(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-19
(54)【発明の名称】自動調心無線周波数コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/73 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
H01R13/73 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546229
(86)(22)【出願日】2021-10-07
(85)【翻訳文提出日】2023-07-31
(86)【国際出願番号】 US2021054023
(87)【国際公開番号】W WO2022125178
(87)【国際公開日】2022-06-16
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】マンテイガ,キャロライン
(72)【発明者】
【氏名】サウザード,トッド,イー.
(72)【発明者】
【氏名】メルシエ,デニス,ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】プルルクス,デニス
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドバーグ,ノア
(57)【要約】
本開示では、第1の接続端と、第1の接続端とは反対側の第2の接続端とを伴う剛体を含む剛性の自動調心無線周波数(「RF」)コネクタについて述べる。RFコネクタはまた、第1接続端と第2の接続端との間の剛体の外面に配置された凹部と、接続部分と折り畳み可能部分とを含むことができる折り畳み可能コネクタ支持体とを含むことができる。折り畳み可能コネクタ支持体は、凹部内に配置され凹部から突出することができるとともに、凹部内に折り畳まれるように構成されている。また折り畳み可能コネクタ支持体は、インターフェース面に対してオフセット位置でRFコネクタを支持し、RFコネクタを接続すべきデバイスと公称的に位置合わせするのに十分な反力の生成を容易にするように、インターフェース面とインターフェースするように構成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛性の自動調心無線周波数(「RF」)コネクタであって、
第1の接続端と、前記第1の接続端とは反対側の第2の接続端とを含む剛体と、
前記第1の接続端と前記第2の接続端との間の前記剛体の外面に配置された凹部と、
接続部分と折り畳み可能部分とを含む折り畳み可能コネクタ支持体であって、前記折り畳み可能コネクタ支持体は、前記凹部内に配置されて前記凹部から突出するとともに、前記凹部内に折り畳まれるように構成されている、前記折り畳み可能コネクタ支持体と、を含み、
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、インターフェース面に対してオフセット位置で前記RFコネクタを支持するのに十分な反力の生成を容易にするために、前記インターフェース面とインターフェースするように構成されている、前記RFコネクタ。
【請求項2】
前記第1の接続端を第1のデバイスに接続すると、前記折り畳み可能コネクタ支持体によって容易にされる前記反力によって、前記第2の接続端が第2のデバイスと公称的に位置合わせされる、請求項1に記載のRFコネクタ。
【請求項3】
前記折り畳み可能部分は、突出状態と折り畳まれ状態とを含む、請求項1に記載のRFコネクタ。
【請求項4】
前記接続部分は前記凹部の表面に固定されており、前記折り畳み可能部分は、前記凹部内に折り畳まれるように構成されている、請求項1に記載のRFコネクタ。
【請求項5】
前記凹部は、前記凹部の前記表面に固定された前記接続部分の長手方向の動きを防ぐように構成されたストップを含む、請求項4に記載のRFコネクタ。
【請求項6】
前記剛体は実質的に円柱形状を含み、前記凹部は環状構成を含む、請求項1に記載のRFコネクタ。
【請求項7】
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、前記凹部内に支持されたフレア状Oリングを含み、
前記折り畳み可能部分は、前記接続部分から半径方向外側及び長手方向に離れる方向の両方に延びる前記フレア状Oリングのフレア状部分を含み、
前記フレア状部分は柔軟であり、前記凹部内に折り畳まれるように構成されている、請求項6に記載のRFコネクタ。
【請求項8】
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、前記凹部内に配置された中空コアOリングを含み、前記中空コアOリングは、前記凹部内に平坦化されるように構成されている、請求項6に記載のRFコネクタ。
【請求項9】
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、前記凹部の表面に固定された前記接続部分を画定する第1及び第2の端部と、前記凹部から突出し前記凹部内で折り畳まれるように構成された前記折り畳み可能部分を画定する円弧状部分と、を含む半月形Oリングを含む、請求項6に記載のRFコネクタ。
【請求項10】
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、前記凹部の表面に固定された前記接続部分を画定する平坦面と、前記凹部から突出し前記凹部内で折り畳まれるように構成された前記折り畳み可能部分を画定する前記平坦面から延びる円弧状部分と、を含むd形Oリングを含む、請求項6に記載のRFコネクタ。
【請求項11】
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、前記凹部の表面に固定された前記接続部分を画定するベース部と、前記凹部から突出し前記凹部内で折り畳まれるように構成された前記折り畳み可能部分を画定する前記ベース部から延びる鋭角の延長部分と、を含む鋭角Oリングを含む、請求項6に記載のRFコネクタ。
【請求項12】
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、前記接続部分から延びる2つの角度付き部材を含むVリングを含み、前記2つの角度付き部材は、前記凹部から突出し前記凹部内で折り畳まれるように構成された前記折り畳み可能部分を画定する、請求項6に記載のRFコネクタ。
【請求項13】
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、前記凹部の表面に固定された前記接続部分を画定する2つの端部と、前記凹部から突出し前記凹部内で折り畳まれるように構成された前記折り畳み可能部分を画定する前記2つの端部から延びる逆V字形と、を含むキャレット形リングを含む、請求項6に記載のRFコネクタ。
【請求項14】
第1のデバイスから第2のデバイスへの剛性の無線周波数(「RF」)コネクタのブラインド接続を容易にするシステムであって、
剛体と、前記第1のデバイスに選択的に接続及び前記第1のデバイスから選択的に切断するように構成された第1の接続端と、前記第2のデバイスに選択的に接続及び前記第2のデバイスに選択的に切断するように構成された前記第1の接続端とは反対側の第2の接続端と、を含むRFコネクタと、
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間に配置された構造支持部材であって、前記RFコネクタの前記剛体に隣接するように構成されたインターフェース面を含む、前記構造支持部材と、
前記RFコネクタの前記剛体の外面、または前記構造支持部材の前記インターフェース面の一方に配置された凹部と、
接続部分と折り畳み可能部分とを含む折り畳み可能コネクタ支持体であって、前記凹部内に配置されて前記凹部から突出するとともに、前記凹部内に折り畳まれるように構成された、前記折り畳み可能コネクタ支持体と、を含み、
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、前記インターフェース面に対してオフセット位置で前記RFコネクタを支持するために、反力の生成を容易にするように構成されている、前記システム。
【請求項15】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが、互いに対して最大オフセット距離だけオフセットしている状態で、前記RFコネクタは、前記折り畳み可能部分が前記凹部内に完全に入るように折り畳まれるように、前記インターフェース面に強制的に配置される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1の接続端を前記第1のデバイスに接続すると、前記折り畳み可能コネクタ支持体によって提供される前記反力によって、前記第2の接続端が前記第2のデバイスと公称的に位置合わせされる、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、突出状態と折り畳まれ状態とを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記接続部分は前記凹部の表面に固定されており、前記折り畳み可能部分は、前記凹部内に折り畳まれるように構成されている、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
前記凹部は、前記凹部の前記表面に固定された前記接続部分の長手方向の動きを防ぐように構成されたストップを含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記剛体は、実質的に円柱形状を含み、
前記インターフェース面は、前記構造支持部材内に形成された開口部の内面を含み、前記剛体は、前記開口部を通して挿入されるように構成され、
前記凹部は環状構成を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項21】
前記折り畳み可能コネクタ支持体は、フレア状Oリング、中空コアOリング、C形Oリング、D形Oリング、鋭角Oリング、Vリング、キャレット形リングのうちの1つを含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記凹部は、前記第1の接続端と前記第2の接続端との間の前記RFコネクタの前記剛体の前記外面に配置される請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記凹部は、前記開口部の前記内面に配置される請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
第1のデバイスと第2のデバイスとの間の剛性の無線周波数(「RF」)コネクタの接続を容易にするための方法であって、
RFコネクタの剛体の第1の接続端を前記第1のデバイスに接続することと、
前記RFコネクタの前記剛体を、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間に配置された構造支持部材のインターフェース面に隣接して位置付けることと、
折り畳み可能コネクタ支持体によって生成される反力を介して、前記構造支持部材の前記インターフェース面に対して前記RFコネクタの前記剛体を支持することであって、前記折り畳み可能コネクタ支持体は接続部分と折り畳み可能部分とを含み、前記折り畳み可能コネクタ支持体は、前記RFコネクタの前記剛体の外面、または前記構造支持部材の前記インターフェース面の一方に配置された凹部内に配置されて前記凹部から突出しており、前記折り畳み可能コネクタ支持体は前記凹部内に折り畳まれるように構成されている、前記支持することと、
前記RFコネクタの前記剛体の第2の接続端を前記第2のデバイスに接続することと、
を含む、前記方法。
【請求項25】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが互いに対してオフセットしている状態で、前記インターフェース面に隣接する前記折り畳み可能部分を前記凹部内に完全に折り畳ませることをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
種々のデバイスを接続するために、剛性の無線周波数(「RF」)コネクタが用いられることが多い。このようなコネクタは、「ブレット」(2つの雌端を伴うコネクタ/アダプタ)または「バレル」(2つの雄端を伴うコネクタ/アダプタ)などの種々の名前によって知ることができる。このようなコネクタは、所与の用途に基づいて種々のサイズ、長さ、及び接続タイプを有することができる。
【0002】
剛性のRFコネクタ及び接続システムの例を、
図1A~1Dに示す。この例では、RFブレットの形状の典型的なRFコネクタ10は、図示では、剛性の円柱形本体100を有している。剛体100は、第1の接続端102と第2の接続端104とを含む。この例では、接続端102、104は、雌型のコネクタまたはコネクタ構成/インターフェースを含み、第1の接続端102はバネ負荷をかけることができる。他のRFコネクタとして、雄型のコネクタまたはコネクタ構成/インターフェース(たとえば、バレルコネクタ)、または雄型及び雌型のコネクタまたはコネクタ構成/インターフェースを有することができるものも知られている。さらに、RFコネクタは、ここで示した例とは異なる幅、長さ、構成、及び/または形状を取ることができる。
【0003】
剛性のRFコネクタのいくつかの用途では、第1の接続端(たとえば、RFコネクタ10の第1の接続端102を参照)を、第1のデバイス(たとえば、第1のデバイス120を参照)に対して選択的に取り付け可能及び取り外し可能とすることができ、第2の接続端(たとえば、RFブレット10の第2の接続端104を参照)を、第2のデバイス130に対して選択的に取り付け可能及び取り外し可能とすることができる。しかし、接続端の一方をデバイスの一方に接続すると、RFコネクタがデバイスの他方と位置合わせされない場合がある。たとえば、第1の接続端102を第1のデバイス120に接続した状態では、第2の接続端104が、第1のデバイス120との軸外接続により、第2のデバイス130と位置合わせがずれる可能性がある(
図1Bを参照)。これは、RFコネクタ10の第2のデバイス130へのブラインド接続の場合には、さらに問題となる可能性がある。ブラインド接続では、接続前にRFコネクタ10が構造部材上を通るかまたは構造部材を通過する(たとえば、スペーサ150参照。RFコネクタ10がスペーサ150内の開口部152(貫通孔)を通過する)。ユーザは、RFコネクタ10を直接操作してブラインド接続にすることはできない。
【0004】
第1及び第2のデバイス120、130のうちの1つ以上が、位置合わせされていないRFコネクタ10を受け入れる能力を有する場合もあるが、結果として生じる位置合わせされていないインターフェースは、RFコネクタ10及び/または第1及び第2のデバイス120、130への損傷の可能性を増加させる。このような損傷には、RFコネクタ10の歯または他の部分がRFコネクタ10から折れることが含まれる可能性があることが分かっている。用途によっては、RFコネクタのこれらの破片(異物破片または「FOD」と言われることもある)は、RFコネクタ10が使用されるコンポーネント及び/またはシステムと干渉するかまたはそれらを損傷する可能性があるため、有害となる可能性がある。
【0005】
したがって、第2の接続端104と第2のデバイス130との接続を試みる前に、RFコネクタ10を第2のデバイス130と位置合わせすることが好ましい(
図1Cを参照)。これは、RFコネクタ10への損傷、及び損傷したRFコネクタ10に関連するFODの生成を防ぐかまたは少なくとも最小限にすることを助ける。
【0006】
前述を考慮して、きれいなブラインド接続を容易にするために、RFコネクタをデバイスと位置合わせすることを試みるために、種々のオブジェクトまたはメカニズムが実装されてきた。しかし、このようなメカニズムは不十分であった。いくつかの例には、RFコネクタの第2のデバイスとの位置合わせを試みるために、RFコネクタの第1の接続端においてRFコネクタ上に追加されたOリングが含まれる。しかし、RFコネクタの周囲の端位置にまたはそれに近接して位置付けまたは配置されたこのようなOリングは、RFコネクタを適切に位置合わせするのに必要な力を提供するには不十分であることが判明した。他の例には、RFコネクタの一方または両方の端部にまたはそれに近接して位置付けまたは配置された締まり嵌めガスケットが含まれる。しかし、ガスケットはRFコネクタに対して半径方向に延びる構成であるため、ガスケットによるRFコネクタの位置合わせが強すぎて(ガスケットはRFコネクタの軸外位置または方向に対応しない)、デバイス及び/またはスペーサもしくはデバイス間の他のデバイス/物体が互いにある程度オフセットしている場合、RFコネクタを適切に嵌合することはできない。このように、締まり嵌めでは、デバイス間の十分なオフセット公差が可能にならない。
【0007】
また、RFコネクタを位置合わせするための解決策は、接続すべきデバイスが公称位置からオフセットしているときでも接続部を可能にする必要があることにも注意されたい。たとえば、
図1Dを参照すると、第1及び第2のデバイス120、130がスペーサ150に対してオフセットしている様子が示されている。RFコネクタ10を第1のデバイス120及び第2のデバイス130の両方に接続するためには、RFコネクタ10は、図示では、スペーサ150の開口部152の内面154に直接隣接する最大オフセット位置に配置する必要がある。したがって、RFコネクタを公称的な位置合わせに配置するための任意の解決策は、好ましくは、デバイス120、130及び/またはスペーサが公称位置からオフセットしている
図1Dに示すような状況にも対処しなければならない。
【0008】
したがって、RFコネクタとそれが接続されるデバイスとの公称的な位置合わせを容易にすると同時に、接続すべきデバイスと任意の他の構造部材(たとえばスペーサ150)との間の公差における種々のオフセットを可能にすることが求められている。
【0009】
本発明の特徴及び利点は、本発明の特徴を一例として共に例示する添付図面と併せて、以下の詳細な説明から、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】典型的な剛性のRFコネクタの等角図を例示する図である。
【
図1B】剛性のRFコネクタ、スペーサ、及びRFコネクタと接続すべき第1及び第2のデバイスの断面図であり、RFコネクタが位置合わせ不良である図である。
【
図1C】第1及び第2のデバイスに対して位置合わせ状態にある
図1BのRFコネクタの断面図である。
【
図1D】
図1Bのスペーサ及び第1及び第2のデバイスのオフセット公差を示す断面図である。
【
図2A】RFコネクタと、RFコネクタに固定されたフレア状Oリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体との部分断面図であり、フレア状Oリングは本開示の例による突出状態で示されている図である。
【
図2B】
図2AのRFコネクタと折り畳み可能コネクタ支持体との部分断面図であり、フレア状Oリングは完全に折り畳まれた状態で示されている図である。
【
図3A】本開示の例による、RFコネクタと典型的な中空コア形状のOリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体との部分断面図である。
【
図3B】本開示の例による、RFコネクタと典型的な半円形状(C形状または半月形)Oリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体との部分断面図である。
【
図3C】本開示の例による、RFコネクタと典型的なD形Oリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体との部分断面図である。
【
図3D】本開示の例による、RFコネクタと典型的な鋭角形状Oリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体との部分断面図である。
【
図3E】本開示の例による、RFコネクタと典型的なV字形Oリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体との部分断面図である。
【
図3F】本開示の例による、RFコネクタと典型的なキャレット形状のOリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体との部分断面図である。
【
図4】本開示の例による、RFコネクタと、スペーサの表面(たとえば、凹部表面)上に配置され、そこから突出している折り畳み可能コネクタ支持体と、に対するシステムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、例示した例を参照して、本明細書では同じものを説明するために特定の言語を用いる。それにもかかわらず、それによって本発明の範囲の限定が意図されることはないことを理解すべきである。
【0012】
本明細書で用いる場合、用語「実質的に」は、作用、特性、性質、状態、構造、項目、または結果の完全またはほぼ完全な範囲または程度を指す。たとえば、「実質的に」囲まれている物体は、その物体が完全に囲まれているか、またはほぼ完全に囲まれていることを意味する。絶対的な完全性からのずれの正確な許容される程度は、場合によっては、特定の状況に依存し得る。しかし、一般的に言って、完成に近づくと、絶対で完全な完成が得られたかのように、同じ全体的な結果が得られるようになる。「実質的に」を用いることは、作用、特性、性質、状態、構造、項目、または結果の完全またはほぼ完全な欠如を指す否定的な意味で用いる場合にも、等しく適用される。
【0013】
本明細書で用いる場合、「隣接する」は、2つの構造または要素が近接していることを指す。特に、「隣接している」と特定される要素は、当接しているかまたは接続されている場合がある。このような要素は、必ずしも互いに接触することなく、互いに接近または近接していてもよい。近接の正確な程度は、場合によっては、特定の状況に依存し得る。
【0014】
本発明の考え方の最初の概略を以下に示し、その後、特定の例についてより詳細に説明する。この最初の概要は、読者が例をより迅速に理解することを助けることを目的としているが、例の重要な特徴または本質的な特徴を特定することは意図しておらず、特許請求の範囲に記載された対象の範囲を限定することも意図していない。
【0015】
本開示では、剛性の自動調心無線周波数(「RF」)コネクタについて述べる。一例によれば、RFコネクタは、第1の接続端と、第1の接続端とは反対側の第2の接続端とを含む剛体を含むことができる。またRFコネクタは、第1の接続端と第2の接続端との間の剛体の外面に配置された凹部と、折り畳み可能コネクタ支持体とを含むこともできる。
【0016】
折り畳み可能コネクタ支持体は、接続部分と折り畳み可能部分とを含むことができる。折り畳み可能コネクタ支持体は、凹部内に配置され、凹部から突出することができると同時に、凹部内に折り畳まれるように構成されている。また折り畳み可能コネクタ支持体は、反力の生成を容易にするために、インターフェース面とインターフェースするように構成することもできる。反力は、インターフェース面に対してRFコネクタの質量の少なくとも一部を支持するのに十分とすることができる。第1の接続端が第1のデバイスに接続されると、折り畳み可能コネクタ支持体によって容易にまたは提供される反力が、第2の接続端を第2のデバイスと公称的に位置合わせすることができる。本明細書で用いる場合、公称位置または公称的な位置合わせは、実際の位置または位置合わせが計画または指定された位置合わせとは異なる可能性がある、計画または指定された位置または位置合わせを指す。
【0017】
一実施例では、折り畳み可能部分は、突出状態と折り畳まれ状態とを含むことができる。接続部分は凹部の表面に固定することができ、折り畳み可能部分は凹部内に折り畳まれるように構成することができる。
【0018】
一実施例では、凹部は、凹部の表面に固定された接続部分の長手方向の動きを防ぐように構成されたストップを含むことができる。
【0019】
一実施例では、剛体は、実質的に円柱形状を含むことができる。凹部は環状構成を含むことができる。
【0020】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、凹部内に支持されたフレア状Oリングを含むことができる。折り畳み可能部分は、接続部分から半径方向外側及び長手方向に離れる方向の両方に延びるフレア状Oリングのフレア状部分を含むことができる。フレア状部分は、柔軟であり、凹部内に折り畳まれるように構成することができる。
【0021】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、凹部内に配置された中空コアOリングを含むことができる。中空コアOリングは、凹部内に平坦化するように構成することができる。
【0022】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、半月形Oリングを含むことができる。半月形Oリングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定する第1及び第2の端部と、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定する円弧状部分とを含むことができる。
【0023】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、d形Oリングを含むことができる。d形Oリングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定する平坦面を含むことができる。d形Oリングは、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定する平坦面から延びる円弧状部分を含むこともできる。
【0024】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は鋭角Oリングを含む。鋭角Oリングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定するベース部を含むことができる。また鋭角Oリングは、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定するベース部から延びる鋭角の延長部分を含むこともできる。
【0025】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、v環を含むことができる。v環は、接続部分から延びる2つの角度付き部材を含むことができる。2つの角度付き部材は、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定することができる。
【0026】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、キャレット形リングを含む。キャレット形リングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定する2つの端部を含むことができる。またキャレット形リングは、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定する2つの端部から延びる逆v字形を含むこともできる。
【0027】
本開示ではさらに、第1のデバイスから第2のデバイスへの剛性の無線周波数(「RF」)コネクタのブラインド接続を容易にするシステムについて述べる。一実施例では、システムはRFコネクタを含むことができる。RFコネクタは、剛体と、第1のデバイスに選択的に接続及び第1のデバイスから切断するように構成された第1の接続端と、第2のデバイスに選択的に接続及び第2のデバイスから切断するように構成された第1の接続端とは反対側の第2の接続端と、を含むことができる。
【0028】
システムは、第1のデバイスと第2のデバイスとの間に配置または位置付けられた構造支持部材(たとえば、スペーサ)を含むことができる。構造支持部材は、RFコネクタの剛体に隣接するインターフェース面を含むことができる。
【0029】
システムは、RFコネクタの剛体の外面、または構造支持部材のインターフェース面のうちの一方に配置された凹部を含むことができる。またシステムは、折り畳み可能コネクタ支持体を含むこともできる。折り畳み可能コネクタ支持体は、接続部分と折り畳み可能部分とを含むことができる。折り畳み可能コネクタ支持体は、凹部内に配置され、凹部から突出することができるとともに、凹部内に折り畳まれるように構成されている。折り畳み可能コネクタ支持体は、インターフェース面に対してオフセット位置でRFコネクタを支持するために、反力の生成を容易にするように構成することができる。
【0030】
一実施例では、第1及び第2のデバイスが、互いに対して最大オフセット距離だけオフセットしている状態で、RFコネクタは、折り畳み可能部分が凹部内に完全に入るように折り畳まれるように、インターフェース面に対して強制的に配置される。
【0031】
一実施例では、第1の接続端を第1のデバイスに接続すると、折り畳み可能コネクタ支持体によって提供される反力によって、第2の接続端を第2のデバイスと公称的に位置合わせすることができる。
【0032】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、突出状態と折り畳まれ状態とを含む。
【0033】
一実施例では、接続部分は凹部の表面に固定することができ、折り畳み可能部分は凹部内に折り畳まれるように構成することができる。
【0034】
一実施例では、凹部は、凹部の表面に固定された接続部分の長手方向の動きを防ぐように構成することができるストップを含むことができる。
【0035】
一実施例では、剛体は、実質的に円柱形状を含むことができ、インターフェース面は、構造支持部材内に形成された開口部の内面を含むことができ、剛体は、開口部内に挿入され開口部を通って延びるように構成することができ、凹部は環状構成を含むことができる。
【0036】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、凹部内に支持されたフレア状Oリングを含むことができる。折り畳み可能部分は、接続部分から半径方向外側及び長手方向に離れる方向の両方に延びるフレア状Oリングのフレア状部分を含むことができる。フレア状部分は、柔軟であり、凹部内に折り畳まれるように構成することができる。
【0037】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、凹部内に配置された中空コアOリングを含むことができる。中空コアOリングは、凹部内に平坦化するように構成することができる。
【0038】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、半月形Oリングを含むことができる。半月形Oリングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定する第1及び第2の端部と、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定する円弧状部分とを含むことができる。
【0039】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、d形Oリングを含むことができる。d形Oリングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定する平坦面を含むことができる。またd形Oリングは、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定する平坦面から延びる円弧状部分を含むこともできる。
【0040】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は鋭角Oリングを含む。鋭角Oリングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定するベース部を含むことができる。また鋭角Oリングは、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定するベース部から延びる鋭角の延長部分を含むこともできる。
【0041】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、v環を含むことができる。v環は、接続部分から延びる2つの角度付き部材を含むことができる。2つの角度付き部材は、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定することができる。
【0042】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、キャレット形リングを含む。キャレット形リングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定する2つの端部を含むことができる。またキャレット形リングは、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定する2つの端部から延びる逆V字形を含むこともできる。
【0043】
一実施例では、凹部は、第1の接続端と第2の接続端との間のRFコネクタの剛体の外面上に配置することができる。
【0044】
一実施例では、凹部は開口部の内面上に配置することができる。
【0045】
本開示ではさらに、第1のデバイスと第2のデバイスとの間の剛性の無線周波数(「RF」)コネクタの接続を容易にするための方法について述べる。一実施例では、本方法は、RFコネクタの剛体の第1の接続端を第1のデバイスに接続することと、RFコネクタの剛体を、第1のデバイスと第2のデバイスとの間に配置または位置付けられた構造支持部材(たとえば、スペーサ)のインターフェース面に隣接して位置付けることと、構造支持部材のインターフェース面に対してRFコネクタの剛体を支持することと、を含むことができる。
【0046】
RFコネクタは、折り畳み可能コネクタ支持体によって提供される反力によって支持することができる。折り畳み可能コネクタ支持体は、接続部分と折り畳み可能部分とを含むことができる。折り畳み可能コネクタ支持体は、RFコネクタの剛体の外面または構造支持部材のインターフェース面のうちの一方に配置された凹部内に配置されて凹部から突出することができる。折り畳み可能コネクタ支持体は、凹部内に折り畳まれるように構成することができる。本方法はさらに、RFコネクタの剛体の第2の接続端を第2のデバイスに接続することを含むことができる。
【0047】
一実施例では、本方法はさらに、第1及び第2のデバイスが互いに対してオフセットしている状態で、インターフェース面に隣接する折り畳み可能部分を凹部内に完全に折り畳ませることを含むことができる。
【0048】
一実施例では、第1の接続端が第1のデバイスに接続すると、折り畳み可能コネクタ支持体によって提供される反力によって、第2の接続端を第2のデバイスと公称的に位置合わせすることができる。
【0049】
一実施例では、折り畳み可能部分は、突出状態において反力を提供するように構成することができ、折り畳まれ状態において凹部内に折り畳まれるように構成することができる。
【0050】
一実施例では、接続部分は凹部の表面に固定することができ、折り畳み可能部分は凹部内に折り畳まれるように構成することができる。
【0051】
一実施例では、凹部は、凹部の表面に固定された接続部分の長手方向の動きを防ぐように構成することができるストップを含むことができる。
【0052】
一実施例では、剛体は、実質的に円柱形状を含むことができ、インターフェース面は、スペーサ内に形成された開口部の内面を含むことができ、剛体は、開口部を通って延びるように構成することができ、凹部は環状構成を含むことができる。
【0053】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、凹部内に支持されたフレア状Oリングを含むことができる。折り畳み可能部分は、接続部分から半径方向外側及び長手方向に離れる方向の両方に延びるフレア状Oリングのフレア状部分を含むことができる。フレア状部分は、柔軟であり、凹部内に折り畳まれるように構成することができる。
【0054】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、凹部内に配置された中空コアOリングを含むことができる。中空コアOリングは、凹部内に平坦化するように構成することができる。
【0055】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、半月形Oリングを含むことができる。半月形Oリングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定する第1及び第2の端部と、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定する円弧状部分とを含むことができる。
【0056】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、d形Oリングを含むことができる。d形Oリングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定する平坦面を含むことができる。d形Oリングは、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定する平坦面から延びる円弧状部分を含むこともできる。
【0057】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は鋭角Oリングを含む。鋭角Oリングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定するベース部を含むことができる。また鋭角Oリングは、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定するベース部から延びる鋭角の延長部分を含むこともできる。
【0058】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、v環を含むことができる。v環は、接続部分から延びる2つの角度付き部材を含むことができる。2つの角度付き部材は、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定することができる。
【0059】
一実施例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、キャレット形リングを含む。キャレット形リングは、凹部の表面に固定された接続部分を画定する2つの端部を含むことができる。またキャレット形リングは、凹部から突出し凹部内で折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分を画定する2つの端部から延びる逆V字形を含むこともできる。
【0060】
一実施例では、凹部は、第1の接続端と第2の接続端との間のRFコネクタの剛体の外面に配置することができる。
【0061】
一実施例では、凹部は開口部の内面に配置することができる。
【0062】
本技術をさらに説明するために、次に図を参照しながら例を示す。
図2Aに、本開示の例による、RFコネクタと、RFコネクタに固定された突出状態の折り畳み可能コネクタ支持体(RFコネクタが公称的な位置合わせ位置にある折り畳み可能コネクタ支持体の状態)との断面図を例示する。
図2Aにおいて、剛性のRFコネクタ20は剛体200を含む。この例では、剛体200は、実質的に円柱形であり、第1の接続端202と第1の接続端202とは反対側の第2の接続端204とを含む。RFコネクタ20は、第1及び第2のデバイス120、130(
図1B~1Dを参照)などの第1のデバイス及び第2のデバイスに接続するように構成することができる。RFコネクタが接続することができる第1及び第2のデバイスの例には、これらに限定されないが、送信/受信RFモジュール及びRF放射素子、送信/受信RFモジュール及びRF電力分割器/結合器、2つの別個のRF電力分割器/結合器、ならびにパネルマウントケーブル/コネクタとブラインド嵌合するRFモジュールが含まれる。
【0063】
剛体200は、RFコネクタに適した任意の材料で形成することができる。たとえば、剛体200は、真ちゅう、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、またはこれらの材料のうちの1つ以上の合金などの金属材料から形成することができる。図示しないが、RFコネクタ20は、第1の接続端202から第2の接続端まで(逆もまた同様である)RFコネクタ20を通して転送される信号の中継を容易にする銅、真ちゅう、またはそれらの合金などの伝導性材料から形成された伝導性コアを含むことができる。
図2Aに示す剛体200は円柱形であるが、四角形または矩形の断面を伴うRFコネクタなどの他の形状も使用することができる。
【0064】
RFコネクタ20は、RFコネクタ20の第1の端部202と第2の端部204との間に配置された凹部206を含むことができ、RFコネクタ20の端部の一方の辺りに生成されるRFコネクタ20の旋回点からオフセットされることが、端部が第1または第2のデバイスに接続されると(他方の端部はまだ接続されていない状態)生じるようになっている。一例では、凹部206は、RFコネクタ20の中間点に、またはそれに近接して配置することができる。
図2Aに示す例では、凹部206は、剛体200の最表面205の一部内に形成されて剛体200の周りに周囲方向に延びる溝の形態の環状構成を含むことができる。しかし、凹部206は、
図2Aに示すもの以外の異なる形状及びサイズ及び構成を取ることができる。たとえば、別の実施形態では、凹部は、RFコネクタ20の周りに周囲方向に延びる、離間に配置された突出部材によって規定することができる。言い換えれば、凹部は、必ずしも剛体200内に形成されていなくてもよい。
【0065】
別の態様では、RFコネクタ20は、RFコネクタ20の剛体200上または剛体200の周囲の異なる場所に複数の異なる凹部を含むことができる。これらは、長手方向に構成された凹部、周囲方向に構成された凹部、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0066】
RFコネクタ20はさらに、折り畳み可能コネクタ支持体210を含むことができ、凹部206は、折り畳み可能コネクタ支持体210を受け取って収容するように構成されている。折り畳み可能コネクタ支持体210は、RFコネクタ20を、それが接続されることが意図された1つ以上のデバイス(たとえば、前述した第1及び/または第2のデバイス120、130)と公称的に位置合わせするとともに、RFコネクタが接続されるデバイスが位置合わせ不良であるかまたはオフセットであっても依然としてRFコネクタ20が適切な接続を維持できるように、構成されている。折り畳み可能コネクタ支持体210は、凹部206内に固定され、剛体200の最表面(複数可)205の上方で所望の距離だけ凹部206から外側に突出するように構成することができる。さらに、折り畳み可能コネクタ支持体210は、折り畳み可能コネクタ支持体210が、RFコネクタ20の最表面(複数可)205の下方で凹部206内に完全に存在するように、凹部206内に潰れ、旋回し、折り畳まれ、湾曲し、偏向し、または他の方法で折り畳まれるように構成することができる。したがって、凹部206のサイズ及び構成を、折り畳み可能コネクタ支持体210が凹部206内に折り畳まれるかまたは他の方法で下方に歪む方向に、折り畳み可能コネクタ支持体210に対するクリアランスを提供するように、設けることができる。以下でより詳細に説明するように、折り畳み可能コネクタ支持体210の構成は、種々の構成で形成することができる。
【0067】
図2Aにおける折り畳み可能コネクタ支持体210は、フレア状の断面を有するOリングとすることができる。折り畳み可能コネクタ支持体210は、フレア状Oリングと言うことができる。フレア状Oリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体210は、接続部分212と折り畳み可能部分214とを含むことができる。接続部分212は、凹部206の1つ以上の表面またはその周りに固定されるかまたは他の方法で支持されるように構成することができる。図示した例では、接続部分212は、凹部206の下側の長手方向表面ならびに凹部206の壁に固定されている。
【0068】
折り畳み可能コネクタ支持体210は、接着剤、締まり嵌め、またはこれらの組み合わせを介するなどの任意の既知の手段または方法を用いて、凹部206内のRFコネクタ20の剛体200に固定することができる。
【0069】
フレア状Oリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体210は、シリコン弾性材料、または他の現在知られている材料、または後に開発される材料などのエラストマー材料から形成することができる。エラストマー材料構成は、折り畳み可能コネクタ支持体210をRFコネクタ20の剛体200上で引き伸ばし、折り畳み可能コネクタ支持体210を剛体200に沿って凹部206内に引っ張ることによって、凹部206内での折り畳み可能コネクタ支持体210の配置を容易にすることができる。この場合、接続部分212は凹部206内に収縮して、折り畳み可能コネクタ支持体210が凹部206内でRFコネクタ20の剛体200によって支持されるようになっている。
【0070】
エラストマー材料は、折り畳み可能部分214が、RFコネクタの剛体200に位置合わせ力を与え、ならびに折り畳み可能コネクタ支持体によって与えられる位置合わせ力が皆無かそれに近い凹部206内に完全に折り畳まれるのに十分なジュロメーターを含むことができる。
【0071】
図2Aに示すように、凹部206は、ストップ208などの1つ以上のストップを含むことができる。一例では、図示したように、ストップ208は、凹部206内の段部の形態とすることができる。しかし、凹部の一部として形成されるかまたは凹部内に追加される他の構造または特徴も、ストップとして使用してもよい(たとえば、当業者には明らかであるように、1つ以上の小突起、フィン、レール、接着剤など)。ストップ208は、折り畳み可能コネクタ支持体210が凹部206内の所定の位置に配置されると、その長手方向または他の動きを制限することを助けるように、折り畳み可能コネクタ支持体210とインターフェースすることができる。
【0072】
折り畳み可能コネクタ支持体210は、RFコネクタ20によって接続すべき第1及び第2のデバイスの接続部分の間に位置する構造または物体(構造支持部材)のインターフェース面252に関係付けて使用するように構成することができる。一例では、図示したように、構造支持部材は、RFネットワークシステム内のスペーサ250とすることができる。スペーサ250は、接続すべきデバイス間に配置される別個の物体とすることもできるし、RFコネクタ20によって接続すべきデバイスの一方もしくは両方の延長部分とするかまたは一方もしくは両方に接続することもできる。インターフェース面252は、RFコネクタ20の剛体200に隣接して配置することができる。
図2Aに示すように、インターフェース面252は、RFコネクタ20が通るスペーサ250を通して形成された開口部の内面を含むことができる。開口部のサイズ及び構成を、最大のオフセット及び位置合わせ不良(最悪の場合のオフセット)においても、RFコネクタ20が依然として第1及び第2のデバイスと接続できるように、RFコネクタ20の動き(多軸並進運動及び多軸回転)を容易にするように設けることができる。本明細書では、インターフェース面は貫通開口部を含む必要も、貫通開口部によって規定される必要もないことに留意されたい。実際、本明細書では他のインターフェース面形状も考えられ、したがって、貫通開口部は決して限定であることは意図されていない。たとえば、構造部材または物体は、スペーサ以外のタイプとすることができ、その構造部材または物体のインターフェース表面は、開いた平面のインターフェース面である。
【0073】
さらに、RFコネクタ20上の折り畳み可能コネクタ支持体210は、公称位置でコネクタ支持体210の外縁がスペーサ250内の貫通開口部のインターフェース面252に接触することによって、コネクタ支持体210を開口部内の中心に置く働きをするようなサイズ及び構成にすることができる。実際には、折り畳み可能コネクタ支持体210の折り畳み可能部分214は、インターフェース面252とインターフェースして、RFコネクタ20をスペーサ250に対して所定の位置に支持し、RFコネクタ20の剛体200と、RFコネクタが最初または第1に接続するデバイスとの公称的な位置合わせをもたらすことができる。たとえば、RFコネクタ20が開口部を通して挿入され、RFコネクタの剛体200がインターフェース面252内にあってインターフェース面252と隣接するときは、凹部206から突出する折り畳み可能コネクタ支持体210の折り畳み可能部分214は、スペーサ250のインターフェース面252に対するRFコネクタ20の位置及び向きに応じて、インターフェース面252と接触することになる。実際には、折り畳み可能部分214のサイズ及び構成は、RFコネクタ20からインターフェース面250まで延びるように設けられている。折り畳み可能コネクタ支持体210のエラストマー材料の弾力性と、コネクタ支持体210とインターフェース面252との相互作用とにより、RFコネクタ200の重量または質量からの力に対抗する反力が得られ、その結果、折り畳み可能コネクタ支持体210がRFコネクタ20を、スペーサ250及びそれが接続されるべきデバイスに対して中心に置かれ位置合わせされた公称位置に支持することができる。言い換えれば、RFコネクタ20は、RFコネクタ20が開口部内の中心に置かれるスペーサ250のインターフェース面252から距離を置いてRFコネクタ20が支持されるように、スペーサ250の開口部内で横方向(この場合は半径方向)に支持される。また、折り畳み可能コネクタ支持体210は、RFコネクタ20自体の重量下で歪むことがないように構成することができる(すなわち、そのサイズ、形状、構成、材料構成、及びジュロメーターを調整または構成することができる)。
【0074】
図2Aに示す例では、インターフェース面252が開口部の内面であり、折り畳み可能コネクタ支持体210が、本明細書で述べたようなデバイスフレア状または他のタイプのOリングであるが、折り畳み可能コネクタ支持体210及びインターフェース面252とのその相互作用により、RFコネクタ20を開口部内の中心に置いてRFコネクタ20を位置合わせする働きをする360度の反力をすべての方向において半径方向に生成することができる。これにより、開口部とRFコネクタ20に接続すべきデバイスとの公称的な位置合わせが得られ、位置合わせされた接続が容易になり、デバイス及び/またはRFコネクタに対する損傷が防がれる。
【0075】
折り畳み可能コネクタ支持体210が、
図2Aに示すフレア状Oリングなどのフレア状Oリングである例では、フレア状Oリングの構成及び配置は、RFコネクタ20を位置合わせするためにフレア状Oリングによって生成される反力によって、折り畳み可能コネクタ支持体210が、RFコネクタ20をインターフェース面252に対してオフセット位置で支持し、RFコネクタ20を接続すべきデバイスと位置合わせできるように設けることができるが、RFコネクタ20の重量下のみで折り畳み可能コネクタ支持体210を凹部206内に折り畳ませるには不十分である。RFコネクタ20が、接続すべきデバイスに対して公称的な位置合わせ位置において開口部内の中心に置かれると、接続プロセス中にRFコネクタ20への損傷を防ぐかまたは少なくとも最小限にすることができる。これにより、損傷したRFコネクタ20からのFODの可能性が減り、RFコネクタ20及び/またはRFコネクタ20を用いる用途の安全性及び信頼性が向上する。
【0076】
前述したように、折り畳み可能コネクタ支持体210は、RFコネクタ20の第1の接続端202と第2の接続端204との間に有利に配置することができる。折り畳み可能コネクタ支持体210は、RFコネクタ200が接続端202、204から離れて配置されるときに、RFコネクタ200をより確実に位置合わせすることができる。一例では、折り畳み可能コネクタ支持体210は、接続端202、204のそれぞれからRFコネクタ20の長さの少なくとも8分の1だけ離れて配置することができる。別の例では、折り畳み可能コネクタ支持体210は、接続端202、204のそれぞれからRFコネクタ20の長さの少なくとも4分の1だけ離れて配置することができる。さらに別の例では、折り畳み可能コネクタ支持体210は、RFコネクタ20の中間点にまたはその付近に/近接して配置することができる。コネクタ支持体210がRFコネクタ20の端部から離れている距離は、用途に応じて変えることができる。RFコネクタの接続端の辺りに配置される前述した従来の関連する位置合わせ手段またはメカニズムとは異なり、本明細書で説明した折り畳み可能コネクタ支持体(及び関連する凹部)は、接続端202、204下方にまたはこれらから離れて配置されることが、またRFコネクタ20の接続端202、204を受け取るように構成された、RFコネクタ20によって接続されるデバイスの構造的な接続部分(複数可)(たとえば、
図1B~1Dのデバイス120、130の接続部分)の下方にまたはこれらから離れて配置されることが意図されている、と言えば十分である。
【0077】
場合によっては、接続すべきデバイスは、互いとの公称的な位置合わせがされていないことがある。具体的には、デバイスは公称位置からオフセットしていながら、依然としてRFコネクタ20を介した接続を実現する許容公差内にあってもよい。RFコネクタ20及び折り畳み可能コネクタ支持体210の1つの利点は、折り畳み可能コネクタ支持体210が、RFコネクタ20を公称的な位置合わせに配置して、RFコネクタ20が接続されているときにこれを維持することができるだけでなく、デバイスが許容公差内で公称位置からオフセットしている状況を考慮するために、完全に延びた状態及びまたは折り畳まれた状態の間の任意の位置に歪むことができることである。これについては、後でより詳細に説明する。
【0078】
図2Bに、本開示の例による、折り畳み可能コネクタ支持体210が完全に折り畳まれた状態にあるRFコネクタ20の部分断面図を例示する。RFコネクタ20の剛体200は、図示では、剛体200の外面の一部がインターフェース面252に接触して配置された状態で、インターフェース面252の一部に直接隣接している。RFコネクタ20のこの特定の位置及び向きは、最大のオフセット(最悪の場合のオフセット)を表す可能性があり、RFコネクタ20が接続されるデバイス(図示せず)が公称位置から最大量でオフセットしながら依然として許容可能な接続公差内にあるときに、生じる可能性がある。RFコネクタ20は、図示では、第1及び第2のデバイスが公称位置からスペーサ250に対して同じ距離だけオフセットしているために、第1及び第2のデバイスに対してゼロ角度で横方向にオフセットしているが、RFコネクタ20はまた、第1及び第2のデバイスが公称位置からスペーサ250に対して異なる距離だけオフセットしている場合には、角度的にオフセット及び配向することができる(すなわち、RFコネクタ20は角度オフセットを含むことができる)。また、折り畳み可能コネクタ支持体210の折り畳み状態は、RFコネクタ20が、公称的な位置合わせ位置と最大オフセット位置との間で、ある距離だけインターフェース面に向かう方向に強制される場合など、折り畳み可能コネクタ支持体210が部分的に折り畳まれる場合を含むことができる。部分的に折り畳まれた状態であっても、折り畳み可能コネクタ支持体210は、依然として、反力を提供するかまたは反力の生成を容易にすることができる。
【0079】
この例では、インターフェース面252に隣接する折り畳み可能部分214の部分216が、凹部206内で完全に折り畳まれる。実際、凹部206は、RFコネクタ20が公称位置から十分大きくオフセットした場合に、折り畳み可能部分214が折り畳まれる空間を含むように有利にデザインされる。たとえば、RFコネクタ20の最大のオフセットが生じた場合に、インターフェース面252に隣接する折り畳み可能部分214の部分216を凹部206内に完全に折り畳んで、インターフェース面252と接触するRFコネクタの剛体200の最表面の上方を延びる折り畳み可能コネクタ支持体210の部分がないようにすることができる。すなわち、折り畳み可能部分214の部分216は、剛体200の外面によって規定される包絡線の下に部分216がくるように折り畳まれる。折り畳み可能コネクタ支持体210としてのフレア状Oリングの例では、折り畳み可能部材214は、接続部分212から長手方向に離れて半径方向外側に延びるフレア部分である。折り畳み可能部材214は、凹部206の下面218と折り畳み可能部材214の内面220との間に、折り畳み可能部材214を折り畳むことができる空間体積217が形成されるような長さ及びフレア角度を含むことができる。折り畳み可能コネクタ支持体210のフレア状の性質は、そのエラストマー構造とともに、接続部分212と折り畳み可能部分214との交点に、折り畳み可能コネクタ支持体210における旋回点または支点を作成し、これにより、折り畳み可能部分が空間体積内及び凹部206内に下向きに旋回するかまたは歪む(すなわち、折り畳まれる)ことができる。こうして、折り畳み可能部分214の部分216を、凹部206内に完全に折り畳むことができ、RFコネクタ20の剛体200がインターフェース面252に直接隣接することができる。これにより、折り畳み可能コネクタ支持体210が、RFコネクタ20を公称的に位置合わせすることと、接続すべきデバイスの位置におけるオフセットを許容可能な接続公差内にすることとの両方が可能になる。
【0080】
折り畳み可能コネクタ支持体210のサイズ及び構成を、折り畳み可能コネクタ支持体210によってRFコネクタ20に及ぼされる力が可能な限り影響力が強くないように設けることができ、すなわち、折り畳み可能コネクタ支持体210を、接続プロセスを破壊することもこれに悪影響を与えることもないようにデザインすることができる。実際、力及び応力を、折り畳み可能コネクタ支持体210の構成(たとえば、材料構成、ジュロメーター、サイズなど)を変えることによって、異なる用途及び異なるRFコネクタに適応させることができる。たとえば、RFバネブレットの形態のRFコネクタと、RFバネブレットにより動作可能で、ショアA硬度が65のシリコーンフレア状Oリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体との場合、第1のデバイス(たとえば、放射素子コネクタ)のコネクタ部分内への最初の挿入中にフレア状OリングからRFバネブレットに作用する半径方向及び軸方向の力は、1.0lb未満である(半径方向の力は0.20~0.5lb.、軸方向の力は00.05~0.2lb.)。また、RFバネブレットが最大オフセット位置にあり、フレア状Oリングが最大圧縮にある(すなわち、凹部内に完全に折り畳まれている)場合、半径方向及び軸方向の力も1.0lb.未満であり(半径方向の力は0.5~0.80lb.、軸方向の力は0.3~0.5lb.)、折り畳み可能コネクタ支持体210において応力160~180psiである。当然のことながら、これは単なる例であり、RFコネクタ及び関連する折り畳み可能コネクタ支持体の他の構成が本明細書では考えられるため、決して限定するものではない。いずれにしても、RFコネクタに関連する折り畳み可能コネクタ支持体は、RFコネクタに対する悪影響が可能な限り無視できることが意図されている。
【0081】
第2のデバイスのコネクタが、実質的に円錐状の凹部を有するキャッチャーミット型(たとえば、
図1B~1Dに示す第2のデバイス130)である場合、コネクタは、RFコネクタ20の第2の端部204(自由端)を「キャッチ」して、嵌合位置に誘導することができる。第2のデバイスに印加される軸方向の挿入力及びそのコネクタの実質的に円錐形状は、RFコネクタ20に半径方向の力を及ぼして、折り畳み可能コネクタ支持体210の反力に対抗し、折り畳み可能コネクタ支持体を部分的または完全に圧縮された状態に強制する。現在のRFコネクタは、第2のデバイスの接続前にRFコネクタ20を公称的に位置合わせするために必要なものよりもはるかに大きい力を折り畳み可能コネクタ支持体20に印加するのに十分に堅くて強く、それにより、第2のデバイスが存在しないときにRFコネクタ20を公称的に位置付けるシステムデザインが可能になるが、何らコンポーネントに損傷を与えることなくRFコネクタ20の両端202、204を第1及び第2のデバイスに嵌合させるのに十分な適応性が可能になる。
【0082】
図2A及び2Bを参照して、2つのデバイス(
図1B~1Dに示すデバイス120、130など)を剛性のRFコネクタにより接続するための典型的な方法について説明する。動作時、RFコネクタ20は、第1の接続端202において第1のデバイスに接続される。第1の接続端に接続する前または後に、RFコネクタ20の剛体200が、インターフェース面252に隣接して配置される。たとえば、RFコネクタ20を、スペーサ252内の開口部を通して挿入して、第1の接続端202において第1のデバイスに接続してもよい。
【0083】
凹部206内のストップ208は、RFコネクタ20がインターフェース面252に対して所定の位置に移動する間(たとえば、RFコネクタ20が開口部内に挿入される間)、RFコネクタの剛体の外面20に対する折り畳み可能コネクタ支持体210の任意の長手方向の動きを防ぐことができる。折り畳み可能コネクタ支持体210の折り畳み可能部分214の配向(たとえば、フレア状Oリングの場合のフレア角度)を、剛体の表面に対する折り畳み可能コネクタ支持体210の長手方向の動きを防ぐように構成することもできる。
【0084】
RFコネクタ20の剛体200がインターフェース面252に隣接すると、折り畳み可能コネクタ支持体210が、インターフェース面252及び接続すべき第2のデバイスに対して、RFコネクタ20を公称的に位置合わせする。
図2Aに示す例では、折り畳み可能コネクタ支持体210は、スペーサ250の開口部252内でRFコネクタ20を中心に置く。しかし前述したように、インターフェース面は、開口部を含む必要も、開口部によって規定される必要もない。実際、本明細書では他のインターフェース面形状も考えられ、したがって、貫通開口部は決して限定することを意図していない。
【0085】
RFコネクタ20が公称的な位置合わせにある場合、RFコネクタ20が第2のデバイスに接続される。有利なことに、接続すべきデバイスのオフセットが存在する場合、及び/またはインターフェース面252が、RFコネクタ20が公称的な位置合わせ位置から押し出されるようなものである場合(たとえば、最大のオフセット、または公称的な位置合わせ位置と最大オフセット位置との間の何か)、最大のオフセットの場合に、インターフェース面252に隣接する折り畳み可能コネクタ支持体210の折り畳み可能部材214の部分216が、ある程度折り畳まれて、潜在的に凹部206内に入り、これにより接続が容易になる。
【0086】
こうして、前述の方法では、RFコネクタ20を、接続すべきデバイスと公称的に位置合わせまたは芯出しすることの両方が可能になると同時に、デバイス及び/またはインターフェース面252間の許容可能なオフセットにより、RFコネクタ20がインターフェース面252に向かう方向に強制される接続も容易になる。
【0087】
フレア状Oリングの形態の折り畳み可能コネクタ支持体210を伴うRFコネクタ20は、折り畳み可能コネクタ支持体210に対する可能な幾何学的形状の1つにすぎない。他の幾何学的形状及びサイズを用いることができ、その例について以下でより詳細に説明する。
【0088】
図3Aに、本開示の例による、RFコネクタと典型的な中空コア形状のOリングを含む折り畳み可能コネクタ支持体との部分断面図を例示する。
図3Aに示すように、折り畳み可能コネクタ支持体310aは、中空コアを有するOリングを含むことができる。中空コアの第1の側面312aは、凹部306aに配置することができ、折り畳み可能コネクタ支持体310aの接続部分を画定する。第2の側面314aは、凹部306aから突出しており、凹部306a内で折り畳まれるように構成することができる。こうして、第2の側面314aは、折り畳み可能コネクタ支持体310aの折り畳み可能部分を画定することができる。
【0089】
図3Bに、本開示の例による、RFコネクタと、典型的な半月形状のOリング形状を含む折り畳み可能コネクタ支持体との断面図を例示する。
図3Bに示すように、折り畳み可能コネクタ支持体310bは、半月形または半円弧状の形状を有するOリングを含むことができる。半月形の端部312bは、凹部306b内に配置することができ、折り畳み可能コネクタ支持体310bの接続部分を画定する。円弧状部分314bは、凹部306bから突出しており、凹部306b内で折り畳まれるように構成することができる。こうして、円弧状部分314bは、折り畳み可能コネクタ支持体310bの折り畳み可能部分を画定することができる。
【0090】
図3Cに、本開示の例による、RFコネクタと、典型的なD形Oリングを含む折り畳み可能コネクタ支持体との断面図を例示する。
図3Cに示すように、折り畳み可能コネクタ支持体310cは、D形状を有するOリングを含むことができる。D形状のベース312bは、凹部306b内に配置することができ、折り畳み可能コネクタ支持体310bの接続部分を画定する。円弧状部分314cは、凹部306cから突出しており、凹部306c内で折り畳まれるように構成することができる。こうして、円弧状部分314cは、折り畳み可能コネクタ支持体310cの折り畳み可能部分を画定することができる。
【0091】
図3Dに、本開示の例による、RFコネクタと、典型的な鋭角形状Oリングを含む折り畳み可能コネクタ支持体との断面図を例示する。
図3Dに示すように、折り畳み可能コネクタ支持体310dは、鋭角形状を有するOリングを含むことができる。鋭角のベース312dは、凹部306d内に配置することができ、折り畳み可能コネクタ支持体310dの接続部分を画定する。鋭角部分314dは、凹部306dから突出しており、凹部306d内で折り畳まれるように構成することができる。こうして、鋭角部分314dは、折り畳み可能コネクタ支持体310dの折り畳み可能部分を画定することができる。
【0092】
図3Eに、本開示の例による、RFコネクタと、典型的なV字形Oリングを含む折り畳み可能コネクタ支持体との断面図を例示する。
図3Eに示すように、折り畳み可能コネクタ支持体310eは、V字形を有するOリングを含むことができる。V字形のベース312eは、凹部306e内に配置することができ、折り畳み可能コネクタ支持体310eの接続部分を画定する。延長部分314eは、凹部306eから突出しており、凹部306e内で折り畳まれるように構成することができる。こうして、延長部分314eは、折り畳み可能コネクタ支持体310eの折り畳み可能部分を画定することができる。
【0093】
図3Fに、本開示の例による、RFコネクタと、典型的なキャレット形状のOリングを含む折り畳み可能コネクタ支持体との断面図を例示する。
図3Fに示すように、折り畳み可能コネクタ支持体310fは、キャレット形状を有するOリングを含むことができる。キャレット形状の端部312fは、凹部306f内に配置することができ、折り畳み可能コネクタ支持体310fの接続部分を画定する。尖った部分314fは、凹部306fから突出しており、凹部306f内で折り畳まれるように構成することができる。こうして、尖った部分314fは、折り畳み可能コネクタ支持体310fの折り畳み可能部分を画定することができる。
【0094】
本明細書で説明した剛性の自動調心RFコネクタによっていくつかの利点が提供され、そのうちのいくつかは後述し、いくつかは当業者には明らかである。たとえば、RFコネクタの凹部上に配置された折り畳み可能コネクタ支持体を伴うRFコネクタによって、RFコネクタに接続すべき1つ以上のデバイスとRFコネクタとを公称的に位置合わせする信頼性の高い方法が提供される。折り畳み可能コネクタ支持体は、RFコネクタがインターフェース面に向かう方向に強制的に変位されると、折り畳み可能コネクタ支持体の少なくとも一部が凹部内に折り畳まれることによって、接続すべきデバイスの公称位置からのオフセットをさらに容易にする。さらに、折り畳み可能コネクタ支持体をRFコネクタの接続端から離して配置して、RFコネクタの確実な位置合わせを可能にすることができる。他の認められた利点として、RFコネクタは前述したように折り畳み可能とすることができるが、RFコネクタは依然として、接続すべきデバイスの公称的な位置付けのためにRFコネクタを支持して位置合わせするのに十分な反力の生成を容易にすることができる。
【0095】
前述の例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、RFコネクタに固定されていると説明している。しかし、代替的な例では、折り畳み可能コネクタ支持体は、RFコネクタではなくてインターフェース面に固定することができる。
図4に、本開示の例による、RFコネクタと、スペーサ上の凹部内に配置され、そこから突出している折り畳み可能コネクタ支持体との断面図を例示する。
図4において、RFコネクタ40には、スペーサ450のインターフェース面452に隣接して延びる剛体400が設けられている。この例では、インターフェース面452は、スペーサ450の開口部の内面である。
【0096】
インターフェース面452は凹部454を含む。折り畳み可能コネクタ支持体410は、本明細書で教示したのと同様の方法で凹部454内に配置することができる。折り畳み可能コネクタ支持体410は、凹部454に固定されるように構成された接続部分412を含むことができる。折り畳み可能コネクタ支持体410はさらに、凹部454から延びてRFコネクタ40に対する位置合わせ力をもたらし、凹部454内に折り畳まれるように構成された折り畳み可能部分414を含むことができる。凹部はさらに、インターフェース面452に対する折り畳み可能コネクタ支持体410の長手方向の動きを防ぐためのストップ456を含むことができる。
【0097】
折り畳み可能コネクタ支持体410は、前述した折り畳み可能コネクタ支持体210と同様に動作するので、簡潔にするため完全な説明は省略する。さらに、
図3A~3Fに示したものと同様の幾何学的形状などの異なる幾何学的形状を、折り畳み可能コネクタ支持体410に対して用いてもよい。同様の利点が、前述したようなRFコネクタ40、インターフェース面452、及び折り畳み可能コネクタ支持体410によって得られる可能性がある。
【0098】
図面に例示した例を参照し、同じものを説明するために本明細書では特定の言語を用いた。それにもかかわらず、それによって本技術の範囲が限定されることは意図されていないことが理解される。本明細書で例示した特徴の修正及びさらなる変更、ならびに本明細書で例示した例のさらなる応用例は、説明の範囲内であると考えるべきである。
【0099】
本開示では、本明細書に記載のいくつかの実施形態または特徴が、本明細書に記載の他の実施形態または特徴と組み合わせられ得ることを明示的に開示していない場合があるが、本開示は、当業者によって実行可能な任意のそのような組み合わせを説明するために読まれるべきである。本開示において「または」を用いることは、本明細書において特に断りのない限り、非排他的または、すなわち「及び/または」を意味すると理解すべきである。
【0100】
さらに、記載した特徴、構造、または特性は、1つ以上の例において任意の好適な方法で組み合わされてもよい。前述の説明では、記載した技術の例の十分な理解を得るために、種々の構成の例など、多くの特定の詳細が提供された。しかし本技術は、特定の詳細の1つ以上を用いずに、または他の方法、コンポーネント、デバイスなどを用いて、実施され得ることが理解される。他の場合では、本技術の態様が不明瞭になることを避けるために、良く知られた構造または動作は図示することも詳細に説明することもしていない。
【0101】
主題は、構造的特徴及び/または動作に固有の言語で説明してきたが、添付の特許請求の範囲において規定される主題は、必ずしも前述した具体的な特徴及び動作に限定されないことを理解されたい。むしろ、前述した具体的な特徴及び作用は、特許請求の範囲を実施する形態例として開示される。記載した技術の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの変更及び代替的な配置が考案され得る。
【国際調査報告】