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  • 特表-レドーム及びレドームの設計方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-18
(54)【発明の名称】レドーム及びレドームの設計方法
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/42 20060101AFI20240111BHJP
   G01S 7/03 20060101ALI20240111BHJP
【FI】
H01Q1/42
G01S7/03 246
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539086
(86)(22)【出願日】2022-01-21
(85)【翻訳文提出日】2023-06-24
(86)【国際出願番号】 US2022070283
(87)【国際公開番号】W WO2022159970
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】63/140,573
(32)【優先日】2021-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500149223
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレミィ,フラビアン
(72)【発明者】
【氏名】モン,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】シェルドン,マッケンジー
(72)【発明者】
【氏名】ベネック マーク
(72)【発明者】
【氏名】マゾヤー,シモン
(72)【発明者】
【氏名】ミモウン,エマニュエル
(72)【発明者】
【氏名】ミエレク,ニコラス
【テーマコード(参考)】
5J046
5J070
【Fターム(参考)】
5J046AA03
5J046AA13
5J046KA01
5J046RA05
5J070AF06
(57)【要約】

【解決手段】 第1の態様によれば、レドームを設計する方法は、各々が第1の都市と第2の都市との間にある設定数Nの飛行経路FPを定義することと、各飛行経路FPについて観測角分布(Lα-Dist)を決定することと、設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)を計算することと、Combo-Lα-Distに対応する組合せ入射角分布(Combo-Iα-Dist)を決定することと、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するようにレドームの少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することと、を含み得る。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レドームを設計する方法であって、
各々が第1の都市と第2の都市との間にある設定数Nの飛行経路FPを定義することと、
各飛行経路FPについて観測角分布(Lα-Dist)を決定することと、
前記設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)を計算することと、
前記Combo-Lα-Distに対応する組合せ入射角分布(Combo-Iα-Dist)を決定することと、
前記Combo-Iα-Dist内の角度で前記レドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように前記レドームの少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することと、を含む、方法。
【請求項2】
設定数Nの飛行経路FPを定義することは、クラスタリングアルゴリズムを利用して特性によって飛行経路をグループ化することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記設定数Nの飛行経路FPについて前記Combo-Lα-Distを計算することは、1)他の飛行経路に対する所与の飛行経路の距離、2)レジャー旅行対ビジネス旅行の構成、3)各飛行の乗客数(すなわち、飛行機サイズに基づく)、4)飛行経路の使用頻度(すなわち、前記飛行経路を1日何回移動するか)、5)特定の飛行経路を使用して飛行機でWi-Fiを購入する人の数に基づいて、各飛行経路FPを重み付けすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
Nが、少なくとも約1本の飛行経路、又は少なくとも約2本の飛行経路、又は少なくとも約3本の飛行経路、又は少なくとも約4本の飛行経路、又は少なくとも約5本の飛行経路、又は少なくとも約6本の飛行経路、又は少なくとも約7本の飛行経路、又は少なくとも約8本の飛行経路、又は少なくとも約9本の飛行経路、又は少なくとも約10本の飛行経路、又は少なくとも約11本の飛行経路、又は少なくとも約12本の飛行経路、又は少なくとも約13本の飛行経路、又は少なくとも約14本の飛行経路、又は更に少なくとも約15本の飛行経路に等しい、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
Nが、約29,000本以下の飛行経路、例えば、約15,000本以下の飛行経路、又は約7,000本以下の飛行経路、又は約3,500本以下の飛行経路、又は約1,000本以下の飛行経路、又は約500本以下の飛行経路、又は約100本以下の飛行経路、又は約50本以下の飛行経路、又は約30本以下の飛行経路、又は約29本以下の飛行経路、又は約28本以下の飛行経路、又は約27本以下の飛行経路、又は約26本以下の飛行経路、又は約25本以下の飛行経路、又は約24本以下の飛行経路、又は約23本以下の飛行経路、又は約22本以下の飛行経路、又は約21本以下の飛行経路、又は更に約20本以下の飛行経路に等しい、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記Combo-Iα-Dist内の角度で前記レドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することが、前記レドームの外部形状を調整することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記Combo-Iα-Dist内の角度で前記レドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することが、前記レドームシェル構造部品を構成するいくつかの構造的に別個のゾーンを調整することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記Combo-Iα-Dist内の角度で前記レドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することが、前記レドームシェル構造部品を構成する少なくとも2つの構造的に別個のゾーンの特性を調整することを含み、前記特性は
a)各別個のゾーンの形状、
b)前記レドームにおける各別個のゾーンの配置パターン、
c)各別個のゾーンのサイズ、
d)前記レドームにおける各別個のゾーンの位置、
e)前記レドームにおける各別個のゾーンの構造、及び
f)それらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記Combo-Iα-Dist内の角度で前記レドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することが、前記レドームシェル構造部品を構成するために互いの上に積層されたいくつかの構造的に別個の誘電体層を調整することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記Combo-Iα-Dist内の角度で前記レドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することが、前記レドームシェル構造部品を構成するために互いの上に積層された少なくとも2つの構造的に別個の誘電体層の特性を調整することを含み、前記特性が、
(a)各別個の誘電体層の厚さ、
(b)各別個の誘電体層の材料組成、
(c)各別個の誘電体層の順序、
(d)各別個の誘電体層の「メソ構造」、及び
(e)それらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記Combo-Iα-Dist内の角度で前記レドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化することは、任意の入射偏波に対する伝送損失、共偏波損失、交差偏波損失、偏波変化、ボアサイト誤差、サイドローブレベル増加、主ビーム形状歪み、反射電力、雑音増加、アンテナVSWR増加、又はそれらの組合せからなる群から選択される電磁劣化を最小化することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記レドームが、約-0.1dB以下かつ少なくとも約-5.0dBの伝送損失を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記レドームが、約-10dB以下かつ少なくとも約-100dBの交差偏波損失を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記レドームが、約20mrad以下のボアサイト誤差を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
組合せ入射角分布(Combo-Iα-Dist)内の角度で前記レドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を備えるレドームであって、
前記Combo-Iα-Distは、組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)に対応し、
前記Combo-Lα-Distは、各々が第1の都市と第2の都市との間にある設定数Nの飛行経路FPを定義し、各飛行経路FPについて観測角分布(Lα-Dist)を決定し、前記設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)を計算することによって決定される、レドーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レドーム構造を設計する方法及び対応するレドーム構造に関し、より詳細には、特定の飛行経路又は複数の特定の飛行経路に調整されたレドーム構造を設計する方法及び対応するレドーム構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、レーダー及び/又は通信アンテナは、アンテナを有害な気象条件から保護し、アンテナの連続的かつ正確な動作を保証するためにレドームで覆われている。レドームは、薄壁レドーム、中実壁レドーム、及びサンドイッチレドームの形態であってもよい。薄壁レドームは、典型的には2mm未満の厚さを有し、増加した空気圧を使用して、又は支持フレームを使用して支持され得る。中実壁レドームは、典型的には、より重い中実ラミネートから作製され、サンドイッチレドームは、薄い内側ラミネート層と外側ラミネート層との間に挟まれた低誘電率コア材料を含む。コア材料は、典型的にはプラスチックフォーム構造又はハニカム構造である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
レドームを形成するために使用される材料にかかわらず、壁は一般に、アンテナからレドームを通して送信される電磁波の信号強度を劣化させる。レドームの構造は、そのような劣化を最小化するように設計されることが多いが、それらレドームは、特定の入射角範囲でレドームを通って進行する電磁波で動作するように最適化されているだけである。しかしながら、いくつかのレドーム形状は、所望の機械的特性及び空気力学的特性に応じて変化するので、レドームを通って進行する電磁波の入射角も、波が進行するシェル上の位置に応じて変化する。また、航空機に取り付けられた場合、レドームを通って進行する電磁波の入射角は、信号発信点又は信号宛先点(すなわち、衛星)に対する航空機の飛行経路に応じて変化する。したがって、特定の飛行機の飛行経路又は複数の飛行経路に基づく電磁波に対してレドームによって引き起こされる電磁劣化を更に最小化する、改善された設計を有するレドームが望まれる。
【0004】
第1の態様によれば、レドームを設計する方法は、各々が第1の都市と第2の都市との間にある設定数Nの飛行経路FPを定義することと、各飛行経路FPについて観測角分布(Looking Angle Distribution、Lα-Dist)を決定することと、設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combination Looking Angle Distribution、Combo-Lα-Dist)を計算することと、Combo-Lα-Distに対応する組合せ入射角分布(Combination Incidence Angle Distribution、Combo-Iα-Dist)を決定することと、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するようにレドームの少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することと、を含み得る。
【0005】
別の態様によれば、レドームは、組合せ入射角分布(Combo-Iα-Dist)内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を含み得る。Combo-Iα-Distは、組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)に対応する。Combo-Lα-Distは、各々が第1の都市と第2の都市との間にある設定数Nの飛行経路FPを定義し、各飛行経路FPについて観測角分布(Lα-Dist)を決定し、設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)を計算することによって決定される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
実施形態は、例として示されており、添付の図面に限定されない。
図1図1は、本明細書に記載される実施形態による、レドーム設計方法100を示す略図を含む。
【0007】
当業者は、図中の要素が簡略化及び明瞭化を目的として例解されており、必ずしも縮尺どおりに描画されていないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の考察は、教示の特定の実施態様及び実施形態に焦点を当てている。詳細な説明は、特定の実施形態を説明するのを助けるために提供されており、本開示又は教示の範囲又は適用性に関する限定として解釈されるべきではない。本明細書で提供される本開示及び教示に基づいて、他の実施形態を使用することができることが理解されるであろう。
【0009】
「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的包含を網羅することを意図している。例えば、特徴のリストを含む方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されるものではないが、明示的に列挙されていない他の特徴、又はそのような方法、物品、若しくは装置に固有の他の特徴を含み得る。更に、矛盾する記載がない限り、「又は(or)」は、包含的なorを指し、排他的なorを指すものではない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(又は存在し)、Bが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在せず)、Bが真である(又は存在する)、及び、AとBとの両方が真である(又は存在する)。
【0010】
また、「1つの(a)」又は「1つの(an)」の使用は、本明細書に記載の要素及び構成要素を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この説明は、そうでないことを意味することが明らかでない限り、1つ、少なくとも1つ、又は単数形が複数形も含むものとして、又はその逆として理解されるべきである。例えば、単一の物品が本明細書に記載されている場合、単一の物品の代わりに2つ以上の物品を使用することができる。同様に、2つ以上の物品が本明細書に記載されている場合、その2つ以上の物品を単一の物品に置き換えることができる。
【0011】
本明細書で説明される実施形態は、概して、特定の飛行経路又は特定の飛行経路のセットに対応する角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように、レドームの少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することを含む、レドームを設計する方法を対象とする。本明細書で説明される更なる実施形態はまた、概して、特定の飛行経路又は特定の飛行経路のセットに対応する角度でレドームと交差する電磁波に対してシェルによって引き起こされる電磁劣化を最小化するように設計されたシェル構造を有するレドームを対象とする。
【0012】
例証の目的のために、図1は、本明細書に記載される実施形態による、レドーム設計方法100を示す略図を含む。本明細書で説明する実施形態の目的のために、レドーム設計方法100に従って設計されたレドームは、レドームの外側構造を画定し、レドーム内のアンテナ着座位置を囲むシェルを含むことができる。特定の実施形態によれば、レドームのシェルは、誘電体スタックを含むことができる。誘電体スタックは、単一の誘電体層を含む単純な誘電体スタックから、様々な構成の複数の誘電体層を含む複雑な誘電体スタックまで多様であり得ることが理解されるであろう。
【0013】
特定の実施形態によれば、図1に示すように、レドーム設計方法100は、各々が第1の都市と第2の都市との間にある設定数Nの飛行経路FPを定義する第1のステップ110と、各飛行経路FPについて観測角分布(Lα-Dist)を決定する第2のステップ120と、設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)を計算する第3のステップ130と、Combo-Lα-Distに対応する組合せ入射角分布(Combo-Iα-Dist)を決定する第4のステップ140と、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するようにレドームの少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整する第5のステップ150と、を含むことができる。
【0014】
レドーム設計方法100の第1のステップ110を参照すると、本明細書に記載の実施形態の目的のために、設定数Nの飛行経路FPを定義することは、クラスタリングアルゴリズムを利用して、特定の特性によって飛行経路をグループ化することを更に含む。特定の実施形態によれば、クラスタリングアルゴリズムは、例えば、K平均クラスタリング、平均シフトクラスタリング、DBSCANクラスタリング、ガウス混合モデル(Gaussian mixtures model、GMM)クラスタリング、階層的凝集型クラスタリング、又はそれらの任意の組合せに基づいてもよい。なお他の実施形態によれば、クラスタリングアルゴリズムが飛行をグループ化する特性は、例えば、航空機タイプ、航空会社、旅行タイプ(レジャー対ビジネス)、レドームタイプ、アンテナ(ハードウェア)、プロバイダによって使用される衛星、方向と組み合わされた赤道面に対する飛行経路平面、地理的位置、La分布、及び飛行持続時間からなる群から選択され得る。
【0015】
特定の実施形態によれば、設定数Nは、世界中で現在使用されている飛行経路の総数に対する特定の数であってもよい。例えば、世界中で現在使用されている飛行経路の総数がTFPで表される場合、設定数Nは、約0.5TFP以下、例えば、約0.45TFP以下、又は約0.4TFP以下、又は約0.35TFP以下、又は約0.3TFP以下、又は更に約0.25TFP以下に等しくてもよい。
【0016】
特定の実施形態によれば、設定数Nは特定の数であってもよい。例えば、設定数Nは、少なくとも1本の飛行経路、例えば、少なくとも約2本の飛行経路又は少なくとも約3本の飛行経路又は少なくとも約4本の飛行経路又は少なくとも約5本の飛行経路又は少なくとも約6本の飛行経路又は少なくとも約7本の飛行経路又は少なくとも約8本の飛行経路又は少なくとも約9本の飛行経路又は少なくとも約10本の飛行経路又は少なくとも約11本の飛行経路又は少なくとも約12本の飛行経路又は少なくとも約13本の飛行経路又は少なくとも約14本の飛行経路又は更に少なくとも約15本の飛行経路であってもよい。更に他の実施形態によれば、設定数Nは、約29,000本以下の飛行経路、例えば、約15,000本以下の飛行経路、又は約7,000本以下の飛行経路、又は約3,500本以下の飛行経路、又は約1,000本以下の飛行経路、又は約500本以下の飛行経路、又は約100本以下の飛行経路、又は約50本以下の飛行経路、又は約30本以下の飛行経路、又は約29本以下の飛行経路、又は約28本以下の飛行経路、又は約27本以下の飛行経路、又は約26本以下の飛行経路、又は約25本以下の飛行経路、又は約24本以下の飛行経路、又は約23本以下の飛行経路、又は約22本以下の飛行経路、又は約21本以下の飛行経路、又は更に約20本以下の飛行経路であってもよい。設定数Nは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間にあってもよいことが理解されよう。設定数Nは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の数の領域であってもよいことが更に理解されよう。
【0017】
レドーム設計方法100の第2のステップ120を参照すると、本明細書で説明される実施形態の目的のために、Lα-Distは、特定の飛行経路に沿った全観測角分布として定義され得る。所与のレドームに対する特定の観測角は、衛星からレドーム内のアンテナへの信号の方向、又はレドーム内のアンテナから衛星への信号の方向である。特定の飛行経路についての全観測角分布は、特定の飛行経路の持続時間全体にわたる衛星とレドームとの間の累積観測角に等しい。
【0018】
レドーム設計方法100の第3のステップ130を参照すると、本明細書で説明される実施形態の目的のために、Combo-Lα-Distは、設定数Nの飛行経路FPに沿った全観測角分布として定義することができる。設定数Nの飛行経路FPに沿った全観測角分布は、各飛行経路FPの持続時間全体にわたる衛星とレドームとの間の累積観測角に等しい。
【0019】
特定の実施形態によれば、設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)を計算する第3のステップ130は、各飛行経路FPを重み付けし、Combo-Lα-Distを計算するために重み付けされた値を使用することを更に含むことができる。特定の実施形態によれば、各飛行経路の重み付けは、1)他の飛行経路に対する所与の飛行経路の距離、2)レジャー旅行対ビジネス旅行の構成、3)各飛行の乗客数(すなわち、飛行機のサイズに基づく)、4)飛行経路の使用頻度(すなわち、その飛行経路を1日何回移動するか)、5)特定の飛行経路を使用して飛行機でWi-Fiを購入する人の数などの特定の変数に基づくことができる。
【0020】
レドーム設計方法100の第5のステップ150を参照すると、本明細書に記載の実施形態の目的のために、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することは、具体的には、レドームの外部形状を調整することを含み得る。
【0021】
更に他の実施形態によれば、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することは、特に、レドームシェル構造部品を構成するいくつかの構造的に別個のゾーンを調整することを含み得る。
【0022】
更に他の実施形態によれば、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することは、特に、レドームシェル構造部品を構成する少なくとも2つの構造的に別個のゾーンの特性を調整することを含み得る。特定の実施形態によれば、特性は、a)各別個のゾーンの形状、b)レドームにおける各別個のゾーンの配置パターン、c)各別個のゾーンのサイズ、d)レドームにおける各別個のゾーンの位置、e)レドームにおける各別個のゾーンの構造、及びf)それらの任意の組合せからなる群から選択されてもよい。
【0023】
なお他の実施形態によれば、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することは、特に、レドームシェル構造部品を構成するために互いの上に積層されたいくつかの構造的に別個の誘電体層を調整することを含み得る。
【0024】
なお他の実施形態によれば、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することは、特に、レドームシェル構造部品を構成するために互いの上に積層された少なくとも2つの構造的に別個の誘電体層の特性を調整することを含み得る。特定の実施形態によれば、特性は、a)各別個の誘電体層の厚さ、b)各別個の誘電体層の材料組成、c)各別個の誘電体層の順序、d)各別個の誘電体層の「メソ構造」、及びe)それらの任意の組合せからなる群から選択されてもよい。
【0025】
特定の実施形態によれば、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化することは、任意の入射偏波に対する伝送損失、共偏波損失、交差偏波損失、偏波変化、ボアサイト誤差、サイドローブレベル増加、主ビーム形状歪み、反射電力、雑音増加、アンテナVSWR増加、又はそれらの組合せからなる群から選択される電磁劣化を最小化することを含み得る。
【0026】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、任意の入射偏波に対する伝送損失を最小化することは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の伝送損失を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することを含み得る。本明細書に記載される実施形態の目的のために、入射偏波に対する伝送損失は、入射偏波に対する測定されたベースライン伝送からのパーセント変化として定義され、RTCA/DO-213を使用して測定され得る。
【0027】
本明細書に記載される特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、伝送損失を特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、約-0.1dB以下、例えば、約-0.2dB以下、又は約-0.3dB以下、又は約-0.4dB以下、又は約-0.5dB以下、又は約-1.0dB以下、又は約-1.5dB以下、又は約-2.0dB以下、又は約-2.5dB以下、又は約-3.0dB以下、又は約-3.5dB以下、又は約-4.0dB以下、又は約-4.5dB以下、又は更には約-5.0dB以下まで伝送損失を最小化するように設計されてもよい。
【0028】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、共偏波損失を最小化することは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の共偏波損失を最小化するように、少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することを含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、共偏波損失は、受信アンテナが送信アンテナと同じ公称偏波を示しているときに測定される伝送損失として定義され、RTCA/DO-213を使用して測定され得る。
【0029】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、共偏波損失を特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、少なくとも約-5.0dB、例えば、少なくとも約-4.5dB、又は少なくとも約-4.0dB、又は少なくとも約-4.0dB、又は少なくとも約-3.5dB、又は少なくとも約-3.0dB、又は少なくとも約-2.5dB、又は少なくとも約-2.0dB、又は少なくとも約-1.5dB、又は少なくとも約-1.0dB、又は少なくとも約-0.5dB、又は少なくとも約-0.4dB、又は少なくとも約-0.3dB、又は少なくとも約-0.2dB、又は更に少なくとも約-0.1dBまで共偏波損失を最小化するように設計されてもよい。
【0030】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、交差偏波損失を最大化することは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の交差偏波損失を最大化するように、少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することを含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、交差偏波損失は、受信アンテナが送信アンテナの公称偏波に直交する偏波を示しているときに測定される伝送損失として定義され、RTCA/DO-213を使用して測定され得る。
【0031】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、交差偏波損失を特定のレベルまで最大化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、約-10dB以下、例えば、約-20dB以下、又は約-30dB以下、又は約-40dB以下、又は約-50dB以下、又は約-60dB以下、又は約-70dB以下、又は約-80dB以下、又は約-90dB以下、又は更に約-100dB以下まで交差偏波損失を最大化するように設計されてもよい。
【0032】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、偏波変化を最小化することは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の偏波変化を最小化するように、少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することを含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、偏波変化は、初期偏波の修正による共偏波損失として定義され、RTCA DO-213を使用して測定され得る。
【0033】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、偏波変化を特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、少なくとも約-100dB、例えば、少なくとも約-90dB、又は少なくとも約-80dB、又は少なくとも約-70dB、又は少なくとも約-60dB、又は少なくとも約-50dB、又は少なくとも約-40dB、又は少なくとも約-30dB、又は少なくとも約-20dB、又は更に少なくとも約-10dBまで偏波変化を最小化するように設計されてもよい。
【0034】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、ボアサイト誤差を最小化することは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波のボアサイト誤差を最小化するように、少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することを含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、ボアサイト誤差は、仰角及び方位角に関する初期アンテナファープロファイル最大の角度と、レドームを越えた後のファーフィールドプロファイル最大の角度との間の角度不一致として定義され、RTCA DO-213を使用して測定され得る。
【0035】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、ボアサイト誤差を特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、レドームのシェルの構造領域は、ボアサイト誤差を約20mrad以下、例えば、約18mrad以下、又は約16mrad以下、又は約14mrad以下、又は約12mrad以下、又は約10mrad以下、又は約8mrad以下、又は約6mrad以下、又は約4mrad以下、又は約2mrad以下、又は約1mrad以下、又は約0.9mrad以下、又は約0.8mrad以下、又は約0.7mrad以下、又は約0.6mrad以下、又は約0.5mrad以下、又は約0.4mrad以下、又は約0.3mrad以下、又は約0.2mrad以下、又は約0.1mrad以下まで最小化するように設計されてもよい。
【0036】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、任意の入射偏波に対するサイドローブレベルの増加を最小化することは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波のサイドローブレベルを最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することを含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、サイドローブレベル増加は、アンテナパターンにおけるサイドローブのレベルと、レドームを越えた後のサイドローブのレベルとの間の差として定義され、RTCA DO-213を使用して測定され得る。
【0037】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、サイドローブレベルを特定のレベルまで増加させるように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、サイドローブレベルを約10dB以下、例えば、約9dB以下、又は約8dB以下、又は約7dB以下、又は約6dB以下、又は約5dB以下、又は約4dB以下、又は約3dB以下、又は約2dB以下、又は約1dB以下、又は約0.9dB以下、又は約0.8dB以下、又は約0.7dB以下、又は約0.6dB以下、又は約0.5dB以下、又は約0.4dB以下、又は約0.3dB以下、又は約0.2dB以下、又は約0.1dB以下まで増加させるように設計されてもよい。
【0038】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、主ビーム形状歪みを最小化することは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の主ビーム形状歪みを最小化するように、少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することを含み得る。本明細書で説明する実施形態の目的のために、主ビーム形状歪みは、パターン歪みとして定義され、RTCA DO-213を使用して測定することができる。
【0039】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、主ビーム形状歪みを特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、主ビーム形状歪みを約5%以下、例えば、約4.5%以下、又は約4.0%以下、又は約3.5%以下、又は約3.0%以下、又は約2.5%以下、又は約2.0%以下、又は約1.5%以下、又は約1.0%以下、又は約0.9%以下、又は約0.8%以下、又は約0.7%以下、又は約0.6%以下、又は約0.5%以下、又は約0.4%以下、又は約0.3%以下、又は約0.2%以下、又は約0.1%以下まで最小化するように設計されてもよい。
【0040】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、反射電力を最小化することは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する反射電力を最小化するように、少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することを含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、反射電力は、レドームの存在によって引き起こされる、レーダー及び/又は通信アンテナのポートにおける反射係数の大きさの変化として定義される。これは、リモートヘッドを有する反射率計を使用して測定される。
【0041】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、反射電力を特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、約-0.1dB以下、例えば、約-0.2dB以下、又は約-0.3dB以下、又は約-0.4dB以下、又は約-0.5dB以下、又は約-1.0dB以下、又は約-1.5dB以下、又は約-2.0dB以下、又は約-2.5dB以下、又は約-3.0dB以下、又は約-3.5dB以下、又は約-4.0dB以下、又は約-4.5dB以下、又は更には約-5.0dB以下まで反射電力を最小化するように設計されてもよい。
【0042】
ここで、本明細書に記載の実施形態に従って設計及び形成されたレドームを参照すると、そのようなレドームは、組合せ入射角分布(Combo-Iα-Dist)内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を含み得る。特定の実施形態によれば、Combo-Iα-Distは、組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)に対応する。本明細書に記載の実施形態の目的のために、Combo-Lα-Distは、各々が第1の都市と第2の都市との間にある設定数Nの飛行経路FPを定義し、各飛行経路FPについて観測角分布(Lα-Dist)を決定し、設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)を計算することによって決定される。
【0043】
特定の実施形態によれば、設定数Nは、世界中で現在使用されている飛行経路の総数に対する特定の数であってもよい。例えば、世界中で現在使用されている飛行経路の総数がTFPで表される場合、設定数Nは、約0.5TFP以下、例えば、約0.45TFP以下、又は約0.4TFP以下、又は約0.35TFP以下、又は約0.3TFP以下、又は更に約0.25TFP以下に等しくてもよい。
【0044】
特定の実施形態によれば、設定数Nは特定の数であってもよい。例えば、設定数Nは、少なくとも1本の飛行経路、例えば、少なくとも約2本の飛行経路又は少なくとも約3本の飛行経路又は少なくとも約4本の飛行経路又は少なくとも約5本の飛行経路又は少なくとも約6本の飛行経路又は少なくとも約7本の飛行経路又は少なくとも約8本の飛行経路又は少なくとも約9本の飛行経路又は少なくとも約10本の飛行経路又は少なくとも約11本の飛行経路又は少なくとも約12本の飛行経路又は少なくとも約13本の飛行経路又は少なくとも約14本の飛行経路又は更に少なくとも約15本の飛行経路であってもよい。更に他の実施形態によれば、設定数Nは、約29,000本以下の飛行経路、例えば、約15,000本以下の飛行経路、又は約7,000本以下の飛行経路、又は約3,500本以下の飛行経路、又は約1,000本以下の飛行経路、又は約500本以下の飛行経路、又は約100本以下の飛行経路、又は約50本以下の飛行経路、又は約30本以下の飛行経路、又は約29本以下の飛行経路、又は約28本以下の飛行経路、又は約27本以下の飛行経路、又は約26本以下の飛行経路、又は約25本以下の飛行経路、又は約24本以下の飛行経路、又は約23本以下の飛行経路、又は約22本以下の飛行経路、又は約21本以下の飛行経路、又は更に約20本以下の飛行経路であってもよい。設定数Nは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間にあってもよいことが理解されよう。設定数Nは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の数の領域であってもよいことが更に理解されよう。
【0045】
なお他の実施形態によれば、設定数Nの飛行経路FPを定義することは、クラスタリングアルゴリズムを利用して、特定の特性によって飛行経路をグループ化することを更に含み得る。特定の実施形態によれば、クラスタリングアルゴリズムは、例えば、K平均クラスタリング、平均シフトクラスタリング、DBSCANクラスタリング、ガウス混合モデル(GMM)クラスタリング、階層的凝集型クラスタリング、又はそれらの任意の組合せに基づいてもよい。なお他の実施形態によれば、クラスタリングアルゴリズムが飛行をグループ化する特性は、例えば、航空機タイプ、航空会社、旅行タイプ(レジャー対ビジネス)、レドームタイプ、アンテナ(ハードウェア)、プロバイダによって使用される衛星、方向と組み合わされた赤道面に対する飛行経路平面、地理的位置、La分布、及び飛行持続時間からなる群から選択され得る。
【0046】
更に他の実施形態によれば、設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)を計算することは、各飛行経路FPを重み付けし、Combo-Lα-Distを計算するために重み付けされた値を使用することを更に含むことができる。特定の実施形態によれば、各飛行経路の重み付けは、1)他の飛行経路に対する所与の飛行経路の距離、2)レジャー旅行対ビジネス旅行の構成、3)各飛行の乗客数(すなわち、飛行機のサイズに基づく)、4)飛行経路の使用頻度(すなわち、その飛行経路を1日何回移動するか)、5)特定の飛行経路を使用して飛行機でWi-Fiを購入する人の数などの特定の変数に基づくことができる。
【0047】
特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整されてもよく、特に、レドームの外部形状を調整することを含み得る。
【0048】
更に他の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整されてもよく、特に、レドームシェル構造部品を構成するいくつかの構造的に別個のゾーンを調整することを含み得る。
【0049】
更に他の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整されてもよく、特に、レドームシェル構造部品を構成する少なくとも2つの構造的に別個のゾーンの特性を調整することを含み得る。特定の実施形態によれば、特性は、a)各別個のゾーンの形状、b)レドームにおける各別個のゾーンの配置パターン、c)各別個のゾーンのサイズ、d)レドームにおける各別個のゾーンの位置、e)レドームにおける各別個のゾーンの構造、及びf)それらの任意の組合せからなる群から選択されてもよい。
【0050】
なお他の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整されてもよく、特に、レドームシェル構造部品を構成するために互いの上に積層されたいくつかの構造的に別個の誘電体層を調整することを含み得る。
【0051】
なお他の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、レドームシェル構造部品を構成するために互いの上に積層された少なくとも2つの構造的に別個の誘電体層の特性を調整することによって、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整されてもよい。特定の実施形態によれば、特性は、a)各別個の誘電体層の厚さ、b)各別個の誘電体層の材料組成、c)各別個の誘電体層の順序、d)各別個の誘電体層の「メソ構造」、及びe)それらの任意の組合せからなる群から選択されてもよい。
【0052】
特定の実施形態によれば、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化は、任意の入射偏波に対する伝送損失、共偏波損失、交差偏波損失、偏波変化、ボアサイト誤差、サイドローブレベル増加、主ビーム形状歪み、反射電力、雑音増加、アンテナVSWR増加、又はそれらの組合せからなる群から選択される電磁劣化を最小化することによって最小化され得る。
【0053】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、レドームは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の伝送損失を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を含み得る。本明細書に記載される実施形態の目的のために、入射偏波に対する伝送損失は、入射偏波に対する測定されたベースライン伝送からのパーセント変化として定義され、RTCA/DO-213を使用して測定され得る。
【0054】
本明細書に記載される特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、伝送損失を特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、約-0.1dB以下、例えば、約-0.2dB以下、又は約-0.3dB以下、又は約-0.4dB以下、又は約-0.5dB以下、又は約-1.0dB以下、又は約-1.5dB以下、又は約-2.0dB以下、又は約-2.5dB以下、又は約-3.0dB以下、又は約-3.5dB以下、又は約-4.0dB以下、又は約-4.5dB以下、又は更には約-5.0dB以下まで伝送損失を最小化するように設計されてもよい。
【0055】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、レドームは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の共偏波損失を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、共偏波損失は、受信アンテナが送信アンテナと同じ公称偏波を示しているときに測定される伝送損失として定義され、RTCA/DO-213を使用して測定され得る。
【0056】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、共偏波損失を特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、少なくとも約-5.0dB、例えば、少なくとも約-4.5dB、又は少なくとも約-4.0dB、又は少なくとも約-4.0dB、又は少なくとも約-3.5dB、又は少なくとも約-3.0dB、又は少なくとも約-2.5dB、又は少なくとも約-2.0dB、又は少なくとも約-1.5dB、又は少なくとも約-1.0dB、又は少なくとも約-0.5dB、又は少なくとも約-0.4dB、又は少なくとも約-0.3dB、又は少なくとも約-0.2dB、又は更に少なくとも約-0.1dBまで共偏波損失を最小化するように設計されてもよい。
【0057】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、レドームは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の交差偏波損失を最大化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、交差偏波損失は、受信アンテナが送信アンテナの公称偏波に直交する偏波を示しているときに測定される伝送損失として定義され、RTCA/DO-213を使用して測定され得る。
【0058】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、交差偏波損失を特定のレベルまで最大化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、約-10dB以下、例えば、約-20dB以下、又は約-30dB以下、又は約-40dB以下、又は約-50dB以下、又は約-60dB以下、又は約-70dB以下、又は約-80dB以下、又は約-90dB以下、又は更に約-100dB以下まで交差偏波損失を最大化するように設計されてもよい。
【0059】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、レドームは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の偏波変化を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、偏波変化は、初期偏波の修正による共偏波損失として定義され、RTCA DO-213を使用して測定され得る。
【0060】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、偏波変化を特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、少なくとも約-100dB、例えば、少なくとも約-90dB、又は少なくとも約-80dB、又は少なくとも約-70dB、又は少なくとも約-60dB、又は少なくとも約-50dB、又は少なくとも約-40dB、又は少なくとも約-30dB、又は少なくとも約-20dB、又は更に少なくとも約-10dBまで偏波変化を最小化するように設計されてもよい。
【0061】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、レドームは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波のボアサイト誤差を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、ボアサイト誤差は、仰角及び方位角に関する初期アンテナファープロファイル最大の角度と、レドームを越えた後のファーフィールドプロファイル最大の角度との間の角度不一致として定義され、RTCA DO-213を使用して測定され得る。
【0062】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、ボアサイト誤差を特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、レドームのシェルの少なくとも1つの構造領域は、ボアサイト誤差を約20mrad以下、例えば、約18mrad以下、又は約16mrad以下、又は約14mrad以下、又は約12mrad以下、又は約10mrad以下、又は約8mrad以下、又は約6mrad以下、又は約4mrad以下、又は約2mrad以下、又は約1mrad以下、又は約0.9mrad以下、又は約0.8mrad以下、又は約0.7mrad以下、又は約0.6mrad以下、又は約0.5mrad以下、又は約0.4mrad以下、又は約0.3mrad以下、又は約0.2mrad以下、又は約0.1mrad以下まで最小化するように設計されてもよい。
【0063】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、レドームは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波のサイドローブレベルを最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、サイドローブレベル増加は、アンテナパターンにおけるサイドローブのレベルと、レドームを越えた後のサイドローブのレベルとの間の差として定義され、RTCA DO-213を使用して測定され得る。
【0064】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、サイドローブレベルを特定のレベルまで増加させるように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、サイドローブレベルを約10dB以下、例えば、約9dB以下、又は約8dB以下、又は約7dB以下、又は約6dB以下、又は約5dB以下、又は約4dB以下、又は約3dB以下、又は約2dB以下、又は約1dB以下、又は約0.9dB以下、又は約0.8dB以下、又は約0.7dB以下、又は約0.6dB以下、又は約0.5dB以下、又は約0.4dB以下、又は約0.3dB以下、又は約0.2dB以下、又は約0.1dB以下まで増加させるように設計されてもよい。
【0065】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、レドームは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の主ビーム形状歪みを最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を含み得る。本明細書で説明する実施形態の目的のために、主ビーム形状歪みは、パターン歪みとして定義され、RTCA DO-213を使用して測定することができる。
【0066】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、主ビーム形状歪みを特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、主ビーム形状歪みを約5%以下、例えば、約4.5%以下、又は約4.0%以下、又は約3.5%以下、又は約3.0%以下、又は約2.5%以下、又は約2.0%以下、又は約1.5%以下、又は約1.0%以下、又は約0.9%以下、又は約0.8%以下、又は約0.7%以下、又は約0.6%以下、又は約0.5%以下、又は約0.4%以下、又は約0.3%以下、又は約0.2%以下、又は約0.1%以下まで最小化するように設計されてもよい。
【0067】
本明細書に記載の他の実施形態によれば、レドームは、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する反射電力電磁波を最小化するように構造化された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を含み得る。本明細書に記載の実施形態の目的のために、反射電力は、レドームの存在によって引き起こされる、レーダー及び/又は通信アンテナのポートにおける反射係数の大きさの変化として定義される。これは、リモートヘッドを有する反射率計を使用して測定される。
【0068】
本明細書に記載の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、反射電力を特定のレベルまで最小化するように設計されてもよい。例えば、少なくとも1つのレドームシェル構造部品は、約-0.1dB以下、例えば、約-0.2dB以下、又は約-0.3dB以下、又は約-0.4dB以下、又は約-0.5dB以下、又は約-1.0dB以下、又は約-1.5dB以下、又は約-2.0dB以下、又は約-2.5dB以下、又は約-3.0dB以下、又は約-3.5dB以下、又は約-4.0dB以下、又は約-4.5dB以下、又は更には約-5.0dB以下まで反射電力を最小化するように設計されてもよい。
【0069】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態のいくつかを本明細書に記載する。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様及び実施形態が単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙される実施形態のうちのいずれか1つ以上に従うことができる。
【0070】
実施形態1.レドームを設計する方法であって、各々が第1の都市と第2の都市との間にある設定数Nの飛行経路FPを定義することと、各飛行経路FPについて観測角分布(Lα-Dist)を決定することと、設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)を計算することと、Combo-Lα-Dist、Combo-Lα-Distに対応する組合せ入射角分布(Combo-Iα-Dist)を決定することと、Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するようにレドームの少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することと、を含む、方法。
実施形態2.設定数Nの飛行経路FPを定義することは、クラスタリングアルゴリズムを利用して、特定の特性によって飛行経路をグループ化することを更に含む、実施形態1に記載の方法。特定の実施形態によれば、クラスタリングアルゴリズムは、例えば、K平均クラスタリング、平均シフトクラスタリング、DBSCANクラスタリング、ガウス混合モデル(GMM)クラスタリング、階層的凝集型クラスタリング、又はそれらの任意の組合せに基づいてもよい。なお他の実施形態によれば、クラスタリングアルゴリズムが飛行をグループ化する特性は、例えば、航空機タイプ、航空会社、旅行タイプ(レジャー対ビジネス)、レドームタイプ、アンテナ(ハードウェア)、プロバイダによって使用される衛星、方向と組み合わされた赤道面に対する飛行経路平面、地理的位置、La分布、及び飛行持続時間からなる群から選択され得る。
実施形態3.設定数Nの飛行経路FPについてCombo-Lα-Distを計算することは、1)他の飛行経路に対する所与の飛行経路の距離、2)レジャー旅行対ビジネス旅行の構成、3)各飛行の乗客数(すなわち、飛行機サイズに基づく)、4)飛行経路の使用頻度(すなわち、その飛行経路を1日何回移動するか)、5)特定の飛行経路を使用して飛行機でWi-Fiを購入する人の数に基づいて、各飛行経路FPを重み付けすることを更に含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態4.Nが、少なくとも約1本の飛行経路、又は少なくとも約2本の飛行経路、又は少なくとも約3本の飛行経路、又は少なくとも約4本の飛行経路、又は少なくとも約5本の飛行経路、又は少なくとも約6本の飛行経路、又は少なくとも約7本の飛行経路、又は少なくとも約8本の飛行経路、又は少なくとも約9本の飛行経路、又は少なくとも約10本の飛行経路、又は少なくとも約11本の飛行経路、又は少なくとも約12本の飛行経路、又は少なくとも約13本の飛行経路、又は少なくとも約14本の飛行経路、又は更に少なくとも約15本の飛行経路に等しい、実施形態1に記載の方法。
実施形態5.Nが、約29,000本以下の飛行経路、例えば、約15,000本以下の飛行経路、又は約7,000本以下の飛行経路、又は約3,500本以下の飛行経路、又は約1,000本以下の飛行経路、又は約500本以下の飛行経路、又は約100本以下の飛行経路、又は約50本以下の飛行経路、又は約30本以下の飛行経路、又は約29本以下の飛行経路、又は約28本以下の飛行経路、又は約27本以下の飛行経路、又は約26本以下の飛行経路、又は約25本以下の飛行経路、又は約24本以下の飛行経路、又は約23本以下の飛行経路、又は約22本以下の飛行経路、又は約21本以下の飛行経路、又は更に約20本以下の飛行経路に等しい、実施形態1に記載の方法。
実施形態6.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することは、レドームの外部形状を調整することを含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態7.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することは、レドームシェル構造部品を構成するいくつかの構造的に別個のゾーンを調整することを含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態8.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することは、レドームシェル構造部品を構成する少なくとも2つの構造的に別個のゾーンの特性を調整することを含み、特性は、a)各別個のゾーンの形状、b)レドームにおける各別個のゾーンの配置パターン、c)各別個のゾーンのサイズ、d)レドームにおける各別個のゾーンの位置、e)レドームにおける各別個のゾーンの構造、及びf)それらの任意の組合せからなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
実施形態9.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することは、レドームシェル構造部品を構成するために互いの上に積層されたいくつかの構造的に別個の誘電体層を調整することを含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態10.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように少なくとも1つのレドームシェル構造部品を調整することは、レドームシェル構造部品を構成するために互いの上に積層された少なくとも2つの構造的に別個の誘電体層の特性を調整することを含み、特性は、a)各別個の誘電体層の厚さ、b)各別個の誘電体層の材料組成、c)各別個の誘電体層の順序、d)各別個の誘電体層の「メソ構造」、及びe)それらの任意の組合せからなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
実施形態11.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化することは、任意の入射偏波に対する伝送損失、共偏波損失、交差偏波損失、偏波変化、ボアサイト誤差、サイドローブレベル増加、主ビーム形状歪み、反射電力、雑音増加、アンテナVSWR増加、又はそれらの組合せからなる群から選択される電磁劣化を最小化することを含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態12.レドームは、約-0.1dB以下の伝送損失を含む、実施形態11に記載の方法。
実施形態13.レドームは、少なくとも約-5.0dBの共偏波損失を含む、実施形態11に記載の方法。
実施形態14.レドームは、約-10dB以下の交差偏波損失を含む、実施形態11に記載の方法。
実施形態15.レドームは、少なくとも約-100dBの偏波変化を含む、実施形態11に記載の方法。
実施形態16.レドームは、約20mrad以下のボアサイト誤差を含む、実施形態11に記載の方法。
実施形態17.レドームは、約10dB以下のサイドローブレベル増加を含む、実施形態11に記載の方法。
実施形態18.レドームは、約5%以下の主ビーム形状歪みを含む、実施形態11に記載の方法。
実施形態19.レドームは、約-0.1dB以下の反射電力を含む、実施形態11に記載の方法。
実施形態20.組合せ入射角分布(Combo-Iα-Dist)内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品を備えるレドームであって、Combo-Iα-Distは、組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)に対応し、Combo-Lα-Distは、各々が第1の都市と第2の都市との間にある設定数Nの飛行経路FPを定義し、各飛行経路FPについて観測角分布(Lα-Dist)を決定し、設定数Nの飛行経路FPについて組合せ観測角分布(Combo-Lα-Dist)を計算することによって決定される、レドーム。
実施形態21.設定数Nの飛行経路FPを定義することは、クラスタリングアルゴリズムを利用して、特定の特性によって飛行経路をグループ化することを更に含む、実施形態20に記載のレドーム。特定の実施形態によれば、クラスタリングアルゴリズムは、例えば、K平均クラスタリング、平均シフトクラスタリング、DBSCANクラスタリング、ガウス混合モデル(GMM)クラスタリング、階層的凝集型クラスタリング、又はそれらの任意の組合せに基づいてもよい。なお他の実施形態によれば、クラスタリングアルゴリズムが飛行をグループ化する特性は、例えば、航空機タイプ、航空会社、旅行タイプ(レジャー対ビジネス)、レドームタイプ、アンテナ(ハードウェア)、プロバイダによって使用される衛星、方向と組み合わされた赤道面に対する飛行経路平面、地理的位置、La分布、及び飛行持続時間からなる群から選択され得る。
実施形態22.設定数Nの飛行経路FPについてCombo-Lα-Distを計算することは、1)他の飛行経路に対する所与の飛行経路の距離、2)レジャー旅行対ビジネス旅行の構成、3)各飛行の乗客数(すなわち、飛行機サイズに基づく)、4)飛行経路の使用頻度(すなわち、その飛行経路を1日何回移動するか)、5)特定の飛行経路を使用して飛行機でWi-Fiを購入する人の数に基づいて、各飛行経路FPを重み付けすることを更に含む、実施形態20に記載のレドーム。
実施形態23.Nが、少なくとも約1本の飛行経路、又は少なくとも約2本の飛行経路、又は少なくとも約3本の飛行経路、又は少なくとも約4本の飛行経路、又は少なくとも約5本の飛行経路、又は少なくとも約6本の飛行経路、又は少なくとも約7本の飛行経路、又は少なくとも約8本の飛行経路、又は少なくとも約9本の飛行経路、又は少なくとも約10本の飛行経路、又は少なくとも約11本の飛行経路、又は少なくとも約12本の飛行経路、又は少なくとも約13本の飛行経路、又は少なくとも約14本の飛行経路、又は更に少なくとも約15本の飛行経路に等しい、実施形態20に記載のレドーム。
実施形態24.Nが、約29,000本以下の飛行経路、例えば、約15,000本以下の飛行経路、又は約7,000本以下の飛行経路、又は約3,500本以下の飛行経路、又は約1,000本以下の飛行経路、又は約500本以下の飛行経路、又は約100本以下の飛行経路、又は約50本以下の飛行経路、又は約30本以下の飛行経路、又は約29本以下の飛行経路、又は約28本以下の飛行経路、又は約27本以下の飛行経路、又は約26本以下の飛行経路、又は約25本以下の飛行経路、又は約24本以下の飛行経路、又は約23本以下の飛行経路、又は約22本以下の飛行経路、又は約21本以下の飛行経路、又は更に約20本以下の飛行経路に等しい、実施形態20に記載のレドーム。
実施形態25.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品が、レドームの外形を含む、実施形態20に記載のレドーム。
実施形態26.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品が、レドームシェル構造部品を構成するいくつかの構造的に別個のゾーンを含む、実施形態20に記載のレドーム。
実施形態27.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品が、レドームシェル構造部品を構成する少なくとも2つの構造的に別個のゾーンの特性を含み、特性が、a)各別個のゾーンの形状、b)レドームにおける各別個のゾーンの配置パターン、c)各別個のゾーンのサイズ、d)レドームにおける各別個のゾーンの位置、e)レドームにおける各別個のゾーンの構造、及びf)それらの任意の組合せからなる群から選択される、実施形態20に記載のレドーム。
実施形態28.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品が、レドームシェル構造部品を構成するために互いの上に積層されたいくつかの構造的に別個の誘電体層を含む、実施形態20に記載のレドーム。
実施形態29.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の電磁劣化を最小化するように調整された少なくとも1つのレドームシェル構造部品が、レドームシェル構造部品を構成するために互いの上に積層された少なくとも2つの構造的に別個の誘電体層の特性を含み、特性が、a)各別個の誘電体層の厚さ、b)各別個の誘電体層の材料組成、c)各別個の誘電体層の順序、d)各別個の誘電体層の「メソ構造」、及びe)それらの任意の組合せからなる群から選択される、実施形態20に記載のレドーム。
実施形態30.Combo-Iα-Dist内の角度でレドームと交差する電磁波の最小化された電磁劣化は、任意の入射偏波に対する伝送損失、共偏波損失、交差偏波損失、偏波変化、ボアサイト誤差、サイドローブレベル増加、主ビーム形状歪み、反射電力、雑音増加、アンテナVSWR増加、又はそれらの組合せからなる群から選択される電磁劣化を含む、実施形態20に記載のレドーム。
実施形態31.レドームは、約-0.1dB以下の伝送損失を含む、実施形態30に記載のレドーム。
実施形態32.レドームは、少なくとも約-5.0dBの共偏波損失を含む、実施形態30に記載のレドーム。
実施形態33.レドームは、約-10dB以下の交差偏波損失を含む、実施形態30に記載のレドーム。
実施形態34.レドームは、少なくとも約-100dBの偏波変化を含む、実施形態30に記載のレドーム。
実施形態35.レドームは、約20mrad以下のボアサイト誤差を含む、実施形態30に記載のレドーム。
実施形態36.レドームは、約10dB以下のサイドローブレベル増加を含む、実施形態30に記載のレドーム。
実施形態37.レドームは、約5%以下の主ビーム形状歪みを含む、実施形態30に記載のレドーム。
実施形態38.レドームは、約-0.1dB以下の反射電力を含む、実施形態30に記載のレドーム。
【0071】
一般的な説明又は実施例において、上で説明される活動の全てが必要とされるわけではなく、特定の活動の一部が必要とされない場合があり、説明される活動に加えて1つ以上の更なる活動が行われ得ることに留意されたい。なおも更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが行われる順序ではない。
【0072】
利益、他の利点、及び問題の解決策は、特定の実施形態に関して上で説明されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、及び任意の利益、利点、又は解決策をもたらすかより顕著にする可能性がある任意の特徴は、請求項のいずれか又は全ての重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0073】
本明細書に記載の実施形態の明細書及び図面は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。明細書及び図面は、本明細書に記載の構造又は方法を使用する装置及びシステムの全ての要素及び特徴の網羅的かつ包括的な説明として役立つことを意図するものではない。別個の実施形態が単一の実施形態中に組合せて提供されてもよく、逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において説明されている様々な特徴が、別々に又は任意の部分的組合せで提供されてもよい。更に、範囲に記載された値への言及は、その範囲内の各々の値全てを含む。多くの他の実施形態が、本明細書を読んだ後にのみ当業者に明らかとなってもよい。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的置換、論理的置換、又は別の変更を行うことができるように、他の実施形態を使用し、本開示から導出することができる。したがって、本開示は、限定的ではなく例示的なものとみなされるべきである。
図1
【国際調査報告】