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特表2024-502608IL-17Aに対する中和抗体、その融合タンパク質およびその使用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-22
(54)【発明の名称】IL-17Aに対する中和抗体、その融合タンパク質およびその使用
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/13 20060101AFI20240115BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20240115BHJP
   C12N 15/864 20060101ALI20240115BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20240115BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20240115BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20240115BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20240115BHJP
   C12P 21/08 20060101ALI20240115BHJP
   C07K 16/24 20060101ALI20240115BHJP
   C07K 16/46 20060101ALI20240115BHJP
   C12N 15/62 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 41/00 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20240115BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240115BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20240115BHJP
   A61K 47/68 20170101ALI20240115BHJP
【FI】
C12N15/13 ZNA
C12N15/63 Z
C12N15/864 100Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12P21/08
C07K16/24
C07K16/46
C12N15/62 Z
A61P29/00
A61P11/00
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P19/08
A61P41/00
A61P31/00
A61P1/04
A61P27/02
A61P37/06
A61P17/06
A61P35/00
A61P43/00 105
A61P9/10 101
A61P25/00
A61P9/10
A61K39/395 D
A61K39/395 U
A61K47/68
A61K39/395 N
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541630
(86)(22)【出願日】2022-01-10
(85)【翻訳文提出日】2023-09-07
(86)【国際出願番号】 US2022011871
(87)【国際公開番号】W WO2022150728
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】63/135,184
(32)【優先日】2021-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523175867
【氏名又は名称】ラニア バイオセラピューティクス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100186897
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 さやか
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】シムケッツ,リチャード オーガスト
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン,クリスタル ライルズ
(72)【発明者】
【氏名】フィンセント,トーマス マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ルオ,ヨンファ
【テーマコード(参考)】
4B064
4B065
4C076
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4B064AG27
4B064CA19
4B064CC24
4B064DA01
4B065AA01X
4B065AA57X
4B065AA72X
4B065AA90X
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA25
4B065CA44
4C076AA95
4C076BB11
4C076BB13
4C076BB15
4C076BB16
4C076CC01
4C076CC03
4C076CC04
4C076CC09
4C076CC10
4C076CC11
4C076CC15
4C076CC16
4C076CC20
4C076CC26
4C076CC27
4C076CC31
4C076CC41
4C076EE59
4C085AA13
4C085AA14
4C085BB11
4C085BB17
4C085BB18
4C085BB31
4C085CC03
4C085CC05
4C085CC31
4C085DD62
4C085DD88
4C085EE01
4C085GG01
4C085GG02
4C085GG03
4C085GG04
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045DA76
4H045EA20
(57)【要約】
抗IL-17A抗体およびその抗原結合断片に関係する組成部および方法が開示される。加えて、抗IL-17A結合ドメインを含む二重特異性結合タンパク質が提供される。加えて、炎症性疾患および眼障害の処置における、本明細書に記載の化合物および組成物の使用の方法が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含む抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片であって、
(a)前記HCDR1は、配列番号2、23、31、42、81および91から選択されるアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2は、配列番号3、24、32、43、82および86から選択されるアミノ酸配列を含み、
(c)前記HCDR3は、配列番号4、25、33、45、83、87、92および96から選択されるアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1は、配列番号6、10、27、35および58から選択されるアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2は、配列番号7、28、36および59から選択されるアミノ酸配列を含み、ならびに
(f)前記LCDR3は、配列番号8、29、37、60、89および94から選択されるアミノ酸配列を含む、
抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項2】
(a)前記HCDR1が、配列番号2のアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2が、配列番号3のアミノ酸配列を含み、
(c)前記HCDR3が、配列番号4のアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1が、配列番号6のアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2が、配列番号7のアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR2が、配列番号8のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項3】
前記VHが、配列番号5に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号9に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項2に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項4】
前記VHが、配列番号5のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号9のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項3に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項5】
(a)前記HCDR1が、配列番号2のアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2が、配列番号3のアミノ酸配列を含み、
(c)前記HCDR3が、配列番号4のアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1が、配列番号10のアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2が、配列番号7のアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR2が、配列番号8のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項6】
前記VHが、配列番号5に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号11に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項5に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項7】
前記VHが、配列番号5のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号11のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項6に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項8】
(a)前記HCDR1が、配列番号23のアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2が、配列番号24のアミノ酸配列を含み、
(c)前記HCDR3が、配列番号25のアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1が、配列番号27のアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2が、配列番号28のアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR2が、配列番号29のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項9】
前記VHが、配列番号26に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号30に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項8に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項10】
前記VHが、配列番号26のアミノ酸配列を含むまたはからなり、且つ、前記VLが、配列番号30のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項9に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項11】
(a)前記HCDR1が、配列番号31のアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2が、配列番号32のアミノ酸配列を含み、
(c)前記HCDR3が、配列番号33のアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1が、配列番号35のアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2が、配列番号36のアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR2が、配列番号37のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項12】
前記VHが、配列番号34に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号38に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項11に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項13】
前記VHが、配列番号34のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号38のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項12に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項14】
(a)前記HCDR1が、配列番号42のアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2が、配列番号43のアミノ酸配列を含み、
(c)前記HCDR3が、配列番号45のアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1が、配列番号58のアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2が、配列番号59のアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR2が、配列番号60のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項15】
前記VHが、配列番号57に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号61に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項14に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項16】
前記VHが、配列番号57のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号61のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項15に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項17】
(a)前記HCDR1が、配列番号81のアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2が、配列番号82のアミノ酸配列を含み、
(c)前記HCDR3が、配列番号83のアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1が、配列番号27のアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2が、配列番号28のアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR2が、配列番号29のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項18】
前記VHが、配列番号84に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号85に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項17に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項19】
前記VHが、配列番号84のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号85のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項18に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項20】
(a)前記HCDR1が、配列番号81のアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2が、配列番号86のアミノ酸配列を含み、
(c)前記HCDR3が、配列番号87のアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1が、配列番号27のアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2が、配列番号28のアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR2が、配列番号89のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項21】
前記VHが、配列番号85に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号88に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項20に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項22】
前記VHが、配列番号85のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号88のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項21に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項23】
(a)前記HCDR1が、配列番号91のアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2が、配列番号86のアミノ酸配列を含み、
(c)前記HCDR3が、配列番号92のアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1が、配列番号27のアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2が、配列番号28のアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR2が、配列番号94のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項24】
前記VHが、配列番号93に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号95に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項23に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項25】
前記VHが、配列番号93のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号95のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項24に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項26】
(a)前記HCDR1が、配列番号81のアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2が、配列番号86のアミノ酸配列を含み、
(c)前記HCDR3が、配列番号96のアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1が、配列番号27のアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2が、配列番号28のアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR2が、配列番号94のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項27】
前記VHが、配列番号97に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号98に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項26に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項28】
前記VHが、配列番号97のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号98のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項27に記載の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項29】
重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含むヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片であって、
(a)前記HCDR1は、配列番号2から選択されるアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2は、配列番号3から選択されるアミノ酸配列を含み、および
(c)前記HCDR3は、配列番号4から選択されるアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1は、配列番号10から選択されるアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2は、配列番号7から選択されるアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR3は、配列番号8から選択されるアミノ酸配列を含む、
ヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項30】
前記VHが、配列番号12、14、16、21および22のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号13、15、17、18、19および20のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項29に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項31】
(a)前記VHが、配列番号12に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号13に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(b)前記VHが、配列番号14に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号15に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(c)前記VHが、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号15に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(d)前記VHが、配列番号14に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号17に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(e)前記VHが、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号17に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(f)前記VHが、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号18に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(g)前記VHが、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号19に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(h)前記VHが、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号20に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(i)前記VHが、配列番号21に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号18に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(j)前記VHが、配列番号21に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号19に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(k)前記VHが、配列番号21に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号20に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(l)前記VHが、配列番号22に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号18に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(m)前記VHが、配列番号22に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号19に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、または
(n)前記VHが、配列番号22に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号20に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
請求項30に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項32】
前記VHが、配列番号12、14、16、21および22のうち1つを含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号13、15、17、18、19および20のうち1つを含むまたはそれからなる、請求項29に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項33】
(a)前記VHアミノ酸配列が、配列番号12を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号13を含むもしくはそれからなる、
(b)前記VHアミノ酸配列が、配列番号14を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号15を含むもしくはそれからなる、
(c)前記VHアミノ酸配列が、配列番号16を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号15を含むもしくはそれからなる、
(d)前記VHアミノ酸配列が、配列番号14を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号17を含むもしくはそれからなる、
(e)前記VHアミノ酸配列が、配列番号16を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号17を含むもしくはそれからなる、
(f)前記VHアミノ酸配列が、配列番号16を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号18を含むもしくはそれからなる、
(g)前記VHアミノ酸配列が、配列番号16を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号19を含むもしくはそれからなる、
(h)前記VHアミノ酸配列が、配列番号16を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号20を含むもしくはそれからなる、
(i)前記VHアミノ酸配列が、配列番号21を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号18を含むもしくはそれからなる、
(j)前記VHアミノ酸配列が、配列番号21を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号19を含むもしくはそれからなる、
(k)前記VHアミノ酸配列が、配列番号21を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号20を含むもしくはそれからなる、
(l)前記VHアミノ酸配列が、配列番号22を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号18を含むもしくはそれからなる、
(m)前記VHアミノ酸配列が、配列番号22を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号19を含むもしくはそれからなる、または
(n)前記VHアミノ酸配列が、配列番号22を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号20を含むもしくはそれからなる、
請求項32に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項34】
重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含むヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片であって、
(a)前記HCDR1は、配列番号31から選択されるアミノ酸配列を含み、
(b)前記HCDR2は、配列番号32から選択されるアミノ酸配列を含み、および
(c)前記HCDR3は、配列番号33から選択されるアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1は、配列番号35から選択されるアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2は、配列番号36から選択されるアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR3は、配列番号37から選択されるアミノ酸配列を含む、
ヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項35】
前記VHが、配列番号39および34のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号40および41のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項34に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項36】
(a)前記VHが、配列番号39に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号40に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(b)前記VHが、配列番号39に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号41に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、または
(c)前記VHが、配列番号34に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号41に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
請求項35に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項37】
前記VHが、配列番号39および34のうち1つを含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号40および41のうち1つを含むまたはそれからなる、請求項34に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項38】
(a)前記VHアミノ酸配列が、配列番号39を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号40を含むもしくはそれからなる、
(b)前記VHアミノ酸配列が、配列番号39を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号41を含むもしくはそれからなる、または
(c)前記VHアミノ酸配列が、配列番号34を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号41を含むもしくはそれからなる、
請求項37に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項39】
重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含むヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片であって、
(a)前記HCDR1は、配列番号42のアミノ酸を含み、
(b)前記HCDR2は、配列番号43または配列番号44から選択されるアミノ酸配列を含み、および
(c)前記HCDR3は、配列番号45~56のいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含み、
(d)前記LCDR1は、配列番号58から選択されるアミノ酸配列を含み、
(e)前記LCDR2は、配列番号59から選択されるアミノ酸配列を含み、および
(f)前記LCDR3は、配列番号60から選択されるアミノ酸配列を含む、
ヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項40】
前記LCDR1が、配列番号58のアミノ酸配列を含み、且つ、前記LCDR2が、配列番号59のアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号60のアミノ酸配列を含み、
(a)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号45のアミノ酸配列を含む、
(b)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号46のアミノ酸配列を含む、
(c)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号47のアミノ酸配列を含む、
(d)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号48のアミノ酸配列を含む、
(e)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号49のアミノ酸配列を含む、
(f)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号44から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号50のアミノ酸配列を含む、
(g)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号51のアミノ酸配列を含む、
(h)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号52のアミノ酸配列を含む、
(i)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号53のアミノ酸配列を含む、
(j)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号54のアミノ酸配列を含む、
(k)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号55のアミノ酸配列を含む、または
(l)前記HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記HCDR3が、配列番号56のアミノ酸配列を含む、
請求項39に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項41】
前記VHが、配列番号62、64、65、66、67、68、69、71、72、73、74、99、77、78または79のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号63、70、75、76または80のいずれか1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項39に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項42】
(a)前記VHが、配列番号62に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(b)前記VHが、配列番号64に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(c)前記VHが、配列番号65に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(d)前記VHが、配列番号66に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(e)前記VHが、配列番号67に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(f)前記VHが、配列番号68に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(g)前記VHが、配列番号69に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(h)前記VHが、配列番号71に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(i)前記VHが、配列番号72に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(j)前記VHが、配列番号73に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(k)前記VHが、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(l)前記VHが、配列番号99に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(m)前記VHが、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号75に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(n)前記VHが、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号76に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(o)前記VHが、配列番号77に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(p)前記VHが、配列番号77に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号75に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(q)前記VHが、配列番号77に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号76に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(r)前記VHが、配列番号78に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
(s)前記VHが、配列番号79に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、または
(t)前記VHが、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、且つ、前記VLが、配列番号80に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、
請求項41に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項43】
前記VHが、配列番号62、64、65、66、67、68、69、71、72、73、74、99、77、78もしくは79のうち1つを含むまたはそれからなり、且つ、前記VLが、配列番号63、70、75、76もしくは80のうち1つを含むまたはそれからなる、請求項39に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項44】
(a)前記VHアミノ酸配列が、配列番号62を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、
(b)前記VHアミノ酸配列が、配列番号64を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、
(c)前記VHアミノ酸配列が、配列番号65を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、
(d)前記VHアミノ酸配列が、配列番号66を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、
(e)前記VHアミノ酸配列が、配列番号67を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、
(f)前記VHアミノ酸配列が、配列番号68を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、
(g)前記VHアミノ酸配列が、配列番号69を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、
(h)前記VHアミノ酸配列が、配列番号71を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、
(i)前記VHアミノ酸配列が、配列番号72を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、
(j)前記VHアミノ酸配列が、配列番号73を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、
(k)前記VHアミノ酸配列が、配列番号74を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、
(l)前記VHアミノ酸配列が、配列番号99を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、
(m)前記VHアミノ酸配列が、配列番号74を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号75を含むもしくはそれからなる、
(n)前記VHアミノ酸配列が、配列番号74を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号76を含むもしくはそれからなる、
(o)前記VHアミノ酸配列が、配列番号77を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、
(p)前記VHアミノ酸配列が、配列番号77を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号75を含むもしくはそれからなる、
(q)前記VHアミノ酸配列が、配列番号77を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号76を含むもしくはそれからなる、
(r)前記VHアミノ酸配列が、配列番号78を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、
(s)前記VHアミノ酸配列が、配列番号79を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、または
(t)前記VHアミノ酸配列が、配列番号74を含むもしくはそれからなり、且つ、前記VLアミノ酸配列が、配列番号80を含むもしくはそれからなる、
請求項43に記載のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【請求項45】
前記抗原結合断片が、単鎖可変断片(scFv)である、請求項1から28のいずれか一項に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片または請求項29から44のいずれか一項に記載のヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片。
【請求項46】
前記scFvが、配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項45に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片またはヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片。
【請求項47】
前記scFvが、配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項45に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片またはヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片。
【請求項48】
配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む抗IL-17A単鎖可変断片(scFv)。
【請求項49】
配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項48に記載の抗IL-17A scFv。
【請求項50】
請求項1から28のいずれか一項に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片または請求項29~44のいずれか一項に記載のヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片をコードするポリヌクレオチド。
【請求項51】
請求項48から49のいずれか一項に記載の抗IL-17A scFvをコードするポリヌクレオチド。
【請求項52】
請求項50または51に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【請求項53】
請求項50もしくは51に記載のポリヌクレオチドまたは請求項52に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項54】
請求項1から28のいずれか一項に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項29から44のいずれか一項に記載のヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片または請求項48から49のいずれか一項に記載の抗IL-17A scFvをコードするポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項55】
AAV8またはAAV9ベクターである、請求項54に記載のベクター。
【請求項56】
請求項1から28のいずれか一項に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項29から44のいずれか一項に記載のヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片または請求項48から49のいずれか一項に記載の抗IL-17A scFvを製造する方法であって、請求項52に記載の発現ベクターを宿主細胞中に導入することを含む方法。
【請求項57】
第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含み、前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗IL-17A抗原結合ドメインを含む二重特異性結合タンパク質。
【請求項58】
前記抗IL-17A抗原結合ドメインが、抗IL-17A抗体重鎖である、請求項57に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項59】
前記抗原結合ドメインがVEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである、請求項57または58に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項60】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、配列番号167または168のアミノ酸配列を含むVEGF抗原結合ドメイン、リンカーおよび配列番号169~174から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む、請求項59に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項61】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号101~108から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項60に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項62】
前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、抗IL-17A抗体軽鎖を含む、請求項60または61に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項63】
前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項62に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項64】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが配列番号101~108の群から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項57から63のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項65】
(a)配列番号101のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(b)配列番号102のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(c)配列番号103のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(d)配列番号104のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(e)配列番号105のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(f)配列番号106のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(g)配列番号107のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、または
(h)配列番号108のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
請求項64に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項66】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、配列番号134のアミノ酸配列を含むTNFα抗原結合ドメイン、リンカーおよび配列番号180~185から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む、請求項59に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項67】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号127~132から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項66に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項68】
前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、抗IL-17A抗体軽鎖を含む、請求項66または67に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項69】
前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号141および142から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項68に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項70】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号127~132のいずれか1つのアミノ酸配列を含み、且つ、第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号141または142のアミノ酸配列を含む、請求項66から69のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項71】
(a)配列番号127のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号141のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(b)配列番号128のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号141のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(c)配列番号129のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(d)配列番号130のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(e)配列番号131のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、または
(f)配列番号132のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
請求項70に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項72】
第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む二重特異性結合タンパク質であって、前記第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、抗IL-17A抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗原結合ドメインを含む、二重特異性結合タンパク質。
【請求項73】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、抗IL-17A抗体重鎖、リンカーおよび抗原結合ドメインを含む、請求項72に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項74】
前記抗原結合ドメインが、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである、請求項72または73に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項75】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、配列番号169、170、175および176から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖、リンカーおよび配列番号167または168を含むVEGF抗原結合ドメインを含む、請求項74に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項76】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号109~116から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項75に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項77】
前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、抗IL-17A抗体軽鎖を含む、請求項72から76のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項78】
前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号136または137のアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体軽鎖を含む、請求項77に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項79】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号109~116から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号136または137のアミノ酸配列を含む、請求項76から78のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項80】
(a)配列番号109のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(b)配列番号110のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(c)配列番号111のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(d)配列番号112のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(e)配列番号113のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(f)配列番号114のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
(g)配列番号115のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、または
(h)配列番号116のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、
請求項79に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項81】
第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む二重特異性結合タンパク質であって、前記第1および第2の軽鎖は、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗IL-17A抗原結合ドメインを含む、二重特異性結合タンパク質。
【請求項82】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、抗IL-17A抗体重鎖を含む、請求項81に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項83】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号117~120から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む、請求項82に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項84】
前記抗IL-17A抗原結合ドメインが抗IL-17A抗体軽鎖である、請求項81または82に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項85】
前記抗原結合ドメインがVEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである、請求項81から84のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項86】
前記第1および第2の軽鎖が、N末端からC末端に、配列番号167を含むVEGF結合ドメイン、リンカーならびに配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体軽鎖を含む、請求項85に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項87】
前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号138および139から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項86に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項88】
前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号117~120から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号138および139から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項81から87のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項89】
(a)前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号117から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号138から選択されるアミノ酸配列を含む、
(b)前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号118から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号138から選択されるアミノ酸配列を含む、
(c)前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号119から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号139から選択されるアミノ酸配列を含む、または
(d)前記第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号120から選択されるアミノ酸配列を含み、且つ、前記第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号139から選択されるアミノ酸配列を含む、
請求項88に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項90】
第1および第2のタンパク質モノマーを含む二重特異性結合タンパク質であって、各モノマーは、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよびIL-17A結合ドメインを含む、二重特異性結合タンパク質。
【請求項91】
前記抗原結合ドメインが、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである、請求項90に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項92】
前記第1および第2のモノマーが、N末端からC末端に、配列番号100を含むVEGF結合ドメイン、リンカーおよび配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A scFv結合ドメインを含む、請求項91に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項93】
各モノマーが、配列番号123~125から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項92に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項94】
各モノマーが、配列番号123~125から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項92に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項95】
各モノマーが、配列番号124に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項92に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項96】
各モノマーが、配列番号124を含むまたはそれからなる、請求項92に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項97】
各モノマーが、配列番号125に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項92に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項98】
各モノマーが、配列番号125を含むまたはそれからなる、請求項92に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項99】
前記VEGF抗原結合ドメインが、可溶性VEGF受容体または抗VEGF抗体もしくはその抗原結合断片である、請求項59、85または91のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項100】
前記可溶性VEGF受容体がアフリベルセプトである、請求項99に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項101】
前記抗VEGF抗体が、ベバシズマブ、ラニビズマブ、ブロルシズマブおよびラムシルマブから選択される、請求項99に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項102】
前記TNFα抗原結合ドメインが、抗TNFα抗体またはその抗原結合断片である、請求項59、85または91のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項103】
前記抗TNFα抗体が、アダリムマブ、インフリキシマブ、エタネルセプト、ゴリムマブ、およびセルトリズマブから選択される、請求項102に記載の二重特異性結合タンパク質。
【請求項104】
請求項57から103のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
【請求項105】
請求項104に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【請求項106】
請求項104に記載のポリヌクレオチドまたは請求項105に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項107】
請求項57から103のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質を製造する方法であって、請求項105に記載の発現ベクターを宿主細胞中に導入することを含む方法。
【請求項108】
請求項57から103のいずれか一項に記載の二重特異性結合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項109】
AAV8またはAAV9ベクターである、請求項108に記載のベクター。
【請求項110】
それを必要とする対象において炎症状態を処置する方法であって、請求項1から28のいずれか一項に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項29から44のいずれか一項に記載のヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項48から49のいずれか一項に記載の抗IL-17A scFv、請求項57から103のいずれか一項に記載の二重特異性タンパク質または請求項54、55、108もしくは109のいずれか一項に記載のベクターをそれを必要とする対象に投与することを含む方法。
【請求項111】
対象において炎症状態を処置するための医薬の製造のための、請求項1から28のいずれか一項に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項29から44のいずれか一項に記載のヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項48から49のいずれか一項に記載の抗IL-17A scFv、請求項57から103のいずれか一項に記載の二重特異性タンパク質または請求項54、55、108もしくは109のいずれか一項に記載のベクターの使用。
【請求項112】
前記炎症状態が、気道炎症、関節リウマチ、変形性関節症、骨びらん、腹膜内膿瘍および癒着、感染性疾患、炎症性腸障害、黄斑変性症、同種移植片拒絶、乾癬、癌、脈管形成、アテローム性動脈硬化症および多発性硬化症から選択される、請求項110に記載の方法または請求項111に記載の使用。
【請求項113】
それを必要とする対象において眼の疾患を処置する方法であって、それを必要とする対象に、請求項1から28のいずれか一項に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項29から44のいずれか一項に記載のヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項48から49のいずれか一項に記載の抗IL-17A scFv、請求項57から103のいずれか一項に記載の二重特異性タンパク質または請求項54、55、108もしくは109のいずれか一項に記載のベクターを投与することを含む方法。
【請求項114】
対象において眼の疾患を処置するための医薬の製造のための、請求項1から28のいずれか一項に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項29から44のいずれか一項に記載のヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項48から49のいずれか一項に記載の抗IL-17A scFv、請求項57から103のいずれか一項に記載の二重特異性タンパク質または請求項54、55、108もしくは109のいずれか一項に記載のベクターの使用。
【請求項115】
前記眼の疾患が、黄斑変性症、網膜色素変性症および糖尿病性網膜症から選択される、請求項113に記載の方法または請求項114に記載の使用。
【請求項116】
前記黄斑変性症が加齢性黄斑変性症である、請求項115に記載の方法または使用。
【請求項117】
前記黄斑変性症が滲出性または乾性である、請求項115または116に記載の方法または使用。
【請求項118】
それを必要とする対象における眼において血管漏出を減少させる方法であって、請求項1から28のいずれか一項に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項29から44のいずれか一項に記載のヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項48から49のいずれか一項に記載の抗IL-17A scFv、請求項57から103のいずれか一項に記載の二重特異性タンパク質または請求項54、55、108もしくは109のいずれか一項に記載のベクターを投与することを含む方法。
【請求項119】
それを必要とする対象における眼において血管漏出を減少させる医薬の製造のための、請求項1から28のいずれか一項に記載の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項29から44のいずれか一項に記載のヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、請求項48から49のいずれか一項に記載の抗IL-17A scFv、請求項57から103のいずれか一項に記載の二重特異性タンパク質または請求項54、55、108もしくは109のいずれか一項に記載のベクターの使用。
【請求項120】
前記抗体、その抗原結合断片、scFv、二重特異性タンパク質またはベクターが、静脈内に、硝子体内に、皮下にまたは筋肉内に投与される、請求項110から119のいずれか一項に記載の方法または使用。
【請求項121】
前記対象がヒトである、請求項110から120のいずれか一項に記載の方法または使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年1月8日に出願された米国仮出願第63/135,184号の優先権を主張し、その開示内容は、その全体で参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
電子配列表への言及
本明細書とともに電子的に提出されたテキストファイルの内容は、その全体で参照により本明細書に組み込まれる。配列表のコンピュータ可読形式のコピーが提供されている(ファイル名:LNER-001_01WO_SeqList_ST25.txt、記録日:2022年1月10日、ファイルサイズ:324キロバイト)。
【背景技術】
【0003】
IL-17(すなわち、IL-17A)のレベルの増大は、気道炎症、関節リウマチ(「RA」)、変形性関節症、骨びらん、腹膜内膿瘍および癒着、炎症性腸障害(「IBD」)、同種移植片拒絶、乾癬、ある特定の種類の癌、脈管形成、アテローム性動脈硬化症および多発性硬化症(「MS」)を含むいくつかの状態、疾患または障害と関連付けられている(概要については、Witkowski, et al, Cell. Mol. Life. Sci. 61:567-579, 2004を参照されたい)。IL-17Aはさらに、黄斑変性症および糖尿病性網膜症を含む眼の疾患への関与が示唆されている。IL-17およびIL-17Rは両方とも、RA患者の滑膜組織において上方制御される。種々の動物関節炎モデルにおいて、IL-17特異的抗体または可溶性受容体をIL-17へ結合させることによるIL-17生物活性の遮断によって、炎症および骨びらんが低減される(例えば、Lubberts et al, Arthritis & Rheumatism, 50:650-659, 2004を参照されたい)。さらに、IL-17は、コラーゲンマトリックス分解ならびに炎症および関節損傷に対するIL-1β効果を有し、一方で、IL-17は、TNF-αと相乗作用を有して、炎症を増幅する。
【0004】
したがって、炎症性障害、細胞増殖および発達障害および自己免疫障害、例えば、RA、MS、乾癬、IBDおよび眼の疾患を含む、IL-17生物活性の存在が、望ましくない病理学的効果を引き起こす、もしくはそれに寄与する、またはIL-17生物活性の低下が望ましい治療効果に寄与する障害、疾患または状態を処置するためにIL-17の活性をアンタゴナイズまたは中和する組成物が必要である。
【発明の概要】
【0005】
一部の実施形態では、本開示は、重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含む抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供し、(a)HCDR1は、配列番号2、23、31、42、81および91から選択されるアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号3、24、32、43、82および86から選択されるアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号4、25、33、45、83、87、92および96から選択されるアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号6、10、27、35および58から選択されるアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号7、28、36および59から選択されるアミノ酸配列を含み、ならびに(f)LCDR3は、配列番号8、29、37、60、89および94から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0006】
一部の実施形態では、(a)HCDR1は、配列番号2のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号3のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号4のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号6のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号7のアミノ酸配列を含み、および(f)LCDR2は、配列番号8のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号5に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号9に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号5のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLは、配列番号9のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0007】
一部の実施形態では、(a)HCDR1は、配列番号2のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号3のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号4のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号10のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号7のアミノ酸配列を含み、および(f)LCDR2は、配列番号8のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号5に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号11に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号5のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLは、配列番号11のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0008】
一部の実施形態では、(a)HCDR1は、配列番号23のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号24のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号25のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2は、配列番号29のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号30に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLは、配列番号30のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0009】
一部の実施形態では、(a)HCDR1は、配列番号31のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号32のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号33のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号35のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号36のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2は、配列番号37のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号34に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号38に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号34のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLは、配列番号38のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0010】
一部の実施形態では、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号57に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号61に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号57のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLは、配列番号61のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0011】
一部の実施形態では、(a)HCDR1は、配列番号81のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号82のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号83のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2は、配列番号29のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号84に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号85に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号84のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLは、配列番号85のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0012】
一部の実施形態では、(a)HCDR1は、配列番号81のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号86のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号87のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2は、配列番号89のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号85に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号88に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号85のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLは、配列番号88のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0013】
一部の実施形態では、(a)HCDR1は、配列番号91のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号86のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号92のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2は、配列番号94のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号93に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号95に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号93のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLは、配列番号95のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0014】
一部の実施形態では、(a)HCDR1は、配列番号81のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号86のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号96のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2は、配列番号94のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号97に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号98に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号97のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLは、配列番号98のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0015】
一部の実施形態では、本開示は、重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含むヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供し、(a)HCDR1は、配列番号2から選択されるアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号3から選択されるアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号4から選択されるアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号10から選択されるアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号7から選択されるアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号8から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号12、14、16、21および22のいずれか1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号13、15、17、18、19および20のいずれか1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0016】
一部の実施形態では、(a)VHは、配列番号12に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号13に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(b)VHは、配列番号14に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号15に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(c)VHは、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号15に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(d)VHは、配列番号14に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号17に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(e)VHは、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号17に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(f)VHは、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号18に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(g)VHは、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号19に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(h)VHは、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号20に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(i)VHは、配列番号21に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号18に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(j)VHは、配列番号21に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号19に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(k)VHは、配列番号21に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号20に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(l)VHは、配列番号22に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号18に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(m)VHは、配列番号22に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号19に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、または(n)VHは、配列番号22に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号20に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0017】
一部の実施形態では、VHは、配列番号12、14、16、21および22の1つを含むまたはそれからなり、VLは、配列番号13、15、17、18、19および20の1つを含む、またはからなる。一部の実施形態では、(a)VHアミノ酸配列は、配列番号12を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号13を含むもしくはそれからなる、(b)VHアミノ酸配列は、配列番号14を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号15を含むもしくはそれからなる、(c)VHアミノ酸配列は、配列番号16を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号15を含むもしくはそれからなる、(d)VHアミノ酸配列は、配列番号14を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号17を含むもしくはそれからなる、(e)VHアミノ酸配列は、配列番号16を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号17を含むもしくはそれからなる、(f)VHアミノ酸配列は、配列番号16を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号18を含むもしくはそれからなる、(g)VHアミノ酸配列は、配列番号16を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号19を含むもしくはそれからなる、(h)VHアミノ酸配列は、配列番号16を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号20を含むもしくはそれからなる、(i)VHアミノ酸配列は、配列番号21を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号18を含むもしくはそれからなる、(j)VHアミノ酸配列は、配列番号21を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号19を含むもしくはそれからなる、(k)VHアミノ酸配列は、配列番号21を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号20を含むもしくはそれからなる、(l)VHアミノ酸配列は、配列番号22を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号18を含むもしくはそれからなる、(m)VHアミノ酸配列は、配列番号22を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号19を含むもしくはそれからなる、または(n)VHアミノ酸配列は、配列番号22を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号20を含むもしくはそれからなる。
【0018】
一部の実施形態では、本開示は、重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含むヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供し、(a)HCDR1は、配列番号31から選択されるアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号32から選択されるアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号33から選択されるアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号35から選択されるアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号36から選択されるアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号37から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0019】
一部の実施形態では、VHは、配列番号39および34のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号40および41のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、(a)VHは、配列番号39に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号40に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(b)VHは、配列番号39に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号41に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、または(c)VHは、配列番号34に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号41に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0020】
一部の実施形態では、VHは、配列番号39および34のうち1つを含むまたはそれからなり、VLは、配列番号40および41うち1つを含むまたはそれからなる。一部の実施形態では、(a)VHアミノ酸配列は、配列番号39を含む、もしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号40を含む、もしくはそれからなる、(b)VHアミノ酸配列は、配列番号39を含む、もしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号41を含む、もしくはそれからなる、または(c)VHアミノ酸配列は、配列番号34を含む、もしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号41を含む、もしくはそれからなる。
【0021】
一部の実施形態では、本開示は、重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)および軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含むヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供し、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸を含み、(b)HCDR2は、配列番号43または配列番号44から選択されるアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号45~56のいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58から選択されるアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59から選択されるアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0022】
一部の実施形態では、本開示は、LCDR1が、配列番号58のアミノ酸配列を含み、LCDR2が、配列番号59のアミノ酸配列を含み、LCDR3が、配列番号60のアミノ酸配列を含み、(a)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号45のアミノ酸配列を含む、(b)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号46のアミノ酸配列を含む、(c)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号47のアミノ酸配列を含む、(d)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号48のアミノ酸配列を含む、(e)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号49のアミノ酸配列を含む、(f)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号44から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号50のアミノ酸配列を含む、(g)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号51のアミノ酸配列を含む、(h)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号52のアミノ酸配列を含む、(i)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号53のアミノ酸配列を含む、(j)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号54のアミノ酸配列を含む、(k)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号55のアミノ酸配列を含む、または(l)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号56のアミノ酸配列を含む、ヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。
【0023】
一部の実施形態では、VHは、配列番号62、64、65、66、67、68、69、71、72、73、74、99、77、78または79のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号63、70、75、76または80のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、(a)VHは、配列番号62に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(b)VHは、配列番号64に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(c)VHは、配列番号65に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(d)VHは、配列番号66に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(e)VHは、配列番号67に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(f)VHは、配列番号68に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(g)VHは、配列番号69に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(h)VHは、配列番号71に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(i)VHは、配列番号72に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(j)VHは、配列番号73に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(k)VHは、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(l)VHは、配列番号99に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(m)VHは、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号75に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(n)VHは、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号76に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(o)VHは、配列番号77に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(p)VHは、配列番号77に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号75に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(q)VHは、配列番号77に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号76に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(r)VHは、配列番号78に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(s)VHは、配列番号79に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、または(t)VHは、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLは、配列番号80に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0024】
一部の実施形態では、VHは、配列番号62、64、65、66、67、68、69、71、72、73、74、99、77、78もしくは79のうち1つを含むまたはそれからなり、VLは、配列番号63、70、75、76もしくは80のうち1つを含むまたはそれからなる。一部の実施形態では、(a)VHアミノ酸配列は、配列番号62を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(b)VHアミノ酸配列は、配列番号64を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(c)VHアミノ酸配列は、配列番号65を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(d)VHアミノ酸配列は、配列番号66を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(e)VHアミノ酸配列は、配列番号67を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(f)VHアミノ酸配列は、配列番号68を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(g)VHアミノ酸配列は、配列番号69を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(h)VHアミノ酸配列は、配列番号71を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(i)VHアミノ酸配列は、配列番号72を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(j)VHアミノ酸配列は、配列番号73を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(k)VHアミノ酸配列は、配列番号74を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(l)VHアミノ酸配列は、配列番号99を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(m)VHアミノ酸配列は、配列番号74を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号75を含むもしくはそれからなる、(n)VHアミノ酸配列は、配列番号74を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号76を含むもしくはそれからなる、(o)VHアミノ酸配列は、配列番号77を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(p)VHアミノ酸配列は、配列番号77を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号75を含むもしくはそれからなる、(q)VHアミノ酸配列は、配列番号77を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号76を含むもしくはそれからなる、(r)VHアミノ酸配列は、配列番号78を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(s)VHアミノ酸配列は、配列番号79を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号70を含むもしくはそれからなる、または(t)VHアミノ酸配列は、配列番号74を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列は、配列番号80を含むもしくはそれからなる。
【0025】
一部の実施形態では、抗原結合断片は、単鎖可変断片(scFv)である。一部の実施形態では、scFvは、配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、scFvは、配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0026】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む抗IL-17A単鎖可変断片(scFv)を提供する。一部の実施形態では、scFvは、配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0027】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片またはヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片をコードするポリヌクレオチドを提供する。一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される抗IL-17A scFvをコードするポリヌクレオチドを提供する。一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載されるポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。
【0028】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載されるポリヌクレオチドまたは発現ベクターを含む宿主細胞を提供する。一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、ヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片または抗IL-17A scFvをコードするポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。一部の実施形態では、ベクターは、AAV8またはAAV9ベクターである。
【0029】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、ヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片または抗IL-17A scFvを製造する方法であって、本明細書に記載される発現ベクターを宿主細胞に導入することを含む方法を提供する。
【0030】
一部の実施形態では、本開示は、第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含み、第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗IL-17A抗原結合ドメインを含む、二重特異性結合タンパク質を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗原結合ドメインは、抗IL-17A抗体重鎖である。一部の実施形態では、抗原結合ドメインは、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである。
【0031】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、配列番号167または168のアミノ酸配列を含むVEGF抗原結合ドメイン、リンカーおよび配列番号169~174から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号101~108から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0032】
一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、抗IL-17A抗体軽鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0033】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは配列番号101~108の群から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、(a)二重特異性結合タンパク質は、配列番号101のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(b)二重特異性結合タンパク質は、配列番号102のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含み、(c)二重特異性結合タンパク質は、配列番号103のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(d)二重特異性結合タンパク質は、配列番号104のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(e)二重特異性結合タンパク質は、配列番号105のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(f)二重特異性結合タンパク質は、配列番号106のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(g)二重特異性結合タンパク質は、配列番号107のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、または(h)二重特異性結合タンパク質は、配列番号108のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。
【0034】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、配列番号134のアミノ酸配列を含むTNFα抗原結合ドメイン、リンカーおよび配列番号180~185から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号127~132から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、抗IL-17A抗体軽鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号141および142から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0035】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号127~132のいずれか1つのアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号141または142のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、(a)二重特異性結合タンパク質は、配列番号127のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号141のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(b)二重特異性結合タンパク質は、配列番号128のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号141のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(c)二重特異性結合タンパク質は、配列番号129のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(d)二重特異性結合タンパク質は、配列番号130のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(e)二重特異性結合タンパク質は、配列番号131のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、または(f)二重特異性結合タンパク質は、配列番号132のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。
【0036】
一部の実施形態では、本開示は、第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む二重特異性結合タンパク質を提供し、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、抗IL-17A抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、抗IL-17A抗体重鎖、リンカーおよび抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合ドメインは、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである。
【0037】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、配列番号169、170、175および176から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖、リンカーおよび配列番号167または168を含むVEGF抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号109~116から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、抗IL-17A抗体軽鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号136または137のアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体軽鎖を含む。
【0038】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号109~116から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号136または137のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、(a)二重特異性結合タンパク質は、配列番号109のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(b)二重特異性結合タンパク質は、配列番号110のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(c)二重特異性結合タンパク質は、配列番号111のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(d)二重特異性結合タンパク質は、配列番号112のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(e)二重特異性結合タンパク質は、配列番号113のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(f)二重特異性結合タンパク質は、配列番号114のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(g)二重特異性結合タンパク質は、配列番号115のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、または(h)二重特異性結合タンパク質は、配列番号116のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。
【0039】
一部の実施形態では、本開示は、第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む二重特異性結合タンパク質を提供し、第1および第2の軽鎖は、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗IL-17A抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、抗IL-17A抗体重鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号117~120から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗原結合ドメインは、抗IL-17A抗体軽鎖である。一部の実施形態では、抗原結合ドメインは、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである。
【0040】
一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖は、N末端からC末端に、配列番号167を含むVEGF結合ドメイン、リンカーならびに配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体軽鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号138および139から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0041】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号117~120から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号138および139から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、(a)第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号117から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号138から選択されるアミノ酸配列を含む、(b)第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号118から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号138から選択されるアミノ酸配列を含む、(c)第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号119から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号139から選択されるアミノ酸配列を含む、または(d)第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号120から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号139から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0042】
一部の実施形態では、本開示は、第1および第2のタンパク質モノマーを含む二重特異性結合タンパク質を提供し、各モノマーは、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよびIL-17A結合ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合ドメインは、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合である。一部の実施形態では、第1および第2のモノマーは、N末端からC末端に、配列番号100を含むVEGF結合ドメイン、リンカーおよび配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A scFv結合ドメインを含む。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号123~125から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号123~125から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号124に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号124を含むまたはそれからなる。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号125に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号125を含むまたはそれからなる。
【0043】
一部の実施形態では、VEGF抗原結合ドメインは、可溶性VEGF受容体または抗VEGF抗体もしくはその抗原結合断片である。一部の実施形態では、可溶性VEGF受容体はアフリベルセプトである。一部の実施形態では、抗VEGF抗体は、ベバシズマブ、ラニビズマブ、ブロルシズマブおよびラムシルマブから選択される。一部の実施形態では、TNFα抗原結合ドメインは、抗TNFα抗体またはその抗原結合断片である。一部の実施形態では、抗TNFα抗体は、アダリムマブ、インフリキシマブ、エタネルセプト、ゴリムマブおよびセルトリズマブから選択される。
【0044】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される二重特異性結合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを提供する。一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載されるポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載されるポリヌクレオチドまたは発現ベクターを含む宿主細胞を提供する。
【0045】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される二重特異性結合タンパク質を製造する方法であって、発現ベクターを宿主細胞中に導入することを含む方法を提供する。
【0046】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される二重特異性結合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。一部の実施形態では、ベクターは、AAV8またはAAV9ベクターである。
【0047】
一部の実施形態では、本開示は、それを必要とする対象において炎症状態を処置する方法であって、本明細書に記載される抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、ヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、抗IL-17A scFv、二重特異性タンパク質またはベクターをそれを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。
【0048】
一部の実施形態では、本開示は、対象において炎症状態を処置するための医薬の製造のための、本明細書に記載される抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、ヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、抗IL-17A scFv、二重特異性タンパク質またはベクターの使用を提供する。
【0049】
一部の実施形態では、炎症状態は、気道炎症、関節リウマチ、変形性関節症、骨びらん、腹膜内膿瘍および癒着、感染性疾患、炎症性腸障害、黄斑変性症、同種移植片拒絶、乾癬、癌、脈管形成、アテローム性動脈硬化症および多発性硬化症から選択される。
【0050】
一部の実施形態では、本開示は、それを必要とする対象において眼の疾患を処置する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書に記載される抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、ヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、抗IL-17A scFv、二重特異性タンパク質またはベクターを投与することを含む方法を提供する。
【0051】
一部の実施形態では、本開示は、対象において眼の疾患を処置するための医薬の製造のための、本明細書に記載される抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、ヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、抗IL-17A scFv、二重特異性タンパク質またはベクターの使用を提供する。
【0052】
一部の実施形態では、眼の疾患は、黄斑変性症、網膜色素変性症および糖尿病性網膜症から選択される。一部の実施形態では、黄斑変性症は加齢性黄斑変性症である。一部の実施形態では、黄斑変性症は滲出性または乾性である。
【0053】
一部の実施形態では、本開示は、それを必要とする対象において眼において血管漏出を減少させる方法であって、本明細書に記載される抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、ヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、抗IL-17A scFv、二重特異性タンパク質またはベクターを投与することを含む方法を提供する。
【0054】
一部の実施形態では、本開示は、それを必要とする対象において眼において血管漏出を減少させる医薬の製造のための、本明細書に記載される抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、ヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、抗IL-17A scFv、二重特異性タンパク質またはベクターの使用を提供する。
【0055】
一部の実施形態では、抗体、その抗原結合断片、scFv、二重特異性タンパク質またはベクターが、静脈内に、硝子体内に、皮下にまたは筋肉内に投与される。一部の実施形態では、対象はヒトである。
【0056】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、いくつかの実施形態を例証し、説明と一緒に、開示される組成物および方法を例証する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
図1図1は、IL17に結合するB細胞のソートプロットを示す図である。
図2図2A図2Bは、HEK-EXPI細胞におけるモノクローナル抗体の発現レベルおよび抗体の変性ゲル電気泳動を示す図である。図2Aは、ヒトIgG4陽性対照を示す。図2Bは、Kaleidoscopeで予め染色した標準タンパク質マーカーならびにレーン1:ABM58、レーン2:ABM59、レーン3:ABM60、レーン4:ABM62、レーン5:ABM64、レーン6:ABM67、レーン7:ABM70、レーン8:ABM72、レーン9:ABM73、レーン10:ABM74、レーン11:ABM79、レーン12: イキセキズマブおよびレーン13:セクキヌマブを示す。
図3図3は、IL-17Aに対するモノクローナル抗体のHT-29細胞効力アッセイを示す図である。
図4図4は、IL-17Aに対するモノクローナル抗体のHT-NIH-3T3細胞効力アッセイを示す図である。
図5-1】図5は、抗IL17モノクローナル抗体の表面プラズモン共鳴(SPR)および抗体の算出された親和性を示す図である。
図5-2】図5-1と同様である。
図5-3】図5-1と同様である。
図6-1】図6A図6Bは、VEGFおよびIL-17A生物活性アッセイの結果を示す図である。図6Aは、本明細書に記載される種々の二重特異性タンパク質の抗VEGF活性を示す。図6Bは、本明細書に記載される種々の二重特異性タンパク質の抗IL-17A活性を示す。
図6-2】図6-1と同様である。
図7図7は、本明細書に記載される例示的抗VEGF/抗IL-17A二重特異性タンパク質(653.1)の模式図を提供する。
図8-1】図8A図8Bは、AAA誘導性血管漏出ウサギモデルにおけるアフリベルセプト(図8A)および653.1(図8B)処置された眼からのフルオレセイン血管造影画像を示す図である。
図8-2】図8-1と同様である。
図9-1】図9A図9Bは、極めて漏出性(図9A)および最小にしか漏出性ではない(図9B)眼の図8において観察された漏出の定量化を提供する図である。
図9-2】図9-1と同様である。
図10-1】図10A図10Dは、アフリベルセプトまたは653.1を用いる処置後の、処置されたおよび未処置の眼における眼の試験のスコアの概要(図10A)、前側セグメントおよび後側セグメント(図10B)および眼球内圧の変化(図10Cおよび図10D)を提供する図である。
図10-2】図10-1と同様である。
図10-3】図10-1と同様である。
図10-4】図10-1と同様である。
図11-1】図11A図11Cは、本明細書に記載される二重特異性タンパク質の例示的模式図を提供する。
図11-2】図11-1と同様である。
図11-3】図11-1と同様である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
本化合物、組成物、物品、デバイスおよび/または方法が開示され、記載される前に、それらは、特に断りのない限り、特定の合成法もしくは特定の組換えバイオテクノロジー法に限定されない、または特に断りのない限り、特定の試薬に限定されず、したがって、当然変わる場合があると理解されるべきである。本明細書において使用される技術用語は、単に特定の実施形態を説明する目的のものであって、制限を課すように意図されるものではないということも理解されるべきである。
【0059】
定義
範囲は、「約」1つの特定の値から、および/または「約」別の特定の値までとして本明細書において表すことができる。このような範囲が表される場合には、別の実施形態は、1つの特定の値から、および/または他の特定の値までを含む。同様に、値が、先行する「約」の使用によって近似として表される場合には、特定の値は別の実施形態を形成すると理解される。さらに、各範囲のエンドポイントは、他のエンドポイントとの関連で、他のエンドポイントとは独立に、の両方で有意である理解される。また、本明細書において開示されるいくつかの値があることおよび各値はまた、その値自体に加えて「約」その特定の値として本明細書において開示されることも理解される。例えば、値「10」が開示される場合、「約10」もまた開示される。また、当業者には適切に理解されるように、値が開示される場合には、その値「以下の」、「その値以上」および値の間のあり得る範囲も開示されることも理解される。例えば、値「10」が開示される場合には、「10以下」ならびに「10以上」も開示される。本出願を通じて、データがいくつかの異なる形式で提供されることおよびこのデータは、エンドポイントおよび出発点およびデータ点の任意の組合せの範囲を表すことも理解される。例えば、特定のデータ点「10」および特定のデータ点15が開示される場合には、10および15より大きい、それ以上の、それ未満の、それ以下の、それに等しいものならびに10から15の間が開示されると考慮されることが理解される。また、2つの特定のユニットの間の各ユニットも開示されることも理解される。例えば、10および15が開示される場合には、11、12、13および14も開示される。
【0060】
「任意選択の」または「任意選択で」とは、その後に記載される事象または状況が生じる場合も生じない場合もあることおよび説明は、前記事象または状況が生じる例およびそれが生じない例を含むことを意味する。
【0061】
「抗体」という用語は、Ig分子の可変領域中に位置する少なくとも1つのエピトープ認識部位を介して、特異的標的、例えば、炭水化物、ポリヌクレオチド、脂質またはポリペプチドに結合可能である免疫グロブリン(Ig)分子を指す。本明細書で使用される場合、この用語は、無傷のポリクローナルまたはモノクローナル抗体およびその抗原結合断片を包含する。例えば、天然免疫グロブリン分子は、2つの重鎖ポリペプチドおよび2つの軽鎖ポリペプチドから構成される。重鎖ポリペプチドの各々は、重鎖および軽鎖ポリペプチドの間の分子内ジスルフィド結合によって軽鎖ポリペプチドと会合して、2つのヘテロ二量体タンパク質またはポリペプチド(すなわち、2つの異種ポリペプチド鎖から構成されるタンパク質)を形成する。2つのヘテロ二量体タンパク質は、次いで、重鎖ポリペプチドの間のさらなる分子内ジスルフィド結合によって会合して、免疫グロブリンタンパク質またはポリペプチドを形成する。
【0062】
「抗原結合断片」という用語は、本明細書で使用される場合、目的の抗原の少なくとも1つのエピトープに結合する免疫グロブリン重鎖および/または軽鎖の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)を含有するポリペプチド断片を指す。この関連で、本明細書で記載される抗体の抗原結合断片は、IL-17Aに特異的に結合する抗体からの重鎖可変鎖(VH)および軽鎖可変鎖(VL)配列の1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つすべてのCDRを含み得る。抗原結合断片は、全長抗体の一部分、一般に、その抗原結合または可変領域、例えば、Fab、F(ab’)2、Fab’、Fv断片、ミニボディー、ダイアボディー、単一ドメイン抗体(dAb)、単鎖可変断片(scFv)、抗体断片から形成された多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)および必要な特異性の抗原結合部位または断片を含む免疫グロブリン分子の任意の他の改変された立体配置を含むタンパク質を含む。
【0063】
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、抗体の実質的に均一な集団から得られた抗体を指す、すなわち、集団を構成する個々の抗体は、微量で存在する可能性がある潜在的な天然に存在する突然変異を除いて同一である。モノクローナル抗体とは、本明細書において、具体的に、重鎖および/または軽鎖の一部分が、特定の種に由来する、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一である、または相同であり、一方で、鎖(複数可)の残部が、別の種に由来する、または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一である、または相同である「キメラ」抗体ならびにそれらが所望の活性を示す限りこのような抗体の断片を含む(米国特許第4,816,567号明細書およびMorrison et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81:6851-6855 (1984)を参照されたい)。
【0064】
「F(ab)」という用語は、酵素パパインによるIgG分子のタンパク質分解切断に起因する2つのタンパク質断片を指す。各F(ab)は、VH鎖およびVL鎖の共有結合ヘテロ二量体を含み、無傷の抗原結合部位を含む。各F(ab)は、一価の抗原結合断片である。「Fab’」という用語は、 F(ab’)2に由来する断片を指し、Fcの小さい部分を含有し得る。各Fab’断片は、一価の抗原結合断片である。
【0065】
「F(ab’)2」という用語は、酵素ペプシンによるタンパク質分解切断によって生じたIgGのタンパク質断片を指す。各F(ab’)2断片は、2つのF(ab’)断片を含み、したがって、二価抗原結合断片である。
【0066】
「Fv断片」とは、天然抗体分子の抗原認識および結合能の多くを保持するが、Fab内に含有されるCH1およびCLドメインを欠く抗原結合部位を含む天然抗体分子の抗原認識および結合能の多くを保持するが、Fab内に含有されるCH1およびCLドメインを欠く抗原結合部位を含む、非共有結合VH::VLヘテロ二量体を指す。Inbar et al. (1972) Proc. Nat. Acad. Sci. USA 69:2659-2662、Hochman et al. (1976) Biochem 15:2706-2710、およびEhrlich et al. (1980) Biochem 19:4091-4096。一部の実施形態では、Fv断片は、IgMの、稀にはIgGまたはIgA免疫グロブリン分子の優先的なタンパク質分解切断によって生成され得る。しかし、Fv断片は、より一般的には、当技術分野で公知の組換え技術を使用して導かれる。
【0067】
CH3ドメインに接続されたscFvを含むミニボディーも、本明細書に含まれる(S. Hu et al., Cancer Res., 56, 3055-3061, 1996)。例えば、Ward, E. S. et al., Nature 341, 544-546 (1989)、Bird et al., Science, 242, 423-426, 1988、Huston et al., PNAS USA, 85, 5879-5883, 1988)、PCT/米国特許第92/09965号明細書、国際公開第94/13804号パンフレット、P. Holliger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90 6444-6448, 1993、Y. Reiter et al., Nature Biotech, 14, 1239-1245, 1996、S. Hu et al., Cancer Res., 56, 3055-3061, 1996も参照されたい。
【0068】
「ダイアボディー」という用語は、VHおよびVLドメインが、同一鎖上の2つのドメイン間での対形成を可能にするには短すぎ、それによって、ドメインが別の鎖の相補的なドメインと対形成することを強制し、2つの抗原結合部位を作出するリンカーを使用する単一ポリペプチド鎖において発現される二重特異性抗体を指す(例えば、Holliger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:6444-48 (1993)およびPoljak et al., Structure 2:1121-23 (1994)を参照されたい)。
【0069】
「ナノボディー」または「単一ドメイン抗体」という用語は、単一のモノマー可変抗体ドメインからなる抗原結合断片を指す。ナノクローン法は、B細胞の自動化ハイスループット選択に基づいて所望の標的に対するナノボディーを生成するための方法である。(国際公開第2006/079372号パンフレットを参照されたい)
【0070】
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、実質的に均一な抗体の集団から得られた抗体を指す、すなわち、集団を構成する個々の抗体は、微量で存在する可能性がある潜在的な天然に存在する突然変異を除いて同一である。
【0071】
一部の実施形態では、「キメラ抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、重鎖および/または軽鎖の一部分が、特定の種に由来する、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一である、または相同であり、一方で、鎖(複数可)の残部が、別の種に由来する、または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一である、または相同であるモノクローナル抗体ならびにそれらが所望の生物活性を示す限りこのような抗体の断片を指す。
【0072】
「単鎖可変断片」または「scFv」という用語は、10~約25個のアミノ酸の短いリンカーペプチドを用いて接続された免疫グロブリンの重鎖(VH)および軽鎖(VL)の可変領域の融合タンパク質を指す。Huston et al. (1988) Proc. Nat. Acad. Sci. USA 85(16):5879-5883。リンカーは、VHのN末端を、VLのC末端と接続できる、または逆も同様である。抗体V領域由来の天然に凝集しているが、化学的に分離している軽および重ポリペプチド鎖を、抗原結合部位の構造と実質的に同様の3次元構造にフォールディングするscFv分子に変換するための化学構造を識別するためのいくつかの方法が記載されている。例えば、Huston et al.の米国特許第5,091,513号明細書および同5,132,405号明細書ならびにLadner et al.の米国特許第4,946,778号明細書を参照されたい。
【0073】
「抗原」という用語は、抗体またはその抗原結合断片の結合を受けることが可能であり、その抗原のエピトープに結合可能である抗体を生成するために動物において使用されることがさらに可能である分子または分子の一部分を指す。抗原は、1つまたは複数のエピトープを有する場合がある。
【0074】
「エピトープ」という用語は、抗体の結合を受ける抗原の領域を指す。エピトープ決定基は、分子の化学的に活性な表面基、例えば、アミノ酸、糖側鎖、ホスホリルまたはスルホニルを含む場合があり、特異的な3次元構造特徴および/または特異的な電荷特徴を有し得る。
【0075】
本明細書において、「特異的に結合する」という用語は、抗体またはその抗原結合断片の、少なくとも10-1の結合親和性(Ka)で標的抗原に結合し、混合物中に存在する他の構成成分または抗原には有意に結合しない能力を指す。本明細書において抗IL-17A抗体への言及は、IL-17Aに特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片を指す。抗原に特異的に結合する抗体は、他のペプチドまたはポリペプチドに、ラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、BIAcoreまたは当技術分野で公知の他のアッセイによって決定されるようにより低い親和性で結合し得る。抗原に特異的に結合する抗体は、関連抗原と交差反応する場合がある。
【0076】
結合親和性(Ka)とは、1/MまたはM-1の単位で表される特定の相互作用の平衡会合を指す。抗体またはその抗原結合断片は、「高親和性」抗体またはその抗原結合断片および「低親和性」抗体またはその抗原結合断片として分類できる。「高親和性」抗体またはその抗原結合断片とは、少なくとも10-1、少なくとも10-1、少なくとも10-1、少なくとも1010-1、少なくとも1011-1、少なくとも1012-1または少なくとも1013-1のKaを有するそれらの抗体またはその抗原結合断片を指す。「低親和性」抗体またはその抗原結合断片とは、最大10-1、最大10-1、最大10-1のKaを有するそれらの抗体またはその抗原結合断片を指す。あるいは、親和性は、Mの単位を有する特定の結合相互作用の平衡解離定数(Kd)(例えば、10-5M~10-13または約500nM、約300nM、約250nM、約200nM、約150nM、約100nM、約50nM、約25nM、約10nMもしくは約5nM)として定義できる。本開示に従う結合ドメインポリペプチドおよび単鎖ポリペプチドの親和性は、従来技術を使用して容易に決定できる(例えば、Scatchard et al. (1949) Ann. N.Y. Acad. Sci. 51:660および米国特許第5,283,173号明細書、同5,468,614号明細書または均等物を参照されたい)。
【0077】
「保存的置換」は、あるアミノ酸による、同様の特性を有する別のアミノ酸の置換として当技術分野で認識されている。例示的保存的置換は、当技術分野で周知である(例えば、1997年3月13日に公開されたPCT出願公開番号国際公開第97/09433号パンフレット、10頁、Lehninger, Biochemistry, Second Edition; Worth Publishers, Inc. NY:NY (1975), pp.71-77、Lewin, Genes IV, Oxford University Press, NY and Cell Press, Cambridge, MA (1990), p.8を参照されたい)。
【0078】
本明細書で使用される場合、「誘導体」という用語は、酵素を用いるまたは用いない、化学的または生物学的手段による、例えば、グリコシル化、アルキル化、アシル化、エステル形成またはアミド形成による、ペプチドの1つまたは複数のアミノ酸残基の改変を指す。
【0079】
本明細書で使用される場合、別のポリペプチドまたはポリヌクレオチドが由来するポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、「親」または「参照」ポリヌクレオチドまたはポリペプチドと呼ばれる。例えば、ヒト化抗体は、親マウス抗体から導くことができる。
【0080】
「バリアント(単数または複数)」は、本明細書で使用される場合、参照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドのものとは異なる配列を有するが、親ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの本質的な特性を保持するポリヌクレオチドまたはポリペプチドを指す。一般に、バリアントポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列は、全体的に密接に同様であり、多くの領域において、親ポリヌクレオチドまたはポリペプチドと同一である。例えば、バリアントポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、親ポリヌクレオチドまたはポリペプチドと比較して少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98% 少なくとも約99%または少なくとも約99.5%配列同一性を示し得る。
【0081】
本明細書で使用される場合、「配列同一性」という用語は、2つもしくはそれより多いポリヌクレオチド配列間または2つもしくはそれより多いポリペプチド配列間の関係を指す。ある配列中の位置が、比較配列の対応する位置において同一核酸塩基またはアミノ酸残基によって示されている場合に、配列は、その位置で「同一」であると言われる。配列同一性パーセンテージは、両配列において同一核酸塩基またはアミノ酸残基が生じて、同一位置数をもたらす位置の数を決定することによって算出される。次いで、同一位置数を比較ウィンドウ中の位置の総数で除し、100を掛けて、配列同一性のパーセンテージを得る。配列同一性のパーセンテージは、2つの最適にアラインされた配列を比較ウィンドウにわたって比較することによって決定される。ポリヌクレオチド配列の比較ウィンドウは、例えば、少なくとも20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、300、400、500、600、700、800、900または1000またはそれより長い核酸の長さであり得る。ポリペプチド配列の比較ウィンドウは、例えば、少なくとも20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、300個またはそれより長いアミノ酸の長さであり得る。比較のために配列を最適にアラインするために、比較ウィンドウ中のポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の部分は、参照配列が一定に維持されながらギャップと呼ばれる付加または欠失を含む場合がある。最適アラインメントとは、アラインメントがギャップを有するとしても、参照および比較配列の間で「同一」位置の最大のあり得る数をもたらすものである。2つの配列の間の「配列同一性」パーセンテージは、2004年9月1日のものとしてNational Center for Biotechnology Informationから入手可能であったプログラム「BLAST 2 Sequences」のバージョンを使用して決定でき、このプログラムは、プログラムBLASTN(ヌクレオチド配列比較用)およびBLASTP(ポリペプチド配列比較用)を組み込んでおり、これらのプログラムは、KarlinおよびAltschulのアルゴリズムに基づいている(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90(12):5873-5877、1993)。「BLAST 2 Sequences」を利用する場合には、ワードサイズ(3)、オープンギャップペナルティー(11)、伸長ギャップペナルティー(1)、ギャップドロップオフ(50)、期待値(10)およびそれだけには限らないが、マトリックスオプションを含む任意の他の必要なパラメータの、2004年9月1日のものとしてのデフォルトパラメータであったパラメータを使用できる。2つのヌクレオチドまたはアミノ酸配列は、2つの配列が互いに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%の配列同一性を有する場合に、「実質的に同様の配列同一性」または「実質的な配列同一性」を有すると考えられる。
【0082】
「Fc領域」または「Fcドメイン」とは、細胞上のFc受容体および/または補体のC1q構成成分に結合可能であり、それによって抗体のエフェクター機能を媒介する抗体の部分に対応する、またはそれに由来するポリペプチド配列を指す。Fcは、タンパク質結晶を容易に形成する抗体の断片である「fragment crystalline」を表す。タンパク質分解性消化によって元々記載された別個のタンパク質断片によって、免疫グロブリンタンパク質の全体的な一般構造を定義できる。文献において元々定義されるように、Fc領域は、ジスルフィド結合によって会合している2つのポリペプチドを含み、各々がヒンジ領域、CH2ドメインおよびCH3ドメインを含む、ホモ二量体タンパク質である。しかし、より最近、この用語は、CH3、CH2および第2のこのような鎖とジスルフィド結合二量体を形成するのに十分なヒンジの少なくとも一部分からなる単鎖モノマー成分に適用された。したがって、文脈に応じて、「Fc領域」または「Fcドメイン」という用語の使用は、本明細書において、二量体形態または会合して二量体タンパク質を形成する個々のモノマーのいずれかを指す。免疫グロブリン構造および機能の概説については、Putnam, The Plasma Proteins, Vol. V (Academic Press, Inc., 1987), pp. 49-140およびPadlan, Mol. Immunol. 31:169-217, 1994を参照されたい。本明細書で使用される場合、Fcドメインという用語は、天然に存在する配列のバリアントを含む。
【0083】
「免疫グロブリン定常領域」または「定常領域」という用語は、免疫グロブリンの1つまたは複数の定常ドメイン(例えば、CH1、CH2、CH3)の一部またはすべてに対応する、またはそれに由来するペプチドまたはポリペプチド配列を指す。ある特定の実施形態では、定常領域は、CH1ドメインを含まない。ある特定の実施形態では、定常領域を作り上げる定常ドメインはヒトである。
【0084】
「軽鎖可変領域」(「軽鎖可変ドメイン」または「VL」とも呼ばれる)および「重鎖可変領域」(「重鎖可変ドメイン」または「VH」とも呼ばれる)という用語は、それぞれ、抗体軽鎖および重鎖からの可変結合領域を指す。可変結合領域は、「相補性決定領域」(CDR)および「フレームワーク領域」(FR)として知られる、別個の十分に定義された部分領域で構成されている。
【0085】
「免疫グロブリン軽鎖定常領域」(「軽鎖定常領域」または「CL」とも呼ばれる)という用語は、抗体軽鎖からの定常領域である。
【0086】
「免疫グロブリン重鎖定常領域」(「重鎖定常領域」または「CH」とも呼ばれる)という用語は、抗体重鎖からの定常領域を指す。CHは、抗体アイソタイプに応じて、CH1、CH2およびCH3(IgA、IgD、IgG)またはCH1、CH2、CH3およびCH4ドメイン(IgE、IgM)にさらに分けることができる。
【0087】
本明細書で使用される場合、「相補性決定領域」または「CDR」という用語は、免疫グロブリン(抗体)分子を指す。可変ドメインあたり3つのCDRがある:軽鎖の可変ドメイン中のCDR1、CDR2およびCDR3および重鎖の可変ドメイン中のCDR1、CDR2およびCDR3。
【0088】
本明細書で使用される場合、「ヒト化」という用語は、元の非ヒト抗体の抗原結合特性を保持する非ヒト種由来の抗体またはその抗原結合断片を指す。一部の実施形態では、抗体の結合断片(例えば、軽鎖および重鎖可変領域、Fab、scFv)は、ヒト化される。非ヒト抗原結合断片は、CDRグラフト(Jones et al., Nature 321:522 (1986))として知られる技術ならびに「再形成(reshaping)」(Verhoeyen, et al., 1988 Science 239:1534-1536、Riechmann, et al., 1988 Nature 332:323-337、Tempest, et al., Bio/Technol 1991 9:266-271)、「超キメラ化(hyperchimerization)」(Queen, et al., 1989 Proc Natl Acad Sci USA 86:10029-10033、Co, et al., 1991 Proc Natl Acad Sci USA 88:2869-2873、Co, et al., 1992 J Immunol 148:1149-1154)および「ベニアリング(veneering)」(Mark, et al., “Derivation of therapeutically active humanized and veneered anti-CD18 antibodies.” In: Metcalf BW, Dalton BJ, eds. Cellular adhesion: molecular definition to therapeutic potential. New York: Plenum Press, 1994: 291-312)を含むその変法を使用してヒト化できる。非ヒト供給源に由来する場合には、抗体の他の領域、例えば、ヒンジ領域および定常領域ドメインもヒト化できる。
【0089】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」という用語は、当技術分野で周知の経路を使用して投与された場合に、一般にアレルギー性または他の重篤な有害反応をもたらさない分子実体および組成物を指す。連邦政府または州政府の規制当局により承認された、あるいは動物、より詳しくはヒトにおける使用について米国薬局方またはその他の一般に認められた薬局方に収載されている分子実体および組成物は、「薬学的に許容される」と考えられる。
【0090】
本明細書において言及されるような「ポリヌクレオチド」という用語は、一本鎖または二本鎖核酸ポリマーを意味する。ある特定の実施形態では、ポリヌクレオチドを構成するヌクレオチドは、RNAまたはDNAまたはいずれかの種類のヌクレオチドの改変形態、例えば、改変されたメッセンジャーRNAであり得る。前記改変は、それだけには限らないが、塩基改変、例えば、ブロモウリジン、リボース改変、例えば、アラビノシドおよび2’,3’-ジデオキシリボースおよびヌクレオチド間結合改変、例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノエート、ホスホロジセレノエート、ホスホロアニロチオエート、ホスホルアニラデートおよびホスホロアミデートを含み得る。「ポリヌクレオチド」という用語は、具体的には、DNAの一本鎖および二本鎖形態を含む。
【0091】
本明細書で使用される場合、「ポリペプチド」または「タンパク質」とは、共有結合によって連結されたアミノ酸の単一、線形および連続する配置を指す。ポリペプチドは、1つまたは複数の鎖内ジスルフィド結合を形成し得る。ポリペプチドおよびタンパク質という用語はまた、2つのポリペプチド鎖が、非線形様式で、例えば、鎖間ジスルフィド結合によって一緒に連結する実施形態を包含する。本明細書において、タンパク質またはポリペプチドは、抗体または抗体の抗原結合断片であり得る。
【0092】
本明細書で使用される場合、「形質転換」、「トランスフェクション」および「形質導入」という用語は、ポリヌクレオチドの細胞への移入を指す。本明細書で使用される場合、「遺伝子形質転換」という用語は、DNA、特に、組換えDNAの細胞への移行および組込みを指す。移行される核酸は、発現ベクターによって細胞中に導入され得る。
【0093】
本明細書で使用される場合、「処置」、「処置すること」または「軽快させること」という用語は、治療的処置または予防的/防止的処置のいずれかを指す。処置を受けている個体において疾患の少なくとも1つの症状が改善する場合または処置が個体において進行性の疾患の悪化を遅延し得る、もしくはさらなる関連疾患の発症を妨げ得る場合に、処置は治療的である。本明細書において、処置は、確立された感染の重症度または感染の症状の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%の低減を指す場合がある。例えば、対照と比較して、対象において状態または癌の1つまたは複数の症状の10%の低減がある場合に、炎症状態または癌を処置する方法は、処置であると考えられる。したがって、低減は、天然または対照レベルと比較して10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%または10%から100%の間の任意のパーセントの低減であり得る。処置は、必ずしも状態もしくは疾患または状態もしくは疾患の症状の治癒または完全消失を指すわけではないということが理解される。本明細書において論じられるような処置は、予防的または治療的であり得るということが理解され、本明細書において企図される。
【0094】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、開示内容が別のことを明確に示さない限り、複数の言及を含む。
【0095】
本明細書において使用されるように、「および/または」という用語は、本開示において特に断りのない限り、「および」または「または」のいずれかに使用される。
【0096】
本明細書を通じて、文脈が別のものを必要としない限り、「含む(comprise)」という語句または「含む(comprises)」または「含んでいる(comprising)」などの変形は、記載された要素もしくは整数または要素もしくは整数の群を含むが、任意の他の要素もしくは整数または要素もしくは整数の群を排除しないことを暗示すると理解される。
【0097】
本明細書を通じて、種々の刊行物が言及されている。これらの刊行物の開示内容はその全体で、これが属する技術分野の状態をより十分に説明するために、参照により本出願に組み込まれる。開示される参考文献はまた、参考文献が頼られる文章において論じられるものに含有される材料について本明細書における参照によって個別に、具体的に組み込まれる。
【0098】
抗IL-17A抗体およびその抗原結合断片
本開示は、IL-17Aに特異的に結合する結合抗体またはその抗原結合断片を提供する。このような抗体はまた、本明細書において抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片とも呼ばれる。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、ヒト化される。
【0099】
IL-17A(遺伝子番号:3605、NCBI参照配列NP_002181.1、配列番号1)は、活性化CD4+T細胞によって主に生成される20~30kDのホモ二量体の糖タンパク質であり、炎症促進性サイトカインとして機能する。IL-17Aは、全身循環においてではなく炎症の部位で活性化T細胞によって分泌される。IL-17Aは、他の公知のサイトカイン受容体に対して有意な配列類似性を示さない大きな遍在性に発現されるタンパク質であるIL-17Rと呼ばれるI型膜貫通型受容体に結合する。
【0100】
IL-17Aは、接着分子を上方制御すること、炎症性分子、ケモカイン、抗菌性ペプチドおよびリモデリングタンパク質の生成ならびに滑膜細胞、軟骨細胞、線維芽細胞、内皮細胞、上皮細胞、ケラチノサイトおよびマクロファージを含む種々の細胞種からの複数の炎症性サイトカインおよびケモカインの生成を誘導することを含む複数の生物学的特性を有する。また、IL-17Aは、ケモカイン放出の誘導によって好中球の炎症部位への動員を誘導し、プロスタグランジンおよびメタロプロテイナーゼの生成を刺激し、プロテオグリカン合成を阻害する。このサイトカインはまた、NF-κBおよびマイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼの活性を調節し、IL6およびシクロオキシゲナーゼ-2(PTGS2/COX-2)の発現を刺激し、ならびに一酸化窒素(NO)の生成を増強できる。さらに、IL-17Aは、造血前駆体細胞の成熟において重要な役割を果たす。IL-17Aは、肺、関節軟骨、骨、脳、造血細胞、腎臓、皮膚および腸を含む種々の臓器および組織においてシグナル伝達の役割を有することが実証されている。
【0101】
IL-17Aのレベルの増大はまた、感染性疾患、気道炎症、関節リウマチ(「RA」)、変形性関節症、骨びらん、腹膜内膿瘍および癒着、炎症性腸障害(「IBD」)、同種移植片拒絶、乾癬、ある特定の種類の癌、脈管形成、アテローム性動脈硬化症および多発性硬化症(「MS」)を含むいくつかの状態、疾患または障害と関連付けられている。高レベルのこのサイトカインは、関節リウマチ、乾癬および多発性硬化症を含むいくつかの慢性炎症性疾患と関連している。重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)によって誘導される肺損傷は、大抵の場合、IL17Aなどのサイトカインによって促進された炎症反応の結果である。炎症部位でのその局在分布を考慮して、IL-17Aは、RAおよび他の炎症性または自己免疫疾患の処置の新規標的であると思われ、TNF-αなどの炎症促進性サイトカインの全身循環を標的とする薬物よりも潜在的に大きな安全性プロファイルを有する。
【0102】
サイトカインのIL-17ファミリーには現在、IL-17A、IL-17B、IL-17C、IL-17D、IL-17EおよびIL-17Fが含まれる。すべてのIL-17ファミリーメンバーは、鎖内ジスルフィド結合の形成に関与する4個の高度に保存されたシステイン残基を有し、鎖間ジスルフィド結合に関与している可能性がある2個またはそれより多いシステイン残基を有する。IL-17ファミリーのメンバーは、任意の他の公知のサイトカインに対して配列類似性を有さない。
【0103】
一部の実施形態では、本開示は、抗IL-17A抗体およびその抗原結合断片ならびにそれを含む二重特異性結合タンパク質を提供する。本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、それだけには限らないが、任意のクラスの全免疫グロブリン(すなわち、無傷の抗体)を包含する。無傷の免疫グロブリン分子に加えて、「抗体」という用語には、それらの免疫グロブリン分子の断片もしくはポリマーおよび免疫グロブリン分子もしくはその断片のヒトもしくはヒト化バージョンも、それらがIL-17Aと相互作用し、その結果、IL-17が、IL-17RAおよび/またはIL-17RCとの相互作用から阻害されるその能力のために選択される限り含まれる。
【0104】
天然抗体は普通、2つの同一の軽(L)鎖および2つの同一の重(H)鎖から構成されるヘテロ四量体糖タンパク質である。開示される抗IL-17A抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化またはヒト抗体ならびに抗体断片および機能的バリアントに関わらず、軽鎖および重鎖のすべてまたは一部分を含み得る。
【0105】
完全抗体では、通常、各軽鎖は、1つの共有結合ジスルフィド結合によって重鎖に連結され、一方で、ジスルフィド結合の数は、異なる免疫グロブリンアイソタイプの重鎖間で変わる。各重鎖および軽鎖はまた、規則的な間隔の鎖内ジスルフィド橋を有する。各重鎖は、一方の末端に可変ドメイン(V(H))と、続いていくつかの定常(C(H))ドメインを有する。各軽鎖は、一方の末端(V(L))に可変ドメインおよびもう一方の末端に定常(C(L))ドメインを有し、軽鎖の定常ドメインは、重鎖の第1の定常ドメインとアラインされ、軽鎖可変ドメインは、重鎖の可変ドメインとアラインされる。特定のアミノ酸残基は、軽鎖および重鎖可変ドメインの間の界面を形成すると考えられる。任意の脊椎動物種の抗体の軽鎖は、その定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(k)およびラムダ(l)と呼ばれる2つの明確に別個の種類の1つに割り当てられ得る。免疫グロブリンは、その重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、異なるクラスに割り当てられ得る。5つの主要なクラスのヒト免疫グロブリン:IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgMがあり、これらのうちいくつかは、サブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG-1、IgG-2、IgG-3およびIgG-4、IgA-1およびIgA-2にさらに分けられ得る。当業者ならば、マウスの同等のクラスを認識するであろう。免疫グロブリンの異なるクラスに対応する重鎖定常ドメインは、それぞれ、アルファ、デルタ、イプシロン、ガンマおよびミューと呼ばれる。
【0106】
「可変」という用語は、抗体の中で配列が異なる、各特定の抗体のその特定の抗原に対する結合および特異性において使用される、重鎖および軽鎖のある特定のドメインを説明するために使用される。しかし、可変性は普通、抗体の可変ドメインを通じて均等に分布されない。可変ドメインのより高度に保存された部分は、フレームワーク(FR)と呼ばれる。天然重鎖および軽鎖の可変ドメインは各々、β-シート構造を接続するループを形成する、場合によっては、β-シート構造の一部を形成する3つの相補性決定領域(CDR)によって接続された、大部分はβ-シート立体配置の形をとる4つのFR領域を含む。可変性は通常、軽鎖および重鎖可変ドメイン両方におけるCDRまたは超可変領域において濃縮される。
【0107】
各鎖中のCDRは、FR領域によって極接近して一緒に保持され、もう一方の鎖からのCDRとともに、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat E. A. et al Institutes of Health、Bethesda、Md. (1987)を参照されたい)。CDR領域は、その天然立体構造でタンパク質上に存在するような、または場合により、例えば、SDS中での可溶化によって変性されたようなタンパク質上に存在するような、タンパク質またはタンパク質断片の線形エピトープ、不連続エピトープまたは立体構造エピトープに対して特異的であり得る。エピトープはまた、タンパク質の翻訳後修飾からなる場合もある。
【0108】
1つもしくは複数のCDR残基の置換または1つもしくは複数のCDRの省略もあり得る。1つまたは2つのCDRが結合のために分配され得る抗体が、科学文献に記載されている。Padlan et al. (1995 FASEB J. 9:133-139)では、公開された結晶構造に基づいて抗体とその抗原の間の接触領域が分析され、CDR残基の約5分の1~3分の1のみが抗原と実際に接触すると結論付けた。Padlanはまた、1つまたは2つのCDRが抗原と接触するアミノ酸を有していなかった多数の抗体を見出した(Vajdos et al. 2002 J Mol Biol 320:415-428も参照されたい)。
【0109】
抗原と接触しないCDR残基は、これまでの研究に基づいて(例えば、CDRH2中の残基H60~H65は、必要ではないことが多い)、分子モデリングによって、および/または経験的にChothia CDRの外側にあるKabat CDRの領域から同定できる。CDRまたはその残基(複数可)が省かれる場合には、普通、別のヒト抗体配列中の対応する位置を占めるアミノ酸またはこのような配列のコンセンサスにより置換される。CDR内の置換のための位置および置換するアミノ酸はまた、経験的に選択できる。
【0110】
定常ドメインは、抗体を抗原に結合することに直接的に関与していないが、種々のエフェクター機能、例えば、抗体依存性細胞毒性における抗体の関与を示す。
【0111】
開示される抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片中の重鎖可変ドメインの開示されるCDRは、連続である場合も、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39または40個のアミノ酸によって離れている場合もあるということは理解され、本明細書において企図される。したがって、少なくとも2つのCDRを含み、第1のCDRが10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20個のアミノ酸によって第2のCDRから離れている重鎖可変ドメインを含む抗IL-17A抗体または抗原結合断片が、本明細書において開示される。例えば、少なくとも2つのCDRを含み、第1のCDRが配列番号2、23、31、42、81または91を含み、第2のCDRが配列番号3、24、32、43、44、82または86を含み、第1のCDRと第2のCDRが、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20個のアミノ酸によって離れている、抗IL-17A抗体または抗原結合断片が本明細書において開示される。また、3つのCDRを含み、第1のCDRが配列番号2、23、31、42、81または91を含み、第2のCDRが配列番号3、24、32、43、44、82または86を含み、第3のCDRが配列番号4、25、33、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、83、87、92または96を含み、第2のCDRおよび第3のCDRが25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39または40個のアミノ酸によって離れている抗IL-17A抗体または抗原結合断片が、本明細書において開示される。
【0112】
開示される抗IL-17A抗体または抗原結合断片中の軽鎖可変ドメインの開示されるCDRは、連続である場合も、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39または40個のアミノ酸によって離れている場合もあるということは理解され、本明細書において企図される。したがって、軽鎖可変ドメインを含み、軽鎖可変ドメインが、少なくとも2つのCDRを含み、第1のCDRが、第2のCDRから10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20個のアミノ酸によって離れている抗IL-17A抗体または抗原結合断片が、本明細書において開示される。例えば、少なくとも2つのCDRを含み、第1のCDRが、配列番号6、10、27、35または58を含み、第2のCDRが、配列番号7、28、36または59を含み、第1のCDRおよび第2のCDRが10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20個のアミノ酸によって離れている抗IL-17A抗体または抗原結合断片が、本明細書において開示される。また、軽鎖可変ドメインを含み、軽鎖可変ドメインが、3つのCDRを含み、第1のCDRが配列番号6、10、27、35または58を含み、第2のCDRが、配列番号7、28、36または59を含み、第3のCDRが、配列番号8、29、37、60、89または94を含み、第2のCDRおよび第3のCDRが25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39または40個のアミノ酸によって離れている抗IL-17A抗体または抗原結合断片が、本明細書において開示される。
【0113】
上記のように、開示されるIL-17結合分子はまた、抗体の断片であり得る。二重または複数の抗原またはエピトープ特異性を有する抗体およびハイブリッド抗体、ならびに断片、例えば、F(ab’)2、Fab’、Fab、Fv、sFv、dAb、相補性決定領域(CDR)断片、単鎖抗体(scFv)、二価単鎖抗体、ダイアボディー、トリアボディー、テトラボディー、ハイブリッド断片を含む、少なくとも、(ポリ)ペプチドへの特異的抗原結合を付与するのに十分である免疫グロブリンの断片を含有する(ポリ)ペプチドなどのような。したがって、その特異的抗原に結合する能力を保持する抗体の断片が提供される。「抗体またはその断片」という用語の意味内に、例えば、IL-17A結合活性を維持する抗体の断片が含まれる。このような抗体および断片は、当技術分野で公知の技術によって作製でき、実施例に示される方法に従って、および抗体を生成し、特異性および活性について抗体をスクリーニングするための一般的な方法において、特異性および活性についてスクリーニングできる(Harlow and Lane. Antibodies, A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor Publications, New York, (1988)を参照されたい)。
【0114】
また、「抗体またはその断片」という意味内に、抗体断片および抗原結合タンパク質(単鎖抗体)のコンジュゲートも含まれる。コンジュゲートされた抗体または断片とは、とりわけ、有害物質、放射活性物質、蛍光物質、リポソームまたは例えば、参照によりその開示内容が本明細書に組み込まれる米国特許第4,704,692号明細書に記載されるような酵素などのエフェクター部分またはタグと作動可能に連結された、またはそうでなければ物理的にもしくは機能的に会合している抗体または断片を指す。
【0115】
構造に関わらず、本明細書に開示される抗原結合断片は、無傷の免疫グロブリンによって認識される同一抗原と結合できる。抗原結合断片は、結合分子のアミノ酸配列の少なくとも2個の連続するアミノ酸残基、少なくとも5個の連続するアミノ酸残基、少なくとも10個の連続するアミノ酸残基、少なくとも15個の連続するアミノ酸残基、少なくとも20個の連続するアミノ酸残基、少なくとも25個の連続するアミノ酸残基、少なくとも30個の連続するアミノ酸残基、少なくとも35個の連続するアミノ酸残基、少なくとも40個の連続するアミノ酸残基、少なくとも50個の連続するアミノ酸残基、少なくとも60個の連続するアミノ残基、少なくとも70個の連続するアミノ酸残基、少なくとも連続する80個のアミノ酸残基、少なくとも連続する90個のアミノ酸残基、少なくとも連続する100個のアミノ酸残基、少なくとも連続する125個のアミノ酸残基、少なくとも150個の連続するアミノ酸残基、少なくとも連続する175個のアミノ酸残基、少なくとも200個の連続するアミノ酸残基または少なくとも連続する250個のアミノ酸残基のアミノ酸配列を含むペプチドまたはポリペプチドを含み得る。
【0116】
断片はまた、他の配列に付着されるか否かに関わらず、抗体または抗体断片の活性が、非改変抗体または抗体断片と比較して有意に変更されない、または損なわれないという条件で、特定の領域または特異的アミノ酸残基の挿入、欠失、置換または他の選択された改変を含み得る。これらの改変は、ジスルフィド結合可能なアミノ酸を除去/付加する、その生物学的寿命(bio-longevity)を増大する、その分泌特徴を変更するなどのいくつかのさらなる特性を提供できる。いずれの場合にも、抗体または抗体断片は、生物活性特性、例えば、そのコグネイト抗原への特異的結合を有さなくてはならない。抗体または抗体断片の機能的または活性領域は、タンパク質の特異的領域の突然変異誘発と、続く発現および発現されたポリペプチドの試験によって同定できる。このような方法は、当業者には容易に明らかとなり、抗体または抗体断片をコードする核酸の部位特異的突然変異誘発を含み得る(Zoller, M.J. Curr. Opin. Biotechnol. 3:348-354, 1992)。
【0117】
本明細書において論じられるように、本明細書に開示される抗体、CDR、VHおよびVLタンパク質の多数のバリアントおよび誘導体がある。タンパク質バリアントおよび誘導体は、当業者に十分に理解されており、アミノ酸配列改変を含み得る。例えば、アミノ酸配列改変は通常、3つのクラス:置換的、挿入的、欠失的バリアントのうち1つまたは複数に分類される。本明細書で使用される場合、「挿入」とは、親、多くは、天然に存在する分子と比較して、それぞれ、1つまたは複数のアミノ酸またはヌクレオチド残基の付加をもたらすアミノ酸またはヌクレオチド配列の変化を指す。挿入は、単一または複数のアミノ酸残基のアミノおよび/またはカルボキシル末端融合ならびに配列内挿入を含む。挿入は通常、例えば、1個~4個の残基ほどの、アミノまたはカルボキシル末端融合のものよりも小さい挿入となろう。免疫原性融合タンパク質誘導体、例えば、実施例において記載されるものは、in vitroで架橋することによって、または融合物をコードするDNAを用いて形質転換された組換え細胞培養によって、標的配列に免疫原性を与えるのに十分に大きいポリペプチドを融合することによって作製する。欠失は、タンパク質配列からの1個または複数のアミノ酸残基の除去を特徴とする。通常、タンパク質分子内の任意の1つの部位で約2~6個以下の残基が欠失される。これらのバリアントは通常、タンパク質をコードするDNAにおけるヌクレオチドの部位特異的突然変異誘発によって調製され、それによって、バリアントをコードするDNAを生成し、その後、組換え細胞培養においてDNAを発現させる。既知配列を有するDNA中の所定の部位で置換突然変異を作製する技術は、周知であり、例えば、M13プライマー突然変異誘発およびPCR突然変異誘発。アミノ酸置換は通常、単一残基のものであるが、いくつかの異なる位置で一度に生じる場合もあり、挿入は普通、約1~10個のアミノ酸残基ほどとなり、欠失は、約1~30個の残基の範囲となる。欠失または挿入は、隣接する対で行われることが好ましく、すなわち、2残基の欠失または2残基の挿入。最終構築物に到達するために置換、欠失、挿入またはそれらの任意の組合せを組み合わせることができる。突然変異は、リーディングフレームの外の配列に配置されてはならず、好ましくは、二次的mRNA構造を生成する可能性がある補完的領域を作出しない。置換バリアントは、少なくとも1個の残基が除去されており、その場所に異なる残基が挿入されているものである。このような置換は、一般に、以下の表2に従って行われ、保存的置換と呼ばれる。
【0118】
【表1】
【0119】
【表2】
【0120】
機能または免疫学的同一性の実質的な変化は、表Bにおけるものよりもあまり保存的ではない置換を選択すること、すなわち、(a)例えば、シートもしくはらせん型構造のような置換の領域におけるポリペプチド主鎖の構造、(b)標的部位での分子の電荷もしくは疎水性または(c)側鎖の嵩を維持することに対するその効果がより有意に異なる残基を選択することによって行われる。保存的アミノ酸置換には、アミノ酸残基が同様の構造的または化学的特性を有するアミノ酸残基と置き換えられるものが含まれる。同様の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当技術分野で定義されている。これらのファミリーとして、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リシン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、シスチン、トリプトファン)、非極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン)、β分枝側鎖を有するアミノ酸(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖を有するアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)が挙げられる。
【0121】
一般に、タンパク質特性の最大の変化をもたらすと予測される置換は、(a)親水性残基、例えば、セリルもしくはスレオニルが、疎水性残基、例えば、ロイシル、イソロイシル、フェニルアラニル、バリルまたはアラニルを置換する(またはそれによって置換される)もの、(b)システインもしくはプロリンが任意の他の残基を置換する(またはそれによって置換される)もの、(c)電気的陽性側鎖を有する残基、例えば、リシル、アルギニルまたはヒスチジルが、電気的陰性残基、例えば、グルタミルまたはアスパルチルを置換する(またはそれによって置換される)もの、または(d)嵩高い側鎖を有する残基、例えば、フェニルアラニンが、この場合には側鎖を有さないもの、例えば、グリシンを置換する(またはそれによって置換される)もの、(e)硫酸化および/またはグリコシル化の部位数を増大することによって、となる。
【0122】
あるアミノ酸残基の、生物学的におよび/または化学的に同様である別のものとの置き換えは、保存的置換として当業者に公知である。例えば、保存的置換では、ある疎水性残基を別のものと、またはある極性残基を別のものと置き換えることになる。置換は、例えば、Gly、Ala;Val、Ile、Leu;Asp、Glu;Asn、Gln;Ser、Thr、Lys、Arg;およびPhe、Tyrなどの組合せを含む。明確に開示された配列各々のこのような保存的に置換された変動は、本明細書で提供されるモザイクポリペプチド内に含まれる。
【0123】
置換的または欠失的突然変異誘発を利用して、N-グリコシル化の部位(Asn-X-Thr/Ser)またはO-グリコシル化の部位(SerまたはThr)を挿入できる。システインまたは他の不安定残基の欠失も望ましい場合がある。潜在的タンパク質分解部位、例えば、Argの欠失または置換は、例えば、塩基性残基の1つを欠失することまたはグルタミニルもしくはヒスチジル残基によって1つを置換することによって達成される。
【0124】
ある特定の翻訳後誘導体化は、発現されたポリペプチドに対する組換え宿主細胞の作用の結果である。グルタミニルおよびアスパラギニル残基は、対応するグルタミルおよびアスパルチル残基に頻繁に翻訳後に脱アミドされる。あるいは、これらの残基は、穏やかな酸性条件下で脱アミドされる。他の翻訳後改変には、プロリンおよびリシンの水酸化、セリルまたはスレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リシン、アルギニンおよびヒスチジン側鎖のo-アミノ基のメチル化(T.E. Creighton, Proteins: Structure and Molecular Properties, W. H. Freeman & Co., San Francisco pp 79-86 [1983])、N末端アミンのアセチル化、一部の例では、C末端カルボキシルのアミド化が含まれる。
【0125】
本明細書において開示されるタンパク質のバリアントおよび誘導体を定義する方法は、特定の公知の配列に対する同一性の点でバリアントおよび誘導体を定義することによるということは理解される。記載された配列に対して少なくとも70%または75%または80%または85%または90%または95%の相同性を有する、本明細書で開示されるこれらのおよび他のタンパク質のバリアントが具体的に開示されている。当業者は、2つのタンパク質の相同性を決定する方法を容易に理解する。例えば、相同性は、相同性がその最高レベルであるように2つの配列をアラインした後に算出できる。
【0126】
相同性を算出する別の方法を公開されたアルゴリズムによって実施できる。Smith and Waterman Adv. Appl. Math. 2: 482 (1981)の局所相同性アルゴリズムによって、Needleman and Wunsch、J. MoL Biol. 48: 443 (1970)の相同性アラインメントアルゴリズムによって、Pearson and Lipman、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 85: 2444 (1988)の類似性の検索方法によって、これらのアルゴリズム(Wisconsin Geneticsソフトウェアパッケージ、Genetics Computer Group、575 Science Dr.、Madison、WI中のGAP、BESTFIT、FASTAおよびTFASTA)のコンピュータ化された実施によって、または検査によって、比較のための配列の最適アラインメントを実施できる。
【0127】
例えば、Zuker, M. Science 244:48-52, 1989、Jaeger et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:7706-7710, 1989、Jaeger et al.Methods Enzymol. 183:281-306, 1989に開示されるアルゴリズムによって、核酸について同種の相同性を得ることができる。
【0128】
バリアントが保存的突然変異である特定の配列に対して少なくとも70%の相同性を有する実施形態など、保存的突然変異および相同性の説明を任意の組合せで一緒に組み合わせることができるということは理解される。
【0129】
本明細書で種々のタンパク質およびタンパク質配列を論じるので、それらのタンパク質配列をコードできる核酸も開示されるということは理解される。これは、特異的タンパク質配列と関連するすべての縮重配列、すなわち、1つの特定のタンパク質配列をコードする配列を有するすべての核酸ならびにタンパク質配列の開示されるバリアントおよび誘導体をコードする縮重核酸を含むすべての核酸を含む。したがって、各特定の核酸配列は、本明細書に書き出されない場合があるが、開示されるタンパク質配列によって、ありとあらゆる配列が実際に本明細書に開示され、記載されるということは理解される。さらに、例えば、配列番号1~185の開示される保存的誘導体、例えば、イソロイシン(I)によるバリン(V)の置換。この突然変異のために、配列番号1~185のこの特定の誘導体をコードする核酸配列のすべても開示されるということが理解される。
【0130】
開示される組成物中に組み込まれ得る多数のアミノ酸およびペプチド類似体があるということは理解される。例えば、多数のDアミノ酸または異なる機能的置換基を有するアミノ酸、次いで、表1および表2に示されるアミノ酸がある。天然に存在するペプチドの逆の立体異性体ならびにペプチド類似体の立体異性体が開示される。これらのアミノ酸は、tRNA分子に選択したアミノ酸をチャージすることおよび例えば、アンバーコドンを利用する遺伝子構築物を操作して、類似体アミノ酸を部位特異的方法でペプチド鎖中に挿入することによってポリペプチド鎖中に容易に組み込むことができる。
【0131】
ペプチドに似ているが、天然ペプチド結合によって接続されていない分子を生成できる。例えば、アミノ酸またはアミノ酸類似体の結合として、CHNH--、--CHS--、--CH--CH--、--CH=CH--(シスおよびトランス)、--COCH--、--CH(OH)CH--および--CHHSOを挙げることができる(これらおよび他のものは、Spatola, A. F. in Chemistry and Biochemistry of Amino Acids, Peptides, and Proteins, B. Weinstein, eds., Marcel Dekker, New York, p. 267 (1983)、Spatola, A. F., Vega Data (March 1983), Vol. 1, Issue 3, Peptide Backbone Modifications (general review)、Morley, Trends Pharm Sci (1980) pp. 463-468; Hudson, D. et al., Int J Pept Prot Res 14:177-185 (1979)(--CHNH--、CHCH--)、Spatola et al. Life Sci 38:1243-1249 (1986)(--CH H--S)、Hann J. Chem. Soc Perkin Trans. I 307-314 (1982)(--CH--CH--、シスおよびトランス)、Almquist et al. J. Med. Chem. 23:1392-1398 (1980)(--COCH--)、Jennings-White et al. Tetrahedron Lett 23:2533 (1982)(--COCH--)、Szelke et al. European Appln、EP 45665 CA (1982): 97:39405 (1982)(--CH(OH)CH--)、Holladay et al. Tetrahedron. Lett 24:4401-4404 (1983)(--C(OH)CH--)およびHruby Life Sci 31:189-199 (1982)(--CH--S--)に見出すことができ、それらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。特に好ましい非ペプチド結合は、--CHNH--である。ペプチド類似体は、結合原子の間に1個より多い原子を有し得る、例えば、b-アラニン、g-アミノ酪酸などということは理解される。
【0132】
アミノ酸類似体および類似体およびペプチド類似体は、増強された、または望ましい特性、例えば、より経済的な生成、より大きな化学的安定性、増強された薬理学的特性(半減期、吸収、効力、有効性など)、変更された特異性(例えば、生物学的活性の広域性スペクトル)、低減された抗原性などを有することが多い。
【0133】
Dアミノ酸はペプチダーゼなどによって認識されないので、D-アミノ酸を使用してより安定なペプチドを生成できる。コンセンサス配列の1個または複数のアミノ酸の同一種のD-アミノ酸(例えば、L-リシンの代わりのD-リシン)を用いる系統的置換を使用して、より安定なペプチドを生成できる。システイン残基を使用して、2つまたはそれより多いペプチドを一緒に環化または結合できる。これは、ペプチドを特定のコンホメーションに制約するために有益であり得る。
【0134】
一部の実施形態では、本開示は、IL-17Aに特異的に結合し、重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含む抗体または抗原結合断片であって、HCDR1が、配列番号2、23、31、42、81および91から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号3、24、32、43、44、82および86から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号4、25、33、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、83、87、92および96のアミノ酸配列を含み、LCDR1が、配列番号6、10、27、35および58のアミノ酸配列を含み、LCDR2が、配列番号7、28、26および59のアミノ酸配列を含み、LCDR3が、配列番号8、29、37、60、89および94のアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合断片を提供する。
【0135】
例示的抗IL-17A抗体のCDRは、表3に示されている。
【0136】
【表3-1】
【0137】
【表3-2】
【0138】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号2のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号3のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号4のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号6のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号7のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号8のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号2のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号3のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号4のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号6のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号7のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号8のアミノ酸配列からなる。
【0139】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号2のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号3のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号4のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号10のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号7のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号8のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号2のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号3のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号4のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号10のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号7のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号8のアミノ酸配列からなる。
【0140】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号23のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号24のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号25のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号29のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号23のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号24のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号25のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号29のアミノ酸配列からなる。
【0141】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号31のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号32のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号33のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号35のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号36のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号37のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号31のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号32のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号33のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号35のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号36のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号37のアミノ酸配列からなる。
【0142】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号44のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号44のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0143】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号51のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号51のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0144】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号46のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号46のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0145】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号47のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0146】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号48のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0147】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号49のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0148】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号44のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号50のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号44のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号50のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0149】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号52のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号52のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0150】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号53のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号53のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0151】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号54のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号54のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0152】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号55のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号55のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0153】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号56のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号43のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号56のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号58のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号59のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号60のアミノ酸配列からなる。
【0154】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号81のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号82のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号83のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号29のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号81のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号82のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号83のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号29のアミノ酸配列からなる。
【0155】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号81のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号86のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号87のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号89のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号81のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号86のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号87のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号89のアミノ酸配列からなる。
【0156】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号91のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号86のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号92のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号94のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号91のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号86のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号92のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号94のアミノ酸配列からなる。
【0157】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号81のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号86のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号96のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号94のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2およびLCDR3を含み、(a)HCDR1は、配列番号81のアミノ酸配列からなり、(b)HCDR2は、配列番号86のアミノ酸配列からなり、(c)HCDR3は、配列番号96のアミノ酸配列からなり、(d)LCDR1は、配列番号27のアミノ酸配列からなり、(e)LCDR2は、配列番号28のアミノ酸配列からなり、(f)LCDR3は、配列番号94のアミノ酸配列からなる。
【0158】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、VHおよびVL鎖を含み、VH鎖は、配列番号5、26、34、57、84、88、93および97からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるアミノ酸配列を含む、またはそれからなる。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、VHおよびVL鎖を含み、VL鎖は、配列番号9、11、30、38、61、85、90、95および98からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるアミノ酸配列を含む、またはそれからなる。
【0159】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、VHおよびVL鎖を含み、VH鎖は、配列番号5、26、34、57、84、88、93および97からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約85%%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるアミノ酸配列を含む、またはそれからなり、VL鎖は、配列番号9、11、30、38、61、85、90、95および98からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約85%%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるアミノ酸配列を含む、またはそれからなる。
【0160】
本明細書に記載される抗IL-17A抗体の例示的VHおよびVL配列が表4に提供されている。
【0161】
【表4】
【0162】
一部の実施形態では、本開示は、ABM58と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原断片は、配列番号5を含むVHアミノ酸配列および配列番号9を含むVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号5に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号9に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号5からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号9からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0163】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原断片は、配列番号5を含むVHアミノ酸配列および配列番号11を含むVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号5に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号11に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号5からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号11からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0164】
一部の実施形態では、本開示は、ABM60と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原断片は、配列番号26を含むVHアミノ酸配列および配列番号30を含むVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号26に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号30に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号26からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号30からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0165】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原断片は、配列番号57を含むVHアミノ酸配列および配列番号61を含むVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号57に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号61に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号57からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号61からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0166】
一部の実施形態では、本開示は、ABM72と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原断片は、配列番号84を含むVHアミノ酸配列および配列番号85を含むVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号84に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号85に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号84からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号85からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0167】
一部の実施形態では、本開示は、ABM73と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原断片は、配列番号88を含むVHアミノ酸配列および配列番号90を含むVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号88に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号90に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号88からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号90からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0168】
一部の実施形態では、本開示は、ABM93と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原断片は、配列番号93を含むVHアミノ酸配列および配列番号95を含むVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号93に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号95に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号93からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号95からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0169】
一部の実施形態では、本開示は、ABM96と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原断片は、配列番号97を含むVHアミノ酸配列および配列番号98を含むVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号97に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号98に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号97からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号98からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0170】
ヒト化抗IL-17A抗体および抗原結合断片
一態様では、開示される抗IL-17A抗体およびその抗原結合断片は、ヒト抗体またはヒト結合分子であり得る。「ヒト」という用語は、本明細書で定義されるような抗体およびその抗原結合断片に適用される場合、親ヒト抗体配列に由来する分子を指す。抗体またはその抗原結合断片がヒト配列に由来し、その後に改変される場合、本明細書を通じて使用される場合、依然としてヒトと考えられるべきである。言い換えれば、ヒトという用語は、抗体またはその抗原結合断片に適用される場合、ヒトもしくはヒトリンパ球に生じるか生じない、または改変形態の可変領域または定常領域に基づいて、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する抗体を含むことを意図する。したがって、ヒト結合分子は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基を含み、置換および/または欠失(例えば、in vitroで例えば、ランダムもしくは部位特異的突然変異誘発によって、またはin vivoで体細胞突然変異によって導入された突然変異)を含む場合がある。「に由来する」とは、本明細書で使用される場合、核酸配列が鋳型から正確にコピーされる、もしくはエラープローンPCR方法などによるわずかな突然変異を有する、または鋳型に正確に対応して、もしくはわずかな改変を有して合成的に作製される場合がある状況を指す。
【0171】
一部の実施形態では、抗体は、他の種において生成され、ヒトにおける投与のために「ヒト化される」。非ヒト(例えば、マウス)抗体のヒト化形態は、キメラ免疫グロブリン、非ヒト免疫グロブリン由来の最小配列を含有する免疫グロブリン鎖またはその断片(例えば、Fv、Fab、Fab’、F(ab’)2または抗体の他の抗原結合部分配列)である。ヒト化抗体は、相補性決定領域(CDR)からの残基が、所望の特異性、親和性および能力を有するマウス、ラットまたはウサギなどの非ヒト種(親抗体)のCDRからの残基によって置きかえられているヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)を含む。一部の例では、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基は、対応する非ヒト残基によって置き換えられる。ヒト化抗体はまた、レシピエント抗体にも、親CDRもしくはフレームワーク配列にも見出されない残基を含む場合がある。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つの、通常は2つの可変ドメインのうち実質的にすべてを含み、CDR領域のすべてまたは実質的にすべては、非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、FR領域のすべてまたは実質的にすべては、ヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである。ヒト化抗体は、最適には、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部分、通常、ヒト免疫グロブリンのものも含む(Jones et al., Nature, 321:522-525 (1986); Riechmann et al., Nature, 332:323-327 (1988); and Presta, Curr. Op. Struct. Biol., 2:593-596 (1992))。
【0172】
非ヒト抗体をヒト化する方法は、当技術分野で周知である。一般に、ヒト化抗体は、非ヒトである供給源からそれに導入された1個または複数のアミノ酸残基を有する。これらの非ヒトアミノ酸残基は、「インポート」残基と呼ばれることが多く、通常「インポート」可変ドメインから取り込まれる。ヒト化は、Winterおよび共同研究者の方法(Jones et al.、Nature、321:522-525 (1986)、Riechmann et al.、Nature、332:323-327 (1988)、Verhoeyen et al.、Science、239:1534-1536 (1988))に従って、げっ歯類CDRまたはCDR配列をヒト抗体の対応する配列により置換することによって本質的に実施できる。したがって、このような「ヒト化」抗体は、キメラ抗体であり(米国特許第4,816,567号明細書)、無傷のヒト可変ドメインより実質的に少ないものが非ヒト種からの対応する配列によって置換されている。実際には、ヒト化抗体は、通常、一部のCDR残基および恐らくは一部のFR残基が、げっ歯類抗体中の類似の部位からの残基によって置換されているヒト抗体である。
【0173】
ヒト化抗体の作製において使用されるべきヒト可変ドメインの選択は、軽鎖であっても重鎖であっても、抗原性を低減するために極めて重要である。「ベストフィット」法によれば、げっ歯類抗体の可変ドメインの配列が、公知のヒト可変ドメイン配列の全ライブラリーに対してスクリーニングされる。げっ歯類のものに最も近いヒト配列が、ヒト化抗体のためのヒトフレームワーク(FR)として受容される(Sims et al., J. Immunol., 151:2296 (1993) and Chothia et al., J. Mol. Biol., 196:901 (1987))。別の方法は、軽鎖または重鎖の特定のサブグループのすべてのヒト抗体のコンセンサス配列に由来する特定のフレームワークを使用する。いくつかの異なるヒト化抗体のために同一フレームワークが使用される場合がある(Carter et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:4285 (1992); Presta et al., J. Immunol., 151:2623 (1993))。
【0174】
一部の態様では、抗原に対する高親和性および他の好都合な生物学的特性を保持しながら抗体がヒト化されることが重要である場合がある。この目的を達成するために、好ましい方法に従って、親およびヒト化配列の3次元モデルを使用する親配列および種々の概念的ヒト化生成物の分析のプロセスによってヒト化抗体が調製される。3次元免疫グロブリンモデルは一般に、入手可能であり、当業者は精通している。選択された候補免疫グロブリン配列のあり得る3次元コンホメーション構造を例証し、提示するコンピュータプログラムが利用可能である。これらの表示の検査によって、候補免疫グロブリン配列の機能における残基の可能性が高い役割の分析、すなわち、候補免疫グロブリンのその抗原に結合する能力に影響を及ぼす残基の分析が可能になる。このようにして、所望の抗体特徴、例えば、標的抗原(複数可)に対する親和性の増大が達成されるように、FR残基をコンセンサスおよびインポート配列から選択し、組み合わせることができる。一般に、CDR残基は、直接的に、最も実質的に抗原結合に影響を及ぼすことに関与している(1994年3月3日に公開された国際公開第94/04679号パンフレットを参照されたい)。
【0175】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原断片は、配列番号12、14、16、21、22、39、62、64、65、66、67、68、69、71、72、73、74、99、77、78および79から選択されるヒト化VHアミノ酸配列ならびに配列番号13、15、17、18、19、20、40、41、63、70、75、76および80から選択されるヒト化VLアミノ酸配列を含む。例示的ヒト化VHおよびVL配列は、表5に提供されている。
【0176】
【表5-1】
【0177】
【表5-2】
【表5-3】
【0178】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.1と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号12に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号13に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号12からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号13からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0179】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.2と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号15に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号15からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0180】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.3と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号16に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号15に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号16からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号15からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0181】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.4と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号17に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号17からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0182】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.5と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号16に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号17に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号16からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号17からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0183】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.6と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号16に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号18に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号16からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号18からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0184】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.7と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号16に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号19に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号16からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号19からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0185】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.8と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号16に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号20に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号16からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号20からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0186】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.9と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号21に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号18に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号21からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号18からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0187】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.10と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号21に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号19に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号21からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号19からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0188】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.11と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号21に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号20に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号21からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号20からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0189】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.12と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号22に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号18に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号22からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号18からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0190】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.13と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号22に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号19に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号22からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号19からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0191】
一部の実施形態では、本開示は、ABM59.14と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号22に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号20に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号22からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号20からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0192】
一部の実施形態では、本開示は、ABM64.1と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号39に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号40に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号39からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号40からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0193】
一部の実施形態では、本開示は、ABM64.2と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号39に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号41に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号39からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号41からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0194】
一部の実施形態では、本開示は、ABM64.3と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号34に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号41に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号34からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号41からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0195】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.1と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号62に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号62からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0196】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.1.2と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号64に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号64からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0197】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.1.3と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号65に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号65からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0198】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.1.4と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号66に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号66からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0199】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.1.5と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号67に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号67からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0200】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.1.6と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号68に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号68からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0201】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号69に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号69からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0202】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.1と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号71に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号71からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0203】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.2と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号72に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号72からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0204】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.3と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号73に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号73からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0205】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.4Aと呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号74に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号74からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0206】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.4Bと呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号99に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号99からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0207】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.4.2と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号74に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号75に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号74からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号75からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0208】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.4.3と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号74に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号76に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号74からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号76からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0209】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.5と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号77に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号77からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0210】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.5.2と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号77に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号75に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号77からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号75からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0211】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.5.3と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号77に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号76に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号77からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号76からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0212】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.6と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号78に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号78からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0213】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.7と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号79に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号79からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0214】
一部の実施形態では、本開示は、ABM67.2.8と呼ばれる抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片を提供する。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号74に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VHアミノ酸配列および配列番号80に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるヒト化VLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片は、配列番号74からなるヒト化VHアミノ酸配列を含み、配列番号80からなるヒト化VLアミノ酸配列を含む。
【0215】
VHおよびVL配列の例示的組合せが、以下の表6に提供されている。
【0216】
【表6-1】
【表6-2】
【0217】
抗IL-17A scFv
一部の実施形態では、本開示は、配列番号5、12、14、16、21、22、26、34、39、57、62、64、65、66、67、68、69、71、72、73、74、99、77、78、79、84、88、93および97から選択されるVHアミノ酸配列ならびに配列番号9、11、13、15、17、18、19、20、30、38、40、41、61、63、70、75、76、80、85、90、95および98から選択されるVLアミノ酸配列を含む抗IL-17A scFvを提供する。
【0218】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号5に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号9に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号5からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号9からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0219】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号5に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号11に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号5からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号11からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0220】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号12に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号13に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号12からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号13からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0221】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号14に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号15に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号14からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号15からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0222】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号16に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号15に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号16からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号15からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0223】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号14に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号17に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号14からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号17からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0224】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号16に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号17に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号16からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号17からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0225】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号16に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号18に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号16からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号18からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0226】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号16に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号19に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号16からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号19からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0227】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号16に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号20に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号16からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号20からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0228】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号21に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号18に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号21からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号18からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0229】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号21に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号19に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号21からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号19からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0230】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号21に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号20に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号21からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号20からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0231】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号22に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号18に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号22からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号18からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0232】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号22に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号19に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号22からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号19からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0233】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号22に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号20に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号22からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号20からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0234】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号26に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号30に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号26からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号30からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0235】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号34に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号38に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号34からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号38からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0236】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号39に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号40に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号39からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号40からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0237】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号39に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号41に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号39からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号41からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0238】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号34に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号41に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号34からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号41からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0239】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号57に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号61に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号57からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号61からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0240】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号62に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号62からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0241】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号64に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号64からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0242】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号65に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号65からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0243】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号66に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号66からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0244】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号67に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号67からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0245】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号68に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号63に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号68からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号63からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0246】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号69に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号69からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0247】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号71に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号71からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0248】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号72に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号72からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0249】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号73に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号73からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号707からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0250】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号74に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号74からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0251】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号99に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号99からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0252】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号74に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号75に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号74からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号75からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0253】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号74に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号76に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号74からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号76からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0254】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号77に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号77からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0255】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号77に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号75に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号77からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号75からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0256】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号77に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号76に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号77からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号76からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0257】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号78に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号78からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0258】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号79に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号70に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号79からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号70からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0259】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号74に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号80に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号74からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号80からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0260】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号84に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号85に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号84からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号85からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0261】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号88に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号90に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号88からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号90からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0262】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号93に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号95に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号93からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号95からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0263】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号97に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVHアミノ酸配列および配列番号98に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または100%同一であるVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、配列番号97からなるVHアミノ酸配列を含み、配列番号98からなるVLアミノ酸配列を含む。
【0264】
一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、以下の構造:VH-リンカー-VLまたはVL-リンカー-VHを含む。本明細書で使用される場合、「リンカー」という用語は、一般に、ポリペプチドの2つのサブドメインを接続する短いポリペプチド配列を指す。リンカーの限定されない例として、グリシン-セリンリピートを含む可動性リンカーおよび(a)膜貫通タンパク質(例えば、I型膜貫通タンパク質)のドメイン間領域、(b)II型C-レクチンのストーク領域または(c)免疫グロブリンヒンジに由来するリンカーが挙げられる。一部の実施形態では、リンカーは、得られるポリペプチドが、同一軽鎖および重鎖可変領域を含む抗体と同一の標的分子に対して特異的結合親和性を保持するように、2つのサブ結合ドメインの相互作用と適合するスペーサー機能を提供する。ある特定の実施形態では、リンカーは、5個~約35個のアミノ酸、例えば、約15個~約25個のアミノ酸から構成される。例示的リンカーは、表7に示されている。
【0265】
【表7】
【0266】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体は、抗体軽鎖および抗体重鎖を含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体は、IgGアイソタイプ(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)である。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体のFcドメインは、野生型IgGアミノ酸配列を含む。このような配列は、当技術分野で公知である、例えば、Shields et al., J Biol Chem、(2001) 276:9;6591-6604を参照されたい。
【0267】
一部の実施形態では、FcドメインのCH2またはCH3ドメインは、抗体の機能および/または安定性を変更する1つまたは複数のアミノ酸突然変異を含む。例えば、一部の実施形態では、本明細書に記載される抗IL-17A抗体のFcドメインは、いくつかのFc受容体、例えば、新生児Fc受容体(FcRn)に結合する能力を保持し、相対的に長いin vivoでの半減期を保持しながら、エフェクター機能を欠くか、または最小のエフェクター機能を有する。一部の実施形態では、記載される抗IL-17A抗体は、抗体依存性細胞媒介性細胞毒性(ADCC)、抗体依存性細胞媒介性食作用(ADCP)、補体活性化および/または補体依存性細胞毒性(CDC)の誘導をもたらさない、または実質的に低減する。このような突然変異は、当技術分野で周知である、例えば、Shields et al., J Biol Chem、(2001) 276:9;6591-6604、Arduin et al., Mol Immunol (2015) 63:2;456-463、Vafa et al.、Methods (2014) 65:1;114-126を参照されたい。
【0268】
一部の実施形態では、記載される抗IL-17A抗体は、IgG1アイソタイプ抗体であり、IgG1定常領域は、以下の位置:228(S228)、234(L234)、235(L235)、237(G237)、297(N297)、318(E318)、320(K320)、322(K322)またはそれらの任意の組合せ(EUに従う番号付け)のうち1つまたは複数に突然変異を有する。一部の実施形態では、IgG1 Fcドメインは、L234AおよびL235A突然変異を有する。一部の実施形態では、IgG1 Fcドメインは、S228P突然変異を有する。本明細書で使用される場合、別に提供されない限り、免疫グロブリン分子中のアミノ酸残基の位置は、EU命名法に従って番号付けされる(Ward et al., 1995 Therap. Immunol. 2:77-94)。抗体内のアミノ酸位置の他の番号付けシステムは、当技術分野で公知である。例えば、IMGTシステム(Brochet et al, Nucl. Acids Res. (2008) 36、W503-508)およびKabat番号付けシステム(Kabat、Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th edition, Bethesda, MD:Public Health Service、National Institutes of Health (1991))。ある番号付けシステムと他のものの間を変換する方法および情報は、当技術分野で公知である。例えば、imgt.org.で入手可能なIMGT科学チャート-C番号付け間の対応関係を参照されたい。
【0269】
一部の実施形態では、記載される抗IL-17A抗体は、IgG2アイソタイプ抗体である。記載される抗IL-17A抗体は、IgG3アイソタイプ抗体である。記載される抗IL-17A抗体は、IgG4アイソタイプ抗体である。
【0270】
ある特定の実施形態では、抗IL-17A抗体およびその抗原結合断片は、所望の特異性を有する抗体を選択することに関して標準分子生物学技術を使用して調製され得る。一部の実施形態では、抗IL-17A抗体およびその抗原結合断片は、組換えDNA技術を使用して生成される。組換えタンパク質の発現および精製のための手順は、当技術分野で十分に確立されている。
【0271】
二重特異性結合タンパク質
一部の実施形態では、本開示は、IL-17A結合ドメインおよび第2の標的抗原に特異的に結合する第2の結合ドメインを含む二重特異性結合タンパク質を提供する。
【0272】
一部の実施形態では、第2の抗原結合ドメインは、血管内皮増殖因子(VEGF)またはVEGF受容体に特異的に結合する。一部の実施形態では、VEGF抗原結合ドメインは、アフリベルセプト(Eylea(登録商標))、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、ラニビズマブ(Lucntis(登録商標))、ブロルシズマブ(Beovu(登録商標))およびラムシルマブ(Cyramza(登録商標))またはその抗原結合断片から選択される。一部の実施形態では、VEGF結合ドメインは、アフリベルセプト(配列番号100)を含む。一部の実施形態では、VEGF結合ドメインは、アフリベルセプト(配列番号167)のVEGF-R部分を含む。一部の実施形態では、VEGF抗原結合ドメインは、抗IL-17A抗体のN末端に付加されている(例えば、重鎖のN末端または軽鎖のN末端に付加されている)。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、VEGF結合ドメインのN末端またはC末端に付加されている。
【0273】
一部の実施形態では、第2の抗原結合ドメインは、腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)に特異的に結合する。一部の実施形態では、TNFα抗原結合ドメインは、アダリムマブ(Humira(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、ゴリムマブ(Simponi(登録商標))、セルトリズマブ(Cimzia(登録商標))またはその抗原結合断片から選択される。一部の実施形態では、TNFα抗原結合ドメインは、アダリムマブscFv(配列番号134)を含む。一部の実施形態では、TNFα抗原結合ドメインは、抗IL-17A抗体のN末端に付加されている(例えば、重鎖のN末端または軽鎖のN末端に付加されている)。一部の実施形態では、抗IL-17A scFvは、TNFα結合ドメインのN末端またはC末端に付加されている。
【0274】
本開示の例示的二重特異性結合タンパク質およびその構成成分の構造は、表8~36に提供され、図11A図11Cにさらに例示されている。
【0275】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において648.1-G1-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。648.1-G1-Aは、ABM67.2.4 IgG1抗体(67.2.4A VHを含むIgG1重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。648.1-G1-Aの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.2.4A IgG1 HC(配列番号169)]-C’。
【0276】
648.1-G1-Aのアミノ酸配列は、以下の表8に提供されている。
【0277】
【表8】
【0278】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において648.1-G1-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。648.1-G1-Bは、ABM67.2.4 IgG1抗体(67.2.4B VHを含むIgG1重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。648.1-G1-Bの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.2.4B IgG1 HC(配列番号170)]-C’。
【0279】
648.1-G1-Bのアミノ酸配列は、以下の表9に提供されている。
【0280】
【表9】
【0281】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において648.1-G2-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。648.1-G2-Aは、ABM67.2.4 IgG2抗体(67.2.4A VHを含むIgG2重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。648.1-G2-Aの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.2.4A IgG2 HC(配列番号171)]-C’。
【0282】
648.1-G2-Aのアミノ酸配列は、以下の表10に提供されている。
【0283】
【表10】
【0284】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において648.1-G2-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。648.1-G2-Bは、ABM67.2.4 IgG2抗体(67.2.4B VHを含むIgG2 重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。648.1-G2-Bの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.2.4B IgG2 HC(配列番号172)]-C’。
【0285】
648.1-G2-Bのアミノ酸配列は、以下の表11に提供されている。
【0286】
【表11】
【0287】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において648.1-G4-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。648.1-G4-Aは、ABM67.2.4 IgG4抗体(67.2.4A VHを含むIgG2重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。648.1-G4-Aの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.2.4A IgG4 HC(配列番号173)]-C’。
【0288】
648.1-G4-Aのアミノ酸配列は、以下の表12に提供されている。
【0289】
【表12】
【0290】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において648.1-G4-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。648.1-G4-Bは、ABM67.2.4 IgG4抗体(67.2.4B VHを含むIgG2重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。648.1-G4-Bの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.2.4B IgG4 HC(配列番号174)]-C’。
【0291】
648.1-G4-Bのアミノ酸配列は、以下の表13に提供されている。
【0292】
【表13】
【0293】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において648.2-G1-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。648.2-G1-Aは、ABM67.2.8 IgG1抗体(67.2.4A VHを含むIgG1重鎖およびABM67.6 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。648.2-G1-Aの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.2.4A IgG1 HC(配列番号169)]-C’。
【0294】
648.2-G1-Aのアミノ酸配列は、以下の表14に提供されている。
【0295】
【表14】
【0296】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において648.2-G1-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。648.2-G1-Bは、ABM67.2.8 IgG1抗体(67.2.4B VHを含むIgG1重鎖およびABM67.6 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。648.2-G1-Bの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.2.4B IgG1 HC(配列番号170)]-C’。
【0297】
648.2-G1-Bのアミノ酸配列は、以下の表15に提供されている。
【0298】
【表15】
【0299】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において649.1-G1-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。649.1-G1-Aは、ABM67.2.4 IgG1抗体(67.2.4A VHを含むIgG1重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のC末端融合を有する。649.1-G1-Aの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[67.2.4A IgG1 HC(配列番号169)]-[3×G(4)S]-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-C’。
【0300】
649.1-G1-Aのアミノ酸配列は、以下の表16に提供されている。
【0301】
【表16】
【0302】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において649.1-G1-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。649.1-G1-Bは、ABM67.2.4 IgG1抗体(67.2.4B VHを含むIgG1重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のC末端融合を有する。649.1-G1-Bの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[67.2.4B IgG1 HC(配列番号170)]-[3×G(4)S]-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-C’。
【0303】
649.1-G1-Bのアミノ酸配列は、以下の表17に提供されている。
【0304】
【表17】
【0305】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において649.2-G1-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。649.2-G1-Aは、ABM67.2.4 IgG1抗体(67.2.4A VHを含むIgG1重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のC末端融合を有する。IgG重鎖上の末端のKが除去されており、VEGFR配列の始まりに単一のSがある。649.1-G1-Aの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[67.2.4A IgG1 HC(配列番号175)]-[2×G(4)S]-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号168)]-C’。
【0306】
649.2-G1-Aのアミノ酸配列は、以下の表18に提供されている。
【0307】
【表18】
【0308】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において649.2-G1-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。649.2-G1-Bは、ABM67.2.4 IgG1抗体(67.2.4B VHを含むIgG1重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のC末端融合を有する。IgG重鎖上の末端のKが除去されており、VEGFR配列の始まりに単一のSがある。649.1-G1-Bの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[67.2.4B IgG1 HC(配列番号176)]-[2×G(4)S]-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号168)]-C’。
【0309】
649.2-G1-Bのアミノ酸配列は、以下の表19に提供されている。
【0310】
【表19】
【0311】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において649.3-G1-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。649.3-G1-Aは、ABM67.2.8 IgG1抗体(67.2.4A VHを含むIgG1重鎖およびABM67.6 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のC末端融合を有する。649.3-G1-Aの重鎖の構造は、以下を含む:
(a)N’-[67.2.4A IgG1 HC(配列番号169)]-[3×G(4)S]-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-C’。
【0312】
649.3-G1-Aのアミノ酸配列は、以下の表20に提供されている。
【0313】
【表20】
【0314】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において649.3-G1-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。649.3-G1-Bは、ABM67.2.8 IgG1抗体(67.2.4B VHを含むIgG1重鎖およびABM67.6 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のC末端融合を有する。649.3-G1-Bの重鎖の構造は、以下を含む:
(a)N’-[67.2.4B IgG1 HC(配列番号170)]-[3×G(4)S]-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-C’。
【0315】
649.3-G1-Bのアミノ酸配列は、以下の表21に記載されている。
【0316】
【表21】
【0317】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において649.4-G1-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。649.4-G1-Aは、ABM67.2.8 IgG1抗体(67.2.4A VHを含むIgG1重鎖およびABM67.6 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のC末端融合を有する。IgG重鎖上の末端のKが除去されており、VEGFR配列の始まりに単一のSがある。649.4-G1-Aの重鎖の構造は、以下を含む:
(a)N’-[67.2.4A IgG1 HC(配列番号175)]-[2×G(4)S]-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号168)]-C’。
【0318】
649.4-G1-Aのアミノ酸配列は、以下の表22に提供されている。
【0319】
【表22】
【0320】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において649.4-G1-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。649.4-G1-Bは、ABM67.2.8 IgG1抗体(67.2.4B VHを含むIgG1重鎖およびABM67.6 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のC末端融合を有する。IgG重鎖上の末端のKが除去されており、VEGFR配列の始まりに単一のSがある。649.4-G1-Bの重鎖の構造は、以下を含む:
(a)N’-[67.2.4B IgG1 HC(配列番号176)]-[2×G(4)S]-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号168)]-C’。
【0321】
649.4-G1-Bのアミノ酸配列は、以下の表23に提供されている。
【0322】
【表23】
【0323】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において651.1-G2-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。651.1-G2-Aは、ABM67.2.4 IgG2抗体(67.2.4A VHを含むIgG2重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、軽鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。651.1-G2-Aの軽鎖の構造は、以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.2 LC(配列番号136)]-C’。
【0324】
651.1-G2-Aのアミノ酸配列は、以下の表24に提供されている。
【0325】
【表24】
【0326】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において651.1-G2-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。651.1-G2-Bは、ABM67.2.4 IgG2抗体(67.2.4B VHを含むIgG2重鎖およびABM67.2 VLを含む軽鎖を含む)を含み、軽鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。651.1-G2-Bの軽鎖の構造は、以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.2 LC(配列番号136)]-C’。
【0327】
651.1-G2-Bのアミノ酸配列は、以下の表25に提供されている。
【0328】
【表25】
【0329】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において651.2-G1-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。651.2-G1-Aは、ABM67.2.4 IgG1抗体 (67.2.4A VHを含むIgG1重鎖およびABM67.6 VLを含む軽鎖を含む)を含み、軽鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。651.2-G1-Aの軽鎖の構造は、以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.6 LC(配列番号137)]-C’。
【0330】
651.2-G1-Aのアミノ酸配列は、以下の表26に提供されている。
【0331】
【表26】
【0332】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において651.2-G1-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。651.2-G1-Bは、ABM67.2.4 IgG1抗体(67.2.4B VHを含むIgG1重鎖およびABM67.6 VLを含む軽鎖を含む)を含み、軽鎖へのアフリベルセプトのVEGF-R部分のN末端融合を有する。651.2-G1-Bの軽鎖の構造は、以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR(配列番号167)]-[3×G(4)S]-[67.6 LC(配列番号137)]-C’。
【0333】
651.2-G1-Bのアミノ酸配列は、以下の表27に提供されている。
【0334】
【表27】
【0335】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において652.1と呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。652.1は、アフリベルセプトを含み、ABM59 scFvのC末端融合を有する。652.1の構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR+IgG1 Fc]-[2×G(4)S]-59.5 VH-[3×G(4)S]-59.5 VL-C’
【0336】
652.1のアミノ酸配列は、以下の表28に提供されている。
【0337】
【表28】
【0338】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において653.1-Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。653.1-Aは、アフリベルセプトを含み、ABM67-A scFvのC末端融合を有する。653.1-Aの構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR+IgG1 Fc]-[2×G(4)S]-67.2.4A VH-[3×G(4)S]-67.6 VL-C’
【0339】
653.1-Aのアミノ酸配列は、以下の表29に提供されている。
【0340】
【表29】
【0341】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において653.1-Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。653.1-Bは、アフリベルセプトを含み、ABM67-B scFvのC末端融合を有する。653.1-Bの構造は以下を含む:
(a)N’-[アフリベルセプトVEGFR+IgG1 Fc]-[2×G(4)S]-67.2.4B VH-[3×G(4)S]-67.6 VL-C’
【0342】
653.1-Bのアミノ酸配列は、以下の表30に提供されている。
【0343】
【表30】
【0344】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において392.1と呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。392.1は、ABM59.6 IgG2抗体(ABM59.3 VHを含むIgG2重鎖およびABM59.4 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアダリムマブscFvのN末端融合を有する。392.1の重鎖の構造は、以下を含む:
(a)N’-[アダリムマブscFv(配列番号134)]-[3×G(4)S]-[ABM59.6 IgG2 HC(配列番号180)]-C’。
【0345】
392.1のアミノ酸配列は、以下の表31に提供されている。
【0346】
【表31】
【0347】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において393.1と呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。393.1は、ABM59.6 IgG4抗体(ABM59.3 VHを含むIgG4重鎖およびABM59.4 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアダリムマブscFvのN末端融合を有する。393.1の重鎖の構造は、以下を含む:
(a)N’-[アダリムマブscFv(配列番号134)]-[3×G(4)S]-[ABM59.6 IgG4 HC(配列番号181)]-C’。
【0348】
393.1のアミノ酸配列は、以下の表32に提供されている。
【0349】
【表32】
【0350】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において408.1Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。408.1Aは、HC上にN末端アダリムマブscFv融合を有する抗体であるABM67.2.4.2 IgG2抗体(ABM67.2.4A VHを含むIgG2重鎖およびABM67.3 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアダリムマブscFvのN末端融合を有する。408.1Aの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アダリムマブscFv(配列番号134)]-[3×G(4)S]-[ABM67.2.4.2A IgG2 HC(配列番号182)]-C’。
【0351】
408.1Aのアミノ酸配列は、以下の表33に提供されている。
【0352】
【表33】
【0353】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において408.1Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。408.1Bは、HC上にN末端アダリムマブscFv融合を有する抗体であるABM67.2.4.2 IgG2抗体(ABM67.2.4B VHを含むIgG2重鎖およびABM67.3 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアダリムマブscFvのN末端融合を有する。408.1Bの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アダリムマブscFv(配列番号134)]-[3×G(4)S]-[ABM67.2.4.2B IgG2 HC(配列番号183)]-C’。
【0354】
408.1Bのアミノ酸配列は、以下の表34に提供されている。
【0355】
【表34】
【0356】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において409.1Aと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。409.1Aは、HC上にN末端アダリムマブscFv融合を有する抗体であるABM67.2.4.2 IgG4抗体(ABM67.2.4A VHを含むIgG4重鎖およびABM67.3 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアダリムマブscFvのN末端融合を有する。409.1Aの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アダリムマブscFv(配列番号134)]-[3×G(4)S]-[ABM67.2.4.2A IgG4 HC(配列番号184)]-C’。
【0357】
409.1Aのアミノ酸配列は、以下の表35に提供されている。
【0358】
【表35】
【0359】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書において409.1Bと呼ばれる二重特異性融合タンパク質を提供する。409.1Bは、HC上にN末端アダリムマブscFv融合を有する抗体であるABM67.2.4.2B IgG4抗体(ABM67.2.4B VHを含むIgG4重鎖およびABM67.3 VLを含む軽鎖を含む)を含み、重鎖へのアダリムマブscFvのN末端融合を有する。409.1Bの重鎖の構造は以下を含む:
(a)N’-[アダリムマブscFv(配列番号134)]-[3×G(4)S]-[ABM67.2.4.2B IgG4 HC(配列番号185)]-C’。
【0360】
409.1Bのアミノ酸配列は以下の表36に提供されている。
【0361】
【表36】
【0362】
一部の実施形態では、本開示の二重特異性結合タンパク質は、天然に存在する抗体の構造に類似した、二量体の二量体から構成される四量体化合物である。このような実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、第1の軽鎖ポリペプチドと会合している第1の重鎖ポリペプチドおよび第2の軽鎖ポリペプチドと会合している第2の重鎖ポリペプチド含む。これらの2つの二量体は、次いで、第1および第2の重鎖ポリペプチドの間のジスルフィド結合によって四量体を形成する。図11Aおよび図11Bを参照されたい。
【0363】
一部の実施形態では、本開示の二重特異性結合タンパク質は、2つのモノマーから構成される二量体のタンパク質である。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、第1および第2のモノマーを含み、各々は2つの抗原結合ドメイン(例えば、IL17A結合ドメインおよび第2の抗原結合ドメイン)を形成するのに必要な構成成分を含む。図11Cを参照されたい。
【0364】
一部の実施形態では、本開示の二重特異性結合タンパク質は、第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含み、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗IL-17A抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗IL-17A抗体重鎖を含む。一部の実施形態では、抗原結合ドメインは、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである。
【0365】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、配列番号167または168のアミノ酸配列を含むVEGF抗原結合ドメイン、リンカーおよび配列番号169~174から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号101~108から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、抗IL-17A抗体軽鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号101~108の群から選択されるアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。この立体配置の例示的実施形態には、上記の648.1-G1-A、648.1-G1-B、648.1-G2-A、648.1-G2-B、648.1-G4-A、648.1-G4-B、648.2-G1-Aおよび648.2-G1-Bが含まれる。
【0366】
一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号101のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号102のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号103のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号104のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号105のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号106のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号107のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号108のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。
【0367】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、配列番号134のアミノ酸配列を含むTNFα抗原結合ドメイン、リンカーおよび配列番号180~185から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号127~132から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、抗IL-17A抗体軽鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号141および142から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号127~132のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号141および142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。この立体配置の例示的実施形態が、上記の392.1、393.1、408.1A、408.1B、409.1Aおよび409.1Bが含まれる。
【0368】
一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号127のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号141のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号128のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号141のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号129のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号130のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号131のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号132のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。
【0369】
一部の実施形態では、本開示の二重特異性結合タンパク質は、第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含み、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、抗IL-17A抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、本開示の二重特異性結合タンパク質は、第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含み、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、抗IL-17A抗体重鎖、リンカーおよび抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合ドメインは、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである。
【0370】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、配列番号169、170、175および176から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖、リンカーおよび配列番号167または168を含むVEGF抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号109~116から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、抗IL-17A抗体軽鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号136または137のアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体軽鎖を含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号109~116から選択されるアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136または137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。この立体配置の例示的実施形態には、上記の649.1-G1-A、649.1-G1-B、649.2-G1-A、649.2-G1-B、649.3-G1-A、649.3-G1-B、649.4-G1-Aおよび649.1-G1-Bが含まれる。
【0371】
一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号109のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号110のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号111のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号112のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号113のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号114のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号115のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、二重特異性結合タンパク質は、配列番号116のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む。
【0372】
一部の実施形態では、本開示の二重特異性結合タンパク質は、第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含み、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、抗IL-17A抗体重鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖は、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗IL-17A抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、抗IL-17A抗原結合ドメインは、抗IL-17A抗体軽鎖である。一部の実施形態では、抗原結合ドメインは、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである。
【0373】
一部の実施形態では、本開示の二重特異性結合タンパク質は、第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含み、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号117~120から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖は、N末端からC末端に、配列番号167を含むVEGF結合ドメイン、リンカーならびに配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体軽鎖を含む。一部の実施形態では、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号138および139から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号117~120から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号138および139から選択されるアミノ酸配列を含む。この立体配置の例示的実施形態には、上記の651.1-G2-A、651.1-G2-B、651.2-G1Aおよび651.2-G1-Bが含まれる。
【0374】
一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号117から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号138から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号118から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号138から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号119から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号139から選択されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、配列番号120から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドは、配列番号139から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0375】
一部の実施形態では、本開示の二重特異性結合タンパク質は、第1および第2のタンパク質モノマーを含み、各モノマーは、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよびIL-17A結合ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合ドメインは、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである。一部の実施形態では、本開示の二重特異性結合タンパク質は、第1および第2のタンパク質モノマーを含み、各モノマーは、N末端からC末端に、配列番号100を含むVEGF結合ドメイン、リンカーおよび配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A scFv結合ドメインを含む。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号123~125から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号123~125から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号124から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号124から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号125から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、各モノマーは、配列番号125から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
【0376】
標識された抗体および抗原結合断片
一態様では、開示される抗IL-17A抗体、その抗原結合断片およびそれを含む二重特異性結合タンパク質は、標識をさらに含む場合がある。本明細書で使用される場合、標識として、蛍光色素、結合対のメンバー、例えば、ビオチン/ストレプトアビジン、金属(例えば、金)、放射活性置換基または着色基質もしくは蛍光を生成することによって検出され得る分子と特異的に相互作用できるエピトープタグを挙げることができる。タンパク質を検出可能に標識するのに適した物質として、蛍光色素(本明細書において、蛍光色素およびフルオロフォアとしても知られる)および比色分析基質(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)と反応する酵素が挙げられる。極めて少量で検出できるので、本発明の実施において、蛍光色素の使用が一般に好ましい。
【0377】
フルオロフォアは、発光する化合物または分子である。通常、フルオロフォアは、1つの波長で電磁エネルギーを吸収し、第2の波長で電磁エネルギーを放出する。代表的なフルオロフォアとして、それだけには限らないが、1,5 IAEDANS、1,8-ANS、4-メチルウンベリフェロン、5-カルボキシ-2,7-ジクロロフルオレセイン、5-カルボキシフルオレセイン(5-FAM)、5-カルボキシナプトフルオレセイン、5-カルボキシテトラメチルローダミン(5-TAMRA)、5-ヒドロキシトリプタミン(5-HAT)、5-ROX(カルボキシ-X-ローダミン)、6-カルボキシローダミン6G、6-CR 6G、6-JOE、7-アミノ-4-メチルクマリン、7-アミノアクチノマイシンD(7-AAD)、7-ヒドロキシ-4-Iメチルクマリン、9-アミノ-6-クロロ-2-メトキシアクリジン(ACMA)、ABQ、酸性フクシン、アクリジンオレンジ、アクリジンレッド、アクリジンイエロー、アクリフラビン、アクリフラビンフォイルゲンSITSA、エクオリン(発光タンパク質)、AFPs-自家蛍光タンパク質-(Quantum Biotechnologies)sgGFP、sgBFPを参照、Alexa Fluor 350(商標)、Alexa Fluor 430(商標)、Alexa Fluor 488(商標)、Alexa Fluor 532(商標)、Alexa Fluor 546(商標)、Alexa Fluor 568(商標)、Alexa Fluor 594(商標)、Alexa Fluor 633(商標)、Alexa Fluor 647(商標)、Alexa Fluor 660(商標)、Alexa Fluor 680(商標)、アリザリンコンプレキソン、アリザリンレッド、アロフィコシアニン(APC)、AMC、AMCA-S、アミノメチルクマリン(AMCA)、AMCA-X、アミノアクチノマイシンD、アミノクマリン、アニリンブルー、ステアリン酸アントロシル、APC-Cy7、APTRA-BTC、APTS、アストラゾンブリリアントレッド4G、アストラゾンオレンジR、アストラゾンレッド6B、アストラゾンイエロー7 GLL、アタブリン、ATTO- TAG(商標)CBQCA、ATTO-TAG(商標)FQ、オーラミン、オーロホスフィンG、オーロホスフィン、BAO 9 (ビスアミノフェニルオキサジアゾール)、BCECF(高pH)、BCECF(低pH)、ベルベリン硫酸塩、ベータラクタマーゼ、BFPブルーシフトGFP (Y66H)、青色蛍光タンパク質、BFP/GFP FRET、ビマン(Bimane)、ビスベンゼミド(Bisbenzemide)、ビスベンズイミド(Bisbenzimide)(Hoechst)、ビス-BTC、ブランコホール(Blancophor)FFG、ブランコホール(Blancophor)SV、BOBO-1、BOBO-3、ボディパイ492/515、ボディパイ493/503、ボディパイ500/510、ボディパイ、505/515、ボディパイ530/550、ボディパイ542/563、ボディパイ558/568、ボディパイ564/570、ボディパイ576/589、ボディパイ581/591、ボディパイ630/650-X、ボディパイ650/665-X、ボディパイ665/676、ボディパイFl、ボディパイFL ATP、ボディパイFl-セラミド、ボディパイR6G SE、ボディパイTMR、ボディパイTMR-Xコンジュゲート、ボディパイTMR-X、SE、ボディパイTR、ボディパイTR ATP、ボディパイTR-X SE、BO-PRO(商標)-1、BO-PRO(商標)-3、ブリリアントスルホフラビンFF、BTC、BTC-5N、カルセイン、カルセインブルー、カルシウムクリムソン-、カルシウムグリーン、カルシウムグリーン-1 Ca2+色素、カルシウムグリーン-2 Ca2+、カルシウムグリーン-5N Ca2+、カルシウムグリーン-C18 Ca2+、カルシウムオレンジ、カルコフルオールホワイト、カルボキシ-X-ローダミン(5-ROX)、カスケードブルー(商標)、カスケードイエロー、カテコールアミン、CCF2(GeneBlazer)、CFDA、CFP(シアン蛍光タンパク質)、CFP/YFP FRET、クロロフィル、クロモマイシンA、クロモマイシンA、CL-NERF、CMFDA、セレンテラジン、セレンテラジンcp、セレンテラジンf、セレンテラジンfcp、セレンテラジンh、セレンテラジンhcp、セレンテラジンip、セレンテラジンn、セレンテラジンO、クマリンファロイジン、C-フィコシアニン、CPM Iメチルクマリン、CTC、CTCホルマザン、Cy2(商標)、Cy3.1 8、Cy3.5(商標)、Cy3(商標)、Cy5.1 8、Cy5.5(商標)、Cy5(商標)、Cy7(商標)、シアンGFP、サイクリックAMPフルオロセンサー(FiCRhR)、ダブシル、ダンシル、ダンシルアミン、ダンシルカダベリン、ダンシルクロリド、ダンシルDHPE、ダンシルフルオリド、DAPI、ダポキシル、ダポキシル2、ダポキシル3’DCFDA、DCFH(ジクロロジヒドロフルオレセインジアセテート)、DDAO、DHR(ジヒドローダミン123)、Di-4-ANEPPS、Di-8-ANEPPS(非レシオ)、DiA(4-Di 16-ASP)、ジクロロジヒドロフルオレセインジアセテート(DCFH)、DiD-親油性トレーサー、DiD(DilC18(5))、DIDS、ジヒドローダミン123 (DHR)、Dil(DilC18(3))、Iジニトロフェノール、DiO(DiOC18(3))、DiR、DiR(DilC18(7))、DM-NERF(高pH)、DNP、ドーパミン、DsRed、DTAF、DY-630-NHS、DY-635-NHS、EBFP、ECFP、EGFP、ELF97、エオシン、エリスロシン、エリスロシンITC、臭化エチジウム、エチジウムホモ二量体-1(EthD-1)、ユークリシン(Euchrysin)、ユーコライト(EukoLight)、塩化ユウロピウム(111)、EYFP、ファストブルー、FDA、フォイルゲン(パラロサニリン)、FIF(ホルムアルデヒド誘導蛍光)、FITC、フラゾオレンジ、Fluo-3、Fluo-4、フルオレセイン(FITC)、フルオレセインジアセテート、フルオロ-エメラルド、フルオロ-ゴールド(ヒドロキシスチルバミジン)、フルオルルビー(Fluor-Ruby)、FluorX、FM 1-43(商標)、FM 4-46、フラレッド(Fura Red)(商標)(高pH)、フラレッド(Fura Red)(商標)/Fluo-3、Fura-2、Fura-2/BCECF、ゲナクリルブリリアントレッド(Genacryl Brilliant Red)B、ゲナクリルブリリアントイエロー(Genacryl Brilliant Yellow)10GF、ゲナクリルピンク(Genacryl Pink)3G、ゲナクリルイエロー(Genacryl Yellow)5GF、ジーンブレーザー(GeneBlazer)、(CCF2)、GFP(S65T)、GFPレッドシフト(rsGFP)、GFP野生型の非UV励起(wtGFP)、GFP野生型、UV励起(wtGFP)、GFPuv、グロキサル酸、グラニュラーブルー(Granular blue)、ヘマトポルフィリン、ヘキスト33258、ヘキスト33342、ヘキスト34580、HPTS、ヒドロキシクマリン、ヒドロキシスチルバミジン (FluoroGold)、ヒドロキシトリプタミン、Indo-1、高カルシウム、Indo-1低カルシウム、インドジカルボシアニン(DiD)、インドトリカルボシアニン(DiR)、イントラホワイトCf、JC-1、JO JO-1、JO-PRO-1、レーザープロ(LaserPro)、ラウロダン(Laurodan)、LDS 751(DNA)、LDS 751(RNA)、ロイコホール(Leucophor)PAF、ロイコホール(Leucophor)SF、ロイコホール(Leucophor)WS、リサミンローダミン、リサミンローダミンB、カルセイン/エチジウムホモ二量体、LOLO-1、LO-PRO-1、ルシファーイエロー、リソトラッカーブルー(Lyso Tracker Blue)、リソトラッカーブルー-ホワイト(Lyso Tracker Blue-White)、リソトラッカーグリーン(Lyso Tracker Green)、リソトラッカーレッド(Lyso Tracker Red)、リソトラッカーイエロー(Lyso Tracker Yellow)、リソセンサーブルー(LysoSensor Blue)、リソセンサーグリーン(LysoSensor Green)、リソセンサーイエロー/ブルー(LysoSensor Yellow/Blue)、マググリーン(Mag Green)、マグダラレッド(Magdala Red)(フロキシンB)、マグ-フラレッド(Mag-Fura Red)、マグ-フラ(Mag-Fura)-2、マグ-フラ(Mag-Fura)-5、マグ-インド(Mag-lndo)-1、マグネシウムグリーン、マグネシウムオレンジ、マラカイトグリーン、マリーナブルー(Marina Blue)、I マキシロンブリリアントフラビン(Maxilon Brilliant Flavin)10 GFF、マキシロンブリリアントフラビン(Maxilon Brilliant Flavin)8 GFF、メロシアニン、メトキシクマリン、ミトトラッカーグリーン(Mitotracker Green)FM、ミトトラッカーオレンジ(Mitotracker Orange)、ミトトラッカーレッド(Mitotracker Red)、ミトラマイシン、モノブロモビマン、モノブロモビマン(mBBr-GSH)、モノクロロビマン、MPS(メチルグリーンピロニンスチルベン)、NBD、NBD アミン、ナイルレッド、ニトロベンゾキセジドール(Nitrobenzoxedidole)、ノルアドレナリン、ニュークリアファストレッド(Nuclear Fast Red)、iニュークリアイエロー(Nuclear Yellow)、ナイロサンブリリアントラビン(Nylosan Brilliant lavin)E8G、オレゴングリーン(Oregon Green)(商標)、オレゴングリーン(Oregon Green)(商標) 488、オレゴングリーン(Oregon Green)(商標)500、オレゴングリーン(Oregon Green)(商標)514、パシフィックブルー(Pacific Blue)、パラロサニリン(フォイルゲン)、PBFI、PE-Cy5、PE-Cy7、PerCP、PerCP-Cy5.5、PE-テキサスレッド(レッド613)、フロキシンB(マグダラレッド(Magdala Red))、フォルウィット(Phorwite)AR、フォルウィット(Phorwite)BKL、フォルウィットレブ(Phorwite Rev)、フォルウィット(Phorwite)RPA、ホスフィン3R、フォトレジスト(PhotoResist)、フィコエリトリンB[PE]、フィコエリトリンR[PE]、PKH26 (Sigma)、PKH67、PMIA、ポントクロムブルーブラック(Pontochrome Blue Black)、POPO-1、POPO-3、PO-PRO-1、PO-I PRO-3、プリムリン、プロシオンイエロー(Procion Yellow)、ヨウ化プロピジウム(Propidium lodid)(Pl)、PyMPO、ピレン、ピロニン、ピロニンB、ピロザールブリリアントフラビン(Pyrozal Brilliant Flavin)7GF、QSY 7、キナクリンマスタード、レゾルフィン、RH 414、Rhod-2、ローダミン、ローダミン110、ローダミン123、ローダミン5 GLD、ローダミン6G、ローダミンB、ローダミンB 200、ローダミンBエクストラ、ローダミンBB、ローダミンBG、ローダミングリーン、ローダミンファリシジン(Phallicidine)、ローダミン:ファロイジン(Phalloidine)、ローダミンレッド、ローダミンWT、ローズべンガル、R-フィコシアニン、R-フィコエリトリン(PE)、rsGFP、S65A、S65C、S65L、S65T、サファイアGFP、SBFI、セロトニン、セブロンブリリアントレッド(Sevron Brilliant Red)2B、セブロンブリリアントレッド(Sevron Brilliant Red)4G、セブロン(Sevron)Iブリリアントレッド(Blliant Red)B、セブロンオレンジ(Sevron Orange)、セブロンイエロー(Sevron Yellow)L、sgBFP(商標)(スーパーグロー(super glow)BFP)、sgGFP(スーパーグロー(super glow)GFP)、SITS(プリムリン、スチルベンイソチオスルホン酸)、SNAFLカルセイン
、SNAFL-1、SNAFL-2、SNARFカルセイン、SNARF1、ナトリウムグリーン、スペクトラムアクア(SpectrumAqua)、スペクトラムグリーン(SpectrumGreen)、スペクトラムオレンジ(SpectrumOrange)、スペクトラムレッド(Spectrum Red)、SPQ(6-メトキシ-N-(3スルホプロピル)キノリニウム(quinolinium)、スチルベン、スルホローダミンBおよびC、スルホローダミンエクストラ、SYTO 11、SYTO 12、SYTO 13、SYTO 14、SYTO 15、SYTO 16、SYTO 17、SYTO 18、SYTO 20、SYTO 21、SYTO 22、SYTO 23、SYTO 24、SYTO 25、SYTO 40、SYTO 41、SYTO 42、SYTO 43、SYTO 44、SYTO 45、SYTO 59、SYTO 60、SYTO 61、SYTO 62、SYTO 63、SYTO 64、SYTO 80、SYTO 81、SYTO 82、SYTO 83、SYTO 84、SYTO 85、SYTOXブルー、SYTOXグリーン、SYTOXオレンジ、テトラサイクリン、テトラメチルローダミン(TRITC)、テキサスレッド(商標)、テキサスレッド(商標)コンジュゲート、チアジカルボシアニン(DiSC3)、チアジンレッド(Thiazine Red)R、チアゾールオレンジ、チオフラビン5、チオフラビンS、チオフラビンTON、チオライト、チオゾールオレンジ、チノポール(Tinopol)CBS(カルコフロールホワイト)、TIER、TO-PRO-1、TO-PRO-3、TO-PRO-5、TOTO-1、TOTO-3、トリカラー(TriColor)(PE-Cy5)、TRITCテトラメチルローダミンイソチオシアネート、トゥルーブルー(True Blue)、トゥルーレッド(Tru Red)、ウルトラライト(Ultralite)、ウラニン(Uranine)B、ユビテックス(Uvitex)SFC、wt GFP、WW 781、X-ローダミン、XRITC、キシレンオレンジ、Y66F、Y66H、Y66W、イエローGFP、YFP、YO-PRO-1、YO- PRO 3、YOYO-1、YOYO-3、Sybrグリーン、チアゾールオレンジ(挿入色素)、半導体ナノ粒子、例えば、量子ドットまたはケージドフルオロフォア(光または他の電磁エネルギー供給源を用いて活性化できる)またはそれらの組合せが挙げられる。
【0378】
放射性核種などのモディファイヤーユニットを、ハロゲン化によって本明細書に記載される化合物のいずれにも組み込むことができる、または直接付着させることができる。この実施形態において有用な放射性核種の例として、それだけには限らないが、トリチウム、ヨウ素-125、ヨウ素-131、ヨウ素-123、ヨウ素-124、アスタチン-210、炭素-11、炭素-14、窒素-13、フッ素-18が挙げられる。別の態様では、放射性核種は、連結基に付着させることができる、またはキレート化基によって結合させることができ、次いで、これを直接またはリンカーによって化合物に付着させる。この態様(apset)において有用な放射性核種の例として、それだけには限らないが、Tc-99m、Re-186、Ga-68、Re-188、Y-90、Sm-153、Bi-212、Cu-67、Cu-64およびCu-62が挙げられる。これらなどの放射標識技術は、放射性医薬品産業において日常的に使用されている。
【0379】
放射標識化合物は、哺乳動物(例えば、ヒト)において、神経疾患(例えば、神経変性性疾患)もしくは精神状態を診断するための、またはこのような疾患もしくは状態の進行もしくは処置を追跡するための造影剤として有用である。本明細書に記載される放射標識化合物は、陽電子放射型断層撮影(PET)または単一光子放射コンピュータ断層撮影(SPECT)などのイメージング技術とともに好都合に使用され得る。
【0380】
標識は直接である場合も間接である場合もある。直接標識では、検出抗体(目的の分子の抗体)または検出分子(目的の分子に対する抗体の結合を受け得る分子)は、標識を含む。標識の検出は、検出抗体または検出分子の存在を示し、これは、順に、それぞれ目的の分子または目的の分子に対する抗体の存在を示す。間接標識では、さらなる分子または部分は、免疫複合体と接触される、または免疫複合体の部位で生成される。例えば、シグナルを生成する分子または部分、例えば、酵素を、検出抗体または検出分子に付着させることができる、またはそれを会合させることができる。次いで、シグナルを生成する分子は、免疫複合体の部位で検出可能なシグナルを生成できる。例えば、酵素は、適した基質とともに供給されると、免疫複合体の部位で可視または検出可能な生成物を生成できる。ELISAは、この種の間接標識を使用する。
【0381】
間接標識の別の例として、目的の分子または目的の分子に対する抗体(一次抗体)のいずれかに結合できるさらなる分子(結合剤と呼ばれる場合もある)、例えば、一次抗体に対する第2の抗体を免疫複合体と接触させることができる。さらなる分子は、標識またはシグナルを生成する分子または部分を有し得る。さらなる分子は、抗体である場合があり、したがって、これは二次抗体と呼ばれる場合がある。二次抗体の一次抗体への結合は、第1の(または一次)抗体および目的の分子とともにいわゆるサンドイッチを形成できる。免疫複合体を、有効な条件下で、二次免疫複合体の形成を可能にするのに十分な期間、標識された二次抗体と接触させることができる。次いで、一般に、二次免疫複合体を洗浄して、任意の非特異的に結合した標識された二次抗体を除去でき、次いで、二次免疫複合体中の残存する標識を検出できる。さらなる分子はまた、互いに結合できる分子の対、例えば、ビオチン/アビジン対の一方または部分であり得る、またはそれを含み得る。この様式では、検出抗体または検出分子は、対のもう一方のメンバーを含むべきである。
【0382】
間接標識の他の様式として、2段階アプローチによる一次免疫複合体の検出が挙げられる。例えば、目的の分子または対応する抗体に対して結合親和性を有する分子(第1の結合剤と呼ばれる場合がある)、例えば、抗体を使用して、上記のような二次免疫複合体を形成できる。洗浄後、二次免疫複合体を、やはり有効な条件下で、免疫複合体の形成(したがって、三次免疫複合体の形成)を可能にするのに十分な期間、第1の結合剤に対して結合親和性を有する別の分子(第2の結合剤と呼ばれる場合もある)と接触させることができる。第2の結合剤を検出可能な標識またはシグナルを生成する分子または部分に連結でき、このように形成された三次免疫複合体の検出を可能にする。このシステムは、シグナル増幅を提供し得る。
【0383】
抗IL-17A抗体および抗原結合断片を生成するポリヌクレオチドおよび方法
本開示はまた、本開示の抗IL-17A抗体、その抗原結合断片およびそれを含む二重特異性タンパク質をコードするポリヌクレオチド(例えば、DNAまたはRNA)を含む。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、表3~5または7~36に列挙されるポリペプチドと実質的に同一であるポリペプチドをコードする。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、表3~5または7~36に列挙されるポリペプチドと少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約(at about least)99%または少なくとも約(at about least)100%同一であるポリペプチドをコードする。本開示のポリヌクレオチドはまた、相補的核酸を含む。一部の例では、配列はアラインされた場合に完全に相補的(ミスマッチなし)となる。他の例では、配列中に最大約20%のミスマッチがあり得る。本明細書において提供されるポリヌクレオチド配列を、コドン最適化、縮重配列、サイレント突然変異および他のDNA技術を使用して利用して、特定の宿主における発現を最適化でき、本開示は、このような配列改変を包含する。
【0384】
一部の実施形態では、本開示のポリヌクレオチドは、核酸ベクター中に挿入される。核酸ベクターは、ウイルスベクターまたは非ウイルスベクター、例えば、プラスミドであり得る。ベクターとして、制限するものではないが、プラスミド、ファージミド、コスミド、トランスポゾン、人工染色体、例えば、酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)またはP1由来人工染色体(PAC)、バクテリオファージ、例えば、ラムダファージまたはM13ファージおよび動物ウイルスが挙げられる。一部の実施形態では、ベクターは、pXT1、pSG5 (Stratagene)、pSVK3、pBPV、pMSGおよびpSVLSV40(Pharmacia)から選択されるプラスミドである。一部の実施形態では、ベクターは、ワクシニアウイルス、ポリオウイルス、アデノウイルス(例えば、Li et al. 、Invest Opthalmol Vis Sci 35:2543 2549, 1994、Borras et al., Gene Ther 6:515 524, 1999、Li and Davidson, PNAS 92:7700 7704, 1995、Sakamoto et al., H Gene Ther 5:1088 1097, 1999、国際公開第94/12649号パンフレット、国際公開第93/03769号パンフレット、国際公開第93/19191号パンフレット、国際公開第94/28938号パンフレット、国際公開第95/11984号パンフレットおよび国際公開第95/00655号パンフレットを参照されたい)、アデノ随伴ウイルス(例えば、米国特許第7,078,387号明細書、Ali et al., Hum Gene Ther 9:81 86, 1998、Flannery et al,, PNAS 94:6916 6921, 1997、Bennett et al., Invest Opthalmol Vis Sci 38:2857 2863, 1997、Jomary et al., Gene Ther 4:683 690, 1997、Rolling et al., Hum Gene Ther 10:641 648, 1999、Ali et al., Hum Mol Genet 5:591 594, 1996、国際公開第93/09239号パンフレット中のSrivastava、Samulski et al., J. Vir. (1989) 63:3822-3828、Mendelson et al,, Virol. (1988) 166:154-165およびFlotte et al. 、PNAS (1993) 90:10613-10617を参照されたい)、SV40、単純ヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(例えば、Miyoshi et al., PNAS 94:10319 23, 1997、Takahashi et al., J Virol 73:7812 7816, 1999を参照されたい)、レトロウイルスベクター(例えば、マウス白血病ウイルス、脾臓壊死ウイルスおよびレンチウイルス由来のベクター、例えば、ラウス肉腫ウイルス、ハーベイ肉腫ウイルス、トリ白血病ウイルス、レンチウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、骨髄増殖性肉腫ウイルスおよび乳がんウイルス)などに基づくウイルスベクターから選択されるウイルスベクターである。ベクターの例として、哺乳動物細胞における発現のためのpClneoベクター(Promega)、pLenti4/V5-DEST(商標)、pLenti6/V5-DEST(商標)およびレンチウイルス媒介性遺伝子移入および哺乳動物細胞における発現のためのpLenti6.2/V5-GW/lacZ(Invitrogen)がある。
【0385】
一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、核酸ベクター中に挿入され、転写を制御する1つまたは複数の調節配列、例えば、プロモーター、エンハンサー、ターミネーター、インデューサーまたはレプレッサーに作動可能に連結される。例示的プロモーターとして、サイトメガロウイルス(CMV)最初期、単純ヘルペスウイルス(HSV)チミジンキナーゼ、ウイルスサルウイルス40(SV40)(例えば、初期および後期SV40)、脾フォーカス形成ウイルス(SFFV)プロモーター、レトロウイルス由来の長い末端反復配列(LTR)(例えば、モロニーマウス白血病ウイルス(MoMLV)LTRプロモーターまたはラウス肉腫ウイルス(RSV)LTR)、単純ヘルペスウイルス(HSV)(チミジンキナーゼ)プロモーター、ワクシニアウイルス由来のH5、P7.5およびP11プロモーター、延長因子1-アルファ(EF1α)プロモーター、初期増殖応答1(EGR1)プロモーター、フェリチンH(FerH)プロモーター、フェリチンL(FerL)プロモーター、グリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素(GAPDH)プロモーター、真核生物翻訳開始因子4A1(EIF4A1)プロモーター、熱ショック70kDaタンパク質5(HSPA5)プロモーター、熱ショックタンパク質90kDaベータ、メンバー1(HSP90B1)プロモーター、熱ショックタンパク質70kDa(HSP70)プロモーター、β-キネシン(β-KIN)プロモーター、ヒトROSA26遺伝子座(Irions et al., Nature Biotechnology 25, 1477-1482 (2007))、ユビキチンC(UBC)プロモーター、ホスホグリセリン酸キナーゼ-1(PGK)プロモーター、サイトメガロウイルスエンハンサー/ニワトリβ-アクチン(CAG)プロモーター、β-アクチンプロモーターおよび骨髄増殖性肉腫ウイルスエンハンサー、陰性対照領域欠失、dl587revプライマー結合部位置換(MND)プロモーターおよびマウスメタロチオネイン-lからのものを含む適した真核生物プロモーター(真核細胞において機能的なプロモーター)の限定されない例が挙げられる。
【0386】
一部の実施形態では、ベクターは、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片およびそれを含む二重特異性タンパク質の発現のために宿主細胞中に導入される。したがって、本開示内の使用のためのタンパク質は、従来技術に従って遺伝子操作された宿主細胞において生成され得る。適した宿主細胞は、外因性DNAを用いて形質転換またはトランスフェクトされ、培養で増殖され得る細胞種であり、細菌、真菌細胞および培養高等真核細胞(多細胞生物の培養細胞を含む)、特に、培養哺乳動物細胞が含まれる。クローニングされたDNA分子をマニピュレートし、外因性DNAを種々の宿主細胞中に導入するための技術は、Sambrook and Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual (3rd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 2001)およびAusubel et al., Short Protocols in Molecular Biology (4th ed., John Wiley & Sons, 1999)によって開示されている。
【0387】
本開示のポリヌクレオチドによってコードされる遺伝子産物は、例えば、細菌、酵母、昆虫、両生類および哺乳動物系を含む任意の好都合な発現系において発現される。適した哺乳動物宿主細胞の例として、アフリカミドリザル腎臓細胞(Vero、ATCC CRL 1587)、ヒト胎児由来腎臓細胞(293-HEK、ATCC CRL 1573)、ベビーハムスター腎臓細胞(BHK-21、BHK-570、ATCC CRL 8544、ATCC CRL 10314)、イヌ腎臓細胞(MDCK、ATCC CCL 34)、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO-K1、ATCC CCL61、CHO DG44、CHO DXB11(Hyclone、ユタ州、ローガン)、例えば、Chasin et al., Som. Cell. Molec. Genet. 12:555, 1986も参照されたい)、ラット下垂体細胞(GH1、ATCC CCL82)、HeLa S3細胞(ATCC CCL2.2)、ラット肝細胞腫細胞(H-4-II-E、ATCC CRL 1548)SV40形質転換サル腎臓細胞(COS-1、ATCC CRL 1650)およびマウス胚細胞(NIH-3T3、ATCC CRL 1658)が挙げられる。さらなる適した細胞株は、当技術分野で公知であり、American Type Culture Collection、バージニア州、マナサスなどの公的保管所から入手可能である。DNA構築物の導入は、例えば、コンジュゲーション、細菌形質転換、カルシウム沈殿DNA、エレクトロポレーション、融合、トランスフェクション、ウイルスベクターでの感染、遺伝子銃などを含む任意の好都合な方法を使用できる。
【0388】
例えば、本明細書に記載されるような抗IL-17A抗体、その抗原結合断片およびそれを含む二重特異性タンパク質の組換え発現のために、発現ベクターは、一般に、プロモーターに作動可能に連結した、表3~5または7~36に提供されるアミノ酸配列のうち1つまたは複数をコードする核酸セグメントを含む。発現ベクターは、従来技術によって宿主細胞に導入され、宿主細胞は、次いで、従来技術によって培養され、コードされたポリペプチド(複数可)を生成して、対応する抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質を生成する。
【0389】
組換えタンパク質を宿主細胞の分泌経路に向けるために、発現ベクター中に分泌シグナル配列(リーダー配列としても知られる)が提供される。分泌シグナル配列は、組換えタンパク質の天然形態のものである場合も、別の分泌タンパク質由来のものである場合も、新規に合成される場合もある。分泌シグナル配列を、ポリペプチドをコードするDNA配列に作動可能に連結させる、すなわち、2つの配列を、正しいリーディングフレームに繋げ、新規に合成されたポリペプチドを宿主細胞の分泌経路に向けるように位置させる。分泌シグナル配列は、一般に、目的のポリペプチドをコードするDNA配列の5’に位置しているが、ある特定のシグナル配列は目的のDNA配列中のどこかの場所に位置する場合もある(例えば、米国特許第5,037,743号明細書および同5,143,830号明細書を参照されたい)。分泌シグナルはポリペプチドの成熟形態から切断されるということは当技術分野で理解される。
【0390】
培養哺乳動物細胞は、本開示の組換えポリペプチドおよびタンパク質(例えば、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質)の生成のための適した宿主である。外因性DNAを哺乳動物宿主細胞中に導入する方法として、リン酸カルシウム媒介性トランスフェクション(Wigler et al., Cell 14:725, 1978、Corsaro and Pearson, Somatic Cell Genetics 7:603, 1981、Graham and Van der Eb, Virology 52:456, 1973)、エレクトロポレーション(Neumann et al., EMBO J. 1:841-845, 1982)、DEAE-デキストラン媒介性トランスフェクション(Ausubel et al.、前掲)およびリポソーム媒介性トランスフェクション(Hawley-Nelson et al., Focus 15:73, 1993、Ciccarone et al., Focus 15:80, 1993)が挙げられる。培養哺乳動物細胞における組換えポリペプチドの生成は、例えば、米国特許第4,713,339号明細書、同4,784,950号明細書、同4,579,821号明細書および同4,656,134号明細書によって開示されている。
【0391】
本開示のポリペプチドおよびタンパク質(例えば、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片およびそれを含む二重特異性タンパク質)を生成するための形質転換されたまたはトランスフェクトされた宿主細胞は、選択された宿主細胞の成長のために必要な栄養素および他の構成成分を含有する培養培地において従来手順に従って培養される。規定の培地および複合培地を含む種々の適した培地が当技術分野で公知であり、一般に、炭素供給源、窒素供給源、必須アミノ酸、ビタミンおよびミネラルを含む。培地はまた、必要に応じて増殖因子または血清としてこのような構成成分を含有する場合もある。成長培地は、一般に、例えば、発現ベクター上に保持される、または宿主細胞中に同時トランスフェクトされた選択マーカーによって補完される薬物選択または必須栄養素の欠乏によって、外因的に添加されたDNAを含有する細胞を選択する。
【0392】
本開示の抗IL-17A抗体、その抗原結合断片およびそれを含む二重特異性タンパク質は、従来のタンパク質精製方法によって、通常、クロマトグラフィー技術の組合せによって精製され得る。一般的に、Affinity Chromatography: Principles & Methods (Pharmacia LKB Biotechnology, Uppsala, Sweden, 1988); Scopes, Protein Purification: Principles and Practice (Springer-Verlag, New York 1994)を参照されたい。免疫グロブリンFc領域を含むタンパク質は、固定化されたプロテインAまたはプロテインGでアフィニティークロマトグラフィーによって精製できる。さらなる精製ステップ、例えば、ゲル濾過を使用して、所望の純度のレベルを得ることができる、または脱塩、バッファー交換などを提供できる。
【0393】
抗体はまた、ハイブリドーマ法、例えば、Kohler and Milstein, Nature, 256:495 (1975)またはHarlow and Lane. Antibodies, A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor Publications, New York, (1988)によって記載されるものを使用して調製され得る。ハイブリドーマ法では、マウスまたは他の適当な宿主動物は通常、免疫化剤(例えば、IL-17Aタンパク質)を用いて免疫化して、免疫化剤(例えば、IL-17Aタンパク質)に特異的に結合する抗体を生成する、またはそれを生成可能であるリンパ球を誘発する。あるいは、リンパ球は、in vitroで免疫化され得る。伝統的に、モノクローナル抗体の生成は、免疫原としての使用のための精製されたタンパク質またはペプチドの入手可能性に依存していた。より最近、DNAベースの免疫化が、強力な免疫応答を誘発し、モノクローナル抗体を生成する方法として有望性を示した。当技術分野で公知の(例えば抗体生成の方法のために全体で参照されることによって本明細書に組み込まれる、Kilpatrick KE, et al. Gene gun delivered DNA-based immunizations mediate rapid production of murine monoclonal antibodies to the Flt-3 receptor. Hybridoma. 1998 Dec;17(6):569-76; Kilpatrick KE et al. High-affinity monoclonal antibodies to PED/PEA-15 generated using 5 microg of DNA. Hybridoma. 2000 Aug;19(4):297-302)および実施例に記載される方法に従って、ヒトIgG1との融合タンパク質として発現されたIL-17Aの一部分をコードするDNAが、宿主動物中に注射されるこのアプローチでは、DNAベースの免疫化を使用できる。
【0394】
精製タンパク質またはDNAのいずれかを用いる免疫化の代替アプローチは、バキュロウイルスにおいて発現された抗原を使用することである。この系の利点には、生成の容易さ、高レベルの発現および哺乳動物系において見られるものと高度に類似している翻訳後改変が含まれる。この系の使用は、抗IL-17抗体のドメインを融合タンパク質として発現することを含む。抗原は、遺伝子断片をシグナル配列と抗IL17A抗体ヌクレオチド配列の成熟タンパク質ドメインの間にインフレームで挿入することによって生成される。これは、ビリオンの表面上での外来タンパク質のディスプレイをもたらす。この方法によって、標的抗原の精製の必要を排除する、全ウイルスを用いる免疫化が可能になる。
【0395】
一般に、ヒト起源の細胞が望ましい場合には、モノクローナル抗体を生成する方法においていずれかの末梢血リンパ球(「PBL」)が使用され、または非ヒト哺乳動物供給源が望ましい場合には、脾臓細胞もしくはリンパ節細胞が使用される。次いで、リンパ球が適した融合剤、例えば、ポリエチレングリコールを使用して不死化細胞株と融合されて、ハイブリドーマ細胞が形成される(Goding,“Monoclonal Antibodies: Principles and Practice” Academic Press, (1986) pp. 59-103)。不死化細胞株は普通、げっ歯類、ウシ、ウマおよびヒト起源の骨髄腫細胞を含む、形質転換された哺乳動物細胞である。普通、ラットまたはマウス骨髄腫細胞株が利用される。ハイブリドーマ細胞は、好ましくは、融合されていない、不死化細胞の成長または生存を阻害する1種または複数の物質を含有する適した培養培地中で培養することができる。例えば、親細胞が酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRTまたはHPRT)欠く場合には、ハイブリドーマの培養培地は通常、ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含み(「HAT培地」)、これらの物質は、HGPRT欠乏細胞の成長を妨げる。好ましい不死化細胞株は、効率的に融合し、選択された抗体生成細胞による抗体の安定な高レベル発現を支持し、HAT培地などの培地に対して感受性であるものである。より好ましい不死化細胞株として、マウス骨髄腫株があり、これは、例えば、Salk Institute Cell Distribution Center、カリフォルニア州、サンディエゴおよびAmerican Type Culture Collection、メリーランド州、ロックビルから入手することができる。ヒトモノクローナル抗体の生成のためにヒト骨髄腫およびマウス-ヒトヘテロミエローマ細胞株も記載されている(Kozbor, J. Immunol., 133:3001 (1984)、Brodeur et al., “Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications” Marcel Dekker, Inc., New York, (1987) pp. 51-63)。次いで、ハイブリドーマ細胞が培養される培養培地を、IL-17に対するモノクローナル抗体の存在についてアッセイできる。好ましくは、免疫沈降によって、またはin vitro結合アッセイ、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)または酵素結合免疫吸収アッセイ(ELISA)によって、ハイブリドーマ細胞によって生成されたモノクローナル抗体の結合特異性が決定される。このような技術およびアッセイは、当技術分野で公知であり、以下の実施例において、またはHarlow and Lane Antibodies, A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Publications, New York, (1988)においてさらに記載される。
【0396】
所望のハイブリドーマ細胞を同定した後、クローンを制限希釈またはFACS選別手順によってサブクローニングし、標準方法によって増殖させることができる。この手順に適した培養培地として、例えば、「ダルベッコ改変イーグル培地およびRPMI-1640培地が挙げられる。あるいは、ハイブリドーマ細胞を哺乳動物において腹水としてin vivoで増殖させることができる。
【0397】
サブクローンによって分泌されたモノクローナル抗体を、従来の免疫グロブリン精製手順、例えば、プロテインA-セファロース、プロテインG、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析またはアフィニティークロマトグラフィーなどによって培養培地または腹水から単離または精製できる。
【0398】
「単離された」という用語は、本明細書において定義される抗IL-17A抗体およびその抗原結合断片に適用される場合、他のタンパク質またはポリペプチドを実質的に含まない、特に、異なる抗原特異性を有する他の抗体を含まない、また他の細胞性もしくは組織材料および/または化学的前駆体もしくは他の化学物質を実質的に含まない抗体およびその抗原結合断片を指す。例えば、抗体およびその抗原結合断片が組換え生成される場合には、それらは、好ましくは、培養培地を実質的に含まず、結合分子が化学合成によって生成される場合には、それらは好ましくは、化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まない、すなわち、それらはタンパク質の合成に関与する化学的前駆体または他の化学物質から分離されている。好ましくは、実質的に含まないとは、結合分子が通常、サンプルの約50%、60%、70%、80%または90% W/W、より普通には、約95%を構成することを意味し、99%超純粋となることが好ましい。
【0399】
モノクローナル抗体はまた、組換えDNA方法、例えば、米国特許第4,816,567号明細書によって記載されるものによって作製できる。モノクローナル抗体をコードするDNAは、従来の手順を使用して(例えば、マウス抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合可能であるオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)容易に単離し、シーケンシングできる。ハイブリドーマ細胞は、このようなDNAの好ましい供給源として役立つ。ひとたび単離されると、DNAを発現ベクターに入れ、次いで、これをそうでなければ免疫グロブリンタンパク質を生成しない宿主細胞、例えば、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、形質細胞腫細胞または骨髄腫細胞中にトランスフェクトして、組換え宿主細胞におけるモノクローナル抗体の合成を得ることができる。DNAはまた、例えば、置換により、相同マウス配列の代わりにヒト重鎖および軽鎖定常ドメインのコード配列を用いることによって(米国特許第4,816,567号明細書)、または免疫グロブリンコード配列、非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列のすべてまたは一部に共有結合によって繋げることによって改変できる。任意選択で、このような非免疫グロブリンポリペプチドは、抗体の定常ドメインにより置換され、または抗体の1つの抗原結合部位の可変ドメインにより置換されて、IL-17Aに対して特異性を有する1つの抗原結合部位および異なる抗原に対する特異性を有する別の抗原結合部位を含むキメラ二価抗体(例えば、本明細書に記載される二重特異性結合タンパク質)を作出する。
【0400】
一価抗体を調製するためにin vitro方法も適している。その断片、特に、Fab断片を生成するための抗体の消化は、当技術分野で公知の日常的な技術を使用して達成できる。例えば、消化は、パパインを使用して実施できる。パパイン消化の例は、1994年12月22日に公開された国際公開第94/29348号パンフレット、米国特許第4,342,566号明細書およびHarlow and Lane, Antibodies, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Publications, New York, (1988)に記載されている。抗体のパパイン消化は、通常、各々、単一の抗原結合部位および残存するFc断片を有する、Fab断片と呼ばれる2つの同一の抗原結合断片をもたらす。ペプシン処置は、2つの抗原結合部位を有し、依然として抗原を架橋可能であるF(ab’)2断片と呼ばれる断片をもたらす。
【0401】
あるいは、開示された抗体は、免疫化すると、内因性免疫グロブリン生成がない場合にヒト抗体の完全レパートリーを生成可能であるトランスジェニック動物(例えば、マウス)を利用して作製でき、利用できる。例えば、キメラおよび生殖系列突然変異体マウスにおける抗体重鎖結合領域(J(H))遺伝子のホモ接合性欠失は、内因性抗体生成の完全阻害をもたらすと記載されている。このような生殖系列突然変異体マウスにおけるヒト生殖系列免疫グロブリン遺伝子アレイの移入は、抗原チャレンジの際にヒト抗体の生成をもたらす(例えば、Jakobovits et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90:2551-255 (1993)、Jakobovits et al., Nature, 362:255-258 (1993)、Bruggemann et al.、Year in Immuno., 7:33 (1993)を参照されたい)。ヒト抗体はまた、ファージディスプレイライブラリーにおいて生成され得る(Hoogenboom et al., J. Mol. Biol.、227:381 (1991)、Marks et al., J. Mol. Biol.、222:581 (1991))。ヒトモノクローナル抗体の調製のためにCote et al.およびBoerner et al.の技術も利用可能である(Cole et al., Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss, p. 77 (1985)、Boerner et al., J. Immunol., 147(1):86-95 (1991))。
【0402】
抗体の単離された免疫原性に特異的な抗原結合断片も提供される。抗体の特異的免疫原性抗原結合断片は、分子の化学的または機械的破壊によって全抗体から単離できる。本明細書において教示される方法によってこのように得られた精製断片を試験して、その免疫原性および特異性を決定する。抗体の免疫反応性抗原結合断片は、任意選択で、直接合成される。免疫反応性断片は、抗体アミノ酸配列に由来する少なくとも約2~5個の連続アミノ酸のアミノ酸配列として定義される。
【0403】
抗体を含むタンパク質を生成する1つの方法は、2つまたはそれより多いペプチドまたはポリペプチドを、タンパク質化学技術によって一緒に連結することである。例えば、ペプチドまたはポリペプチドを現在利用可能な実験室装置を使用し、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)またはBoc(t-ブチルオキシカルボニル)化学のいずれかを使用して化学的に合成できる。(Applied Biosystems、Inc.、カリフォルニア州、フォスターシティ)。当業者ならば、抗体に対応するペプチドまたはポリペプチドを、例えば、標準化学反応によって合成できるということは容易に理解できる。例えば、ペプチドまたはポリペプチドを合成でき、合成樹脂から切断されないが、抗体のもう一方の断片は合成され、その後、樹脂から切断され、それによって、もう一方の断片上で機能的にブロックされる末端基が露出され得る。ペプチド縮合反応によって、これらの2つの断片をそれぞれ、そのカルボキシルおよびアミノ末端でペプチド結合を介して共有結合によって繋げて、抗体またはその断片を形成することができる(Grant GA (1992) Synthetic Peptides: A User Guide. W.H. Freeman and Co., N.Y. (1992)、Bodansky M and Trost B., Ed. (1993) Principles of Peptide Synthesis. Springer-Verlag Inc., NY。あるいは、ペプチドまたはポリペプチドは、上記のようにin vivoで独立に合成される。これらの独立ペプチドまたはポリペプチドは、ひとたび単離されると、連結して、同様のペプチド縮合反応を介して抗体またはその断片を形成できる。
【0404】
例えば、クローニングされた、または合成されたペプチドセグメントの酵素的連結によって、より長いペプチド断片、ポリペプチドまたは全タンパク質ドメインを生成するように比較的短いペプチド断片が繋げられることが可能となる(Abrahmsen L et al., Biochemistry, 30:4151 (1991))。あるいは、合成ペプチドの天然化学連結を利用して、より短いペプチド断片から大きなペプチドまたはポリペプチドを合成的に構築できる。この方法は、2段階化学反応からなる(Dawson et al. Synthesis of Proteins by Native Chemical Ligation. Science, 266:776-779 (1994))。第1の段階は、最初の共有結合生成物としてチオエステル連結された中間体を得るための、非保護合成ペプチド-アルファ-チオエステルの、アミノ末端Cys残基を含有する別の非保護ペプチドセグメントとの化学選択的反応である。この中間体は、反応条件の変化を伴わずに、自発的な、迅速な分子内反応を起こして、連結部位に天然ペプチド結合を形成する。タンパク質分子の総合成へのこの天然化学連結方法の適用は、ヒトインターロイキン8(IL-8)の調製によって例証されている(Baggiolini M et al. (1992) FEBS Lett. 307:97-101、Clark-Lewis I et al., J.Biol.Chem., 269:16075 (1994)、Clark-Lewis I et al.、Biochemistry, 30:3128 (1991)、Rajarathnam K et al., Biochemistry, 33:6623-30 (1994))。
【0405】
あるいは、非保護ペプチドセグメントは化学的に連結され、化学連結の結果としてペプチドセグメント間に形成された結合は、非天然(非ペプチド)結合である(Schnolzer, M et al. Science, 256:221 (1992))。この技術は、タンパク質ドメインの類似体ならびに多量の完全生物活性を有する比較的純粋なタンパク質を合成するために使用されてきた(deLisle Milton RC et al., Techniques in Protein Chemistry IV. Academic Press, New York, pp. 257-267 (1992))。
【0406】
また、生物活性を有する抗体の断片も開示される。ポリペプチド断片は、そのポリペプチド断片を生成可能な発現系、例えば、アデノウイルスまたはバキュロウイルス発現系においてポリペプチドをコードする核酸をクローニングすることによって得られる組換えタンパク質であり得る。例えば、抗体のIL-17Aとの相互作用と関連する生物学的効果を引き起こし得る特定のハイブリドーマから抗体の活性ドメインを決定できる。例えば、抗体の活性または結合特異性または親和性のいずれかに寄与しないとわかったアミノ酸を、それぞれの活性の喪失を伴わずに欠失できる。例えば、種々の実施形態では、アミノまたはカルボキシ末端アミノ酸が、天然または改変非免疫グロブリン分子または免疫グロブリン分子のいずれかから順次除去され、それぞれの活性が多数の利用可能なアッセイのうち1つでアッセイされる。別の例では、抗体の断片は、特定の位置で少なくとも1個のアミノ酸が、天然に存在するアミノ酸を置換しており、抗体のアミノ末端またはカルボキシ末端アミノ酸の一部分またはさらには内部領域が、改変抗体の精製を促進できるポリペプチド断片または他の部分、例えば、ビオチンと置きかえられている改変された抗体を含む。例えば、改変抗体を、ペプチド化学または2つのポリペプチド断片をコードするそれぞれの核酸を発現ベクター中にクローニングし、その結果、コーディング領域の発現がハイブリッドポリペプチドをもたらすことのいずれかによってマルトース結合タンパク質に融合できる。ハイブリッドポリペプチドは、アミロース親和性カラムに通すことによって親和性精製でき、次いで、特異的プロテアーゼ第Xa因子を用いてハイブリッドポリペプチドを切断することによって、改変抗体受容体をマルトース結合領域から分離できる(例えば、New England Biolabs Product Catalog、1996、pg. 164.を参照されたい)。ハイブリッドタンパク質を同様に真核細胞から単離するために同様の精製手順が利用可能である。
【0407】
断片は、他の配列に付着しているか否かに関わらず、断片の活性が、非改変抗体または抗体断片と比較して有意に変更されないまたは損なわれないという条件で、特定の領域または特異的アミノ酸残基の挿入、欠失、置換または他の選択された改変を含む。これらの改変は、ジスルフィド結合可能なアミノ酸を除去または付加する、その生物学的寿命(bio-longevity)を増大する、その分泌特徴を変更するなどといった、いくつかのさらなる特性を提供できる。いずれの場合にも、断片は、結合活性、結合ドメインでの結合の調節などといった生物活性特性を有さなくてはならない。抗体の機能的または活性領域は、タンパク質の特異的領域の突然変異誘発と、続く発現および発現されたポリペプチドの試験によって同定できる。このような方法は、当業者には容易に明らかとなり、抗原をコードする核酸の部位特異的突然変異誘発を含み得る(Zoller MJ et al. Nucl. Acids Res. 10:6487-500 (1982)。
【0408】
種々のイムノアッセイ形式を使用して、特定のタンパク質、バリアントまたは断片と選択的に結合する抗体を選択できる。例えば、固相ELISAイムノアッセイは、タンパク質、タンパク質バリアントまたはその断片と選択的免疫反応性である抗体を選択するために日常的に使用される。イムノアッセイ形式および選択的結合を決定するために使用され得る条件の説明については、Harlow and Lane. Antibodies, A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor Publications, New York, (1988)を参照されたい。モノクローナル抗体の結合親和性は、例えば、Munson et al., Anal. Biochem., 107:220 (1980)のスキャッチャード解析法によって決定できる。
【0409】
また、モノクローナル抗体またはその断片およびIL-17A分子への、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片およびそれを含む二重特異性タンパク質の結合を検出するための1つまたは複数の試薬の容器を含む抗体試薬キットが提供される。試薬は、例えば、蛍光タグ、酵素タグまたは他のタグを含み得る。試薬はまた、二次または三次抗体または酵素反応のための試薬を含む場合があり、酵素反応は可視化できる生成物を生成する。
【0410】
組成物
一部の実施形態では、本開示は、抗IL-17A抗体またはそのヒト化バージョンを含むその抗原結合断片およびそれを含む二重特異性結合タンパク質を含む組成物を提供する。
【0411】
一部の実施形態では、本開示は、抗IL-17A抗体またはそのヒト化バージョンを含むその抗原結合断片およびそれを含む二重特異性結合タンパク質をコードするベクターを含む組成物を提供する。一部の実施形態では、AAV8およびAAV9を含む本明細書に記載されるタンパク質をコードするベクターは、眼の細胞に対する向性を示す。一部の実施形態では、本開示は、抗IL-17A抗体またはそのヒト化バージョンを含むその抗原結合断片およびそれを含む二重特異性結合タンパク質をコードするベクターを含む組成物を提供し、ベクターはAAV8またはAAV9ベクターである。
【0412】
開示される組成物を調製するために使用されるべき構成成分ならびに本明細書に開示される方法内で使用されるべき組成物自体が開示される。これらおよび他の材料は、本明細書で開示され、これらの材料の組合せ、サブセット、相互作用、群などが開示される場合には、これらの化合物の種々の個々のもの各々および集合的組合せおよび順列の具体的な言及は、明確に開示されない場合があるが、各々は具体的に企図され、本明細書に記載されるということは理解される。例えば、特定の抗IL-17抗体が開示され、論じられる場合には、抗IL-17抗体を含むいくつかの分子に行うことができるいくつかの改変が論じられ、抗IL-17抗体および反対に具体的に示されない限りあり得る改変のありとあらゆる組合せおよび順列が具体的に企図される。したがって、分子A、BおよびCのクラスならびに分子D、EおよびFのクラスが開示され、組合せ分子の一例であるA-Dが開示される場合には、各々が個別に列挙されなくとも、各々は、組合せ、A-E、A-F、B-D、B-E、B-F、C-D、C-EおよびC-Fが開示されると考えられることを意味すると個別におよび集合的に企図される。同様に、任意のサブセットまたはこれらの組合せも開示される。したがって、例えば、A-E、B-FおよびC-Eのサブグループは、開示されると考えられる。この概念は、それだけには限らないが、開示される組成物を作製および使用する方法におけるステップを含む本出願のすべての態様に当てはまる。したがって、実施できる種々のさらなるステップがある場合には、これらのさらなるステップの各々を開示される方法の任意の特定の実施形態または実施形態の組合せを用いて実施できると理解される。
【0413】
抗体、抗原結合断片、二重特異性タンパク質およびそれをコードするベクターを含む組成物を、薬学的に許容される担体と組み合わせて治療的に使用できる。
【0414】
適した担体およびその製剤化は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy (19th ed.) ed. A.R. Gennaro, Mack Publishing Company, Easton, PA 1995に記載されている。通常、製剤を等張性にするために製剤に薬学的に許容される塩の適当な量が使用される。薬学的に許容される担体の例として、それだけには限らないが、生理食塩水、リンゲル液およびデキストロース溶液が挙げられる。溶液のpHは、好ましくは、約5~約8、より好ましくは、約7~約7.5である。さらなる担体には、徐放性製剤、例えば、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが含まれ、このマトリックスは、成形された物品の形態、例えば、フィルム、リポソームまたは微粒子である。当業者には、例えば、投与経路および投与されている組成物の濃度に応じてある特定の担体がより好ましい場合があるということは明らかであろう。
【0415】
医薬品担体は、当業者に公知である。これらは最も通常は、滅菌水、生理食塩水および生理学的pHの緩衝溶液などの溶液を含む、ヒトへの薬物の投与のための標準担体であろう。組成物は筋肉内にまたは皮下に投与され得る。他の化合物は、当業者によって使用される標準手順に従って投与される。
【0416】
医薬組成物は、選択した分子に加えて担体、増粘剤、希釈剤、バッファー、保存料、界面活性剤などを含み得る。医薬組成物はまた、1つまたは複数の有効成分、例えば、抗菌剤、抗炎症剤、麻酔薬などを含み得る。
【0417】
医薬組成物は、局所または全身処置が望まれるか否か、および処置されるべき領域に応じていくつかの方法で投与され得る。投与は、局所性に(眼に、経腟性に、直腸性に、鼻腔内にを含む)、経口的に、吸入によって、または非経口的に、例えば、静脈内注入、皮下、腹膜内または筋肉内注射によってであり得る。開示される抗体は、静脈内に、腹膜内に、筋肉内に、皮下に、腔内に、または経皮的に投与され得る。
【0418】
非経口投与用調製物には、滅菌水性または非水性溶液、懸濁液およびエマルジョンが含まれる。非水性溶媒の例として、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、例えば、オリーブ油および注射用有機エステル、例えば、オレイン酸エチルがある。水性担体として、生理食塩水および緩衝媒体を含む、水、アルコール性/水性溶液、エマルジョンまたは懸濁液が挙げられる。非経口ビヒクルとして、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸リンゲルまたは固定油が挙げられる。静脈内ビヒクルとして、流体および栄養補給剤、電解質補給剤(リンゲルデキストロースをベースとするものなど)などが挙げられる。保存料および例えば、抗菌剤、抗酸化物質、キレート化剤および不活性ガスなどといった他の添加剤も存在する場合がある。
【0419】
局所投与用製剤として、軟膏、ローション、クリーム、ジェル、点眼剤、坐剤、スプレー、液体および散剤が挙げられる。従来の医薬品担体、水性、粉末または油性基剤、増粘剤などが必要である場合または望ましい場合がある。
【0420】
経口投与用組成物として、散剤または顆粒剤、水または非水性媒体中の懸濁液または溶液、カプセル剤、サシェまたは錠剤が挙げられる。増粘剤、香味料、希釈剤、乳化剤、分散助剤または結合剤が望ましい場合がある。
【0421】
組成物の一部は、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、過塩素酸、硝酸、チオシアン酸、硫酸およびリン酸ならびに有機酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸およびフマル酸との反応によって、または無機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムならびに有機塩基、例えば、モノ-、ジ-、トリアルキルおよびアリールアミンおよび置換エタノールアミンとの反応によって形成される、薬学的に許容される酸または塩基付加塩として投与される可能性がある。
【0422】
組成物は、経口的に、非経口的に(例えば、静脈内に)、筋肉内注射によって、腹膜内注射によって、硝子体内注射によって、経皮的に、体外的に、局所鼻腔内投与または吸入薬による投与を含む局所的になどで投与され得る。本明細書で使用される場合、「局所鼻腔内投与」とは、鼻孔の一方または両方を通る鼻および鼻腔への組成物の送達を意味し、噴霧機構もしくは液滴機構による、または核酸もしくはベクターのエアロゾル化を介した送達を含み得る。吸入による組成物の投与は、噴霧または液滴機構による送達を介して鼻または口を通してであり得る。送達はまた、挿管を介した呼吸系の任意の領域(例えば、肺)に直接である場合もある。必要な組成物の正確な量は、対象の種、年齢、体重および全身状態、処置されているアレルギー障害の重症度、使用される特定の核酸またはベクター、その投与様式などに応じて対象ごとに変わる。したがって、すべての組成物の正確な量を指定することは可能ではない。しかし、本明細書における教示を考慮して日常的な実験法のみを使用して当業者によって適当な量を決定できる。
【0423】
組成物の非経口投与は、使用される場合には、一般に、注射を特徴とする。注射剤は、液体溶液または懸濁液、注射の前の液体中の懸濁液の溶液に適した固体形態として、またはエマルジョンとしてのいずれかの従来の形態で調製できる。非経口投与のためのより最近改訂されたアプローチは、一定投与量が維持されるような持続放出または徐放システムの使用を含む。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,610,795号明細書を参照されたい。
【0424】
材料は、溶液、懸濁液(例えば、微粒子、リポソームまたは細胞中に取り込まれる)中であり得る。これらは、抗体、受容体または受容体リガンドを介して特定の細胞種に標的化され得る。以下の参考文献は、特異的タンパク質を腫瘍組織に標的化するためのこの技術の使用の例である(Senter, et al., Bioconjugate Chem., 2:447-451, (1991)、Bagshawe, K.D., Br. J. Cancer, 60:275-281, (1989)、Bagshawe, et al., Br. J. Cancer, 58:700-703, (1988)、Senter, et al., Bioconjugate Chem., 4:3-9, (1993)、Battelli, et al., Cancer Immunol. Immunother., 35:421-425, (1992)、Pietersz and McKenzie, Immunolog. Reviews, 129:57-80, (1992)およびRoffler, et al., Biochem. Pharmacol, 42:2062-2065, (1991))。「ステルス」などのビヒクルおよび他の抗体コンジュゲートリポソーム(結腸癌への脂質媒介性薬物標的化を含む)、細胞特異的リガンドを介したDNAの受容体媒介性標的化、リンパ球によって指示される腫瘍標的化およびin vivoでのマウス神経膠腫細胞の高度に特異的な治療的レトロウイルス標的化。以下の参考文献は、特異的タンパク質を腫瘍組織に標的化するためのこの技術の使用の例である(Hughes et al., Cancer Research, 49:6214-6220, (1989)およびLitzinger and Huang, Biochimica et Biophysica Acta, 1104:179-187, (1992))。一般に、受容体は、構成的であるかまたはリガンドにより誘導されたかのいずれかのエンドサイトーシスの経路に関与する。これらの受容体は、クラスリン被覆ピットに集まり、クラスリン被覆小胞を介して細胞に入り、酸性化エンドソームを通り、そこで、受容体が選別され、次いで、細胞表面にリサイクルされるか、細胞内に保存されることになるか、またはリソソームにおいて分解される。内部移行経路は、栄養素取り込み、活性化タンパク質の除去、高分子のクリアランス、ウイルスおよび毒素の日和見的侵入、リガンドの解離および分解ならびに受容体レベル調節などの種々の機能を果たす。多数の受容体は、細胞種、受容体濃度、リガンドの種類、リガンド結合価およびリガンド濃度に応じて1つより多い細胞内経路をたどる。受容体媒介性エンドサイトーシスの分子および細胞機構は概説されている(Brown and Greene、DNA and Cell Biology 10:6、399-409 (1991))。
【0425】
治療的使用および方法
一部の実施形態では、本開示は、炎症性疾患を処置する方法であって、それを必要とする対象に、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)を投与することを含む方法を提供する。
【0426】
一部の実施形態では、開示される抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性結合タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)を使用して、炎症状態または疾患、例えば、気道炎症、関節リウマチ(「RA」)、変形性関節症、骨びらん、腹膜内膿瘍および癒着、感染性疾患、炎症性腸障害(「IBD」)、黄斑変性症(滲出性および/または乾性加齢性黄斑変性症を含む)、同種移植片拒絶、乾癬、ある特定の種類の癌、脈管形成、アテローム性動脈硬化症および多発性硬化症(「MS」)などを処置できる。
【0427】
一部の実施形態では、本開示は、眼の疾患を処置する方法であって、それを必要とする対象に、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、眼の疾患は、黄斑変性症(例えば、滲出性または乾性加齢性黄斑変性症)、糖尿病性網膜症または網膜色素変性症である。一部の実施形態では、本開示は、黄斑変性症を処置する方法であって、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)をそれを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、糖尿病性網膜症を処置する方法であって、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)をそれを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、網膜色素変性症を処置する方法であって、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)をそれを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。
【0428】
乾性黄斑変性症は、黄斑が薄くなるため中心視野のぼやけまたは低減を引き起こす。滲出性黄斑変性症は、一般に、黄斑中への流体または血液の漏出によって引き起こされる。滲出性黄斑変性症は、乾性黄斑変性症として始まる。滲出性および乾性黄斑変性症の症状として、視覚の歪み、例えば、曲がって見える直線、片目または両目における中心視野の低減、読む場合または近接した作業を行う場合に明るい光が必要であること、薄暗いレストランにはいった場合などに低い光レベルに適応する難しさが増大すること、印刷された文字の不鮮明さの増加、色の強度または明るさの低下、顔を認識する困難性、明確に定義されたぼやけたスポットまたは視野の中の見えないスポットが挙げられる。
【0429】
網膜色素変性症は、眼の奥における杆体光受容体細胞の進行性の喪失と、それに続く錐体光受容体細胞の喪失を含む眼の遺伝障害である。診断は、通常、網膜の検査および暗色の色素沈着の発見によってである。
【0430】
糖尿病性網膜症とは、糖尿病のために網膜に損傷が生じる医学的状態を指す。糖尿病からの慢性的に高い血糖は、網膜中の小さい血管への損傷と関連しており、糖尿病性網膜症につながる。糖尿病性網膜症は、網膜中の血管に流体を漏出させ、または出血させ、視覚を歪ませる場合がある。最も進行した段階では、新規の異常な血管が網膜の表面上で増殖し、網膜における瘢痕および細胞喪失につながる場合がある。
【0431】
一部の実施形態では、本開示は、それを必要とする対象において眼において血管漏出を減少させる方法を提供する。フルオレセイン血管造影図を使用して、損傷を受けた血管または漏出性血管を探すことができる。この試験では、蛍光色素が血流中に、多くは腕の静脈中に注入される。色素が眼に届いたときに網膜血管の写真を撮る。一部の実施形態では、本組成物および方法を使用して、眼における罹患率、有病率または損傷を受けた血管および/もしくは漏出性血管の重症度を防ぐまたは減少させることができる。一部の実施形態では、眼における血管漏出は、未処置または対照処置された眼において観察された漏出と比較して少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%低減される。
【0432】
組成物を投与するための有効な投与量およびスケジュールは、経験的に決定でき、このような決定を行うことは、当業者の範囲内である。組成物の投与のための投与量範囲は、障害の症状が影響を受ける所望の効果をもたらすのに十分に大きいものである。投与量は、有害な副作用、例えば、望まれない交差反応、アナフィラキシー反応などを引き起こすほど多量であってはならない。一般に、投与量は、患者における年齢、状態、性別および疾患の程度、投与の経路またはレジメン中に他の薬物が含まれるか否かによって変わり、当業者によって決定できる。任意の禁忌症の事象では、投与量は個々の医師によって調整され得る。投与量は、変わる場合があり、1日または数日間、毎日1つまたは複数の用量投与において投与できる。所与のクラスの医薬製剤の適当な投与量については、ガイダンスを文献に見出すことができる。例えば、抗体の適当な用量の選択におけるガイダンスは、抗体の治療的使用に関する文献、例えば、Handbook of Monoclonal Antibodies, Ferrone et al., eds., Noges Publications, Park Ridge, N.J., (1985) ch. 22 and pp. 303-357、Smith et al., Antibodies in Human Diagnosis and Therapy, Haber et al., eds., Raven Press, New York (1977) pp. 365-389において見出すことができる。単独で使用される抗体の通常の1日投与量は、上記の因子に応じて1日あたり約1μg/体重1kg~最大100mg/体重1kgの範囲またはより多くである可能性がある。
【0433】
一部の実施形態では、本明細書に記載される処置方法および使用のために、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)は、処置が求められる疾患または障害の管理と関連する従来方法論と一致する方法で送達される。本明細書における開示に従って、タンパク質またはポリペプチド(またはそれをコードするポリヌクレオチド)の治療上有効な量が、疾患または障害を防ぐまたは処置するのに十分な時間の間および条件下でこのような処置を必要とする対象に投与される。
【0434】
予防的適用では、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)を含む医薬組成物または薬剤は、特定の障害の影響を受けやすい、またはそうでなければそのリスクにある患者に障害のリスクを排除もしくは低減する、または障害の発生を遅延するのに十分な量で投与される。治療的適用では、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)は、このような障害の疑いのある、または既に患っている患者に障害の症状およびその合併症を治癒する、または少なくとも部分的に停止するのに十分な量で投与される。これを達成するのに適切な量は、治療上有効な用量または量と呼ばれる。予防的および治療的両レジメンにおいて、薬剤は普通、十分な応答(例えば、不適当な脈管形成活性の阻害)が達成されるまで数回の投与量で投与される。通常、応答はモニタリングされ、所望の応答が弱まり始める場合には反復投与量が与えられる
【0435】
投与のために、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)は、医薬組成物として製剤化され得る。医薬組成物は、(i)抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)、および(ii)薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含み得る。抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)を含む医薬組成物は、薬学的に有用な組成物を調製するための公知の方法に従って製剤化でき、それによって、治療分子は薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤とともに混合物に組み合わされる。滅菌リン酸緩衝生理食塩水は、薬学的に許容される担体の一例である。他の適した担体、希釈剤または賦形剤は、当業者に周知である(例えば、Gennaro (ed.), Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company, 19th ed. 1995)を参照されたい)。製剤は、バイアル表面などでのタンパク質喪失を防ぐために1つまたは複数の賦形剤、保存料、可溶化剤、緩衝剤、アルブミンをさらに含む場合がある。
【0436】
本明細書に記載されるポリペプチドまたはタンパク質を含む医薬組成物は、経口単位投与形、静脈内単位投与形、鼻腔内単位投与形、坐剤単位投与形、皮内単位投与形、筋肉内単位投与形、腹膜内単位投与形、皮下単位投与形、硬膜外単位投与形、舌下単位投与形および大脳内単位投与形からなる群から選択される投与形で製剤化され得る。経口単位投与形は、錠剤、丸剤、ペレット、カプセル剤、散剤、トローチ剤、顆粒剤、溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エリキシル、徐放性製剤、エアロゾルおよびスプレーからなる群から選択され得る。
【0437】
抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)を含む医薬組成物は、対象に治療上有効量で投与され得る。本開示の方法によれば、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)は、例えば、筋肉内、皮下、静脈内、心房内、関節内、非経口、鼻腔内、肺内、経皮、胸膜内、くも膜下腔内および経口投与経路によってを含む、種々の投与様式によって対象に投与され得る。防止および処置目的のために、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)は、単回ボーラス送達で、連続送達(例えば、連続経皮送達)を介して、長期間にわたって、または反復投与プロトコール(例えば、1時間毎に、毎日、毎週または月ベースで)で対象に投与され得る。
【0438】
本開示の組成物の有効用量は、投与様式、標的部位、患者の生理学的状態、患者がヒトであるか、動物であるか、投与される他の薬物療法、処置が予防的であるか、治療的であるか、ならびに組成物自体の特異的活性および個体において所望の応答を誘発するその能力を含む多数の異なる因子に応じて変わる。普通、患者はヒトであるが、一部の疾患では、患者は、非ヒト哺乳動物であり得る。通常、投与計画は、最適治療応答を提供するように、すなわち、安全性および有効性を最適化するように調整される。
【0439】
この文脈における有効投与量の決定は、動物モデル研究と、それに続くヒト臨床試験に通常基づいており、モデル対象において対象障害の発生または重症度を有意に低減する有効投与量および投与プロトコールを決定することによって導かれる。したがって、「治療上有効量」とは、本明細書で使用される場合、所望の生物学的効果または治療効果を達成する量、すなわち、処置または防止されている列挙された疾患の1つまたは複数の症状を防ぐ、低減する、または軽快させる量である化合物の量を指す。例えば、抗体またはその抗原結合断片の治療上有効量は、処置されている状態、状態の重症度および経過、防止または治療目的のために抗体が投与されるか否か、これまでの療法、患者の臨床病歴および抗体に対する応答、使用される抗体またはその抗原結合断片の種類ならびに主治医の裁量に応じて変わる。抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)は、一度に、または一連の処置にわたって患者に適宜投与され、診断以降の任意の時間で患者に投与される場合もある。抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質は、単独処置として、または問題の状態の処置において有用な他の薬物もしくは療法とともに投与される場合もある。
【0440】
一部の実施形態では、抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)の治療上有効量は、約1ng/体重1kg/日~約100mg/体重1kg/日の間である。一部の実施形態では、投与される抗体の範囲は、約1ng/体重1kg/日~約1μg/体重1kg/日、1ng/体重1kg/日~約100ng/体重1kg/日、1ng/体重1kg/日~約10ng/体重1kg/日、10ng/体重1kg/日~約1μg/体重1kg/日、10ng/体重1kg/日~約100ng/体重1kg/日、100ng/体重1kg/日~約1μg/体重1kg/日、100ng/体重1kg/日~約10pg/体重1kg/日、1μg/体重1kg/日~約10pg/体重1kg/日、1μg/体重1kg/日~約100pg/体重1kg/日、10pg/体重1kg/日~約100pg/体重1kg/日、10pg/体重1kg/日~約1mg/体重1kg/日、100μg/体重1kg/日~約10mg/体重1kg/日、1mg/体重1kg/日~約100mg/体重1kg/日および10mg/体重1kg/日~約100mg/体重1kg/日である。この範囲内の投与量は、例えば、1日あたり複数回投与または毎日、毎週、2週間毎または毎月の投与を含む、単回または複数回投与によって達成され得る。抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)は、必要に応じて、または示されるように、ボーラスによる、もしくは連続注入による単回用量として、またはボーラスによる、もしくは連続注入による複数回用量として投与され得る。複数回用量は、例えば、1日あたり複数回、毎日1回、2、3、4、5、6または7日毎、毎週、2、3、4、5もしくは6週間毎または毎月、投与され得る。しかし、他の投与計画は、有用であり得る。この療法の進行は、従来技術によって容易にモニタリングされる。
【0441】
ヒト成体患者への投与について、治療上有効量は、それだけには限らないが、用量あたり0.0006mg、用量あたり0.001mg、用量あたり0.003mg、用量あたり0.006mg、用量あたり0.01mg、用量あたり0.03mg、用量あたり0.06mg、用量あたり0.1mg、用量あたり0.3mg、用量あたり0.6mg、用量あたり1mg、用量あたり3mg、用量あたり6mg、用量あたり10mg、用量あたり30mg、用量あたり60mg、用量あたり100mg、用量あたり300mg、用量あたり600mgおよび用量あたり1000mgを含む、用量あたり0.0006mg~1000mgの範囲の用量で投与され得る、処置の過程において、複数の、普通、連続する1日用量が投与され得る。抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)は、1日の異なる時間に投与され得る。一実施形態では、最適治療用量は、夜に投与され得る。別の実施形態では、最適治療用量は、朝に投与され得る。予測されるように、投与量は、患者の状態、大きさ、年齢および状態に応じて変わる。
【0442】
抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)を含む医薬組成物の投与量は、標的部位で所望の濃度を維持するために主治医によって変えることができる。例えば、静脈内様式の送達が選択される場合には、標的組織での血流中の薬剤の局所濃度は、対象の状態および予測される測定される応答に応じて、約0.01~50nMの間、時には、約1.0nMから10、15または25nMの間であり得る。送達の様式、例えば、経皮送達対粘膜表面への送達に基づいてより高いまたはより低い濃度が選択される場合がある。投与量はまた、投与される製剤、例えば、鼻腔スプレー対散剤の徐放経口または注射される粒子、経皮製剤などの放出速度に基づいて調整されなければならない。同じ血清濃度レベルを達成するために、例えば、5nMの放出速度を有する(標準条件下で)持続放出粒子は、10nMの放出速度を有する粒子の投与量の約2倍で投与される。
【0443】
抗IL-17A抗体、その抗原結合断片またはそれを含む二重特異性タンパク質(または前記のもの(forgoing)のいずれかをコードするベクター)を含む医薬組成物は、本明細書に記載されるような医薬組成物を含む容器を含むキットとして供給され得る。医薬組成物は、例えば、単回または複数回用量のための注射用溶液の形態で、または注射の前に復元される滅菌散剤として提供され得る。あるいは、このようなキットは、医薬組成物の投与のための乾燥散剤分散器、液体エアゾール発生器または噴霧器を含み得る。このようなキットは、医薬組成物の適応症および使用法に関する書面での情報をさらに含み得る。
【0444】
さらなる番号付けされた実施形態
本開示のさらなる番号付けされた実施形態は、以下のとおりに提供される:
【0445】
実施形態1.重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含む抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片であって、(a)HCDR1は、配列番号2、23、31、42、81および91から選択されるアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号3、24、32、43、82および86から選択されるアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号4、25、33、45、83、87、92および96から選択されるアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号6、10、27、35および58から選択されるアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号7、28、36および59から選択されるアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号8、29、37、60、89および94から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0446】
実施形態2.(a)HCDR1が、配列番号2のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2が、配列番号3のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3が、配列番号4のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1が、配列番号7のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2が、配列番号8のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2が、配列番号9のアミノ酸配列を含む、実施形態1の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0447】
実施形態3.VHが、配列番号5に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号9に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1または実施形態2の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0448】
実施形態4.VHが、配列番号5のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLが、配列番号9のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態3の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0449】
実施形態5.(a)HCDR1が、配列番号2のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2が、配列番号3のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3が、配列番号4のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1が、配列番号10のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2が、配列番号7のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2が、配列番号8のアミノ酸配列を含む、実施形態1の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0450】
実施形態6.VHが、配列番号5に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号11に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1または実施形態5の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0451】
実施形態7.VHが、配列番号5のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLが、配列番号11のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態6の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0452】
実施形態8.(a)HCDR1が、配列番号23のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2が、配列番号24のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3が、配列番号25のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1が、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2が、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2が、配列番号29のアミノ酸配列を含む、実施形態1の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0453】
実施形態9.VHが、配列番号26に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号30に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1または実施形態8の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0454】
実施形態10.VHが、配列番号26のアミノ酸配列を含む、またはからなり、VLが、配列番号30のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態9の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0455】
実施形態11.(a)HCDR1が、配列番号31のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2が、配列番号32のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3が、配列番号33のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1が、配列番号35のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2が、配列番号36のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2が、配列番号37のアミノ酸配列を含む、実施形態1の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0456】
実施形態12.VHが、配列番号34に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号38に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1または実施形態11の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0457】
実施形態13.VHが、配列番号34のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLが、配列番号38のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態12の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0458】
実施形態14.(a)HCDR1が、配列番号42のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2が、配列番号43のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3が、配列番号45のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1が、配列番号58のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2が、配列番号59のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2が、配列番号60のアミノ酸配列を含む、実施形態1の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0459】
実施形態15.VHが、配列番号57に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号61に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1または実施形態14の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0460】
実施形態16.VHが、配列番号57のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLが、配列番号61のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態15の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0461】
実施形態17.(a)HCDR1が、配列番号81のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2が、配列番号82のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3が、配列番号83のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1が、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2が、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2が、配列番号29のアミノ酸配列を含む、実施形態1の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0462】
実施形態18.VHが、配列番号84に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号85に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1または実施形態17の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0463】
実施形態19.VHが、配列番号84のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLが、配列番号85のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態18の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0464】
実施形態20.(a)HCDR1が、配列番号81のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2が、配列番号86のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3が、配列番号87のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1が、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2が、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2が、配列番号89のアミノ酸配列を含む、実施形態1の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0465】
実施形態21.VHが、配列番号85に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号88に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1または実施形態20の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0466】
実施形態22.VHが、配列番号85のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLが、配列番号88のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態21の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0467】
実施形態23.(a)HCDR1が、配列番号91のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2が、配列番号86のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3が、配列番号92のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1が、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2が、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2が、配列番号94のアミノ酸配列を含む、実施形態1の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0468】
実施形態24.VHが、配列番号93に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号95に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1または実施形態23の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0469】
実施形態25.VHが、配列番号93のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLが、配列番号95のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態24の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0470】
実施形態26.(a)HCDR1が、配列番号81のアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2が、配列番号86のアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3が、配列番号96のアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1が、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2が、配列番号28のアミノ酸配列を含み、(f)LCDR2が、配列番号94のアミノ酸配列を含む、実施形態1の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0471】
実施形態27.VHが、配列番号97に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号98に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1または実施形態26の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0472】
実施形態28.VHが、配列番号97のアミノ酸配列を含むまたはそれからなり、VLが、配列番号98のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態27の抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0473】
実施形態29.重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含むヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片であって、(a)HCDR1は、配列番号2から選択されるアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号3から選択されるアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号4から選択されるアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号10から選択されるアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号7から選択されるアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号8から選択されるアミノ酸配列を含む、ヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0474】
実施形態30.VHが、配列番号12、14、16、21および22のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号13、15、17、18、19および20のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態29のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0475】
実施形態31.(a)VHが、配列番号12に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号13に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(b)VHが、配列番号14に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号15に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(c)VHが、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号15に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(d)VHが、配列番号14に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号17に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(e)VHが、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号17に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(f)VHが、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号18に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(g)VHが、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号19に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(h)VHが、配列番号16に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号20に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(i)VHが、配列番号21に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号18に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(j)VHが、配列番号21に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号19に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(k)VHが、配列番号21に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号20に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(l)VHが、配列番号22に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号18に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(m)VHが、配列番号22に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号19に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、または(n)VHが、配列番号22に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号20に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態30のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0476】
実施形態32.VHが、配列番号12、14、16、21および22のうち1つを含むまたはそれからなり、VLが、配列番号13、15、17、18、19および20のうち1つを含むまたはそれからなる、実施形態29のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0477】
実施形態33.(a)VHアミノ酸配列が、配列番号12を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号13を含むもしくはそれからなる、(b)VHアミノ酸配列が、配列番号14を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号15を含むもしくはそれからなる、(c)VHアミノ酸配列が、配列番号16を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号15を含むもしくはそれからなる、(d)VHアミノ酸配列が、配列番号14を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号17を含むもしくはそれからなる、(e)VHアミノ酸配列が、配列番号16を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号17を含むもしくはそれからなる、(f)VHアミノ酸配列が、配列番号16を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号18を含むもしくはそれからなる、(g)VHアミノ酸配列が、配列番号16を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号19を含むもしくはそれからなる、(h)VHアミノ酸配列が、配列番号16を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号20を含むもしくはそれからなる、(i)VHアミノ酸配列が、配列番号21を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号18を含むもしくはそれからなる、(j)VHアミノ酸配列が、配列番号21を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号19を含むもしくはそれからなる、(k)VHアミノ酸配列が、配列番号21を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号20を含むもしくはそれからなる、(l)VHアミノ酸配列が、配列番号22を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号18を含むもしくはそれからなる、(m)VHアミノ酸配列が、配列番号22を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号19を含むもしくはそれからなる、または(n)VHアミノ酸配列が、配列番号22を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号20を含むもしくはそれからなる、実施形態32のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0478】
実施形態34.重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含むヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片であって、(a)HCDR1は、配列番号31から選択されるアミノ酸配列を含み、(b)HCDR2は、配列番号32から選択されるアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号33から選択されるアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号35から選択されるアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号36から選択されるアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号37から選択されるアミノ酸配列を含む、ヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0479】
実施形態35.VHが、配列番号39および34のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号40および41のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態34のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0480】
実施形態36.(a)VHが、配列番号39に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号40に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(b)VHが、配列番号39に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号41に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、または(c)VHが、配列番号34に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号41に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態35のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0481】
実施形態37.VHが、配列番号39および34のうち1つを含むまたはそれからなる、VLが、配列番号40および41のうち1つを含むまたはそれからなる、実施形態34のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0482】
実施形態38.(a)VHアミノ酸配列が、配列番号39を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号40を含むもしくはそれからなる、(b)VHアミノ酸配列が、配列番号39を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号41を含むもしくはそれからなる、または(c)VHアミノ酸配列が、配列番号34を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号41を含むもしくはそれからなる、実施形態37のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0483】
実施形態39.重鎖相補性決定領域(CDR)1(HCDR1)、重鎖CDR2(HCDR2)および重鎖CDR3(HCDR3)を含む免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)ならびに軽鎖相補性決定領域(CDR)1(LCDR1)、軽鎖CDR2(LCDR2)および軽鎖CDR3(LCDR3)を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含むヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片であって、(a)HCDR1は、配列番号42のアミノ酸を含み、(b)HCDR2は、配列番号43または配列番号44から選択されるアミノ酸配列を含み、(c)HCDR3は、配列番号45~56のいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含み、(d)LCDR1は、配列番号58から選択されるアミノ酸配列を含み、(e)LCDR2は、配列番号59から選択されるアミノ酸配列を含み、(f)LCDR3は、配列番号60から選択されるアミノ酸配列を含む、ヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0484】
実施形態40.LCDR1が、配列番号58のアミノ酸配列を含み、LCDR2が、配列番号59のアミノ酸配列を含み、LCDR3が、配列番号60のアミノ酸配列を含み、(a)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号45のアミノ酸配列を含む、(b)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号46のアミノ酸配列を含む、(c)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号47のアミノ酸配列を含む、(d)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号48のアミノ酸配列を含む、(e)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号49のアミノ酸配列を含む、(f)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号44から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号50のアミノ酸配列を含む、(g)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号51のアミノ酸配列を含む、(h)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号52のアミノ酸配列を含む、(i)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号53のアミノ酸配列を含む、(j)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号54のアミノ酸配列を含む、(k)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号55のアミノ酸配列を含む、または(l)HCDR1が、配列番号42から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR2が、配列番号43から選択されるアミノ酸配列を含み、HCDR3が、配列番号56のアミノ酸配列を含む、実施形態39のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0485】
実施形態41.VHが、配列番号62、64、65、66、67、68、69、71、72、73、74、99、77、78または79のうち1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号63、70、75、76または80のいずれか1つに対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態39のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0486】
実施形態42.(a)VHが、配列番号62に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(b)VHが、配列番号64に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(c)VHが、配列番号65に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(d)VHが、配列番号66に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(e)VHが、配列番号67に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(f)VHが、配列番号68に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号63に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(g)VHが、配列番号69に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(h)VHが、配列番号71に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(i)VHが、配列番号72に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(j)VHが、配列番号73に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(k)VHが、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(l)VHが、配列番号99に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(m)VHが、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号75に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(n)VHが、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号76に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(o)VHが、配列番号77に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(p)VHが、配列番号77に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号75に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(q)VHが、配列番号77に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号76に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(r)VHが、配列番号78に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、(s)VHが、配列番号79に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号70に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、または(t)VHが、配列番号74に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号80に対して少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態41のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0487】
実施形態43.VHが、配列番号62、64、65、66、67、68、69、71、72、73、74、99、77、78もしくは79のうち1つを含むまたはそれからなり、VLが、配列番号63、70、75、76もしくは80のうち1つを含むまたはそれからなる、実施形態39のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0488】
実施形態44.(a)VHアミノ酸配列が、配列番号62を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(b)VHアミノ酸配列が、配列番号64を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(c)VHアミノ酸配列が、配列番号65を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(d)VHアミノ酸配列が、配列番号66を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(e)VHアミノ酸配列が、配列番号67を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(f)VHアミノ酸配列が、配列番号68を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号63を含むもしくはそれからなる、(g)VHアミノ酸配列が、配列番号69を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(h)VHアミノ酸配列が、配列番号71を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(i)VHアミノ酸配列が、配列番号72を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(j)VHアミノ酸配列が、配列番号73を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(k)VHアミノ酸配列が、配列番号74を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(l)VHアミノ酸配列が、配列番号99を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(m)VHアミノ酸配列が、配列番号74を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号75を含むもしくはそれからなる、(n)VHアミノ酸配列が、配列番号74を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号76を含むもしくはそれからなる、(o)VHアミノ酸配列が、配列番号77を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(p)VHアミノ酸配列が、配列番号77を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号75を含むもしくはそれからなる、(q)VHアミノ酸配列が、配列番号77を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号76を含むもしくはそれからなる、(r)VHアミノ酸配列が、配列番号78を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、(s)VHアミノ酸配列が、配列番号79を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号70を含むもしくはそれからなる、または(t)VHアミノ酸配列が、配列番号74を含むもしくはそれからなり、VLアミノ酸配列が、配列番号80を含むもしくはそれからなる、実施形態43のヒト化抗IL-17A抗体またはその抗原結合断片。
【0489】
実施形態45.抗原結合断片が、単鎖可変断片(scFv)である、実施形態1から28のいずれか1つの抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片または実施形態29から44のいずれか1つのヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片。
【0490】
実施形態46.scFvが、配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態45の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片またはヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片。
【0491】
実施形態47.scFvが、配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態45の抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片またはヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片。
【0492】
実施形態48.配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む抗IL-17A単鎖可変断片(scFv)。
【0493】
実施形態49.配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態48の抗IL-17A scFv。
【0494】
実施形態50.実施形態1から28のいずれか1つの抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片または実施形態29~44のいずれか1つのヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片をコードするポリヌクレオチド。
【0495】
実施形態51.実施形態48から49のいずれか1つの抗IL-17A scFvをコードするポリヌクレオチド。
【0496】
実施形態52.実施形態50または51のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【0497】
実施形態53.実施形態50もしくは51のポリヌクレオチドまたは実施形態52の発現ベクターを含む宿主細胞。
【0498】
実施形態54.実施形態1から28のいずれか1つの抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態29から44のいずれか1つのヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片または実施形態48から49のいずれか1つの抗IL-17A scFvをコードするポリヌクレオチドを含むベクター。
【0499】
実施形態55.AAV8またはAAV9ベクターである、実施形態54のベクター。
【0500】
実施形態56.実施形態1から28のいずれか1つの抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態29から44のいずれか1つのヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片または実施形態48から49のいずれか1つの抗IL-17A scFvを製造する方法であって、実施形態52の発現ベクターを宿主細胞中に導入することを含む方法。
【0501】
実施形態57.第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含み、第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗IL-17A抗原結合ドメインを含む二重特異性結合タンパク質。
【0502】
実施形態58.抗IL-17A抗原結合ドメインが、抗IL-17A抗体重鎖である、実施形態57の二重特異性結合タンパク質。
【0503】
実施形態59.抗原結合ドメインがVEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである、実施形態57または58の二重特異性結合タンパク質。
【0504】
実施形態60.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、配列番号167または168のアミノ酸配列を含むVEGF抗原結合ドメイン、リンカーおよび配列番号169~174から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む、実施形態59の二重特異性結合タンパク質。
【0505】
実施形態61.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号101~108から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態60の二重特異性結合タンパク質。
【0506】
実施形態62.第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、抗IL-17A抗体軽鎖を含む、実施形態60または61の二重特異性結合タンパク質。
【0507】
実施形態63.第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態62の二重特異性結合タンパク質。
【0508】
実施形態64.第1および第2の重鎖ポリペプチドが配列番号101~108の群から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドが配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態57から63のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質。
【0509】
実施形態65.(a)配列番号101のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(b)配列番号102のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含み、(c)配列番号103のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(d)配列番号104のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(e)配列番号105のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(f)配列番号106のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(g)配列番号107のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、または(h)配列番号108のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、実施形態64の二重特異性結合タンパク質。
【0510】
実施形態66.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、配列番号134のアミノ酸配列を含むTNFα抗原結合ドメイン、リンカーおよび配列番号180~185から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む、実施形態59の二重特異性結合タンパク質。
【0511】
実施形態67.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号127~132から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態66の二重特異性結合タンパク質。
【0512】
実施形態68.第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、抗IL-17A抗体軽鎖を含む、実施形態66または67の二重特異性結合タンパク質。
【0513】
実施形態69.第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号141および142から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態68の二重特異性結合タンパク質。
【0514】
実施形態70.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号127~132のいずれか1つのアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号141または142のアミノ酸配列を含む、実施形態66から69のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質。
【0515】
実施形態71.(a)配列番号127のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号141のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(b)配列番号128のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号141のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(c)配列番号129のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(d)配列番号130のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(e)配列番号131のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、または(f)配列番号132のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号142のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、実施形態70の二重特異性結合タンパク質。
【0516】
実施形態72.第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む二重特異性結合タンパク質であって、第1および第2の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、抗IL-17A抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗原結合ドメインを含む、二重特異性結合タンパク質。
【0517】
実施形態73.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、抗IL-17A抗体重鎖、リンカーおよび抗原結合ドメインを含む、実施形態72の二重特異性結合タンパク質。
【0518】
実施形態74.抗原結合ドメインが、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである、実施形態72または73の二重特異性結合タンパク質。
【0519】
実施形態75.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、N末端からC末端に、配列番号169、170、175および176から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖、リンカーおよび配列番号167または168を含むVEGF抗原結合ドメインを含む、実施形態74の二重特異性結合タンパク質。
【0520】
実施形態76.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号109~116から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態75の二重特異性結合タンパク質。
【0521】
実施形態77.第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、抗IL-17A抗体軽鎖を含む、実施形態72から76のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質。
【0522】
実施形態78.第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号136または137のアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体軽鎖を含む、実施形態77の二重特異性結合タンパク質。
【0523】
実施形態79.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号109~116から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号136または137のアミノ酸配列を含む、実施形態76から78のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質。
【0524】
実施形態80.(a)配列番号109のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(b)配列番号110のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(c)配列番号111のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(d)配列番号112のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号136のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(e)配列番号113のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(f)配列番号114のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、(g)配列番号115のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、または(h)配列番号116のアミノ酸配列を含む第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに配列番号137のアミノ酸配列を含む第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む、実施形態79の二重特異性結合タンパク質。
【0525】
実施形態81.第1および第2の重鎖ポリペプチドならびに第1および第2の軽鎖ポリペプチドを含む二重特異性結合タンパク質であって、第1および第2の軽鎖は、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよび抗IL-17A抗原結合ドメインを含む、二重特異性結合タンパク質。
【0526】
実施形態82.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、抗IL-17A抗体重鎖を含む、実施形態81の二重特異性結合タンパク質。
【0527】
実施形態83.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号117~120から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体重鎖を含む、実施形態82の二重特異性結合タンパク質。
【0528】
実施形態84.抗IL-17A抗原結合ドメインが抗IL-17A抗体軽鎖である、実施形態81または82の二重特異性結合タンパク質。
【0529】
実施形態85.抗原結合ドメインがVEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである、実施形態81から84のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質。
【0530】
実施形態86.第1および第2の軽鎖が、N末端からC末端に、配列番号167を含むVEGF結合ドメイン、リンカーならびに配列番号136および137から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A抗体軽鎖を含む、実施形態85の二重特異性結合タンパク質。
【0531】
実施形態87.第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号138および139から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態86の二重特異性結合タンパク質。
【0532】
実施形態88.第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号117~120から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号138および139から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態81から87のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質。
【0533】
実施形態89.(a)第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号117から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号138から選択されるアミノ酸配列を含む、(b)第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号118から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号138から選択されるアミノ酸配列を含む、(c)第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号119から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号139から選択されるアミノ酸配列を含む、または(d)第1および第2の重鎖ポリペプチドが、配列番号120から選択されるアミノ酸配列を含み、第1および第2の軽鎖ポリペプチドが、配列番号139から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態88の二重特異性結合タンパク質。
【0534】
実施形態90.第1および第2のタンパク質モノマーを含む二重特異性結合タンパク質であって、各モノマーは、N末端からC末端に、抗原結合ドメイン、リンカーおよびIL-17A結合ドメインを含む、二重特異性結合タンパク質。
【0535】
実施形態91.抗原結合ドメインが、VEGF結合ドメインまたはTNFα結合ドメインである、実施形態90の二重特異性結合タンパク質。
【0536】
実施形態92.第1および第2のモノマーが、N末端からC末端に、配列番号100を含むVEGF結合ドメイン、リンカーおよび配列番号177~179から選択されるアミノ酸配列を含む抗IL-17A scFv結合ドメインを含む、実施形態91の二重特異性結合タンパク質。
【0537】
実施形態93.各モノマーが、配列番号123~125から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態92の二重特異性結合タンパク質。
【0538】
実施形態94.各モノマーが、配列番号123~125から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、実施形態92の二重特異性結合タンパク質。
【0539】
実施形態95.各モノマーが、配列番号124に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態92の二重特異性結合タンパク質。
【0540】
実施形態96.各モノマーが、配列番号124を含むまたはそれからなる、実施形態92の二重特異性結合タンパク質。
【0541】
実施形態97.各モノマーが、配列番号125に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態92の二重特異性結合タンパク質。
【0542】
実施形態98.各モノマーが、配列番号125を含むまたはそれからなる、実施形態92の二重特異性結合タンパク質。
【0543】
実施形態99.VEGF抗原結合ドメインが、可溶性VEGF受容体または抗VEGF抗体もしくはその抗原結合断片である、実施形態59、85または91のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質。
【0544】
実施形態100.可溶性VEGF受容体がアフリベルセプトである、実施形態99の二重特異性結合タンパク質。
【0545】
実施形態101.抗VEGF抗体が、ベバシズマブ、ラニビズマブ、ブロルシズマブおよびラムシルマブから選択される、実施形態99の二重特異性結合タンパク質。
【0546】
実施形態102.TNFα抗原結合ドメインが、抗TNFα抗体またはその抗原結合断片である、実施形態59、85または91のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質。
【0547】
実施形態103.抗TNFα抗体が、アダリムマブ、インフリキシマブ、エタネルセプト、ゴリムマブ、およびセルトリズマブから選択される、実施形態102の二重特異性結合タンパク質。
【0548】
実施形態104.実施形態57から103のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
【0549】
実施形態105.実施形態104のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【0550】
実施形態106.実施形態104のポリヌクレオチドまたは実施形態105の発現ベクターを含む宿主細胞。
【0551】
実施形態107.実施形態57から103のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質を製造する方法であって、実施形態105の発現ベクターを宿主細胞中に導入することを含む方法。
【0552】
実施形態108.実施形態57から103のいずれか1つの二重特異性結合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクター。
【0553】
実施形態109.AAV8またはAAV9ベクターである、実施形態108のベクター。
【0554】
実施形態110.それを必要とする対象において炎症状態を処置する方法であって、実施形態1から28のいずれか1つの抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態29から44のいずれか1つのヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態48から49のいずれか1つの抗IL-17A scFv、実施形態57から103のいずれか1つの二重特異性タンパク質または実施形態54、55、108もしくは109のいずれか1つのベクターをそれを必要とする対象に投与することを含む方法。
【0555】
実施形態111.対象において炎症状態を処置するための医薬の製造のための、実施形態1から28のいずれか1つの抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態29から44のいずれか1つのヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態48から49のいずれか1つの抗IL-17A scFv、実施形態57から103のいずれか1つの二重特異性タンパク質または実施形態54、55、108もしくは109のいずれか1つのベクターの使用。
【0556】
実施形態112.炎症状態が、気道炎症、関節リウマチ、変形性関節症、骨びらん、腹膜内膿瘍および癒着、感染性疾患、炎症性腸障害、黄斑変性症、同種移植片拒絶、乾癬、癌、脈管形成、アテローム性動脈硬化症および多発性硬化症から選択される、実施形態110の方法または実施形態111の使用。
【0557】
実施形態113.それを必要とする対象において眼の疾患を処置する方法であって、それを必要とする対象に、実施形態1から28のいずれか1つの抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態29から44のいずれか1つのヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態48から49のいずれか1つの抗IL-17A scFv、実施形態57から103のいずれか1つの二重特異性タンパク質または実施形態54、55、108もしくは109のいずれか1つのベクターを投与することを含む方法。
【0558】
実施形態114.対象において眼の疾患を処置するための医薬の製造のための、実施形態1から28のいずれか1つの抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態29から44のいずれか1つのヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態48から49のいずれか1つの抗IL-17A scFv、実施形態57から103のいずれか1つの二重特異性タンパク質または実施形態54、55、108もしくは109のいずれか1つのベクターの使用。
【0559】
実施形態115.眼の疾患が、黄斑変性症、網膜色素変性症および糖尿病性網膜症から選択される、実施形態113の方法または実施形態114の使用。
【0560】
実施形態116.黄斑変性症が加齢性黄斑変性症である、実施形態115の方法または使用。
【0561】
実施形態117.黄斑変性症が滲出性または乾性である、実施形態115または116の方法または使用。
【0562】
実施形態118.それを必要とする対象において眼において血管漏出を減少させる方法であって、実施形態1から28のいずれか1つの抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態29から44のいずれか1つのヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態48から49のいずれか1つの抗IL-17A scFv、実施形態57から103のいずれか1つの二重特異性タンパク質または実施形態54、55、108もしくは109のいずれか1つのベクターを投与することを含む方法。
【0563】
実施形態119.それを必要とする対象において眼において血管漏出を減少させる医薬の製造のための、実施形態1から28のいずれか1つの抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態29から44のいずれか1つのヒト化抗IL-17A抗体もしくはその抗原結合断片、実施形態48から49のいずれか1つの抗IL-17A scFv、実施形態57から103のいずれか1つの二重特異性タンパク質または実施形態54、55、108もしくは109のいずれか1つのベクターの使用。
【0564】
実施形態120.抗体、その抗原結合断片、scFv、二重特異性タンパク質またはベクターが、静脈内に、硝子体内に、皮下にまたは筋肉内に投与される、実施形態110から119のいずれか1つの方法または使用。
【0565】
実施形態121.対象がヒトである、実施形態110から120のいずれか1つの方法または使用。
【実施例
【0566】
以下の実施例は、当業者に、本明細書において特許請求される化合物、組成物、物品、デバイスおよび/または方法がどのように作製され、評価されるかの完全な開示および説明を提供するために提示され、純粋に例示的であるように意図されるものであって、本開示を制限するようには意図されない。数字(例えば、量、温度など)に関して正確性を確実にするために努力したが、幾分かの誤差および偏差は考慮されるべきである。特に断りのない限り、部は重量部であり、温度は、Cにおける、または周囲温度におけるものであり、圧力は、大気圧またはその付近である。
【0567】
[実施例1]
抗IL-17A抗体の製造
マウスIg-アルファ、マウスIg-ベータおよびヒトインターロイキン6を過剰発現するトランスジェニックマウスに、2週間の間隔で組換えヒトIL-17A(R&D Systems)を腹膜内に注射した。血清ELISAによって測定されるように有意な免疫応答が開始された後、リンパ節、脾臓および骨髄細胞を回収した。IgM+B細胞を磁性ビーズを用いて除去し、残りの細胞を、MoFlo蛍光活性化セルソーターを使用してIL-17Aに結合するその能力について、およびIL-17AのIL-17RAへの結合を遮断する表面抗体の能力について選別した(図1)。
【0568】
IL-17A結合について陽性であるが、IL-17RA結合について陰性の細胞を、96ウェルプレート中に選別し、単細胞RT-PCRに付して、可変領域を増幅し、可変領域を、重鎖ヒトIgG4定常領域または軽鎖ヒトIgK定常領域のいずれかを含有する発現ベクター中にクローニングした。得られた重鎖および軽鎖クローン対を、HEK293細胞中にトランスフェクトし、得られた抗体タンパク質をプロテインA樹脂を用いて精製した。ABM抗体ならびにイキセキズマブおよびセクキヌマブ対照の各々のタンパク質力価が、表37に提供されている。各構築物の重鎖および軽鎖を示す変性ゲルが、図2に提供されている。
【0569】
【表37】
【0570】
次いで、IL-17抗体を、HT-29(図3)または3T3(図4)細胞において組換えヒトIL-17A活性を中和するその能力についてアッセイした。その活性を、モノクローナル抗体セクキヌマブおよびイキセキズマブと比較した。
【0571】
IL-17Aに対する抗体の親和性を、Biacore T-100(GE Healthcare)を使用して表面プラズマ共鳴(SPR)を使用して測定した。手短には、抗体を、CM5チップ上でフローセル2~4でカルボキシメチル化デキストランに固定化した(フローセル1は参照として使用した)。HBS-Pバッファー中のrhIL17Aを、漸増濃度(2.5、5.0、10、20および40nM)でチップ上に流し、各濃度について120秒注射時間を用いた。5回目の注入後、HBS-Pバッファーを各フローセルを通して流し、IL17Aを20分間解離させた。10mMのグリシン-HCL pH1.5の30秒間の曝露を用いて、表面を再生した。各抗体でシングルサイクル動態解析を実行し、参照セルを差し引いた。結果は、図5A図5Cに示されている。試験した抗体の結合特徴の概要は、表38に提供されている。
【0572】
【表38】
【0573】
[実施例2]
IL-17A融合タンパク質の生成および特性決定
IL-17A抗体可変領域に、アダリムマブまたはVEGFトラップ(アフリベルセプト)結合配列のscFvを付加した。生成された融合タンパク質の説明は、上記の表8~36に提供されている。
【0574】
HT-29細胞に対するIL-17A活性の中和を、実施例1において上記のようにアッセイした。組換え細胞バイオアッセイ(Promega GA2001)において、VEGFに対する活性を測定した。結果は、表39に示されている。示されるように、653.1は、最高のタンパク質収率(244mg/mL)およびIL-17A活性に対する最高の効力を示す(図6Bを参照されたい)。
【0575】
【表39】
【0576】
融合タンパク質のVEGFバイオアッセイの結果は、図6Aに示されている。図6に示されるように、653.1は、VEGF活性に対する効力を実証し、アフリベルセプトと同等であった。
【0577】
[実施例3]
慢性DL-α-アミノアジピン酸(AAA)誘導性血管漏出モデルにおいてアフリベルセプト(Regeneron Tarrytown、NY)を用いて観察された機能と比較した、抗VEGF/抗IL17A融合タンパク質、653.1を用いた血管漏出阻害機能の保持を試験する実験を実施した。653.1は、アフリベルセプトのVEGFRトラップ結合配列に融合したABM67 IL-17A scFv結合ドメインを含む(図7の模式図を参照されたい)。
【0578】
ダッチベルテッドウサギに、左(OS)眼に1.0mgのα-アミノアジピン酸(AAA)(Sigma)を硝子体内に(IVT)注射し、2週間後にアフリベルセプト(2mg、群1)または653.1(2.5mg、群2)を50μLのIVT投与した。右眼(OD)は、群1および群2において-非AAA処置のままとした。群2のODには、653.1を与えて試験物品の安全性を評価した。投薬前-2日および0日での評価によって、漏出誘導が確認され、動物を漏出重症度に従って群全体で層別化した。-2、1、3、7、14および28日目に眼球内圧(IOP)のモニタリングと並行して、細隙灯生体顕微鏡法を使用して、眼の炎症スコアを評価した(Hackett-McDonald [HM])。-2、7、14、21および28日目にフルオレセイン血管造影および眼底検査を実施した。画像解析によって、バックグラウンド正規化した総漏出シグナルを決定して、漏出シグナルの変化を経時的に定量化した。
【0579】
AAA誘導性血管漏出は、-2日目までに10/10のウサギで生じた。漏出の解消はアフリベルセプトと653.1の間で同等であり、これは、653.1が漏出阻害性抗VEGF機能を保持していたことを示唆した(極めて漏出性の眼において観察された差異を強調する図9Aおよび低い漏出または漏出のない眼の間で観察された差異を強調する図9Bを参照されたい)。653.1およびアフリベルセプトの抗漏出効果を比較する例示的画像が、図8Aおよび図8Bに提供されている。14日目までに、653.1を用いて処置されたOS眼では、アフリベルセプト注射されたOS眼と比較してHMスコアが上昇し、HMスコアはその後上昇したままであった。図10Aおよび図10Bを参照されたい。
【0580】
IOP測定および眼の検査からの結果は文書化された。眼の試験&IOP結果は、653.1がアフリベルセプトと同等の安全性結果を示したことを実証し、AAA誘導されていない眼における結果から、653.1処置自体が低い毒性リスクを有することについての信頼性が得られる。図10C図10Dを参照されたい。
【0581】
これらの結果は、アフリベルセプトのものと同等の有効性を有する、653.1による血管漏出の阻害を実証する。653.1を用いるさらなる研究によって、効果の半減期および持続期間を決定する。
図1
図2
図3
図4
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図6-1】
図6-2】
図7
図8-1】
図8-2】
図9-1】
図9-2】
図10-1】
図10-2】
図10-3】
図10-4】
図11-1】
図11-2】
図11-3】
【配列表】
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【国際調査報告】