(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】フルマゼニルおよびナルトレキソンを含む組成物ならびにその使用方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/485 20060101AFI20240110BHJP
A61K 31/5517 20060101ALI20240110BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20240110BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240110BHJP
A61P 25/22 20060101ALI20240110BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
A61K31/485
A61K31/5517
A61P25/24
A61P43/00 121
A61P25/22
A61P25/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023532700
(86)(22)【出願日】2021-11-26
(85)【翻訳文提出日】2023-05-31
(86)【国際出願番号】 AU2021051413
(87)【国際公開番号】W WO2022109677
(87)【国際公開日】2022-06-02
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523198246
【氏名又は名称】トレクサファーム・プロプライエタリー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Trexapharm Pty Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【氏名又は名称】森本 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100176474
【氏名又は名称】秋山 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ロドン,リー エリック
(72)【発明者】
【氏名】ザナルド,ダニエル ジョン
(72)【発明者】
【氏名】チック,ジュリアン
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086CB12
4C086CB23
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA59
4C086MA66
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA12
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、フルマゼニルおよびナルトレキソンを含む医薬組成物、特に、低用量フルマゼニルおよび低用量ナルトレキソンを含む組成物に関する。本発明はまた、うつ病および/または不安症および/または心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療におけるフルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせの使用方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩を含み、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約300:1~約2:1の重量比で存在する医薬組成物。
【請求項2】
フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約30:1~約4:1の重量比で存在する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約25:1~約10:1の重量比で存在する、請求項1または請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
該組成物が、単回投与単位の形態である、請求項1~3のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項5】
単回投与単位が、約4日にわたる投与用に製剤される、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
単回投与単位が、約250~約1,000マイクログラムの範囲の1日用量を提供する量のフルマゼニルを含む、請求項4または請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
単回投与単位が、約25~約7,500マイクログラムの範囲の1日用量を提供する量のナルトレキソンを含む、請求項4~6のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項8】
フルマゼニルが、約1,000~約30,000マイクログラムの範囲の量で単回投与単位中に存在する、請求項4~7のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項9】
ナルトレキソンが、約100~約4,000マイクログラムの範囲の量で単回投与単位中に存在する、請求項4~8のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項10】
該組成物が、皮下投与用に製剤される、請求項1~9のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項11】
該組成物が、経鼻送達用に製剤される、請求項1~9のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項12】
フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩の組み合わせを、それを必要とする患者に投与することを含む、うつ病の治療方法であって、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約300:1~約2:1の比で投与される方法。
【請求項13】
フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩の組み合わせを、それを必要とする患者に投与することを含む、不安症の治療方法であって、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約300:1~約2:1の比で投与される方法。
【請求項14】
フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩の組み合わせを、それを必要とする患者に投与することを含む、心的外傷後ストレス障害の治療方法であって、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約300:1~約2:1の比で投与される方法。
【請求項15】
以下の1つまたは複数を適用する、請求項12~14のいずれか1つに記載の方法:
i)フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約30:1~約4:1の比で投与される;
ii)フルマゼニルが、約250~約7,500マイクログラムの範囲の1日用量を提供するように投与される;
iii)ナルトレキソンが、約25~約1,000マイクログラムの範囲の1日用量を提供するように投与される;
iv)フルマゼニルが、治療の過程で、約4,000~約120,000マイクログラムの範囲の総用量を提供するように投与される;および
v)ナルトレキソンが、治療の過程で、約400~約16,000マイクログラムの範囲の総用量を提供するように投与される。
【請求項16】
フルマゼニルおよびナルトレキソンが、単一の組成物で投与される、請求項12~15のいずれか1つに記載の方法。
【請求項17】
フルマゼニルおよびナルトレキソンが、継続投薬によって投与される、請求項12~16のいずれか1つに記載の方法。
【請求項18】
フルマゼニルおよびナルトレキソンが、中断投薬によって投与される、請求項12~16のいずれか1つに記載の方法。
【請求項19】
うつ病および/または不安症および/または心的外傷後ストレス障害を治療するためのフルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせの使用であって、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、重量比で約300:1~約2:1である使用。
【請求項20】
うつ病および/または不安症および/または心的外傷後ストレス障害を治療するためのフルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせであって、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、重量比で約300:1~約2:1である組み合わせ。
【請求項21】
うつ病および/または不安症および/または心的外傷後ストレス障害の治療用の薬剤の製造におけるフルマゼニルまたはその薬学的に許容される塩の使用であって、薬剤が、ナルトレキソンまたはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用するために適合され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である使用。
【請求項22】
うつ病および/または不安症および/または心的外傷後ストレス障害の治療用の薬剤の製造におけるナルトレキソンまたはその薬学的に許容される塩の使用であって、薬剤が、フルマゼニルまたはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用するために適合され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である使用。
【請求項23】
請求項1~11のいずれか1つに記載の1つまたは複数の医薬組成物および送達デバイスを含むキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルマゼニルおよびナルトレキソンを含む医薬組成物、特に、低用量フルマゼニルおよび低用量ナルトレキソンを含む組成物に関する。本発明はまた、うつ病および/または不安症および/または心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療におけるフルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせの使用方法に関する。本発明はさらに、1つまたは複数の医薬組成物を含むキットに関する。
【背景技術】
【0002】
フルマゼニルおよびナルトレキソンは市販薬である。フルマゼニルは、GABA拮抗薬であり、ベンゾジアゼピン鎮静の効果を逆転させるために商業的に使用され、通常は静脈内投与される。ナルトレキソンは、オピオイド受容体拮抗薬であり、オピオイドまたはアルコール依存症の管理のために高用量で商業的に使用される。高用量で使用する場合、通常は、経口、筋肉内注射または皮下埋め込みによって投与される。ナルトレキソンは、依存症とは関係のない状態に対して、低用量で「適応外」で使用されている。
【0003】
うつ病は、身体的および精神的健康に影響を与える状態であり、世界的に死亡および身体障害の主な原因であり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、うつ病との併存症である。不安症は、世界的に一般的な精神疾患でもある。現在、うつ病、PTSD、不安症には、行動療法および薬物療法を含む治療法がある。しかしながら、教育の欠如、社会的不名誉、限られた治療選択肢、および手頃でない価格など、治療の受け入れを妨げる制限があり、満たされていない治療の必要性につながる。現在の薬物療法に関しては、有害な副作用、禁忌、不耐性、複数の薬物の必要性および薬物の服用または投与の不便さなどの要因も、患者のコンプライアンスの低下につながる可能性がある。さらに、一部の患者は、現在の薬物療法に反応しないことが判明している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、現在の治療法に関連する制限の1つまたは複数に対処することができる、うつ病、不安症、および心的外傷後ストレス障害の治療に使用することができる代替療法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
本発明は、少なくとも部分的に、微量投与フルマゼニルと微量投与ナルトレキソンとの組み合わせが、うつ病、不安症およびPTSDなどの状態の治療に有用であり得るという発見に基づいている。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の1つの態様では、フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩を含み、フルマゼニルおよびナルトレキソンが約300:1~約2:1の重量比で存在する医薬組成物が提供される。
【0007】
本発明の別の態様では、フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩の組み合わせを、それを必要とする患者に投与することを含む、うつ病の治療方法が提供され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、約300:1~約2:1の重量比で投与される。
【0008】
本発明のさらなる態様では、フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩の組み合わせを、それを必要とする患者に投与することを含む、不安症の治療方法が提供され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、約300:1~約2:1の重量比で投与される。
【0009】
本発明のさらなる態様では、フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩の組み合わせを、それを必要とする患者に投与することを含む、心的外傷後ストレス障害の治療方法が提供され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、約300:1~約2:1の重量比で投与される。
【0010】
本発明のさらに別の態様では、本明細書に記載の1つまたは複数の医薬組成物および任意に送達装置を含むキットが提供される。
【0011】
詳細な記載
1.定義
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似または同等の任意の方法および材料を本発明の実施または試験に使用することができるが、好ましい方法および材料は、記載されている。本発明の目的のために、以下の用語を以下に定義する。
【0012】
冠詞「a」および「an」は、本明細書では、冠詞の文法目的語の1つまたは複数(すなわち、少なくとも1つ)を示すために使用される。例として、「要素」とは、1つの要素または複数の要素を意味する。
【0013】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、参照の量、値、寸法、サイズ、または量に対して30%、25%、20%、15%、または10%と同程度に変化する量、値、寸法、サイズ、または量を示す。
【0014】
本明細書で使用される場合、文脈上別段の要求がない限り、「含む(comprise)」という単語、および「含む(comprises)」および「含む(comprising)」などの変形は、示された整数またはステップ、あるいは整数またはステップのグループを含むことを意味すると理解されるが、 他の整数またはステップ、あるいは整数またはステップのグループの除外を意味するものではない。
【0015】
2.医薬組成物
本発明は、フルマゼニルおよびナルトレキソンまたはそれらの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
【0016】
該組成物は、ナルトレキソンに対して特定の重量のフルマゼニルを含む。本発明者らは、多くの以前の研究で行われた観察に基づき、異なる投与経路によるフルマゼニルおよびナルトレキソンの相対的バイオアベイラビリティを考慮して、フルマゼニルおよびナルトレキソンの特定の比率と量に到達した。
【0017】
いくつかの実施形態では、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、フルマゼニル対ナルトレキソンの重量比が約300:1~約2:1で組成物中に存在する。いくつかの実施形態では、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、フルマゼニル対ナルトレキソンの重量比が約 300:1、280:1、260:1、250:1、240:1、220:1、200:1、180:1、160:1、150:1、140:1、120:1、100:1、90:1、80:1、70:1、60:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、28:1、26:1、25:1、24:1、22:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、25:2、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、または2:1で存在する。フルマゼニルおよびナルトレキソンの任意の比率を組み合わせて、範囲が300:1 ~2:1の範囲内、たとえば、約30:1~約4:1、または約25:1~約10:1の範囲であれば、範囲を形成することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、組成物は、治療中に患者に投与することができる単回投与単位の形態である。組成物または単回投与単位に含まれるフルマゼニルおよびナルトレキソンの量は、治療計画に応じて適切に選択され得る。いくつかの実施形態では、単回投与単位は、約1日~約10日の範囲にわたる投与のために製剤される。いくつかの実施形態では、単回投薬単位は、約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、または10日、特に約4日にわたって投与するために製剤される。
【0019】
いくつかの実施形態では、単回投与単位(または組成物)は、約250~約7,500マイクログラムの範囲の1日用量を提供する量のフルマゼニルを含む。いくつかの実施形態では、単回投薬単位は、約250;500;750;1,000;1,250;1,500;1,750;2,000;2,250;2,500;2,750;3,000;3,250;3,500;3,750;4,000;4,250;4,500;4,750;5,000;5,250;5,500;5,750;6,000;6,250;6,500;6,750;7,000;7,250;または7,500マイクログラムの1日用量を提供する量のフルマゼニルを含む。約2,000~約5,000マイクログラム、または約2,500~約4,500マイクログラムの範囲など、範囲が250~7,500マイクログラム以内であれば、任意の最小値と最大値を組み合わせて範囲を形成することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、単回投与単位(または組成物)は、約25~約1,000マイクログラムの範囲の1日用量を提供する量のナルトレキソンを含む。いくつかの実施形態では、単回投薬単位は、約25;50;75;100;125;150;175;200;225;250;275;300;325;350;375;400;425;450;475;500;550;600;650;700;750;800;850;900;950;または1,000マイクログラムの1日用量を提供する量のナルトレキソンを含む。約100~約600マイクログラム、または約200~約400マイクログラムの範囲など、範囲が25~1,000マイクログラム以内であれば、任意の最小値と最大値を組み合わせて範囲を形成することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、フルマゼニルは、約1,000~約30,000マイクログラムの範囲の量で単回投与単位(または組成物)中に存在する。いくつかの実施形態では、フルマゼニルは、約1,000;2,000;3,000;4,000;5,000;6,000;7,000;8,000;9,000;10,000;11,000;12,000;13,000;14,000;15,000;16,000;17,000;18,000;19,000;20,000;21,000;22,000;23,000;24,000;25,000;26,000;27,000;28,000;29,000;または30,000マイクログラムの量で存在する。約8,000~約20,000マイクログラム、または約10,000~約18,000マイクログラムの範囲など、範囲が1,000~30,000マイクログラム以内であれば、任意の最小値と最大値を組み合わせて範囲を形成することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、ナルトレキソンは、約100~約4,000マイクログラムの範囲の量で単回投与単位(または組成物)中に存在する。いくつかの実施形態では、ナルトレキソンは、約100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;1,100;1,200;1,300;1,400;1,500;1,600;1,700;1,800;1,900;2,000;2,200;2,400;2,600;2,800;3,000;3,200;3,400;3,600;3,800;または4,000マイクログラムの量で存在する。約400~約2,400マイクログラム、または約800~約1,600マイクログラムの範囲など、範囲が100~4,000マイクログラム以内であれば、任意の最小値と最大値を組み合わせて範囲を形成することができる。
【0023】
医薬組成物は、特定の経路による投与のために適切に製剤され得る。適切な投与経路には、経口、経粘膜、経皮、および非経口投与が含まれる。いくつかの実施形態では、組成物は、経口投与、頬または舌下投与などの局所投与、経鼻投与、経皮投与、または皮下または筋肉内投与などの非経口投与用に製剤される。特定の実施形態では、組成物は、非経口投与、特に、皮下投与用に製剤される。他の特定の実施形態では、組成物は、経鼻投与用に製剤される。組成物中のフルマゼニルおよびナルトレキソンの比率および量は、特定の投与経路に対するそれぞれの化合物の相対的バイオアベイラビリティに基づいて適切に選択され得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、薬学的に許容される担体または賦形剤を含む。賦形剤は、組成物の他の成分と適合し、その受容者に有害でないという意味で「許容可能」でなければならない。適切な賦形剤には、エデト酸二ナトリウムおよび塩化ナトリウムが含まれる。
【0025】
薬学的製剤には、経口、局所(頬および舌下を含む)、経鼻または非経口(皮下、筋肉内および静脈内を含む)投与に適したもの、または吸入または吹送による投与に適した形態のものが含まれる。したがって、本発明の組み合わせは、従来のアジュバント、担体、賦形剤、または希釈剤とともに、医薬組成物およびその単位用量の形態に入れることができ、そしてそのような形態において、すべて経口使用のための錠剤または充填カプセルなどの固体、または溶液、懸濁液、エマルジョン、エリキシルなどの液体、またはそれらを充填したカプセル、点鼻スプレー製剤で使用するための水性懸濁液の形態または非経口(皮下を含む)使用のための無菌注射液の形態として採用されうる。そのような組成物およびその単位剤形は、追加の活性化合物または要素(principles)の有無にかかわらず、従来の比率で従来の成分を含むことができ、そのような単位剤形は、本明細書に記載されているように使用される意図された1日用量範囲に応じた任意の適切な有効量の組み合わせを含むことができる。本発明の化合物は、多種多様な経口および非経口剤形で投与することができる。以下の剤形がフルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩を含み得ることは、当業者によって理解されるであろう。
【0026】
本発明の医薬組成物を調製するために、薬学的に許容される担体は、固体または液体のいずれであってもよい。固形製剤には、散剤、錠剤、丸剤、カプセル、カシェ剤、坐剤、および分散顆粒が含まれる。固体担体は、希釈剤、香味剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、またはカプセル化材料としても機能する1つまたは複数の物質であり得る。
【0027】
散剤では、担体は、細かく分割された固体であり、細かく分割された有効成分と混合される。
【0028】
錠剤では、有効成分と必要な結合能を有する担体を適切な割合で混合し、希望の形状と大きさに圧縮する。
【0029】
散剤および錠剤は、5または10から約70パーセントの活性化合物を含むのが好ましい。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、乳糖、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバターなどである。「組成物」という用語は、担体の有無にかかわらず、フルマゼニルおよびナルトレキソンが担体によって囲まれ、したがってフルマゼニルおよびナルトレキソンと結合しているカプセルを提供する、担体としてのカプセル化材料を有するフルマゼニルおよびナルトレキソンの製剤を含むことを意図する。同様に、カシェ剤およびトローチも包含される。錠剤、散剤、カプセル、カシェ剤、およびトローチなどは、経口投与に適した固形製剤として使用することができる。
【0030】
液体形態の製剤には、水または水-プロピレングリコール溶液などの、溶液、懸濁液、および乳濁液が含まれる。たとえば、非経口注射液製剤は、ポリエチレングリコール水溶液の溶液として製剤され得る。別の例では、点鼻スプレーは、水溶液または水中懸濁液として製剤され得る。製剤が液体である実施形態では、液体は、好ましくは約4.6以上のpH、特に、約4.6~4.8のpH、さらに特には、約4.7のpHを有する。
【0031】
したがって、フルマゼニルおよびナルトレキソンは非経口投与用(たとえば、ボーラス注射または持続注入などの注射による)に製剤され、アンプル、プレフィルドシリンジ、少量注入、または防腐剤が添加された複数回用量の容器で、単位用量の形態で提供され得る。組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、または乳濁液などの形態をとることができ、懸濁剤、安定化剤、および/または分散剤などの配合用剤を含むことができる。あるいは、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、使用前に、滅菌発熱物質を含まない水などの適切な媒体で構成するための、滅菌固体の無菌単離または溶液からの凍結乾燥によって得られる粉末形態であってもよい。
【0032】
経口使用に適した水溶液は、フルマゼニルおよびナルトレキソンを水に溶解し、必要に応じて適切な着色剤、香味料、安定剤および増粘剤を添加することによって調製することができる。
【0033】
経口使用に適した水性懸濁液は、細かく分割されたフルマゼニルおよびナルトレキソンを、天然または合成ガム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはその塩、あるいはその他のよく知られた懸濁剤などの粘性物質を入れた水中に分散させることによって製造することができる。
【0034】
使用直前に経口投与用の液体製剤に変換することを目的とした固形製剤も含まれる。このような液体の形態には、溶液、懸濁液、および乳濁液が含まれる。これらの製剤には、有効成分に加えて、着色剤、香味料、安定剤、緩衝剤、人工および天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などが含まれ得る。
【0035】
溶液または懸濁液は、スポイト、ピペットまたはスプレーなどの従来の手段で鼻腔に直接適用される。製剤は、単回投与または複数回投与の形態で提供される。スポイトまたはピペットの後者の場合、これは、患者が適切な所定量の溶液または懸濁液を投与することによって達成される。スプレーの場合、これは、たとえば、定量噴霧スプレーポンプによって達成され得る。鼻への送達と滞留を改善するために、フルマゼニルおよびナルトレキソンをシクロデキストリンでカプセル化するか、鼻粘膜での送達と滞留を高めることが期待される薬剤と共に配合することができる。鼻用製剤には、塩化ベンザルコニウムなどの防腐剤も含まれ得る。
【0036】
気道への投与は、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、ヒドロフルオロアルカン(HFA)またはクロロフルオロカーボン(CFC)、たとえば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、もしくはジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の適切なガスなどの適切な噴射剤とともに加圧パックで提供されるエアロゾル製剤によっても達成される。エアロゾルには、レシチンなどの界面活性剤も含まれるのが便利である。薬剤の投与量は、定量バルブを設けることによって制御され得る。
【0037】
あるいは、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、乾燥粉末、たとえば、乳糖、デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドン(PVP)などのデンプン誘導体などの適切な粉末基剤中の化合物の粉末混合物の形態で提供されてもよい。
【0038】
便利なことに、粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成する。粉末組成物は、たとえば、ゼラチンのカプセルまたはカートリッジ、または粉末が吸入器によって投与され得るブリスターパックなどの単位用量形態で提供され得る。
【0039】
鼻腔内製剤を含む気道への投与を目的とした製剤では、化合物は一般に、たとえば1~50ミクロン以下のオーダーの小さな粒子サイズを有する。このような粒径は、当技術分野で知られている手段、たとえば、微粉化によって得ることができる。
【0040】
必要に応じて、有効成分を徐放するように調整された製剤を使用することもできる。
【0041】
医薬組成物が単回投与量単位の形態である実施形態では、単位剤形は、包装された組成物、すなわち、錠剤、カプセル、およびバイアルまたはアンプルに入った粉末などの個別の量の組成物を含むパッケージであってもよい。また、単位剤形は、カプセル、錠剤、カシェ剤、またはトローチ自体であってもよく、またはこれらのいずれかを適切な数だけ包装した形態であってもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、医薬組成物(または単回投与単位)は、送達デバイスに含まれる。経鼻投与に適した送達デバイスには、点鼻スプレーが含まれる。経皮投与に適した送達デバイスには、経皮パッチおよびインプラントが含まれる。皮下投与などの非経口投与に適した送達デバイスには、携帯用輸液ポンプなどの輸液ポンプが含まれる。
【0043】
医薬組成物は、フルマゼニルおよびナルトレキソンの即時放出、遅延放出、または持続放出を可能にするために適切に製剤され得る。
【0044】
本明細書に記載の医薬組成物は、医薬製品またはキットに含まれていてもよい。キットは、本発明の1つまたは複数の医薬組成物を含んでもよく、各組成物は、本明細書に記載されるような単回投与単位の形態であってもよい。単回投与単位は、本明細書に記載されるような任意の適切な形態であってもよい。
キットは、任意に、医薬組成物または単回投与単位を送達するための装置を含んでもよい。
【0045】
したがって、本発明の1つの態様では、本明細書に記載の1つまたは複数の医薬組成物と、場合により送達デバイスとを含むキットが提供される。送達デバイスは、本明細書に記載されているような任意の適切な送達デバイスであり得る。送達デバイスは、一定期間にわたって単回投与単位を送達するように適切に適合され得る。送達デバイスはまた、単回投与単位の交換または置換を可能にするように適切に適合されてもよい。
【0046】
特定の実施形態では、キットは、1日以上、たとえば、約2日、3日または4日にわたる皮下送達に適した1つまたは複数の非経口用量単位と、その用量単位を一定期間にわたって送達するのに適したシリンジポンプとを含む。いくつかの実施形態では、たとえば、約2日、3日、4日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、15日または16日、またはこれらの送達期間の間の任意の期間にわたって連続的に送達される複数の投与単位を提供するために、交換用量がキットに含まれてもよい。
【0047】
3.使用方法
フルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせは、うつ病の治療に有用であり得る。したがって、本発明は、うつ病を治療する方法であって、それを必要とする患者にフルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせを投与することを含む方法を提供し、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは重量比約300:1~約2:1で投与される。
【0048】
この文脈における「うつ病を治療する」という表現は、うつ病に関連する症状の改善を示し、改善は当技術分野で知られている評価によって定性的または定量的に特徴付けることができる。うつ病は、患者が以前に抗うつ薬に反応しなかった治療抵抗性うつ病であり得る。うつ病または大うつ病性障害の種類の例には、憂鬱な特徴または身体性症候群を伴ううつ病、精神病的な特徴を伴ううつ病、非定型的な特徴を伴ううつ病、緊張病性特徴を伴ううつ病、不安苦痛を伴ううつ病、および混合型の特徴を伴ううつ病が含まれる。あらゆる種類のうつ病のエピソードには、単発性、再発性、季節性または持続性などの病気のパターンがあり得、および/または器質的原因(投薬誘発性または認知症の行動および心理症状(BPSD)によって引き起こされるものなど)ならびに月経前不快気分障害、閉経周辺期または周産期(産前産後を含む)うつ病などの神経内分泌障害に関連し得る。
【0049】
フルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせも不安症の治療に役立ち得る。したがって、本発明は、不安症を治療する方法であって、それを必要とする患者に、フルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせを投与することを含む方法を提供し、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは重量比約300:1~約2:1で投与される。
【0050】
この文脈における「不安症を治療する」という表現は、不安症状の改善を示し、改善は当技術分野で知られている評価によって定性的または定量的に特徴付けることができる。不安症の種類の例には、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、特異的恐怖症、および心的外傷後ストレス障害などが含まれる。本発明の文脈において、フルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせは、不安症全般の治療に有用であり得るが、必ずしも喫煙、アルコール、または薬物使用への渇望に関連する不安症を排除するものではない。したがって、特定の実施形態では、不安症は、喫煙渇望または依存性などの渇望とは関連しない。
【0051】
フルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせは、PTSDの治療に役立ち得る。したがって、本発明は、フルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせを、それを必要とする患者に投与することを含む、PTSDの治療方法を提供し、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは重量比約300:1~約2:1で投与される。
【0052】
この治療により、うつ病、不安症、PTSD の症状も軽減され得る。たとえば、治療により、患者は、治療前には不可能であったシャワー、掃除、買い物および将来のイベントの計画などの日常業務を実行することができるようになる。治療により気分、性欲、集中力の改善も見られ得る。
【0053】
本明細書で使用される「組み合わせ」という用語は、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、単一の組成物で、または別々に、同時にまたは連続して投与されることを示す。フルマゼニルおよびナルトレキソンは、異なる時間と異なる頻度で投与され得るが、組み合わせて使用すると、同時に、または重複した時間で生物学的効果を発揮する。
【0054】
いくつかの実施形態では、この組み合わせは、以前に抗うつ薬または抗不安療法に反応しなかった患者に投与され得る。
【0055】
治療を受ける患者は、すでにうつ病、不安症、PTSD、または他の1つ以上の既存の症状の治療を受けている場合がある。したがって、フルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせは、他の治療法と組み合わせて投与され得る。いくつかの実施形態では、患者は、現在、うつ病または不安症の治療を受けている。これらの実施形態では、フルマゼニルおよびナルトレキソンの併用は、現在の抗うつ療法または抗不安療法および精神療法などの関連療法に追加または代替することができる。また、経頭蓋磁気刺激(TMS)、電気けいれん療法(ECT)、経頭蓋直流刺激(tDCS)などの神経刺激治療と組み合わせて、またはそれに先立って使用することもできる。
【0056】
この組み合わせには、治療有効量のフルマゼニルおよびナルトレキソンが含まれる。いくつかの実施形態では、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、フルマゼニルおよびナルトレキソンの重量比が約300:1~約2:1で投与される。いくつかの実施形態では、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、フルマゼニルおよびナルトレキソンの重量比が約300:1、280:1、260:1、250:1、240:1、220:1、200:1、180:1、160:1、150:1、140:1、120:1、100:1、90:1、80:1、70:1、60:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30 :1、28:1、26:1、25:1、24:1、22:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1 、13:1、25:2、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、または2:1で投与される。約30:1~約4:1、または約25:1~約10:1の範囲など、範囲が300:1~2:1の内であれば、フルマゼニルおよびナルトレキソンの任意の比率を組み合わせて範囲を形成することができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、フルマゼニルは、約250~約7,500マイクログラムの範囲の1日用量を提供するように投与される。いくつかの実施形態では、フルマゼニルは、約250;500;750;1,000;1,250;1,500;1,750;2,000;2,250;2,500;2,750;3,000;3,250;3,500;3,750;4,000;4,250;4,500;4,750;5,000;5,250;5,500;5,750;6,000;6,250;6,500;6,750;7,000;7,250;または7,500マイクログラムの1日用量を提供する量で投与される。約2,000~約5,000マイクログラム、または約2,500~約4,500マイクログラムの範囲など、範囲が250~7,500マイクログラム以内であれば、任意の最小値と最大値を組み合わせて範囲を形成することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、ナルトレキソンは、約25~約1,000マイクログラムの範囲の1日用量を提供するように投与される。いくつかの実施形態では、ナルトレキソンは、約25;50;75;100;125;150;175;200;225;250;275;300;325;350;375;400;425;450;475;500;550;600;650;700;750;800;850;900;950;または1,000マイクログラムの1日用量を提供する量で投与される。約100~約600マイクログラム、または約200~約400マイクログラムの範囲など、範囲が25~1,000マイクログラム以内であれば、任意の最小値と最大値を組み合わせて範囲を形成することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、フルマゼニルは、治療の過程で、約4,000~約120,000マイクログラムの範囲の総用量を提供するように投与される。いくつかの実施形態では、フルマゼニルは、約4,000;8,000;12,000;16,000;20,000;24,000;28,000;32,000;36,000;40,000;44,000;48,000;52,000;56,000;60,000;64,000;68,000;72,000;76,000;80,000;84,000;88,000;92,000;96,000;100,000;104,000;108,000;112,000;116,000または120,000の総用量を提供するように投与される。約32,000~約80,000マイクログラム、または約40,000~約72,000マイクログラムの範囲など、範囲が4,000~120,000マイクログラム以内であれば、任意の最小値と最大値を組み合わせて範囲を形成することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、ナルトレキソンは、治療の過程で、約400~約16,000マイクログラムの範囲の総用量を提供するように投与される。いくつかの実施形態では、ナルトレキソンは、約400;800;1,200;1,600;2,000;2,400;2,800;3,200;3,600;4,000;4,400;4,800;5,200;5,600;6,000;6,400;6,800;7,200;7,600;8,000;8,800;9,600;10,400;11,200;12,000;12,800;13,600;14,400;15,200;または16,000の総用量を提供するように投与される。約1,600~約9,600マイクログラム、または約3,200~約6,400マイクログラムの範囲など、範囲が400~16,000マイクログラム以内であれば、任意の最小値と最大値を組み合わせて範囲を形成することができる。
【0061】
フルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせは、単一組成物として一緒に投与されてもよく、あるいは別個の組成物として投与されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、本明細書に記載の組成物などの単一の組成物で投与される。他の実施形態では、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、別個の組成物として同時にまたは連続して投与される。組成物は、フルマゼニルおよびナルトレキソンの即時放出、遅延放出、または持続放出を可能にするために適切に製剤化され得る。組成物は、ボーラス送達、急速送達またはゆっくりとした送達を達成するために投与され得る。
【0062】
フルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせは、治療期間中ずっと継続的に投与することも、スケジュール化された中断とともに断続的に投与することもできる。したがって、いくつかの実施形態では、フルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせは、継続投薬によって投与され、この場合、組み合わせは、治療期間中継続的に投与される。たとえば、16日間の治療期間中、この組み合わせは、16日間継続的に投与される。他の実施形態では、組み合わせは、治療期間中の投与ブロック間に中断または休憩を挟んで投与される、中断投薬によって投与される。この文脈において、「投与のブロック」または「投与ブロック」とは、フルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせが投与される期間を示し、「中断」とは、フルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせが投与されない期間を示す。たとえば、22日間の治療期間中、中断された投与には、8日間組み合わせを投与し、次の6日間は組み合わせを投与せず、次の8日間は組み合わせを投与することが含まれる(すなわち、2つの8日間の投与ブロックの間に1つの6日間の中断)。いくつかの実施形態では、中断投薬は、1回の中断、2回の中断、3回の中断、4回の中断、5回の中断、または6回の中断、特に1回の中断を含む。各投与ブロックおよび各中断の期間は同じであっても異なっていてもよく、中断の頻度は定期的であっても不定期であってもよい。理論に拘束されることを望まないが、本発明者らは、フルマゼニルおよびナルトレキソンが投与されていない中断期間中に、投与の中断により患者の神経伝達物質系の修正が可能となり、それによって治療結果が改善される可能性があるという仮説を立てている。
【0063】
うつ病および/または不安症の治療は、患者を評価するか、または当技術分野で知られている質問票を用いて患者を調査することによって監視され得る。評価は、研究者によって完了することも、患者によって完了することも、介護者によって完了することも、研究者と患者/介護者によって完了することもできる。適切な評価には、ハミルトンうつ病スケール(HAM-D)、モンゴメリーおよびアスバーグうつ病スケール(MADRS)、ベック不安スケール、ベックうつ病スケール、スナイス・ハミルトン快楽スケール、社会的職業的機能スケール(SOFAS)、Cheersスケール、全般性不安障害7項目スケール(GAD-7)、バラット衝動性スケール、投薬チェックリスト、ならびに機能的評価を含み、および/またはイラつき、薬物使用、疲労と不眠症、体重減少、性行動への関心の欠如、罪悪感、絶望感、または罰せられることへの恐怖などの症状を対象とする自己申告スケールが含まれる。
【0064】
本発明の他の態様では、うつ病を治療するためのフルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせの使用が提供され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である。不安を治療するための、フルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせの使用も提供され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である。
【0065】
本発明の他の態様では、うつ病の治療における使用のためのフルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせの使用が提供され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である。不安症の治療における使用のためのフルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせの使用も提供され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である。
【0066】
本発明の他の態様では、うつ病の治療用の薬剤の製造におけるフルマゼニルまたはその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、薬剤は、ナルトレキソンまたはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用するために適合され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である。不安症の治療用の薬剤の製造におけるフルマゼニルまたはその薬学的に許容される塩の使用も提供され、ここで、薬剤は、ナルトレキソンまたはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用するために適合され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である。
【0067】
本発明の他の態様では、うつ病の治療用の薬剤の製造におけるナルトレキソンまたはその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、薬剤は、フルマゼニルまたはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用するために適合され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である。不安症の治療用の薬剤の製造におけるナルトレキソンまたはその薬学的に許容される塩の使用も提供され、ここで、薬剤は、フルマゼニルまたはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用するために適合され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である。PTSDの治療用の薬剤の製造におけるナルトレキソンまたはその薬学的に許容される塩の使用も提供され、ここで、薬剤は、フルマゼニルまたはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用するために適合され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約300:1~約2:1である。
【0068】
いくつかの実施形態では、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、本明細書に記載の組成物などの単一の組成物で投与される。他の実施形態では、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、別個の組成物として同時にまたは連続して投与される。
【実施例】
【0069】
実施例1-非経口製剤
以下の成分を含む皮下点滴用のフルマゼニルおよびナルトレキソンの製剤を調製した:
【表1】
【0070】
皮下点滴(30 mL溶液)には、15,000マイクログラムのフルマゼニルと1,200マイクログラムの塩酸ナルトレキソンが含まれる。すべての成分は使用直前に秤量または測定された。
【0071】
上記の製剤で使用されるフルマゼニル7.5%/塩酸ナルトレキソン0.6%ストック粉末成分は、以下の成分を使用して調製された:
【表2】
【0072】
配合物は次の手順で調製することができる。フルマゼニル/ナルトレキソンストック粉末、塩化ナトリウム、ベンジルアルコールを25mLの滅菌水に順次加え、均一になるまで継続的に混合して、均一な液体状の分散液を形成する。追加の滅菌水を混合物に加えて、30mLのバッチサイズにし、均一になるまで混合して均一な液体状の分散液を形成する。pHが4.8を超える場合は、必要に応じて塩酸溶液を加えて、pHを4.6~4.8に調整することができる。pHを4.6~4.8に調整すると、透明で均一な溶液が得られる。透明な溶液が得られない場合は、溶解を促進するために分散液を45℃に加熱することができる。保存する場合、溶液を0.22μmの滅菌フィルターでろ過し、滅菌、密閉、耐光性の単位用量注射バイアルなどの適切な分注容器に入れることができる。
【0073】
実施例2-治療研究
この研究は、治療抵抗性の大うつ病性障害の治療のための、特定の用量および比率でのフルマゼニルおよびナルトレキソンの組み合わせを評価することに焦点を当てている。
【0074】
この研究では、主に治療抵抗性の大うつ病性障害の治療を目的として入院患者または外来患者として来院し、必要な基準を満たす、10人の患者を募集する。包含基準には、DSM-5診断基準に従って何らかの症状を示す大うつ病性障害を有し、神経刺激および/または完成した構造化された精神療法が含まれ得る、適切な用量および期間の抗うつ薬治療の3回以上の試験に失敗した患者が含まれる。除外基準には、活性物質乱用障害を有する患者、てんかんに罹患している、または発作または発作の病歴がある患者、妊娠中または授乳中の患者、ジアゼパムの5 mg相当量以上を服用している患者、18歳未満の患者、またはインフォームドコンセントを提供することができない患者または提供することを嫌がる患者が含まれる。
【0075】
研究の治療計画を以下に記載する:
・0~4日目:フルマゼニル1~15,000マイクログラムおよびナルトレキソン1,200マイクログラムを皮下点滴。
・5~8日目:フルマゼニル2~15,000マイクログラムおよびナルトレキソン1,200マイクログラムを皮下点滴。
・8日目~14日目:休止-治療なし。
・14~18日目:フルマゼニル3~15,000マイクログラムおよびナルトレキソン1,200マイクログラムを皮下点滴。
・18~22日目:フルマゼニル4~15,000マイクログラムおよびナルトレキソン1,200マイクログラムを皮下点滴。
【0076】
参加者はまた、研究の最初の6週間は抗てんかん薬を服用する必要がある。大うつ病性障害の治療も参加者全員に対して通常通り継続され、参加者は、通常の治療を受けている精神科医の診察も引き続き許可される。
【0077】
実施例1で調製した皮下点滴をこの研究に使用した。したがって、各皮下点滴には、15,000マイクログラムのフルマゼニルと1,200マイクログラムのナルトレキソンが含まれ、総量は30mLで、pH4.7である。滅菌した25ゲージのバタフライ針を、清潔な技術を使用して腹部の皮下組織に挿入し、携帯用シリンジポンプに接続して、各30mLの皮下点滴を可能にした。
【0078】
最初の治療日(0日目)に、初回問診が行われ、抗てんかん薬の投与が開始され、点滴1が開始され、全血検査、電解質および肝機能検査、ならびにその他の臨床的に必要な静脈切開検査のための血液検査が指示された。4日目に、治療中の問診が行われ、点滴1が除去され、点滴2が開始された。8日目に、治療中の問診が行われ、点滴2が抜去された。14日目に、治療中の問診が行われ、点滴3が開始された。18日目に、治療中の問診が行われ、点滴3が除去され、点滴4が開始された。22日目に、治療中の問診が行われ、点滴4が抜去され、全血検査、電解質および肝機能検査、およびその他の臨床的に必要な静脈切開検査のための血液検査が指示された。その後、6週目と12週目にフォローアップ問診が行われ、治療後の問診が行われた。問診には本明細書に記載されている評価が含まれる。
【0079】
フルマゼニルの投与量は、4日間の各点滴にわたって15,000マイクログラムであり、これは1日当たり3,750マイクログラム、または1時間当たり937.5マイクログラムに相当する。研究期間中のフルマゼニルの総用量は、60,000マイクログラムであった。ナルトレキソンの投与量は、4日間の各点滴にわたって1,200 マイクログラムであり、これは1日当たり300マイクログラム、または1時間当たり12.5マイクログラムに相当する。研究期間中のナルトレキソンの総用量は、4,800マイクログラムであった。
【0080】
参加者は、以下に示すように、治療期間中、大うつ病性障害に関連する症状の改善を経験した。
【0081】
患者の結果は以下の通りである:
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【0082】
結果は、各患者のうつ病のスコアと日常生活において機能を果たす能力の改善を示す。
【0083】
患者1は、劇的な改善が認められた18日目に点滴3が完了するまで、うつ病と不安の症状が継続した。該患者は、不安が軽減され、ポジティブな思考に集中できるようになり、気分が改善され、集中力が向上したことを観察した。点滴4中に継続的な改善が観察され、治療完了後も改善が継続したが、待機的手術および術後の痛みの後に後退が観察され、これは、12週間のフォローアップまでに解消された。
【0084】
患者2は、点滴1中に機能の改善を示し、2週間ぶりにシャワーを浴び、職場体験の監督者および同僚と会話を行い、点滴2中に集中力の改善が観察され、うつ病の治療薬(クエチアピン)が50mgから25mgに減少したが、25mgでも影響はなかった。8日目から14日目までの休止期間中に、フェニトインと経口避妊薬の相互作用に起因する有害事象が発生した。点滴4中に、背中にけがを負い、ペットが死亡したため後退が生じた。食欲の増加も観察された。しかしながら、6週間と12週間のフォローアップミーティングの両方において客観的な改善が観察された。
【0085】
患者3は、点滴1中に機能の改善が見られ、2日目からは朝の不安が減り、より穏やかになった。3日目と4日目では、より長く爽やかな睡眠が観察され、より多くのエネルギーが得られた。点滴2中、初期の改善は失われるか、それほど顕著ではなく、不眠、時折の興奮、早期覚醒、およびエネルギーのわずかな低下が観察された。6日間の休止後、患者の症状は食欲の増加を除いて比較的変化がなかったが、体重増加は観察されなかった。同様に、患者の症状は、点滴3と4の間変化しないままであった。6週間の追跡調査で、患者は、臨床的に有意な継続的な改善を示し、部分的に持続した性欲の増強が観察された。
【0086】
すべての患者において、ベックうつ病スケール、MADRSスコア、および全体的なSOFASスコアの改善が観察された。
【0087】
実施例3-点鼻スプレー製剤
以下の成分を含む鼻腔適用のためのフルマゼニルおよびナルトレキソンの製剤を調製した:
【表8】
【0088】
ナルトレキソン原液は、ナルトレキソン塩酸塩を注射用滅菌水(9mL)に加え、連続的に混合して均一な液体状溶液を提供することによって調製された。追加の滅菌水を加えて10mLの溶液を提供し、すべての固体粒子が完全に溶解するまで混合を継続した。
【0089】
塩化ベンザルコニウム原液は、塩化ベンザルコニウム溶液(50%)(0.2mL)を滅菌水9mLに徐々に加えることによって調製した。組成物を混合して均一な液体状溶液を提供した。追加の水を加えて体積を10mLにし、すべての固体粒子が完全に溶解するまで撹拌を継続した。
【0090】
フルマゼニル、塩化ナトリウムおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムを合わせて粉砕し、細かく均一な粉末混合物を形成した。
【0091】
以下の順序で成分を注射用滅菌水(7.5 mL)に連続的に加えた。
各成分は、先の成分が完全に追加され、分散された後に追加された:
塩酸ナルトレキソン 1%原液(1.667mL)
フルマゼニル、塩化ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムの均一粉末ブレンド
塩化ベンザルコニウム 1%原液(0.2mL)。
すべての固体粒子が完全に分散するまで、成分を継続的に混合した。
【0092】
組成物のサンプルのpHをテストしたところ、pHは、4.6~ 4.8であった。pHが4.8を超えた場合は、pHが4.6を下回らないように注意しながら、混合物に塩酸(10%溶液)を滴下する。
【0093】
次いで、溶液を滅菌水で10mLにし、混合した。
【0094】
次に、溶液を経鼻送達用の適切なディスペンサーに移す。
【0095】
先行技術の出版物が本明細書で参照されている場合、そのような参照は、その出版物がオーストラリアまたはその他の国における当該技術分野の共通一般知識の一部を形成することを認めるものではないことを理解されたい。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩を含み、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約25:1~約10:1の重量比で存在する医薬組成物。
【請求項2】
該組成物が、単回投与単位の形態である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
単回投与単位が、約4日にわたる投与用に製剤される、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
単回投与単位が、約250~約1,000マイクログラムの範囲の1日用量を提供する量のフルマゼニルを含む、請求項2または請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
単回投与単位が、約25~約7,500マイクログラムの範囲の1日用量を提供する量のナルトレキソンを含む、請求項2~4のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項6】
フルマゼニルが、約1,000~約30,000マイクログラムの範囲の量で単回投与単位中に存在する、請求項2~5のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項7】
ナルトレキソンが、約100~約4,000マイクログラムの範囲の量で単回投与単位中に存在する、請求項2~6のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項8】
該組成物が、皮下投与用に製剤される、請求項1~7のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項9】
該組成物が、経鼻送達用に製剤される、請求項1~7のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項10】
フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩の組み合わせを、それを必要とする患者に投与することを含む、うつ病の治療方法であって、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約25:1~約10:1の重量比で投与される方法。
【請求項11】
フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩の組み合わせを、それを必要とする患者に投与することを含む、不安症の治療方法であって、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約300:1~約2:1の重量比で投与される方法。
【請求項12】
フルマゼニルおよびナルトレキソン、または薬学的に許容されるその塩の組み合わせを、それを必要とする患者に投与することを含む、心的外傷後ストレス障害の治療方法であって、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、約25:1~約10:1の重量比で投与される方法。
【請求項13】
以下の1つまたは複数を適用する、請求項10~12のいずれか1つに記載の方法:
i)フルマゼニルが、約250~約7,500マイクログラムの範囲の1日用量を提供するように投与される;
ii)ナルトレキソンが、約25~約1,000マイクログラムの範囲の1日用量を提供するように投与される;
iii)フルマゼニルが、治療の過程で、約4,000~約120,000マイクログラムの範囲の総用量を提供するように投与される;および
iv)ナルトレキソンが、治療の過程で、約400~約16,000マイクログラムの範囲の総用量を提供するように投与される。
【請求項14】
フルマゼニルおよびナルトレキソンが、単一の組成物で投与される、請求項10~13のいずれか1つに記載の方法。
【請求項15】
フルマゼニルおよびナルトレキソンが、継続投薬によって投与される、請求項10~14のいずれか1つに記載の方法。
【請求項16】
フルマゼニルおよびナルトレキソンが、中断投薬によって投与される、請求項10~15のいずれか1つに記載の方法。
【請求項17】
うつ病および/または不安症および/または心的外傷後ストレス障害を治療するためのフルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせの使用であって、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、重量比で約25:1~約10:1である使用。
【請求項18】
うつ病および/または不安症および/または心的外傷後ストレス障害を治療するためのフルマゼニルおよびナルトレキソン、またはその薬学的に許容される塩の組み合わせであって、フルマゼニルおよびナルトレキソンが、重量比で約25:1~約10:1である組み合わせ。
【請求項19】
うつ病および/または不安症および/または心的外傷後ストレス障害の治療用の薬剤の製造におけるフルマゼニルまたはその薬学的に許容される塩の使用であって、薬剤が、ナルトレキソンまたはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用するために適合され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約25:1~約10:1である使用。
【請求項20】
うつ病および/または不安症および/または心的外傷後ストレス障害の治療用の薬剤の製造におけるナルトレキソンまたはその薬学的に許容される塩の使用であって、薬剤が、フルマゼニルまたはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用するために適合され、ここで、フルマゼニルおよびナルトレキソンは、重量比で約25:1~約10:1である使用。
【請求項21】
請求項1~9のいずれか1つに記載の1つまたは複数の医薬組成物および送達デバイスを含むキット。
【国際調査報告】