(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】方法、中央ユニット、分散ユニット
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20240110BHJP
H04W 72/27 20230101ALI20240110BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240110BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W72/27
H04W16/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540222
(86)(22)【出願日】2022-01-07
(85)【翻訳文提出日】2023-06-29
(86)【国際出願番号】 JP2022000430
(87)【国際公開番号】W WO2022153953
(87)【国際公開日】2022-07-21
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ハイララ チャディ
(72)【発明者】
【氏名】林 貞福
(72)【発明者】
【氏名】フィリン スタニスラフ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067DD34
5K067DD42
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
セルラ通信システム内の分割基地局装置の中央ユニット(5-2b)が、分割基地局装置の分散ユニット(5-2a)へ、UE(3)にサービスを提供する分割基地局装置の分散ユニット(5-2a)に通信品質測定値を表す現在の測定データを報告させるよう構成するための情報要素を含む第1メッセージを送信する方法を示す。中央ユニット(5-2b)は、分割基地局装置の分散ユニット(5-2a)から、第1メッセージに応答して送信された第2メッセージ内で、分割基地局装置の分散ユニット(5-2a)の制御下で、現在UE(3)にサービスを提供するセル及び/又はビームの通信品質測定値を受信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラ通信システム内の基地局の中央ユニットにおける方法であって、
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成される前記基地局の分散ユニットへ、前記分散ユニットに通信品質測定値を表す現在の測定データを送信させるよう構成するための第1のメッセージを送信し、
前記分散ユニットから、前記第1のメッセージに基づいて送信される第2のメッセージ内で、前記分散ユニットの制御下にある、前記UEに現在サービスを提供しているセル及び/又はビームの前記通信品質測定値を表す前記現在の測定データを受信する
方法。
【請求項2】
前記通信品質測定値は、アップリンク(Uplink;UL)通信測定値を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のメッセージは要求メッセージを含み、
前記第2のメッセージは前記要求メッセージに応答するための応答メッセージを含む、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のメッセージは、リソース状態要求メッセージを含み、
前記第2のメッセージは、前記リソース状態要求メッセージに応答するためのリソース状態更新メッセージを含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記リソース状態要求メッセージ及び前記リソース状態更新メッセージは、前記中央ユニットと前記分散ユニットの間のインタフェースに固有のアプリケーションプロトコル(Application Protocol,AP)のメッセージである
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記リソース状態要求メッセージは、前記分散ユニットへ前記通信品質測定値を表す前記現在の測定データを要求するために真にセットされる少なくとも1つのビットを含む複数のビットを持つ情報要素(Information Element;IE)を含む
請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記IEの第1のビットは、前記分散ユニットにビームレベルで前記通信品質測定値を表す前記現在の測定データを提供することを要求するために真にセットされ、
前記IEの第2のビットは、前記分散ユニットにセルレベルで前記通信品質測定値を表す前記現在の測定データを提供することを要求するために真にセットされる、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記リソース状態更新メッセージは、前記通信品質測定値に含まれる値を定義するための情報要素(Information Elements;IE)を含み、
前記リソース状態要求メッセージに含まれる少なくとも1つの前記IEは、前記UEの通信チャネルに対応し、信号レベル、ビームレベル、及び/又は、セルレベルで得られる、信号対干渉雑音比(Signal-to-Interference signal-to-noise ratio;SINR)を表すデータを含む、
請求項4乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のメッセージは、前記UEからUE測定報告、すなわちMRを受信することに応じて前記中央ユニットにより送信される、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記現在の測定データを使って、前記第2のメッセージにおいて受信された前記現在の測定データによって表される前記通信品質測定値に含まれる1つ以上の値を使用して、現在前記分散ユニットの制御下にある各セル及び/又は各ビームにおける全体の干渉レベルを決めることをさらに含む
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
1つ以上の近隣セル及び/又はビームにおける全体の干渉レベルを決定することを含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記分散ユニットに、その干渉レベルが所定の閾値を上回ると判定された場合、セル干渉レベルリスト、ビーム干渉レベルリスト、及び/又はPRB干渉レベルリストを定義する情報要素(Information element;IE)を含む第3のメッセージを送信することを含む、
請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記第3のメッセージは、構成更新メッセージを含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記分散ユニットから、前記第3のメッセージに応答するための応答メッセージを含む第4のメッセージを受信すること、
をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第4のメッセージは、前記第3のメッセージに応じて前記分散ユニットでなされる行為を報告するための情報要素(Information Element;IE)を含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
1つ以上の他の基地局の制御下のセルでの干渉を抑制する必要があると判断される場合に、セル干渉リスト及び前記1つ以上の他の基地局の前記中央ユニットへ1つ以上の推奨行為の少なくともいずれかを基地局間インタフェース上で送信する手段を備える、
請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のメッセージで受信された前記現在の測定データにより表される前記通信品質測定値に含まれる1つ以上の値を使って、
ハンドオーバが推奨されるUEのリスト、
容量改善を必要とするセル及び/又はビームのリスト、並びに、
干渉元となりうるセル及び/又はビームのリスト、
の少なくとも1つを生成する手段を備える、請求項1乃至16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記分散ユニットへ、前記分散ユニットにて干渉レベルを軽減するためになされるべき推奨行為を表す推奨データを送信することと、
前記分散ユニットから、前記干渉レベルを軽減するために前記推奨データに応じて前記分散ユニットでなされた行為を表す行為データを受信することと、
を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
セルラ通信システム内の基地局の中央ユニットであって、
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成される前記基地局の分散ユニットへ、前記分散ユニットに通信品質測定値を表す現在の測定データを送信するよう構成するための情報要素(Information Element;IE)を含む第1のメッセージを送信する手段と、
前記分散ユニットから、前記第1のメッセージに応じて送信される第2のメッセージ内で、前記分散ユニットの制御下にある前記UEに現在サービスを提供しているセル及び/又はビームの前記通信品質測定値を表す前記現在の測定データを受信する手段と、
前記分散ユニットへ、少なくとも、干渉の影響を受けている少なくとも1つのセルのリスト及び干渉の影響を受けている少なくとも1つのビームのリストを含む構成更新メッセージを送信する手段と、
を備える、中央ユニット。
【請求項20】
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成されるセルラ通信システム内の基地局の分散ユニットであって、
前記基地局の中央ユニットから、前記分散ユニットに通信品質測定値を表す現在の測定データを送信させるよう構成するための情報要素(Information Element;IE)を含む第1のメッセージを受信する手段と、
前記中央ユニットへ、前記第1のメッセージに応じて、前記分散ユニットの制御下で現在前記UEにサービスを提供するセル及び/又はビームの前記通信品質測定値を表す前記現在の測定データを含む第2のメッセージを送信する手段と、
を備える、分散ユニット。
【請求項21】
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成されるセルラ通信システム内の基地局の分散ユニットにおける方法であって、
前記基地局の中央ユニットから、前記分散ユニットに通信品質測定値を表す現在の測定データを送信させるよう構成するための情報要素(Information Element,IE)を含む第1のメッセージを受信することと、
前記中央ユニットへ、前記第1のメッセージに応じて、前記分散ユニットの制御下で現在前記UEにサービスを提供するセル及び/又はビームの前記通信品質測定値を表す前記現在の測定データを含む第2のメッセージを送信することと、
を含む、方法。
【請求項22】
請求項19に記載の中央ユニットと請求項20に記載の分散ユニットとを備える基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動体通信機器及びネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
本開示は、移動体通信機器及びネットワーク、排他的ではないが特に第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)標準又はその同等物若しくは派生物に従って動作するものに関連する。本開示は、いわゆる「第4世代」、「4G」(又は「LTE」)システム、「第5世代」、「5G」(又は「次世代/新無線」)システム、及びデュアル接続(DC)構成、進化型UMTS地上無線アクセス(E-UTRA)新無線(NR)デュアル接続(EN-DC)などのマルチ無線アクセス技術(マルチRAT)デュアル接続(MR-DC)構成、及びその他の同様の構成を含む、そのようなシステムの派生及びハイブリッド構成に関連する。
【0003】
3GPP標準の最新の開発は、Evolved Packet Core(EPC)ネットワークのLong Term Evolution(LTE)及びEvolved UMTS地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と呼ばれ、一般に「4G」とも呼ばれる。さらに、「5G」及び「新しい無線」(New Radio、NR)という用語は、マシンタイプ通信(Machine Type Communications、MTC)、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)通信、車両通信及び自律型自動車、高解像度ビデオストリーミング、スマートシティサービスなどの様々なアプリケーションやサービスをサポートすることが期待される進化する通信技術を指す。したがって、5Gテクノロジーは、垂直市場へのネットワークアクセスを可能にし、ネットワークサービスをサードパーティに提供し、新しいビジネスチャンスを創出するためのネットワーク(RAN)共有をサポートすることが期待されている。3GPPは、いわゆる3GPP次世代(NextGen)無線アクセスネットワーク(RAN)及び3GPP NextGenコア(NGC)ネットワークを介して5Gをサポートする予定である。5Gネットワークとネットワークスライシングのさまざまな詳細は、例えば、次世代モバイルネットワーク(NGMN)アライアンスによる「NGMN5Gホワイトペーパー2」に記載されており、このドキュメントは、https://www.ngmn.org/5g-white-paper.htmlから入手できる。
【0004】
より広い通信ネットワークにアクセスするために、ユーザ通信デバイス(ユーザ機器又は「UEs」)は、1つ以上の基地局から構成される無線アクセスネットワーク(RAN)機器を介してネットワーク(4G及び/又は5G)に接続する。4Gネットワークに関連する基地局は、通常、進化したNodeB(「eNB」)と呼ばれるが、5Gネットワークに関連する基地局は、新しい無線基地局(「NR-BS」)又は「gNB」と呼ばれることがある。ただし、そのようなRAN装置/基地局は、代替用語又は交換可能な用語を用いて参照されることがあることが認識される。例えば、5G基地局はeNB(又は5G/NR eNB)と呼ばれることがあり、この用語はより一般的にLTE基地局に関連する。
【0005】
5Gネットワークの高いシステム容量とカバレッジの要件を満たすためには、(ノードの)超高密度ネットワークが重要であると考えられ、高密度に展開されたスモールセルネットワークでは、ネットワークと容量の最適化のコストを削減するために自己最適化が重要である。パフォーマンス機能、負荷管理、リアルタイムパフォーマンス最適化の調整を可能にする(中央ユニットと分散ユニットの間の)分割アーキテクチャが提案されている。したがって、gNB(ここでは「分散gNB」と呼ばれる)の機能は、1つ以上の分散ユニット(「DU」又は「gNB-DU」)と中央ユニット(「CU」又は「gNB-CU」)の間で分割される場合があり、CUは通常、より高いレベルの機能と、ネットワーク内の他の分散gNBのCUとの(Xnインタフェースを介した)通信と、次世代コアとの通信を実行し、DUはより低いレベルの機能と、近隣(すなわち、gNBによって操作されるセル内で)のユーザ機器(UE)とのエアインタフェースを介した通信を実行し、ここで、関連するCUとDUとの間の通信は、F1 APシグナリング及びメッセージを介して実行される。
【0006】
3GPP技術仕様の最近のリリースである3GPP TS 38.401 V16.4.0では、分散gNBの全体的なアーキテクチャがより詳細に設定されている。「分割gNB」アーキテクチャが提案され、CUもコントロールプレーンgNB-CU(「gnB-CU CP」)と1つ又は複数のユーザプレーンgNB-CU(「gNB-CU UP」)に分割される。上記又は各gNB-CU UPは、E1インタフェースを介してgNB-CU CPに接続される。gNB-CU CPは、F1-Cインタフェースを介して1つ又は複数のgNB-DUのそれぞれに接続され、上記又は各gNB-CU UPは、F1-Uインタフェースを介して各gNB-DUに接続されている。
【0007】
自己組織化ネットワーク(SON)の概念は、LTEネットワーク仕様に関連して3GPPによって標準化され、5Gネットワークの優先事項であり続けている。SON開発の重要な要素は、キャパシティ及びカバレッジ最適化(CCO)として知られており、これは、特定のトラフィック状況に対して特定のエリアを提供するセルのカバレッジを自動的に調整することによって、システムがトラフィック(すなわち負荷及び位置)及び無線環境の変化に定期的に適応できるようにするものであり、この規定のためのいくつかの解決策が提案されており、解決策は、ビームフォーミング及びMassive MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)関連情報も考慮して、UE測定値、パフォーマンス測定値、イベント及びその他の監視情報の形式で収集されたデータを使用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
3GPP TR 37.816 V16.0.0では、DL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)チャネルカバレッジが不均衡なカバレッジ「ホール」を考慮する必要があることが強調されている。次の2つの具体的なユースケースが示されている。
【0009】
ユースケース1:カバレッジの問題
このユースケースは、たとえばカバレッジホールが見つかった場合やUL/DLの不一致が発生した場合など、参照信号のカバレッジが最適ではなく、UEが障害やパフォーマンスの低下にさらされるシナリオに焦点を当てる。MROは、適切なセル計画におけるネットワーク内の誤ったモビリティ設定によるあらゆる種類の障害に対処することに留意する必要がある。これは、CCOが、問題の根本原因が不適切なカバレッジ計画によるケースに対処する必要があることを意味する。
【0010】
ユースケース2:容量の問題
このクラスでは、セル又はビームの容量が飽和し、1つ以上のUEが障害又は最適ではないパフォーマンスの対象となるケースが見つかった。このようなイベントが発生する理由には、サービスの需要が高く、セル/ビームで利用可能なリソースを超えることや、無線の状態が悪いために(例えば、多数のUEがセルエッジにある場合に)サービスを受けるUEの大部分に影響が及び、他のUEへの干渉が大きくなり、リソースが大量に消費されることなど、さまざまな理由がある。
【0011】
さらに、過負荷のセルから低負荷の隣接セルへの負荷転送を伴うモビリティ負荷分散(MLB)は、モビリティを介した負荷分散を処理し、このようなモビリティ負荷分散は、主に周波数間のシナリオ、つまりセル間干渉が問題にならない場合に実行されることに留意しなければならない。これは、CCOが、問題の根本的な原因が、同じリソースを使用しているセル/ビーム間の「エッジ」であるセル/ビームエッジでUEにサービスを提供することに起因するケースに対処する必要があることを意味する。クロスセル干渉の結果として発生する可能性のある容量最適化の問題には、次のものがある。
-セルエッジの電波状態が悪く、セルエッジのUEによるリソースの非効率的な使用につながる;
-異なるUEに高指向性アンテナを使用する場合でも、異なるgNBによってサービスを提供される2つ以上のUEがセルエッジで互いに近接して配置されていると、干渉によりDLとULで同時に通信できない場合がある。
【0012】
本開示は、上記の問題に対処するか、又は少なくとも軽減する方法、装置、及び通信システムを提供することを目的とする。
【0013】
本開示は、添付の独立クレームに記載される。オプションの特徴は、添付の従属クレームに記載される。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本開示の一態様によれば、セルラ通信システム内の分割基地局装置の中央ユニットにおける方法であって、ユーザ機器であるUEにサービスを提供する分割基地局装置の分散ユニットであるDUへ、前記分割基地局の前記分散ユニットに通信品質測定値を表す現在の測定データを報告させるよう構成するための情報要素であるIEを含む第1のメッセージを送信することと、前記分割基地局装置の前記分散ユニットから、前記第1のメッセージに応答して送信される第2のメッセージ内で、分散基地局装置の分割ユニットの制御下で現在UEにサービスを提供しているセル及び/又はビームの通信品質測定値を受信することとを含む方法が提供される。
【0015】
一態様では、セルラ通信システムの分割基地局装置の中央ユニットであって、ユーザ機器であるUEにサービスを提供する分割基地局装置の分散ユニットであるDUへ、分割基地局装置の分散ユニットに通信品質測定値を表す現在の測定データを報告させるよう構成するための情報要素IEを含む第1のメッセージを送信する手段と、分割基地局装置の分散ユニットから、第1のメッセージに応答して送信される第2のメッセージ内で、分割基地局装置の分散ユニットの制御下で現在UEにサービスを提供しているセル及び/又はビームの通信品質測定値を受信する手段とを備える中央ユニットが提供される。
【0016】
一態様では、ユーザ機器であるUEにサービスを提供するセルラ通信システム内の分割基地局装置の分散ユニットDUであって、分割基地局装置の中央ユニットから、分散ユニットに通信品質測定値を表す現在の測定データを報告させるよう構成するための情報要素IEを含む第1のメッセージを受信する手段と、第1のメッセージに応答して、分散ユニットの制御下で現在UEにサービスを提供しているセル及び/又はビームの通信品質測定値を表すデータを含む第2のメッセージを中央ユニットに送信する手段とを備える分散ユニットが提供される。
【0017】
一態様では、セルラ通信システム内の分割基地局の分散ユニットによって実行される方法であって、分割基地局装置の中央ユニットから、分散ユニットに通信品質測定値を表す現在の測定データを報告させるように構成するための情報要素IEを含む第1のメッセージを受信することと、第1のメッセージに応答して、分散ユニットの制御下にあるUEに現在サービスを提供しているセル及び/又はビームの通信品質測定値を表すデータを含む第2のメッセージを中央ユニットに送信することとを含む方法が提供される。
【0018】
一態様では、対応するシステム、装置、コンピュータプログラム製品、例えばコンピュータ可読記憶媒体に格納された命令を有するコンピュータプログラム製品であって、上記に記載されたか又は特許請求の範囲に記載された諸側面及び可能性に記載された方法を実行するようにプログラム可能なプロセッサをプログラムすること、及び/又は特許請求の範囲のいずれかに記載された装置を提供するように適切に適合したコンピュータをプログラムすることができるものに及ぶ。
【0019】
本明細書に開示されている(この用語は特許請求の範囲を含む)及び/又は図面に示されている各特徴は、他の開示されている及び/又は図示されている特徴とは独立して(又は組み合わせて)開示に組み込まれ得る。特に、ただしこれらに限定されないが、特定の独立した請求に依存する請求のいずれかの特徴は、任意の組み合わせで、又は個別に、その独立した請求に導入することができる。
【0020】
当業者の理解を効率化するために、本開示は3GPPシステム(5Gネットワーク)の文脈で詳細に説明されるが、本開示の原理は容量及びカバレッジ最適化が行われる他のシステムにも適用することができる。
【発明の効果】
【0021】
本開示によれば、上記の問題に対処するか、又は少なくとも軽減する方法及び関連する方法、装置、及び通信システムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
次に、本開示の実施形態を、例として、以下の添付の図面を参照して説明する。
【
図1】
図1は、本開示の実施形態を適用できる移動(セルラ又は無線)電気通信システムを概略的に示す。
【
図2A】
図2Aは、3GPP Technical Specification (TS) 38.401で規定されている「分割」gNBアーキテクチャを示す概略ブロック図である。
【
図2B】
図2Bは、3GPP Technical Specification (TS) 38.401で規定されている分割gNBを示す概略ブロック図である;
【
図3】
図3は、
図1に示すシステムの一部を構成するモバイル機器の簡略化された概略ブロック図である。
【
図4】
図4は、
図1のシステムの一部を形成する分割gNBの簡略化されたブロック図である;
【
図5A】
図5Aは、分割gNBで発生する可能性のある干渉の種類の例を示している。
【
図5B】
図5Bは、分割gNBで発生する可能性のある干渉の種類の例を示している。
【
図5C】
図5Cは、分割gNBで発生する可能性のある干渉の種類の例を示している。
【
図5D】
図5Dは、分割gNBで発生する可能性のある干渉の種類の例を示している。
【
図6】
図6は、
図1に示す通信システムで使用する手順の例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、
図6に示す手順で使用されるGNB-CU構成更新メッセージングの簡略化されたシグナリング図である。
【
図8】
図8は、
図6に関連して一般的に説明される手順に従ったCCO手順の簡略化されたシグナリング図である。
【
図9】
図9は、
図1に示す通信システムで使用する別の例示的な手順を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、
図9に関連して一般的に説明される手順に従ったCCO手順の簡略化されたシグナリング図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
概要
図1は、本開示の実施例が適用され得る移動(セルラ又は無線)通信システム1を概略的に示す。
【0024】
通信システム1では、ユーザ機器(UE)3-1、3-2、3-3の項目は、適切な3GPP無線アクセス技術(RAT)、例えばE-UTRA及び/又は5G RATを使用して、それぞれの基地局5-1、5-2及びコアネットワーク7を介して、互いにそして他のUEと通信できる。多数の基地局5は、(無線)アクセスネットワークつまり(R)ANを形成することが理解されるだろう。当業者には理解されるだろうが、例示の目的で
図1に3つのモバイル機器3及び2つの基地局5が示されている一方、実装されると、システムは、通常、他の基地局及びUEを含むことになる。
【0025】
コアネットワーク7は、この例では、進化したパケットコア(EPC)又は5Gコア(5GC)を備える。コアネットワーク7は、当技術分野でよく理解されている他のEPC又は5GCノード13に加えて、サービングゲートウェイ(S-GW)又はセッション管理機能(SMF)9、及びモビリティ管理エンティティ(MME)又はアクセス/モビリティ機能(AMF)11を含む。
【0026】
基地局5は、4G又は5G規格に従って動作するように構成された基地局(gNB)を備える又は含む。この例では、基地局5-2の少なくとも1つは、中央ユニット(gNB-CU)5-2bを持つ分散型gNB5-2と、少なくとも1つの関連セル6-1~6-3にそれぞれサービスを提供する複数の分散ユニット(gNB-DU)5-2a-1~5-2a-3とを備える。gNB5-2の中央ユニットと分散ユニットは、専用インタフェース(F1つまりF1アプリケーションプロトコル「F1AP」インタフェースとして知られる)を介して相互に通信する。実際、以下に示すように、分散gNBが、複数の分散ユニット(gNB-DU)5-2a-1~5-2a-3と同様に、コントロールプレーン中央ユニット(gNB-CU-CP)5-2b1及び1つ以上のユーザプレーン中央ユニット(gNB-CU-UP)5-2b-1を備えるように、中央ユニット(gNB-CU)が「分割」されてもよい。図面の
図2Aに概略的に示されているように、gNB-CU-CP5-2b-1とgNB-CU-UP5-2b-2は専用のインタフェース(「E1」インタフェースとして知られる)を介して相互に通信し、gNB-CU-CP5-2b-1はF1AP(コントロールプレーン)を介してgNB-DU5-2a-1~5-2a3と通信し、gNB-DUはF1APインタフェースを介してgNB-CU-UP5-2b-2と通信できる。
【0027】
図面の
図2Bを参照すると、3GPP技術仕様(TS)38.401で定義されている分散型gNBが概略的に示されている。そこに記載されている定義は次のとおりである。
【0028】
gNB中央ユニット(gNB-CU):1つ以上のgNB-DUの動作を制御する、gNBのRRC、SDAP、及びPDCPプロトコル又はen-gNBのRRC及びPDCPプロトコルをホストする論理ノード。gNB-CUは、gNB-DUに接続されたF1インタフェースを終端する。
【0029】
gNB分散ユニット(gNB-DU):gNB又はen-gNBのrlc層、MAC層、及びPHY層をホストする論理ノードであり、その動作はgNB-CUによって部分的に制御される。1つのgNB-DUが1つ又は複数のセルをサポートする。1つのセルは、1つのgNB-DUのみによりサポートされる。gNB-DUは、gNB-CUに接続されたF1インタフェースを終端する。
【0030】
gNB-CUコントロールプレーン(gNB-CU-CP):RRCと、en-gNB又はgNBのgNB-CUのPDCPプロトコルのコントロールプレーン部分をホストする論理ノード。gNB-CU-CPは、gNB-CU-UPに接続されたE1インタフェース、及びgNB-DUに接続されたF1-Cインタフェースを終端する。
【0031】
gNB-CUユーザプレーン(gNB-CU-UP):en-gNBのgNB-CUのPDCPプロトコルのユーザプレーン部分と、gNBのgNB-CUのPDCPプロトコルのユーザプレーン部分及びSDAPプロトコルとをホストする論理ノード。gNB-CU-UPは、gNB-CU-CPに接続されたE1インタフェース、及びgNB-DUに接続されたF1-Uインタフェースを終端する。
【0032】
各UE3とそれにサービスを提供する基地局(又はサービング基地局DU)5は、適切なエアインタフェース(例えば、いわゆる「Uu」インタフェース等)を介して接続される。
【0033】
UEが通信システムを移動すると、それらは測定レポート(MR)を取得し、(サービスを提供する基地局の)中央ユニットgNB-CUに送信できる。当業者によく知られているように、測定レポートは、そのUEが経験しているサービスの品質に関連するネットワーク品質を示す又は表すデータを含む。これらの測定レポートは、定期的及び/又はgNB-CUによる要求時に送信されてもよい。
【0034】
ユーザ機器(UE)
図3は、
図1に示す通信システム1に適したユーザ機器(UE)3の主要な構成要素を示すブロック図である。
【0035】
図に示すように、UE3は、1つ以上のアンテナ233を介して接続されたノードとの間で信号を送受信するように動作可能なトランシーバ回路231を含む。必ずしも
図2Aに示されているわけではないが、もちろんUEは、従来のモバイル機器の通常の機能(ユーザインタフェース235など)を全て備えており、これは必要に応じてハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアのいずれか又は任意の組み合わせによって提供されてもよい。
【0036】
コントローラ237は、メモリ239に格納されたソフトウェアに従ってUEの動作を制御する。ソフトウェアは、例えば、メモリ239に予めインストールされていてもよく、且つ/又は電気通信システム1を介して又はリムーバブルデータ記憶装置(RMD)からダウンロードされてもよい。
【0037】
ソフトウェアは、特に、オペレーティングシステム241、通信制御モジュール243、測定モジュール245、及びRRCモジュールを含む。
【0038】
通信制御モジュール243は、UE3と基地局5との間の通信を制御するように動作可能である。また、通信制御モジュール243は、基地局5に送信されるアップリンクデータと制御データの別々のフロー、及び基地局5により送信されるダウンリンクデータと制御データの受信を制御する。通信制御モジュール243は、例えば、セル(再)選択、セルへのキャンプオン、システム情報のリスニング、ランダムアクセスチャネル(RACH)手順等のアイドル及び接続モードの手順におけるUEの部分を管理する。
【0039】
測定モジュール245は、サービングセル及び(例えば、基地局5から受信した測定構成及び制御情報に基づく)隣接セルにおける通信状態(例えば、受信信号の電力及び品質)の測定機能を扱う。測定モジュール245は、また、基地局に送信するための関連する測定レポート(MR)を生成する。
【0040】
分散又は「分割」基地局(gNB)
図4は、
図1及び2Aに示すタイプの分散型gNB5-2の主要な構成要素を示すブロック図である。
【0041】
図に示すように、gNB5-2は、少なくとも1つの分散型ユニット5-2a、コントロールプレーン中央ユニット5-2b1、及び少なくとも1つのユーザプレーン中央ユニット5-2b2を含む。各ユニット5-2a、5-2b1、及び5-2b2は、それぞれトランシーバ回路451a、451b、451cを含む。分散ユニット5-2aのトランシーバ回路451aは、1つ以上のアンテナ453aを介してUE3と信号を送受信するように動作可能であり、且つ、インタフェース454aを介してコントロールプレーン中央ユニット5-2b1と信号を送受信するように動作可能である。
【0042】
コントロールプレーン中央ユニット5-2b1のトランシーバ回路451bは、ネットワークインタフェース456bを介してコアネットワーク7の機能及び/又は他のgNB5と信号を送受信するように動作可能である。通常、ネットワークインタフェースは、コアネットワーク7と通信するための基地局対コアネットワークインタフェース(例えば、s1-Uインタフェース)、及び他の基地局と通信するための1つ以上の基地局対基地局インタフェース(Xn/X2インタフェース)を含む。コントロールプレーン中央ユニット5-2b1のトランシーバ回路451bは、インタフェース454b(例えば、F1-Cインターフェイス)を介して1つ以上の分散ユニット5-2aに信号を送信するようにも動作可能である。ユーザプレーン中央ユニット5-2b2のトランシーバ回路451cは、インタフェース454c(例えば、F1-Uインタフェース)を介して1つ以上の分散ユニット5-2aから信号を受信するように動作可能である。コントロールプレーン中央ユニット5-2b1のトランシーバ回路451b及びユーザプレーン中央ユニット5-2b2のトランシーバ回路451cも、例えばE1インタフェースを介して、相互に信号を送受信するように動作可能である。
【0043】
各ユニット5-2a、5-2b1、及び5-2b2は、それぞれのコントローラ457a、457b、457cを含み、コントローラは、分散ユニット5-2a、コントロールプレーン中央ユニット5-2b1、及びユーザプレーン中央ユニット5-2b2のそれぞれのメモリ459a、459b、459cに格納されたソフトウェアに従って、対応するトランシーバ回路451a、451b、451cの動作を制御する。各ユニットのソフトウェアは、特に、それぞれのオペレーティングシステム461a、461b、461c、それぞれの通信制御モジュール463a、463b、463c、及びそれぞれのF1モジュール465a、465b、465cを含む。コントロールプレーン中央ユニット5-2b1は、Xn/X2モジュール467b、CNインタフェースモジュール469b、及びSgNBオペレーションモジュール471bを含む。中央ユニット5-2b1及び5-2b2は、それぞれE1モジュール464bを含む。中央ユニット5-2aは、RRCモジュール468bを含む。
【0044】
各通信制御モジュール463a、463b、463cは、対応するユニット5-2a、5-2b1、5-2b2の通信を、ユニット間の通信も含めて制御できる。分散ユニット5-2aの通信制御モジュール463aは、分散ユニット5-2aとUE3との通信を制御し、コントロールプレーン中央ユニット5-2b1の通信制御モジュール463bは、コントロールプレーン中央ユニット5-2b1と、gNB5-2に接続されている任意の他のネットワークエンティティとの通信を制御する。
【0045】
各通信制御モジュール463a、463b、463cは、また、gNB5-2によりサービスが提供されているUE3との間で送受信されるアップリンク及びダウンリンクのユーザトラフィックのフローにおける分散ユニット5-2a及び2つの中央ユニット5-2b1、5-2b2が担う部分をそれぞれ制御する。各通信制御モジュール463a、463b、463cは、例えば、計測制御/構成情報、システム情報の通信、ランダムアクセスチャネル(RACH)手順におけるgNBの部分などの手順において、分散ユニット5-2a及び2つの中央ユニット5-2b1、5-2b2が果たすそれぞれの役割を制御する。さらに、各通信制御モジュール463a、463b、463cは、また、例えば、隣接するgNBとのgNB対gNBインタフェースの設定、構成、再構成におけるgNBの役割の管理と、モビリティの意思決定、(該当する場合)ターゲットの選択等を含むモビリティ手順とにおいて、分散ユニット5-2a及び2つの中央ユニット5-2b1、5-2b2が果たすそれぞれの役割を制御する。
【0046】
各F1モジュール465a、465b、465cは、(対応する通信制御モジュール463a、463b、463cの全体的な制御下で)分散ユニット5-2aと中央ユニット5-2b1、5-2b2の間における中央ユニットと分散ユニットの(F1)インタフェース上のトラフィックを管理する。
【0047】
コントロールプレーン中央ユニット5-2b1のXn/X2モジュール467bは、(通信制御モジュール463bの全体的な制御下で)基地局と基地局のインタフェース上のgNBのトラフィックを管理する。
【0048】
コントロールプレーン中央ユニット5-2b1のCNインタフェースモジュール469bは、(通信制御モジュール463bの全体的な制御下で)基地局とコアネットワークとのインタフェース上のgNBのトラフィックを管理する。
【0049】
コントロールプレーン中央ユニット5-2b1のSgNB操作モジュール471bは、(適用可能な場合)セカンダリgNBとしてのgNB5-2の動作を管理する。
【0050】
コントロールプレーン中央ユニット5-2b1のRRCモジュール468bは、(通信制御モジュール463bの全体的な制御下)gNB5-2のRRC層の機能、及びUE3との対応するRRC通信を制御する。
【0051】
容量とカバレッジの最適化(CCO)
前述のように、有効な容量及びカバレッジ(CCO)の提供を実行するためには、問題の根本的な原因が、セル/ビームエッジのUEにサービスを提供していることによるケースを扱う必要があり、ここで、「エッジ」は、前述のユースケース2に示されるように、同じリソースを使用するセルビーム間に存在する。図面の
図5A、5B、5C、及び5Dを参照すると、以下の説明の理解を助けるために、分割gNBで発生する可能性のある干渉の種類の例が概略的に示されている。
図5Aは第1のDU間CU内干渉のケースを示しており、ここでダウンリンク(DL)干渉は他のDUから到来する。DU#1に属するセル#1(ビクティム)のUE1へのDL送信中に、UE1は、それぞれDU#2とDU#3の制御下にあるセル#2及びセル#3(アグレッサ)のDL送信からの干渉を受け得る。
図5Bは、他のDU間CU内干渉のケースを示しており、DL干渉は他のUEから到来する。DU#1に属するセル#1(ビクティム)のUE1へのDL送信中に、UE1は、それぞれDU#2及びDU#3の制御下にあるセル#2及びセル#3(アグレッサ)のUE2及びUE3のアップリンク(UL)送信からの干渉を受け得る。
図5Cは、第1のDU間CU内干渉のケースを示しており、UL干渉は他のUEから到来する。DU#1に属するセル#1(ビクティム)のUE1によるUL送信中に、UE1は、それぞれDU#2及びDU#3の制御下にあるセル#2及びセル#3(アグレッサ)のUE2及びUE3のUL送信からの干渉を受け得る。
図5Dは、他のDU間CU内干渉のケースを示しており、UL干渉が他のDUから発生するが、このケースは他の管理計画によって対処され、ここではそれ以上考慮されない。分割gNBにおける干渉のさらに別の例は、DU間CU間干渉のケースであり、ここでは、ビクティムセルへのDL/UL干渉を引き起こすアグレッサの隣接セルが、異なるCU/gNBの制御下にあるDUに属し得る。この場合、この問題に対処するためには、F1インタフェースとXnインタフェースに関する調整が必要である。
【0052】
ここでは、通信システムにおけるCCO規定を強化するために実行することができ、上記で検討した種類の干渉によって引き起こされる問題を少なくとも部分的に改善することができる手順について、例としてのみ説明する。ただし、
図5A、
図5B、及び
図5Cに関連して検討及び説明されるケースは、分割gNBアーキテクチャを持つ通信システムで発生する可能性のある干渉状態の種類を純粋に説明することを意図しており、以下に説明されている技術には、いくつかの追加的及び/又は代替的な利点がある可能性があることを理解する必要がある。
【0053】
例1
図面の
図6は、フローチャートの形で方法の一例を概略的に示す。
【0054】
上記で説明したように、分割gNBアーキテクチャを利用した通信システムでは、UEは適切なエアインタフェース(いわゆる「Uu」インタフェース等)を介してgNB-DUと通信する。CCO実行のために、各UEが定期的にそれぞれの測定レポート(MR)を生成し、サービスを提供するgNB-CUにMRを送信することが知られている。UE MRは、ネットワーク品質を示すためにUEによって実行される測定から構成され又は派生する。UEは、例えば、SS/PBCHブロック及び/又はCSI-RS(RSRP、RSRQ、又はSINR)からのセルレベル及び/又はビームレベルでの測定値をgNB-CUに報告する。例として、UEは、ビーム/セルレベルでDL-SINR(信号対干渉信号対雑音比)及び/又はDL-RSSI(受信信号強度指標)の値を決定し、ステップ601で(チャネル品質指標(CQI)の形式で、又はそれとともに)測定値をサービングgNBのCUに報告してもよい。他のネットワーク品質測定がUEによって使用され、実行され、又は報告され得ることは当業者には理解され、本開示は必ずしもこの点において制限されることを意図していない。
【0055】
ステップ602で、サービングgNB-CUは、UL(アップリンク)測定値を報告するようにサービングgNB-DUを構成する。これは、サービングgNB-DUへのgNB-CUによるF1APシグナリングによって実現される。具体的には、gNB-CUは、リソース状態要求メッセージを送信し、(セルエッジ又はセル内の全てのUEの)ビーム/セルレベルUL測定値を報告するようにgNB-DUを構成するように動作する。リソース状態要求メッセージの形式が以下に示され、含まれ得る情報要素(IE)が示されている。
【0056】
ステップ604で、gNB-DUはセルレベル及び/又はビームレベルのUL(アップリンク)測定値を取得又は読み出し、ステップ605で、例えば、以下に示すような形式のリソース状態要求メッセージでこれらをgNB-CUに報告する。
【0057】
gNB-CUに報告されるUL測定値には、以下を備えてもよい。
-UE毎のビームレベル測定値、例えばSRS測定値;及び/又は
-セル内のUEのビームレベルの測定値の平均として計算されるセルレベルの測定値。オプションとして、この平均値はセルエッジUEのみに基づいてもよく、セルエッジUEは事前に設定された閾値(例えば、absThresholdSRS)を下回るビームレベルの測定値に基づいて選択されてもよい。
【0058】
gNB-CUは、UEから受信したUE CQI(又は、DL DINR又はSINRに似た測定値)と、gNB-DUから受信した信号レベルの測定値(セル/ビームレベル)を使用して、各セル/ビームの全体的な干渉レベルを計算し、ステップ606で、上記の干渉レベルを表すデータを含むgNB-CU CONFIGURATION UPDATEメッセージをgNB-DUに送信する。これに関して、次の2つの代替シナリオが考えられる。
【0059】
代替1:図面の
図7に示すように、F1上のgNB-CU CONFIGURATION UPDATEメッセージに含まれる新しいIE「セル干渉レベルリスト」、「ビーム干渉レベルリスト」、及び/又は「PRB干渉レベルリスト」。
-オプションとして、gNB-CUは隣接するセル/ビームの全体的な干渉レベルも送信する。
【0060】
代替2:gNB-CUは、特定のgNB-DUにのみ、特定の閾値を超える干渉レベルを持つセル/ビームのリストを送信する。
-オプションとして、gNB-CUは隣接するセル/ビームの全体的な干渉レベルも送信する。
【0061】
ステップ607で、各gNB-DUは、例えば、以下のようにセル/ビームの干渉を軽減しようとしてもよい。
このセル/ビームにおけるリソースブロック割り当ての再シャッフル;
このセル/ビームにおけるリソースブロック割り当て量の削減;
オプションとして、gNB-DUは、(そのようなPRBのリストをgNB-CUから受信した場合)干渉レベルが最も高いPRBの使用を避けてもよい。
【0062】
最後に、ステップ608で、gNB-DUは、例えば干渉低減(又はその他の行為)が効果的に行われたことの確認としてメッセージでgNB-CUに応答できる。例えば、Cell ID/SSBブロックインデックスと干渉レベルの低減を示すデータとを含むGNB-CU CONFIGURATION UPDATE ACKNOWLEDGEメッセージが、F1を介してgNB-DUからgNB-CUに送信されてもよい。上記のGNB-CU CONFIGURATION UPDATE及びGNB-CU CONFIGURATION UPDATE ACKNOWLEDGE手順を示す簡略化されたシグナリング図が、図面の
図7に示されている。
図6を参照し、上記の方法を示す簡略化されたシグナリング図が、図面の
図8に示されている。
【0063】
例2
別の例で、図面の
図9を参照すると、最初の3つのステップは、例1の手順で実行したものと類似する。したがって、手順は、UEが、セル/ビームレベルで、例えば、DL SINR(又はSINR-like)と信号レベルの関連する測定とを実行し、UE MRとしてそれぞれのサービングgNB-CUに報告すること(ステップ901)から始まる。
【0064】
ステップ902で、gNB-CUは、ステップ902でリソース状態要求メッセージを送信することで、UL測定値を報告するようにgNB-DUを構成する。
-UE毎、ビームレベル測定値、例えば、SRS測定値;及び/又は
-セル内のUEのビームレベル測定値の平均として計算されるセルレベルの測定値(オプションとして、平均はセルエッジUEのみに基づくことができ、UEは事前に設定された閾値、例えばabsThresholdSRS以下のビームレベル測定値に基づいて選択されてもよい。)。
【0065】
リソース状態要求メッセージに適した形式を次に示す。
【0066】
gNB-DUは、ステップ903でUL測定値を取得及び/又は読み出し、ステップ904で、セル及び/又はビームレベルの測定結果を含むリソース状態更新メッセージをサービングgNB-CUに送信する。リソース状態更新メッセージに適した形式を以下に示す。
【0067】
ステップ905で、gNB-CUは、受信した測定値に基づいて、ハンドオーバー(HO)が推奨されるUEのリストを生成する。ステップ906で、gNB-CUは、容量の改善が必要なセル/ビームのリストを生成する。
【0068】
ステップ907で、gNB-CUは、ステップ905で生成されたリスト上の全てのUEに対して、HOの実行を推奨するメッセージを生成して送信する。ステップ908で、gNB-CUは、ステップ906で生成されたセル/ビームのリストの各セル/ビームについて潜在的な干渉源セル/ビームのリストを生成する。
【0069】
ステップ909で、gNB-CUは、ステップ908で生成された潜在的な干渉源セル/ビームのリストにあるセル/ビームを管理するgNB-DUに、干渉低減(又は他の行為、例えばHO)の推奨を含むメッセージを送信する。オプションとして、干渉低減の推奨は、(上記の例1に類似する)レベル干渉の表示を含んでもよく、且つ/又は、オプションとして干渉が最も高いPRBのリストも(例えば、「PRB干渉レベルリスト」の形式で)含んでもよい。
【0070】
ステップ910で、例えば干渉低減の推奨を受けたgNB-DUは、干渉低減の推奨に示されている潜在的な干渉セルリストの送信パラメータを更新するように動作する。この点に関して、可能な行為の例は、当業者には明らかであり、以下を含む。
-現在のセル/ビームのリソースブロックの割り当ての入れ替え;
-現在のセル/ビームのリソースブロックの割り当て量の削減;
-オプションとして、gNB-DUは、(そのようなPRBのリストをgNB-CUから受信した場合)干渉レベルが最も高いPRBの使用を回避してもよい。
【0071】
最後に、ステップ911で、gNB-DUは応答信号をgNB-CUに送信して、干渉を減らすために何が行われたか(又は他の行為、例えばHO)を確認してもよい。上記のプロセスを示す簡略化されたシグナリング図が図面の
図10に示されている。
【0072】
上記の2つの例のいずれかで、セル/DUが、異なるCU/NG-RANノードの制御下にある場合、各CU/NG-RANノードは、干渉低減(又は他の行為、例えばHO)を必要とするセルのリストを(Xnで)交換してもよい。
【0073】
その他のさまざまな変更は、当業者には明らかであり、ここではそれ以上の詳細は説明しない。
【0074】
上記で開示された実施形態の全体又は一部は、以下の付記として説明することができるが、これには限定されない。
(付記1)
セルラ通信システム内の分割基地局装置の中央ユニットにおける方法であって、
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供する前記分割基地局装置の分散ユニットへ、前記分散ユニットに通信品質測定値を表す現在の測定データを報告させるよう構成するための情報要素、IEを含む第1のメッセージを送信し、
前記分割基地局の分散ユニットから、前記第1のメッセージに基づいて送信される第2のメッセージ内で、前記分割基地局の前記分散ユニットの制御下にある、前記UEに現在サービスを提供しているセル及び/又はビームの前記通信品質測定値を表す前記現在の測定データを受信する
方法。
(付記2)
前記通信品質測定値は、アップリンク(Uplink;UL)通信測定値を含む、
付記1に記載の方法。
(付記3)
前記第1のメッセージは要求メッセージを含み、
前記第2のメッセージは前記要求メッセージに応答するための特定の応答メッセージを含む、
付記1又は2に記載の方法。
(付記4)
前記第1のメッセージは、リソース状態要求メッセージを含み、
前記第2のメッセージは、前記リソース状態要求メッセージに応答するための対応するリソース状態更新メッセージを含む、
付記3に記載の方法。
(付記5)
前記リソース状態要求メッセージ及び前記対応するリソース状態更新メッセージは、前記分割基地局装置の前記中央ユニットと前記分散ユニットの間のインタフェースに固有のアプリケーションプロトコル(Application Protocol,AP)のメッセージである
付記4に記載の方法。
(付記6)
前記リソース状態要求メッセージは、前記分割基地局装置の前記分散ユニットへ現在の通信品質測定値を要求するために真にセットされる少なくとも1つのビットを含む複数のビットを持つ情報要素(Information Element;IE)を含む
先行する付記に記載の方法。
(付記7)
前記IEの第1のビットは、前記分割基地局装置の前記分散ユニットにビームレベルで通信品質測定値を提供することを要求するために真にセットされ、
前記IEの第2のビットは、前記分割基地局装置の前記分散ユニットにセルレベルで通信品質測定値を提供することを要求するために真にセットされる、
付記6に記載の方法。
(付記8)
前記リソース状態更新メッセージは、前記通信品質測定値を定義するための情報要素、IEを含み、オプションとして、前記IEの少なくとも1つが、前記UEの通信チャネルに対応し、信号レベル、ビームレベル、及び/又は、セルレベルで得られる、信号対干渉雑音比(Signal-to-Interference signal-to-noise ratio;SINR)を表すデータを含む、
先行する付記のいずれか1項に記載の方法。
(付記9)
前記第1のメッセージは、前記UEからUE測定報告、すなわちMRを受信することに応じて前記分割基地局装置の前記中央ユニットにより送信される、
先行する付記のいずれか1項に記載の方法。
(付記10)
前記現在の測定データを使って、前記第2のメッセージにおいて受信された1つ以上の前記通信品質測定値を使用して、現在前記分割基地局装置の前記分散ユニットの制御下にある各セル及び/又は各ビームにおける全体の干渉レベルを決めることをさらに含む
先行する付記に記載の方法。
(付記11)
1つ以上の近隣セル及び/又はビームにおける全体の干渉レベルを決定することを含む、
付記10に記載の方法。
(付記12)
前記分割基地局装置の前記分散ユニットに、セル干渉レベルリスト、ビーム干渉レベルリスト、及び/又はPRB干渉レベルリストを定義する情報要素(Information element;IE)を含む第3のメッセージを送信することを含み、オプションとして、その干渉レベルが所定の閾値を上回ると判定された場合にのみ前記第3のメッセージを前記分散ユニットに送信する
付記10又は11に記載の方法。
(付記13)
前記第3のメッセージは、構成更新メッセージを含む、
付記1に記載の方法。
(付記14)
前記分割基地局装置の前記分散ユニットから、前記第3のメッセージに応答するための特定の応答メッセージを含む第4のメッセージを受信すること、
をさらに含む付記13に記載の方法。
(付記15)
前記第4のメッセージは、前記第3のメッセージに応じて前記分散ユニットでなされる行為を報告するための情報要素(Information Element;IE)を含む、
付記14に記載の方法。
(付記16)
1つ以上の他の基地局の制御下のセルでの干渉を抑制する必要があると判断される場合に、前記分割基地局装置の前記中央ユニットは、セル干渉リスト及び/又は1つ以上の推奨行為を前記1つ以上の他の基地局装置の前記中央ユニットへ基地局間インタフェース上で送信するよう構成される、
付記12に記載の方法。
(付記17)
前記分割基地局装置の前記分散ユニットから前記第2のメッセージで受信された1つ以上の測定値を使って、
ハンドオーバが推奨されるUEのリスト、及び/又は
容量改善を必要とするセル及び/又はビームのリスト、
オプションとして、潜在的な干渉源のセル及び/又はビームのリスト、
を生成する、先行する付記のいずれか1項に記載の方法。
(付記18)
前記分散ユニットへ、前記分散ユニットにて干渉レベルを軽減するためになされるべき推奨行為を表す推奨データを送信することと、
オプションとして、前記分散ユニットから、前記干渉レベルを軽減するために前記推奨データに応じて前記分散ユニットでなされた行為を表す行為データを受信することと、
を含む、付記17に記載の方法。
(付記19)
前記分割基地局装置は、5G規格に従って動作する第5世代、5Gの基地局、gNBである
先行する付記のいずれか1項に記載の方法。
(付記20)
セルラ通信システム内の分割基地局装置の中央ユニットであって、
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成される前記分割基地局装置の分散ユニット、DUへ、前記分割基地局装置の前記分散ユニットに通信品質値を表す現在の測定データを報告するよう構成するための情報要素(Information Element;IE)を含む第1のメッセージを送信する手段と、
前記分割基地局装置の分散ユニットから、前記第1のメッセージに応じて送信される第2のメッセージ内で、前記分割基地局装置の前記分散ユニットの制御下にある前記UEに現在サービスを提供しているセル及び/又はビームの通信品質測定値を受信する手段と、
を備える、中央ユニット。
(付記21)
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成されるセルラ通信システム内の前記分割基地局装置の分散ユニット、DUであって、
前記分割基地局装置の中央ユニットから、前記分散ユニットに前記通信品質測定値を表す前記測定データを報告させるよう構成するための情報要素(Information Element;IE)を含む第1のメッセージを受信する手段と、
前記中央ユニットへ、前記第1のメッセージに応じて、前記分散ユニットの制御下で現在前記UEにサービスを提供するセル及び/又はビームの前記通信品質測定値を表すデータを含む第2のメッセージを送信する手段と、
を備える、分散ユニット。
(付記22)
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成されるセルラ通信システム内の分割基地局装置の分散ユニットにおける方法であって、
前記分割基地局装置の中央ユニットから、前記分散ユニットに前記通信品質測定値を表す現在の測定データを報告させるよう構成するための情報要素(Information Element,IE)を含む第1のメッセージを受信することと、
前記中央ユニットへ、前記第1のメッセージに応じて、前記分散ユニットの制御下で現在前記UEにサービスを提供するセル及び/又はビームの通信品質測定値を表すデータを含む第2のメッセージを送信することと、
を含む、方法。
(付記23)
付記20に記載の中央ユニットと請求項21に記載の分散ユニットとを備える基地局装置。
(付記24)
複数のUE、付記23に記載された少なくとも1つの基地局、及びコアネットワークを備える通信システム。
(付記25)
プログラマブル機器にロードして実行すると、前記プログラマブル機器に付記1から19のいずれかの方法及び又は付記22の方法を実行させる
コンピュータで実行可能なプログラム製品。
【0075】
広く説明される本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に示されるように、本開示に対して多数の変形及び/又は修正を行うことができることは当業者によって理解されるであろう。したがって、本実施形態は、全ての点で例示的であり、限定的ではないと見なされるべきである。
【0076】
この出願は、2021年1月14日に出願された英国特許出願第2100492.4号に基づいており、優先権の利益を主張しており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0077】
1 情報通信システム
3 ユーザ機器
5、5-1、5-2 基地局
5-2a、5-2a-1、5-2a-2、5-2a-3 gNB-DU
5-2b gNB-CU
5-2b-1 gNB-CU-CP
5-2b-2 gNB-CU-UP
6-1、6-2、6-3 セル
7 コアネットワーク
9 サービングゲートウェイ(S-GW)又はセッション管理機能(SMF)
11 モバイル管理エンティティ(MME)又はアクセス及びモビリティ機能(AMF)
13 他のEPC又は5GCノード
231 トランシーバ回路
233 アンテナ
235 インタフェース
237 コントローラ
239 メモリ
241 オペレーティングシステム
243 通信制御モジュール
245 測定モジュール
451a、451b、451c トランシーバ回路
453a アンテナ
454a、454b、454c インタフェース
457a、457b、457c コントローラ
459a、459b、459c メモリ
461a、461b、461c オペレーティングシステム
463a、463b、463c 通信制御モジュール
464b E1モジュール
465a、465b、465c F1モジュール
467b Xn/X2モジュール
468b RRCモジュール
469b CNインタフェースモジュール
471b SgNBオペレーションモジュール
【手続補正書】
【提出日】2023-06-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局の中央ユニットであって、
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成される前記基地局の分散ユニットへ、前記分散ユニットにセル及び/又はビームの現在の測定データを送信させるよう構成するための第1のメッセージを送信する手段と、
前記分散ユニットから、前記第1のメッセージに基づいて送信される第2のメッセージ内で、セル及び/又はビームの前記現在の測定データを受信する手段と、
前記分散ユニットへ、少なくとも、干渉の影響を受けている少なくとも1つのセルのリスト及び干渉の影響を受けている少なくとも1つのビームのリストを含む構成更新メッセージを送信する手段と、
を備える、中央ユニット。
【請求項2】
前記現在の測定データは、アップリンク(Uplink;UL)通信測定を含む、請求項1に記載の中央ユニット。
【請求項3】
前記第1のメッセージは、前記分散ユニットへ前記現在の測定データを要求することを示す少なくとも1つのビットを含むビットマップを含む、請求項1又は2に記載の中央ユニット。
【請求項4】
前記ビットマップの第1のビットは、前記分散ユニットにビームレベルで前記現在の測定データを提供することを要求することを示し、
前記ビットマップの第2のビットは、前記分散ユニットにセルレベルで前記現在の測定データを提供することを要求することを示す、
請求項3に記載の中央ユニット。
【請求項5】
前記第2のメッセージは、前記UEの通信チャネルに対応し、信号レベル、ビームレベル、及び/又は、セルレベルで得られる、信号対干渉雑音比(Signal-to-Interference signal-to-noise ratio; SINR)を示すデータを含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の中央ユニット。
【請求項6】
前記第1のメッセージを送信する手段は、前記UEからUE測定報告を受信することに応じて前記第1のメッセージを送信する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の中央ユニット。
【請求項7】
前記現在の測定データを使って、現在前記分散ユニットの制御下にある各セル及び/又は各ビームにおける全体の干渉レベルを決める手段を備える、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の中央ユニット。
【請求項8】
少なくとも1つの近隣セル及び/又は少なくとも1つの近隣ビームにおける全体の干渉レベルを決定する手段を備える、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の中央ユニット。
【請求項9】
前記分散ユニットから、前記構成更新メッセージに応じて前記分散ユニットでなされる少なくとも1つの行為を示す構成更新確認応答メッセージを受信する手段を備える、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の中央ユニット。
【請求項10】
少なくとも1つの他の基地局の制御下のセルでの干渉を抑制する必要があると判断される場合に、干渉の影響を受けている少なくとも1つのセルのリスト及び当該少なくとも1つの他の基地局の各中央ユニットへの少なくとも1つの推奨行為の少なくともいずれかを基地局間インタフェース上で送信する手段を備える、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の中央ユニット。
【請求項11】
前記現在の測定データを使って、
ハンドオーバが推奨されるUEのリスト、
容量改善を必要とするセル及び/又はビームのリスト、並びに、
干渉元となりうるセル及び/又はビームのリスト、
の少なくとも1つを生成する手段を備える、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の中央ユニット。
【請求項12】
前記分散ユニットへ、前記分散ユニットにて干渉レベルを軽減するためになされるべき少なくとも1つの推奨行為を示す推奨データを送信する手段と、
前記分散ユニットから、前記推奨データに応じて前記分散ユニットでなされた行為を示す行為データを受信する手段と、
を備える、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の中央ユニット。
【請求項13】
基地局の中央ユニットにおける方法であって、
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成される前記基地局の分散ユニットへ、前記分散ユニットにセル及び/又はビームの現在の測定データを送信させるよう構成するための第1のメッセージを送信することと、
前記分散ユニットから、前記第1のメッセージに基づいて送信される第2のメッセージ内で、セル及び/又はビームの前記現在の測定データを受信することと、
前記分散ユニットへ、少なくとも、干渉の影響を受けている少なくとも1つのセルのリスト及び干渉の影響を受けている少なくとも1つのビームのリストを含む構成更新メッセージを送信することと、
を含む、方法。
【請求項14】
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成される基地局の分散ユニットであって、
前記基地局の中央ユニットから、前記分散ユニットにセル及び/又はビームの現在の測定データを送信させるよう構成するための第1のメッセージを受信する手段と、
前記中央ユニットへ、前記第1のメッセージに基づいて、セル及び/又はビームの前記現在の測定データを含む第2のメッセージを送信する手段と、
前記中央ユニットから、少なくとも、干渉の影響を受けている少なくとも1つのセルのリスト及び干渉の影響を受けている少なくとも1つのビームのリストを含む構成更新メッセージを受信する手段と、
を備える、分散ユニット。
【請求項15】
ユーザ機器(User Equipment;UE)にサービスを提供するよう構成される基地局の分散ユニットにおける方法であって、
前記基地局の中央ユニットから、前記分散ユニットにセル及び/又はビームの現在の測定データを送信させるよう構成するための第1のメッセージを受信することと、
前記中央ユニットへ、前記第1のメッセージに基づいて、セル及び/又はビームの前記現在の測定データを含む第2のメッセージを送信することと、
前記中央ユニットから、少なくとも、干渉の影響を受けている少なくとも1つのセルのリスト及び干渉の影響を受けている少なくとも1つのビームのリストを含む構成更新メッセージを受信することと、
を含む、方法。
【国際調査報告】