(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-22
(54)【発明の名称】学習したユーザコンテキストと対話とに基づいたアンビエント情報、ならびに関連するシステムおよびデバイスの提供
(51)【国際特許分類】
G06N 3/047 20230101AFI20240115BHJP
【FI】
G06N3/047
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541632
(86)(22)【出願日】2022-01-07
(85)【翻訳文提出日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 US2022011587
(87)【国際公開番号】W WO2022150573
(87)【国際公開日】2022-07-14
(32)【優先日】2021-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シリット,ウィリアム・ノア
(72)【発明者】
【氏名】プリチャード,ペイジ
(72)【発明者】
【氏名】ヘッツローニ,アロン
(57)【要約】
学習したユーザコンテキストと対話とに基づいたアンビエント情報およびアプリの自動的スケジュール設定の方法、コンピュータ可読媒体、およびデバイスが説明される。方法は、ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録し、記録された情報に少なくとも部分的に基づいて確率的推論モデルを構築し、確率的推論モデルに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のアンビエント画面をランク付けし、ランク付けされた1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択し、アイドル時間スロットの間に候補アンビエント画面を表示することを含んでもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ化された情報システムによってひと目でわかる情報を選択かつ提示するコンピュータ実装方法であって、前記方法は、
ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録し、各アンビエント画面は情報の提示部を備え、
記録された前記情報に少なくとも部分的に基づいて確率的推論モデルを構築し、
前記確率的推論モデルに少なくとも部分的に基づいて前記1つまたは複数のアンビエント画面をランク付けし、
ランク付けされた前記1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択し、
アイドル時間スロットの間に前記候補アンビエント画面を表示するステップを含む、方法。
【請求項2】
前記コンピュータ化された情報システムは、表示画面を含むローカルデバイスを備え、前記候補アンビエント画面を表示する前記ステップは、前記ローカルデバイスによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数のアンビエント画面をランク付けし、前記候補アンビエント画面を選択する前記ステップは、前記候補アンビエント画面を前記ローカルデバイスに提供する遠隔コンピューティングデバイスによって行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数のアンビエント画面に対応する前記情報は、
時刻、
曜日、
アンビエント画面識別子、
デバイスの場所、
ユーザの好き嫌い、
環境状態、および
前記デバイスのユーザからなる群から選択される1つまたは複数の要素を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録する前記ステップは、
以前に表示された前記1つまたは複数のアンビエント画面のうちの1つに対応する前記ユーザからの入力であって、前記1つのアンビエント画面の表示中に受信した入力を受信し、
前記1つのアンビエント画面に対応する情報を記録し、
受信した前記入力に基づいて情報の提示部を変更するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記確率的推論モデルを構築する前記ステップは、
スケジュール時間スロットのサイズを決定し、
スケジュール時間スロット内の切り替えの頻度を決定し、
ブースト係数および低減係数を決定し、前記ブースト係数はアンビエント画面に対するユーザの好みに対応し、前記低減係数はアンビエント画面に対するユーザの好みに対応し、
平滑化係数を決定し、
平滑化のための1つまたは複数の重みを決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記確率的推論モデルを構築する前記ステップは、
機械学習アルゴリズムを実装して前記確率的推論モデルを構築するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記機械学習アルゴリズムは単純ベイズ分類である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記機械学習アルゴリズムを実装する前記ステップは、
前記1つまたは複数の以前に表示されたアンビエント画面に対応する記録された前記情報に基づいて前記機械学習アルゴリズムを訓練するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
ランク付けされた前記1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択するステップは、
ランク付けされた前記1つまたは複数のアンビエント画面の重み付きサンプリングに基づいて、ランク付けされた前記1つまたは複数のアンビエント画面から前記候補アンビエント画面を選択するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記候補アンビエント画面を表示する前記ステップは、
前記候補アンビエント画面をスキップする選択肢、および
代替候補画面を選択する選択肢からなる群から選択された入力をユーザに促すステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記候補アンビエント画面を表示する前記ステップは、
前記候補アンビエント画面に対応する情報を記録し、
ユーザ入力の受信に応じて、前記ユーザ入力を、前記候補アンビエント画面に対応する追加情報として記録するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ひと目でわかる情報を選択かつ提示するシステムであって、前記システムは、
プロセッサ命令を格納するように構成されたメモリと、
前記メモリと通信するプロセッサであって、
ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録し、各アンビエント画面は情報の提示部を備え、
記録された前記情報に少なくとも部分的に基づいて確率的推論モデルを構築し、
前記確率的推論モデルに少なくとも部分的に基づいて前記1つまたは複数のアンビエント画面をランク付けし、
ランク付けされた前記1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択し、
アイドル時間スロットの間に前記候補アンビエント画面を表示することを行うための前記プロセッサ命令を実行するように構成されたプロセッサと、を備えるシステム。
【請求項14】
ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録することは、
以前に表示された前記1つまたは複数のアンビエント画面のうちの1つに対応する前記ユーザからの入力であって、前記1つのアンビエント画面の表示中に受信した入力を受信し、
前記1つのアンビエント画面に対応する情報を記録し、
受信した前記入力に基づいて情報の提示部を変更することを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記プロセッサは、機械学習アルゴリズムを実装して前記確率的スケジュールを構築することによって前記確率的スケジュールを構築することを行うための前記プロセッサ命令を実行するように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記機械学習アルゴリズムは単純ベイズ分類である、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
プロセッサを制御して前記プロセッサにひと目でわかる情報を選択かつ提示する方法を行わせるためのコンピュータコードを格納する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータコードは、前記プロセッサに、
ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録させ、各アンビエント画面は情報の提示部を備え、
記録された前記情報に少なくとも部分的に基づいて確率的推論モデルを構築させ、
前記確率的推論モデルに少なくとも部分的に基づいて前記1つまたは複数のアンビエント画面をランク付けさせ、
ランク付けされた前記1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択させ、
アイドル時間スロットの間に前記候補アンビエント画面を表示させるためのコンピュータ命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記コンピュータコードは、前記プロセッサに、
以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面のうちの1つに対応するユーザからの入力であって、前記1つのアンビエント画面の表示中に受信した入力を受信し、
前記1つのアンビエント画面に対応する情報を記録し、
受信した前記入力に基づいて情報の提示部を変更することによって、前記ユーザに以前に表示された前記1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録させるためのコンピュータ命令をさらに含む、請求項17に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記コンピュータコードは、前記プロセッサに、機械学習アルゴリズムを実装して前記確率的スケジュールを構築することによって前記確率的スケジュールを構築させるためのコンピュータ命令をさらに含む、請求項17に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記機械学習アルゴリズムは単純ベイズ分類である、請求項19に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2021年1月8日に出願された米国特許出願第17/144,196号に基づき優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
背景
表示デバイスと呼ばれることもある対話型表示装置の使用は、かなり普及している。一般に、本明細書に開示される表示装置は、ユーザへ情報を提示することができる表示パネルを備えた電子デバイスを指す。そのようなデバイスは、インターネットなどのネットワークに接続されてもよく、ユーザに提示するための情報を検索、処理、および/または生成するために様々なアプリケーションを実行してもよい。表示装置は、ユーザが表示装置と対話することを可能にするユーザインターフェースを含んでもよい。例えば、表示装置はタッチ対応であってもよく、ユーザは、表示装置の表示パネルにタッチすることによって(例えば、タッチ、スワイプ、フリックなど)ユーザインターフェースと対話してもよい。別の例では、表示装置は音声対応であってもよく、ユーザは、話すことによってユーザインターフェースと対話してもよい。
【0003】
表示装置に提示される情報の性質も変化することがある。特に、情報は、情報次元(すなわち、情報密度または情報量)、必要次元、および対話性のレベルに基づいて変化することがある。例えば、毎週のスケジュールは複数の予定(例えば、高情報次元)を含むが、現在の天気予報は気温および状態のみ(例えば、低情報次元)を含んでもよい。同様に、ユーザのスケジュールはそのユーザに固有であってもよいが(例えば、低必要次元)、現在の天気は複数の人に影響することがある(例えば、高必要次元)。同時に、ユーザのスケジュールがそのユーザに固有であっても、他のユーザはそのスケジュールに関心があるか、または、そうでなければ、そのスケジュールに影響を受けることがある。すなわち、次元性はコンテキストに依存してもよい。別の例では、ユーザは、表示装置を利用してゲームを行い(例えば、高い対話性)、後で表示装置を使用してスライドショーまたはビデオを見てもよい(例えば、低い対話性)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
簡単な概要
開示された主題の実施形態によれば、コンピュータ化された情報システムによってひと目でわかる情報を選択かつ提示するコンピュータ実装方法は、ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録し、各アンビエント画面は情報の提示部を備え、記録された情報に少なくとも部分的に基づいて確率的推論モデルを構築し、確率的推論モデルに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のアンビエント画面をランク付けし、ランク付けされた1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択し、アイドル時間スロットの間に候補アンビエント画面を表示するステップを含んでもよい。
【0005】
様々な実施形態では、コンピュータ化された情報システムは、表示画面を含むローカルデバイスを含んでもよく、候補アンビエント画面を表示するステップは、ローカルデバイスによって行われてもよい。
【0006】
様々な実施形態では、1つまたは複数のアンビエント画面をランク付けし、候補アンビエント画面を選択するステップは、候補アンビエント画面をローカルデバイスに提供する遠隔コンピューティングデバイスによって行われてもよい。
【0007】
様々な実施形態では、1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報は、時刻、曜日、アンビエント画面識別子、デバイスの場所、ユーザの好き嫌い、環境状態、およびデバイスのユーザからなる群から選択される1つまたは複数の要素を含んでもよい。
【0008】
様々な実施形態では、ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録するステップは、以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面のうちの1つに対応するユーザからの入力であって、1つのアンビエント画面の表示中に受信した入力を受信し、1つのアンビエント画面に対応する情報を記録し、受信した入力に基づいて情報の提示部を変更するステップを含んでもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、確率的推論モデルを構築するステップは、スケジュール時間スロットのサイズを決定し、スケジュール時間スロット内の切り替えの頻度を決定し、アンビエント画面に対するユーザの好みに対応するブースト係数およびアンビエント画面に対するユーザの好みに対応する低減係数を決定し、平滑化係数を決定し、平滑化のための1つまたは複数の重みを決定するステップを含んでもよい。
【0010】
様々な実施形態では、確率的推論モデルを構築するステップは、機械学習アルゴリズムを実装して確率的推論モデルを構築するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズムは単純ベイズ分類であってもよい。いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズムを実装するステップは、1つまたは複数の以前に表示されたアンビエント画面に対応する記録された情報に基づいて機械学習アルゴリズムを訓練するステップをさらに含んでもよい。
【0011】
様々な実施形態では、ランク付けされた1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択するステップは、ランク付けされた1つまたは複数のアンビエント画面の重み付きサンプリングに基づいて、ランク付けされた1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択するステップをさらに含んでもよい。
【0012】
様々な実施形態では、候補アンビエント画面を表示するステップは、候補アンビエント画面をスキップする選択肢および代替候補画面を選択する選択肢からなる群から選択された入力をユーザに促すステップをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、候補アンビエント画面を表示するステップは、候補アンビエント画面に対応する情報を記録し、ユーザ入力の受信に応じて、ユーザ入力を、候補アンビエント画面に対応する追加情報として記録するステップをさらに含んでもよい。
【0013】
開示された主題の実施形態によれば、ひと目でわかる情報を選択かつ提示するシステムが提供され、このシステムは、プロセッサ命令を格納するように構成されたメモリと、メモリと通信するプロセッサであって、ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録し、記録された情報に少なくとも部分的に基づいて確率的推論モデルを構築し、確率的推論モデルに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のアンビエント画面をランク付けし、ランク付けされた1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択し、アイドル時間スロットの間に候補アンビエント画面を表示することを行うためのプロセッサ命令を実行するように構成されたプロセッサとを、含んでもよい。
【0014】
開示された主題の実施形態によれば、プロセッサを制御してプロセッサにひと目でわかる情報を選択かつ提示する方法を行わせるためのコンピュータコードを格納する非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。この実施形態によれば、コンピュータコードは、プロセッサに、ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録させ、記録された情報に少なくとも部分的に基づいて確率的推論モデルを構築させ、確率的推論モデルに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のアンビエント画面をランク付けさせ、ランク付けされた1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択させ、アイドル時間スロットの間に候補アンビエント画面を表示させるためのコンピュータ命令を含んでもよい。
【0015】
開示された主題のさらなる特徴、利点、および実施形態は、以下の詳細な説明、図面、および特許請求の範囲の考察から述べられ、または明らかであり得る。さらに、前述の要約および以下の詳細な説明の両方が例示であり、特許請求の範囲を制限することなくさらなる説明を提供することを意図していることを理解されたい。
【0016】
開示された主題のさらなる理解を可能にするために含まれる添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。図面はまた、開示された主題の実施形態を示し、詳細な説明と共に、開示された主題の実施形態の原理を説明するのに役立つ。開示された主題およびそれが実施される様々な方法の基本的な理解のために必要であり得るよりも、より詳細に構造的詳細を示す試みはなされない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1A】開示された主題の実施形態によるスケジュールのブロック図を示す。
【
図1B】開示された主題の実施形態による時間スロットについての時間スロット確率、事象計数、および事象重みのブロック図を示す。
【
図1C】開示された主題の実施形態による時間スロットについての時間スロット確率、事象計数、および事象重みのブロック図を示す。
【
図1D】開示された主題の実施形態による時間スロットについての時間スロット確率、事象計数、および事象重みのブロック図を示す。
【
図2】開示された主題の実施形態によるアンビエント情報を学習かつ表示する方法のフローチャートを示す。
【
図3】開示された主題の実施形態によるコンピューティングデバイスを示す。
【
図4】開示された主題の実施形態によるネットワーク構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
詳細な説明
本開示の様々な態様または特徴が図面を参照して説明され、ここで同様の参照符号は、全体を通して同様の要素を指すために使用される。本明細書では、本開示の完全な理解を可能にするために多数の詳細が記載されている。しかしながら、開示の、ある態様は、これらの特定の詳細なしに、または他の方法、構成要素、材料などを用いて実施することができることを理解されたい。他の例では、周知の構造およびデバイスは、主題開示の説明を容易にするためにブロック図形態で示される。
【0019】
表示装置の所有者は情報の表示を要求することがあり、それらの要求は、毎日、毎晩、またはおそらく毎週末に繰り返しなされることがある。これらの要求は、定期的な情報の必要として分類され、株式、交通状況、学校の課題、スポーツの最新情報、新しくリリースされた媒体などに対する人々の関心を含んでもよい。ユーザがこれらの問い合わせを繰り返すのは面倒であり、さらにユーザはこれらの要求をすることを忘れることがある。
【0020】
提示される情報の1つのタイプは、ひと目でわかる情報またはアンビエント情報と呼ばれてもよい。アンビエント情報は、「ひと目で」、または、そうでなければ比較的短時間に消費される情報を表し、場合によっては、情報を表示するための初期コマンド以外の、ユーザからの操作をほとんどまたはまったく、通常、必要としない。アンビエント情報は、例えば、低から中程度の対話性および低から中程度の情報次元または情報密度を有する情報であってもよい。アンビエント情報の例は、現在の/予測された天気、やることリスト、今後の予定、株価、健康状態(例えば、何歩歩いたか)、ニュースの見出しのようなトレンド項目、スポーツのスコア、および/または比較的短時間で簡単に消費されるその他の情報を含んでもよい。
【0021】
表示装置は、アンビエント情報を提供するのに適していることがある。しかしながら、ユーザは現在、同じアンビエント情報を定期的に要求するために、表示装置と繰り返し対話する必要がある。すなわち、ユーザが、例えば、毎朝午前8時に毎日の天気予報を受信するために、ユーザは、毎朝午前8時に毎日の天気予報を要求する必要がある。
【0022】
開示された主題の様々な実装形態では、表示装置は、以前のユーザの対話から学習し、その後、追加のユーザの操作なしでアンビエント情報を提供することができてもよい。例えば、表示装置は、ユーザが通常、毎朝午前8時に天気予報を要求することを学習し、この学習に基づいて、ユーザからの要求なしで毎朝午前8時に天気予報を提示してもよい。さらにこの例では、表示装置は、ユーザが週末の間に天気予報を通常、要求しないことを学習してもよい。この場合、表示装置は平日の午前8時にのみ天気予報を提示することができる。
【0023】
より一般的には、開示された主題の実装形態は、学習されたユーザコンテキストおよび対話に基づいて、表示装置上のアンビエント情報およびアプリの自動スケジュール設定のための方法、コンピュータ可読媒体、およびデバイスを提供する。実装形態は、ユーザに以前に表示された1つまたは複数のアンビエント画面に対応する情報を記録することを含む。様々な実装形態では、各アンビエント画面は、情報の提示部を含んでもよい。アンビエント画面は、例えば、デバイスの表示装置の全体および/または一部に表示され、ひと目で、または、そうでなければ比較的短時間で消費可能な情報を表してもよい。すなわち、アンビエント画面は、表示装置の一部に短時間表示されてもよい。
【0024】
実装形態は、記録された情報に少なくとも部分的に基づいて確率的推論モデルを構築し、確率的推論モデルに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のアンビエント画面をランク付けすることをさらに含む。加えて、実装形態は、ランク付けされた1つまたは複数のアンビエント画面から候補アンビエント画面を選択し、アイドル時間スロットの間に候補アンビエント画面を表示することを含む。
【0025】
図1Aは、スケジュール110のブロック図を示す。
図1Aに示されるように、スケジュール110は、1日(例えば、月曜日)を表してもよく、時間スロットに細分されてもよい。スケジュール110に示されるように、午前6時に天気予報を、ユーザは要求してもよく表示装置は提示してもよい。同様に、午前8時にやることリスト、午前11時に何がトレンドになっているか、午後4時に今日の単語、午後7時に夜空を見せる、および午後10時に歩数を、ユーザは要求してもよく表示装置は提示してもよい。各タイプの情報は、天気予報アプリ、やることリストアプリなど、関連するアプリによって提示されてもよい。場合によっては、要求された情報のための特定のアプリは、関連する情報を検索かつ表示するために動作する、ウェブブラウザなどの一般的または通常のアプリであってもよい。例えば、天気予報「アプリ」は、専用のアプリ、または天気予報を取得かつ表示するように構成されたウェブブラウザであってもよい。
図1Aに示されていないが、毎日は、様々なユーザ要求および要求に応じた表示装置による様々な提示で同様のスケジュールによって表されてもよい。
【0026】
図1B~
図1Dは、開示された主題の実施形態による時間スロットについての時間スロット確率、事象計数および事象重みのブロック図を示す。
図1Bは、スケジュール110および時間スロット確率120のブロック図を示す。サーモスタットのような他のデバイス、「起こさないでください」の電話設定などとは対照的に、表示装置は、単一の設定点またはオン/オフ信号の代わりに、いくつかの異なるアプリケーションから選択してもよい。特に、異なるアプリケーションは、例えば、表示装置のユーザによって好まれる「お気に入り」アプリケーションのセットを表してもよい。様々な実装形態では、お気に入りのアプリケーションのセットは、全ての好まれたアプリケーションを含み、各時間スロットについて同じままであってもよい。代替的に、または加えて、お気に入りのアプリケーションのセットは、時間スロットの間に好まれるアプリケーションのみを含んでもよく、お気に入りのアプリケーションのセットは、時間スロットごとに変更してもよい。
【0027】
図1Bに示されるように、お気に入りのアプリケーションのセットは、例えば、4つのアプリケーションを含んでもよく、時間スロット確率120は、各お気に入りのアプリケーションが時間スロットの間に好まれる確率を含む。例えば、アプリケーション1は0.15の確率を有し、アプリケーション2は0.20の確率を有し、アプリケーション3は0.30の確率を有し、アプリケーション4は0.35の確率を有する。
【0028】
図1Cは、時間スロット140について事象130および事象計数160のブロック図を示す。例えば、事象130は、アプリ2の提示、アプリ2からアプリ1への遷移、アプリ4からアプリ1への遷移、およびアプリ2からアプリ3への遷移で開始してもよい。1つのアプリから別のアプリへの各遷移は、ユーザがスワイプする、または他の方法で他のアプリに対する好みを示すなどのユーザの操作を要してもよい。したがって、1つのアプリからの遷移は、そのアプリが嫌いなことを表し、別のアプリへの遷移は、他のアプリに対する好きを表す。そのように、各事象計数160は、(x、y)として表され、xは好きの計数であり、yは嫌いの計数である。
図1Cには明示的に示されていないが、事象130は、現在表示されているアプリが表示されたままである、および/またはユーザ操作が現在表示されているアプリに対する好みを示す事象を含んでもよい。すなわち、現在表示されているアプリからスワイプして離れるのとは対照的に、ユーザは、現在表示されているアプリを表示されたままにしておく、またはそうでなければ表示装置と対話して現在表示されているアプリに対する好みを示す(例えば、ハートをクリックする、好きアイコンをクリックするなど)。
【0029】
図1Cに示されるように、事象計数160は、3つの好きと0の嫌いとを表す(3、0)のアプリ1計数、1つの好きと2つの嫌いとを表す(1、2)のアプリ2計数、2つの好きと0の嫌いとを表す(2、0)のアプリ3計数、および1つの好きと1つの嫌いとを表す(1、1)のアプリ4計数を含む。このようにして、様々なアプリケーションに対するユーザの好みは、時間スロット140などの時間スロットに対して確立されてもよい。
【0030】
図1Dは、時間スロット140および事象計数160、ならびに時間スロット140および重み180のブロック図を示す。様々な実装形態では、各好きの計数は、対応するブースト係数Bを有し、各嫌いの計数は、対応する低減係数Rを有してもよい。例えば、ブースト係数は1.4で、低減係数は-0.2であってもよい。様々な実装形態では、アプリケーションの重みは、例えば、各好き計数に対応するブースト係数を、各嫌い計数に対応する低減係数を乗算し、次いで、2つの結果として生じる値を加算することによって決定されてもよい。例えば、アプリ1のアプリケーションの重みは(3*1.4)+(0*-0.2)で、(4.2)+(0)または4.2に等しい。同様に、この例では、アプリ2は1のアプリケーション重みを有し、アプリ3は2.8のアプリケーション重みを有し、アプリ4は1.2のアプリケーション重みを有してもよい。
【0031】
次いで、アプリケーション重み180は、アプリケーションのそれぞれについての予測を生成するために利用されてもよい。例えば、アプリケーションが時間スロット内の特定期間の間、最も好まれたアプリケーションである可能性に関する予測が生成されてもよい。様々な実装形態では、予測は、好まれたアプリケーションのセットの、重み付けされた、またはモンテカルロのサンプリングに基づいて生成されてもよい。さらにこれらの実装形態では、時間スロット内の各期間に対応して新しい予測が生成されてもよい。例えば、120分の時間スロットは40の3分間に細分されてもよい。この例では、3分間ごとに新しい予測が生成され、各予測に基づく対応するアプリケーションが選択されて、3分間ごとに情報を提示してもよい。別の例では、m時間スロット(例えば、24の1時間の時間スロット)、時間スロット(例えば、5分)内の切り替えのk頻度、好きに対するブースト係数B(例えば、1.30)、嫌いに対する低減係数R(例えば、-0.20)、平滑化係数s(例えば、0.4)、および平滑化のための重みα,βおよびλがあってもよい。
【0032】
様々な実装形態では、時間スロットの間に情報を表示するように好まれたアプリケーションを「学習する」ための上述のアプローチは、時間スロットの間にいくつかのアプリケーションが使用された(例えば、好まれたアプリケーションのセットが1より大きい)場合に良好に機能してもよい。しかしながら、ユーザが表示装置を操作していない、またはそうでなければ1つまたは複数のアプリケーションに対して好きおよび/または嫌いを示していない「空の」時間スロットがあってもよい。これらの空の時間スロットに対処するために、隣接する時間スロットに基づいてスケジュールが平滑化されてもよい。例えば、以下の数式に基づいて時間スロットの確率が生成されてもよい。
【0033】
【数1】
ここでP
n-1は、前の時間スロットを表し、P
nは現在の時間スロットを表し、P
n+1は次の時間スロットを表す。他の例では、平滑化は、一般的な平日および/または一般的な時間スロットに基づいて行われてもよい。さらなる例では、平滑化は、隣接する時間スロット、一般的な平日、および一般的な時間スロットの組み合わせに基づいて行われてもよい。例えば、
【0034】
【数2】
図2は、開示された主題の様々な実装形態による学習されたユーザコンテキストおよび対話に基づいて、表示装置上のアンビエント情報およびアプリの自動スケジュール設定の方法200を示す。様々な実装形態では、方法200は、表示装置などのデバイスのプロセッサによって行われてもよい。代替的に、または加えて、ステップの一部または全ては、ローカルおよび/または遠隔デバイスのプロセッサの組み合わせにわたって分散様式で行われてもよい。本方法は特定の順序でステップを示すが、これは簡単にするためだけである。
【0035】
ステップ210では、以前に表示されたアンビエント画面に対応する情報が記録されてもよい。様々な実装形態では、記録された情報は、例えば、アンビエント画面の表示を促すためになされた要求に関する情報、およびアンビエント画面を生成するために利用されるアプリケーションまたは他のプロセスに関する情報を含んでもよい。例えば、ユーザは、表示装置と物理的に対話する、または要求を話すのいずれかによって株価を要求してもよく、表示装置は、株式サービスから株式情報を検索するアプリケーションを実行することによって株式の現在の値を表示してもよい。記録された情報はまた、例えば、時刻、曜日、アンビエント画面識別子、デバイスの場所、ユーザの好きまたは嫌い、環境状態、デバイスのユーザ、および/またはアンビエント画面に関する他の情報を含んでもよい。したがって、表示装置は、どの情報が要求され、どのように要求された情報が送られるかだけではなく、要求された情報のコンテキストについても学習してもよい。いくつかの実装形態では、記録された情報は、アンビエント画面に対するユーザの反応に関する情報を含んでもよい。例えば、記録された情報は、ユーザがアンビエント画面を好きおよび/または嫌いであったかどうかの指示を含んでもよい。一般に、ステップ210は、表示装置による学習に関してもよい。
【0036】
ステップ212では、確率的推論モデルを構築してもよい。このようなモデルは、アンビエント画面の一部として提示された情報が所与の時間スロットの間に好まれる可能性を表す確率を含む。様々な実装形態では、確率的推論モデルは、機械学習を使用して構築してもよい。例えば、単純ベイズを使用してモデルを構築してもよい。
【0037】
ステップ214では、アンビエント画面は、確率的推論モデルに基づいてランク付けしてもよい。いくつかの実装形態では、ランク付けされるアンビエント画面は、例えば、表示装置に利用可能な全ての可能な、および/または潜在的なアンビエント画面を含んでもよい。他の実装形態では、ランク付けされるアンビエント画面は、例えば、ユーザおよび/または何らかの他の関係者によって予め決定された、またはそうでなければ予め選択されたアンビエント画面のセットを含んでもよい。例えば、ユーザは、表示装置の初期設定および/または進行中の構成の一部として、情報を表示または他の方法で提示することが許可される、それらのアンビエント画面を識別することができてもよい。そのような識別は、例えば、「許可された」リストを介してもよく、そのような許可リストは、アプリケーションの識別(例えば、アプリ名、アプリIDなど)、操作および/または操作タイプの識別(例えば、口頭での要求、物理的要求、財務情報の要求、時刻/日付情報の要求、個人情報の要求など)および/またはカテゴリの識別に基づいてもよい。様々な実装形態では、アンビエント画面のランク付けは、重み付きサンプリングに基づいてもよい。例えば、モンテカルロモデルは、アンビエント画面をランク付けするために利用されてもよい。
【0038】
ステップ216では、候補アンビエント画面は、ランク付けされたアンビエント画面から選択してもよい。例えば、最高ランクのアンビエント画面は候補アンビエント画面として選択してもよい。代替的に、または加えて、候補アンビエント画面は、いくつかのランク付けされたアンビエント画面を含んでもよい。様々な実装形態では、アンビエント画面は、複数のアンビエント画面が同時に表示され、および/または「重なる」様式で表示されてもよいように、表示装置の表示パネルの一部(例えば、1/2窓、1/3窓、1/4窓など)のみを利用できる。これらの実装形態では、候補アンビエント画面は、同時に表示される、その数のアンビエント画面を含んでもよい。したがって、4つのアンビエント画面が同時に表示される場合は、4つの候補アンビエント画面を選択してもよい。
【0039】
一般に、ステップ212、214、および216は、ステップ210の一部として行われる学習などの事前学習に基づいて、表示される次のアンビエント画面(複数可)を選択する、またはそうでなければ決定することに関する。
【0040】
ステップ218では、候補アンビエント画面は、アイドル時間スロットの間に表示してもよい。例えば、表示装置の表示パネルは、表示装置の使用がユーザによって能動的に指示されていないときに、候補アンビエント画面を表示してもよい。すなわち、候補アンビエント画面が時間スロット内の所与の期間、選択されるとしても、選択された候補アンビエント画面は、表示装置がそうでなければ利用されている場合は、表示されないことがある。したがって、方法200は、ある時間にわたって繰り返し行われるが、ステップ218は、アイドル時間スロットの間にアンビエント画面を表示するのみである。
【0041】
様々な実装形態では、ステップ218の一部として表示されるアンビエント画面は、ユーザフィードバック機構を含んでもよい。例えば、ユーザは、アンビエント画面から「スワイプして離れる」ことができ、そのような操作は、ユーザがそのアンビエント画面を嫌うか、またはそうでなければ好まないことの指示であってもよい。別の例では、ユーザは、「ハート」または何らかの他の「好きボタン」を選択することができてもよく、そのような操作は、ユーザがアンビエント画面を好きであるか、またはそうでなければ、より好むことの指示であってもよい。このようにして、アンビエント画面に関するユーザの好き嫌いを得てもよい。なお、方法200の1回の反復の間にステップ218の一部として表示されるアンビエント画面が、方法200の後続の反復の間にステップ210の一部として情報が記録される、以前に表示されたアンビエント画面を表してもよい。
【0042】
上述されたように、学習されたユーザコンテキストおよび対話に基づいて表示装置上のアンビエント情報およびアプリの自動的スケジュール設定の方法、コンピュータ可読媒体、およびデバイスが開示された。 特に、表示装置は、ユーザとの現在および以前の対話に基づいて「学習」することができてもよい。その学習に基づいて、表示装置は、将来のユーザの操作を「予想」し、将来のユーザの操作なしでアンビエント情報を提供することができてもよい。
【0043】
ここで論じるシステムがユーザに関する個人情報を収集する、または個人情報を利用する状況では、ユーザは、プログラムまたは特徴がユーザ情報(例えば、ユーザのソーシャルネットワーク、ソーシャル操作または活動、職業、ユーザの好み、またはユーザの現在の場所に関する情報)を収集するかどうかを制御する、またはユーザにとってより関連性の高いコンテンツをコンテンツサーバから受信するかどうか、および/またはどのように受信するかを制御する機会が与えられてもよい。さらに、あるデータが、格納または使用される前に、1つまたは複数の方法で取り扱われてもよいので、個人的に識別可能な情報が除去される。例えば、ユーザの固有性は、ユーザについて個人的に識別可能な情報が決定されることができないように取り扱われてもよく、またはユーザの地理的場所が、場所情報が得られる場所(都市、郵便番号、または州レベルなど)に一般化されるので、ユーザの特定場所は決定することができない。したがって、ユーザは、どのように情報がユーザに関して収集され、本明細書に開示されるようなシステムによって使用されるかを制御してもよい。
【0044】
本開示の主題の実施形態は、様々な構成要素およびネットワークアーキテクチャにおいて実装され、それらと共に使用されてもよい。
図3は、本開示の主題の実施形態を実装するのに好適である例示的なコンピューティングデバイス300である。デバイス300は、例えば、デスクトップまたはラップトップコンピュータ、電話やタブレットなどのモバイルコンピューティングデバイス、または本明細書で開示されたような表示装置であってもよい。デバイス300は、中央プロセッサ324などの、コンピュータ300の主要構成要素を相互接続するバス321と、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュRAMなどのメモリ327と、表示画面などのユーザ表示装置322と、1つまたは複数のコントローラおよびキーボード、マウス、タッチ画面などの関連するユーザ入力デバイスを含むユーザ入力インターフェース326と、ハードドライブ、フラッシュ記憶装置などの固定記憶装置323、光ディスク、フラッシュドライブなどを制御かつ受信するように動作する除去可能媒体構成要素325と、好適なネットワーク接続を介して1つまたは複数の遠隔デバイスと通信するように動作可能なネットワークインターフェース329とを含んでもよい。
【0045】
バス321は、前述したように、中央プロセッサ324と、RAM、ROM、および他のメモリを含む1つまたは複数のメモリ構成要素との間のデータ通信を可能にする。通常、RAMは、動作システムおよびアプリケーションプログラムがロードされるメインメモリである。ROMまたはフラッシュメモリ構成要素は、他のコードの中でも、周辺構成要素との対話などの基本的なハードウェア動作を制御する基本入出力システム(BIOS)を含むことができる。コンピュータ320に常駐しているアプリケーションは、一般に、ハードディスクドライブ(例えば、固定記憶装置323)、光ドライブ、フロッピーディスク、または他の記憶媒体などのコンピュータ可読媒体に格納され、介してアクセスされる。
【0046】
固定記憶装置323は、デバイス300と一体であってもよく、または別個に他のインターフェースによってアクセスされてもよい。ネットワークインターフェース329は、有線または無線接続を介して遠隔サーバへの直接接続を提供してもよい。ネットワークインターフェース329は、デジタル携帯電話、WiFi、Bluetooth(登録商標)、近距離無線などを含む、当業者によって、すぐに理解されるような接続を任意の好適な技術およびプロトコルを使用して提供してもよい。例えば、ネットワークインターフェース329は、以下でさらに詳細に説明するように、コンピュータに、1つまたは複数のローカル、広域、または他の通信ネットワークを介して他のコンピュータと通信させることができる。
【0047】
多くの他のデバイスまたは構成要素(図示せず)は、同様に接続されてもよい(例えば、文書スキャナ、デジタルカメラなど)。逆に、
図3に示される構成要素の全てが、本開示を実施するために存在している必要はない。構成要素は、示されているものとは異なる方法で相互接続できる。
図3に示されるようなコンピュータの動作は当技術分野ですぐに知られるので本出願では詳細に論じられていない。本開示を実装するコードは、メモリ327、固定記憶装置323、除去可能な媒体325のうちの1つもしくは複数のようなコンピュータ可読記憶媒体、または遠隔記憶場所に格納できる。
【0048】
図4は、開示された主題の実施形態による例示的なネットワーク配列を示す。ローカルコンピュータ、電話、タブレットコンピューティングデバイスなど1つまたは複数のデバイス410、411は、1つまたは複数のネットワーク407を介して他のデバイスに接続してもよい。各デバイスは、前述のようなコンピューティングデバイスであってもよい。ネットワークは、ローカルネットワーク、広域ネットワーク、インターネット、または任意の他の好適な1つもしくは複数の通信ネットワークであってもよく、有線および/または無線ネットワークを含む任意の好適なプラットフォーム上に実装されてもよい。デバイスは、サーバ413および/またはデータベース415などの1つまたは複数の遠隔デバイスと通信してもよい。遠隔デバイスは、デバイス410、411によって直接アクセス可能でもよく、または1つもしくは複数の他のデバイスが、サーバ413がデータベース415に格納されたリソースへのアクセスを提供する場合などの仲介アクセスを提供してもよい。デバイス410、411はまた、クラウドコンピューティング配列およびサービスなどの、遠隔プラットフォーム417、または遠隔プラットフォーム417によって提供されるサービスにアクセスしてもよい。遠隔プラットフォーム417は、1つまたは複数のサーバ413および/またはデータベース415を含んでもよい。
【0049】
より一般的には、本開示の主題の様々な実施形態は、それらのプロセスを実施するコンピュータ実装プロセスおよび装置の形態を含む、またはそれらの形態で具体化されてもよい。実施形態はまた、フロッピーディスケット、CD-ROM、ハードドライブ、USB(ユニバーサルシリアルバス)ドライブ、または任意の他の機械可読記憶媒体などの非一時的および/または有形の媒体に具体化された命令を含むコンピュータプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品の形態で具体化されてもよいので、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされて実行されるとき、コンピュータは、開示された主題の実施形態を実施するための装置となる。実施形態はまた、例えば、記憶媒体に格納されるか、コンピュータにロードかつ/もしくは実行されるか、または電気配線もしくはケーブルによって、光ファイバを通して、電磁放射を介してなどの何らかの送信媒体によって送信されるかにかかわらず、コンピュータプログラムコードの形態で具体化されてもよいので、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされて実行されるとき、コンピュータは、開示された主題の実施形態を実施する装置となる。汎用マイクロプロセッサに実装されたとき、コンピュータプログラムコードセグメントは、特定の論理回路を作成するようにマイクロプロセッサを構成する。
【0050】
いくつかの構成では、コンピュータ可読記憶媒体に格納されたコンピュータ可読命令のセットは、汎用プロセッサによって実装されてもよく、これにより、汎用プロセッサまたは汎用プロセッサを含むデバイスは、命令を実装または実施するように構成された専用デバイスに変換されてもよい。実施形態は、ハードウェアおよび/またはファームウェアにおいて開示された主題の実施形態による技術の全部または一部を具体化する汎用マイクロプロセッサおよび/または特定用途向け集積回路(ASIC)などのプロセッサを含むハードウェアを使用して実装されてもよい。プロセッサは、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、または電子情報を格納することができる任意の他のデバイスなどのメモリに結合されてもよい。メモリは、開示された主題の実施形態による技術を行うためにプロセッサによって実行されるように適合された命令を格納してもよい。
【0051】
前述の記載は、説明の目的で、特定の実施形態を参照して説明した。しかしながら、上記の例示的な議論は、網羅的であること、または開示された主題の実施形態を開示された正確な形態に限定することを意図していない。上記の教示を鑑みて、多くの修正および変形が可能である。実施形態は、開示された主題の実施形態の原理およびそれらの実際的な適用を説明するために選ばれ、かつ説明され、それによって当業者は、それらの実施形態ならびに企図される特定の使用に適する様々な修正を有する様々な実施形態を利用できるようになる。
【国際調査報告】