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特表2024-502135シトクロムP450酵素突然変異体及びその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】シトクロムP450酵素突然変異体及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/53 20060101AFI20240110BHJP
   C12N 9/02 20060101ALI20240110BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20240110BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20240110BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20240110BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20240110BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20240110BHJP
   C12P 7/24 20060101ALI20240110BHJP
   C12P 7/02 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
C12N15/53
C12N9/02 ZNA
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12P7/24
C12P7/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541086
(86)(22)【出願日】2021-04-25
(85)【翻訳文提出日】2023-07-05
(86)【国際出願番号】 CN2021089667
(87)【国際公開番号】W WO2022151611
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】202110039458.8
(32)【優先日】2021-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519153028
【氏名又は名称】アシムケム ライフ サイエンス (ティエンジン) カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ASYMCHEM LIFE SCIENCE (TIANJIN) CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホン,ハオ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス,ゲージ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ナー
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,シュエチェン
(72)【発明者】
【氏名】マー,ユーレイ
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ,シャン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,イービン
(72)【発明者】
【氏名】スン,カイフア
【テーマコード(参考)】
4B064
4B065
【Fターム(参考)】
4B064AC17
4B064AC26
4B064BJ01
4B064BJ03
4B064CA01
4B064CA19
4B064CA21
4B064CB11
4B064CC24
4B064CD04
4B064CE10
4B064DA16
4B065AA17Y
4B065AA26X
4B065AA72X
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065BC01
4B065CA28
(57)【要約】
シトクロムP450酵素突然変異体及びその使用を提供する。指向性進化の手段により、Bacillus megaterium野生型菌株由来のP450酵素活性及びアンチマルコフ酸化の選択性についてタンパク質改変を行って、酵素の活性及び選択性を向上させ、一連の工業生産に利用可能なP450酵素突然変異体を開発する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号1を基に、下記のアミノ酸突然変異が発生した、
シトクロムP450酵素突然変異体。
【請求項2】
請求項1に記載の突然変異体をコードする、
DNA分子。
【請求項3】
請求項2に記載のDNA分子が連結されている、
組み換えプラスミド。
【請求項4】
pET-21b(+)、pET-22b(+)、pET-3a(+)、pET-3d(+)、pET-11a(+)、pET-12a(+)、pET-14b、pET-15b(+)、pET-16b(+)、pET-17b(+)、pET-19b(+)、pET-20b(+)、pET-21a(+)、pET-23a(+)、pET-23b(+)、pET-24a(+)、pET-25b(+)、pET-26b(+)、pET-27b(+)、pET-28a(+)、pET-29a(+)、pET-30a(+)、pET-31b(+)、pET-32a(+)、pET-35b(+)、pET-38b(+)、pET-39b(+)、pET-40b(+)、pET-41a(+)、pET-41b(+)、pET-42a(+)、pET-43a(+)、pET-43b(+)、pET-44a(+)、pET-49b(+)、pQE2、pQE9、pQE30、pQE31、pQE32、pQE40、pQE70、pQE80、pRSET-A、pRSET-B、pRSET-C、pGEX-5X-1、pGEX-6p-1、pGEX-6p-2、pBV220、pBV221、pBV222、pTrc99A、pTwin1、pEZZ18、pKK232-8、pUC-18及びpUC-19からなる群より選ばれたいずれか1種である、
請求項3に記載の組み換えプラスミド。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の組み換えプラスミドを含有する、
宿主細胞。
【請求項6】
前記宿主細胞は、原核細胞又は真核細胞であり、前記真核細胞は、酵母細胞である、
請求項5に記載の宿主細胞。
【請求項7】
前記宿主細胞は、コンピテント細胞である、
請求項6に記載の宿主細胞。
【請求項8】
前記コンピテント細胞は、大腸菌BL21細胞又は大腸菌W3110である、
請求項7に記載の宿主細胞。
【請求項9】
請求項1に記載のシトクロムP450酵素突然変異体を用いてオレフィン系化合物
を触媒して直接的なアンチマルコフ酸化反応を行わせ、カルボニル化合物
及びアルコール系化合物
を生成するステップ(Rは、任意選択の置換又は非置換のアルキル基、任意選択の置換又は非置換のアリールアルキル基、或いは任意選択の置換又は非置換のアリール基を示す)を含む、
カルボニル化合物又はアルコール系化合物の調製方法。
【請求項10】
Rは、炭素数が1~20の任意選択の置換又は非置換のアルキル基、任意選択の置換又は非置換のアリールアルキル基、或いは任意選択の置換又は非置換のアリール基を示す、
請求項9に記載の調製方法。
【請求項11】
Rは、炭素数が1~10の任意選択の置換又は非置換のアルキル基、任意選択の置換又は非置換のアリールアルキル基、或いは任意選択の置換又は非置換のアリール基を示す、
請求項10に記載の調製方法。
【請求項12】
前記置換とは、ハロゲン原子、窒素原子、硫黄原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基、カルボキシ基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基又はメチレンジオキシ基で置換されることを指す、
請求項11に記載の調製方法。
【請求項13】
前記オレフィン系化合物は、ベンゼン環上の任意の位置が置換されたか又は置換されていないスチレン系化合物であり、反応は、
を生成するアンチマルコフ酸化反応であり、ここで、R1は、ベンゼン環上の任意の位置がハロゲン、ニトロ基、メチル基又はメトキシ基に置換される、
請求項9に記載の調製方法。
【請求項14】
置換される前記ハロゲンは、塩素原子置換である、
請求項13に記載の調製方法。
【請求項15】
前記オレフィン系化合物は、
のいずれか1つである、
請求項9に記載の調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酵素技術の分野に関し、具体的には、シトクロムP450酵素突然変異体及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
オレフィン系原料のアンチマルコフ(Anti-Markovnikov)酸化反応を触媒することにより、多くの重要な化学原料の合成ルートを簡略化できる。オレフィン系化合物に対して直接的なアンチマルコフ酸化反応を行って対応するカルボニル化合物を生成することは、有機合成において非常に重要な課題であり、このプロセスに、高効率の触媒の関与を必要とするのが一般的である。現在の合成方法において、貴金属を触媒として使用するには、変換効率及びエナンチオ選択性が低く、多段で触媒する必要があり、廃ガスと廃水と廃棄物が多い等の問題が存在する[G. Dong, P. Teo, Z. K. Wickens, R. H. Grubbs,Primary alcohols from terminal olefins: Formal anti-Markovnikov hydration via triple relay catalysis. Science 333,1609-1612(2011)]。
【0003】
シトクロムP450モノオキシゲナーゼ(P450s)は、ヘム依存の酵素ファミリーであり、酸素を酸化剤とし、温和な条件でC-H結合を選択的に活性化することができ、オレフィンの酸化反応を含む複数の従来の化学方法では、実現しにくい合成反応を触媒し、ファインケミストリー及び薬物並びにその代謝物の合成における応用可能性が極めて大きい。Bacillus megaterium由来のP450(BM3)は、自給自足型のモノオキシゲナーゼに属し、即ち、電子伝達に関与するレドックスパートナーは、P450酸化酵素部分と1本のペプチド鎖に融合される。
【0004】
このような融合と組み換えの構造により、電子伝達効率及び酸化反応の電子カップリング効率が大幅に向上し、BM3も現在触媒効率が高いP450酵素の1つである。
【0005】
しかし、現在、オレフィン系化合物がアンチマルコフ酸化反応を行うように効率よく触媒するBM3酵素に関する報告はまだない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主な目的は、オレフィン系化合物がアンチマルコフ酸化反応を行うように効率よく触媒するP450酵素がまだないという既存技術の問題を解決するための、シトクロムP450酵素突然変異体及びその使用を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を実現するために、本発明の一態様によれば、シトクロムP450酵素突然変異体を提供し、当該突然変異体は、(a)配列番号1の配列の1つ又は複数のアミノ酸に突然変異が発生し、且つシトクロムP450酵素のアンチマルコフ酸化活性を有するタンパク質、又は、(b)Bacillus megaterium菌株に由来し、配列番号1と80%以上の相同性を有し、且つシトクロムP450酵素のアンチマルコフ酸化活性を有するアミノ酸配列を含む。
【0008】
さらに、突然変異体は、配列番号1の配列の1~14個のうちのいずれか1つ又は複数の、好ましくは、2~14個の、より好ましくは、3~14個の、さらに好ましくは、10~14個のアミノ酸に突然変異が発生したタンパク質であり、且つタンパク質は、シトクロムP450酵素のアンチマルコフ酸化活性を有する。
【0009】
さらに、突然変異体は、Bacillus megaterium菌株に由来し、且つ配列番号1と85%以上、好ましくは、90%以上、より好ましくは、95%以上、さらに好ましくは、99%以上の相同性を有し、且つシトクロムP450酵素のアンチマルコフ酸化活性を有し、さらに好ましくは、突然変異体は、配列番号1を基に、1~14個のうちのいずれか1つ又は複数の、好ましくは、2~14個の、より好ましくは、3~14個の、さらに好ましくは、10~14個のアミノ酸に突然変異が発生したものである。
【0010】
さらに、突然変異体は、配列番号1を基に、下記のようなアミノ酸突然変異が発生したものである。
【0011】
【0012】
上記の目的を実現するために、本発明の一態様によれば、上記のいずれか1つの突然変異体をコードするDNA分子を提供する。
【0013】
上記の目的を実現するために、本発明の一態様によれば、上記のDNA分子が連結されている組み換えプラスミドを提供する。
【0014】
さらに、組み換えプラスミドは、pET-21b(+)、pET-22b(+)、pET-3a(+)、pET-3d(+)、pET-11a(+)、pET-12a(+)、pET-14b、pET-15b(+)、pET-16b(+)、pET-17b(+)、pET-19b(+)、pET-20b(+)、pET-21a(+)、pET-23a(+)、pET-23b(+)、pET-24a(+)、pET-25b(+)、pET-26b(+)、pET-27b(+)、pET-28a(+)、pET-29a(+)、pET-30a(+)、pET-31b(+)、pET-32a(+)、pET-35b(+)、pET-38b(+)、pET-39b(+)、pET-40b(+)、pET-41a(+)、pET-41b(+)、pET-42a(+)、pET-43a(+)、pET-43b(+)、pET-44a(+)、pET-49b(+)、pQE2、pQE9、pQE30、pQE31、pQE32、pQE40、pQE70、pQE80、pRSET-A、pRSET-B、pRSET-C、pGEX-5X-1、pGEX-6p-1、pGEX-6p-2、pBV220、pBV221、pBV222、pTrc99A、pTwin1、pEZZ18、pKK232-8、pUC-18及びpUC-19からなる群より選ばれたいずれか1種である。
【0015】
上記の目的を実現するために、本発明の一態様によれば、上記のいずれか1つの組み換えプラスミドを含有する宿主細胞を提供する。
【0016】
さらに、宿主細胞は、原核細胞又は真核細胞であり、好ましくは、真核細胞は、酵母細胞である。
【0017】
さらに、宿主細胞は、コンピテント細胞であり、好ましくは、コンピテント細胞は、大腸菌BL21細胞又は大腸菌W3110である。
【0018】
上記の目的を実現するために、本発明の一態様によれば、カルボニル化合物又はアルコール系化合物の調製方法を提供し、当該調製方法は、上記のいずれか1つのシトクロムP450酵素突然変異体を用いてオレフィン系化合物
を触媒して直接的なアンチマルコフ酸化反応を行わせ、カルボニル化合物
及びアルコール系化合物
を生成するステップであって、Rは、任意選択の置換又は非置換のアルキル基、任意選択の置換又は非置換のアリールアルキル基、或いは任意選択の置換又は非置換のアリール基を示すステップを含む。
【0019】
さらに、Rは、炭素数が1~20の任意選択の置換又は非置換のアルキル基、任意選択の置換又は非置換のアリールアルキル基、或いは任意選択の置換又は非置換のアリール基を示し、好ましくは、Rは、炭素数が1~10の任意選択の置換又は非置換のアルキル基、任意選択の置換又は非置換のアリールアルキル基、或いは任意選択の置換又は非置換のアリール基を示し、好ましくは、置換とは、ハロゲン原子、窒素原子、硫黄原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基、カルボキシ基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基又はメチレンジオキシ基で置換されることを指し、好ましくは、オレフィン系化合物は、ベンゼン環上の任意の位置が置換されたか又は置換されていないスチレン系化合物であり、反応は、
を生成するアンチマルコフ酸化反応であり、ここで、Rは、ベンゼン環上の任意の位置がハロゲン、ニトロ基、メチル基又はメトキシ基に置換されることを示し、好ましくは、置換されるハロゲンは、塩素原子置換であり、より好ましくは、オレフィン系化合物は、
のいずれか1つである。
【発明の効果】
【0020】
本発明の技術案を使用して、指向性進化の手段により野生型酵素についてタンパク質改変を行って、酵素の活性及び選択性を向上させ、工業生産に利用可能なP450酵素を開発する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
なお、本願における実施例及び実施例における特徴は、矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。以下、実施例を参照して本発明について詳細に説明する。
【0022】
現在、オレフィン系化合物がアンチマルコフ酸化反応を行うように効率よく触媒するBM3酵素に関する報告はまだなく、この状況を改善するために、本願の発明者らは、酵素スクリーニングにより、BM3が、オレフィン系化合物がアンチマルコフ酸化反応を行うように触媒する活力を有するが、その活性が低く、アンチマルコフ酸化の選択性が悪いことを見出した。発明者らは、その反応を触媒する活性及び/又はその選択性をさらに向上させるために、指向性進化の手段により野生型酵素についてタンパク質改変を行って、酵素の活性及び選択性を向上させ、工業生産に利用可能なP450酵素を開発した。
【0023】
本発明の発明者らは、指向性進化の方法により、Bacillus megaterium野生型菌株由来のP450酵素活性及びアンチマルコフ酸化の選択性を向上させ、酵素の使用量を低減させる。
【0024】
まず、全てのプラスミドPCRの方法により、野生型P450酵素の配列番号1に突然変異部位を導入し、突然変異体の活性及び選択性を検出し、活性及び選択性(即ち、アルデヒドが総製品で占める割合)が向上した突然変異体を選別する。
【0025】
P450酵素により触媒されるアンチマルコフ酸化反応式は、下記のとおりである。
【0026】
【0027】
本発明にて提供されるシトクロムP450酵素突然変異体は、オレフィン系基質を触媒してアルデヒドを生成することができ、アルデヒドは、さらに、補酵素によりアルコールに還元されることができる。
【0028】
Bacillus megaterium由来の野生型P450酵素の配列である配列番号1は、下記のとおりである。
【0029】
【0030】
野生型P450酵素の配列である配列番号1を鋳型として、27対の部位特異的突然変異プライマー(A75V、A75F、L76A、L76I、L76F、V79A、V79L、V79F、A83F、A83V、F88A、F88V、T89A、T89V、A265V、A265F、T269V、T269A、T269F、A329V、A329F、A331F、A331V、F332A、F332V、L438A、L438F)を設計し、部位特異的突然変異手段を利用して、pET-22b(+)を発現ベクターとして、目的の遺伝子を持つ突然変異プラスミドを得る。
【0031】
ここで、部位特異的突然変異とは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)等の方法により目的のDNA断片(ゲノムであってもよいし、プラスミドであってもよい)に必要な変化(通常は、有利な方向を特徴付ける変化)を導入することを指し、塩基の添加、削除、点突然変異等を含む。部位特異的突然変異により、DNAにより発現される目的タンパク質の性状及び特徴を迅速に、効率的に向上させることができ、これは、遺伝子の研究作業において非常に有用な手段である。
【0032】
全プラスミドPCR(whole-vector PCR)で部位特異的突然変異を導入する方法は、簡単で、効果的であり、現在、多く使用される手段である。その原理は、次のとおりである。突然変異部位を含む一対のプライマー(正方向、逆方向)及び鋳型プラスミドをアニーリングさせた後、ポリメラーゼを用いて「循環延伸」させることであり、いわゆる循環延伸とは、ポリメラーゼが鋳型に従ってプライマーを1周延伸させて、プライマー5’端に戻させると終了し、さらに、加熱・アニーリング・延伸を繰り返す循環を指し、この反応は、ローリングサークル増幅と異なって、複数のタンデムコピーを形成しない。正方向と逆方向のプライマーの延伸生成物は、アニーリングの後に対合して、切り口付きの開環プラスミドになる。延伸生成物をDpn I酵素切断し、元の鋳型プラスミドは、一般の大腸菌に由来し、damメチル化修飾を経たものであるため、Dpn Iに敏感で細断されるが、インビトロで合成された突然変異配列付きのプラスミドは、メチル化されてないため切断されないため、その後の形質転換を正常に完了し、即ち、突然変異プラスミドのクローンを得ることができる。
【0033】
単点突然変異(single point mutation)で、性状が向上した突然変異体を取得した上に、有益なアミノ酸部位を組み合わせて、性状がより優れる突然変異体を得ることができる。
【0034】
活性及びアンチマルコフ酸化の選択性が大幅に向上したP450突然変異体を得た後、エラープローンPCRの方法を使用してそれをランダムに突然変異させて、品質の高い突然変異体ライブラリを構築し、適切なハイスループットスクリーニング方法を開発して、ライブラリをスクリーニングして、性状が一層向上した突然変異体を得る。
【0035】
エラープローンPCRとは、エラープローン条件でのPCR、即ち、複製されたDNA配列に誤りが生じやすいPCR技術を意味し、誤対合PCR又は傾向誤りPCRとも呼ばれる。具体的には、低忠実度TaqDNAポリメラーゼの利用及びPCR反応条件の変更により、DNA複製の忠実度を低減し、新たなDNA鎖の合成プロセスに塩基誤対合を増加させることにより、増幅生成物に多くの点突然変異が発生するインビトロでDNA配列変異を誘導する方法を指す。
【0036】
エラープローンPCRは、現在最も簡単で、効果的な遺伝子インビトロランダム変異誘発技術であり、その原理は、次のとおりである。塩基の異性化は、誤対合に可能性を提供し、DNAを構成する4つの塩基は、いずれにも互変異性体があり、ここで、グアニン(G)、シトシン(C)及びチミン(T)の3種類の酸素含有塩基は、ケト型及びエノール型の2種類の互変異性体を有する。アデニン(A)及びチミンの2種類の窒素含有塩基は、アミン型、イミン型の2種類の互変異性体を有する。
【0037】
G、C及びTは、主にケト型構造で存在し、エノール型構造の比率が極めて低く、A及びTの2種類の窒素含有塩基上の窒素原子は、主にアミノ基(NH)状態で存在し、イミノ基(NH)状態で存在する比率は極めて低い。異なる異性体間の水素原子位置の違い及び同じ位置の電子雲のずれ方向の違いにより、塩基の対合形式を変化させることができ、こうすると、複製後の子鎖に誤対合が発生する可能性がある。例えば、チミンがケト型構造で存在する場合、アデニンと対合するが、エノール型構造で存在する場合、グアニンと対合し、こうすると、AにCを、TにGを対合できる不安定な塩基対が発生し、それにより誤対合になる。
【0038】
知られているいくつかの耐熱性DNAポリメラーゼのうち、Taq DNAポリメラーゼの誤対合率が最も高い。Taq DNAポリメラーゼは、発見されている耐熱性DNAポリメラーゼのうち活性が最も高いものであり、5′-3′除去酵素活性を有し、3′-5′除去酵素活性を有さないため、合成中に一部の単一ヌクレオチド誤対合に対して校正機能がなく、そのため、3′-5′校正活性を有するDNAポリメラーゼよりも誤対合が発生する確率が高い。
【0039】
DNAポリメラーゼの忠実性を、濃度の異なる4種類のdNTPの使用、Mn2+の添加、Mg2+濃度の向上などを含む様々な方法で低下させることができる。
【0040】
いくつかの変異誘発方法により、増幅DNA鎖塩基変異の機序がそれぞれ異なる。MnC12は、DNAポリメラーゼの変異誘発因子であり、Mn2+を加えると、ポリメラーゼの鋳型に対する特異性を低下させ、誤対合率を向上させることができ、4種類のdNTPs濃度のアンバランスにより、塩基が誤ってドープされる確率を高めて、誤対合を実現することができ、Mg2+は、Taq酵素を活性化させる作用を有し、Mg2+濃度を正常な用量を超えるまで増加させると、相補的でない塩基対を安定化させることができ、Taq DNAポリメラーゼ用量を増加し、各循環延伸時間を延ばすと、誤対合末端が延伸する確率を増加させることができ、開始鋳型濃度を低下させると、後のPCR循環の変異鋳型割合が高まる。
【0041】
エラープローンPCRで構築した突然変異体ライブラリに対してスクリーニングを行って、活性及びアンチマルコフ酸化の選択性が一層向上したP450突然変異体を取得する。また、31本の飽和突然変異プライマー(R48、R52、N71、L72、S73、Q74、A75、L76、F82、A83、D85、G86、F88、T89、S90、W91、R148、S165、H172、P173、F174、L182、I264、A265、T269、P327、A329、A331、S333、M355、L440)を設計して、突然変異体をさらに進化させて、活性及びアンチマルコフ酸化の選択性に最も優れる突然変異を得る。
【0042】
飽和突然変異は、目的タンパク質をコードする遺伝子を改変することにより、標的部位のアミノ酸がそれぞれ他の19種類のアミノ酸に代替される突然変異体を短時間で得る方法である。この方法は、タンパク質に対して指向性改変を行う強力なツールであるだけでなく、タンパク質構造-機能関係を研究する重要な手段である。飽和突然変異は、通常、単点突然変異よりもより理想的な進化体を得ることができる。部位特異的突然変異方法が解決できないこれらの問題は、飽和突然変異が得意とする独特な点である。
【0043】
上記の突然変異プラスミドを大腸菌細胞内に形質転換すると、大腸菌内で過剰発現する。その後、細胞を超音波で破砕する方法により粗酵素を得る。P450の発現誘導の最適条件は、25℃、0.2mMのIPTG及び0.5mMのAminolevulinic acid(ALA)で一晩誘導することである。
【0044】
出願者は、上記の研究結果を基に本願を提案した。典型的な一実施形態では、シトクロムP450酵素突然変異体を提供し、当該突然変異体は、(a)配列番号1の配列の1つ又は複数のアミノ酸に突然変異が発生し、且つシトクロムP450酵素のアンチマルコフ酸化活性を有するタンパク質、又は、(b)Bacillus megaterium菌株に由来し、配列番号1と80%以上の相同性を有し、且つシトクロムP450酵素のアンチマルコフ酸化活性を有するアミノ酸配列を含む。
【0045】
当該実施例にて提供される突然変異体は、シトクロムP450酵素活性を維持する上に、1つ又は複数のアミノ酸の突然変異が発生することにより、又は突然変異後の配列と野生型Bacillus megaterium菌株の配列との相同性が80%以上であることにより、酵素反応活性を一層向上させ、及び/又は、アンチマルコフ酸化の選択性を向上させる。
【0046】
本願の前述の様々な変異誘発方法を用いて得た突然変異体は、上記の条件を満たせば、いずれも本願の保護範囲に入る。
【0047】
好ましい一実施例では、突然変異体は、配列番号1の配列上の1~14個のうちのいずれか1つ又は複数の、好ましくは、2~14個の、より好ましくは、3~14個の、さらに好ましくは、10~14個のアミノ酸に突然変異が発生したものであり、当該突然変異体は、シトクロムP450酵素のアンチマルコフ酸化活性を有する。
【0048】
好ましい一実施例では、突然変異体は、Bacillus megaterium菌株に由来し、配列番号1と85%以上の、好ましくは、90%以上の、より好ましくは、95%以上の、さらに好ましくは、99%の相同性を有し、シトクロムP450酵素のアンチマルコフ酸化活性を有し、さらに好ましくは、突然変異体は、1~14個のうちのいずれか1つ又は複数(例えば、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2又は1個であってもよい)の、好ましくは、2~14個の、より好ましくは、3~14個の、さらに好ましくは、10~14個のアミノ酸に突然変異が発生したものである。
【0049】
より好ましい一実施例では、P450酵素突然変異体は、配列番号1を基に表1~表4に示すようなアミノ酸突然変異が発生した突然変異体である。野生型に比べ、オレフィン系化合物がアンチマルコフ酸化反応を行うように触媒するこれらの突然変異体の触媒活性及び/又は選択性が両方とも有意に向上した。
【0050】
本発明の典型的な一実施形態では、さらに、上記のいずれか1つのP450酵素突然変異体をコードするDNA分子を提供する。コードされた上記のP450酵素突然変異体は、選択性が高く、触媒活性が有意に向上した利点を有する。
【0051】
本発明の典型的な一実施形態では、さらに、上記のDNA分子が連結されている組み換えプラスミドを提供する。当該DNA分子は、上記のいずれか1つの選択性が高く且つ/又は触媒活性が有意に向上したP450酵素突然変異体をコードすることができる。具体的な配列は、表1~表4から選ばれた配列、又は、これらの配列と上記のアミノ酸部位の変化を維持する前提で、他の部位のアミノ酸配列に置換、添加又は欠失の突然変異が発生したヌクレオチド配列である。
【0052】
上記の組み換えプラスミドにおいて、上記の水酸化酵素の発現に使用できる任意のDNA分子の組み換えプラスミドは、いずれも本発明に適用できる。
【0053】
本発明の好ましい実施例において、組み換えプラスミドは、pET-22b(+)、pET-21b(+)、pET-3a(+)、pET-3d(+)、pET-11a(+)、pET-12a(+)、pET-14b、pET-15b(+)、pET-16b(+)、pET-17b(+)、pET-19b(+)、pET-20b(+)、pET-21a(+)、pET-23a(+)、pET-23b(+)、pET-24a(+)、pET-25b(+)、pET-26b(+)、pET-27b(+)、pET-28a(+)、pET-29a(+)、pET-30a(+)、pET-31b(+)、pET-32a(+)、pET-35b(+)、pET-38b(+)、pET-39b(+)、pET-40b(+)、pET-41a(+)、pET-41b(+)、pET-42a(+)、pET-43a(+)、pET-43b(+)、pET-44a(+)、pET-49b(+)、pQE2、pQE9、pQE30、pQE31、pQE32、pQE40、pQE70、pQE80、pRSET-A、pRSET-B、pRSET-C、pGEX-5X-1、pGEX-6p-1、pGEX-6p-2、pBV220、pBV221、pBV222、pTrc99A、pTwin1、pEZZ18、pKK232-8、pUC-18及びpUC-19からなる群より選ばれたいずれか1種である。
【0054】
本発明の典型的な一実施形態では、さらに、上記のいずれか1つの組み換えプラスミドを含有する宿主細胞を提供する。具体的な宿主細胞は、原核細胞であっても、真核細胞であってもよく、好ましくは、真核細胞は、酵母細胞である。より好ましくは、上記の宿主細胞は、コンピテント細胞であり、さらに好ましくは、コンピテント細胞は、大腸菌BL21細胞又は大腸菌W3110である。
【0055】
本発明の典型的な一実施形態では、さらに、カルボニル化合物又はアルコール系化合物の調製方法を提供し、当該調製方法は、上記のいずれか1つのシトクロムP450酵素突然変異体を用いてオレフィン系化合物
を触媒して直接的なアンチマルコフ酸化反応を行わせ、カルボニル化合物
又はアルコール系化合物
を生成するステップであって、Rは、任意選択の置換又は非置換のアルキル基、任意選択の置換又は非置換のアリールアルキル基、或いは任意選択の置換又は非置換のアリール基を示すステップを含む。
【0056】
好ましくは、Rは、炭素数が1~20の任意選択の置換又は非置換のアルキル基、任意選択の置換又は非置換のアリールアルキル基、或いは任意選択の置換又は非置換のアリール基を示し、より好ましくは、Rは、炭素数が1~10の任意選択の置換又は非置換のアルキル基、任意選択の置換又は非置換のアリールアルキル基、或いは任意選択の置換又は非置換のアリール基を示し、好ましくは、置換とは、ハロゲン原子、窒素原子、硫黄原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基、カルボキシ基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基又はメチレンジオキシ基で置換されることを指し、好ましくは、オレフィン系化合物は、ベンゼン環上の任意の位置が置換されたか又は置換されていないスチレン系化合物であり、反応は、
を生成するアンチマルコフ酸化反応であり、ここで、Rは、ベンゼン環上の任意の位置がハロゲン、ニトロ基、メチル基又はメトキシ基に置換されることを示す。
【0057】
好ましくは、置換されるハロゲンは、塩素原子置換である。
【0058】
より好ましくは、オレフィン系化合物は、
のいずれか1つである。
【0059】
以下、具体的な実施例を参照して、本願の有益な効果についてさらに説明する。なお、下記の実施例に使用される原料には、原料1~原料4が含まれる。
【0060】
原料1:
スチレンStyrene CasNo:100-42-5。
【0061】
原料2:
4-塩素スチレン4-Chlorostyrene CasNo:1073-67-2。
【0062】
原料3:
4-メチル基スチレン4-Methylstyrene CAS号:622-97-9。
【0063】
原料4:
4-(トリフルオロメチル基)スチレン4-(Trifluoromethyl)styrene CasNo:402-50-6。
【0064】
実施例1
10mLのガラス瓶に1.5mMの原料1、原料2、原料3及び原料4をそれぞれ加え、1eqのNADP+、20eqのグルコース、3wtのグルコース脱水素酵素、0.1gのP450酵素を加え、Tris-HCl buffer(pH8.0、100mM)で4mLになるまで補い、均一に混合し、30℃で、200rpmで3hシェーカー反応させた。反応が終了した後、酢酸エチルを2mL加え、十分に混合した後に遠心分離を行い、12000rpmで5min遠心分離を行い、上層を採集し、HPLCで検出し、波長は、210nmであった。一部の突然変異体の反応特性は、表1に示すとおりである。
【0065】
【表1】
【0066】
上記の母本は、配列番号1であり、活性及び選択性の向上倍数を+で表し、+は、0~1倍の向上を示し、++は、1~2倍の向上を示し、+++は、2~3倍の向上を示し、++++は、3~5倍の向上を示し、+++++は、5~10倍の向上を示す。本発明における選択性/アンチマルコフ酸化の選択性は、アンチマルコフ酸化生成物におけるアルデヒド製品%/[(アルデヒド製品%+エポキシ製品%]と定義される。
【0067】
実施例2
10mLのガラス瓶に1.5mMの原料1、原料2、原料3及び原料4をそれぞれ加え、1eqのNADP、20eqのグルコース、3wtのグルコース脱水素酵素、0.1gのP450酵素を加え、Tris-HCl buffer(pH8.0、100mM)で4mLになるまで補い、均一に混合し、30℃で、200rpmで3hシェーカー反応させた。反応が終了した後、酢酸エチルを2mL加え、十分に混合した後に遠心分離を行い、12000rpmで5min遠心分離を行い、上層を採集し、HPLCで検出し、波長は、210nmであった。一部の突然変異体の反応特性は、表2に示すとおりである。
【0068】
【表2】
【0069】
上記の母本は、配列番号1であり、活性及び選択性の向上倍数を+で表し、+は、0~1倍の向上を示し、++は、1~2倍の向上を示し、+++は、2~3倍の向上を示し、++++は、3~5倍の向上を示し、+++++は、5~10倍の向上を示す。
【0070】
表2の結果から分かるように、ランダム突然変異(エラープローンPCR)の指向性進化方法を使用して、突然変異体活性及びアンチマルコフ酸化の選択性を大幅に向上させる。次に、飽和突然変異の進化方法をさらに継続して、突然変異体の活性及び選択性をさらに向上させることができる。
【0071】
実施例3
10mLのガラス瓶に、3mMの原料1、原料2、原料3及び原料4をそれぞれ加え、0.5eqのNADP+、10eqのグルコース、1wtのグルコース脱水素酵素、0.1gのP450酵素を加え、Tris-HCl buffer(pH8.0、100mM)で2mLになるまで補い、均一に混合し、40℃で、200rpmで8hシェーカー反応させた。反応が終了した後、酢酸エチルを2mL加え、十分に混合した後に遠心分離を行い、12000rpmで5min遠心分離を行い、上層を採集し、HPLCで検出し、波長は、210nmであった。一部の突然変異体の反応特性は、表3に示すとおりである。
【0072】
【表3】
【0073】
上記の母本は、配列番号1であり、活性及び選択性の向上倍数を+で表し、+は、0~1倍の向上を示し、++は、1~2倍の向上を示し、+++は、2~3倍の向上を示し、++++は、3~5倍の向上を示し、+++++は、5~10倍の向上を示す。
【0074】
実施例4
10mLのガラス瓶に、3mMの原料1、原料2、原料3及び原料4をそれぞれ加え、0.5eqのNADP+、10eqのグルコース、1wtのグルコース脱水素酵素、0.1gのP450酵素を加え、Tris-HCl buffer(pH8.0、100mM)で2mLになるまで補い、均一に混合し、40℃で、200rpmで8hシェーカー反応させた。反応が終了した後、酢酸エチルを2mL加え、十分に混合した後に遠心分離を行い、12000rpmで5min遠心分離を行い、上層を採集し、HPLCで検出し、波長は、210nmであった。一部の突然変異体の反応特性は、表4に示すとおりである。
【0075】
【表4】
【0076】
上記の母本は、配列番号1であり、活性及び選択性の向上倍数を+で表し、+は、0~1倍の向上を示し、++は、1~2倍の向上を示し、+++は、2~3倍の向上を示し、++++は、3~5倍の向上を示し、+++++は、5~10倍の向上を示す。
【0077】
実施例5
原料1、原料2、原料3及び原料4がP450突然変異体によって酸化されてアルデヒド系製品を生成する反応系に、10UのADH(シグマ社)、1mMのNADP+、総体積が1%であるイソプロピルアルコールを加え、均一に混合し、40℃で、200rpmで1hシェーカー反応させた。反応が終了した後、酢酸エチルを2mL加え、十分に混合した後に遠心分離を行い、12000rpmで5min遠心分離を行い、上層を採集し、HPLCで検出し、波長は、210nmであった。反応式は、下記のとおりであり、一部の突然変異体の反応特性は、表5に示すとおりである。
【0078】
【0079】
【表5】
【0080】
上記の母本は、配列番号1であり、*は、アルデヒド製品がアルコール製品に完全に変換されたことを示す。
【0081】
上記の説明から分かるように、本発明の上記の実施例により、改変された後の突然変異体の活性及び/又は選択性の両方を異なる程度向上させるという技術的効果が実現される。
【0082】
また、本願に開示された突然変異部位の他の任意の組み合わせ及び突然変異部位が他の相同性の高いP450酵素上で繰り返すことによりも、よりよい効果を奏すことが可能である。
【0083】
上記の内容は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を制限するものではなく、当業者であれば、本発明は、様々な修正及び変更が可能である。本発明の精神と原則内で、行われたいかなる修正、等価置換、改良などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【配列表】
2024502135000001.app
【国際調査報告】