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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-18
(54)【発明の名称】GOA回路及び表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20240111BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20240111BHJP
【FI】
G09G3/20 622A
G09G3/36
G09G3/20 611E
G09G3/20 611H
G09G3/20 680G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577828
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(85)【翻訳文提出日】2022-01-26
(86)【国際出願番号】 CN2021137507
(87)【国際公開番号】W WO2023102956
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111484678.8
(32)【優先日】2021-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519182202
【氏名又は名称】深▲セン▼市▲華▼星光▲電▼半▲導▼体▲顕▼示技▲術▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】萬 鵬
(72)【発明者】
【氏名】陳 剣鴻
【テーマコード(参考)】
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
5C006BB16
5C006BC03
5C006BC20
5C006BF03
5C006BF31
5C006FA23
5C006FA26
5C006FA37
5C080BB05
5C080DD06
5C080FF11
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
(57)【要約】
本発明は、GOA回路及び表示パネルを開示する。GOA回路は、複数段のカスケード接続されるGOAユニットを含む。第N段目のGOAユニットがプルアップ制御モジュール、プルアップモジュール、面取り制御モジュール及びプルダウンモジュールを含む。面取り制御モジュールは、第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、面取り制御信号及び第1基準ローレベル信号の制御下で、プルダウンモジュールが第1ノードの電位及び第N段目の走査信号の電位をプルダウンする直前に、先に第N段目の走査信号の電位をプルダウンする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数段のカスケード接続されるGOAユニットを含み、第N段目のGOAユニットがプルアップ制御モジュール、プルアップモジュール、面取り制御モジュール及びプルダウンモジュールを含み、
前記プルアップ制御モジュールは、第N-m段目の走査信号に接続されて、第1ノードに電気的に接続され、前記第N-m段目の走査信号の制御下で前記第N-m段目の走査信号を前記第1ノードに出力するためのものであり、N及びmはそれぞれ0よりも大きい整数であって、N>mであり、
前記プルアップモジュールは、クロック信号に接続されて、前記第1ノード及び第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、前記第1ノードの電位及び前記クロック信号の制御下で第N段目の走査信号を出力するためのものであり、
前記面取り制御モジュールは、面取り制御信号及び第1基準ローレベル信号に接続されて、前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、前記面取り制御信号及び前記第1基準ローレベル信号の制御下で前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンするためのものであり、
前記プルダウンモジュールは、第N+m段目の走査信号及び第2基準ローレベル信号に接続されて、前記第1ノード及び前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、前記第N+m段目の走査信号及び前記第2基準ローレベル信号の制御下で、前記面取り制御モジュールが前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンした後に、前記第1ノードの電位及び前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンするためのものであるGOA回路。
【請求項2】
前記プルアップ制御モジュールは、ゲート及びソースとドレインとの一方が前記第N-m段目の走査信号にそれぞれ接続され、ソースとドレインとの他方が前記第1ノードに電気的に接続される第1トランジスタを含む請求項1に記載のGOA回路。
【請求項3】
前記プルアップモジュールは、ゲートが前記第1ノードに電気的に接続され、ソース及びドレインの一方が前記クロック信号に接続され、ソース及びドレインの他方が前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続される第2トランジスタを含む請求項1に記載のGOA回路。
【請求項4】
前記面取り制御モジュールは、ゲートが前記面取り制御信号に接続され、ソース及びドレインの一方が前記第1基準ローレベル信号に接続され、ソース及びドレインの他方が前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続される第3トランジスタを含む請求項1に記載のGOA回路。
【請求項5】
前記第N段目の走査信号は、前記面取り制御信号のデューティ比に応じて調整する面取り幅と、前記第3トランジスタのチャネルアスペクト比に応じて調整する面取り深さとを有する請求項4に記載のGOA回路。
【請求項6】
前記第1基準ローレベル信号と前記第2基準ローレベル信号とは同一の信号である請求項5に記載のGOA回路。
【請求項7】
前記プルダウンモジュールは、
ゲートが前記第N+m段目の走査信号にそれぞれ接続され、ソース及びドレインの一方が前記第2基準ローレベル信号にそれぞれ接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1ノードにそれぞれ電気的に接続される第4トランジスタ及び第5トランジスタを含む請求項1に記載のGOA回路。
【請求項8】
前記第N段目の走査信号は、前記面取り制御信号のデューティ比に応じて調整する面取り幅と、前記第1基準ローレベル信号の電圧振幅値に応じて調整する面取り深さとを有する請求項1に記載のGOA回路。
【請求項9】
前記面取り制御信号のデューティ比が前記第N段目の走査信号のデューティ比よりも小さい請求項1に記載のGOA回路。
【請求項10】
前記第N段目の走査信号の電位が、前記面取り制御モジュールにより前記第2基準ローレベル信号の電位以下までプルダウンされる請求項1に記載のGOA回路。
【請求項11】
表示領域と、前記表示領域のエッジに集積化して設けられるGOA回路とを含み、前記GOA回路が複数段のカスケード接続されるGOAユニットを含み、第N段目のGOAユニットがプルアップ制御モジュール、プルアップモジュール、面取り制御モジュール及びプルダウンモジュールを含み、
前記プルアップ制御モジュールは、第N-m段目の走査信号に接続されて、第1ノードに電気的に接続され、前記第N-m段目の走査信号の制御下で前記第N-m段目の走査信号を前記第1ノードに出力するためのものであり、N及びmはそれぞれ0よりも大きい整数であって、N>mであり、
前記プルアップモジュールは、クロック信号に接続されて、前記第1ノード及び第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、前記第1ノードの電位及び前記クロック信号の制御下で第N段目の走査信号を出力するためのものであり、
前記面取り制御モジュールは、面取り制御信号及び第1基準ローレベル信号に接続されて、前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、前記面取り制御信号及び前記第1基準ローレベル信号の制御下で前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンするためのものであり、
前記プルダウンモジュールは、第N+m段目の走査信号及び第2基準ローレベル信号に接続されて、前記第1ノード及び前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、前記第N+m段目の走査信号及び前記第2基準ローレベル信号の制御下で、前記面取り制御モジュールが前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンした後に、前記第1ノードの電位及び前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンするためのものである表示パネル。
【請求項12】
前記プルアップ制御モジュールは、ゲート及びソースとドレインとの一方が前記第N-m段目の走査信号にそれぞれ接続され、ソースとドレインとの他方が前記第1ノードに電気的に接続される第1トランジスタを含む請求項11に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記プルアップモジュールは、ゲートが前記第1ノードに電気的に接続され、ソース及びドレインの一方が前記クロック信号に接続され、ソース及びドレインの他方が前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続される第2トランジスタを含む請求項11に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記面取り制御モジュールは、ゲートが前記面取り制御信号に接続され、ソース及びドレインの一方が前記第1基準ローレベル信号に接続され、ソース及びドレインの他方が前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続される第3トランジスタを含む請求項11に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記第N段目の走査信号は、前記面取り制御信号のデューティ比に応じて調整する面取り幅と、前記第3トランジスタのチャネルアスペクト比に応じて調整する面取り深さとを有する請求項14に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記第1基準ローレベル信号と前記第2基準ローレベル信号とは同一の信号である請求項15に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記プルダウンモジュールは、
ゲートが前記第N+m段目の走査信号にそれぞれ接続され、ソース及びドレインの一方が前記第2基準ローレベル信号にそれぞれ接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1ノードにそれぞれ電気的に接続される第4トランジスタ及び第5トランジスタを含む請求項11に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記第N段目の走査信号は、前記面取り制御信号のデューティ比に応じて調整する面取り幅と、前記第1基準ローレベル信号の電圧振幅値に応じて調整する面取り深さとを有する請求項11に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記面取り制御信号のデューティ比が前記第N段目の走査信号のデューティ比よりも小さい請求項11に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記第N段目の走査信号の電位が、前記面取り制御モジュールにより前記第2基準ローレベル信号の電位以下までプルダウンされる請求項11に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示の技術分野に関し、具体的にはGOA回路及び表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
アレイ基板ゲート駆動技術(Gate Driver on Array,GOAと略称する)は、ゲート駆動回路を表示パネルのアレイ基板に集積化して、線順次走査を実現する駆動方式であり、ゲート駆動回路部を省略することができ、製造コストを削減してパネルの狭額縁設計を実現するという利点を有し、多様なディスプレイに用いられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
表示パネルにRC delay(抵抗容量遅延)が存在するため、走査信号の伝送損失に伴い、表示パネルの位置によって走査信号波形に差が生じる。表示パネルのサイズが大きくなるほど、走査信号波形の劣化が厳しくなり、フリッカ、充電率均一性の低下、色ずれなどの問題が発生しやすくなり、表示パネルの表示効果に影響を与える。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、RC delayによる表示パネルの位置によって走査信号波形の差が大きいことによって、表示パネルの表示効果に影響を与えるという技術的課題を解決するために、GOA回路及び表示パネルを提供する。
【0005】
本発明は、複数段のカスケード接続されるGOAユニットを含み、第N段目のGOAユニットがプルアップ制御モジュール、プルアップモジュール、面取り制御モジュール及びプルダウンモジュールを含み、
前記プルアップ制御モジュールは、第N-m段目の走査信号に接続されて、第1ノードに電気的に接続され、前記第N-m段目の走査信号の制御下で前記第N-m段目の走査信号を前記第1ノードに出力するためのものであり、N及びmはそれぞれ0よりも大きい整数であって、N>mであり、
前記プルアップモジュールは、クロック信号に接続されて、前記第1ノード及び第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、前記第1ノードの電位及び前記クロック信号の制御下で第N段目の走査信号を出力するためのものであり、
前記面取り制御モジュールは、面取り制御信号及び第1基準ローレベル信号に接続されて、前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、前記面取り制御信号及び前記第1基準ローレベル信号の制御下で前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンするためのものであり、
前記プルダウンモジュールは、第N+m段目の走査信号及び第2基準ローレベル信号に接続されて、前記第1ノード及び前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、前記第N+m段目の走査信号及び前記第2基準ローレベル信号の制御下で、前記面取り制御モジュールが前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンした後に、前記第1ノードの電位及び前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンするためのものであるGOA回路を提供する。
【0006】
本発明は、第N段目のGOAユニットに面取り制御モジュールを追設することにより、第N段目の走査信号に対して面取り処理し、出力される第N段目の走査信号を面取り波にすることにより、第N段目の走査信号G(N)の損失度合いを低減する。
【0007】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記プルアップ制御モジュールは、ゲート及びソースとドレインとの一方が前記第N-m段目の走査信号にそれぞれ接続され、ソースとドレインとの他方が前記第1ノードに電気的に接続される第1トランジスタを含む。
【0008】
本実施例において、プルアップ制御モジュールの回路構造が簡単であり、製造工程の簡略化を容易にする。実際には、第N-m段目の走査信号が第1トランジスタのオン/オフを制御することにより、第1ノードの電位を制御することができ、タイミングが簡単である。
【0009】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記プルアップモジュールは、ゲートが前記第1ノードに電気的に接続され、ソース及びドレインの一方が前記クロック信号に接続され、ソース及びドレインの他方が前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続される第2トランジスタを含む。
【0010】
本実施例において、プルアップモジュールの回路構造が簡単であり、製造工程の簡略化を容易にする。実際には、第2トランジスタのオン/オフ及びクロック信号の電位を制御することにより、第N段目の走査信号を出力することができ、タイミングが簡単である。
【0011】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記面取り制御モジュールは、ゲートが前記面取り制御信号に接続され、ソース及びドレインの一方が前記第1基準ローレベル信号に接続され、ソース及びドレインの他方が前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続される第3トランジスタを含む。
【0012】
本実施例において、プルアップモジュールの回路構造が簡単であり、製造工程の簡略化を容易にする。実際には、第3トランジスタのオン/オフを制御することにより、第N段目の走査信号の面取り処理を実現することができ、タイミングが簡単である。
【0013】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記第N段目の走査信号は、前記面取り制御信号のデューティ比に応じて調整する面取り幅と、前記第3トランジスタのチャネルアスペクト比に応じて調整する面取り深さとを有する。
【0014】
本実施例において、表示パネルの仕様に基づいて、GOA回路を製造するときに、第N段目の走査信号に必要な面取り深さに応じて第3トランジスタのチャネルアスペクト比を設計するとともに、製造工程を行うことができる。したがって、GOA回路から出力される各段の走査信号は、対応する面取り深さをそれぞれ有し、後続で信号による面取り深さの制御が不要となる。
【0015】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記第1基準ローレベル信号と前記第2基準ローレベル信号とは同一の信号である。
【0016】
本実施例において、第1基準ローレベル信号と第2基準ローレベル信号とを同一の信号にすることにより、GOA回路における配線を低減して、製造コストを削減することができる。
【0017】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記プルダウンモジュールは、
ゲートが前記第N+m段目の走査信号にそれぞれ接続され、ソース及びドレインの一方が前記第2基準ローレベル信号にそれぞれ接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1ノードにそれぞれ電気的に接続される第4トランジスタ及び第5トランジスタを含む。
【0018】
本実施例において、第4トランジスタ及び第5トランジスタを設けることにより、第N+m段目の走査信号及び第2基準ローレベル信号の制御下で、第1ノードの電位及び第N段目の走査信号の電位を同時にプルダウンすることができる。回路構造及びタイミングが簡単であり、製造工程の簡略化を容易にする。
【0019】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記第N段目の走査信号は、前記面取り制御信号のデューティ比に応じて調整する面取り幅と、前記第1基準ローレベル信号の電圧振幅値に応じて調整する面取り深さとを有する。
【0020】
本実施例において、面取り制御信号のデューティ比及び第1基準ローレベル信号の電圧振幅値を調整することにより、第N段目の走査信号を変調し、調整方法がより柔軟になる。実際の必要に応じて所望の面取り波形を有する第N段目の走査信号を得ることができ、適用範囲がより広くなる。
【0021】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記面取り制御信号のデューティ比が前記第N段目の走査信号のデューティ比よりも小さい。
【0022】
本発明は、面取り制御信号のデューティ比を第N段目の走査信号のデューティ比よりも小さくし、第N段目の走査信号の立ち下がりエッジに近い高電位のみを面取りし、信号の差を低減して、第N段目の走査信号の高電位を保留し、表示パネルの充電効率に影響を与えることを防止することができる。
【0023】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記第N段目の走査信号の電位が、前記面取り制御モジュールにより前記第2基準ローレベル信号の電位以下までプルダウンされる。
【0024】
したがって、本発明は、表示領域と、前記表示領域のエッジに集積化して設けられるGOA回路とを含み、前記GOA回路が上記のいずれか一項に記載のGOA回路である表示パネルをさらに提供する。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、GOA回路及び表示パネルを提供する。前記GOA回路は、複数段のカスケード接続されるGOAユニットを含む。第N段目のGOAユニットがプルアップ制御モジュール、プルアップモジュール、面取り制御モジュール及びプルダウンモジュールを含む。前記面取り制御モジュールは、面取り制御信号及び第1基準ローレベル信号に接続されて、前記第N段目の走査信号出力端に電気的に接続され、前記面取り制御信号及び前記第1基準ローレベル信号の制御下で、前記プルダウンモジュールが前記第1ノードの電位及び前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンする直前に、前記第N段目の走査信号の電位をプルダウンするためのものである。本発明は、第N段目のGOAユニットに面取り制御モジュールを追設することにより、プルダウンモジュールが第1ノードの電位をプルダウンする直前に第N段目の走査信号をプルダウンし、第N段目の走査信号に対して面取り処理し、出力される第N段目の走査信号を面取り波にすることにより、第N段目の走査信号G(N)の損失度合いを低減し、表示パネルの表示効果を改善し、製造コストを削減する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明の実施例における技術的手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明で必要となる図面を簡単に紹介し、以下の説明における図面は、本発明の幾つかの実施例に過ぎなく、当業者にとっては創造的努力なしにこれらの図面から他の図面を導き出すこともできることは明らかである。
図1図1は本発明に係る第N段目のGOAユニットの構造概略図である。
図2図2は本発明に係る波形の異なる第N段目の走査信号の伝送損失を示す図である。
図3図3は本発明に係る第N段目のGOAユニットの回路を示す図である。
図4図4は本発明に係る第N段目のGOAユニットの信号のタイミングチャートである。
図5図5は本発明に係る第N段目の走査信号の第1面取り理論を示す図である。
図6図6は本発明に係る第N段目の走査信号の第2面取り理論を示す図である。
図7図7は本発明に係る第N段目の走査信号の第1の波形の生成を示す図である。
図8図8は本発明に係る第N段目の走査信号の第2の波形の生成を示す図である。
図9図9は本発明に係る第N段目の走査信号の第3の波形の生成を示す図である。
図10図10は本発明に係る表示パネルの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的手段を明確かつ完全に説明するが、説明した実施例は本発明の実施例のすべてではなく、単に実施例の一部であることは明らかである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的努力なしに取得したすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属している。
【0028】
本発明の記述において、「第一」、「第二」などという用語は、単に記述するためのものであり、相対的な重要性を指示又は示唆するか、又は示される技術的特徴の数を暗示すると理解されるべきではない。したがって、「第一」、「第二」などによって限定されている特徴は、1つ又は複数の前記特徴を含むことを明示又は暗示することができるため、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。
【0029】
本発明は、GOA回路及び表示パネルを提供し、以下、詳細に説明する。なお、以下の実施例の説明順序は、本発明の実施例の好ましい順序を限定するものではない。
【0030】
図1を参照されたく、図1は本発明に係る第N段目のGOAユニットの構造概略図である。本発明は、GOA回路を提供する。GOA回路は、複数段のカスケード接続されるGOAユニットを含む。第N段目のGOAユニット100がプルアップ制御モジュール101、プルアップモジュール102、面取り制御モジュール103及びプルダウンモジュール104を含む。
【0031】
プルアップ制御モジュール101は第N-m段目の走査信号G(N-m)に接続されて、第1ノードQ(N)に電気的に接続される。プルアップ制御モジュール101は第N-m段目の走査信号G(N-m)の制御下で、第N-m段目の走査信号G(N-m)を第1ノードQ(N)に出力する。
【0032】
プルアップモジュール102はクロック信号に接続されて、第1ノードQ(N)及び第N段目の走査信号出力端Pに電気的に接続される。プルアップモジュール102は、第1ノードQ(N)の電位及びクロック信号の制御下で第N段目の走査信号G(N)を出力する。
【0033】
なお、クロック信号は自段クロック信号CKであってもよいし、又は相補クロック信号XCKであってもよい。自段クロック信号CKと相補クロック信号XCKとは反転を保持する。自段クロック信号CK(N)の電位が高い場合には、相補クロック信号XCKの電位は低い。自段クロック信号CK(N)の電位が低い場合には、相補クロック信号XCKの電位は高い。例えば、GOA回路において、Nが奇数である場合に、第N段目のGOAユニットは自段クロック信号CKに接続される。Nが偶数である場合に、第N段目のGOAユニットは相補クロック信号XCKに接続される。勿論、本発明はここに限定されるものではない。本発明の他の実施例において、GOA回路は1つのクロック信号のみを使用してもよい。
【0034】
面取り制御モジュール103は、面取り制御信号CT及び第1基準ローレベル信号VGGに接続されて、第N段目の走査信号出力端Pに電気的に接続される。面取り制御モジュール103は、面取り制御信号CT及び第1基準ローレベル信号VGGの制御下で、第N段目の走査信号G(N)の電位をプルダウンする。
【0035】
プルダウンモジュール104は、第N+m段目の走査信号G(N+m)及び第2基準ローレベル信号VSSに接続されて、第1ノードQ(N)及び第N段目の走査信号出力端Pに電気的に接続される。プルダウンモジュール104は、第N+m段目の走査信号G(N+m)及び第2基準ローレベル信号VSSの制御下で、面取り制御モジュール103が第N段目の走査信号G(N)の電位をプルダウンした後に第1ノードQ(N)の電位及び第N段目の走査信号G(N)の電位をプルダウンする。
【0036】
本発明において、N及びmはそれぞれ0よりも大きい整数である。Nの数は表示パネルの駆動アーキテクチャ及び走査線の数に応じて決定することができる。mの数はGOA回路における各GOAユニットの間のカスケード関係に応じて決定することができる。例えば、mは1、3、4などであってもよい。
【0037】
なお、GOA回路において、m段目前のGOAユニットにとって、N≦mである場合に、第N-m段目の走査信号G(N-m)が存在しない。したがって、m段目前のGOAユニットにおいて、走査信号G(N-m)の替わりにスタート信号を設けて、プルアップ制御モジュール101を動作させる。
【0038】
本発明に係るGOA回路において、第N段目のGOAユニット100に面取り制御モジュール103を追設することにより、プルダウンモジュール104が第1ノードQ(N)の電位をプルダウンする前に第N段目の走査信号G(N)をプルダウンし、第N段目の走査信号G(N)に対して面取り処理し、出力される第N段目の走査信号G(N)を面取り波にする。第N段目の走査信号G(N)の損失度合いを低減し、表示パネルの表示効果を改善する。また、従来技術のPower IC(パワーマネージメントチップ)に分圧抵抗により面取りを実現する方法に比べて、本発明の面取り制御モジュール103を設ける方法は、表示パネルの製造コストを大幅に削減し、製造効率を向上させる。
【0039】
本発明において、第N段目の走査信号G(N)の電位が、面取り制御モジュール103により第2基準ローレベル信号VSSの電位以下までプルダウンされる。
【0040】
具体的には、通常面取り制御モジュール103は第N段目の走査信号G(N)を、第2基準ローレベル信号VSSの電位よりも大きくなるまでプルダウンする。次に、プルダウンモジュール104は第2基準ローレベル信号VSSの電位まで引き続きプルダウンする。勿論、面取り制御モジュール103は第N段目の走査信号G(N)を、第2基準ローレベル信号VSSの電位まで直接プルダウンしてもよい。その後、プルダウンモジュール104は第N段目の走査信号G(N)の電位を、第2基準ローレベル信号VSSの電位のままに維持すればよい。具体的には、面取り制御モジュール103の面取り過程により決定され、以下の実施例は具体的に紹介し、ここでは詳しい説明を省略する。
【0041】
具体的には、図2を参照されたく、図2は本発明に係る波形の異なる第N段目の走査信号の伝送損失を示す図である。図1及び図2に示すように、表示パネルは通常、両側GOA駆動を用いることがわかる。第N段目のGOAユニット100から出力される第N段目の走査信号G(N)は、表示パネルのエッジ位置から中心位置まで伝送される必要がある。第N段目の走査信号G(N)が正常波形である場合に、伝送される際に、RC delayによる信号損失のため、第N段目の走査信号G(N)の波形が変化し、充電効率に影響を与える。第N段目の走査信号G(N)が面取り波形である場合に、面取り後の第N段目の走査信号G(N)が伝送損失を受けた後に面取り波形となる。したがって、損失前の第N段目の走査信号G(N)と損失後の第N段目の走査信号G(N)の波形との差が小さいことにより、第N段目の走査信号G(N)の表示パネルの異なる位置における差異を低減する。
【0042】
図3を参照されたく、図3は本発明に係る第N段目のGOAユニットの回路を示す図である。本発明において、プルアップ制御モジュール101は第1トランジスタT1を含む。第1トランジスタT1のゲート及び第1トランジスタT1のソースとドレインとの一方が第N-m段目の走査信号G(N-m)にそれぞれ接続される。第1トランジスタT1のソースとドレインとの他方が第1ノードQ(N)に電気的に接続される。勿論、プルアップ制御モジュール101は複数の直列接続されるトランジスタを含んでもよいか、又は複数の交互に動作するトランジスタを含んでもよいことを理解されたい。
【0043】
本発明において、プルアップモジュール102は第2トランジスタT2を含む。第2トランジスタT2のゲートが第1ノードQ(N)に電気的に接続される。第2トランジスタT2のソース及びドレインの一方が、例えば、自段クロック信号CK1又は相補クロック信号CK2などのクロック信号に接続される。第2トランジスタT2のソース及びドレインの他方が第N段目の走査信号出力端Pに電気的に接続される。勿論、プルアップモジュール102は複数の直列接続されるトランジスタを含んでもよいことを理解されたい。
【0044】
本発明において、面取り制御モジュール103は第3トランジスタT3を含む。第3トランジスタT3のゲートが面取り制御信号CTに接続される。第3トランジスタT3のソース及びドレインの一方が第1基準ローレベル信号VGGに接続される。第3トランジスタT3のソース及びドレインの他方が第N段目の走査信号出力端Pに電気的に接続される。
【0045】
本発明において、プルダウンモジュール104は第4トランジスタT4及び第5トランジスタT5を含む。第4トランジスタT4のゲート及び第5トランジスタT5のゲートが第N+m段目の走査信号G(N+m)にそれぞれ接続される。第4トランジスタT4のソース及びドレインの一方並びに第5トランジスタT5のソース及びドレインの一方が第2基準ローレベル信号VSSにそれぞれ接続される。第4トランジスタT4のソース及びドレインの他方並びに第5トランジスタT5のソース及びドレインの他方が第1ノードQ(N)にそれぞれ電気的に接続される。
【0046】
本発明に用いられるトランジスタは、P型トランジスタ及び/又はN型トランジスタの2種を含むことができる。P型トランジスタは、ゲートがローレベルである場合にオンにされ、ゲートがハイレベルである場合に、オフにされる。N型トランジスタは、ゲートがハイレベルである場合にオンにされ、ゲートがローレベルである場合に、オフにされる。また、本発明に用いられるトランジスタは、薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ又はその他の特性の同じデバイスであってもよく、ここに用いられるトランジスタのソース、ドレインが対称であるため、そのソース、ドレインが互換可能である。本発明において、トランジスタのゲートを除く両電極を区別するために、一方の電極をソースとし、他方の電極をドレインとする。図面における形態によってスイッチトランジスタの中間端をゲートとし、信号入力端をソースとし、出力端をドレインとする。なお、本発明の以下の実施例におけるトランジスタは、N型トランジスタを例として説明するが、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。
【0047】
具体的には、図4を参照されたく、図4は本発明に係る第N段目のGOAユニットの回路を示す図である。図3及び図4に示すように、第N段目のGOAユニット100は以下の動作を含む。
【0048】
まず、第N-m段目の走査信号G(N-m)が高電位に上がる場合に、第1トランジスタT1はオンにされる。第1ノードQ(N)の電位が第N-m段目の走査信号G(N-m)の電位に上がる。第1ノードQ(N)の電位が上がられるため、第2トランジスタT2がオンにされる。自段クロック信号CKが低電位から高電位に上がることにより、第2トランジスタT2により第N段目の走査信号出力端Pから第N段目の走査信号G(N)を出力する。
【0049】
次に、第N段目の走査信号G(N)を出力する際に、面取り制御信号CTが低電位から高電位に上がる。第3トランジスタT3がオンにされる。第N段目の走査信号出力端Pが第1基準ローレベル信号VGGに連通する。したがって、第N段目の走査信号G(N)をプルダウンし、第N段目の走査信号G(N)の波形を変更して、第N段目の走査信号G(N)を面取り波にする。
【0050】
次に、第N+m段目の走査信号G(N+m)は低電位から高電位に上がり、第5トランジスタT5及び第4トランジスタT4がそれぞれオンにされる。第1ノードQ(N)及び第N段目の走査信号出力端Pが第2基準ローレベル信号VSSにそれぞれ連通する。即ち、第1ノードQ(N)の電位及び第N段目の走査信号G(N)の電位を、第2基準ローレベル信号VSSの電位までそれぞれプルダウンする。
【0051】
さらに、第N+1段目の走査信号G(N+1)の出力及び面取り過程は以上の説明の通りであり、複数段の走査信号を出力するまで繰り返して行う。
【0052】
なお、本発明は、第N段目のGOAユニット100に面取り制御モジュール103を追設することにより、プルダウンモジュール104が第N段目の走査信号G(N)をプルダウンする前に、先に第N段目の走査信号G(N)をプルダウンすることにより、2段式のプルダウンを実現し、出力される第N段目の走査信号G(N)の波形の面取りの目的を達成する。
【0053】
図3図5及び図6を同時に参照されたい。図5は本発明に係る第N段目の走査信号の第1面取り理論を示す図である。図6は本発明に係る第N段目の走査信号の第2面取り理論を示す図である。
【0054】
第N段目の走査信号G(N)が面取り幅及び面取り深さを有する。図5に示すように、面取り幅は、面取り制御信号CTのデューティ比に応じて調整する。デューティ比とは、1パルス周期内において、全時間に対する通電時間の占める割合を意味する。なお、第3トランジスタT3がオンにされる場合に、第1基準ローレベル信号VGGの作用下で、第N段目の走査信号G(N)がプルダウンされる。第3トランジスタT3にオフにされる場合に、プルダウン動作が停止する。つまり、第N段目の走査信号G(N)の面取り過程は、第N段目の走査信号G(N)のプルダウン過程である。したがって、面取りの際に、第N段目の走査信号G(N)がプルダウンされる継続時間は、第N段目の走査信号G(N)の面取り幅である。
【0055】
例えば、面取り制御信号CTのハイレベルの継続時間がa1である場合に、第N段目の走査信号G(N)の面取り幅はa1である。面取り制御信号CTのハイレベルの継続時間がa2である場合に、第N段目の走査信号G(N)の面取り幅はa2である。面取り制御信号CTのデューティ比が大きいほど、第N段目の走査信号G(N)の面取り幅が大きくなることがわかる。したがって、面取り制御信号CTのデューティ比により、第N段目の走査信号G(N)の面取り幅を調整することができる。
【0056】
図3及び図6に示すように、第N段目の走査信号G(N)の面取り深さは、第1基準ローレベル信号VGGの電圧振幅値又は第3トランジスタT3のチャネルアスペクト比に応じて調整することができる。以上の分析からわかるように、第N段目の走査信号G(N)の面取り過程は、第N段目の走査信号G(N)のプルダウン過程である。第N段目の走査信号G(N)が面取りされる間に、第N段目の走査信号G(N)のレベルが、初期のハイレベルから中間レベルまでプルダウンされるか、又はローレベルまでプルダウンされる。したがって、面取りの際に、第N段目の走査信号G(N)のレベル変化量が、第N段目の走査信号G(N)の面取り深さである。
【0057】
具体的には、面取り制御信号CTのデューティ比が同じである場合に、第N段目の走査信号G(N)の面取り幅が同じである。このとき、第1基準ローレベル信号VGGの電圧振幅値が大きいほど、第N段目の走査信号G(N)の面取り深さが大きくなる。第3トランジスタT3のチャネルアスペクト比が大きいほど、第N段目の走査信号G(N)の面取り深さが大きくなる。なお、第1基準ローレベル信号VGGの電圧振幅値が小さい場合、及び/又は第3トランジスタT3のチャネルアスペクト比が小さい場合に、第N段目の走査信号G(N)のプルダウン速度が遅くなる。このとき、第N段目の走査信号G(N)の面取り深さが小さく、b1である。同様に、第1基準ローレベル信号VGGの電圧振幅値が大きい場合、及び/又は第3トランジスタT3のチャネルアスペクト比が大きい場合に、第N段目の走査信号G(N)のプルダウン速度が速くなり、同様のプルダウン時間に、プルダウンの幅が大きい。このとき、第N段目の走査信号G(N)の面取り深さが大きく、b2である。
【0058】
本発明において、第N段目の走査信号G(N)の面取り方法が多種多様であってもよい。第N段目の走査信号G(N)の波形は、面取り制御信号CT、第3トランジスタT3のチャネルアスペクト比及び/又は第1基準ローレベル信号VGGの電圧振幅値に応じて調整することができる。
【0059】
具体的には、図7を参照されたく、図7は本発明に係る第N段目の走査信号の第1の波形の生成を示す図である。本実施例において、面取り制御信号CTのデューティ比が大きく、第N段目の走査信号G(N)の面取り幅がa3である。そして、第3トランジスタT3のチャネルアスペクト比が大きく、及び/又は第1基準ローレベル信号VGGの電圧振幅値が大きく、プルダウン速度が速い。したがって、プルダウンの際に、第N段目の走査信号G(N)はハイレベルからローレベルまで直接プルダウンされる。このローレベルは第2基準ローレベル信号VSSの電位と等しくてもよい。
【0060】
図8を参照されたく、図8は本発明に係る第N段目の走査信号の第2の波形の生成を示す図である。図7に比べて、本実施例は、面取り制御信号CTのデューティ比が中間であり、第N段目の走査信号G(N)の面取り幅がa4であり、a4<a3である。そして、第3トランジスタT3のチャネルアスペクト比及び/又は第1基準ローレベル信号VGGの電圧振幅値が適切な範囲に調整され、プルダウンの際に、第N段目の走査信号G(N)がハイレベルから中間レベルまでプルダウンされ、ローレベルまでプルダウンされていない。この中間レベルは第2基準ローレベル信号VSSの電位よりも小さい。
【0061】
図9を参照されたく、図9は本発明に係る第N段目の走査信号の第3の波形の生成を示す図である。図7及び図8に比べて、本実施例は、面取り制御信号CTのデューティ比が小さく、第N段目の走査信号G(N)の面取り幅がa5であり、a5<a4<a3である。そして、第3トランジスタT3のチャネルアスペクト比が大きく、及び/又は第1基準ローレベル信号VGGの電圧振幅値が大きく、プルダウン速度がとても速い。プルダウン過程が非常に短い。したがって、図8に比べて、プルダウン時間がより短いが、第N段目の走査信号G(N)の電圧振幅値が所定幅プルダウンされて、第2基準ローレベル信号VSSの電位までプルダウンされていない。
【0062】
図7図9に示す第N段目の走査信号G(N)の波形が本発明の技術的手段を説明するためのものであり、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。実際の必要に応じて、面取り制御信号CT、第3トランジスタT3のチャネルアスペクト比及び/又は第1基準ローレベル信号VGGの電圧振幅値を調整することにより、所望の面取り波形を有する第N段目の走査信号G(N)を得ることができる。
【0063】
本発明のいくつかの実施例において、第1基準ローレベル信号VGGと第2基準ローレベル信号VSSとは同一の信号である。したがって、GOA回路における配線を低減し、製造コストを削減する。第1基準ローレベル信号VGGの電圧振幅値が一定である。したがって、第3トランジスタT3のチャネルアスペクト比のみを調整することにより、第N段目の走査信号G(N)の面取り深さを調整することができる。
【0064】
本発明のいくつかの実施例において、面取り制御信号CTのデューティ比が第N段目の走査信号G(N)のデューティ比よりも小さい。なお、RC delayによる伝送損失のため、第N段目の走査信号G(N)の波形劣化は、主に立ち下がりエッジで発生することがわかる。したがって、本発明は、面取り制御信号CTのデューティ比を第N段目の走査信号G(N)のデューティ比よりも小さくし、第N段目の走査信号G(N)の立ち下がりエッジに近い高電位のみを面取りし、信号の差を低減して、第N段目の走査信号G(N)の高電位を保留し、表示パネルの充電効率に影響を与えることを防止することができる。
【0065】
なお、本発明に係るGOA回路において、第N段目のGOAユニット100がプルアップ制御モジュール101、プルアップモジュール102、面取り制御モジュール103及びプルダウンモジュール104のみを含むが、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。例えば、本発明の他の実施例において、第N段目のGOAユニット100はリセットモジュール、プルダウン維持モジュールなどを含んでもよく、これは当業者に知られる技術であるため、ここでは詳しい説明を省略する。つまり、本発明に係るGOAユニット100における面取り制御モジュール103は複数種のGOA回路に適用されてもよい。
【0066】
したがって、本発明は、GOA回路を含む表示パネルをさらに提供する。GOA回路は表示パネルが画面を表示するのに必要な走査信号を提供するためのものである。GOA回路は上記のいずれかの実施例に係るGOA回路であり、詳細は上記の内容を参照することができる。
【0067】
図10を参照されたく、図10は本発明に係る表示パネルの構造概略図である。表示パネル1000は、表示領域AAと、表示領域AAのエッジに集積化して設けられるGOA回路200とを含む。GOA回路200は、複数段のカスケード接続されるGOAユニットを含む。GOA回路200が表示パネル1000の両側に設けられる。
【0068】
本発明に係る表示パネル1000において、第N段目のGOAユニットがプルアップ制御モジュール、プルアップモジュール、面取り制御モジュール及びプルダウンモジュールを含む。本発明は、第N段目のGOAユニット100に面取り制御モジュールを追設することにより、第N段目の走査信号に対して面取り処理し、出力される第N段目の走査信号を面取り波にすることにより、第N段目の走査信号の損失度合いを低減し、表示パネルの表示効果を改善する。
【0069】
なお、本発明に係る表示パネル1000は、GOA回路200が表示領域AAの両側に設けられる両側駆動方法を例として紹介するが、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。いくつかの実施例において、表示パネル1000の実際の必要に応じて、片側駆動又は他の駆動方法を用いることができ、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0070】
以上、本発明に係るGOA回路及び表示パネルについて詳細に説明したが、本明細書では具体的な実施例を用いて本発明の原理及び実施形態について説明したが、以上の実施例の説明は本発明の方法及びその核心的な思想を理解するためのものに過ぎず、一方、当業者であれば、本発明の構想に基づき、具体的な実施形態及び適用範囲に変更を加えることがあり、要約すると、本明細書の内容は本発明を限定するものとして理解されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】