(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】作用チャネルへの密閉可能なアクセスを提供するための適合可能な装置、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 1/018 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
A61B1/018 512
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540950
(86)(22)【出願日】2021-12-17
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 IB2021061981
(87)【国際公開番号】W WO2022149031
(87)【国際公開日】2022-07-14
(32)【優先日】2021-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500332814
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】バロス、アミット
(72)【発明者】
【氏名】アパディヤイ、スワーミー
(72)【発明者】
【氏名】ミニカンティ、ベンカタ
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161FF43
4C161HH23
4C161JJ11
4C161JJ14
(57)【要約】
異なるサイズ、形状、及び/又は寸法を有する2つ以上の医療装置ポート上にキャップアセンブリが確実に嵌合することを可能にするためのアダプタ。キャップアセンブリは、医療装置の第1のポート及び周辺ポート領域の外側形態に対応する内部形態を備えたハウジングを有する。ハウジングの内部形態に対応する外部形態と、第2のポート及びポート領域に対応する内部形態とを有するアダプタが、ハウジング内に嵌合されてもよい。代わりに、第1の形態を有するアダプタをハウジング内に備えて、ハウジングの内部を第1のポートの外側形態に対応するように構成してもよい。アダプタは、第2のポートの外側形態に対応する内部を有する第2の形態にシフト可能であってもよい。ハウジング内部の第1及び第2の形態は、ハウジングを対応するポートに確実に嵌合するように適合させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の医療装置に互換的に連結可能なキャップアセンブリであって、
キャップを収容するように構成された上部と、医療装置の第1のポートの外側形態に対応する形態を有する内部を備えた下部とを有するハウジングと、
前記ハウジングの前記内部に確実に嵌合され、前記第1のポートとは異なる形態を有する第2のポートに対応する内部形態を有するアダプタとを含むキャップアセンブリ。
【請求項2】
前記アダプタは、前記ハウジングの下部の内部形態に対応する外部形態を有する、請求項1に記載のキャップアセンブリ。
【請求項3】
前記アダプタの前記外部は、面対面の接触を備えた前記ハウジングの前記下部の前記内部と係合可能である、請求項1~2のいずれか一項に記載のキャップアセンブリ。
【請求項4】
前記ハウジングの下部の内部は、1つ以上のリブ又は溝を含み、前記アダプタの前記外部は、前記ハウジングのリブ又は溝に嵌合する1つ以上の溝又はリブを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のキャップアセンブリ。
【請求項5】
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記下部の前記内部から内向きに延在している少なくとも1つの安定化ショルダを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のキャップアセンブリ。
【請求項6】
前記キャップアセンブリは、前記ハウジングの上部内に配置されたキャップをさらに含み、前記キャップは、前記安定化ショルダ上に着座されかつ安定化された基部を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のキャップアセンブリ。
【請求項7】
前記アダプタは、前記安定化ショルダの上面と前記基部の下面との間に嵌合された1つ以上のフックをさらに含む、請求項6に記載のキャップアセンブリ。
【請求項8】
前記アダプタは、前記安定化ショルダの上面の間に嵌合された1つ以上のフックをさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のキャップアセンブリ。
【請求項9】
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記下部の前記内部の対向する側から内向きに延在している1対の係止タブを含み、前記係止タブは、可撓性、弾性、耐クリープ性、寸法安定性の材料から形成され、前記第1のポート又は前記第2のポートに確実に係合するように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のキャップアセンブリ。
【請求項10】
前記アダプタは、前記第2のポートに対する前記係止タブの横方向のシフトを少なくとも抑制するために前記係止タブのうちの1つを係合するように配置される少なくとも1つの突起をさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のキャップアセンブリ。
【請求項11】
前記アダプタは、前記アダプタの内部形態が、第1ポートの外側形態に対応する前記ハウジングの下部の前記内部形態である第1の形態と、前記アダプタの内部形態が、前記第2のポートの外側形態に対応する第2の形態との間でシフト可能である、請求項1に記載のキャップアセンブリ。
【請求項12】
前記アダプタは、前記ハウジングの外部からアクセス可能である少なくとも1つのアクチュエータを含む、請求項11に記載のキャップアセンブリ。
【請求項13】
前記アダプタは、可動構成要素と、把持構成要素とを含み、
前記アクチュエータは、前記可動構成要素に備えられ、
前記把持構成要素は、前記第1のポート又は前記第2のポートのいずれかのネックの外面に対応するように成形された把持表面を有する把持部分を含み、
前記アクチュエータは、前記ハウジングに対して移動可能であり、前記可動構成要素を移動させて、前記把持構成要素を、互いから第1の距離だけ離れた第1の位置と、互いから第2の距離だけ離れた第2の位置との間で移動させ、前記第1の距離は、前記第2の距離よりも長く、前記アダプタの前記形態を前記第1の形態と前記第2の形態との間でシフトさせる、請求項12に記載のキャップアセンブリ。
【請求項14】
前記可動構成要素及び前記把持構成要素は、対応するカム表面を有する、請求項13に記載のキャップアセンブリ。
【請求項15】
前記第1のポートは第1の内視鏡上にあり、前記第2のポートは第2の内視鏡上にあり、前記アダプタは2つの異なる内視鏡に連結するための前記ハウジングを構成する、請求項1~14のいずれか一項に記載のキャップアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、内視鏡とともに使用するための医療装置及び構成要素の分野に関する。特に、本開示は、内視鏡のアクセスポートと連結するか、又はアクセスポート上に取り付けるために、ハウジング及びハウジング内のキャップを含むキャップアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡は、様々な医療処置中に使用される。内視鏡の近位端は、一般に、ナビゲーション、洗浄、可視化、送気、装置管理等のために医師の手の制御下に留まる。1つ以上のポートが、内視鏡の近位端(例えば、ハンドル)上に備えられる。様々な医療処置中に、様々な医療装置、ツール、及び器具(例えば、診断及び治療の両方の目的のため)が、1つ以上のポートを通って挿入され、内視鏡を通って処置部位までナビゲートされる。装置、ツール、及び器具は、ポートを介して取り外され、他の装置、ツール、又は器具と交換される場合がある。キャップ(生検キャップとしても知られる)は、内視鏡ポートを覆って嵌合するため、及び内視鏡装置通路及び交換へのアクセスを提供するために、例えば、送気を維持することを補助するために、幅広い使用条件においてより良好な密閉を提供するために、導入されている。キャップは、多くの場合、キャップを内視鏡に連結するように構成されるハウジングと関連付けられる(例えば、その中に嵌合される)。1つの欠点は、一般的に、そのようなキャップ及び/又はハウジングが、一般的に設定された寸法を備えた内視鏡ポートの特定の形状及び形態に搭載されるように成形、寸法決定、及び構成されることである。ポートは内視鏡ごとに異なり得るので、生検キャップは、キャップが設計されたポートとともに使用されるとき、望ましい密閉性能及び装置安定性を提供し得るが、異なる形状、サイズ、寸法、及び/又は形態を備えたポートとともにでは同様に機能しない場合がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示のこの概要は、理解を助けるために与えられ、当業者は、本開示の様々な態様及び特徴の各々が、いくつかの事例において別々に、又は他の事例において本開示の他の態様及び特徴と組み合わせて有利に使用され得ることを理解するであろう。この概要における要素、構成要素などの包含又は非包含のいずれによっても、特許請求される主題の範囲に関する限定を意図するものではない。
【0004】
本開示の様々な原理によれば、医療装置のポートに連結されるように構成されたキャップアセンブリは、キャップを収容するように構成された上部と、医療装置の第1のポートの外側形態に対応する形態を有する内部を備えた下部とを有するハウジングと、ハウジングの内部に確実に嵌合され、医療装置の第2のポートに対応する内部形態を有するアダプタとを備える。
【0005】
いくつかの実施形態では、アダプタは、ハウジングの下部の内部形態に対応する外部形態を有する。いくつかの実施形態では、アダプタの外部は、ハウジングの下部の内部と面体面接触で嵌合して、それらの間の確実な係合を保証する。いくつかの実施形態では、ハウジングの下部の内部は、1つ以上のリブ又は溝を含み、アダプタ外部は、ハウジングリブ又は溝と嵌合する1つ以上の溝又はリブを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、ハウジングは、ハウジングの下部の内部から内向きに延在する少なくとも1つの安定化ショルダを含む。いくつかの実施形態では、キャップアセンブリは、ハウジング上部内に配置されるキャップをさらに含み、キャップは、安定化ショルダ上に着座され、安定化される基部を含む。いくつかの実施形態では、アダプタは、安定化ショルダの上面と基部の下面との間に嵌合された1つ以上のフックをさらに含む。いくつかの実施形態では、アダプタは、安定化ショルダの上面の間に嵌合された1つ以上のフックをさらに含む。いくつかの実施形態では、ハウジングは、ハウジングの下部の内部の両側から内向きに延在する一対の係止タブを含み、係止タブは、可撓性、弾性、耐クリープ性、寸法安定性の材料から形成され、第1のポート又は第2のポートに確実に係合するように構成される。いくつかの実施形態では、アダプタは、第2のポートに対する係止タブの横方向シフトを少なくとも抑制するために、係止タブのうちの1つに係合するように配置された少なくとも1つの突起をさらに含む。
【0007】
本開示のいくつかの態様では、アダプタは、アダプタ内部形態が第1のポートの外側形態に対応するハウジングの下部の内部形態である第1の形態と、アダプタ内部形態が医療装置の第2のポートの外側形態に対応する第2の形態との間でシフト可能である。いくつかの実施形態では、アダプタは、ハウジングの外部からアクセス可能な少なくとも1つのアクチュエータを含む。いくつかの実施形態では、アダプタは、可動構成要素及び把持構成要素を含み、アクチュエータは、可動構成要素上に備えられ、把持構成要素は、第1のポート又は第2のポートのいずれかのネックの外面に対応するように成形された把持表面を有する把持部分を含み、アクチュエータは、ハウジングに対して移動可能であり、可動構成要素を移動させて、把持構成要素を、互いから第1の距離だけ離れた第1の位置と、互いから第2の距離だけ離れた第2の位置との間で移動させ、第1の距離は、第2の距離よりも長く、アダプタの形態を第1の形態と第2の形態との間でシフトさせる。いくつかの実施形態では、可動構成要素及び把持構成要素は、対応するカム表面を有する。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1のポートは第1の内視鏡上にあり、第2のポートは第2の内視鏡上にあり、アダプタは、2つの異なる内視鏡に連結するためのハウジングを構成する。
【0009】
本開示の一態様では、アダプタは、キャップアセンブリのハウジングの下部の内部に嵌合するように構成され、ハウジングの下部の内部は、アダプタが嵌合されることなくキャップアセンブリを第1のポートに確実に係合させるために、医療装置の第1のポート及び第1のポートを取り囲む医療装置の第1のポート領域の外側形態に対応する形態を有し、アダプタは、ハウジングの下部の内部に確実に嵌合するために、ハウジングの下部の内部と面対面の接触を確立するために、ハウジングの下部の内部の形態に対応する外部形態と、アダプタフィッタが中にあるキャップアセンブリを第2のポートに確実に係合させるために、第2のポート及び第2のポートを取り囲む医療装置の第2のポート領域の外側形態に対応する内部形態とを有し、第2のポート領域は第1のポート領域よりも狭い。
【0010】
いくつかの実施形態では、アダプタは、キャップアセンブリハウジング内の安定化ショルダの上面と、キャップアセンブリハウジングの上部内及び安定化ショルダ上に着座したキャップの基部の下面との間に嵌合するように構成される、1つ以上のフックをさらに含む。
【0011】
本開示の別の態様では、アダプタは、キャップアセンブリのハウジングの下部の内部に嵌合して、ハウジングの下部の内部形態を、医療装置の第1のポートに確実に係合するための第1の形態と、医療装置の第2のポートに確実に係合するための第2の形態との間でシフトさせるように構成され、アダプタは、医療装置のポートのネックに確実に係合するように成形された把持表面を有する把持部分を含む把持構成要素と、少なくとも1つの可動構成要素とを含み、可動構成要素は、把持部分の少なくとも1つを別の把持部分に対して移動させるために、把持構成要素に対して移動可能である。
【0012】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの可動構成要素は、ハウジングの下部の窓を通ってアクセス可能なアクチュエータを介してシフトされる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの可動構成要素は、カム表面を備えたカムアクチュエータを有し、少なくとも1つの把持部分は、カムアクチュエータカム表面に対応するカム表面を有し、把持構成要素に対する可動構成要素の移動は、カムアクチュエータカム表面及び少なくとも1つの把持部分カム表面を互いに対して摺動させ、少なくとも1つの把持部分を別の把持部分に対して移動させる。
【0013】
本開示のこれら及び他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明から容易に明らかになり、特許請求される発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に記載される。以下の開示は、態様又は実施形態に関して提示されるが、個々の態様は、別個に、又はその実施形態又は任意の他の実施形態の態様及び特徴と組み合わせて特許請求され得ることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示の非限定的な実施形態は、添付の図面を参照して例として記載され、添付の図面は概略的であり、縮尺通りに示されることを意図していない。添付の図面は、例示のみを目的として提供され、図面内の図に反映される相対的な寸法、位置、順序、及び相対的なサイズは、変動し得る。例えば、装置は、細部が認識可能であるように拡大され得るが、例えば、送達カテーテル又は内視鏡の作用チャネル内に嵌合することに関連して縮小されることが意図される。各図において、同一又は略同一又は均等である要素には、一般的に、同一の参照番号を付することがあり、また、同様の要素には、一般的に、100ずつ異なる同様の参照番号を付すことがあり、重複する説明は省略する。明確さ及び簡潔さの目的のために、全ての要素が全ての図においてラベル付けされているわけではなく、当業者が本開示を理解することを可能にするために図示が必要でない場合には、各実施形態の全ての要素が示されているわけでもない。
【0015】
詳細な説明は、以下のように、同様の参照番号が同様の要素を示す添付の図面と併せてより良く理解されるであろう。
【
図1】医療装置ハンドルのポートに対して配置されて示される、本開示の態様によるキャップアセンブリの分解斜視図。
【
図2】医療装置ポート上に組み立てられた形態であって、
図1のようなキャップアセンブリの
図1の線II-IIに沿った断面図。
【
図3】医療装置ポート上に組み立てられた形態であって、
図1のようなキャップアセンブリの
図1の線III-IIIに沿った断面図。
【
図4】医療装置ポート上に組み立てられた形態であって、
図1のようなキャップアセンブリの
図1の線IV-IVに沿った断面斜視図。
【
図5】本開示の原理に従って形成されたキャップアセンブリが取り付けられ得る医療装置のポートの一例の分離立面図。
【
図6】本開示の原理に従って形成されたキャップハウジング及びアダプタの底面図。
【
図7】本開示の原理に従って形成されたアダプタの上面斜視図。
【
図8】本開示の様々な原理に従って形成されたキャップアセンブリの実施形態の別の例の側面図。
【
図9】キャップハウジングの半分が分解図で示されるとともに、アダプタが第1の形態であり、
図8に示されるキャップアセンブリのためのキャップハウジング及びアダプタの一例の斜視図。
【
図10】
図9に示されるキャップアセンブリのためのキャップハウジング及びアダプタの半分の一例の底面斜視図。
【
図11】キャップハウジングの半分が分解図で示されるとともに、アダプタが第2の形態にあり、
図9のキャップハウジング及びアダプタの斜視図。
【
図12】
図11に示されるキャップアセンブリのためのキャップハウジング及びアダプタの半分の一例の底面斜視図。
【
図13】医療装置ポートの一例のネックに対して固定されるように示される、第2の形態における、
図8~12等のキャップハウジング及びアダプタの一例の底面斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細な説明は、例示的な実施形態を示す図面を参照して読まれるべきである。本開示は、記載される特定の実施形態に限定されず、従って、変動し得ることを理解されたい。本明細書で論ずる全ての装置及びシステム及び方法は、本開示の1つ以上の原理に従って実装される装置及び/又はシステム及び/又は方法の例である。実施形態の各例は説明のために提供され、これらの原理を実施する唯一の方法ではなく、単なる例である。従って、図面における要素又は構造又は形体への言及は、本開示の実施形態の例への言及として認識されなければならず、本開示を示された特定の要素、構造又は形体に限定するものとして理解されるべきではない。開示された原理を実装する方法の他の例は、本開示を読んだ当業者に想起されるであろう。実際に、本主題の範囲又は技術的思想から逸脱することなく、本開示において様々な修正及び変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として図示又は記載される形体は、別の実施形態とともに使用されて、さらなる実施形態をもたらすことができる。従って、本主題は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内に入るような修正及び変形を包含することが意図される。
【0017】
本開示は、本出願において様々な詳細なレベルで記載されていることが理解されよう。特定の例では、当業者が本開示を理解するのに必要でない詳細、又は他の詳細を認識することを困難にする詳細は、省略されている場合がある。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を記載することのみを目的としており、添付の特許請求の範囲を超えて限定することを意図するものではない。別段の定義がない限り、本明細書で使用される技術用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものとして理解されるべきである。本明細書で開示及び主張されている全ての装置及び/又は方法は、本開示を踏まえて過度の実験を行うことなく製造及び実行され得る。
【0018】
本明細書で使用される場合、「近位」は、装置を使用するとき(例えば、装置を患者に導入するとき、又は埋め込み、位置決め、又は送達中)などに、ユーザ(医療専門家又は臨床医又は技術者又はオペレータ又は医師又は内視鏡医など、そのような用語は、限定する意図なしに本明細書で交換可能に使用され、自動コントローラシステムなどを含む)などに最も近い方向又は位置を示し、「遠位」は、装置を使用するとき(例えば、装置を患者に導入するとき、又は埋め込み、位置決め、又は送達中)などに、ユーザから最も遠い方向又は位置を示す。「長手方向」は、要素のより長い又はより大きい寸法に沿って延在することを意味する。「中心」は、中心点を少なくとも一般的に2等分することを意味し、「中心軸線」は、開口部に関して、開口部の中心点を少なくとも一般的に2等分する線であって、開口部が、例えば、管状要素、支柱、チャネル、空洞、又はボアを備えるときに、開口部の長さに沿って長手方向に延在する線を意味する。
【0019】
本開示の様々な原理によると、キャップ及びキャップハウジングを含む、キャップアセンブリは、医療装置の2つ以上のポート上に確実に嵌合するように構成される。より具体的には、キャップハウジングは、ポートに対してキャップを連結するために、医療装置の2つ以上のポートに確実に嵌合するように構成されてもよい(そのような用語及びその活用形は、本明細書では、限定することを意図せずに、搭載、固定、嵌合などと交換可能に使用される)。医療装置は、内視鏡(限定を意図するものではないが、胃鏡、気管支鏡、結腸鏡、尿管鏡などを含む)であってもよく、そのポートは、1つ以上の医療ツール、器具、又は装置による内視鏡の作用チャネルへのアクセスを可能にする(そのような用語は、限定を意図するものではないが、本明細書では交換可能に使用され得る)。ポートは、医療専門家に様々なナビゲーション機能を提供し得る内視鏡のハンドル上に備えられ得る。様々な内視鏡が滅菌可能であるが、臨床設定における感染防止制御は、滅菌機器及びプロセスを必要とせずに患者の感染及び関連する有害事象のリスクを軽減する単回使用スコープに対する需要を生み出す。内視鏡上の様々なポート又は異なる内視鏡の様々なポートは、(例えば、ポート開口部の周囲に一般的に備えられるフランジの底部と、ポートを包囲するショルダ又は他のハンドル表面等の医療装置の周辺部分との間の)高さ及び/又は(例えば、ポートのネックの)直径等の異なる寸法を有してもよい。キャップアセンブリは、多くの場合、医療装置のポート領域(ポートを包囲するか、又はそれに隣接する、医療装置の一部分又は表面、例えば、内視鏡ハンドル)に確実に係合するように構成される。医療装置を製造するために使用される材料の変更(例えば、再利用可能な医療装置に使用される材料は、単回使用又は使い捨て医療装置に使用される材料と異なり得る)は、ポート(又はその一部)及び/又はポート領域の異なるサイズ、形状、形態、及び/又は寸法をもたらし得る。
【0020】
ポートキャップは、ポートからの望ましくない漏出又は浸出又は流出等を伴わずに、送気及び/又はそこからの流体(例えば、胆汁)流出を制御するのに役立ち得る、医療装置の作用チャネルに対する確実な(例えば、緊密な)流体/空気障壁を提供する。ポートキャップ(本明細書では便宜上「キャップ」と称するが、限定する意図はない)は、一般に、キャップをポートに連結するキャップハウジング内に備えられる。キャップは、体液及び/又は空気の漏出を防止するための様々な構成要素(例えば、密閉構成要素)を含んでもよい。
【0021】
ハウジングは、キャップの適切な機能を保証するために、キャップを所定の位置に保持する。いくつかの実施形態では、キャップハウジングは、医療装置の第1のポートを覆って固定されるように(キャップをそこに連結するように)サイズ決定、成形、構成、及び寸法決定される内部形態を備えた第1の部分と、キャップが配置される第2の部分とを含む。便宜上及び限定する意図なしに、キャップハウジングの第1の部分は、本明細書では下部として参照されてもよく、キャップハウジングの第2の部分は、本明細書では上部として参照されてもよい。任意選択で、ハウジングは、内視鏡に対して医療器具(例えば、ガイドワイヤ、カテーテル、内視鏡装置、及び/又は同等物)に係合して、所定の位置に保持するように構成される器具係合構造を含む。
【0022】
キャップアセンブリ(及びその様々な構成要素)は、開口部(そのような用語は、限定することを意図せずに、開口、チャネル、ルーメン(lumen)、穴、ボアと本明細書で交換可能に使用され、そのような形体は、円形断面に限定されない)を有してもよく、それを通ってポート及び/又は医療装置の作用チャネルと連通する。開口部(又は少なくともキャップアセンブリの1つ以上の構成要素を通る開口部)の直径は、作用チャネルを通って延在する装置のサイズにより近いサイズへの遷移を形成するように、作用チャネルの直径より小さくてもよい。
【0023】
上記を考慮して、キャップ及び/又はキャップハウジング及び/又はキャップアセンブリは、生体液(又は処置流体)を、内視鏡及び/又は他の物を保持する使用者の手及び/又は医療装置及び/又はフロアの近くにいる他の人と接触させ得る、ポートからの望ましくない漏出、浸出、流出などを防止するのに役立つ。キャップアセンブリ、特にハウジング及びキャップの確実な係合は、このような望ましくない出来事を最小限に抑えるか又は防止する。
【0024】
本明細書では、便宜上、別段の指示がない限り限定することを意図せずに、キャップ、キャップハウジング、又はキャップアセンブリのうちの1つ以上を一般的に参照することが理解されよう。
【0025】
一般に、キャップハウジングの下部は、医療装置の第1のポートの外側形態に対応する内部形態を有する。キャップハウジングの下部の内部形態は、好ましくは、キャップを第1のポートに確実に安定して連結するために、第1のポートの外部、及び任意選択で第1のポート領域にも確実に係合するように成形、サイズ決定、及び寸法決定される。確実な連結を容易にするそのような形態は、本明細書では、互いに一致するか、又は密接に一致するか、又は適合するか、又は他の方法で嵌合する「対応する」形態として記載され得る。明示的に除外されない限り、ポートへの言及は、一般的に、同様に関連付けられた又は対応するポート領域への言及も含むことが意図されることを理解されたい。
【0026】
本開示の様々な原理によれば、第1のポートとは異なるサイズ、形状、形態、及び/又は1つ以上の寸法(複数)を有する医療装置の第2のポートの外側形態に対応するようにキャップハウジングの内部形態を修正するために、キャップハウジングの一部分(本明細書では便宜上、限定を意図せずに一般的に下部と称する)の内部にアダプタが備えられる。アダプタは、キャップハウジングの部分の内部形態に対応する外部形態を有して、その中に確実に嵌合することができる。代わりに又は加えて、アダプタは、キャップハウジングに対してアダプタを所定の位置に確実に保持するためにキャップハウジングと係合するように構成された様々な係止又は係合構造(例えば、タブ、リブ、ショルダなど)を含んでもよい。アダプタは、医療装置の第1のポートに対応するように、キャップハウジングの内部形態を形成するか、又は他の方法でそれに寄与してもよい。代わりに、キャップハウジングの内部形態は、アダプタがその中に配置されないときに、医療装置の第1のポートに対応してもよい。
【0027】
本開示の一態様によれば、アダプタは、キャップハウジングの下部の内面と係合するために、キャップハウジングの下部などのキャップハウジングの内部に嵌め込まれたインサートの形態である。いくつかの実施形態では、アダプタ外部及びキャップハウジング内面は、面対面(点対点と対照的)の接触を介して係合する。より詳細には、アダプタは、キャップハウジングの一部に挿入されたときに、アダプタの外面の大部分がキャップハウジングの下部の内面に接触するようにサイズ決定、成形、構成、及び寸法決定される。いくつかの実施形態では、少なくともアダプタの側壁の外部は、キャップハウジングの下部の側壁など、アダプタが配置されるキャップハウジングの部分の内部に実質的に一致する(例えば、実質的にその3次元鏡像である)ようにサイズ決定、成形、構成、及び寸法決定される。キャップハウジングの下部の側壁は、医療装置ポート及びポート領域、及び任意選択で医療装置の追加の部分(例えば、そのハンドル)も取り囲むスカートと見なされ得る。アダプタの外面とキャップハウジングの下部の内面との間の面対面の接触は、それらの間の相対移動を抑制又は防止する。任意選択で、キャップハウジング内の追加の内部構造と係合するために、さらなる係合構造が備えられてもよい。そのような係合構造はまた、アダプタをキャップハウジング内の所定の位置に固定するために、(キャップハウジングの上部等のキャップハウジング内に着座される)キャップと相互作用してもよい。より大きな干渉は不適切な組み立てを引き起こす可能性があり、より大きなクリアランスはより不安定な設計をもたらす可能性があることが理解されるであろう。より具体的には、より大きな干渉は、係止要素が生検ポートフランジの下で適切に係合又は係止されないため、キャップ又はキャップハウジングとそれが搭載されるスコープとの間の不適切な嵌合をもたらす。より大きなクリアランスは、キャップ又はキャップハウジングがスコープ上で不安定になることを可能にするか、又は生検ポートフランジへの十分な接続を提供せず、従って意図されるように機能しない場合がある。従って、アダプタは、約0.005インチ(0.127mm)などの少ない又はわずかな干渉と、約0.010インチ(0.254mm)などの小さいクリアランスとを有するように設計され、全範囲約0.015インチ(0.381mm)を可能にする。
【0028】
本開示の別の態様によれば、アダプタは、キャップハウジング(例えば、キャップハウジングの下部)内に備えられ、1つ以上の形態の間でシフト可能である。第1の形態では、アダプタは、医療装置の第1のポートと確実に係合して、キャップハウジングをそこに確実に連結するようにサイズ決定、成形、構成、及び寸法決定される。そのような第1の形態は、アダプタが配置されるキャップハウジングの内部の第1の形態であると見なされ得る。第2の形態では、アダプタは、医療装置の第2のポートと確実に係合して、キャップハウジングをそこに確実に連結するようにサイズ決定、成形、構成、及び寸法決定される。いくつかの実施形態では、アダプタは、カムハウジングの内部を少なくとも第1の形態と第2の形態との間でシフトさせるように互いに対して移動可能な、カム機構等の少なくとも第1及び第2の係止形体を含む。
【0029】
ポートと確実に係合すると、キャップハウジング及び/又はアダプタは、医療装置の2つ以上の異なるポートに対してキャップの望ましい密閉及び確実な搭載を保証する。ポートは、同一又は異なる医療装置上にあってもよい。いくつかの実施形態では、アダプタの形態のうちの少なくとも1つは、ポートの高さとは独立して、医療器具のポートに対するキャップアセンブリの搭載を可能にする。
【0030】
医療装置のポートと連結するためのキャップアセンブリ、及びその関連する構成要素の様々な実施形態が、ここで、添付の図面に示される例を参照して記載される。本明細書における「一実施形態」、「ある実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、本開示の原理による1つ以上の特定の形体、構造、及び/又は特性が実施形態に関連して含まれ得ることを示す。しかし、そのような言及は、全ての実施形態が特定の形体、構造、及び/又は特性を含むこと、又はある実施形態が全ての形体、構造、及び/又は特性を含むことを必ずしも意味しない。いくつかの実施形態は、1つ以上のそのような形体、構造、及び/又は特性を、それらの様々な組合せで含むことができる。さらに、本明細書の様々な箇所における「一実施形態」、「ある実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、必ずしも全てが同じ実施形態を示すわけではなく、必ずしも他の実施形態と相互排他的な別個の又は代替的な実施形態でもない。特定の形体、構造、及び/又は特性が一実施形態に関連して記載されるとき、そのような形体、構造、及び/又は特性はまた、明確に反対のことが述べられない限り、明示的に記載されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連して使用されてもよいことを理解されたい。さらに、そのような形体、構造、及び/又は特性は、形体、構造、及び/又は特性の多数の可能な組合せ及びサブコンビネーションの全てを記載するには煩雑すぎるので、本開示の一部と考えられる代替的実施形態を作成するために、単独で、又は互いに様々な組合せで使用又は提示され得ることを理解されたい。さらに、いくつかの実施形態によって示されてもよいが、他の実施形態によって示されなくてもよい様々な形体、構造、及び/又は特性が記載される。同様に、いくつかの実施形態の形体、構造、及び/又は特性又は要件であってもよいが、他の実施形態の形体、構造、及び/又は特性又は要件でなくてもよい、様々な形体、構造、及び/又は特性又は要件が記載される。従って、本発明は、本明細書に具体的に記載された実施形態のみに限定されない。
【0031】
以下の説明及び添付図面において、様々な示された実施形態の間で同様の要素又は構成要素は、一般的に、100を加えた同様の参照番号で指定され、冗長な説明は省略されることが理解されるであろう。共通の形体は共通の参照要素によって識別され、簡潔にするために、共通の形体の説明は一般的に繰り返されない。明確にするために、同じ参照番号を有する全ての構成要素に番号が付されているわけではない。
【0032】
ここで図面に眼を向け、
図1を参照すると、本開示の様々な原理に従って形成されたキャップアセンブリ100が、その中心軸線CAに沿って分解され、医療装置1000に対して配置されて示されている。「中心」軸線が参照され得るが、そのような参照は、中心軸線CAに沿って(例えば、中心軸線CAに平行に、又は中心軸線CAに対して最小角度内で)一般的に延在する軸線を含むことが意図されることが理解されるであろう。より具体的には、示される例では、キャップアセンブリ100は、医療装置1000のハンドル1020上の第1のポート1010に隣接して配置されて示されている。キャップアセンブリ100は、キャップハウジング110と、キャップハウジング110の上部112内に嵌合するように構成されたキャップ120と、キャップハウジング110の下部114内に嵌合するように構成されたアダプタ130とを含む。キャップハウジング110の下部114は、ポート1010を取り囲むなど、医療装置1000の一部分又は領域に係合するように構成される。キャップアセンブリ100の構成要素は、組み立てられた形態において、
図2に線II-IIに沿った断面及び
図3に線III-IIIに沿った断面で示されている。
【0033】
図2及び
図4を参照して理解され得るように、キャップハウジング110は、キャップハウジング110の内部111からキャップアセンブリ100の中心軸線CAに向かって半径方向内向きに延在する1つ以上の係止タブ116を含む。本明細書で使用される用語「タブ」は、特定の形状又は形態に限定されないものとして理解されるべきであり、本明細書では、限定することを意図することなく、フィンガ、フランジ、突起、ショルダ、要素、部材などとして代替的に参照され得る。医療装置1000のポート1010(
図5の分離図に示す)上に組み立てられると、係止タブ116は、
図2に示されるように、ポート1010の上端のフランジ1012の下側又は表面と、ポート1010のネック1014の周囲(例えば、その反対側等の異なる側)と、ポート1010の周囲のポート領域1016の上方との間に嵌合する。係止タブ116は、ポート1010に係合して、キャップハウジング110、従ってキャップ120をポート1010に対して固定するように構成される。示される実施形態では、係止タブ116は、係止タブ116の中間区分116mがポート領域1016上に静置されて、上端部116uがフランジ1012の下側に接触するように、上向き方向等に(例えば、「V」形態で)屈曲される。代替形態が本開示の範囲及び技術的思想内にあることが理解されるであろう。ポート高さP
H及びポート直径P
D(
図5)等の医療装置ポートの外部寸法は、ポート毎及び装置毎に変動し得るため、係止タブ116は、好ましくは、キャップハウジング110、従って、その中のキャップ120をポート1010に対して確実に係合させるために、十分に可撓性及び弾性であり、さらに変形に抵抗し、十分な寸法安定性を備えた材料(降伏点において、適切に選択された引張係数、屈曲係数、及び/又は引張ひずみを備えた材料)から形成される。いくつかの実施形態では、係止タブ116は、締まり嵌めでポート1010に対して嵌合する。係止タブ116(及び任意選択で、キャップハウジング110も)は、金属、合金、ポリマー、金属-ポリマー複合材、セラミック、それらの組み合わせ等の、係止タブ116に関して上述されるような特性を備えた様々な好適な生体適合性材料のいずれか、又は「Devices,Systems,And Methods For A Biopsy Cap And Housing」と題された2020年5月7日公開の米国特許出願公開第2020/0138272号、「Attachments For Endoscopes」と題された2020年5月7日公開の米国特許出願公開第2020/0138274号、又は「Biopsy Cap And Biopsy Cap Housing」と題された2020年5月7日公開の米国特許出願公開第2020/0138419号に開示されるような他の材料から形成されてもよく、これらの出願は、あらゆる目的のためにその全体が本明細書に援用される。
【0034】
図3、
図4、及び
図6を参照して理解され得るように、キャップハウジング110はまた、キャップハウジング110の下部114の内部111からキャップアセンブリ100の中心軸線CAに向かって半径方向内向きに延在する1つ以上の安定化タブ118を含んでもよい。安定化タブ118は、ポート1010に対するキャップアセンブリ100の位置(横方向及び/又は軸方向)の安定化を補助するように構成され得る。安定化タブ118はまた、キャップハウジング110に対して、及び/又はキャップアセンブリ100が連結されるポート1010に対して、キャップ120を安定化することを補助するように構成されてもよい。
【0035】
キャップ120は、キャップアセンブリ100の密閉機能に寄与する様々な構成要素を含むことができる。
図1に示す実施形態の例では、キャップ120は、外側シェル122、フォームセクション124、ブラシセクション126、ディスクシャッターセクション128(任意選択で複数のフィンを有する)、及び基部140を含む。キャップ120の様々な内部構成要素(フォームセクション124、ブラシセクション126、ディスクシャッターセクション128、及び/又は他の構成要素)は、本開示の技術的思想にとって重要ではないので、本明細書では詳細に記載しない。キャップ120の構成要素の例の詳細について、参照により本明細書に援用される上記の特許出願、及び2019年2月14日に公開され、「Biopsy Cap For Use With Endoscope」と題された米国特許出願公開第2019/0046016号、2020年5月7日に公開され、「Internal Seal For Biopsy Cap」と題された米国特許出願公開第2020/0138273号、2020年5月7日に公開され、「Devices,Systems,And Methods For Providing Sealable Access To A Working Channel」と題された米国特許出願公開第2020/0138276号、2020年5月7日に公開され、「Devices,Systems,And Methods For Providing Sealable Access To A Working Channel」と題された米国特許出願公開第2020/0138277号が参照され、このような特許出願の各々は、参照によってこの全体があらゆる目的のために本明細書に援用される。基部140は、好ましくは、医療装置1000のポート1010に対して、及びその周囲を密閉し得る、好適な生体適合性材料から形成される。好適な材料(密閉用など)の例としては、限定するものではないが、Wackerによって販売されているELASTOSIL(著作権)などの液体シリコーンゴム(LSR)などのシリコーン材料が挙げられ、40又は50のショアA硬度を有し得る。代替材料としては、Wacker SILPURAN(登録商標)-640050-AB、Wacker ELASTOSIL(登録商標)LR 3043/50 A/B、NuSil(登録商標)SIL 5950、NuSil(登録商標)MED-4950、Dow Q7-7850、Dow Q7 4850、又はDow C6-750が挙げられる。基部140は、安定化タブ118がポート1010に対してキャップ120を安定化させるように、安定化タブ118の上側に載置されてもよい。
【0036】
キャップハウジング110の下部114の内部111は、
図6を参照して理解され得るように、1つ以上のリブ115及び/又は溝117を含み得る。リブ115及び/又は溝117は、キャップハウジング110の内部に沿って表面を形成又は他の方法で規定するように構成及び配置されてもよく、この表面は、キャップハウジング110の下部114が医療装置1000(例えば、ポート1010の周囲)を「把持」及び/又は他の方法で摩擦係合して、キャップアセンブリ100の医療装置1000に対する固定を補助することを可能にする。
【0037】
上記のように、ポート高さP
H及びポート直径P
D(
図5に示される)等の医療装置ポートの外部寸法は、ポート間及び/又は装置間で変動してもよい。従って、キャップハウジング110の内部111は、第1のポートと確実に係合するようにサイズ決定、成形、構成、及び寸法決定されてもよいが、異なる外部寸法を有する第2のポートとは必ずしも係合しない。
【0038】
本開示の様々な原理によれば、
図7に示されるようなアダプタ130が、キャップハウジング110の下部114内に嵌合するように設けられて、キャップハウジング110を、キャップハウジング110の内部形態に対応しない外部寸法を有する第2のポート及び/又はポート領域に確実に嵌合するように適合させる。
図7に示されるアダプタ130の実施形態の例は、その上面に沿って1つ以上のフック132を有する。
図4に示すように(また、
図2及び
図3にも見られ得るように)、フック132は、キャップハウジング110の安定化タブ118と係合して、アダプタ130をキャップハウジング110の内部111内でキャップハウジング110に対して定位置に保持するように構成される。用語「フック」は、特定の形状又は形態に限定するものではないと理解されるべきであり、本明細書では、限定することを意図することなく、フィンガ、フランジ、突起、ショルダ、ラッチ、要素、部材などとして代替的に言及され得ることが理解されよう。フック132は、
図4に示すように、安定化タブ118の両側など、1つ以上の安定化タブ118の上面上に延在するように備えられてもよい。
図3を参照して理解され得るように、フック132は、安定化タブ118の上面と基部140の下面との間に嵌合してもよく、さらに、キャップハウジング110に対してアダプタ130を所定の位置に保持することに寄与する。キャップハウジング110内に嵌合されたアダプタ130の半分のみが
図4に示されているが、アダプタ130の他の半分及びキャップハウジング110は、同様の内部形態を有してもよい。
【0039】
アダプタ130はまた、
図7に示すように、アダプタ130の上面に沿って複数の突起134を含んでもよい。アダプタ130がキャップハウジング110内に配置されるとき、突起134は、
図4を参照して理解され得るように、係止タブ116をポート1010に対して所定の位置に保持するために、キャップハウジング110内の係止タブ116のいずれかの側に延在し得る。従って、突起134は、ポート1010に対するキャップアセンブリ100の横方向のシフトを抑制又は防止することができる。キャップハウジング110内に嵌合されたアダプタ130の半分のみが
図4に示されているが、アダプタ130の他の半分及びキャップハウジング110は、同様の内部形態を有してもよい。
【0040】
アダプタ130の外部133は、好ましくは、キャップハウジング110の内部111のサイズ、形状、形態、及び寸法に対応するようにサイズ決定、成形、構成、及び寸法決定される。
図6及び
図7を参照して理解され得るように、アダプタ130は、キャップハウジング110の内部111上の1つ以上のリブ115及び/又は溝117に対応する1つ以上のリブ135及び/又は溝137を含んでもよい。アダプタ130の溝137とキャップハウジング110のリブ115との係合、及び/又はキャップハウジング110の溝117とアダプタ130のリブ135との係合は、キャップハウジング110に対するアダプタ130の安定した係合をさらに強化し、それによって、キャップアセンブリ100の医療装置1000へのより強く、より安定した接続を提供する。そのような係合は、点対点の接触(限られた範囲の接触)とは対照的に、面対面の接触(延在する表面の接触)を提供すると考えられ得る。
【0041】
上述したように、アダプタ130がキャップハウジング110の下部114内の所定の位置に固定された状態で、キャップハウジング110は、キャップハウジング110の内部形態に対応するようにサイズ決定、成形、構成、及び寸法決定された第1のポートとは異なるようにサイズ決定、成形、構成、及び寸法決定された第2のポートに確実に搭載されてもよい。従って、キャップハウジング110は、少なくとも2つの異なるサイズ、形状、形態、及び寸法のポートに確実に接続されてもよい。例えば、アダプタ130は、キャップハウジング110の内径を効果的に減少させて、キャップハウジング110の内部111が確実に嵌合するように寸法決定された第1のポート領域よりも狭い第2のポート領域に、キャップハウジング110が、確実に嵌合することを可能にする。アダプタ130はまた、係止タブ116がポートのネックの周囲に延在し得る高さを効果的に増加させる。従って、キャップハウジング110は、第1のポートのネックの周りの第1のネック領域の周り、及び第1のポートの上部フランジとその対応する又は関連付けられたポート領域との間、及び第2のポートのネックの周りの第2のネック領域の周り、及び第2のポートの上部フランジとその対応する又は関連付けられたポート領域との間に確実に嵌合することができ、第2のネック領域は第1のネック領域より大きい。
【0042】
本開示の様々な原理によれば、キャップアセンブリ200の別の実施形態は、
図8に示されるように、キャップアセンブリ200が異なるサイズ、形状、形態、及び/又は寸法の少なくとも2つのポートに確実に係合することを可能にするために、少なくとも2つの形態の間でシフトすることができるアダプタ230を含んでもよい。
図8のキャップアセンブリ200は、
図1に示された医療装置1000と同様の医療装置1000に対して所定の位置に示されている。
図1の実施形態のキャップハウジング110と同様に、
図8の実施形態のキャップハウジング210は、キャップ(
図1に示すキャップ120など)を配置することができる上部212を有する。また、
図1の実施形態のキャップハウジング110と同様に、
図8の実施形態のキャップハウジング210は、ポート1010を取り囲むような医療装置1000の一部に係合するように構成された下部214を有する。キャップハウジング210は、キャップアセンブリ200の製造及び組み立てを容易にするために、例えば
図9及び
図11に示されるように、2つの嵌合キャップハウジング半体210a、210bから形成されてもよい。キャップハウジング半体210a、210bは、任意の既知の又はこれまでに既知の方法で(例えば、示されるような嵌合係止タブ219を用いて)一緒に連結されてもよく、その詳細は、当業者によって容易に理解されてもよく(例えば、上記で援用された米国特許出願公開第2020/0138272号を参照して)、キャップアセンブリ、又はキャップ、又はキャップハウジング、又はアダプタに関して本明細書に開示される原理の理解のために必要ではないため、本明細書では提供されない。
図9、
図10、及び
図12を参照して理解され得るように、キャップハウジング210の内部は、安定化タブ218を含み得る。
図1~
図3に示されるようなキャップ120の基部140は、安定化タブ218上に着座され、安定化され得る。アダプタ230は、
図1~
図7のキャップハウジング110の係止タブ116の位置に対応するキャップハウジング210内の位置に確実に嵌合され得る。後に明らかになる理由により、
図1~
図7のキャップハウジング110に備えられるような係止タブ116は、
図8~
図13のキャップハウジング110に備えられる必要はない。
【0043】
図8に示す実施形態の例では、アダプタアクチュエータ250は、キャップハウジング210の下部214の窓213を通って延在して、キャップハウジング210の外部からアクセス可能である。
図9~13を参照して理解され得るように、1つ以上のアダプタアクチュエータ250(それぞれの窓213を備える)が、キャップハウジング110の各側部上に1つ備えられてもよい。簡略化のために、1つのアダプタアクチュエータ250に関連する構成要素が参照されるが、同様の説明が、
図8~
図13のアダプタ230と共に使用され得る別のアダプタアクチュエータ250に関連する構成要素に適用され得ることが理解される。アダプタアクチュエータ250は、少なくとも2つのアダプタ形態の間でアダプタ230をシフトさせるために、第1の位置P
1と第2の位置P
2との間で移動されるようにキャップハウジング210に対して配置される。
図8、
図9、及び
図11に示される実施形態では、アダプタアクチュエータ250は、窓213内の対応する係止領域213L内に嵌合するために、互いから離れるように付勢される第1及び第2の脚部252a、252bを有する。いくつかの実施形態では、第1及び第2の脚部252a、252bの端部は、窓213内の対応する拡大された係止領域213Lに嵌合するように拡大される(1つ以上の係止領域213Lが備えられ得る)。第1及び第2の脚部252a、252bの端部がキャップハウジング210内の窓213の係止領域213L内にあるとき、アダプタアクチュエータ250は、キャップハウジング210に対するその位置から移動することを抑制又は防止され、それによって、アダプタ230及びキャップアセンブリ200が搭載される医療装置1000(及びポート1010)に対してアダプタ230を確実に保持する。アダプタアクチュエータ250の第1及び第2の脚部252a、252bは、アダプタ230の形態をシフト又は調節するために、アダプタアクチュエータ250を1つの係止領域213Lから解放し、アダプタアクチュエータ250を別の位置(別の係止領域213Lの中等)にシフトさせるように、ともに圧迫され得る。
【0044】
図9~
図12を参照すると、本開示の様々な原理に従って形成されたアダプタ230の一実施形態が、医療装置1000のポート1010を把持するように構成された少なくとも2つの把持部分260を有するものとして示されている。例えば、把持部分260は、医療装置ポートのネックの略湾曲した(又は他の方法で成形又は輪郭付けされた)外面に対応するように湾曲又は他の方法で成形され得る、対向する把持表面262を含んでもよい。把持部分260は、アダプタアクチュエータ250を第1の位置P
1から第2の位置P
2に移動させることによってシフト可能である。把持部分260が第1の位置にあるとき、アダプタ230は、
図9及び
図10に示す第1のアダプタ形態にある。把持部分260が第2の位置にあるとき、アダプタ230は、
図11及び
図12に示す第2のアダプタ形態にある。より詳細には、アダプタアクチュエータ250が第1の位置P
1にあるとき、把持部分260は、
図9及び
図10に示すように、互いから第1の距離D
1だけ離れた第1の位置にある。また、アダプタアクチュエータ250が第2の位置P
2にあるとき、把持部分260は、
図11及び
図12に示すように、互いから第2の距離D
2だけ離れた第2の位置にある。第1の距離D
1及び第2の距離D
2は、把持部分260の対向する把持表面262上の同じ対向する点から測定され、例えば、把持部分260が把持する医療装置ポートのネックの直径に相関し得る。換言すれば、対向する点は、把持表面262の間に把持された医療装置ポートのネックの直径のいずれかの端部上にあってもよい。
図9~
図12に示す実施形態では、第1の距離D
1は第2の距離D
2よりも大きい。従って、アダプタ230は、(アダプタ230が比較的狭いネックを有するポートの周りを把持する)第2の形態よりも第1の形態にあるときに、より広いネックを有する医療装置ポートの周りを把持する。把持部分260は、医療装置ポートのネックに対する把持部分260の確実な把持が、ポート1010に対する(例えば、
図8及び13に示されるように、ポート1010の中心軸線CAに沿った)キャップアセンブリ200の移動を抑制又は防止するように、耐滑性材料から形成されてもよい。適切な材料は、医療装置ポートの材料に対して、それらの間の滑りに抵抗する摩擦係数を有するエラストマー又は樹脂などのポリマーを含む。適切な材料の一例は、DuPont deNemours社によって販売されているDelrin(著作権)アセチル樹脂である。代替材料は、Delrin(登録商標)PC650 NCO010、HOSTAFORM MT(登録商標)SlideX
TM 1203、HOSTAFORM MT(登録商標)SlideX
TM 2404などのポリオキシメチレン(POM)、Cycolac HMG47MD、Cycolac HMG94MDなどのアクリロニトリルブタジエン(ABS)材料、Cycoloy HC1204HFなどのアクリロニトリルブタジエン+ポリカーボネート(ABS+PC)材料、Sabic Lexan HP4などのPC材料、Sabic Valox HX215HPなどのポリブチレンテレフタレート(PBT)材料、又はSabic Ultern HU1010などのポリエーテルイミド(PEI)材料を含む。
【0045】
図9~
図12に示す再構成可能なアダプタ230の実施形態の例では、アダプタ230は、把持構成要素280と相互作用してアダプタ230を第1の形態と第2の形態との間でシフトさせる少なくとも1つの可動構成要素270を有する。可動構成要素270は、上述のアダプタアクチュエータ250(可動構成要素270の一端など)及び、L字形脚部274などを介してアダプタアクチュエータ250に連結されたカムアクチュエータ272を含む。アダプタアクチュエータ250、カムアクチュエータ272、及びL字形脚部274は、一体型ユニットとして、又は互いに連結された別個の構成要素から形成されてもよい。把持構成要素280は、上述の把持部分260のうちの1つ及び、把持部分260をキャップハウジング110の内部111に搭載する搭載脚部264を含む。可動構成要素270及び/又は把持構成要素280(その全体又は一部として)は、(例えば、キャップハウジング210の)型自体の中で製造されてもよく、又はキャップハウジング210の生産後にUV接着されてもよく、そのいずれも、十分な強度を備える。一般に、把持構成要素280は、上記の一対の把持部分260の各把持部分260と関連付けられてもよく、可動構成要素270は、各把持構成要素280と関連付けられてもよいことが理解されるであろう。しかし、本明細書では、簡略化のために、限定する意図はないが、1つの可動構成要素270及び1つの把持構成要素280が記載されている。可動構成要素270が把持構成要素280に対して移動すると、カムアクチュエータ272は、把持部分260に対して移動して、把持部分260を対向する把持部分260に向かって、又はそれから離れるように移動させる。いくつかの実施形態では、カムアクチュエータ272及び把持部分260は、対応するカム表面266、276を有してもよい。把持部分260に対する(例えば、把持部分260に向かう、又はそれから離れる)カムアクチュエータ272の移動は、それぞれのカム表面266、276を、互いに対して、かつ互いに沿って移動又は摺動させ、把持部分260を望ましい方向にカム動作させ、望ましいアダプタ230形態を達成する。一対の可動構成要素270及び一対の把持構成要素280が示されているが、単一の可動構成要素270が、対応する把持部分260を別の把持部分260に対して移動させるために備えられ得ることが理解されるであろう。単一の可動構成要素270は、1つ以上の把持構成要素280を移動させて、1つ以上の把持部分260を、対応する可動構成要素270によって移動されない場合がある1つ以上の把持部分280に対して移動させ得る。
【0046】
使用時、
図9~
図13の実施形態のアダプタ230の形態は、アダプタアクチュエータ250を第1の位置P
1と第2の位置P
2との間で移動させることによって容易に調節される。アダプタ230は、それによって、キャップアセンブリ200が医療装置の第1のポート上に確実に搭載され得る第1の形態と、キャップアセンブリ200が医療装置の第2のポート上に確実に搭載され得る第2の形態との間で容易にシフトされる。第1の形態では、把持部分260は、(
図9及び
図10に示される)第1の距離だけ互いに離間され、第2の形態では、把持部分260は、(
図11及び
図12に示される)第2の距離だけ互いに離間され、第1の距離は、第2の距離よりも長い。従って、
図8~
図12に示す実施形態のキャップハウジング210は、第1の直径を有するネックを有する第1のポート、及び第1の直径よりも小さい第2の直径を有するネックを有する第2のポートに確実に搭載され得る。キャップハウジング210と、
図9~
図13に示すアダプタ230の例との確実な係合が、第2のより小さい直径を有するポートに関して
図12に示されている。分かるように、カムアクチュエータ272は、把持部分260と係合して、把持部分260をポート1010のネック1014に対して保持する。第1のポート及び第2のポートは、同じ医療装置上にあってもよく、異なる医療装置上にあってもよいことが理解されるであろう。
【0047】
理解され得るように、キャップアセンブリが、少なくとも2つの異なる医療装置ポートに対応する少なくとも2つの異なる形態を有することを可能にするように、本開示の様々な原理に従って形成されるアダプタ上に、又はそれと関連して、様々な構成要素及び構造が備えられ得る。従って、望ましい特性を有するキャップアセンブリは、1つの特定のポートのみとの使用に限定される必要はない。従って、本開示は、内視鏡等の装置のポートの2つ以上の形態とともに使用するために適合可能であり、従って、異なるポート及び異なる装置と互換性があるキャップ装置及び関連システム及び方法を提供する。ポートの作用チャネルへの密閉可能なアクセスを提供する装置及びシステムの共通形態は、装置の異なるポート、又は異なる装置(異なる製造者から、又は1つ以上の製造者からの異なるサイズ及び/又はタイプの装置)のポートとともに使用するために容易に変更されてもよい。そのような適合可能な装置及びシステムのユーザは、適合性がユーザに提示される形式又は機能に影響を及ぼさないので、ユーザの使用方法又は装置及びシステムに対する一般的な精通度を変更する必要がない。さらに、単一タイプの装置及びシステムは、(装置及びシステムが関連付けられるポートに装置及びシステムを適合させるための軽微な修正を伴って)異なる装置と互換性があり、異なる装置にわたって使用され得る。
【0048】
前述の議論は、広範な用途を有し、例示及び説明の目的で提示されており、本開示を本明細書に開示される1つ以上の形態に限定することを意図していない。本開示の概念、技術的思想、及び範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される実施形態に対して様々な追加、修正、及び置換が行われ得ることが理解されるであろう。特に、本開示の原理は、その概念、技術的思想、又は範囲、又は特性から逸脱することなく、他の形態、構造、配置、比率で、及び他の要素、材料、及び構成要素を用いて具現化され得ることが当業者には明らかであろう。例えば、本開示の様々な特徴は、本開示を合理化する目的で、1つ以上の態様、実施形態、又は形態において一緒にグループ化される。しかし、本開示の特定の態様、実施形態、又は形態の様々な特徴は、代替の態様、実施形態、又は形態において組み合わされ得ることを理解されたい。本開示は、実施形態に関して提示されるが、本主題の様々な別個の特徴は、本主題又はそのような個々の特徴の望ましい特性及び/又は利点のうちの少なくともいくつかを達成するために、全てが存在する必要はないことを理解されたい。本開示は、本開示の原理又は技術的思想又は範囲から逸脱することなく、特定の環境及び動作要件に特に適合される、本開示の実施において使用される構造、配置、比率、材料、構成要素などの多くの修正又は変更とともに使用され得ることを、当業者は理解するであろう。例えば、一体的に形成されるものとして示される要素は、複数の部品から構成されてもよく、又は複数の部品として示される要素は、一体的に形成されてもよく、要素の動作は、逆にされてもよく、又は他の方法で変更されてもよく、要素のサイズ又は寸法は、変更されてもよい。同様に、動作又は作用又は手順が特定の順序で記載されているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような特定の順序を必要とすると理解されるべきではなく、又は全ての動作又は作用又は手順が実行されるべきであると理解されるべきではない。さらに、他の実施は、以下の特許請求の範囲内にある。場合によっては、特許請求の範囲に記載された動作は、異なる順序で実行することができ、それでも望ましい結果を達成することができる。従って、現在開示されている実施形態は、全ての点で例示的であって限定的ではないと見なされるべきであり、特許請求される主題の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示されており、前述の説明、又は本明細書で記載又は示されている特定の実施形態又は形態に限定されない。前述を考慮して、任意の実施形態の個々の特徴が使用されてもよく、別個に、又はその実施形態又は任意の他の実施形態の特徴と組み合わせて特許請求することができ、主題の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示され、前述の説明に限定されない。
【0049】
前述の説明及び以下の特許請求の範囲において、以下が理解されるであろう。本明細書で使用される語句「少なくとも1つ」、「1つ以上」、及び「及び/又は」は、動作において接続的及び選言的の両方であるオープンエンド表現である。用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「第1の(first)」、「第2の(second)」等は、複数を除外しない。例えば、用語「1つの(a)」又は「1つの(an)」の実体は、本明細書で使用される場合、その実体の1つ以上を示す。従って、用語「1つの(a)」(又は「1つの(an)」)、「1つ以上」及び「少なくとも1つ」は、本明細書において互換的に使用することができる。全ての方向に関する言及(例えば、近位、遠位、上部、下部、上方、下方、左、右、横方向、長手方向、前部、後部、上部、底部、上、下、垂直、水平、半径方向、軸方向、時計回り、反時計回りなど)は、本開示の読者の理解を助けるための識別目的でのみ使用され、及び/又は関連する要素の領域を互いに区別する役割を果たし、特に本開示の位置、向き、又は使用に関して関連する要素を限定しない。接続に関する言及(例えば、取り付けられる、連結される、接続される、及び接合される)は、広義に解釈されるべきであり、別段の指示がない限り、要素の集合の間の中間部材及び要素間の相対移動を含み得る。従って、接続の言及は、2つの要素が直接的に接続され、互いに固定された関係にあることを必ずしも暗示しない。識別参照(例えば、一次、二次、第1、第2、第3、第4など)は、重要性又は優先度を暗示することを意図するものではなく、1つの特徴を別の特徴から区別するために使用される。
【0050】
以下の特許請求の範囲は、参照によりこの詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、本開示の別個の実施形態としてそれ自体が独立している。特許請求の範囲において、用語「含む/含んでいる」という用語は、他の要素又は工程の存在を除外しない。加えて、個々の特徴が異なる請求項に含まれ得るが、これらは、場合によっては有利に組み合わされてもよく、異なる請求項に含まれることは、特徴の組み合わせが実現可能でない及び/又は有利でないことを暗示しない。加えて、単数の参照は複数を除外しない。特許請求の範囲における参照符号は、単に明確な例として提供されており、特許請求の範囲を限定するものとして決して解釈されるべきではない。
【国際調査報告】