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特表2024-501992デュアルドライブの冗長式の荷重伝達装置及びプロセス
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  • 特表-デュアルドライブの冗長式の荷重伝達装置及びプロセス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】デュアルドライブの冗長式の荷重伝達装置及びプロセス
(51)【国際特許分類】
   F16H 3/72 20060101AFI20240110BHJP
   F16H 3/08 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
F16H3/72 Z
F16H3/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539376
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2023-08-14
(86)【国際出願番号】 US2021064728
(87)【国際公開番号】W WO2022140466
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】63/128,336
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523238221
【氏名又は名称】シーイーエフ インダストリーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】ライププランド ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】ストックブリッジ スペンス
(72)【発明者】
【氏名】バルザワ マシュー
【テーマコード(参考)】
3J528
【Fターム(参考)】
3J528EA18
3J528EB33
3J528EB63
3J528EB73
3J528FA06
3J528FB05
3J528FB12
3J528HA22
(57)【要約】
冗長式の荷重伝達装置が、1次駆動装置から回転トルクを受け取るように構成された入力シャフトと、前記回転トルクをアクチュエータに伝達するように構成された出力シャフトと、前記回転トルクを伝達するべく前記入力シャフトを前記出力シャフトに接続するように構成されたカップリングアセンブリと、を備える。前記入力シャフトは、前記カップリングアセンブリが1次駆動形態にある時、1次駆動装置から前記回転トルクを受け取って前記カップリングアセンブリを介して前記回転トルクを伝達するように構成されている。前記カップリングアセンブリは、当該カップリングアセンブリが2次駆動形態にある時、前記入力シャフトから接続解除されて第2駆動装置から前記出力シャフトに回転トルクを伝達するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冗長式の荷重伝達装置であって、
1次駆動装置から回転トルクを受け取るように構成された入力シャフトと、
前記回転トルクをアクチュエータに伝達するように構成された出力シャフトと、
前記回転トルクを伝達するべく前記入力シャフトを前記出力シャフトに接続するように構成されたカップリングアセンブリと、
を備え、
前記入力シャフトは、前記カップリングアセンブリが1次駆動形態にある時、1次駆動装置から前記回転トルクを受け取って前記カップリングアセンブリを介して前記回転トルクを伝達するように構成されており、
前記カップリングアセンブリは、当該カップリングアセンブリが2次駆動形態にある時、前記入力シャフトから接続解除されて第2駆動装置から前記出力シャフトに回転トルクを伝達するように構成されている
ことを特徴とする冗長式の荷重伝達装置。
【請求項2】
前記カップリングアセンブリは、前記2次駆動装置及び2次シャフトによって駆動されるように構成された2次駆動カップリングを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の冗長式の荷重伝達装置。
【請求項3】
前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから係合解除するように構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載の冗長式の荷重伝達装置。
【請求項4】
前記カップリングアセンブリは、当該冗長式の荷重伝達装置が前記第1駆動形態から前記第2駆動形態に変化する時、前記入力シャフトから遠ざかるように並進移動するように構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載の冗長式の荷重伝達装置。
【請求項5】
前記第2駆動装置は、前記2次シャフトを回転させ、次いで前記2次駆動カップリングを回転させる、ように構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載の冗長式の荷重伝達装置。
【請求項6】
前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから係合解除するように構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の冗長荷重伝達装置。
【請求項7】
前記カップリングアセンブリは、当該冗長式の荷重伝達装置が前記第1駆動形態から前記第2駆動形態に変化する時、前記入力シャフトから遠ざかるように並進移動するように構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の冗長式の荷重伝達装置。
【請求項8】
前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから係合解除するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の冗長荷重伝達装置。
【請求項9】
前記カップリングアセンブリは、当該冗長式の荷重伝達装置が前記第1駆動形態から前記第2駆動形態に変化する時、前記入力シャフトから遠ざかるように並進移動するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の冗長式の荷重伝達装置。
【請求項10】
前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから係合解除するように構成されており、
前記カップリングアセンブリは、当該冗長式の荷重伝達装置が前記第1駆動形態から前記第2駆動形態に変化する時、前記入力シャフトから遠ざかるように並進移動するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の冗長式の荷重伝達装置。
【請求項11】
前記アクチュエータは、ランディングギヤを伸縮させるように構成されたランディングギヤアクチュエータを含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の冗長式の荷重伝達装置を備えた、ランディングギヤシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2020年12月21日に出願された米国特許仮出願第63/128,336号の利益(優先権)を主張する。当該出願は、その全体が、当該参照によって、あらゆる目的について、完全に本明細書に記載されているかの如く、本明細書に組み込まれる(incorporated by reference)。
【0002】
[技術分野]
本開示は、アクチュエータ用のトランスミッション(伝達装置)に関する。より詳細には、本開示は、アクチュエータ用の冗長式の荷重伝達装置及びプロセスに関する。本開示は、更に、アクチュエータ用の冗長式の駆動システム及びプロセスに関する。
【背景技術】
【0003】
電気機械式アクチュエータが、自動車産業、航空機産業、及び、他の産業でよく知られている。アクチュエータは、典型的には、単一の駆動システムのみを備えており、機械的故障の間は適切に起動することができない場合がある。重要な用途におけるアクチュエータの故障は、非常に望ましくない。重大な機器損傷の可能性があるだけでなく、大きな安全上の懸念をもたらす可能性もある。
【0004】
例えば、電気機械式アクチュエータの1つの用途は、航空機のランディングギヤシステムである。航空機は、着陸中に収納位置から展開位置まで確実に展開される必要があるランディングギヤシステムを備える。幾つかの構成において、ランディングギヤは、電気機械式リニアアクチュエータなどのアクチュエータの動作に応答して、回動軸回りの回転によって展開される。
【0005】
ランディングギヤアクチュエータは、典型的には、アクチュエータ内に機械的故障が発生した場合には展開できなくなる。特に、多くのランディングギヤアクチュエータは、単一の駆動システムしか備えておらず、当該単一の駆動システムの機械的故障時には適切に展開することができない場合がある。例えば、単一の駆動システムが故障時に急停止(固着)し、伝達装置(トランスミッション)及びアクチュエータの更なる動作が妨げられ得る。ランディングギヤアクチュエータの故障は、非常に望ましくなく、重大な航空機損傷の可能性があるだけでなく、大きな安全上の懸念をもたらす可能性もある。
【0006】
従って、機械的故障を克服し、安全性を高め、機器の損傷を制限するために、冗長システムを有するアクチュエータを備えることが望ましい。
【発明の概要】
【0007】
前述のニーズは、アクチュエータ用の冗長式の荷重伝達装置を説明する本開示によって、かなりの程度、満たされる。1つの態様では、アクチュエータは、航空機用のランディングギヤを作動させて伸長させるように構成され得る。1つの態様では、アクチュエータは、航空機用の飛行面を作動させるように構成され得る。1つの態様では、アクチュエータは、エルロン(補助翼)、エレベータ(昇降舵)、前縁フラップ、前縁スロット、グランドスポイラー、内舷フラップ、内舷エルロン、内舷エルロンタブ、外舷フラップ、バランスタブ、外舷エルロン、フライトスポイラー、トリムタブ、スラット、エアブレーキ、エレベータトリム、コントロールホーン、ラダートリム、エルロントリム、等の1つを含む、航空機用の飛行面を作動させるように構成され得る。1つの態様では、アクチュエータは、逆推力装置、兵器システム、機内燃料供給システム、尾部フック拘束システムなどの、航空機用のコンポーネント(構成要素)を作動させるように構成され得る。
【0008】
1つの態様は、冗長式の荷重伝達装置であって、当該冗長式の荷重伝達装置は、1次駆動装置から回転トルクを受け取るように構成された入力シャフトと、前記回転トルクをアクチュエータに伝達するように構成された出力シャフトと、前記回転トルクを伝達するべく前記入力シャフトを前記出力シャフトに接続するように構成されたカップリングアセンブリと、を備え、前記入力シャフトは、前記カップリングアセンブリが1次駆動形態にある時、1次駆動装置から前記回転トルクを受け取って前記カップリングアセンブリを介して前記回転トルクを伝達するように構成されており、前記カップリングアセンブリは、当該カップリングアセンブリが2次駆動形態にある時、前記入力シャフトから接続解除されて第2駆動装置から前記出力シャフトに回転トルクを伝達するように構成されている。
【0009】
1つの態様では、冗長式の荷重伝達装置は、1次駆動装置から回転トルクを受け取るように構成された入力シャフトと、前記回転トルクをアクチュエータに伝達するように構成された出力シャフトと、前記回転トルクを伝達するべく前記入力シャフトを前記出力シャフトに接続するように構成されたカップリングアセンブリと、を備え、前記入力シャフトは、前記カップリングアセンブリが1次駆動形態にある時、1次駆動装置から前記回転トルクを受け取って前記カップリングアセンブリを介して前記回転トルクを伝達するように構成されており、前記カップリングアセンブリは、当該カップリングアセンブリが2次駆動形態にある時、前記入力シャフトから接続解除されて第2駆動装置から前記出力シャフトに回転トルクを伝達するように構成されている。
【0010】
1つの態様では、冗長式の荷重伝達装置は、緊急コントローラを更に備え得る。緊急コントローラは、本明細書で説明されるように、ハードウェアによって実装され得る。この態様では、当該緊急コントローラに電力を適用することによって、冗長式の荷重伝達装置が起動され得る。1つの態様では、冗長式の荷重伝達装置は、通常モードで動作するように構成され得て、更に、健全性モニタリングを実施するように構成され得る。健全性モニタリングは、本明細書で説明されるように、ハードウェアによって実装され得る。
【0011】
1つの態様では、冗長式の荷重伝達装置は、1次駆動装置及び2次駆動装置と電気的に通信するコントローラと、1次駆動形態が故障した時に当該コントローラに信号を送信するように構成されたセンサと、を更に備え得る。コントローラは、センサからの信号の受信に応答して、1次駆動形態から2次駆動形態へ当該冗長式の負荷伝達装置を切り替えるように構成され得る。ランディングギヤシステムが、前述の冗長式の荷重伝達装置を含み得て、アクチュエータは、ランディングギヤを伸縮させるように構成されたランディングギヤアクチュエータを含み得る。
【0012】
従って、本開示の詳細な説明がより良好に理解され得るために、また、当該技術分野に対する本開示の貢献がより良好に評価され得るために、本開示の特定の態様が、かなり広範に概説される。当然のことであるが、本開示の追加の態様が存在する。それらは、以下に説明され、本明細書に添付される特許請求の範囲の主題を形成するであろう。
【0013】
この点において、本開示の少なくとも1つの態様を詳細に説明する前に、本開示は、その適用において、以下の説明に記載されるまたは図面内に図示される構成の詳細及びコンポーネント(構成要素)の配置に限定されない、ということが理解されるべきである。本開示は、記載された態様に加えて、様々な態様で実践及び実行される態様が可能である。また、本明細書で使用される表現及び用語、並びに要約は、説明を目的としたものであって、限定するものと見なされるべきではないことが理解されるべきである。
【0014】
従って、当業者は、本開示が基礎とする概念が、本開示の幾つかの目的を実行するために、他の構造、方法及びシステムの設計用の基礎として容易に利用され得ることを理解するであろう。従って、特許請求の範囲は、本開示の精神及び範囲から逸脱しない限り、そのような同等の構成を含むものとみなされることが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本開示の一態様によるアクチュエータシステムの概略図を示す。
【0016】
図2A図2Aは、本開示の一態様による冗長式の荷重伝達装置の端面図を示す。
【0017】
図2B図2Bは、図2Aによる冗長式の荷重伝達装置の断面図を示す。
【0018】
図3図3は、本開示の一態様による冗長式の荷重伝達装置の一部の分解図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、図面を参照して、本開示が説明される。図面全体を通じて、同様の参照符号は、同様の部分を指す。本開示の様々な態様が、アクチュエータ用の冗長駆動を提供する伝達装置(トランスミッション)を有利に提供する。
【0020】
図1は、本開示の一態様によるアクチュエータシステムの概略図を示す。
【0021】
アクチュエータシステム101は、第1駆動形態でアクチュエータ154を駆動するために1次駆動装置150に接続され得る、冗長式の荷重伝達装置100を備え得る。これに関して、1次駆動装置150の回転が、トルクを生成し得て、当該トルクが、入力シャフト104を介して冗長式の荷重伝達装置100に適用される。冗長式の荷重伝達装置100は、その後、アクチュエータ154の動作のために、出力シャフト112を介して当該アクチュエータ154にトルクを出力し得る。
【0022】
冗長式の荷重伝達装置100は、1次駆動装置150が故障した時、当該1次駆動装置150から接続解除するように構成され得る。一態様では、冗長式の荷重伝達装置100からの1次駆動装置150の接続解除は、当該冗長式の荷重伝達装置100及びアクチュエータ154の継続動作を保証するものであり得る。これに関して、1次駆動装置150の故障は、当該1次駆動装置150の駆動シャフトまたは他のコンポーネントの更なる回転を妨げる故障を含み得る。例えば、1次駆動装置150は、急停止し得る。このタイプの故障は、伝達装置が回転することを不能化して、アクチュエータ154が作動することを不能化する。
【0023】
従って、1次駆動装置150を冗長式の荷重伝動装置100から接続解除することにより、1次駆動装置150の回転不能に基づいて冗長式の荷重伝動装置100が回転的にロックされてしまうことを防止できる。従って、冗長式の荷重伝達装置100は、1次駆動モータから接続解除され得て、その後、冗長式の荷重伝達装置100は、入力シャフト136を介して2次駆動装置152によって駆動され得て、その後、出力シャフト112を介してアクチュエータ154を駆動し得る。
【0024】
アクチュエータ154は、任意のタイプの自動車、航空機、及び/または、同様のタイプのコンポーネント、を起動(作動)させるように構成され得る。1つの態様では、アクチュエータ154は、航空機用のランディングギヤを作動させて伸長させるように構成され得る。1つの態様では、アクチュエータ154は、航空機用の飛行面を作動させるように構成され得る。1つの態様では、アクチュエータ154は、エルロン(補助翼)、エレベータ(昇降舵)、前縁フラップ、前縁スロット、グランドスポイラー、内舷フラップ、内舷エルロン、内舷エルロンタブ、外舷フラップ、バランスタブ、外舷エルロン、フライトスポイラー、トリムタブ、スラット、エアブレーキ、エレベータトリム、コントロールホーン、ラダートリム、エルロントリム、等の1つを含む、航空機用の飛行面を作動させるように構成され得る。1つの態様では、アクチュエータ154は、逆推力装置、兵器システム、機内燃料供給システム、尾部フック拘束システムなどの、航空機用のコンポーネント(構成要素)を作動させるように構成され得る。
【0025】
図2Aは、本開示の一態様による冗長式の荷重伝達装置の端面図を示す。
【0026】
図2Bは、図2Aによる冗長式の荷重伝達装置の断面図を示す。
【0027】
冗長式の荷重伝達装置100は、1次駆動システム200を備え得る。幾つかの態様において、1次駆動システム200は、1次駆動装置150の入力シャフト104によって駆動される1次カップリング102を含み得る。1次カップリング102は、駆動されるギヤまたは他の手段、並びに、当該1次カップリング102を出力シャフト112に連結するためのスプラインまたは他の手段、を有し得る。
【0028】
特に、1次カップリング102は、図2Aに示すように、その外径にギヤ歯を有し得る。1次カップリング102のギヤ歯は、入力シャフト104のギヤ歯と係合し得る。付加的に、1次カップリング102は、その内径にスプラインを含み得る。1次カップリング102のスプラインは、出力シャフト112上の対応するスプラインと係合し得る。
【0029】
出力シャフト112は、捕捉(把持)されることができ、軸方向の支持を提供するためにベアリング126または他の手段を使用し得る。出力シャフト112は、スラストベアリング115を利用して、引張荷重及び圧縮荷重をハウジングなどの接地された部材に伝達する手段を提供し得る。スラストベアリング115はまた、冗長式の荷重伝達装置100の意図された部材のみが回転を許容され得るように、1次荷重経路における回転を隔離するためにも使用され得る。1次駆動システム200は、入力シャフト104、1次カップリング102、及び、出力シャフト112を整列させた位置を維持するための力を適用するために、出力シャフト112と1次カップリング102との間に、バネまたは他の手段を含み得る。
【0030】
冗長式の荷重伝達装置100は、緊急駆動システム202を備える。緊急駆動システム202は、2次駆動装置152及び2次シャフト116によって駆動される2次駆動カップリング120を含み得る。2次駆動カップリング120は、駆動されるギヤまたは他の手段、並びに、当該2次駆動カップリング120を出力シャフト112に連結するためのスプラインまたは他の手段、を有し得る。
【0031】
特に、2次駆動カップリング120は、その外径にギヤ歯を有し得る。2次駆動カップリング120のギヤ歯は、入力シャフト136のギヤ歯と係合し得る。付加的に、2次駆動カップリング102は、その内径にスプラインを含み得る。2次駆動カップリング120のスプラインは、出力シャフト112上の対応するスプラインと係合し得る。
【0032】
2次駆動カップリング120は、2次駆動装置152によって作用されない限り、収納位置に保持され得る。指令されると、2次駆動装置152は、2次シャフト116を回転させ、次いで2次駆動カップリング120を回転させる。
【0033】
1次駆動装置150から2次駆動装置152への移行は、移行機構31を含み得る。当該移行機構31は、指令された場合に、2次駆動装置152を出力シャフト112上に並進移動させて、1次駆動システム200を出力シャフト112との係合から外すために、はすば歯車若しくは他の手段及び/または線形駆動機構を含み得る移行カップリング118を利用する。
【0034】
1次駆動装置150から2次駆動装置152への移行が生じると、2次駆動カップリング120が駆動されて作動し、1または複数のバネ130を圧縮し得る。幾つかの態様において、当該1または複数のばね130は、出力シャフト112と1次カップリング102との間に配置され得る。移行中、1次カップリング102は、出力シャフト112のスプラインまたは他のカップリング手段から外れるように駆動され得て、一方、2次駆動カップリング120は出力シャフト112上に移行する。1次駆動装置150から2次駆動装置152への線形移行が完了すると、冗長式の荷重伝動装置100は、出力シャフト112へのトルクの伝達を開始し得る。
【0035】
図3は、本開示の一態様による冗長式の荷重伝達装置の一部の分解図を示す。
【0036】
特に、図3は、2次駆動装置152が1次駆動装置150から移行するための実装形態を提供するコンポーネントを示している。移行機構31は、接地されたハウジング、移行カップリング118、及び、2次駆動カップリング120、を含み得る。移行カップリング118は、当該移行カップリング118が駆動されることを許容するためのギヤ歯または他の手段を有し得る。指令されると、移行カップリング118は、移行シャフトとして実装され得る入力シャフト136によって駆動され得る。それは、図示されるように、回転し得て、且つ、当該アセンブリを1次駆動システム200の方向に並進移動させ得る。移行カップリング118の直線運動は、2次駆動カップリング120を移動させ得て、当該2次駆動カップリング120が出力シャフト112のスプライン上に移行する時、1次カップリング102を出力シャフト112のスプラインまたは同等の接続構造から外し得て、バネ130を圧縮し得る。2次駆動カップリング120は、この例では、両側でスラストベアリング115によって挟まれている。この例のスラストベアリング115は、直線運動のみが、1次駆動装置150から2次駆動装置152に移行するために作用する唯一の力である、ということを保証し得る。
【0037】
冗長式の荷重伝達装置100は、コントローラを実装し得る。一態様では、冗長式の荷重伝達装置100は、緊急コントローラとして実装され得る。緊急コントローラは、本明細書で説明されるように、ハードウェアによって実装され得る。この態様では、冗長式の荷重伝達装置100は、緊急コントローラに電力を適用することによって起動され得る。一態様では、冗長式の荷重伝達装置は、通常モードで動作するように構成され得て、更に、健全性モニタリングを実施するように構成され得る。健全性モニタリングは、本明細書で説明されるように、ハードウェアによって実装され得る。コントローラは、コンピュータ可読媒体上に記憶された指令(命令)を実行するように構成されたプロセッサを含み得る。
【0038】
特定の一態様では、コントローラは、1次形態動作及び/または2次形態動作の間に、1次駆動装置150、2次駆動装置152及び冗長式の荷重伝達装置100の動作を制御するように構成され得る。特に、コントローラは、冗長式の荷重変速機100の動作を制御し得て、1次形態から2次形態へと変更し得る。
【0039】
一態様では、プロセッサは、以下に説明されるプロセスを実施する。指令(命令)は、冗長式の荷重伝達装置100のコンポーネントを制御するための様々なコマンドを含み得る。コンピュータ可読媒体は、磁気固定ディスク記憶装置、クラウドベースのメモリ、フラッシュメモリ、などの不揮発性メモリを含んで、当該技術分野で知られている任意のタイプのメモリであり得る。プロセッサは、ランダムアクセスメモリや読み取り専用メモリを含んで、他のタイプのメモリと通信状態であることも可能であり得る。コントローラはまた、プロセッサによって実行される指令に関連する様々な状態及び指標を表示し得る、ディスプレイを含み得る。例えば、ディスプレイは、1次駆動装置150の故障と、2次形態の実施と、を表示し得る。
【0040】
コントローラは、複数の入力装置及び出力装置と通信状態であり得る。複数の入力装置は、キーボード、マウス、または、ユーザ入力を受信する他の周辺装置、などのユーザインタフェース装置を含み得る。ユーザ入力は、2次形態の開始を含み得る。
【0041】
複数の入力装置はまた、動きセンサ(モーションセンサ)、速度センサ、電圧センサ、電流センサ、または、当該技術分野で知られている他の検出装置、などの、冗長式の荷重伝達装置100の様々なコンポーネントと通信するセンサを含み得る。特に、センサは、1次駆動装置150の故障を判定するためのセンサを含み得る。
【0042】
複数の出力装置は、スイッチ、電気的及び/または電磁気的リレー、アクチュエータ、または、当該技術分野で知られている他のコンポーネントなど、冗長式の荷重伝達装置100の様々なコンポーネントを制御するために使用され得る、様々な電気的及び/または機械的な制御装置を含み得る。特に、出力装置は、冗長式の伝達装置を制御し得て、1次形態から2次形態に切り替え得る。
【0043】
コントローラは、1次駆動システム200及び/または1次駆動装置150から信号を受信し得て、1次駆動システム200に関連付けられたコンポーネントの動作を感知し得る。コントローラはまた、冗長式の荷重伝達装置100の動作、特に入力シャフト104及び/または出力シャフト112の動作、を感知するために、冗長式の荷重伝達装置100からの信号を受信し得る。例えば、冗長式の荷重伝達装置100は、ホール効果センサなどのセンサを通じて入力シャフト104及び/または出力シャフト112の動きを検出することが可能であり得る。他の態様では、入力シャフト104及び/または出力シャフト112の動きを検出するために、センサが使用され得る。他の態様では、1次駆動装置150の故障を検出するために、センサが使用され得る。
【0044】
コントローラは、第1駆動システム200及び/または冗長式の荷重伝達装置100が適切に動作しているか否か、を判定し得る。コントローラが、第1駆動システム200、第1駆動装置150、及び/または、冗長式の荷重伝動装置100のいずれにも何らの問題も感知しない場合、第1駆動システム200は入力シャフト104にトルクを提供し続け得る。コントローラは、冗長式の荷重伝達装置100の動作に関する信号を第1駆動システム200から受信し続け得る。
【0045】
幾つかの状況では、コントローラは、1次駆動システム200、1次駆動装置150及び/または冗長式の荷重伝達装置100の動作において、問題を検出し得る。例えば、1次駆動システム200または1次駆動装置150内の故障により、冗長式の荷重伝達装置100が急停止してしまったり、停止したままになってしまったりする可能性がある。その結果、入力シャフト104及び/または出力シャフト112がロックしてしまって、適切に機能しなくなる可能性がある。故障が検出されると、冗長式の荷重伝達装置100に動作可能に結合されたコントローラは、2次駆動モードを開始するために2次駆動装置152に信号を送信し得る。
【0046】
コントローラは、1次駆動システム200の故障を飛行警報システムに信号で知らせ得る。例えば、2次駆動システム116が作動されているという警告メッセージが、パイロットに送信され得る。パイロットは、コントローラと通信するディスプレイまたは他の出力装置を介して通知され得る。コントローラは、様々な入力装置から受信される情報に基づいて、故障に関連する追加の診断情報をユーザに提供し得る。例えば、コントローラは、2次駆動モードへの切り替えの原因となった故障のタイプをユーザに通知し得る。
【0047】
従って、説明されたアクチュエータシステム101は、機械的故障を克服し、安全性を高め、機器の損傷を制限するべく、冗長式のシステムを実装するように構成されている特に、アクチュエータシステム101は、1次駆動装置150の故障を判定し得て、1次駆動装置150を冗長式の荷重伝達装置100から接続解除し得て、アクチュエータ154を作動させるために2次駆動装置152を実装し得る。
【0048】
以下は、本開示の複数の態様の非限定的な実施例である。一例は、以下を含む:
実施例1.冗長式の荷重伝達装置であって、1次駆動装置から回転トルクを受け取るように構成された入力シャフトと、前記回転トルクをアクチュエータに伝達するように構成された出力シャフトと、前記回転トルクを伝達するべく前記入力シャフトを前記出力シャフトに接続するように構成されたカップリングアセンブリと、を備え、前記入力シャフトは、前記カップリングアセンブリが1次駆動形態にある時、1次駆動装置から前記回転トルクを受け取って前記カップリングアセンブリを介して前記回転トルクを伝達するように構成されており、前記カップリングアセンブリは、当該カップリングアセンブリが2次駆動形態にある時、前記入力シャフトから接続解除されて第2駆動装置から前記出力シャフトに回転トルクを伝達するように構成されていることを特徴とする冗長式の荷重伝達装置。
【0049】
前述の実施例は、更に、以下のうちの任意の1つ、または、以下のうちの2以上の組合せ、を備えてもよい:
実施例2.前記カップリングアセンブリは、前記2次駆動装置及び2次シャフトによって駆動されるように構成された2次駆動カップリングを有する、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例3.前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから係合解除するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例4.前記カップリングアセンブリは、当該冗長式の荷重伝達装置が前記第1駆動形態から前記第2駆動形態に変化する時、前記入力シャフトから遠ざかるように並進移動するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例5.前記第2駆動装置は、前記2次シャフトを回転させ、次いで前記2次駆動カップリングを回転させる、ように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例6.前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから係合解除するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例7.前記カップリングアセンブリは、当該冗長式の荷重伝達装置が前記第1駆動形態から前記第2駆動形態に変化する時、前記入力シャフトから遠ざかるように並進移動するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例8.前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから係合解除するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例9.前記カップリングアセンブリは、当該冗長式の荷重伝達装置が前記第1駆動形態から前記第2駆動形態に変化する時、前記入力シャフトから遠ざかるように並進移動するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例10.前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから係合解除するように構成されており、前記カップリングアセンブリは、当該冗長式の荷重伝達装置が前記第1駆動形態から前記第2駆動形態に変化する時、前記入力シャフトから遠ざかるように並進移動するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例11.前記アクチュエータは、ランディングギヤを伸縮させるように構成されたランディングギヤアクチュエータを含む、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置を備えた、ランディングギヤシステム。
【0050】
一例は、以下を含む:
実施例1.冗長式の荷重伝達装置であって、1次駆動装置から回転トルクを受け取るように構成された入力シャフトと、前記回転トルクをアクチュエータに伝達するように構成された出力シャフトと、前記回転トルクを伝達するべく前記入力シャフトを前記出力シャフトに接続するように構成されたカップリングアセンブリと、を備え、前記入力シャフトは、前記カップリングアセンブリが1次駆動形態にある時、1次駆動装置から前記回転トルクを受け取って前記カップリングアセンブリを介して前記回転トルクを伝達するように構成されており、前記カップリングアセンブリは、当該カップリングアセンブリが2次駆動形態にある時、前記入力シャフトから接続解除されて第2駆動装置から前記出力シャフトに回転トルクを伝達するように構成されていることを特徴とする冗長式の荷重伝達装置。
【0051】
前述の実施例は、更に、以下のうちの任意の1つ、または、以下のうちの2以上の組合せ、を備えてもよい:
実施例2.前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから係合解除するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例3.前記カップリングアセンブリは、内側カップリング部分と外側カップリング部分とを含み、前記外側カップリング部分は、ヘリカルギヤ面を含み、前記ヘリカルギヤ面は、駆動ギヤによって作動されるように構成されており、且つ、当該駆動ギヤの回転によって並進移動されて2次駆動形態の入力シャフトから前記カップリングアセンブリを係合解除するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例4.前記駆動ギヤは、前記2次駆動装置によって回転されるように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例5.前記外側カップリング部分は、前記内側カップリング部分を受容するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例6.前記カップリングアセンブリは、当該冗長式の荷重伝達装置が前記第1駆動形態から前記第2駆動形態に変化する時、前記入力シャフトから遠ざかるように並進移動するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例7.前記出力シャフトの周囲に配置されたバネを含み、
前記カップリングアセンブリは、更に、当該冗長式の荷重伝達装置が前記1次駆動形態から前記2次駆動形態に変化する時、前記バネを圧縮するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例8.前記カップリングアセンブリは、更に、ベアリングを含み、前記ベアリングは、当該冗長式の荷重伝達装置が前記1次駆動形態から前記2次駆動形態に変化する時、前記バネを圧縮するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例9.前記入力シャフトは、入力シャフトスプラインを含み、前記カップリングアセンブリは、前記入力シャフトの前記入力シャフトスプラインと係合するように構成された内側カップリングスプラインを含み、前記出力シャフトは、前記カップリングアセンブリの前記内側カップリングスプラインと係合するように構成された出力シャフトスプラインを含む、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例10.前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記内側カップリングスプラインを前記入力シャフトの前記入力シャフトスプラインから係合解除するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例11.前記カップリングアセンブリは、内側カップリング部分と外側カップリング部分とを含み、前記外側カップリング部分は、ヘリカルギヤ面を含み、前記ヘリカルギヤ面は、駆動ギヤによって作動されるように構成されており、且つ、当該駆動ギヤの回転によって並進移動されて2次駆動形態において前記入力シャフトの前記入力シャフトスプラインから前記カップリングアセンブリの前記内側カップリングスプラインを係合解除するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例12.前記カップリングアセンブリは、内側カップリング部分と外側カップリング部分とを含み、前記外側カップリング部分は、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように前記カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから係合解除するべく2次駆動形態において前記内側カップリング部分と係合するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例13.前記カップリングアセンブリは、内側カップリング部分と外側カップリング部分とを含み、前記外側カップリング部分は、複数の歯を含み、前記内側カップリング部分は、複数の歯を含み、前記外側カップリング部分は、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように前記カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記入力シャフトから前記カップリングアセンブリを係合解除するべく2次駆動形態において前記内側カップリング部分の前記複数の歯と係合するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例14.前記1次駆動装置及び前記2次駆動装置と電気的に通信するコントローラと、前記1次駆動形態が故障した時に前記コントローラに信号を送信するように構成されたセンサと、を更に含む、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例15.前記コントローラは、前記センサからの前記信号の受信に応答して、当該冗長式の荷重伝達装置を前記1次駆動形態から前記2次駆動形態に切り替えるように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例16.前記アクチュエータは、ランディングギヤを伸縮させるように構成されたランディングギヤアクチュエータを含む、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
【0052】
一例は、以下を含む:
実施例17.冗長式の荷重伝達装置であって、1次駆動装置から回転トルクを受け取るように構成された入力シャフトと、前記回転トルクをアクチュエータに伝達するように構成された出力シャフトと、前記回転トルクを伝達するべく前記入力シャフトを前記出力シャフトに接続するように構成されたカップリングアセンブリと、前記1次駆動装置及び前記2次駆動装置と電気的に通信するコントローラと、前記1次駆動形態が故障した時に前記コントローラに信号を送信するように構成されたセンサと、を備え、前記入力シャフトは、前記カップリングアセンブリが1次駆動形態にある時、1次駆動装置から前記回転トルクを受け取って前記カップリングアセンブリを介して前記回転トルクを伝達するように構成されており、前記カップリングアセンブリは、当該カップリングアセンブリが2次駆動形態にある時、前記入力シャフトから接続解除されて第2駆動装置から前記出力シャフトに回転トルクを伝達するように構成されていることを特徴とする冗長式の荷重伝達装置。
【0053】
前述の実施例は、更に、以下のうちの任意の1つ、または、以下のうちの2以上の組合せ、を備えてもよい:
実施例18.前記入力シャフトは、入力シャフトスプラインを含み、前記カップリングアセンブリは、前記入力シャフトの前記入力シャフトスプラインと係合するように構成された内側カップリングスプラインを含み、前記出力シャフトは、前記カップリングアセンブリの前記内側カップリングスプラインと係合するように構成された出力シャフトスプラインを含む、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例19.前記カップリングアセンブリは、前記出力シャフトに沿って前記入力シャフトから遠ざかるように当該カップリングアセンブリを並進移動させることによって、前記内側カップリングスプラインを前記入力シャフトの前記入力シャフトスプラインから係合解除するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
実施例20.前記カップリングアセンブリは、内側カップリング部分と外側カップリング部分とを含み、前記外側カップリング部分は、ヘリカルギヤ面を含み、前記ヘリカルギヤ面は、駆動ギヤによって作動されるように構成されており、且つ、当該駆動ギヤの回転によって並進移動されて2次駆動形態において前記入力シャフトの前記入力シャフトスプラインから前記カップリングアセンブリの前記内側カップリングスプラインを係合解除するように構成されている、ことを特徴とする本明細書の任意の実施例による冗長式の荷重伝達装置。
【0054】
本開示の幾つかの態様は、例えば、デスクトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ラップトップ/モバイルコンピュータ、パーソナルデータアシスタント(PDA)、携帯電話、タブレットコンピュータ、クラウドコンピューティングデバイス、などの、通信チャネルを介した有線/無線通信機能を備えた任意のタイプのコンピューティングデバイスで実装され得る。
【0055】
更に、本開示の様々な態様によれば、本明細書に記載される方法は、PC、PDA、半導体、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックアレイ、クラウドコンピューティングデバイス、及び、本明細書で説明される方法を実装するように構成される他のハードウェアデバイス、を含むが、これらに限定されない、専用のハードウェア実装形態での動作が意図されている。
【0056】
また、本明細書で説明される本開示のソフトウェア実装は、任意選択的に、ディスクまたはテープなどの磁気媒体、ディスクなどの光磁気媒体または光学媒体、1または複数の読み取り専用(不揮発性)メモリやランダムアクセスメモリや他の書き換え可能な(揮発性)メモリを収容するメモリカードまたは他のパッケージなどのソリッドステート媒体、などの有形記憶媒体上に記憶されることも留意されるべきである。電子メールへのデジタルファイル添付、あるいは、他の自己完結型の情報アーカイブまたはアーカイブセットが、有形記憶媒体と同等の分散(分配)媒体とみなされる。従って、本開示は、本明細書に列挙されるような有形記憶媒体または分散媒体を含むものとみなされ、また、本明細書のソフトウェア実装が記憶されるような当該技術分野で認められた同等物及び後継媒体をも含むものとみなされる。
【0057】
更に、本開示の様々な態様は、非汎用のコンピュータ実装で実装され得る。更に、本明細書に記載の本開示の様々な態様は、本明細書の開示から明らかであるように、システムの機能を改善する。更に、本開示の様々な態様は、本開示によって対処される複雑な問題を解決するために特別にプログラムされたコンピュータハードウェアを含む。従って、本開示の様々な態様は、本開示によって示されて特許請求の範囲によって定義されるプロセスを実行するための、その特定の実装におけるシステム全体の機能を改善する。
【0058】
本開示の多くの特徴及び利点が、詳細な説明から明らかである。従って、添付の特許請求の範囲によって、本開示のそのような特徴及び利点の全てを網羅することが意図されている。それらは、本開示の真の精神及び範囲内に入る。更に、多くの修正及び変形が、当業者には容易に想起されるため、本開示を図示され説明された正確な構成及び動作に限定することは所望されていない。従って、全ての適切な修正及び均等物が、本開示の範囲内にあるものとされ得る。
図1
図2A
図2B
図3
【国際調査報告】