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特表2024-502318ハブコネクタを自己位置合わせするためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-18
(54)【発明の名称】ハブコネクタを自己位置合わせするためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/631 20060101AFI20240111BHJP
   A61M 5/142 20060101ALI20240111BHJP
   A61M 39/10 20060101ALI20240111BHJP
   H01R 13/52 20060101ALI20240111BHJP
【FI】
H01R13/631
A61M5/142 500
A61M39/10 110
H01R13/52 301A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023539807
(86)(22)【出願日】2021-12-30
(85)【翻訳文提出日】2023-07-12
(86)【国際出願番号】 US2021065691
(87)【国際公開番号】W WO2022147256
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】63/132,060
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591013229
【氏名又は名称】バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
(71)【出願人】
【識別番号】501453189
【氏名又は名称】バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム
【氏名又は名称原語表記】Baxter Healthcare S.A.
【住所又は居所原語表記】Thurgauerstr.130 CH-8152 Glattpark (Opfikon) Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ニーラン, グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】ロウ, ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】カウ, ビンセント
(72)【発明者】
【氏名】ゴルギ, デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】スラビー, ジリ
【テーマコード(参考)】
4C066
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD11
4C066GG05
4C066HH01
4C066JJ02
5E021FA05
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB30
5E021FC31
5E021FC40
5E021HA07
5E087EE11
5E087FF03
5E087LL02
5E087LL04
5E087LL12
5E087LL17
5E087MM08
5E087PP09
5E087QQ06
5E087RR25
5E087RR36
(57)【要約】
デバイスをモジュール式ラックに自己位置合わせさせて接続するためのシステムおよび方法。システムは、デバイスであって、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクル、コネクタシール、およびデバイスに固定されたブラケットを備えるデバイスと、コネクタプラグ、コネクタシェルシール、および棚を備えるモジュール式ラックであって、ブラケットを受け入れて棚を複数の方向にガイドするように構成されたモジュール式ラックと、を含む。デバイスのブラケットがモジュール式ラックの棚に挿入されたとき、棚は、複数の方向に移動して、モジュール式ラックのコネクタプラグをデバイスのコネクタレセプタクルに自己位置合わせさせて、コネクタプラグをコネクタレセプタクルに確実に係合させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己位置合わせ接続システムであって、
デバイスであって、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクル、コネクタシール、および前記デバイスに固定されたブラケットを備えるデバイスと、
前記コネクタプラグ、コネクタシェルシール、および棚を備えるモジュール式ラックであって、前記ブラケットを受け入れて前記棚を複数の方向にガイドするように構成されたモジュール式ラックと
を備え、
前記デバイスの前記ブラケットが前記モジュール式ラックの前記棚に挿入されたとき、前記棚が前記複数の方向に移動して、前記モジュール式ラックの前記コネクタプラグを前記デバイスの前記コネクタレセプタクルに自己位置合わせして、前記コネクタプラグの前記コネクタレセプタクルへの係合を確実にし、
前記コネクタレセプタクルが前記コネクタプラグとの係合を開始することに応答して、前記コネクタプラグが、前記コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整するために前記複数の方向に移動し、
前記モジュール式ラックの前記コネクタシェルシールと前記デバイスの前記コネクタシールとが位置合わせされたとき、前記コネクタシールが、シールを形成し、前記コネクタレセプタクルに対する前記コネクタプラグの係合を確実にするために、前記コネクタシェルシールに向かって付勢される、自己位置合わせ接続システム。
【請求項2】
前記コネクタプラグが前記コネクタシェルシール内に配置され、コネクタシールシェル内の前記コネクタプラグに隣接して空間容積が提供されて、自己位置合わせ中の移動の自由が可能になる、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項3】
前記デバイスが医療デバイスである、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項4】
前記デバイスと前記モジュール式ラックとの間の前記係合が、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つの動作可能な接続を可能にする、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項5】
前記コネクタシールが、前記コネクタレセプタクルに対する前記コネクタプラグの係合を確実にするために前記コネクタシェルシールに向かって付勢される、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項6】
前記複数の方向が、X方向、Y方向、およびZ方向を含む、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項7】
前記モジュール式ラックの前記棚が、前記デバイスの前記ブラケットを保持してガイドするように構成されたガイドレールを含む、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項8】
自己位置合わせ接続システムであって、
デバイスであって、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクル、コネクタシール、および前記デバイスに固定されたブラケットを備えるデバイスと、
前記コネクタプラグ、コネクタシェルシール、および棚を備えるモジュール式ラックであって、前記ブラケットを受け入れて前記棚を複数の方向にガイドするように構成されたモジュール式ラックと、
人間の介入なしに前記モジュール式ラックの前記棚に対する前記デバイスの前記ブラケットの移動を容易にするための機械的手段を有するガイドシステムと
を備え、
前記デバイスの前記ブラケットが前記モジュール式ラックの前記棚に挿入されたとき、前記棚が複数の方向に移動して、前記モジュール式ラックの前記コネクタプラグを前記デバイスの前記コネクタレセプタクルに自己位置合わせして、前記コネクタプラグの前記コネクタレセプタクルへの係合を確実にし、
前記コネクタレセプタクルが前記コネクタプラグとの係合を開始することに応答して、前記コネクタプラグが、前記コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整するために前記複数の方向に移動し、
前記モジュール式ラックの前記コネクタシェルシールと前記デバイスの前記コネクタシールとが位置合わせされたとき、前記コネクタシールが、シールを形成し、前記コネクタレセプタクルに対する前記コネクタプラグの係合を確実にするために、前記コネクタシェルシールに向かって付勢される、自己位置合わせ接続システム。
【請求項9】
前記コネクタプラグが前記コネクタシェルシール内に配置され、コネクタシールシェル内の前記コネクタプラグに隣接して空間容積が提供されて、自己位置合わせ中の移動の自由が可能になる、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項10】
前記デバイスが医療デバイスである、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項11】
前記デバイスと前記モジュール式ラックとの間の前記係合が、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つの動作可能な接続を可能にする、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項12】
前記コネクタシールが、前記コネクタレセプタクルに対する前記コネクタプラグの係合を確実にするために前記コネクタシェルシールに向かって付勢される、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項13】
前記複数の方向が、X方向、Y方向、およびZ方向を含む、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項14】
前記モジュール式ラックの前記棚が、前記デバイスの前記ブラケットを保持してガイドするように構成されたガイドレールを含む、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項15】
デバイスをモジュール式ラックに接続するための方法であって、前記方法は、
コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクルおよびコネクタシールを有する前記デバイスを提供することと、
前記デバイスの少なくとも1つの表面にブラケットを取り付けることと、
前記デバイスに対してモジュール式ラックからの動作可能な接続を提供するために、少なくとも1つの棚および少なくとも1つのコネクタプラグを有する前記モジュール式ラックを提供することと、
前記ブラケットを受け入れるように構成された前記モジュール式ラックの棚に前記デバイスの前記ブラケットを挿入することと、
前記デバイスの前記ブラケットをガイドして保持し、前記棚を複数の方向に移動させる機械的手段を有する前記モジュール式ラックとともに動作可能なガイドシステムを提供することであって、前記コネクタプラグに対する前記棚の3軸自己位置合わせを容易にする、ことと
を含み、
前記コネクタプラグを受け入れるように構成された前記コネクタレセプタクルおよび前記コネクタシールを有する前記デバイスを提供するステップが、前記デバイスの前記コネクタレセプタクルが前記モジュール式ラックの前記コネクタプラグとの係合を開始するのに応答して、前記コネクタプラグが複数の方向に移動して、前記コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整して、前記デバイスと前記モジュール式ラックとの間の接続を容易にすることを含む、方法。
【請求項16】
前記コネクタプラグの前記コネクタレセプタクルに対する係合を確実にするために、前記コネクタシールを前記コネクタシェルシールに向かって付勢することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記動作可能な接続が、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記方法が、人間の介入なしに実行される、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記デバイスが医療デバイスである、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の方向が、X方向、Y方向、およびZ方向を含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
本開示は、デバイスをモジュール式ラックに接続するための新規且つ革新的なシステムおよび方法を提供する。医療デバイス(例えば、医療用ポンプ)などのデバイスは、ラックに配置または編成され得る。一般に、医療用ポンプは、不必要な、または場合によっては毒性の濃度マージンまたは範囲の投与を防止するために、薬物濃度を治療マージン内に維持する正確な速度で薬物が投与されることができるように、制御された薬物注入を提供するために開発されてきた。例えば、医療用ポンプは、制御可能な速度で(臨床医の頻繁な注意を必要とせずに)患者に適切な薬物送達を提供するように適合される。
【0002】
医療用ポンプは、臨床環境の内外の双方で患者への静脈内治療の投与を容易にし得る。臨床環境以外では、患者は、薬物の定期的または連続的な静脈内投与を受ける限り、実質的に正常な生活に戻り得る。周期的または連続的な静脈内投与を必要とする治療の種類は、抗生物質療法、化学療法、疼痛制御療法、栄養療法、および当業者に公知のいくつかの他の種類を含む(ただし、これらに限定されない)。患者は、毎日複数回の治療を受けることがあり、特定の医学的症状は、比較的短期間(例えば、30分から2時間)にわたる溶液中の薬物の注入を必要とする。注入の頻度および持続時間に基づいて、患者によって装着され得て、所望の速度でまたは所定のスケジュールされた間隔で薬剤の連続供給を投与することができる、ますます軽量化された携帯式または移動式注入ポンプが開発されている。
【0003】
注入ポンプの構成は、患者への送達のためにバルーンなどの可撓性容器からIVチューブ内に溶液を圧搾するエラストマーポンプを含む。あるいは、ばね式ポンプが溶液容器またはリザーバを加圧する。特定のポンプ設計は、溶液を排出するために圧力ローラによって圧迫される可撓性区画を含むカートリッジを利用する。駆動機構がシリンジのプランジャを動かして流体を患者に送達する、シリンジを利用する注入ポンプも知られている。典型的には、これらの注入ポンプは、シリンジアセンブリを受け入れるように適合されたハウジングと、シリンジプランジャを移動させるように適合された駆動機構と、様々な動作制御部を有するポンプ制御ユニットと、駆動機構および制御部を含むポンプに電力を供給するための電源とを含む。さらに、注入ポンプなどの一部の医療デバイスは携帯可能であるが、他の医療デバイスは、より大きく、固定されたままであり得る。あるいは、注入ポンプなどの医療デバイスは、カート、ラック、またはハブのいずれかにおいて病院環境内を移動され得る。
【0004】
医療用ポンプまたは医療デバイスのサイズおよび種類にかかわらず、ほとんどの医療デバイスは、動作するために電源(内部または外部のいずれか)を必要とする。例えば、注入ポンプなどの医療デバイスは、ラック上またはラック内に配置された医療デバイス(例えば、ポンプ)に電力を供給するように配線され得る、ハブと呼ばれることもあるラック(例えば、モジュール式ラック)上に配置されるかまたはラック内に位置決めされ得る。モジュール式ラックに配置されるように設計された医療デバイス(例えば、ポンプ)は、ラック自体に配置されたコネクタプラグに接続する医療デバイスの外部に配置された接続レセプタクルを有し得る。この接続は、医療デバイス(例えば、ポンプ)に動作するための電力を供給し得る。さらに、必要な配線が設けられる場合、この接続は、医療デバイス(例えば、ポンプ)とラックとの通信を容易にし得る。しかしながら、医療デバイス(例えば、ポンプ)が意図したように動作するためには、医療デバイスとラックとの間の接続部の適切な位置合わせが、医療デバイスとラックとの間の接続部の十分な係合を確実にするために必要である。そうでなければ、医療デバイスは、動作するための電力を受信しないことがあり、医療デバイスとラックとの間の通信が中断されることがあり、および/または医療デバイスが意図したように動作しないことがある。
【0005】
医療デバイス(例えば、ポンプ)をモジュール式ラックに接続するための既存の技術は、いくつかの欠点を有する。例えば、医療デバイス(例えば、ポンプ)をモジュール式ラックに接続するための1つの既存の技術は、コネクタ間の適切な係合を確実にするために、接続部、コネクタまたは接続インターフェースを見ながらポンプを手動で定位置に持ち上げることを含む。しかしながら、この既存の技術は、臨床医が接続部または接続インターフェースのうちの1つ以上のものを見ることができないことがあるため、いくつかの欠点を有する。例えば、接続部、コネクタ、または接続インターフェースの位置は、例えば、接続インターフェースが医療デバイスの裏側に配置されている場合に、臨床医の視界を妨げることがある。さらにまた、いくつかの医療デバイス(例えば、ポンプ)は、モジュール式ラック上またはモジュール式ラック内に配置されたときに互いに積み重ねられることがあり、これはさらなる輻輳を生じ、したがって臨床医の視線またはそれぞれの接続インターフェースを適切に見る能力をさらに妨げることがある。接続インターフェースを適切に観察することができないこと、およびそのようなインターフェースを結合することは、臨床医が所与のラック上の医療デバイス(例えば、ポンプ)の適切な接続を確実にすることを妨げることがある。1日のうちに、臨床医は、いくつかの医療デバイス(例えば、ポンプ)の接続部を接続して検査することがあり、適切な係合を確実にするために手動で接続部を接続して物理的に観察する既存の技術は、臨床医にとって時間がかかり、実施上の負担である。これらの欠点は、臨床医が1日を通して手動で接続して検査する医療デバイス(例えば、ポンプ)の量およびサイズに基づいてさらに増強および顕在化され得る。
【0006】
したがって、手動で接続部を検査する必要なしに接続部の適切な係合を確実にするモジュール式ラックに医療デバイス(例えば、ポンプ)を接続するためのシステムおよび/または方法が望まれている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
本開示は、デバイスをモジュール式ラックに受動的に接続するための新規且つ革新的なシステムおよび方法を提供する。本明細書に記載の様々な例では、デバイスは、ポンプ(例えば、注入ポンプ)などの医療デバイスであり得る。しかしながら、注入ポンプなどのポンプは、本明細書に開示される技術から利益を得ることができる医療デバイスの非限定的な例として提供されることを理解されたい。様々な実施形態におけるモジュール式ラックは、通電されるように構成され、少なくとも1つの医療用ポンプを保持することができる。ラックは、様々な実施形態において、任意のタイプの通電モジュール式ラック、またはデバイスを保持し、デバイスへの接続を提供することができる任意の他の適切なデバイスであることを理解されたい。
【0008】
提供されるシステムは、通電された配線ハーネス、コネクタプラグ、コネクタシェルシール、およびガイドシステムによって構成されたモジュール式ラックを含む。ガイドシステムは、ブラケットを受け入れるための棚と、ブラケットをガイドして保持するためのレールと、棚を複数の方向に移動させるための機械的手段とを含み、コネクタプラグに対する棚の3軸自己位置合わせを容易にする。コネクタプラグは、コネクタシールシェル内に配置され、空間容積は、コネクタシールシェル内のコネクタプラグに隣接して設けられ、自己位置合わせ中の移動の自由が可能になる。提供されるシステムはまた、デバイスの底部に取り付けるように構成されたブラケットを含む。例えば、デバイスは、コネクタを有する医療用ポンプであり、コネクタシールが医療用ポンプの外部に配置されている。コネクタレセプタクルは、コネクタシール内に位置し、コネクタプラグを受け入れるように構成されている。コネクタシールは、係合を確実にするために、コネクタシェルシールに向かって付勢される。
【0009】
ブラケットがデバイスに取り付けられ、デバイス-ブラケット結合具がラックの棚に配置されると、ガイドシステムの機械的手段は、棚およびその上のデバイスを複数の方向に移動させる。ガイドシステムは、ラックのコネクタプラグに対するデバイスのコネクタレセプタクルの3軸自己位置合わせを容易にする。ガイドシステムは、コネクタプラグとコネクタレセプタクルとの適切な係合を確実にしながら、ラックへのデバイスの受動的接続を提供する。システムがいくつかの棚を提供する結果として、開示されたガイドシステムを使用して複数のデバイスが受動的に接続され得る。
【0010】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、自己位置合わせ接続システムは、デバイスであって、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクル、コネクタシール、およびデバイスに固定されたブラケットを備えるデバイスと、コネクタプラグ、コネクタシェルシール、および棚を備えるモジュール式ラックであって、ブラケットを受け入れて棚を複数の方向にガイドするように構成されたモジュール式ラックとを含む。
【0011】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、デバイスのブラケットがモジュール式ラックの棚に挿入されたとき、棚は、複数の方向に移動して、モジュール式ラックのコネクタプラグをデバイスのコネクタレセプタクルに自己位置合わせさせて、コネクタプラグをコネクタレセプタクルに確実に係合させる。
【0012】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、コネクタレセプタクルがコネクタプラグとの係合を開始するのに応答して、コネクタプラグは、コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整するために複数の方向に移動する。
【0013】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、モジュール式ラックのコネクタシェルシールとデバイスのコネクタシールとが位置合わせされたとき、コネクタシールは、シールを形成し、コネクタレセプタクルに対するコネクタプラグの係合を確実にするために、コネクタシェルシールに向かって付勢される。
【0014】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、コネクタプラグは、コネクタシェルシール内に配置され、コネクタシールシェル内のコネクタプラグに隣接して空間容積が提供されて、自己位置合わせ中の移動の自由が可能になる。
【0015】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、デバイスは、医療デバイスである。
【0016】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、デバイスとモジュール式ラックとの間の係合は、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つの動作可能な接続を可能にする。
【0017】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、コネクタシールは、コネクタレセプタクルに対するコネクタプラグの係合を確実にするためにコネクタシェルシールに向かって付勢される。
【0018】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、複数の方向は、X方向、Y方向およびZ方向を含む。
【0019】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、自己位置合わせ接続システムは、デバイスであって、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクル、コネクタシール、およびデバイスに固定されたブラケットを備えるデバイスと、コネクタプラグ、コネクタシェルシール、および棚を備えるモジュール式ラックであって、ブラケットを受け入れて棚を複数の方向にガイドするように構成されたモジュール式ラックと、人間の介入なしにモジュール式ラックの棚に対するデバイスのブラケットの移動を容易にするための機械的手段を有するガイドシステムと、を含む。
【0020】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、デバイスのブラケットがモジュール式ラックの棚に挿入されたとき、棚は、複数の方向に移動して、モジュール式ラックのコネクタプラグをデバイスのコネクタレセプタクルに自己位置合わせさせて、コネクタプラグをコネクタレセプタクルに確実に係合させる。
【0021】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、コネクタレセプタクルがコネクタプラグとの係合を開始するのに応答して、コネクタプラグは、コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整するために複数の方向に移動する。
【0022】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、モジュール式ラックのコネクタシェルシールとデバイスのコネクタシールとが位置合わせされたとき、コネクタシールは、シールを形成し、コネクタレセプタクルに対するコネクタプラグの係合を確実にするために、コネクタシェルシールに向かって付勢される。
【0023】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、コネクタプラグは、コネクタシェルシール内に配置され、コネクタシールシェル内のコネクタプラグに隣接して空間容積が提供されて、自己位置合わせ中の移動の自由が可能になる。
【0024】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、デバイスは、医療デバイスである。
【0025】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、デバイスとモジュール式ラックとの間の係合は、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つの動作可能な接続を可能にする。
【0026】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、コネクタシールは、コネクタレセプタクルに対するコネクタプラグの係合を確実にするためにコネクタシェルシールに向かって付勢される。
【0027】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、複数の方向は、X方向、Y方向およびZ方向を含む。
【0028】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、モジュール式ラックの棚は、デバイスのブラケットを保持してガイドするように構成されたガイドレールを含む。
【0029】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、デバイスをモジュール式ラックに接続するための方法は、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクルおよびコネクタシールを有するデバイスを提供することと、デバイスの少なくとも1つの表面にブラケットを取り付けることと、デバイスに対してモジュール式ラックからの動作可能な接続を提供するために、少なくとも1つの棚および少なくとも1つのコネクタプラグを有するモジュール式ラックを提供することと、ブラケットを受け入れるように構成されたモジュール式ラックの棚にデバイスのブラケットを挿入することと、デバイスのブラケットをガイドして保持し、棚を複数の方向に移動させる機械的手段を有するモジュール式ラックとともに動作可能なガイドシステムを提供することであって、コネクタプラグに対する棚の3軸自己位置合わせを容易にする、ことと、を含む。
【0030】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクルおよびコネクタシールを有するデバイスを提供するステップは、デバイスのコネクタレセプタクルがモジュール式ラックのコネクタプラグとの係合を開始したことに応答して、コネクタプラグが複数の方向に移動して、コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整して、デバイスとモジュール式ラックとの間の接続を容易にすることを含む。
【0031】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、方法は、コネクタレセプタクルに対するコネクタプラグの係合を確実にするためにコネクタシェルシールに向かってコネクタシールを付勢することを含む。
【0032】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、動作可能な接続は、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つである。
【0033】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、方法は、人間の介入なしに実行される。
【0034】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、デバイスは、医療デバイスである。
【0035】
本明細書に記載の任意の他の態様または態様の組み合わせと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、複数の方向は、X方向、Y方向およびZ方向を含む。
【0036】
提供されるシステムのさらなる利点は、接続または電源の問題に起因する医療用ポンプのダウンタイムを短縮し、それによって臨床リソースの効率およびシステムによって提供される価値を高めることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1図1は、本開示の例示的な実施形態にかかる、複数のデバイスが接続位置にある自己位置合わせコネクタシステムの例の斜視図である。
【0038】
図2A図2Aは、本開示の例示的な実施形態にかかる、接続位置にいかなるデバイスもない例示的なラックの斜視図である。
【0039】
図2B図2Bは、本開示の例示的な実施形態にかかる、ラックの接続インターフェースの部分詳細図である。
【0040】
図3A図3Aは、本開示の例示的な実施形態にかかる、例示的なコネクタプラグおよびコネクタレセプタクルの正面図である。
【0041】
図3B図3Bは、本開示の例示的な実施形態にかかる、図3Aのコネクタプラグの断面図である。
【0042】
図4図4は、本開示の例示的な実施形態にかかる、ラックによって動作可能な例示的なデバイスの斜視図である。
【0043】
図5A図5A図5B図5Cおよび図5Dは、本開示の例示的な実施形態にかかる、係合前および係合後のデバイスおよびラック接続インターフェースの断面図である。
図5B図5A図5B図5Cおよび図5Dは、本開示の例示的な実施形態にかかる、係合前および係合後のデバイスおよびラック接続インターフェースの断面図である。
図5C図5A図5B図5Cおよび図5Dは、本開示の例示的な実施形態にかかる、係合前および係合後のデバイスおよびラック接続インターフェースの断面図である。
図5D図5A図5B図5Cおよび図5Dは、本開示の例示的な実施形態にかかる、係合前および係合後のデバイスおよびラック接続インターフェースの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
詳細な記載
本開示は、デバイスとモジュール式ラックまたはハブとの間の自己位置合わせ接続のためのシステム、方法、および技術を提供する。本明細書に開示されるシステム、方法、および技術は、デバイスのラックへの適切な接続を確実にするための3軸位置合わせ(例えば、自動位置合わせまたは自己位置合わせ)を有利に可能にする。提供されるシステム、方法、および技術は、医療デバイスをモジュール式ラックに手動で接続するときに臨床医が受ける負担を軽減するために、医療用ポンプ(例えば、注入ポンプ)などの医療デバイスに実装され得る。具体的には、本明細書に開示される技術は、ラックまたはハブ内に医療デバイスを設置するときの不適切な接続の発生を有利に低減または排除し得る。適切な接続(例えば、自動位置合わせまたは自己位置合わせ3軸位置合わせ機構を介して)を確実にすることによって、医療デバイスは、動作するのに必要な電力を受信し、ダウンタイムを短縮し、臨床リソースの効率を高めながら、ラックおよびラックに収容された他のデバイスとの適切な通信を確立することができる。
【0045】
図1は、例示的な自己位置合わせコネクタシステム100の斜視図である。図1に示すように、自己位置合わせコネクタシステム100は、内部に位置決めされた複数のデバイス115a~cを有する(例えば、デバイス115a~cは接続位置にある)モジュール式ラック110を含む。図示の例では、システム100は、3つの医療デバイス115a~c(例えば、3つの注入ポンプ)を含むが、システム100は、3つよりも多くの医療デバイスを収容するように構成されてもよいことを理解されたい。注入ポンプなどの医療デバイス(例えば、医療デバイス115a~c、以下、一般的に医療デバイス115と称する)がラック110への適切な接続を確立するために、接続部(例えば、医療デバイス115およびラック110上の接続インターフェース)を位置合わせするためにガイドが必要になる場合がある。通常、臨床医は、手動で(i)医療デバイス115(例えば、注入ポンプ)をラック110上に配置し、(ii)医療デバイス115の接続インターフェースをラック110の接続インターフェースに向かってガイドし、(iii)接続インターフェースが完全に係合されることを能動的に確実にする。上述した手動プロセスは、時間がかかり、人為的エラーの可能性を有する。一方、本明細書に開示される技術は、臨床医の負担を軽減し、また、医療デバイスとラックまたはハブとの間の接続を確立する際の人為的エラーの可能性を低減または排除する。
【0046】
以下により詳細に説明するように、医療デバイス115およびハブまたはラック110の双方は、製造可能性のための組み立て公差を有することがある。これらの公差は最小化され得るが、結果として得られる組み立て公差は、(例えば、X軸またはY軸に沿った)x方向またはy方向の自己位置合わせをサポートするには不十分であり得る。さらに、医療デバイス115とハブまたはラック110とを適切に接続することはまた、ガスケットの圧縮にも依存し得る。例えば、(例えば、Z軸に沿った)z方向の自己位置合わせは、それぞれの医療デバイス115とラック110との間の周縁シールを防止するのに十分なシール圧力で適切なガスケット圧縮を確実にし得る。
【0047】
図2Aは、その内部に接続または配置された任意のデバイス115の前またはそれがない、図1のラック110であってもよいラック110の斜視図である。図2に示すように、モジュール式ラック110は、コネクタシェルシール140a内に配置されたコネクタプラグ120aを含み得る。モジュール式ラック110は、複数のコネクタプラグおよびコネクタシェルシール(例えば、コネクタプラグ120a~cおよびコネクタシェルシール140a~c)を含み得る。ラック110はまた、以下では一般に棚160と呼ばれる少なくとも1つの棚160a~cを含み得る。棚160は、デバイス115に固定された対応する嵌合構造(例えば、図4に示すブラケット260)を保持およびガイドするように構成されたガイドレールを有する平面を有し得る。ガイドシステム180は、棚160に直接隣接して位置決めされてもよい。ガイドシステム180は、X軸または水平面に沿ったデバイス115の自己位置合わせを容易にするための機械的手段を含み得る。
【0048】
コネクタプラグ120は、コネクタプラグ120がデバイス110の対応するコネクタレセプタクル(例えば、図4に示すコネクタレセプタクル420)と係合すると、垂直および法線軸方向の双方に自己位置合わせする(例えば、Y軸およびZ軸の双方に沿って自己位置合わせする)ように構成されている。コネクタプラグ120がコネクタシールシェル140内に配置されると、空間容積がコネクタシールシェル140内のコネクタプラグ120に隣接して提供され、自己位置合わせ中の移動の自由が可能になる。
【0049】
図2Bは、コネクタプラグ120、コネクタシールシェル140、棚160、およびガイドシステム180を含むラック110の一部の部分詳細図である。上述したように、棚160は、以下では一般にガイドレール164と呼ばれるガイドレール164aおよび164bを有する平面162を有し得る。棚160、平面162および/またはガイドレール164は、デバイス115に固定された対応する嵌合構造(例えば、図4に示すブラケット460)を保持およびガイドするように構成され得る。ガイドシステム180は、棚160に直接隣接して配置されてもよい。ガイドシステム180は、棚160を介してX軸または水平面に沿ってデバイス115の自己位置合わせを容易にするための機械的手段を含み得る。さらに、ガイドシステム180は、医療デバイス115およびラック110が適切に係合した後に、対応する医療デバイス115を棚160上に保持する保持クリップを含み得る。
【0050】
ガイドレール164は、医療デバイスのコネクタレセプタクル(例えば、図4に示すコネクタレセプタクル420)をラック110のコネクタプラグ120に向けるように適合されている。例えば、ガイドレール164は、対応する医療デバイス115のコネクタプラグ120とコネクタレセプタクルとの係合前に、コネクタプラグ120とコネクタレセプタクル(例えば、図4に示すコネクタレセプタクル420)とを位置合わせするのを支援し得る。図5A図5Dに関連してより詳細に説明するように、コネクタレセプタクル(例えば、図4に示すコネクタレセプタクル420)がコネクタプラグ120と係合し始めると、コネクタプラグ120は、空間的に自己調整し得て、それによって、コネクタレセプタクルの軸方向位置に基づいてその空間位置を調整し、それによって、コネクタプラグ120とコネクタレセプタクル(例えば、図4に示すコネクタレセプタクル420)との間の適切なシールを確実にする。医療デバイス115およびその関連するコネクタレセプタクル(例えば、図4に示すコネクタレセプタクル420)がコネクタプラグ120およびコネクタシェルシール140に向かって前進すると、コネクタシール(例えば、図4に示すコネクタシール440)は、コネクタプラグ120および/またはコネクタシェルシール140に接触して圧縮し得る。
【0051】
図3Aは、コネクタプラグ120およびコネクタシェルシール140の正面図である。さらに、図3Aは、コネクタプラグ120が移動することができる様々な軸方向を示している。例えば、本開示の自己位置合わせコネクタシステムによって、コネクタプラグ120のX方向またはY方向の(例えば、X軸およびY軸に沿った)移動が容易にされ得る。図3Aに示すように、コネクタプラグ120は、コネクタシールシェル140内に配置される。コネクタプラグ120は、ラック110上に配置されているデバイス115のコネクタレセプタクル(例えば、図4に示すコネクタレセプタクル420)に対して3次元空間において自己位置合わせする柔軟性を提供するように、ラック110の外面に結合されてもよい。
【0052】
図3Bは、図3Aの線3B-3Bに沿ったコネクタプラグ120の断面図である。断面図は、コネクタプラグ120が円筒形の側壁122および様々なコネクタピン124、126を含むことを示している。図3Bに示すように、コネクタプラグ120は、コネクタシールシェル140内に配置される。コネクタプラグ120は、本開示の自己位置合わせコネクタシステムによって容易にされるX方向またはZ方向に(例えば、X軸およびZ軸に沿って)移動することができる。コネクタシールシェル140内には、Z方向の(例えば、Z軸に沿った)位置合わせを可能にするために付勢部材310が設けられている。例えば、付勢ばねなどの付勢部材310が圧縮されることにより、コネクタプラグ120をZ方向に移動させて、デバイス115の対応するコネクタレセプタクル(例えば、図4に示すコネクタレセプタクル420)とのZ方向の位置合わせに対応し得る。具体的には、付勢部材310の圧縮、したがってコネクタプラグ120の圧縮は、ラック110と関連する医療デバイス115とのZ方向の適切な係合を確実にする。さらに、付勢部材310は、コネクタプラグ120が十分な圧力下でZ方向に移動するように適合されているため、接続部によって形成されたシールが過度に圧縮されないことを有利に確実にし得る。図3Bに示すように、ラック110上のコネクタシェルシール140または別の対応する構造は、付勢部材310を捕捉するように適合されたバックストップまたは捕捉機構360を含み得る。
【0053】
コネクタプラグ120はまた、コネクタプラグ120と医療デバイス115上の対応するコネクタとの間にシールを形成するように構成された、コネクタプラグ120の基部の周りに配置されたOリングなどのシール部材330を含み得る。さらに、コネクタプラグ120は、コネクタプラグ120の軸方向位置にかかわらず、コネクタシェルシール140とシールを形成するシールフランジ340を含み得る。例えば、シールフランジ340は、コネクタプラグ120がその軸方向許容位置のいずれかにある(X方向、Y方向およびZ方向のいずれかに(例えば、X軸、Y軸およびZ軸に沿って)その限界まで移動される)ときに、コネクタプラグ120とコネクタシェルシール140との界面が環境からシールされることを確実にするように適合されてもよい。
【0054】
空間容積320がコネクタプラグ120とコネクタシールシェル140との間に設けられ、これは、コネクタプラグ120に空間的自由度またはコネクタレセプタクル(例えば、図4に示すコネクタレセプタクル420)と係合しながらX方向、Y方向およびZ方向に(例えば、X軸、Y軸およびZ軸に沿って)移動する能力を提供する。空間容積320は、医療デバイス115上の対応するコネクタとの適切な位置合わせのために、コネクタプラグ120がコネクタシールシェル140内で3軸方向に移動することを可能にするリング状ポケットであってもよい。空間容積320の一部は、コネクタプラグ120およびコネクタシールシェル140の底部付近の破線の輪郭および灰色の陰影によって示されている。図3Aおよび図3Bに示すように、コネクタプラグ120およびコネクタシールシェル140は、位置合わせの目的で3軸方向に移動することが可能でありながら、コネクタプラグ120がコネクタシールシェル140内に保持されるような配置で構成されている。上述したように、係合は、本開示の自己位置合わせコネクタシステムによって容易にされる。
【0055】
図4は、本開示のラック110とともに動作可能に構成された例示的な医療デバイス115の斜視図である。例では、医療デバイス115は、注入ポンプなどの医療用ポンプである。図4に示すように、デバイス115は、デバイス115の底部に固定され得るブラケット460を含む。ブラケット460は、ラック110の棚260によって受け入れられるように構成され得る。デバイス115の外部には、コネクタレセプタクル420がコネクタシール440内に配置されている。コネクタレセプタクル420は、ラック110のコネクタプラグ120を受け入れるように構成されている。具体的には、医療デバイス115のコネクタレセプタクル420は、ラック110のコネクタプラグ120と係合するように構成されている。上述したように、コネクタプラグ120の位置または向きは、コネクタプラグ120がコネクタレセプタクル420と位置合わせされ、適切に係合することを確実にするように3軸方向に調整し得る。コネクタシール240は、ラック110のコネクタシェルシール140と接続して、コネクタプラグ120とコネクタレセプタクル420との間の接続のシールを提供するように適合されている。
【0056】
図5Aおよび図5Bは、医療デバイス115とラック110との係合の斜視断面図を示している(図5Aの係合前および図5Bの完全係合後)。より具体的には、図5Aは、係合前に位置合わせされたコネクタプラグ120とコネクタレセプタクル420との間の係合の斜視断面図を示し、図5Bは、完全係合後の接続インターフェースを示している。図5Aおよび図5Bに示すように、デバイス115は、ラック110上に配置され、ラック110およびデバイス115の双方の接続は、一般に、空間的に互いに近く、3軸方向に位置合わせされている。より具体的には、コネクタシェルシール140内に配置されたコネクタプラグ120は、コネクタシール440内に配置されたコネクタレセプタクル420と3軸位置合わせしている。デバイス115およびラック110の双方の接続部が空間的に互いに近くに配置されると、コネクタプラグ120は、そのシールを含むコネクタの軸方向の必要性に基づいてその空間位置を3軸方向に自己調整する。コネクタプラグ120の3軸自己調整は、コネクタプラグ120が、X方向、Y方向および/またはZ方向のいずれかに離散的な動きをして、デバイス115とラック110との間の接続または接続インターフェースが位置合わせされることを確実にすることを可能にする。具体的には、3軸位置合わせは、コネクタプラグ側壁122がコネクタレセプタクル420の対応するチャネル422内に嵌合すること、およびコネクタピン124、126が医療デバイス115上のコネクタレセプタクル420の対応するコネクタスロット424、426と係合することを有利に確実にする。デバイス115側のコネクタレセプタクル420との嵌合は、コネクタプラグ120をその最終位置に押し込んで、システム内のいかなる位置ずれも最小限に抑える。コネクタプラグがその最終位置にあると、シール部材またはOリング330は、外部環境からチャネル422をシールするためにコネクタレセプタクル420とシールを形成する。
【0057】
図5Cおよび図5Dは、医療デバイス115とロック110との間の係合の断面図を示している(図5Cの係合前および図5Dの完全係合後)。図5Cおよび図5Dに示すように、ラック110および医療デバイス115の接続インターフェースは、適切な係合を確実にするために3軸方向に位置合わせされる。コネクタシールシェル140とコネクタシール440とが係合して、2つの接続インターフェース間にシールを形成すると、自己位置合わせが完了する。デバイス115およびその関連するコネクタレセプタクル420がコネクタプラグ120およびコネクタシェルシール140に近付くにつれて、コネクタプラグの側壁122は、対応するチャネル422内に摺動し、これは、最初は初期位置合わせのためにサイズが大きくされてもよく、その後、最終位置合わせ位置まで先細にされてもよい。接続インターフェースが係合すると、コネクタプラグ120は、Z方向に圧縮されて、Z軸に沿った適切な位置を確保し得る。コネクタプラグ120は、付勢部材310を介して対応するコネクタレセプタクル420に向かって外側に付勢されているため、シール部材330は、コネクタレセプタクル420と接触してシールを形成する。例では、コネクタシェルシール140内の付勢部材310は、プラグ120がZ方向に軸方向に再位置決めすることができるため、シールが過圧縮されないことを確実にする。
【0058】
コネクタプラグ120がコネクタレセプタクル420と嵌合し、接続インターフェース間にシールが達成されると、ラック110およびデバイス115は、互いに通信することができる。いくつかの実施形態では、ラック110およびデバイス115は、形成された接続部を介して互いに電気信号を通過させる。別の実施形態では、ラック110およびデバイス115は、形成された接続部内に配置されたチューブを介して流体連通し、流体は互いに通過することができる。
【0059】
本明細書に開示された例および態様は、単なる例示として解釈されるべきであり、決して本開示の範囲を限定するものではない。説明した基本原理から逸脱することなく、上述した例の詳細に変更が加えられてもよいことは、当業者にとって明らかであろう。例えば、記載された様々な例の特徴の任意の適切な組み合わせが企図される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
【手続補正書】
【提出日】2023-08-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己位置合わせ接続システムであって、
デバイスであって、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクル、コネクタシール、および前記デバイスに固定されたブラケットを備えるデバイスと、
前記コネクタプラグ、コネクタシェルシール、および棚を備えるモジュール式ラックであって、前記ブラケットを受け入れて前記棚を複数の方向にガイドするように構成されたモジュール式ラックと
を備え、
前記デバイスの前記ブラケットが前記モジュール式ラックの前記棚に挿入されたとき、前記棚は、2つ以上の方向に移動するように構成されており、前記モジュール式ラックの前記コネクタプラグを前記デバイスの前記コネクタレセプタクルに自己位置合わせして、前記コネクタプラグの前記コネクタレセプタクルへの係合を確実にし、
前記コネクタレセプタクルが前記コネクタプラグとの係合を開始することに応答して、前記コネクタプラグが、前記コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整するために前記複数の方向に移動し、
前記モジュール式ラックの前記コネクタシェルシールと前記デバイスの前記コネクタシールとが位置合わせされたとき、前記コネクタシールが、シールを形成し、前記コネクタレセプタクルに対する前記コネクタプラグの係合を確実にするために、前記コネクタシェルシールに向かって付勢される、自己位置合わせ接続システム。
【請求項2】
前記コネクタプラグが前記コネクタシェルシール内に配置され、コネクタシールシェル内の前記コネクタプラグに隣接して空間容積が提供されて、自己位置合わせ中の移動の自由が可能になる、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項3】
前記デバイスが医療デバイスである、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項4】
前記デバイスと前記モジュール式ラックとの間の前記係合が、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つの動作可能な接続を可能にする、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項5】
前記コネクタシールが、前記コネクタレセプタクルに対する前記コネクタプラグの係合を確実にするために前記コネクタシェルシールに向かって付勢される、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項6】
前記複数の方向が、X方向、Y方向、およびZ方向を含む、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項7】
前記モジュール式ラックの前記棚が、前記デバイスの前記ブラケットを保持してガイドするように構成されたガイドレールを含む、請求項1に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項8】
自己位置合わせ接続システムであって、
デバイスであって、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクル、コネクタシール、および前記デバイスに固定されたブラケットを備えるデバイスと、
前記コネクタプラグ、コネクタシェルシール、および棚を備えるモジュール式ラックであって、前記ブラケットを受け入れて前記棚を複数の方向にガイドするように構成されたモジュール式ラックと、
人間の介入なしに前記モジュール式ラックの前記棚に対する前記デバイスの前記ブラケットの移動を容易にするための機械的手段を有するガイドシステムと
を備え、
前記デバイスの前記ブラケットが前記モジュール式ラックの前記棚に挿入されたとき、前記棚は、2つ以上の方向に移動するように構成されており、前記モジュール式ラックの前記コネクタプラグを前記デバイスの前記コネクタレセプタクルに自己位置合わせして、前記コネクタプラグの前記コネクタレセプタクルへの係合を確実にし、
前記コネクタレセプタクルが前記コネクタプラグとの係合を開始することに応答して、前記コネクタプラグが、前記コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整するために前記複数の方向に移動し、
前記モジュール式ラックの前記コネクタシェルシールと前記デバイスの前記コネクタシールとが位置合わせされたとき、前記コネクタシールが、シールを形成し、前記コネクタレセプタクルに対する前記コネクタプラグの係合を確実にするために、前記コネクタシェルシールに向かって付勢される、自己位置合わせ接続システム。
【請求項9】
前記コネクタプラグが前記コネクタシェルシール内に配置され、コネクタシールシェル内の前記コネクタプラグに隣接して空間容積が提供されて、自己位置合わせ中の移動の自由が可能になる、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項10】
前記デバイスが医療デバイスである、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項11】
前記デバイスと前記モジュール式ラックとの間の前記係合が、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つの動作可能な接続を可能にする、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項12】
前記コネクタシールが、前記コネクタレセプタクルに対する前記コネクタプラグの係合を確実にするために前記コネクタシェルシールに向かって付勢される、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項13】
前記複数の方向が、X方向、Y方向、およびZ方向を含む、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項14】
前記モジュール式ラックの前記棚が、前記デバイスの前記ブラケットを保持してガイドするように構成されたガイドレールを含む、請求項8に記載の自己位置合わせ接続システム。
【請求項15】
デバイスをモジュール式ラックに接続するための方法であって、前記方法は、
コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクルおよびコネクタシールを有する前記デバイスを提供することと、
前記デバイスの少なくとも1つの表面にブラケットを取り付けることと、
前記デバイスに対してモジュール式ラックからの動作可能な接続を提供するために、少なくとも1つの棚および少なくとも1つのコネクタプラグを有する前記モジュール式ラックを提供することと、
前記ブラケットを受け入れるように構成された前記モジュール式ラックの棚に前記デバイスの前記ブラケットを挿入することと、
前記デバイスの前記ブラケットをガイドして保持し、前記棚を2つ以上の方向に移動させる機械的手段を有する前記モジュール式ラックとともに動作可能なガイドシステムを提供することであって、前記コネクタプラグに対する前記棚の3軸自己位置合わせを容易にする、ことと
を含み、
前記コネクタプラグを受け入れるように構成された前記コネクタレセプタクルおよび前記コネクタシールを有する前記デバイスを提供するステップが、前記デバイスの前記コネクタレセプタクルが前記モジュール式ラックの前記コネクタプラグとの係合を開始するのに応答して、前記コネクタプラグが複数の方向に移動して、前記コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整して、前記デバイスと前記モジュール式ラックとの間の接続を容易にすることを含む、方法。
【請求項16】
前記コネクタプラグの前記コネクタレセプタクルに対する係合を確実にするために、前記コネクタシールを前記コネクタシェルシールに向かって付勢することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記動作可能な接続が、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記方法が、人間の介入なしに実行される、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記デバイスが医療デバイスである、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の方向が、X方向、Y方向、およびZ方向を含む、請求項15に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
提供されるシステムのさらなる利点は、接続または電源の問題に起因する医療用ポンプのダウンタイムを短縮し、それによって臨床リソースの効率およびシステムによって提供される価値を高めることを含む。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
自己位置合わせ接続システムであって、
デバイスであって、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクル、コネクタシール、および上記デバイスに固定されたブラケットを備えるデバイスと、
上記コネクタプラグ、コネクタシェルシール、および棚を備えるモジュール式ラックであって、上記ブラケットを受け入れて上記棚を複数の方向にガイドするように構成されたモジュール式ラックと
を備え、
上記デバイスの上記ブラケットが上記モジュール式ラックの上記棚に挿入されたとき、上記棚が上記複数の方向に移動して、上記モジュール式ラックの上記コネクタプラグを上記デバイスの上記コネクタレセプタクルに自己位置合わせして、上記コネクタプラグの上記コネクタレセプタクルへの係合を確実にし、
上記コネクタレセプタクルが上記コネクタプラグとの係合を開始することに応答して、上記コネクタプラグが、上記コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整するために上記複数の方向に移動し、
上記モジュール式ラックの上記コネクタシェルシールと上記デバイスの上記コネクタシールとが位置合わせされたとき、上記コネクタシールが、シールを形成し、上記コネクタレセプタクルに対する上記コネクタプラグの係合を確実にするために、上記コネクタシェルシールに向かって付勢される、自己位置合わせ接続システム。
(項目2)
上記コネクタプラグが上記コネクタシェルシール内に配置され、コネクタシールシェル内の上記コネクタプラグに隣接して空間容積が提供されて、自己位置合わせ中の移動の自由が可能になる、項目1に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目3)
上記デバイスが医療デバイスである、項目1に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目4)
上記デバイスと上記モジュール式ラックとの間の上記係合が、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つの動作可能な接続を可能にする、項目1に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目5)
上記コネクタシールが、上記コネクタレセプタクルに対する上記コネクタプラグの係合を確実にするために上記コネクタシェルシールに向かって付勢される、項目1に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目6)
上記複数の方向が、X方向、Y方向、およびZ方向を含む、項目1に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目7)
上記モジュール式ラックの上記棚が、上記デバイスの上記ブラケットを保持してガイドするように構成されたガイドレールを含む、項目1に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目8)
自己位置合わせ接続システムであって、
デバイスであって、コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクル、コネクタシール、および上記デバイスに固定されたブラケットを備えるデバイスと、
上記コネクタプラグ、コネクタシェルシール、および棚を備えるモジュール式ラックであって、上記ブラケットを受け入れて上記棚を複数の方向にガイドするように構成されたモジュール式ラックと、
人間の介入なしに上記モジュール式ラックの上記棚に対する上記デバイスの上記ブラケットの移動を容易にするための機械的手段を有するガイドシステムと
を備え、
上記デバイスの上記ブラケットが上記モジュール式ラックの上記棚に挿入されたとき、上記棚が複数の方向に移動して、上記モジュール式ラックの上記コネクタプラグを上記デバイスの上記コネクタレセプタクルに自己位置合わせして、上記コネクタプラグの上記コネクタレセプタクルへの係合を確実にし、
上記コネクタレセプタクルが上記コネクタプラグとの係合を開始することに応答して、上記コネクタプラグが、上記コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整するために上記複数の方向に移動し、
上記モジュール式ラックの上記コネクタシェルシールと上記デバイスの上記コネクタシールとが位置合わせされたとき、上記コネクタシールが、シールを形成し、上記コネクタレセプタクルに対する上記コネクタプラグの係合を確実にするために、上記コネクタシェルシールに向かって付勢される、自己位置合わせ接続システム。
(項目9)
上記コネクタプラグが上記コネクタシェルシール内に配置され、コネクタシールシェル内の上記コネクタプラグに隣接して空間容積が提供されて、自己位置合わせ中の移動の自由が可能になる、項目8に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目10)
上記デバイスが医療デバイスである、項目8に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目11)
上記デバイスと上記モジュール式ラックとの間の上記係合が、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つの動作可能な接続を可能にする、項目8に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目12)
上記コネクタシールが、上記コネクタレセプタクルに対する上記コネクタプラグの係合を確実にするために上記コネクタシェルシールに向かって付勢される、項目8に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目13)
上記複数の方向が、X方向、Y方向、およびZ方向を含む、項目8に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目14)
上記モジュール式ラックの上記棚が、上記デバイスの上記ブラケットを保持してガイドするように構成されたガイドレールを含む、項目8に記載の自己位置合わせ接続システム。
(項目15)
デバイスをモジュール式ラックに接続するための方法であって、上記方法は、
コネクタプラグを受け入れるように構成されたコネクタレセプタクルおよびコネクタシールを有する上記デバイスを提供することと、
上記デバイスの少なくとも1つの表面にブラケットを取り付けることと、
上記デバイスに対してモジュール式ラックからの動作可能な接続を提供するために、少なくとも1つの棚および少なくとも1つのコネクタプラグを有する上記モジュール式ラックを提供することと、
上記ブラケットを受け入れるように構成された上記モジュール式ラックの棚に上記デバイスの上記ブラケットを挿入することと、
上記デバイスの上記ブラケットをガイドして保持し、上記棚を複数の方向に移動させる機械的手段を有する上記モジュール式ラックとともに動作可能なガイドシステムを提供することであって、上記コネクタプラグに対する上記棚の3軸自己位置合わせを容易にする、ことと
を含み、
上記コネクタプラグを受け入れるように構成された上記コネクタレセプタクルおよび上記コネクタシールを有する上記デバイスを提供するステップが、上記デバイスの上記コネクタレセプタクルが上記モジュール式ラックの上記コネクタプラグとの係合を開始するのに応答して、上記コネクタプラグが複数の方向に移動して、上記コネクタレセプタクルに対する空間位置を調整して、上記デバイスと上記モジュール式ラックとの間の接続を容易にすることを含む、方法。
(項目16)
上記コネクタプラグの上記コネクタレセプタクルに対する係合を確実にするために、上記コネクタシールを上記コネクタシェルシールに向かって付勢することを含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
上記動作可能な接続が、電気接続、データ接続、ガス接続、および流体接続のうちの少なくとも1つである、項目15に記載の方法。
(項目18)
上記方法が、人間の介入なしに実行される、項目15に記載の方法。
(項目19)
上記デバイスが医療デバイスである、項目15に記載の方法。
(項目20)
上記複数の方向が、X方向、Y方向、およびZ方向を含む、項目15に記載の方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
【国際調査報告】