(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-22
(54)【発明の名称】四輪車両を積載する方法及び関連トランスポータ
(51)【国際特許分類】
B60P 3/073 20060101AFI20240115BHJP
B60S 11/00 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
B60P3/073
B60S11/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531011
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 FR2021052144
(87)【国際公開番号】W WO2022117945
(87)【国際公開日】2022-06-09
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522430198
【氏名又は名称】スタンリー ロボティクス
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】コール,オレリアン
(72)【発明者】
【氏名】トゥルブル,アントニ
(72)【発明者】
【氏名】ラヴァシ,トマ
(72)【発明者】
【氏名】ダラン,ルイ-マリ
【テーマコード(参考)】
3D026
【Fターム(参考)】
3D026EA22
3D026EA55
3D026EA64
3D026EA73
3D026EA77
3D026EA83
(57)【要約】
本発明は、トランスポータ(90)を使用して四輪車両を積載する方法であって、トランスポータ(90)が、積載される車両(100)の車輪のトレッドの両側に位置決めされるように配置されているウェッジアーム(21、22、23、24、31、32、33、34)、及び車輪クランプ検出手段(46、47、48、49)を備え、方法が、
-ウェッジアーム(21、22、23、24、31、32、33、34)がタイヤのトレッドと接触するまで、トランスポータ(90)を移動させるステップと、
-所定の距離にわたって、又は所定の力が検出されるまで、トランスポータの長手方向軸に沿ってトランスポータを移動させるステップと、
-トランスポータの移動を停止させ、車両(100)の移動状態である、移動中又は静止中を表す信号を生成するステップと、を含む、方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスポータ(90)を使用して四輪車両を積載する方法であって、前記トランスポータ(90)が、積載される前記車両(100)の車輪のトレッドの両側に位置決めされるように配置されているウェッジアーム(21、22、23、24、31、32、33、34)、及び車輪の存在又はクランプを検出するための手段(46、47、48、49)を備え、前記方法が、
-ウェッジアーム(21、22、23、24、31、32、33、34)がタイヤの前記トレッドと接触するまで、前記トランスポータ(90)を移動させるステップと、
-所定の距離にわたって、又は所定の力が検出されるまで、前記トランスポータの前記長手方向軸に沿って前記トランスポータを移動させるステップと、
-前記トランスポータの移動を停止させ、前記車両(100)の移動状態である、移動中又は静止中を表す信号を生成するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記トランスポータの移動を停止し、かつ前記車両の前記移動状態を表す信号を生成する前記ステップが、検出された力の時間変化に従って実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記トランスポータの移動を停止させる前記ステップの後に、前記検出された力が消失した場合、前記車両の積載が中断される、請求項1及び2に記載の方法。
【請求項4】
前記トランスポータの移動を停止し、かつ前記車両の前記移動状態を表す信号を生成する前記ステップが、検出された距離の時間変化に従って実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記トランスポータの移動を停止させる前記ステップの後に、前記検出された距離が増加する場合、前記車両の積載が中断される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
積載が中断された場合、メッセージが送信される、請求項3又は5に記載の方法。
【請求項7】
四輪車両を積載するための電気トランスポータ(90)であって、積載する前記車両(100)の車輪のトレッドの両側に位置決めされるように配置されているウェッジアーム(21、22、23、24、31、32、33、34)を備える伸縮式シャーシ(2、3)を備え、
少なくとも1つのセンサ(46、47、48、49)と、前記少なくとも1つのセンサから前記データを収集し、前記データに従って前記車両の前記移動状態を表す信号を生成する存在又はクランプ検出コンピュータとを備える、車両の車輪の存在又はクランプを検出するための手段を備えることを特徴とする、電気トランスポータ(90)。
【請求項8】
前記存在又はクランプ検出手段が、車輪の位置を検出するための手段を備える、請求項7に記載のトランスポータ。
【請求項9】
前記存在又はクランプ検出手段が、力を検出するための手段を備える、請求項7に記載のトランスポータ。
【請求項10】
前記存在又はクランプ検出手段が、前記ウェッジアーム上に配置されている、請求項7~9のいずれか一項に記載のトランスポータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気ハンドリング車両、特に四輪車両トランスポータの分野に関する。
【従来技術】
【0002】
従来技術では、自動車、特に新車を駐車エリア上で移動又は輸送するために、電気トランスポータを使用することは既知の実践である。
【0003】
しかしながら、車両のパーキングブレーキが作動されていない場合、前述の車両は、トランスポータを介して移動した後、意図せずに傾斜面を転がり落ちる可能性がある。最悪の場合、前述の車両は、他の格納された車両に衝突し、損傷を引き起こす可能性がある。また、輸送又は移動されるべき車両に対する三次元でのトランスポータの位置決めにおける許容誤差を許容する解決策を提供することも望ましい。
発明が提供する解決策
【0004】
最も一般的な意味では、本発明は、トランスポータを使用して四輪車両を積載する方法であって、トランスポータが、積載される車両の車輪のトレッドの両側に位置決めされるように配置されているウェッジアーム、及び車輪の存在又はクランプを検出するための手段を備え、方法が、
-ウェッジアームがタイヤのトレッドと接触するまで、トランスポータを移動させるステップと、
-所定の距離にわたって、又は所定の力が検出されるまで、トランスポータの長手方向軸に沿ってトランスポータを移動させるステップと、
-トランスポータの移動を停止させ、前述の車両の移動状態である、移動中又は静止中を表す信号を生成するステップと、を含む、方法に関する。
【0005】
したがって、車両の長手方向軸に対して数度の公差を許容しながら、積載又は移動される車両のパーキングブレーキの作動状態を簡単かつ迅速にチェックすることができる。
【0006】
第1の変形例によれば、トランスポータの移動を停止し、かつ前述の車両の移動状態を表す信号を生成するステップは、検出された力の時間変化に従って実行される。所定の力は、例えば、ウェッジアームがトレッドに接触するにつれて、検出された力の少なくとも30%の増加に対応する力である。トランスポータの移動を停止する前述のステップの後に、検出された力が消失した場合、車両の積載が中断される。
【0007】
第2の変形例によれば、トランスポータの移動を停止し、かつ前述の車両の移動状態を表す信号を生成するステップは、検出された距離の時間変化に従って実行される。トランスポータの移動を停止する前述のステップの後に、検出された距離が増加する場合、車両の積載が中断される。
【0008】
積載が中断された場合、メッセージが送信される。
【0009】
本発明は、第2の態様によれば、四輪車両を積載するためのトランスポータであって、積載する車両の車輪のトレッドの両側に位置決めされるように配置されているウェッジアームを備える伸縮式シャーシを備え、少なくとも1つのセンサと、少なくとも1つのセンサからデータを収集し、前述のデータに従って前述の車両の移動状態を表す信号を生成する存在又はクランプ検出コンピュータとを備える、車両の車輪の存在又はクランプを検出する手段を備える、トランスポータに関する。
【0010】
好ましくは、トランスポータは、長手方向に伸縮自在であるシャーシを備えるタイプのものであり、シャーシは、主ビームと、主ビームに対して移動可能である副ビームとを備え、各ビームは、前述のビームの両側で横方向に延在する側部材を備え、各側部材は、前述の長手方向部材に枢動可能である一対のアームを有し、各アームは、側部材の一端に接続されている。アームは、前述のシャーシが車両の下で移動することを許容する位置と、前述の車輪のトレッドと接触する位置との間で移動可能である。各アームは、シャーシの長手方向軸に対して垂直な位置と、車両の車輪の内壁間の距離よりも小さい幅を占める折り畳み位置との間の移動を許容するように、枢動シャフトに枢動可能に接続されている。展開位置とも呼ばれる垂直位置では、一対のアームと側部材とを備えるアセンブリの長さは、積載又は移動される車両の軌道に少なくとも等しい。
【0011】
シャーシの高さは、シャーシによって支えられる要素を含み、輸送される車両の下に展開されることが意図される部分については、車両の地上高よりも低くなるように設計されている。
【0012】
トランスポータのシャーシの1つの代替実施形態によれば、前述の一対の枢動可能に接続されたアームは、横方向に移動可能である。
【0013】
存在又はクランプ検出手段の第1の実施形態によれば、これらの手段は、車輪の位置を検出するための手段を備える。例えば、車輪の位置を検出するための手段は、レーザ、超音波又はレーダ測距センサである。1つの代替的な実施形態によれば、存在又はクランプ検出手段は接触検出手段である。例えば、接触検出手段は、少なくとも1つのバネを備える。
【0014】
存在又はクランプ検出手段の第2の実施形態によれば、これらの手段は、力を検出するための手段を備える。例えば、力を検出するための手段は、歪みゲージ又は圧力プローブなどの力センサであるか、あるいは、例えばクランプシリンダモータの電力消費の増加などの間接信号を解釈する。
【0015】
好ましくは、存在検出又はクランプ手段は、ウェッジアーム上に配置される。
【0016】
相補的な方法で、又は別の実施形態によれば、クランプ検出手段は、ウェッジアームのピボットシャフト上に配置されている。
【0017】
前述の実施形態に関連して、力を検出するための手段は、トルクセンサ、及び/又は1つ以上のウェッジアームを作動させる1つ以上の電気アクチュエータの強度を測定するためのセンサを備える。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明は、添付の図面によって図示される非限定的な例示的実施形態を参照する、以下の説明を読むことによってより良く理解されるであろう。
【0019】
【
図1】本発明の第1の例示的な実施形態によるトランスポータの概略斜視図を示し、前述のトランスポータは、2対の前方ウェッジアームと1対の後方ウェッジアームとを備える。
【
図2】自動車の前の接近段階における
図1によるトランスポータの概略斜視図を示す。
【
図3】トランスポータのシャーシが自動車の下に部分的に位置し、後方ウェッジアームが折り畳み位置にある、接近段階におけるトランスポータの概略透視図を示す。
【
図4】後方ウェッジアームが展開位置にある、
図3によるトランスポータの図を示す。
【
図5】トランスポータのシャーシが自動車の下に位置し、前方ウェッジアームが自動車の前輪のトレッドに接触している、接近段階におけるトランスポータの概略透視図を示す。
【
図6】後方ウェッジアームが自動車の後輪のトレッドと接触している、
図5によるトランスポータの図を示す。
【
図7】自動車がトランスポータ上に積載されている、
図6によるトランスポータの図を示す。
【
図8】本発明の第2の実施形態によるトランスポータの概略上面図を示し、前述のトランスポータは、2対の前方ウェッジアーム及び2対の後方ウェッジアームを備える。
【
図9】自動車の前の接近段階における
図8によるトランスポータの概略上面図を示しており、その車輪のみが示されている。
【
図10】後方ウェッジアームが自動車の後輪のトレッドと接触しており、遠位ウェッジアームが折り畳み位置にある、
図8によるトランスポータの概略上面図を示す。
【
図11】ウェッジアームの全てが、積載される自動車の車輪と接触している、
図8によるトランスポータの概略上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、トランスポータの第1の実施形態の斜視図を示す。トランスポータは、主ビーム2と、主ビーム2の内側に摺動可能に取り付けられた副ビーム3とを含むシャーシを備える。シリンダ又は線形アクチュエータ(図示せず)、例えばウォームギアアクチュエータにより、伸縮自在のシャーシを得るために、副ビーム3を主ビーム2に対して作動させることが許容される。
【0021】
シャーシの主ビーム2は、固定され、2つの固定アーム21、22を支える前方横方向側部材25と、前方側部材に対して枢動可能に移動可能な2つの展開可能な前方アーム23、24とを備える。展開可能な前方アーム23、24は、
-中立位置であって、展開可能な前方アームが、前述の車両の車輪に接触することなく、トランスポータが積載される車両の下を走行することを許容するために、主ビームに平行に延在する、中立位置と、
-車両の車輪のトレッドとの接触を許容するために、展開されたロック位置との間で移動するために、電気モータ又はシリンダによって作動される。
【0022】
展開位置では、固定アーム及び対向する展開可能アーム21、23及び22、24からなる各対の間の間隔は、車両が持ち上げられることを許容するために、車両のタイヤの前壁及び後壁と接触し、前述のタイヤを把持するように決定される。持ち上げを容易にするために、固定アーム21、22は傾斜ランプ28、29を有する。
【0023】
展開可能な前方アーム24、23が展開ロック位置にあるとき、車両がトランスポータに対して相対的に移動するのを止める。
【0024】
シャーシの副ビーム3は、同様に、後方側部材に対して枢動可能に移動可能な2つの展開可能な後方アーム31、32を支える後方横方向側部材35を備える。展開可能な後方アーム31、32は、
-中立位置であって、展開可能な後方アームが、前述の車両の車輪に接触することなく、トランスポータが積載される車両の下を走行することを許容するために、副ビームに平行に延在する、中立位置と、
-車両の車輪のトレッドとの接触を許容するために、展開されたロック位置との間で移動するために、電気モータ又はシリンダによって作動される。
【0025】
展開可能な前方アーム23、24のピボットシャフトと展開可能な後方アーム31、32のピボットシャフトとの間で測定された側部材25、35の長さLは、Vmin~Lmin未満である。
【0026】
Vminは、車の典型的かつ最小の軌道を示し、典型的には1600ミリメートルである。
【0027】
Lminは、車のタイヤの典型的な幅を示し、典型的には220ミリメートルである。
【0028】
したがって、側部材の長さlは、典型的には1400ミリメートル未満であり、好ましくは約1200ミリメートルである。
【0029】
固定アーム21、22、展開可能な前方アーム23、24、及び展開可能な後方アーム31、32の長さは、大型車の車輪の外壁間の幅に対応する幅lmaxの半分から、アームの各々について典型的には500ミリメートルである側部材25、35の長さを引いたものに対応するように決定される。
【0030】
したがって、固定アーム21、22のランプ28、29が車両の前輪に当接するまで、ウェッジアーム23、24、31、32が実質的に長手方向に向けられた折り畳み位置にある状態で、トランスポータのシャーシが車両の下を通過することが許容されるように、トランスポータを車両の軸に沿って位置決めすることができる。
【0031】
次いで、展開可能なウェッジアーム31、32を横方向位置に移動させる。シャーシの副ビームは、積載する車のホイールベースに合わせ、かつ展開可能なウェッジアーム31、32を自動車の車輪の後方トレッドに接触させるために前方に作動させることができる。
【0032】
ウェッジアーム23、24は、車両を固定アーム21、22上に移動させるために展開される。
【0033】
トランスポータは、車両のバンパからの距離に応じた信号を送達する4つの超音波測距センサ41~44を備えている。
【0034】
トランスポータは、少なくとも1つのセンサと、少なくとも1つのセンサからデータを収集し、前述のデータに従って前述の車両の移動状態を表す信号を生成するクランプ検出コンピュータとを備える、車両の車輪の存在又はクランプを検出するための手段を備える。
【0035】
一実施形態によれば、かつ
図1を参照すると、クランプ検出手段は、車両が積載されたことを検出し確認することを目的とする2つの力センサ46、47と、車輪及び障害物を検出するための2つの短距離レーザ測距センサ26、27とを備える。4つのセンサは、前方側部材25上に配置されている。
【0036】
追加的に、車輪存在検出手段は、車輪及び障害物を検出するための2つの短距離レーザ測距センサ48、49を備える。2つのレーザ測距センサ48、49は、後方側部材35上に配置されている。
【0037】
いくつかの代替実施形態によれば、
-力センサが2つの側部材上に配置されてもよく、
-車輪の位置を検出するためのセンサが、2つの側部材のうちの1つの上に配置されてもよく、
-前述のセンサのうちの1つ以上は、ウェッジアーム上に配置されてもよい。
【0038】
ビーム2、3及び側部材25、35によって形成されるシャーシは、地面の上を移動することを許容する車輪又はローラを有する。
【0039】
図2~
図7は、連続的な積載ステップにおける車両及びトランスポータの概略図を示す。
【0040】
最初に、
図2に示すように、トランスポータは、保管スペースに駐車している車の前に位置決めされ、したがって、トランスポータは前述の車両と実質的に位置合わせされる。可動ウェッジアーム23、24、31、32、33、34は、折り畳み位置又は中立位置にある。
【0041】
短距離レーザ測距計48、49は、車両の第1の組の車輪を検出して、積荷される車両に対してトランスポータのシャーシを位置決めする。
【0042】
次に、トランスポータは移動して、車両の前輪が短距離レーザ測距計26、27によって検出されるまで、副ビーム、次いで主ビームを車両の下に位置決めする。
図3を参照のこと。
【0043】
次のステップ(
図4)では、後方ウェッジアーム31、32が横方向位置に展開される。車両のパーキングブレーキが適切にロックされていることをチェックするためのテストに関連して、パーキングブレーキがロックされていない場合、ウェッジアームは車両を保持することができる。
【0044】
次いで、トランスポータは、前方固定アーム21、22が前輪と接触するまで前進する(
図5参照)。力センサ46、47及び短距離レーザ測距計26、27は、車輪が接触していることを示す。加えて、副ビームは、車両の後輪が短距離レーザ測距計48、49によって検出されるまで展開される。
【0045】
車輪が適切にクランプされていること、したがってパーキングブレーキが適切にロックされていることを検出するために、力センサ46、47が車輪との接触を検出するときに検出される力に対する力の増加を検出するように、トランスポータはトランスポータの長手方向軸に沿って移動する。この力が検出されるとすぐに、トランスポータは移動を停止する。
【0046】
力センサ46、47が実質的に同じ増加した力を検出する場合、及び/又は位置センサ26、27が車輪との接触を検出し続ける場合、クランプ検出コンピュータは、パーキングブレーキが実際にロックされており、積載手順が継続することを示す。
【0047】
力センサ46、47が力の減少を検出した場合、及び/又は位置センサ26、27が車輪からの間隙、特に増大する間隙を検出した場合、クランプ検出コンピュータは、パーキングブレーキがロックされておらず、積載手順が中断されていることを示す。
【0048】
パーキングブレーキが実際にロックされている場合、トランスポータは、後方ウェッジアーム31、32が後輪と接触するように副ビームの長さを調整する(
図6)。展開可能な前方アーム23、24が前輪をクランプすると、車両は持ち上げられる。
【0049】
力センサ48、49は、車両が固定ウェッジアーム21、22に取り付けられていることを確認し、トランスポータが自動的に移動して車両を標的位置に運ぶ。
図7を参照のこと。
【0050】
図8、
図9、
図10及び
図11を参照して、トランスポータの第2の実施形態を、第1の実施形態に対する相違点に関して説明する。
【0051】
シャーシの副ビーム3は、後方側部材に対して枢動可能である2つの展開可能な遠位アーム33、34を更に備える。展開可能な遠位アーム33、34は、
-
図9を参照すると、中立位置であって、展開可能な遠位アーム33、34が、前述の車両の車輪に接触することなく、トランスポータが積載される車両の下を走行することを許容するために、副ビーム3に平行に延在する(
図9では、展開可能な後方アームが折り畳み位置にあって見えない)、中立位置と、
-車両の車輪のトレッドとの接触を許容するために、展開されたロック位置との間で移動するために、電気モータ又はシリンダによって作動される。
【0052】
展開位置では、後方アーム及び対向する遠位アーム31、33及び32、34からなる各クランプ対の間の間隔は、車両が持ち上げられることを許容するために、車両のタイヤの前壁及び後壁と接触し、前述のタイヤを把持するように決定される。展開可能な遠位アーム34、33が展開ロック位置にあるとき、車両がトランスポータに対して移動するのを止める。
【0053】
図9を参照すると、トランスポータは、車の下に実質的に平行に位置決めされており、車は、前述の車のタイヤを図示する4つの正方形によって表されている。可動ウェッジアーム23、24、31、32、33、34は、折り畳み位置又は中立位置にある。
【0054】
副ビーム3上に位置決めされた短距離レーザ測距計は、短距離レーザ測距計が主ビーム2上に位置決めされる前に、トランスポータのシャーシを積載する車両に対して位置決めするように、車両の前輪を検出し、次いで、前方固定アーム21、22が前輪に接触するまで車両の前輪を検出する(
図9参照)。主ビーム2上に位置決めされた力センサ及び短距離レーザ測距計は、車輪が接触していることを示す。
【0055】
次に、
図10を参照すると、副ビーム3は、車両の後輪が前述のビーム3によって支えられる短距離レーザ測距計によって検出されるまで展開される。後方ウェッジアーム31、32は、横方向位置内に展開される。
【0056】
車輪が適切にクランプされていること、したがってパーキングブレーキが適切にロックされていることを検出するために、力センサが車輪との接触を検出するときに検出される力に対する力の増加を検出するように、トランスポータはトランスポータの長手方向軸に沿って移動する。この力が検出されるとすぐに、トランスポータは移動を停止する。
【0057】
力センサが実質的に同じ増加した力を検出する場合、及び/又は位置センサが車輪との接触を検出し続ける場合、クランプ検出コンピュータは、パーキングブレーキが実際にロックされており、積載手順が継続することを示す。
【0058】
力センサが力の減少を検出した場合、及び/又は位置センサが車輪からの間隙、特に増大する間隙を検出した場合、クランプ検出コンピュータは、パーキングブレーキがロックされておらず、積載手順が中断されていることを示す。
【0059】
パーキングブレーキが実際にロックされている場合、トランスポータは、副ビームの長さを調整する。
【0060】
次に、
図11を参照すると、前述の車両を持ち上げる前に車両の車輪をクランプするために、前方ウェッジアーム23、24及び遠位ウェッジアーム33、34が展開される。力センサは、車両がウェッジアームに取り付けられていることを確認する。
【国際調査報告】