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特表2024-502742モジュール式センサ・システムを備えたワイヤレス、エネルギー・ハーベスタ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-23
(54)【発明の名称】モジュール式センサ・システムを備えたワイヤレス、エネルギー・ハーベスタ
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/35 20060101AFI20240116BHJP
   H02J 50/40 20160101ALI20240116BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
H02J7/35 K
H02J50/40
H02J7/00 301D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537223
(86)(22)【出願日】2021-12-03
(85)【翻訳文提出日】2023-08-15
(86)【国際出願番号】 US2021072738
(87)【国際公開番号】W WO2022133391
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】PCT/US2020/065282
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】523223629
【氏名又は名称】ナノフレックス パワー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】フィールド サード,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】バリト,アダム
(72)【発明者】
【氏名】ウォルゴスト,スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】キング,ジェフ
(72)【発明者】
【氏名】アレン,ジェイ.ノーマン
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA06
5G503AA07
5G503AA08
5G503BB01
5G503DA02
5G503DA17
5G503GB08
5G503GB09
5G503GD04
(57)【要約】
複数のモジュールを含むモジュール式センサ・システムであって、複数のモジュールは、1つまたは複数のセンサと、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタと、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスと、1つまたは複数のワイヤレス無線機と、1つまたは複数の電子デバイスとを含み、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタは、光起電セル、および複数のモジュールのそれぞれに含まれた1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタを含み、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタは、電力および/またはデータを送信するために電気コネクタを含み、複数のモジュールのうち2つのモジュールを一緒に接続するように構成される、モジュール式センサ・システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール式センサ・システムであって、
複数のモジュールであって、前記複数のモジュールが、1つまたは複数のセンサを備え、前記モジュールのうちの少なくとも1つが、1つまたは複数の高電力センサまたは電子機器と、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタと、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスと、1つまたは複数のワイヤレス無線機と、1つまたは複数の電子デバイスとを備え、前記1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタが、光起電セルを備える、複数のモジュールと、
前記複数のモジュールのそれぞれに含まれた1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタであって、前記1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタが、電力および/またはデータを送信するために電気コネクタを含み、前記複数のモジュールのうち2つのモジュールを一緒に接続するように構成される、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタと
を備える、モジュール式センサ・システム。
【請求項2】
視覚センサ、化学センサ、およびガス・センサから選ばれる、1つまたは複数の高電力センサを含む、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項3】
可視カメラ、赤外カメラ、およびハイパースペクトル・センサから選ばれる、1つまたは複数の視覚センサを含む、請求項2に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項4】
アンモニア・センサおよびメタン・センサから選ばれる1つまたは複数のガス・センサを含む、請求項2に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項5】
可視カメラ、赤外カメラ、およびハイパースペクトル・センサから選ばれる、1つまたは複数の視覚センサと、アンモニア・センサおよびメタン・センサから選ばれる1つまたは複数のガス・センサとを含む、請求項2に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項6】
前記1つまたは複数の高電力電子機器が、マイクロコントローラ、ならびに中央処理装置(CPU)およびグラフィック処理ユニット(GPU)などのオンボード・プロセッサから選ばれる、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項7】
前記1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタが、光起電ハーベスタ、圧電ハーベスタ、振動ハーベスタ、熱電ハーベスタ、高周波(RF)ハーベスタ、および誘電エネルギー・ハーベスタから選ばれる、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項8】
前記1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスが、バッテリ、キャパシタ、およびスーパキャパシタのうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項9】
前記1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタが、磁石、機械的クリップ、ねじ止め、スナップ止め、バインディング・ポスト、接着剤、プレス嵌め、摩擦嵌め、ねじロック、トグル・コネクタ、バヨネット・コネクタ、バナナ・コネクタ、およびそれらの組合せから選ばれる少なくとも1つの取り付け機構を利用して、前記複数のモジュールを一緒に取り付ける、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項10】
前記取り付け機構が、前記電気コネクタである、請求項9に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項11】
前記取り付け機構が、少なくとも1つの磁石の対を含み、前記少なくとも1つの磁石の対の極性が、前記複数のモジュールの各モジュールが正しい向きで接続されるように反転される、請求項9に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項12】
前記取り付け機構が、すべての磁石の向きが強磁性表面に作用する後方磁石装着部として少なくとも1つの磁石を含む、請求項9に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項13】
前記取り付け機構が、少なくとも1つの磁石の対を含み、前記少なくとも1つの磁石の対の極性が一致し、それによって磁気的に極性を持った物体および強磁性表面に対して前記少なくとも1つの磁石の対が後方磁石装着部として機能することができる、請求項9に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項14】
前記1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタが、横方向のせん断力が前記複数のモジュールのうちの2つのモジュール間の接続を切断することを防ぐために、シュラウドを含む、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項15】
前記複数のモジュールのうちの1つのモジュールが、エンド・キャップ・モジュールであり、前記エンド・キャップ・モジュールが、前記モジュール式センサ・システムの一端に設置され、水の侵入を防ぐ、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項16】
前記複数のモジュールのそれぞれが、データ、電力、またはデータと電力の両方がモジュール間を移動するためのパススルーを含む、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項17】
前記1つまたは複数の電子デバイスが、バッテリ、スーパキャパシタ、熱電式のデバイス、発光デバイス、LED、電力管理チップ、論理回路、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、集積回路、ファン、抵抗器、キャパシタ、トランジスタ、インダクタ、ダイオード、半導体、光電子デバイス、メモリスタ、微小電気機械システム(MEMS)デバイス、バリスタ、アンテナ、トランスデューサ、結晶、共振器、端子、光検出器、発光素子、ヒータ、回路ブレーカ、ヒューズ、リレー、スパーク・ギャップ、ヒート・シンク、モータ、ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード・ディスプレイ(LED)、マイクロLED、エレクトロルミネッセンス・ディスプレイ(ELD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、アクティブ・マトリクス式有機発光ダイオード・ディスプレイ(AMOLED)、有機発光ダイオード・ディスプレイ(OLED)、量子ドット・ディスプレイ(QD)、量子発光ダイオード・ディスプレイ(QLED)、真空蛍光ディスプレイ(VFD)、デジタル・ライト・プロセッシング・ディスプレイ(DLP)、干渉変調器ディスプレイ(IMOD)、デジタル・マイクロシャッタ・ディスプレイ(DMS)、プラズマ・ディスプレイ、ネオン・ディスプレイ、フィラメント・ディスプレイ、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)、電界放出ディスプレイ(FED)、Laser TV、カーボン・ナノチューブ・ディスプレイ、タッチ・スクリーン、外部コネクタ、データ記憶装置、圧電デバイス、スピーカ、マイクロフォン、セキュリティ・チップ、ならびにボタン、ノブ、スライダ、スイッチ、ジョイスティック、方向パッド、キーパッド、および圧力/タッチ・センサを含むユーザ入力制御のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項18】
前記1つまたは複数のワイヤレス無線機が、Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BLE)、BLE mesh、Long-Term Evolution(LTE)、Wireless- Fidelity(Wi-Fi)、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)、WiFi-ah、WiFi HaLow、802.11、802.11a、802.11b、802.11g、Long Range(LoRa)、Long Range Wide Area Network(LoRaWAN)、Low Power Wide Area Networks(LPWANs)、Zonal Intercommunication Global-standard(ZigBee)、Z-Wave、6LowPAN、Thread、超広帯域(UWB)、赤外(IR)、Infrared Data Association(IrDA)、ナローバンドモノのインターネット(NB-IoT)、近接場通信(NFC)、高周波(RF)、高周波認証(RFID)、SigFox、Ingenu、Weightless-N、Weightless-P、Weightless-W、Advanced Network Technology(ANT)、ANT+、DigiMesh、MiWi、EnOcean、Dash7、WirelessHART、General Packet Radio Service(GPRS)、Global Systems for Mobile Communications(GSM)、Extended Coverage Global Systems for Mobile Communications(EC-GSM)、MYTHINGS、Metering Bus(M-bus)、Konnex(KNX)、および産業科学医療用バンド(ISM-band)無線のうちの1つまたは複数用に設定される、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項19】
前記1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタが、有機光起電(OPV)モジュールであり、前記OPVモジュールがあらゆる光スペクトルに対して最適化可能である、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項20】
前記OPVモジュールが、デバイスの層厚さを大きくするまたは小さくすること、そのスペクトル吸収特性に基づいて光活性材料を選ぶこと、光活性材料の比率を変えること、層およびジャンクションを追加するもしくは除去すること、個々のジャンクションのバンドギャップを変えること、ならびに反射防止コーティング、分布ブラッグ反射器、マイクロパターニング、および/または光トラップ構造のうちの1つまたは複数を適用することによって、光スペクトルに対して最適化する、請求項19に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項21】
前記OPVモジュールが、屋内光に対して最適化される、請求項19に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項22】
前記カメラが、静止画像を作り出す低解像度カメラ、動画を作り出す低解像度カメラ、静止画像を作り出す高解像度カメラ、および動画を作り出す高解像度カメラ、のうちの少なくとも1つから選ばれる、請求項1に記載のモジュール式センサ・システム。
【請求項23】
前記ワイヤレス無線機のうちの少なくとも1つが、前記作り出された画像および/または動画を無線ゲートウェイに送信するように構成される、請求項22に記載のモジュール式センサ・システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月16日に提出された米国仮特許出願第62/948,709号の利益を主張する、2020年12月16日に提出された国際出願第PCT/US20/65282号の一部継続出願であり、これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般的に少なくとも1つのエネルギー・ハーベスタ・コンポーネントを備えるモジュール式センサ・システムに関する。
【背景技術】
【0003】
本開示は、ユーザがカスタマイズされたセンサ・ソリューションを提供できるようにするモジュール式センサ・システムを対象とする。開示されるシステムは、無線エネルギー・ハーベスティングおよびセンサ・データの無線通信を含む無線システムの使用によって、より容易なカスタムのセンサ配備を可能にする。システムは、センサ機能を拡張するためにモジュールを含み、それによって潜在的に無制限数のセンサをモジュールごとに追加できるようにする。加えて、各モジュールは、複数のセンサ、エネルギー・ハーベスタ、エネルギー貯蔵デバイス、および/またはワイヤレス無線機のうちいずれかを含むことができる。本開示によるエネルギー・ハーベスタは、バッテリ、キャパシタ、および/またはスーパキャパシタを使用するなどして、他の先行技術ソリューションよりもデバイスにとって利用可能なエネルギーを大きくすることができる、および/またはデバイスの寿命を延ばすことができる。
【0004】
これらの利点は、例えば、より頻繁な、もしくは一定の通信を促進する、および/またはより多くのエネルギーを使用する、より多くの電子機器の電力供給を可能にする。特に、本開示によるエネルギー・ハーベスタは、高電力センサおよび電子機器に電力供給するために使用することができる。本明細書で使用される場合、高電力センサおよび電子機器とは、時間平均電力の範囲が1mW~1Wである自己電力供給デバイスを指す。平均電力は、タスク(例えば、測定を行う、ローカル計算を実施する、またはデータを送信する)を実施するために必要とされる電力、およびこのようなタスクの頻度によって決まる。1mWを上回る時間平均電力は、以下のうち1つまたは複数によって達する可能性がある:(1)高電力センサ(例えば、視覚、メタン、またはアンモニアのセンサ)、(2)高電力電子機器(例えば、CPU GPU)、(3)複数の低電力センサ(例えば、複数センサ・モジュールの取り付け)、および(4)頻度を高くしてデータを取ること。
【0005】
本開示によるエネルギー・ハーベスタは、屋内光で優れたエネルギー・ハーベスティングを有し、それによってより多くのエネルギーを使用する、より多くの電子機器に電力供給することができる。本開示によるエネルギー・ハーベスタのデバイスは、従来のシリコン給電デバイスよりもサイズが小型であるが同様のエネルギー・ハーベスティングを備え、それによって有機光起電(OPV)給電デバイスの、より高電力を必要とする用途への受け入れを容易にする。加えて、本開示によるエネルギー・ハーベスタによって提供されるより高い電力はまた、ハブに取り付けられたいくつかのセンサ・モジュール取り付け部に一度に電力供給することができ、より多くのデータを有効にする。
【0006】
本明細書で開示されるデバイスは、限定はしないが、農業、屋内農場、エコロジー、家畜追跡、ホーム・オートメーション、モノのインターネット(IoT)、人工知能、レクリエーション、ウェアラブル・デバイス、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、腕時計、宝飾品、エネルギー・インフラストラクチャ、医療用モニタリング・デバイスおよびバイオメディカル・パッチ、小売、コールド・チェーン、食品輸送/包装/保存/調理/サービング、ロジスティクス、航空/陸路/水上の運輸、航空宇宙産業、運送、資産追跡、場所/動作/振動モニタリング、建築、軍事、防衛および監視、ライダ、レーダおよびリモート・センシング、モジュール式電力ハーベスティングおよび/または無線デバイス、ビルディング/住宅モニタリング、耐改竄モニタリング、アラート・システム、オートメーション、自動車、ならびにビルディング一体型光起電を含む、ダウンストリームのマーケットで使用される可能性がある。
【発明の概要】
【0007】
いくつかの実施形態では、本開示は、複数のモジュールを含むモジュール式センサ・システムを対象とし、複数のモジュールは、1つまたは複数のセンサと、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタと、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスと、1つまたは複数のワイヤレス無線機と、1つまたは複数の電子デバイスとを含み、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタは、光起電セル、および複数のモジュールのそれぞれに含まれた1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタを含み、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタは、電力および/またはデータを送信するために電気コネクタを含み、複数のモジュールのうち2つのモジュールを一緒に接続するように構成される。
【0008】
他の実施形態では、本開示は、複数のモジュールを含むモジュール式センサ・システムを対象とし、複数のモジュールは、1つまたは複数のセンサと、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタと、1つまたは複数のワイヤレス無線機と、1つまたは複数の電子デバイスとを含み、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタは、光起電セル、および複数のモジュールのそれぞれに含まれた1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタを含み、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタは、電力および/またはデータを送信するために電気コネクタを含み、複数のモジュールのうち2つのモジュールを一緒に接続するように構成される。
【0009】
本開示の他の実施形態を、以下で説明する。
【0010】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方とも、単に例示的で説明的であり、特許請求の際に本発明を限定するものではないことを理解されたい。
【0011】
本明細書に組み込まれ、その一部を成す添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を図示するものであり、説明と併せて本発明の原理を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】例示のモジュール式センサ・システムの組み立て図および分解図である。
図2A】例示のモジュール式センサ・システムのモジュール同士の、例示の取り付け機構の図である。
図2B】例示のモジュール式センサ・システムのモジュール同士の、例示の取り付け機構の図である。
図3A】反対の極性を持つ磁石を有するモジュール式センサ・システム用の後方装着システムの図である。
図3B】反対の極性を持つ磁石を有するモジュール式センサ・システム用の後方装着システムの図である。
図4A】一致した極性を持つ磁石を有するモジュール式センサ・システムの後方装着システムの図である。
図4B】一致した極性を持つ磁石を有するモジュール式センサ・システムの後方装着システムの図である。
図5A】様々な突合せ継手に横方向のせん断力をかけた結果の図である。
図5B】様々な突合せ継手に横方向のせん断力をかけた結果の図である。
図6】2つのエンド・キャップ・モジュールを伴う例示のモジュール式センサ・システムの組み立て図および分解図である。
図7A】温度センサによる正確な温度読取りを促すために、太陽光および他の明るい光の効果を軽減するための異なる技法の図である。
図7B】温度センサによる正確な温度読取りを促すために、太陽光および他の明るい光の効果を軽減するための異なる技法の図である。
図7C】温度センサによる正確な温度読取りを促すために、太陽光および他の明るい光の効果を軽減するための異なる技法の図である。
図8】カメラ・モジュールに取り付けられたOPV給電エネルギー・ハーベスティング・センサ・ハブの組み立て図である。
図9A】本明細書で開示されるモジュール式センサ・システム用のコネクタのさらなる図である。
図9B】本明細書で開示されるモジュール式センサ・システム用のコネクタのさらなる図である。
図10】結晶シリコン(c-Si)とアモルファス・シリコン(a-Si)による給電デバイスと比較した場合の、本開示によるOPV給電エネルギー・ハーベスティング・デバイスについての、室内照明に示したときの、光起電モジュール効率の図である。
図11A】モジュール・システム向けのスタンドアロン・チャージャとして機能する電子機器を備えたエンド・キャップ・モジュールの図である。
図11B】モジュール・システム向けのスタンドアロン・チャージャとして機能する電子機器を備えたエンド・キャップ・モジュールの図である。
図11C】モジュール・システム向けのスタンドアロン・チャージャとして機能する電子機器を備えたエンド・キャップ・モジュールの図である。
図11D】モジュール・システム向けのスタンドアロン・チャージャとして機能する電子機器を備えたエンド・キャップ・モジュールの図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書で説明される図面は、すべての可能な実装形態ではなく選ばれた実施形態の説明のみを目的としており、本開示の範囲を限定するよう意図されるものではない。図面のいくつかの見え方を通じ、対応する参照符号は、対応する部分を示す。
【0014】
本開示のいくつかの実施形態は、複数のモジュールを含むモジュール式センサ・システムを対象とし、複数のモジュールは、1つまたは複数のセンサと、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタと、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスと、1つまたは複数のワイヤレス無線機と、1つまたは複数の電子デバイスとを含み、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタは、光起電セル、および複数のモジュールのそれぞれに含まれた1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタを含み、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタは、電力および/またはデータを送信するために電気コネクタを含み、複数のモジュールのうち2つのモジュールを一緒に接続するように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、モジュールに含まれる1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタは、光起電ハーベスタ、圧電ハーベスタ、振動ハーベスタ、熱電ハーベスタ、高周波(RF)ハーベスタ、および誘電エネルギー・ハーベスタから選ばれる。さらなる実施形態では、モジュールに含まれる光起電ハーベスタは、有機光起電(OPV)セル、ペロブスカイト、砒化ガリウム(GaAs)、セレン化銅インジウム・ガリウム(CIGS)、テルル化カドミウム(CdTe)、アモルファス・シリコン、結晶シリコン、および多結晶シリコンのうちの1つまたは複数を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、モジュールに含まれる光起電ハーベスタは、セルの色を調整すること、セルの透過性を調整すること、反射防止コーティングを加えること、分布ブラッグ反射器を加えること、マイクロパターニングを加えること、光トラップ構造を加えること、バンドギャップを調整すること、ジャンクションを加えること、および元素を加えることのうちの1つまたは複数によって、1ルクス~150,000ルクスの範囲の光のレベルに最適化することができる。いくつかの実施形態では、光の最適化可能なレベルは、1ルクス~100ルクス、100ルクス~1,000ルクス、1,000ルクス~10,000ルクス、500ルクス~2,000ルクス、1,000ルクス~50,000ルクス、10,000ルクス~50,000ルクス、50,000ルクス~140,000ルクス、および100,000ルクス~130,000ルクスの範囲であることができる。
【0017】
仕上がったモジュールは剛性であるが、複数のモジュール内の光起電エネルギー・ハーベスタは、可撓性であってもよいし、剛性であってもよい。いくつかの実施形態では、複数のモジュール内の光起電エネルギー・ハーベスタが可撓性である場合、このハーベスタは、ガラスまたはプラスチックなどの剛性の基板に接着することによって剛性にすることができる。
【0018】
他の実施形態では、エネルギー貯蔵デバイスは、バッテリ、キャパシタ、およびスーパキャパシタのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタは、磁石、機械的クリップ、ねじ止め、スナップ止め、バインディング・ポスト、接着剤、プレス嵌め、摩擦嵌め、ねじロック、トグル・コネクタ、バヨネット・コネクタ、バナナ・コネクタ、およびそれらの組合せから選ばれる少なくとも1つの取り付け機構を利用して、複数のモジュールを一緒に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、取り付け機構は、電気コネクタとして機能することができる。
【0020】
さらなる実施形態では、取り付け機構は、少なくとも1つの磁石の対を含むことができ、少なくとも1つの磁石の対の極性は、複数のモジュールの各モジュールが正しい向きで接続されるように反転される。他の実施形態では、取り付け機構は、すべての磁石の向きが強磁性表面に作用する後方磁石装着部として機能する少なくとも1つの磁石を含むことができる。さらなる実施形態では、取り付け機構は、少なくとも1つの磁石の対を含むことができ、少なくとも1つの磁石の対の極性は一致し、それによって磁気的に極性を持った物体および強磁性表面に対して少なくとも1つの磁石の対が後方磁石装着部として機能することができる。
【0021】
本開示のいくつかの実施形態では、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタは、横方向のせん断力が複数のモジュールのうちの2つのモジュール間の接続を切断することを防ぐために、シュラウドを含む。シュラウドは、電気コネクタを含むことができる。
【0022】
本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムでは、モジュールのうちの1つは、エンド・キャップ・モジュールであることができ、この場合エンド・キャップ・モジュールは、モジュール式センサ・システムの一端に設置され、水の侵入を防ぐことができる。エンド・キャップ・モジュールは、噛み合っているブラインド嵌合コネクタと電気コネクタとを、水分および物理的損傷から保護するよう機能する。一部の実施形態では、エンド・キャップは、モジュール式センサ・システム用のスタンドアロン・チャージャとして機能することができる。
【0023】
本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムのいくつかの実施形態では、複数のモジュールのそれぞれは、データ、電力、またはデータと電力の両方がモジュール間を移動するためのパススルーを含む。
【0024】
本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムのいくつかの実施形態では、複数のモジュールのうちの少なくとも1つのモジュールは、壁電源アダプタまたは1つもしくは複数の取り外し可能バッテリの使用を通じて電力をシステムに追加する。
【0025】
開示されるモジュール式センサ・システムのさらなる実施形態では、複数のモジュールのうち1つまたは複数のモジュールは、耐水性、またはウォータープルーフである。
【0026】
モジュール式センサ・システムのさらなる実施形態は、環境への少なくとも1つのチャンバ開口部を有する1つまたは複数のモジュールを含み、センサ応答を容易にすることができる。さらなる実施形態では、環境への少なくとも1つのチャンバ開口部は、1つまたは複数の多孔質の疎水性薄膜を含み、この薄膜は、検知用の空気浸透を可能にしつつ水と水分の浸透は防ぐことができる。このような薄膜の例としては、ポリエチレン・テレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン延伸ポリテトラフルオロエチレン、ポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル・トラックエッチ、塩化ポリビニル、硝酸セルロース、酢酸セルロース、および表面改質疎水性材料のうちの1つまたは複数が挙げられる。
【0027】
さらなる実施形態では、複数のモジュールのうち1つまたは複数のモジュールは、
(a)温度センサとモジュールの筐体との間、および温度センサとプリント基板のバルクとの間の熱の熱伝達を最小化するために、プリント基板ストーク上に温度センサを置くこと;
(b)ファンをオンにして温度センサ上の空気の流れを促すこと;
(c)1つもしくは複数のモジュールまたは温度センサが太陽光または他の明るい光に直接当たらないように、1つもしくは複数のモジュールまたは温度センサの上にシールドまたはシェードを設置すること;
(d)モジュールの壁または他の表面に対する熱接触を最小化するために、スタンドオフを使用して、モジュールを壁または他の表面に装着すること
のうちの1つまたは複数によって、次のうちの少なくとも1つを促すように設計される:(1)太陽光または他の明るい光の下に置かれた場合の、正確な温度読取り、(2)モジュールを壁または他の表面に接着した場合の、正確な空気温度読取り。
【0028】
開示されるモジュール式センサ・システムのいくつかの実施形態では、電気コネクタは、次のうちの1つまたは複数を含むことができる:ばね付き(ポゴ・ピン)コネクタ、オーディオ・コネクタ、ビデオ・コネクタ、バナナ・コネクタ、バレル・コネクタ、ブレード・コネクタ、直流(DC)コネクタ、ドイツ工業規格(DIN)コネクタ、ドック・コネクタ、D-subコネクタ、エッジ・コネクタ、日本圧着端子製造(JST)コネクタ、ミニdinコネクタ、光ファイバ・コネクタ、フォン・コネクタ、ピン・ヘッダ、Radio Corporation of America(RCA)コネクタ、レジスタード・ジャック(RJ-XX)コネクタ、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)コネクタ、USB-Cコネクタ、micro USBコネクタ、丸形コネクタ、角形コネクタ、ハイブリッド・コネクタ、クラウン・スプリング・コネクタ、モジュラー・ジャック・コネクタ、Secure Digital(SD)カード・ポートを使用するコネクタ、microSDカード・ポートを使用するコネクタ、およびブラインド嵌合コネクタの取り付け機構。
【0029】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、次のための、1つまたは複数のセンサを含む:湿度、CO、ルクス、PAR、飽差、熱指数、水、pH、土壌水分、体積土壌水分含有量、土壌pH、加速度計、温度、圧力、ガス検知、全地球測位システム(GPS)、超広帯域(UWB)、三辺測量、パラメトリック・センシング、CO、酸素、総揮発性有機化合物、ケミカル、汚染物質、導電性、抵抗、電流検知、電流測定、電気的活性度、金属検出、蒸発散、水利用、塩分濃度、ペスト・コントロール、気候モニタリング、幹直径、放射、雨、雪、風、雷、土壌栄養分、露点、葉濡れ、占有度、位置、ステータス、煙、流体漏れ、電源故障、総溶解固形分、氾濫、モーション、ドア・モーション、窓モーション、フォトゲート、タッチ、触覚、ズレ、レベル、音響、音、振動、周波数、空気流、ホール効果、燃料レベル、流体レベル、ライダ、レーダ、トルク、速さ、タイヤ圧、化学物質、赤外、オゾン、磁気、無線方向探知機、大気汚染、水分検出、地震計、対気速度、深度、高度計、自由落下、位置、角速度、衝撃、傾き、速度、慣性、力、応力、ひずみ、重量、火炎、近接性、存在、伸展、拍動、心拍数、血糖値、血中酸素、インシュリン、体温、医化学的検出、血圧、睡眠モニタリング、呼吸数、乳酸、水分、コレステロール、心電図、脳波、筋電図、ヘモグロビン、および貧血。
【0030】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、1つまたは複数の視覚センサを含む。さらなる実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、カメラ(可視、赤外、ハイパースペクトル)、ライダ(LIDAR:Light Detection and Ranging)、およびレーダ(RADAR:Radio Detection and Ranging)から選ばれる1つまたは複数の電子デバイスを含む。いくつかの実施形態では、カメラは、静止画像および/または動画を、低および/または高解像度で撮影することができる。
【0031】
本開示のさらなる実施形態は、複数のモジュールを含むモジュール式センサ・システムを対象とし、複数のモジュールは、1つまたは複数のセンサを含み、モジュールのうちの少なくとも1つは、1つまたは複数の高電力センサまたは電子機器と、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタと、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスと、1つまたは複数のワイヤレス無線機と、1つまたは複数の電子デバイスとを含み、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタは、光起電セルと、複数のモジュールのそれぞれに含まれた1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタとを含み、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタは、電力および/またはデータを送信するために電気コネクタを含み、複数のモジュールのうち2つのモジュールを一緒に接続するように構成される。
【0032】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、1つまたは複数のガス・センサを含む。さらなる実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、アンモニア・センサおよびメタン・センサなどの1つまたは複数のエネルギー集約ガス・センサを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、1つまたは複数の電子デバイスを含む。さらなる実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、エッジコンピューティングに使用可能な中央処理装置(CPU)およびグラフィック処理ユニット(GPU)など、1つまたは複数のオンボード・プロセッサを含む。
【0034】
さらなる実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、次から選ばれる1つまたは複数の電子デバイスを含む:バッテリ、スーパキャパシタ、熱電式のデバイス、発光デバイス、LED、電力管理チップ、論理回路、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、集積回路、ファン、抵抗器、キャパシタ、トランジスタ、インダクタ、ダイオード、半導体、光電子デバイス、メモリスタ、微小電気機械システム(MEMS)デバイス、バリスタ、アンテナ、トランスデューサ、結晶、共振器、端子、光検出器、発光素子、ヒータ、回路ブレーカ、ヒューズ、リレー、スパーク・ギャップ、ヒート・シンク、モータ、ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード・ディスプレイ(LED)、マイクロLED、エレクトロルミネッセンス・ディスプレイ(ELD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、アクティブ・マトリクス式有機発光ダイオード・ディスプレイ(AMOLED)、有機発光ダイオード・ディスプレイ(OLED)、量子ドット・ディスプレイ(QD)、量子発光ダイオード・ディスプレイ(QLED)、真空蛍光ディスプレイ(VFD)、デジタル・ライト・プロセッシング・ディスプレイ(DLP)、干渉変調器ディスプレイ(IMOD)、デジタル・マイクロシャッタ・ディスプレイ(DMS)、プラズマ・ディスプレイ、ネオン・ディスプレイ、フィラメント・ディスプレイ、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)、電界放出ディスプレイ(FED)、Laser TV、カーボン・ナノチューブ・ディスプレイ、タッチ・スクリーン、外部コネクタ、データ記憶装置、圧電デバイス、スピーカ、マイクロフォン、セキュリティ・チップ、ならびにボタン、ノブ、スライダ、スイッチ、ジョイスティック、方向パッド、キーパッド、および圧力/タッチ・センサを含むユーザ入力制御。
【0035】
いくつかの実施形態では、本開示によるセンサ・システム電子機器は、利用可能な光に基づいてデータ収集の頻度を制御するために、電力管理アルゴリズムを含め、最小電力消費のために設計および最適化される。例えば、温度読取りまたはカメラ画像は、より頻繁に、より高い光/ルクス・レベルで得ることができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、センサおよび電子機器は、平均電力の範囲が1mW~1Wの高電力センサおよび電子機器である。非限定的な例示の平均電力値の範囲は、例えば、次の通りである:1mW~5mW、1mW~10mW、1mW~25mW、1mW~50mW、1mW~100mW、1mW~250mW、1mW~500mW、1mW~750mW、3mW~5mW、3mW~10mW、3mW~25mW、3mW~50mW、3mW~100mW、3mW~250mW、3mW~500mW、3mW~750mW、3mW~1W、5mW~10mW、5mW~25mW、5mW~50mW、5mW~100mW、5mW~250mW、5mW~500mW、5mW~750mW、5mW~1W、10mW~50mW、10mW~100mW、10mW~250mW、10mW~500mW、10mW~750mW、10mW~1W、25mW~50mW、25mW~100mW、25mW~250mW、25mW~500mW、25mW~750mW、25mW~1W、50mW~100mW、50mW~250mW、50mW~500mW、50mW~750mW、50mW~1W、100mW~250mW、100mW~500mW、100mW~750mW、100mW~1W、250mW~500mW、250mW~750mW、250mW~1W、500mW~750mW、500mW~1W、および750mW~1W。特定の実施形態では、高電力センサは、平均電力の範囲が、3mW~5mW、3mW~10mW、および5mW~10mWなど、1mW~10mWのカメラであることができる。カメラの非限定的な例としては、可視カメラ、赤外カメラ、ハイパースペクトル・カメラが挙げられる。他の特定の実施形態では、センサは、化学センサまたはメタン・センサなどのガス・センサなど、平均電力の範囲が100mW~250mWおよび250mW~500mWなど、100mW~500mWのセンサであることができる。さらなる実施形態では、カメラとセンサの組合せが採用される可能性がある。
【0037】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、次のうちの1つまたは複数用に設定された1つまたは複数のワイヤレス無線機を含む:Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BLE)、BLE mesh、Long-Term Evolution(LTE)、Wireless-Fidelity(Wi-Fi)、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)、WiFi-ah、WiFi HaLow、802.11、802.11a、802.11b、802.11g、Long Range(LoRa)、Long Range Wide Area Network(LoRaWAN)、Low Power Wide Area Networks(LPWANs)、Zonal Intercommunication Global-standard(ZigBee)、Z-Wave、6LowPAN、Thread、超広帯域(UWB)、赤外(IR)、Infrared Data Association(IrDA)、ナローバンドモノのインターネット(NB-IoT)、近接場通信(NFC)、高周波(RF)、高周波認証(RFID)、SigFox、Ingenu、Weightless-N、Weightless-P、Weightless-W、Advanced Network Technology(ANT)、ANT+、DigiMesh、MiWi、EnOcean、Dash7、WirelessHART、General Packet Radio Service(GPRS)、Global Systems for Mobile Communications(GSM)、Extended Coverage Global Systems for Mobile Communications(EC-GSM)、MYTHINGS、Metering Bus(M-bus)、Konnex(KNX)、および産業科学医療用バンド(ISM-band)無線。
【0038】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるセンサは、データをゲートウェイに無線送信し、次いでゲートウェイは、クラウドベースのアプリケーションを含め、インターネットに接続し、モノのインターネット・システムを形成する。本明細書で開示される無線プロトコルのいずれも、そのようなIoTシステムを形成するために使用することができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、ゲートウェイは、インターネットが接続されている場合とインターネットがダウンしている場合との両方で、ローカル・ネットワークを直接通じてブラウザおよびアプリに接続し、継続的なユーザ制御を伴った中断のないサービスを実現する。
【0040】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタを含む。そのようなエネルギー・ハーベスタの非限定的な例としては、あらゆる光スペクトルに対して最適化することが可能な有機光起電(OPV)モジュールが挙げられる。例えば、OPVモジュールは、デバイスの層厚さを大きくするまたは小さくすること、そのスペクトル吸収特性に基づいて光活性材料を選ぶこと、光活性材料の比率を変えること、層およびジャンクションを追加するもしくは除去すること、個々のジャンクションのバンドギャップを変えること、ならびに反射防止コーティング、分布ブラッグ反射器、マイクロパターニング、および/または光トラップ構造のうちの1つまたは複数を適用することによって、光スペクトルに対して最適化することができる。いくつかの実施形態では、OPVモジュールは、屋内光に対して最適化される。
【0041】
用途の仕様に応じて、OPVモジュールは、半透明、高反射、または不透明となるように製造することができる。半透明のOPVモジュールは、電極の上部と下部両方に半透明の導電性材料(酸化インジウムスズ、または薄い金属など)を用いることによって実現することができる。反射率および色相は、OPVモジュール中の有機層の有機材料の選択および厚さによって制御することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、OPVモジュールは、ポリマおよび/または有機分子(純粋な炭素化合物を含む)を光活性材料として含む。ポリマーベースの、および/または有機分子ベースのOPVモジュールは、溶液処理をされ、キャリア溶媒と、限定はしないがブレードコーティング、スピンコーティング、およびプリンティングなどの方法を必要とする。一部の小分子OPVモジュールはまた、真空堆積によって製造することもできる。本開示のさらなる実施形態は、真空熱蒸着、有機気相ジェット・プリンティング、または有機気相堆積によって堆積した小分子材料を使用して製造されたOPVモジュールを対象とする。
【0043】
OPVモジュールは、太陽光または屋内光、例えば、LED(発光ダイオード)、蛍光、白熱灯、グロー・ライト、ネオン光、水銀蒸気、メタル・ハライド、高輝度放電、バイオルミネセント、および化学ルミネセントなど、あらゆる光スペクトルに対して最適化して、太陽光からのエネルギー・ハーベスティングを目的のスペクトルに大きくすることができる。所与の光スペクトルでは、最適化は、1ルクスから150,000ルクスの範囲の特定の光のレベルを目標とする場合がある。最適化されたレベルの光の非限定的な例示の範囲としては、例えば、以下が挙げられる:人工光源を使用する屋内用途向けには100ルクス~1,000ルクス;種付けには5,000ルクス~7,000ルクス、野菜の成長には15,000ルクス~75,000ルクスなど、屋内農業用途には100ルクス~75,000ルクス;曇り屋外用途には1,000ルクス~30,000ルクス、および明るい太陽光用途には100,000ルクス~140,000ルクス。
【0044】
いくつかの実施形態では、OPVモジュールは、低光環境で最大の光をハーベストするために、人工光源に対して最適化することができる。そのような実施形態では、OPVモジュールが屋外光に対して最適化されていなくても、屋外に持っていくとデバイスに電力供給する十分な光が存在する。
【0045】
例えば、OPVモジュールは、多様な用途において光スペクトルに対して高度に微調整可能な場合がある。内部的には、OPVの色および透明度は、デバイス層厚さを大きくするまたは小さくすること、そのスペクトル吸収特性に基づいて光活性材料を選ぶこと、光活性材料の比率を変えること、ならびに層および/またはジャンクションを追加する/除去することによって微調整することができる。外部的には、OPVモジュールは、反射防止コーティング、分布ブラッグ反射器、マイクロパターニング、および他の光トラップ構造を使用して、特定の光スペクトルに対して微調整することができる。
【0046】
一般には、光起電セルは、その吸収スペクトルが光源の発光スペクトルを受け入れるようにエンジニアリングされる。微調整は、個々のジャンクション(またはサブセル)のバンドギャップを変化させることによって、または太陽電池の組み合わせた吸収スペクトルが光源と一致するように、複数のジャンクション(またはサブセル)をデバイスに追加することによって行うことができ、それによって光起電力効率を大きくする。例えば、バンドギャップを調節するために基盤となる太陽電池に元素を加えることができる(例えば、GaAsに窒素を加える)。
【0047】
他の実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、シリコン光起電モジュールから選ばれた1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタを含む。いくつかの実施形態では、シリコン光起電モジュールは、結晶シリコン光起電モジュール、多結晶シリコン光起電モジュール、および薄膜光起電モジュールなどのアモルファス・シリコン光起電モジュールから選ばれる。
【0048】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、大量のデータを生成およびキャプチャすることを可能にし、人工知能用途に使用することができる。このような実施形態では、カメラおよびセンサによるデータは、機械学習アルゴリズムを作成、検証および更新するためにフィードバックを提供し、本明細書で提供される列挙されるダウンストリーム用途のいずれかに向けたモニタリングおよび最適化されたオートメーション・ルーチンに、その人工知能アルゴリズムを使用することができる。このような実施形態によると、データは無線ゲートウェイに送信される。いくつかの実施形態では、データがいったん無線ゲートウェイに送信されると、データはゲートウェイ、および/またはクラウドベースのプロセッサで処理される。
【0049】
加えて、本開示によるエネルギー・ハーベスタによって提供されるより高い電力はまた、ハブに取り付けられたいくつかのセンサ・モジュール取り付け部に一度に電力供給することができる。加えて、本開示による無線センサはまた、電力またはデータ用にセンサまで恒久的な配線をする必要がないため、センサの設置プロセスを容易にする。無線センサは、バッテリ給電の無線センサよりも信頼できるが、バッテリ給電の無線センサは、バッテリをモニタリングして変えるために再帰的な保守を必要とし、バッテリが低いおよび/または切れたセンサは機能しないために信用できない場合があるからである。例えば、屋内農業では、これは作物をその最適な範囲外で成長させることにつながり、作物収量を低下させる。本明細書で開示される無線センサの容易な設置および追加的な信頼は、バッテリのモニタリングおよび交換のどのような必要性を伴わずにセンサを単純に配置することができるため、工場全体で多くのセンサの設置を大きく促進する。多数のセンサの設置は、農場内のマイクロ気候の精密なモニタリングおよび制御に使用することができ、また人工知能を駆動するさらなるデータを提供することができる。
【0050】
他の実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、ホーム・オートメーションおよびモノのインターネット用途で使用することができ、このような用途では、センサは、温度、光(強度および/または色)、モーション、湿度、位置(例えば、窓の開閉)、CO、火、漏れ、水分、および他のセンサをモニタリングして、例えば光、空調、ファン、加熱、アラーム、カメラおよび/またはモバイル・アラートのオンまたはオフなど、自動化されたタスクをトリガするために使用することができる。
【0051】
さらなる実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、屋内および屋外両方の用途を含め、農業用途で使用される。そのような用途では、センサは、温度、湿度、光レベル(例えば、ルクスまたはPAR)、土壌水分、体積土壌水分含有量、土壌栄養分、土壌pH、水pH、空気品質(例えば、総揮発性有機化合物)、空気流、降雨、風速、露点、大気圧、および葉濡れをモニタリングするために使用される。
【0052】
追加的な実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、コールド・チェーン管理において使用され、この場合、センサおよび/またはビーコンは、温度、湿度、光、場所(例えば、GPS)、および近接性(例えば、BLE三辺測量、LoRa三辺測量、ISMバンド三辺測量)を測定することによって、食品、医療用品/ワクチンなどの冷蔵輸送をモニタリングするために使用することができる。
【0053】
さらなる実施形態は、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムを、食品輸送/包装/保存/調理/サービングにおいて使用し、この場合、センサおよび/またはビーコンは、温度、湿度、光、場所(例えば、GPS)、および近接性(例えば、BLE三辺測量、LoRa三辺測量、ISMバンド三辺測量)をモニタリングするために使用することができる。
【0054】
本開示のさらなる実施形態は、本明細書で開示されるセンサおよび/またはビーコンを使用して、スマート・ホーム・オートメーションと統合された温度、湿度、光レベル、近接性などをモニタリングする。加えて、本開示は、開示されるセンサが、例えば農業もしくはビルディング用の天候制御またはメタン漏れが検出された場合はファンをオンすることを含め、本明細書で列挙されるセンサのいずれかから、オートメーションおよびアラートをトリガすることを企図する。
【0055】
その上、開示されるモジュール式センサ・システムは、資産追跡に使用することができ、この場合、センサおよび/またはビーコンは、場所(例えば、GPS)、および近接性(例えば、BLE三辺測量、LoRa三辺測量、ISMバンド三辺測量)をモニタリングするために使用することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるモジュール式センサ・システムは、例えばカメラなどの1つまたは複数の視覚センサを含む。いくつかの実施形態では、カメラは、可視、赤外、またはハイパースペクトルであることができ、さらには、カメラは静止画像および/または動画を、低および/または高解像度で撮影することができる。いくつかの実施形態では、視覚センサは、例えば、植物の色、植物のサイズ、植物の形状、植物の密度、および植物の成長をモニタリングするために使用することができる。
【0057】
一部の実施形態では、電子デバイスは、限定はしないが以下をモニタリングするためのセンサである:湿度、CO、ルクス、PAR、飽差、熱指数、水pH、土壌水分、体積土壌水分含有量、土壌pH、加速度計、温度、圧力、アンモニアおよびメタンなどのガス検知、GPS、UWB(超広帯域)三辺測量、パラメトリック・センシング、CO、酸素、総揮発性有機化合物、ケミカル、汚染物質、導電性、抵抗、電流検知/測定、電気的活性度、金属検出、蒸発散、水利用、塩分濃度、ペスト・コントロール、気候モニタリング、幹直径、放射、雨、雪、風、雷、土壌栄養分、露点、葉濡れ、占有度、位置/ステータス、煙、流体漏れ、電源故障、総溶解固形分、氾濫、モーション、ドア/窓モーション、フォトゲート、タッチ、触覚、ズレ、レベル、音響/音/振動/周波数、空気流、ホール効果、燃料レベル、流体レベル、ライダ、レーダ、トルク、速さ、タイヤ圧、化学物質、赤外、オゾン、磁気、無線方向探知機、大気汚染、水分検出、地震計、対気速度、深度、高度計、自由落下、位置、角速度、衝撃、傾き、速度、慣性、力、応力、ひずみ、重量、火炎、近接性/存在、伸展、拍動、心拍数、血糖値、血中酸素、インシュリン、体温、医化学的検出、血圧、睡眠モニタリング、呼吸数、乳酸、水分、コレステロール、心電図、脳波、筋電図、ヘモグロビン、および貧血。
【0058】
本開示のさらなる実施形態は、複数のモジュールを含むモジュール式センサ・システムを対象とし、複数のモジュールは、1つまたは複数のセンサと、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタと、1つまたは複数のワイヤレス無線機と、1つまたは複数の電子デバイスとを含み、1つまたは複数のエネルギー・ハーベスタは、光起電セル、および複数のモジュールのそれぞれに含まれた1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタを含み、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタは、電力および/またはデータを送信するために電気コネクタを含み、複数のモジュールのうち2つのモジュールを一緒に接続するように構成される。
【0059】
本開示のさらなる実施形態は、複数のモジュールを含むモジュール式センサ・システムを対象とし、複数のモジュールは、
湿度、CO2、ルクス、PAR、飽差、熱指数、水、pH、土壌水分、体積土壌水分含有量、土壌pH、加速度計、温度、圧力、アンモニアおよびメタンなどのガス検知、全地球測位システム(GPS)、超広帯域(UWB)、三辺測量、パラメトリック・センシング、CO、酸素、総揮発性有機化合物、ケミカル、汚染物質、導電性、抵抗、電流検知、電流測定、電気的活性度、金属検出、蒸発散、水利用、塩分濃度、ペスト・コントロール、気候モニタリング、幹直径、放射、雨、雪、風、雷、土壌栄養分、露点、葉濡れ、占有度、位置、ステータス、煙、流体漏れ、電源故障、総溶解固形分、氾濫、モーション、ドア・モーション、窓モーション、フォトゲート、タッチ、触覚、ズレ、レベル、音響、音、振動、周波数、空気流、ホール効果、燃料レベル、流体レベル、ライダ、レーダ、トルク、速さ、タイヤ圧、化学物質、赤外、オゾン、磁気、無線方向探知機、大気汚染、水分検出、地震計、対気速度、深度、高度計、自由落下、位置、角速度、衝撃、傾き、速度、慣性、力、応力、ひずみ、重量、火炎、近接性、存在、伸展、拍動、心拍数、血糖値、血中酸素、インシュリン、体温、医化学的検出、血圧、睡眠モニタリング、呼吸数、乳酸、水分、コレステロール、心電図、脳波、筋電図、ヘモグロビン、および貧血のためのセンサから選ばれる、1つまたは複数のセンサと;
1つまたは複数の光起電エネルギー・ハーベスタと;
Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BLE)、BLE mesh、Long-Term Evolution(LTE)、Wireless- Fidelity(Wi-Fi)、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)、WiFi-ah、WiFi HaLow、802.11、802.11a、802.11b、802.11g、Long Range(LoRa)、Long Range Wide Area Network(LoRaWAN)、Low Power Wide Area Networks(LPWANs)、Zonal Intercommunication Global-standard(ZigBee)、Z-Wave、6LowPAN、Thread、超広帯域(UWB)、赤外(IR)、Infrared Data Association(IrDA)、ナローバンドモノのインターネット(NB-IoT)、近接場通信(NFC)、高周波(RF)、高周波認証(RFID)、SigFox、Ingenu、Weightless-N、Weightless-P、Weightless-W、Advanced Network Technology(ANT)、ANT+、DigiMesh、MiWi、EnOcean、Dash7、WirelessHART、General Packet Radio Service(GPRS)、Global Systems for Mobile Communications(GSM)、Extended Coverage Global Systems for Mobile Communications(EC-GSM)、MYTHINGS、Metering Bus(M-bus)、Konnex(KNX)、および産業科学医療用バンド(ISM-band)無線のうちの1つまたは複数用に設定された、1つまたは複数のワイヤレス無線機と;
バッテリ、スーパキャパシタ、中央処理装置(CPU)およびグラフィック処理ユニット(GPU)などのオンボード・プロセッサ、可視、赤外、またはハイパースペクトルなどのカメラ、熱電式のデバイス、発光デバイス、LED、電力管理チップ、論理回路、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、集積回路、ファン、抵抗器、キャパシタ、トランジスタ、インダクタ、ダイオード、半導体、光電子デバイス、メモリスタ、微小電気機械システム(MEMS)デバイス、バリスタ、アンテナ、トランスデューサ、結晶、共振器、端子、光検出器、発光素子、ヒータ、回路ブレーカ、ヒューズ、リレー、スパーク・ギャップ、ヒート・シンク、モータ、ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード・ディスプレイ(LED)、マイクロLED、エレクトロルミネッセンス・ディスプレイ(ELD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、アクティブ・マトリクス式有機発光ダイオード・ディスプレイ(AMOLED)、有機発光ダイオード・ディスプレイ(OLED)、量子ドット・ディスプレイ(QD)、量子発光ダイオード・ディスプレイ(QLED)、真空蛍光ディスプレイ(VFD)、デジタル・ライト・プロセッシング・ディスプレイ(DLP)、干渉変調器ディスプレイ(IMOD)、デジタル・マイクロシャッタ・ディスプレイ(DMS)、プラズマ・ディスプレイ、ネオン・ディスプレイ、フィラメント・ディスプレイ、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)、電界放出ディスプレイ(FED)、Laser TV、カーボン・ナノチューブ・ディスプレイ、タッチ・スクリーン、外部コネクタ、データ記憶装置、圧電デバイス、スピーカ、マイクロフォン、セキュリティ・チップ、ならびにボタン、ノブ、スライダ、スイッチ、ジョイスティック、方向パッド、キーパッド、および圧力/タッチ・センサを含むユーザ入力制御から選ばれる、1つまたは複数の電子デバイスと;
複数のモジュールのそれぞれに含まれた1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタであり、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタが、電力および/またはデータを送信するために電気コネクタを含み、複数のモジュールのうち2つのモジュールを一緒に接続するように構成される、1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタとを含む。
【0060】
図1は、例示のモジュール式センサ・システムの組み立て図および分解図である。描かれるように、モジュール式センサ・システム100は、エンド・キャップ・モジュール102、温度および湿度モジュール104、ならびにCOモジュール106を含むことができる。同様に、分解したモジュール式センサ・システム110は、エンド・キャップ・モジュール112、温度および湿度モジュール114、ならびにCOモジュール116を含むことができる。モジュール102、104、および106、ならびにモジュール112、114、および116は、電力とデータとを送信して一緒に保持することができるように、以下でさらに詳細に説明する通り1つまたは複数のブラインド嵌合コネクタによって接続することができる。
【0061】
モジュール式センサ・システム100および110は、複数の組合せでモジュール式に組み合わせることができる複数のモジュールから構成することができる。モジュールは、すべてのモジュールが使用される必要はなく、またカスタムのセンサ・ソリューションを実現することができるように、複数の利用可能なモジュールから選択することができる。各モジュールは、複数のセンサ、エネルギー・ハーベスタ、エネルギー貯蔵デバイス、ワイヤレス無線機、および/または電子デバイスのうちいずれかを含むことができる。
【0062】
例えば、図1では、モジュール式センサ・システム100は、温度センサと湿度センサとを含む温度および湿度モジュール104、COセンサを含むCOモジュール106、ならびに温度センサと光センサとを含むエンド・キャップ・モジュール102を含む。他の実施形態では、エンド・キャップ・モジュール102は、温度センサのみ、光センサのみ、いずれでもない、またはその他のセンサを含む。さらには、エンド・キャップ・モジュール102はまた、光起電セルなどのエネルギー・ハーベスタ、充電可能バッテリなどのエネルギー貯蔵デバイス、ワイヤレス無線機、ならびに/または電力管理回路、マイクロプロセッサ、LED、および/もしくはプッシュボタンなどの電子デバイスを含むことができる。
【0063】
一部の実施形態では、複数のモジュールのそれぞれは、データおよび/または電力がモジュール間を移動するためのパススルーを含むことができる。他の実施形態では、複数のモジュールのうち1つのモジュールは、壁電源アダプタまたは1つもしくは複数の取り外し可能バッテリを用いて電力をモジュール式センサ・システム100に加えることができる。これにより、エネルギー・ハーベスタからの電力生成を補うことができる。例えば、モジュール式センサ・システムはエネルギー・ハーベスティングを光起電セルに頼っているが、ユーザがこのシステムを暗所に置きたいと思っている場合、ユーザは、外部電源にプラグを差し込むことができるモジュールを使用してシステムに電力供給することができる。
【0064】
さらに他の実施形態では、1つまたは複数のモジュールは、センサ応答を容易にするために、環境への少なくとも1つのチャンバ開口部を含んでもよい。例えば、図1では、温度および湿度モジュール104ならびにCOモジュール106は、高速で正確な読取りをするために空気流を通す開口チャンバを含む。一部の実施形態では、開口チャンバは、多孔質の疎水性薄膜を含み、この薄膜は、検知用の空気浸透を可能にしつつ水と水分の浸透は防ぐことができる。薄膜は、限定はしないが、ポリエチレン・テレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン延伸ポリテトラフルオロエチレン、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレンおよびポリエチレン)、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル・トラックエッチ、塩化ポリビニル、硝酸セルロース、酢酸セルロース、および表面改質疎水性材料(例えば、ナイロン、ポリアミド、およびポリエーテルスルホン)などの、複数の薄膜のいずれであってもよい。
【0065】
一部の実施形態では、センサは、例えば、植物の色、植物のサイズ、植物の形状、植物の密度、および植物の成長をモニタリングするための視覚センサであってもよい。可視、赤外、またはハイパースペクトルのカメラであることができる視覚センサは、静止画像および/または動画を、低および/または高解像度で撮影することができる。
【0066】
他の実施形態では、センサは、限定はしないが例えば次を測定することができる:湿度、CO、ルクス、PAR、飽差、熱指数、水pH、土壌水分、体積土壌水分含有量、土壌pH、加速度計、温度、圧力、アンモニアおよびメタンなどのガス検知、GPS、UWB三辺測量、パラメトリック・センシング、CO、酸素、総揮発性有機化合物、ケミカル、汚染物質、導電性、抵抗、電流検知/測定、電気的活性度、金属検出、蒸発散、水利用、塩分濃度、ペスト・コントロール、気候モニタリング、幹直径、放射、雨、雪、風、雷、土壌栄養分、露点、葉濡れ、占有度、位置/ステータス、煙、流体漏れ、電源故障、総溶解固形分、氾濫、モーション、ドア/窓モーション、フォトゲート、タッチ、触覚、ズレ、レベル、音響/音/振動/周波数、空気流、ホール効果、燃料レベル、流体レベル、ライダ、レーダ、トルク、速さ、タイヤ圧、化学物質、赤外、オゾン、磁気、無線方向探知機、大気汚染、水分検出、地震計、対気速度、深度、高度計、自由落下、位置、角速度、衝撃、傾き、速度、慣性、力、応力、ひずみ、重量、火炎、近接性/存在、伸展、拍動、心拍数、血糖値、血中酸素、インシュリン、体温、医化学的検出、血圧、睡眠モニタリング、呼吸数、乳酸、水分、コレステロール、心電図、脳波、筋電図、ヘモグロビン、および貧血。
【0067】
エネルギー・ハーベスタは、光起電性、圧電性、振動性、熱電性、高周波(RF)、および/または誘電性のエネルギー・ハーベスタであってもよい。光起電エネルギー・ハーベスタは、有機光起電(OPV)セル、ペロブスカイト、砒化ガリウム(GaAs)、セレン化銅インジウム・ガリウム(CIGS)、テルル化カドミウム(CdTe)、アモルファス・シリコン、結晶シリコン、および多結晶シリコンを含む。一部の実施形態では、光起電エネルギー・ハーベスタは可撓性であってもよい。他の実施形態では、光起電エネルギー・ハーベスタは剛性であってもよい。
【0068】
一部の実施形態では、OPVセルまたはシリコンは、その固有の優れた屋内光エネルギー・ハーベスティングによりエネルギー・ハーベスティングに使用することができ、このことにより、モジュール式センサ・システムは、すべての光環境で機能することができる。光起電エネルギー・ハーベスタが使用される実施形態では、これらは、太陽光または人工照明(例えば、LED、蛍光、白熱灯、グロー・ライト、ネオン光、水銀蒸気、メタル・ハライド、高輝度放電、バイオルミネセント、および化学ルミネセント)など、あらゆる光スペクトルに対して最適化され、太陽光からのエネルギー・ハーベスティングを目的のスペクトルに大きくすることができる。例えば、所与の光スペクトルでは、最適化は、1ルクスから150,000ルクスの範囲の特定の光のレベルを目標とする場合がある。他の実施形態では、最適化は、屋内用途には100ルクス~1,000ルクス、屋内農業用途には100ルクス~75,000ルクス(例えば、種付けには5,000ルクス~7,000ルクス、および野菜の成長には15,000ルクス~75,000ルクス)、曇り屋外用途には1,000ルクス~30,000ルクス、および明るい太陽光用途には100,000ルクス~140,000ルクスを目標とすることができる。
【0069】
一部の実施形態では、光起電エネルギー・ハーベスタは、屋内光に対して最適化することができ、モジュール式センサ・システム100が屋内にあっても屋外にあっても、光起電エネルギー・ハーベスタが屋外光に対して最適化されていなくてもモジュール式センサ・システム100に電力供給するために十分な光があることを確保する。
【0070】
一部の実施形態では、光起電エネルギー・ハーベスタを最適化することは、層構造を変えること、層厚みを変えること、および/または層を加えることを伴う場合がある。例えば、光起電エネルギー・ハーベスタモジュールは、多様な用途において光スペクトルに対して高度に微調整可能な場合がある。内部的には、光起電エネルギー・ハーベスタの色および透明度は、デバイス層厚さを大きくするまたは小さくすること、そのスペクトル吸収特性に基づいて光活性材料を選ぶこと、光活性材料の比率を変えること、および層を追加または除去することによって微調整することができる。外部的には、光起電エネルギー・ハーベスタは、反射防止コーティング、分布ブラッグ反射器、マイクロパターニング、および他の光トラップ構造を使用して、特定の光スペクトルに対して微調整することができる。一部の実施形態では、光起電エネルギー・ハーベスタは、その吸収スペクトルが光源の発光スペクトルを受け入れることができるようにエンジニアリングされ得る。これは、個々のサブセル(例えば、光起電エネルギー・ハーベスタのジャンクションの1つ)のバンドギャップを変えることによって、または複数のジャンクションを、光起電エネルギー・ハーベスタの組み合わせた吸収スペクトルが光源と一致するように追加することによって、微調整することができる。これによって、光起電エネルギー・ハーベスタの効率が高まる。例えば、無機光起電セルでは、バンドギャップを調節するために基盤となる光起電セルに元素を加えることができる(例えば、GaAsに窒素を加える)。
【0071】
エネルギー貯蔵デバイスは、バッテリ、充電可能バッテリ、キャパシタ、および/またはスーパキャパシタであってもよい。
【0072】
一部の実施形態では、ワイヤレス無線機は、Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BLE)、BLE mesh、Long-Term Evolution(LTE)、Wireless-Fidelity(Wi-Fi)、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)、WiFi-ah、WiFi HaLow、802.11、802.11a、802.11b、802.11g、Long Range(LoRa)、Long Range Wide Area Network(LoRaWAN)、Low Power Wide Area Networks(LPWANs)、Zonal Intercommunication Global-standard(ZigBee)、Z-Wave、6LowPAN、Thread、超広帯域(UWB)、赤外(IR)、Infrared Data Association(IrDA)、ナローバンドモノのインターネット(NB-IoT)、近接場通信(NFC)、高周波(RF)、高周波認証(RFID)、SigFox、Ingenu、Weightless-N、Weightless-P、Weightless-W、Advanced Network Technology(ANT)、ANT+、DigiMesh、MiWi、EnOcean、Dash7、WirelessHART、General Packet Radio Service(GPRS)、Global Systems for Mobile Communications(GSM)、Extended Coverage Global Systems for Mobile Communications(EC-GSM)、MYTHINGS、Metering Bus(M-bus)、Konnex(KNX)、および産業科学医療用バンド(ISM-band)無線のうちの1つまたは複数用に設定される。異なる用途には異なる無線を使用することができる。例えば、短いレンジを有し、低電力を必要とする一部の無線は、信号レンジが長い必要のない屋内(例えば、BLE)で使用することができるが、長いレンジを有し、多くの電力を必要とする無線は、屋外で使用することができる(例えば、農場用LoRa無線、または移動車両用LTE)。
【0073】
電子デバイスは、バッテリ、スーパキャパシタ、中央処理装置(CPU)およびグラフィック処理ユニット(GPU)などのオンボード・プロセッサ、熱電式のデバイス、発光デバイス、LED、電力管理チップ、論理回路、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、集積回路、ファン、抵抗器、キャパシタ、トランジスタ、インダクタ、ダイオード、半導体、光電子デバイス、メモリスタ、微小電気機械システム(MEMS)デバイス、バリスタ、アンテナ、トランスデューサ、結晶、共振器、端子、光検出器、発光素子、ヒータ、回路ブレーカ、ヒューズ、リレー、スパーク・ギャップ、ヒート・シンク、モータ、ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード・ディスプレイ(LED)、マイクロLED、エレクトロルミネッセンス・ディスプレイ(ELD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、アクティブ・マトリクス式有機発光ダイオード・ディスプレイ(AMOLED)、有機発光ダイオード・ディスプレイ(OLED)、量子ドット・ディスプレイ(QD)、量子発光ダイオード・ディスプレイ(QLED)、真空蛍光ディスプレイ(VFD)、デジタル・ライト・プロセッシング・ディスプレイ(DLP)、干渉変調器ディスプレイ(IMOD)、デジタル・マイクロシャッタ・ディスプレイ(DMS)、プラズマ・ディスプレイ、ネオン・ディスプレイ、フィラメント・ディスプレイ、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)、電界放出ディスプレイ(FED)、Laser TV、カーボン・ナノチューブ・ディスプレイ、タッチ・スクリーン、外部コネクタ、データ記憶装置、圧電デバイス、スピーカ、マイクロフォン、セキュリティ・チップ、ならびにボタン、ノブ、スライダ、スイッチ、ジョイスティック、方向パッド、キーパッド、および圧力/タッチ・センサを含むユーザ入力制御のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0074】
図2Aおよび図2Bは、モジュール式センサ・システム100のモジュール同士の、例示の取り付け機構の図である。図2Aは、切り離した2つのモジュールである、第1のモジュール210と第2のモジュール220とを描いており、取り付ける準備ができている。この例で示すように、第1のモジュール210は、2つの磁石212および213と、オス電気コネクタ214とを含むオス・ブラインド嵌合コネクタ211、ならびに2つの磁石216および217と第1のメス電気コネクタ218を含む第1のメス・ブラインド嵌合コネクタ215を含むことができる。さらには、第2のモジュール220は、2つの磁石222および223と第2のメス電気コネクタ224とを含む第2のメス・ブラインド嵌合コネクタ221を含むことができる。
【0075】
磁石の対212および213、216および217、ならびに222および223の極性は、2つのモジュールが正しくない向きで取り付けられた場合に、磁石の対が別の磁石の対を反発するように、反対の極性である。例えば、磁石212は、外向きにN極を有し、磁石213は外向きにS極を有する。第2のモジュール220を、描かれる通りに第1のモジュール210に取り付けようとした場合(すなわち、磁石222が磁石212に取り付けられ、磁石223が磁石213に取り付けられる)、各取り付け磁石のN極とS極とが引き合うため、この接続の試みは成功である。しかしながら、第2のモジュール220がひっくり返されていると(すなわち、磁石222が磁石213に取り付けられ、磁石223が磁石212に取り付けられる)、磁石は抵抗力を示し、ユーザが第1のモジュール210と第2のモジュール220とを誤った向きで接続するのを妨げ、この接続の試みは失敗する。これは、特定の向きがモジュール式センサ・システム100の機能性に有益であるとき、役立つ場合がある。
【0076】
図2Bは、取り付けた後の、第1のモジュール210と第2のモジュール220とを描いている。この図では、電気コネクタ214および224は、第1のモジュール210と第2のモジュール220との間で電力および/またはデータを送信することができるように、接続部を形成する。電気コネクタは、限定はしないが、次のような複数のコネクタのいずれかであることができる:ばね付き(ポゴ・ピン)コネクタ、オーディオ・コネクタ、ビデオ・コネクタ、バナナ・コネクタ、直流(DC)コネクタ、ドイツ工業規格(DIN)コネクタ、ドック・コネクタ、D-subコネクタ、エッジ・コネクタ、日本圧着端子製造(JST)コネクタ、ミニdinコネクタ、光ファイバ・コネクタ、フォン・コネクタ、ピン・ヘッダ、Radio Corporation of America(RCA)コネクタ、レジスタード・ジャック(RJ-XX)コネクタ、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)コネクタ、USB-Cコネクタ、micro USBコネクタ、丸形コネクタ、ハイブリッド・コネクタ、クラウン・スプリング・コネクタ、モジュラー・ジャック・コネクタ、Secure Digital(SD)カード・ポートを使用するコネクタ、microSDカード・ポートを使用するコネクタおよび、ブラインド嵌合コネクタの取り付け機構。
【0077】
一部の実施形態では、あるモジュールは、ブラインド嵌合コネクタを1つだけ含み、エンド・キャップ・モジュールとして機能することができる。一方、2つ以上のブラインド嵌合コネクタを含むモジュールは、潜在的に無制限数のモジュールを接続できるように、さらなるモジュール拡張を可能にする。
【0078】
他の実施形態では、取り付け機構としては、機械的クリップ、ねじ止め、スナップ止め、バインディング・ポスト、接着剤、プレス嵌め、摩擦嵌め、ねじロック、トグル・コネクタ、バヨネット・コネクタ、バナナ・コネクタを挙げることができる。さらに他の実施形態では、取り付け機構は、電気コネクタとして機能することができる。
【0079】
図3Aおよび図3Bは、反対の極性を持つ磁石を有するモジュール式センサ・システム用の後方装着システムを示している。図3Aは、図2Bのシステム、すなわち第1のモジュール210が、磁石212、213、222、および223を介して第2のモジュール220に取り付けられ、電気コネクタ214および224を介して電気接続が確立されたモジュール式センサ・システムを描いている。
【0080】
図3Bは、このシステムを、強磁性表面にどのように装着することができるかを示している。この場合、表面が強磁性であるため、すべての磁石の向きを、モジュール式センサ・システムを強磁性表面302に装着するために使用することができる。さらには、第2のモジュール220は、1つだけのブラインド嵌合コネクタ221および任意選択的な後方磁石225を有するエンド・キャップ・モジュールとして示される。後方磁石225および他の追加的な磁石は、モジュール内におよび/または上に(しかし、いずれのブラインド嵌合コネクタの外側に)、後方磁石の装着強度を高めるために配置することができる。
【0081】
図4Aおよび図4Bは、一致した極性を持つ磁石を有するモジュール式センサ・システムの後方装着システムを示している。図4Aは、図3Aのシステムに類似したシステムを描いているが、磁石の対(すなわち、412および413、416および417、ならびに422および423)が一致した極性を有していることが顕著な違いである。これによって、システムは、モジュールをどのような方向にも取り付けることができる。
【0082】
さらには、次に図4Bを参照すると、一致した極性はまた、磁石が正しく揃えられている限り、強磁性表面および磁気的に極性を有する物体の両方に対して、磁石が後方磁石装着部として機能できるようにする。例えば、磁気的に極性を持った表面440が図4Bに示されるような極性を有する場合(すなわち、上から下にSからNに向かう)、磁石430は、正常に装着されるために示されるように(すなわち、上から下にNからSに向かう)配置することができる。
【0083】
図5Aおよび図5Bは、上述の取り付け機構が採用された場合の、それぞれ単純な突合せ継手に横方向のせん断力をかけた結果、およびシュラウド付き突合せ継手に横方向のせん断力をかけた結果を示している。図5Aは、単純な突合せ継手506が、モジュール504にかけられた横方向のせん断力508を扱うことができず、結果としてエンド・キャップ・モジュール502から外れる可能性がある様子を図示している。これは、磁石が主にモジュールが引き抜かれるのを防ぐが、横方向のせん断力508がかけられる方向と反対に作用する力がないために生じる場合があり、したがってモジュール504は、正しい位置に留まることができない。
【0084】
しかしながら、図5Bに示されるように、シュラウド付き突合せ継手516を加えると、システムは弾性的になり、横方向のせん断力518がかけられたときにモジュール514が外れないようにすることができる。このことは、シュラウド付き突合せ継手516の接触点が、かけられている横方向のせん断力518に対して、反対向きで等しい力をかけ、回転方向のたわみを防ぎ、エンド・キャップ・モジュール512との接続を正しい位置に保つため、生じ得る。これによって、物理的な接続をより強くすることができ、モジュールの接続が外れることを難しくすることができ、モジュールは、磁気的な引力に打ち勝つのに十分な力で引っ張って離さなくてはならない。
【0085】
一部の実施形態では、シュラウドは、オス電気コネクタまたはメス電気コネクタのいずれを含んでもよい。
【0086】
図6は、電子機器のないエンド・キャップ・モジュールを伴う例示のモジュール式センサ・システムの組み立て図および分解図である。一部の実施形態では、エンド・キャップには電子機器がなく、他の実施形態では、エンド・キャップは、モジュール式センサ・システム用のスタンドアロン・チャージャとして機能することができる。例えば、図6に示されるように、モジュール式センサ・システム100(または分解したモジュール式センサ・システム110)は、噛み合っているブラインド嵌合コネクタ(すなわち、COモジュール106または116の露出したブラインド嵌合コネクタ)とその電気コネクタとを、水分および物理的損傷から保護するよう機能するだけの電子機器を持たない、電子部品フリーのエンド・キャップ・モジュール608(または電子部品フリーのエンド・キャップ・モジュール618)を含むことができる。
【0087】
一部の実施形態では、エンド・キャップ・モジュール(すなわち、エンド・キャップ・モジュール102および電子部品フリーのエンド・キャップ・モジュール608)は、その結果、水の侵入を防ぎ、また露出した電気コネクタへの潜在的な機械的損傷を回避するように機能することができる。エンド・キャップ・モジュール(例えば、エンド・キャップ・モジュール102および電子部品フリーのエンド・キャップ・モジュール608)および他のモジュール(例えば、温度および湿度モジュール104ならびにCOモジュール106)は、耐水性、および/またはウォータープルーフであるように設計することができる。例えば、エンド・キャップ・モジュール102は、光起電エネルギー・ハーベスタ、充電可能バッテリ、プリント基板アセンブリ(PCBA)、およびエンド・キャップ・モジュール102をウォータープルーフにすることができるように空気に対してオープンである必要のないセンサ(例えば、温度およびルクス/PARセンサ)を含むことができる。
【0088】
一部の実施形態では、エンド・キャップ608または618は、電子機器を含み、電源コードまたは電源用電気コネクタのいずれかを含むモジュール式センサ・システム用のスタンドアロン・チャージャとして機能する。電気コネクタは、次のうちの1つまたは複数を含むことができる:バナナ・コネクタ、バレル・コネクタ、ブレード・コネクタ、直流(DC)コネクタ、ドイツ工業規格(DIN)コネクタ、ドック・コネクタ、D-subコネクタ、エッジ・コネクタ、日本圧着端子製造(JST)コネクタ、ミニdinコネクタ、光ファイバ・コネクタ、フォン・コネクタ、ピン・ヘッダ、Radio Corporation of America(RCA)コネクタ、レジスタード・ジャック(RJ-XX)コネクタ、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)コネクタ、USB-Cコネクタ、micro USBコネクタ、丸形コネクタ、角形コネクタ、ハイブリッド・コネクタ、クラウン・スプリング・コネクタ、モジュラー・ジャック・コネクタ。
【0089】
図7A図7Cは、(1)太陽光および他の明るい光による熱の効果を軽減することによって、温度センサによる正確な温度読取りを、ならびに/または(2)モジュールを壁もしくは他の表面に接着した場合の、正確な空気温度読取りを、促すための異なる技法を示している。例えば、図7Aでは、モジュール式センサ・システム702は、スタンドオフ704に配置して、装着面(すなわち、壁706)とモジュール式センサ・システム702中の温度センサ(図示せず)との間で熱の熱伝達を最小化することができる。対流する空気流708もまた、壁706とモジュール式センサ・システム702との間の熱の熱伝達を軽減するのを助ける。
【0090】
図7Bは、空気を空気入口716から吸入し、空気出口718から空気を吐き出すことによって、高光レベルの下で温度センサ714上の空気流を促すために使用することができる、温度モジュール712内に収容されたファン710を描いている。ファン710は、多くの電力を使用するが、これは光起電エネルギー・ハーベスタがファン710およびすべての他の電子機器を正常に動作させるのに十分な電力を生成することができる、高光レベルの下にある間に機能することだけが必要な場合があることに留意されたい。さらには、温度センサ714は、プリント基板ストーク715上に配置され、温度センサとプリント基板のバルク719との間の熱の熱伝達を最小化する。
【0091】
図7Cは、温度モジュール722の上(または単にモジュール式センサ・システム全体の上)に配置され、温度モジュール722が太陽光または他の明るい光に直接当たらないように、クリップ724によって温度モジュール722に取り付けられた太陽シェード720を描いている。
【0092】
図8は、OPV給電エネルギー・ハーベスティング・センサ・ハブ801、カメラ802、およびエンド・キャップ・モジュール803を含む、モジュール式センサ・システム800の組み立て図を示している。センサ・ハブ801は、任意の取り付けられた電子デバイスに対して、エネルギー源として機能することができる。これは、特に屋内または低光レベルの下で増強された電力を所望する、あらゆる用途に対するエネルギー源を作る。いくつかの実施形態では、802は、静止画像を低解像度で、静止画像を高解像度で、動画イメージを低解像度で、および/または動画イメージを高解像度でキャプチャする。他の実施形態では、エンド・キャップ・モジュール803はまた、光起電セルなどのエネルギー・ハーベスタ、充電可能バッテリなどのエネルギー貯蔵デバイス、ワイヤレス無線機、電力管理回路、マイクロプロセッサ、LED、および/もしくはプッシュボタンなどの電子デバイス、ならびに/またはモジュール式センサ・システム用のスタンドアロン・チャージャとして機能する電子機器を含むことができる。
【0093】
図9A図9Bは、複数の電気コネクタ901を含む本明細書で開示されるモジュール式センサ・システム用のエンド・キャップ900の、さらなる図を示している。電気コネクタ901は、取り付けられたモジュールにデータおよび/または電力信号を与える。いくつかの実施形態では、電気コネクタは、センサ・システムに電力を供給するために、プラス端子とマイナス端子とを含む。一部の実施形態では、エンド・キャップは、モジュール式センサ・システム用のスタンドアロン・チャージャとして機能することができる。
【0094】
図10は、結晶シリコン(c-Si)とアモルファス・シリコン(a-Si)とによる給電デバイスと比較した場合の、本開示によるOPV給電エネルギー・ハーベスティング・デバイスについての、室内照明、特に500ルクスのLED光に示したときの、光起電モジュール効率を示している。この比較では、3つすべてのデバイスを500ルクスLED光に曝した。CPB:C70セルから構成されるOPVデバイスは、投入電力0.163mW/cm、出力電力0.0292mW/cm、最大電力時電圧0.62V、および最大電力時電流密度0.0471mA/cmに基づき、電力変換効率17.9%を有した。比較として、a-Si給電デバイスは、投入電力0.168mW/cm、出力電力0.0173mW/cm、最大電力時電圧2.9V、および最大電力時電流密度0.0060mA/cmに基づき、電力変換効率10.3%を有した。同じ条件下において、c-Si給電デバイスは、投入電力0.168mW/cm、出力電力0.00869mW/cm、最大電力時電圧1.94V、および最大電力時電流密度0.00448mA/cmに基づくと、電力変換効率5.3%を有した。
【0095】
図11A図11Dは、モジュール・システム向けのスタンドアロン・チャージャとして機能する電子機器を備えたエンド・キャップ・モジュールを示している。図11Aは、データおよび/または電力信号用のピンを含む、モジュール式センサ・システムに取り付けるコネクタ1101を図示している。図11B図11Dは、モジュール式センサ・システムを充電するための電力を提供することができる、USB-Cポート1102を含むエンド・キャップ・モジュールの3つの異なる図を描いている。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
【国際調査報告】