(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-23
(54)【発明の名称】表示パネル
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240116BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240116BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
G09F9/00 366Z
G09F9/00 366A
G09F9/30 330
G06F3/041 662
G06F3/041 450
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576401
(86)(22)【出願日】2021-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 CN2021138499
(87)【国際公開番号】W WO2023102987
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111513146.2
(32)【優先日】2021-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517264292
【氏名又は名称】武漢華星光電技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUHAN CHINA STAR OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Building C5, Biolake of Optics Valley,No.666 Gaoxin Avenue,Wuhan East Lake High-tech Development Zone, Wuhan,Hubei 430079,China
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 洲
(72)【発明者】
【氏名】馬 長文
(72)【発明者】
【氏名】徐 ▲ハン▼
(72)【発明者】
【氏名】査 国偉
(72)【発明者】
【氏名】牛 小艶
【テーマコード(参考)】
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA15
5C094DB10
5G435AA18
5G435EE49
(57)【要約】
本願は、表示領域と、前記表示領域を取り囲む非表示領域と、環境光を感知するための感光素子と、前記感光素子に接続され、前記感光素子を駆動するための感光駆動回路と、を含み、前記感光駆動回路は、前記非表示領域に設けられ、前記感光素子は、少なくとも一部が前記非表示領域内に設けられる、表示パネルを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、
前記表示領域を取り囲む非表示領域と、
環境光を感知するための感光素子と、
前記感光素子に接続され、前記感光素子を駆動するための感光駆動回路と、を含み、
前記感光駆動回路は、前記非表示領域に設けられ、
前記感光素子は、少なくとも一部が前記非表示領域内に設けられる、
表示パネル。
【請求項2】
前記感光素子は、全部が前記非表示領域内に設けられる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記感光素子は、一部が前記表示領域内に設けられる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記非表示領域内に位置する前記感光素子は、前記表示領域の第1側及び前記第1側と対向して設けられた前記表示領域の第2側のうちの少なくとも一側に設けられる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記非表示領域内に位置する前記感光素子は、前記第1側と前記第2側とを接続する前記表示領域の第3側に設けられる、
請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記感光素子は、少なくとも1つの光センサが含まれる少なくとも一組の光センサアセンブリを含む、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記光センサアセンブリは、可視光センサ、又は、白色光センサ及び参照光センサ、又は、白色光センサ、参照光センサ、赤色光センサ、緑色光センサ及び青色光センサを含む、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記光センサは、感光PN接合、感光ダイオード又は感光フィルムトランジスタのうちのいずれか一つである、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項9】
タッチ素子と、
前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、
前記感光駆動回路と前記タッチ駆動回路とは、同一のチップで駆動される、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
表示素子と、
前記表示素子に接続され、前記表示素子を駆動するための表示駆動回路と、をさらに含み、
前記感光駆動回路と前記表示駆動回路とは、同一のチップで駆動される、
請求項9に記載の表示パネル。
【請求項11】
タッチ素子と、
前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、
前記感光駆動回路と前記タッチ駆動回路とは、異なるチップで駆動される、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項12】
タッチ素子と、
前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、
前記感光素子と前記タッチ素子とは、同時駆動方式で駆動される、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項13】
タッチ素子と、
前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、
前記感光素子と前記タッチ素子とは、時分割駆動方式で駆動される、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項14】
表示素子と、
前記表示素子に接続され、前記表示素子を駆動するための表示駆動回路と、をさらに含み、
前記感光素子、前記タッチ素子及び前記表示素子は、時分割駆動方式で駆動される、
請求項13に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記感光素子の駆動時間帯は、前記タッチ素子の駆動時間帯と前記表示素子の駆動時間帯以外の1フレーム時間内のブランク時間帯である、
請求項14に記載の表示パネル。
【請求項16】
タッチ素子と、
前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、
前記感光駆動回路の少なくとも一部と前記タッチ駆動回路とは、同一の配線チャネルを用いる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項17】
タッチ素子と、
前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、
前記感光駆動回路の全部と前記タッチ駆動回路とは、異なる配線チャネルを用いる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記感光駆動回路は、
第1コンデンサ、感光ダイオード及びスイッチトランジスタを含み、
前記第1コンデンサは、前記感光ダイオードと並列に接続され、
前記感光ダイオードは、正極が共通電気信号に接続され、負極が前記スイッチトランジスタの第1電極に接続され、
前記スイッチトランジスタは、ゲートがゲート信号に接続され、第2電極が感光入力電気信号に接続される、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記感光駆動回路は、
第1スイッチ、第2スイッチ、第2コンデンサ及び増幅器をさらに含み、
前記第1スイッチ、前記第2コンデンサ及び前記増幅器は、互いに並列に接続され、
前記第2スイッチは、一端が前記感光入力電気信号に接続され、他端が前記増幅器の非反転入力端に接続され、
前記増幅器は、反転入力端が参照電気信号に接続され、出力端がD/A変換器に接続される、
請求項18に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記感光駆動回路は、
コンデンサ、ダイオード、第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ及び第4トランジスタを含み、
前記コンデンサは、前記ダイオードと並列に接続され、
前記ダイオードは、正極が共通電気信号に接続され、負極が前記第1トランジスタの第2電極及び前記第2トランジスタのゲートに接続され、
前記第1トランジスタの第1電極及び前記第2トランジスタの第1電極は、電源信号に接続され、
前記第2トランジスタの第2電極は、前記第3トランジスタの第1電極に接続され、
前記第3トランジスタの第2電極は、前記第4トランジスタの第1電極、出力端に接続され、
前記第3トランジスタのゲートは、ゲート信号に接続され、
前記第4トランジスタは、ゲートがベース電極信号に接続され、第2電極が接地信号に接続される、
請求項1に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示の分野に関し、特に表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の表示技術では、表示パネルの環境光検出機能は、独立した環境光検出モジュールを表示パネルに外接することにより実現され、独立した環境光検出モジュールは、表示パネルに外接されて表示装置の額縁領域の面積を大きくする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、表示装置の額縁面積を減少させるための表示パネルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願によれば、表示領域と、前記表示領域を取り囲む非表示領域と、環境光を感知するための感光素子と、前記感光素子に接続され、前記感光素子を駆動するための感光駆動回路と、を含み、
前記感光駆動回路は、前記非表示領域に設けられ、前記感光素子は、少なくとも一部が前記非表示領域内に設けられる、表示パネルが提供される。
【0005】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記感光素子は、全部が前記非表示領域内に設けられる。
【0006】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記感光素子は、一部が前記表示領域内に設けられる。
【0007】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記非表示領域内に位置する前記感光素子は、前記表示領域の第1側及び前記第1側と対向して設けられた前記表示領域の第2側と、のうちの少なくとも一側に設けられる。
【0008】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記非表示領域内に位置する前記感光素子は、前記第1側と前記第2側とを接続する前記表示領域の第3側に設けられる。
【0009】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記感光素子は、少なくとも1つの光センサが含まれる少なくとも一組の光センサアセンブリを含む。
【0010】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記光センサアセンブリは、可視光センサ、又は、白色光センサ及び参照光センサ、又は、白色光センサ、参照光センサ、赤色光センサ、緑色光センサ及び青色光センサを含む。
【0011】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記光センサは、感光PN接合、感光ダイオード又は感光フィルムトランジスタのうちのいずれか一つである。
【0012】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記表示パネルは、タッチ素子と、前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、前記感光駆動回路と前記タッチ駆動回路とは、同一のチップで駆動される。
【0013】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記表示パネルは、表示素子と、前記表示素子に接続され、前記表示素子を駆動するための表示駆動回路と、をさらに含み、前記感光駆動回路と前記表示駆動回路とは、同一のチップで駆動される。
【0014】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記表示パネルは、タッチ素子と、前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、前記感光駆動回路と前記タッチ駆動回路とは、異なるチップで駆動される。
【0015】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記表示パネルは、タッチ素子と、前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、前記感光素子と前記タッチ素子とは、同時駆動方式で駆動される。
【0016】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記表示パネルは、タッチ素子と、前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、前記感光素子と前記タッチ素子とは、時分割駆動方式で駆動される。
【0017】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記表示パネルは、表示素子と、前記表示素子に接続され、前記表示素子を駆動するための表示駆動回路と、をさらに含み、前記感光素子、前記タッチ素子及び前記表示素子は、時分割駆動方式で駆動される。
【0018】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記感光素子の駆動時間帯は、前記タッチ素子の駆動時間帯と前記表示素子の駆動時間帯以外の1フレーム時間内のブランク時間帯である。
【0019】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記表示パネルは、タッチ素子と、前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、前記感光駆動回路の少なくとも一部と前記タッチ駆動回路とは、同一の配線チャネルを用いる。
【0020】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記表示パネルは、タッチ素子と、前記タッチ素子に接続され、前記タッチ素子を駆動するためのタッチ駆動回路と、をさらに含み、前記感光駆動回路の全部と前記タッチ駆動回路とは、異なる配線チャネルを用いる。
【0021】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記感光駆動回路は、
第1コンデンサ、感光ダイオード及びスイッチトランジスタを含み、
前記第1コンデンサは、前記感光ダイオードと並列に接続され、
前記感光ダイオードは、正極が共通電気信号に接続され、負極が前記スイッチトランジスタの第1電極に接続され、
前記スイッチトランジスタは、ゲートがゲート信号に接続され、第2電極が感光入力電気信号に接続される。
【0022】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記感光駆動回路は、
第1スイッチ、第2スイッチ、第2コンデンサ及び増幅器をさらに含み、
前記第1スイッチ、前記第2コンデンサ及び前記増幅器は、互いに並列に接続され、
前記第2スイッチは、一端が前記感光入力電気信号に接続され、他端が前記増幅器の非反転入力端に接続され、
前記増幅器は、反転入力端が参照電気信号に接続され、出力端がD/A変換器に接続される。
【0023】
好ましくは、本願のいくつかの実施例では、前記感光駆動回路は、
コンデンサ、ダイオード、第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ及び第4トランジスタを含み、
前記コンデンサは、前記ダイオードと並列に接続され、
前記ダイオードは、正極が共通電気信号に接続され、負極が前記第1トランジスタの第2電極及び前記第2トランジスタのゲートに接続され、
前記第1トランジスタの第1電極及び前記第2トランジスタの第1電極は、電源信号に接続され、
前記第2トランジスタの第2電極は、前記第3トランジスタの第1電極に接続され、
前記第3トランジスタの第2電極は、前記第4トランジスタの第1電極、出力端に接続され、
前記第3トランジスタのゲートは、ゲート信号に接続され、
前記第4トランジスタは、ゲートがベース電極信号に接続され、第2電極が接地信号に接続される。
【発明の効果】
【0024】
本願によれば、表示領域と、前記表示領域を取り囲む非表示領域と、環境光を感知するための感光素子と、前記感光素子に接続され、前記感光素子を駆動するための感光駆動回路と、を含み、前記感光駆動回路は、前記非表示領域に設けられ、前記感光素子は、少なくとも一部が前記非表示領域内に設けられる、表示パネルが提供される。環境光を感知するための感光素子と感光駆動回路とを表示パネル内に設けることにより、表示パネルへの環境光検出機能の集成を実現し、表示装置の額縁を大きくすることなく環境光検出機能を集成することにより、独立した環境光検出モジュールを外接することを回避し、表示装置の額縁を小さくするとともに、環境光検出モジュールのコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
以下、図面を参照して、本願の具体的な実施形態を詳細に説明することにより、本願の技術手段及び他の有益な効果を明らかにする。
【0026】
【
図1】本願の実施例に係る表示パネルの平面構造概略図である。
【
図2】本願の実施例に係る表示パネルの第1種の感光駆動回路の第1種の回路概略図である。
【
図3】本願の実施例に係る表示パネルの第1種の感光駆動回路の第2種の回路概略図である。
【
図4】本願の実施例に係る表示パネルのタッチ駆動回路の回路概略図である。
【
図5】本願の実施例に係る表示パネルの第2種の感光駆動回路の回路概略図である。
【
図6】本願の実施例に係る表示パネルのタッチ駆動電気信号/感光駆動電気信号の波形図である。
【
図7】本願の実施例に係る表示パネルの感光駆動回路のタイミング図である。
【
図8】本願の実施例に係る表示パネルの感光駆動回路のタイミング表図である。
【
図9】従来技術と本願の実施例に係る表示パネルとの動作タイミング比較表図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
従来の表示技術における、独立した環境光検出モジュールを表示パネルに外接することにより、表示装置の額縁領域の面積を大きくすることをもたらすという課題に対して、本願は、この課題を解決できる表示パネルを提供する。
【0028】
一実施例では、
図1は、本願の実施例に係る表示パネルの平面構造概略図を示す。
図1に示すように、本願の実施例に係る表示パネルは、
表示領域101と、当該表示領域を取り囲む非表示領域102と、
表示素子と、
表示素子に接続され、表示素子が発光表示するように駆動するための表示駆動回路と、
タッチ素子と、
タッチ素子に接続され、タッチ素子がタッチ信号を検出するように駆動するためのタッチ駆動回路と、
感光素子10と、
感光素子10に接続され、感光素子10が環境光を感知するように駆動するための感光駆動回路と、を含み、
感光駆動回路は、非表示領域102内に設けられ、感光素子10は、少なくとも一部が非表示領域102内に設けられる。
【0029】
本願の実施例は、環境光を感知するための感光素子と感光駆動回路とを表示パネル内に設けることにより、表示パネルへの表示、タッチ、環境光検出という3つの機能の集成を実現し、表示装置の額縁を大きくしない前提で環境光検出機能を集成することにより、独立した環境光検出モジュールを外接することを回避し、表示装置の額縁を小さくするとともに、環境光検出モジュールのコストを低減することができる。
【0030】
一実施例では、感光素子10は、少なくとも1つの光センサが含まれる少なくとも一組の光センサアセンブリを含む。光センサは、感光PN接合、感光ダイオード又は感光フィルムトランジスタなどの感光機能を有する電子部品のうちのいずれか一種又は複数種である。
【0031】
一実施形態では、光センサアセンブリは、環境における可視光を感知し、感知した可視光信号を対応する電気信号に変換するための可視光センサを含む。
【0032】
別の実施形態では、光センサアセンブリは、白色光センサと、大きさが白色光センサに相当し、一層の非透光性のフィルム層構造が付着された参照光センサと、を含む。白色光センサは、環境における可視光を感知し、感知した可視光信号を対応する電気信号に変換するために用いられ、参照光センサは、白色光センサに対してノイズ低減処理を行うために用いられる。
【0033】
別の実施形態では、光センサアセンブリは、白色光センサ、参照光センサ、赤色光センサ、緑色光センサ及び青色光センサを含む。赤色光センサは、一層の赤色フィルタ又は赤色グループが付けられた光センサであり、緑色光センサは、一層の緑色フィルタ又は緑色グループが付けられた光センサであり、青色光センサは、一層の青色フィルタ又は青色グループが付けられた光センサである。前記赤色光センサ、緑色光センサ及び青色光センサは、それぞれ環境における赤色光、緑色光及び青色光を検出するために用いられることにより、環境光の色温度を判定し、さらに表示パネルの色温度を調整する。
【0034】
他の実施形態では、光センサアセンブリは、環境光の検出機能を実現するために、他の種類又は個数の光センサを含んでもよく、ここでは限定しない。
【0035】
一実施例では、
図1に示すように、感光素子10は、全部が非表示領域102内に設けられる。感光素子10が1組の光センサアセンブリのみを含む場合、感光素子10は、
図1における表示領域101の左右両側のいずれか一側の非表示領域102内に設けられてもよい。感光素子10が少なくとも2組の光センサアセンブリを含む場合、感光素子10は、
図1における表示領域101の左右両側のいずれか一側の非表示領域102内に設けられてもよく、
図1における表示領域101の左右両側の非表示領域102内にそれぞれ設けられてもよく、
図1における表示領域101の左右両側のいずれか一側及び上側の非表示領域102内に設けられてもよく、
図1における表示領域101の左右両側及び上側の非表示領域102内に設けられてもよい。このように、感光素子10は、表示領域101の左右両側の少なくとも一側の非表示領域102内に設けられ、表示パネルが横向きで、
図1における表示領域101の上側の非表示領域102が遮蔽される場合、表示領域101の左右両側に位置する感光素子10は、依然として環境光検出を行うことができ、表示パネルの環境光検出機能の正常な動作を保証することができる。
【0036】
一実施例では、感光素子10は、一部が非表示領域102に近接する表示領域101内に設けられ、即ち、感光素子10は、一部が非表示領域102内に設けられ、他の一部が表示領域101内に設けられる。同様に、表示領域101内に位置する感光素子10が表示領域101の左右両側のいずれか一側に設けられてもよく、
図1における表示領域101の左右両側にそれぞれ設けられてもよく、
図1における表示領域101の左右両側のいずれか一側及び上側に設けられてもよく、
図1における表示領域101の左右両側及び上側に設けられてもよい。
【0037】
一実施例では、
図2は、本願の実施例に係る表示パネルの第1種の感光駆動回路の第1種の回路概略図を示し、
図3は、本願の実施例に係る表示パネルの第1種の感光駆動回路の第2種の回路概略図を示す。
図2及び
図3に示すように、当該感光駆動回路は、
第1コンデンサC1、感光ダイオードD及びスイッチトランジスタTを含み、
第1コンデンサC1は、感光ダイオードDと並列に接続され、感光ダイオードDは、正極が共通電気信号Vcomに接続され、負極がスイッチトランジスタTの第1電極に接続され、スイッチトランジスタTは、ゲートがゲート信号GNに接続され、第2電極が
図2に示す駆動回路の出力端Soutに接続されると同時に、
図3に示す感光入力電気信号Vin1に接続され、
第1スイッチK1、第2スイッチK2、第2コンデンサC2及び第1増幅器AD1をさらに含み、
第1スイッチK1、第2コンデンサC2及び第1増幅器AD1は、互いに接続され、第2スイッチK2は、一端が感光入力電気信号Vin1に接続され、他端が第1増幅器AD1の非反転入力端に接続され、第1増幅器AD1は、反転入力端が参照電気信号Vrefに接続され、出力端がD/A変換器ADCに接続され、
感光ダイオードDは、感光素子であり、環境光によって照射されると、光生成電圧を発生させることにより、Q点の電圧値に影響を与え、さらに第1コンデンサC1の電荷に影響を与え、異なる環境光の照射によって引き起こされる第1コンデンサC1の電荷量の変化が異なることにより、出力端Soutの出力電圧に影響を与え、出力端Soutの出力電圧を増幅して分析することにより、環境光における白色光、赤色光、緑色光及び青色光の光強度と、赤色光、緑色光及び青色光の色温度とを含むが、これらに限定されない環境光の光信号を得る。
【0038】
本実施例の一実施形態では、感光駆動回路の全部とタッチ駆動回路は、異なる配線チャネルを用いて信号検出を行い、即ち、感光駆動回路は、独立し、かつタッチ駆動回路の配線チャネルと異なる配線チャネルを用いて信号の伝送を行う。
【0039】
本実施例の別の実施形態では、感光駆動回路の少なくとも一部とタッチ駆動回路は、同一の配線チャネルを用いて信号検出を行う。
図4は、本願の実施例に係る表示パネルのタッチ駆動回路の回路概略図を示す。
図4に示すように、当該タッチ駆動回路は、タッチ素子のコンデンサで、コンデンサ値がタッチ操作による影響を受ける第3コンデンサC3と、第4コンデンサC4と、第2増幅器AD2と、を含む。当該タッチ駆動回路は、第3コンデンサC3のコンデンサ値の変化に応じて、異なる電圧信号を出力する。第4コンデンサC4は、第2増幅器AD2と並列に接続される。第3コンデンサC3は、一端が共通電気信号Vcomに接続され、他端が第2増幅器AD2の非反転入力端及びタッチ入力電気信号Vin2に接続される。第2増幅器AD2は、反転入力端が参照電気信号Vrefに接続され、出力端がタッチ駆動回路の出力端Voutに接続される。
【0040】
図3に示す感光駆動回路において、スイッチトランジスタTがオンにされ、第1スイッチK1がオフにされ、第2スイッチK2がオンにされると、感光駆動回路は、タッチ駆動回路に相当するため、感光駆動回路とタッチ駆動回路とは、同一の配線チャネルを用いて信号検出を行うことができる。タッチ駆動回路は、表示パネルに対してタッチ信号の検出及び伝送を行うための、600~1000の範囲のタッチチャネルに対応する。数百の上記タッチチャネルのうち、数個、十数個、数十個、又は数百個のタッチチャネルは、環境光検出用チャネルとして分割され、環境光信号の検出及び伝送に用いられ、残りのタッチチャネルは、タッチ信号の検出及び伝送に用いられる。
【0041】
図6は、本願の実施例に係る表示パネルのタッチ駆動電気信号/感光駆動電気信号の波形図を示し、即ち、感光入力電気信号Vin1及びタッチ入力電気信号Vin2に対応する波形図である。
図4及び
図6に示すように、ノータッチ状態では、タッチセンサの第3コンデンサC3がC3’であれば、Vout’=Q’/C4=Vin2×C3’/C4である。一方、タッチ状態では、タッチセンサの第3コンデンサC3がC3’’であれば、Vout’’=Q’’/C4=Vin2×C3’’/C4である。そして、Vout値の変化を比較することにより、指によるタッチがあるか否かを判定することができる。ここで、タッチ駆動電気信号が高電位TVCHである場合、第3コンデンサC3を充電し、タッチ駆動電気信号が低電位TVCLである場合、電荷を転送し、Vout状態を検出する。
【0042】
図7は、本願の実施例に係る表示パネルの感光駆動回路のタイミング図を示し、
図8は、本願の実施例に係る表示パネルの感光駆動回路のタイミング表図を示す。
図5~
図8に示すように、P1時間帯が露光信号のキャプチャー段階である場合、ゲート信号GNは、高電位に位置し、スイッチトランジスタTは、オンにされ、第2スイッチK2は、オンにされ、第1スイッチK1は、オフにされ、露光後の第1コンデンサC1の電荷変化、即ち、露光後の値としてのQ点の電圧変化をキャプチャーする。そして、P2時間帯が信号リセット状態である場合、ゲート信号GNは、高電位に位置し、スイッチトランジスタTは、オンにされ、第2スイッチK2は、オンにされ、第1スイッチK1は、オンにされ、Q点の電圧を固定電位に充電する。そして、P3時間帯が同期的に信号リセット状態である場合、ゲート信号GNは、高電位に位置し、スイッチトランジスタTは、オンにされ、第2スイッチK2は、オンにされ、第1スイッチK1は、オフにされ、Q点の電圧は、固定電位を維持する。P4時間帯がリセット後のQ点における値の段階である場合、ゲート信号GNは、高電位に位置し、スイッチトランジスタTは、オンにされ、第2スイッチK2は、オンにされ、第1スイッチK1は、オフにされ、キャプチャー状態がリセットした後にQ点の基準値を得てP1時間帯における露光後の値との差を計算し、露光によりQ点の電荷量が変化することを確認し、外部の環境光の強度をフィードバックする。ここで、第1回のP1時間帯における露光後の値は、無効な値であり、残りの回数では、P1時間帯における露光後のQ点の電位は、TVCH-I×(P4+P1+露光時間)/C1であり、P4時間帯におけるリセット後のQ点の電位は、TVCH-I×P4/C1である。
【0043】
本実施例に係る感光駆動回路とタッチ駆動回路とは、同一のチップで駆動してもよく、さらに、本実施例に係る感光駆動回路と、タッチ駆動回路及び表示駆動回路とは、同一のチップで駆動してもよい。本実施例に係る感光駆動回路は、独立した駆動チップで駆動してもよく、即ち、タッチ駆動チップと異なる駆動チップで駆動してもよく、ここでは限定しない。好ましくは、感光駆動回路、タッチ駆動回路及び表示駆動回路は、同一のチップで駆動される。
【0044】
本実施例に係る感光駆動回路とタッチ駆動回路とは、同時駆動方式で駆動してもよい。感光駆動回路とタッチ駆動回路とが同一のチップで駆動される場合、当該チップは、駆動信号を感光駆動回路及びタッチ駆動回路に同時に出力し、感光駆動回路とタッチ駆動回路とが同時に動作する。感光駆動回路とタッチ駆動回路とが異なるチップで駆動される場合、感光駆動チップは、感光駆動回路を駆動すると同時に、タッチ駆動チップは、タッチ駆動回路を駆動する。本実施例に係る感光駆動回路とタッチ駆動回路とは、時分割駆動方式で駆動してもよい。
図9は、従来技術と本願の実施例に係る表示パネルの動作タイミング比較表図を示す。
図9に示すように、感光駆動時間帯におけるリセット時間帯及び収集時間帯を従来の1フレーム時間内のブランク時間帯に設定することにより、感光素子の露光時間がフレーム周期時間となり、このようにして、従来の表示及びタッチフレーム周期を変更しない前提で、感光機能の集成を実現することができる。このように、感光センサの大きさ及び面積は、一定の露光時間に基づいて評価設計することができる。
【0045】
一実施例では、
図5は、本願の実施例に係る表示パネルの第2種の感光駆動回路の回路概略図を示す。
図5に示すように、当該感光駆動回路は、
第1コンデンサC1、感光ダイオードD、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4を含み、
第1コンデンサC1は、感光ダイオードDと並列に接続され、感光ダイオードDは、正極が共通電気信号Vcomに接続され、負極が第1トランジスタT1の第2電極及び第2トランジスタT2のゲートに接続され、第1トランジスタT1の第1電極及び第2トランジスタT2の第1電極は、電源信号VDDに接続され、第2トランジスタT2の第2電極は、第3トランジスタT3の第1電極に接続され、第3トランジスタT3の第2電極は、第4トランジスタT4の第1電極、出力端Routに接続され、第3トランジスタT3のゲートは、ゲート信号GNに接続され、第4トランジスタT4は、ゲートがベース電極信号Vbに接続され、第2電極が接地信号VSSに接続される。
【0046】
ここで、第1トランジスタT1は、Q点をリセットするためのリセットトランジスタである。第1トランジスタT1がオンにされると、第1トランジスタT1により固定電位の電源信号VDDをQ点へ入力する。このとき、第2トランジスタT2のゲート電圧は、固定電位の電源信号VDDに安定される。感光素子を露光させて値を得る場合、第1トランジスタT1は、オフにされ、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4は、オンにされ、第2トランジスタT2は、第1電極が電源信号VDDに接続され、ゲート電圧がQ点の電圧であり、Q点の電圧が感光ダイオードDによる影響を受け、異なる環境光の強度により、感光ダイオードDにより生成された光誘起リーク電流が異なるため、Q点の電圧電位が異なり、第2トランジスタT2のオン状態が異なり、第2トランジスタT2の抵抗値の大きさが異なり、さらに、第4トランジスタT4の分圧が異なり、出力端Routの電圧が異なり、出力端Routの電圧変化を収集して分析することにより、外部の環境光の信号をフィードバックすることができる。
【0047】
同様に、本実施例に係る感光駆動回路とタッチ駆動回路とは、同一のチップで駆動してもよく、さらに、本実施例に係る感光駆動回路とタッチ駆動回路及び表示駆動回路とは、同一のチップで駆動してもよい。本実施例に係る感光駆動回路は、独立した駆動チップで駆動してもよく、即ち、タッチ駆動チップと異なる駆動チップで駆動してもよく、ここでは限定しない。好ましくは、感光駆動回路、タッチ駆動回路及び表示駆動回路は、同一のチップで駆動される。
【0048】
本実施例に係る感光駆動回路とタッチ駆動回路とは、同時駆動方式で駆動してもよく、同様に、感光駆動回路は、独立した駆動チップで駆動してもよい。本実施例に係る感光駆動回路とタッチ駆動回路とは、時分割駆動方式で駆動してもよい。
図9に示すように、感光駆動時間帯におけるリセット時間帯及び収集時間帯を従来のフレーム時間内のブランク時間帯に設定することにより、感光素子の露光時間は、フレーム周期時間となる。同様に、感光センサの大きさ及び面積は、一定の露光時間に基づいて評価設計することができる。
【0049】
以上より、本願の実施例によれば、表示領域と、上記表示領域を取り囲む非表示領域と、環境光を感知するための感光素子と、感光素子に接続され、感光素子を駆動するための感光駆動回路と、を含み、感光駆動回路は、非表示領域に設けられ、感光素子は、少なくとも一部が非表示領域内に設けられる、表示パネルが提供される。環境光を感知するための感光素子と感光駆動回路とを表示パネル内に設けることにより、表示パネルへの環境光検出機能の集成を実現し、表示装置の額縁を大きくすることなく環境光検出機能を集成することにより、独立した環境光検出モジュールを外接することを回避し、表示装置の額縁を小さくするとともに、環境光検出モジュールのコストを低減することができる。
【0050】
以上、本願の実施例に係る表示パネルについて詳細に説明した。本明細書において具体例を用いて本願の原理及び実施形態を解説したが、以上の実施例の説明は、本願の方法及びその主旨の理解を容易にするためのものに過ぎず、当業者であれば、本願の思想をもとにして、具体的な実施形態及び応用の範囲に対して変更を加えることができるだろう。以上をまとめると、本明細書の内容は、本願を制限するものと理解されるべきでない。
【国際調査報告】