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特表2024-502323RF操作データの制御方法、装置及びシリンジポンプ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-18
(54)【発明の名称】RF操作データの制御方法、装置及びシリンジポンプ
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/12 20060101AFI20240111BHJP
   A61M 5/145 20060101ALI20240111BHJP
   A61M 5/142 20060101ALI20240111BHJP
【FI】
A61B18/12
A61M5/145 508
A61M5/142 530
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539922
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(85)【翻訳文提出日】2023-07-04
(86)【国際出願番号】 CN2021142750
(87)【国際公開番号】W WO2022143839
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202011642244.1
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521106773
【氏名又は名称】杭州▲くん▼博生物科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HANGZHOU BRONCUS MEDICAL CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 801, Floor 8, Building 8, No. 88 Jiangling Road, Xixing Street, Binjiang District, Hangzhou, Zhejiang 310051, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】徐宏
(72)【発明者】
【氏名】崔長杰
【テーマコード(参考)】
4C066
4C160
【Fターム(参考)】
4C066AA10
4C066BB02
4C066CC02
4C066DD12
4C066EE14
4C066FF01
4C066QQ25
4C066QQ65
4C066QQ77
4C066QQ82
4C066QQ93
4C160KK26
4C160KK36
4C160KK57
4C160KK64
4C160MM32
(57)【要約】
【課題】本発明は、RF操作データの制御方法、装置及びシリンジポンプに関するものである。
【解決手段】前記方法は、RF操作任務が触発するとき、シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御することにより注入操作をするステップと、デュアル制御モードにおいて、RF操作対象の複数の部位の温度値が温度保護範囲を超えているとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御するステップと、シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達したが、温度値が依然として温度保護範囲を超えているとき、RF出力パワーを制御するステップと、複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するステップとを含む。本発明は、RF操作任務を実施するとき、液体を注入する迅速性、正確性及び適切性を向上させることができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ端末に用いられるRF操作データの制御方法であって、前記RF操作データの制御方法は複数の注入通路を具備しているシリンジポンプを制御し、前記RF操作データの制御方法は、
RF操作任務が触発するとき、前記シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により事前設定の初期流速で注入操作をするステップと、
RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、前記RF操作対象の複数の部位の温度値を随時に獲得するステップと、
前記複数の部位の温度値が事前設定の温度保護範囲を超えているとき、前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化により前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御するステップと、
前記シリンジポンプの流速が事前設定の温度制御限界値に達したが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えているとき、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るように制御するステップと、
前記複数の部位の抵抗値を検出し、前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るように制御するステップとを含むことを特徴とするRF操作データの制御方法。
【請求項2】
前記RF操作任務が触発するとき、前記シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により事前設定の初期流速で注入操作をするステップは、前記RF操作任務が触発するとき、前記シリンジポンプがいずれか1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により初期流速でRF操作対象に液体を注入するステップを含み、
前記RF操作任務が触発するとき、前記シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御するステップを実施した後、RF操作カテーテルがRF操作対象に対してRF操作を実施するように制御することを特徴とする請求項1に記載のRF操作データの制御方法。
【請求項3】
前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化により前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御するステップは、
随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップであって、前記第一温度は事前設定の最高温度より大きいステップと、
前記第一温度が存在すると、第一注入通路が開けられるかを確定するステップであって、前記第一注入通路は第一部位に液体を注入することに使用され、前記第一温度は第一部位の温度であるステップと、
前記第一注入通路が開けられないと、前記シリンジポンプが第一注入通路を開けるように制御し、かつ随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップと、
前記第一注入通路が開けられると、前記シリンジポンプが事前設定の第一増幅で前記第一注入通路の流速を増加させるように制御し、かつ随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップであって、前記第一注入通路の流速が事前設定の温度制御流速の限界値に達するときまでステップを繰り返すステップと、
前記第一温度が存在しないと、前記温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいかを確定するステップであって、前記第一温度検出装置が獲得した事前設定の温度持続時間は事前設定の最低温度より小さいステップと、
前記温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいと、前記シリンジポンプは事前設定の第一減少幅で第二注入通路の流速を減少させ、各温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいかを確定するステップを実施し、かつ第二注入通路の流速が事前設定の最低流速に達するときまでそのステップを繰り返すステップであって、前記第二注入通路は第二部位に液体を注入することに使用され、前記第一温度検出装置は第二部位の温度を検出することに使用されるステップと、
前記第一温度検出装置の比例が第一比例より大きくないと、随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップとを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のRF操作データの制御方法。
【請求項4】
各前記温度検出装置は各温度検出装置に対応する事前設定の最高温度と事前設定の最低温度を設定し、各前記温度検出装置に対応する事前設定の最高温度と事前設定の最低温度により前記第一注入通路と前記第二注入通路を確定するステップを更に含むことを特徴とする請求項3に記載のRF操作データの制御方法。
【請求項5】
前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化により前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御するステップは、
随時に獲得した複数の部位の温度において第二温度の比例が第二比例より大きいかを確定するステップであって、前記第二温度は事前設定の最高温度より大きいステップと、
前記第二温度の比例が第二比例より大きいと、事前設定の増量規則により注入増量を確定するステップと、
前記注入増量と初期流速によりオープン待機数量を確定し、かつ前記オープン待機数量と第一確定規則により第三注入通路を確定するステップと、
前記シリンジポンプが第三注入通路を開けるように制御し、随時に獲得した複数の部位の温度において第二温度の比例が第二比例より大きいかを確定し、かつすべての注入通路が開けられるときまでそのステップを繰り返すステップであって、前記第三注入通路が開けられているとき、第三注入通路に隣接している他の注入通路を開けるステップと、
すべての注入通路が開けられたが、前記第二温度の比例が依然として第二比例より大きいとき、前記シリンジポンプがすべての注入通路の流速を事前設定の温度制御流速の限界値まで増加させるように制御するステップとを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のRF操作データの制御方法。
【請求項6】
前記事前設定の増量規則は複数の部位の温度における最高温度と事前設定の最高温度の差分により注入増量を確定するものであり、最高温度と事前設定の最高温度の差分は注入増量に正比例し、
前記第一確定規則は、注入通路と第二温度検出装置との間の距離、オープン待機数量及び近い個所から遠い個所に向かう順により第三注入通路を確定するものであり、前記第二温度検出装置が獲得する温度は最も高い温度であることを特徴とする請求項5に記載のRF操作データの制御方法。
【請求項7】
随時に獲得した複数の部位の温度において第二温度の比例が第二比例より大きいかを確定した後、
前記第二温度の比例が第二比例より大きくないと、各温度検出装置中の第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいかを確定するステップであって、前記第三温度検出装置が獲得した温度は事前設定の最低温度より小さいステップと、
前記第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいと、事前設定の減量規則により注入減量を確定するステップと、
前記注入減量と初期流速によりオフ待機数量を確定し、前記オフ待機数量と第二確定規則により第四注入通路を確定するステップと、
前記シリンジポンプが第四注入通路を閉めるように制御し、各温度検出装置中の第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいかを確定し、かつすべての注入通路が閉められるときまでそのステップを繰り返すステップであって、第四注入通路が閉められているとき、第四注入通路に隣接している注入通路を閉めるステップと、
前記第三温度検出装置の比例が第三比例より大きくないと、随時に獲得した複数の部位の温度において第二温度の比例が第二比例より大きいかを確定するステップとを更に実施することを特徴とする請求項5に記載のRF操作データの制御方法。
【請求項8】
前記事前設定の減量規則は前記複数の部位の温度における最低温度と事前設定の最低温度の差分により注入減量を確定するものであり、前記最低温度と事前設定の最低温度の差分は前記注入減量に正比例し、
前記第二確定規則は、注入通路と第四温度検出装置との間の距離、近い個所から遠い個所に向かう順及びオフ待機数量により前記第四注入通路を確定するものであり、前記第四温度検出装置が獲得する温度は最も低い温度であることを特徴とする請求項7に記載のRF操作データの制御方法。
【請求項9】
RF操作任務が触発するとき、前記シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により事前設定の初期流速で注入操作をするステップは、
RF操作任務が触発するときRF操作カテーテルがRF操作をするように制御するステップと、
事前設定の時間を待った後、前記シリンジポンプがすべての注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により初期流速でRF操作対象に液体を注入するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のRF操作データの制御方法。
【請求項10】
前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化により前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御するステップは、
随時に獲得した複数の部位の温度において、第三温度の比例が第四比例より大きいかを確定するステップであって、第三温度は事前設定の最低温度より小さいステップと、
前記第三温度の比例が第四比例より大きいと、開けられたいずれかの注入通路を閉め、随時に獲得した複数の部位の温度において第三温度の比例が第四比例より大きいかを確定し、かつすべての注入通路が閉められるときまでそのステップを繰り返すステップと、
前記第三温度の比例が第四比例より大きくないと、随時に獲得した複数の部位の温度において第四温度の比例が第五比例より大きいかを確定するステップであって、前記第四温度は事前設定の最高温度より大きいステップと、
前記第四温度の比例が第五比例より大きいと、開けられない注入通路が存在するかを確定するステップと、
開けられない注入通路が存在するとき、開けられないいずれかの注入通路を開け、随時に獲得した複数の部位の温度において第四温度の比例が第五比例より大きいかを確定し、かつすべての注入通路が開けられるときまでそのステップを繰り返すステップと、
開けられない注入通路が存在しないと、事前設定の第二増幅で注入通路の流速を増加させ、随時に獲得した複数の部位の温度において第四温度の比例が第五比例より大きいかを確定し、かつ注入通路の流速が事前設定の温度制御流速の限界値に達するときまでそのステップを繰り返すステップと、
前記第四温度の比例が第五比例より大きくないと、随時に獲得した複数の部位の温度において第三温度の比例が第四比例より大きいかを確定するステップとを含むことを特徴とする請求項9に記載のRF操作データの制御方法。
【請求項11】
前記RF操作データの制御モードを確定するステップは、
使用者がデータ制御モードを設定する設定情報を獲得するステップと、
使用者がデータ制御モードを設定すると、使用者の設定によりRF操作データの制御モードを確定するステップであって、前記データ制御モードは、温度シングル制御モード、抵抗シングル制御モードまたはデュアル制御モードのうちいずれか一種であるステップと、
使用者がデータ制御モードを設定しないと、前記RF操作データの制御モードをデュアル制御モードにするステップとを含むことを特徴とする請求項1~10のうちいずれか一項に記載のRF操作データの制御方法。
【請求項12】
複数の注入通路を具備しているシリンジポンプを制御することに用いられるシリンジポンプの複数の注入通路の制御装置であって、前記シリンジポンプの複数の注入通路の制御装置は、制御モジュール、確認モジュール、温度検出モジュール及び抵抗検出モジュールを含み、
前記制御モジュールは、RF操作任務が触発するとき、前記シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により事前設定の初期流速で注入操作をし、
前記確認モジュールはRF操作データの制御モードを確定し、
前記温度検出モジュールは、前記RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、前記RF操作対象の複数の部位の温度値を随時に獲得し、
前記制御モジュールは、前記複数の部位の温度値が事前設定の温度保護範囲を超えているとき、前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化により前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御し、
前記制御モジュールは、前記シリンジポンプの流速が事前設定の温度制御限界値に達したが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えている場合、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るように制御し、
前記抵抗検出モジュールは前記複数の部位の抵抗値を検出し、
前記制御モジュールは、前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るように制御することを特徴とするシリンジポンプの複数の注入通路の制御装置。
【請求項13】
不揮発性記憶装置と処理装置を含み、
前記不揮発性記憶装置には実行可能なプログラムコードが記憶され、
前記処理装置は前記不揮発性記憶装置と複数の温度検出装置に電気接続され、
前記処理装置は前記不揮発性記憶装置に記憶されている実行可能なプログラムコードを用いることにより請求項1~11のうちいずれか一項に記載のRF操作データの制御方法を実施することを特徴とする電子装置。
【請求項14】
制御装置と、複数の温度及び抵抗検出装置と、多通路付き注射構造とを含み、
前記注射構造は、注射器、延伸管、プッシュロッド及び駆動装置を含み、前記延伸管の一端は注射器に連結され、他端には少なくとも1つの温度及び抵抗検出装置が取り付けられ、各注射構造には注入通路が1つずつ形成され、
前記制御装置は前記複数の温度及び抵抗検出装置に電気接続されるとともに前記多通路付き注射構造に電気接続されることにより請求項1~11のうちいずれか一項に記載のRF操作データの制御方法の各ステップを実施することを特徴とするシリンジポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、通信技術の分野に属し、特に、RF操作データの制御方法、装置及びシリンジポンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
RF操作をするとき、RF操作対象の物理的特徴のパラメーターはRF操作が実施されることにより変わるおそれがある。その変化を有効的に制御(抑制)しないと、RF操作対象に傷害を与え、RFホスト等の装置の故障を齎すおそれがある。それによりRF操作に異常が生じ、RF操作をしている使用者に傷害を与えるおそれがある。
【0003】
従来の技術において、操作員は通常、操作経験によりRF操作対象の物理的特徴のパラメーターを制御する。それによりRF操作対象を有効的に保護することができない。具体的に、操作のミスジャッジと操作の遅延などによりRF操作の効果と安全性が低下するおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例において、RF操作データの制御方法、装置及びシリンジポンプを提供する。それにより、人工的判断による操作の遅延や操作のミスを低減し、RF操作任務を実施するとき、液体を注入する迅速性、正確性及び適切性を向上させ、RF操作の効果と安全性を向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例において、コンピュータ端末に用いられ、かつ複数の注入通路を具備しているシリンジポンプを制御するRF操作データの制御方法を提供する。前記RF操作データの制御方法は、
RF操作任務が触発するとき、前記シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により事前設定の初期流速で注入操作をするステップと、
RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、前記RF操作対象の複数の部位の温度値を随時に獲得するステップと、
前記複数の部位の温度値が事前設定の温度保護範囲を超えているとき、前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化によりシリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御するステップと、
前記シリンジポンプの流速が事前設定の温度制御限界値に達したが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えている場合、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るように制御するステップと、
前記複数の部位の抵抗値を検出し、かつ前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るように制御するステップとを含む。
【0006】
本発明の実施例においてシリンジポンプの複数の注入通路の制御装置を更に提供する。前記シリンジポンプの複数の注入通路の制御装置は複数の注入通路を具備しているシリンジポンプを制御することに用いられる。前記シリンジポンプの複数の注入通路の制御装置は、制御モジュール、確認モジュール、温度検出モジュール及び抵抗検出モジュールを含み、
前記制御モジュールは、RF操作任務が触発するとき、前記シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により事前設定の初期流速で注入操作をし、
前記確認モジュールはRF操作データの制御モードを確定し、
前記温度検出モジュールは、前記RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、前記RF操作対象の複数の部位の温度値を随時に獲得し、
前記制御モジュールは、前記複数の部位の温度値が事前設定の温度保護範囲を超えているとき、前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化により前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御し、
前記制御モジュールは、前記シリンジポンプの流速が事前設定の温度制御限界値に達したが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えている場合、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るように制御し、
前記抵抗検出モジュールは前記複数の部位の抵抗値を検出し、
前記制御モジュールは、前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るように制御する。
【0007】
本発明の実施例において電子装置を更に提供する。前記電子装置は不揮発性記憶装置と処理装置を含み、
前記不揮発性記憶装置には実行可能なプログラムコードが記憶され、
前記処理装置は前記不揮発性記憶装置と複数の温度検出装置に電気接続され、
前記処理装置は前記不揮発性記憶装置に記憶されている実行可能なプログラムコードを用いることにより前記実施例に係るRF操作データの制御方法を実施する。
【0008】
本発明の実施例においてシリンジポンプを更に提供する。前記シリンジポンプは、制御装置と、複数の温度及び抵抗検出装置と、多通路付き注射構造とを含み、
前記注射構造は、注射器、延伸管、プッシュロッド及び駆動装置を含み、前記延伸管の一端は注射器に連結され、他端には少なくとも1つの温度及び抵抗検出装置が取り付けられ、各注射構造には注入通路が1つずつ形成され、
前記制御装置は前記複数の温度及び抵抗検出装置に電気接続されるとともに前記多通路付き注射構造に電気接続されることにより前記実施例に係るRF操作データの制御方法の各ステップを実施する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施例において、RF操作任務が触発するとき、シリンジポンプがいずれかの注入通路を開けるように制御することにより事前設定の初期流速で注入操作をする。RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、前記RF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得することにより、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより温度を調節する。また、シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達すると、RF出力パワーを制御することにより温度の制御をする。温度の制御が終わると、RF操作対象の抵抗を検出し、所定の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えると、シリンジポンプの流速を制御することにより所定の部位の抵抗値を制御する。RF操作任務を実施するとき、RF操作対象の温度と抵抗をそれぞれ制御することによりRF操作の効果を向上させ、RF操作の安全性を確保し、RF操作対象の複数の部位の温度と抵抗のリアルタイム変化によりシリンジポンプの複数の注入通路を動的に制御することができる。RF操作対象のいろいろな部位の温度値のリアルタイム変化によりシリンジポンプの注入量を適当に調節することにより人工的判断による操作の遅延や操作のミスを低減することができる。また、RF操作任務を実施するとき、液体を注入する迅速性、正確性及び適切性を向上させることができる。それにより、RF操作がRF操作対象に与える傷害を低減し、RF操作の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下、本発明の実施例に係る技術的事項または従来の技術の技術的事項をより詳細に説明するため、本発明の実施例の図面または従来の技術の図面を簡単に説明する。注意すべきことは、下記図面は本発明の例示にしかすぎないものである。この技術分野の技術者は創造的な発明をしなくても下記図面により他の図面を想到することができる。
図1】本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法の応用例を示す図である。
図2】本発明の実施例に係るシリンジポンプの内部の構造を示す図である。
図3】本発明の実施例に係る注射構造の内部の構造を示す図である。
図4】本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法を示す流れ図である。
図5】本発明の他の実施例に係るRF操作データの制御方法を示す流れ図である。
図6】本発明の他の実施例に係るRF操作データの制御方法を示す流れ図である。
図7】本発明の他の実施例に係るRF操作データの制御方法を示す流れ図である。
図8】本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法において、複数の注入通路と複数の温度検出装置が配置されることを示す図である。
図9】本発明の実施例に係るシリンジポンプの複数の注入通路の制御装置の構造を示す図である。
図10】本発明の実施例に係る電子装置のハードウェアの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の目的、技術的事項及び発明の効果をより詳細に説明するため、以下、本発明の実施例の図面により本発明の実施例の技術的事項をより詳細に、充分に説明する。下記実施例は本発明の一部分の実施例にしか過ぎないものであり、すべての実施例を示すものでない。本発明の実施例を参照する場合、この技術分野の技術者は創造的な研究をしなくても他の実施例を想到することができ、それらがあっても本発明に含まれることは勿論である。
【0012】
図1を参照すると、図1は本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法の応用例を示す図である。前記RF操作データの制御方法は、図1のRFホスト(Radio Frequency host)10またはシリンジポンプ(syringe pump)20により実施されることができる。前記RF操作データの制御方法は、RFホスト10またはシリンジポンプ20以外のコンピューターエクイップメント(computer equipment)により実施されることもできる。コンピューターエクイップメントは、例えば、サーバー、デスクトップコンピュータ(Desktop computer)、ノートブックコンピューター(Notebook computer)、ラップトップコンピューター(laptop computer)、タブレットパーソナルコンピューター(tablet personal computer)、パーソナルコンピューター(personal computer)及びスマートホン等であることができる。
【0013】
図1に示すとおり、RF操作システム(RF operating system)は、RFホスト10、複数の注入通路を具備するシリンジポンプ20、複数の温度検出装置30、RF操作カテーテル(RF operating catheter)40、中性電極50及び抵抗検出装置60を含む。複数の温度検出装置30と抵抗検出装置60はRF操作カテーテル40の頂部に取り付けられるか或いはシリンジポンプ20の延伸管232の頂部に取り付けられる。複数の温度検出装置30は操作部位の複数の部位の温度を検出することに用いられる。抵抗検出装置60はRF対象の操作部位の抵抗を検出することに用いられる。
【0014】
以下、本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法の実行主体がRFホスト10であることを例として説明する。具体的に、RFエネルギーを形成して出力するRF操作カテーテル40の頂部とシリンジポンプ20の延伸管232の頂部をRF操作対象の体内に挿入する。すなわちRFエネルギーを形成して出力するRF操作カテーテル40の頂部とシリンジポンプ20の延伸管232の頂部を所定の操作部位まで挿入する。つぎに、中性電極50をRF操作対象の表面に当接させる。RF電流がRF操作カテーテル40、RF操作対象及び中性電極50において流れることにより電流回路が形成される。RF操作が触発するとき、RFホスト10はRF操作カテーテル40の放電を制御することにより、前記操作部位にRFエネルギーを出力し、前記操作部位に対してRF操作を実施することができる。
【0015】
そのとき、RFホスト10はシリンジポンプ20の少なくとも1つの注入通路を開けることにより、シリンジポンプ20が事前設定の初期流速(予め設定した初期流速、以下同様)で液体を注入するように制御し、前記操作部位に液体を注入することができる。RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、複数の温度検出装置30により前記操作部位の複数の位置の温度を随時に獲得し、かつ各部位の温度値のリアルタイム変化によりシリンジポンプ20が一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプ20が一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御することができる。
【0016】
シリンジポンプ20の流速が事前設定の温度制御限界値に達したが、複数の部位の温度値が依然として温度保護範囲を超えている場合、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るようにする。同時に、前記複数の部位の抵抗値を検出し、かつ前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、シリンジポンプ20が一部または全部の注入通路の流速を制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るようにする。
【0017】
RF操作対象はRF操作をする必要があるいずれかの物体であることができる。例えば、RFホスト10がRFアブレーション装置(Radio frequency ablation instrument)であるとき、RF操作対象は体内の変異組織をアブレーションする必要がある動物体であることができる。
【0018】
図2図3を参照すると、図2は本発明の実施例に係るシリンジポンプの内部構造を示す図であり、図3図2の注射構造23の内部構造を示す図である。説明を簡単にするため、図2図3には本発明の実施例に係る部分のみが示されているが、実際の応用において、本発明のシリンジポンプはより多いか或いはより少ない構造を含むことができる。図2図3に示すとおり、シリンジポンプ20は、制御装置21と、複数の温度及び抵抗検出装置22と、複数の注入通路が形成されている注射構造23(以下、多通路付き注射構造と略称)とを含む。
【0019】
温度及び抵抗検出装置22は温度検出回路と抵抗検出回路を含み、温度及び抵抗検出装置22により操作部位のいろいろな位置の温度と抵抗をそれぞれ検出することができる。前記温度検出回路と前記抵抗検出回路は一体に集積されるか或いは2つのモジュールとしてそれぞれ集積されることができる。
【0020】
各注射構造23は、注射器231、延伸管232、プッシュロッド(push rod)233及び駆動装置234を含む。各注射構造23には注入通路が1つずつ形成されている。
【0021】
延伸管232の一端は注射器231に連結され、他端には少なくとも1つの温度及び抵抗検出装置22が取り付けられている(説明を簡単にするため、図面には温度及び抵抗検出装置22が1つのみ図示されている)。プッシュロッド233の一端は注射器231に当接し、プッシュロッド233は駆動装置234(例えばステッピングモータ)に接続される。
【0022】
温度及び抵抗検出装置22が取り付けられている各延伸管232の一端は固定構造によりRF操作カテーテル40の頂端41の周囲に固定されることができる。前記固定構造において、前記カテーテルの側壁には複数の貫通孔が形成され、かつカテーテルの頭部と尾部を貫く複数のスルーホールが形成されている。各延伸管232とRF操作カテーテル40の頂端41は前記複数のスルーホールに挿入される。各延伸管232がスルーホールに挿入されるとき、各延伸管232の一端に取り付けられる温度及び抵抗検出装置22は温度及び抵抗検出装置22に最も近い前記カテーテルの側壁の貫通孔から送出される。複数の温度及び抵抗検出装置22により鉤爪構造(Clawed structure)が構成され、その鉤爪構造によりRF操作対象または操作部位のいろいろな位置の温度を検出することができる。
【0023】
以下、6つの注入通路が形成されている注射構造を例として説明する。図8に示すとおり、点線円形はカテーテルの側壁に形成されている複数の貫通孔を示し、注射構造の6つの注入通路C1~C6はRF操作カテーテル40の周囲に形成され、6つの注入通路C1~C6は6つの温度検出装置T1~T6にそれぞれ対応する。RF操作カテーテル40は単極RF操作カテーテルであるか或いは多極RF操作カテーテルであることができるが、本発明はそれを限定しない。RF操作カテーテル40が多極RF操作カテーテルであるとき、前記多極RF操作カテーテルの各電極の周囲に少なくとも1つの注入通路を形成するか或いは多電極が1つの注入通路を共用することができる。
【0024】
制御装置21はプッシュロッド233が所定の方向に移動するように駆動する駆動装置234を制御することにより注入通路の開閉を制御する。例えば、プッシュロッド233が注射器231の尾部を前進方向に押すとき、注入通路は開けられ、注射器231内の液体は注入通路によってRF操作対象側に流動することができる。プッシュロッド233が注射器231の尾部を前進方向に押さないとき、注入通路は閉められ、注射器231内の液体は注入通路によってRF操作対象側に流動することができない。
【0025】
制御装置21は駆動装置234によりプッシュロッド233の移動速度を制御し、かつ注入通路内の液体の流速を制御する。
【0026】
各注射構造23の延伸管232上にはバルブが取り付けられ、制御装置21は前記バルブの開閉を制御することにより注入通路の開閉を制御する。
【0027】
制御装置21は、データ線(data wire)または無線ネットワークにより温度及び抵抗検出装置22に電気接続され、かつ多通路付き注射構造23に電気接続される。それにより、図4図7の実施例に係るRF操作データの制御方法中の各ステップを実施することができる。具体的に、
RF操作任務が触発するとき、少なくとも1つの注入通路を開けることにより事前設定の初期流速で注入操作をするように制御し、
RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、前記RF操作対象の複数の部位の温度値を随時に獲得し、
前記複数の部位の温度値が温度保護範囲を超えているとき、前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化によりシリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御し、
前記シリンジポンプの流速が事前設定の温度制御限界値に達したが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えている場合、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るようにし、
前記複数の部位の抵抗値を検出し、かつ前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るようにする。
【0028】
制御装置21が所定の機能を実現する具体的な過程は図4図7の実施例中の説明を参照することができるので、ここで再び説明しない。
【0029】
シリンジポンプ20は表示パネル、電源等の常用装置を更に含むことができるが、本発明はそれを限定しない。
【0030】
本発明の実施例において、多通路付き注射構造を使用する。RF操作任務が触発するとき、シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御することにより事前設定の初期流速で注入操作をする。RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、前記RF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得することにより、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより温度を調節する。また、シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達すると、RF出力パワーを制御することにより温度の制御をする。温度の制御が終わると、RF操作対象の抵抗を検出し、所定の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えると、シリンジポンプの流速を制御することにより所定の部位の抵抗値を制御する。RF操作任務を実施するとき、RF操作対象の温度と抵抗をそれぞれ制御することによりRF操作の効果を向上させ、RF操作の安全性を確保し、RF操作対象の複数の部位の温度値のリアルタイム変化によりシリンジポンプの複数の注入通路を動的に制御することができる。RF操作対象のいろいろな部位の温度値のリアルタイム変化によりシリンジポンプの注入量を適当に調節することにより人工的判断による操作の遅延や操作のミスを低減することができる。また、RF操作任務を実施するとき、液体を注入する迅速性、正確性及び適切性を向上させることができる。それにより、RF操作がRF操作対象に与える傷害を低減し、RF操作の安全性を向上させることができる。
【0031】
図4を参照すると、図4は本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法を示す流れ図である。前記方法は複数の注入通路が形成されているシリンジポンプ(以下、複数の注入通路付きシリンジポンプと略称)、例えば図2図3に示されるシリンジポンプ20を制御することに用いられる。前記方法は図1のシリンジポンプ20により実施されるか或いは、図1のRFホスト10により実施されるか或いは、シリンジポンプに電気接続される他のコンピューターエクイップメントにより実施されることができる。図4は前記RF操作データの制御方法は下記ステップを含む。
【0032】
ステップS401において、RF操作任務が触発するとき、シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により事前設定の初期流速で注入操作をする。
【0033】
具体的に、RF操作任務は、事前設定の触発時間に達するとき他のコンピューターエクイップメントが送信した触発指令により触発するか或いは、使用者がRF操作任務を触発させる操作が検出されることにより触発することができる。RF操作任務を触発させる操作は例えば、使用者がRF操作任務を触発させる物理ボタンまたはバーチャルボタンを押すことであることができる。
【0034】
シリンジポンプが起動するたびに、注入パラメーターを事前設定の初期値(Initial value)に設定する。注入パラメーターは、初期流速、注入総量、注入時間等を含むことができるが、それらにのみ限定されるものでない。
【0035】
RF操作任務が触発するとき、RF操作カテーテルはRF操作対象に対してRF操作を実施することによりRF操作対象にRFエネルギーを出力する。また、シリンジポンプは触発した注入制御指令によりその注入制御指令が指定する少なくとも1つの注入通路を開け、かつ事前設定の初期流速で注入操作をするように所定の注入通路を開ける。それによりRF操作対象に液体を注入し、RF操作対象の温度を調節することができる。したがって、高温によるRF操作対象の外部組織の焼損を防止するか或いは低温によって所定の操作効果が得られないことを防止することができる。
【0036】
注入制御指令は、シリンジポンプが事前設定事件を検出するとき自動に触発する指令であるか或いは、アブレーション制御装置またはシリンジポンプに電気接続される他のコンピューターエクイップメントがシリンジポンプに送信する指令であることができる。事前設定事件は、使用者が注入制御指令を触発させる物理ボタンまたはバーチャルボタンを押すことであるか或いは、RF操作任務を触発させる事件であることができる。
【0037】
ステップS402において、RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、RF操作対象の複数の位置の温度値を随時に獲得する。
【0038】
具体的に、複数の温度検出装置によりRF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得する。
【0039】
データ制御モードは使用者が設定することができ、データ制御モードはシングル制御モードとデュアル制御モードを含む。シングル制御モードは温度シングル制御モードと抵抗シングル制御モードを含み、デュアル制御モードは抵抗及び温度制御モードであることができる。
【0040】
使用者がデータ制御モードを設定する設定情報を獲得する。使用者がデータ制御モードを設定すると、使用者の設定によりRF操作データの制御モードを確定し、使用者がデータ制御モードを設定しないと、RF操作データの制御モードをデュアル制御モードにする。
【0041】
デュアル制御モードである場合、まず温度を制御し、温度が正常の範囲にされた後、抵抗を調節することが好ましい。温度シングル制御モードである場合、温度のみを調節し、抵抗シングル制御モードである場合、抵抗のみを調節する。温度シングル制御モードである場合、温度値の変化によりRF操作データを制御し、抵抗シングル制御モードである場合、抵抗値の変化によりRF操作データを制御することもできる。
【0042】
温度値の変化によりRF操作データを制御する方法は下記ステップS403とステップS404を参照することができるので、ここで再び説明しない。
【0043】
抵抗値の変化によりRF操作データを制御することは温度値の変化によりRF操作データを制御することに類似している。抵抗値の変化によりRF操作データを制御するとき、温度の代わりに抵抗を用い、具体的な制御過程は下記ステップS403とステップS404を参照することができるので、ここで再び説明しない。
【0044】
ステップS403において、前記複数の部位の温度値が温度保護範囲を超えているとき、前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化によりシリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御する。
【0045】
具体的に、RF操作システムに取り付けられる複数の温度検出装置はRF操作対象の複数の部位の温度をそれぞれ検出することに使用される。シリンジポンプの複数の注入通路はRF操作対象の複数の部位に液体をそれぞれ注入することに使用される。所定の注入通路が開けられるとき、液体はその注入通路により所定の部位に流入することができる。1つの注入通路は少なくとも1つの温度検出装置に対応する。
【0046】
前記複数の部位の温度値が事前設定の温度保護範囲を超えるとのことは、複数の部位のうち少なくとも1つの部位の温度値が前記温度保護範囲の最大値を超えるか或いは前記温度保護範囲の最小値より小さいことを意味する。
【0047】
前記操作部位の複数の部位の温度を随時に獲得し、前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化を分析する。前記複数の温度値のリアルタイム変化趨勢と変化振幅が事前設定条件を満たすとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御する。
【0048】
事前設定条件は例えば、獲得した温度が事前設定の最高温度より大きいこと、獲得した温度が事前設定の最小温度より小さいことを意味することができる。
【0049】
シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御するとき、シリンジポンプが下記少なくとも1つの操作を実施するように制御する。
【0050】
シリンジポンプが一部の注入通路を開けるか或いは、シリンジポンプが一部の注入通路を閉めるか或いは、シリンジポンプがすべての注入通路を開けるか或いは、シリンジポンプがすべての注入通路を閉めるか或いは、シリンジポンプが一部の注入通路の流速を制御するか或いは、シリンジポンプがすべての注入通路の流速を制御するように制御する。
【0051】
注入通路の流速とは注入通路内の液体の流動速度を意味する。注入通路内の液体の流動速度を制御することにより前記注入通路の注入量を制御し、RF操作対象の温度を調節することができる。
【0052】
注入通路が開けられるとき、シリンジポンプが開けられる注入通路に自動に連結されることにより注入操作を実施することができる。
【0053】
ステップS404において、シリンジポンプの流速が事前設定の温度制御限界値に達したが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えている場合、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るようにする。
【0054】
1つのシリンジポンプの液体の流速に対応する温度制御限界値を予め設定する。シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達することが検出されたが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えているとき、流速を変化させることにより温度を制御する方法を採用しない。その場合、RF出力パワーを制御することにより温度を制御し、前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るようにする。それにより液体を注入しすぎることによりRF操作対象に他の物理的傷害を与えることを避けることができる。前記RF出力パワーはRFホストの出力パワーである。
【0055】
ステップS405において、前記複数の部位の抵抗値を検出し、かつ前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るようにする。
【0056】
制御により温度が正常値にされているとき、すなわち温度値が前記温度保護範囲内に入っているとき、前記複数の部位の抵抗値を検出する。前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るようにする。前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより抵抗値を制御する過程は前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより温度値を制御する過程を参照することができる。
【0057】
本発明の実施例において、多通路付き注射構造を使用する。RF操作任務が触発するとき、シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御することにより事前設定の初期流速で注入操作をする。RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、前記RF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得することにより、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより温度を調節する。また、シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達すると、RF出力パワーを制御することにより温度の制御をする。温度の制御が終わると、RF操作対象の抵抗を検出し、所定の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えると、シリンジポンプの流速を制御することにより所定の部位の抵抗値を制御する。RF操作任務を実施するとき、RF操作対象の温度と抵抗をそれぞれ制御することによりRF操作の効果を向上させ、RF操作の安全性を確保し、RF操作対象の複数の部位の温度と抵抗のリアルタイム変化によりシリンジポンプの複数の注入通路を動的に制御することができる。RF操作対象のいろいろな部位の温度値と抵抗値のリアルタイム変化によりシリンジポンプの注入量を適当に調節することにより人工的判断による操作の遅延や操作のミスを低減することができる。また、RF操作任務を実施するとき、液体を注入する迅速性、正確性及び適切性を向上させることができる。それにより、RF操作がRF操作対象に与える傷害を低減し、RF操作の安全性を向上させることができる。
【0058】
図5を参照すると、図5は本発明の他の実施例に係るRF操作データの制御方法を示す流れ図である。前記方法は複数の注入通路付きシリンジポンプ、例えば図2図3に示されるシリンジポンプ20を制御することに用いられる。前記方法は図1のシリンジポンプ20により実施されるか或いは、図1のRFホスト10により実施されるか或いは、シリンジポンプに電気接続される他のコンピューターエクイップメントにより実施されることができる。説明を簡単にするため、それらを制御装置と総称する。図5に示すとおり、前記RF操作データの制御方法は下記ステップを含む。
【0059】
ステップS501において、RF操作任務が触発するとき、シリンジポンプがいずれか1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により初期流速でRF操作対象に液体を注入する。
【0060】
ステップS502において、RF操作カテーテルがRF操作対象に対してRF操作を実施するように制御し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、RF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得する。
【0061】
具体的に、RF操作カテーテルがRF操作対象に対してRF操作を実施するように制御し、RF操作データの制御モードを確定する。RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、複数の温度検出装置によりRF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得する。
【0062】
RF操作任務が触発するとき、制御装置はシリンジポンプがいずれか1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路によりRF操作対象に初期流速で液体を注入する。つぎに、RF操作カテーテルがRF操作対象に対してRF操作を実施するように制御し、複数の温度検出装置によりRF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得する。
【0063】
RF操作カテーテルがRF操作を実施する前に、シリンジポンプがいずれか1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた前記注入通路を通じてRF操作対象に少量の液体を注入することができる。したがって、特殊なRF操作対象の初期の抵抗が高すぎるとき、抵抗値による制御を実施できない問題を避けることができる。また、RF操作対象に少量の液体を注入することによりRF操作対象に与える影響を避けることができる。
【0064】
本実施例において説明しないステップS501とステップS502の事項は図4の実施例において説明したステップS401とステップS402の事項を参照することができる。
【0065】
ステップS503において、随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定する。
【0066】
第一温度は事前設定の最高温度より大きい。事前設定の最高温度は、使用者が適当に設定し、かつ本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法の実行主体に予め設定することができる。
【0067】
第一温度が存在すると、ステップS504を実施する。すなわち、第一注入通路が開けられるかを確定する。
【0068】
具体的に、随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在すると、RF操作対象のある部位の温度が温度制御限界値を超えており、RF操作対象に傷害を与えるおそれがあることを意味する。その場合、注入量を増加させることによりその部位の温度を低減する必要があるため、第一注入通路が開けられるかを確定する。第一注入通路は第一部位に液体を注入することに使用され、第一温度は第一部位の温度である。
【0069】
例えば、4つの温度検出装置T1~T4はRF操作対象の4つの部位B1~B4の温度をそれぞれ検出することに使用され、4つの温度検出装置T1~T4はシリンジポンプの4つの注入通路C1~C4にそれぞれ対応する。事前設定の最高温度が90℃(摂氏度)である場合、4つの温度検出装置T1~T4が検出できる温度は89.7℃、91℃、89.9℃及び90.5℃である。その場合、温度検出装置、操作部位及び注入通路と随時に獲得した温度との間の対応関係{(T1、B1、C1、89.7℃)、(T2、B2、C2、91℃)、(T3、B3、C3、89.9℃)、(T4、B4、C4、90.5℃)}と、事前設定の最高温度90℃により、温度制御限界値を超えている第一温度は91℃と90.5℃であり、温度を下げる必要がある第一部位はB2とB4であり、制御する必要がある第一注入通路はC2とC4であることを把握することができる。
【0070】
RF操作任務が触発するとき、制御装置はシリンジポンプのいずれかの注入通路が開けられるように制御する。したがって、第一注入通路C2とC4が開けられるかを確定する必要がある。
【0071】
制御装置にはシリンジポンプの複数の注入通路の標識情報(例えば番号)が記憶されており、制御装置はシリンジポンプの注入通路の開閉を制御するたびに所定の日誌が形成される。前記日誌には少なくとも、今回の注入通路の開閉制御に関する標識情報、流速及び開閉時間が記載されている。前記日誌により、現在開けられている注入通路を確定し、第一注入通路C2とC4が開けられるかを確定することができる。
【0072】
第一注入通路が開けられないと、シリンジポンプが第一注入通路を開けるように制御するステップS505を実施し、かつステップS503に戻る。
【0073】
第一注入通路が開けられると、シリンジポンプが事前設定の第一増幅で第一注入通路の流速を増加させるように制御するステップS506を実施し、かつステップS503に戻る。第一注入通路の流速が事前設定の温度制御流速の限界値に達するときまでステップS506を繰り返す。
【0074】
具体的に、第一注入通路が開けられないと、シリンジポンプが第一注入通路を開けるように制御し、開けられたすべての第一注入通路により液体を注入し、かつ随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップを実施する。第一注入通路が開けられると、シリンジポンプが事前設定の第一増幅で第一注入通路の流速を増加させるように制御し、かつ随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップを実施する。すべての第一注入通路の流速がいずれも、事前設定の温度制御流速の限界値に達するときまで前記ステップを繰り返す。
【0075】
第一注入通路C2とC4において、第一注入通路C2が開けられ、第一注入通路C4が開けられないとき、シリンジポンプが第一注入通路C4を開けるように制御し、その第一注入通路C4により初期流速で部位B4に液体を注入することができる。また、シリンジポンプが事前設定の第一増幅で第一注入通路C2の流速を増加させるように制御することにより、部位B2に液体を注入する注入量を増加させ、部位B2とB4の温度を迅速に下げることができる。
【0076】
第一温度が存在しないと、温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいかを確定するステップS507を実施する。
【0077】
具体的に、随時に獲得した複数の部位の温度に事前設定の最高温度より大きい第一温度が存在しないと、RF操作対象の各部位の温度がいずれも安全範囲内に入っており、現在のRF操作がRF操作対象に傷害を与えるおそれがないことを意味する。したがって、各温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいかを確定することにより、RF操作が希望の操作効果に達するかを確定する。
【0078】
第一温度検出装置が獲得した事前設定の温度持続時間(duration)は事前設定の最低温度より小さい。事前設定の最低温度は希望の操作効果を獲得できる最低温度限界値である。事前設定の最低温度、事前設定の持続時間及び第一比例は、使用者が適当に設定し、かつ本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法の実行主体に予め設定することができる。
【0079】
各温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいと、シリンジポンプが事前設定の第一減少幅で第一注入通路の流速を減少させるように制御するステップS508を実施し、かつステップS507に戻る。第二注入通路の流速が事前設定の最低流速に達するときまでステップS508を繰り返す。
【0080】
各温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きくないと、ステップS503に戻る。
【0081】
具体的に、各温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいことは、RF操作対象全体の温度が低く、温度の増幅が小さく、液体の注入量が大きすぎ、希望の操作効果を獲得できないことを意味する。その場合、シリンジポンプは事前設定の第一減少幅で第二注入通路の流速を減少させ、各温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいかを確定するステップを実施し、第二注入通路の流速が事前設定の最低流速に達するときまでそのステップを繰り返す。第二注入通路は第二部位に液体を注入することに使用され、第一温度検出装置は第二部位の温度を検出することに使用される。
【0082】
各温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きくないことは、RF操作対象の温度上昇速度が正方向に変化し、現時の液体の注入量はRF操作対象の昇温をサポートすることを意味する。したがって、随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップを実施する。
【0083】
以上のとおり、各部位の温度値のリアルタイム変化により液体の注入量を増加させるか或いは液体の注入量を減少させることにより、液体の注入を制御する正確性を向上させ、操作のリスクを低減し、よりよい操作の効果を獲得することができる。
【0084】
事前設定の最低温度が65℃(摂氏度)であり、第一比例が49%であり、事前設定の持続時間が10秒であると仮定するとき、4つの温度検出装置T1~T4が獲得した温度はそれぞれ、64.2℃(持続時間は11秒である)、64.3℃(持続時間は9秒である)、65.1℃(持続時間は6秒である)及び64.2℃(持続時間は12秒である)である。温度検出装置、操作部位及び注入通路と随時に獲得した温度との間の対応関係{(T1、B1、C1、64.2℃、11秒)、(T2、B2、C2、64.3℃、9秒)、(T3、B3、C3、65.1℃、6秒)、(T4、B4、C4、64.2℃、12秒)}と、事前設定の最低温度65℃により、第一温度検出装置はT1とT4であり、各温度検出装置中の第一温度検出装置の比例は2/4=50%である(それは第一比例49%より大きい)ことを把握することができる。その場合、第一注入通路C1とC4を制御する必要がある。すなわち、シリンジポンプが事前設定の第一減少幅で第一注入通路C1とC4の流速を減少させるように制御する。それにより、部位B1とB4に液体を注入する注入量を減少させ、部位B1とB4の温度増加の効果を獲得することができる。
【0085】
本発明の他の実施例において、各温度検出装置は各温度検出装置に対応する事前設定の最高温度と事前設定の最低温度を設定し、各温度検出装置に対応する事前設定の最高温度と事前設定の最低温度により第一注入通路と第二注入通路を確定する。つぎに、各温度検出装置に対応する事前設定の最高温度によって確定した第一注入通路と第二注入通路により前記ステップS503~ステップS508を実施する。
【0086】
具体的に、随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定する。前記第一温度はその第一温度を検出した温度検出装置に対応する事前設定の最高温度より大きい。
【0087】
随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在することが確定されると、第一注入通路が開けられるかを確定する。前記第一注入通路は第一部位に液体を注入することに使用され、前記第一温度は第一部位の温度である。前記第一注入通路が開けられないと、シリンジポンプが第一注入通路を開けるように制御し、随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップを実施する。前記第一温度はその第一温度を検出した温度検出装置に対応する事前設定の最高温度より大きい。前記第一注入通路が開けられると、シリンジポンプが事前設定の第一増幅で第一注入通路の流速を増加させるように制御し、かつ随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップを実施する。前記第一温度はその第一温度を検出した温度検出装置に対応する事前設定の最高温度より大きい。第一注入通路の流速が事前設定の温度制御流速の限界値に達するときまで前記ステップを繰り返す。
【0088】
随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在しないことが確定されると、前記温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいかを確定する。前記第一温度検出装置が獲得した事前設定の温度持続時間は前記第一温度検出装置に対応する事前設定の最低温度より小さい。第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいことが確定されると、シリンジポンプは事前設定の第一減少幅で第二注入通路の流速を減少させ、各温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいかを確定するステップを実施し、第二注入通路の流速が事前設定の最低流速に達するときまでそのステップを繰り返す。第二注入通路は第二部位に液体を注入することに使用され、第一温度検出装置は第二部位の温度を検出することに使用される。第一温度検出装置の比例が第一比例より大きくないことが確定されると、随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップを実施する。前記第一温度はその第一温度を検出した温度検出装置に対応する事前設定の最高温度より大きい。
【0089】
RF操作対象のいろいろな部位の表面の形状、内部組織の構造、組織の厚さなどが異なっていることにより、RFエネルギーの出力に対応する温度の変化は異なり、質的な変化を齎す温度限界値も異なっている。前記RF操作対象のいろいろな部位に対応する複数の温度検出装置が獲得した最高限界値と最低限界値により注入操作を適当に制御することにより、注入操作の正確性を向上させ、操作の効果を確保することができる。
【0090】
ステップS509において、シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達したが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えている場合、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るようにする。
【0091】
前記ステップにおいて、液体を注入する流速を調節することにより前記RF操作対象に対して制御をする。シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達したが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えているとき、流速を変化させることにより温度を制御する方法を採用しない。その場合、RF出力パワーを制御することにより温度を制御し、前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るようにする。
【0092】
ステップS510において、前記複数の部位の抵抗値を検出し、かつ前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るように制御する。
【0093】
制御により温度が正常値にされているとき、すなわち温度値が前記温度保護範囲内に入っているとき、1つまたは複数の抵抗検出装置により前記複数の部位の抵抗値をそれぞれ検出する。前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るようにする。
【0094】
本発明の実施例において、RF操作任務が触発するとき、シリンジポンプがいずれか1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路によりRF操作対象に初期流速で液体を注入する。RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、複数の温度検出装置が随時に獲得したRF操作対象の複数の部位の温度により、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御する。また、シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達すると、RF出力パワーを制御することにより温度の制御をする。温度の制御が終わると、RF操作対象の抵抗を検出し、所定の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えると、シリンジポンプの流速を制御することにより所定の部位の抵抗値を制御する。RF操作任務を実施するとき、RF操作対象の温度と抵抗をそれぞれ制御することによりRF操作の効果を向上させ、RF操作の安全性を確保し、RF操作対象の複数の部位の温度と抵抗のリアルタイム変化によりシリンジポンプの複数の注入通路を動的に制御することができる。RF操作対象のいろいろな部位の温度値と抵抗値のリアルタイム変化によりシリンジポンプの注入量を適当に調節することにより人工的判断による操作の遅延や操作のミスを低減することができる。また、RF操作任務を実施するとき、液体を注入する迅速性、正確性及び適切性を向上させることができる。それにより、RF操作がRF操作対象に与える傷害を低減し、RF操作の安全性を向上させることができる。
【0095】
図6を参照すると、図6は本発明の他の実施例に係るRF操作データの制御方法を示す流れ図である。前記方法は複数の注入通路付きシリンジポンプ、例えば図2図3に示されるシリンジポンプ20を制御することに用いられる。前記方法は図1のシリンジポンプ20により実施されるか或いは、図1のRFホスト10により実施されるか或いは、シリンジポンプに電気接続される他のコンピューターエクイップメントにより実施されることができる。説明を簡単にするため、それらを制御装置と総称する。図6は前記RF操作データの制御方法は下記ステップを含む。
【0096】
ステップS601において、RF操作任務が触発するとき、シリンジポンプがいずれか1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路によりRF操作対象に初期流速で液体を注入する。
【0097】
ステップS602において、RF操作カテーテルがRF操作対象に対してRF操作を実施するように制御し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、RF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得する。
【0098】
RF操作カテーテルがRF操作対象に対してRF操作を実施するように制御し、かつRF操作データの制御モードを確定する。RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、複数の温度検出装置によりRF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得する。
【0099】
ステップS601及びステップS602は、図5の実施例のステップS501及びステップS502と同じであり、図5の実施例の説明を参照することができるので、ここで再び説明しない。
【0100】
ステップS603において、随時に獲得した複数の部位の温度において、第二温度の比例が第二比例より大きいかを確定する。
【0101】
第二温度は事前設定の最高温度より大きい。第二比例は、使用者が適当に設定し、かつ本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法の実行主体に予め設定することができる。
【0102】
第二温度の比例が第二比例より大きいと、事前設定の増量規則により注入増量を確定するステップS604を実施する。
【0103】
具体的に、随時に獲得した複数の部位の温度において、事前設定の最高温度より大きい第二温度の比例が第二比例より大きいことは、RF操作対象全体の温度が高く、損傷を与えるリスクがあることを意味する。その場合、液体の注入量を増加させることにより所定の部位の温度を下げ、事前設定の増量規則により注入増量を確定する必要がある(すなわち注入量を増加させる必要がある)。
【0104】
事前設定の増量規則は複数の部位の温度における最高温度と事前設定の最高温度の差分により注入増量を確定するものである。複数の部位の温度における最高温度と事前設定の最高温度の差分は注入増量に正比例する。すなわち、複数の部位の温度における最高温度と事前設定の最高温度の差分が大きければ大きいほど、注入量を増加させる必要がある注入増量は増加する。
【0105】
前記注入増量と下記注入減量は、使用者が適当に設定し、かつ制御装置に予め設定される固定値であることができる。
【0106】
具体的に、複数の差分区間(Difference interval)と事前設定の注入増量との間の対応関係を制御装置に予め設定することができる。まず、複数の部位の温度中の最高温度がどの差分区間に入るかを確定する。つぎに、最高温度が入っている差分区間と前記対応関係により、前記差分区間に入っている注入増量を希望の注入増量にする。
【0107】
ステップS605において、前記注入増量と初期流速によりオープン待機数量を確定し、オープン待機数量と第一確定規則により第三注入通路を確定する。
【0108】
周知のように、各注入通路の初期流速は同じである。シリンジポンプが注入通路を開けるたびに、開けられた注入通路により事前設定の初期流速で注入操作をする。
【0109】
具体的に、第一確定規則は、注入通路と第二温度検出装置との間の距離、オープン待機数量及び近い個所から遠い個所に向かう順により第三注入通路を確定するものである。前記第二温度検出装置が獲得する温度は最も高い温度である。第二温度検出装置から同じ距離に離れている注入通路が複数個存在するとき、その複数の注入通路において必要な第三注入通路をランダムに確定することができる。
【0110】
注入増量と初期流速によりオープン待機数量を確定する式は例えば、注入増量/初期流速+1 である。
【0111】
本発明の例示において、図8を参照すると、6つの温度検出装置T1~T6を含み、6つの温度検出装置T1~T6はRF操作対象の6つの部位B1~B6にそれぞれ対応し、シリンジポンプの6つの注入通路C1~C6は6つの部位B1~B6に液体をそれぞれ注入する。事前設定の最高温度が90℃であり、第二比例が50%であるとき、6つの温度検出装置T1~T6が随時に獲得した温度はそれぞれ、90.2℃、80.9℃、90.1℃、90.3℃、80.8℃、90.3℃であり、4つの第二温度はそれぞれ、90.2℃、90.1℃、90.3℃、90.3℃である。第二温度の数量と6つの温度検出装置T1~T6が獲得した温度の数量の比例は4/6≒67%であり、その比例は第二比例50%より大きい。6つの温度中の最高温度90.3℃と事前設定の最高温度90℃の差分である0.3℃及び、複数の差分区間と事前設定の注入増量との間の対応関係により、希望の注入増量(例えば0.5ml)を確定する。つぎに、各注入通路の初期流速(例えば0.2ml)と確定された注入増量とにより確定したオープン待機数量は[(0.5/0.2)]+1=3である。最後に、注入通路と第二温度検出装置T6(第二温度検出装置T6が獲得した温度が最も高い)との間の距離、オープン待機数量及び近い個所から遠い個所に向かう順により確定した第三注入通路はそれぞれ、C5、C1及びC2である。
【0112】
ステップS606において、シリンジポンプが第三注入通路を開けるように制御した後、ステップS603に戻る。すべての注入通路が開けられるときまでそのステップを繰り返す。
【0113】
制御装置にはシリンジポンプの複数の注入通路の標識情報が記憶されている。前記標識情報によりシリンジポンプが第三注入通路を開けるように制御し、随時に獲得した複数の部位の温度において第二温度の比例が第二比例より大きいかを確定するステップを実施し、かつすべての注入通路が開けられるときまでそのステップを繰り返す。
【0114】
制御装置はシリンジポンプの注入通路の開閉を制御するたびに所定の日誌が形成される。前記日誌には少なくとも、今回の注入通路の開閉制御に関する標識情報、流速及び開閉時間が記載されている。シリンジポンプが第三注入通路を開けるように制御する前に、前記日誌により第三注入通路が開けられるかを確定することができる。第三注入通路が開けられない場合、第三注入通路を開け、第三注入通路が開けられているとき、第三注入通路に隣接している他の注入通路を開ける。例えば、注入通路C2が開けられているとき、注入通路C2に隣接している注入通路C3を開ける。注入通路C3も開けられているとき、注入通路C3に隣接している注入通路C4を開ける。すべての注入通路が開けられるときまでそのステップを繰り返す或いは、開けられる第三注入通路の数量がオープン待機数量に達するときまでそのステップを繰り返す。
【0115】
すべての注入通路が開けられたが、第二温度の比例が依然として第二比例より大きいことは、注入を制御する効果がよくなく、RF操作対象全体の温度が高すぎることを意味する。その場合、シリンジポンプがすべての注入通路の流速を事前設定の温度制御流速の限界値まで増加させるように制御することにより急速の冷却効果を獲得する。
【0116】
第二温度の比例が第二比例より大きくないと、各温度検出装置中の第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいかを確定するステップS607を実施する。
【0117】
具体的に、随時に獲得した複数の部位の温度において、事前設定の最高温度より大きい第二温度の比例が第二比例より大きくないことは、RF操作対象全体の温度が安全範囲に入っており、現在のRF操作がRF操作対象に損傷を与えるリスクがないことを意味する。その場合、各温度検出装置中の第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいかを確定することにより、RF操作が希望の操作効果に達することを確保する。第三温度検出装置が獲得した温度は事前設定の最低温度より小さい。第三比例は、使用者が適当に設定し、かつ本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法の実行主体に予め設定することができる。
【0118】
第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいと、事前設定の減量規則により注入減量を確定するステップS608を実施する。
【0119】
各温度検出装置において、第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいことは、RF操作対象全体の温度が低く、液体の注入量が大きすぎ、希望の操作効果を獲得できないことを意味する。その場合、事前設定の減量規則により注入減量を確定する必要がある。
【0120】
事前設定の減量規則は複数の部位の温度における最低温度と事前設定の最低温度の差分により注入減量を確定するものである。複数の部位の温度における最低温度と事前設定の最低温度の差分は注入減量に正比例する。すなわち、複数の部位の温度における最低温度と事前設定の最低温度の差分が大きければ大きいほど、注入量を減量させる必要がある注入減量は増加する。
【0121】
具体的に、複数の差分区間と事前設定の注入減量との間の対応関係を制御装置に予め設定することができる。まず、複数の部位の温度中の最低温度がどの差分区間に入るかを確定する。つぎに、最低温度が入っている差分区間と前記対応関係により、前記差分区間に入っている注入増量を希望の注入減量にする。
【0122】
ステップS609において、注入減量と初期流速によりオフ待機数量を確定し、オフ待機数量と第二確定規則により第四注入通路を確定する。
【0123】
具体的に、注入減量と初期流速によりオフ待機数量を確定する式は例えば、注入減量/初期流速+1 である。
【0124】
第二確定規則は、注入通路と第四温度検出装置との間の距離、近い個所から遠い個所に向かう順及びオフ待機数量により第四注入通路を確定するものである。前記第四温度検出装置が獲得する温度は最も低い温度である。
【0125】
第四注入通路の確定方法は第三注入通路の確定方法に類似しており、第四注入通路の確定方法はステップS605中の所定の説明を参照することができるので、ここで再び説明しない。
【0126】
ステップS610において、シリンジポンプが第四注入通路を閉めるように制御した後ステップS607に戻る。すべての第四注入通路が閉められるときまでそのステップを繰り返す。
【0127】
制御装置は各注入通路の標識情報によりシリンジポンプが第四注入通路を閉めるように制御し、各温度検出装置中の第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいかを確定するステップを実施し、かつすべての注入通路が閉められるときまでそのステップを繰り返す。
【0128】
閉める必要がある第四注入通路が閉められているとき、第四注入通路に隣接している注入通路を閉める。隣接の注入通路も閉められているとき、その注入通路に隣接しているつぎの注入通路を閉める。すべての注入通路が閉められるときまでそのステップを繰り返す或いは、閉められれる第四注入通路の数量がオフ待機数量に達するときまでそのステップを繰り返す。
【0129】
すべての温度検出装置において、第三温度検出装置の比例が第三比例より大きくないと、ステップS603を実施する。すなわち、随時に獲得した複数の部位の温度において、第二温度の比例が第二比例より大きいかを確定する。
【0130】
以上のとおり、各部位の温度値のリアルタイム変化により液体の注入量を増加させるか或いは液体の注入量を減少させることにより、液体の注入を制御する正確性を向上させ、操作のリスクを低減し、よりよい操作の効果を獲得することができる。
【0131】
ステップS611において、シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達したが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えている場合、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るようにする。
【0132】
前記ステップにおいて、液体を注入する流速を調節することにより前記RF操作対象に対して制御をする。シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達すると、流速を変化させることにより温度を制御する方法を採用しない。その場合、RF出力パワーを制御することにより温度を制御し、前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るようにする。
【0133】
ステップS612において、前記複数の部位の抵抗値を検出し、かつ前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るようにする。
【0134】
制御により温度が正常値にされいるとき、すなわち温度値が前記温度保護範囲内に入っているとき、前記複数の部位の抵抗値を検出する。前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るようにする。
【0135】
本実施例において説明しない事項は図4図5の実施例中の説明を参照することができる。
【0136】
本発明の実施例において、RF操作任務が触発するとき、シリンジポンプがいずれか1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により初期流速で液体を注入する。RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、複数の温度検出装置が随時に獲得したRF操作対象の複数の部位の温度により、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御する。また、シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達すると、RF出力パワーを制御することにより温度の制御をする。温度の制御が終わると、RF操作対象の抵抗を検出し、所定の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えると、シリンジポンプの流速を制御することにより所定の部位の抵抗値を制御する。RF操作任務を実施するとき、RF操作対象の温度と抵抗をそれぞれ制御することによりRF操作の効果を向上させ、RF操作の安全性を確保し、RF操作対象の複数の部位の温度と抵抗のリアルタイム変化によりシリンジポンプの複数の注入通路を動的に制御することができる。RF操作対象のいろいろな部位の温度値と抵抗値のリアルタイム変化によりシリンジポンプの注入量を適当に調節することにより人工的判断による操作の遅延や操作のミスを低減することができる。また、RF操作任務を実施するとき、液体を注入する迅速性、正確性及び適切性を向上させることができる。それにより、RF操作がRF操作対象に与える傷害を低減し、RF操作の安全性を向上させることができる。
【0137】
図7を参照すると、図7は本発明の他の実施例に係るRF操作データの制御方法を示す流れ図である。前記方法は複数の注入通路付きシリンジポンプ、例えば図2図3に示されるシリンジポンプ20を制御することに用いられる。前記方法は図1のシリンジポンプ20により実施されるか或いは、図1のRFホスト10により実施されるか或いは、シリンジポンプに電気接続される他のコンピューターエクイップメントにより実施されることができる。説明を簡単にするため、それらを制御装置と総称する。図7は前記RF操作データの制御方法は下記ステップを含む。
【0138】
ステップS701において、RF操作任務が触発するとき、RF操作カテーテルがRF操作をするように制御する。
【0139】
具体的に、RF操作任務は、事前設定の触発時間に達するとき他の制御装置が送信した触発指令により触発するか或いは、使用者がRF操作任務を触発させる操作が検出されることにより触発することができる。RF操作任務を触発させる操作は例えば、使用者がRF操作任務を触発させる物理ボタンまたはバーチャルボタンを押すことであることができる。
【0140】
シリンジポンプが起動するたびに、注入パラメーターを事前設定の初期値に設定する。注入パラメーターは、初期流速、注入総量、注入時間等を含むことができるが、それらにのみ限定されるものでない。
【0141】
RF操作任務が触発するとき、RF操作カテーテルはRF操作対象に対してRF操作を実施することによりRF操作対象にRFエネルギーを出力する。
【0142】
ステップS702において、事前設定の時間を待った後、シリンジポンプがすべての注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により初期流速でRF操作対象に液体を注入する。
【0143】
具体的に、事前設定の持続時間は、使用者が適当に設定し、かつ本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法の実行主体に予め設定することができる。
【0144】
周知のように、RF操作対象の温度が所定の温度まで上昇しないと、希望の操作効果を獲得することができない。RF操作カテーテルがRF操作を実施するように制御した後、事前設定の時間を待つ。RF操作対象の温度が所定の温度まで上昇すると、シリンジポンプがすべての注入通路を開けることにより注入操作を実施する。早期の注入によりRF操作対象の昇温に影響を与えることを避け、良好な操作効果を確保することができる。
【0145】
ステップS703において、RF操作カテーテルがRF操作対象に対してRF操作を実施するように制御し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、RF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得する。
【0146】
RF操作カテーテルがRF操作対象に対してRF操作を実施するように制御し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、複数の温度検出装置により前記RF操作対象の複数の部位の温度を随時に獲得する。
【0147】
ステップS703は図4の実施例のステップS402の説明を参照することができるので、ここで再び説明しない。
【0148】
ステップS704において、随時に獲得した複数の部位の温度において、第三温度の比例が第四比例より大きいかを確定する。
【0149】
第三温度の比例が第四比例より大きいと、開けられたいずれかの注入通路を閉めるステップS705を実施した後、ステップS704に戻る。
【0150】
具体的に、第三温度は事前設定の最低温度より小さい。獲得した複数の部位の温度において、事前設定の最低温度より小さい第三温度の比例が第四比例より大きいことは、現在の注入量が多く、RF操作対象全体の温度が希望の温度に達していないことを意味する。その場合、開けられたいずれかの注入通路を閉めることにより液体の注入量を減少させ、随時に獲得した複数の部位の温度において第三温度の比例が第四比例より大きいかを確定するステップを実施し、すべての注入通路が閉められるときまでそのステップを繰り返す。
【0151】
第三温度の比例が第四比例より大きくないと、随時に獲得した複数の部位の温度において、第四温度の比例が第五比例より大きいかを確定するステップS706を実施する。
【0152】
第四温度の比例が第五比例より大きいと、開けられない注入通路が存在するかを確定するステップS707を実施する。
【0153】
開けられない注入通路が存在するとき、開けられないいずれかの注入通路を開けるステップS708を実施した後、ステップS706に戻る。すべての注入通路が開けられるときまでそのステップを繰り返す。
【0154】
開けられない注入通路が存在しないとき、事前設定の第二増幅で各注入通路の流速を増加させるステップS709を実施した後、ステップS706に戻る。注入通路の流速が事前設定の温度制御流速の限界値に達するときまでそのステップを繰り返す。
【0155】
第四温度の比例が第五比例より大きくないと、ステップS704を実施する。
【0156】
具体的に、随時に獲得した複数の部位の温度において、事前設定の最低温度より小さい第三温度の比例が第四比例より大きくないことは、RF操作対象全体の温度が希望の温度に達し、現在の液体の注入量はRF操作対象の昇温をサポートできることを意味する。その場合、温度が高すぎることによりRF操作対象に傷害を与えることを避けるため、獲得した複数の部位の温度において、第四温度の比例が第五比例より大きいかを確定する。第四温度は事前設定の最高温度より大きい。第四比例、第五比例は、使用者が適当に設定し、かつ本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法の実行主体に予め設定することができる。
【0157】
獲得した複数の部位の温度において、第四温度の比例が第五比例より大きいことは、RF操作対象の温度が高すぎることによりRF操作対象に傷害を与えるリスクがあることを意味する。その場合、液体の注入量を増加させ、所定の部位の温度を下げるため、開けられない注入通路が存在するかを確定する必要がある。開けられない注入通路が存在すると、開けられないいずれかの注入通路を開け、随時に獲得した複数の部位の温度において第四温度の比例が第五比例より大きいかを確定するステップを実施し、かつすべての注入通路が開けられるときまでそのステップを繰り返す。すべての注入通路が開けられると、事前設定の第二増幅で注入通路の流速を増加させ、随時に獲得した複数の部位の温度において第四温度の比例が第五比例より大きいかを確定するステップを実施し、かつ注入通路の流速が事前設定の温度制御流速の限界値に達するときまでそのステップを繰り返す。注入通路の流速が事前設定の温度制御流速の限界値に達したが、随時に獲得した複数の部位の温度において第四温度の比例が依然として第五比例より大きいとき、早期警報を出力する。
【0158】
随時に獲得した複数の部位の温度において第四温度の比例が第五比例より大きくないと、随時に獲得した複数の部位の温度において第三温度の比例が第四比例より大きいかを確定するステップを実施する。
【0159】
以上のとおり、各部位の温度値のリアルタイム変化により液体の注入量を増加させるか或いは液体の注入量を減少させることにより、液体の注入を制御する正確性を向上させ、操作のリスクを低減し、よりよい操作の効果を獲得することができる。
【0160】
ステップS710において、シリンジポンプの流速が事前設定の温度制御流速の限界値に達したが、複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えている場合、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るようにする。
【0161】
前記ステップにおいて、液体を注入する流速を調節することにより前記RF操作対象に対して制御をする。シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達すると、流速を変化させることにより温度を制御する方法を採用しない。その場合、RF出力パワーを制御することにより温度を制御し、前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るようにする。
【0162】
ステップS711において、前記複数の部位の抵抗値を検出し、かつ前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るようにする。
【0163】
制御により温度が正常値にされているとき、すなわち温度値が前記温度保護範囲内に入っているとき、前記複数の部位の抵抗値を検出する。前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るようにする。
【0164】
本実施例において説明しない事項は図4図6の実施例中の説明を参照することができる。
【0165】
本発明の実施例において、RF操作任務が触発するとき、まず、RF操作カテーテルがRF操作をするように制御する。つぎに、事前設定の時間を待った後、シリンジポンプがすべての注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により初期流速でRF操作対象に液体を注入する。RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、複数の温度検出装置が随時に獲得したRF操作対象の複数の部位の温度により、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御する。また、シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達すると、RF出力パワーを制御することにより温度の制御をする。温度の制御が終わると、RF操作対象の抵抗を検出し、所定の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えると、シリンジポンプの流速を制御することにより所定の部位の抵抗値を制御する。RF操作任務を実施するとき、RF操作対象の温度と抵抗をそれぞれ制御することによりRF操作の効果を向上させ、RF操作の安全性を確保し、RF操作対象の複数の部位の温度値のリアルタイム変化によりシリンジポンプの複数の注入通路を動的に制御することができる。RF操作対象のいろいろな部位の温度値のリアルタイム変化によりシリンジポンプの注入量を適当に調節することにより人工的判断による操作の遅延や操作のミスを低減することができる。また、RF操作任務を実施するとき、液体を注入する迅速性、正確性及び適切性を向上させることができる。それにより、RF操作がRF操作対象に与える傷害を低減し、RF操作の安全性を向上させることができる。
【0166】
図9を参照すると、図9は本発明の実施例に係るシリンジポンプの複数の注入通路の制御装置の構造を示す図である。説明を簡単にするため、図9には本発明の実施例に係る部分のみが示されている。前記シリンジポンプの複数の注入通路の制御装置は図1のシリンジポンプ20、RFホスト10または他のコンピューター端末により実施されるか或いは前記装置のバーチャルモジュールにより実施されることができる。前記シリンジポンプの複数の注入通路の制御装置は複数の注入通路を具備しているシリンジポンプを制御することに用いられる。前記シリンジポンプの複数の注入通路の制御装置は、制御モジュール901、確認モジュール902、温度検出モジュール903及び抵抗検出モジュール904を含む。
【0167】
制御モジュール901は、RF操作任務が触発するとき、前記シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により事前設定の初期流速で注入操作をする。
【0168】
確認モジュール902はRF操作データの制御モードを確定する。
【0169】
温度検出モジュール903は、前記RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、前記RF操作対象の複数の部位の温度値を随時に獲得する。
【0170】
制御モジュール901は、前記複数の部位の温度値が事前設定の温度保護範囲を超えているとき、前記複数の部位の温度値のリアルタイム変化により前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御する。
【0171】
制御モジュール901は前記シリンジポンプの流速が事前設定の温度制御限界値に達したが、前記複数の部位の温度値が依然として前記温度保護範囲を超えている場合、RF出力パワーを制御することにより前記複数の部位の温度値が前記温度保護範囲内に入るように制御する。
【0172】
抵抗検出モジュール904は前記複数の部位の抵抗値を検出する。
【0173】
制御モジュール901は、前記複数の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えているとき、前記シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御することにより前記複数の部位の抵抗値が前記抵抗保護範囲内に入るように制御する。
【0174】
確認モジュール902は使用者がデータ制御モードを設定する設定情報を獲得する。使用者がデータ制御モードを設定すると、使用者の設定によりRF操作データの制御モードを確定する。データ制御モードは、温度シングル制御モード、抵抗シングル制御モードまたはデュアル制御モードのうちいずれか一種である。使用者がデータ制御モードを設定しないと、RF操作データの制御モードをデュアル制御モードにする。
【0175】
制御モジュール901は、RF操作任務が触発するとき、前記シリンジポンプがいずれか1つの注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により初期流速でRF操作対象に液体を注入する第一制御サブモジュールを含み、前記第一制御サブモジュールはRF操作カテーテルがRF操作対象に対してRF操作を実施するように制御する。
【0176】
制御モジュール901は第二制御サブモジュールを更に含み、前記第二制御サブモジュールは、
随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップであって、前記第一温度は事前設定の最高温度より大きいステップと、
第一温度が存在することが確定されると、第一注入通路が開けられるかを確定するステップであって、前記第一注入通路は第一部位に液体を注入することに使用され、前記第一温度は第一部位の温度であるステップと、
前記第一注入通路が開けられないと、前記シリンジポンプが第一注入通路を開けるように制御し、かつ随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップと、
前記第一注入通路が開けられると、前記シリンジポンプが事前設定の第一増幅で第一注入通路の流速を増加させるように制御し、かつ随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップであって、前記第一注入通路の流速が事前設定の温度制御流速の限界値に達するときまでステップを繰り返すステップとを更に実施する。
【0177】
前記第に制御サブモジュールは、前記複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定し、第一温度が存在しないことが確定されると、前記温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいかを確定するステップであって、前記第一温度検出装置が獲得した事前設定の温度持続時間は事前設定の最低温度より小さいステップと、
前記温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいことが確定されると、前記シリンジポンプは事前設定の第一減少幅で第二注入通路の流速を減少させ、各温度検出装置中の第一温度検出装置の比例が第一比例より大きいかを確定するステップを実施し、かつ第二注入通路の流速が事前設定の最低流速に達するときまでそのステップを繰り返すステップであって、前記第二注入通路は第二部位に液体を注入することに使用され、前記第一温度検出装置は第二部位の温度を検出することに使用されるステップと、
第一温度検出装置の比例が第一比例より大きくないことが確定されると、随時に獲得した複数の部位の温度に第一温度が存在するかを確定するステップとを更に実施する。
【0178】
前記シリンジポンプの複数の注入通路の制御装置は各温度検出装置に対応する事前設定の最高温度と事前設定の最低温度を設定する設定モジュールを更に含み、前記第二制御サブモジュールは各温度検出装置に対応する事前設定の最高温度と事前設定の最低温度により第一注入通路と第二注入通路を確定する。
【0179】
前記制御モジュール901は第三制御サブモジュールを更に含み、前記第三制御サブモジュールは、
随時に獲得した複数の部位の温度において第二温度の比例が第二比例より大きいかを確定するステップであって、前記第二温度は事前設定の最高温度より大きいステップと、
前記第二温度の比例が第二比例より大きいと、事前設定の増量規則により注入増量を確定するステップと、
前記注入増量と初期流速によりオープン待機数量を確定し、かつ前記オープン待機数量と第一確定規則により第三注入通路を確定するステップと、
前記シリンジポンプが第三注入通路を開けるように制御し、随時に獲得した複数の部位の温度において第二温度の比例が第二比例より大きいかを確定し、かつすべての注入通路が開けられるときまでそのステップを繰り返すステップであって、前記第三注入通路が開けられているとき、第三注入通路に隣接している他の注入通路を開けるステップとを更に実施する。
【0180】
前記第三制御サブモジュールは、すべての注入通路が開けられたが、第二温度の比例が依然として第二比例より大きいとき、前記シリンジポンプがすべての注入通路の流速を事前設定の温度制御流速の限界値まで増加させるように制御する。
【0181】
事前設定の増量規則は複数の部位の温度における最高温度と事前設定の最高温度の差分により注入増量を確定するものである。最高温度と事前設定の最高温度の差分は注入増量に正比例する。第一確定規則は、注入通路と第二温度検出装置との間の距離、オープン待機数量及び近い個所から遠い個所に向かう順により第三注入通路を確定するものである。前記第二温度検出装置が獲得する温度は最も高い温度である。
【0182】
前記第三制御サブモジュールは、
前記第二温度の比例が第二比例より大きくないと、各温度検出装置中の第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいかを確定するステップであって、前記第三温度検出装置が獲得した温度は事前設定の最低温度より小さいステップと、
前記第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいと、事前設定の減量規則により注入減量を確定するステップと、
前記注入減量と初期流速によりオフ待機数量を確定し、前記オフ待機数量と第二確定規則により第四注入通路を確定するステップと、
前記シリンジポンプが第四注入通路を閉めるように制御し、各温度検出装置中の第三温度検出装置の比例が第三比例より大きいかを確定し、かつすべての注入通路が閉められるときまでそのステップを繰り返すステップであって、第四注入通路が閉められているとき、第四注入通路に隣接している注入通路を閉めるステップと、
前記第三温度検出装置の比例が第三比例より大きくないと、随時に獲得した複数の部位の温度において第二温度の比例が第二比例より大きいかを確定するステップとを更に実施する。
【0183】
前記事前設定の減量規則は前記複数の部位の温度における最低温度と事前設定の最低温度の差分により注入減量を確定するものである。前記最低温度と事前設定の最低温度の差分は注入減量に正比例する。
前記第二確定規則は、注入通路と第四温度検出装置との間の距離、近い個所から遠い個所に向かう順及びオフ待機数量により第四注入通路を確定するものである。前記第四温度検出装置が獲得する温度は最も低い温度である。
【0184】
前記制御モジュール901はRF操作任務が触発するときRF操作カテーテルがRF操作をするように制御する第四制御サブモジュールを更に含み、
前記第四制御サブモジュールは、事前設定の時間を待った後、前記シリンジポンプがすべての注入通路を開けるように制御し、開けられた注入通路により初期流速でRF操作対象に液体を注入する。
【0185】
前記第四制御サブモジュールは、
随時に獲得した複数の部位の温度において、第三温度の比例が第四比例より大きいかを確定するステップであって、第三温度は事前設定の最低温度より小さいステップと、
前記第三温度の比例が第四比例より大きいと、開けられたいずれかの注入通路を閉め、随時に獲得した複数の部位の温度において第三温度の比例が第四比例より大きいかを確定し、かつすべての注入通路が閉められるときまでそのステップを繰り返すステップと、
前記第三温度の比例が第四比例より大きくないと、随時に獲得した複数の部位の温度において第四温度の比例が第五比例より大きいかを確定するステップであって、第四温度は事前設定の最高温度より大きいステップと、
前記第四温度の比例が第五比例より大きいと、開けられない注入通路が存在するかを確定するステップと、
開けられない注入通路が存在するとき、開けられないいずれかの注入通路を開け、随時に獲得した複数の部位の温度において第四温度の比例が第五比例より大きいかを確定し、かつすべての注入通路が開けられるときまでそのステップを繰り返すステップと、
開けられない注入通路が存在しないと、事前設定の第二増幅で注入通路の流速を増加させ、随時に獲得した複数の部位の温度において第四温度の比例が第五比例より大きいかを確定し、かつ注入通路の流速が事前設定の温度制御流速の限界値に達するときまでそのステップを繰り返すステップと、
第四温度の比例が第五比例より大きくないと、随時に獲得した複数の部位の温度において第三温度の比例が第四比例より大きいかを確定するステップとを更に実施する。
【0186】
各モジュールが所定の機能を実現する具体的な過程は図4図9の実施例中の説明を参照することができるので、ここで再び説明しない。
【0187】
本発明の実施例において、多通路付き注射構造を使用する。RF操作任務が触発するとき、シリンジポンプが少なくとも1つの注入通路を開けるように制御することにより事前設定の初期流速で注入操作をする。RF操作データの制御モードを確定し、RF操作データの制御モードがデュアル制御モードである場合、複数の温度検出装置が随時に獲得したRF操作対象の複数の部位の温度により、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の開閉を制御するか或いは、シリンジポンプが一部または全部の注入通路の流速を制御するように制御する。また、シリンジポンプの流速が温度制御限界値に達すると、RF出力パワーを制御することにより温度の制御をする。温度の制御が終わると、RF操作対象の抵抗を検出し、所定の部位の抵抗値が事前設定の抵抗保護範囲を超えると、シリンジポンプの流速を制御することにより所定の部位の抵抗値を制御する。RF操作任務を実施するとき、RF操作対象の温度と抵抗をそれぞれ制御することによりRF操作の効果を向上させ、RF操作の安全性を確保し、RF操作対象の複数の部位の温度と抵抗のリアルタイム変化によりシリンジポンプの複数の注入通路を動的に制御することができる。RF操作対象のいろいろな部位の温度値と抵抗値のリアルタイム変化によりシリンジポンプの注入量を適当に調節することにより人工的判断による操作の遅延や操作のミスを低減することができる。また、RF操作任務を実施するとき、液体を注入する迅速性、正確性及び適切性を向上させることができる。それにより、RF操作がRF操作対象に与える傷害を低減し、RF操作の安全性を向上させることができる。
【0188】
図10を参照すると、図10は本発明の実施例に係る電子装置のハードウェアの構造を示す図である。
【0189】
本発明の例示において、電子装置は、非携帯性コンピューターシステムまたは携帯性コンピューターシステムであり、かつ無線通信機能または有線通信機能を有しているいずれか1つのコンピューターシステムであることができる。具体的に、前記電子装置は、デスクトップコンピュータ、サーバー、携帯電話またはスマートホン(例えばiPhone(登録商標) TM、Android TMに基づく電話)、ポータブルゲームコンソール(Portable gaming console、例えばNintendo DS TM、PlayStation Portable TM、Gameboy Advance TM、iPhone(登録商標) TM)、ラップトップコンピューター(laptop computer)、PDA、ポータブルインターネットデバイス(Portable internet devices)、音楽プレーヤー(music player)及びデータ記憶装置、他の携帯式装置、例えば、腕時計、ヘッドセット、ペンダント、イヤホン等であることができる。電子装置は他のウェアラブル装置(wearable devices、例えば電子メガネ、電子クロージング、電子ブレスレット、電子ネックレス及びヘルメット装着表示装置(Helmet Mounted Display、HMD))であることもできる。電子装置は、いろいろな機能、例えば音楽の再生、ビデオの表示、画面の記憶、電話の呼出し及び電話の受話等をすることもできる。
【0190】
図10に示すとおり、電子装置100は制御回路を含み、前記制御回路は記憶及び処理回路300を含む。前記記憶及び処理回路300は記憶装置、例えばハードディスクドライブ記憶装置、不揮発性記憶装置(例えば、フラッシュメモリーまたはソリッドステートディスク(Solid State Disk)を構成するプログラマブル電気消去不可能な記憶装置等)、揮発性記憶装置(例えばスタティックランダムアクセスメモリ(Static Random-Access Memory)またはダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic random access memory))等を含むことができるが、本発明はそれらにのみ限定されるものでない。記憶及び処理回路300中の処理回路は電子装置100の作動を制御することができる。前記処理回路は、1つまたは複数のマイクロプロセッサー、マイクロコントローラー、デジタル信号処理装置(digital signal processor)、ベースバンドプロセッサー(Baseband processor)、電源管理ユニット(Power Management Unit)、オーディオコーデックチップ(Audio codec chip)、用途別集積回路(application specific integrated circuit)、ディスプレイドライバ集積回路(Display driver integrated circuit)等で構成されることができる。前記処理装置は複数の温度検出装置(例えばマイクロ温度センサー)に電気接続される。
【0191】
記憶及び処理回路300は電子装置100内のソフトウェアを実行することができる。例えば、インターネットブラウジングアプリケーション(Internet browsing application)、VOIP(Voice over Internet Protocol)テレフォンコーリングアプリケーション(Telephone calling application)、Eメールアプリケーション、メディア再生アプリケーション、オペレーティングシステム機能等を実行することができる。前記ソフトウェアは所定の制御操作を担当することができる。例えば、カメラで画面を取ること、周辺光センサー(Ambient Light Sensor)で周囲の光線を測定すること、近接センサー(Proximity sensor)で部品の接近を検出すること、ダイオード付き状態表示ランプ等のような状態表示装置で所定の情報を表示すること、タッチセンサー(touch sensor)でタッチ事件を検出すること、複数(例えば各分層)の表示装置で情報を表示すること、無線通信機能に関する操作、オーディオ信号の受信及び形成に関する操作、ボタン押し事件に関するデータの受信及び形成に関する操作及び電子装置100の他の機能等を制御することができるが、それらにのみ限定されるものでない。
【0192】
前記記憶装置には実行可能なプログラムコード(Executable program code)が記憶されている。前記記憶装置に電気接続される処理装置は、前記記憶装置に記憶されている実行可能なプログラムコードを用いることにより、図4図7中の実施例に係るRF操作データの制御方法を実施するkとができる。
【0193】
前記実行可能なプログラムコードは前記図9の実施例に係るシリンジポンプの複数の注入通路の制御装置中の各モジュールを含むことができる。例えば、制御モジュール901、確認モジュール902、温度検出モジュール903及び抵抗検出モジュール904を含む。制御モジュール901、確認モジュール902、温度検出モジュール903及び抵抗検出モジュール904が所定の機能を実施する過程は図9の実施例中の事項を参照することができるため、ここで再び説明しない。
【0194】
電子装置100は入力/出力回路420を更に含む。入力/出力回路420は電子装置100のデータの入力と出力を担当する。即ち、入力/出力回路420は電子装置100が外部の装置からデータを受信することと電子装置100が外部の装置にデータを送信することとを担当する。入力/出力回路420はセンサー320を更に含むことができる。センサー320は、周辺光センサー、光線とキャパシティーによる近接センサー、タッチセンサー(例えばライトタッチセンサー及び/または静電容量式タッチセンサーによるタッチセンサーである。タッチセンサーはタッチ式表示パネルの一部になるか或いはタッチセンサーとタッチ式表示パネルはそれぞれ作動することができる)、加速度センサーまたは他のセンサー等であることができる。
【0195】
入力/出力回路420は1つまたは複数の表示装置、例えば表示装置140を更に含むことができる。表示装置140は、液晶表示装置、有機発光ダイオードディスプレイ(organic light emitting diode display)、電子インクディスプレイ(Electronic ink display)、プラズマディスプレー(plasma display)、他の表示技術による表示装置、それらの1つまたは複数の組合せであることができる。表示装置140はタッチセンサーアレイ(Touch sensor array)を含むことができる(表示装置140がタッチ表示装置である場合)。タッチセンサーは、透明タッチセンサー電極(Touch sensor electrode、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)電極)のアレイで構成される静電容量式タッチセンサー(Capacitive touch sensor)であるか或いは、他のタッチ技術で構成されるタッチセンサー、例えば音波タッチコントロール(Sound wave touch control)センサー、感圧タッチ(Pressure sensitive touch)センサー、抵抗タッチ(Resistive touch)センサー、光学タッチ(Optical touch)センサー等であることができるが、本発明はそれらを限定しない。
【0196】
電子装置100はオーディオモジュール360を更に含むことができる。オーディオモジュール360は電子装置100のオーディオ入力とオーディオ出力を担当することができる。電子装置100のオーディオモジュール360は、スピーカー、マイクロホン、ブザー、サウンドジェネレーター(tone Generator)、音声の形成及び検出を担当するモジュールであることができる。
【0197】
通信回路380は電子装置100と外部装置との間の通信を担当するものである。通信回路380は、アナログ信号及びデジタル信号の入力/出力インタフェース回路(Input/output interface circuit)と、RF信号及び/または光信号(RF signal and/or optical signal)の無線通信回路(Wireless communication circuit)とを含むことができる。通信回路380中の無線通信回路は、RFトランシーバ回路(RF transceiver circuit)、パワー増幅回路(Power amplifier circuit)、低雑音増幅器(low noise amplifier)、スイッチ、濾波器(wave filter)及びアンテナを含むことができる。通信回路380中の無線通信回路は近距離通信電磁信号(Near field coupled electromagnetic signal)を送信/受信することにより近距離無線通信技術(Near Field Communication、NFC)回路をサポートする。例えば、通信回路380は近距離通信アンテナと近距離通信トランシーバを含むことができる。通信回路380は、セルラーテレホントランシーバ(Cellular telephone transceiver)及びアンテナ、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks)トランシーバ及びアンテナ等を更に含むことができる。
【0198】
電子装置100は、バッテリー、電源管理回路(Power management circuit)及び他の入力/出力ユニット400を更に含むことができる。入力/出力ユニット400は、ボタン、コントローラー、クリックホイール、スクロールホイール、タッチパッド、小型キーボード、キーボード、カメラ、発光ダイオード及び他の状態インジケータ等を含むことができる。
【0199】
使用者は、入力/出力回路420に命令を入力することにより電子装置100の操作を制御し、入力/出力回路420が出力したデータにより電子装置100の状態情報または他の情報を把握することができる。
【0200】
本発明の実施例においてコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供する。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は前記実施例に係る電子装置に取り付けられ、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は図10の実施例に係る記憶及び処理回路300中の記憶装置であることができる。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムが処理装置により実行されることにより前記図4図7の実施例に係るRF操作データの制御方法を実施することができる。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、USBフラッシュディスク(USB flash disk)、モバイルハードディスク(Mobile Hard Disk)、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、RAM、磁気ディスクまたはライトディスク(Light Disk)等のようないろいろなプログラムコードを記憶する媒体であることができる。
【0201】
本発明の複数の実施例に係る装置と方法は他の手段により実施されることもできる。前記装置の実施例は本発明の例示にしか過ぎないものである。例えば、前記モジュールを区分するとき論理機能(logical function)により前記モジュールを区分してきたが、実際の応用において他の機能により前記モジュールを区分することもできる。例えば、複数のモジュールを結合させるか或いは、所定のモジュールの所定のシステムに集積させるか或いは、一部のモジュールを省くか或いは、一部のモジュールが作動しなくてもよい。各モジュールの間の接続は、直接に接続されるか或いは通信可能に接続されるか或いは所定のインターフェース、装置またはモジュールにより間接的に接続されるか或いは、電機接続されるか或いは、機械的に接続されることができる。
【0202】
それぞれ存在する分離部品として説明してきた各モジュールは一体に製造されることもできる。モジュールの状態に示されている部品は物理的モジュールでなくてもよく、それは所定の部位に配置されるか或いは複数のネットワークモジュールにそれぞれ配置されることができる。実際の応用において一部のモジュールまたはすべてのモジュールを使用することにより本発明の目的を実現することができる。
【0203】
本発明の各実施例に係る各機能モジュールは1つの処理モジュールに集積されるか或いはそれぞれ存在するように集積されるか或いは、2つまたは2つ以上の機能モジュールは1つのモジュールに集積されることができる。前記集積モジュールはハードウェアの状態に存在するか或いはソフトウェアの状態に存在することができる。
【0204】
前記集積モジュールがソフトウェアの状態に存在するものであり、前記集積モジュールを1つの製品として販売するか或いは用いるとき、前記集積モジュールをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶して販売するか或いは用いることができる。本発明の技術的事項は、主として、従来の技術に対して発明の効果を獲得できる特別技術的特徴を指す。前記特別技術的特徴がソフトウェアの状態に存在するとき、前記特別技術的特徴をコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶して販売するか或いは用いることができる。本発明のソフトウェアはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され、複数の指令が含まれているコンピューターエクイップメント(パーソナルコンピューター、サーバーまたはネットワーク装置等)により本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法のすべてのステップまたは一部のステップを実施することができる。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、USBフラッシュディスク、モバイルハードディスク、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、磁気ディスクまたはライトディスク等ようなプログラムコードを記憶させる媒体を含むことができる。
【0205】
注意すべきことは、前記各実施例において、説明を簡単にするため、一部の実施例のステップを省略することができる。この技術分野の技術者が知っているとおり、本発明の実施例に係る方法中のステップは前記実施例の順番にのみ限定されるものでない。すなわち、前記方法中のステップは他の順番に実施されるか或いは同時実施されることができる。この技術分野の技術者が知っているとおり、前記実施例は本発明の好適な実施例にしか過ぎないものであり、本発明は前記実施例中の各動作とモジュールを必ず含まなければならないものでない。
【0206】
前記実施例において、各実施例が表す重点は異なっている。1つの実施例において説明しない部分は他の実施例の説明を参照することができる。
【0207】
以上、本発明の実施例に係るRF操作データの制御方法、装置及びシリンジポンプを説明してきたが、この技術分野の技術者は本発明の要旨を逸脱しない範囲内において設計の変更、改良等をすることができ、それらがあっても本発明に含まれることは勿論である。すなわち、前記実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであり、本発明は前記実施例の構成にのみ限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】