(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】移動物体に物品を貼り付けるためのデバイス
(51)【国際特許分類】
B65B 61/20 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
B65B61/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541644
(86)(22)【出願日】2021-12-02
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 EP2021084022
(87)【国際公開番号】W WO2022152462
(87)【国際公開日】2022-07-21
(32)【優先日】2021-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513044290
【氏名又は名称】エコリーン・エイビー
【氏名又は名称原語表記】Ecolean AB
【住所又は居所原語表記】Box 812, 251 08 Helsingborg, Sweden
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】パーション、トビアス
【テーマコード(参考)】
3E056
【Fターム(参考)】
3E056AA06
3E056CA04
3E056DA05
3E056EA05
3E056FA04
3E056FE17
3E056HA01
(57)【要約】
物品(100)を移動物体(200)に貼り付けるためのデバイスであって、デバイスは、ベース要素(3)とアーム要素(4)とを備えるアプリケータ部材(2)と、アーム要素(4)が収縮状態と伸長状態との間で移動可能であるように、アーム要素(4)はベース要素(3)に伸縮自在に結合され、アーム要素(4)をその伸長状態に向かって付勢するように構成された付勢部材(5)と、ベース要素に枢動可能に接続されたアクチュエータシャフト(6)と、アクチュエータシャフト(6)は、偏心して配置され、第1の回転軸RA1を中心に回転可能であり、第2の回転軸RA2の周りを枢動可能であり、アプリケータ部材(2)のアーム要素(4)の中間部分(10)を摺動可能に支持する支持部材(8)とを備えている。アプリケータヘッド(11)は、第1の回転軸RA1の周りに偏心して配置されたアクチュエータシャフト(6)の回転に応答して、回収位置と貼り付け位置との間で周期的に移動可能である。アーム要素(4)は、アプリケータヘッド(11)が回収位置から貼り付け位置へ移動する間にその収縮状態にされ、アプリケータヘッド(11)が貼り付け位置から回収位置へ移動する間にその伸長状態をとるように構成される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲用ストローまたはラベルなどの物品(100)をパッケージなどの移動物体(200)に貼り付けるためのデバイスであって、
ベース要素(3)とアーム要素(4)とを備えるアプリケータ部材(2)と、前記アーム要素(4)が収縮状態と伸長状態との間で移動可能であるように、前記アーム要素(4)は前記ベース要素(3)に伸縮自在に結合され、
前記アーム要素(4)をその伸長状態に向かって付勢するように構成された付勢部材(5)と、
前記ベース要素に枢動可能に接続されたアクチュエータシャフト(6)と、前記アクチュエータシャフト(6)は、偏心して配置され、第1の回転軸RA1の周りを回転可能であり、
第2の回転軸RA2の周りを枢動可能であり、前記アプリケータ部材(2)の前記アーム要素(4)の中間部分(10)を摺動可能に支持する支持部材(8)とを備え、
前記アーム要素(4)の自由端(13)は、アプリケータヘッド(11)を備え、前記第1の回転軸RA1の周りに偏心して配置されたアクチュエータシャフトの回転に応答して、前記アプリケータヘッド(11)が前記物品(100)を回収するように構成された回収位置と、前記アプリケータヘッド(11)が前記物品(100)を前記物体(200)に貼り付けるように構成された貼り付け位置との間で、前記アプリケータヘッド(11)は周期的に移動可能であり、
前記アーム要素(4)は、前記アプリケータヘッド(11)が前記回収位置から前記貼り付け位置に移動する間に、その収縮状態にされるように構成され、
前記アーム要素(4)は、前記貼り付け位置から前記回収位置への前記アプリケータヘッド(11)の移動する間に、その伸長状態をとるように構成されている、デバイス。
【請求項2】
前記アプリケータヘッド(11)がほぼ直線状の経路に沿って移動するように、前記アプリケータヘッド(11)が前記回収位置から前記貼り付け位置へ移動する間に、前記アーム要素(4)は、前記伸長状態から前記収縮状態にされ、次いで前記伸長状態に戻されるように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記アーム要素(4)には、前記アプリケータヘッド(11)の前記回収位置から前記貼り付け位置への移動の間に前記支持部材(8)を係合するように構成された固定配置された突出部(12)が設けられる、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記突出部(12)が前記支持部材(8)と係合させられるときに、前記偏心して配置されたアクチュエータシャフト(6)の連続回転に応答して、前記アーム要素(4)は、その収縮状態にされるように構成される、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記アーム要素(4)に設けられた前記突出部(12)は、前記アプリケータ部材(2)の前記ベース要素(3)に面する前記支持部材(8)の側に配置される、請求項3または4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記突出部(12)は、前記付勢部材(5)と協働するように構成される、請求項3から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記アーム要素(4)は、前記アプリケータヘッド(11)が湾曲した経路に沿って移動するように、前記アプリケータヘッド(11)が前記貼り付け位置から前記回収位置へ移動する間、前記伸長状態に維持されるように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記付勢部材(5)は、ばね部材を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記貼り付け部材(2)は、追加のベース要素(3)と、前記追加のベース要素(3)に伸縮自在に結合された追加のアーム要素(4)とを備え、前記追加のベース要素(3)および前記追加のアーム要素(4)は、前記ベース要素(3)および前記アーム要素(4)と平行に伸張する、請求項1のから8いずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記アプリケータヘッド(11)は、飲用ストローの形態の物品(100)を取り出して貼り付けるように配置されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記アプリケータヘッド(11)は、前記物品(100)をパッケージの形態の物体(200)に貼り付けるように配置されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記支持部材(8)は、前記アーム要素(4)の前記中間部分(10)を支持するための摺動軸受(19)を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を物体に貼り付けるためのデバイスに関し、特に、物品を移動物体に貼り付けるためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
移動物体、すなわちデバイスを通過する物体に物品を貼り付けるためのデバイスは、飲用ストローまたはラベルなどの物品をパッケージなどの物体に貼り付けるために使用することができる。
【0003】
パッケージなどの物体は、充填機などの機械から高い生産速度で送り出されることがあり、したがって、機械加工から送り出される物体に物品を貼り付けるためのデバイスは、この高い生産速度に適合することができなければならない。
【0004】
移動物体に物品を貼り付けるための1つのタイプのデバイスは、例えば、アプリケータヘッドが物品を回収する回収位置と、アプリケータヘッドが物品を物体に貼り付ける貼り付け位置との間で往復運動するように配置されたアプリケータヘッドを有するアームを備えるデバイスを開示するUS4584046から知られている。しかしながら、そのような解決策は、物体があまりに速く移動する場合、物体上に物品を適切に位置付けることが困難な場合がある。
【0005】
この問題に対する解決策は、飲用ストローをパッケージに貼り付けるための装置を開示するWO2016096380A1に提示されている。装置は、2つの偏心シャフトに軸支されたブラケットを備え、シャフトの回転によって、ブラケットのアプリケータヘッドは、回収位置および貼り付け位置を通過する円形経路に沿って移動されることができる。円形経路は、アプリケータヘッドが物体の移動方向の構成要素を有する方向に移動することを可能にし、その結果、アプリケータヘッドは、飲用ストローの貼り付け後しばらくの間パッケージと共に移動されることができ、それによって飲用ストローの正確な位置付けを確実にする。他の関連する背景技術は、US2017/341793A1およびUS4584046Aに見出すことができる。
【発明の概要】
【0006】
上記の記載を考慮して、本発明の目的は、物品を移動物体に貼り付けるためのデバイスを提供することである。
【0007】
また、本発明の目的は、高速生産中に移動物体上への物品の正確な位置付けを保証するそのようなデバイスを提供することである。
【0008】
上記の目的のうちの少なくとも1つを、及び以下の説明から明らかになる他の目的も達成するために、本発明によると、請求項1に規定される特徴を有する密封要素が提供される。本デバイスの好ましい実施形態が、従属請求項から明らかとなる。
【0009】
より具体的には、本発明によれば、飲用ストローまたはラベルなどの物品をパッケージなどの移動物体に貼り付けるためのデバイスが提供され、デバイスは、ベース要素およびアーム要素を備えるアプリケータ部材を備え、アーム要素が収縮状態と伸長状態との間で移動可能であるように、アーム要素はベース要素に伸縮自在に結合される。デバイスはまた、アーム要素をその伸長状態に向かって付勢するように構成された付勢部材を備える。アクチュエータシャフトは、ベース要素に枢動可能に接続され、アクチュエータシャフトは、偏心して配置され、第1の回転軸RA1を中心に回転可能であり、支持部材は、第2の回転軸RA2の周りを枢動可能であり、アプリケータ部材のアーム要素の中間部分を摺動可能に支持する。アーム要素の自由端は、アプリケータヘッドを備え、第1の回転軸RA1の周りに偏心して配置されたアクチュエータシャフトの回転に応答して、アプリケータヘッドが物品を回収するように構成される回収位置と、アプリケータヘッドが物品を物体に貼り付けるように構成される貼り付け位置との間でアプリケータヘッドは周期的に移動可能である。アーム要素は、アプリケータヘッドが回収位置から貼り付け位置に移動する間に、その収縮状態になるように構成され、アプリケータヘッドが貼り付け位置から回収位置に移動する間に、その伸長状態をとるように構成される。
【0010】
これにより、高速生産中に移動物体上の物品の正確な位置付けを可能にするデバイスが提供される。
【0011】
アプリケータ部材は、ベース要素とそれに伸縮自在に結合されたアーム要素とを有するアームを備える。ベース要素は、回転可能な偏心シャフトに枢動可能に結合され、アーム要素の中間部分は、枢動可能な支持部材によって摺動可能に支持される。これにより、アーム要素の自由端によって形成されたアプリケータヘッドは、アクチュエータシャフトの回転に応答して、物品を回収するための回収位置と移動物体に物品を貼り付けるための貼り付け位置との間で周期的に移動可能である。
【0012】
アーム要素は、伸長状態と収縮状態との間で移動可能である。アームは、伸長状態に向かって付勢される。
【0013】
アーム要素は、アプリケータヘッドの回収位置から貼り付け位置への移動中に、収縮状態にされるようにさらに構成される。アクチュエータシャフトの回転は、アプリケータヘッドを回収位置と貼り付け位置との間で周期的に移動させる。アプリケータヘッドの回収位置から貼り付け位置への移動の間のアーム要素の収縮は、この移動の間にアプリケータヘッドがたどる湾曲した経路のフラット化を可能にし、物体上への物品の明確な貼り付けを可能にする。
【0014】
アーム要素はまた、アプリケータヘッドが貼り付け位置から回収位置に戻る移動中に、その伸長状態をとるように構成される。その結果、アプリケータヘッドは、回収位置に向かって移動させられるときに、湾曲した経路に従うようにされてもよい。湾曲した経路は、物品の貼り付け直後にアプリケータヘッドが移動物体の供給方向と一致する構成要素を有する方向に移動されるように構成されてもよく、アプリケータヘッドが供給方向のこの構成要素に沿って移動される速度を物体の供給速度と一致させることによって、アプリケータヘッドが物体に貼り付けされる物品とともにある距離だけ移動され、したがって物品との係合を維持し、物品から持ち上げられて回収位置に戻される前に物品を物体に押し付けることが保証されてもよい。これにより、物品が物体上に貼り付けされた後に物体上で正確な位置付けを維持することが保証されてもよい。
【0015】
一実施形態によれば、アプリケータヘッドがほぼ直線状の経路に沿って移動するように、アプリケータヘッドが回収位置から貼り付け位置へ移動する間に、アーム要素は、伸長状態から収縮状態にされ、次いで伸長状態に戻されるように構成されてもよい。アプリケータヘッドが回収位置から貼り付け位置に移動する間に、アーム要素を伸長状態から収縮状態にし、次いで伸長状態に戻すように構成することによって、アプリケータヘッドがたどるはずの湾曲した経路を、経路がほぼ直線になる程度までフラットにすることができ、それによって、移動物体上に物品を貼り付けすることができる精度が改善される。
【0016】
別の実施形態によれば、アーム要素には、アプリケータヘッドの回収位置から貼り付け位置への移動の間に支持部材を係合するように構成された固定配置された突出部が設けられてもよい。突出部が支持部材と係合させられるとき、偏心して配置されたアクチュエータシャフトの連続回転に応答して、アーム要素は、その収縮状態にさせられるように構成されてもよい。アーム要素は支持部材によって摺動可能に支持され、アーム要素上に突出部を配置することによって、突出部は、アーム要素と支持部材との相対移動に応答して支持部材と係合し、それによってそれ以上の相対移動を防止することができる。突出部と支持部材との間の係合が確立されるとき、アームは、アーム要素とベース要素との伸縮自在の結合によって、その収縮状態にされてもよい。アーム要素上に設けられた突出部は、アプリケータ部材のベース要素に面する支持部材の側に配置されてもよい。
【0017】
さらに別の実施形態によれば、突出部は、付勢部材と協働するように構成されてもよい。
【0018】
さらに別の実施形態によれば、アーム要素は、アプリケータヘッドが湾曲した経路に沿って移動するように、アプリケータヘッドが貼り付け位置から回収位置へ移動する間、伸長状態に維持されるように構成されてもよい。アームを伸長状態に維持することによって、アクチュエータヘッドの回転によってアプリケータヘッドに課される湾曲した経路を完全に利用することができる。
【0019】
さらに別の実施形態によると、付勢部材は、ばね部材を備えてもよい。
【0020】
さらに別の実施形態によれば、貼り付け部材は、追加のベース要素と、それに伸縮自在に結合された追加のアーム要素とを備えてもよく、追加のベース要素および追加のアーム要素は、ベース要素およびアーム要素と平行に伸張する。
【0021】
アプリケータヘッドは、飲用ストローの形態の物品を取り出して貼り付けるように配置されてもよい。
【0022】
アプリケータヘッドは、物品をパッケージの形態の物体に貼り付けるように配置されてもよい。
【0023】
支持部材は、アーム要素の中間部分を支持するための摺動軸受を備えることができる。
【0024】
一般に、特許請求の範囲において使用される全ての用語は、本明細書で別段明示的に定義されない限り、当該技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。「a/an/the[要素、デバイス、構成要素、手段、ステップ、等]」への全ての言及は、別途明示的に明記されない限り、前記要素、デバイス、構成要素、手段、ステップ、等のうちの少なくとも1つの事例を指すものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書に開示するどの方法のステップも、明示的に明記されない限り、開示するまさにその順序で実行される必要はない。
【0025】
本発明の上記並びに追加の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態の以下の例示的かつ非限定的な詳細な説明を通してより良好に理解され、添付の図面では、同じ参照番号が同様の要素に使用されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、移動物体に物品を貼り付けるためのデバイスの斜視図である。
【
図3】
図3は、デバイスの動作を図示する概略図である。
【
図4】
図4は、回収位置および貼り付け位置にそれぞれあるアプリケータヘッドを示すデバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の現在好ましい実施形態を示す添付の図面を参照して、本発明を以下により十分に説明する。本発明は、しかしながら、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、徹底した完全性のために提供され、本発明の範囲を当業者に十分に伝える。
【0028】
図1には、移動物体、すなわちデバイス1を通過して移動される物体に物品を貼り付けるデバイス1が図示されている。物体は、例えばコンベヤによって移動されてもよい。
【0029】
デバイス1は、ラベルまたは飲用ストローなどの物品をパッケージなどの物体に貼り付けるように構成されてもよい。
【0030】
デバイス1は、示される実施形態では平行に配置された2つのアームを備えるアプリケータ部材2を備える。アプリケータ部材2は、1つのアームのみ、または2つより多くのアームを備えてもよいことが理解される。
【0031】
各アームは、ベース要素3とアーム要素4とを備え、アーム要素4は、収縮状態と伸長状態の間で移動可能であるように、ベース要素3に伸縮自在に結合される。図では、アーム要素4はその伸長状態で示されている。
【0032】
デバイス1は、各アーム要素4を伸長状態に向かって付勢するように構成された付勢部材5をさらに備える。図示の実施形態では、付勢部材5は、ばね部材を含む。
【0033】
貼り付け部材2は、アクチュエータに枢動可能に結合される。アクチュエータは、第1の回転軸RA1からある距離に配置され、第1の回転軸RA1の周りを回転可能であるアクチュエータシャフト6を備える。このように、アクチュエータシャフト6は、第1の回転軸RA1の周りに偏心して配置されている。
【0034】
アクチュエータシャフト6は、各アームのベース要素3に枢動可能に接続される。より具体的には、各ベース要素3の端部7は、アームがアクチュエータシャフト6の周りを枢動可能であるように、アクチュエータシャフト6に軸支される。
【0035】
デバイス1は、第2の回転軸RA2の周りを枢動可能であり、アプリケータ部材2を摺動可能に支持するように配置された支持部材8をさらに備える。
【0036】
第2の回転軸RA2は、第1の回転軸RA1と平行に配置される。
【0037】
示された実施形態において、支持部材8は、各アームのための支持構造を備える。支持部材は、第2の回転軸RA2に沿って延びる支持シャフト9に軸支され、したがって、支持部材8は、第2の回転軸RA2の周りを回転可能である。
【0038】
支持部材8の各支持構造は、アプリケータ部材2の各アーム要素4の中間部分10を摺動可能に支持するように構成され、中間部分10を摺動可能に受け入れるように構成された摺動軸受を備えてもよい。
【0039】
アプリケータ部材2は、アプリケータヘッド11を備え、第1の回転軸RA1の周りに偏心して配置されたアクチュエータシャフト6の回転に応答して、アプリケータヘッド11が物品を回収するように構成される回収位置と、アプリケータヘッド11が物品を物体に貼り付けるように構成される貼り付け位置との間で、アプリケータヘッド11は周期的に移動可能である。
【0040】
アプリケータ部材2の各アーム要素4は、アプリケータヘッド11が回収位置から貼り付け位置に移動する間にその収縮状態をとるように構成され、アプリケータヘッド11が貼り付け位置から回収位置に移動する間にその伸長状態をとるように構成される。
【0041】
各アーム要素4は、アプリケータヘッド11が回収位置から貼り付け位置に移動する間に支持部材8を係合するように構成された固定配置された突出部12が設けられる。各アーム要素4の突出部12は、アーム要素4に伸縮自在に結合されたベース要素3に面する関連する支持構造の側に配置される。
【0042】
各アーム要素4は、突出部12が支持部材8の関連する支持構造と係合させられた後に、偏心して配置されたアクチュエータシャフト6の連続回転に応答して、その収縮状態にさせられるように構成される。
【0043】
図示の実施形態では、アプリケータヘッド11は、各アーム要素4の自由端13によって形成され、飲用ストローの形態の物品を取り出して貼り付けるように構成されている。アプリケータヘッドの設計は、取り出されて貼り付けされる物品のタイプに依存することが理解される。例えば、アーム要素の自由端は、ラベルまたは他のタイプの形態の物品を貼り付けるように構成されたアプリケータヘッドを形成するために相互接続されてもよい。
【0044】
物品は供給源から供給されてもよい。飲用ストローは、各飲用ストローが保護エンベロープに包まれたウェブ(web)として提供されてもよい。図示の実施形態では、このようなウェブは、ウェブを保持するように配置された供給ホイールの形態の駆動手段14に供給されてもよい。ナイフ15は、包装された各飲用ストローをウェブから分離するために配置される。次いで、分離された包まれた飲用ストローは、アプリケータ部材2のアプリケータヘッド11の回収位置に関係付けられた位置まで1つずつ前進させられる。
【0045】
デバイス1およびアプリケータ部材1のアームのうちの1つの構成は、
図2により明確に示されており、ここで
図2も参照される。
【0046】
デバイス1は、第1の回転軸RA1からある距離でアクチュエータシャフト6を偏心して支持する回転可能なアクチュエータホイール16を備える。アクチュエータホイール16は、サーボモータなどの図示しないモータによって回転されてもよい。
【0047】
ベース要素3の端部7は、アクチュエータシャフト6に軸支され、したがって、アクチュエータシャフト6に対して枢動可能である。
【0048】
ベース要素3は、アームの長手方向に伸張する空洞17を規定する。
【0049】
アーム要素4の端部18は、アーム要素4がベース要素3に伸縮自在に結合され、収縮状態と伸長状態との間で移動可能であるように、空洞17によって摺動可能に受け入れられる。
【0050】
支持部材8の支持構造は、第1の回転軸RA1と平行に配置された第2の回転軸RA2まわりを回転可能である。
【0051】
支持構造は、アーム要素4の中間部分10を摺動可能に支持する摺動軸受19を備える。
【0052】
図示の実施形態では、ピン20が、アーム要素4の端部18を通って横に延びている。ピン20の対向する端部は、ベース要素3に設けられ、アームの長手方向に延びる2つの対向して配置された長孔21によって受け入れられる。このように、ピン20と長孔21とによって、アーム要素4の格納状態と伸長状態とが規定される。
【0053】
突出部12は、ベース要素3に面する支持構造の側でアーム要素4に配置される。示す実施形態では、突出部12はワッシャの形態である。
【0054】
アプリケータ部材2のアームは、アーム要素4をその伸長状態に向かって付勢するように構成されたばね要素の形態の付勢部材5を備える。示す実施形態では、ばね要素は、ベース部分3に設けられたヒール22とワッシャの形態の突出部12との間に配置されている。
【0055】
次に、位置AからHにあるデバイス1を図示する
図3を参照して、デバイスの動作を説明する。
【0056】
位置AからHを通るアクチュエータシャフト6の連続回転によって、アプリケータ部材のアームの角度は周期的に変化し、アーム要素の中間部分10を摺動可能に支持する枢動可能な支持部材8は、アームの角度のこれらの変化に適応するのを助ける。
【0057】
位置Aでは、アーム要素4は伸長状態にあり、アプリケータヘッド11は回収位置にある。
【0058】
アクチュエータシャフト6を矢印P1で示す反時計方向に回転させることによって、デバイス1は最初に位置Aから位置BおよびCに移動し、アクチュエータシャフト6に枢動可能に結合されたベース要素3を矢印P2で示す第1の横方向(lateral direction)に移動させ、ベース要素3の端部7を矢印P4で示す第1の横断方向(transverse direction)に移動させる。
【0059】
第1の横方向P2へのベース要素3の移動は、ベース要素3に伸縮自在に結合されたアーム要素4上に設けられた突出部12を支持部材8と係合させ、アーム要素4が、アーム要素4の中間部分10を摺動可能に支持する支持部材8を通って押されることを防止する、すなわち、アーム要素4は、もはやベース要素3と共に第1の横方向P1に移動することができない。代わりに、アーム要素4の端部18は、付勢部材の作用に抗して、位置BおよびCに示されるように、ベース要素3の空洞内により深く押し込まれる。
【0060】
位置Cでは、アーム要素4はその完全に収縮した状態をとっている。
【0061】
アクチュエータシャフト6が位置DおよびEを通って反時計回り方向P1に回転し続けることによって、アクチュエータシャフト6に枢動可能に結合されたベース要素3は、第1の横方向P2とは反対の矢印P3によって示される第2の横方向に移動し、一方、ベース要素3の端部7は、第1の横断方向P4に連続的に移動し、それによって、アーム要素4は、付勢部材の作用を通して伸長し、一方、突出部12は、支持部材8とのその係合を維持する。
【0062】
位置Eでは、アーム要素4は再び完全に伸長した状態に達しており、アプリケータヘッド11は貼り付け位置に達している。
【0063】
したがって、デバイス1が位置AからEを通って操作されるとき、アプリケータヘッド11は回収位置から貼り付け位置に移動され、同時にアーム要素4は、伸長状態から収縮状態(位置AからC)に移動され、伸長状態(位置CからE)に戻される。結果として、アプリケータヘッド11は、回収位置から貼り付け位置に移動されるときに、ほぼ直線経路に沿って移動させられることができる。
【0064】
位置EからHを通る反時計回り方向P1へのアクチュエータシャフト6の連続回転によって、ベース要素3は、最初に(位置EからG)第2の横方向P3に移動され、一方、ベース要素3の端部7は、アーム要素4が完全に伸長した状態で、第1の横断方向P4と反対の矢印P5によって示される第2の横断方向に移動される。この移動の間、突出部12は支持部材8との係合から外され、したがって、アーム要素4は付勢部材の作用下で完全に伸長した状態を維持する。
【0065】
アクチュエータシャフト6の連続的な回転(位置GからH、次いで位置Aに戻る)によって、ベース要素3は第1の横方向P2に移動され、一方、端部7は第2の横断方向P5に連続的に移動される。この移動中、突出部12は支持部材8に向かって移動するが、支持部材8とは係合せず、したがって、アーム要素4はその完全に伸長した状態を維持する。
【0066】
位置Aでは、アーム要素4はその伸長状態にあり、アプリケータヘッド11はその回収位置に復帰している。
【0067】
アーム要素4が位置E-Aを通じてその完全に伸長した状態を維持すると、アプリケータヘッド11は、湾曲した経路に沿って貼り付け位置から回収位置に戻るように移動される。
【0068】
図4は、移動物体200上に物品100を貼り付けるためのデバイス1の使用を概略的に図示する。物品100は飲用ストローであってもよく、物体200はパッケージであってもよい。物体は、矢印P6によって示される供給方向にコンベヤ300上を移動する。
【0069】
この図は、アプリケータヘッド11が回収位置にあるデバイス1を示す。この図はまた、アプリケータヘッド11が貼り付け位置にあるデバイス1を破線で示す。
【0070】
この図はさらに、アプリケータヘッド11が物品100を駆動手段から回収することができるように、アプリケータヘッド11の回収位置に関係する位置に物品100を前進させた供給ホイールの形態の駆動手段14を示す。
【0071】
図3に図示する位置Aから位置Eへの第1の回転軸RA1の周りのアクチュエータシャフト6の回転によって、アプリケータヘッド11は回収位置から貼り付け位置に移動される。この動きの間のアプリケータアーム4の収縮およびその後の伸長により、アプリケータヘッド11は、物体200上への物品100の明確な貼り付けを可能にするほぼ直線の経路をたどるようにされる。
【0072】
物品100は、上流に位置するステーションにおいて、ホットメルトなどの接着剤が提供された物体200の貼り付け表面に貼り付けされてもよい。
【0073】
図3に示されるように、位置Eから位置Aに戻る第1の回転軸RA1の周りのアクチュエータシャフト6の連続回転によって、アプリケータヘッド11は、貼り付け位置から回収位置に戻るように移動され、その移動の間、アーム要素4は、その伸長状態にあり、したがって、アプリケータヘッド11は、移動物体200の供給方向P6の構成要素を最初に有する湾曲した経路をたどらせられる。
【0074】
アプリケータヘッドがこの構成要素に沿って供給方向P6に移動する速度を物体200の供給速度と一致させることによって、アプリケータヘッド11が物品100との係合を維持し、物品100の貼り付け後、持ち上げられて回収位置に戻る前に物品100を物体200に押し付けることが可能になる。
【0075】
ほぼ直線状の経路および湾曲した経路に沿ったアプリケータヘッド11の移動は、図において破線によって示されている。
【0076】
本発明は、示した実施形態に限定されないことが認識されるであろう。このことから、いくつかの修正及び変形が本発明の範囲内で考えられ、それは、このことから、添付の特許請求の範囲によって排他的に定義される。
【国際調査報告】