IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オエティカ エヌワイ インクの特許一覧

特表2024-502590視覚的接続確認機能を備えた耐タンパー性流体接続アセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-22
(54)【発明の名称】視覚的接続確認機能を備えた耐タンパー性流体接続アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/23 20060101AFI20240115BHJP
   F16L 37/10 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
F16L37/23
F16L37/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540856
(86)(22)【出願日】2021-01-04
(85)【翻訳文提出日】2023-09-01
(86)【国際出願番号】 US2021012047
(87)【国際公開番号】W WO2022146450
(87)【国際公開日】2022-07-07
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519147290
【氏名又は名称】オエティカ エヌワイ インク
【氏名又は名称原語表記】Oetiker NY, Inc.
【住所又は居所原語表記】4437 Walden Avenue, Lancaster, New York, U.S.A
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン, トーマス エー.
(72)【発明者】
【氏名】サウゼン, カーリ アン
【テーマコード(参考)】
3J106
【Fターム(参考)】
3J106AA01
3J106AA04
3J106AA05
3J106AB01
3J106BA01
3J106BB01
3J106BC04
3J106BD01
3J106BE25
3J106CA19
3J106EA03
3J106EB07
3J106ED32
3J106EE15
(57)【要約】
コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通孔と、第1の半径方向外向面であって、第1の半径方向外向面から第1の貫通孔まで延びる少なくとも1つの開口部を含む第1の半径方向外向面と、少なくとも1つの開口部に配置された少なくとも1つの戻り止めと、を含むコネクタ本体と、コネクタ本体に接続されたカラーであって、コネクタ本体に回転不能に接続された第1のセクションと、第1の半径方向外向面と係合する半径方向内向面を含み、そこから半径方向外側に延びる少なくとも1つのポケットを含む第2のセクションと、を含むカラーと、を備え、第2のセクションは、第1のセクションと係合し、第1のセクションに対して回転可能である、流体接続アセンブリ。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ本体であって、
第1の端部と、
第2の端部と、
第1の貫通孔と、
第1の半径方向外向面であって、前記第1の半径方向外向面から前記第1の貫通孔まで延びる少なくとも1つの開口部を含む第1の半径方向外向面と、
前記少なくとも1つの開口部に配置された少なくとも1つの戻り止めと、
を含むコネクタ本体と、
前記コネクタ本体に接続されたカラーであって、
前記コネクタ本体に回転不能に接続された第1のセクションと、
前記第1の半径方向外向面と係合する半径方向内向面を含み、そこから半径方向外側に延びる少なくとも1つのポケットを含む第2のセクションと、
を含むカラーと、を備え、前記第2のセクションは、前記第1のセクションと係合し、前記第1のセクションに対して回転可能である、
流体接続アセンブリ。
【請求項2】
ロック解除状態では、前記少なくとも1つの戻り止めは、前記少なくとも1つのポケットと係合し、
ロック状態では、前記少なくとも1つの戻り止めは、前記半径方向内向面と係合し、前記第1の貫通孔内に延びる、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つのポケットは、第1の円周方向に深さが増加する、請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの開口部は、円錐台状である、請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項5】
前記第1のセクションは、突出部を含むアームをさらに備え、
前記第2のセクションは、凹部をさらに備え、前記突出部は、前記凹部と係合して前記流体接続アセンブリのロック解除状態を維持可能に構成される、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項6】
前記第2のセクションは、前記凹部内に配置された第2の貫通孔をさらに備え、前記少なくとも1つの戻り止めは、前記第2の貫通孔と係合して前記突出部を半径方向外側に変位可能に構成される、請求項5に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項7】
前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間に配置されたばね要素をさらに備え、前記ばね要素は、前記流体接続アセンブリをロック状態に向けて付勢可能に構成された、請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項8】
前記第1のセクションは、ループをさらに備え、
前記第2のセクションは、前記ループと係合して前記第2のセクションと前記第1のセクションを回転不能に接続可能に構成されたラッチを更に備える、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項9】
前記ラッチは、
前記ループと係合して前記第2のセクションと前記第1のセクションを回転不能に接続可能に構成された第1の半径方向内側部と、
前記第1の半径方向内側部と完全に重なる第2の半径方向外側部と、を備える、
請求項8に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項10】
ロック解除状態では、前記第2のセクションは、前記第1のセクションに対して回転可能であり、
ロック状態では、前記第2のセクションは、前記第1のセクションに回転不能に接続される、
請求項8に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項11】
前記コネクタ本体の溝内に配置されて前記カラーを前記コネクタ本体に接続可能な保持リングをさらに備える、請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項12】
肩部を含むチューブをさらに備え、前記少なくとも1つの戻り止めは、前記肩部と係合して前記チューブを前記コネクタ本体に固定するように構成される、請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項13】
前記肩部は、
第1の軸方向に直径が増加する第1の円錐台状の面と、
前記第1の円錐台状の面から延び、前記第1の軸方向に直径が減少する第2の円錐台状の面と、を備える、
請求項12に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項14】
コネクタ本体であって、
第1の端部と、
第2の端部と、
第1の貫通孔と、
第1の半径方向外向面であって、前記第1の半径方向外向面から前記第1の貫通孔まで延びる少なくとも1つの開口部を含む第1の半径方向外向面と、
前記少なくとも1つの開口部に配置された少なくとも1つの戻り止めと、
を含むコネクタ本体と、
前記コネクタ本体に接続されたカラーであって、
前記コネクタ本体に回転不能に接続された第1のセクションと、
前記第1の半径方向外向面と係合する半径方向内向面を含み、そこから半径方向外側に延びる少なくとも1つのポケットを含み、前記第1のセクションと係合し前記第1のセクションに対して回転可能である、第2のセクションと、
前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間に配置され、流体接続アセンブリをロック状態に向けて付勢可能に構成されたばね要素と、
を含むカラーと、を備える、
流体接続アセンブリ。
【請求項15】
ロック解除状態では、前記少なくとも1つの戻り止めは、前記少なくとも1つのポケットと係合し、
ロック状態では、前記少なくとも1つの戻り止めは、前記半径方向内向面と係合し前記第1の貫通孔内に延びる、
請求項14に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項16】
前記少なくとも1つのポケットは、第1の円周方向に深さが増加する、請求項14に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項17】
前記第1のセクションは、突出部を含むアームをさらに備え、
前記第2のセクションは、凹部をさらに備え、前記突出部は、前記凹部と係合して前記流体接続アセンブリのロック解除状態を維持可能に構成される、
請求項14に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項18】
前記第2のセクションは、前記凹部内に配置された第2の貫通孔をさらに備え、前記少なくとも1つの戻り止めは、前記第2の貫通孔と係合して前記突出部を前記凹部から係合解除可能に構成される、請求項17に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項19】
前記第1のセクションは、ループをさらに備え、
前記第2のセクションは、前記ループと係合して前記第2のセクションと前記第1のセクションを回転不能に接続可能に構成されたラッチをさらに備える、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項20】
前記ラッチは、
前記ループと係合して前記第2のセクションと前記第1のセクションを回転不能に接続可能に構成された第1の半径方向内側部と、
前記第1の半径方向内側部と完全に重なる第2の半径方向外側部と、を備える、
請求項8に記載の流体接続アセンブリ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体コネクタに関し、より詳細には、分解を防止し、視覚的接続確認機能を備えるリテーナを含む流体接続アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
流体コネクタ、流体接続部および流体接続アセンブリは、多くの用途、特に自動車用途にとって不可欠な構成要素である。自動車システムは、ラジエーター、トランスミッション、エンジンなどのさまざまな構成要素で構成されているため、流体は、各構成要素内だけでなく、構成要素間を移動できる必要がある。構成要素間を移動する流体の例は、トランスミッション流体の温度を下げるためにトランスミッションからトランスミッションオイルクーラーに移動するトランスミッション流体である。構成要素間を移動する流体の別の例は、冷媒を運ぶ冷却導管である。冷媒は、ヒートポンプや冷凍サイクルで使用される物質または混合物(通常は流体)であり、危険な場合がある。したがって、冷媒が放出されないように、冷却導管の流体コネクタが適切に固定されていることが重要である。
【0003】
流体は主に、流体コネクタによって各構成部品に接続された柔軟なまたは硬いホースを介して構成部品間を移動する。このような流体コネクタは、通常、チューブがコネクタ本体に完全に挿入されたときにチューブの隆起した肩の後ろにスナップするように適合された、コネクタ本体に搭載された保持クリップ、保持リングクリップ、またはスナップリングを含む。ただし、組立工程中に、コネクタ本体への保持クリップの取付けは困難であり、保持クリップを適切に取付けないと、保持クリップの構造的完全性が危険にさらされる可能性がある。加えて、チューブをコネクタ本体に係合し、保持クリップの半径方向の力に勝つのに必要な力は、現在の設計では非常に大きくなる。また、保持クリップは非常に薄く小さいため、落としたり置き忘れたりすると紛失しやすくなる。さらに、一部の接続アセンブリ解決案は固定に時間がかかり、組立工程に工具が必要である。
【0004】
既存の流体接続アセンブリの設計に関する他の問題は、それらが簡単に分離される可能性があり、危険な冷媒または他の有害な流体が環境中に放出される可能性があることである。現在の流体接続アセンブリの設計には、分解を防止する耐タンパー機能が含まれていない。さらに、現在の流体接続アセンブリの設計には、流体接続アセンブリを分離しようとする試みが発生したことを示す機能(すなわち、タンパー検出機能)が含まれていない。
【0005】
したがって、分解を防止し、視覚的接続確認機能およびタンパー検出機能を備え、組み立てに必要な挿入力を軽減するリテーナを含む流体接続アセンブリに対する長年の必要性が感じられてきた。
【発明の概要】
【0006】
本明細書に示される態様によれば、コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通孔と、第1の半径方向外向面であって、第1の半径方向外向面から第1の貫通孔まで延びる少なくとも1つの開口部を含む第1の半径方向外向面と、少なくとも1つの開口部に配置された少なくとも1つの戻り止めと、を含むコネクタ本体と、コネクタ本体に接続されたカラーであって、コネクタ本体に回転不能に接続された第1のセクションと、第1の半径方向外向面と係合する半径方向内向面を含み、そこから半径方向外側に延びる少なくとも1つのポケットを含む第2のセクションと、を含むカラーと、を備え、第2のセクションは、第1のセクションと係合し、第1のセクションに対して回転可能である、流体接続アセンブリが提供される。
【0007】
いくつかの実施形態では、ロック解除状態では、少なくとも1つの戻り止めは、少なくとも1つのポケットと係合し、ロック状態では、少なくとも1つの戻り止めは、半径方向内向面と係合し、第1の貫通孔内に延びる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのポケットは、第1の円周方向に深さが増加する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの開口部は、円錐台状である。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、突出部を含むアームをさらに備え、第2のセクションは、凹部をさらに備え、突出部は、凹部と係合して流体接続アセンブリのロック解除状態を維持可能に構成される。いくつかの実施形態では、第2のセクションは、凹部内に配置された第2の貫通孔をさらに備え、少なくとも1つの戻り止めは、第2の貫通孔と係合して突出部を半径方向外側に変位可能に構成される。いくつかの実施形態では、流体接続は、第1のセクションと第2のセクションとの間に配置されたばね要素をさらに備え、ばね要素は、流体接続アセンブリをロック状態に向けて付勢可能に構成されている。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、ループをさらに備え、第2のセクションは、ループと係合して第2のセクションと第1のセクションを回転不能に接続可能に構成されたラッチを更に備える。いくつかの実施形態では、ラッチは、ループと係合して第2のセクションと第1のセクションを回転不能に接続可能に構成された第1の半径方向内側部と、第1の半径方向内側部と完全に重なる第2の半径方向外側部と、を備える。いくつかの実施形態では、ロック解除状態では、第2のセクションは、第1のセクションに対して回転可能であり、ロック状態では、第2のセクションは、第1のセクションに回転不能に接続される。いくつかの実施形態では、流体接続アセンブリは、コネクタ本体の溝内に配置されてカラーをコネクタ本体に接続可能な保持リングをさらに備える。いくつかの実施形態では、流体接続アセンブリは、肩部を含むチューブをさらに備え、少なくとも1つの戻り止めは、肩部と係合してチューブをコネクタ本体に固定するように構成される。いくつかの実施形態では、肩部は、第1の軸方向に直径が増加する第1の円錐台状の面と、第1の円錐台状の面から延び、第1の軸方向に直径が減少する第2の円錐台状の面と、を備える。
【0008】
本明細書に示される態様によれば、コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通孔と、第1の半径方向外向面であって、第1の半径方向外向面から第1の貫通孔まで延びる少なくとも1つの開口部を含む第1の半径方向外向面と、少なくとも1つの開口部に配置された少なくとも1つの戻り止めと、を含むコネクタ本体と、コネクタ本体に接続されたカラーであって、コネクタ本体に回転不能に接続された第1のセクションと、第1の半径方向外向面と係合する半径方向内向面を含み、そこから半径方向外側に延びる少なくとも1つのポケットを含み、第1のセクションと係合し第1のセクションに対して回転可能である、第2のセクションと、第1のセクションと第2のセクションとの間に配置され、流体接続アセンブリをロック状態に向けて付勢可能に構成されたばね要素と、を含むカラーと、を備える、流体接続アセンブリが提供される。
【0009】
いくつかの実施形態では、ロック解除状態では、少なくとも1つの戻り止めは、少なくとも1つのポケットと係合し、ロック状態では、少なくとも1つの戻り止めは、半径方向内向面と係合し第1の貫通孔内に延びる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのポケットは、第1の円周方向に深さが増加する。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、突出部を含むアームをさらに備え、第2のセクションは、凹部をさらに備え、突出部は、凹部と係合して流体接続アセンブリのロック解除状態を維持可能に構成される。いくつかの実施形態では、第2のセクションは、凹部内に配置された第2の貫通孔をさらに備え、少なくとも1つの戻り止めは、第2の貫通孔と係合して突出部を凹部から係合解除可能に構成される。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、ループをさらに備え、第2のセクションは、ループと係合して第2のセクションと第1のセクションを回転不能に接続可能に構成されたラッチをさらに備える。いくつかの実施形態では、ラッチは、ループと係合して第2のセクションと第1のセクションを回転不能に接続可能に構成された第1の半径方向内側部と、第1の半径方向内側部と完全に重なる第2の半径方向外側部と、を備える。
【0010】
本明細書に示される態様によれば、視覚的な接続確認機能を含む、ロック式耐タンパー性流体クイック接続または接続アセンブリが提供される。流体接続アセンブリは、冷媒またはその他の流体を運ぶ空調導管の自動車組立ライン条件下での迅速な接続を提供する。流体接続アセンブリは、流体接続アセンブリの完全な係合が達成されたことを視覚的に示すこともできる。
【0011】
本開示の流体接続アセンブリは、流体導管(例えば、冷媒を運ぶ空調導管)で使用するための視覚的な接続確認機能を有するツールおよびハードウェアを必要としない流体接続アセンブリをユーザに提供する。流体接続アセンブリにより、工具(電動工具など)が不要になり、チューブ接続時のぎこちないアセンブリ位置によって引き起こされる可能性のある有害な人間工学的側面が軽減される。流体接続アセンブリは、チューブ端形成部がコネクタ本体に完全に係合していることを示す確実な視覚インジケータと、接続が行われた後のタンパー検出機能と、を備える。いくつかの実施形態では、流体接続アセンブリは、チューブ端形成部のシール面をコネクタ本体の面に押し込む少なくとも1つのボールを含むカラーを備える。少なくとも1つのボールは、カラーの半径方向内向面上に配置される。カラーが回転すると、ボールが半径方向内側に押し込まれ、チューブ端形成部のシール面がコネクタ本体のシール面と係合する。いくつかの実施形態では、流体接続アセンブリは、ロックされた接続がタンパーされた(すなわち、流体接続アセンブリを分離しようとする不正な試み)かどうかを示すタンパー検出ロック機能を備える。
【0012】
いくつかの実施形態では、流体接続アセンブリは、チューブ端形成部をコネクタ本体のシール領域に押し込むボールと係合するように回転されるカラーを備える。カラーが完全に回転すると、ロック機構がカラーをコネクタ本体に回転不能に接続し、チューブ端形成部がコネクタ本体から外れるのを防ぐ。タンパー防止検出機能がロック機能をカバーし、ロックが解除されるのを防ぐ。いくつかの実施形態では、ロック機構は、ロック機構、すなわちコネクタ本体内のチューブの完全な係合を示す配色を備えてもよい。例えば、ロック機構は、アームと、凹部と係合する突出部とを備えていてもよい。凹部は、ロック状態(すなわち、突出部が凹部と係合していないとき)では見えるが、ロック解除状態(すなわち、突出部が凹部と係合しているとき)では見えない色(たとえば赤色)を有するセクションを備えていてもよい。ロック解除位置における突出部の凹部との係合により、ばね要素の付勢力によってカラーがロック位置にスナップすることが防止される。ロック要素は、ラッチおよびループをさらに備え、ラッチは、ループと係合してカラーをコネクタ本体に回転不能にロックする。いくつかの実施形態では、ラッチは、塑性変形しない限りループから係合解除することができず、それによってタンパーが発生したことが示される。
【0013】
本開示のこれらおよび他の目的、特徴、および利点は、図面および添付の特許請求の範囲を考慮して、本開示の以下の詳細な説明を検討することで容易に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
対応の参照符号が対応の部品を指す添付の概略図を参照して、様々な実施形態が例としてのみ開示される。
図1A】ロック状態にある流体接続アセンブリの斜視図である。
図1B】ロック解除状態にある、図1Aに示す流体接続アセンブリの斜視図である。
図2図1Aに示される流体接続アセンブリの分解斜視図である。
図3】カラーの第1のセクションの斜視図である。
図4】カラーの第2のセクションの斜視図である。
図5A図1Aの線5A-5Aに概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
図5B図1Bの線5B-5Bに概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
図6A図1Aに示される流体接続アセンブリの部分立面図である。
図6B図1Bに示される流体接続アセンブリの部分立面図である。
図7A図1Aの線7A-7Aに概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
図7B図1Bの線7B-7Bに概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
初めに、異なる図面での同様の図面番号は、同一または機能的に類似の構造要素を特定することを認識されたい。特許請求の範囲は、開示された態様に限定されないことを理解されたい。
【0016】
さらに、本開示は、記載された特定の方法、材料、および変形に限定されず、そのため当然ながら変化しうることを理解されたい。ここで使用される用語は、特定の態様を記述することのみを目的とし、特許請求の範囲を限定する意図がないことも理解されたい。
【0017】
他に定義されなければ、ここに使用される技術的および科学的な語すべては、この開示が関連する技術分野の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。ここに記載されるものと類似または同等の方法、装置、または材料が実施形態例の実施または試験に使用されることを理解されたい。本開示のアセンブリは、油圧、電子機器、空気圧、および/またはばねによって駆動されうる。
【0018】
「実質的に」の語は、「近く」、「非常に近く」、「約」、「およそ」、「だいたい」、「近似する」、「近い」、「本質的に」、「近隣に」、「近傍に」等のような語と同義語であって、このような語は、明細書および特許請求の範囲に出現する際に互換的に使用されうることを認識されたい。「近接の」の語は、「近くに」、「近い」、「隣接の」、「近隣の」、「直近の」、「隣の」等のような語と同義語であって、このような語は、明細書および特許請求の範囲に出現する際に互換的に使用されうることを理解されたい。「およそ」の語は、指定値の10パーセント以内の値を意味することが意図されている。
【0019】
本出願における「または」の使用は、特に明記しない限り、「非排他的」な取り合わせに関するものであることを理解されたい。例えば、「アイテムxはAまたはBである」という場合、これは次の(1)、(2)のいずれかを意味することが理解される。(1)アイテムxはAおよびBの一方または他方のみである。(2)アイテムxはAとBの両方である。言い換えれば、「または」という言葉は、「排他的なまたは」の取り合わせを定義するためには使用されない。例えば、「アイテムxはAまたはBである」という記載についての「排他的なまたは」の取り合わせは、xがAおよびBのいずれか1つのみであることが必要とされる。さらに、ここで使用される「および/または」は、列挙された要素または条件の1つまたは複数が含まれるか、または発生する可能性があることを示すために使用される文法上の接続詞を意味することを意図している。例えば、第1の要素、第2の要素および/または第3の要素を備える装置は、以下の構造的取り合わせのいずれか1つとして解釈されることを意図する。すなわち、第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素、および第3の要素を備える装置、または、第2の要素および第3の要素を備える装置。
【0020】
さらに、本明細書で使用される場合、システムまたは要素と組合わせた「の少なくとも1つを備える」および「の少なくとも1つを備えている」という表現は、システムまたは要素が、その表現の後に挙げられた要素の1つまたは複数を含むことを意味することを意図している。例えば、第1の要素、第2の要素および第3の要素の少なくとも1つの要素を備える装置、は、以下の構造的取り合わせのいずれか1つとして解釈されることを意図している。すなわち、第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素および第3の要素を備える装置、または、第2の要素および第3の要素を備える装置。同様の解釈は、「の少なくとも1つで使用される」という表現が本明細書で使用されている場合にも意図されている。さらに、本明細書で使用される場合、「および/または」は、列挙された要素または条件の1つまたは複数が含まれるかまたは発生する可能性があることを示すために使用される文法的の接続詞を意味することを意図している。例えば、第1の要素、第2の要素および/または第3の要素を備える装置、は、以下の構造的取り合わせのいずれか1つとして解釈されることを意図する。すなわち、第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素および第3の要素を備える装置、または、第2の要素および第3の要素を備える装置。
【0021】
ここで使用する「チューブ」という語は、ホース、パイプ、チャネル、導管、チューブ端部形成部、または水力学および流体力学で使用される他の任意の適切なパイプ流と同義であることを認識されたい。さらに、「チューブ」という語は、気体または液体の流れを含みかつ許容するのに適した任意の材料の硬いまたは柔軟な導管を意味しうることを認識されたい。
【0022】
「回転不能に接続された」要素とは、要素の1つが回転すると、すべての要素が回転するように要素が接続されており、要素間の相対的な回転は不可能であることを意味する。回転不能に接続された要素の互いに対する半径方向および/または軸方向の移動は、可能であるが、必須ではない。「回転可能に接続された」要素とは、要素が相互に回転可能であることを意味する。
【0023】
ここで図面に移ると、図1Aは、ロック状態にある流体接続アセンブリ10の斜視図である。図1Bは、ロック解除状態にある流体接続アセンブリ10の斜視図である。図2は、流体接続アセンブリ10の分解斜視図である。図3は、カラー100の第1のセクション110の斜視図である。図4は、カラー110の第2のセクション140の斜視図である。図5Aは、図1Aの線5A-5Aに概ね沿う流体接続アセンブリ10の断面図である。図5Bは、図1Bの線5B-5Bに概ね沿う流体接続アセンブリ10の断面図である。図6Aは、ロック状態にある流体接続アセンブリ10の部分立面図である。図6Bは、ロック解除状態にある流体接続アセンブリ10の部分立面図である。図7Aは、図1Aの線7A-7Aに概ね沿う流体接続アセンブリ10の断面図である。図7Bは、図1Bの線7B-7Bに概ね沿う流体接続アセンブリ10の断面図である。流体接続アセンブリ10は、概して、コネクタ本体40、チューブ80、およびカラー100を備える。以下の説明は、図1A図7Bと照らし合わせて解釈されたい。
【0024】
チューブ80は、端部82、セクション83、肩部87、セクション89、端部92、および貫通孔94を備える。貫通孔94は、端部82から端部92までチューブ80を通って延びる。セクション83は、端部82と肩部87との間に配置されており、半径方向外向面84を備える。半径方向外向面84は、実質的に一定の直径を含む。いくつかの実施形態では、半径方向外向面84は、端部82の近位に円錐台状または曲線状のテーパを備える(図3Aおよび図3Bを参照)。いくつかの実施形態では、セクション83は、半径方向外向面84と肩部87との間に配置された隆起セクションをさらに備える。肩部87は、セクション83とセクション89との間に配置されており、半径方向外向面86および半径方向外向面88を備える。示されるように、半径方向外向面86は、半径方向外向面84から面88まで延びる円錐台状の面である。半径方向外向面86は、軸方向AD2に向かうにつれて直径が増加する。いくつかの実施形態では、半径方向外向面86は、軸方向AD1に少なくとも部分的に向くアキシャル面である。いくつかの実施形態では、チューブ80は、半径方向外向面86と半径方向外向面88との間に配置された一定の直径の半径方向外向面を備える。半径方向外向面88は、半径方向外向面86から半径方向外向面90まで延びる円錐台状の面である。半径方向外向面88は、直径が軸方向AD1に向かって増加する。いくつかの実施形態では、半径方向外向面88は、少なくとも部分的に軸方向AD2に向くアキシャル面である。セクション89は、肩部87と端部92との間に配置されており、半径方向外向面90を備える。半径方向外向面90は、実質的に一定の直径を含む。いくつかの実施形態では、セクション89は、半径方向外向面88と半径方向外向面90との間に配置された隆起セクションをさらに備える。いくつかの実施形態では、半径方向外向面86は、チューブ80の中心軸に対して角度αで配置されており、半径方向外向面88は、チューブ80の中心軸に対して角度βで配置されており、角度αは、角度βに等しい(図5A~Bを参照)。
【0025】
チューブ80は、具体的には端部82を先にしてコネクタ本体40、具体的には貫通孔41に挿入されるように構成される。チューブ80は、肩部87が軸方向にボールまたは戻り止め64Aを越えるまで、軸方向AD1にコネクタ本体40に挿入される(すなわち、肩部87、具体的には半径方向外向面86は、図5A~Bに示すようにボール64A~Bの右側に配置される)。チューブ80をコネクタ本体40内に固定するのは、ボール64A~Bと半径方向外向面88との係合である。チューブ80は、ビード、半径方向外向きに延びる突出部もしくはフランジ、またはランプ輪郭を備える任意の従来のチューブであってもよく、これは、チューブの外面上で半径方向外側および軸方向に延び、カラー20のボール64A~Bを変位させて係合し、コネクタ本体内にチューブを固定することを理解されたい。いくつかの実施形態では、チューブ80は、金属を備える。いくつかの実施形態では、チューブ80は、非金属(例えば、ポリマー、ゴム、セラミックなど)を備える。
【0026】
コネクタ本体40は、端部42から端部44まで延びる貫通孔41と、半径方向内向面46と、半径方向内向面48と、溝50と、半径方向外向面52と、溝54と、ヘッド58と、半径方向外向面60とを備える。コネクタ本体40は、流体が充填されるか流体が流れる構成要素に接続されるように構成される。例えば、コネクタ本体40は、雄ねじを備えることができる半径方向外向面60を介して冷凍圧縮機または変速機に接続することができる。コネクタ本体40は、ヘッド58を介して(例えば、レンチを使用して)圧縮機のねじ穴にねじ込まれ、その後、冷媒流体で満たされる。いくつかの実施形態では、ヘッド58は、六角形であるが、ヘッド58は、コネクタ本体40にトルクを加えるのに適した任意の幾何学的形状を備えることができることを認識されたい。流体コネクタ10、具体的にはコネクタ本体40が取り付けられる別の構成要素は、凝縮器、蒸発器、またはポンプである。流体コネクタ10は、流体接続が望まれる他の様々な構成要素、アセンブリ、およびサブアセンブリに使用できることを認識されたい。半径方向外向面60は、溝56をさらに備えることができる。シールまたはOリングは、溝56内に配置され、コネクタ本体40とそれが接続される構成要素との間に流体密シールを形成する。シール62は、コネクタ本体40内に配置される。具体的には、シール62は、チューブ80(すなわち、半径方向外向面84)と係合するように溝50内に配置される。溝50は、半径方向内向面48に配置される。いくつかの実施形態では、シール62は、Oリングである。
【0027】
いくつかの実施形態では、示されるように、半径方向内向面46は、実質的に円筒形の面である。いくつかの実施形態では、半径方向内向面46は、円錐台状の面、または半径方向外側に延びるテーパ近位端44を備える。いくつかの実施形態では、半径方向内向面48は、実質的に円筒形の面である。面47は、面46と面48を接続する。いくつかの実施形態では、面47は、軸方向に面する面である。いくつかの実施形態では、面47は、円錐台状の面である。面47は、肩部87と係合し、具体的にはチューブ80がコネクタ本体40に対して軸方向AD1に軸方向に変位するのを防止可能に構成されている。
【0028】
いくつかの実施形態では、シール20は、コネクタ本体40の貫通孔41内に配置される。シール20は、端部22、端部24、半径方向内向面26、および半径方向外向面28を備える。端部22は、面47に対して密封的に係合および/または当接するように構成されており、半径方向外向面28は、半径方向内向面46に対して密封的に係合または当接するように構成されており、半径方向内向面26は、半径方向外向面86に対して密封的に係合または当接するように構成される。いくつかの実施形態では、半径方向内向面26は、円錐台状であり、軸方向AD2に直径が増加する。シール20は、チューブ80とコネクタ本体40との間に追加の流体シール(すなわち、シール62に加えて)を提供可能に構成されている。
【0029】
溝54は、半径方向外向面52に配置される。溝54は、端部44とヘッド58との間で軸方向に配置される。いくつかの実施形態では、溝54は、端部44とヘッド58との間に軸方向に離間して配置される。保持リング66は、溝54に係合してカラー20とコネクタ本体40を回転できるように接続可能に構成される。溝54に完全に係合すると、保持リング66は、コネクタ本体40に回転可能に接続され、コネクタ本体40に対するカラー20の軸方向AD2の軸方向の変位を防止する。
【0030】
コネクタ本体40は、半径方向外向面52に配置された1つまたは複数の開口部(例えば、開口部55Aおよび55B)をさらに備える。具体的には、開口部55Aおよび55Bは、溝54とヘッド58との間に軸方向に配置されており、半径方向外向面52から貫通孔41まで延びる。開口部55Aおよび55Bは、ボール64Aおよび64Bがそこを通って延び肩部87と係合してチューブ80をコネクタ本体40内に固定するのを許容可能に構成される。いくつかの実施形態では、開口部55A~Bは、概して、円錐形または円錐台状である(すなわち、半径方向RD1において半径方向内側に向かって直径が減少する)。このような設計により、ボール64A~Bが部分的にのみ貫通孔41内に延びることができ、それによって、ボール64A~Bが貫通孔41内に落ちることが防止される。したがって、開口部55A~Bの半径方向最内直径は、ボール64A~Bの直径よりも小さく、半径方向RD1へのボール64A~Bの変位を防止する。
【0031】
いくつかの実施形態では、コネクタ本体40は、ヘッド58から軸方向AD2に延び半径方向外向面52から半径方向外側に半径方向RD2に延びる1つまたは複数の突出部57をさらに備える。突出部57は、コネクタ本体40と一体的に形成されるか、コネクタ本体40に固着されていてもよく、第1のセクション110をコネクタ本体40に回転不能に接続するように構成される。具体的には、突出部57は、第1のセクション110のノッチ122と係合可能に構成される。いくつかの実施形態では、コネクタ本体40は、金属を備える。いくつかの実施形態では、コネクタ本体40は、ポリマーを備える。いくつかの実施形態では、コネクタ本体40は、セラミックを備える。
【0032】
カラーまたはロックカラー100は、コネクタ本体40に接続可能に構成される。カラー100は、概して、第1のセクション110、第2のセクション140、およびばね要素160を備える。
【0033】
第1のセクション110は、端部112、端部114、半径方向内向面116、および半径方向外向面118を備える。第1のセクション110は、コネクタ本体40に回転不能に接続可能に構成される。いくつかの実施形態では、および図1A図2に最もよく示されるように、端部112は、突起57と係合して第1のセクション110とコネクタ本体40を回転不能に接続する1つまたは複数のノッチ122を備える。任意の適切な手段、例えば、ボルト、リベット、ネジ、釘、だぼ、接着剤、溶接、はんだ付けなどを使用して、第1のセクション110をコネクタ本体40に回転不能に接続できることを認識されたい。端部112は、ヘッド58に係合するか近接するように構成される。端部114は、第2のセクション140に係合するように構成されており、チャネル120を備えている。チャネル120は、半径方向内向面116と半径方向外向面118との間に半径方向に配置されており、端部114から軸方向AD1に延びる。チャネル120は、ばね要素またはねじりばね160を少なくとも部分的に収容および/または係合するように構成される。いくつかの実施形態では、チャネル120は、隙間132をさらに備える(図3を参照)。
【0034】
第1のセクション110は、半径方向外向面118から半径方向RD2にかつ半径方向外向面118に対して円周方向CD1に半径方向外側に延びるアーム126をさらに備える。いくつかの実施形態では、アーム126は、端部114と軸方向に位置合わせされる。アーム126は、弾性変形可能であり、半径方向外向面118に対してほぼ半径方向RD1およびRD2に変位可能に構成される。アーム126は、その遠位端において、そこから半径方向RD1および軸方向AD2に半径方向内側に延びる突出部128を備える。突出部128は、以下でより詳細に説明するように、凹部152および153と係合し、貫通孔154と位置合わせされてボール64Aと係合してロック解除状態を維持し、自動ロック機能を提供可能に構成される。
【0035】
第1のセクション110は、半径方向外向面118から半径方向RD2に半径方向外側に延びるループ130をさらに備える。ループ130は、以下でより詳細に説明するように、ラッチ156と係合して第2のセクション140と第1のセクション110を回転不能に接続するように構成される。いくつかの実施形態では、半径方向外向面118は、凹部124をさらに備える。ロック解除状態では、アーム126は、非変形状態にあり、図1Bおよび6Bに最もよく示されるように、突出部128は、凹部124(および凹部152)と係合する。図1A図6A、および図7Aに最もよく示されているように、ロック状態では、アーム126は、半径方向外側に弾性変形し、突出部128は、凹部153と係合する(すなわち、突出部128は、もはや凹部124および152と係合しない)。
【0036】
第2のセクション140は、端部142、端部144、半径方向内向面146、および半径方向外向面148を備える。第2のセクション140は、コネクタ本体40に回転可能に接続可能に構成される。端部142は、端部144に対して係合および/または当接されるように構成される。端部142は、隙間158を備える(図4を参照)。端部146は、保持リング66に対して係合および/または当接するように構成される。
【0037】
半径方向内向面146は、それぞれボール64A~Bと係合可能に構成された1つまたは複数のポケット、例えば、ポケット150Aおよび150Bを備える。ポケット150A~Bは、半径方向内向面146から半径方向RD2に半径方向外側に延びる。図7A~Bに最もよく示されるように、ポケット150Aおよび150Bは、円周方向CD1に深さが増加する。ポケット150A~Bは、その最深部で、ボール64A~Bが半径方向外側に半径方向RD2に変位し、肩部87との係合を解除することを可能にし、それによって、チューブ80をコネクタ本体40から取り外すことができる(すなわち、ロック解除状態)。ポケット150A~Bは、その最も浅い部分で、ボール64A~Bを半径方向RD1に半径方向内側に押し込んで肩部87に係合させ、それによってチューブ80がコネクタ本体40から取り外されるのを防止する(すなわち、ロック状態)。ポケット150A~Bの深さは徐々に減少するので、流体接続アセンブリ10を、図1B図5B図6B、および図7Bに示されるロック解除位置から、図1A図5A図6A、および図7Aに示されるロック位置に変更することができる。第2のセクション140を第1のセクション110に対して円周方向CD2に変位または回転させることにより、流体接続アセンブリ10を、図1A図5A図6A、および図7Aに示すロック位置から、図1B図5B図6B、および図7Bに示すロック解除位置に変更することができる。いくつかの実施形態では、ロック状態では、ボール64A~Bは、半径方向内向面146と係合する。
【0038】
半径方向外向面148は、そこから半径方向内側に延びる凹部152をさらに備える。 ロック解除状態では、突出部128は、凹部152と係合して、流体接続アセンブリ10をロック解除状態に維持する。具体的には、突出部128の係合は、ばね要素160のねじり付勢により第2のセクション140が第1のセクション110に対して円周方向CD2に回転することを防止する。
【0039】
凹部152は、半径方向外向面148から半径方向内向面146まで延びる貫通孔154をさらに備えていてもよい。凹部152および貫通孔154は、ポケット150Aと位置合わせされる。ロック解除状態では、図7Bに最もよく示されるように、凹部152および貫通孔154は、開口部55Aおよびボール64Aと少なくとも部分的に位置合わせされる。チューブ80が貫通孔41に挿入されると、肩部87は、ボール64Aと係合し、ボール64Aを半径方向RD2に半径方向外側に変位させる。ボール64Aは、突出部128と係合し、突出部128を半径方向RD2に半径方向外側に押し込み、凹部152との係合を解除し、その時点でばね要素160が第2のセクションを円周方向CD2に押し込み、図7Aに示す位置に配置する。これは、流体接続アセンブリ10の自動ロック機能である。
【0040】
いくつかの実施形態では、半径方向外向面148は、握りを助けるために、ローレット加工、小さな隆起部もしくはビード、または溝をその上に備える。いくつかの実施形態では、半径方向外向面148は、一定の直径を有する。いくつかの実施形態では、半径方向外向面148は、可変直径を有する。
【0041】
第2のセクション140は、端部142に接続されたラッチ156をさらに備える。ラッチ156は、ループ130と係合して、第2のセクション140と第1のセクション110を回転不能に接続するように構成される。ラッチ156は、半径方向外側に延びるタングを含む第1の半径方向内側部を備える。第1の半径方向内側部は、ループ130を通るように構成される。ラッチ156はまた、第1の半径方向内側部を半径方向外側で覆う第2の半径方向外方部を備える。したがって、第2の半径方向外側部の配置により、第1の半径方向内側部に到達してタングをループから外すことはできない。これが耐タンパー機能である。第1の半径方向内側部のタングをループから外すためには、第2の半径方向外側部を塑性変形させなければならない。これがタンパー検出機能である。
【0042】
ばね要素160は、略円筒形であり、端部162および端部164を備える。いくつかの実施形態では、ばね要素160は、端部114から軸方向AD2に延びる端部164を除いて、チャネル120内に完全に存在する。端部162は、隙間134に係合し、端部162を第1のセクション110に回転不能に接続する。端部164は、隙間158に係合し、端部164を第2のセクション140に回転不能に接続する。ばね要素160は、第1のセクション110および第2のセクション140に係合して、流体接続アセンブリ10をロック状態に向けて付勢可能に構成される。図2および図6Aは、ロック状態にあるばね要素160を最もよく示している。示されるように、ロック状態では、ばね要素160は、弛緩状態にあり、端部164は、円周方向に端部164から離間している。図6Bは、ロック解除状態にあるばね要素160を最もよく示している。示されるように、ロック解除状態では、ばね要素160は、端部162および164が押し付けられる(すなわち、互いに近接して配置されるか、または少なくとも部分的に位置合わせされる)緊張状態にある。したがって、ロック解除状態では、ばね要素160は、第2のセクション140を第1のセクション110に対して円周方向CD1に付勢するが、突出部128と凹部124との係合により、そのような回転は防止される。チューブ80をコネクタ本体40に挿入すると、肩部87とボール64A(その後の突出部128)との係合により、突出部128が凹部124との係合から外れ、第2のセクション140は、ばね要素160の付勢力により第1のセクション110に対して円周方向CD1に変位する。このような回転により、ラッチ156もループ130に係合し、それによって第2のセクション140と第1のセクション110が回転不能に接続され、コネクタ本体内でチューブ80をロックする(すなわち、前述したように、第1のセクション110に対する第2のセクション140の円周方向CD1の変位により、ボール64A~Bが半径方向RD1に押し込まれ、肩部87と係合する)。いくつかの実施形態では、流体接続アセンブリ10がロック解除状態にあるとき、ばね要素160は第2のセクション140を第1のセクション110に対して円周方向CD1に付勢するが、ロック状態では、ばね要素160は、第2のセクション140を第1のセクション110に対してまったく付勢しないことを認識されたい。
【0043】
流体接続アセンブリ10を組み立てるために、シール62は、溝50内に配置される。ボール64Aおよび64Bがそれぞれ開口部55Aおよび55B内に配置される。次に、カラー100がコネクタ本体40に接続される。第1のセクション110は、端部112、具体的にはノッチ122が突出部57(またはヘッド58)と係合した状態で、半径方向外向面52の周りに円周方向に配置される。そのとき、第1のセクション110は、コネクタ本体40に回転可能に接続される。
【0044】
次に、ばね要素160は、端部162が隙間132に係合し、端部164がチャネル120から延びて端部114から軸方向AD2に突出する状態でチャネル120内に配置される。次に、セクション140は、端部142が端部114に向く状態で半径方向外向面の周りに円周方向に配置される。端部164は、隙間158に係合され、端部142は、端部114に対して近接して配置され、および/または当接する。次に、保持リング66は、コネクタ本体40、具体的には溝54内に接続される。したがって、カラー100は、突出部57(またはヘッド58)によって軸方向AD1に、保持リング66によって軸方向AD2に軸方向に変位することが防止される。
【0045】
次に、第2のセクション140は、(まだロック解除されていない場合)図1Bに示されるロック解除状態まで、第1のセクション110に対して円周方向に変位される。例えば、第2のセクション140は、突出部128が凹部152と係合するまで、第1のセクション110に対して円周方向CD2に変位し、これによりばね要素160に予荷重がかかる。前述したように、突出部128と凹部152との係合により、流体接続アセンブリがロック解除位置に維持される(すなわち、ばね要素160が第1のセクション110に対して円周方向CD1に変位することを防止する)。ロック解除位置では、ばね要素160に予荷重がかけられているため、その張力が第2のセクション140を第1のセクション110に対して円周方向CD1に付勢する。また、ロック解除位置では、ラッチ156は、ループ130から円周方向に離間している。
【0046】
カラー100がロック解除状態でコネクタ本体40に接続されると、チューブ80は、その中に挿入され得る。図5Bおよび図6Bに最もよく示されるように、ロック解除状態では、ボール64Aおよび64Bは、半径方向RD2に半径方向外側にそれぞれポケット150Aおよび150Bの深部に変位することができる。チューブ80は、端部82を先にして軸方向AD1に貫通孔41に挿入される。肩部87の半径方向外向面86は、肩部87がボール64A~Bを軸方向に排除し、半径方向外向面86が半径方向内向面26(または面47)に近接して配置される、および/または当接するまで、ボール64A~Bと係合し半径方向RD2に変位させる。前述したように、肩部87とボール64Aとの係合により、突出部128が半径方向外側に押し出され、凹部152との係合が外される。次いで、ばね要素160は、ラッチ156がループ130と係合するように、第2のセクション140を第1のセクション110に対して円周方向CD1に自動的に変位させ、これによって、セクション110および140を回転不能に接続する。第2のセクション140の回転は、(ポケット150A~Bおよび/または半径方向内向面146により)ボール64A~Bも半径方向RD1に変位させ、肩部87、具体的には半径方向外向面88と係合する。ボール64A~Bは、コネクタ本体40に対して半径方向RD2に変位できず、第2のセクション140は、第1のセクション110に対して円周方向CD2に変位できないので、チューブ80は、コネクタ本体40にロックされる。
【0047】
流体接続アセンブリ10のロックを解除するには、ラッチ56の半径方向外側部を塑性変形させて、ラッチ56の半径方向内側部に到達させる必要がある。次いで、ラッチ56の半径方向内側部を半径方向内側に変位させて、そのタングをループ30から外し、この時点で、第2のセクション140は、第1のセクション110に対して円周方向CD2に変位することができる。ボール64A~Bは、再びポケット150A~B内にそれぞれ半径方向RD2に変位することができ、したがってチューブ80をコネクタ本体40から取り外すことができる。
【0048】
さらに、突出部128の位置は、流体接続アセンブリ10の状態の視覚的インジケータを提供することもできることを認識されたい。例えば、突出部128が凹部152内または凹部152の上に配置されると、流体接続アセンブリ10は、ロック解除位置にある。突出部128が凹部152内またはその上(または凹部153上)に配置されていないと、流体接続アセンブリ10は、ロック位置にある。凹部152は、視覚的表示プロセスを助ける色(例えば、赤)を備えてもよい。例えば、赤色が見えるとき、流体接続アセンブリ10は、ロック位置にあり、赤色が見えないとき、流体接続アセンブリ10は、ロック解除位置にある。
【0049】
上記の開示の様々な態様、ならびに他の特徴および機能、あるいはそれらの代替物は、望ましくは、他の多くの異なるシステムまたは用途に組合わせることができることが認識されよう。その中の様々な現在予期しないまたは予期しない代替、変形、変更、または改善は、当業者によって今後行われることがあり、これらも以下の特許請求の範囲に含まれることも意図される。
【符号の説明】
【0050】
10 流体接続アセンブリ
20 シール
22 端部
24 端部
26 半径方向内向面
28 半径方向外向面
40 コネクタ本体
41 貫通孔
42 端部
44 端部
46 半径方向内向面
47 表面
48 半径方向内向面
50 溝
52 半径方向外向面
54 溝
55A 開口部
55B 開口部
56 溝
58 ヘッド
60 半径方向外向面
62 シール
64A ボールまたは戻り止め
64B ボールまたは戻り止め
66 保持リング
80 チューブ
82 端部
83 セクション
84 半径方向外向面
86 半径方向外向面
87 肩部
88 面
89 セクション
90 半径方向外向面
92 端部
94 貫通孔
100 ロッキングカラーまたはカラー
110 セクション
112 端部
114 端部
116 半径方向内向面
118 半径方向外向面
120 チンネル
122 ノッチ
124 凹部
126 アーム
128 突出部
130 ループ
132 隙間
140 セクション
142 端部
144 端部
146 半径方向内向面
148 半径方向外向面
150A ポケット
150B ポケット
152 凹部
153 凹部
154 貫通孔
156 ラッチ
158 隙間
160 ばね要素またはねじりばね
162 端部
164 端部
AD1 軸方向
AD2 軸方向
CD1 円周方向
CD2 円周方向
RD1 半径方向
RD2 半径方向
α 角度
β 角度

図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
【国際調査報告】