(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-23
(54)【発明の名称】軸方向不良位置合わせ検出システム
(51)【国際特許分類】
B23D 25/14 20060101AFI20240116BHJP
B23D 15/00 20060101ALI20240116BHJP
B23Q 17/09 20060101ALI20240116BHJP
B23D 33/00 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
B23D25/14 Z
B23D15/00 A
B23Q17/09 A
B23D33/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562100
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2022-12-28
(86)【国際出願番号】 TR2022050185
(87)【国際公開番号】W WO2023107027
(87)【国際公開日】2023-06-15
(32)【優先日】2021-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522396377
【氏名又は名称】ビリム マキナ サナイ ヴェ ティカレット アノニム シルケティ
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カラハン、アイカット
【テーマコード(参考)】
3C029
3C039
3C051
【Fターム(参考)】
3C029CC01
3C039AA02
3C039AA25
3C039AB06
3C039EA42
3C051FF04
(57)【要約】
本発明は、スクラップ金属シャーにおいて使用される検出システムであって、スクラップ金属材料を切断するためのギロチン(10)であって、加圧ピストン(30)により、上方からスクラップ金属材料に圧力をかけるギロチン(10)と、固定底部ブレード(20)であって、下方向に作用する前記ギロチン(10)と、前記固定底部ブレード(20)との間でスクラップ金属材料を切断する固定底部ブレード(20)とを含む検出システムに関する。本発明は、切断軸(e)を辿り、切断作業中に軸方向不良位置合わせ(k)を検出し、信号を送るために、前記ギロチン(10)上に指定されたセンサ参照点(40)を向くように前記スクラップ金属シャー上に配置された少なくとも1つのセンサと、前記スクラップ金属シャーを監視し、前記センサから受信される前記信号を処理して、前記スクラップ金属シャーを停止させるか、または、作業者に警告するPLCシステム(50)とをさらに備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクラップ金属材料を切断するためのギロチンであって、加圧ピストンにより、上方からスクラップ金属材料に圧力をかけるギロチンと、固定底部ブレードであって、下方向に作用する前記ギロチンと、前記固定底部ブレードとの間でスクラップ金属材料を切断する固定底部ブレードとを含む、スクラップ金属シャーにおいて使用される検出システムであって、
切断軸を辿り、切断作業中に軸方向不良位置合わせを検出し、信号を送るために、前記ギロチン上に指定されたセンサ参照点を向くように前記スクラップ金属シャー上に配置された少なくとも1つのセンサと、
前記スクラップ金属シャーを監視し、前記センサから受信される前記信号を処理して、前記スクラップ金属シャーを停止させるか、または、作業者に警告するPLCシステムと
を備える検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクラップ金属シャー内の軸方向不良位置合わせを検出するためのシステムに関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、切断作業中にスクラップ金属シャーの軸方向不良位置合わせを検出し、作業者に警告するための軸方向不良位置合わせ検出システムに関する。
【背景技術】
【0003】
スクラップ金属シャーは、スクラップ金属材料を切断するためにスクラップ金属置き場で広く使用されている。基本的に、上記スクラップ金属シャーは、ピストンにより生成される切断動力を使用して、スクラップ金属を切断するためにガイド間を移動するギロチンと、ギロチンの下に位置する固定されたブレードを保持するフレーム(切断ステーション)と、送出し部とを備える。
【0004】
軸方向不良位置合わせは、「ルースニング」として知られる問題に起因して現状技術のスクラップ金属シャーに発生し、「ルースニング」とは、切断対象の材料が、切断されずに、ギロチンと底部ブレードとの間に挟まることを意味する。この事象の主な原因は、ブレードの摩耗であり、これにより、ピストンロッドおよびガイドに余分な重みがさらに載せられる。既存用途では、ルースニングおよび軸方向不良位置合わせは、手作業的に監視される。したがって、機械内での軸方向不良位置合わせを自動的に検出して、必要な行動を取ることを可能にすることができるシステムを開発することが必要とされる。
【0005】
文献レビューによれば、米国特許第4253388号明細書は、スクラップ金属を切断するための機械に関する先行技術の一例とみなすことが可能である。より具体的には、この発明は、ランダムに詰め込まれるスクラップ金属を圧縮し、切断するための方法および機械に関する。
【0006】
結論として、上記で説明された欠点、および、課題に対する既存の解決法の短所により、関連技術分野での改善が必要になっている。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、上記で説明された欠点を解消し、技術分野に新たな利点をもたらす軸方向不良位置合わせ検出システムに関する。
【0008】
本発明の主要な目的は、切断作業中にスクラップ金属シャーの軸方向不良位置合わせを検出し、作業者に警告するシステムを提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、切断作業中のセンサによる軸方向不良位置合わせの検出を確実にし、PLCシステムを通して作業者に警告し、スクラップ金属シャーを停止させること、または、取るべき様々な行動を可能にすることである。
【0010】
本発明の更なる目的は、スクラップ金属切断作業における軸方向不良位置合わせの手動的追跡をオートメーション化し、これにより、手動的追跡についての問題を解消することである。
【0011】
先で記載された目的および下記の詳細な説明で記載される目的を実現するために、本発明は、スクラップ金属材料を切断するためのギロチンであって、加圧ピストンにより、上方からスクラップ金属材料に圧力をかけるギロチンと、固定底部ブレードであって、下方向に作用するギロチンと、前記固定底部ブレードとの間でスクラップ金属材料を切断する固定底部ブレードとを含む、スクラップ金属シャーにおいて使用される検出システムであって、
切断軸(e)を辿り、切断作業中に軸方向不良位置合わせ(k)を検出し、信号を送るために、前記ギロチン上に指定されたセンサ参照点を向くように前記スクラップ金属シャー上に配置された少なくとも1つのセンサと、
前記スクラップ金属シャーを監視し、前記センサから受信される前記信号を処理して、前記スクラップ金属シャーを停止させるか、または、作業者に警告するPLCシステムと
をさらに備える検出システムに関する。
【0012】
下記の図面、および、添付の図面を参照して記載される詳細な説明は、構造的および特徴的性質、ならびに、本発明の利点の全てのより明確な理解のために提供され、したがって、評価には、これらの図面および詳細な説明を考慮に入れる必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1a】本発明による検出システムのギロチンの正面図を示す。
【0014】
【
図1b】本発明による検出システムのギロチンの側面図を示す。
【0015】
【
図1c】本発明による検出システムのギロチンの背面図を示す。
【0016】
【
図2】本発明による検出システムのギロチンの上面図を示す。
【0017】
【
図3】スクラップ金属切断作業中の本発明による検出システムのギロチンおよび底部ブレードの典型図を示す。
【0018】
【
図4】本発明による検出システムのギロチンおよび底部ブレードによるスクラップ金属材料の切断の典型図を示す。
【0019】
【
図5】本発明による検出システムのギロチンおよび底部ブレードによるスクラップ金属切断作業中のスクラップ金属材料のルースニング(ギロチンと底部ブレードとの間に挟まること)の典型図を示す。
【0020】
【
図6】軸方向不良位置合わせの場合の、スクラップ金属材料と、本発明による検出システムのギロチンおよび底部ブレードとの典型図を示す。
【0021】
参照番号リスト
10.ギロチン
20.底部ブレード
30.ピストンロッド
40.センサ参照点
50.PLCシステム
e.切断軸
k.軸方向不良位置合わせ
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明のより良い理解のために、この詳細な説明では、検出システムの好ましい実施形態が、限定を行わずに実証される。
【0023】
その最も基本的な形態では、本発明による検出システムが、スクラップ金属シャーの切断ステーションにあり、加圧ピストン(30)により、上方からスクラップ金属材料に圧力をかけ、底部ブレード(20)によりスクラップ金属材料を切断するギロチン(10)と、ギロチン(10)上に指定されたセンサ参照点(40)を向き、切断作業中に軸方向不良位置合わせ(k)を検出し、信号を送るセンサと、スクラップ金属シャーを監視し、センサから受信される信号を処理して、スクラップ金属シャーを停止させるか、または、作業者に警告するPLCシステム(50)とを備える。
【0024】
図1a、
図1b、および、
図1cに示されるように、スクラップ金属シャーの切断ステーションは、スクラップ金属材料を切断するためのギロチン(10)であって、加圧ピストン(30)により、上方からスクラップ金属材料に圧力をかけるギロチン(10)と、固定底部ブレード(20)であって、下方向に作用するギロチン(10)と、固定底部ブレード(20)との間でスクラップ金属材料を切断する固定底部ブレード(20)とを備える。
【0025】
図2に示されるように、センサ参照点(40)が、加圧ピストン(30)により上方からスクラップ金属材料に圧力をかけるギロチン上に指定され、センサが、スクラップ金属シャー上で上記センサ参照点(40)の真上に、センサ参照点(40)を向くように配置される。上記センサは、切断軸(e)を辿り、切断作業中に軸方向不良位置合わせ(k)を検出し、信号を送る。
【0026】
スクラップ金属シャーの作業レジームは、PLCシステム(50)により制御される。上記PLCシステム(50)は、センサから受信される信号を処理して、スクラップ金属シャーを停止させるか、または、作業者に警告する。
【0027】
本発明による検出システムの動作原理は以下である。
【0028】
図3に示されるように、ギロチン(10)は、下方向に作用して、スクラップ金属材料を切断し、スクラップ金属材料は、
図4に示されるように切断される。
【0029】
図5に示されるように、スクラップ金属シャーにおけるルースニング(切断対象の材料がギロチンと底部ブレードとの間に挟まること)の場合は、センサが、ギロチン(10)の下方移動中に切断軸(e)を辿り、
図6に示されるような軸方向不良位置合わせ(k)を検出し、PLCシステム(50)に信号を送る。次いで、PLCシステム(50)は、スクラップ金属シャーを停止させるか、または、作業者に警告する。
【国際調査報告】