(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】移動端末機を利用した領収書情報伝達システム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/20 20120101AFI20240110BHJP
【FI】
G06Q20/20 370
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539244
(86)(22)【出願日】2021-09-30
(85)【翻訳文提出日】2023-06-27
(86)【国際出願番号】 KR2021013419
(87)【国際公開番号】W WO2022145638
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】10-2021-0000566
(32)【優先日】2021-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520452677
【氏名又は名称】オルリンク カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALLINK CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(72)【発明者】
【氏名】キム ギョンドン
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA42
(57)【要約】
本発明は領収書情報を伝達するシステム及び方法を提供する。領収書情報伝達システムは、販売者端末IDを格納するように構成される販売者端末ID提供部と、前記販売者端末ID提供部から前記販売者端末IDを取得し、前記取得された販売者端末IDを含み、領収書情報を要求する第1メッセージを生成するように構成されるユーザの移動端末機と、前記移動端末機から前記第1メッセージを受信し、前記第1メッセージに基づいて前記領収書情報を要求する第2メッセージを生成するように構成される領収書情報伝達サーバーと、前記領収書情報伝達サーバーから前記第2メッセージを受信し、前記第2メッセージに応答して、前記領収書情報伝達サーバーに前記領収書情報を伝送するように構成される販売者端末と、で構成され、前記領収書情報伝達サーバーは前記販売者端末から受信した領収書情報を前記移動端末機に伝送するように構成される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売者端末IDを格納するように構成される販売者端末ID提供部と、
前記販売者端末ID提供部から前記販売者端末IDを取得し、前記取得された販売者端末IDを含み、領収書情報を要求する第1メッセージを生成するように構成されるユーザの移動端末機と、
前記移動端末機から前記第1メッセージを受信し、前記第1メッセージに基づいて前記領収書情報を要求する第2メッセージを生成するように構成される領収書情報伝達サーバーと、
前記領収書情報伝達サーバーから前記第2メッセージを受信し、前記第2メッセージに応答して、前記領収書情報伝達サーバーに前記領収書情報を伝送するように構成される販売者端末と、で構成され、
前記領収書情報伝達サーバーは、前記販売者端末から受信した領収書情報を前記移動端末機に伝送する領収書情報伝達システム。
【請求項2】
前記販売者端末IDは、ネットワーク内で固有であるように前記販売者端末に割り当てられる請求項1に記載の領収書情報伝達システム。
【請求項3】
前記販売者端末ID提供部は、前記移動端末機に対する所定の操作に応答して、前記販売者端末IDを前記移動端末機に伝送するように構成される請求項1に記載の領収書情報伝達システム。
【請求項4】
前記販売者端末ID提供部は、前記移動端末機がこれに接触されれば、前記移動端末機に前記販売者端末IDを伝送するように構成されるNFCタグで構成される請求項3に記載の領収書情報伝達システム。
【請求項5】
前記領収書情報伝達サーバーは、前記第1メッセージに含まれる前記販売者端末IDを利用して前記販売者端末を識別するように構成される請求項1に記載の領収書情報伝達システム。
【請求項6】
前記領収書情報伝達サーバーは、前記販売者端末に設置されるエージェントプログラムに前記第2メッセージを伝送するように構成され、前記エージェントプログラムから前記領収書情報を受信するように構成される請求項1に記載の領収書情報伝達システム。
【請求項7】
前記エージェントプログラムは、前記領収書情報伝達サーバーと連携されたソフトウェアインターフェースで構成され、前記領収書情報伝達サーバーと前記販売者端末との間のデータ交換を可能にするように構成される請求項6に記載の領収書情報伝達システム。
【請求項8】
前記エージェントプログラムは、前記販売者端末から前記領収書情報を取得するように構成され、前記第2メッセージが前記領収書情報伝達サーバーから伝送される時まで所定の時間の間に取得された領収書情報を維持するように構成される請求項6に記載の領収書情報伝達システム。
【請求項9】
前記エージェントプログラムは、前記領収書情報伝達サーバーに伝送される領収書情報を取得するために前記販売者端末から外部装置に伝送されている領収書情報をキャプチャするように構成される請求項8に記載の領収書情報伝達システム。
【請求項10】
前記エージェントプログラムが前記領収書情報を取得するように、前記販売者端末は前記領収書情報が発生される時ごとに前記エージェントプログラムに自動的に前記発生された領収書情報を伝送するように構成される請求項8に記載の領収書情報伝達システム。
【請求項11】
前記移動端末機は、前記領収書情報伝達サーバーから受信した領収書情報を前記ユーザのためのインターネットサービスを運営するオンラインサービス事業者サーバーに伝送するように構成される請求項1に記載の領収書情報伝達システム。
【請求項12】
領収書情報伝達サーバーで、ユーザの移動端末機から販売者端末IDを含み、領収書情報を要求する第1メッセージを受信する段階と、
前記領収書情報伝達サーバーで、前記受信された第1メッセージに応答して、前記販売者端末IDを参照して該当販売者端末に前記領収書情報を要求する第2メッセージを伝送する段階と、
前記領収書情報伝達サーバーで、前記販売者端末から前記第2メッセージにしたがう前記領収書情報を受信する段階と、
前記領収書情報伝達サーバーから、前記販売者端末から受信した領収書情報を前記移動端末機に伝送する段階と、で構成される領収書情報伝達方法。
【請求項13】
前記販売者端末IDは、ネットワーク内で固有であるように前記販売者端末に割り当てられる請求項12に記載の領収書情報伝達方法。
【請求項14】
前記販売者端末ID提供部は、前記移動端末機がこれに接触されれば、前記移動端末機に前記販売者端末IDを伝送するように構成されるNFCタグで構成される請求項12に記載の領収書情報伝達方法。
【請求項15】
前記第2メッセージを伝送する段階は、前記第1メッセージに含まれた前記販売者端末IDを利用して前記販売者端末を識別する段階を含む請求項12に記載の領収書情報伝達方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は領収書情報を伝達するシステム及び方法に関し、さらに詳細にはユーザがスマートフォンを通じて電子領収書を受信するように許容する領収書情報伝達方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
消費者が信用カードを利用して商品やサービスを購入する場合が増えている。消費者が現場購入のためにオフラインストアで信用カードを利用して決済をする場合、ストアに設置されているPOS(Point of Sales)やカード端末機に連結された領収書プリンタに領収書情報が自動に伝送され、領収書が印刷される。また、消費者が現金決済をする場合にも、販売者は現金領収書を発行し、販売者が領収書と共に待機番号等を発行するためにも領収書プリンタを使用する。
【0003】
一般的に、紙に印刷された領収書は消費者に交付され、消費者はこれを支出証明として使用するか、又は後で決済取消、返品、交換の目的で使用するために保管する。しかし、信用カード等が使用される場合に決済情報は信用カード会社のウェブサイト等を通じて照会が可能であるので、消費者が紙の領収書を受け取らない場合も多い。
【0004】
このように、消費者が紙の領収書を受け取らない場合、領収書プリンタで出力された紙の領収書は捨てられる。販売者は捨てられる紙の領収書をゴミとして処理しなければならなく、紙の領収書を印刷するために不必要な費用を支出しなければならない。
【0005】
さらに、紙の領収書に記録された販売事業者、販売商品(サービス)、販売場所、販売日、購入者のような領収書情報が適切に活用されることができない。即ち、領収書情報をまとめてデータベース化すれば、消費が起こる地点、時間、消費対象商品、或いはサービス等に対する情報を分析して効率的なマーケティングのための基礎情報として使用することができる。それにもかかわらず、そのような重要な領収書情報が紙に印刷されてそのまま捨てられるようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述された従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、本発明の目的はユーザが移動端末機を通じて電子領収書を受信できるようにする領収書情報伝達システム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記問題を解決するために、本発明の一側面によれば、本発明は販売者端末IDを格納するように構成される販売者端末ID提供部と、前記販売者端末ID提供部から前記販売者端末IDを取得し、前記取得された販売者端末IDとを含み、領収書情報を要求する第1メッセージを生成するように構成されるユーザの移動端末機と、前記移動端末機から前記第1メッセージを受信し、前記第1メッセージに基づいて前記領収書情報を要求する第2メッセージを生成するように構成される領収書情報伝達サーバーと、及び前記領収書情報伝達サーバーから前記第2メッセージを受信し、前記第2メッセージに応答して、前記領収書情報伝達サーバーに前記領収書情報を伝送するように構成される販売者端末で構成され、前記領収書情報伝達サーバーは前記販売者端末から受信した領収書情報を前記移動端末機に伝送する領収書情報伝達システムを提供することができる。
【0008】
また、本発明の他の側面によれば、本発明は領収書情報伝達サーバーで、ユーザの移動端末機から販売者端末IDを含み、領収書情報を要求する第1メッセージを受信する段階と、前記領収書情報伝達サーバーから、前記受信された第1メッセージに応答して、前記販売者端末IDを参照して該当販売者端末に前記領収書情報を要求する第2メッセージを伝送する段階と、前記領収書情報伝達サーバーで、前記販売者端末から前記第2メッセージにしたがう前記領収書情報を受信する段階と、前記領収書情報伝達サーバーから、前記販売者端末から受信した領収書情報を前記移動端末機に伝送する段階と、で構成される領収書情報伝達方法を提供することができる。
【0009】
本発明の詳細な例及び実施形態が添付された図面を参照して以下で説明される。他の特徴は説明及び図面、及び請求項から明確になる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザの移動端末機を通じて電子領収書が受信されることができるので、不必要に紙の領収書を印刷しなければならないことが防止されることができる。
【0011】
また、ユーザの移動端末機に領収書が格納されることによって便利に領収書が保管及び確認されることができる。また、容易に領収書情報が第3者に伝送されることができるので、オンラインサービス事業者のような第3者が受信した領収書情報をマーケティング情報として活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明は以下で説明される詳細な説明及び添付された図面からより確実に理解されることができる。添付された図面は単純に一例としてのみ与えられ、本発明の範囲を限定するように意図するものではない。
【
図1】本発明によって移動端末機を利用して領収書情報を送受信する段階を示す一実施形態を示す。
【
図2】本発明の一実施形態による領収書情報伝達システムを示す。
【
図3】本発明によって領収書情報を伝達する方法の第1実施形態を示す信号処理図である。
【
図4】本発明によって領収書情報を伝達する方法の第2実施形態を示す信号処理図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付された図面を参照して開示された例にしたがって説明が詳細に行われる。図面を参照したこのような例の簡易な説明のために、図面符号に関わらず、同一であるか、或いは類似な構成要素には同一な参照番号を付与し、これに対する重複される説明は省略する。以下で、当業者に知られている公知技術に対する具体的な説明は説明を簡潔にするために省略される。また、添付された図面は本明細書に開示された例を容易に理解できるようにするためのものであって、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想は制限されない。したがって、本発明は添付された図面に詳細に現れる事項の技術的思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物、乃至代替物を含むことと理解されるべきである。
【0014】
単数の表現は文脈の上に明確に異なるように表現しない限り、複数の表現を含む。
【0015】
本発明で、“構成する”、“含む”、又は“有する”等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。また、同じ理由で、本発明は開示された発明の意図された技術的目的及び効果から逸脱しない限り、先に言及された用語を使用して説明された関連特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品の組み合わせから一部特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品等が省略された組み合わせも包括していることも理解されなければならない。
【0016】
図1は本発明によって移動端末機を利用して領収書情報を送受信する段階を示す一実施形態を示す。特に、
図1は本発明の実施形態によるスマートフォン、即ち移動端末機を使用して領収書情報を送受信する過程に対するスマートフォン画面を示す。
【0017】
使用者、即ち購入者がオフラインストアで購入する商品及びサービスを決定すれば、販売者はPOS(point of sale)システムのような販売者の端末に取引商品に関する情報を入力し、ユーザに決済を要求する。
【0018】
ユーザが購入商品に対する決済のために販売者に信用カードを渡すと、販売者はユーザから受けた信用カードを販売者端末のカードスロットに挿入する。POSシステムのような販売者端末はそのカードスロットやリーダー器を通じて得られた信用カード情報を利用して信用カード承認サーバーと通信を遂行することによって商品の決済を遂行する。また、ユーザはオフラインストアで商品やサービスを購入するために現金で決済するか、又はモバイル決済(mobile payment)を利用することができ、このような場合にも、販売者端末が商品やサービスの購入のための取引を処理するためにもまた使用されることができる。モバイル決済(又はデジタルウォレット(digital wallet))はユーザがスマートフォンを使用して決済することができるようにする。モバイル決済は信用又はキャッシュカード(正確には、これらのカードのチップ)及びPIN(personal identification number)情報をデジタル化して格納し、したがって物理的接触又は操作を必要とする通常の支払い手段を置き換えることができる。モバイル決済は決済要求に応答して販売者端末に非接触方式でこのようなデジタル化された情報を伝送することができる。このようなモバイル決済はその使いやすさによって、“簡単決済”と称されることもある。
【0019】
信用カードを通じた決済が完了されれば、販売者端末はストア内にまた配置される領収書プリンタに領収書情報を伝送する。領収書情報は販売者の商号、代表者等事業者に関する情報、販売店のアドレス、電話番号等の販売店情報、ユーザが購入した商品の名称、数量、価額等商品情報、信用カード会社、カード番号の一部、承認金額、承認日時等の決済情報等を含むことができる。その後、領収書プリンタは受信した情報を定まった領収書フォームに従って印刷する。
【0020】
一方、販売者は販売者端末で領収書情報を印刷する代わりに、領収書情報を使用者スマートフォンに伝送させる命令を販売者端末で選択又は入力してもよい。
【0021】
また、販売者は販売者端末を通じて領収書情報を印刷する同時に使用者スマートフォンに伝送するようにする命令を選択又は入力してもよい。
【0022】
例えば、ユーザが購入する商品(又はサービス)を決定し、販売者に信用カードを提示して決済を要求した場合、販売者は消費者が紙の領収書を望むのか、スマートフォンを利用した電子領収書を望むのか、或いは両方を望むのかを尋ねることができる。
【0023】
例えば、ユーザが電子領収書を要求すれば、販売者は販売者端末に表示された電子領収書のための仮想ボタンを押し、販売者端末は領収書情報伝達サーバーが領収書情報を販売者端末に要求する時まで、領収書情報をプリンタに伝送する代わりに、前記領収書情報伝達サーバーに伝送するために所定の時間の間に待機することができる。このような待機はユーザが、領収書情報が取得しなければならない販売者端末を特定しながら、領収書情報伝達サーバーに領収書情報を要求するために要求される充分な時間を許容することができる。
【0024】
その後、ユーザは自分のスマートフォンに電子領収書を受け取るために、自分のスマートフォンに設置され、領収書を受信し、保管するように構成された専用アプリケーション(以下、“領収書保管アプリケーション”)を駆動させて使用者認証を遂行する(段階1a)。ユーザは領収書保管サービス事業者によって提供され、オフラインストアの販売者(即ち、販売者端末)から電子領収書を受信及び保管するサービスに予め加入することができる。より詳細には、そのようなサービスに加入した後、ユーザは領収書保管サービス事業者によって運営され、要求に応じてユーザのスマートフォンに領収書情報(即ち、電子領収書)を伝送するように構成されるサーバー(以下、“領収書情報伝達サーバー”)からダウンロードされた領収書保管アプリケーションをスマートフォンに設置することができる。このような領収書保管アプリケーションを実行し、その後要求される使用者認証を遂行すれば、専用通信チャンネルがユーザのスマートフォンと領収書情報伝送サーバーとの間に形成され、スマートフォンは要求されたサービス、即ち領収書情報伝送サーバーを通じて販売者端末から送信される電子領収書を受信することができる。
【0025】
ユーザのスマートフォンは販売店端末機ID取得のためにスマートフォンをNFC(Near Field Communicatoin)タグ、即ち販売者端末ID提供部にタッチするように案内フレーズを表示させる(段階1b)。本実施形態では販売者端末ID提供部がNFCタグである場合の一例を説明したが、販売者端末ID提供部はQR(quick response)コード(登録商標)やバーコード(barcode)等のように単純な操作によって販売者端末IDのような所定の情報をスマートフォンに伝達できる他の装置で具現されてもよい。
【0026】
ユーザは自分のスマートフォンをNFCタグ(即ち、販売者端末ID提供部)にタッチすることによって販売者端末IDを取得して、取得されたIDを領収書情報に対する要求と共に領収書情報伝達サーバーに伝送する。ユーザの要求に応答して、領収書情報伝達サーバーは受信した販売者端末IDを使用して販売者端末を見つけ、販売者から待機中の領収書情報を伝送することを、見つけた販売者端末に要求する。その後、領収書情報伝達サーバーは販売者端末から領収書情報を受信し、これをユーザのスマートフォンに伝送する。ユーザのスマートフォンは領収書情報伝達サーバーから領収書情報を受信し、受信された領収書情報を表示させる(段階1c)。
【0027】
ユーザが自分のスマートフォンに領収書情報を格納すれば、領収書保管アプリケーションはユーザのスマートフォン画面に領収書情報を第3者に伝送するか否かを尋ねるウィンドウを表示させる(段階1d)。
【0028】
簡単又はモバイル決済事業者やインターネットポータルサービス事業者等のようなオンラインサービス事業者は消費者(即ち、ユーザ)から伝送された領収書情報を分析することによってより効率的なマーケティングを遂行することができる。したがって、オンラインサービス事業者は領収書保管アプリケーションを使用する使用者に一定の報酬を与え、領収書情報を取得することができる。
【0029】
ユーザが表示された窓で領収書情報を伝送するオンラインサービス事業者を選択し、伝送ボタンを押すと、該当事業者、特に選択されたサービス事業者のサーバーに領収書情報が発送され、ユーザのスマートフォンには事業者が提供するポイントのような報酬を示すメッセージが表示される(段階1e)。
【0030】
一方、領収書情報を伝送する前(即ち、段階1d)にユーザが第3者(即ち、オンラインサービス事業者)に領収書情報を伝送するか否かを決定するようにするために、スマートフォン上にユーザに提案するイベントプロモーションが表示されることができる。このような提案はユーザが第3者、即ちオンラインサービス事業者に領収書情報を伝達するように動機を与えるか、又は特定オンラインサービス事業者のアプリケーションを設置するように動機を与えることもできる。
【0031】
また、ユーザは領収書保管アプリケーションの領収書ウォレットメニューを呼び出し、現在まで受信した領収書のリストを確認することができる(段階1f)。もし領収書リストに表示された領収書の中で特定領収書が選択される場合、詳細な領収書情報を確認することができる。
【0032】
ユーザは段階1dで1つの領収書を第3者(オンラインサービス事業者を含む)に伝送することもできるが、領収書リストを確認する過程である段階1fで複数の領収書を選択して一度に第3者に伝送することもできる。
【0033】
図2は本発明の一実施形態による領収書情報伝達システムを示す。
【0034】
図2に図示されたように、本発明による領収書伝達システムは使用者スマートフォン21、販売者端末ID提供部22、販売者端末23、領収書プリンタ24、領収書情報伝達サーバー25、及びオンラインサービス事業者サーバー26を含んで構成される。スマートフォン21は様々なネットワークプロトコルを使用して他の外部装置と通信可能であり、携帯可能な移動端末機の中の1つに該当する。次に、移動端末機としてスマートフォンを使用するシステム及び方法が説明されたが、タブレットPCのような他の形態の移動端末機が本発明のシステム及び方法に適用されることができる。また、本発明の説明を簡単にするために、販売者端末ID提供部22、領収書情報伝達サーバー25、及びオンラインサービス事業者サーバー26は必要である場合、簡略にID提供部22、伝達サーバー25、及び事業者サーバー26として言及されることがある。
【0035】
ユーザは販売店で信用カード、現金、或いはスマートフォンを利用した簡単又はモバイル決済方式等を通じて商品或いはサービスの代金を支払う。商品又はサービス代金決済のために販売者端末23には商品又はサービスの名称、取引日時、取引金額、決済方式等の情報が入力され、この中で領収書発行に要求される情報(即ち、領収書情報)は領収書プリンタ24に伝送されて印刷される。その後、印刷された紙の領収書はユーザに交付される。
【0036】
一方、販売者端末23、特にこれに設置されたPOSプログラムは領収書発行又は受領方法を選択できる機能、即ち電子領収書又は紙の領収書を選択する機能を支援する。スマートフォン21のユーザがスマートフォンを通じた電子領収書受領を要求する場合、販売者端末23は領収書プリンタ24を通じて紙の領収書を印刷する代わりに、使用者スマートフォン21に電子領収書を伝送することができる。
【0037】
ユーザはオフラインストアで販売者端末23を利用して現金、信用カード或いはスマートフォンを利用したモバイル決済方式等を通じて代金支払いを完了すれば、領収書情報受領のために自分のスマートフォン21を利用して販売者端末IDを取得する。オフラインストアのようなオフライン環境下では、ソフトウェア及びハードウェアの両方の互換性問題によって、オフラインストアで使用される互いに異なる販売者端末23が全てスマートフォン21と直接的に通信可能であるように構成されることが不可能である。したがって、スマートフォン21は販売者端末23から直接領収書情報を受信することができない。このような理由で、本発明では、領収書保管サービス事業者、詳細には領収書情報伝達サーバー25(簡略には、伝達サーバー25)がユーザに望む領収書情報を提供するために販売者端末23及びスマートフォン21の間に介在する。より詳細には、伝達サーバー25はユーザが取引した販売者端末23を見つけるか、或いは確認するように構成され、領収書情報を確認された販売者端末23からユーザのスマートフォン21に伝達するように構成される。このような目的で、販売者端末IDが領収書情報を発行するか、又は提供する責任がある販売者端末23を識別するために使用される。このような場合、販売者端末ID提供部22、簡略にはID提供部22がオフラインストアにある販売者端末23の各々に提供される。販売者端末ID提供部22はネットワーク内で該当販売者端末23に固有に付与された販売者端末IDを有する。ID提供部22はスマートフォン21に販売者端末IDが直接的に伝送されるようにQRコード(登録商標)、バーコード、或いはNFCタグ等で具現することができる。ユーザの便宜のためにID提供部22がNFCタグで具現されることが望ましいので、以下では、ID提供部22がNFCタグである一例として本発明が説明される。
【0038】
ユーザがID提供部22、即ちNFCタグ22に自分のスマートフォン21をタッチすれば(又はスマートフォン21をID提供部22に接近させれば)、スマートフォン21は販売者端末ID提供部22から販売者端末IDを取得する。
【0039】
スマートフォン21は領収書情報に対する要求と共に、通信ネットワーク、例えば無線ネットワークを利用して販売者端末ID提供部22から取得した販売者端末IDを伝達サーバー25に伝送し、伝達サーバー25はスマートフォン21から受信した販売者端末IDに相応する販売者端末23に領収書情報の伝送を要求する。
【0040】
販売者端末23は伝達サーバー25から受信した領収書情報の伝達要求に応じて領収書情報を伝達サーバー25に伝送し、伝達サーバー25はネットワーク、詳細には無線ネットワークを通じてスマートフォン21に受信した領収書情報を伝送する。
【0041】
先に
図1を参照し説明したように、ユーザは領収書保管サービス事業者の伝達サーバー25によって提供される領収書保管サービスに予め加入することができる。ユーザがそのようなサービスのために構成され、これに専用化された領収書保管アプリケーションを実行すれば、実行されたアプリケーションと伝達サーバー25は識別された販売者端末23から領収書情報を取得するために、先に説明したような段階又は手続を、開始及び遂行することができる。したがって、伝達サーバー25はスマートフォン21の代わりに販売者端末23に領収書情報の要求を伝達し、その後販売者端末23の代わりにスマートフォン21に要求された領収書情報を伝達することができる。即ち、伝達サーバー25は情報の要求及び要求された情報の交換のためにスマートフォン21及び販売者端末23を連携させることができる。
【0042】
その結果、スマートフォン21には領収書情報が受信され、ユーザは自分のスマートフォン21に領収書情報を格納して保管することができる。一方、ユーザは選択に応じて自分のスマートフォン21に受信された領収書情報をオンラインサービス事業者サーバー26に伝送することもできる。オンラインサービス事業者サーバー26(簡略には、事業者サーバー26)はポータルサービス、決済サービス等のようなインターネット基盤サービスを提供する事業者によって運営される。このようなサービスはユーザの必要及び要求に合わせるか、或いはそのような要求を採択し、したがってユーザの行動様式を示す領収書情報のような使用者情報を必要とする。
【0043】
この場合、オンラインサービス事業者(即ち、事業者サーバー26)はユーザの領収書情報を利用してマーケティング等のための基礎情報として活用するために、領収書情報を伝送するユーザにポイント或いはサイバーマネーのような報酬を提供するか、又は景品イベント等のプロモーションを提供することもできる。
【0044】
図3は本発明によって領収書情報を伝達する方法の第1実施形態を示す信号処理図である。
【0045】
図3に図示されたように、ユーザが信用カード、現金、スマートフォンを利用した簡単決済又はモバイル決済等の様々な方法を利用して商品或いはサービスに対する代金を支払うと、商品或いはサービス取引と関連された情報が販売者端末23に伝送されて入力される(S301)。
【0046】
販売者端末23は取引内訳を入力及び/又は管理するための様々なデバイスであるが、本実施形態では販売者端末23がPOSシステムである場合の実施形態を説明する。
【0047】
販売者端末23がPOSシステムである場合、POSシステムを作動させるためのソフトウェアであるPOSプログラム231が販売者端末23に設置されている。また、POSシステムには予め定まった機能を遂行するようにするためのエージェントプログラム232が設置されることができる。より詳細には、POSプログラム231は決済情報の処理を含むすべての使用者との取引を処理するように構成される。例えば、POSプログラム231はオペレーティングシステム及びそのようなオペレーティングシステムによって制御される下部アプリケーション又はクライアントアプリケーションで構成されることができる。エージェントプログラム232は販売者端末23が伝達サーバー25によって提供される領収書保管サービスと連携される時、販売者端末23に設置されることができる。エージェントプログラム232は販売者端末23と伝達サーバー25間のデータ交換を可能にするソフトウェアインターフェースとして機能するように構成され、したがってこれらの間に通信チャンネルを形成するように構成されることができる。エージェントプログラム232はそのような通信チャンネルが伝達サーバー25に開放されるように維持しながら、販売者端末23、即ちPOSプログラム231のバックグラウンドで継続的に作動される。また、エージェントプログラム232は伝達サーバー25から受信する要求又は命令のようなデータ、例えば領収書情報要求をPOSプログラム231で受信及び実行可能なフォーマットに解釈及び変換させ、このような変換されたデータをPOSプログラム231に伝達することができる。類似な方式で、エージェントプログラム232はPOSプログラム231から取得するデータ、例えば領収書情報を伝達サーバー25で受信及び実行可能なフォーマットに解釈及び変換させ、このような変換されたデータを伝達サーバー25に伝送することができる。そのようなエージェントプログラム232によって、伝達サーバー25はいかなる販売者端末23及びそのPOSプログラム231ともこれらの構成に関係無く、通信上の互換性を確保することができる。したがって、伝達サーバー25はスマートフォン21からの要求に応答して、領収書情報を処理するように販売者端末23と直接的に連携されることができる。
【0048】
販売者端末23に決済情報が入力されれば(S301)、販売者端末23のPOSプログラム231は受信された決済情報の中で領収書を印刷するのに必要である領収書情報を領収書プリンタ24に伝達する(S302)。領収書プリンタ24は販売者端末23に設置されたPOSプログラム231から受信した領収書情報に基づいて領収書印刷紙に領収書を印刷する(S303)。
【0049】
同時に、販売者端末23に設置されたエージェントプログラム(agent program)232はPOSプログラム231から領収書情報を取得することができる(S304)。より詳細には、領収書情報取得の一例として、POSプログラム231がエージェントプログラム232に領収書情報を伝送することができる。このような領収書情報の伝送はPOSプログラム231がユーザから決済情報を受信する時ごとに自動的に遂行されることができる。一方で、領収書情報取得の他の例として、エージェントプログラム232はPOSプログラム231と領収書プリンタ24との間の通信を継続的にモニターするように構成されることができる。このようなモニター中に、エージェントプログラム232が、領収書情報がPOSプログラム231によって領収書プリンタ24に伝送されていることを認識すれば、エージェントプログラム232は領収書情報を取得するために、POSプログラム231から領収書プリンタ24に伝送が進行中である領収書情報をフック(hook)するか、又はキャプチャ(capture)することができる。即ち、エージェントプログラム232は新しい領収書情報がPOSプログラム231(即ち、販売者端末23)から外部装置に伝送される時ごとに、POSプログラム231の承認又は指示無しでもPOSプログラム231によって生成された領収書情報を傍受するか、或いは複製することができる。また、同一な方式で、エージェントプログラム232は、販売者端末23から所定の外部装置に現在伝送中である領収書情報をキャプチャ又はフックすることができる。例えば、エージェントプログラム232は、望む商品又はサービスの購入のために決済段階で、販売者端末23から信用カード承認サーバーに伝送中である情報、即ち決済情報から領収書情報をキャプチャすることができる。同じ理由によって、エージェントプログラム232は外部装置(例えば、信用カード承認サーバー)から現在販売者端末23が受信している決済関連データ(例えば、決済承認データ)から領収書情報をキャプチャすることもできる。
【0050】
エージェントプログラム232は、POSプログラム231から伝達されるか、又はPOSプログラム231と外部装置(例えば、領収書プリンタ24)との間の通信からフッキングした領収書情報を自分の格納装置又はバッファ(又はメモリ)に格納する(S305)。エージェントプログラム232は、その後、その内部に取得された領収書情報を維持しながら、領収書情報に対する要求が伝達サーバー25から伝送される時まで待機することができる。即ち、伝達サーバー25を通じたユーザのスマートフォン21からの要求に比べて、エージェントプログラム232は一時的に取得された領収書情報を格納しながら、待機状態を維持することができる。このようなエージェントプログラム232の構成は領収書情報に対する要求を作成する充分な時間をユーザに与えながらも領収書情報要求に対する迅速かつ効率的な応答を可能にする。
【0051】
より詳細には、エージェントプログラム232はPOSプログラム231から受信した最新の領収書情報の中で1つのみを格納することができる。次の領収書情報を取得する場合、エージェントプログラム232は以前の領収書情報に上書きする方式で領収書情報を更新することができる。
【0052】
一方で、エージェントプログラム232は先入れ後出(First-In Last-Out;FILO)方式で領収書情報を伝送できるようにPOSプログラム231で受信した領収書情報をスタック(stack)方式で格納することもできる。
【0053】
販売者との取引の中でいつでも、好ましくは決済が完了された後、ユーザは自分のスマートフォン21に領収書情報を受信するために自分のスマートフォン21に設置されたアプリケーション(即ち、領収書保管アプリケーション)を駆動することができる(S306)。一方、ユーザは決済が完了される前にもアプリケーションを実行することができる。その後、ID提供部、即ちNFCタグ22にスマートフォン21をタッチすれば、スマートフォン21はNFCタグ21から販売者端末IDを取得する(S307)。
【0054】
販売者端末IDを取得したスマートフォン21、詳細にはその内部のアプリケーションは、取得された販売者端末IDと共に伝達サーバー25に領収書情報を要求する(S308)。より詳細には、スマートフォン21は取得された販売者IDを含み、領収書情報を要求するように構成された第1メッセージを生成して、このような第1メッセージを伝達サーバー25に伝送することができる。
【0055】
スマートフォン21から第1メッセージを受信すれば、領収書情報伝達サーバー25はスマートフォン21から受信した販売者端末IDを利用してネットワーク内に存在する多数の販売者端末の中でどの販売者端末に領収書情報を要求するか否かを決定する。即ち、伝達サーバー25は受信した販売者端末IDを利用して領収書情報を要求する販売者端末23を特定するか、又は識別することができる。その後、伝達サーバー25は受信した販売者端末IDに対応する販売者端末23に領収書情報を要求する(S309)。より詳細には、伝達サーバー25は受信した第1メッセージに基づいて(即ち、第1メッセージを参照するか、又は利用して)、スマートフォン21の代わりに、領収書情報を要求する第2メッセージを生成して、このような第2メッセージを、受信した販売者端末IDによって識別された販売者端末23に伝送することができる。
【0056】
伝達サーバー25から領収書情報に対する要求を受信すれば、販売者端末23のエージェントプログラム232は格納された領収書情報の中で最後の情報を伝達サーバー25に伝送する(S310)。一般的に、最後の領収書情報を除いて、エージェントプログラム232によって以前に取得された他の領収書情報はユーザによって放棄されるか、或いは他の使用者の取引から生成されたものである可能性が非常に高い。このような理由で、最後の領収書情報を伝送することによって、エージェントプログラム232は伝達サーバー25を通じて現在の要求されているユーザが受信したい正確な領収書情報を提供することができる。
【0057】
領収書情報伝達サーバー25が販売者端末23から領収書情報を受信すれば(S310)、伝達サーバー25は販売者端末23の代わりに、受信した領収書情報をスマートフォン21に伝送する(S311)。
【0058】
スマートフォン21によって領収書情報が受信されれば、スマートフォン21、即ちそのアプリケーションは
図1の段階1c及び1fで図示されたような様々な目的及び活用のために、受信された領収書情報を格納する(S312)。また、スマートフォン21(即ち、領収書保管アプリケーション)は
図1の段階1dにも図示されたように、受信した領収書情報をオンラインサービス事業者のサーバー26に伝送するか否かを尋ねるメッセージを表示させる。同時に、事業者サーバー26に領収書情報を伝送するようにユーザに動機を与えるために、スマートフォン21はプロモーションイベント又は報酬情報を伝達サーバー25から受信し、これらをメッセージと共に画面に表示することができる。伝達サーバー25はその領収書保管サービスに連携された事業者サーバー26からそのようなプロモーションイベント及び報酬情報を予め受信することができる。
【0059】
ユーザが事業者サーバー26に領収書情報を伝送することを選択するか、又は決定すれば、スマートフォン21(例えば、領収書保管アプリケーション)は領収書情報を事業者サーバー26に伝送する(S313)。事業者サーバー26はスマートフォン21から領収書情報を受信し、受信された領収書情報を格納することができる(S314)。事業者サーバー26、即ちオンラインサービス事業者は領収書情報をマーケティング情報等として活用することができる。
【0060】
図4は本発明によって領収書情報を伝達する方法の第2実施形態を示す信号処理図である。
【0061】
図4に図示されたように、ユーザが信用カード、現金、スマートフォンを利用した簡単決済又はモバイル決済等の様々な方法を利用して商品或いはサービスに対する代金を支払うと、商品或いはサービス取引と関連された情報が販売者端末23に伝送されて入力される(S401)。販売者端末23は取引内訳を入力及び/又は管理するための様々なデバイスであるが、本実施形態では販売者端末23がPOSシステムである場合の実施形態を説明する。
【0062】
販売者端末23がPOSシステムである場合、POSシステムを作動させるためのソフトウェアであるPOSプログラム231が設置されている。また、POSシステムには予め定まった機能を遂行するようにするためのエージェントプログラム232が設置されることができる。このようなPOSプログラム231及びエージェントプログラム232は先に
図3を参照して説明されたものと同一であるので、追加的な説明は以下で省略される。
【0063】
販売者端末23に決済情報が入力されれば(S401)、販売者端末23は販売者端末23の画面に領収書発行方式を選択するように要求するメッセージを表示する(S402)。即ち、オフラインストア内の販売者端末23を利用した決済の完了後、ユーザは紙の領収書を発行するか、又はスマートフォンを利用した電子領収書を発行するか否かについて問い合わせを受けることができる。
【0064】
もしユーザが電子領収書を望むと、販売者端末23を通じて電子領収書発行が選択され(S402)、販売者端末23のPOSプログラム231は販売者端末23に設置されたエージェントプログラム232に領収書情報を伝達する(S404)。一方、もしユーザが紙の領収書を望むと、POSプログラム231は領収書情報を領収書プリンタ24に伝送し、プリンタ24は
図3の段階S303を参照して既に説明されたように、ユーザのために紙上に領収書を印刷する。また、もしユーザが電子領収書及び紙の領収書の両方を望むと、POSプログラム231は先にこのような場合と関連して説明した手続又は段階を同時に遂行することができる。
【0065】
エージェントプログラム232は、POSプログラム231から受信した領収書情報を自分の格納装置又はバッファに格納する(S405)。エージェントプログラム232は、その後、その内部に取得された領収書情報を維持しながら、領収書情報に対する要求が伝達サーバー25から伝送される時まで待機することができる。即ち、伝達サーバー25を通じたユーザのスマートフォン21からの要求に比べて、エージェントプログラム232は一時的に取得された領収書情報を格納しながら、待機状態を維持することができる。このようなエージェントプログラム232の構成は領収書情報に対する要求を作成する充分な時間をユーザに与えながらも領収書情報要求に対する迅速かつ効率的な応答を可能にする。
【0066】
より詳細には、仮に、領収書情報に対する要求が到達する前にPOSプログラム231から新しい領収書情報が伝達される場合には、以前に格納していた領収書情報が削除され、新しく伝達された領収書情報を格納した後にエージェントプログラム232は領収書情報に対する要求を受信するために待機する。一方で、エージェントプログラム232は先入れ後出(First-In Last-Out;FILO)方式で領収書情報を伝送できるようにPOSプログラム231で受信した領収書情報をスタック(stack)方式で格納することもできる。
【0067】
販売者との取引の中でいつでも、好ましくは決済が完了された後、ユーザは自分のスマートフォン21に領収書情報を受信するために自分のスマートフォン21に設置されたアプリケーション(即ち、領収書保管アプリケーション)を駆動することができる(S406)。一方、ユーザは決済が完了される前にもアプリケーションを実行することができる。その後、ID提供部、即ちNFCタグ22にスマートフォン21をタッチすれば、スマートフォン21はNFCタグ21から販売者端末IDを取得する(S407)。
【0068】
販売者端末IDを取得したスマートフォン21、詳細にはその内部のアプリケーションは取得された販売者端末IDと共に伝達サーバー25に領収書情報を要求する(S408)。より詳細には、スマートフォン21は取得された販売者IDを含み、領収書情報を要求するように構成された第1メッセージを生成して、このような第1メッセージを伝達サーバー25に伝送することができる。
【0069】
スマートフォン21から第1メッセージを受信すれば、領収書情報伝達サーバー25はスマートフォン21から受信した販売者端末IDを利用してネットワーク内に存在する多数の販売者端末の中でどの販売者端末に領収書情報を要求するか否かを決定する。即ち、伝達サーバー25は受信した販売者端末IDを利用して領収書情報を要求する販売者端末23を特定するか、又は識別することができる。その後、伝達サーバー25は受信した販売者端末IDに対応する販売者端末23に領収書情報を要求する(S409)。より詳細には、伝達サーバー25は受信した第1メッセージに基づいて(即ち、第1メッセージを参照するか、又は利用して)、スマートフォン21の代わりに、領収書情報を要求する第2メッセージを生成して、このような第2メッセージを、受信した販売者端末IDによって識別された販売者端末23に伝送することができる。
【0070】
伝達サーバー25から領収書情報に対する要求を受信すれば、販売者端末23のエージェントプログラム232は格納された領収書情報の中で最後の情報を伝達サーバー25に伝送する(S410)。一般的に、最後の領収書情報を除いて、エージェントプログラム232によって以前に取得された他の領収書情報はユーザによって放棄されるか、或いは他の使用者の取引から生成されたものである可能性が非常に高い。このような理由で、最後の領収書情報を伝送することによって、エージェントプログラム232は伝達サーバー25を通じて現在の要求されているユーザが受信したい正確な領収書情報を提供することができる。
【0071】
領収書情報伝達サーバー25が販売者端末23から領収書情報を受信すれば(S410)、伝達サーバー25は販売者端末23の代わりに、受信した領収書情報をスマートフォン21に伝送する(S411)。
【0072】
スマートフォン21によって領収書情報が受信されれば、スマートフォン21、即ちそのアプリケーションは
図1の段階1c及び1fで図示されたような様々な目的及び活用のために、受信された領収書情報を格納する(S412)。また、スマートフォン21(即ち、領収書保管アプリケーション)は
図1の段階1dにも図示されたように、受信した領収書情報をオンラインサービス事業者のサーバー26に伝送するか否かを尋ねるメッセージを表示させる。同時に、事業者サーバー26に領収書情報を伝送するようにユーザに動機を与えるために、スマートフォン21はプロモーションイベント又は報酬情報を伝達サーバー25から受信し、これらをメッセージと共に画面に表示することができる。伝達サーバー25はその領収書保管サービスに連携された事業者サーバー26からそのようなプロモーションイベント及び報酬情報を予め受信することができる。
【0073】
ユーザが事業者サーバー26に領収書情報を伝送することを選択するか、又は決定すれば、スマートフォン21(例えば、領収書保管アプリケーション)は領収書情報を事業者サーバー26に伝送する(S413)。事業者サーバー26はスマートフォン21から領収書情報を受信し受信された領収書情報を格納することができる(S414)。事業者サーバー26、即ちオンラインサービス事業者は領収書情報をマーケティング情報等に活用することができる。
【0074】
多数の例が先に説明されたが、上記の詳細な説明はすべての面で制限的に解釈されてはならなく例示的なものであることが考慮されるべきである。本発明の範囲は添付された詳細な説明、図面及び請求項の合理的な解釈によって決定されなければならなく、本発明の等価的範囲内でのすべての変更は本発明の範囲に含まれる。
【国際調査報告】