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特表2024-502060多電極ラジオ波プローブの電力調整方法およびラジオ波ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】多電極ラジオ波プローブの電力調整方法およびラジオ波ユニット
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/12 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
A61B18/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540460
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(85)【翻訳文提出日】2023-07-18
(86)【国際出願番号】 CN2021142752
(87)【国際公開番号】W WO2022143841
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202011640891.9
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521106773
【氏名又は名称】杭州▲くん▼博生物科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HANGZHOU BRONCUS MEDICAL CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 801, Floor 8, Building 8, No. 88 Jiangling Road, Xixing Street, Binjiang District, Hangzhou, Zhejiang 310051, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】崔長杰
(72)【発明者】
【氏名】徐宏
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK22
4C160KK70
(57)【要約】
多電極ラジオ波プローブの電力調整方法とラジオ波ユニットが開示され、当該方法は、ラジオ波操作対象者の物理的特性データをリアルタイムで検出し、当該物理的特性データが前記基準値範囲を超えた場合、プリセットの注入流量に従ってラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、物理的特性データを基準値範囲内に収まるように調整することと、注入ポンプの注入流量が限界値に達し、当該物理的特性データが依然として当該基準値範囲を超えている場合、プリセットのアルゴリズムによって、ラジオ波ユニットの電力調整値を計算することとを含むことで、ラジオ波操作の成功率を向上させることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多電極ラジオ波プローブの電力調整方法であって、
ラジオ波ユニットから第1の電力で放出されるラジオ波エネルギーが多電極ラジオ波プローブを介してラジオ波操作対象者に作用する時、前記ラジオ波操作対象者の物理的特性データをリアルタイムで検出し、前記物理的特性データをプリセットの準値範囲と比較することと、
前記物理的特性データが前記基準値範囲を超えた場合、プリセットの注入流量に従って前記ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、前記物理的特性データを前記基準値範囲内に収まるように調整することと、
前記注入ポンプの注入流量が限界値に達し、且つ前記物理的特性データが前記基準値範囲を超えた場合、前記多電極ラジオ波プローブの電極の電気的パラメータに応じて、前記ラジオ波ユニットの電力調整値を計算することと、
前記第1の電力と前記電力調整値に応じて、ラジオ波出力電力を第2の電力に調整してから出力することとを含む、ことを特徴とする多電極ラジオ波プローブの電力調整方法。
【請求項2】
前記ラジオ波操作対象者の物理的特性データは、 前記ラジオ波操作対象者の温度値を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ラジオ波ユニットから第1の電力で放出されるラジオ波エネルギーが多電極ラジオ波プローブを介してラジオ波操作対象者に作用する時、前記ラジオ波操作対象者の物理的特性データをリアルタイムで検出することの前、前記方法は、
入力インターフェースから入力された温度値の最大値と最小値を取得し、前記温度値の最大値と最小値に応じて前記プリセットの基準値範囲を生成すること、または、
サーバのデータベースからラジオ波操作の履歴データを取得し、前記履歴データにおける前記操作対象者の温度値に応じて前記プリセットの基準値範囲を取得することを含む、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記物理的特性データが前記基準値範囲を超えた場合、プリセットの注入流量に従って前記ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、前記物理的特性データを前記基準値範囲内に収まるように調整することは、
前記温度値が前記基準値範囲の最大値より大きい場合、現在の注入流量より大きいプリセットの第1の注入流量に従って前記ラジオ波操作対象者に液体を注入するように前記注入ポンプを制御し、前記温度値を前記基準値範囲の最大値より小さくなるように調整することと、
前記温度値が前記基準値範囲の最小値より小さい場合、現在の注入流量より小さいプリセットの第2の注入流量に従って前記ラジオ波操作対象者に液体を注入するように前記注入ポンプを制御し、前記温度値を前記基準値範囲の最小値より大きくなるように調整することとを含む、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記多電極ラジオ波プローブの電極の電気的パラメータに応じて、前記ラジオ波ユニットの電力調整値を計算することは、
前記多電極ラジオ波プローブの各電極の最小インピーダンス値に応じて、設定すべき総電力を決定することと、
現在の前記多電極ラジオ波プローブのリアルタイムの総電力を検出し、前記設定すべき総電力および前記リアルタイムの総電力に応じて、プリセットのPIDアルゴリズムによって前記ラジオ波ユニットの電力調整値を算出することとを含む、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記多電極ラジオ波プローブの各電極の最小インピーダンス値に応じて、設定すべき総電力を決定することは、
前記多電極ラジオ波プローブの複数の電極うちの最小のインピーダンス値を有する単一の電極を決定することと、
前記単一の電極のインピーダンス値、前記単一の電極のプリセット電力、および前記多電極ラジオ波プローブの前記単一の電極以外の残りの各電極のインピーダンス値に応じて、前記残りの各電極の電力を算出し、前記各電極の電力の合計を前記設定すべき総電力とすることとを含む、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
【請求項8】
前記第1の電力と前記電力調整値に応じて、ラジオ波出力電力を第2の電力に調整してから出力することは、
前記操作対象者の温度値が前記基準値範囲の最大値より大きい場合、前記第1の電力から前記電力調整値を引いて前記第2の電力を得て、ラジオ波出力電力を前記第2の電力に調整してから出力することを含む、ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ラジオ波ユニットであって、
ラジオ波ユニットから第1の電力で放出されるラジオ波エネルギーが多電極ラジオ波プローブを介してラジオ波操作対象者に作用する時、前記ラジオ波操作対象者の物理的特性データをリアルタイムで検出し、前記物理的特性データをプリセットの準値範囲と比較するための検出モジュールと、
前記物理的特性データが前記基準値範囲を超えた場合、プリセットの注入流量に従って前記ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、前記物理的特性データを前記基準値範囲内に収まるように調整するための制御モジュールとを備え、
前記制御モジュールは、さらに前記注入ポンプの注入流量が限界値に達し、且つ前記物理的特性データが前記基準値範囲を超えた場合、前記多電極ラジオ波プローブの電極の電気的パラメータに応じて、前記ラジオ波ユニットの電力調整値を計算するためでもあり、
前記制御モジュールは、さらに前記第1の電力と前記電力調整値に応じて、ラジオ波出力電力を第2の電力に調整してから出力するためでもある、ことを特徴とするラジオ波ユニット。
【請求項10】
ラジオ波ユニットであって、
メモリとプロセッサを備え、
前記メモリには実行可能なプログラムコードが格納され、
前記メモリとカップリングされた前記プロセッサは、前記メモリに格納された前記実行可能プログラムコードを呼び出し、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の多電極ラジオ波プローブの電力調整方法を実行する、ことを特徴とするラジオ波ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、電子技術の分野に関し、特に多電極ラジオ波プローブの電力調整方法およびラジオ波ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
ラジオ波焼灼術は、画像誘導に基づき、ラジオ波プローブが操作対象者の操作部位まで進入し、ラジオ波ユニットがラジオ波エネルギーを発送し、操作対象者にを正確に適用してラジオ波操作を行うことである。ラジオ波操作中に、操作効果を確保するだけでなく、操作対象者とオペレータを損害および損傷から保護するように注意を払わなければならない。ラジオ波エネルギーの電力が大きすぎると、操作対象者やオペレータに損傷を与えやすくなる。
【0003】
既存の技術では、複数の電極を備えたラジオ波プローブの応用シナリオにおいて、複数の電極を全体として電力設定を行うことしかできず、電力設定が十分に正確ではなく、ラジオ波操作の効果に不利な影響を及ぼすことがある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態は、多電極ラジオ波プローブにおける電極の電気的パラメータに応じた電力設定を実現し、電力制御の精度を向上させ、ひいては操作効果を向上させることができる、多電極ラジオ波プローブの電力調整方法およびラジオ波ユニットを提供する。
【0005】
本開示の実施形態の一様態によって提供される多電極ラジオ波プローブの電力調整方法は、ラジオ波ユニットから第1の電力で放出されるラジオ波エネルギーが多電極ラジオ波プローブを介してラジオ波操作対象者に作用する時、前記ラジオ波操作対象者の物理的特性データをリアルタイムで検出し、前記物理的特性データをプリセットの準値範囲と比較することと、前記物理的特性データが前記基準値範囲を超えた場合、プリセットの注入流量に従って前記ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、前記物理的特性データを前記基準値範囲内に収まるように調整することと、前記注入ポンプの注入流量が限界値に達し、且つ前記物理的特性データが前記基準値範囲を超えた場合、前記多電極ラジオ波プローブの電極の電気的パラメータに応じて、前記ラジオ波ユニットの電力調整値を計算することと、前記第1の電力と前記電力調整値に応じて、ラジオ波出力電力を第2の電力に調整してから出力することとを含む。
【0006】
本開示の実施形態の一様態によっても提供されるラジオ波ユニットは、ラジオ波ユニットから第1の電力で放出されるラジオ波エネルギーが多電極ラジオ波プローブを介してラジオ波操作対象者に作用する時、前記ラジオ波操作対象者の物理的特性データをリアルタイムで検出し、前記物理的特性データをプリセットの準値範囲と比較するための検出モジュールと、前記物理的特性データが前記基準値範囲を超えた場合、プリセットの注入流量に従って前記ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、前記物理的特性データを前記基準値範囲内に収まるように調整するための制御モジュールとを備え、前記制御モジュールは、さらに前記注入ポンプの注入流量が限界値に達し、且つ前記物理的特性データが前記基準値範囲を超えた場合、前記多電極ラジオ波プローブの電極の電気的パラメータに応じて、前記ラジオ波ユニットの電力調整値を計算するためでもあり、前記制御モジュールは、さらに前記第1の電力と前記電力調整値に応じて、ラジオ波出力電力を第2の電力に調整してから出力するためでもある、ことを特徴とするラジオ波ユニット。
【0007】
本開示の実施形態の一様態によっても提供されるラジオ波ユニットは、メモリとプロセッサを備え、前記メモリには実行可能なプログラムコードが格納され、前記メモリとカップリングされた前記プロセッサは、前記メモリに格納された前記実行可能プログラムコードを呼び出し、上述の多電極ラジオ波プローブの電力調整方法を実行する。
【0008】
上記の本開示の各実施形態からわかるように、ラジオ波操作対象者の物理的特性データが基準値範囲を超えた場合、最初にプリセットの注入流量に従って当該ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、その物理的特性データを当該基準値範囲内に収まるように調整し、注入流量が限界値に達した時に、当該物理的特性データが依然として基準値範囲を超えている場合、多電極プローブの電極の電気的パラメータに応じて、ラジオ波ユニットの電力調整値を計算し、当該調整値に応じ出力電力を調整する。電極の電気的パラメータを計算に追加することで、出力電力の調整精度を向上させ、ラジオ波操作の効果を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の実施形態或いは従来の技術案をより明確に説明するために、以下に、実施形態或いは従来の説明に使用される添付の図面を簡単に紹介する。明らかに、以下に説明される図面は、本開示のいくつかの実施形態にすぎない。当業者は、これらの図面に基づいて、創造的な労働をかけずに他の図面を取得することができる。
【0010】
図1図1は、本開示の実施形態によって提供される多電極ラジオ波プローブの電力調整方法のシナリオの模式図である;
図2図2は、本開示の実施形態にる多電極ラジオ波プローブおよびラジオ波ユニットの接続の模式図である;
図3図3は、本開示の一実施形態によって提供される多電極ラジオ波プローブの電力調整方法の概略フローチャートである;
図4図4は、本開示の別の一実施形態によって提供される多電極ラジオ波プローブの電力調整方法の概略フローチャートである;
図5図5は、本開示の一実施形態によって提供されるラジオ波ユニットの構造の模式図である;
図6図6は、本開示の別の一実施形態によって提供されるラジオ波ユニットの構造の模式図である;
図7図7は、本開示の一実施形態によって提供されるラジオユニットのハードウェア構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の実施形態の目的、技術案および利点をより明確にするために、以下に、本開示の実施形態における技術案は、本開示の実施形態における添付の図面を参照して明確かつ完全に説明される。明らかに、説明される実施形態は、本開示の実施形態の一部であり、すべての実施形態にではない。本開示の実施形態に基づいて、創造的な労働なしに当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本開示の保護範囲に含まれる。
【0012】
図1を参照し、本開示の一実施形態によって提供されるラジオ波操作におけるデータ調整のシナリオの模式図である。当該多電極ラジオ波プローブの電力調整方法は、ラジオ波操作中に、例えばラジオ波操作対象者の温度がプリセット値を超えるなどの電力調整をトリガする事情がある場合、PID(Proportional Integral Differential、比例積分微分)アルゴリズムに従って電力調整値を計算し、調節前の第1の操作電力値と当該差に応じて、 調節後の第2の動作電力値を算出し、ラジオ波操作の成功率とラジオ波操作の効果を改善するためである。PID制御アルゴリズムは、比例、積分、微分の3つのリンクを1つの制御アルゴリズムに組み合わせた制御アルゴリズムである。PID制御の本質は、入力される偏差値に応じて、比例、積分、微分の関数関係に従って演算し、演算の結果は出力の制御に用いられる。
【0013】
具体的には、当該データ調整方法を実行する主体はラジオ波ユニットであり、ラジオ波ユニットはラジオ波焼灼機器などの機器であってもよい。図1に示すように、ラジオ波ユニット100および注入ポンプ200は、それぞれラジオ波操作対象者300に接続される。ラジオ波ユニット100は、多電極ラジオ波プローブを有し、さらに図2を参照すると、複数の電極1011を有する多電極ラジオ波プローブ101がラジオ波ユニット100に接続されている。ラジオ波操作対象者300は、ラジオ波操作を行われる必要がある任意の物体であってよく、例えば、ラジオ波ユニット100がラジオ波焼灼器具である場合、ラジオ波操作対象者は、体内の変異組織を焼灼される必要がある生物体であってもよく、焼灼器具がラジオ波エネルギーを放出し当該変異組織を焼灼する。
【0014】
ラジオ波操作中に、ラジオ波ユニット100は、ラジオ波発生装置により第1の電力を有するラジオ波エネルギーを放出する。当該第1の電力は、プリセットされてもよく、または、サーバに記憶されたラジオ波操作のビッグデータから取得されるラジオ波操作対象者300の性質値と一致するデータであってもよい。ラジオ波エネルギーは多電極ラジオ波プローブを介してラジオ波操作対象者300の指定位置に作用する。ラジオ波操作中、ラジオ波操作対象者300の指定位置形質が変化するにつれて、ラジオ波ユニット100の検出装置に検出される物理的特性データも変化する。注入ポンプ200は注入装置を有し、注入ポンプ200の制御装置の制御により、ラジオ波操作対象300の指定位置(すなわち、操作位置)に液体を注入する。当該操作位置の物理的特性は、液体の注入流量を調節することで調節されることができる。当該液体は生理食塩水等で、安全で無害である。ラジオ波ユニット100と注入ポンプ200は、ラジオ波操作システムを構成するために接続される。接続後、ラジオ波ユニット100はラジオ波操作システムのマスター装置となり、注入ポンプ200はスレーブ装置となり、自らの注射操作の制御の失い、ラジオ波ユニット100の制御装置によって注入ポンプ200を制御して注入操作を完成させる。
【0015】
ラジオ波ユニット100および注入ポンプ200は、いずれも入力インターフェースを有し、フラッシュディスクなどのリムーバブルメモリに接続でき、キーボード、マウスなどの入力装置にも接続できることで、リムーバブルメモリからデータを読み取り、入力装置からユーザが入力するデータを取得することもできる。ラジオ波ユニット100は、ネットワークを介してサーバに接続すし、当該サーバに接続されたすべてのラジオ波ユニットにおけるビッグデータを当該サーバのデータベースから取得することもできる。ビッグデータは、例えば、ラジオ波操作の動作電力、動作時間、ラジオ波操作対象者の操作位置の温度とインピーダンスなどのデータなど、ラジオ波操作に関連する様々な履歴データを含む。
【0016】
図3を参照し、本開示の一実施形態によって提供される多電極ラジオ波プローブの電力調整方法の概略フローチャートである。当該方法は、図1に示されるラジオ波ユニットに適用される。図3に示すように、当該方法は、以下のステップを含む。
【0017】
ステップS301:ラジオ波ユニットから第1の電力で放出されるラジオ波エネルギーが多電極ラジオ波プローブを介してラジオ波操作対象者に作用する時、当該ラジオ波操作対象者の物理的特性データをリアルタイムで検出し、当該物理的特性データをプリセットの準値範囲と比較する。
【0018】
多電極ラジオ波プローブは、複数の電極を備え、ラジオ波操作において、複数の電極が当該ラジオ波操作対象者の指定位置に同時に作用する。複数の電極の電極数が無制限であり、ラジオ波操作の目的、ラジオ波操作対象者の性質、および当該指定位置の特性に応じて、3つ、4つ、または6つなどであってもよい。
【0019】
当該物理的特性データは当該ラジオ波操作対象者の温度値であってもよい。
【0020】
多電極ラジオ波プローブが当該ラジオ波操作対象者に対してララジオ波操作を行うと、当該ララジオ波操作対象者の物理的特性データが変化し、当該物理的特性データをプリセットの基準値範囲と比較して、当該物理的特性データが基準値範囲を超えているかどうかを判断し、例えば、当該ララジオ波操作対象者の温度値がプリセットの温度基準値範囲を超えているかどうかを判断する。
【0021】
ステップS302:当該物理的特性データが当該基準値範囲を超えた場合、プリセットの注入流量に従って当該ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、当該物理的特性データを当該基準値範囲内に収まるように調整する。
【0022】
当該プリセット範囲は、最低値及び最高値を有する数値間隔であり、当該最低値及び最高値の取得は、サーバから取得したネットワークにおけるすべてのラジオ波ユニットの履歴ラジオ波操作データから取得してもよいか、または、ユーザがラジオ波ユニットに入力した設定データから取得してもよい。当該物性データが基準値範囲を超えたことは、すなわち、当該物性データが基準値範囲の最高値より大きいか、または当該物性データが基準値範囲の最低値より小さいことである。
【0023】
ラジオ波ユニットの制御システムは、当該ラジオ波操作対象者の物理的特性データが当該基準値範囲を超えたと判断した場合、直ちに、またはプリセット待機時間(3秒など)が経った後に、注入ポンプの制御システムに制御命令を送信し、プリセットの注入流量に従って当該ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、当該物理的特性データを当該基準値範囲内に収まるように調整する。当該プリセットの注入流量が現在の注入流量よりも大きいかまたは小さい。注入流量を増加させると、当該ラジオ波操作対象者の温度値を下げることができるが、注入流量を減少させると、当該ララジオ波操作対象者の温度値を上げることができる。
【0024】
ステップS303:注入ポンプの注入流量が限界値に達し、且つ当該物理的特性データが当該基準値範囲を超えた場合、多電極ラジオ波プローブの電極の電気的パラメータに応じて、ラジオ波ユニットの電力調整値を計算する。
【0025】
注入ポンプの注入流量が限界値に達したが、当該ラジオ波操作対象者の温度が依然として当該基準値範囲に反落せず、注入流量を調整しても当該ラジオ波操作対象者の温度をさらに制御できない場合、ラジオ波出力電力を調整することにより、当該ラジオ波操作対象者の温度をさらに調整する。
【0026】
多電極ラジオ波プローブの電極の電気的パラメータに応じて、ラジオ波ユニットの電力調整値を計算する。当該極の電気的パラメータは最小インピーダンスである。
【0027】
ステップS304:当該第1の電力と当該電力調整値に応じて、ラジオ波出力電力を第2の電力に調整してから出力する。
【0028】
本開示の実施形態において、ラジオ波操作対象者の物理的特性データが基準値範囲を超えた場合、最初にプリセットの注入流量に従って当該ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、その物理的特性データを当該基準値範囲内に収まるように調整し、注入流量が限界値に達した時に、当該物理的特性データが依然として基準値範囲を超えている場合、多電極プローブの電極の電気的パラメータに応じて、ラジオ波ユニットの電力調整値を計算し、当該調整値に応じ出力電力を調整する。電極の電気的パラメータを計算に追加することで、出力電力の調整精度を向上させ、ラジオ波操作の効果を改善することができる。
【0029】
図4を参照して、本開示の別の一実施形態によって提供されるラジオ波操作保護方法の実施フローチャートである。当該方法は、図1に示されるラジオ波ユニットに適用される。図4に示すように、当該方法は、以下のステップを含む。
【0030】
ステップS401:基準値範囲を設定する。
【0031】
設定方法としては、ラジオ波ユニットがユーザの命令に応答し、ラジオ波ユニットの表示インタフェースに基準値範囲の設定限界を表示し、ユーザが入力した基準値の最低値と最高値を取得し、生成命令を取得した後、ラジオ波操作の操作対象者の温度値の基準値範囲を生成してもよい。
【0032】
設定方法としては、または、ラジオ波ユニットに接続されたサーバーのデータベースに格納されているラジオ波操作の履歴データから取得してもよい。当該データベースにラジオ波ユニットに接続されたすべてのラジオ波ユニットのラジオ波操作の履歴データが格納され、プリセットのデータ分析方法を通じて、当該基準値範囲を取得する。例えば、同じ操作対象者や、同じ操作内容のラジオ波操作は、平均温度値を基準値範囲の中間値としてもよく、または最高温度値の平均値を当該基準範囲値の最高値としてもよい。
【0033】
ステップS402:ラジオ波ユニットから第1の電力で放出されるラジオ波エネルギーが多電極ラジオ波プローブを介してラジオ波操作対象者に作用する時、当該ラジオ波操作対象者の温度値をリアルタイムで検出し、当該温度値をプリセットの準値範囲と比較する。
【0034】
多電極ラジオ波プローブは、複数の電極を備え、ラジオ波操作において、複数の電極が当該ラジオ波操作対象者の指定位置に同時に作用する。複数の電極の電極数が無制限であり、ラジオ波操作の目的、ラジオ波操作対象者の性質、および当該指定位置の特性に応じて、3つ、4つ、または6つなどであってもよい。
【0035】
当該物理的特性データは当該ラジオ波操作対象者の温度値であってもよい。
【0036】
多電極ラジオ波プローブが当該ラジオ波操作対象者に対してララジオ波操作を行うと、当該ララジオ波操作対象者の物理的特性データが変化し、当該物理的特性データをプリセットの基準値範囲と比較して、当該物理的特性データが基準値範囲を超えているかどうかを判断し、例えば、当該ララジオ波操作対象者の温度値がプリセットの温度基準値範囲を超えているかどうかを判断する。
【0037】
ステップS403:当該温度値が当該基準値範囲を超えた場合、プリセットの注入流量に従って当該ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、当該温度値を当該基準値範囲内に収まるように調整する。
【0038】
当該基準範囲は、最低値及び最高値を有する数値間隔であり、当該物性データが基準値範囲を超えたことは、すなわち、当該物性データが基準値範囲の最高値より大きいか、または当該物性データが基準値範囲の最低値より小さいことである。
【0039】
ラジオ波ユニットの制御システムは、当該ラジオ波操作対象者の物理的特性データが当該基準値範囲を超えたと判断した場合、直ちに、またはプリセット待機時間(3秒など)が経った後に、注入ポンプの制御システムに制御命令を送信し、プリセットの注入流量に従って当該ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、当該物理的特性データを当該基準値範囲内に収まるように調整する。当該プリセットの注入流量が現在の注入流量よりも大きいかまたは小さい。注入流量を増加させると、当該ラジオ波操作対象者の温度値を下げることができるが、注入流量を減少させると、当該ララジオ波操作対象者の温度値を上げることができる。
【0040】
ステップS404:注入ポンプの注入流量が限界値に達し、且つ当該ラジオ波操作対象者の温度値が当該基準値範囲を超えた場合、多電極ラジオ波プローブの電極の電気的パラメータに応じて、ラジオ波ユニットの電力調整値を計算する。
【0041】
注入ポンプの注入流量が限界値に達したが、当該ラジオ波操作対象者の温度が依然として当該基準値範囲に反落せず、注入流量を調整しても当該ラジオ波操作対象者の温度をさらに制御できない場合、ラジオ波出力電力を調整することにより、当該ラジオ波操作対象者の温度をさらに調整する。
【0042】
プリセットのPIDアルゴリズムにより、多電極ラジオ波プローブの各電極の最小インピーダンス値に応じて、設定すべき総電力を決定し、現在の前記多電極ラジオ波プローブのリアルタイムの総電力を検出し、設定すべき総電力およびリアルタイムの総電力に応じて、プリセットのPIDアルゴリズムによってラジオ波ユニットの電力調整値を算出する。
【0043】
具体的には、多電極ラジオ波プローブの複数の電極のインピーダンス値を検出し、そこからインピーダンス値が最小の単一の電極を決定し、当該単一の電極の電力に応じて設定すべき総電力を算出し、当該設定すべき総電力は各電極が達成できる電力の上限値である。
【0044】
【0045】
具体的には、当該電極のインピーダンスに応じて、設定すべき総電力を計算する。
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
ステップS405:当該第1の電力と当該電力調整値に応じて、当該ラジオ波出力の電力を第2の電力に調整してから出力する。
【0052】
【0053】
【0054】
ラジオ波出力電力を当該第2の電力に調整してから出力する。
【0055】
本開示の実施形態において、ラジオ波操作対象者の温度値が基準値範囲を超えた場合、最初にプリセットの注入流量に従って当該ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、そのラジオ波操作対象者の温度値を当該基準値範囲内に反落するように調整し、注入流量が限界値に達した時に、当該温度値が依然として基準値範囲を超えている場合、多電極ラジオ波プローブの各電極で最小のインピーダンス値を持つ単一の電極を決定し、当該単一の電極のインピーダンス値に応じて設定すべき総電力を取得する。さらに、当該設定すべき総電力および検出された多電極ラジオ波プローブのリアルタイムの総電力に応じて、PIDアルゴリズムによってラジオ波ユニットの電力調整値を計算することで、出力電力の設定精度が大幅に向上し、ラジオ波操作の良い効果を取得できる。
【0056】
図5を参照し、本開示の一実施形態によって提供されるラジオ波ユニットの構造の模式図である。説明のために、本開示の実施形態に関連する部分のみが示されている。当該ラジオ波ユニットは、上記の実施形態で多電極ラジオ波プローブの電力調整方法を実行するラジオ波ユニットであり、当該ラジオ波ユニットは、
ラジオ波ユニットから第1の電力で放出されるラジオ波エネルギーが多電極ラジオ波プローブを介してラジオ波操作対象者に作用する時、ラジオ波操作対象者の物理的特性データをリアルタイムで検出し、物理的特性データをプリセットの準値範囲と比較するための検出モジュール501と、
物理的特性データが基準値範囲を超えた場合、プリセットの注入流量に従ってラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、物理的特性データを基準値範囲内に収まるように調整するための制御モジュール502とを備え、
制御モジュール502は、さらに注入ポンプの注入流量が限界値に達し、且つ物理的特性データが基準値範囲を超えた場合、前記多電極ラジオ波プローブの電極の電気的パラメータに応じて、ラジオ波ユニットの電力調整値を計算するためでもあり、
制御モジュール502は、さらに第1の電力と電力調整値に応じて、ラジオ波出力電力を第2の電力に調整してから出力するためでもある。
【0057】
上記の各モジュールにおいて、検出モジュールがラジオ波操作対象者の物理的特性データが基準値範囲を超えたことを検出した場合、制御モジュールが最初にプリセットの注入流量に従って当該ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、その物理的特性データを当該基準値範囲内に収まるように調整し、注入流量が限界値に達した時に、当該物理的特性データが依然として基準値範囲を超えている場合、制御モジュールが多電極プローブの電極の電気的パラメータに応じて、ラジオ波ユニットの電力調整値を計算し、当該調整値に応じ出力電力を調整する。電極の電気的パラメータを計算に追加することで、出力電力の調整精度を向上させ、ラジオ波操作の効果を改善することができる。
【0058】
さらに、ラジオ波操作対象者の物理的特性データはラジオ波操作対象者の温度値を含む。
【0059】
さらに、図6を参照し、当該ラジオ波ユニットは、設定モジュール601をさらに備える。
【0060】
設定モジュール601は、入力インターフェースから入力された温度値の最大値と最小値を取得し、温度値の最大値と最小値に応じてプリセットの基準値範囲を生成するか、または、
サーバのデータベースからラジオ波操作の履歴データを取得し、履歴データにおける操作対象者の温度値に応じてプリセットの基準値範囲を取得するためである。
【0061】
制御モジュール502は、さらに温度値が基準値範囲の最大値より大きい場合、現在の注入流量より大きいプリセットの第1の注入流量に従ってラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、温度値を基準値範囲の最大値より小さくなるように調整するし、
温度値が基準値範囲の最小値より小さい場合、現在の注入流量より小さいプリセットの第2の注入流量に従ってラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、温度値を基準値範囲の最小値より大きくなるように調整するためでもある。
【0062】
さらに、制御モジュール502は、多電極ラジオ波プローブの各電極の最小インピーダンス値に応じて、設定すべき総電力を決定するし、
現在の多電極ラジオ波プローブのリアルタイムの総電力を検出し、設定すべき総電力およびリアルタイムの総電力に応じて、プリセットのPIDアルゴリズムによってラジオ波ユニットの電力調整値を算出するためでもある。
【0063】
さらに、制御モジュール502は、多電極ラジオ波プローブの複数の電極うちの最小のインピーダンス値を有する単一の電極を決定するし、
当該単一の電極のインピーダンス値、当該単一の電極のプリセット電力、および当該多電極ラジオ波プローブの当該単一の電極以外の残りの各電極のインピーダンス値に応じて、当該残りの各電極の電力を算出し、当該各電極の電力の合計を当該設定すべき総電力とするためでもある。
【0064】
【0065】
【0066】
他の計算の詳細は、前述の多電極ラジオ波プローブの電力調整方法の実施形態に関する説明を参照する。
【0067】
さらに、制御モジュール502は、操作対象者の温度値が基準値範囲の最大値より大きい場合、第1の電力から電力調整値を引いて第2の電力を得て、ラジオ波出力電力を第2の電力に調整してから出力するためでもある。
【0068】
本開示の実施形態において、ラジオ波操作対象者の温度値が基準値範囲を超えた場合、最初にプリセットの注入流量に従って当該ラジオ波操作対象者に液体を注入するように注入ポンプを制御し、そのラジオ波操作対象者の温度値を当該基準値範囲内に反落するように調整し、注入流量が限界値に達した時に、当該温度値が依然として基準値範囲を超えている場合、多電極ラジオ波プローブの各電極で最小のインピーダンス値を持つ単一の電極を決定し、当該単一の電極のインピーダンス値に応じて設定すべき総電力を取得する。さらに、当該設定すべき総電力および検出された多電極ラジオ波プローブのリアルタイムの総電力に応じて、PIDアルゴリズムによってラジオ波ユニットの電力調整値を計算することで、出力電力の設定精度が大幅に向上し、ラジオ波操作の良い効果を取得できる。
【0069】
さらに、図7に示すように、本開示の実施形態はさらにラジオ波ユニットを提供し、当該ラジオ波ユニットは、メモリ300とプロセッサ400を備え、プロセッサ400は、上記の実施形態におけるラジオ波ユニットにおける中央処理装置であってもよい。メモリ300は、例えばハードディスクドライブメモリ、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ、またはソリッドステートドライブを形成するための、電子的にプログラム可能な制限が削除されたメモリなど)、揮発性メモリ(静的または動的ランダムアクセスメモリなど)など、本開示の実施形態では限定されない。
【0070】
メモリ300には実行可能なプログラムコードが格納され、メモリ300とカップリングされたプロセッサ400は、前記メモリに格納された前記実行可能プログラムコードを呼び出し、上述の多電極ラジオ波プローブの電力調整方法を実行する。
【0071】
さらに、本開示の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、当該コンピュータ可読記憶媒体は、上述の実施形態におけるラジオ波ユニットに配置されてもよいし、当該コンピュータ可読記憶媒体は、上記の図7に示す実施形態におけるメモリ300であってもよい。当該コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、当該コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されると、上述の図3図4に示す実施形態に記載される多電極ラジオ波プローブの電力調整方法を実現する。さらに、当該コンピュータ可読記憶媒体は、フラッシュディスク、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、RAM、磁気ディスクまたは光ディスクなどのプログラムコードを格納できる各種の媒体であってもよい。
【0072】
上記の実施形態において、各実施形態の説明はそれ自身の強調を有し、ある実施形態において詳細に説明されていない部分は、他の実施形態の関連する説明を参照することができる
【0073】
以上、本開示が提供する多電極ラジオ波プローブの電力調整方法およびラジオ波ユニットの説明であるが、当業者にとって、本開示の実施形態の考え方によれば、具体的な実施形態や適用範囲に変更があるであろうが、要約すると、本明細書の内容は本開示に対する制限として理解されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】