(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】微粒子状の材料を処理するための流動化装置および方法
(51)【国際特許分類】
B01J 8/24 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
B01J8/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541736
(86)(22)【出願日】2021-12-16
(85)【翻訳文提出日】2023-08-10
(86)【国際出願番号】 EP2021086079
(87)【国際公開番号】W WO2022148625
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】102021200161.0
(32)【優先日】2021-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009438
【氏名又は名称】グラット ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Glatt GmbH
【住所又は居所原語表記】Werner-Glatt-Str. 1, D-79589 Binzen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】ツィンマーマン・ディルク
(72)【発明者】
【氏名】ティース・ヨッヘン
(72)【発明者】
【氏名】ゴットシュリング・ハインツ
【テーマコード(参考)】
4G070
【Fターム(参考)】
4G070AA01
4G070AB06
4G070AB08
4G070BB32
4G070CA06
4G070CA10
4G070CB01
4G070CB15
(57)【要約】
【解決手段】 本発明は、微粒子状の材料Mを処理するための流動化装置1、および、この流動化装置を使用する方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向軸線(X-X)を有する流動化ユニット(3)を備える、微粒子状の材料(M)を処理するための流動化装置(1)であって、
前記流動化ユニットが、この流動化ユニット(3)を分配チャンバー(5)とこの分配チャンバー(5)の上方に配置された流動化チャンバー(6)とに分割する、パーフォレーションを付けられた受流底部(7)を有しており、
前記流動化チャンバー(6)が、処理されるべき前記材料(M)のための材料流入口(18)を備えており、および、
前記分配チャンバー(5)が、材料流出口面(22)と下側および上側の縁部(23a、23b)とを有する、処理された前記材料(M´)のための材料流出口(21)を装備する材料排出部(19)を備えており、
前記受流底部(7)が作動状態において、前記材料流出口(21)の上側の縁部(23b)の上方に配置されており、および、
前記分配チャンバー(5)が、流体流入口(24)を備えており、および、前記流動化チャンバー(6)が、
前記流体流入口(24)から前記パーフォレーションを付けられた受流底部(7)を通って前記流体流出口(25)へと流動し、前記流動化チャンバー(6)内における前記材料(M)を流動化するプロセスガス(PG)のための、流体流出口(25)を備えている、
前記流動化装置(1)において、
前記受流底部(7)は、前記流動化ユニット(3)に対して相対的に移動可能に配置されており、前記受流底部(7)が、排出位置において、前記流動化ユニット(3)に対して相対的なこの受流底部(7)の移動によって、少なくとも部分的に前記材料流出口(21)の上側の縁部(23b)の下方で位置決めされ、
従って、処理された前記材料(M´)を前記流動化ユニット(3)から排出するために、
前記受流底部(7)の傍らを通り過ぎる、前記分配チャンバー(5)内において配置された前記材料流出口(21)と前記流動化チャンバー(6)との間の流体接続が形成される、
ことを特徴とする流動化装置(1)。
【請求項2】
前記流動化ユニット(3)は、この流動化ユニット(3)の前記長手方向軸線(X-X)に対して横向きに延びる旋回軸(26)を有しており、この旋回軸に、前記受流底部(7)が旋回可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の流動化装置(1)。
【請求項3】
前記旋回軸(26)は、前記流動化ユニット(3)の前記長手方向軸線(X-X)に対して垂直に延びていることを特徴とする請求項2に記載の流動化装置(1)。
【請求項4】
前記受流底部(7)は、前記長手方向軸線(X-X)の軸線方向(30)に移動可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の流動化装置(1)。
【請求項5】
前記流動化ユニット(3)は、この流動化ユニット(3)の前記長手方向軸線(X-X)に対して横向きに延び且つこの長手方向軸線(X-X)の軸線方向(30)に移動可能に配置された旋回軸(26)を有しており、この旋回軸に、前記受流底部(7)が旋回可能に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の流動化装置(1)。
【請求項6】
前記受流底部(7)、特にこの受流底部(7)の上側面(32)は、
排出位置において、前記流動化ユニット(3)に対して相対的なこの受流底部(7)の移動によって、前記材料流出口(21)の下側の前記縁部(23a)と面一に、または、少なくとも部分的にこの材料流出口(21)の下側の前記縁部(23a)の下方に位置決めされることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の流動化装置(1)。
【請求項7】
前記受流底部(7)、特にこの受流底部(7)の上側面(32)は、
排出位置において、前記流動化ユニット(3)に対して相対的なこの受流底部(7)の移動により、前記材料流出口(21)の下側の前記縁部(23a)の下方に位置決めされる
ことを特徴とする請求項6に記載の流動化装置(1)。
【請求項8】
前記材料排出部(19)は、遮断装置(36)を有していることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の流動化装置(1)。
【請求項9】
長手方向軸線(X-X)を有する流動化ユニット(3)を備える流動化装置(1)内において微粒子状の材料(M)を処理するための方法であって、
前記流動化ユニットが、この流動化ユニット(3)を分配チャンバー(5)とこの分配チャンバー(5)の上方に配置された流動化チャンバー(6)とに分割する、パーフォレーションを付けられた受流底部(7)を有しており、
前記流動化チャンバー(6)が、処理されるべき前記材料(M)のための材料流入口(18)を備えており、
および、
前記分配チャンバー(5)が、材料流出口面(22)と下側および上側の縁部(23a、23b)とを有する、処理された前記材料(M´)のための材料流出口(21)を装備する材料排出部(19)を備えており、
前記受流底部(7)が作動状態において、前記材料流出口(21)の上側の縁部(23b)の上方に配置されており、および、
前記分配チャンバー(5)が、流体流入口(24)を備えており、および、前記流動化チャンバー(6)が、
前記流体流入口(24)から前記パーフォレーションを付けられた受流底部(7)を通って前記流体流出口(25)へと流動し、前記流動化チャンバー(6)内における前記材料(M)を流動化するプロセスガス(PG)のための、流体流出口(25)を備えており、
作動状態において、先ず第一に、前記流動化チャンバー(6)が、前記材料流入口(18)を介して、処理されるべき材料(M)でもって充填され、且つ、その後、前記材料(M)が、前記流動化チャンバー(6)を通って流動する前記プロセスガス(PG)によって処理される、
前記方法において、
前記作動状態の後に、前記流動化ユニット(3)に対して相対的に移動可能に配置された前記受流底部(7)が、
この受流底部(7)の少なくとも一部が、前記材料流出口(21)の上側の縁部(23b)の下方に位置決めされるように、排出位置へと移動され、
従って、前記受流底部(7)の傍らを通り過ぎる、前記分配チャンバー(5)内において配置された前記材料流出口(21)と前記流動化チャンバー(6)との間の流体接続が形成され、
および、処理された前記材料(M´)が前記材料流出口(21)を通って前記流動化ユニット(3)から排出される、
ことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記流動化ユニット(3)は、この流動化ユニット(3)の前記長手方向軸線(X-X)に対して横向きに延びる旋回軸(26)を有しており、
この旋回軸に、前記受流底部(7)が旋回可能に配置されており、且つ、
この旋回軸を中心として、前記受流底部(7)が、前記微粒子状の材料(M)の処理の後、合目的に5°から10°まで旋回されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記受流底部(7)は、
前記長手方向軸線(X-X)の軸線方向(30)に移動可能に配置されており、且つ、
前記長手方向軸線(X-X)の軸線方向(30)に、直線移動の形態で、合目的に前記受流底部(7)が下側の前記縁部(23b)の下方で位置決めされるまで移動される、
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記受流底部(7)は、前記排出位置への移動の際に、旋回移動と直線移動とを実施することを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記受流底部(7)は、前記排出位置において、
前記受流底部(7)の少なくとも一部が前記材料流出口(21)の下側の前記縁部(23a)の下方に位置決めされる程に、前記流動化ユニット(3)に対して相対的に移動されることを特徴とする請求項9から12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項14】
前記受流底部(7)は、前記排出位置において、
前記受流底部(7)が前記材料流出口(21)の下側の前記縁部(23a)の下方に位置決めされる程に、前記流動化ユニット(3)に対して相対的に移動されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記材料排出部(19)は、遮断装置(24)を有しており、前記受流底部(7)が排出位置に位置するやいなや、この遮断装置が、前記材料排出部(19)を開放することを特徴とする請求項9から14のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
前記受流底部(7)の少なくとも一部が前記材料流出口(21)の前記下側の前記縁部(23a)の下方に位置決めされるやいなや、前記遮断装置(36)は、前記材料排出部(19)を開放することを特徴とする請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長手方向軸線を有する流動化ユニットを備える、微粒子状の材料を処理するための流動化装置に関し、
前記流動化ユニットが、この流動化ユニットを分配チャンバーとこの分配チャンバーの上方に配置された流動化チャンバーとに分割する、パーフォレーションを付けられた受流底部を有しており、
その際、前記流動化チャンバーが、処理されるべき前記材料のための材料流入口を備えており、および、
前記分配チャンバーが、材料流出口面と下側および上側の縁部とを有する、処理された前記材料のための材料流出口を装備する材料排出部を備えており、
その際、前記受流底部が作動状態において、前記材料流出口の上側の縁部の上方に配置されており、および、
前記分配チャンバーが、流体流入口を備えており、および、前記流動化チャンバーが、
前記流体流入口から前記パーフォレーションを付けられた受流底部を通って前記流体流出口へと流動し、前記流動化チャンバー内における前記材料を流動化するプロセスガスのための、流体流出口を備えている。
【0002】
更に、本発明は、長手方向軸線を有する流動化ユニットを備える流動化装置内において微粒子状の材料を処理するための方法に関し、
前記流動化ユニットが、この流動化ユニットを分配チャンバーとこの分配チャンバーの上方に配置された流動化チャンバーとに分割する、パーフォレーションを付けられた受流底部を有しており、
その際、前記流動化チャンバーが、処理されるべき前記材料のための材料流入口を備えており、および、
前記分配チャンバーが、材料流出口面と下側および上側の縁部とを有する、処理された前記材料のための材料流出口を装備する材料排出部を備えており、
その際、前記受流底部が作動状態において、前記材料流出口の上側の縁部の上方に配置されており、および、
前記分配チャンバーが、流体流入口を備えており、および、前記流動化チャンバーが、
前記流体流入口から前記パーフォレーションを付けられた受流底部を通って前記流体流出口へと流動し、前記流動化チャンバー内における前記材料を流動化するプロセスガスのための、流体流出口を備えており、
その際、作動状態において、先ず第一に、前記流動化チャンバーが、前記材料流入口を介して、処理されるべき材料でもって充填され、且つ、その後、前記材料が、前記流動化チャンバーを通って流動する前記プロセスガスによって処理される。
【背景技術】
【0003】
微粒子状の材料の処理のための流動化装置と、渦流床装置とは、既に久しい以前から公知である。
【0004】
特許文献1は、微粒子状の材料の加工のための流動床装置を開示しており、この流動床装置が、分配チャンバーを取り囲むチャンバーと、この分配チャンバーの上方に配置された、パーフォレーションを付けられた受流底部と、プロセスガスのための流入口および流出口と、下側および上側の縁部を有する、高さおよび開口面を規定する排出開口部とを備えており、その際、受流底部が、この排出開口部の下側の縁部の上方で、この排出開口部の開口面が受流底部の下方の開口面と受流底部の下方の開口面とに分割されているように位置決めされている。
【0005】
ここで、例えば跳ね上げ蓋のような遮断装置が、流動床装置の閉鎖のために必要であり、排出開口部におけるこの遮断装置の位置が、複雑な、流動床装置の幾何学的形状に対して適合された幾何学的形状を必要とすることは欠点である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2 611 531 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、従って、一方では、流動化装置の排出を、排出速度に関して更に改善すること、および、他方では、同時に、従来技術の欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、冒頭に記載された様式の流動化装置において、
前記受流底部は、前記流動化ユニットに対して相対的に移動可能に配置されており、前記受流底部が、排出位置において、前記流動化ユニットに対して相対的なこの受流底部の移動によって、少なくとも部分的に前記材料流出口の上側の縁部の下方で位置決めされ、
従って、処理された前記材料を前記流動化ユニットから排出するために、
前記受流底部の傍らを通り過ぎる、前記分配チャンバー内において配置された前記材料流出口と前記流動化チャンバーとの間の流体接続が形成される、
ことによって解決される。
【発明の効果】
【0009】
作動位置において、受流底部は、材料流出口の上側の縁部の上方に配置されている。
【0010】
受流底部が作動位置に位置する場合、流動化装置は作動状態にある。これに伴って、作動位置において、材料は、材料流出口を通っての材料排出無しに、流動化チャンバー内において処理可能である。
【0011】
排出位置において、受流底部は、この受流底部の移動によって、流動化装置に対して相対的に、少なくとも部分的に、流体流入口の上側の縁部の下方に位置決めされる。この排出位置において、流動化装置は排出状態にある。
【0012】
受流底部は、有利な流動化装置内において、作動状態において、特に流動化チャンバーと分配チャンバーとに互いに分離している。これに伴って、作動状態(作動位置)における(即ち材料流出口の上側の縁部の上方における)受流底部の位置によって、材料流出口の密閉は、微粒子状の材料の処理の間じゅう、もはや必ずしも必要では無い。
材料排出部において配置される密閉装置がこれに伴って省略可能であり、このことは、構造的に、著しく簡単な技術的な実施形態を誘起し、且つ、従って、同様に製造コストの節減をも伴う。微粒子状の材料Mは、流動化チャンバー内において流動化され、従って、この材料Mが、基本的に液体のような挙動をする。
【0013】
有利には、受流底部と流動化ユニットとの間の相対的な移動によって、微粒子状の材料は、処理の後、材料排出部を通って排出され得る。この相対的な移動は、プロセスガスが材料排出部を通っての処理された材料の排出を補助することの構造およびやり方で実施され得る。
この場合、受流底部は、排出位置において、材料流出口の材料流出口面が、受流底部の下方でのプロセスガス流出口とこの受流底部の上方での材料流出口部分面とに分割されているように位置決めされる。
【0014】
流動化装置のこれに関連する有利な構成により、前記流動化ユニットは、この流動化ユニットの前記長手方向軸線に対して横向きに延びる旋回軸を有しており、この旋回軸に、前記受流底部が旋回可能に配置されている。
合目的に、この旋回軸は、流動化ユニットの中心の前記長手方向軸線に対して垂直に延びている。
この構成により、旋回軸を中心としての旋回移動の形態での、簡単な相対的な移動は可能である。このことによって、一方では、分配チャンバー内において配置された、材料排出の材料排出部が、流動化チャンバー内において処理された材料の排出のために開放され、他方では、この排出が、受流底部の傾斜位置によって、-液体においてと同様に-促進される。
その上、受流底部は、有利には、旋回軸を中心として、0°と60°との間の角度だけ、合目的に5°から10°までの角度だけ旋回される。
この旋回移動により、受流底部と、分配チャンバー及び/または流動化チャンバーとの間で、基本的に、リング形状または鎌形状の間隙が形成され、この間隙は過度に大きくなるべきではない。何故ならば、ここで、さもなければ、排出状態において、プロセスガスでもってのこの間隙の貫通流動にもかかわらず、処理された材料が、分配チャンバー内へと到達可能であることの危険が存在するからである。原理的に、間隙は、プロセスガスによって密閉される。
【0015】
この流動化装置の、更に有利な、これに関して選択的な構成において、前記受流底部は、前記長手方向軸線の軸線方向に移動可能に配置されている。この受流底部は、前記長手方向軸線の軸線方向に、直線移動の形態で移動される。
合目的に前記受流底部は、この受流底部の上側面が、下側の前記縁部と面一になるか、または、この縁部の下方で位置決めされるまで移動される。有利には、受流底部は、長手方向軸線の軸線方向に移動されている。同様に選択的な構成により、材料排出部は、改善された排出のために、微粒子状の材料の処理の後、開放される。
【0016】
更に有利には、前記流動化ユニットは、この流動化ユニットの前記長手方向軸線に対して横向きに延び且つこの長手方向軸線の軸線方向に移動可能に配置された旋回軸を有しており、この旋回軸に、受流底部が旋回可能に配置されている。
この流動化装置のこの構成により、有利な流動化装置の選択的な両方の実施形態の利点、即ち旋回移動と直線移動との利点は組み合わされる。それに加えて、流動化ユニットと受流底部との間の、形成された間隙は、より小さい。
【0017】
流動化装置の付加的で有利な構成に従い、前記受流底部、特にこの受流底部の上側面は、排出位置において、前記流動化ユニットに対して相対的なこの受流底部の移動によって、前記材料流出口の下側の前記縁部と面一に、または、少なくとも部分的にこの材料流出口の下側の前記縁部の下方に位置決めされる。
特に有利には、前記受流底部、特にこの受流底部の上側面は、排出位置において、前記流動化ユニットに対して相対的なこの受流底部の移動により、前記材料流出口の下側の前記縁部の下方に位置決めされる。このことによって、材料流出口面は最大に開放されており、従って、処理された材料の排出が能率的に且つ迅速に行われ得る。
【0018】
更に有利には、材料排出部は、遮断装置を有している。遮断装置によって、材料排出部は、閉鎖または開放され得る。このことによって、材料排出部の開放の時点を制御することの可能性が存在する。
【0019】
この課題は、それに加えて、冒頭に記載された様式の方法において、
前記作動状態の後に、前記流動化ユニットに対して相対的に移動可能に配置された前記受流底部が、
この受流底部の少なくとも一部が、前記材料流出口の上側の縁部の下方に位置決めされるように、排出位置へと移動され、
従って、前記受流底部の傍らを通り過ぎる、前記分配チャンバー内において配置された前記材料流出口と前記流動化チャンバーとの間の流体接続が形成され、
および、処理された前記材料が前記材料流出口を通って前記流動化ユニットから排出される、
ことによって解決される。
【0020】
作動位置において、受流底部は、材料流出口の上側の縁部の上方に配置されている。受流底部が作動位置に位置する場合、流動化装置は作動状態にある。これに伴って、作動位置において、材料は、材料流出口を通っての材料排出無しに、流動化チャンバー内において処理可能である。
【0021】
排出位置において、受流底部は、この受流底部の移動によって、流動化装置に対して相対的に、少なくとも部分的に、流体流入口の上側の縁部の下方に位置決めされる。この排出位置において、流動化装置は排出状態にある。
【0022】
受流底部は、有利な流動化装置内において、作動状態において、流動化チャンバーと分配チャンバーとに互いに分離されている。これに伴って、作動状態(作動位置)における(即ち材料流出口の上側の縁部の上方における)受流底部の位置によって、材料流出口の密閉は、微粒子状の材料の処理の間じゅう、もはや必ずしも必要では無い。
材料排出部において配置された密閉装置は、これに伴って省略可能であり、このことは、構造的に、著しく簡単な技術的な実施形態を誘起し、且つ、従って、同様に、製造コストの節減をも伴う。
【0023】
有利には、受流底部と流動化ユニットとの間の相対的な移動によって、微粒子状の材料は、処理の後、材料排出部を通って排出され得る。旋回移動及び/または直線移動の形態におけるこの相対的な移動は、プロセスガスが材料排出部を通っての処理された材料の排出を補助することの構造およびやり方で実施され得る。
この場合、受流底部は、排出位置において、材料流出口の材料流出口面が、受流底部の下方でのプロセスガス流出口とこの受流底部の上方での材料流出口部分面とに分割されているように位置決めされる。
【0024】
この方法のこれに関連する有利な更なる構成に従い、前記流動化ユニットは、この流動化ユニットの前記長手方向軸線に対して横向きに延びる旋回軸を有しており、この旋回軸に、前記受流底部が旋回可能に配置されており、且つ、この旋回軸を中心として、前記受流底部が、前記微粒子状の材料の処理の後、合目的に5°から10°まで旋回される。
この構成により、旋回軸を中心としての旋回移動の形態での簡単な相対的な移動は可能である。このことによって、一方では、分配チャンバー内において配置された、材料排出の材料排出部が、流動化チャンバー内において処理された材料の排出のために開放され、他方では、この排出が、受流底部の傾斜位置によって促進される。その上、受流底部は、有利には、旋回軸を中心として、0°と60°との間の角度だけ、合目的に5°から10°までの角度だけ旋回される。
この旋回移動により、受流底部と、分配チャンバー及び/または流動化チャンバーとの間で、基本的に鎌形状またはリング形状の間隙が形成され、この間隙は過度に大きくなるべきではない。何故ならば、ここで、さもなければ、排出状態において、プロセスガスでもってのこの間隙の貫通流動にもかかわらず、処理された材料が、分配チャンバー内へと到達可能であることの危険が存在するからである。プロセスガスは、合目的に、この間隙を、排出状態において密閉する。
【0025】
この方法の更に有利な実施形態において、前記受流底部は、前記長手方向軸線の軸線方向に移動可能に配置されており、且つ、前記長手方向軸線の軸線方向に、直線移動の形態で、合目的に前記受流底部が下側の前記縁部の下方で位置決めされるまで移動される。
有利には、受流底部は、長手方向軸線の軸線方向に移動される。同様に選択的な構成により、材料排出部は、改善された排出のために、微粒子状の材料の処理の後、開放される。
【0026】
特に有利には、前記受流底部は、前記排出位置への移動の際に、旋回移動と直線移動とを実施する。
その際、受流底部は、一方では、旋回移動によって旋回軸を中心として旋回され、および、他方では、長手方向軸線の軸線方向に、直線移動の形態で移動される。旋回移動と直線移動とは、相前後して適宜の順序において、または、互いに同時に実施され得る。このことによって、旋回移動と同様に直線移動との利点が効果を発揮する。
【0027】
この方法の付加的な、有利な更なる構成に相応して、前記受流底部は、前記排出位置において、前記受流底部の少なくとも一部が前記材料流出口の下側の前記縁部の下方に位置決めされる程に、前記流動化ユニットに対して相対的に移動される。特に有利には、前記受流底部は、前記排出位置において、前記受流底部が前記材料流出口の下側の前記縁部の下方に位置決めされる程に、前記流動化ユニットに対して相対的に移動される。
選択的に、受流底部の上側の縁部は、材料排出部の下側の縁部と面一に配置されている。これら両方の場合において、材料流出口面は最大に開放されており、従って、処理された材料の排出が能率的に且つ迅速に行われ得る。
【0028】
更に有利な観点は、
前記材料排出部が、遮断装置を有しており、前記受流底部が排出位置に位置するやいなや、この遮断装置が、前記材料排出部を開放することにある。
合目的に、前記受流底部の少なくとも一部が前記材料流出口の前記下側の前記縁部の下方に位置決めされるやいなや、前記遮断装置は、前記材料排出部を開放する。このことによって、材料流出口面は、最大に大きく開放されており、且つ、流動化ユニット3の流動化チャンバー内において処理された材料が、効果的に且つ時間を節約して、流動化装置の流動化ユニットから排出され得る。
【0029】
以下で、本発明を、添付された図に基づいて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】作動位置における流動化装置の第1の実施形態の概略的な図示の平面図を、断面A-Aと共に示している図である。
【
図2】水平方向の位置における、旋回軸に配置された受流底部を有する、作動位置における流動化装置の第1の実施形態の概略的な図示による、
図1内において示された断面A-Aに沿っての断面図である。
【
図3】角度αだけ旋回軸を中心として旋回された位置における、旋回軸に配置された受流底部を有する、排出位置における流動化装置の第1の実施形態の概略的な図示による、
図1内において示された断面A-Aに沿っての断面図である。
【
図4】排出位置における流動化装置の第1の実施形態の概略的な図示の平面図を示している図である。
【
図5】作動位置における流動化装置の第2の実施形態の概略的な図示の平面図を、断面A-Aと共に示している図である。
【
図6】水平方向の位置における、平面Z-Z内において配置された受流底部を有する、作動位置における流動化装置の第2の実施形態の概略的な図示による、
図5内において示された断面A-Aに沿っての断面図である。
【
図7】水平方向の位置における、平面Z´-Z´内において配置された受流底部を有する、排出位置における流動化装置の第2の実施形態の概略的な図示による、
図5内において示された断面A-Aに沿っての断面図である。
【
図8】
図7内において図示された部分Aの拡大図である。
【
図9】作動位置における流動化装置の第3の実施形態の概略的な図示の平面図を、断面A-Aと共に示している図である。
【
図10】水平方向の位置における、平面Z-Z内において配置された受流底部を有する、作動位置における流動化装置の第3の実施形態の概略的な図示による、
図9の断面A-Aに沿っての断面図である。
【
図11】排出位置における流動化装置の第3の実施形態の概略的な図示による、
図9内において示された断面A-Aに沿っての断面図であり、その際、受流底部が、平面Z´-Z´内へと、長手方向軸線X-Xの軸線方向において移動され、且つ、旋回軸を中心として角度αだけ旋回されている。
【発明を実施するための形態】
【0031】
表現の異なる記載がされない限り、以下の説明は、微粒子状の材料Mの処理のための流動化装置1の図内において図示された実施形態全体に関する。
【0032】
図1は、渦流床装置2として形成された流動化装置1の第1の実施形態の概略的な図示の平面図を、断面A-Aと共に示している。
この流動化装置1は、中心の長手方向軸線X-Xを有する流動化ユニット3を備えており、この流動化ユニットにおいて、長手方向軸線X-Xに対して垂直方向に起立する中心軸線Y-Yを備える排出管4が配置されている。この中心軸線Y-Yとこの長手方向軸線X-Xとは、断面A-Aを画定する。この溶融ユニット1は、作動状態にある。
【0033】
図2内において、
図1内において示された断面A-Aに沿っての断面図が、作動位置における、渦流床装置2として形成された流動化装置1の第1の実施形態の概略的な図示によって、図示されている。
【0034】
流動化ユニット3は、この流動化ユニット3を分配チャンバー5とこの分配チャンバー5の上方に配置された流動化チャンバー6とに分割する、パーフォレーションを付けられた受流底部7を備えている。
受流底部7は、作動位置において、断面A-Aに対して垂直方向に画定された平面Z-Z内において位置しており、従って、作動位置において、処理されるべき材料Mは、受流底部7の上方の流動化チャンバー6内において配置されている。受流底部7が作動位置にある場合、溶融ユニット1は作動状態にある。
【0035】
渦流床装置2として形成された流動化装置1の流動化ユニット3は、長手方向軸線X-Xを中心として回転対称的に形成されている。矩形状、特に正方形状のような、他の幾何学的な形状は、他の図示されていない実施形態において実現されている。
【0036】
図2内において示された実施形態において、分配チャンバー5は、分配チャンバー高さ8にわたって一定の分配チャンバー内径9を有する、円筒形の形状を有している。
分配チャンバー5は、長手方向軸線X-Xに対して半径方向に離間された分配チャンバー壁10を備えている。分配チャンバー壁10は、分配チャンバー内壁11と称される、この分配チャンバー壁10の内側面と、分配チャンバー外壁12と称される、この分配チャンバー壁10の外側面とを有している。
【0037】
同様に流動化チャンバー6も、図示された実施形態において円筒形に形成されており、その際、流動化チャンバー6が、分配チャンバー5とは異なり、流動化チャンバー高さ13にわたって、下方から上方へとより大きくなる流動化チャンバー内径14を有する円錐状の形状を有している。
流動化チャンバー6は、長手方向軸線X-Xに対して離間された流動化チャンバー壁15を備えている。流動化チャンバー壁15は、流動化チャンバー内壁16と称される、この流動化チャンバー壁15の内側面と、流動化チャンバー外壁17と称される、この流動化チャンバー壁15の外側面とを有している。
【0038】
流動化チャンバー6は、それに加えて、処理されるべき材料Mのための材料流入口18を備えており、且つ、分配チャンバー5が、処理された材料M´のための材料排出部19を備えている。
材料排出部19は、特に、排出管壁20を有する排出管4として形成されており、この排出管4が、
図2内において図示された実施形態において、流動化ユニット3の長手方向軸線X-Xに対して垂直方向に、中心軸線Y-Yを中心として回転対称的に、分配チャンバー壁10内において配置されている。その際、材料排出部19の材料流出口21は、この材料流出口21が、分配チャンバー内壁11と面一に形成されているように配置されている。
材料流出口21は、材料流出口面22を有しており、且つ、流動化チャンバー6内において処理された材料M´の排出のための、下側および上側の縁部23a、23bを備えている。
【0039】
更に、分配チャンバー5は、流体流入口24を、および、流動化チャンバー6が、流体流出口25を有している。
図2内において示された作動位置において、パーフォレーションを付けられた受流底部7は、平面Z-Z内における水平の位置において配置されており、その際、プロセスガスPGが、流体流入口24において流動化ユニット3内へと流入し、且つ、この流体流入口24からパーフォレーションを付けられた受流底部7を通って、流体流出口25へと流動し、この流体流出口で、このプロセスガスが、流動化ユニット3から流出する。
パーフォレーションを付けられた受流底部7は、合目的に、プロセスガスPGのための図示されていない貫通開口部を有しており、これら貫通開口部が、貫通流動の際に、圧力損失を生成する。プロセスガスPGは、作動状態において、即ち受流底部7の作動位置において、流動化チャンバー6内における処理されるべき材料Mを流動化する。
【0040】
受流底部7は、流動化ユニット3内において、この流動化ユニット3に対して相対的に移動可能に配置されている。
図2内において示された流動化装置1の実施形態において、流動化ユニット3は、この流動化ユニット3の長手方向軸線X-Xに対して横向きに延びる旋回軸26を有しており、この旋回軸に、受流底部7が、旋回可能に配置されている。
流動化装置1の図示された第1の実施形態において、旋回軸26は、合目的に、流動化ユニット3の長手方向軸線X-Xに対して垂直に、且つ、排出管4の中心軸線Y-Yに対して垂直に延びている。
図2内において図示された、流動化装置1の作動状態において、受流底部7は、上側の縁部23bの上方に配置されている。このことによって、微粒子状の材料Mの処理の間じゅう、流動化チャンバー6内におけるプロセスガスPGによって、如何なる材料Mも流動化装置1の流動化ユニット3から排出されないことは保障される。
【0041】
図3は、渦流床装置2として形成された流動化装置1を、排出状態において示している。渦流床装置2内における微粒子状の材料Mの処理の後、処理された材料M´は、排出状態において、流動化装置1から排出される。
この目的のために、受流底部7は、流動化ユニット3に対して相対的に、旋回移動の形態で移動され、従って、この受流底部が、排出位置へと旋回軸26を中心として旋回され、流動化ユニット3内において位置決めされる。
【0042】
排出位置において、受流底部7は、受流底部7の少なくとも一部が材料流出口21の上側の縁部23bの下方に位置決めされる程に、旋回軸26を中心として角度αだけ旋回されており、従って、処理された材料M´を流動化ユニット3から、流動化装置1の排出管4を通って排出するために、受流底部7の傍らを通り過ぎる、分配チャンバー5内において配置された材料流出口21と流動化チャンバー6との間の流体接続が形成される。
合目的に、受流底部7は、5°から10°の角度だけ旋回されている。このことによって、処理された材料M´は、材料流出口への方向に流動する。処理された材料M´の排出は、プロセスガスPGによって補助され、このプロセスガスが、同様に排出状態においても、流体流入口24から流体流出口25へと、流動化装置1の流動化ユニット3を通って流動する。
有利には、この旋回移動に基づいて、受流底部7の一部は、下側の縁部23aの下方で位置決めされる。このことによって、材料流出口21の材料流出口面22は、可能な限り広く開放され、このことによって、付加的に、処理された材料M´の改善された排出が促進される。
【0043】
排出位置において、旋回軸26を中心として旋回される受流底部7による旋回移動に基づいて、間隙27が、受流底部7と流動化ユニット3との間に、特にこの受流底部7と、分配チャンバー内壁11及び/または流動化チャンバー内壁16との間に形成され、この間隙は、基本的に、受流底部7の周囲全体を廻って延在する。その際、形成される間隙幅は変化する。
この間隙27を通って、排出状態において、プロセスガスPGが流動し、従って、処理された材料M´は、排出の際に、流動化チャンバー6から、分配チャンバー5内へと到達または落下可能ではない。
【0044】
示された実施形態において、受流底部7は、排出位置において、材料流出口21の材料流出口面22が受流底部7の上方での材料流出口部分面28とこの受流底部7の下方でのプロセスガス流出口面29とに分割されるように、位置決めされる。
【0045】
図4内において、
図1に相応する、流動化装置1の第1の実施形態の概略的な図示の平面図が示され、その際、流動化装置1は排出状態にある。その際、受流底部7は、旋回軸26を中心として角度αだけ旋回された位置において配置されており、このことによって、受流底部7と、流動化ユニット3、特に分配チャンバー内壁11及び/または流動化チャンバー内壁16との間に、間隙幅において変化する間隙27が形成されている。
この間隙27を通って、排出工程の間じゅう、プロセスガスPGが流動し、従って、如何なる処理された材料M´も、分配チャンバー5内へと到達可能ではない。
【0046】
図5は、
図1に相応して、渦流床装置2として形成された流動化装置1の第2の実施形態の概略的な図示の平面図を、断面A-Aと共に示している。
この流動化装置1は、中心の長手方向軸線X-Xを有する流動化ユニット3を備えており、この流動化ユニットにおいて、長手方向軸線X-Xに対して垂直方向に起立する中心軸線Y-Yを備える排出管4が配置されている。この中心軸線Y-Yとこの長手方向軸線X-Xとは、断面A-Aを画定する。この溶融ユニット1は、作動状態にある。
【0047】
作動状態にある流動化装置1の、第2の実施形態の概略的な図示による、
図5の断面A-Aに沿っての断面図は、
図6内において図示されている。
受流底部7は、作動位置において、断面A-Aに対して垂直方向に画定された平面Z-Z内において位置しており、従って、処理されるべき材料Mは、作動状態において、受流底部7の上方の流動化チャンバー6内において配置されている。
【0048】
その上、流動化装置1の第2の実施形態は、基本的に、流動化装置1の第1の実施形態と同じ構造で形成されている。これら両方の実施形態は、唯一、流動化ユニット3と受流底部7との間で実施される相対的な移動の、技術的な実施態様において相違する。
-第1の実施形態内においてのような-旋回移動の代わりに、第2の実施形態における受流底部7は、長手方向軸線X-Xの軸線方向30における直線移動を実施する。受流底部7は、これに伴って、長手方向軸線X-Xの軸線方向30において移動可能に配置されている。
【0049】
図7内において、
図5の断面A-Aに沿っての断面図が、流動化装置1の第2の実施形態の概略的な図示によって、排出位置の水平方向の位置における、平面Z´-Z´内において配置された受流底部7と共に示されている。平面Z´-Z´は、間隔dにおいて平面Z-Zに対して平行に延びている。受流底部7は、間隔dだけ、中央の長手方向軸線X-Xの軸線方向30において、下方へと、即ち平面Z-Zから平面Z´-Z´内へと移動されている。
合目的に、この受流底部7の上側の縁部31または上側面32が、材料流出口21の下側の縁部23aと同じ高さで配置されている。上側の縁部31及び/または上側面32は、特に、材料流出口21の下側の縁部23aに対して接線方向に配置されている。これに伴って、材料流出口21の材料流出口面22は完全に開放されており、従って、処理された材料M´の排出が改善されて行われ得る。
【0050】
合目的に、材料流出口21の領域内における、パーフォレーションを付けられた受流底部7内において、排出開口部33が形成されており、これら排出開口部が、図示された矢印34に相応して、材料流出口21に向かって整向されている。このことによって、排出状態において、処理された材料M´の排出は、プロセスガスPGによって付加的に補助される。
【0051】
図8は、
図7内において図示された部分Aの拡大図を示しており、この部分が、材料流出口21の領域を図示している。
パーフォレーションを付けられた受流底部7は、貫通開口部35を有しており、処理されるべき微粒子状の材料Mを流動化チャンバー6内において流動化するために、これら貫通開口部を通ってプロセスガスPGが流動する。これら貫通開口部は、適宜に配置可能であり、その際、これら貫通開口部35が、特有の要件に相応して、特定の数および貫通開口部直径において形成されている。
材料流出口21の領域内において、パーフォレーションを付けられた受流底部7内において、排出開口部33が配置されている。プロセスガスPGは、矢印34の方向に、排出開口部33を通って流動し、且つ、従って、排出位置において、処理された材料M´の能率的且つ迅速な排出を補助する。
それに加えて、パーフォレーションを付けられた受流底部7の上側の縁部31及び/または上側面32は、材料流出口21の下側の縁部23aの高さに至るまで、面一に降下されており、このことによって、処理された材料M´の排出が、付加的に、可能な限り大きな材料流出口面22に基づいて支援される。
【0052】
図9は、渦流床装置2として形成された流動化装置1の第3の実施形態の概略的な図示の平面図を、断面A-Aと共に示している。
この流動化装置1は、中心の長手方向軸線X-Xを有する流動化ユニット3を備えており、この流動化ユニットにおいて、長手方向軸線X-Xに対して垂直方向に起立する中心軸線Y-Yを備える排出管4が配置されており、その際、この中心軸線Y-Yとこの長手方向軸線X-Xとが、断面A-Aを画定する。この溶融ユニット1は、作動状態にある。
【0053】
図10内において、
図9の断面A-Aに沿っての断面図が、作動状態における流動化装置1の第3の実施形態の概略的な図示によって、平面Z-Z内において配置された、水平位置における受流底部7と共に図示されている。
【0054】
流動化装置1の第3の実施形態は、基本的に、最初の両方の実施形態の組み合わせである。同様に第3の実施形態においても、受流底部7は、流動化ユニット3に対して相対的に移動可能である。
第1および第2の実施形態に対する相違において、第3の実施形態の受流底部7は、一方では、旋回軸26を中心として旋回移動を実施し、および、他方では、長手方向軸線X-Xの軸線方向30における直線移動を実施することのために適合されている。図示された作動状態において、微粒子状の材料Mは、流動化チャンバー6内において処理される。
【0055】
排出位置への、移動の際の旋回移動と直線移動とは、相前後して適宜の順序において、または、互いに同時に実施され得る。このことによって、旋回移動および直線移動の利点は効果を発揮する。
【0056】
更に、材料排出部19は、移動可能な遮断装置36を有している。遮断装置36は、合目的に、跳ね上げ蓋37、弁、または、ロータリーバルブ(Zellradschleuse)、またはその種の他の物として形成されている。跳ね上げ蓋37として形成された遮断装置36は、材料排出部19を閉鎖するか、または、この材料排出部を開放する。
図10内において図示された-受流底部7が材料流出口21の上側の縁部の上方に位置する-作動状態において、遮断装置36は、材料排出部を閉鎖している。これに伴って、プロセスガスPGも処理されるべき材料Mも、流動化装置1の流動化ユニット3から流出可能ではなく、または、排出され得ない。示された実施形態において、跳ね上げ蓋37は、中心軸線Y-Yに対して法線方向に配置された旋回軸38を中心として旋回可能に配置されている。
【0057】
排出状態において、流動化チャンバー6内において処理された、微粒子状の材料M´は、流動化装置1の流動化ユニット3から、排出管4として形成された材料排出部19を通って排出される。遮断装置36は、その際、旋回軸38を中心として旋回されており、且つ、材料排出部19を、-受流底部7が少なくとも部分的に材料流出口21の上側の縁部の下方に位置する-排出状態において開放する。
【0058】
図11は、
図9の断面A-Aに沿っての断面図を、流動化装置1の第3の実施形態の概略的な図示によって示している。
【0059】
受流底部7は、一方では、旋回軸26を中心として角度αだけ旋回されており、且つ、他方では、この旋回軸26が、平面Z-Zから、この平面Z-Zに対して平行に整向された平面Z´-Z´内へと、長手方向軸線X-Xの軸線方向30において移動されている。平面Z-Zから、平行な間隔dだけ移動された平面Z´-Z´内への、受流底部7の旋回軸26の降下と、この旋回軸26を中心としてのこの受流底部7の同時の旋回とによって、流動化チャンバー6からの処理された材料M´の改善された排出は生起される。示された実施形態において、平面Z´-Z´は、中心軸線Y-Yの下方に配置されている。
このことによって、その角度だけ受流底部7が旋回軸26を中心として旋回されている、該角度αを小さく保持することが可能であることは結果として生み出され、従って、受流底部7と、流動化ユニット3との間で形成する間隙27が最小限化される。このことは、更に改善された排出を誘起する。
【0060】
受流底部7の上側面32は、排出位置において、材料流出口21の下側の縁部23aの、少なくとも部分的に下方に位置決めされる。遮断装置36を有する材料排出部19は、旋回軸38を中心として旋回された遮断装置36によって開放されており、従って、処理された材料M´が排出され得る。
【国際調査報告】