(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】力センサを有する回動耐荷重アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B66F 9/18 20060101AFI20240110BHJP
G01L 5/00 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
B66F9/18 A
G01L5/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538941
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-22
(86)【国際出願番号】 US2021064917
(87)【国際公開番号】W WO2022146836
(87)【国際公開日】2022-07-07
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592229487
【氏名又は名称】カスケード コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】CASCADE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト, ブライアン, シンクレア
(72)【発明者】
【氏名】ロンカリ, ダヴィデ
(72)【発明者】
【氏名】ウォルサーズ, クリストファー, エム.
【テーマコード(参考)】
2F051
3F333
【Fターム(参考)】
2F051AA10
2F051AB09
2F051BA05
3F333AA02
3F333AE25
3F333FD06
(57)【要約】
支持アセンブリに装着された回動ピンとクランプパッドとの間の径方向間隔を変化させるように調整可能な回動支持アセンブリ内のクランプ力センサを含む耐荷重アセンブリ。複数のクランプ力センサは、クランプパッドを支持するために複数の回動クランプパッド支持アセンブリに含まれてもよく、特定の調整可能な回動クランプパッド支持アセンブリによって及ぼされるクランプ力の大きさを感知して力の大きさを示す信号をコントローラに送信するように構成されてもよい。荷重センサが、回動ピンと支持ブロックとの間に配置されてもよく、歪みゲージが、支持ブロックを介して支持される力を測定するように回動支持ブロックに装着されてもよい。感知されてコントローラに送信される力の値を使用して、クランプアームアセンブリを評価及び調整し、所望のクランプ力又はクランプ力の分布で荷重を把持することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランプアームと、回動クランプパッド支持アセンブリを介して前記クランプアームに装着されるクランプパッドと、クランプ力を測定するための少なくとも4対のクランプ剪断歪みゲージと、垂直力を測定するための少なくとも2対の垂直剪断歪みゲージとを含む荷重把持アセンブリを備えるリフトトラックのための荷重把持アセンブリを調整する方法であって、
(a)所定の構成を有する試験荷重体を用意するステップと、
(b)前記荷重把持アセンブリにより前記試験荷重体を把持するステップと、
(c)前記回動クランプパッド支持アセンブリによって所定の方向で前記クランプパッドに及ぼされる力の大きさを表わす信号を前記クランプ剪断歪みゲージから取得するステップと、
(d)垂直荷重の大きさを表わす信号を前記垂直剪断歪みゲージから取得するステップと、
(d)前記信号から、前記試験荷重体を把持しつつ前記クランプパッド支持アセンブリによって前記所定の方向及び垂直方向で及ぼされる把持力の大きさを決定するステップと、
(e)それに応じて、前記クランプアームに加えられるクランプ力を調整するステップと
を含む方法。
【請求項2】
クランプアームと、回動クランプパッド支持アセンブリを介して前記クランプアームに装着されるクランプパッドと、前記クランプパッド支持アセンブリに含まれる力センサと、少なくとも一対の垂直荷重センサとを含む荷重把持アセンブリを備えるリフトトラックのための荷重把持アセンブリを調整する方法であって、
前記クランプパッドが複数の前記回動クランプパッド支持アセンブリを使用して前記クランプアームに装着され、前記回動クランプパッド支持アセンブリの各々が対応の前記力センサを含み、
当該方法が、
(a)所定の構成を有する試験荷重体を用意するステップと、
(b)前記荷重把持アセンブリにより前記試験荷重体を把持するステップと、
(c)複数の前記回動クランプパッド支持アセンブリのそれぞれによって所定の方向で及ぼされる力を表わすそれぞれの信号を複数の前記力センサのそれぞれから及び各垂直荷重センサから取得するステップと、
(d)前記試験荷重体を把持しつつ複数の前記回動クランプパッド支持アセンブリのそれぞれによって前記所定の方向で及ぼされる別個のそれぞれの把持力を決定するステップと、
(e)クランプアームの複数の前記クランプパッド支持アセンブリの前記把持力の分布を決定するステップと、
(f)複数の前記クランプパッド支持アセンブリの前記把持力の前記分布を所定の所望分布と比較するステップと、
(g)それに応じて、前記回動クランプパッド支持アセンブリのうちの1つに含まれる距離調整アセンブリを調整することによって、前記クランプパッド支持アセンブリのうちの前記1つの回動軸線と複数の前記回動クランプパッド支持アセンブリのうちの前記1つを通じて装着された前記クランプパッドとの間の径方向距離を調整するステップと
を含む方法。
【請求項3】
前記把持力の分布を決定する前記ステップが、複数の前記回動クランプパッド支持アセンブリの各々によって及ぼされるそれぞれの力を表わすそれぞれの電気信号を観察するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
コントローラ内の前記垂直力センサの各々からそれぞれの信号を受信するステップを含む、請求項3に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]この出願は、2014年10月30日に出願された米国特許出願第14/528,948号、現在は2018年11月20日に発行された米国特許第10,131,525号の一部継続出願である、2015年10月26日に出願された米国特許出願第14/923,126号、現在は2018年7月3日に発行された米国特許第10,011,468号の分割出願である、2018年7月2日に出願された米国特許出願第16/025,778号の一部継続出願である。
【発明の背景】
【0002】
[0002]本発明は、特定の方向の力を測定するように、例えば、段ボール箱に詰められた大型家電製品を取り扱うためのカートンクランプ、又は倉庫で大型紙ロールを取り扱うための紙ロールクランプなどの、リフトトラック用の荷重クランプにおけるクランプ力を測定するように構成される力センサを含む、回動耐荷重アセンブリに関する。
【0003】
[0003]倉庫で商品を取り扱うために使用されるリフトトラックは、様々なタイプの荷重をしっかりと把持するようになっている特殊な荷重クランプアタッチメントを装備する場合がある。リフトトラックは、リフトトラックから前方に延在して略平行な対向するクランプパッドを支持する一対の直立した略平面のクランプアームアセンブリを含む特殊な紙ロールクランプ又はカートンクランプを有することができる。荷重クランプのクランプアームは、荷重を把持又は解放するために、リフトトラックの側方に互いに接近又は離間するように移動可能である。
【0004】
[0004]カートンクランプに関しては、殆どのカートン又は同様の容器は平行な直立側面を有するが、カートンの内側の商品及びカートンの外殻内の他の包装材料の性質に起因して、様々な機械的要因のために達成が困難な場合がある均一なクランプ力分布を与えることが一般に望ましい。幾つかの状況では、カートンの底部付近により大きな圧力を与えるとともにクランプアームアセンブリによって係合されたカートンの部分の上端付近により小さな圧力を与えることなどによって、不均一な分布で特定のタイプのカートンの外部に対して圧力を与えることが望ましい場合がある。同様に、紙ロールなどの他の種類の荷重に一定のクランプ圧力分布を与えることが望ましい場合もある。大型タイヤなどの幾つかの荷重については、荷重クランプによって及ぼされる総力を知ることが重要な場合がある。これら及び他の状況では、把持されている荷重に実際にどの程度の圧力が加えられているかを知ることが有用となり得る。液圧を制御することによってリフトトラックを較正して力を制御することが知られているが、動作中に利用可能な実際のクランプ力測定値を有することが望ましい。
【0005】
[0005]クランプアームの撓みに対応するとともにカートンの形状及びある程度までカートンの内容物により良好に適合するべく、カートンクランプの1つ又は複数のクランプパッドが少なくとも僅かに自由であることが望ましい。この能力は、例えば、少量の関節結合を可能にする方法でカートンクランプアームに装着されたクランプパッドを開示する、先行技術のEhmannの米国特許第2,681,162号及び第2,674,387号、Linkの米国特許第3,643,827号、Farmerの米国特許第3,145,866号、及びFarmerらの米国特許第2,844,403号及び第3,145,866号で対処される。
【0006】
[0006]Dossoら(米国特許第8,517,440号)は、カートンを取り扱うためのリフトトラッククランプアタッチメントを開示し、このアタッチメントにおいては、クランプパッドによって与えられる圧力が吊り上げられて輸送されるべきパッケージにクランプ圧力の所望の分布を与えるように調整されるべくクランプパッドが装着される。
【0007】
[0007]例えば、クレーンの耐荷重ケーブル用のシーブを支持する大型のシャックルピン又は回動ピン又はアクスルに歪みゲージを組み込んで、そのようなシャックルピン又はアクスルが受ける荷重を表わす電気信号を供給できることが知られているが、より小さい回動ピン又はアクスルにおけるそのような歪みゲージ装置の使用は、実用的ではなく、非常に高価であり、ピンが配置されるようになっている孔のセットへのそのようなピンの嵌合において望ましいものよりも高い製造精度を必要とする場合があり、比較的小さい力が使用されるべきであるが正確に測定されることが望まれる状況において回動ピンの強度を損なう場合がある。更に、そのような荷重ピンは、関心のある方向以外の曲げ力がそのようなピンに加えられ得る状況で使用するのにうまく適合されていない。
【0008】
[0008]したがって、耐荷重アセンブリによって特定の方向で及ぼされる力を分離された態様で測定することができる構成を含む回動耐荷重アセンブリを有することが望ましい。
【発明の概要】
【0009】
[0009]本明細書に開示されるように、特定のクランプパッド支持アセンブリによって特定の方向で及ぼされる力を測定するために、クランプパッド支持アセンブリなどの複数の回動耐荷重アセンブリのうちの少なくとも1つ、好適には2つ以上に関連して感知デバイスが設けられる。力の値は、クランプパッド支持アセンブリ又はそれらのセットの特定のものの調整の基礎と考えることができる。回動耐荷重アセンブリの幾つかの実施形態では、回動軸線とクランプパッドなどのアタッチメントとの間の径方向距離の調整を提供することができる。
【0010】
[0010]本発明の一態様として、荷重クランプ部材用の装着アセンブリが提供され、該装着アセンブリにおいては、支持ブロックと該支持ブロックを貫通して延在する回動ピンとを含む回動支持アセンブリと、回動支持アセンブリのための軸方向の支持を行なうとともに回動ピンに対して径方向クランプ力方向でクランプ力を伝達するように構成される支持部材と、軸方向で支持を行なうこととは別に前記クランプ力方向でクランプ力を支持部材から回動支持アセンブリに分離して伝達するように構成される回動支持アセンブリ内のクランプ力分離装置と、クランプ力を測定するように配置されるとともにクランプ力を表わす信号を供給するように構成される回動支持アセンブリ内の力センサとが存在する。
【0011】
[0011]他の態様として、支持ブロックと該支持ブロックを貫通して延在する回動ピンとを含む回動支持アセンブリと、回動支持アセンブリのための支持を行なうとともに回動ピンに対して径方向の力を回動支持アセンブリに伝達するように構成される支持部材であって、回動支持アセンブリが支持部材内に画定されたレセプタクル内に配置されるとともに回動ピンによって支持部材に締結される、支持部材と、回動支持アセンブリに対して支持を行なうのとは別に支持部材から回動支持アセンブリに径方向の力を分離して伝達するように構成される力分離装置と、径方向の前記力を測定するとともにその力の振幅を表わす信号を供給するために、支持ブロックと回動ピンとの間で回動支持アセンブリ内に配置される力センサとを備える、力測定センサを含む回動耐荷重アセンブリが提供される。
【0012】
[0012]リフトトラックに装着されるようになっているクランプアームと、クランプパッドと、クランプアームによって支持されるとともにクランプパッドに接続されてクランプパッドを支持する回動クランプパッド支持アセンブリであって、クランプアームに対して制限された角度にわたって回動するように装着され、荷重把持アセンブリが荷重を把持する間に回動クランプパッド支持アセンブリによって所定の方向で及ぼされる力を分離して感知するとともに所定の方向で及ぼされる力の大きさを表わす電気信号を供給するように装着される力センサを含む、回動クランプパッド支持アセンブリとを備える、リフトトラック用の荷重把持アセンブリも提供される。
【0013】
[0013]更なる態様として、クランプアームと、回動クランプパッド支持アセンブリを介してクランプアームに装着されるクランプパッドと、クランプパッド支持アセンブリに含まれる力センサとを含む荷重把持アセンブリを備えたリフトトラック用の荷重把持アセンブリを調整するための方法が提供され、該方法は、所定の構成を有する試験荷重体を用意するステップと、荷重把持アセンブリにより試験荷重体を把持するステップと、回動クランプパッド支持アセンブリによって所定の方向で及ぼされる力を表わす信号を力センサから取得するステップと、信号から、試験荷重体を把持しながら回動クランプパッド支持アセンブリによって所定の方向で及ぼされる把持力の大きさを決定するステップと、それに応じて、クランプアームによって加えられるクランプ力を調整するステップとを含む。
【0014】
[0014]クランプパッドを支持する一群の回動クランプパッド支持アセンブリのうちのそれぞれの1つにおける複数の力センサのそれぞれからの信号を利用して、回動クランプパッド支持アセンブリを介して及ぼされる力の分布が適切であるかどうかを決定し、それに応じて、回動クランプパッド支持アセンブリのうちの少なくとも1つに含まれる距離調整を調整し、それにより、クランプパッドを支持するために複数のクランプパッド支持アセンブリを介して及ぼされる力の分布を調整する方法も提供される。
【0015】
[0015]本発明の前述及び他の特徴は、添付図面と併せて解釈される、本発明の以下の詳細な説明を考慮すると、より容易に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】調整可能回動クランプパッド支持アセンブリを使用してクランプアームアセンブリに装着されるクランプパッドを含む、リフトトラック用のクランプアームアセンブリの側面図である。
【
図2】
図1の線2-2に沿うクランプアームアセンブリに含まれる調整可能回動アセンブリのうちの1つの拡大断面図である。
【
図3】
図1の線3-3に沿う
図2に示される調整可能回動アセンブリの拡大断面図である。
【
図4】
図1に示されるクランプアーム及びクランプパッドアセンブリを左上正面から見た分解斜視図である。
【
図5】調整可能回動クランプパッド支持アセンブリのうちの1つを含む
図4の一部の拡大分解斜視図である。
【
図6】
図1、
図3、及び
図5に示されるものなどの調整可能回動クランプパッド支持アセンブリの支持ブロック及び関連部品の分解斜視図である。
【
図7】調整可能回動クランプパッド支持アセンブリを組み込むシステムの概略図である。
【
図8】回動クランプパッド支持アセンブリの調整を確認するのに有用なクランプアセンブリ及び試験体の斜視図である。
【
図9】調整可能回動クランプパッド支持アセンブリの力センサを較正するために使用される、力センサを装備したカムのセットと一緒のカートンクランプアセンブリの斜視図である。
【
図10】缶詰商品のカートンのスタックの選択された数の層を把持して示される、調整可能クランプパッド支持アセンブリを組み込む層ピッカクランプフォークリフトアタッチメントの斜視図である。
【
図11】
図10に示されるような層ピッカ用の一方のクランプアームアセンブリの斜視図である。
【
図12】
図11に示されるクランプアームアセンブリの立面図である。
【
図13】調整可能回動クランプパッド支持アセンブリの位置を示す、
図12の線13-13に沿う断面図である。
【
図14】調整可能回動クランプパッド支持アセンブリのうちの1つの別の実施形態を含む
図4の一部の拡大分解斜視図である。
【
図15】
図1の線2-2に沿うクランプアームアセンブリに含まれる代替構造の調整可能回動アセンブリのうちの1つの拡大断面図である。
【
図16】支持ブロックに歪みゲージが装着されるキャビティを示す、
図14に示される支持ブロックの斜視図である。
【
図20】歪みゲージの配置及び歪みゲージから情報を受けるように構成される集積回路との相互接続を示す、
図18の線20-20に沿う断面図である。
【
図21】支持ブロックのスロット及び支持ブロックの側面のブラインドキャビティによって画定される支持ブロックの測定部分の表面に取り付けられる歪みゲージを示す、
図17の線21-21に沿う断面図である。
【
図22】垂直荷重を感知するために使用される更なるロードセルのうちの1つの正面図である。
【
図23】垂直荷重を感知するために使用される更なるロードセルのうちの1つの背面図である。
【
図24】システムの垂直荷重感知能力を示すカートンクランプの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0040]最初に図面の
図1を参照すると、本明細書に開示される主題の一実施形態を含む荷重クランプアセンブリにおいて、リフトトラック用のカートンクランプアームアセンブリ10は、クランプアームアセンブリ10がリフトトラックに対して横方向に移動できるようにするために、リフトトラック(図示せず)の前部に取り付けられるようになっている横方向に方向付けられた水平部材12を含み、それにより、そのようなクランプアームアセンブリ10の対向する対は、荷重を把持又は解放するために互いに向かって又は互いに離れるように移動することができる。横方向部材12上には、クランプアームアセンブリ10が使用のために装着されるリフトトラックから前方に延びるクランプアーム14がフィンガ示される。荷重スタビライザ16が、クランプアーム14の外側端部18に装着され、ヒンジ状接続の実質的に垂直な回動軸線を規定する同軸ピン20によって外側端部18に取り付けられる。したがって、スタビライザ16は、クランプアーム14の撓み又は把持されるべきパッケージの位置ずれを可能にするために、同軸ピン20を中心に回動することができる。スタビライザ16は、略垂直な中央胴体部分と、胴体から前方及び後方に延在する複数の水平なフィンガ状部材24のそれぞれのセットとを有する実質的な鋼部材であってもよい。ここでは、各方向に3本のフィンガ状部材24が示されるが、様々な用途において2本~5本のフィンガ状部材が存在してもよい。
【0018】
[0041]カートンクランプパッドなどの荷重接触パッドは、単一部材(図示せず)であってもよく、又は図示のように、分割された荷重接触パッドの2つの大きい略矩形の略平坦な荷重接触パッド部材28,30の形態を有してもよい。荷重接触パッド部材28,30はそれぞれ、荷重スタビライザ16の後方及び前方に延びるフィンガ状水平部材24に支持される。荷重接触パッド部材又はカートンクランプパッド部材28,30のそれぞれは、調整可能な回動アセンブリとも呼ばれる3つの調整可能回動クランプパッド支持アセンブリ32によって荷重スタビライザ16に取り付けられ、そのそれぞれは、フィンガ状水平部材24のそれぞれの1つによって画定されたレセプタクル34内に装着される。レセプタクル34のそれぞれは、スタビライザ16のそれぞれのフィンガ状部分24を通じて延びる開口であってもよい。
【0019】
[0042]
図2、
図3、及び
図4も参照すると、ばね22が、荷重スタビライザ16のフィンガ状部分24の一方に装着されて、クランプアーム14の内面を押圧し、それにより、同軸ピン20を中心に荷重スタビライザ16を回転させる傾向があり、一方、クランプアーム14に装着された一対のストッパ部材26が、荷重スタビライザ16の角運動を僅かに引き出した姿勢に制限する。
【0020】
[0043]別個のカートンクランプパッド部材28,30のそれぞれについて、回動軸線が、クランプパッド28又は30を支持してそれぞれの調整可能回動クランプパッド支持アセンブリ32をレセプタクル34に固定するそれぞれのフィンガ状部材24の同軸に整列された孔38を通じて垂直に延びるそれぞれの回動ピン36によって規定される。
【0021】
[0044]
図5に最も良く示されるように、各レセプタクル34は、それぞれの調整可能回動クランプパッド支持アセンブリ32がその間に配置される一対の対向する上側及び下側水平支持面40を含むことができ、回動ピン36用の孔38が支持面40を貫通して延びる。
【0022】
[0045]
図6も参照すると、各調整可能回動クランプパッド支持アセンブリ32は、回動ピン36を受けるための回動ピン孔44を画定する支持ブロック42を含む。一対のねじ孔46が、ピン孔44の軸線に垂直な方向で、支持ブロック42の平坦な基部又は内面48を貫通して延びる。雄ねじを有するとともにレンチによって係合されるように成形された部分を有することができる調整カラー50が、
図2に見られるように孔46のそれぞれにねじ込まれ、以下に説明するように位置決め部材として作用する。
【0023】
[0046]クランプパッド28,30を互いに向かって付勢する回動支持アセンブリ32によって内側に及ぼされる押圧力又は把持圧力は、クランプアーム14の各フィンガ状水平部材24から伝えられ、孔38及びそれぞれの回動ピン36によって伝達される。押圧力又はクランプ力は、クランプ力分離サブアセンブリ51によって分離され、各回動ピン36から支持ブロック42のピン孔44に嵌合された荷重チューブ52に伝達される。荷重チューブ52は、回動ピン36の周りにぴったりだが回転可能に嵌合する。荷重チューブ52の中央部分56は、支持ブロック42のピン孔44内に嵌合し、ピン孔44の内面とほぼ接触するとともに、荷重チューブ52を支持ブロック42内の意図された位置及び向きに維持するために中央部分56の外面に設けられ得る小穴58内にねじ54などの締結具を受けるように配置されて方向付けられる。しかしながら、荷重チューブは、ここで説明するように、孔44内で僅かな距離だけ径方向に移動するために依然として自由である。中央部分56から支持ブロック42の上面及び下面62に向かって延びる荷重チューブ52の外側端部60は、ピン孔44の内径66よりも外径64が僅かに小さく、端部60とピン孔44の内部との間に径方向の空間をもたらし、回動ピン36及び荷重チューブ52は、ピン孔44の内面に当接することなく荷重下で屈曲することができる。荷重チューブ52は、代わりにその端部60及び中央部分56に沿って一定のサイズであってもよく、その場合、端部60を取り囲むピン孔44の内径は、荷重チューブ52の周りに径方向のクリアランスをもたらすために大きくなり得ることが理解され得る。円筒形であってもよいキャビティ70が、外面48から支持ブロック42内に延在し、ピン孔44と交差する。キャビティ70の中心軸線は、測定することが望ましい力の方向に向けられており、キャビティ70は、関心の方向に及ぼされる全ての力が荷重チューブ52の中央部分56を通じてプランジャ72に伝達されるように十分深く延在する必要がある。同時に、キャビティ70は、キャビティ70の中心軸線に沿った方向以外の方向の力を受けることができる荷重チューブ52の中央部分56を残すのに十分なほど浅くする必要があり、その結果、それらの力は、支持ブロック42から荷重スタビライザ16のフィンガ24又は別のタイプの荷重クランプアセンブリの同等の部材に伝えられ得る。
【0024】
[0047]プランジャ72が、キャビティ70内に摺動可能に嵌合され、荷重チューブ52の中央部分56の外面に嵌合してその形状に適合する凹状円筒形内側端面74を有することができ、それにより、それぞれのフィンガ状部材24の内側に向けられた荷重把持力が、回動ピン36及び荷重チューブ52の中央部分56を通じて伝えられ、プランジャ72に加えられる。
【0025】
[0048]プランジャ72の力伝達外側端部76は、凹状の大半径の球形を有してもよく、浅いリム80によって囲まれてもよい接触面78を有する。
【0026】
[0049]ボタン状の力感知又はロードセル82が、接触面84を含む中央に配置された接触部分を有することができ、接触面84は、接触面78の形状に対応する大きな半径の凸状球面接触面を有することができ、ロードセルがリム80によって中央位置に保持されている間に、プランジャ72の接触面78に当接し、接触面78上に中心付けられ得る。ロードセル82の対向して配置されたベース面86は、リテーナプレート88の対応する穴を通じて支持ブロック42の内面48のそれぞれのねじ孔に延びるねじ90などの適切な締結具によって支持ブロック40の内面48に締結されるリテーナプレート88の内面に当接する。シム92が、ロードセル82に十分な空間を確立するために適切な厚さで設けられてもよいが、リテーナプレート88がロードセル82、プランジャ72、及び荷重チューブ52の中央部分56と正の接触を有し、これらを介してピン孔44の内面に接触するようにし、それにより、回動ピン36によってクランプ方向に内向きに向けられた力が、荷重チューブ52、プランジャ72、ロードセル82、及びリテーナプレート88を介して支持ブロック42に単独で伝えられ、したがってロードセル82によって感知され得る。しかしながら、同時に、プランジャ72は、圧縮荷重-クランプ力のみがロードセル82に伝達され、荷重-持ち上げ垂直力などの他の方向の力が、支持ブロック42の上面及び下面62を介して支持面40に伝達されるようにするべく意図されている。したがって、ロードセル82は、プランジャ72がキャビティ70内で自由に動く方向の力のみを測定する。
【0027】
[0050]ロードセル82は、コネチカット州スタンフォードのOMEGAEngineering,Inc.などの様々な供給元から入手可能な超小型産業用圧縮ロードセルであってもよい。1つの許容可能なロードセルは、約19mmの直径94及び約6.5mmの厚さ又は高さ96を有し、印加されることが望ましいクランプ力に応じて、適切な容量で得ることができる。例えば、容量が2230Nのロードセル82を用いてもよく、同様のサイズで容量が例えば4450Nのロードセルを用いてもよい。適切な1本又は複数本のワイヤを含む信号導体98が、ロードセルから延在し、支持ブロック42を貫通して設けられた開口100を通過して、クランプアームアセンブリ10が荷重に内向きのクランプ力を及ぼしているときにリテーナプレート88及びプランジャ72によってロードセル82に加えられる圧力を表わす電気信号を伝送する。前述したタイプのロードセル82の信号導体98は、例えば、一対の励磁ワイヤと、一対の信号導線とを含む。
【0028】
[0051]支持ブロック42の外面48の形状と同様の形状を有することができる平坦なスペーサプレート104が、支持ブロック42の孔46と同軸に整列した一対の孔106を画定する。平頭ねじ108などの締結具が、スペーサプレート104の孔106を通じてクランプパッド28又は30の支持プレート部分110に皿穴を開けて支持プレート部分110を貫通して延在してもよく、カラー50によって画定されたねじ孔112に係合されて、スペーサプレート104をカラー20の内側端部120に対してしっかりと保持することができる。ロックワッシャ114及びセルフロッキングナット116が、
図2に示されるようにクランプパッド28又は30がスペーサプレート104に対してしっかりと保持された状態でねじ108を保持し、スペーサプレート104がカラー50に対して移動しないようにするために、平頭ねじ108に設けられ、カラー50に対して締め付けられてもよい。スペーサプレート104は、リテーナプレート88よりもいくらか大きい開口118を画定し、その結果、スペーサプレート104は、開口118内のリテーナプレート88と共に、支持ブロック42の面48に近接するか、又は面一に載置することができる。
【0029】
[0052]
図2に示されるように、調整カラー50の内側端部120は、支持ブロック42の外面48から突出して延び、スペーサプレート104を支持ブロック42の内面48から調整可能な距離122で離して保持する。したがって、
図2に示されるように、回動ピン36の軸線とクランプパッド30の支持プレート110との間の径方向距離124は、内側端部120に対するスペーサプレート104の位置によって規定される。
【0030】
[0053]
図2、
図3、及び
図5に最も良く示され、また
図6の拡大分解図にも最も良く示されるように、調整可能回動クランプパッド支持アセンブリ32が全て
図2に示されているように組み立てられた状態で、クランプパッド部材28及び30の両方は、回動ピン孔38及びピン孔44によって規定される中心軸線と平行であり、したがって、カートンクランプによって把持されるカートンの垂直側面に対してそれぞれのクランプパッド28又は30の全高に沿って等しい圧力を与えるように配置される。しかしながら、
図2に示されるように、クランプパッド支持アセンブリ32を調整して、クランプパッドプレート部分110とそれぞれの回動ピン36及びピン孔44の中心軸線との間の間隔、すなわち径方向距離124を変化させることによって、各クランプパッド28又は30の向き及びある程度の形状を変えることができる。調整可能支持アセンブリ32は、ロックナット116及びねじ108を緩め、調整カラー50からの圧力を解放することによって調整することができる。次いで、カラー50は、スペーサプレート104に向かって、支持ブロック42のねじ孔46から後退するか、又はそれを通じて更にねじ込まれてもよい。各カラー50の内側端部120は、スペーサプレート104に当接し、カラー50の長さ及び結果として生じる距離122によって決定される利用可能な位置の範囲内で、スペーサプレート104と支持ブロック42の内面48との間のギャップ距離122を変化させることによってクランプパッド支持プレート110の隣接部分の選択された位置を確立し、各距離は、支持ブロック42の内面48を超えて突出させることができる。ねじ108が締め付けられた状態で、ロックナット116は、それぞれのカラー50のロックワッシャ114及び凹面126に対して締め付けられてもよい。これにより、スペーサプレート104がカラー50の内側端部120に対してしっかりと位置決めされた状態に保たれ、支持ブロック42とスペーサプレート104との間にギャップ122が確立され維持され、したがって径方向距離124が確立される。
【0031】
[0054]信号導体98は、
図7に示されるように、荷重感知調整可能回動支持アセンブリ32を組み込んだクランプアームアセンブリ10を備えたリフトトラックのシステムコントローラ128に電気的に接続することができる。それらの1つ以上の回動クランプパッド支持アセンブリ32のそれぞれによって所定の方向に伝達された力を表わす信号を1つ以上の回動クランプパッド支持アセンブリ32から受信することに応じて、コントローラ128は、荷重検知調整可能回動クランプパッド支持アセンブリ32が装着されるクランプアームアセンブリ10に加えられる油圧又は他の機械的な力の大きさ調整することができる。
【0032】
[0055]より一般的な意味では、回動支持アセンブリ32が、ロードセルと、回動ピン36と、印加された力が測定されることが望まれる方向で、回動ピンに対して径方向に移動可能であるように支持されたプランジャに嵌合する荷重チューブ52とを備え、回動ピンは、中央部分に隣接するその端部のいくらかの撓みを可能にする径方向のクリアランスを有し、回動ピンが安全に又は経済的に歪みゲージ構成を組み込むには小さすぎる場合、回動力印加機構において対象の方向に実際に及ぼされる力の正確な測定を可能にする。
【0033】
[0056]調整可能回動支持アセンブリ32については、
図10に示されるように、カートンクランプアームアセンブリ10の形態の荷重クランプアセンブリ10におけるその使用に関して前述した。調整可能回動支持アセンブリ32はまた、例えば、層ピッカクランプアセンブリなどの他の種類の荷重把持クランプ装置のように、回動シャフトに対する径方向などの特定の方向に及ぼされる力を単独で測定することが望ましい他の用途にも使用することができる。
【0034】
[0057]
図7に概略的に示すように、各ロードセル82からの電気信号などの情報は、信号導体98によって中央コントローラ128に送信され、中央コントローラは、各回動クランプパッド支持アセンブリ32によって特定の時間に及ぼされる力を利用する又は該力の表示を与えることができ、閉ループフィードバックシステムが、このように測定されたクランプ力の値を使用して、把持されるべき荷重を処理するための所望の量のクランプ力を与えることができる。オペレータ入力及び表示ユニット130が、コントローラ128に関連付けられてもよい。コントローラ128は、クランプアームアセンブリ10に組み込まれた液圧ラム134に動作可能に接続された液圧流体ポンプ及び弁システム132を制御することができる。或いは、油圧システムの代わりに、空気圧シリンダ及びピストンアセンブリ又は電気モータなどの他のタイプのモータ及び適切な電源を使用してもよい。
【0035】
[0058]
図8に示されるように、クランプアームアセンブリ10は、既知の寸法及び剛性構造の試験体136を有し、クランプアームアセンブリ10によって加えられる所定の全クランプ力でそれをクランプすることによって、日常的に試験又は確認することができる。幾つかの回動クランプパッド支持アセンブリ32のそれぞれのロードセル82によって感知された力は、中央コントローラ128に伝達される。これにより、幾つかの回動クランプパッド支持アセンブリ32によって及ぼされる力の分布を評価することができる。回動クランプパッド支持アセンブリ32の関連する対又はグループの一方が過度に大きな荷重を及ぼしているときのように、クランプ力が所望のように分散されていないことが観察される場合、カラー部材50は、関連するロックナット116を緩めた後に、回動クランプパッド支持アセンブリ32のうちのその一方の支持ブロック42を通じて後退することができ、クランプパッド28又は30の関連する部分が後退又は突出することを可能にする。
【0036】
[0059]特に、日常的に一貫した構成の荷重をクランプするためにリフトトラックが使用される場合、前述した調整可能回動支持アセンブリ32は、実際のクランプアセンブリ動作中に力測定を行ない、それにより、把持及び持ち上げられるべき荷重の表面に沿って所望のように分布される最適な圧力を与えるように荷重把持機構を調整することができる。
【0037】
[0060]力センサ(図示せず)をそれぞれ備えた一組の液圧ラム140をクランプアセンブリ10のクランプアーム14間に使用することができ、各ラム140は、
図9に示されるように、ロードセル82を較正するために、回動クランプパッド支持アセンブリ32のうちの1つと位置合わせされる。
【0038】
[0061]フォークリフトユニットのクランプアームの過荷重を防止するために、他の関連する機構で利用可能な実際の力の測定値を有することが重要であり得る。力の測定値は、フォークリフトアームが大きく重い荷物を持ち上げて移動させるために使用されることによって、フォークリフトアームが過荷重になっていないことを決定するために使用され得る。
【0039】
[0062]幾つかの変形例では、回動支持アセンブリ32を使用して、多くの種類のフォークリフトアタッチメントの荷重係合面と荷重係合面との間に加えられる力を測定することができる。これは、荷重に加えられるクランプ力のバランスをとるため、荷重に加えられる力を制限するため、荷重に加えられる力を選択的に分散するため、過剰な力を警告するため、加えられる力の合計を決定するために加えられる幾つかの力を合計するため、又は異なる荷重係合面に加えられて異なる方向に加えられる力を合計するために使用することができる。
【0040】
[0063]例えば、大型の車輪を持ち上げて回転させ、そのような車輪を土工機器などの大型機械に装着することを目的としたタイヤ取り扱いリフトトラックアタッチメントでは、ロードセル82を含む回動クランプパッド支持アセンブリ32を使用して、そのようなタイヤ取り扱いアタッチメントに保持されているタイヤの空気圧を増加させることによって、タイヤ取り扱いクランプが過剰な力を受けないようにすることができる。
【0041】
[0064]他の例として、
図10に示されるように、層ピッカフォークリフトアタッチメント144などの他の荷重処理機構によって加えられるクランプ力の正確な表示を有することが望ましい場合があり、この場合、荷重を把持するのに十分な力を有することが重要であり、過度の力を使用しないことも重要である。
【0042】
[0065]
図11、
図12、及び
図13に示されるように、そのような層ピッカアタッチメント144に含まれるクランプアームアセンブリ148は、一対の垂直脚部152を移動させるための油圧ラムなどの一対の水平モータ150を有することができ、一対の垂直脚部152には、脚部152間に延在する水平回動シャフト156上に支持されてその周りを自由に回動する一対の回動クランプパッド支持アセンブリ32によってクランプパッド154が取り付けられる。回動クランプパッド支持アセンブリ32内のロードセル82は、
図10に示すようなソフトドリンク缶のケースの層などの荷重に十分であるが過剰ではない力が加えられるようにするために、上記と同様の方法で使用することができる。
【0043】
[0066]
図14、
図15、
図16、
図17、
図18、及び
図19を参照すると、力センサを有する回動荷重支持アセンブリの他の実施形態では、クランプパッド28,30を互いに向かって付勢する押圧力又はクランプ力は、調整可能な回動クランプパッド支持アセンブリ32の支持ブロックに生じる歪みを測定することによって決定される。支持ブロック200は、長尺な長方形のベースビーム202を画定する。ベースビーム202の各端部に近接した一対のねじ孔46は、ベースビームを貫通して支持ブロックの内面208に垂直に延在する。支持ブロック200はまた、好ましくはベースビーム202のねじ孔46間の中間に配置され、ベースビームの長手方向軸線206に垂直な長手方向軸線を有する回動ピン孔204を画定する。回動ピン孔204は、支持ブロック200をスタビライザ16のフィンガ状部材24に回動可能に固定するための回動ピン36を受ける。
【0044】
[0067]
図14、
図15、
図16、
図17、
図18、及び
図19を参照すると、力センサを有する回動荷重支持アセンブリの他の実施形態では、クランプパッド28,30を互いに向かって付勢する押圧力又はクランプ力は、調整可能な回動クランプパッド支持アセンブリ32の支持ブロックに生じる歪みを測定することによって決定される。支持ブロック200は、長尺な長方形のベースビーム202を画定し、クランプ力分離サブアセンブリ201を含む。ベースビーム202の各端部に近接した一対のねじ孔46は、ベースビームを貫通して支持ブロックの内面208に垂直に延在する。支持ブロック200はまた、好ましくはベースビーム202のねじ孔46間の中間に配置され、ベースビームの長手方向軸線206に垂直な長手方向軸線を有する回動ピン孔204を画定する。回動ピン孔204は、支持ブロック200をスタビライザ16のフィンガ状部材24に回動可能に固定するための回動ピン36を受ける。回動ブロック200の内面208は、好ましくは、回路基板212を受けるために、ベースビーム202に対する端部間の中間に配置された逃げ部210を含む。円筒形であり得るブラインド中央キャビティ214が、支持ブロック200の内面208の逃げ部210のほぼ中心から回動ピン孔204の軸線に垂直な方向で支持ブロック内に延在することが好ましい。好ましくは、支持ブロック200はまた、内面208の逃げ部210内の回路基板212への信号導体98の接続を可能にするために、ベースビームの端部を中央キャビティ214に接続する通路242と、中央キャビティをそれぞれのセンサキャビティ216,218,220,222に接続して、歪みゲージアセンブリ240のリード246を中央に配置された回路基板に接続することを可能にする複数の通路244とを画定する。
【0045】
[0068]
図15に示されて前述したように、雄ねじを有する調整カラー50と、レンチによって係合されるように成形された部分を有することができるねじ孔112とが、孔46のそれぞれにねじ込まれる。調整カラー50のねじ付き端部は、支持ブロック200の孔46と同軸に整列された一対の孔252を有するスペーサプレート250を支持する。クランプパッド28又は30のための支持プレート110と係合してこれを貫通する締結具108は、スペーサプレート250の孔252を通じて延び、カラー50のねじ孔112にねじ込まれる。締結具108は、クランプパッド28、30を支持ブロックに固定し、支持プレート110と調整カラー50の端部との間にスペーサプレート250をクランプする。ナット116及びワッシャ114は、それぞれの調整カラー50のねじ孔112内の締結具108のそれぞれをロックする。調整カラー50の内側端部120は、支持ブロック200の内面208から突出して延び、支持ブロック200の内面208とスペーサプレート250との間のギャップ254を維持する。上記で詳細に説明したように、各クランプパッド28又は30の向き及びある程度の形状は、クランプパッド支持アセンブリ32の調整カラー50を回転させて、スペーサプレート250とクランプのスタビライザ16のフィンガ状部材24との間のギャップ254の幅及び又は形状を変えることによって変更することができる。
【0046】
[0069]クランプパッド28、30によってカートン又は他のクランプされた荷重に及ぼされる押圧力又はクランプ力は、各フィンガ状部材24から、それぞれの支持ブロック200のベースビーム202の中心にある回動ピン孔204内のそれぞれの回動ピン36に伝達される。ベースビーム202は、調整カラー50を介して、スペーサプレート250、クランプパッド支持プレート110、及びクランプパッド28又は30にクランプ力を伝達し、そこでクランプ荷重によって抵抗される。ベースビーム202は、可変断面及び慣性モーメントの略中央に荷重された単純に支持されたビームである。測定部分232の断面及び慣性モーメントは、ベースビーム202の隣接部分の断面及び慣性モーメントよりも実質的に小さいため、回動ブロックの中心が回動ピン36によってクランプパッド28、30に向かって偏向されたときに、測定部分が最も高い応力及び測定可能な歪みを受ける。曲げによって生じる歪みは、測定部分232の壁に取り付けられた歪みゲージアセンブリ240によって感知される。好ましくは、歪みゲージアセンブリは、典型的には30°、45°、60°、又は90°の相対方向を有する2つ、3つ、又は4つの歪みゲージを含むゲージロゼットなどの複数の歪みゲージを含む。互いに垂直に方向付けられた2つのゲージ及び45°に方向付けられた第3のゲージを有する3ゲージのロゼットは一般的であり、測定された歪みを主歪み及びそれらの方向について分解することを可能にする。回動支持ブロック200に取り付けられた歪みゲージアセンブリ240の出力は、好ましくは、回路基板212に取り付けられた集積回路(IC)260に入力される。IC260は、好ましくは、支持ブロック200の測定部分において回動ピン36によって誘発された曲げ歪みを分離するために、複数の歪みゲージによって感知された歪みを分解し、好ましくは、荷重に加えられたクランプ力を表わす、好ましくは比例するアナログ出力信号を増幅する。
図7に示されるように、支持ブロック200の測定部分232、歪みゲージアセンブリ240、及びIC260を含む様々なロードセルからの出力信号は、信号導体98を介して中央コントローラ128に送信され、中央コントローラは、各回動クランプパッドアセンブリ72によって及ぼされる力を示すことができ、又はクランプされた荷重に加えられるクランプ力を制御するためにフィードバックシステム内の信号を利用する。
【0047】
[0070]
図22及び
図23を参照すると、他の実施形態では、
図22は、垂直荷重を感知するように方向付けられた更なるロードセルのうちの1つの正面図である。
図23は、ロードセルの背面図である。
図24は、垂直荷重を感知するように示された更なるロードセルを有するカートンクランプの側面図を示す。
【0048】
[0071]調整ブロックシステムは、一体型クランプ力感知を伴って与えられてもよく、感知は、垂直荷重を感知するように方向付けられた歪みゲージの更なるセットで達成される。強化された調整ブロックは、本明細書に記載の他の実施形態で説明したのと同じ原理(取り付けられた歪みゲージによって生成された増幅信号に対する縮小部分)で機能し、垂直荷重を感知するように方向付けられた歪みゲージの他のセットが追加される。
【0049】
[0072]この実施形態の1つのバージョンは、クランプ力を測定するために縮小断面領域の上面及び底面に装着された4つの剪断歪みゲージ(合計8つのゲージ)と、垂直力を測定するために中心線に装着された2つの剪断歪みゲージ(合計4つのゲージ)と、調整ブロックの中心を通って主回動ピンへの一貫した力印加点を可能にする10mmの中心ウェブと、垂直荷重を回動ピンの中心線のできるだけ近くに集中させるための隆起した上端ボス及び下端ボスとを含んでもよい。
【0050】
[0073]この実施形態の代替バージョンは、クランプごとに12個、6つの調整ブロックを有する接触パッドを含むことができる。
【0051】
[0074]この新しい垂直荷重検知素子は、荷重重量を測定し、力バランス計算を使用して荷重の横方向及び水平方向の重心を計算する機能を追加する。
【0052】
[0075]これにより、ユーザは、各調整ブロック位置で垂直力及び水平力を測定することができる。これは、横方向及び水平方向の両方の重心を計算するために使用することができる。この情報により、重量及びクランプ力の測定値は、製品の損傷を最小限に抑える力フィードバック、重量ベース、クランプ力の処理の解決策に使用することができる。
【0053】
[0076]これにより、トラック安定性コントローラに安定性情報が提供され、不安定な取り扱いシナリオを緩和し、許容可能な動作範囲を増加させる。
【0054】
[0077]前述の明細書で使用された用語及び表現は、限定ではなく説明の用語として使用され、そのような用語及び表現の使用においては、示されて説明された特徴又はその一部の均等物を排除する意図はなく、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ規定及び限定されることが認識される。
【国際調査報告】