信の第1のUL持続時間は、第2のUL送信の第2のUL持続時間にオーバーラップすることに留意されたい。
【0177】
実施形態では、第1のUL送信(の第1のULグラント)は、第2のUL送信(の第2のULグラント)よりも優先される(例えば、LCHベースの優先度付け)。言い換えれば、第2のUL送信/グラントは、例えば送信されることについて、第1のUL送信/グラントによって非優先とされる。
【0178】
実施形態では、複数のUL送信が、第1のUL送信とオーバーラップする。この実施形態では、第2のUL送信は、複数のUL送信から決定される(例えば、選択される)。例えば、第2のUL送信は、複数のUL送信からランダムに選択され得る。代替として、第2のUL送信は、複数のUL送信の中における優先UL送信である(例えば、第2のUL送信は、複数のUL送信の中において最も高い優先度レベルを持つ)。
【0179】
実施形態では、第1のUL送信、第2のUL送信、および複数のUL送信の、各々は、ULグラントまたはスケジューリングリクエスト送信のための、物理UL共有チャネル送信のうちの1つである。
【0180】
実施形態では、フラグは、非優先UL送信にオーバーラップする優先送信(例えば、第1のUL送信)のLBT手順の失敗以降に(すなわち、そのときまたはその後に)、非優先UL送信(例えば、第2のUL送信)のためのHARQ動作を実行することに、関連付けられる。
【0181】
実施形態では、フラグは、セルグループごとに、サービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定される。
【0182】
実施形態では、ワイヤレス端末は、第1のUL送信のLBT手順が失敗しフラグが以下によって設定されているとき、第2のUL送信を実行する。
【0183】
HARQエンティティに、第1のUL送信の第1のULグラント、第2のUL送信の第2のULグラント、ならびに第1のULグラントおよび第2のULグラントのHARQ情報を送信すること。第1のULグラントは、設定グラントおよび動的グラントのうちの一方であり、第2のULグラントは、設定グラントおよび動的グラントのうちの他方であることに、留意されたい。
【0184】
実施形態では、ワイヤレス端末は、SR送信が第1のUL送信または第2のUL送信のうちの少なくとも一方にオーバーラップするとき、SR送信を実行するように、物理層に命令し得る。
【0185】
図6は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。プロセスは、ワイヤレス・ネットワーク・ノード(例えば、NWまたはgNB)において使用され得、以下のステップを含む。
【0186】
ステップ601:非優先UL送信にオーバーラップする優先送信のLBT手順が失敗するとき、非優先UL送信のためのHARQ動作を実行することに、関連付けられたフラグを、ワイヤレス端末に対して設定する。
【0187】
図6では、ワイヤレス・ネットワーク・ノードは、優先送信のLBT手順が失敗するとき、ワイヤレス端末が非優先UL送信のためのHARQ動作を実行することを有効化することへの、ワイヤレス端末(例えば、UE)に対するフラグを設定し得る。非優先UL送信は、優先UL送信にオーバーラップする。
【0188】
実施形態では、フラグは、セルグループごとに、サービングセルごとに、または帯域幅部分ごとに設定される。
【0189】
図7は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
図7は、ワイヤレス端末(例えば、UE)において使用され得、以下のステップを含む。
【0190】
ステップ701:SDTのSDTメッセージを再送信するために設定ULグラントを使用することに関連付けられた条件が満たされると判定する。
【0191】
ステップ702:設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに再送信する。
【0192】
図7では、ワイヤレス端末は最初に、設定ULグラントを使用することによってSDTのSDTメッセージ(例えば、CGベースのSDT)を送信する。SDTのSDTメッセージを再送信するために設定ULグラントを使用することに関連付けられた条件が満たされる(例えば、SDTメッセージの送信が失敗する)(と判定する)ときまたはその後、ワイヤレス端末は、(同じ)設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージを再送信する。例えば、SDTメッセージの再送信および最初の送信の設定グラントは、同じHARQプロセスIDを持ち得る。
【0193】
実施形態では、SDTメッセージは、以下の少なくとも1つを含み得る。
SDTを始動することのRRCメッセージ、または
SDTのデータメッセージ(すなわち、SDTのデータを含むメッセージ)。
【0194】
実施形態では、SDTメッセージを送信するために設定グラントを使用することの条件は、以下の少なくとも1つを含む。
【0195】
SDTメッセージは、設定グラントを使用することによって送信され、ワイヤレス端末の識別子(例えば、UE固有のRNTI)でスケジュールされた動的グラントを使用することによって送信されず、
第1のタイマ(例えば、新しいタイマsdt-initiationRetransmissionTimer)が、満了する前に、SDTメッセージに対応する(例えば、応答する)ACKは、受信されず、
SDTメッセージに対応するNACKメッセージは、受信され、
時間の持続時間が終了するときに、SDTメッセージに対応するACKが受信されない、
第1のタイマは停止し、第2のタイマ(例えば、タイマConfiguredGrantTimer)は動いており、
カウンタは、送信のための最大試行回数に達しない。
【0196】
実施形態では、SDTメッセージを送信することのHARQプロセスIDが使用されるとき、第2のタイマは開始する。実施形態では、第2のタイマは、タイマConfiguredGrantTimerであり得る。
【0197】
上記の条件での第1のタイマを含む実施形態では、第1のタイマは、設定グラントの設定ごとに設定されHARQプロセスに関連付けられ得る。HARQプロセスは、対応するHARQプロセスIDを持つことに留意されたい。すなわち、第1のタイマは、関連付けられたHARQプロセスに対応する、HARQプロセスIDに関連付けられる。
【0198】
実施形態では、HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマは、(同じ)HARQプロセス(または同じHARQプロセスID)を有する設定グラントを使用することによってSDTメッセージが送信されるとき、開始する。
【0199】
実施形態では、HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマは、(同じ)HARQプロセス(または同じHARQプロセスID)に関連付けられたSDTメッセージに応答するNACK/ACKをワイヤレス端末が受信するとき、停止する。
【0200】
実施形態では、HARQプロセスに対するACKは、以下の少なくとも1つを含む。
ACKを指示するダウンリンクフィードバック情報、または
設定グラントを使用することによってSDTメッセージを送ることの、同じHARQプロセスIDを指示する、DCI。
【0201】
実施形態では、NACKは、NACKを指示するダウンリンクフィードバック情報を含む。
【0202】
実施形態では、カウンタは、設定ULグラントごとに設定され、および/またはHARQプロセスIDに関連付けられる。
【0203】
実施形態では、HARQプロセスに関連付けられたカウンタは、
(同じ)HARQプロセスに関連付けられた設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージ送信を(ワイヤレス端末が)実行するたびに、
(同じ)HARQプロセスに関連付けられた第1のタイマが満了するたびに、
SDTメッセージ送信の(同じ)HARQプロセスに関連付けられた設定ULグラントを(ワイヤレス端末が)受信するたびに、または
HARQプロセスの(例えば、それに応答する)NACKを受信するたびに、のうちの少なくとも1つで、1だけ増加させられる。
【0204】
実施形態では、HARQプロセスに関連付けられたカウンタは、ワイヤレス端末が以下の少なくとも1つを実行するとき、リセットされる。
【0205】
非アクティブ状態へ解放することの、RRC解放メッセージを受信すること、
(同じ)HARQプロセスに関連付けられた設定ULグラントを使用することによってSDTメッセージをワイヤレス・ネットワーク・ノードに初めて送信すること(すなわち、SDTメッセージの最初の送信)と、
(同じ)HARQプロセスに関連付けられたSDTメッセージに対応する肯定メッセージもしくは否定メッセージを受信すること、または
SDTメッセージの(同じ)HARQプロセスに関連付けられたUL送信をスケジューリングするためのダウンリンク制御チャネルを受信すること。
【0206】
実施形態では、カウンタは最大試行回数に達する。ワイヤレス端末は、以下の少なくとも1つを実行し得る。
【0207】
RACHベースのSDTを実行すること、
ランダムアクセス手順を実行すること、
RRC層に失敗理由を通知すること、または
アイドル状態に入ること。
【0208】
実施形態では、SDTメッセージの再送信およびSDTメッセージの最初の送信は、同じHARQプロセスIDを持つ。
【0209】
図8は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。プロセスは、ワイヤレス・ネットワーク・ノード(例えば、NWまたはgNB)において使用され得、以下のステップを含む。
【0210】
ステップ801:SDTのSDTメッセージを再送信するためのタイマをワイヤレス端末に対して設定する。
【0211】
この実施形態では、ワイヤレスネットワークは、ワイヤレス端末に対してタイマを設定する。このタイマは、SDTのSDTメッセージを再送信することに関連付けられる。
【0212】
実施形態では、SDTメッセージは、以下の少なくとも1つを含み得る。
設定グラントでSDTを始動することのRRCメッセージ、または
SDTのデータメッセージ(すなわち、SDTのデータを含むメッセージ)。
【0213】
実施形態では、設定グラントを使用することによってSDTメッセージが送信されるとき、タイマは開始する。
【0214】
実施形態では、SDTメッセージに応答する制御チャネルまたはSDTメッセージの再送信を実行するための(設定された)制御チャネルのうちの、少なくとも1つをワイヤレス端末が受信するとき、タイマは停止する。
【0215】
実施形態では、ワイヤレス・ネットワーク・ノードは、ワイヤレス端末に対してカウンタをさらに設定し、カウンタは、タイマが満了するたびに、またはワイヤレス端末がSDTメッセージを再送信するたびに、1だけ増加させられる。
【0216】
実施形態では、ワイヤレス・ネットワーク・ノードは、SDTメッセージを再送信することのための最大試行回数をさらに設定する。
【0217】
図9は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
図9に示すプロセスは、ワイヤレス端末(すなわち、UE)において使用され得、以下のステップを含む。
【0218】
ステップ901:第1のUL送信に関連付けられた境界送信フラグが設定され第2のUL送信に関連付けられた境界送信フラグが設定されていないとき、第2のUL送信よりも第1のUL送信を優先する。
【0219】
図9に示すプロセスでは、境界送信フラグは、境界送信フラグに関連付けられたUL送信が重要なUL送信であるかどうかを、指示するために使用される。この実施形態では、重要なUL送信(または境界UL送信)とは、ワイヤレス端末に関連付けられたFFP期間の境界において開始するように設定されたUL送信を指す。第1のUL送信に関連付けられた境界送信フラグが設定されている(例えば、ビット「1」にセットされている)とき、ワイヤレス端末は、境界送信フラグが設定されていない(例えば、ビット「0」にセットされている)、第2のUL送信よりも、第1のUL送信を優先する。第2のUL送信は、オーバーラップするUL送信を指し、ここで当該オーバーラップするUL送信の持続時間は、第1のUL送信の持続時間にオーバーラップすることに、留意されたい。加えて、第1のUL送信は、複数のオーバーラップするUL送信(すなわち、複数の第2の送信)を持ち得、第1のUL送信は、すべてのオーバーラップするUL送信よりも優先される。
【0220】
設定ULグラント(すなわち、上位層(例えば、RRC層)から受信されたULグラント)に対応するUL送信の実施形態では、UL送信の境界送信フラグは、設定ULグラントの設定に含まれる。
【0221】
動的グラント(すなわち、下位層(すなわち、物理層)から受信されたULグラント)に対応するUL送信の実施形態では、UL送信の境界送信フラグは、この動的グラントまたはUL送信に対応する、ダウンリンク制御情報に含まれる。
【0222】
図10は、本開示の実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
図10に示すプロセスは、ワイヤレス端末(すなわち、UE)において使用され得、以下のステップを含む。
【0223】
ステップ1001:UL送信の境界送信フラグが設定されているとき、常にUL送信を実行する。
【0224】
図10では、境界送信フラグは、境界送信フラグに関連付けられたUL送信が重要なUL送信であるかどうかを、指示するために使用される。この実施形態では、重要なUL送信(または境界UL送信)とは、ワイヤレス端末に関連付けられたFFP期間の境界において開始するように設定されたUL送信を指す。UL送信に関連付けられた境界送信フラグが設定されている(例えば、ビット「1」にセットされている)とき、このUL送信はスキップされることができない。すなわち、UL送信に関連付けられた境界送信フラグが設定されているとき、UL送信は常にワイヤレス端末によって実行される。
【0225】
設定ULグラント(すなわち、上位層(例えば、RRC層)から受信されたULグラント)に対応するUL送信の実施形態では、UL送信の境界送信フラグは、設定ULグラントに含まれる。
【0226】
動的グラント(すなわち、下位層(すなわち、物理層)から受信されたULグラント)に対応するUL送信の実施形態では、UL送信の境界送信フラグは、この動的グラントまたはUL送信に対応する、ダウンリンク制御情報に含まれる。
【0227】
図11は、本開示の実施形態によるワイヤレス端末110の概略図に関する。ワイヤレス端末110は、ユーザ機器(UE)、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子書籍、またはポータブル・コンピュータ・システムであり得、本明細書では限定されない。ワイヤレス端末110は、マイクロプロセッサまたは特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)などの、プロセッサ1100と、記憶ユニット1110と、通信ユニット1120とを含み得る。記憶ユニット1110は、プロセッサ1100によってアクセスおよび実行されるプログラムコード1112を記憶する、任意のデータ記憶装置であり得る。記憶ユニット111
0の実施形態は、加入者識別モジュール(subscriber identity module:SIM)、読出し専用メモリ(read-only memory:ROM)、フラッシュメモリ、ランダム・アクセス・メモリ(random-access memory:RAM)、ハードディスク、および光学データ記憶装置を含むが、これらに限定されない。通信ユニット1120は、トランシーバであり得、プロセッサ1100の処理結果に従って信号(例えば、メッセージまたはパケット)を送信および受信するために使用される。実施形態では、通信ユニット1120は、
図11に示す少なくとも1つのアンテナ1122を介して信号を送信および受信する。
【0228】
実施形態では、記憶ユニット1110およびプログラムコード1112は、省略され得、プロセッサ1100は、記憶されたプログラムコードを有する、記憶ユニットを含み得る。
【0229】
プロセッサ1100は、例えばプログラムコード1112を実行することによって、ワイヤレス端末110上で、実例を挙げた実施形態におけるステップのうちの任意の1つを実施し得る。
【0230】
通信ユニット1120は、トランシーバであり得る。通信ユニット1120は、代替として、またはそれに加えて、ワイヤレス・ネットワーク・ノード(例えば、基地局)への信号およびワイヤレス・ネットワーク・ノード(例えば、基地局)からの信号を、送信および受信するようにそれぞれ構成された送信ユニットおよび受信ユニットを組み合わせてもよい。
【0231】
図12は、本開示の実施形態によるワイヤレス・ネットワーク・ノード120の概略図に関する。ワイヤレス・ネットワーク・ノード120は、人工衛星、基地局(base station:BS)、ネットワークエンティティ、移動性管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)、サービングゲートウェイ(Serving Gateway:S-GW)、パケット・データ・ネットワーク(Packet Data Network:PDN)ゲートウェイ(Packet Data Network(PDN)Gateway:P-GW)、無線アクセスネットワーク(radio access network:RAN)、次世代RAN(next generation RAN:NG-RAN)、データネットワーク、コアネットワーク、または無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller:RNC)であり得、本明細書では限定されない。加えて、ワイヤレス・ネットワーク・ノード120は、たとえばアクセスおよび移動性管理機能(access and mobility management function:AMF)、セッション管理機能(session management function:SMF)、ユーザプレー
ン機能(user pla
ne function:UPF)、ポリシー制御機能(policy control function:PCF)、アプリケーション機能(application function:AF)などの、少なくとも1つのネットワーク機能を備え(実行し)得る。ワイヤレス・ネットワーク・ノード120は、マイクロプロセッサまたはASICなどの、プロセッサ1200、記憶ユニット1210、および通信ユニット1220を含み得る。記憶ユニット1210は、プロセッサ1200によってアクセスおよび実行されるプログラムコード1212を記憶する任意のデータ記憶装置であり得る。記憶ユニット121
0の例は、SIM、ROM、フラッシュメモリ、RAM、ハードディスク、および光学データ記憶装置を含むが、これらに限定されない。通信ユニット1220は、トランシーバであり得、プロセッサ1200の処理結果に従って信号(例えば、メッセージまたはパケット)を送信および受信するために使用される。例では、通信ユニット1220は、
図12に示す少なくとも1つのアンテナ1222を介して信号を送信および受信する。
【0232】
実施形態では、記憶ユニット1210およびプログラムコード1212は、省略され得る。プロセッサ1200は、記憶されたプログラムコードを有する、記憶ユニットを含み得る。
【0233】
プロセッサ1200は、例えばプログラムコード1212を実行することを介して、ワイヤレス・ネットワーク・ノード120上で、実例を挙げた実施形態において説明した任意のステップを実施し得る。
【0234】
通信ユニット1220は、トランシーバであり得る。通信ユニット1220は、代替として、またはそれに加えて、ワイヤレス端末(例えば、ユーザ機器)への信号およびワイヤレス端末(例えば、ユーザ機器)からの信号を、送信および受信するようにそれぞれ構成された送信ユニットおよび受信ユニットを組み合わせてもよい。
【0235】
本開示の様々な実施形態について上記で説明したが、それらは例としてのみ、かつ限定としてではなく、提示されていることを理解すべきである。同様に、様々なダイアグラムは、本開示の例示的な特徴および機能を当業者が理解することを可能にするために提供される、例であるアーキテクチャまたは構成を描写し得る。しかしながら、本開示が、例解された例であるアーキテクチャまたは構成に制限されるのではなく、色々な代替的なアーキテクチャおよび構成を使用して実装されることができることを、そのような者は理解するであろう。追加的に、当業者によって理解されるように、1つの実施形態の、1つ以上の特徴は、本明細書において説明した別の実施形態の、1つ以上の特徴と組み合わせることができる。したがって、本開示の広さおよび範囲は、上記で説明した例示的な実施形態のいずれの1つによっても限定されるべきではない。
【0236】
たとえば「第1」、「第2」等の指定を使用する本明細書における要素への任意の参照は、一般に、それら要素の量または順序を限定しないことも、理解される。むしろ、これら指定は、2つ以上の要素または要素の具体例の間で区別する便利な手段として、本明細書において使用することができる。したがって、第1および第2の要素への言及は、2つの要素のみが採用されることができること、または第1の要素が何らかのやり方で第2の要素に先立たねばならないことを意味しない。
【0237】
追加的に、当業者は、情報および信号が、色々な異なるテクノロジおよび技術のうちの任意の1つを使用して表されることができることを、理解するであろう。例えば、例えば上記の説明において言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、およびシンボルは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは粒子、光場もしくは粒子、またはそれらの任意の組合せによって表されることができる。
【0238】
本明細書に開示された態様に関係して説明した様々な例解的な論理ブロック、ユニット、プロセッサ、手段、回路、方法、および機能のうちの任意の1つは、電子ハードウェア(例えば、デジタル実装、アナログ実装、もしくは2つの組合せ)、ファームウェア、命令を組み込む様々な形式のプログラムもしくは設計コード(本明細書では、便宜上、「ソフトウェア」もしくは「ソフトウェアユニット」と呼称されることができる)、またはこれら技術の任意の組合せによって実装されることができることを、当業者はさらに認識するであろう。
【0239】
ハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアの、この交換可能性を明確に例解するために、様々な例解的な構成要素、ブロック、ユニット、回路、およびステップが、それらの機能性の観点から一般的に、上記で説明されている。そのような機能性がハードウェア、ファームウェア、もしくはソフトウェア、またはこれら技術の組合せとして実装されるかどうかは、システム全体に課される特有の用途および設計制約に依存する。当業者は、説明された機能性を特有の各用途について様々な方策で実装することができるが、そのような実装決断は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こさない。様々な実施形態に一致して、プロセッサ、装置、構成要素、回路、構造、マシン、ユニットなどは、本明細書において説明した機能のうちの1つ以上を実行するように構成されることができる。規定された動作または機能に関して本明細書で使用される「ように構成され(configured to)」または「について設定され(configured for)」という用語は、規定された動作または機能を実行するために、物理的に構築、プログラム、および/または配置された、プロセッサ、装置、構成要素、回路、構造、マシン、ユニットなどを指す。
【0240】
さらにその上、本明細書において説明した様々な例解的な論理ブロック、ユニット、装置、構成要素、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor:DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array:FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、またはそれらの任意の組合せを含むことができる、集積回路(integrated circuit:IC)の中で実装されまたはそれによって実行されることができることを、当業者は理解するであろう。論理ブロック、ユニット、および回路は、ネットワーク内または装置内の様々な構成要素と通信するための、アンテナおよび/またはトランシーバをさらに含むことができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとすることができるが、代替では、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、またはステートマシンとすることができる。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併せて1つ以上のマイクロプロセッサ、または本明細書において説明した機能を実行するための任意の他の適切な構成として実装されることができる。ソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の、1つ以上の命令またはコードとして記憶されることができる。したがって、本明細書に開示される方法またはアルゴリズムの、ステップは、コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェアとして実装することができる。
【0241】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムまたはコードを1つの場所から別の場所へ転送することを可能にされることができる任意の媒体を含む通信媒体との両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされることができる、任意の利用可能な媒体とすることができる。例として、かつ限定としてではなく、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスク記憶、磁気ディスク記憶もしくは他の磁気記憶装置、または、命令もしくはデータ構造の形式で所望のプログラムコードを記憶するために使用されることができ、かつコンピュータによってアクセスされることができる、任意の他の媒体を含むことができる。
【0242】
この文書において、本明細書で使用される「ユニット」という用語は、本明細書において説明される関連する機能を実行するための、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、およびこれら要素の任意の組合せを指す。追加的に、議論というねらいのために、様々なユニットは、個別のユニットとして説明される。しかしながら、当業者に明らかであるように、2つ以上のユニットを、本開示の実施形態による関連する機能を実行する単一のユニットを形成するために組み合わせ得る。
【0243】
追加的に、本開示の実施形態では、メモリまたは他の記憶、さらには通信構成要素を採用し得る。明確性というねらいのために、上記の説明は、異なる機能的ユニットおよびプロセッサを参照して本開示の実施形態を説明したことが認識されるであろう。しかしながら、本開示を損なうことなく、異なる機能的ユニット、処理論理要素、または領域の間での、機能性の任意の適切な分散を使用し得ることは明らかであろう。例えば、別個の処理論理要素またはコントローラによって実行されるために例解された機能性は、同じ処理論理要素またはコントローラによって実行され得る。それゆえ、特定の機能的ユニットへの言及は、厳密な論理的または物理的な構造または組織を指示しているのではなく、説明された機能性を提供するための適切な手段への言及にすぎない。
【0244】
この開示において説明した実装に対する様々な修正は、当業者に容易に明らかであり、本明細書において定義された一般原理は、この開示の範囲から逸脱することなく他の実装に適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に示される実装に限定されることを意図するのではなく、下記の特許請求の範囲に記載されるように、本明細書に開示される新規の特徴および原理と整合する最も幅広い範囲を授けられることとなる。
【国際調査報告】