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特表2024-502331医療廃棄物を処理するためのチャンバ、システムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-18
(54)【発明の名称】医療廃棄物を処理するためのチャンバ、システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B09B 3/70 20220101AFI20240111BHJP
   A61L 2/20 20060101ALI20240111BHJP
   A61L 101/10 20060101ALN20240111BHJP
【FI】
B09B3/70 ZAB
A61L2/20 100
A61L101:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023540156
(86)(22)【出願日】2021-11-17
(85)【翻訳文提出日】2023-08-28
(86)【国際出願番号】 SE2021051150
(87)【国際公開番号】W WO2022146212
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】2051574-8
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507002675
【氏名又は名称】ネスルンド,インゲマール
【氏名又は名称原語表記】NAESLUND, INGEMAR
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ネスルンド,インゲマール
【テーマコード(参考)】
4C058
4D004
【Fターム(参考)】
4C058AA12
4C058BB07
4C058CC05
4C058DD01
4C058DD02
4C058DD03
4C058EE02
4C058JJ14
4D004AA48
4D004CA15
4D004CA34
4D004CA46
4D004CB01
4D004CB11
4D004CB31
4D004CC02
4D004CC11
4D004DA01
4D004DA02
4D004DA06
4D004DA16
(57)【要約】
本発明は、搬入モード、処理モードおよび搬出モードのいずれか1つで動作するように構成され、処理モードにおいて、オゾンを使用して医療廃棄物の粒子を消毒するための処理チャンバ(100)内の環境を提供するようにさらに構成された廃棄物処理チャンバ(100)に関し、処理チャンバは、搬入モードにおいて、医療廃棄物の粒子を受け入れるように構成され、処理モードおよび搬出モードにおいて、処理チャンバ(100)の内部の環境と外部の環境との間に密封シールを提供するように構成された入口(110)と、搬出モードにおいて、処理チャンバ(100)から医療廃棄物の粒子を取り出すように構成され、搬入モードおよび処理モードにおいて、処理チャンバ(100)の内部の環境と外部の環境との間に密封シールを提供するように構成された出口(120)と、搬入モードおよび処理モードにおいて、医療廃棄物の粒子を攪拌するように構成され、搬出モードにおいて、医療廃棄物の粒子を取り出しのために出口(120)に移動させるようにさらに構成された粒子搬送装置(130)と、処理チャンバ(100)内の封止環境の特性を測定するように構成された1つまたは複数のセンサ(S1、S2)とを備え、処理チャンバは、オゾンを生成し、処理チャンバ(100)内の環境のオゾンのターゲット濃度レベルを維持するように構成された発生器(G)にさらに流体結合され、またはそれを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬入モード、処理モードおよび搬出モードのいずれか1つで動作するように構成され、前記処理モードにおいて、オゾンを使用して医療廃棄物の粒子を消毒するための環境を提供するようにさらに構成された廃棄物処理チャンバ(100)であって、前記処理チャンバは、
前記搬入モードにおいて、前記医療廃棄物の粒子を受け入れるように構成され、前記処理モードおよび搬出モードにおいて、前記処理チャンバ(100)の内部の前記環境と外部の環境との間に密封シールを提供するように構成された入口(110)と、
前記搬出モードにおいて、前記処理チャンバ(100)から前記医療廃棄物の粒子を取り出すように構成され、前記搬入モードおよび処理モードにおいて、前記処理チャンバ(100)の内部の前記環境と外部の前記環境との間に密封シールを提供するように構成された出口(120)と、
前記搬入モードおよび前記処理モードにおいて、前記医療廃棄物の粒子を攪拌するように構成され、前記搬出モードにおいて、前記医療廃棄物の粒子を取り出しのために前記出口(120)に移動させるようにさらに構成された粒子搬送装置(130)と、
前記処理チャンバ(100)内の前記環境の特性を測定するように構成された1つまたは複数のセンサ(S1、S2)と
を備え、
前記処理チャンバ(100)は、オゾンを生成し、前記処理チャンバ(100)内の前記環境のオゾンのターゲット濃度レベルを維持するように構成された発生器(G)にさらに流体結合され、またはそれを備える、廃棄物処理チャンバ(100)。
【請求項2】
前記1つまたは複数のセンサ(S1、S2)は、前記処理チャンバ(100)内の前記環境のオゾン濃度レベルを測定するように構成された少なくとも1つのオゾンセンサを備える、請求項1に記載の廃棄物処理チャンバ。
【請求項3】
前記発生器(G)は、前記処理チャンバ(100)に取り外し可能に付設される、先行する請求項のいずれかに記載の廃棄物処理チャンバ。
【請求項4】
前記1つまたは複数のセンサ(S1、S2)は、前記処理チャンバ(100)内の前記環境の温度を測定するように構成された少なくとも1つの温度センサを備える、先行する請求項のいずれかに記載の廃棄物処理チャンバ。
【請求項5】
前記1つまたは複数のセンサ(S1、S2)は、前記処理チャンバ(100)内の前記環境の湿度を測定するように構成された少なくとも1つの湿度センサを備える、先行する請求項のいずれかに記載の廃棄物処理チャンバ。
【請求項6】
前記処理チャンバ(100)内の前記環境のターゲット温度を維持するように構成された制御可能な空調ユニットをさらに備える、先行する請求項のいずれかに記載の廃棄物処理チャンバ。
【請求項7】
前記処理チャンバ(100)内の前記環境のターゲット湿度を維持するように構成された制御可能な加湿器をさらに備える、先行する請求項のいずれかに記載の廃棄物処理チャンバ。
【請求項8】
前記処理チャンバ(100)は、前記処理チャンバ(100)の上半分に配置された検査窓を備える、先行する請求項のいずれかに記載の廃棄物処理チャンバ。
【請求項9】
前記搬送装置(130)は、前記処理チャンバ(100)の長手方向軸に平行な長手方向軸を有するシャフトと、前記シャフトの前記長手方向軸に直交する方向に延びるパドルとを備える、先行する請求項のいずれかに記載の廃棄物処理チャンバ。
【請求項10】
前記処理チャンバは、
前記処理チャンバ(100)に新鮮な空気を提供するように構成された制御可能なガス入口と、
前記処理チャンバ(100)内の前記環境からガスを放出するように構成された制御可能なガス出口と
をさらに備える、先行する請求項のいずれかに記載の廃棄物処理チャンバ。
【請求項11】
オゾンを使用して医療廃棄物の粒子を消毒するように構成された廃棄物処理システムであって、前記システムは、
請求項1に記載の廃棄物処理チャンバ(100)と、
前記処理チャンバ(100)を、搬入モード、処理モード、および搬出モードのいずれか1つで動作するように制御するように構成された制御ユニット(CU)であって、前記処理モードで動作する前記制御ユニット(CU)は、前記1つまたは複数のセンサ(S2、S2)のうちの少なくとも1つから受信される入力を使用して前記発生器(G)を制御するように構成され、前記入力は、前記処理チャンバ(100)内の測定されたオゾン濃度レベルを示す、制御ユニット(CU)と
を備える、廃棄物処理システム。
【請求項12】
前記1つまたは複数のセンサ(S2、S2)は、少なくとも1つの温度センサを備え、前記システムは、制御可能な空調ユニットをさらに備え、前記処理モードで動作する前記制御ユニット(CU)は、前記処理チャンバ(100)内の前記環境のターゲット温度を維持するために、前記温度センサから受信される入力を使用して前記制御可能な空調ユニットを制御するように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記1つまたは複数のセンサ(S2、S2)は、少なくとも1つの湿度センサを備え、前記システムは、制御可能な加湿器をさらに備え、前記処理モードで動作する前記制御ユニット(CU)は、前記処理チャンバ(100)内の前記環境のターゲット湿度を維持するために、前記湿度センサから受信される入力を使用して前記制御可能な加湿器を制御するように構成される、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
前記制御ユニット(CU)は、通信ネットワークに通信可能に結合され、前記通信ネットワークを介して1つまたは複数のノードに前記システムの状態を送信し、および/または前記通信ネットワークを介して前記1つまたは複数のノードからコマンドを受信するようにさらに構成される、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項15】
前記入口(110)は、前記処理チャンバ(100)の下半分に配置される、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項16】
前記処理チャンバ(100)の前記入口(110)に流体結合されたシュレッダアセンブリ(700)をさらに備え、それは、医療廃棄物を受け入れ、医療廃棄物の粒子に処理し、前記処理された医療廃棄物の粒子を前記廃棄物処理チャンバ(100)の前記入口(110)に供給するように構成される、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項17】
前記処理チャンバ(100)の前記出口(120)に流体結合された排出アセンブリ(800)をさらに備え、それは、前記処理チャンバ(100)から前記処理/処置された医療廃棄物の粒子を取り出し、前記取り出された医療廃棄物の粒子を貯蔵容器(850)に移動させるように構成される、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項18】
請求項1に記載の廃棄物処理チャンバ(100)を備えるシステムの制御ユニット(CU)によって実行される方法であって、前記廃棄物処理チャンバ(100)は、搬入モード、処理モードおよび搬出モードのいずれか1つで動作するように構成され、前記方法は、
前記搬入モードにおいて、前記医療廃棄物の粒子を受け入れるために入口(110)を開くことと、
前記搬入モードにおいて、前記処理チャンバ(100)の内部の環境と外部の環境との間の密封シールを提供するために出口(120)を閉じることと、
前記搬入モードにおいて、前記受け入れられた医療廃棄物の粒子を攪拌することと
によって前記搬入モードで動作することと、
前記処理モードにおいて、前記処理チャンバ(100)の内部の環境と外部の環境との間の密封シールを提供するために前記入口(110)を閉じることと、
前記処理モードにおいて、前記受け入れられた医療廃棄物の粒子を攪拌することと、
前記処理モードにおいて、オゾンを生成し、前記処理チャンバ(100)内の前記環境のオゾンのターゲット濃度レベルを維持することと
によって前記処理モードで動作することと、
前記搬出モードにおいて、前記処理チャンバ(100)から前記医療廃棄物の粒子を取り出すために前記出口(120)を開くこと
によって前記搬出モードで動作することと
を含む、方法。
【請求項19】
前記1つまたは複数のセンサ(S1、S2)は、前記処理チャンバ(100)内の前記環境のオゾン濃度レベルを測定するように構成された少なくとも1つのオゾンセンサを備え、前記オゾンを生成し、オゾンのターゲット濃度レベルを維持することは、前記測定されたオゾン濃度レベルを使用して実行される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記1つまたは複数のセンサ(S1、S2)は、前記処理チャンバ(100)内の前記環境の温度を測定するように構成された少なくとも1つの温度センサを備え、前記システムは、前記処理チャンバ(100)内の前記環境のターゲット温度を維持するように構成された制御可能な空調ユニットをさらに備え、前記方法は、前記測定された温度を使用して前記ターゲット温度を維持することをさらに含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記1つまたは複数のセンサ(S1、S2)は、前記処理チャンバ(100)内の前記環境の湿度を測定するように構成された少なくとも1つの湿度センサを備え、前記システムは、前記処理チャンバ(100)内の前記環境のターゲット湿度を維持するように構成された制御可能な加湿器をさらに備え、前記方法は、前記測定された湿度を使用して前記ターゲット湿度を維持することをさらに含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
前記搬出モードで動作することは、
前記処理チャンバ(100)に新鮮な空気を提供するように構成された制御可能なガス入口を開き、前記処理チャンバ(100)内の前記環境からガスを放出するように構成された制御可能なガス出口を開くことをさらに含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、廃棄物処理、特にオゾンを使用する有害な医療廃棄物の処理に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
感染した病院廃棄物などの危険な医療廃棄物は、従来のシステムでは、典型的には病院から専用の輸送車両によって焼却炉に輸送されるか、または代替的に直接埋め立て地に廃棄される。また、有害廃棄物を病院現場で直接処分するための様々な従来の現場設備が存在し、感染状態での病院からの医療廃棄物の輸送を回避する。
【0003】
そのような現場設備は、通常、オートクレーブ内で有害廃棄物を加熱することによって、または超音波を使用して廃棄物を加熱することによって動作する。このような処理は、高い運転コストでエネルギー集約的であり、臭気およびCO2排出に寄与し得る。代替として、オゾンを用いて処理を行うことができる。オゾン処理は、より低い運転コストでより少ないエネルギー要求であり、それほど多くの臭気およびCO2排出を引き起こさない。過去10年間、有害廃棄物が、繰り返される少量の廃棄物のバッチにおいて、短期間、例えば15分間、高濃度オゾンに曝露される技術が利用可能になってきた。処理後、物資は、後の輸送のために容器に搬送される。これらの技術のいくつかでは、例えば強力なシュレッダで物資を小片に引き裂くことによって、有害廃棄物も体積減少のために前処理される。
【0004】
米国特許第7550111号明細書は、オゾン処理のための従来のシステムを示している。
【0005】
しかしながら、この従来の解決策は、例えば医療廃棄物のバッチを消毒するために使用される環境の漏れまたは偶発的な違反がある場合に、高濃度レベルのオゾンが人間に有害であるため、医療廃棄物を扱うスタッフに危険を与える可能性がある。さらなる欠点は、廃棄物の比較的小さなバッチのみを毎回処理することができ、医療廃棄物を処理するために手順を数回再開する必要があることである。医療廃棄物が短期間しかオゾンに曝露されない場合、医療廃棄物の一部が十分なオゾンに曝露されず、したがってオゾン処理後に感染状態のままになるリスクもある。
【0006】
したがって、医療廃棄物を処理するための改善されたチャンバ、システム、および方法が必要とされている。特に、感染状態で病院から輸送される廃棄物を必要とせずに、感染物資などの医療廃棄物を個々の病院内の現場で処分および消毒することを可能にする解決策。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の目的
本発明の実施形態の目標は、上述の欠点および問題を軽減または解決する解決策を提供することである。
【0008】
発明の概要
上記およびさらなる目標は、本明細書に記載の主題によって達成される。本発明のさらなる有利な実施形態は、本明細書でさらに定義される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、本発明の目的は、搬入モード、処理モードおよび搬出モードのいずれか1つで動作するように構成され、処理モードにおいて、オゾンを使用して医療廃棄物の粒子を消毒するための環境を提供するようにさらに構成された廃棄物処理チャンバによって達成され、処理チャンバは、搬入モードにおいて、医療廃棄物の粒子を受け入れるように構成され、処理モードおよび搬出モードにおいて、処理チャンバの内部の環境と外部の環境との間に密封シールを提供するように構成された入口と、搬出モードにおいて、処理チャンバから医療廃棄物の粒子を取り出すように構成され、搬入モードおよび処理モードにおいて、処理チャンバの内部の環境と外部の環境との間に密封シールを提供するように構成された出口と、搬入モードおよび処理モードにおいて、医療廃棄物の粒子を攪拌するように構成され、搬出モードにおいて、医療廃棄物の粒子を取り出しのために出口に移動させるようにさらに構成された粒子搬送装置と、オゾンを生成し、処理チャンバ内の環境のオゾンのターゲット濃度レベルを維持するように構成された発生器と、処理チャンバ内の環境の特性を測定するように構成された1つまたは複数のセンサとを備える。
【0010】
第1の態様による本発明の少なくとも1つの利点は、廃棄物を処理チャンバに連続的に供給することができるので、より良好なワークフローを達成することができることである。さらなる利点は、比較的低濃度のオゾンが使用されるため、医療廃棄物の管理に関与する人員のリスクを低減できることである。さらなる利点は、配電、電気容量およびより低いエネルギー消費に対するより低い要件が達成されることである。処理された物資は、適切な時間にさらに輸送するために、冷蔵なしで数日間病院で安全に保管することができる。バッチ全体の滅菌レベルをチェックするオプションもあり、これは今日の技術的解決策では不可能である。
【0011】
本発明の第2の態様によれば、本発明の目的は、オゾンを使用して医療廃棄物の粒子を消毒するように構成された廃棄物処理システムによって達成され、システムは、第1の態様による廃棄物処理チャンバと、処理チャンバを、搬入モード、処理モードおよび搬出モードのいずれか1つで動作するように制御するように構成された制御ユニットとを備え、処理モードで動作する制御ユニットは、1つまたは複数のセンサのうちの少なくとも1つから受信される入力を使用して発生器を制御するように構成され、入力は、処理チャンバ内の測定されたオゾン濃度レベルを示す。
【0012】
本発明の第3の態様によれば、本発明の目的は、第1の態様による廃棄物処理チャンバの制御ユニットによって実行される方法によって達成され、廃棄物処理チャンバは、搬入モード、処理モードおよび搬出モードのいずれか1つで動作するように構成され、方法は、搬入モードにおいて、医療廃棄物の粒子を受け入れるために入口を開くことと、搬入モードにおいて、処理チャンバの内部の環境と外部の環境との間の密封シールを提供するために出口を閉じることと、搬入モードにおいて、受け入れられた医療廃棄物の粒子を攪拌することとによって搬入モードで動作することと、処理モードにおいて、処理チャンバの内部の環境と外部の環境との間の密封シールを提供するために入口を閉じることと、処理モードにおいて、受け入れられた医療廃棄物の粒子を攪拌することと、処理モードにおいて、オゾンを生成し、処理チャンバの内部の環境のオゾンのターゲット濃度レベルを維持することとによって処理モードで動作することと、搬出モードにおいて、処理チャンバから医療廃棄物の粒子を取り出すために出口を開くことによって搬出モードで動作することとを含む。
【0013】
第2および第3の態様の利点は、第1の態様と少なくとも同じである。
本発明の実施形態のさらなる用途および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示の1つまたは複数の実施形態による廃棄物処理チャンバ100を示す図である。
図2】本開示の1つまたは複数の実施形態による廃棄物処理システムを示す図である。
図3】本開示の1つまたは複数の実施形態による方法を示す図である。
図4】本開示の1つまたは複数の実施形態による高さが低減されたシステムを示す図である。
図5A】第2のフィーダピストンの位置間の移動を示す図である。
図5B】第2のフィーダピストンの位置間の移動を示す図である。
図5C】第2のフィーダピストンの位置間の移動を示す図である。
図5D】第2のフィーダピストンの位置間の移動を示す図である。
図6A】本開示の1つまたは複数の実施形態による搬送装置の異なる図である。
図6B】本開示の1つまたは複数の実施形態による搬送装置の異なる図である。
図7】本開示の1つまたは複数の実施形態によるシュレッダアセンブリを示す図である。
図8】本開示の1つまたは複数の実施形態による排出アセンブリを示す図である。
図9A】本開示の1つまたは複数の実施形態による排出アセンブリの側面図である。
図9B】本開示の1つまたは複数の実施形態による排出アセンブリの正面図である。
図10A】本開示の1つまたは複数の実施形態による、廃棄物処理システムが搬入モードで動作する前のシュレッダアセンブリ1000を示す図である。
図10B】本開示の1つまたは複数の実施形態による、廃棄物処理システムが搬入モードで動作する前または間のシュレッダアセンブリ1000を示す図である。
図11】本開示の1つまたは複数の実施形態による、廃棄物処理システムが搬入モードで動作する前に、シュレッダアセンブリ1000が医療廃棄物全体を受け入れる場合の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態のより完全な理解は、1つまたは複数の実施形態の以下の詳細な説明を考慮することによって、その追加の利点の実現とともに、当業者に与えられるであろう。1つまたは複数の図に示されている同様の要素を識別するために、同様の参照番号が使用されていることを理解されたい。
【0016】
詳細な説明
本明細書および対応する特許請求の範囲における「または」は、「および」および「または」を包含する数学的ORとして理解されるべきであり、XOR(排他的OR)として理解されるべきではない。本開示および特許請求の範囲における不定冠詞「a」は、「1つ」に限定されず、「1つまたは複数」、すなわち複数として理解することもできる。
【0017】
本開示において、「処理チャンバ」という用語は、環境内で医療廃棄物を保持するように構成されたレセプタクルを示す。処理チャンバは、任意の適切な方法で、例えば円筒形タンクとして、または部屋/空間として実装されてもよい。処理チャンバは、コンクリート、ステンレス鋼、ブチル、Chemraz、架橋ポリエチレン(PEX)、エチレン-プロピレン、フルオロシリコーン、ガラスまたはポリカーボネートなどの適切なオゾン耐性/適合性材料から作製されてもよい。
【0018】
本開示において、「搬入モード」という用語は、医療廃棄物の粒子を入口を介して受け入れることができるような処理チャンバの構成を示す。
【0019】
本開示において、「処理モード」という用語は、医療廃棄物の粒子が連続的に攪拌または転倒され、ターゲットオゾン濃度レベルでオゾンに曝露される処理チャンバの構成を示す。
【0020】
本開示において、「搬出モード」という用語は、処理された医療廃棄物の粒子が出口に移動され、出口を介して処理チャンバから取り出される処理チャンバの構成を示す。
【0021】
本開示において、「オゾン発生器」または「オゾンを生成するように構成された発生器」という用語は、酸素をオゾンに変換することができる器具または装置を示す。オゾン発生器の例は、https://www.light-sources.com/blog/185nm-uv-lamp-for-ozone-disinfection/で入手可能なLightTech LightSourcesから入手可能な殺菌灯などの185nm UV光などの紫外線、UV光源である。発生器のさらなる例は、https://www.ozonetech.com/products/ozone-generators/ict-seriesに見出すことができる。さらなる例は、コロナ放電の原理で動作するオゾン発生器である。
【0022】
開示の簡単な概要
背景技術のセクションで述べたように、危険なまたは感染性の廃棄物の処理は面倒であり、費用がかかり、医療廃棄物を処理するスタッフに危険をもたらす可能性がある。
【0023】
いくつかの従来のシステムは、医療廃棄物の比較的小さなバッチに高濃度レベルのオゾンを適用する。オゾンは廃棄物が処理されるときに消費され、オゾンの濃度レベルは経時的に低下し、粒子の圧縮および凝集により、すべての粒子が完全に曝露されないリスクがある。そのような解決策の他の欠点は、例えば医療廃棄物のバッチを消毒するために使用される環境の漏れまたは偶発的な違反がある場合に、そのような高濃度レベルのオゾンが人間に有害であることである。さらなる欠点は、廃棄物の比較的小さなバッチのみを毎回処理することができ、医療廃棄物を処理するために手順を数回再開する必要があることである。すなわちプロセスはユーザからの注意を必要とし、一晩自律的に実行するために放置することはできない。
【0024】
本開示は、搬入モード、処理モード、および搬出モードのいずれか1つで動作するように構成された処理チャンバを提供することによって、医療廃棄物の処理を改善する。オゾンを使用して医療廃棄物の粒子を消毒するために、処理チャンバに含まれる環境内で、一定かつ比較的低い濃度レベルのオゾンが維持される。さらに、医療廃棄物の粒子は、すべての粒子がオゾンに曝露されることを確実にするために攪拌または転倒される。したがって、粒子の圧縮および凝集/凝結に起因してすべての粒子がオゾンに完全に曝露されないリスクを排除する。
【0025】
水分、細菌含有量、ウイルス含有量、他の病原体および材料組成の大きな変動を伴う医療廃棄物の1日中の生成は、不規則な速度で空にされ、粒子に細断され得る。比較的大きなバッチ全体を処理チャンバ内で経時的に添加することができ、必要に応じて1時間または数時間などの比較的長期間にわたって、既存の機器と比較して比較的低濃度のオゾンに曝露することができる。このプロセスの間、すべての粒子がターゲットオゾン濃度レベルに曝露されるように、すべての粒子が機械的かき混ぜによって分離される。これは、プロセスによって消費されるオゾンを置き換えるオゾン発生器を提供することによって達成される。さらに、処理モードで医療廃棄物の粒子を攪拌することと、搬出モードで医療廃棄物の粒子を輸送することとの二重の目的のために、粒子搬送装置が設けられる。
【0026】
オゾン濃度と曝露時間との間には、所望のレベルの消毒を達成するための関連性がある。本開示は、オゾン濃度レベルを設定し、必要な曝露時間を見出し、またはその逆に時間(例えば、1~10時間)を設定し、消毒されるすべての粒子にどのオゾン濃度レベルが必要かを見出す。
【0027】
さらに、処理チャンバは、オゾンを生成するために使用することができる新鮮な空気および/または酸素、および/または処理チャンバの外側に配置された発生器によって生成されたオゾンを、処理チャンバに提供するように構成された制御可能なガス入口を備えることができる。制御可能なガス入口は、空気用の別個の入口および/または酸素用の別個の入口および/またはオゾン用の別個の入口を備えることができる。追加的または代替的に、制御可能なガス入口は、空気および/または酸素および/またはオゾンのいずれかの任意の組合せを提供するように構成された複合ガス入口を備えることができる。
【0028】
さらに、処理チャンバは、処理チャンバ内の環境からガスを放出するように、例えば、処理チャンバの外側の空気圧と比較して負圧を生成し、したがって、オゾンが処理チャンバから漏れるリスクを低減するように構成された制御可能なガス出口を備えることができる。
【0029】
開示の詳細
本開示のさらなる詳細は、図面および以下のセクションによって提供される。
【0030】
図1は、本開示の1つまたは複数の実施形態による廃棄物処理チャンバ100を示す。廃棄物処理チャンバ100は、搬入モード、処理モード、および搬出モードのいずれか1つのモードで動作するように構成される。
【0031】
処理チャンバ100は、入口110と、出口120と、粒子搬送装置130とを備える。入口110は、医療廃棄物の粒子が処理チャンバ100に流入することができる開位置と、気密または密封シールが処理チャンバ100の内部と外部との間に形成される閉位置との間を移動するように構成される。出口120は、医療廃棄物の粒子が処理チャンバ100から流出することができる開位置と、処理チャンバ(100)の内部の環境と外部の環境との間、すなわち処理チャンバ100の内部と外部との間に気密または密封シールが形成される閉位置との間を移動するように構成される。
【0032】
搬入モードでは、処理チャンバは、入口110を介して医療廃棄物の粒子を受け入れることができるように構成される。換言すれば、搬入モードでは、処理チャンバは、入口110が開位置にあるように構成され、その場合に医療廃棄物の粒子が処理チャンバ100に流入することができる。
【0033】
処理モードでは、処理チャンバは、医療廃棄物の粒子が粒子搬送装置130によって連続的に攪拌または転倒され、ターゲットオゾン濃度レベルでオゾンに曝露されるように構成される。換言すれば、処理モードでは、処理チャンバは、入口110が、気密または密封シールを効果的に形成する閉位置にあるように構成される。処理チャンバは、処理チャンバ100内の医療廃棄物の粒子を攪拌するように構成された作動/回転搬送装置130でさらに構成される。
【0034】
搬出モードでは、処理チャンバは、処理された医療廃棄物の粒子が粒子搬送装置130によって出口120に移動され、出口を介して処理チャンバから取り出されるように構成される。換言すれば、搬出モードでは、処理チャンバは、入口110が閉位置にあるように構成され、その場合に医療廃棄物の粒子が処理チャンバ100から流出することができる。処理チャンバは、処理チャンバ100からの取り出しのために医療廃棄物の粒子を出口120に移動させるように構成された作動/回転搬送装置130でさらに構成される。
【0035】
処理チャンバ100は、典型的には、オゾンを使用して医療廃棄物の粒子を消毒するために処理モード中に環境内に医療廃棄物を保持するように構成されたレセプタクルまたは容器101を備える。
【0036】
一実施形態では、レセプタクルまたは容器101は、医療廃棄物を封止または密封環境に保持するように構成される。
【0037】
処理チャンバ100は、長手方向軸を有する細長い形状を有してもよい。処理チャンバは、任意の適切な方法で、例えば円筒形タンクとして、または長方形の部屋/空間として実装されてもよく、例えば金属またはコンクリートから作製されてもよい。任意の他の適切な材料を使用することができる。
【0038】
処理チャンバ100は、搬入モードでは、医療廃棄物の粒子を受け入れるように構成され、処理モードでは、処理チャンバ(100)の内部の環境と外部の環境との間に密封シールを提供するように構成される入口110を備える。
【0039】
入口110は、処理チャンバ100上の任意の適切な位置、例えば、図1に示すように処理チャンバ100の上部半分または図4に示すように処理チャンバ100の下半分に配置することができる。
【0040】
入口110を処理チャンバ100の上部半分に配置することの利点は、重力が処理された医療廃棄物の粒子を廃棄物処理チャンバ100の入口110に供給し、処理された医療廃棄物の粒子を廃棄物処理チャンバ100の入口110に供給するための別個のフィーダ装置が必要とされないことである。
【0041】
処理チャンバ100の下半分に入口110を配置する利点は、廃棄物処理チャンバを含む廃棄物処理システムの全高を低減することができることである。
【0042】
処理チャンバ100は、搬出モードでは、処理チャンバ100から医療廃棄物の粒子を抽出するように構成され、搬入モードおよび処理モードでは、処理チャンバ100の内部の環境と外部の環境との間に密封シールを提供するように構成された出口120をさらに備える。
【0043】
処理チャンバ100は、搬入モードおよび処理モードにおいて、医療廃棄物の粒子を攪拌するように構成され、搬出モードにおいて、医療廃棄物の粒子を取り出しのために出口120に移動させるようにさらに構成された粒子搬送装置130をさらに備える。
【0044】
一実施形態では、搬送装置130には、細長い処理チャンバ100の長手方向軸に平行な長手方向軸を有するシャフト610と、シャフトの長手方向軸に直交する方向に延びるパドル620とが設けられる。パドル620は、図6A図6Bに示すように、パドルシャフト630に取り付けることができ、固定角度で取り付けることができ、または任意のターゲット角度に制御することができる。一例では、パドルは平坦なダブテール形状を有し、その平坦面の法線と細長い処理チャンバ100の長手方向軸との間の角度が処理モードで90度になるように配向されてもよい。さらなる一例では、パドルは平坦なダブテール形状を有し、その平坦面の法線と細長い処理チャンバ100の長手方向軸線との間の角度が搬出モードで45度(出口に向かう方向)になるように配向されてもよい。このようにして、医療廃棄物の粒子は、搬出モードで攪拌され、搬出モードで出口に向かって移動する。
【0045】
処理チャンバ100は、オゾンを生成し、処理チャンバ100内の環境のオゾンのターゲット濃度レベルを維持するように構成された発生器Gをさらに備えるか、またはそれに流体結合される。発生器Gは、処理チャンバ100の内部に配置されてもよく、または処理チャンバ100の外部に配置されて処理チャンバ100の内部に流体結合され、したがって、生成されたオゾンを処理チャンバ100の内部の環境に移送することが可能になってもよい。
【0046】
一実施形態では、発生器Gは、処理チャンバ(100)に取り外し可能に付設される。
一実施形態では、処理チャンバ100は、処理チャンバ100の内部の環境の特性を測定するように構成された1つまたは複数のセンサS1、S2をさらに備える。一実施形態では、1つまたは複数のセンサS1、S2は、処理チャンバ100内の環境のオゾン濃度レベルを測定するように構成された少なくとも1つのオゾンセンサを備える。任意の適切な数のセンサを使用することができる。
【0047】
一実施形態では、1つまたは複数のセンサS1、S2は、処理チャンバ100内の環境の温度を測定するように構成された少なくとも1つの温度センサを備える。この実施形態では、処理チャンバは、処理チャンバ100内の環境のターゲット温度を維持するように構成された制御可能な空調ユニット(図示せず)をさらに備えることができる。ターゲット温度の例示的な間隔は、摂氏10~30度である。
【0048】
一実施形態では、1つまたは複数のセンサS1、S2は、処理チャンバ100内の環境の湿度を測定するように構成された少なくとも1つの湿度センサを備える。この実施形態では、処理チャンバ100は、処理チャンバ100内の環境のターゲット湿度を維持するように構成された制御可能な加湿器をさらに備えることができる。ターゲット湿度の例示的な間隔は、湿度30~100%である。
【0049】
一実施形態では、処理チャンバ100は、検査窓をさらに備える。検査窓は、いくつかの実施形態では、処理チャンバ100の上半分に配置されてもよい。チャンバ100の上半分/上部半分は、重力方向と、処理チャンバ100の長手方向軸を含み、重力方向に直交する水平面とによって画定されてもよい。この平面は、処理チャンバ100を、地球の重心から最も遠い上半分と、地球の重心に比較的近い下半分とに分割する。
【0050】
一実施形態では、処理チャンバ100は、処理チャンバ100に、新鮮な空気および/または酸素を提供するように、および/またはオゾンを提供するように構成された制御可能なガス入口をさらに備える。制御可能なガス入口は、空気用の別個の入口および/または酸素用の別個の入口および/またはオゾン用の別個の入口を備えることができる。追加的または代替的に、制御可能なガス入口は、空気および/または酸素および/またはオゾンのいずれかの任意の組合せを提供するように構成された複合ガス入口を備えることができる。追加的または代替的に、処理チャンバ100は、処理チャンバ100内の環境からガスを放出し、および/または処理チャンバ100の外部の雰囲気と比較して負圧を生成するように構成された制御可能なガス出口をさらに備える。
【0051】
図2は、本開示の1つまたは複数の実施形態による廃棄物処理システムを示す。廃棄物処理システムは、オゾンを使用して医療廃棄物の粒子を消毒するように構成される。システムは、図1に関連して説明したように、廃棄物処理チャンバ100を備える。システムは、任意選択的に、医療廃棄物を受け入れ、それらを医療廃棄物の粒子に処理し、医療廃棄物の粒子を廃棄物処理チャンバ100の入口110に供給するように構成されたシュレッダアセンブリ400を備える。システムは、搬入モード、処理モード、および搬出モードのいずれか1つで動作するように処理チャンバ100を制御するように構成された制御ユニットCUをさらに備え、処理モードで動作する制御ユニットCUは、1つまたは複数のセンサS2、S2のうちの少なくとも1つから受信される入力を使用して発生器Gを制御するように構成される。入力は、例えば、処理チャンバ100内の環境の測定されたオゾン濃度レベルおよび/または処理チャンバ内の環境の測定された温度および/または処理チャンバ内の環境の測定された湿度を示すことができる。
【0052】
一実施形態では、システムは、医療廃棄物を受け入れ、医療廃棄物の粒子に処理し、医療廃棄物の粒子を廃棄物処理チャンバ100の入口110に供給するように構成されたシュレッダ420、720、1020をさらに備える。
【0053】
一実施形態では、処理チャンバ100の1つまたは複数のセンサS2、S2は、少なくとも1つの温度センサ(図示せず)を備え、システムは、制御可能な空調ユニットCCUをさらに備え、処理モードで動作する制御ユニットCUは、処理チャンバ100内の環境のターゲット温度を維持するために、温度センサから受信される入力を使用して制御可能な空調ユニットを制御するように構成される。ターゲット温度は、制御ユニットCUのメモリに記憶されてもよく、および/またはシステムのユーザによって行われた入力から受信されてもよく、および/または通信ネットワークを介してノード、例えばスマートフォンの形態のノードによって受信されてもよい。
【0054】
一実施形態では、処理チャンバ100の1つまたは複数のセンサS2、S2は、少なくとも1つの湿度センサ(図示せず)を備え、システムは、制御可能な加湿器CHをさらに備え、処理モードで動作する制御ユニットCUは、処理チャンバ100内の環境のターゲット湿度を維持するために、湿度センサから受信される入力を使用して制御可能な加湿器を制御するように構成される。ターゲット湿度は、制御ユニットCUのメモリに記憶されてもよく、および/またはシステムのユーザによって行われた入力から受信されてもよく、および/または通信ネットワークを介してノード、例えばスマートフォンの形態のノードによって受信されてもよい。
【0055】
一実施形態では、搬送装置130には、搬送装置130のシャフトをシャフトの長手方向軸の周りで時計回りまたは反時計回り方向に回転させるように構成された駆動ユニット140が設けられる。駆動ユニット140は、制御ユニットCUに通信可能に結合され、制御ユニットCUから受信される制御信号に応答してシャフトの回転を制御し、毎分回転数および回転方向などの駆動ユニット140および/または搬送装置130の状態を制御ユニットCUに提供するように構成される。駆動ユニット140は、例えば、サーボモータとして実装されてもよい。
【0056】
一実施形態では、制御ユニットCUは、通信ネットワークに/を介して通信可能に結合され、通信ネットワークを介して1つまたは複数のノードにシステムの状態を送信し、および/または通信ネットワークを介して1つまたは複数のノードからコマンドを受信するようにさらに構成される。状態の例は、プロセスが実行中であるか否か、測定された温度、湿度、または測定されたオゾン濃度レベルである。コマンドの例は、プロセスを開始または停止するためのコマンドである。
【0057】
システムのいくつかの実装形態では、システムが位置する部屋の全高が制限される。一実施形態では、入口110は、処理チャンバ100の下半分に配置される。この実施形態の一例は、図4および図7に関連してさらに説明される。
【0058】
システムは、任意のオゾン漏れを検出し、システムのユーザに警報をシグナリングすることができる処理チャンバ100の外側のさらなるセンサを備えることができる。
【0059】
図3は、本開示の1つまたは複数の実施形態による方法を示す。方法は、図1に関連して説明したような廃棄物処理チャンバ100を備えるシステムの制御ユニットCUによって実行される。廃棄物処理チャンバ100は、搬入モード、処理モード、および搬出モードのいずれか1つのモードで動作するように構成され、方法は、以下を含む:
ステップ310:搬入モードにおいて以下のようにシステムを制御することによって動作する:
搬入モードにおいて、医療廃棄物の粒子を受け入れるために入口110を開き、または開きを制御し、搬入モードにおいて、処理チャンバ(100)の内部の環境と外部の環境との間に密封シールを提供するために出口120を閉じ、または閉じを制御し、任意選択的に、受け入れられた医療廃棄物の粒子を攪拌し、または攪拌を制御する。入口は、制御ユニットCUから、入口110に対して動作し機械的に接続されたアクチュエータ、例えば、適切な機構を介して入口110を覆うハッチを移動させるサーボモータに制御信号を送信することによって、開くか、開くように制御され得る。出口120は、制御ユニットCUから、出口に対して動作し機械的に接続されたアクチュエータ、例えば、適切な機構を介して出口を覆うハッチを移動させるサーボモータに制御信号を送信することによって、閉じるか、閉じるように制御され得る。粒子は、制御ユニットCUから、粒子搬送装置130に対して動作し機械的に接続されたアクチュエータ、例えば、粒子搬送装置130のシャフトを回転させるサーボモータ140に制御信号を送信することによって、攪拌されるか、または攪拌するように制御され得る。
【0060】
ステップ320:処理モードにおいて以下のようにシステムを制御することによって動作する:
処理チャンバ100の内部の環境と外部の環境との間に密封シールを提供するために入口110を閉じ、または閉じを制御し、受け入れられた医療廃棄物の粒子を攪拌し、オゾンを生成し、例えば1~10時間の設定時間の間、処理チャンバ100の内部の環境のオゾンのターゲット濃度レベルを維持する。
【0061】
入口110は、制御ユニットCUから、入口110に対して動作し機械的に接続されたアクチュエータ、例えば、適切な機構を介して出口を覆うハッチを移動させるサーボモータに制御信号を送信することによって、閉じるか、閉じるように制御され得る。粒子は、制御ユニットCUから、粒子搬送装置130に対して動作し機械的に接続されたアクチュエータ、例えば、粒子搬送装置130のシャフトを回転させるサーボモータ140に制御信号を送信することによって、攪拌されるか、または攪拌されるように制御され得る。オゾンは、処理チャンバ100内の環境の測定されたオゾン濃度レベルを示す、1つまたは複数のセンサS1、S2からの制御信号を受信することによって、オゾンのターゲット濃度レベルにおいて生成および維持され、または生成および維持されるように制御されてもよい。さらに、測定および受信された濃度レベルは、例えば制御ユニットCUのメモリから検索されたターゲット濃度レベルと比較される。さらに、オゾンの目標レベルが達成される結果となる、オゾンの所望の生成を示す制御信号が、発生器Gに送信される。一例では、比較が、測定されたオゾンの濃度レベルがターゲット濃度レベルを下回ることを示す場合、比較的高いオゾン発生率を示す制御信号が発生器Gに送信される。さらなる一例では、比較が、測定されたオゾンの濃度レベルがターゲット濃度レベルを上回ることを示す場合、比較的低いオゾン発生率を示す制御信号が発生器Gに送信される。
【0062】
ステップ330:搬出モードにおいて以下のようにシステムを制御することによって動作する:
処理チャンバ100から医療廃棄物の粒子を取り出すために出口120の開口部を開き、または開きを制御し、医療廃棄物の粒子を攪拌し、または攪拌を制御し、それらを出口120に向かって移動させる。
【0063】
出口120は、制御ユニットCUから、出口120に対して動作し機械的に接続されたアクチュエータ、例えば、適切な機構を介して出口120を覆うハッチを移動させるサーボモータに制御信号を送信することによって、開くか、開くように制御され得る。粒子は、制御ユニットCUから、粒子搬送装置130に対して動作し機械的に接続されたアクチュエータ、例えば、粒子搬送装置130のシャフトを回転させるサーボモータ140に制御信号を送信することによって、攪拌および移動されるか、または攪拌および出口120に向かって移動されるように制御され得る。パドルは、図6A図6Bに示されるように、パドルシャフト上に取り付けられてもよく、その平坦面の法線と細長い処理チャンバ100の長手方向軸との間の角度が、(出口に向かう方向に)搬出モードにおいて例えば45度であるように配向されるように制御されてもよい。このようにして、医療廃棄物の粒子は攪拌され、出口に向かって移動する。
【0064】
一実施形態では、オゾンを生成してオゾンのターゲット濃度レベルを維持するか、またはオゾンの生成を制御してオゾンのターゲット濃度レベルを維持することは、測定されたオゾン濃度レベルを使用して実行される。
【0065】
一例では、測定されたオゾン濃度レベルはターゲットレベルを下回るレベルを示し、オゾン発生の速度は発生器Gによって増加される。さらなる一例では、測定されたオゾン濃度レベルはターゲットレベルを上回るレベルを示し、オゾン発生の速度は発生器Gによって減少される。換言すれば、測定されたオゾン濃度レベルは、発生器Gによって一定のオゾン濃度レベルを維持するために使用される。
【0066】
システムは、任意のオゾン漏れを検出し、システムのユーザに警報をシグナリングすることができる処理チャンバ100の外側のさらなるセンサを備えることができる。
【0067】
一実施形態では、1つまたは複数のセンサS1、S2は、処理チャンバ100内の環境の温度を測定するように構成された少なくとも1つの温度センサを備え、システムは、処理チャンバ100内の環境のターゲット温度を維持するように構成された制御可能な空調ユニットをさらに備え、方法は、測定された温度を使用してターゲット温度を維持することをさらに含む。
【0068】
測定された温度を使用してターゲット温度を維持することは、CUによって、1つまたは複数のセンサS1、S2から制御信号を受信することによって実行されてもよく、信号は、処理チャンバ100内の環境の測定された温度を示す。さらに、測定された温度は、CUによって、例えば制御ユニットCUのメモリから検索されたターゲット温度と比較される。さらに、ターゲット温度が達成される結果となる、所望の空調を示す制御信号が、空調ユニットCCUに送信される。一例では、比較が、測定された温度がターゲット温度を下回ることを示す場合、熱を発生させることを示す制御信号が空調ユニットCCUに送信される。さらなる一例では、比較が、測定された温度がターゲット温度レベルを上回ることを示す場合、冷却することを示す制御信号が空調ユニットCCUに送信される。
【0069】
一実施形態では、1つまたは複数のセンサS1、S2は、処理チャンバ100内の環境の湿度を測定するように構成された少なくとも1つの湿度センサを備え、システムは、処理チャンバ100内の環境のターゲット湿度を維持するように構成された制御可能な加湿器をさらに備え、方法は、測定された湿度を使用してターゲット湿度を維持することをさらに含む。
【0070】
測定された湿度を使用してターゲット湿度を維持することは、1つまたは複数のセンサS1、S2から制御信号を受信することによって実行されてもよく、信号は、処理チャンバ100内の環境の測定された湿度を示す。さらに、測定された湿度は、例えば制御ユニットCUのメモリから検索されたターゲット湿度と比較される。さらに、ターゲット湿度が達成される結果となる、所望の湿度制御を示す制御信号が、湿度制御ユニットに送信される。一例では、比較が、測定された湿度がターゲット湿度を下回ることを示す場合、湿度を生成することを示す制御信号が空調ユニットCCUに送信される。さらなる一例では、比較が、測定された温度がターゲット温度レベルを上回ることを示す場合、湿度を低減することを示す制御信号が空調ユニットCCUに送信される。
【0071】
一実施形態では、搬出モードでの動作を開始する前に、方法は、処理チャンバ100に新鮮な空気を提供するように構成された制御可能なガス入口を開くこと、および/または処理チャンバ100内の環境からガスを放出するように構成された制御可能なガス出口を開くことをさらに含む。制御可能なガス入口は、制御ユニットCUから、制御可能なガス入口に対して動作し機械的に接続されたアクチュエータ、例えば、適切な機構を介してバルブを移動させるサーボモータに制御信号を送信することによって、開かれ得る。制御可能なガス出口は、制御ユニットCUから、制御可能なガス出口に対して動作し機械的に接続されたアクチュエータ、例えば、適切な機構を介してバルブを移動させるサーボモータに制御信号を送信することによって、開かれ得る。
【0072】
図4は、1つまたは複数の実施形態による高さが低減されたシステムを示す。実施形態では、システムは、医療廃棄物を受け入れ、医療廃棄物の粒子に処理し、医療廃棄物の粒子を廃棄物処理チャンバ100の入口110に供給するように構成されたシュレッダ420を備える。システムの総高さは、3.5メートルにもなり得る。したがって、必要とされる天井高がより低い構成を見つけることが望ましい場合がある。
【0073】
この構成では、入口110は、処理チャンバ100の下半分、例えば処理チャンバ100の底部に配置される。シュレッダアセンブリ400は、処理チャンバ100の入口110に結合される。シュレッダアセンブリ400は、ホッパ410と、シュレッダ/シュレッダユニット420とを備える。
【0074】
一実施形態では、シュレッダアセンブリ400は、1つまたは複数のフィーダユニット、例えば、第1のフィーダピストンまたは第1の搬送スクリュー430および/または第2のフィーダピストンまたは第2の搬送スクリュー440をさらに備える。
【0075】
任意選択的に、シュレッダアセンブリ400は、第1の検査窓450および/または第2の検査窓460をさらに備える。
【0076】
ホッパ410は、医療廃棄物全体を受け入れるように構成される。
一例では、第1のフィーダユニット、例えば第1のフィーダピストンまたは第1の搬送スクリュー430は、受け入れられた医療廃棄物全体をシュレッダユニット420に供給するように構成される。追加的または代替的に、例えば第2のフィーダピストンまたは第2の搬送スクリュー440などの第2のフィーダユニットは、結合された廃棄物処理チャンバ100の入口110に医療廃棄物の粒子を供給するように構成される。
【0077】
さらなる一例では、第1のフィーダピストン430は、受け入れられた医療廃棄物全体をシュレッダユニット420に供給するように構成される。シュレッダユニット420は、医療廃棄物全体を医療廃棄物の粒子に処理するように構成される。第2のフィーダピストン440は、結合された廃棄物処理チャンバ100の入口110に医療廃棄物の粒子を供給するように構成される。
【0078】
任意選択的に、シュレッダアセンブリ400には、シュレッダユニット420の直後の医療廃棄物の細断された粒子を検査することができる第1の検査窓450が設けられる。任意選択的に、シュレッダアセンブリ400には、入口110に供給された医療廃棄物の細断された粒子を検査することができる第2の検査窓460がさらに設けられる。
【0079】
一実施形態では、第1のフィーダピストン430および/または第2のフィーダピストン440は、流体が排水孔を介して逃げることを可能にするように水平面に対して傾斜している。
【0080】
図4に示す実施形態では、第1および第2のフィーダユニット430、440は水平面に対して傾斜しているが、第1および第2のフィーダユニット430、440は水平面と等しく同じ高さであってもよく、および/または図4に示すものとは反対に傾斜していてもよいことが理解される。
【0081】
一実施形態では、第1のフィーダピストン430は、制御ユニットCUによって、CUから取り出された特定の動力抵抗に連続的に適合する力で、第2のフィーダピストン440が制御ユニットCUによって移動するように制御される力よりも比較的遅く移動するように制御される。
【0082】
図5A図5Dは、第2のフィーダピストン440の位置間の移動を示す。
一実施形態では、第2のフィーダピストン440は、図5Aに示す最大後退位置MR、図5Bに示す供給後退位置FR、図5Cに示す供給前進位置FF、および図5Dに示す最大前進位置MFの間の位置に移動するように配置される。
【0083】
処理チャンバが搬入モードで動作しているとき、第2のフィーダピストン440は、制御ユニットCUによって、供給後退位置FRと供給前進位置FFとの間を移動するように制御される。
【0084】
処理チャンバが処理モードで動作しているとき、第2のフィーダピストン440は、制御ユニットCUによって、最大前進位置MFに移動するように制御され、それによって入口110を密封シールする。換言すれば、処理チャンバ100内外の雰囲気間に密封シールを作成する。
【0085】
処理チャンバが搬出モードで動作しているとき、第2のフィーダピストン440は、制御ユニットCUによって、最大後退位置MRに移動するように制御され、それにより、検査窓450および460を開くことができ、シュレッダアセンブリユニット400全体をすすぎ洗浄することができ、第2のフィーダピストンハウジング内に閉じ込められた流体をドレイン510を通して排出することができる。
【0086】
図6Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による搬送装置130の側面図を示す。この実施形態では、搬送装置130には、細長い処理チャンバ100の長手方向軸に平行な長手方向軸を有するシャフトまたは駆動シャフト610と、シャフトの長手方向軸に直交する方向に延びるパドル620とが設けられる。パドル620の各々は、パドルシャフト630に取り付けることができる。シャフトまたは駆動シャフト610は、例えばサーボモータなどの駆動ユニット140によって、その長手方向軸の周りを回転することができる。
【0087】
図6Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による搬送装置130の上面図を示す。図6Bから分かるように、パドル620はV字状に形成される。パドル620は、シャフトまたは駆動シャフト610の長手方向軸に垂直なV字形の一方の脚部と、一方の脚部に対してある角度、例えば30~60度の角度の第2の脚部とで形成される。
【0088】
これは、シャフトまたは駆動シャフト610が図6Bの上向きの矢印によって示される一方向に回転すると、医療廃棄物の粒子が処理モードで攪拌されるという効果を有する。シャフトまたは駆動シャフト610が、図6Bの下向きの矢印によって示される反対方向に回転すると、医療廃棄物の粒子は、例えば搬出モードで搬送される。
【0089】
シャフトまたは駆動シャフト610には、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の適切な数のパドル620および/またはパドルシャフト630が設けられ得ることが理解される。
【0090】
図7は、本開示の1つまたは複数の実施形態によるシュレッダアセンブリ700を示す。
【0091】
シュレッダアセンブリ700は、処理チャンバ100の入口110に結合され、それは、医療廃棄物を受け入れ、医療廃棄物の粒子に処理し、処理された医療廃棄物の粒子を廃棄物処理チャンバ100の入口110に供給するように構成される。シュレッダアセンブリ400は、図4に示すものと同様に、医療廃棄物を受け入れ、医療廃棄物の粒子に処理するように構成されたホッパ710およびシュレッダユニット720を備える。一実施形態では、シュレッダアセンブリ700は、処理された医療廃棄物の粒子を廃棄物処理チャンバ100の入口110に供給するための少なくとも1つのフィーダユニット730をさらに備える。フィーダユニット730は、例えば、図4に示すようなスクリューコンベヤまたはピストンであってもよい。フィーダユニット730には、医療廃棄物の粒子がより容易に処理チャンバ100内に移動することを可能にするために、ポリマーコーティングなどの低摩擦コーティングが設けられてもよい。
【0092】
この構成では、入口110は、処理チャンバ100の下半分、例えば処理チャンバ100の底部に配置される。任意選択的に、シュレッダアセンブリ700は、第1の検査窓750をさらに備える。
【0093】
入口110は、処理チャンバ100上の任意の適切な位置、例えば、図1に示すように処理チャンバ100の上部半分または図4に示すように処理チャンバ100の下半分に配置することができる。
【0094】
入口110を処理チャンバ100の上部半分に配置することの利点は、重力が処理された医療廃棄物の粒子を廃棄物処理チャンバ100の入口110に供給し、処理された医療廃棄物の粒子を廃棄物処理チャンバ100の入口110に供給するための別個のフィーダ装置が必要とされないことである。
【0095】
処理チャンバ100の下半分に入口110を配置する利点は、廃棄物処理チャンバを含む廃棄物処理システムの全高を低減することができることである。
【0096】
ホッパ710は、医療廃棄物全体を受け入れるように構成される。シュレッダユニット720は、医療廃棄物全体を医療廃棄物の粒子に処理するように構成される。フィーダユニット730は、結合された廃棄物処理チャンバ100の入口110に医療廃棄物の粒子を供給するように構成される。
【0097】
任意選択的に、シュレッダアセンブリ700には、ホッパの内部と周囲大気との間に密封シールを提供する蓋770が設けられる。次いで、ホッパ710、シュレッダ720、フィーダユニット730および蓋770は、密封シールエンクロージャを形成する。この実施形態では、図3の方法はステップ320において、処理チャンバ100内の環境のオゾンのターゲット濃度レベルがシュレッダアセンブリ700に入ることを可能にするように入口110の開口部を開くかまたは開きを制御するようにシステムを制御することによって処理モードで動作することをさらに含むことができる。これは、シュレッダアセンブリ700の内部を滅菌し、および/または望ましくない臭気を除去する。
【0098】
任意選択的に、シュレッダアセンブリ700には、シュレッダユニット720の直後の医療廃棄物の細断された粒子を検査することができる第1の検査窓750が設けられる。
【0099】
一実施形態では、フィーダユニット730は、流体が所望の方向に流れることを可能にするために、水平面、例えば太い黒線として示されている床に対して傾斜している。
【0100】
一実施形態では、シュレッダユニット720および/またはフィーダユニット730は、制御ユニットCUによって制御される。
【0101】
図8は、本開示の1つまたは複数の実施形態による排出アセンブリ800を示す。
排出アセンブリ800は、処理チャンバ100の出口120に結合され、それは、処理チャンバ100から処理/処置された医療廃棄物の粒子を取り出し、典型的には廃棄物処理チャンバ100の部位から医療廃棄物の粒子を除去するために、取り出された医療廃棄物の粒子を貯蔵容器850に移動させるように構成される。
【0102】
排出アセンブリ800は、典型的には、大気圧より低い圧力、すなわち真空を保持するように構成された圧力タンク820を備える。排出アセンブリ800は、典型的には、処理チャンバ100から圧力タンク820への粒子の流れを可能にするために、処理チャンバ100の出口120を圧力タンク820に結合および/または密封結合するように構成された結合手段/ユニット810をさらに備える。結合手段/ユニット810は、例えば、管またはパイプなどの導管部材を備えることができる。大気圧よりも低い圧力を提供することによって、これは、排出アセンブリ800が処理チャンバ100から医療廃棄物の粒子を吸引することを可能にし、それによって処理/処置された医療廃棄物の粒子を処理チャンバ100から取り出す。
【0103】
排出アセンブリ800は、圧力タンク820内の真空を維持するために圧力タンク820に対するシールを形成しながら、取り出された医療廃棄物の粒子を圧力タンク820から貯蔵容器850に移動させるように構成されたスルースユニット830をさらに備える。スルースユニット830の詳細は、図9に関連してさらに提供される。
【0104】
圧力タンク820およびスルースユニット830は、典型的には、アセンブリとしてともに配置される。圧力タンク820およびスルースユニット830は、有利には、貯蔵容器850の上に配置されてもよい。医療廃棄物の粒子がタンクから移動すると、重力が医療廃棄物の粒子を容器に落下させる。
【0105】
排出アセンブリ800は、任意選択的に、結合手段/ユニット810から流体を排出するように構成されたドレイン840をさらに備えてもよい。ドレイン840には、任意選択的に、結合手段/ユニット810および圧力タンク820内の真空を維持するために、開位置または閉位置に配置することができるバルブが設けられてもよい。
【0106】
図9Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による排出アセンブリ800の側面図である。結合手段/ユニット810が処理チャンバ100から粒子を抽出するために使用する圧力タンク内に真空を生成するために、排出アセンブリ800には第2の結合手段/ユニット910が設けられる。第2の結合手段/ユニット910は、例えば、管またはパイプなどの導管部材を備えることができる。第2の結合手段/ユニット910は、圧力タンク820に含まれるガスを取り出すことによって、真空または大気圧より低い圧力を生成する。
【0107】
図9Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による排出アセンブリ800の正面図である。スルースユニット830は、この実施形態では、回転ドアと同様の形状のゲート部材を備える管として形成され、気密シールが設けられる。ゲート部材は、管の中心軸を中心として管内で回転する。管には、圧力タンク820に面する第1の開口部と、貯蔵容器850に面する第2の開口部とが少なくとも設けられているため、ゲート部材の回転に伴って、取り出された医療廃棄物の粒子は、第1の開口部を介してスルースユニット830に落下し、第2の開口部を通して貯蔵容器850に落下する。
【0108】
図10Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、廃棄物処理システムが搬入モードで動作する前のシュレッダアセンブリ1000を示す。シュレッダアセンブリ1000は、それぞれ図4および図7に示すシュレッダアセンブリ400、700に対応し、以下に説明する特徴は、シュレッダアセンブリ400、700にも同様に適用することができる。シュレッダアセンブリ1000は、医療廃棄物を受け入れ、医療廃棄物の粒子に処理するように構成されたシュレッダ1020を備える。シュレッダ1020は、駆動ユニットを備えてもよく、またはシャフト、チェーンおよびスプロケットまたはプーリおよびベルトなどの伝達装置を介して外部駆動ユニット1021に結合されてもよい。シュレッダアセンブリ1000は、医療廃棄物全体を受け入れるように構成されたホッパ1010をさらに備える。ホッパ1010は、シュレッダ1020に結合され、それによって医療廃棄物の粒子に処理するために医療廃棄物全体をシュレッダ1020に到達させる/搬入することを可能にする。ホッパ1010は、重力に応じて直接結合されて廃棄物を移動させるか、または上述のようにフィーダユニットを介して結合されてもよい。ホッパ1010には、一実施形態では、図10Aにおいて開位置で示されているハッチ/蓋1014が設けられる。ホッパ1010は、ハッチ/蓋1014が開位置に位置するときに医療廃棄物を受け入れるように構成される。ホッパ1010は、任意選択的に、ホッパ1010の内部からガスを換気するように構成された1つまたは複数の排気装置1012、1013を備えることができる。ホッパ1010は、必要に応じて、洗浄ユニット1011、例えば、圧力下で水に結合されたノズルをさらに備えてもよい。洗浄ユニット1011は、洗剤を含むまたは含まない水などの洗浄液をホッパ1010および/またはシュレッダユニット1020の内部に噴霧するように構成される。
【0109】
図10Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、廃棄物処理システムが搬入モードで動作する前または間のシュレッダアセンブリ1000を示す。シュレッダアセンブリ1000は、それぞれ図4および図7に示すシュレッダアセンブリ400、700に対応し、以下に説明する特徴は、シュレッダアセンブリ400、700にも同様に適用することができる。シュレッダアセンブリ1000は、図10Aに関連して説明したのと同じ特徴を備えることができる。図10Bでは、ハッチ/蓋1014は閉位置に位置している。好ましくは、洗浄ユニット1011は、ハッチ/蓋1014が閉位置に位置するときにのみ、ホッパ1010および/またはシュレッダユニット1020の内部に洗浄液を噴霧するように構成される。
【0110】
図11は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、廃棄物処理システムが搬入モードで動作する前に、シュレッダアセンブリ1000が医療廃棄物全体を受け入れる場合の一例を示す。
【0111】
ビンアクチュエータユニット1130は、ハッチ/蓋1014が開位置に位置するときに、医療廃棄物全体を含むビン/容器をホッパ1010内に空にするように構成されてもよい。
【0112】
最後に、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、添付の独立請求項の範囲内のすべての実施形態にも関連し、それらを組み込むことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
【国際調査報告】