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特表2024-502010エッジコンピューティングのための推奨及び実装のシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】エッジコンピューティングのための推奨及び実装のシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/1021 20220101AFI20240110BHJP
   G06F 9/50 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
H04L67/1021
G06F9/50 150Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539868
(86)(22)【出願日】2021-12-14
(85)【翻訳文提出日】2023-08-23
(86)【国際出願番号】 US2021063316
(87)【国際公開番号】W WO2022146676
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】63/132,193
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518236786
【氏名又は名称】センチュリーリンク インテレクチュアル プロパティー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オブライエン、ウィリアム
(57)【要約】
例において、エッジコンピューティングの推奨及び実装のためのシステム及び方法が説明される。他の情報のなかでもとりわけ、顧客サイトのロケーション及び顧客のレイテンシ要件についての情報を含むサービス要求が、クライアントコンピューティングデバイスから受信される。システムは、例えばおおまかな及び/又は精細なレイテンシ推定値に基づき、特定のプロバイダコンピューティングサイトに関する推奨を提供し、要求されたコンピューティングサービスを、選択されたプロバイダコンピューティングサイトにおいて実装する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス要求において顧客情報を受信する段階、ここで前記顧客情報は、少なくとも、所望のコンピューティングサービス、及び顧客サイトに関する顧客ロケーションデータを有する;
複数のプロバイダコンピューティングサイトに関するプロバイダロケーションデータを判定する段階;
前記顧客ロケーションデータ及び前記プロバイダロケーションデータに基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関するレイテンシのおおまかな推定値を判定する段階;
前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関する前記レイテンシのおおまかな推定値に基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのリストを提供する段階;
前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのうちの1つの選択を受信する段階;及び
前記コンピューティングサービスを、前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトから前記顧客サイトに提供する段階
を備える方法。
【請求項2】
レイテンシ要件を受信する段階;及び
前記レイテンシ要件に基づき、サービス半径を判定する段階
をさらに備え、
前記プロバイダコンピューティングサイトの前記リストを提供する段階が、前記顧客サイトの前記サービス半径内に位置するプロバイダコンピューティングサイトのみを、前記リストに含める段階を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのうちの第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいるかどうかを判定する段階;
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいるとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを前記リストに含める段階;
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいないとき、
前記コンピューティングサービスを提供するために、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加のリソースを追加できるかどうかを判定する段階;
前記コンピューティングサービスを提供するために、前記追加のリソースを前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加できるとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを、前記追加のリソースを追加できる時期の指示とともに前記リストに含める段階;
前記追加のリソースを前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加できないとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを前記リストから除外する段階
をさらに備える、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
第1のプロバイダコンピューティングサイトに関するレイテンシの第1の精細な推定値を判定する段階;及び
前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのうちの第2のプロバイダコンピューティングサイトに関するレイテンシの第2の精細な推定値を判定する段階;
少なくとも前記第1の精細な推定値及び前記第2の精細な推定値に基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトの再判定されたリストを提供する段階
をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
クライアントエージェントをクライアントデバイスに提供する段階;
前記第1の精細な推定値を判定するために、前記クライアントデバイス及び前記第1のプロバイダコンピューティングサイトの間で、第1のレイテンシテストを、前記クライアントエージェントに実行させる段階;及び
前記第2の精細な推定値を判定するために、前記クライアントデバイス及び前記第2のプロバイダコンピューティングサイトの間で、第2のレイテンシテストを、前記クライアントエージェントに実行させる段階
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトにおいて、第1のレイテンシテストサーバがインスタンス化されるようにする段階;
前記第2のプロバイダコンピューティングサイトにおいて、第2のレイテンシテストサーバがインスタンス化されるようにする段階;
をさらに備え、
前記第1のレイテンシテストが、前記クライアントデバイス及び前記第1のレイテンシテストサーバの間で実行され、前記第2のレイテンシテストが、前記クライアントデバイス及び前記第2のレイテンシテストサーバの間で実行される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトが前記第1のプロバイダコンピューティングサイトであり、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでおらず、
前記追加のリソースが前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに自動的に追加されるようにする段階
をさらに備える、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記顧客ロケーションデータが、前記顧客サイトの所在地住所を有し、
前記所在地住所を、全地球測位衛星(GPS)ロケーションに変換する段階;及び
前記GPSロケーション及び前記プロバイダコンピューティングサイトのそれぞれの間の距離を判定する段階;
をさらに備え、
前記レイテンシのおおまかな推定値を判定する段階が、前記距離及び光速に基づく、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも前記第1のレイテンシテストが、前記クライアントデバイス及び前記第1のプロバイダコンピューティングサイトの間のトレースルートである、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項10】
クライアントエージェントをクライアントデバイスに提供する段階;
前記クライアントデバイスが前記顧客サイトにあるかどうかを判定する段階;
前記クライアントデバイスが前記顧客サイトにないとき、前記顧客サイトにある第2のクライアントデバイスのインターネットプロトコル(IP)アドレスを判定するよう、前記クライアントデバイスにクエリを送信する段階;
前記第2のクライアントデバイスの前記IPアドレスを受信する段階;
前記第1の精細な推定値を判定するために、前記第2のクライアントデバイス及び前記第1のプロバイダコンピューティングサイトの間で第1のレイテンシテストを実行する段階;
前記第2の精細な推定値を判定するために、前記第2のクライアントデバイス及び前記第2のプロバイダコンピューティングサイトの間で第2のレイテンシテストを実行する段階;及び
少なくとも、前記第1の精細な推定値及び前記第2の精細な推定値に基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトの再判定されたリストを提供する段階
をさらに備える、請求項4から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
システムであって、
少なくとも1つのプロセッサ;
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続されており、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、前記システムに方法を実行させる命令を記憶しているメモリ
を備え、
前記方法が、
サービス要求において顧客情報を受信する段階、ここで前記顧客情報は、少なくとも、所望のコンピューティングサービス、及び顧客サイトに関する顧客ロケーションデータを含む;
複数のプロバイダコンピューティングサイトに関するプロバイダロケーションデータを判定する段階;
前記顧客ロケーションデータ及び前記プロバイダロケーションデータに基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関するレイテンシのおおまかな推定値を判定する段階;
前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関する前記レイテンシのおおまかな推定値に基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのリストを提供する段階;
前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのうちの1つの選択を受信する段階;及び
前記コンピューティングサービスを、前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトから前記顧客サイトに提供する段階
を含む、システム。
【請求項12】
前記方法が
レイテンシ要件を受信する段階;及び
前記レイテンシ要件に基づき、サービス半径を判定する段階
をさらに含み、
前記プロバイダコンピューティングサイトの前記リストを提供する段階が、前記顧客サイトの前記サービス半径内に位置するプロバイダコンピューティングサイトのみを、前記リストに含める段階を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記方法が、
前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのうちの第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいるかどうかを判定する段階;
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいるとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを前記リストに含める段階;
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいないとき、
前記コンピューティングサービスを提供するために、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加のリソースを追加できるかどうかを判定する段階;
前記コンピューティングサービスを提供するために、前記追加のリソースを前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加できるとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを、前記追加のリソースを追加できる時期の指示とともに前記リストに含める段階;
前記追加のリソースを前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加できないとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを前記リストから除外する段階
をさらに含む、請求項11又は12に記載のシステム。
【請求項14】
前記方法が、
第1のプロバイダコンピューティングサイトに関するレイテンシの第1の精細な推定値を判定する段階;及び
前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのうちの第2のプロバイダコンピューティングサイトに関するレイテンシの第2の精細な推定値を判定する段階;
少なくとも前記第1の精細な推定値及び前記第2の精細な推定値に基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトの再判定されたリストを提供する段階
をさらに含む、請求項11から13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記方法が
クライアントエージェントをクライアントデバイスに提供する段階;
前記第1の精細な推定値を判定するために、前記クライアントデバイス及び前記第1のプロバイダコンピューティングサイトの間で、第1のレイテンシテストを、前記クライアントエージェントに実行させる段階;及び
前記第2の精細な推定値を判定するために、前記クライアントデバイス及び前記第2のプロバイダコンピューティングサイトの間で、第2のレイテンシテストを、前記クライアントエージェントに実行させる段階
をさらに含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記方法が
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトにおいて、第1のレイテンシテストサーバがインスタンス化されるようにする段階;
前記第2のプロバイダコンピューティングサイトにおいて、第2のレイテンシテストサーバがインスタンス化されるようにする段階;
をさらに含み、
前記第1のレイテンシテストが、前記クライアントデバイス及び前記第1のレイテンシテストサーバの間で実行され、前記第2のレイテンシテストが、前記クライアントデバイス及び前記第2のレイテンシテストサーバの間で実行される、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトが前記第1のプロバイダコンピューティングサイトであり、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでおらず、
前記方法が、
前記追加のリソースが前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに自動的に追加されるようにする段階
をさらに含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記顧客ロケーションデータが、前記顧客サイトの所在地住所を含み、
前記方法が、
前記所在地住所を、全地球測位衛星(GPS)ロケーションに変換する段階;及び
前記GPSロケーション及び前記プロバイダコンピューティングサイトのそれぞれの間の距離を判定する段階;
をさらに含み、
前記レイテンシのおおまかな推定値を判定する段階が、前記距離及び光速に基づく、請求項11から17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記方法が、
クライアントエージェントをクライアントデバイスに提供する段階;
前記クライアントデバイスが前記顧客サイトにあるかどうかを判定する段階;
前記クライアントデバイスが前記顧客サイトにないとき、前記顧客サイトにある第2のクライアントデバイスのインターネットプロトコル(IP)アドレスを判定するよう、前記クライアントデバイスにクエリを送信する段階;
前記第2のクライアントデバイスの前記IPアドレスを受信する段階;
前記第1の精細な推定値を判定するために、前記第2のクライアントデバイス及び前記第1のプロバイダコンピューティングサイトの間で第1のレイテンシテストを実行する段階;
前記第2の精細な推定値を判定するために、前記第2のクライアントデバイス及び前記第2のプロバイダコンピューティングサイトの間で第2のレイテンシテストを実行する段階;及び
少なくとも、前記第1の精細な推定値及び前記第2の精細な推定値に基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトの再判定されたリストを提供する段階
をさらに含む、請求項14から16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
サービス要求において顧客情報を受信する段階、ここで前記顧客情報は、少なくとも、レイテンシ要件、所望のコンピューティングサービス、及び顧客サイトに関する顧客ロケーションデータを有する;
前記レイテンシ要件に基づき、サービス半径を判定する段階;
複数のプロバイダコンピューティングサイトに関するプロバイダロケーションデータを判定する段階;
前記顧客ロケーションデータ及び前記プロバイダロケーションデータに基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれが、前記顧客サイトの前記サービス半径内にあるかどうかを判定する段階;
前記顧客サイトの前記サービス半径内にある前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのリストを提供する段階;
前記リストからの、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのうちの1つの選択を受信する段階;及び
前記コンピューティングサービスを、前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトから前記顧客サイトに提供する段階
を備える方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2020年12月20日出願の米国特許仮出願第63/132,193号の利益を主張し、その出願は、参照により本明細書に組み込まれる。上に開示した出願のそれぞれについて、適切な範囲で優先権の主張が行われる。
【0002】
エッジコンピューティングは、コンピューティングサービスを要求したエンティティのロケーションの近くで計算及び/又はデータストレージが実行されるコンピューティングモデルである。要求元のコンピューティングデバイスが、計算及び/又はデータストレージを実行するプロバイダコンピューティングデバイスに近接していることにより、帯域幅が節約され、レイテンシが低減される。本願の態様は、この汎用的な環境を対象とする。
【発明の概要】
【0003】
本願の態様は、エッジコンピューティングサービスを推奨及び実装するための方法を含む。例えば方法は、サービス要求において顧客情報を受信する段階、ここで前記顧客情報は、少なくとも、所望のコンピューティングサービス、及び顧客サイトに関する顧客ロケーションデータを有する、を備える。方法は、複数のプロバイダコンピューティングサイトに関するプロバイダロケーションデータを判定する段階、及び前記顧客ロケーションデータ及び前記プロバイダロケーションデータに基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関するレイテンシのおおまかな推定値を判定する段階により継続する。方法は、前記プロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関する前記レイテンシのおおまかな推定値に基づき、前記プロバイダコンピューティングサイトのリストを提供する段階、前記プロバイダコンピューティングサイトのうちの1つの選択を受信する段階、及び前記コンピューティングサービスを、前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトから前記顧客サイトに提供する段階をさらに含む。
【0004】
本願の態様は、エッジコンピューティングサービスを推奨及び実装するためのシステムをさらに含む。システムは、少なくとも1つのプロセッサ、前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続されており、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、前記システムに方法を実行させる命令を記憶しているメモリを備えてよい。例えば、方法は、サービス要求において顧客情報を受信する段階、ここで前記顧客情報は、少なくとも、所望のコンピューティングサービス、及び顧客サイトに関する顧客ロケーションデータを有する、を含んでよい。方法は、複数のプロバイダコンピューティングサイトに関するプロバイダロケーションデータを判定する段階、及び前記顧客ロケーションデータ及び前記プロバイダロケーションデータに基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関するレイテンシのおおまかな推定値を判定する段階により継続する。方法は、前記プロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関する前記レイテンシのおおまかな推定値に基づき、前記プロバイダコンピューティングサイトのリストを提供する段階、前記プロバイダコンピューティングサイトのうちの1つの選択を受信する段階、及び前記コンピューティングサービスを、前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトから前記顧客サイトに提供する段階をさらに含む。
【0005】
本願のさらなる態様は、エッジコンピューティングサービスを推奨及び実装するための別の方法を含む。方法は、サービス要求において顧客情報を受信する段階、ここで前記顧客情報は、少なくとも、レイテンシ要件、所望のコンピューティングサービス、及び顧客サイトに関する顧客ロケーションデータを有する、を備えてよい。方法は、前記レイテンシ要件に基づき、サービス半径を判定する段階、複数のプロバイダコンピューティングサイトに関するプロバイダロケーションデータを判定する段階、前記顧客ロケーションデータ及び前記プロバイダロケーションデータに基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれが、前記顧客サイトの前記サービス半径内にあるかどうかを判定する段階により継続してよい。さらに、方法は、前記顧客サイトの前記サービス半径内にある前記プロバイダコンピューティングサイトのリストを提供する段階、前記リストからの、前記プロバイダコンピューティングサイトのうちの1つの選択を受信する段階、及び前記コンピューティングサービスを、前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトから前記顧客サイトに提供する段階を含んでよい。
【0006】
この概要は、発明を実施するための形態において以下でさらに説明される概念の一部を、簡略化した形態で紹介するために提供される。この概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は必須の特徴を識別することを意図していないし、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本明細書で説明する例による、エッジコンピューティングの推奨及び実装のためのシステムを示す。
【0008】
図2】本明細書で説明する例による、エッジコンピューティングを推奨及び実装するための方法を示す。
【0009】
図3】本明細書で説明する例による、エッジコンピューティングを推奨及び実装するための別の方法を示す。
【0010】
図4】本明細書で説明するシステム及び方法のうちの1つ又は複数が実装又は実施され得る例示的なコンピューティング環境を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願は、個々のユーザ及び/又はエンティティがレイテンシ及び/又はコンピューティングサービス要件を指定し、1つ又は複数のサービスプロバイダコンピューティングサイトに関する推奨を受信し、所望のコンピューティングサービスを提供するために必要なリソースを自動的に調達し、要求されたコンピューティングサービスを、選択されたプロバイダコンピューティングサイトにおいて提供できるようにするエッジコンピューティングの推奨及び実装システムについて説明する。
【0012】
図1は、1つ又は複数のコンピューティングサービスを提供するためのエッジコンピューティングの推奨を提供及び実装するための例示的なシステム100を示す。例において、クライアントデバイス102は、サービスポータル106を介してプロバイダシステム104にアクセスしてよい。いくつかの例において、クライアントデバイス102は、特定の顧客サイトに関連付けられなくてもよい。例えば、クライアントデバイス102は、1つ又は複数のプライベート又はパブリックネットワークを介してサービスポータル106にアクセスしているラップトップ、電話、又は他の無線又は有線のコンピューティングデバイスであってよい。他の例において、クライアントデバイス102は、特定の顧客に利用可能なプロバイダの解決手段を実証する際に(例えばプロバイダの担当者によって)使用可能な、プロバイダシステム104に関連付けられたデバイスであってよい。他の例においては、顧客サイト105の一部であるクライアントデバイス103が、サービスポータル106へのアクセスに使用されてよい。
【0013】
例において、サービスポータル106は、推奨システム108用のインタフェースを実装するための1つ又は複数のコンピューティングシステム、プログラム、アプリケーション、又はこれらの組み合わせを備えてよい。サービスポータル106は、例えばプロバイダシステム104の1つ又は複数の他のシステムとインタフェースを取り、推奨システム108を使用する際に特定のクライアントデバイス102、103を認証及び認可してよい。また、サービスポータル106は、プロバイダシステム104の他の部分とインタフェースを取り、プロバイダシステム104の顧客が、プロバイダシステム104によって提供されるコンピューティングサービスの、顧客による使用に関する情報を閲覧、維持、更新、又は別様に利用できるようにしてもよい。いくつかの例において、サービスポータル106及び推奨システム108は、組み合わされて単一のデバイス及び/又はシステムにされてよい。
【0014】
例において、プロバイダシステム104は、複数のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116を備えてよく、そのそれぞれが、エッジコンピューティングサイトを備えてよい。例において、顧客サイト105などの顧客サイトにプロバイダシステム104がエッジコンピューティングサービスを効率的に提供できるようにするために、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116は、地理的に分散していてよい。4つのプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116のみを示しているが、任意の個数のプロバイダコンピューティングサイトが提供されてよい。例において、顧客サイト105は、(レイテンシを低減するように)顧客サイト105の近くにあるプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、又は116からコンピューティングサービスを取得することで利益を得る。さらに、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116は、利用可能な同じコンピューティングリソースを全てが有しているわけでなくてよい。さらに本明細書において考察するように、このシステム及び方法は、所望のコンピューティングサービスを提供するために利用可能な、必要なリソースを有し(又はそれを有するように変更可能であり)、且つ顧客のレイテンシ要件を満たすように顧客サイトに十分近いプロバイダコンピューティングサイトを、顧客又は潜在的な顧客が見つけ出せるようにするために、使用されてよい。
【0015】
例えば、クライアントデバイス102は、プロバイダシステム104に関連付けられたサービスポータル106にアクセスしてよい。サービスポータル106は、顧客の代わりにコンピューティングサービス(例えばアプリケーションをホストすること、コンテンツをホストすることなど)を提供するよう、1つ又は複数のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116に求めるサービス要求を、(例えばクライアントデバイス102上に表されたユーザインタフェースを介して)受信してよい。サービス要求がサービスポータル106に送出されるとき、クライアントデバイス102は、顧客サイト105にあってもよいし、又は他の場所に位置していてもよい。いくつかの例において、クライアントデバイス102及びクライアントデバイス103は同じデバイスである。
【0016】
サービス要求は、例えば顧客サイト105のロケーション、及び要求されているコンピューティングサービスを含む顧客情報を備える。また、サービス要求は、データがプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116から1つ又は複数の顧客サイト105に到達するのに要する最大時間量を示すレイテンシ閾値又はレイテンシ要件を含んでよい。1つの顧客サイト105のみを示しているが、複数の顧客サイトが、要求において指定されてよい。レイテンシ閾値は、例えば5ms又はそれ未満、10ms又はそれ未満、15ms又はそれ未満などであってよい。特定の閾値が与えられているが、様々なレイテンシ閾値が指定されてよい。いくつかの例において、閾値は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116によって実行されることになる動作のタイプに基づいてよい。例えば、サービス要求は、ホストされる第1のタイプのアプリケーションのための第1のレイテンシ閾値、及びホストされる第2のタイプのアプリケーションのための第2のレイテンシ閾値を含んでよい。他の例において、閾値は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116によって記憶されるデータのタイプに基づいてよい。
【0017】
サービス要求は、顧客サイト105の物理的アドレス/ロケーション(例えば所在地住所)も含んでよい。さらに、サービス要求は、要求されたサービスのタイプを示してよく、又は別様に、要求されたサービスを提供するために必要な、求められる能力(例えばサーバの個数、サーバサイズ、ストレージ能力、セキュリティ証明、帯域幅など)を指定してよい。例えば、サービス要求は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116にある顧客に、特定のタイプのエッジコンピューティングデバイス(例えば、様々なアクションを実行し、特定のタイプのデータを処理し、特定のタイプのコンテンツをホストする特定のサイズのサーバ)が割り当てられることを求める要求を含んでよい。また、サービス要求は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116における特定の個数のエッジコンピューティングデバイスが、要求されたタスクを実行することを求める要求を含んでよい。例において、サービス要求は、サービスポータル106によって受信される単一の要求メッセージを含んでもよいし、又は例えばサービスポータル106からクライアントデバイス102に提供されるプロンプトに応答して受信される一連のメッセージを含んでもよい。
【0018】
サービス要求からの情報は、サービスポータル106によって抽出されて、推奨システム108に転送されてよい。推奨システム108は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちのどれを顧客サイト105に推奨するかを判定するために、その情報を使用してよい。推奨を行うために、推奨システム108は、いくつかの機能を実行してよい:(1)おおまかなレイテンシ推定値に基づき、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちのどれが、サービス要求において指定されたレイテンシ要件を満たすかを判定する;(2)プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちのどれが、サービス要求において 指定されたサービスを提供するために利用可能なリソースを現在有しているかを判定する;(3)サービスを提供するために必要なリソースが、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちの1つ又は複数において利用可能でない場合、そのようなリソースを追加できるかどうかを判定する;及び(4)必要なリソースを追加可能である(且つ追加する必要がある)場合、そのようなリソースを追加できる時期を推定する;及び(5)要求されたサービスをプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちの1つ又は複数から提供することに関連するコストを判定する。
【0019】
例えば、推奨システム108は、顧客サイト105に関するロケーション/アドレス情報を、ロケーションシステム120に転送してよい。ロケーションシステム120は、顧客サイト105に関するロケーション/アドレス情報(例えば所在地住所)を、全地球測位システム(global positioning system:GPS)の座標に変換してよい。いくつかの例において、ロケーションシステム120は、顧客サイト105に関するGPS座標を、推奨システム108に返送してよく、ここでGPS座標は、サービス要求をさらに処理するために推奨システム108によって使用される。他の例において、推奨システム108は、顧客サイト105から特定のサービス半径内にある全てのプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116を、ロケーションシステム120が判定(及び返送)することを要求する。例えば、推奨システム108及び/又はロケーションシステム120は、全てのプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のロケーション情報(例えばGPS座標)を記憶していてもよい。推奨システム108及び/又はロケーションシステム120は、次いで顧客サイト105及びプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116の両方のGPS座標を使用して、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちのどれが、顧客サイト105のサービス半径内にあるかを判定してよい。
【0020】
例において、サービス半径は、サービス要求のレイテンシ要件に基づき(推奨システム108及び/又はロケーションシステム120によって)判定されてよい。(例えばプロバイダシステム104が光ファイバネットワークを備える)例において、サービス半径は、少なくとも部分的に光速に基づいてよい。例えば、光速は186000マイル/秒(約300,000km/秒)であり、これは186マイル/ミリ秒(約300km/ミリ秒)に等しい。指定されたレイテンシ要件が、5msより少ないか又はそれに等しい場合、顧客サイト105及びプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のロケーションの間の許容できるサービス半径は、930マイル(約1497.3km)である。プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116及び顧客サイト105の間の距離は、レイテンシのおおまかな推定値として使用されることが可能である。この例では、半径930マイル(約1497.3km)の外側に位置するプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116は、指定された5msのレイテンシ要件を満たすことができないので、潜在的なプロバイダコンピューティングサイトとみなされない場合がある。いくつかの例において、この例示的な半径930マイル(約1497.3km)の外側にある1つ又は複数のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116は、なお代替的なエッジコンピューティングデバイス/サイトとみなされてもよいし又は別様に識別されてもよい。例えば他のオプションが利用可能ではない及び/又は望ましくない場合に、代替的なプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116が、顧客による使用のために選択されてよい。
【0021】
例において、おおまかなレイテンシ推定値(及び半径計算)は、顧客サイト及びプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116の間の直線距離に基づいてよい。また、おおまかなレイテンシ推定値(及び半径計算)は、顧客サイト105及びプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116の(又はその近くの)ロケーションの間の既知の通信回線経路(例えばファイバ経路)に基づき、変更されてもよいし又は別様に更新/精緻化されてもよい。例えば、ユーザ/エンティティ及びエッジコンピューティングデバイス/サイトの間でファイバ経路が相対的に直線状である場合、計算は相対的に正確であってよい。しかしながら、ファイバ経路が道路の様々なカーブをたどる場合、ファイバ経路に沿った潜在的により長い距離を考慮するよう計算を調整/変更する必要があり得る。例において、推奨システム108及び/又はロケーションシステム120は、顧客サイト105及びプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のロケーションの間のより正確なファイバ経路距離を判定するために、ファイバ経路マップを記憶及び使用してよい。精緻化されたファイバ経路距離測定値/推定値を使用したおおまかなレイテンシ推定値が、次いで、指定されたレイテンシ要件を満たす可能性が高いプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116を識別する際に使用されてよい。
【0022】
いくつかの例において、最も近いプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちの1つ又は複数は、要求されたサービスを提供するために利用可能なリソースを有していないことがある。例えば、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116は、要求されたサービスを提供するために十分利用可能な又は所望のサーバ、帯域幅、ハードウェア、スペース、ストレージ、妥当なオペレーティングシステムインスタンス、セキュリティ証明、又は他のリソースを有していないことがある。例において、推奨システム108は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116におけるリソースの利用可能性を判定してよい。例えば、推奨システム108は、要求されたサービスを提供するために必要なリソース(例えば、特定のサイズの特定の個数のサーバ、特定の個数のポートを有していることなど)を判定してよく、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちのどれが、必要とされる利用可能なリソースを有しているかを判定するようインベントリシステム122にクエリしてよい。いくつかの例において、推奨システム108は、まず、指定されたレイテンシ要件を満たすプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116を(少なくともおおまかなレイテンシ推定値を使用して)判定し、これらのプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116についてのみ、インベントリシステム122にクエリしてよい。他の例において、推奨システム108は、まず、必要とされる利用可能なリソースを有する(又は有するように変更可能な)プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116を判定し、次いでそのリストから、指定されたレイテンシ要件を満たすプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116を判定してよい。他の動作順序も可能である。
【0023】
例において、インベントリシステム122は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び116において存在し、現在使用されており、現在利用可能なリソースを反映するよう周期的に更新されるコンピューティングシステムである。推奨システム108は、次いで、インベントリシステム122にクエリすることにより、リソースの利用可能性を検証してよい。
【0024】
例において、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116が、必要とされる利用可能なリソースを有していない場合、推奨システム108は、欠けているリソースをそのプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116に追加できるかどうかを判定してよい。いくつかの例において、推奨システム108は、特定のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、又は116が別様の対象である場合のみ、そのような判定を行ってよい。例えば、推奨エンジン108は、最も近いプロバイダコンピューティングサイト(又は所定の個数の最も近いサイトのうちの1つ)が、必要とされる利用可能なリソースを有していない場合、欠けている必要なリソースを追加できるかどうかを判定するよう調達システム124にクエリするように構成されてよい。例において、調達システム124は、欠けている必要なリソースを特定のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116に追加できるかどうかを判定するため、及び追加できる時期を推定するために必要な情報により更新されるコンピューティングシステムを備えてよい。
【0025】
例えば、推奨システム108は、要求されたコンピューティングサービスを提供するために顧客が特定サイズの2つのサーバを必要とすることを、サービス要求から判定してよい。推奨システム108は、ロケーションシステム120にクエリして、プロバイダサイトA110が、顧客サイト105に最も近いプロバイダコンピューティングサイトであり、サービス要求に含まれたレイテンシ要件を満たすために必要なサービス半径内にあるのはプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちのこの1つのみであることを判定してよい。さらに、推奨システム108は、インベントリシステム122にクエリして、プロバイダサイトA110において、必要なサイズの現在利用可能なサーバが1つしかないことを判定してよい。推奨エンジン108は、次いで、そのサイズのサーバをプロバイダサイトA110に追加できるかどうか、及びできる場合には、そのサーバをプロバイダサイトA110に追加できる時期を判定するよう調達システム124にクエリしてよい。例において、調達システム124は、欠けている必要なリソースをプロバイダサイトA110に追加できるかどうか(例えば、ラック内にそのサイズのサーバ用の利用可能なスペースが存在するかどうか、電力又は他のサイト閾値が超過するかどうかなど)を判定するよう、内部又は外部のシステムにクエリしてよい。また、調達システム124は、その必要なサーバが、プロバイダのインベントリに存在するかどうか、サードパーティから調達する必要があるかどうか、及びいずれの場合も、それを送達及びインストールできる時期も判定してよい。
【0026】
例において、推奨システム108は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちの1つ又は複数からサービスを提供することに関連するコストも判定してよい。例えば、要求されたコンピューティングサービスを提供するために、欠けている必要なリソースをそのようなサイトに追加することに関連する何らかのコストを含め、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちの異なるサイトからサービスを提供するための異なるコストが、顧客に請求されてよい。
【0027】
例において、推奨システム108は、次いで、要求されたコンピューティングサービスをどのプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116が提供可能であるかに関する1つ又は複数の最初の推奨を、クライアントデバイス102に(例えばサービスポータル106を介して)提供することができる。推奨は、最適なプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116の順序付きリストを含んでよい。推奨は、ロケーション、利用可能なリソースの数量、レイテンシのおおまかな推定値、コストなどを含め、サイトについての追加情報も含んでよい。推奨リストにおけるプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116の順序は、それぞれのサイトのレイテンシのおおまかな推定値、コスト、必要なリソースが全て利用可能になると推定される日付、又は任意の他の測定基準に基づいてよい(及び/又はそれらについて分類可能であってよい)。例において、おおまかなレイテンシ推定値が、サービス要求のレイテンシ要件を満たし、且つ必要なリソースを有する(又は必要なリソースを特定の期間内に追加できる)サイトのみが、推奨に含められる。他の例においては、要求パラメータのうちの1つ又は複数が満たされないかどうかに関わらず、特定の個数の最適なプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116が、推奨に含められる。例えば、あるプロバイダコンピューティングサイトに関するレイテンシのおおまかな推定値が、サービス要求におけるレイテンシ要件よりもほんのわずかに高い場合、そのサイトは、(例えばレイテンシのおおまかな推定値の注釈付きで)なおリストに含められてよい。
【0028】
いくつかの例において、顧客は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちの特定の1つ又は複数にインストールされたテストサーバに対して、実際のレイテンシテストを実行することにより、 レイテンシの精細な推定値を取得するオプションを与えられてよい。例えば、推奨システム108は、推奨されるプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のリストを、それぞれのレイテンシのおおまかな推定値とともに返送してよい。サービスポータル106は、顧客サイト105のクライアントデバイス103、及び推奨システム108から得た最初の推奨リスト内のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちの1つ又は複数の間で、トレースルートテストが実行されるようにするという選択可能なオプションを提供してよい。他の例では、推奨システム108からの最初の推奨を得ることなしに、又はクライアントデバイス103から選択されることなしに、トレースルートテストが開始されてよい。
【0029】
例において、レイテンシの精細な推定が実行されるようにするオプションの選択を受信すると、サービスポータル106は、クライアントデバイス102をテストポータル126にリダイレクトしてよい。いくつかの例において、テストポータル126及びサービスポータル106は、組み合わされていてよい。テストポータル126は、クライアントデバイス102が顧客サイト105に位置しているかどうかを判定するようクライアントデバイス102にクエリしてよい。例えば、クライアントデバイス102のオペレータに、その情報を入力するようプロンプトしてもよいし、又はその情報は、クライアントデバイス102のIPアドレス及び/又はクライアントデバイス102からの任意のメッセージのルーティングに基づき判定又は推測されてよい。クライアントデバイス102が顧客サイト105にない場合、テストポータル126は、顧客サイト105にあるクライアントデバイス(例えばクライアントデバイス103)のIPアドレスを入力(及びテストポータル126及び/又はサービスポータル106に送信)するよう、クライアントデバイス102のオペレータにプロンプトしてよい。テストポータル126及び/又はサービスポータル106は、次いで、ソフトウェアエージェントがクライアントデバイス103に送信及びインストールされるようにしてよい。
【0030】
そのようなソフトウェアエージェントは、クライアントデバイス103、及び対象である1つ又は複数のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116の間でレイテンシテストを実行するように構成されてよい。例えば、プロバイダサイトC114が対象のプロバイダコンピューティングサイトである(例えば最初の推奨リスト内にある)場合、クライアントデバイス103上のソフトウェアエージェントは、プロバイダサイトC114において動作しているテストサーバCに、例えばネットワーク130などのネットワークを介して、トレースルート要求を送信するように構成されてよい。ネットワーク130は、任意のタイプのパブリックネットワーク(例えばインターネット)、プライベートネットワーク、ハイブリッドネットワークなどであってよい。テストサーバ(例えばテストサーバC)は、必要に応じてインスタンス化されてもよいし、又はそれぞれのプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116において絶えず動作していてもよい。プロバイダサイトC114において動作しているテストサーバCは、次いで、レイテンシテストに応答してよく、クライアントデバイス103上のソフトウェアクライアントは、テストポータル126及び/又はサービスポータル106に結果をレポートしてよい。他の例において、テストポータル126、サービスポータル106、及び/又は推奨システム108は、プロバイダサイトC114で動作しているテストサーバCから、クライアントデバイス103上で動作しているソフトウェアエージェントまでのレイテンシテストが開始されるようにしてよく、結果をテストポータル126及び/又はサービスポータル106にレポートしてよい。この手順は、対象である複数のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116に対して繰り返されることが可能である。このように、どのプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116を選択すべきかを顧客が判定する前に、より正確なレイテンシ推定を行うことができる。例において、推奨されるプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のリストは、精細なレイテンシ推定値に基づき並べ替えられて、例えばサービスポータル106において再び提示されてよい。
【0031】
例において、要求されたコンピューティングサービスをそこで開始したいと顧客が所望する特定のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116の選択が、次いで(例えばサービスポータル106において)受信されてよい。例えば、顧客は、最終的な選択を入力し、要求されたサービスを、サービスポータル106を介して発注してよい。次いで、選択されたサイトに関して識別された、何らかの欠けている必要なリソースを自動的に調達するために、調達システム124が使用されてよい。例えば、これは、新しい機器を自動的に発注すること、新しいサーバ及び/又は通信回線がインストールされるようにすることなどを含んでよい。
【0032】
要求されたコンピューティングサービスは、次いで、インスタンス化され、選択されたプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116から顧客サイト105に提供されることが可能である。例えば、要求されたコンピューティングサービスが、プロバイダコンピューティングサイト110において2つのサーバの使用を含む場合、これらのサーバは、顧客に割り当てられ、インストールされ、IPアドレスを割り当てられ、何らかの必要なソフトウェア/オペレーティングシステムにより構成されるなどして、顧客サイト105にとって利用可能にされてよい。
【0033】
図2は、顧客にエッジコンピューティングを推奨及び実装するための例示的な方法200を示す。例において、方法200の動作の一部又は全部は、図1の推奨システム108などの推奨システムによって実装されてよいが、特定の動作は、図1に示すシステム100の1つ又は複数の他の要素によって実行されてもよい。
【0034】
動作202において、顧客情報が、サービス要求において受信される。例えば、推奨システム108及び/又はサービスポータル106が、サービス要求を受信してよい。要求は、例えば所望のコンピューティングサービス、及び要求されたコンピューティングサービスが提供されるべき顧客サイトに関する顧客ロケーションデータを含む顧客情報を含んでよい。例えば、顧客情報は、特定サイズの2つのサーバの使用を求める要求、及びCО99999、どこどこのメープル通り123にある顧客サイト(例えば顧客サイト105)のアドレスを含んでよい。
【0035】
動作204において、レイテンシ要件が受信される。例えば、サービス要求に含まれた顧客情報は、要求されたコンピューティングサービスに対して顧客が所望する最大レイテンシを指定してよい。例において、動作202及び204は組み合わされることが可能である。他の例において、レイテンシ要件は別途受信されてよい。いくつかの例において、レイテンシ要件は、他のシステムから取得されてよい。例えば、推奨システム108は、プロバイダシステム104内の既存のコンピューティングシステムにクエリして顧客が現在経験している平均レイテンシを判定し、それをレイテンシ要件として使用してよい。
【0036】
動作206において、サービス半径が、レイテンシ要件に基づき判定される。例えば、推奨システム108は、要求されたコンピューティングサービスを送達し、レイテンシ要件を満たすために、顧客サイト105からプロバイダコンピューティングサイト(例えばプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116)が存在し得る最大距離を判定してよい。例において、サービス半径は、(最大レイテンシ限度の形態の)レイテンシ要件を乗算した光速に基づいてよい。他の例において、サービス半径は、ネットワークの性質に基づき異なる態様で判定されてよい。
【0037】
動作208において、複数のプロバイダコンピューティングサイトに関するプロバイダロケーションデータが判定される。例えば、推奨システム108は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116のロケーションを判定(又は判定するようにロケーションシステム120と連携)してよい。例において、プロバイダロケーションデータは、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116のGPS座標の形態であってよい。
【0038】
動作210において、複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関するレイテンシのおおまかな推定値が、顧客ロケーションデータ、及びプロバイダロケーションデータに基づき判定される。例えば、推奨システムは、顧客サイト105及び複数のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116のそれぞれの間の距離を判定(又は判定するようにロケーションシステム120と連携)してよい。考察したように、これは、顧客ロケーションデータをGPS座標に変換すること、及びプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116及び顧客サイト105の間の直線距離を判定することを含んでよい。他の例においては、顧客サイト105及びプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116のそれぞれの間で、ファイバ又は他のネットワークトランスポートが実際にたどるマップを使用して、距離が判定されてよい。レイテンシのおおまかな推定値を判定することは、いくつかの例において、距離を、(例えば光速に基づき)時間の単位で表されたレイテンシ推定値に変換することを含んでよい。他の例において、レイテンシのおおまかな推定値を判定することは、距離がサービス半径より少ないと判定すること(それゆえに、当該のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116が、レイテンシ要件を満たせると示唆すること)を含んでよい。
【0039】
動作212において、少なくとも第1のプロバイダコンピューティングサイトが、コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいるかどうかが判定される。例えば、推奨システム108は、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116のうちの1つ又は複数が、顧客により要求されたコンピューティングサービスを提供するために利用可能なリソースを現在有しているかどうかを判定(又は判定するためにインベントリシステム122と連携)してよい。例において、動作212は、レイテンシ要件を満たす(例えばサービス半径内にある)全てのプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116に対して実行されてよい。他の例においては、より多くの又はより少ないプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116のリソースの利用可能性が判定されてよい。
【0040】
第1のプロバイダコンピューティングサイトが、コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいるとき、フローは動作214に分岐し、ここで第1のプロバイダコンピューティングサイトは、推奨されるプロバイダコンピューティングサイトのリストに含められる。例えば、プロバイダコンピューティングサイトA110が、サービス半径内にあり且つコンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを有していると判定された場合、それは、推奨システム108によって作成される、推奨されるプロバイダコンピューティングサイトのリストに含められてよい。
【0041】
第1のプロバイダコンピューティングサイトが、コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいない場合、フローは動作216に分岐し、ここで、コンピューティングサービスを提供するために第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加のリソースを追加できるかどうかが判定される。例えば、プロバイダコンピューティングサイトA110が、サービス半径内にはあるが、コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを有していないと判定された場合、推奨システム108は、要求されたコンピューティングサービスを提供するために、欠けている必要なリソースがプロバイダコンピューティングサイトA110に追加されてよいかどうかを判定(又は判定するように調達システム124と連携)してよい。例において、そのような判定は、そのような追加のリソースを追加できる時期を判定することも含んでよい。
【0042】
コンピューティングサービスを提供するために、追加のリソースを第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加できるとき、フローは動作214に分岐し、ここで第1のプロバイダコンピューティングサイトは、追加のリソースを追加できる時期の指示とともに、推奨コンピューティングサイトのリストに含められてよい。第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加のリソースを追加できない場合、フローは動作220に分岐し、ここで第1のプロバイダコンピューティングサイトは、推奨されるプロバイダコンピューティングサイトのリストから除外されてよい。
【0043】
フローは動作222に進み、ここでプロバイダコンピューティングサイトのリストが提供される。例えば、推奨システム108は、例えばプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116に関するおおまかなレイテンシ推定値、(現在の又は潜在的な)リソースの利用可能性、又は他の測定基準に基づき、サービスポータル106及び/又はクライアントデバイス102に、推奨されるプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116のリストを提供してよい。いくつかの例において、推奨されるプロバイダコンピューティングサイトのリストは、サービス半径内にあり且つ要求されたコンピューティングサービスを提供するために必要なリソースを有する(又は有するように修正可能な)サイトのみに限定される。
【0044】
フローは任意選択の動作224に進み、ここでレイテンシの精細な推定値が判定され、プロバイダコンピューティングサイトのリストの精緻化のために使用されてよい。動作224の例は、図3に関連して説明する。
【0045】
フローは動作226に進み、ここでプロバイダコンピューティングサイトのリストのうちの少なくとも1つの選択が受信される。例えば、クライアントデバイス102は、推奨されるプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116のうちの1つのユーザ選択を、ユーザインタフェースを介して受信し、その選択を、サービスポータル106及び/又は推奨システム108に通信してよい。
【0046】
フローは動作228に進み、ここで要求されたコンピューティングサービスが、選択されたプロバイダコンピューティングサイトから顧客サイトに提供される。例えば、選択されたプロバイダコンピューティングサイトに関して識別された、何らかの欠けている必要なリソースを、自動的に(例えばプロバイダコンピューティングサイトの選択を受信したことに応答して)調達するために、次いで調達システム124が使用されてよい。要求されたコンピューティングサービスは、次いでインスタンス化され、選択されたプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116から顧客サイト105に提供されることが可能である。例えば、要求されたコンピューティングサービスが、プロバイダコンピューティングサイトA110において2つのサーバを使用することである場合、これらのサーバは、自動的に顧客に割り当てられ、インストールされ、IPアドレスを割り当てられ、何らかの必要なソフトウェア/オペレーティングシステムにより構成されるなどして、顧客サイトにとって利用可能にされてよい。
【0047】
図3は、プロバイダコンピューティングサイトのリストを精緻化するために、レイテンシの精細な推定値を判定及び使用するための例示的な方法300を示す。例において、方法300は、図2の任意選択の動作224を含んでよい。動作302において、選択可能なオプションは、レイテンシの精細な推定を開始するために提供されてよい。例えば、推奨システム108は、推奨されるプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116の最初のリストを、それぞれのレイテンシのおおまかな推定値とともに返送してよい。サービスポータル106は、顧客サイト105にあるクライアントデバイス103及び最初の推奨リスト内のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のうちの1つ又は複数の間でレイテンシテストが実行されるようにするために、選択可能なオプションをクライアント102に提供してよい。
【0048】
フローは動作304に進み、ここでレイテンシの精細な推定を開始するための選択可能なオプションが選択されたという指示が受信される。例えば、サービスポータル106及び/又は推奨システム108は、選択の指示をクライアントデバイス102から受信してよい。選択の指示は、例において、プロバイダコンピューティングサイトのうちの特定のサイトに関するものであってもよいし、最初の推奨リストに出現する全てのプロバイダコンピューティングサイトに関するものであってもよいし、最初の推奨リストで上位にある指定された数の推奨されるプロバイダコンピューティングサイトに関するものであってもよいし、又は別様であってもよい。
【0049】
フローは動作306に進み、ここで、指示を提供したクライアントデバイスが顧客サイトにあるかどうかが判定される。例えば、テストポータル126及び/又はサービスポータル106は、クライアントデバイス102が顧客サイト105に位置しているかどうかを判定するようクライアントデバイス102にクエリしてよい。例において、クライアントデバイス102のオペレータは、その情報を入力するようプロンプトされてもよいし、又はそれが自動的に判定又は推測されてもよい。
【0050】
クライアントデバイスが顧客サイトにない場合、フローは動作308に進み、ここで顧客サイトにあるクライアントデバイスのアドレスが判定される。例えば、クライアントデバイス102が顧客サイト105にない場合、テストポータル126及び/又はサービスポータル106は、顧客サイト105にあるクライアントデバイス(例えばクライアントデバイス103)のIPアドレスを入力(及びテストポータル126及び/又はサービスポータル106に送信)するよう、クライアントデバイス102のオペレータをプロンプトしてよい。
【0051】
フローは、動作310に進み、ここでソフトウェアエージェントが、顧客サイトにあるクライアントデバイスにインストールされる。例えば、テストポータル126及び/又はサービスポータル106は、ソフトウェアエージェントがクライアントデバイス103に送信及びインストールされるようにしてよい。例において、動作310は、ソフトウェアエージェントをクライアントデバイス103に送信し、そのソフトウェアエージェントをインストールするようユーザにプロンプトすることを含んでよい。
【0052】
フローは動作312に進み、ここでクライアントデバイス及び対象であるプロバイダコンピューティングサイトの間で、レイテンシテストが実行される。例において、ソフトウェアエージェントは、クライアントデバイス103、及びおおまかなレイテンシ推定値に基づき最初の推奨リストに出現した1つ又は複数のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116の間で、レイテンシテストを開始するように構成されてよい。例えば、プロバイダサイトC114が、対象のプロバイダコンピューティングサイトである場合、クライアントデバイス103上のソフトウェアエージェントは、プロバイダサイトC114で動作しているテストサーバCに、例えばネットワーク130などのネットワークを介してトレースルート要求を送信するように構成されてよい。プロバイダサイトC114で動作しているテストサーバCは、レイテンシテストに応答する。他の例において、テストポータル126、サービスポータル106、及び/又は推奨システム108は、プロバイダサイトC114において動作しているテストサーバCから、クライアントデバイス103上で動作しているソフトウェアエージェントへのレイテンシテストを開始させてよい。
【0053】
動作314において、レイテンシテストの結果が受信される。例えば、クライアントデバイス103上のソフトウェアクライアント、及び/又は1つ又は複数のプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116上で動作しているテストサーバは、結果をテストポータル126、推奨システム108、及び/又はサービスポータル106にレポートしてよい。
【0054】
動作316において、追加のプロバイダコンピューティングサイトに対してレイテンシテストを実行すべきかどうかが判定される。例えば、システム100は、レイテンシのおおまかな推定値に基づいた、推奨システム108からの最初の推奨リストに出現する全てのプロバイダコンピューティングサイトに対して、動作312及び314を自動的に繰り返してよい。他の例において、動作312及び314は、最初の推奨リストで上位にある特定の個数の推奨されるプロバイダコンピューティングサイトのみに対して繰り返される。他の例において、動作312及び314は、選択されたものとして動作304で示された全てのプロバイダコンピューティングサイトに対して繰り返される。
【0055】
追加のプロバイダコンピューティングサイトに対してさらなるレイテンシテストが実行されないとき、フローは動作318に進み、ここで推奨されるプロバイダコンピューティングサイトのリストが、レイテンシの精細な推定値に基づき再判定される。例えば、推奨システム108は、動作312及び314が実行されたそれぞれのプロバイダコンピューティングサイトに関して、レイテンシのおおまかな推定値をレイテンシの精細な推定値で置き換えてよい。推奨システム108は、次いで、推奨されるプロバイダコンピューティングサイトの修正されたリストを作成する際に、レイテンシの精細な推定値を使用することができる。考察したように、推奨リストにあるプロバイダコンピューティングサイトの順序は、各サイトのレイテンシの推定値、コスト、必要なリソースが全て利用可能になると推定される日付、又は任意の他の測定基準に基づいてよい(及び/又はそれらについて分類可能であってよい)。いくつかの例において、推奨されるプロバイダコンピューティングサイト110、112、114、及び/又は116のリストは、精細なレイテンシ推定値に基づき並べ替えられてよい。他の例において、レイテンシの精細な推定値は、推奨されるプロバイダコンピューティングサイトのリストの順序を変えない。
【0056】
フローは動作320に進み、ここで推奨されるプロバイダコンピューティングサイトの再判定(場合によっては修正)されたリストが提供される。例えば、推奨システム108は、推奨されるプロバイダコンピューティングサイトの再判定されたリストが、サービスポータル106において又はそれを介して、クライアントデバイス102に再び提示されるようにしてよい。
【0057】
図4は、例によるコンピューティングデバイス400のシステム図である。コンピューティングデバイス400、又はコンピューティングデバイス400の様々なコンポーネント及びシステムは、少なくともクライアントデバイス102、クライアントデバイス103、顧客サイト105、サービスポータル106、推奨システム108、プロバイダコンピューティングサイト110、112、114、116、ロケーションシステム120、インベントリシステム122、調達システム124、及び/又はテストポータル126を含むシステム100の要素を備えてもよいし、又はそれらに統合又は関連付けされてもよい。図4に示してあるように、コンピューティングデバイス400の物理的なコンポーネント(例えばハードウェア)が図示されており、これらの物理的なコンポーネントは、本開示の様々な態様を実施するために使用されてよい。
【0058】
コンピューティングデバイス400は、少なくとも1つの処理ユニット410及びシステムメモリ420を含んでよい。システムメモリ420は、揮発性ストレージ(例えばランダムアクセスメモリ)、不揮発性ストレージ(例えば読み取り専用メモリ)、フラッシュメモリ、又はそのようなメモリの任意の組み合わせを含んでよいが、これらに限定されない。システムメモリ420は、コンピューティングデバイス400の動作を制御するオペレーティングシステム430、及び1つ又は複数のプログラムモジュール440も含んでよい。プログラムモジュール440は、例えばドメイン情報、電話番号、証明レベル要求などの企業情報450を収集又は判定する責任を負ってよい。いくつかの異なるプログラムモジュール及びデータファイルが、システムメモリ420に記憶されてよい。プログラムモジュール440は、処理ユニット410上で実行される間に、上述した様々な処理を実行してよい。
【0059】
コンピューティングデバイス400は、追加的な特徴又は機能も有してよい。例えば、コンピューティングデバイス400は、例えば磁気ディスク、光ディスク、又はテープなどの追加的なデータストレージデバイス(例えば取り外し可能及び/又は取り外し不可能なストレージデバイス)を含んでよい。これらの追加的なストレージデバイスは、取り外し可能なストレージ460及び取り外し不可能なストレージ470とラベル付けされている。
【0060】
本開示の例は、個別の電子要素を含む電気回路、論理ゲートを収容したパッケージ又は集積された電子チップ、マイクロプロセッサを利用した回路において、又は電子要素又はマイクロプロセッサを収容したシングルチップ上で、実施されてもよい。例えば、図4に示すコンポーネントのそれぞれ又はその多くを単一の集積回路に集積可能なシステムオンチップ(system-on-a-chip:SOC)を介して、本開示の例は実施されてよい。そのようなSOCデバイスは、1つ又は複数の処理ユニット、グラフィックスユニット、通信ユニット、システム仮想化ユニット、及び様々なアプリケーション機能を含んでよく、その全ては、単一の集積回路としてチップ基板上に集積(又は「バーン」(burned))されている。
【0061】
SOCを介して動作する場合、本明細書において説明する機能は、単一の集積回路(チップ)上でコンピューティングデバイス400の他のコンポーネントと集積された特定用途向けロジックを介して動作されてよい。また、本開示は、例えば、AND、OR、及びNOTなどの論理演算を実行可能な他の技術を使用して実施されてもよく、これには、機械的、光学的、流体的、及び量子的な技術が含まれるがこれらに限定されない。
【0062】
コンピューティングデバイス400は、例えばルーティングエンジン、ゲートウェイ、サイニングシステムなどの他のコンピューティングデバイス495とコンピューティングデバイス400が通信できるようにする1つ又は複数の通信システム480を含んでよい。通信システム480の例は、無線通信、有線通信、セルラー通信、無線周波数(RF)トランスミッタ、レシーバ、及び/又はトランシーバ回路網、コントローラエリアネットワーク(Controller Area Network:CAN)バス、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus:USB)、並列、直列のポートなどを含むが、これらに限定されない。
【0063】
コンピューティングデバイス400は、入出力デバイス490として示された、1つ又は複数の入力デバイス及び/又は1つ又は複数の出力デバイスも有してよい。これらの入出力デバイス490は、キーボード、音又は声の入力デバイス、触覚デバイス、タッチ、力、及び/又はスワイプによる入力デバイス、ディスプレイ、スピーカなどを含んでよい。前述のデバイスは例であり、その他のものが使用されてよい。
【0064】
本明細書において使用されるコンピュータ可読媒体は、コンピュータストレージ媒体を含んでよい。コンピュータストレージ媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、又はプログラムモジュールなどの情報のストレージのための任意の方法又は技術で実装された、揮発性及び不揮発性の、取り外し可能及び取り外し不可能な媒体を含んでよい。
【0065】
システムメモリ420、取り外し可能なストレージ460、及び取り外し不可能なストレージ470は、全てコンピュータストレージ媒体の例(例えばメモリストレージ)である。コンピュータストレージ媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能な読み取り専用メモリ(electrically erasable readmainasuonly memory:EEPROM)、フラッシュメモリ、又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk:DVD)、又は他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクのストレージ、又は他の磁気ストレージデバイス、又は情報を記憶するために使用可能で、コンピューティングデバイス400によるアクセスが可能な任意の他の製造物品を含んでよい。任意のそのようなコンピュータストレージ媒体は、コンピューティングデバイス400の一部であってもよい。コンピュータストレージ媒体は、非一時的であり、搬送波又は他の伝播又は変調されるデータ信号を含まない。
【0066】
通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は、搬送波又は他のトランスポートメカニズムなどの変調データ信号における他のデータによって具現化されてよく、任意の情報伝達媒体を含む。「変調データ信号」という用語は、情報を信号に符号化するように設定されているか又は変更された1つ又は複数の特徴を有する信号として説明されてよい。限定ではなく例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体、及び音響、無線周波数(radio frequency:RF)、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体を含んでよい。
【0067】
デバイス、システム、装置、及び方法を、特定の実施形態に関連して説明及び図示してきたが、当業者には、変形及び修正が明らかである。そのような変形及び修正は、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく行われてよく、したがって予想されるものである。変形及び修正は、本開示及び教示の範囲内に含まれることが意図されているので、それゆえに、本明細書の説明及び教示は、本明細書において述べた方法又は構造の厳密な詳細事項に限定されない。
(他の可能な項目)
(項目1)
サービス要求において顧客情報を受信する段階、ここで前記顧客情報は、少なくとも、所望のコンピューティングサービス、及び顧客サイトに関する顧客ロケーションデータを有する;
複数のプロバイダコンピューティングサイトに関するプロバイダロケーションデータを判定する段階;
前記顧客ロケーションデータ及び前記プロバイダロケーションデータに基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関するレイテンシのおおまかな推定値を判定する段階;
前記プロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関する前記レイテンシのおおまかな推定値に基づき、前記プロバイダコンピューティングサイトのリストを提供する段階;
前記プロバイダコンピューティングサイトのうちの1つの選択を受信する段階;及び
前記コンピューティングサービスを、前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトから前記顧客サイトに提供する段階
を備える方法。
(項目2)
レイテンシ要件を受信する段階;及び
前記レイテンシ要件に基づき、サービス半径を判定する段階
をさらに備え、
前記提供コンピューティングサイトの前記リストを提供する段階が、前記顧客サイトの前記サービス半径内に位置するプロバイダコンピューティングサイトのみを、前記リストに含める段階を有する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記複数のコンピューティングサイトのうちの第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいるかどうかを判定する段階;
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいるとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを前記リストに含める段階;
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいないとき、
前記コンピューティングサービスを提供するために、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加のリソースを追加できるかどうかを判定する段階;
前記コンピューティングサービスを提供するために、前記追加のリソースを前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加できるとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを、前記追加のリソースを追加できる時期の指示とともに前記リストに含める段階;
前記追加のリソースを前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加できないとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを前記リストから除外する段階
をさらに備える、項目1に記載の方法。
(項目4)
第1のプロバイダコンピューティングサイトに関するレイテンシの第1の精細な推定値を判定する段階;及び
前記複数のコンピューティングサイトのうちの第2のプロバイダコンピューティングサイトに関するレイテンシの第2の精細な推定値を判定する段階;
少なくとも前記第1の精細な推定値及び前記第2の精細な推定値に基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトの再判定されたリストを提供する段階
をさらに備える、項目1に記載の方法。
(項目5)
クライアントエージェントをクライアントデバイスに提供する段階;
前記第1の精細な推定値を判定するために、前記クライアントデバイス及び前記第1のプロバイダコンピューティングサイトの間で、第1のレイテンシテストを、前記クライアントエージェントに実行させる段階;及び
前記第2の精細な推定値を判定するために、前記クライアントデバイス及び前記第2のプロバイダコンピューティングサイトの間で、第2のレイテンシテストを、前記クライアントエージェントに実行させる段階
をさらに備える、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトにおいて、第1のレイテンシテストサーバがインスタンス化されるようにする段階;
前記第2のプロバイダコンピューティングサイトにおいて、第2のレイテンシテストサーバがインスタンス化されるようにする段階;
をさらに備え、
前記第1のレイテンシテストが、前記クライアントデバイス及び前記第1のレイテンシテストサーバの間で実行され、前記第2のレイテンシテストが、前記クライアントデバイス及び前記第2のレイテンシテストサーバの間で実行される、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトが前記第1のプロバイダコンピューティングサイトであり、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでおらず、
前記方法が、前記追加のリソースが前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに自動的に追加されるようにする段階
をさらに備える、項目3に記載の方法。
(項目8)
前記顧客ロケーションデータが、前記顧客サイトの所在地住所を有し、
前記方法が、前記所在地住所を、全地球測位衛星(GPS)ロケーションに変換する段階;及び
前記GPSロケーション及び前記プロバイダコンピューティングサイトのそれぞれの間の距離を判定する段階;
をさらに備え、
前記レイテンシのおおまかな推定値を判定する段階が、前記距離及び光速に基づく、項目1に記載の方法。
(項目9)
少なくとも前記第1のレイテンシテストが、前記クライアントデバイス及び前記第1のプロバイダコンピューティングサイトの間のトレースルートである、項目5に記載の方法。
(項目10)
クライアントエージェントをクライアントデバイスに提供する段階;
前記クライアントデバイスが前記顧客サイトにあるかどうかを判定する段階;
前記クライアントデバイスが前記顧客サイトにないとき、前記顧客サイトにある第2のクライアントデバイスのインターネットプロトコル(IP)アドレスを判定するよう、前記クライアントデバイスにクエリを送信する段階;
前記第2のクライアントデバイスの前記IPアドレスを受信する段階;
前記第1の精細な推定値を判定するために、前記第2のクライアントデバイス及び前記第1のプロバイダコンピューティングサイトの間で第1のレイテンシテストを実行する段階;
前記第2の精細な推定値を判定するために、前記第2のクライアントデバイス及び前記第2のプロバイダコンピューティングサイトの間で第2のレイテンシテストを実行する段階;及び
少なくとも、前記第1の精細な推定値及び前記第2の精細な推定値に基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトの再判定されたリストを提供する段階
をさらに備える、項目4に記載の方法。
(項目11)
システムであって、
少なくとも1つのプロセッサ;
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続されており、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、前記システムに方法を実行させる命令を記憶しているメモリ
を備え、
前記方法が、
サービス要求において顧客情報を受信する段階、ここで前記顧客情報は、少なくとも、所望のコンピューティングサービス、及び顧客サイトに関する顧客ロケーションデータを有する;
複数のプロバイダコンピューティングサイトに関するプロバイダロケーションデータを判定する段階;
前記顧客ロケーションデータ及び前記プロバイダロケーションデータに基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関するレイテンシのおおまかな推定値を判定する段階;
前記プロバイダコンピューティングサイトのそれぞれに関する前記レイテンシのおおまかな推定値に基づき、前記プロバイダコンピューティングサイトのリストを提供する段階;
前記プロバイダコンピューティングサイトのうちの1つの選択を受信する段階;及び
前記コンピューティングサービスを、前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトから前記顧客サイトに提供する段階
を含む、システム。
(項目12)
前記方法が
レイテンシ要件を受信する段階;及び
前記レイテンシ要件に基づき、サービス半径を判定する段階
をさらに含み、
前記提供コンピューティングサイトの前記リストを提供する段階が、前記顧客サイトの前記サービス半径内に位置するプロバイダコンピューティングサイトのみを、前記リストに含める段階を含む、項目11に記載のシステム。
(項目13)
前記方法が、
前記複数のコンピューティングサイトのうちの第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいるかどうかを判定する段階;
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいるとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを前記リストに含める段階;
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでいないとき、
前記コンピューティングサービスを提供するために、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加のリソースを追加できるかどうかを判定する段階;
前記コンピューティングサービスを提供するために、前記追加のリソースを前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加できるとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを、前記追加のリソースを追加できる時期の指示とともに前記リストに含める段階;
前記追加のリソースを前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに追加できないとき、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトを前記リストから除外する段階
をさらに含む、項目11に記載のシステム。
(項目14)
前記方法が、
第1のプロバイダコンピューティングサイトに関するレイテンシの第1の精細な推定値を判定する段階;及び
前記複数のコンピューティングサイトのうちの第2のプロバイダコンピューティングサイトに関するレイテンシの第2の精細な推定値を判定する段階;
少なくとも前記第1の精細な推定値及び前記第2の精細な推定値に基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトの再判定されたリストを提供する段階
をさらに含む、項目11に記載のシステム。
(項目15)
前記方法が
クライアントエージェントをクライアントデバイスに提供する段階;
前記第1の精細な推定値を判定するために、前記クライアントデバイス及び前記第1のプロバイダコンピューティングサイトの間で、第1のレイテンシテストを、前記クライアントエージェントに実行させる段階;及び
前記第2の精細な推定値を判定するために、前記クライアントデバイス及び前記第2のプロバイダコンピューティングサイトの間で、第2のレイテンシテストを、前記クライアントエージェントに実行させる段階
をさらに含む、項目14に記載のシステム。
(項目16)
前記方法が
前記第1のプロバイダコンピューティングサイトにおいて、第1のレイテンシテストサーバがインスタンス化されるようにする段階;
前記第2のプロバイダコンピューティングサイトにおいて、第2のレイテンシテストサーバがインスタンス化されるようにする段階;
をさらに含み、
前記第1のレイテンシテストが、前記クライアントデバイス及び前記第1のレイテンシテストサーバの間で実行され、前記第2のレイテンシテストが、前記クライアントデバイス及び前記第2のレイテンシテストサーバの間で実行される、項目15に記載のシステム。
(項目17)
前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトが前記第1のプロバイダコンピューティングサイトであり、前記第1のプロバイダコンピューティングサイトが、前記コンピューティングサービスを提供するために必要な、利用可能なリソースを含んでおらず、
前記方法が、
前記追加のリソースが前記第1のプロバイダコンピューティングサイトに自動的に追加されるようにする段階
をさらに含む、項目13に記載のシステム。
(項目18)
前記顧客ロケーションデータが、前記顧客サイトの所在地住所を含み、
前記方法が、
前記所在地住所を、全地球測位衛星(GPS)ロケーションに変換する段階;及び
前記GPSロケーション及び前記プロバイダコンピューティングサイトのそれぞれの間の距離を判定する段階;
をさらに含み、
前記レイテンシのおおまかな推定値を判定する段階が、前記距離及び光速に基づく、項目11に記載のシステム。
(項目19)
前記方法が、
クライアントエージェントをクライアントデバイスに提供する段階;
前記クライアントデバイスが前記顧客サイトにあるかどうかを判定する段階;
前記クライアントデバイスが前記顧客サイトにないとき、前記顧客サイトにある第2のクライアントデバイスのインターネットプロトコル(IP)アドレスを判定するよう、前記クライアントデバイスにクエリを送信する段階;
前記第2のクライアントデバイスの前記IPアドレスを受信する段階;
前記第1の精細な推定値を判定するために、前記第2のクライアントデバイス及び前記第1のプロバイダコンピューティングサイトの間で第1のレイテンシテストを実行する段階;
前記第2の精細な推定値を判定するために、前記第2のクライアントデバイス及び前記第2のプロバイダコンピューティングサイトの間で第2のレイテンシテストを実行する段階;及び
少なくとも、前記第1の精細な推定値及び前記第2の精細な推定値に基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトの再判定されたリストを提供する段階
をさらに含む、項目14に記載のシステム。
(項目20)
サービス要求において顧客情報を受信する段階、ここで前記顧客情報は、少なくとも、レイテンシ要件、所望のコンピューティングサービス、及び顧客サイトに関する顧客ロケーションデータを有する;
前記レイテンシ要件に基づき、サービス半径を判定する段階;
複数のプロバイダコンピューティングサイトに関するプロバイダロケーションデータを判定する段階;
顧客ロケーションデータ及び前記プロバイダロケーションデータに基づき、前記複数のプロバイダコンピューティングサイトのそれぞれが、前記顧客サイトの前記サービス半径内にあるかどうかを判定する段階;
前記顧客サイトの前記サービス半径内にある前記プロバイダコンピューティングサイトのリストを提供する段階;
前記リストからの、前記プロバイダコンピューティングサイトのうちの1つの選択を受信する段階;及び
前記コンピューティングサービスを、前記選択されたプロバイダコンピューティングサイトから前記顧客サイトに提供する段階
を備える方法。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】