(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】空間2タプルの決定方法、装置、コンピュータ装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 16/29 20190101AFI20240110BHJP
【FI】
G06F16/29
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541038
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-07-05
(86)【国際出願番号】 CN2022073864
(87)【国際公開番号】W WO2022161368
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】202110113826.9
(32)【優先日】2021-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523248770
【氏名又は名称】ジンドン シティ (ベイジン) ディジッツ テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】リ, ルイユァン
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ルビン
(72)【発明者】
【氏名】ウ, ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】バオ, ジエ
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175DA03
5B175KA06
(57)【要約】
本開示は空間2タプルの決定方法、装置、コンピュータ装置及び記憶媒体を提示し、具体的にはコンピュータ技術の分野に関する。この方法は、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得するステップであって、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属するステップと、前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定するステップと、前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップと、各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定するステップと、各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定するステップと、を含み、これによって処理の効率を向上させる。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得するステップであって、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属するステップと、
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定するステップと、
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップと、
各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定するステップと、
各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定するステップと、
を含む、空間2タプルの決定方法。
【請求項2】
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定するステップが、
前記第1の空間オブジェクトセットに対応する最小境界矩形と前記第2の空間オブジェクトセットに対応する拡張された最小境界矩形との間の共通領域を、前記グローバルドメインとして決定するステップを含む請求項1に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項3】
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップが、
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットから、前記グローバルドメイン内に位置する部分空間オブジェクトをそれぞれサンプリングして、第1の参照空間オブジェクトセット及び第2の参照空間オブジェクトセットを取得するステップと、
前記グローバルドメイン内に位置する前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置、及び前記グローバルドメイン内に位置する前記第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置に基づいて、前記グローバルドメインに対して四分木分割をそれぞれ行って、第1の空間セット及び第2の空間セットを取得するステップと、
前記第1の空間セットと前記第2の空間セットを融合して、前記複数のサブ空間を決定するステップと、
を含む請求項1に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項4】
前記グローバルドメイン内に位置する前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置、及び前記グローバルドメイン内に位置する前記第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置に基づいて、前記グローバルドメインに対して四分木分割をそれぞれ行って、第1の空間セット及び第2の空間セットを取得するステップが、
前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの前記グローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、前記グローバルドメインに対して四分木分割を行って、4つの一次サブ空間を生成するステップと、
前記4つの一次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも前記閾値以下である場合、前記4つの一次サブ空間が前記第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットであると決定するステップと、
前記第2の参照空間オブジェクトセットのうちの前記グローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、前記第2の参照空間オブジェクトセットに対応する第2の空間セットを決定するまで、前記グローバルドメインに対して四分木分割を行うステップを繰り返し実行するステップと、
を含む請求項3に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項5】
前記4つの一次サブ空間を生成した後に、
任意の一次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が前記閾値より大きい場合、前記任意の一次サブ空間に対して四分木分割を行って、4つの二次サブ空間を生成するステップと、
前記4つの二次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも前記閾値以下である場合、前記4つの二次サブ空間及び数が前記閾値以下である前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトが含まれる各一次サブ空間を、前記第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットとして決定するステップと、
を含む請求項4に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項6】
前記第1の空間セットと前記第2の空間セットを融合して、前記複数のサブ空間を決定するステップが、
前記第1の空間セットのうちの任意のN次サブ空間が前記第2の空間セットのうちの個々のN+1次サブ空間を含む場合、前記個々のN+1次サブ空間を前記サブ空間に加えるステップであって、Nが正の整数であるステップを含む請求項5に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項7】
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップが、
前記グローバルドメインに対して指定された回数の四分木分割を行って、複数のサブ空間を取得するステップを含む請求項1に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項8】
各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定するステップが、
各前記空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と各前記サブ空間との位置関係を決定するステップと、
任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と任意のサブ空間との間に共通領域が存在する場合、前記任意のサブ空間に前記任意の空間オブジェクトが含まれると決定するステップと、
を含む請求項1から7のいずれか一項に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項9】
前記各サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定した後に、
任意のサブ空間の任意の空間2タプルにおける第1の空間オブジェクトの第1の最小境界矩形、及び第2の空間オブジェクトの第1の拡張された最小境界矩形を決定するステップであって、前記第1の空間オブジェクトが前記第1の空間オブジェクトセットのうちの任意の空間オブジェクトであり、前記第2の空間オブジェクトが前記第2の空間オブジェクトセットのうちの任意の空間オブジェクトであるステップと、
前記第1の最小境界矩形と前記第1の拡張された最小境界矩形との共通領域の任意の頂点座標を決定するステップと、
前記任意の頂点座標が前記任意のサブ空間に位置する場合、前記任意のサブ空間における前記任意の空間2タプルを保持するステップと、
を含む請求項1から7のいずれか一項に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項10】
前記第1の最小境界矩形と前記第1の拡張された最小境界矩形との共通領域の任意の頂点座標を決定した後に、
前記任意の頂点座標が前記任意のサブ空間に位置しない場合、前記任意の空間2タプルを前記任意のサブ空間内の各空間2タプルから削除するステップを含む請求項9に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項11】
所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得する第1の取得モジュールであって、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属する第1の取得モジュールと、
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定する第1の決定モジュールと、
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得する第2の取得モジュールと、
各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定する第2の決定モジュールと、
各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定する第3の決定モジュールと、
を備える、空間2タプルの決定装置。
【請求項12】
前記第1の決定モジュールが、
前記第1の空間オブジェクトセットに対応する最小境界矩形と前記第2の空間オブジェクトセットに対応する拡張された最小境界矩形との間の共通領域を、前記グローバルドメインとして決定する請求項11に記載の空間2タプルの決定装置。
【請求項13】
前記第2の取得モジュールが、
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットから、前記グローバルドメイン内に位置する部分空間オブジェクトをそれぞれサンプリングして、第1の参照空間オブジェクトセット及び第2の参照空間オブジェクトセットを取得するサンプリングユニットと、
前記グローバルドメイン内に位置する前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置、及び前記グローバルドメイン内に位置する前記第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置に基づいて、それぞれ前記グローバルドメインに対して四分木分割を行って、第1の空間セット及び第2の空間セットを取得する取得ユニットと、
前記第1の空間セットと前記第2の空間セットを融合して、前記複数のサブ空間を決定する決定ユニットと、
を備える請求項11に記載の空間2タプルの決定装置。
【請求項14】
前記取得ユニットが、
前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの前記グローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、前記グローバルドメインに対して四分木分割を行って、4つの一次サブ空間を生成し、
前記4つの一次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも前記閾値以下である場合、前記4つの一次サブ空間が前記第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットであると決定し、
前記第2の参照空間オブジェクトセットのうちの前記グローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、前記第2の参照空間オブジェクトセットに対応する第2の空間セットを決定するまで、前記グローバルドメインに対して四分木分割を行うステップを繰り返し実行する請求項13に記載の空間2タプルの決定装置。
【請求項15】
前記取得ユニットが、
任意の一次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が前記閾値より大きい場合、前記任意の一次サブ空間に対して四分木分割を行って、4つの二次サブ空間を生成し、
前記4つの二次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも前記閾値以下である場合、前記4つの二次サブ空間及び数が前記閾値以下である前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトが含まれる各一次サブ空間を、前記第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットとして決定する請求項14に記載の空間2タプルの決定装置。
【請求項16】
前記決定ユニットが、
前記第1の空間セットのうちの任意のN次サブ空間が前記第2の空間セットのうちの個々のN+1次サブ空間を含む場合、前記個々のN+1次サブ空間を前記サブ空間に加え、Nが正の整数である請求項15に記載の空間2タプルの決定装置。
【請求項17】
前記第2の取得モジュールが、
前記グローバルドメインに対して指定された回数の四分木分割を行って、複数のサブ空間を取得する請求項11に記載の空間2タプルの決定装置。
【請求項18】
前記第2の決定モジュールが、
各前記空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と各前記サブ空間との位置関係を決定し、
任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と任意のサブ空間との間に共通領域が存在する場合、前記任意のサブ空間に前記任意の空間オブジェクトが含まれると決定する請求項11から17のいずれか一項に記載の空間2タプルの決定装置。
【請求項19】
任意のサブ空間の任意の空間2タプルにおける第1の空間オブジェクトの第1の最小境界矩形、及び第2の空間オブジェクトの第1の拡張された最小境界矩形を決定する第4の決定モジュールであって、前記第1の空間オブジェクトが前記第1の空間オブジェクトセットのうちの任意の空間オブジェクトであり、前記第2の空間オブジェクトが前記第2の空間オブジェクトセットのうちの任意の空間オブジェクトである第4の決定モジュールと、
前記第1の最小境界矩形と前記第1の拡張された最小境界矩形との共通領域の任意の頂点座標を決定する第5の決定モジュールと、
前記任意の頂点座標が前記任意のサブ空間に位置する場合、前記任意のサブ空間における前記任意の空間2タプルを保持する保持モジュールと、
を備える請求項11から17のいずれか一項に記載の空間2タプルの決定装置。
【請求項20】
前記任意の頂点座標が前記任意のサブ空間に位置しない場合、前記任意の空間2タプルを前記任意のサブ空間内の各空間2タプルから削除する削除モジュールを備える請求項19に記載の空間2タプルの決定装置。
【請求項21】
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムと、を備え、
前記プロセッサが、前記プログラムを実行する際に、
所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得するステップであって、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属するステップと、
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定するステップと、
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップと、
各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定するステップと、
各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定するステップと、
を実現するコンピュータ装置。
【請求項22】
コンピュータプログラムが含まれるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータープログラムがプロセッサによって実行される場合、
所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得するステップであって、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属するステップと、
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定するステップと、
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップと、
各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定するステップと、
各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定するステップと、
を実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項23】
コンピュータプログラムが含まれるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラムはプロセッサによって実行される場合、
所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得するステップであって、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属するステップと、
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定するステップと、
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップと、
各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定するステップと、
各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定するステップと、
を実現するコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【優先権情報】
【0001】
本出願は、中国特許出願番号「202110113826.9」、出願日2021年1月27日の中国特許出願に基づいて提供され、当該中国特許出願の優先権を請求し、当該中国特許出願のすべての内容はここで参照として本出願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示はコンピュータ技術の分野に関し、特に空間2タプルの決定方法、装置、コンピュータ装置及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
全地球測位システムとモバイルインターネット装置の普及に伴い、大量の空間データが発生している。空間データへの距離接続は最も一般的な空間分析演算子の1つであり、幅広い応用シーンがあり、例えば、地下鉄駅から500メートルの範囲内の興味点を検索し、会社の立地計画を支援し、川に横切られた道路と橋を見つけ、洪水の危険性を排除するなどである。領域区画の段階で、最終的な結果に寄与しない無効なデータを事前にフィルタリングせずにグローバルドメインを選択しすぎると、ネットワーク帯域幅とコンピューティングストレージリソースの浪費をもたらし、結果的に全体的なパフォーマンスが低下する可能性がある。より適切なグローバルドメインを選択する方法は、非常に重要である。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、関連する技術の技術的問題の少なくとも1つをある程度解決することを目的とする。
【0005】
本開示の第1の態様の実施例は空間2タプルの決定方法を提示し、前記方法は、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得するステップであって、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属するステップと、前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定するステップと、前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップと、各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定するステップと、各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定するステップと、を含む。
【0006】
本開示第2の態様の実施例は空間2タプルの決定装置を提示し、前記装置は、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得する第1の取得モジュールであって、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属する第1の取得モジュールと、前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定する第1の決定モジュールと、前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得する第2の取得モジュールと、各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定する第2の決定モジュールと、各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定する第3の決定モジュールと、を備える。
【0007】
本開示の第3の態様の実施例は、コンピュータ装置を提示し、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサ上で作動可能なコンピュータプログラムと、を備え、前記プロセッサは前記プログラムを実行する際に、本開示の第1の態様の実施例によって提示される空間2タプルの決定方法を実現する。
【0008】
本開示の第4の態様の実施例は、コンピュータプログラムが含まれる非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提示し、前記コンピュータプログラムはプロセッサによって実行される場合、本開示の第1の態様の実施例によって提示される空間2タプルの決定方法を実現する。
【0009】
本開示の第5の態様の実施例は、コンピュータプログラム製品を提示し、前記コンピュータプログラム製品における命令はプロセッサによって実行される場合、本開示の第1の態様の実施例によって提示される空間2タプルの決定方法を実行する。
【0010】
本開示の実施例によって提供される空間2タプルの決定方法、装置、コンピュータ装置及び記憶媒体は、以下の有益な効果を有する。
【0011】
事前に所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得して、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定することができ、これによってグローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得して、さらに各空間オブジェクトと各サブ空間との位置関係に基づいて、複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定することができ、すなわち、各サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各サブ空間に含まれる、所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定することができる。これにより、まず第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定し、その後にグローバルドメイン内の各サブ空間内の空間2タプルを決定し、より小さなグローバルドメインによって無効なデータを事前にフィルタリングし、リソースのオーバーヘッドを低減し、データ処理の効率を向上させる。
【0012】
本出願の付加的な特徴及び利点は、以下の説明において部分的に示され、一部が以下の説明により明らかになり、又は本開示の実践により理解されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の上記及び/又は付加的な様態及び利点は、以下図面と合わせて、実施例に対する説明によって明らかになり且つ理解しやすくなる。
【
図1A】本開示の一実施例によって提供される空間2タプルの決定方法の概略フローチャートである。
【
図1B】本開示の一実施例によって提供されるグローバルドメインの概略図である。
【
図2A】本開示の一実施例によって提供される空間2タプルを決定する際の計算の消費時間の概略図である。
【
図2B】本開示の一実施例によって提供される空間2タプルを決定する際の計算の消費時間の概略図である。
【
図2C】本開示の一実施例によって提供される空間2タプルを決定する際の計算の消費時間の概略図である。
【
図3A】本開示別の実施例によって提供される空間2タプルの決定方法の概略フローチャートである。
【
図3B】本開示の一実施例によって提供されるサブ空間の概略図である。
【
図4A】本開示のもう1つの実施例によって提供される空間2タプルの決定方法の概略フローチャートである。
【
図4B】本開示の一実施例によって提供される空間2タプル及びサブ空間の概略図である。
【
図5】本開示の一実施例によって提供される空間2タプルの決定装置の概略構成図である。
【
図6】本開示別の実施例によって提供される空間2タプルの決定装置の概略構成図である。
【
図7】本開示の実施形態を実現するように適合した例示的なコンピュータ装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施例について詳細に説明し、前記実施例の例は添付図面に示され、ここで、最初から最後まで同一または類似の符号は同一または類似の素子、または同一または類似の機能を有する素子を示す。以下、添付図面を参照して説明する実施例は例示的であり、本開示を説明することを意図しであり、本開示に対する制限として理解されない。
【0015】
以下図面を参照しながら、本開示の実施例の空間2タプルの決定方法、装置、コンピュータ装置及び記憶媒体を説明する。
【0016】
図1Aは本開示の実施例によって提供される空間2タプルの決定方法の概略フローチャートである。
【0017】
本開示の実施例では、当該空間2タプルの決定方法が空間2タプルの決定装置に構成されることを例として説明し、当該空間2タプルの決定装置は、当該コンピュータ装置が空間2タプルの決定機能を実行できるように、任意のコンピュータ装置に適用することができる。
【0018】
コンピューティング装置は、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PCと略称する)、クラウドデバイス、モバイル機器などであってもよく、モバイル機器は、例えば、携帯電話機、タブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント、ウェアラブルデバイス、車載機器などの各種のオペレーティングシステム、タッチスクリーン及び/又はディスプレイを備えるハードウェアデバイスであってもよい。
【0019】
図1Aに示すように、当該空間2タプルの決定方法は以下のステップ101~105を含むことができる。
【0020】
ステップ101において、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得し、各空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属する。
【0021】
所与の空間距離はδと表記することができ、これは任意の正の数であってもよい。
【0022】
また、説明を容易にするために、第1の空間オブジェクトセットをSと表記し、第2の空間オブジェクトセットをRと表記し、取得された空間オブジェクトのうちの第1の空間オブジェクトセットSに属する空間オブジェクトをsと表記し、取得された空間オブジェクトのうちの第2の空間オブジェクトRに属する空間オブジェクトをrと表記することもできる。
【0023】
なお、空間オブジェクトは、点オブジェクトであってもよいし、または、線オブジェクトであってもよいし、または、面オブジェクトなどであってもよい。
【0024】
なお、上記δ、S、R、s、rは単なる概略的な説明であり、本開示の所与の空間距離、第1の空間オブジェクトセット、第2の空間オブジェクトセット、空間オブジェクトなどに対する限定とすることはできない。
【0025】
ステップ102において、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定する。
【0026】
最小境界矩形(Minimum Bounding Rectangle、MBRと略す)は、最小外接矩形、最小包含矩形、または最小包囲矩形などとも呼ぶことができる。最小境界矩形とは、2次元座標で表される若干の2次元形状(点、直線、多角形など)の最大範囲を指し、すなわち、所与の2次元形状の各頂点(vertex)のうち、最大横座標、最小横座標、最大縦座標、最小縦座標で境界を定めた矩形であり、このような1つの矩形は所与の2次元形状を含み、辺が座標軸に平行である。
【0027】
なお、第1の空間オブジェクトセットに対応する最小境界矩形は、座標軸に平行であり、第1の空間オブジェクトセットのうちのすべての空間オブジェクトを含む最小矩形であってもよい。
【0028】
また、拡張された最小境界矩形(Expand Minimum Bounding Rectangle、EMBRと省略する)は、対応する最小境界矩形に対応して数値の拡張を行って得られた矩形であってもよい。
【0029】
例えば、第2の空間オブジェクトセットRの拡張された最小境界矩形は、最小境界矩形R.mbrのε拡張、R.embr(ε)=<exmin,eymin,exmax,eymax> = <xmin-ε,ymin-ε,xmax+ε,ymax+ε>であってもよく、<xmin,ymin,xmax,ymax>がRの最小境界矩形であり、εが所与の任意の正の数であってもよい。
【0030】
また、グローバルドメインを決定する際、複数の方式があり得る。
【0031】
例えば、第1の空間オブジェクトセットに対応する最小境界矩形、第2の空間オブジェクトセットに対応する拡張された最小境界矩形を先に決定してから、最小境界矩形と拡張された最小境界矩形との共通領域をグローバルドメインとして決定することができる。
【0032】
例えば、
図1Bに示す概略図では、第1の空間オブジェクトセットSに対応する最小境界矩形は右側の斜線領域のS.mbrであり、第2の空間オブジェクトセットRに対応する最小境界矩形は左側の斜線領域のR.mbrであり、R.embr(δ)は第2の空間オブジェクトセットRに対応する最小境界矩形R.mbrがδ拡張された後の拡張された最小境界矩形であり、S.mbrとR.embr(δ)との共通部分は、決定されたグローバルドメインであり、すなわち図中の破線領域である。
【0033】
なお、上記の例は単なる例示であり、本開示の実施例の第1の空間オブジェクトセット及びそれに対応する最小境界矩形、第2空間オブジェクトセット及びそれに対応する拡張された最小境界矩形などの範囲、形状、内容などを限定するものではない。
【0034】
または、第1の空間オブジェクトセットに対応する拡張された最小境界矩形、第2の空間オブジェクトセットに対応する最小境界矩形を先に決定し、さらに両者の共通領域をグローバルドメインとして決定することもできる。
【0035】
または、第1の空間オブジェクトセットに対応する拡張された最小境界矩形及び第2の空間オブジェクトセットに対応する拡張された最小境界矩形を先に決定し、さらに両者の共通領域をグローバルドメインとして決定することもできる。
【0036】
または、第1の空間オブジェクトセットに対応する最小境界矩形及び第2の空間オブジェクトセットに対応する最小境界矩形を先に決定し、さらに両者の共通領域をグローバルドメインとして決定することもできる。
【0037】
なお、上記の例は例示的な説明であり、本開示の実施例のグローバルドメインを決定する方式を限定するものではない。
【0038】
本開示の実施例では、より小さなグローバルドメインを決定することができ、これによって無効なデータを事前にフィルタリングすることができ、その後にデータ処理を行う際、余分なCPUリソースとメモリリソースの消費、及び不要なネットワーク伝送オーバーヘッドを削減し、これによってデータ処理時の効率を大幅に向上させることができる。
【0039】
ステップ103において、グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得する。
【0040】
グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行う際、複数種類の区画方式があり得る。
【0041】
例えば、グローバルドメイン全体に対して先に四分木分割を行うことができ、これによってすべてのリーフノードにおける空間オブジェクトの数がほぼ同じであるように確保することができる。
【0042】
さらに、グローバルドメイン全体に対して四分木分割を行う後、取得された4つの部分のうちの2つの部分に多くの空間オブジェクトが集中している場合、この2つの部分に対して引き続き四分木分割を行うことができ、これによって複数のサブ空間を取得することができる。
【0043】
または、グローバルドメインに対して八分木分割を行うこともでき、取得された区画結果では、3つの部分に多くの空間オブジェクトが集中している場合、この3つの部分に対して引き続き八分木分割を行うことができ、これによって複数のサブ空間を取得することができる。
【0044】
なお、上記の例は単なる例示であり、本開示の実施例の複数のサブ空間を取得することを限定するものではない。
【0045】
本開示の実施例では、グローバルドメインを複数のサブ空間に区画することにより、各サブ空間の空間オブジェクトをできる限り実質的に同一させることができ、これにより負荷分散を実現し、さらに全体の運転効率を向上させることができる。
【0046】
ステップ104において、各空間オブジェクトと各サブ空間との位置関係に基づいて、複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定する。
【0047】
位置関係は、交差する、完全に重なり合う、交差しないなどであってもよい。
【0048】
また、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定する際、複数の方式があり得る。
【0049】
例えば、各空間オブジェクトと各サブ空間との位置関係を先に決定してから、複数の空間オブジェクトを区間区画する際、同じサブ空間に属する空間オブジェクトを同じサブ空間に区画することができる。
【0050】
例えば、空間オブジェクトr1とサブ空間1とが交差している場合、当該空間オブジェクトr1をサブ空間1中に区画することができる。空間オブジェクトs1とサブ空間1、サブ空間2の両方とが交差している場合、当該空間オブジェクトs1をサブ空間1、サブ空間2に区画することができ、これによってサブ空間1に空間オブジェクトr1、s1が含まれ、サブ空間2に空間オブジェクトs1が含まれると決定することができる。
【0051】
または、各空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と各サブ空間との位置関係を先に決定して、複数の空間オブジェクトを区間区画する際、同じサブ空間に属する空間オブジェクトを同じサブ空間に区画することもできる。
【0052】
例えば、空間オブジェクトr1に対応するR1.mbrである最小境界矩形がサブ空間2と交差している場合、当該空間オブジェクトr1をサブ空間2に区画することができる。空間オブジェクトs1に対応するS1.mbrである最小境界矩形がサブ空間1と、サブ空間2と、サブ空間3と交差している場合、当該空間オブジェクトs1をサブ空間1、サブ空間2、サブ空間3に区画することができ、これによってサブ空間1に空間オブジェクトs1が含まれる、サブ空間2に空間オブジェクトr1、s1が含まれ、サブ空間3に空間オブジェクトs1が含まれると決定することができる。
【0053】
または、各空間オブジェクトに対応する拡張された最小境界矩形と各サブ空間との位置関係を先に決定してから、複数の空間オブジェクトを区間区画する際、同じサブ空間に属する空間オブジェクトを同じサブ空間に区画することもできる。
【0054】
例えば、空間オブジェクトr1に対応するR1.embrである拡張された最小境界矩形がサブ空間1と交差している場合、当該空間オブジェクトr1をサブ空間1中に区画することができる。空間オブジェクトs1に対応するS1.embrである拡張された最小境界矩形がサブ空間1、サブ空間2の両方と交差している場合、当該空間オブジェクトs1をサブ空間1、サブ空間2に区画することができ、これによってサブ空間1に空間オブジェクトr1、s1が含まれ、サブ空間2に空間オブジェクトs1が含まれると決定することができる。
【0055】
なお、上記r1、s1、R1.mbr、S1.mbr、R1.embr、S1.embrなどは単なる概略的な説明にすぎず、本開示の実施例の各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定することを限定するものではない。
【0056】
ステップ105において、各サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各サブ空間に含まれる、所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定する。
【0057】
個々の空間オブジェクト間の空間距離を決定する際、最小ユークリッド距離式で計算するか、または、マンハッタン距離式などで計算することもできる。
【0058】
任意のサブ空間内の第1の空間オブジェクトと第2の空間オブジェクトとの間の空間距離がδ値以下である場合、当該グループの空間オブジェクトがマッチング条件を満たす空間2タプルであると決定することができる。
【0059】
例えば、サブ空間1における空間オブジェクトがs1、s2、s3、r1、r2を含み、その後に最小ユークリッド距離式で,s1とr1、s1とr2、s2とr1、s2とr2、s3とr1、s3とr2の空間距離がそれぞれL11、L12、L21、L22、L31、L32であると決定し、L11、L22、L31がいずれもδ値以下である場合、サブ空間1に含まれるδ値以下である空間2タプルが(s1、r1)、(s2、r2)、(s3、r1)であると決定することができる。
【0060】
なお、上記サブ空間1、空間オブジェクトr1、r2、s1、s2、s3空間距離L11、L12、L21、L22、L31、L32などは単なる概略的な説明にすぎず、本開示の実施例の各サブ空間、個々の空間オブジェクト、空間距離、及び空間2タプルなどを限定するものではない。
【0061】
次に、Open Street Map(OSM)空間データセットを例として実験を行い、本開示によって提供される空間2タプルの決定方法の効果に対して具体的に説明する。
【0062】
表1は、実験で使用されたポイント(Points)データと多角形(Polygons)データを集計したものであり、これらのデータはグローバルに分布し、空間的に不均一である。
【表1】
【0063】
本実験では、実験環境は5台のサーバからなる分散クラスターであり、1台のサーバはCentOS7.4、30コアCPU、100GBメモリ、1Tハードディスクとして構成されている。使用するビッグデータコンポーネントはHadoop2.7.3とSpark2.3.3である。
【0064】
本開示によって提供される空間2タプルの決定方法のグローバルドメインにおける優位性を検証するために、グローバル空間範囲を5つの縦横スパン両方が180°である正方形領域:Grid1、Grid2、Grid3、Grid4和Grid5に区画し、Grid1と他の4つの領域との交差部分の面積がそれぞれGrid1面積の20%、40%、60%、80%であり、ここでは、空間重複(overlap)と呼ばれ、Grid1と自身との空間重複は100%である。実験では、Grid1に対応するデータセットがRに相当する。実験は2つのデータセットのoverlapを変数として、overlapがそれぞれ20%、40%、60%、80%、100%である空間距離接続の計算の消費時間を観察する。また、本開示によって提供される空間2タプルの決定方法の拡張性において優位性を検証するために、本実験は空間距離δを変数として、δがそれぞれ0、50、100、150、及び200メートルの空間距離接続の計算の消費時間を観察した。なお、一部のシステムが空間距離接続をサポートしていないため、空間接続のみをサポートし、すなわちδ=0の場合、従って、overlapを変数とする場合、δのデフォルト値は0である。δを変数とする場合、overlapのデフォルト値は60%である。
【0065】
図2Aに示すように、空間2タプルにおける空間オブジェクトは点と点であり、この図は点と点との空間距離を決定する際の計算の消費時間の概略図である。
図2Bに示すように、空間2タプルにおける空間オブジェクトは多角形と点であり、この図は多角形と点との空間距離を決定する際の計算の消費時間の概略図であり、
図2Cに示すように、空間2タプルにおける空間オブジェクトは多角形と多角形であり、この図は多角形と多角形との空間距離を決定する際の計算の消費時間の概略図である。
【0066】
図2A、
図2B、
図2Cの分析から分るように、本開示によって提供される空間2タプルの決定方法は、既存の最先端の他の分散方法よりも効率と精度の点で優れている。
【0067】
なお、上記の実験は単なる例示的な説明にすぎず、本開示の実施例の実験環境、実験データ、及び使用するコンポーネントなどを限定するものではない。
【0068】
本開示の実施例では、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを先に取得してから、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定することができ、これによってグローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得して、さらに各空間オブジェクトと各サブ空間との位置関係に基づいて、複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定することができ、すなわち、各サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各サブ空間に含まれる、所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定することができる。これにより、まず第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定し、その後にグローバルドメイン内の各サブ空間内の空間2タプルを決定し、より小さなグローバルドメインによって無効なデータを事前にフィルタリングし、リソースのオーバーヘッドを低減し、データ処理の効率を向上させる。
【0069】
上記の実施例では、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを先に決定して、グローバルドメイン内の各サブ空間内の空間2タプルを決定する。いくつかの実現形態では、グローバルドメインを複数のサブ空間に区画する際、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットに基づいて、それぞれグローバルドメインを空間的に区画して、複数のサブ空間を取得することができ、以下
図3Aと併せて上記のこの過程を詳細に説明する。
【0070】
図3Aに示すように、当該空間2タプルの決定方法は、以下のステップ201~207を含むことができる。
【0071】
ステップ201、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得し、各空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属する。
【0072】
ステップ202、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定する。
【0073】
ステップ203、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットから、グローバルドメイン内に位置する部分空間オブジェクトをそれぞれサンプリングして、第1の参照空間オブジェクトセット及び第2の参照空間オブジェクトセットを取得する。大量の空間データに対して、処理の速度と効率を向上させるために、対応するデータ処理を行う前に、サンプリングすることができる。
【0074】
なお、応用シーンが異なる場合、サンプリングレートの大きさは異なってもよい。例えば、サンプリングレートは0.01、0.05、0.1、0.2などであってもよい。
【0075】
これによって、実際の使用では、実際の状況に応じて、適切なサンプリングレートを選択してサンプリングすることができ、例えば本開示の実施例、0.01であるサンプリングレートでサンプリングする際、取得されたサンプリングデータは、データセット全体の空間分布をよりよく表すことができる。
【0076】
また、第1の参照空間オブジェクトセットは、一定のサンプリングレートで、第1の空間オブジェクトセットのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトをサンプリングした後の空間オブジェクトセットであってもよい。それに応じて、第2の参照空間オブジェクトセットは、このサンプリングレートで、第2の空間オブジェクトセットのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトをサンプリングした後の空間オブジェクトセットであってもよい。
【0077】
ステップ204、グローバルドメイン内に位置する第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置と、グローバルドメイン内に位置する第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置に基づいて、それぞれグローバルドメインに対して四分木分割を行って、第1の空間セット及び第2の空間セットを取得する。
【0078】
グローバルドメインに対して四分木分割を行う場合、様々な場合がある可能性がある。
【0079】
例えば、第1の参照空間オブジェクトセットのうちのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、グローバルドメインに対して四分木分割を行って、4つの一次サブ空間を生成することができる。
【0080】
閾値は予め設定された数値であってもよく、それは任意の正の整数であってもよい。
【0081】
例えば、閾値は200であり、第1の参照空間オブジェクトセットのうちのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数は220であり、閾値200より大きく、このグローバルドメインに対して四分木分割を行うことができ、これによって4つの一次サブ空間を生成することができる。
【0082】
なお、上記は単なる例示的な説明にすぎず、本開示の実施例の第1の参照空間オブジェクトセットのうちのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数、閾値、一次サブ空間などを限定するものではない。
【0083】
その後、4つの一次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも閾値以下である場合、4つの一次サブ空間を第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットとして決定する。
【0084】
例えば、閾値が100であり、第1の参照空間オブジェクトセットのうちのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が220であり、閾値100より大きい場合、このグローバルドメインに対して四分木分割を行うことができ、生成された4つの一次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数はそれぞれ20、50、70、80であり、いずれも閾値より小さい場合、四分木的の区画を停止することができ、この4つの一次サブ空間を第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットとして決定する。
【0085】
なお、上記は単なる例示的な説明にすぎず、本開示の実施例の一次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数、閾値、第1の空間セットなどを限定するものではない。
【0086】
または、いくつかの実現形態では、在任意の一次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、任意の一次サブ空間に対して四分木分割を行って、4つの二次サブ空間を生成する。
【0087】
例えば、閾値が100であり、第1の参照空間オブジェクトセットのうちのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が220であり、閾値100より大きい場合、このグローバルドメインに対して四分木分割を行うことができ、生成された4つの一次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がそれぞれ150、20、10、40であり、150が閾値より大きい場合、150である空間オブジェクトの数に対応する一次サブ空間に対して引き続き四分木分割を行うことができ、これによって4つの二次サブ空間を生成する。
【0088】
なお、上記は単なる例示的な説明にすぎず、本開示の実施例の一次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数、閾値、第1の空間セット、二次サブ空間などを限定するものではない。
【0089】
その後、4つの二次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも閾値以下である場合、4つの二次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも閾値以下であるオブジェクトセットのうちの空間オブジェクト各一次サブ空間を、第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットとして決定する。
【0090】
例えば、閾値が100であり、第1の参照空間オブジェクトセットのうちのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が220であり、閾値100より大きい場合、このグローバルドメインに対して四分木分割を行うことができる。生成された4つの一次サブ空間を一次サブ空間1、一次サブ空間2、一次サブ空間3、一次サブ空間4として表記することができ、個々の一次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がそれぞれ150、20、10、40であり、150が閾値より大きい場合、一次サブ空間1に対して引き続き四分木分割を行うことができ、これによって4つの二次サブ空間を生成する。生成された4つの二次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が30、40、50、30であってもよく、いずれも閾値より小さい場合、この4つの二次サブ空間、一次サブ空間2、一次サブ空間3、及び一次サブ空間4を第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットとして決定することができる。
【0091】
それに応じて、生成された二次サブ空間のうち、任意の二次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、生成された個々のサブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が閾値以下になるまで、この任意の二次サブ空間に対して引き続き四分木分割を行うことができる。
【0092】
なお、上記は単なる例示的な説明にすぎず、本開示の実施例の各次サブ空間内に含まれる第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数、閾値、第1の空間セット、各次サブ空間などを限定するものではない。
【0093】
また、第2の参照空間オブジェクトセットのうちのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、第2の参照空間オブジェクトセットに対応する第2の空間セットを決定するまで、グローバルドメインに対して四分木分割を行うステップを繰り返し実行する。
【0094】
第2の参照空間オブジェクトセットに対応する第2の空間セットを決定する際、上記第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットを決定する方式で操作することができ、これによって第2の参照空間オブジェクトセットの任意のサブ空間内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、各次サブ空間内に含まれる第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも閾値以下になるまで、この任意のサブ空間に対して四分木分割を行う操作を繰り返し実行し、これによって第2の参照空間オブジェクトセットに対応する第2の空間セットを決定する。
【0095】
例えば、閾値が100であり、第2の参照空間オブジェクトセットのうちのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が220であり、閾値100より大きい場合、このグローバルドメインに対して四分木分割を行うことができ、生成された4つの一次サブ空間を一次サブ空間1、一次サブ空間2、一次サブ空間3、一次サブ空間4として表記することができる。個々の一次サブ空間内に含まれる第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がそれぞれ150、20、10、40であり、150が閾値より大きい場合、一次サブ空間1に対して引き続き四分木分割を行うことができ、これによって4つの二次サブ空間を生成する。生成された4つの二次サブ空間を二次サブ空間1、二次サブ空間2、二次サブ空間3、二次サブ空間4として表記することができ、個々の二次サブ空間内に含まれる第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が20、130、60、10であってもよく、二次サブ空間2に含まれる第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、この二次サブ空間2に対して引き続き四分木分割を行うことができ、これによって4つの三次サブ空間を生成する。4つの三次サブ空間内に含まれる第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が10、20、60、30であってもよく、いずれも閾値より小さい場合、この4つの三次サブ空間、二次サブ空間1、二次サブ空間3、二次サブ空間4、一次サブ空間2、一次サブ空間3、一次サブ空間4を第2の参照空間オブジェクトセットに対応する第2の空間セットとして決定することができる。
【0096】
なお、上記は単なる例示的な説明にすぎず、本開示の実施例の各次サブ空間内に含まれる第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数、閾値、第2の空間セット、各次サブ空間などを限定するものではない。
【0097】
ステップ205、第1の空間セットと第2の空間セットを融合して、複数のサブ空間を決定する。
【0098】
四分木で区画されたサブ空間の階層を対応して融合することができる。
【0099】
例えば、第1の空間セットと第2の空間セットが同じ階層のサブ空間である場合、それぞれ個々のサブ空間を対応して融合することができる。
【0100】
例えば、最終的に決定された第1の空間セットが4つの一次サブ空間であり、それぞれが一次サブ空間1、一次サブ空間2、一次サブ空間3、一次サブ空間4であり、第2の空間セットも4つの一次サブ空間であり、それぞれが一次サブ空間5、一次サブ空間6、一次サブ空間7、一次サブ空間8である場合、対応する位置にある一次サブ空間をそれぞれ融合することができる。例えば一次サブ空間1と一次サブ空間5の両方がそれぞれの空間セットの左上方に位置し、一次サブ空間2と一次サブ空間6の両方がそれぞれの空間セットの左下方に位置し、一次サブ空間3と一次サブ空間7の両方がそれぞれの空間セットの右上方に位置し、一次サブ空間4と一次サブ空間8の両方がそれぞれの空間セットの右下方に位置する場合、一次サブ空間1と一次サブ空間5、一次サブ空間2と一次サブ空間6、一次サブ空間3と一次サブ空間7、一次サブ空間4と一次サブ空間8、をそれぞれ融合することができる。
【0101】
または、第1の空間セットのうちの任意のN次サブ空間が第2の空間セットのうちの個々のN+1次サブ空間を含む場合、個々のN+1次サブ空間をサブ空間に加え、Nが正の整数である。
【0102】
例えば、第1の空間セットのうちの個々のサブ空間はそれぞれ一次サブ空間2、一次サブ空間3、一次サブ空間4、二次サブ空間1、二次サブ空間2、二次サブ空間3、二次サブ空間4であってもよく、第2の空間セットのうちの個々のサブ空間はそれぞれ一次サブ空間2、一次サブ空間3、一次サブ空間4、二次サブ空間1、二次サブ空間2、二次サブ空間3、三次サブ空間1、三次サブ空間2、三次サブ空間3、三次サブ空間4であってもよく、この場合、第1の空間セットと第2の空間セットを融合する際、先に各一次サブ空間、二次サブ空間を対応的に融合し、第2の空間セットのうちの個々の三次サブ空間をサブ空間に加えることができる。
【0103】
または、
図3Bに示すようなサブ空間の区画の概略図では、第1の空間セットSに対して2回の四分木分割を行い、3つの一次サブ空間と4つの二次サブ空間を取得し、第2の空間セットRに対して3回の四分木分割を行い、2つの一次サブ空間、7つの二次サブ空間、4つの三次サブ空間を取得し、これによって第1の空間セットSのサブ空間と第2の空間セットRのサブ空間を融合する際、Sにおける一次サブ空間とRにおける一次サブ空間、Sにおける二次サブ空間とRにおける二次サブ空間を対応的に融合し、第2の空間セットRの個々の三次サブ空間をサブ空間に加えることができ、サブ空間の区画結果は
図3Bに示すように、それぞれは一次サブ空間12、一次サブ空間4、二次サブ空間3、二次サブ空間2、二次サブ空間1、二次サブ空間0、二次サブ空間11、二次サブ空間10、二次サブ空間5、三次サブ空間9、三次サブ空間8、三次サブ空間7、三次サブ空間6である。
【0104】
なお、上記の例は単なる例示であり、本開示の実施例の第1の空間セット、第2の空間セットの各次サブ空間を限定するものではない。
【0105】
ステップ206、各空間オブジェクトと各サブ空間との位置関係に基づいて、複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定する。
【0106】
ステップ207、各サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各サブ空間に含まれる、所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定する。
【0107】
本開示の実施例では、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得し、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定する。その後にグローバルドメインに対してサブ空間の区画を行う際、先に個々の空間オブジェクトセットのうちのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトに対して部分サンプリングを行って、第1の参照空間オブジェクトセット及び第2の参照空間オブジェクトセットを取得することができる。その後にグローバルドメイン内に位置する第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置と、グローバルドメイン内に位置する第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置に基づいて、それぞれグローバルドメインに対して四分木分割を行って、第1の空間セット及び第2の空間セットを取得し、それらを融合し、複数のサブ空間を決定する。その後に各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定し、さらに各サブ空間内の条件を満たす空間2タプルを決定する。これにより、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットに基づいて、それぞれグローバルドメインを空間区画して、複数のサブ空間を取得し、これによって各サブ空間のデータ量がほぼ同一になり、さらに負荷分散を確保し、全体の運転効率を向上させる。
【0108】
上記の実施例では、グローバルドメインに対して複数回の四分木分割を行い、さらに各空間オブジェクトと各サブ空間との位置関係に基づいて、空間オブジェクトを再区間区画することにより、各サブ空間内の空間2タプルを決定することができる。いくつかの実現形態では、同じ空間オブジェクトは複数のサブ空間にまたがる可能性があり、これによって異なるサブ空間は同じ空間2タプルを含むことができ、これによって最終的に取得された空間2タプルセットに重複する空間2タプルが含まれることになる。従って、個々のサブ空間に含まれる空間2タプルを決定した後、さらに空間2タプルをフィルタリングすることができ、これによって同じ空間2タプルが1つのサブ空間のみに記録され、これによって重複を回避することができ、以下
図4Aと併せて上記の過程を詳細に説明し、以下のステップ301~310を含む。
【0109】
ステップ301、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得し、各空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属する。
【0110】
ステップ302、第1の空間オブジェクトセットに対応する最小境界矩形と第2の空間オブジェクトセットに対応する拡張された最小境界矩形との間の共通領域を、グローバルドメインとして決定する。
【0111】
ステップ303、グローバルドメインに対して指定された回数の四分木分割を行って、複数のサブ空間を取得する。
【0112】
指定された回数は、任意に設定された回数であってもよいし、または、グローバルドメインの範囲、大きさに基づいて設定された回数であってもよいし、または、グローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの位置の数に関連する回数であってもよい。
【0113】
例えば、例えば、指定された回数は2回、4回、7回などであってもよい。任意のグローバルドメインに対して、指定された回数の四分木分割を行い、これによって四分木分割の結果に基づいて複数のサブ空間を決定することができる。
【0114】
または、現在決定されたグローバルドメインの範囲が大きい場合、10、20などのような大きな指定された回数を設定することができる。
【0115】
または、グローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトがグローバルドメイン内のあるサブ空間に集中的に分布する場合、このサブ空間に対して大きな指定された回数などを設定することができる。
【0116】
なお、上記の例は単なる例示であり、本開示の実施例の決定指定された回数の決定方法及び数値などを限定するものではない。
【0117】
ステップ304、各空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と各サブ空間との位置関係を決定する。
【0118】
ステップ305、任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と任意のサブ空間との間に共通領域が存在する場合、任意のサブ空間に任意の空間オブジェクトが含まれると決定する。
【0119】
各空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と各サブ空間との位置関係は、交差しない、交差する、完全に重なり合うなど、様々であってもよい。
【0120】
なお、任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と任意のサブ空間との位置関係が交差しないことである場合、この任意の空間オブジェクトはこの任意のサブ空間と共通部分がない、すなわち共通領域が存在しない。
【0121】
または、任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形が任意のサブ空間の位置と交差する場合、この任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形とこの任意のサブ空間との間に共通領域が存在すると決定することができる。
【0122】
または、任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と任意のサブ空間との位置関係が完全に重なり合うことである場合、この任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形とこの任意のサブ空間との間に共通領域も存在すると決定することができる。
【0123】
また、個々のサブ空間を番号付けすることができ、番号付け方式は任意であってもよく、例えば数字で番号付けしてもよいし、またはアルファベットで番号付けしてもよいなど、番号付け結果が一意であればよい。
【0124】
また、任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と任意のサブ空間との間に共通領域が存在する場合、この任意のサブ空間の番号を、それと共通領域を持つ任意の空間オブジェクトに割り当てることができる。
【0125】
例えば、現在区画されているサブ空間は4つであり、それぞれがサブ空間1、サブ空間2、サブ空間3、サブ空間4、空間オブジェクトはr1、r2、s1である。
【0126】
r1に対応する最小境界矩形R1.mbrがサブ空間1と共通部分がなく、R1.mbrがサブ空間2と共通部分があり、R1.mbrとサブ空間3と共通部分があり、R1.mbrとサブ空間4と共通部分がない場合、空間オブジェクトr1がサブ空間2、サブ空間3に属すると決定することができ、これによってサブ空間の番号を空間オブジェクトr1に割り当てることができ、空間オブジェクトr1の持つ番号は2、3であってもよい。
【0127】
その後、空間オブジェクトr2に対応する最小境界矩形R2.mbrと個々のサブ空間との関係を順次比較し、サブ空間1、サブ空間3が最小境界矩形R2.mbrと共通領域がある場合、空間オブジェクトr2の持つ番号がそれぞれ1、3であると決定することができる。
【0128】
その後、空間オブジェクトs1に対応する最小境界矩形S1.mbrと個々のサブ空間との関係を順次比較し、サブ空間2、サブ空間3が最小境界矩形S1.mbrと共通領域がある場合、空間オブジェクトs1の持つ番号がそれぞれ2、3であると決定することができる。
【0129】
これによって、空間オブジェクトを区間区画する際、同じ番号を持つ空間オブジェクトを同じサブ空間に区画することができ、サブ空間1に含まれる空間オブジェクトが空間オブジェクトr2であり、サブ空間2に含まれる空間オブジェクトが空間オブジェクトr1、s1であり、サブ空間3に含まれる空間オブジェクトが空間オブジェクトr1、r2及びs1であり、サブ空間4に空間オブジェクトが含まれないと決定することができる。
【0130】
なお、上記空間オブジェクトr1、r2及びs1、サブ空間1、サブ空間2、サブ空間3、サブ空間4及び個々の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と個々のサブ空間との位置関係などは単なる概略的な説明にすぎず、本開示の実施例の空間オブジェクト、サブ空間、及び個々の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と個々のサブ空間との位置関係、複数の空間オブジェクトの区間区画などを限定するものではない。
【0131】
ステップ306、各サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各サブ空間に含まれる、所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定する。
【0132】
ステップ307、任意のサブ空間の任意の空間2タプルにおける第1の空間オブジェクトの第1の最小境界矩形、及び第2の空間オブジェクトの第1の拡張された最小境界矩形を決定し、第1の空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットのうちの任意の空間オブジェクトであり、第2の空間オブジェクトが第2の空間オブジェクトセットのうちの任意の空間オブジェクトである。
【0133】
第1の最小境界矩形は、任意のサブ空間内の任意の空間2タプルにおける第1の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形であってもよい。第1の拡張された最小境界矩形は、任意のサブ空間内の任意の空間2タプルにおける第2の空間オブジェクトに対応する拡張された最小境界矩形であってもよい。
【0134】
ステップ308、第1の最小境界矩形と第1の拡張された最小境界矩形との共通領域の任意の頂点座標を決定する。
【0135】
ステップ309、任意の頂点座標が任意のサブ空間に位置する場合、任意のサブ空間内の任意の空間2タプルを保持する。
【0136】
ステップ310、任意の頂点座標が任意のサブ空間に位置しない場合、任意の空間2タプルを任意のサブ空間内の各空間2タプルから削除する。
【0137】
各サブ空間に含まれる、所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定する際、重複をもたらす。例えば、サブ空間1に(s1、r1)が含まれてもよいし、サブ空間2に(s1、r1)も含まれてもよい。この場合に重複を回避するために、任意のサブ空間の任意の空間2タプルにおける第1の空間オブジェクトの第1の最小境界矩形と、第2の空間オブジェクトの第1の拡張された最小境界矩形との共通領域の任意の頂点の位置に基づいて、個々のサブ空間に重複する空間2タプルが含まれないことを確保することができる。
【0138】
例えば、サブ空間1に(s1、r1)が含まれ、サブ空間2に(s1、r1)も含まれ、空間2タプル(s1、r1)に対して、選択された頂点がサブ空間1にある場合、サブ空間1内の空間2タプル(s1、r1)を保持し、サブ空間2から空間2タプル(s1、r1)を削除することができる。
【0139】
または、
図4Bに示すような概略図では、空間2タプル(s
1、r
1)はサブ空間0、サブ空間1の両方にあり、この空間2タプル(s
1、r
1)における第1の空間オブジェクトs
1の第1の最小境界矩形は右側の矩形S.mbrであり、第2の空間オブジェクトr
1の第1の拡張された最小境界矩形は左側破線矩形R.embr(δ)であり、両者の共通領域は中間斜線領域であり、この斜線領域の左下の頂点Aを選択すると、頂点Aがサブ空間0にあることがわかる場合、サブ空間0内の空間2タプル(s
1、r
1)を保持し、サブ空間1内の空間2タプル(s
1、r
1)を削除する。
【0140】
なお、頂点を選択する際、第1の最小境界矩形と第1の拡張された最小境界矩形との共通領域の任意の頂点を選択し、例えば、頂点A、頂点B、頂点C、または頂点Dなどを選択することができる。
【0141】
なお、上記の例は単なる例示であり、本開示の実施例の任意の空間2タプル、任意のサブ空間などを限定するものではない。
【0142】
本開示の実施例では、条件を満たす空間2タプルに対して、先に任意のサブ空間の任意の空間2タプルにおける第1の空間オブジェクトの第1の最小境界矩形、及び第2の空間オブジェクトの第1の拡張された最小境界矩形を決定し、さらに両者の共通領域の任意の頂点座標がサブ空間に位置するか否かに基づいて、この任意のサブ空間内のこの任意の空間2タプルを保持するか、または削除するかを決定して、同じ空間2タプルが1つのサブ空間のみに記録され、これによって重複を回避し、無効な操作を低減し、全体の効率を向上させることができる。
【0143】
上記の実施例を実現するために、本開示は空間2タプルの決定装置をさらに提示する。
【0144】
図5は本開示の実施例によって提供される空間2タプルの決定装置の概略構成図である。
【0145】
図5に示すように、この空間2タプルの決定装置100は、第1の取得モジュール110、第1の決定モジュール120、第2の取得モジュール130、第2の決定モジュール140、第3の決定モジュール150を備えることができる。
【0146】
第1の取得モジュール110は、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得し、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属する。
【0147】
第1の決定モジュール120は、前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定する。
【0148】
第2の取得モジュール130は、前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得する。
【0149】
第2の決定モジュール140は、各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定する。
【0150】
第3の決定モジュール150は、各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定する。
【0151】
前記の空間2タプルの決定方法の実施例の説明は、この実施例の空間2タプルの決定装置にも適用され、ここでは説明を省略する。
【0152】
本開示の実施例の空間2タプルの決定装置は、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを先に取得してから、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定することができ、これによってグローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得してから、さらに各空間オブジェクトと各サブ空間との位置関係に基づいて、複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定することができ、すなわち、各サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各サブ空間に含まれる、所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定することができる。これにより、まず第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定し、その後にグローバルドメイン内の各サブ空間内の空間2タプルを決定し、より小さなグローバルドメインによって無効なデータを事前にフィルタリングし、リソースのオーバーヘッドを低減し、データ処理の効率を向上させる。
【0153】
さらに、本開示の実施例のいくつかの実現形態では、
図6を参照すると、
図5に示す実施例に基づいて、第1の決定モジュール120は、具体的に、前記第1の空間オブジェクトセットに対応する最小境界矩形と前記第2の空間オブジェクトセットに対応する拡張された最小境界矩形との間の共通領域を、前記グローバルドメインとして決定する。
【0154】
いくつかの実現形態では、第2の取得モジュール130は、前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットから、前記グローバルドメイン内に位置する部分空間オブジェクトをそれぞれサンプリングして、第1の参照空間オブジェクトセット及び第2の参照空間オブジェクトセットを取得するサンプリングユニット1310と、前記グローバルドメイン内に位置する前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置、及び前記グローバルドメイン内に位置する前記第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置に基づいて、それぞれ前記グローバルドメインに対して四分木分割を行って、第1の空間セット及び第2の空間セットを取得する取得ユニット1320と、前記第1の空間セットと前記第2の空間セットを融合して、前記複数のサブ空間を決定する決定ユニット1330と、を備える。
【0155】
いくつかの実現形態では、取得ユニット1320は、具体的に、前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの前記グローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、前記グローバルドメインに対して四分木分割を行って、4つの一次サブ空間を生成し、前記4つの一次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも前記閾値以下である場合、前記4つの一次サブ空間が前記第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットであると決定し、前記第2の参照空間オブジェクトセットのうちの前記グローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、前記第2の参照空間オブジェクトセットに対応する第2の空間セットを決定するまで、前記グローバルドメインに対して四分木分割を行うステップを繰り返し実行する。
【0156】
いくつかの実現形態では、取得ユニット1320は、さらに具体的に、任意の一次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が前記閾値より大きい場合、前記任意の一次サブ空間に対して四分木分割を行って、4つの二次サブ空間を生成し、前記4つの二次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも前記閾値以下である場合、前記4つの二次サブ空間及び数が前記閾値以下である前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトが含まれる各一次サブ空間を、前記第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットとして決定する。
【0157】
いくつかの実現形態では、決定ユニット1330は、具体的に、前記第1の空間セットのうちの任意のN次サブ空間が前記第2の空間セットのうちの個々のN+1次サブ空間を含む場合、前記個々のN+1次サブ空間を前記サブ空間に加え、Nが正の整数である。
【0158】
いくつかの実現形態では、第2の取得モジュール130は、具体的に、前記グローバルドメインに対して指定された回数の四分木分割を行って、複数のサブ空間を取得する。
【0159】
いくつかの実現形態では、第2の決定モジュール140は、具体的に、各前記空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と各前記サブ空間との位置関係を決定し、任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と任意のサブ空間との間に共通領域が存在する場合、前記任意のサブ空間に前記任意の空間オブジェクトが含まれると決定する。
【0160】
さらに、本開示の実施例のいくつかの実現形態では、
図6を参照すると、
図5に示す実施例に基づいて、上記装置100は、さらに、任意のサブ空間の任意の空間2タプルにおける第1の空間オブジェクトの第1の最小境界矩形、及び第2の空間オブジェクトの第1の拡張された最小境界矩形を決定する第4の決定モジュール160であって、前記第1の空間オブジェクトが前記第1の空間オブジェクトセットのうちの任意の空間オブジェクトであり、前記第2の空間オブジェクトが前記第2の空間オブジェクトセットのうちの任意の空間オブジェクトである第4の決定モジュール160と、前記第1の最小境界矩形と前記第1の拡張された最小境界矩形との共通領域の任意の頂点座標を決定する第5の決定モジュール170と、前記任意の頂点座標が前記任意のサブ空間に位置する場合、前記任意のサブ空間における前記任意の空間2タプルを保持する保持モジュール180と、前記任意の頂点座標が前記任意のサブ空間に位置しない場合、前記任意の空間2タプルを前記任意のサブ空間内の各空間2タプルから削除する削除モジュール190と、を備えることができる。
【0161】
前記の空間2タプルの決定方法の実施例の説明は、この実施例の空間2タプルの決定装置にも適用され、ここでは説明を省略する。
【0162】
本開示の実施例の空間2タプルの決定装置は、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得し、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定する。その後にグローバルドメインに対してサブ空間の区画を行う際、先に個々の空間オブジェクトセットのうちのグローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトに対して部分サンプリングを行って、第1の参照空間オブジェクトセット及び第2の参照空間オブジェクトセットを取得することができる。その後にグローバルドメイン内に位置する第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置と、グローバルドメイン内に位置する第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置に基づいて、それぞれグローバルドメインに対して四分木分割を行って、第1の空間セット及び第2の空間セットを取得し、それらを融合し、これによって複数のサブ空間を決定する。その後に各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定し、さらに各サブ空間内の条件を満たす空間2タプルを決定する。これにより、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットに基づいて、それぞれグローバルドメインを空間区画して、複数のサブ空間を取得し、これによって各サブ空間のデータ量がほぼ同一になり、さらに負荷分散を確保し、全体の運転効率を向上させる。
【0163】
上記の実施例を実現するために、本開示は、さらにコンピュータ装置を提示し、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサで作動可能なコンピュータプログラムと、を備え、プロセッサはプログラムを実行する際に、本開示に記載の実施例によって提示される空間2タプルの決定方法を実現する。
【0164】
上記の実施例を実現するために、本開示はさらにコンピュータプログラムが含まれる非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提示し、コンピュータプログラムはプロセッサによって実行される場合、本開示に記載の実施例によって提示される空間2タプルの決定方法を実現する。
【0165】
上記の実施例を実現するために、本開示はさらにコンピュータプログラム製品を提示し、コンピュータプログラム製品における命令はプロセッサによって実行される場合、本開示に記載の実施例によって提示される空間2タプルの決定方法を実行する。
【0166】
図7は、本開示の実施形態を実現するように適合した例示的なコンピュータ装置のブロック図である。
図7に示すコンピュータ装置12は単なる一例であり、本開示の実施例の機能および使用範囲を何ら限定すべきではない。
【0167】
図7に示すように、コンピュータ装置12は汎用コンピューティング装置として表現される。コンピュータ装置12のコンポーネントは、1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニット16と、システムメモリ28と、異なるシステムコンポーネント(システムメモリ228と処理ユニット16を備える)を接続するバス18と、を備えることができるが、これらに限定されない。
【0168】
バス18は、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バス、グラフィックアクセラレータポート、プロセッサ、または複数のバス構造のうちの用任意のバス構造を使するローカルバスを含む、いくつかのクラスのバス構造のうちの1つまたは複数を表す。例えば、これらのアーキテクチャは、業界標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture、以下:ISAと略称する)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(Micro Channel Architecture、以下:MACと略称する)バス、拡張ISAバス、ビデオ電子規格協会(Video Electronics Standards Association、以下:VESAと略称する)ローカルバス及び周辺コンポーネント相互接続(Peripheral Component Interconnection、以下:PCIと略称する)バスを含むが、これらに限定されない。
【0169】
コンピュータ装置12は、複数のコンピュータシステム読み取り可能な媒体を備える。これらの媒体は、コンピュータ装置12によってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよく、揮発性媒体、不揮発性媒体、取り外し可能な媒体、および取り外し不能な媒体を含む。
【0170】
メモリ28は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、以下RAMと略称する)30および/またはキャッシュメモリ32のような揮発性メモリの形態のコンピュータシステム読み取り可能な媒体を備えることができる。コンピュータ装置12は、他の取り外し可能/取り外し不能な、揮発性/不揮発性コンピュータシステム記憶媒体をさらに備えることができる。単なる例として、記憶システム34は、取り外し不能な不揮発性の磁気媒体(
図7には示されていないが、通常「ハードディスクドライブ」と呼ばれる)を読み書きすることができる。
図7には図示していないが、取り外し可能な不揮発性ディスク(例えば、「フロッピーディスク」)を読み書きするためのディスクドライブ、および取り外し可能な不揮発性ディスク(例えば、光ディスク読み取り専用メモリ(Compact Disc Read Only Memory、以下、CD-ROMと略称する)、デジタル多機能読み取り専用ディスク(Digital Video Disc Read Only Memory、以下、DVD-ROMと略称する)または他の光媒体)を読み書きするための光ディスクドライブが提供されることができる。これらの場合、各ドライブは、1つまたは複数のデータ媒体インターフェースを介してバス18に接続することができる。メモリ28は、本開示の各実施形態の機能を実行するように構成されるプログラムモジュールのセット(例えば、少なくとも1つ)を備える少なくとも1つのプログラム製品を含むことができる。
【0171】
プログラムモジュール42のセット(少なくとも1つ)を備えるプログラム/ユーティリティ40は、例えばメモリ28に記憶されてもよく、このようなプログラムモジュール42は、オペレーティングシステム、1つまたは複数のアプリケーション、その他のプログラムモジュール、およびプログラムデータを含むが、これらに限定されず、これらの例のそれぞれまたはいくつかの組み合わせにネットワーク環境の実装が含まれることができる。プログラムモジュール42は、通常、本開示に記載の実施例の機能および/または方法を実行する。
【0172】
コンピュータ装置12は、1つまたは複数の外部装置14(例えば、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ24など)と通信することができ、また、ユーザがこのコンピュータ装置12と対話することを可能にする1つまたは複数のデバイス、および/または、このコンピュータ装置12が1つまたは複数の他のコンピューティングデバイスと通信することを可能にする任意のデバイス(例えば、ネットワークカード、モデムなど)と通信することができる。このような通信は、入出力(I/O)インターフェース22を介して行うことができる。また、コンピュータ装置12は、ネットワークアダプタ20を介して、1つまたは複数のネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network、以下:LANと略称する)、ワイドエリアネットワーク(Wide Area Network、以下:WANと略称する)、および/または、インターネットなどのパブリックネットワークと通信することもできる。図示するように、ネットワークアダプタ20は、バス18を介してコンピュータ装置12の他のモジュールと通信する。図示していないが、コンピュータ装置12と組み合わせて他のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールを使用することができ、マイクロコード、デバイスドライブ、冗長処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ、およびデータバックアップストレージシステムなどを含むが、これらに限定されないことが理解されたい。
【0173】
処理ユニット16は、システムメモリ28に記憶されるプログラムを実行することにより、上記の実施例で説明された方法など、様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。
【0174】
本開示の実施例の技術案によれば、所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを先に取得してから、第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定することができ、これによってグローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得してから、さらに各空間オブジェクトと各サブ空間との位置関係に基づいて、複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定することができ、すなわち、各サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各サブ空間に含まれる、所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定することができる。これにより、まず第1の空間オブジェクトセット及び第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定し、その後にグローバルドメイン内の各サブ空間内の空間2タプルを決定し、より小さなグローバルドメインによって無効なデータを事前にフィルタリングし、リソースのオーバーヘッドを低減し、データ処理の効率を向上させる。
【0175】
本明細書の説明では、「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」、または「いくつかの例」などの用語を参照する説明は、当該実施例または例と併せて説明した具体的な特徴、構造、材料、または特性は、本公開の少なくとも1つの実施例または例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語に対する概略的な説明は必ずしも同じ実施例又は例を対象とするとは限らない。また、説明された具体的な特徴、構造、材料または特性はいずれかまたは複数の実施例または例において適切な方式で結合することができる。また、互いに衝突しない限り、当業者は本明細書で説明された異なる実施例又は例、及び異なる実施例又は例の特徴を結合したり組み合わせたりすることができる。
【0176】
また、「第1」、「第2」という用語は説明目的にのみ使用され、相対的な重要性を示しまたは暗示し、示された技術的特徴の数を暗黙的に示すと理解されたくない。これにより、「第一」、「第二」と限定された特徴は、少なくとも1の当該特徴を明示または暗黙的に含むことができる。本開示の説明では、「複数の」という意味は、特に具体的な明確な限定がない限り、例えば、2つ、3つなど、少なくとも2つである。
【0177】
フローチャートに、またはここで他の方式で説明された任意のプロセスまたは方法の説明は、カスタム論理機能またはプロセスを実現するためのるステップを含む1つ以上の実行可能な命令のコード、モジュール、フラグメント、または部分を表すと理解することができ、本開示の実施例の当業者に理解されたいのは、本開示の好ましい実施形態の範囲は、関連する機能にしたがって基本的に同時に、または逆の順序で機能を実行することを含む、図示または議論された順序でなくてもよい追加の実装を含む。
【0178】
フローチャートに、またはここで他の方式で説明された任意論理および/またはステップは、例えば、論理機能を実現するための実行可能な命令のシーケンシングリンスと考えられ、命令実行システム、装置、またはデバイス(例えば、コンピュータベースのシステム、プロセッサを備えるシステム、または命令実行システム、装置、またはデバイスから命令をフェッチして実行可能な他のシステム)のために使用し、またはこれらの命令実行システム、装置、またはデバイスを組み合わせて使用するために、具体的に任意のコンピュータ読み取り可能な媒体に実装することができる。本明細書にとっては、「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、命令実行システム、装置またはデバイスのために使用し、またはこれらの命令実行システム、装置、またはデバイスを組み合わせて使用するために、記憶、通信、伝搬、または伝送プログラムを含むことができる任意の装置であってもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)は、1つまたは複数の配線を備える電気的接続部(電子機器)、ポータブルコンピュータディスクボックス(磁気機器)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能編集可能な読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ装置、およびポータブル光ディスク読み取り専用メモリ(CDROM)を含む。また、コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラムを印刷することができる紙または他の適切な媒体であってもよく、例えば、紙または他の媒体を光学的に走査し、次いで編集、解釈、または必要に応じて他の適切な方式で処理することによって電子的にこのプログラムを取得してから、コンピュータメモリに記憶することができるからである。
【0179】
なお、本開示の各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせで実現することができる。上記の実施形態では、複数のステップまたは方法は、メモリに記憶され、適切な命令実行システムによって実行されるソフトウェアまたはファームウェアで実現することができる。例えば、ハードウェアで実現される場合は、別の実施形態で実現される場合と同様に、当業者に知られている技術、データ信号に対する論理機能を実現するための論理ゲート回路を有する離散論理回路、適切な組み合わせの論理ゲート回路を有する特定用途向け集積回路、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など、のいずれか、またはそれらの組み合わせで実現することができる。
【0180】
上記の実施例の方法を実現するために含まれるステップの全部または一部は、プログラムによって関連するハードウェアに指示して完了させることができ、このプログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、このプログラムは、実行時に、方法実施例のステップの1つまたはそれらの組合せを含むことを当業者が理解することができる。
【0181】
また、本開示の各実施形態の各機能ユニットは、1つの処理モジュールに統合されていてもよいし、各ユニットが個別に物理的に存在してもよいし、2つ以上のユニットが1つのモジュールに統合されていてもよい。上記統合されたモジュールは、ハードウェアの形態で実現してもよいし、ソフトウェア機能モジュールの形態で実現してもよい。前記統合されたモジュールがソフトウェア機能モジュールの形態で実現され、独立した製品として販売または使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。
【0182】
上記に記載の記憶媒体は、読み取り専用メモリ、磁気ディスク、または光ディスクなどであってもよい。以上、本開示の実施例を示し、説明したが、なお、上記の実施例は例示的であり、本開示に対する制限として理解されたくなく、当業者は本開示の範囲内で上記の実施例を変更、修正、置換、及び変形することができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得するステップであって、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属するステップと、
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定するステップと、
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップと、
各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定するステップと、
各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定するステップと、
を含む、空間2タプルの決定方法。
【請求項2】
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定するステップが、
前記第1の空間オブジェクトセットに対応する最小境界矩形と前記第2の空間オブジェクトセットに対応する拡張された最小境界矩形との間の共通領域を、前記グローバルドメインとして決定するステップを含む請求項1に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項3】
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップが、
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットから、前記グローバルドメイン内に位置する部分空間オブジェクトをそれぞれサンプリングして、第1の参照空間オブジェクトセット及び第2の参照空間オブジェクトセットを取得するステップと、
前記グローバルドメイン内に位置する前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置、及び前記グローバルドメイン内に位置する前記第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置に基づいて、前記グローバルドメインに対して四分木分割をそれぞれ行って、第1の空間セット及び第2の空間セットを取得するステップと、
前記第1の空間セットと前記第2の空間セットを融合して、前記複数のサブ空間を決定するステップと、
を含む請求項1に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項4】
前記グローバルドメイン内に位置する前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置、及び前記グローバルドメイン内に位置する前記第2の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数及び位置に基づいて、前記グローバルドメインに対して四分木分割をそれぞれ行って、第1の空間セット及び第2の空間セットを取得するステップが、
前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの前記グローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、前記グローバルドメインに対して四分木分割を行って、4つの一次サブ空間を生成するステップと、
前記4つの一次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも前記閾値以下である場合、前記4つの一次サブ空間が前記第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットであると決定するステップと、
前記第2の参照空間オブジェクトセットのうちの前記グローバルドメイン内に位置する空間オブジェクトの数が閾値より大きい場合、前記第2の参照空間オブジェクトセットに対応する第2の空間セットを決定するまで、前記グローバルドメインに対して四分木分割を行うステップを繰り返し実行するステップと、
を含む請求項3に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項5】
前記4つの一次サブ空間を生成した後に、
任意の一次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数が前記閾値より大きい場合、前記任意の一次サブ空間に対して四分木分割を行って、4つの二次サブ空間を生成するステップと、
前記4つの二次サブ空間内に含まれる前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトの数がいずれも前記閾値以下である場合、前記4つの二次サブ空間及び数が前記閾値以下である前記第1の参照空間オブジェクトセットのうちの空間オブジェクトが含まれる各一次サブ空間を、前記第1の参照空間オブジェクトセットに対応する第1の空間セットとして決定するステップと、
を含む請求項4に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項6】
前記第1の空間セットと前記第2の空間セットを融合して、前記複数のサブ空間を決定するステップが、
前記第1の空間セットのうちの任意のN次サブ空間が前記第2の空間セットのうちの個々のN+1次サブ空間を含む場合、前記個々のN+1次サブ空間を前記サブ空間に加えるステップであって、Nが正の整数であるステップを含む請求項5に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項7】
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得するステップが、
前記グローバルドメインに対して指定された回数の四分木分割を行って、複数のサブ空間を取得するステップを含む請求項1に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項8】
各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定するステップが、
各前記空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と各前記サブ空間との位置関係を決定するステップと、
任意の空間オブジェクトに対応する最小境界矩形と任意のサブ空間との間に共通領域が存在する場合、前記任意のサブ空間に前記任意の空間オブジェクトが含まれると決定するステップと、
を含む請求項
1に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項9】
前記各サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定した後に、
任意のサブ空間の任意の空間2タプルにおける第1の空間オブジェクトの第1の最小境界矩形、及び第2の空間オブジェクトの第1の拡張された最小境界矩形を決定するステップであって、前記第1の空間オブジェクトが前記第1の空間オブジェクトセットのうちの任意の空間オブジェクトであり、前記第2の空間オブジェクトが前記第2の空間オブジェクトセットのうちの任意の空間オブジェクトであるステップと、
前記第1の最小境界矩形と前記第1の拡張された最小境界矩形との共通領域の任意の頂点座標を決定するステップと、
前記任意の頂点座標が前記任意のサブ空間に位置する場合、前記任意のサブ空間における前記任意の空間2タプルを保持するステップと、
を含む請求項
1に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項10】
前記第1の最小境界矩形と前記第1の拡張された最小境界矩形との共通領域の任意の頂点座標を決定した後に、
前記任意の頂点座標が前記任意のサブ空間に位置しない場合、前記任意の空間2タプルを前記任意のサブ空間内の各空間2タプルから削除するステップを含む請求項9に記載の空間2タプルの決定方法。
【請求項11】
所与の空間距離及び複数の空間オブジェクトを取得する第1の取得モジュールであって、各前記空間オブジェクトが第1の空間オブジェクトセットに属するか、または第2の空間オブジェクトセットに属する第1の取得モジュールと、
前記第1の空間オブジェクトセット及び前記第2の空間オブジェクトセットのそれぞれが対応する最小境界矩形及び拡張された最小境界矩形に基づいて、グローバルドメインを決定する第1の決定モジュールと、
前記グローバルドメインに対してサブ空間の区画を行って、複数のサブ空間を取得する第2の取得モジュールと、
各前記空間オブジェクトと各前記サブ空間との位置関係に基づいて、前記複数の空間オブジェクトを区間区画して、各サブ空間に含まれる空間オブジェクトを決定する第2の決定モジュールと、
各前記サブ空間内の個々の空間オブジェクト間の空間距離に基づいて、各前記サブ空間に含まれる前記所与の空間距離にマッチングする空間2タプルを決定する第3の決定モジュールと、
を備える、空間2タプルの決定装置。
【請求項12】
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムと、を備え、
前記プロセッサが、前記プログラムを実行する際に、
請求項1から10のいずれか一項に記載の空間2タプルの決定方法を実現するコンピュータ装置。
【請求項13】
コンピュータプログラムが含まれるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータープログラムがプロセッサによって実行される場合、
請求項1から10のいずれか一項に記載の空間2タプルの決定方法を実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項14】
プロセッサによって実行される場合、
請求項1から10のいずれか一項に記載の空間2タプルの決定方法を実現するコンピュータプログラ
ム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本開示の第5の態様の実施例は、コンピュータプログラムを提示し、前記コンピュータプログラムにおける命令はプロセッサによって実行される場合、本開示の第1の態様の実施例によって提示される空間2タプルの決定方法を実行する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0162
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0162】
上記の実施例を実現するために、本開示はさらにコンピュータプログラムを提示し、コンピュータプログラムにおける命令はプロセッサによって実行される場合、本開示に記載の実施例によって提示される空間2タプルの決定方法を実行する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0167
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0167】
メモリ28は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、以下RAMと略称する)30および/またはキャッシュメモリ32のような揮発性メモリの形態のコンピュータシステム読み取り可能な媒体を備えることができる。コンピュータ装置12は、他の取り外し可能/取り外し不能な、揮発性/不揮発性コンピュータシステム記憶媒体をさらに備えることができる。単なる例として、記憶システム34は、取り外し不能な不揮発性の磁気媒体(
図7には示されていないが、通常「ハードディスクドライブ」と呼ばれる)を読み書きすることができる。
図7には図示していないが、取り外し可能な不揮発性ディスク(例えば、「フロッピーディスク」)を読み書きするためのディスクドライブ、および取り外し可能な不揮発性ディスク(例えば、光ディスク読み取り専用メモリ(Compact Disc Read Only Memory、以下、CD-ROMと略称する)、デジタル多機能読み取り専用ディスク(Digital Video Disc Read Only Memory、以下、DVD-ROMと略称する)または他の光媒体)を読み書きするための光ディスクドライブが提供されることができる。これらの場合、各ドライブは、1つまたは複数のデータ媒体インターフェースを介してバス18に接続することができる。メモリ28は、本開示の各実施形態の機能を実行するように構成されるプログラムモジュールのセット(例えば、少なくとも1つ)を備える少なくとも1つのプログラ
ムを含むことができる。
【国際調査報告】