IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サ−コス コーポレイションの特許一覧

特表2024-502016ロボットデバイスのためのスマート制御システム
<>
  • 特表-ロボットデバイスのためのスマート制御システム 図1
  • 特表-ロボットデバイスのためのスマート制御システム 図2
  • 特表-ロボットデバイスのためのスマート制御システム 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】ロボットデバイスのためのスマート制御システム
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/00 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
B25J19/00 K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539878
(86)(22)【出願日】2021-12-30
(85)【翻訳文提出日】2023-06-28
(86)【国際出願番号】 US2021065698
(87)【国際公開番号】W WO2022147261
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】17/139,854
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518429137
【氏名又は名称】サ-コス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】スミス,フレイザー,エム.
(72)【発明者】
【氏名】オリヴィエ,マーク,エックス.
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707JS03
3C707JS07
3C707KT03
3C707KT05
3C707LV02
3C707WA24
(57)【要約】
複数の非専用のスマート制御デバイスを有することができるロボットデバイスが開示される。各スマート制御デバイスは、ロボットデバイスの動作機能を制御するためのスマート機能性を提供することができる。加えて、ロボットデバイスの動作機能を制御するためのスマート機能性を提供する非専用のローカルスマート制御デバイスを有するロボットデバイスを含むことができるロボットシステムが開示される。ロボットデバイスはまた、ロボットデバイスのユーザ制御を容易にするためにローカルスマート制御デバイスと動作情報を通信するためのリモート制御デバイスを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットデバイスであって、
複数の非専用のスマート制御デバイスを含み、各スマート制御デバイスは、前記ロボットデバイスの動作機能を制御するためのスマート機能性を提供する、
ロボットデバイス。
【請求項2】
前記ロボットデバイスの少なくとも1つの動作サブシステムの前記スマート制御デバイスによる制御を容易にするために、前記スマート制御デバイスに動作可能に結合された通信サブシステムをさらに含む、請求項1に記載のロボットデバイス。
【請求項3】
前記動作機能は、センサを制御することを含む、請求項1に記載のロボットデバイス。
【請求項4】
前記センサは、光学センサ、カメラ、ステレオカメラ、RFIDリーダ、ガス分析器、化学分光計、質量分析計、可視光分光計、赤外分光計、X線分光計、ガンマ線分光計、振動センサ、加速度計、気圧計、圧力センサ、慣性センサ、ジャイロスコープ、コンパス、磁力計、爆発物検出器、RF検出器、電磁放射センサ、生理学的センサ、LIDAR、熱センサ、IR撮像器、音響センサ、歪みセンサ、負荷センサ、速度センサ、サウンドトライアンギュレーションおよび位置センサ、電界センサ、イオン移動度センサ、化学発光センサ、表面弾性波センサ、触覚ウィスカー、放射線検出器、金属検出器、磁力計、または慣性測定装置(IMU)のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載のロボットデバイス。
【請求項5】
前記スマート制御デバイスのうちの少なくとも1つは、前記スマート制御デバイスに搭載された前記センサを含み、支持する、請求項3に記載のロボットデバイス。
【請求項6】
前記センサは、カメラ、マイクロフォン、加速度計、ジャイロスコープ、重力センサ、コンパス、気圧計、近接センサ、温度センサ、相対湿度センサ、光センサ、磁場センサ、方位センサ、IR撮像器、ステレオカメラ、RGBDカメラ、LIDAR、またはそれらの組み合わせを含む、請求項5に記載のロボットデバイス。
【請求項7】
前記スマート制御デバイスのうちの少なくとも2つは、前記少なくとも2つのスマート制御デバイスの各々によって取得されたデータの比較を容易にするために、共通のタイプのセンサを有する、請求項5に記載のロボットデバイス。
【請求項8】
前記センサはカメラを含み、前記スマート制御デバイスのうちの少なくとも2つはカメラを含む、請求項3に記載のロボットデバイス。
【請求項9】
前記複数のスマート制御デバイスは、カメラを有し、3次元撮像の取得を容易にする、請求項8に記載のロボットデバイス。
【請求項10】
前記複数のスマート制御デバイスは、カメラを有し、互いに独立して前記カメラを動作させる、請求項8に記載のロボットデバイス。
【請求項11】
前記センサはマイクロフォンを含み、前記スマート制御デバイスのうちの少なくとも2つはマイクロフォンを含む、請求項3に記載のロボットデバイス。
【請求項12】
前記複数のスマート制御デバイスは、マイクロフォンを有し、ステレオサウンドの取得を容易にする、請求項11に記載のロボットデバイス。
【請求項13】
前記複数のスマート制御デバイスのうちの少なくとも1つは、コンピュータネットワークと通信するように動作可能である、請求項1に記載のロボットデバイス。
【請求項14】
前記複数のスマート制御デバイスのうちの少なくとも1つは、前記コンピュータネットワークを介してリモートプロセッサとプロセッサ計算タスクを共有するように動作可能である、請求項13に記載のロボットデバイス。
【請求項15】
前記複数のスマート制御デバイスのうちの少なくとも1つは、携帯電話ネットワークと通信するように動作可能である、請求項1に記載のロボットデバイス。
【請求項16】
前記複数のスマート制御デバイスのうちの少なくとも2つは、プロセッサ計算タスクを互いに共有するように動作可能である、請求項1に記載のロボットデバイス。
【請求項17】
前記スマート制御デバイスのうちの1つまたは複数は、ピアツーピアネットワーク上で別のスマート制御デバイスと通信するように動作可能である、請求項1に記載のロボットデバイス。
【請求項18】
前記スマート制御デバイスのうちの1つまたは複数は、リモート制御デバイスと動作情報を通信するように動作可能である、請求項1に記載のロボットデバイス。
【請求項19】
前記リモート制御デバイスは、非専用のリモートスマート制御デバイスを含む、請求項18に記載のロボットデバイス。
【請求項20】
前記スマート制御デバイスのうちの1つまたは複数は、ピアツーピアネットワークを介して前記リモート制御デバイスと通信するように動作可能である、請求項19に記載のロボットデバイス。
【請求項21】
前記スマート制御デバイスのうちの少なくとも1つは、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはウェアラブルコンピューティングデバイスから選択されるデバイスを含む、請求項1に記載のロボットデバイス。
【請求項22】
ロボットシステムであって、
ロボットデバイスであって、前記ロボットデバイスの動作機能を制御するためのスマート機能性を提供する非専用のローカルスマート制御デバイスを有するロボットデバイスと
前記ロボットデバイスのユーザ制御を容易にするために、前記ローカルスマート制御デバイスと動作情報を通信するためのリモート制御デバイスと
を含むロボットシステム。
【請求項23】
前記ロボットデバイスは、前記ロボットデバイスの少なくとも1つの動作サブシステムの前記ローカルスマート制御デバイスによる制御を容易にするために、前記ローカルスマート制御デバイスに動作可能に結合された通信サブシステムをさらに含む、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項24】
前記動作機能は、センサを制御することを含む、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項25】
前記センサは、光学センサ、カメラ、ステレオカメラ、RFIDリーダ、ガス分析器、化学分光計、質量分析計、可視光分光計、赤外分光計、X線分光計、ガンマ線分光計、振動センサ、加速度計、気圧計、圧力センサ、慣性センサ、ジャイロスコープ、コンパス、磁力計、爆発物検出器、RF検出器、電磁放射センサ、生理学的センサ、LIDAR、熱センサ、IR撮像器、音響センサ、歪みセンサ、負荷センサ、速度センサ、サウンドトライアンギュレーションおよび位置センサ、電界センサ、イオン移動度センサ、化学発光センサ、表面弾性波センサ、触覚ウィスカー、放射線検出器、金属検出器、磁力計、または慣性測定装置(IMU)のうちの少なくとも1つを含む、請求項24に記載のロボットシステム。
【請求項26】
前記ローカルスマート制御デバイスは、前記センサを含む、請求項24に記載のロボットシステム。
【請求項27】
前記センサは、カメラ、マイクロフォン、加速度計、ジャイロスコープ、重力センサ、コンパス、気圧計、近接センサ、温度センサ、相対湿度センサ、光センサ、磁場センサ、方位センサ、IR撮像器、ステレオカメラ、RGBDカメラ、LIDAR、またはそれらの組み合わせを含む、請求項26に記載のロボットシステム。
【請求項28】
前記リモート制御デバイスは、前記ロボットデバイスによって収集されたセンサデータを表示するように動作可能である、請求項24に記載のロボットシステム。
【請求項29】
前記ローカルスマート制御デバイスおよび前記リモート制御デバイスは、コンピュータネットワーク接続を介して互いに通信するように動作可能である、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項30】
前記ローカルスマート制御デバイスは、前記コンピュータネットワークを介してリモートプロセッサとプロセッサ計算タスクを共有するように動作可能である、請求項29に記載のロボットシステム。
【請求項31】
前記リモート制御デバイスは、前記リモートプロセッサを含む、請求項30に記載のロボットシステム。
【請求項32】
前記ローカルスマート制御デバイスおよび前記リモート制御デバイスは、セルラーネットワークを介して互いに通信するように動作可能である、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項33】
前記リモート制御デバイスは、前記ロボットデバイスのユーザ制御を容易にするスマート機能性を提供する非専用のリモートスマート制御デバイスを含む、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項34】
前記ローカルスマート制御デバイスおよび前記リモート制御デバイスは、ピアツーピアネットワークを介して互いに通信するように動作可能である、請求項33に記載のロボットシステム。
【請求項35】
前記リモートスマート制御デバイスは、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、またはそれらの組み合わせを含む、請求項33に記載のロボットシステム。
【請求項36】
前記ローカルスマート制御デバイスは、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、またはそれらの組み合わせを含む、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項37】
第2のロボットデバイスの動作機能を制御するためのスマート機能性を提供する第2の非専用のローカルスマート制御デバイスを有する前記第2のロボットデバイスをさらに含み、前記リモート制御デバイスは、前記第2のロボットデバイスのユーザ制御を容易にするために前記第2のローカルスマート制御デバイスと動作情報を通信する、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項38】
それぞれ前記第1のロボットデバイスおよび前記第2のロボットデバイスの前記第1の非専用のローカルスマート制御デバイスおよび前記第2の非専用のローカルスマート制御デバイスは、ピアツーピアネットワークを介して互いに通信するように動作可能である、請求項37に記載のロボットシステム。
【請求項39】
前記第1のロボットデバイスおよび前記第2のロボットデバイスはそれぞれセンサを含み、前記リモート制御デバイスは、前記第1のロボットデバイスおよび前記第2のロボットデバイスによって収集されたセンサデータを表示するように動作可能である、請求項37に記載のロボットシステム。
【請求項40】
前記リモート制御デバイスは、オペレータによって与えられたコマンドを表示するように動作可能である、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項41】
前記リモート制御デバイスは、前記ロボットデバイスの実際の状態に関する前記ロボットデバイスからのフィードバックを前記オペレータに表示するように動作可能である、請求項40に記載のロボットシステム。
【請求項42】
前記リモート制御デバイスは、前記ロボットデバイスからの前記フィードバックと比較して、前記オペレータによって与えられた前記コマンドの比較を提供するように動作可能である、請求項41に記載のロボットシステム。
【請求項43】
前記リモート制御デバイスは、前記ロボットデバイスの1つまたは複数の自由度の位置情報を表示するように動作可能である、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項44】
前記リモート制御デバイスは、前記ロボットデバイスの1つまたは複数の自由度の力情報を表示するように動作可能である、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項45】
力情報は、視覚的に、触覚的に、またはそれらの組み合わせで表示される、請求項44に記載のロボットシステム。
【請求項46】
前記リモート制御デバイスは、前記ロボットデバイスによってキャプチャされた画像のビデオを表示するように動作可能である、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項47】
前記リモート制御デバイスは、前記ロボットデバイスによってキャプチャされた音声を再生するように動作可能である、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項48】
前記リモート制御デバイスは、前記ロボットデバイスからのセンサデータを表示するように動作可能である、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項49】
前記リモート制御デバイスは、安全な通信を提供するためにデータを暗号化および解読するように動作可能である、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項50】
前記リモート制御デバイスは、同時位置特定およびマッピング、事前定義された経路追従、経路記録、経路再追跡、ターゲット識別、ターゲット追従、物体検出、物体識別、または障害物検出および克服のうちの少なくとも1つを実行するように動作可能である、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項51】
前記リモート制御デバイスは、ビデオゲームコントローラ、ビデオゲームインターフェースデバイス、レプリカマスタコントローラ、オペレータによって装着可能なマスタコントローラ、前記オペレータの1つまたは複数の関節位置を測定するマスタコントローラ、前記オペレータの1つまたは複数の関節において生成される力を測定するマスタコントローラ、位置情報および力情報のうちの少なくとも1つを測定し、前記情報を前記ロボットデバイスへのコマンドのセットとして変換するマスタコントローラ、前記オペレータに加えられる力、少なくとも1つの振動源によって生成される振動、サウンド、もしくは視覚表示のうちの少なくとも1つによって、前記ロボットデバイスから前記オペレータに力情報を提供するように動作可能な力反射マスタコントローラ、または人間の運動学が前記ロボットデバイスの運動学に変換される変換マスタコントローラのうちの少なくとも1つを含む、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項52】
ロボットデバイスを制御するための方法であって、
ロボットデバイスを取得するステップであって、前記ロボットデバイスは、各々が前記ロボットデバイスの動作機能の制御を容易にするように動作可能な1つまたは複数のシステムを含む、ステップと、
1つまたは複数の非専用のスマート制御デバイスを前記ロボットデバイスの前記1つまたは複数のシステムのうちの少なくとも1つと動作可能に接続し、前記ロボットデバイスに搭載して支持するステップであって、各スマート制御デバイスは、前記ロボットデバイスにスマート機能性を提供するように動作可能である、ステップと、
前記スマート制御デバイスを動作させて、前記ロボットデバイスの前記動作機能のうちの1つまたは複数を開始し、制御するステップと
を含む方法。
【請求項53】
前記ロボットデバイスのリモートユーザ制御を容易にするために、搭載された前記スマート制御デバイスに動作情報を通信するように動作可能なリモート制御デバイスを用いて前記ロボットデバイスを動作させるステップをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記1つまたは複数の非専用のスマート制御デバイスを、前記ロボットデバイスの前記1つまたは複数のシステムのうちの少なくとも1つと動作可能に接続するステップは、前記ロボットデバイスの少なくとも1つの動作サブシステムの前記スマート制御デバイスによる制御を容易にするために、前記スマート制御デバイスを前記ロボットデバイスの通信サブシステムに動作可能に接続するステップを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記通信サブシステムは、駆動サブシステム、姿勢制御サブシステム、ローカル制御サブシステム、またはセンササブシステムのうちの少なくとも1つに機能的に結合可能である、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
同時位置特定およびマッピング、事前定義された経路追従、経路記録、経路再追跡、ターゲット識別、ターゲット追従、物体検出、物体識別、または障害物検出および克服のうちの少なくとも1つを実行するステップをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項57】
複数の非専用のスマート制御デバイスを前記ロボットデバイスの前記1つまたは複数のシステムと接続するステップをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項58】
コンピュータネットワーク、セルラーネットワーク、またはピアツーピアネットワークのうちの少なくとも1つ内で前記少なくとも1つのスマート制御デバイスを動作させるステップをさらに含み、前記少なくとも1つのスマート制御デバイスは、前記コンピュータネットワーク、前記セルラーネットワーク、または別のスマート制御デバイスのうちの少なくとも1つと通信するように動作可能である、請求項52に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ロボット工学は活発な研究分野であり、多くの異なるタイプのロボット車両が様々なタスクのために開発されてきた。例えば、無人航空機は軍事航空偵察でかなりの成功を収めている。しかしながら、地上環境は空中環境よりも横断するのが著しく困難なこともあり、無人地上車両ではあまり成功していない。
【0002】
無人地上車両は、可動性を試みるときに多くの課題に直面する。地形は、例えば、緩い材料およびずれる材料、障害物、植物、限られた幅または高さの開口部、段差など、大きく異なり得る。ある環境での動作のために最適化された車両は、他の環境では性能が低下する可能性がある。
【0003】
車両のサイズに関連するトレードオフも存在する。大型車両は、例えば、段差、落差、隙間などを含むいくつかの障害物をより良好に処理することができる。一方、大型車両は、狭い通路を容易に通り抜けることもパイプの内側を這うことも容易にはできず、植物に阻まれやすい。大型車両はまた、発見されやすい傾向があるので、離散的な監視用途などにはあまり望ましくない可能性がある。対照的に、小型車両はより離散的であるが、障害物を乗り越えることはより大きなナビゲーション上の課題となる。
【0004】
様々な可動性構成が、困難な地形を横断するように適合されてきた。これらの選択肢には、脚部、車輪、およびトラックが含まれる。脚式ロボットは機敏であるが、複雑な制御機構を使用して移動し、安定性を達成することができる。車輪付き車両は、高い可動性を提供することができるが、牽引力には限りがあり、安定性を達成するためには幅を必要とする。
【0005】
駆動システム、任意のセンサシステム、任意の処理システム、または任意の他のタイプのオンボードシステムなどの、これらの様々なロボットデバイスの様々な機能を操作および制御するために、それらが構築されるロボットプラットフォームは、ロボットデバイスの設計および構成に完全に統合された専用システムを含む。これらの専用システムは、各ロボットデバイス内で使用するために特別に構成された個々の構成部品を含む。言い換えれば、これらの専用システムは、ロボットデバイスの設計そのものの一部である。それらは、交換可能ではなく、モジュール式ではなく、または独立型電子デバイスとして動作するように意図されたものでもなく、内蔵型(それら自体のシャーシ、フレームワークなどを含む)でもなく、ロボットデバイスに対して取り外し可能でもない、一体化された内蔵構成要素である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の特徴および利点は、本発明の特徴を例として一緒に示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
図1】本開示の例によるロボットシステムの概略図である。
図2】本開示の別の例によるロボットシステムの概略図である。
図3】本開示のさらに別の例によるロボットシステムの概略図である。
【0007】
次に、図示された例示的な実施形態を参照し、本明細書ではそれを説明するために特定の言語が使用される。それにもかかわらず、それによって本発明の範囲の限定が意図されないことが理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0008】
技術実施形態の最初の概要が以下に提供され、次いで、特定の技術実施形態が後でさらに詳細に説明される。この最初の概要は、読者が本技術をより迅速に理解するのを助けることを意図しており、本技術の重要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図するものでも、特許請求される主題の範囲を限定することを意図するものでもない。
【0009】
様々なロボットデバイスが知られており、従来、ロボットデバイスと様々な内部および外部センサの両方を制御するための専用オンボード制御システムを用いて構成されてきた。そのような専用制御システムは、複雑で、コストがかかり、システムへの修正が望まれる場合に再構成することが困難であり得る。例えば、外部センサを追加するには、専用制御システムの再構成を必要とする可能性がある。関連付けることができ、高度なカスタマイズを可能にする非専用のスマート制御デバイスを含むロボットデバイスおよびロボットシステムが開示される。本範囲は、任意のタイプのロボットシステムまたはデバイスを含むことに留意されたい。
【0010】
一実施形態では、例えば、複数の非専用のスマート制御デバイスを有することができるロボットデバイスが開示される。各スマート制御デバイスは、ロボットデバイスの動作機能を制御するためのスマート機能性を提供することができる。
【0011】
ロボットデバイスの動作機能を制御するためのスマート機能性を提供する非専用のローカルスマート制御デバイス(local non-dedicated, smart control device)を有するロボットデバイスを含むことができるロボットシステムも開示される。ロボットシステムはまた、ロボットデバイスのユーザ制御を容易にするために、ローカルスマート制御デバイスと動作情報を通信するためのリモート制御デバイスを含むことができる。
【0012】
図1は、本開示の一例によるロボットシステム100を示す。ロボットシステム100は、ロボットデバイス101およびリモート制御デバイス102を含むことができる。ロボットデバイス101は、米国特許第9,031,698号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に開示されているものと同様のロボットデバイスの動作機能を制御するためのスマート機能性を提供することができる非専用のローカルスマート制御デバイス110を有することができる。リモート制御デバイス102は、ロボットデバイス101のユーザ制御を容易にするために、ローカルスマート制御デバイスと動作情報を通信することができる。
【0013】
ロボットデバイス101は、センササブシステム122、モーションサブシステム(例えば、駆動サブシステム124または姿勢制御サブシステム126)、ローカル制御サブシステム(例えば、ローカルまたは自由度(DOF)制御サブシステム125)などのロボットデバイスの1つまたは複数の動作サブシステムのローカルスマート制御デバイス110による制御を容易にするために、ローカルスマート制御デバイス110に機能的にまたは動作可能に結合され、インターフェースされた(例えば、電気的に結合され、もしくは通信し、機械的に結合され、またはこれらの両方)通信サブシステム120を含むことができる。通信サブシステム120は、ロボットデバイス101を制御することができる任意の通信媒体を含むことが可能である。そのような通信媒体の非限定的な例としては、電気的結合、光学的結合、ワイヤレス結合、Bluetooth(登録商標)結合など、およびそれらの組み合わせが挙げられ得る。そのため、通信媒体のタイプは、通信サブシステム自体の構造を決定し得る。例えば、電気的結合を利用する通信サブシステムは、ロボットデバイスの様々な構成要素からのワイヤード接続を含むことができる。一方、ワイヤレス通信を利用する通信サブシステムは、スマート制御デバイスを様々なサブシステムに結合する一連の送信機および受信機を含むことができる。
【0014】
図1は概略図であるが、非専用のスマート制御デバイス110は、ロボットデバイス101の構造構成要素の周りに取り外し可能に支持され得ることが認識されるべきである。一態様では、スマート制御デバイス110は、ロボットデバイス101に物理的に接続されると、ロボットデバイス101内の動作機能性を開始し、制御するように構成され得る。通信サブシステム120は、ロボットデバイス101の1つまたは複数のサブシステムのスマート制御デバイス110による制御を(接続されると)容易にすることができる。スマート制御デバイス110は、ロボットデバイス101のための単なるリモート制御ではなく、むしろ、以下でさらに説明されるように、コマンドを実行し、データを収集および処理し、あるレベルのプログラムされた意思決定を行うことなどが可能なデバイス101と動作可能であり、デバイス101に常駐する計算デバイスであることに留意することが重要である。
【0015】
例えば、スマート制御デバイス110は、ロボットデバイス101の移動もしくは姿勢を制御すること、またはロボットデバイス101のセンサを制御することなど、ロボットデバイス101の1つまたは複数の動作機能を制御することができる。スマート制御デバイス110は、駆動サブシステム124の作動または姿勢制御サブシステム126の作動を通して、ロボットデバイス101の移動または姿勢を制御することができる。センササブシステム122の1つまたは複数のセンサ123からの情報、またはスマート制御デバイス110の1つまたは複数のセンサ111からの情報を使用して、ロボットデバイス101の移動または姿勢を決定することができる。センサ111、123の動作は、スマート制御デバイス110によって制御され得る。スマート制御デバイス110はまた、以下でより詳細に議論するように、位置特定およびマッピング、経路再追跡などの機能を提供することができる高レベル機能モジュール112を含む。通信サブシステム120は、駆動サブシステム124、ローカル制御サブシステム125、姿勢制御サブシステム126、またはセンササブシステム122に機能的に結合され得る。通信サブシステム120はまた、スマート制御デバイス110に機能的に結合される。スマート制御デバイス110は、ロボットデバイス101の移動または姿勢を制御するために、感知、データ処理、論理処理、コマンド実行、およびロボットに密接な関係がある他の機能を実行することができる。スマート制御デバイス110からのコマンドは、ロボットデバイス101の動作、制御、移動、または位置付けを制御するために、駆動サブシステム124、ローカル制御サブシステム125、姿勢制御サブシステム126、センササブシステム122、またはロボットデバイス101の任意の他のシステムもしくはサブシステムに送達され得る。同様に、駆動サブシステム124、ローカル制御サブシステム125、姿勢制御サブシステム126、センササブシステム122、またはロボットデバイス101の任意の他のシステムもしくはサブシステムからの(例えば、位置センサまたは動作センサからの)フィードバック通信は、通信サブシステム120を介してスマート制御デバイス110に送達され得る。スマート制御デバイス110のセンサ111も、フィードバックを提供することができる。したがって、スマート制御デバイス110は、駆動サブシステム124、ローカル制御サブシステム125、姿勢制御サブシステム126の任意の部分の選択的または同時作動、センサの展開および動作、またはロボットデバイス101の任意の他の機能性の制御および動作を容易にするために、適用可能である場合、通信サブシステム120を介してロボットデバイス101の各構成要素と通信することができる。
【0016】
本明細書で説明されるように、本開示の態様によるロボットデバイスは、論理処理、コマンド実行、データ処理、感知、または任意の他の「スマート」機能が、ロボットデバイスの構築に不可欠な部分ではなく、むしろ、ロボットデバイスに機械的および電気的に結合されるように動作可能な(すなわち、ロボットデバイスによって、またはその周りに支持され、ロボットデバイスの1つまたは複数のシステムまたはサブシステムとインターフェースするように動作可能な)非専用のスマート制御デバイス上で実行され、多くの場合、取り外し可能なものであるように設計され得る。本開示では、非専用(non-dedicated)という用語は、ロボットデバイスに対して取り外し可能な独立型電子デバイスとして動作することが可能なスマート制御デバイスを指す。ロボットデバイスを用いてスマート制御デバイスを動作させることによって、「スマート」機能は、独立型デバイスではない、またはロボットデバイスの中に完全に統合されていない(および恐らくはそこから取り外し不可能である)ものなどの専用システムとは対照的に、スマート制御デバイス上で実行され得る。言い換えると、これまでロボットデバイスによって実行されていた専用の制御、感知、および処理動作(すなわち、「スマート」機能)は、ここでは、スマート制御デバイス上でより効率的に実行され得、様々な統合システムの「スマート」機能性のすべてではないにしてもかなりの量が、スマート制御デバイス内にパッケージ化される。これにより、様々な利点が得られる。したがって、例えば、損傷したスマート制御デバイスを、診断および修理手順のための大幅なダウンタイムなしに、容易に取り外して交換することができ、また、再プログラミング、データ操作などを容易にするために、スマート制御デバイスをロボットデバイスから取り外すこともできる。別の態様では、単一のスマート制御デバイスは、交換可能であり、複数の異なるロボットデバイスにおいて使用され得る。非専用のスマート制御デバイスは、ロボットデバイスとともに使用するように適合されたソフトウェアでプログラム可能な既存のタイプのデバイス(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、または他のポータブルもしくはモバイルパーソナルコンピューティングデバイス)を含むことができることに留意されたい。さらに、スマート制御デバイスは、ロボットデバイス内の「スマート」機能性を容易にするために必要とされる構成要素のすべてではないにしても少なくともいくつかをサポートするように構成される、ロボットデバイスから独立した内蔵型デバイスを含むことができる。言い換えると、スマート制御デバイスは、それ自体、ロボットデバイス内で「スマート」機能を提供するために必要とされる内部論理、回路、および他の構成要素のすべてを有するハウジング、フレームワーク、またはシャーシを含むことができ、それは、スマート制御デバイスが、ロボットデバイス101、そのシステムおよびサブシステム、場合によってはリモート制御デバイスを動作、アクティブ化、制御、および通信などすることを可能にするために、機械的に、電気的に、および任意の他の様式で、ロボットデバイス101と(例えば、通信サブシステムを介して)インターフェースすることが可能である。
【0017】
スマート制御デバイス110の機能は、それが制御するロボットデバイス101の動きおよび姿勢を制御することをはるかに超えて拡張され得る。例えば、スマート制御デバイス110(例えば、高レベル機能モジュール112)は、他のセンサ(例えば、IMU、カメラ、RGBDカメラ、LIDAR、GPSモジュールなど)と併用される場合、ロボットデバイスが使用される環境のロケーションおよびマッピング(例えば、カメラおよびIMUを使用する)などの高レベル機能を実装および実行するために使用することができる。別の例では、スマート制御デバイス110、高レベル機能モジュール112は、自己安定化、ターゲット識別、ターゲット追従、経路記録、経路の再追跡および事前定義された経路の追従、物体、地形および環境特徴、動物および人々の検出および識別、ならびに障害物の検出、回避および/または克服(機械学習アルゴリズムと組み合わされた試行錯誤を通じた挙動の発展を含む)などの様々な挙動を可能にすることができる。さらに別の例では、スマート制御デバイス110は、ロボット内部および環境監視センサ入力に応答することができる(例えば、化学濃度勾配に沿ってそのソースに向かってマップおよび移動する、ホットスポットを識別する、など)。加えて、スマート制御デバイス110は、(例えば、高レベル機能モジュール112を介して)環境内の不確実性に対処することを目的とする任意の他の挙動を実装することができる。
【0018】
様々なスマート制御デバイスが企図され、ロボットデバイスを制御することが可能な任意のそのようなデバイスは、本範囲内にあると考えられる。一般に、スマート制御デバイスは、1つまたは複数のセンサを含むことができ、データを処理し、通信(例えば、一方向、双方向、Bluetoothベース、RFベース、光ベース)を提供する能力を有する。スマート制御デバイスセンサは、カメラ、マイクロフォン、加速度計、ジャイロスコープ、重力センサ、コンパス、気圧計、近接センサ、温度センサ、相対湿度センサ、光センサ、磁場センサ、方位センサ、またはスマートデバイスに組み込まれ得る任意の他の適切なセンサを含むことができる。スマート制御デバイスの非限定的な例としては、セルラーデバイス、ワイヤレスネットワークデバイス、Bluetoothデバイスなど、およびそれらの組み合わせが挙げられ得る。一態様では、スマート制御デバイスは、スマートフォンなどの、オンボードのコンピューティングおよび処理能力およびセンサを有する携帯電話などの既存のデバイスとすることができる。他の態様では、スマート制御デバイスは、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、または再び、任意の他のポータブルもしくはモバイルコンピューティングデバイスとすることができる。多くのスマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、およびラップトップコンピュータは、十分な計算リソース、センサ、ならびに駆動サブシステムの動き、リンケージサブシステムの動き、感知およびセンサデータ処理、データ処理、ビデオ、音声などを含む、ロボットデバイスを制御し、それとインターフェースすることが可能な他の「スマート」機能を含む。そのため、ロボットデバイスのシステムとインターフェースすると、スマート制御デバイスは、複雑な統合された専用の制御および処理システムを必要とすることなく、ロボットデバイスの機能性を強化することができる。
【0019】
追加的に、いくつかの態様では、スマート制御デバイス110は、ロボットデバイス101に強化された機能性を提供することができる。そのような機能性は、使用されている特定のスマート制御デバイスの能力によってのみ制限される。例えば、スマートフォンを使用することにより、スマートフォンにまたはスマートフォン上で利用可能な機能性をロボットデバイス101の制御および動作に利用することが可能になる。例えば、スマートフォンは、デバイスへのワイヤレス通信、デバイスの外部のワイヤレス通信、GPSデータ、加速度計データ、振動検出、ユーザインターフェース、カメラまたはビデオ機能性、音声入力、音声出力、センサ処理、ナビゲーション、制御など、およびそれらの組み合わせを提供することができる。追加的に、デバイスの機能性を向上させるアプリケーションをスマートフォン用に作成することができる。そのようなアプリケーションは、本質的に非常に動的であり得、切断またはリブートの必要なしにスマートフォンに対して直接更新され得る。したがって、スマートフォンは、強化された動的な再構成の能力により、わずかなコストで専用制御システムと同様の機能性を提供することができ、いくつか例を挙げると、セルラー、Bluetooth、またはWi-Fiネットワークなどのワイヤレスネットワーク上でのユーザとの内蔵通信を提供することができる。
【0020】
説明してきたように、スマート制御デバイス110は、本開示の態様によるロボットデバイスを制御するのに十分なオンボードリソース、機能、および構成要素(例えば、計算リソースおよび構成要素、センサなど)を有する任意のデバイスとすることができる。場合によっては、スマート制御デバイス110は、内蔵型、ポータブルとすることができ、ロボットデバイスとは別個の独立したユーザ対話を可能にすることができる。したがって、ロボットデバイス101は、別の環境においてスマート制御デバイス110に対して変更が行われている間、1つの環境に残され得る。スマート制御デバイス110はまた、それ自体のフォームファクタを有する汎用通信デバイスであると考えられ得る。内蔵通信能力を有するそのようなデバイスを利用することで、ロボットデバイスの設計およびコストを大幅に簡略化することができる。追加的に、スマート制御デバイス110は、技術が向上し、新しいデバイスが市販されるようになるにつれて、向上したサイズ、重量、および電力、ならびに計算(SWaP-C)能力を有する別のスマート制御デバイスで置き換えられることを含めて、比較的低いコストおよび労力で処分され、別のユニットと置き換えられ得、それには、
【0021】
上述のように、スマート制御デバイス110は、ロボットデバイス101のセンサを制御することができる。これは、センササブシステム122のセンサ123およびスマート制御デバイス110のセンサ111の制御を含む。センサ123は、外部データ収集デバイスを表すことができる。通信サブシステム120は、スマート制御デバイス110と任意のそのような外部データ収集デバイスとの間の通信を提供することができる。そのような補助的な外部データ収集デバイスは、デバイスの外部の環境からデータを収集するためか、またはそうでなければデバイスの外部の環境を操作するために利用されるデバイスまたはシステムとすることができる。そのようなものの非限定的な例としては、任意の適切なセンサ(例えば、光学センサまたはカメラ、RGBDカメラ、RFIDリーダ、ガス分析器、分光計(例えば、化学分光計、可視光、赤外線、X線、およびガンマ線などの電磁スペクトルの異なる部分で動作する分光計など)、振動センサ、加速度計、気圧計、圧力センサ、慣性センサ、ジャイロスコープ、コンパス、磁力計、爆発物検出器、ラジオアイソトープセンサ、アルファおよびベータ粒子センサ、中性子検出器、RF検出器、電磁放射センサ、生理学的センサ、LIDAR、ステレオカメラ、熱センサ、IR撮像器、音響センサ、歪みセンサ、負荷センサ、速度センサ、サウンドトライアンギュレーションおよび位置センサ、電界センサ)、測定デバイスまたはシステム、検査デバイスまたはシステム、質量分析計、イオン移動度センサ、化学発光センサ、電子捕獲検出デバイス、電気化学分析器、特殊ガスセンサ(分光法-メタン、プロパン、アンモニア、CO、煙など)、表面弾性波センサ、触覚ウィスカー、放射線検出器、金属検出器、他の検出器タイプ、磁力計、慣性測定装置、非破壊検査方法(X線、染色浸透、超音波、渦電流、磁性粒子、干渉法)など、ならびに、結果の処理、記憶およびリアルタイムまたは最終的な通信および使用を扱うための関連アプリケーションが挙げられ得る。カメラは、EMスペクトルの特定の部分を感知することができる。いくつかの態様では、外部データ収集デバイスは、例えば、スマートフォンなどの追加の非専用のスマート制御デバイスとすることができる。
【0022】
一態様では、スマート制御デバイス110は、デバイスが、場合によっては長期間にわたって、自律的に動作することを可能にするために、ロボットデバイス101に統合され得る。一例では、高レベル機能モジュール112は、例えば、特定の姿勢をとるためのプリミティブおよび動作(例えば、前方、後方)のためのプリミティブを含む、スマート制御デバイス110に事前にプログラムされ得る、様々な動作プリミティブおよび/またはより高レベルの挙動(例えば、同時位置特定およびマッピング、経路追従および経路再追跡、ターゲット識別および追従、物体回避、障害物検出および克服挙動、機械学習対応挙動など)を実装することができる。制御は、(例えば、ロボットデバイス101の関節における)力センサおよび環境センサからのフィードバックを含むことができる(例えば、増加する化学物質濃度勾配に追従するように移動する、温度ホットゾーンに向かって移動する、ガンマ放射ゾーンに向かって移動する、など)。このようにして、人間と自動制御のハイブリッドな組み合わせが可能になり、ロボットデバイスを装備した複数のスマート制御デバイスの協調動作を必要とする挙動を可能にすることができる。例えば、高レベルの手動コマンド/プリミティブは、コマンド/プリミティブを実行する自動化された低レベルのフィードバックループを使用して実装され得る。制御機能は、例えば、姿勢制御、コンプライアンス制御、移動制御、力制御、およびそれらのハイブリッドな組み合わせを含む、サブシステムに分割され得る。一態様では、ローカル制御サブシステム125は、関節レベルで挙動を実装するように動作可能であり得る(例えば、コンプライアンスを制御すること、フェイルセーフ動作モードを可能にすること、など)。
【0023】
機能性を制御することに加えて、スマート制御デバイス110は、ロボットデバイス101からのその取り外し可能性に起因する利益を提供することができる。例えば、アップグレード、プログラミング修正などは、ロボットデバイス101から離れてスマート制御デバイス110上で達成され得、スマート制御デバイス110は、物理的または電気的(ワイヤレスを含む)にロボットデバイス101に結合され得る。したがって、スマート制御デバイス110は、「プラグアンドプレイ」とすることができ、したがって、接続時にロボットデバイス101に機能を提供することができる。
【0024】
さらに、センサ123、センサ111、またはロボットデバイス101上の他のデバイスによって収集されたデータは、スマート制御デバイス110上に記憶され、処理され得る。データが常駐するスマート制御デバイス110を単に取り外すことによって、ロボットデバイス101からデータを除去することができる。加えて、データは、セルラーネットワーク、コンピュータネットワーク(例えば、LAN、インターネット、Wi-Fi経由など)、ピアツーピアネットワーク(例えば、Bluetooth経由)、または任意の他の適切なワイヤレスネットワークなどの媒体上で、スマート制御デバイス110からリモートロケーションに送信され得る。スマートフォンなどのセルラーデバイスを利用するそれらの態様の場合、セルラー機能性は、スマートフォン上にすでに常駐しており、スマートフォンとの間での通信のために容易に利用され得る。したがって、スマート制御デバイス110は、インターネット130または他のネットワークへの接続を容易にすることができ、これにより、スマート制御デバイス110は、リモートプロセッサ131、および/または別のスマート制御デバイスなどのネットワーク上の他の計算アセットとプロセッサ計算タスクを共有することができる。
【0025】
リモート制御デバイス102は、ユーザによるロボットデバイス101のリモート制御およびアクセスを容易にするために、ロボットデバイス101のスマート制御デバイス110とワイヤレスに通信するように動作可能であり得る。リモート制御デバイス102は、ユーザが、セルラーネットワーク、コンピュータネットワーク(例えば、LAN、インターネット、Wi-Fi経由など)、ピアツーピアネットワーク(例えば、Bluetooth経由)、または任意の他の適切なワイヤレスネットワークなどのワイヤレス通信媒体上でスマート制御デバイス110に制御命令を提供することを可能にするためのユーザインターフェースとして機能することができる。そのため、ユーザは、ロボットデバイス101を制御するために、リモート制御デバイス102を介してスマート制御デバイス110への通信を提供することができる。ロボットデバイス101上の様々なセンサ123またはスマート制御デバイス110のセンサ111からのデータは、スマート制御デバイス110によってリモート制御デバイス102にさらに送信され得る。したがって、センサからのデータ、スマート制御デバイス110の統合ハードウェアからのビデオまたは音声などは、ユーザに通信され得、そこでは、さらなる制御コマンドが送達され得る。リモート制御デバイス102との通信により、スマート制御デバイス110は、プロセッサもしくは他のそのような計算アセットを含み得るリモート制御デバイス102とプロセッサ計算タスクを共有すること、または別のスマート制御デバイスと通信することができる。ワイヤレス通信媒体は、限定はしないが、セルラー通信、Wi-Fi通信、Bluetooth通信など、およびそれらの組み合わせを含む、任意の既知のワイヤレス通信媒体を含み得ることに留意されたい。リモート制御デバイス102またはスマート制御デバイス110は、安全な通信を提供するためにデータを暗号化および解読するように動作可能であり得る。
【0026】
リモート制御デバイス102は、スマート制御デバイスとの間でコマンドを送信および受信することが可能な任意の適切なデバイスを含むことができる。そのようなリモート制御デバイスの非限定的な例としては、携帯電話、スマートフォン、タブレットデバイス、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータなどが挙げられ得る。一実施形態では、リモート制御デバイス102は、ロボットデバイス101のユーザ制御を容易にするスマート機能性を提供することができる、本明細書に説明されるような非専用のスマート制御デバイスを含むことができる。したがって、1つの非専用のスマート制御デバイス(例えば、リモート制御デバイス102)を使用して、別の非専用のスマート制御デバイス110を装備したロボットデバイス101を制御することができる。
【0027】
通信インターフェースとして、リモート制御デバイス102は、ロボットデバイス101の制御または動作に関連する情報を表示するように構成され得る。そのような情報は、視覚的、聴覚的、または触覚的などの任意の適切な様式で表示され得る。例えば、リモート制御デバイス102は、ロボットデバイス101によってキャプチャされた画像のビデオを表示するか、または音声を再生するように動作可能であり得る。視覚表示は、例えば、数値形式またはグラフィック形式であり得る。リモート制御デバイス102は、振動を生成することによって、ロボットデバイス101の関節の位置または力データなどに関連する情報を表示することができる。一態様では、リモート制御デバイス102は、センサ123またはセンサ111によって収集されたデータなどの、ロボットデバイス101からのセンサデータを表示するように動作可能であり得る。別の態様では、リモート制御デバイス102は、オペレータまたはユーザによって与えられるコマンドを表示するように動作可能であり得る。加えて、リモート制御デバイス102は、ロボットデバイス101の1つまたは複数の自由度の位置情報または力情報などのロボットデバイス101の実際の状態に関するロボットデバイス101からのフィードバックをオペレータに表示するように動作可能であり得る。リモート制御デバイス102はまた、ロボットデバイス101からのフィードバックからのフィードバックと比較して、オペレータによって与えられるコマンドの比較を提供するように動作可能であり得る。
【0028】
追加的に、いくつかの実施形態では、リモート制御デバイス102は、ロボットデバイス101の制御のために、レプリカまたは他のタイプのマスタなどのマスタ制御デバイスを含むかまたは備えることができる。レプリカマスタ制御システムでは、レプリカマスタは、ロボットデバイス101から離れて位置する。レプリカマスタは、ロボットデバイス101と同じ関節を含むことができ、所望の姿勢に手動で操作することができる。関節に位置するセンサは、関節の位置を感知し、これらの位置は、ロボットデバイス101上のスマート制御デバイス110に通信されて、姿勢制御サブシステム126、ローカル制御サブシステム125、または駆動サブシステム124を作動させて、同じ姿勢を確立しようと試みる。任意選択で、リンケージサブシステム内の関節は、力センサ、トルクセンサ、またはその両方を含むことができ、関節上の力またはトルクを測定することを可能にする。関節力またはトルクは、任意選択で、レプリカマスタに通信して戻され得、制御システムに力フィードバックを提供する。本開示の実施形態に適用することができる様々な力フィードバック制御システムが知られている。
【0029】
リモート制御デバイス102は、ロボットデバイス101をリモート制御するための任意の適切なマスタコントローラまたは他のデバイスを含むことができる。例えば、リモート制御デバイス102は、上述のようなレプリカマスタコントローラ、ビデオゲームコントローラ、ビデオゲームインターフェースデバイス、オペレータによって装着可能なマスタコントローラ、オペレータの1つまたは複数の関節位置を測定するマスタコントローラ、オペレータの1つまたは複数の関節において生成される力を測定するマスタコントローラ、位置情報および力情報のうちの少なくとも1つを測定し、ロボットデバイスへのコマンドのセットとして情報を変換するマスタコントローラ、人間の運動学がロボットデバイス101の運動学に変換される(運動的に冗長なロボットデバイスにおいて欠落している可能性のある情報を補償するために必要とされ得る制約の有無は問わない)変換マスタコントローラ、オペレータに加えられる力、少なくとも1つの振動源によって生成される振動、サウンド、もしくは視覚表示、または任意の他の適切なリモート制御デバイスのうちの少なくとも1つにおいて、ロボットデバイス101からオペレータに力情報を提供するように動作可能な力反射マスタコントローラを含むことができる。情報は、マスタ制御デバイスによって、例えば、力を加えることによって、または移動に対する抵抗を提供することによって(例えば、力反射マスタコントローラ)、オペレータに触覚的に表示され得る。例えば、ロボットデバイス101の1つまたは複数の関節における力は、マスタ制御デバイスの対応する関節において表され得る。マスタ制御デバイスはまた、ロボットデバイス101のエンドエフェクタを制御するように構成され得る。この場合、エンドエフェクタが受ける力も、マスタ制御デバイスによって示され得る。
【0030】
一態様では、リモート制御デバイス102は、マスタの位置情報または力情報を通信し、この情報をコマンドのセットとしてロボットデバイス101に通信することができるマスタ制御デバイスを含むことができる。別の態様では、マスタ制御デバイスは、ユーザへのフィードバックのためにロボットデバイス101から位置情報または力情報を受信することができる。例えば、スマート制御デバイス110は、オペレータにフィードバックを提供するようにマスタ制御デバイスを制御するためのコマンドのセットとして、位置情報または力情報を通信することができる。一実施形態では、マスタ制御デバイスは、1つまたは複数のタスクを実行するために必要に応じて人間の運動学をロボットデバイス101の運動学に変換するように構成され得る。別の例では、リモート制御デバイス102は、位置または力データを受信することができ、マスタ制御デバイスを通してフィードバックをオペレータに提供するための独自のコマンドのセットを生成することができる。
【0031】
スマート制御デバイス110は、例えば、物理的マウントを含む任意の有用な結合技法によってロボットデバイス101に結合され得る。そのような物理的マウントは、様々な方法でロボットデバイス101に結合され得、それらのすべては、本範囲に含まれるか、または企図される。例えば、取り付けブラケットは、物理的マウントとサブシステム構造(例えば、駆動サブシステム124の構造)またはサブシステムの構成要素との間に結合され得る。物理的マウントは、その構成に応じて、保護ケース、衝撃吸収などの追加の機能性を提供することができる。スマート制御デバイス110は、駆動サブシステム124または姿勢制御サブシステム126の構成要素または構造など、ロボットデバイス101上の任意の場所に結合され得ることが認識されるべきである。
【0032】
通信サブシステム120は、駆動サブシステム124、ローカル制御サブシステム125、姿勢制御サブシステム126、センササブシステム122、またはロボットデバイス101の任意の他のシステムもしくはサブシステムのスマート制御デバイス110による制御を容易にするために、スマート制御デバイス110とロボットデバイス101との間に機能的にまたは動作的に(例えば、電気的に、機械的に、などで)結合され得る。したがって、物理的マウントの設計は、スマート制御デバイス110とロボットデバイス101との間の通信媒体に応じて変化し得る。いくつかの態様では、物理的マウントは、主に、物理的支持構造とすることができる。スマート制御デバイス110とロボットデバイス101との間のワイヤレス通信の場合も同様であり得る。他の態様では、物理的マウントはまた、スマート制御デバイス110とインターフェースするためのピン接続または他のタイプの物理的コネクタなどの物理的電気通信コネクタを含むかまたは支持することができる。スマート制御デバイス110とロボットデバイス101との間のワイヤード通信の場合も同様であり得る。
【0033】
一態様では、非専用のスマート制御デバイス110のためのマウントは、スマート制御デバイス110を受け入れ、取り外し可能に支持するように構成され得、スマート制御デバイス110は、ロボットデバイス101に接続されると、ロボットデバイス101内の動作機能性を開始し、制御するように構成され得る。通信サブシステム120は、ロボットデバイス101とスマート制御デバイス110とが接続時に機能的に結合されるように、ロボットデバイス101とマウントとの間に機能的に結合され得る。通信サブシステム120は、ロボットデバイス101の1つまたは複数のサブシステムの(接続されると)スマート制御デバイス110による制御を容易にする。
【0034】
様々な駆動サブシステムが企図され、任意の有用な駆動機構は、本範囲内にあると考えられる。駆動機構の非限定的な例としては、トラック、車輪、脚部、アーム、収縮媒介移動デバイス、プロペラなどが挙げられ得る。1つの特定の実施形態では、駆動サブシステムは、支持フレームの周りをモータによって移動可能な連続トラックを含むことができる。同様に、様々な姿勢制御サブシステムが企図され、任意の有用な姿勢制御機構は、本範囲内にあると考えられる。一例では、姿勢制御サブシステム126は、リンケージサブシステムを含むことができる。リンケージサブシステムは、ロボットデバイス101の少なくとも一部の姿勢または動きを容易にするための任意の適切なタイプのリンケージ機構を含むことができる。一態様では、リンケージサブシステムは、多自由度リンケージを含むことができる。本明細書で議論されるリンケージサブシステムの関節またはリンケージは、任意の組み合わせで、作動または受動であり得ることが認識されるべきである。一態様では、リンケージ機構は、1つまたは複数の自由度の動きを提供するための作動関節を含むことができる。別の態様では、リンケージ機構は、例えば、調節可能な締結具を組み込むことによって、選択的に固定された位置に操作または可動であり、定位置に保持され得る受動関節を含むことができる。さらなる態様では、受動関節またはリンケージは、関節またはリンケージの様々な態様(例えば、運動に関連するもの)を制御するための緩衝デバイスまたはばねを含むことができる。リンケージ機構の関節は、一軸、二軸、三軸関節、または任意の他の適切な関節構成とすることができる。関節は、屈曲または回転運動を提供する回転関節に限定される必要はない。並進運動を提供する直動関節も含まれ得る。関節は、例えば、偏心運動を提供するために、回転特徴およびプリズム特徴の両方を組み込み得る。したがって、関節は、回転または並進自由度の運動を提供するように構成され得る。本明細書で議論されるリンケージサブシステムの構成要素または特徴は、駆動サブシステムにも適用可能であり得ることが認識されるべきである。当業者は、本明細書で議論されるようなロボットデバイスにスマート機能性を提供するために、本明細書で教示されるようにスマート制御デバイスとともに設計および使用され得る、多くの異なる構成またはタイプのロボットデバイスを認識するであろう。例えば、これらは、蛇状または蛇状タイプのロボットデバイス、脚付ロボットデバイス、車輪付きロボットデバイス、追従型ロボットデバイス、および他の地上横断ロボットデバイスを含むことができる。これらはまた、空中または水陸両用ロボットデバイスを含むことができる。本質的に、スマートデバイスおよび関連するスマート機能性は、任意のタイプのロボットデバイスの動作機能を制御するために使用され得ることが企図される。したがって、本技術は、本明細書で具体的に説明されるこれらのタイプのロボットデバイスに決して限定されるべきではない。
【0035】
一実施形態では、駆動サブシステム124は、姿勢制御サブシステム126の様々な構成要素の回転、屈曲、または移動を容易にするための駆動部を含むことができる。同様に、駆動サブシステム124の移動を容易にするために、駆動部が利用され得る。いくつかの態様では、駆動サブシステム124を作動させる駆動部はまた、姿勢制御サブシステム126の全部または一部を作動させることもできる。言い換えれば、駆動サブシステムの移動を引き起こす同じ駆動部が、姿勢制御サブシステム126の関連する部分の移動を引き起こすこともできる。他の態様では、姿勢制御サブシステム126の構成要素の回転、屈曲、または移動を容易にする駆動部は、専用駆動部とすることができる。本開示を入手した当業者によって認識されるように、駆動電力を駆動サブシステムまたは姿勢制御サブシステムに印加するための様々なタイプの駆動および結合技法が、利用され得る。
【0036】
図2は、本開示の別の例によるロボットシステム200を示す。ロボットシステム200は、図1に関して上述したロボットシステム100と多くの点で類似している。ロボットシステム200は、複数のロボットデバイス201a、201bを含むことができ、その各々が、本明細書に開示される任意の適切な様式で構成可能である。2つのロボットデバイスが示されているが、任意の適切な数のロボットデバイスを利用することができることが認識されるべきである。ロボットデバイス201a、201bは、各々、ロボットデバイス201a、201bの動作機能をそれぞれ制御するためのスマート機能性を提供することができる、非専用のローカルスマート制御デバイス210a、210bをそれぞれ含むことができる。ロボットデバイス201a、201bはさらに、センササブシステム222a、222b、駆動サブシステム224a、224b、ローカル制御サブシステム(例えば、ローカルまたは自由度(DOF)制御サブシステム225a、225b)、および/または姿勢制御サブシステム226a、226bなどのロボットデバイス201a、201bの1つまたは複数の動作サブシステムのローカルスマート制御デバイス210a、220bによる制御を容易にするために、ローカルスマート制御デバイスに機能的に結合されたそれぞれの通信サブシステム220a、220bを含むことができる。センササブシステム222a、222bは、それぞれセンサ223a、223bを含むことができる。スマート制御デバイス210a、210bも、それぞれセンサ211a、211bを含むことができる。加えて、スマート制御デバイス210a、210bは、高レベル機能モジュール212a、212bを含むことができる。
【0037】
加えて、ロボットシステム200は、本明細書に開示される任意の適切な様式で構成可能なリモート制御デバイス202を含むことができる。リモート制御デバイス202は、ロボットデバイス201a、201bのユーザ制御を容易にするために、ローカルスマート制御デバイス210a、210bと動作情報を通信することができる。本明細書に開示される他の例と同様に、ロボットデバイス201a、201bは、セルラーネットワーク、コンピュータネットワーク(例えば、LAN、インターネット、Wi-Fi経由など)、ピアツーピアネットワーク(例えば、Bluetooth経由)、または任意の他の適切なワイヤレスネットワークなどのワイヤレス通信媒体上で、リモート制御デバイス202(プロセッサを含み得る)、リモートプロセッサ(図示せず)、または他の計算アセットと通信することができる。リモート制御デバイス202、リモートプロセッサ、または他の計算アセットとの通信により、スマート制御デバイス210a、210bのうちの1つまたは複数は、ネットワーク上の他の計算アセットと、または1つもしくは複数の通信ハブもしくはピアツーピア通信チャネルのいずれかを介して互いに通信する他のスマート制御デバイスと、プロセッサ計算タスクを共有することができる。一態様では、リモート制御デバイス202は、本明細書に開示されるような非専用のリモートスマート制御デバイスを含むことができる。
【0038】
加えて、スマート制御デバイス210a、210bは、ワイヤレス通信媒体(例えば、Bluetooth)上で互いに(例えば、ピアツーピアで)通信することができ、これは、ローカルスマート制御デバイス間の計算リソースの共有、データの交換、コマンドの通信(すなわち、リモート制御デバイス202からのコマンドの通信に加えて、またはその代替として)を容易にすることができる。一態様では、スマート制御デバイス間のピアツーピア通信は、自己組織化ネットワークの作成、ならびに/または協調挙動、感知、検出、分類、および/もしくは他の能力の実装を容易にすることができる。一例では、ピアツーピア通信能力により、スマート制御デバイスを装備した複数のロボットデバイスが群れとして働くことを可能にすることができ、スマート制御デバイス(各々が限られたSWaP-Cを有する)とともに分散型マルチモーダル感知能力が、単一のスマート制御デバイスを装備したシステムまたは独立して動作するスマート制御デバイスの大規模グループを装備したシステムによって達成され得るジオロケーション、マッピング、検出、および効果を大幅に上回ることができる広開口アレイを作成することができる。
【0039】
一態様では、リモート制御デバイス202は、ロボットデバイス201a、201bのセンサ223a、223bによって収集されたデータを表示するように構成され得る。例えば、データ収集およびデータ処理のための広開口アレイを効果的に提供するために、複数のロボットデバイスが、ある領域にわたって、または線に沿って配置され得る。1つまたは複数のロボットデバイス(例えば、ロボットデバイス201a、201bの一方または両方、および任意の他のもの)から収集されたデータは、リモート制御デバイス202によって調整され、それ上に表示され得る。
【0040】
図3は、本開示のさらに別の例によるロボットシステム300を示す。ロボットシステム300は、本明細書で議論される他のロボットシステムと多くの類似点を有する。例えば、ロボットシステム300は、本明細書に開示される任意の適切な様式で構成可能なロボットデバイス301を含むことができる。ロボットシステム300はまた、同じく本明細書に開示される任意の適切な様式で構成可能なリモート制御デバイス302を含むことができる。この場合、ロボットデバイス301は、各々がロボットデバイス301の動作機能を制御するためのスマート機能性を提供することができる複数の非専用のローカルスマート制御デバイス310、310’を含む。2つのローカルスマート制御デバイスが示されているが、任意の適切な数のローカルスマート制御デバイスを利用することができることが認識されるべきである。ロボットデバイス301は、センササブシステム322、駆動サブシステム324、ローカル制御サブシステム(例えば、ローカルまたは自由度(DOF)制御サブシステム325)、および/または姿勢制御サブシステム326などのロボットデバイス301の1つまたは複数の動作サブシステムのローカルスマート制御デバイスによる制御を容易にするために、ローカルスマート制御デバイス310、310’に機能的に結合された通信サブシステム320をさらに含むことができる。
【0041】
リモート制御デバイス302は、ロボットデバイス301のユーザ制御を容易にするために、ローカルスマート制御デバイス310、310’のうちの1つまたは複数と動作情報を通信することができる。本明細書に開示される他の例と同様に、ロボットデバイス301は、セルラーネットワーク、コンピュータネットワーク、(例えば、LAN、インターネット330、Wi-Fi経由など)、または任意の他の適切なワイヤレスネットワークなどのワイヤレス通信媒体上で、リモート制御デバイス302(プロセッサを含み得る)、リモートプロセッサ331、または他の計算アセットと通信することができる。リモート制御デバイス302、リモートプロセッサ331、または他の計算アセットとの通信により、スマート制御デバイス310、310’のうちの1つまたは複数は、ネットワーク上の他の計算アセットとプロセッサ計算タスクを共有することができる。一態様では、リモート制御デバイス302は、本明細書に開示されるような非専用のリモートスマート制御デバイスを含むことができる。加えて、スマート制御デバイス310、310’は、ワイヤードまたはワイヤレス通信媒体上で互いに通信することができ、これは、プロセッサ計算タスクが複数のローカルスマート制御デバイス間で共有され得るように、ローカルスマート制御デバイス310、310’間での計算リソースの共有を容易にすることができる。
【0042】
センササブシステム322は、1つまたは複数のセンサ323を含むことができる。スマート制御デバイス310、310’も、センサ311、311’をそれぞれ含むことができる。加えて、スマート制御デバイス310、310’は、高レベル機能モジュール312、312’をそれぞれ含むことができる。通信サブシステム320に機能的に結合された複数のローカルスマート制御デバイス310、310’は、データ処理のために、またはリモート制御デバイス302を介したオペレータへの通信のために、搭載センサ323のための複数の通信経路を容易にすることができる。
【0043】
いくつかの実施形態では、センサ311、311’、323のうちの少なくとも2つは、共通タイプ(例えば、光学センサタイプ、音声/音響センサタイプなど)のものであり得る。一態様では、共通タイプのセンサは、スマート制御デバイスのセンサ311または311’と、ロボットデバイス301に常駐または搭載のセンサ323との間の比較など、異なるセンサから取得されたデータを比較する能力を提供することができる。別の態様では、強化された撮像を提供するために、共通タイプのセンサを一緒に使用することができる。例えば、センサ311、311’、323のうちの少なくとも2つは、オペレータによる画像の視認のための3次元撮像の取得を容易にするために、光学センサ(例えば、カメラ)とすることができる。別の例では、センサ311、311’、323のうちの少なくとも2つは、ステレオサウンドの取得を容易にするために、音声/音響センサ(例えば、マイクロフォン)とすることができる。さらに別の態様では、共通タイプのセンサは、相互から独立して動作させることができ、複数のデータ参照(例えば、カメラを使用する場合、複数のビュー)を提供することができる。
【0044】
光学センサを使用する場合、センサ323が、スマート制御デバイス310、310’のカメラと比較してより高い解像度を有するカメラを含むことが望ましい場合がある。加えて、例えば、IR、UV、X線、ガンマ線、マイクロ波などの、スマート制御デバイス310、310’のオンボード撮像システムに利用可能でない場合があるデータを取得するために、電磁スペクトルの所望の部分に敏感なカメラまたはカメラフィルタがロボットデバイス301に関連付けられ得る。同様に、音声ピックアップデバイス(例えば、マイクロフォン)などからの音声を感知する場合、センサ323が、強化された音声データ収集のために、スマート制御デバイス310、310’の音声ピックアップデバイスと比較してより感度の高い音声ピックアップデバイスを含むことが望ましい場合がある。
【0045】
本開示は、ロボットデバイスを動作させ、制御するための方法をさらに記載し、この方法は、ロボットデバイスを取得するステップであって、ロボットデバイスは、各々がロボットデバイスの動作機能の制御を容易にするように動作可能な1つまたは複数のシステムまたはサブシステムを含む、ステップと、1つまたは複数の非専用のスマート制御デバイスを、ロボットデバイスの1つまたは複数のシステムまたはサブシステムのうちの少なくとも1つと動作可能に結合または接続し、ロボットデバイスに搭載して支持するステップであって、各スマート制御デバイスは、例えば、ロボットデバイスの動作機能を制御するために、ロボットデバイスにスマート機能性を提供する、ステップと、スマート制御デバイスを動作させて、ロボットデバイスの動作機能のうちの1つまたは複数を開始し、制御するステップとを含む
方法は、ロボットデバイスのリモートユーザ制御を容易にするために、ロボットデバイスに搭載されたローカルスマート制御デバイスに動作情報を通信するように動作可能なリモート制御デバイスを用いてロボットデバイスを動作させることをさらに含むことができる。1つまたは複数の非専用のスマート制御デバイスをロボットデバイスの1つまたは複数のシステムまたはサブシステムと結合または接続する動作は、ロボットデバイスの少なくとも1つの動作サブシステムのスマート制御デバイスによる制御を容易にするために、スマート制御デバイスをロボットデバイスの通信サブシステムに動作可能に結合または接続することを含むことができる。例えば、通信サブシステムは、駆動サブシステム、姿勢制御サブシステム、センササブシステム、もしくは任意の他のシステムもしくはサブシステム、またはこれらの任意の組み合わせと通信し、動作可能であり得る。
【0046】
一例では、方法は、複数の非専用のスマート制御デバイスを単一のロボットデバイス上の1つまたは複数のシステムまたはサブシステムと結合または接続するステップをさらに含むことができ、複数のスマート制御デバイスの各々は、本明細書で説明されるように機能するように動作可能である。
【0047】
方法は、コンピュータネットワークもしくはセルラーネットワークのうちの少なくとも1つ、またはこれらの両方内で少なくとも1つのスマート制御デバイスを動作させるステップをさらに含むことができ、少なくとも1つのスマート制御デバイスは、コンピュータネットワークまたはセルラーネットワークと通信するように動作可能である。一例では、複数のスマート制御デバイスのうちの少なくとも1つは、コンピュータネットワークまたはセルラーネットワークを介してリモートプロセッサとプロセッサ計算タスクを共有するように動作可能であり得る。別の例では、2つ以上のスマート制御デバイスが、互いに通信し、プロセッサ計算タスクを互いに共有するように動作可能であり得る。
【0048】
開示される本発明の実施形態は、本明細書に開示される特定の構造、プロセスステップ、または材料に限定されるのではなく、当業者によって認識されるように、それらの均等物に拡張されることを理解されたい。また、本明細書で採用される用語は、特定の実施形態を説明する目的でのみ使用され、限定することを意図するものではないことも理解されるべきである。
【0049】
本明細書全体を通して、「一実施形態(one embodiment)」または「実施形態(an embodiment)」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して様々な箇所における「一実施形態では(in one embodiment)」または「一実施形態では(in an embodiment)」という表現の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すとは限らない。
【0050】
本明細書で使用される場合、「実質的に(substantially)」という用語は、動作、特性、プロパティ、状態、構造、項目、または結果の完全またはほぼ完全な範囲または程度を指す。例えば、「実質的に」囲まれた物体とは、その物体が完全に囲まれているか、またはほぼ完全に囲まれていることを意味する。絶対的な完全性からの逸脱の正確な許容可能な程度は、場合によっては、特定の文脈に依存し得る。しかしながら、一般的に言えば、完了の近さは、絶対的かつ全体的な完了が得られた場合と同じ全体的な結果を有するようなものである。「実質的に」の使用は、動作、特性、プロパティ、状態、構造、項目、または結果の完全なまたはほぼ完全な欠如を指すために否定的な意味合いで使用される場合にも等しく適用可能である。
【0051】
本明細書で使用される場合、複数の項目、構造要素、組成要素、または材料は、便宜上、共通のリストで提示され得る。しかしながら、これらのリストは、リストの各メンバが別個かつ固有のメンバとして個々に識別されるかのように解釈されるべきである。したがって、そのようなリストの個々のメンバは、反対の指示がない限り、共通のグループにおけるそれらの提示のみに基づいて、同じリストの任意の他のメンバの事実上の均等物として解釈されるべきではない。加えて、本発明の様々な実施形態および例は、その様々な構成要素の代替形態とともに、本明細書に言及され得る。そのような実施形態、例、および代替形態は、互いの事実上の均等物として解釈されるべきではなく、本発明の別個の自律的な表現とみなされるべきであることを理解されたい。
【0052】
さらに、説明された特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の適切な様式で組み合わせられ得る。以下の説明では、本発明の実施形態の完全な理解を与えるために、長さ、幅、形状などの例など、多数の具体的な詳細が提供される。しかしながら、当業者は、本発明が、この具体的な詳細のうちの1つまたは複数がなくても実践され得ること、または他の方法、構成要素、材料などを用いて実践され得ることを認識するであろう。他の事例では、本発明の態様を不明瞭にしないるために、周知の構造、材料、または動作は、詳細には示されることも説明されることもない。
【0053】
前述の例は、1つまたは複数の特定の適用例における本発明の原理を示すが、発明力を行使することなく、また本発明の原理および概念から逸脱することなく、実装形態の形態、使用法、および詳細において多数の修正が行われ得ることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、以下に記載される特許請求の範囲による場合を除いて、限定されることを意図していない。
図1
図2
図3
【国際調査報告】