(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-23
(54)【発明の名称】医療用撮像におけるアーティファクトを軽減するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 1/045 20060101AFI20240116BHJP
【FI】
A61B1/045 630
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540135
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-29
(86)【国際出願番号】 US2021073092
(87)【国際公開番号】W WO2022147416
(87)【国際公開日】2022-07-07
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595148888
【氏名又は名称】ストライカー コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Stryker Corporation
【住所又は居所原語表記】2825 Airview Boulevard Kalamazoo MI 49002 (US)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファインゴールド, ベンジャミン ハイマン
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ, マーク
(72)【発明者】
【氏名】トラン, リービー トラック
(72)【発明者】
【氏名】スブラマニアン, ロヒット
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161NN01
4C161PP12
4C161RR03
4C161RR26
4C161SS03
4C161SS05
(57)【要約】
ビデオストリームを提供するためにローリングシャッタ撮像装置を使用して被検体の組織を撮像する例示的な方法は、前記ローリングシャッタ撮像装置の複数の画素行を、最初の行から最後の行まで順次リセットすることと、液晶シャッタを閉状態から開状態に遷移させることと、前記液晶シャッタが前記開状態に遷移された後であって前記最後の行のリセット後、前記複数の画素行に電荷を蓄積するために、照明期間にわたって照明光で前記被検体の前記組織を照明することと、前記照明期間の終了後、前記画素行において前記蓄積された電荷を前記最初の行から前記最後の行まで順次読み取ることと、前記順次読み取られた前記複数の画素行において蓄積された電荷から画像フレームを生成することと、前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオストリームを提供するためにローリングシャッタ撮像装置を使用して被検体の組織を撮像する方法であって、前記方法は、
前記ローリングシャッタ撮像装置のラインごとのオフセット期間よりも短い期間内に、前記ローリングシャッタ撮像装置の複数の画素行をリセットすることと、
前記複数の画素行のリセット後、前記複数の画素行に電荷を蓄積するために、照明期間にわたって照明光で前記被検体の前記組織を照明することと、
前記複数の画素行において前記蓄積された電荷を、最初の行から最後の行まで順次読み取ることと、
前記順次読み取られた前記複数の画素行において蓄積された電荷から画像フレームを生成することと、
前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記ローリングシャッタ撮像装置の前記複数の画素行をリセットすることは、前記ローリングシャッタ撮像装置の同期フレームリセット機能をトリガすること、を含む、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記同期フレームリセット機能は、トリガ後に前記複数の画素行が露光される時間の最小量を示す構成可能な定数パラメータを含み、
前記照明期間は、前記定数パラメータよりも短く構成される、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、前記定数パラメータは、異なる画像フレームに対して動的に調整可能である、方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の方法であって、
前記画像フレームが1以上の基準を満たすか否かを判断することと、
前記画像フレームが前記1以上の基準を満たさないとの判断に従って、前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、
前記画像フレームが前記1以上の基準を満たすとの判断に従って、前記画像フレームを破棄することと、をさらに含む、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記画像フレームを破棄することは、
前記ビデオストリームから前記画像フレームを除外することと、
置換画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、を含む、方法。
【請求項7】
請求項5乃至6のいずれかに記載の方法であって、
前記画像フレームが前記1以上の基準を満たさないとの判断に従って、自動ゲイン制御(AGC)アルゴリズムの第1の構成を用いて前記画像フレームを処理することと、
前記画像フレームが前記1以上の基準を満たすとの判断に従って、前記AGCアルゴリズムの第2の構成を用いて前記画像フレームを処理するか、前記AGCアルゴリズムを用いて前記画像フレームを前述の処理をすることと、をさらに含む、方法。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれかに記載の方法であって、前記画像フレームが1以上の基準を満たすか否かを判断することは、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定すること、を含む、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、前記1以上のアーティファクトは、リアルタイムに特定される、方法。
【請求項10】
請求項8乃至9のいずれかに記載の方法であって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレーム内のラインを特定すること、を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記画像フレームにソーベルフィルタを適用すること、をさらに含む、方法。
【請求項12】
請求項8乃至11のいずれかに記載の方法であって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、1以上の前の画像フレームの平均値から前記画像フレームの平均値への増加率を計算すること、を含む、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記増加率は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算される、方法。
【請求項14】
請求項8乃至13のいずれかに記載の方法であって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前の画像フレーム内の飽和画素の数から前記画像フレーム内の飽和画素の数への増加を計算すること、を含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、前記増加は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算される、方法。
【請求項16】
請求項8乃至15のいずれかに記載の方法であって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの赤チャネル、青チャネル及び緑チャネルのうちの少なくとも2つの間の差を評価すること、を含む、方法。
【請求項17】
請求項8乃至16のいずれかに記載の方法であって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、訓練された機械学習アルゴリズムを用いて前記画像フレームを処理すること、を含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、前記訓練された機械学習アルゴリズムはニューラルネットワークである、方法。
【請求項19】
請求項8乃至18のいずれかに記載の方法であって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの視野絞り領域内における光量の増加量を検出すること、を含む、方法。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれかに記載の方法であって、
前記画像フレームを予め定義されたサイズのバッファに配置することと、
前記バッファに配置されたすべてのフレームを比較することと、
前記比較に基づいて、前記ビデオストリームから前記バッファ内の1以上のフレームを除外することと、をさらに含む、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、前記予め定義されたサイズは、3つの画像フレームである、方法。
【請求項22】
請求項20乃至21のいずれかに記載の方法であって、前記バッファに配置されたすべてのフレームを比較することは、
前記バッファに配置されたフレームの各々にスコアを割り当てることと、
前記バッファに配置されたすべてのフレームの前記スコアを比較することと、を含む、方法。
【請求項23】
請求項1乃至22のいずれかに記載の方法であって、
前記方法の1以上のパラメータを自動的に調整すること、をさらに含む、方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、前記1以上のパラメータは、
前記画像フレーム内のアーティファクトを特定するための1つ以上の閾値、
画像バッファのサイズ、
前記画像バッファからドロップ可能な画像フレームの最大数、
前記画像バッファからドロップ可能な連続する画像フレームの最大数、または
それらの任意の組合せ、を含む、方法。
【請求項25】
請求項23乃至24のいずれかに記載の方法であって、
光イベントの検出または外科用エネルギデバイスの作動の検出に応答して、前記1以上のパラメータを自動的に調整すること、をさらに含む、方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスから信号を受信すること、を含む、方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法であって、前記外科用エネルギデバイスはレーザユニットである、方法。
【請求項28】
請求項26に記載の方法であって、前記外科用エネルギデバイスはRFプローブである、方法。
【請求項29】
請求項25乃至28のいずれかに記載の方法であって、前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスの電力消費の増加の検出すること、を含む、方法。
【請求項30】
請求項25乃至29のいずれかに記載の方法であって、前記光イベントを検出することは、前記ローリングシャッタ撮像装置に取り付けられた光検出器から信号を受信すること、を含む、方法。
【請求項31】
請求項25乃至30のいずれかに記載の方法であって、前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスから音響信号を受信すること、を含む、方法。
【請求項32】
請求項23乃至31のいずれかに記載の方法であって、検出された前記撮像装置の動きに基づいて前記1以上のパラメータを自動的に調整すること、をさらに含む、方法。
【請求項33】
請求項1乃至32のいずれかに記載の方法であって、前記撮像装置はシャッタ構成要素を有し、前記シャッタは前記照明期間の終了時に閉じるように構成される、方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法であって、前記シャッタ構成要素は、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む、方法。
【請求項35】
請求項1乃至34のいずれかに記載の方法であって、前記照明光は少なくとも1つのLEDによって生成される、方法。
【請求項36】
請求項1乃至35のいずれかに記載の方法であって、前記ローリングシャッタ撮像装置は、内視鏡撮像装置の一部である、方法。
【請求項37】
ビデオストリームを提供するコンピュータ実装方法であって、
予め定義されたサイズのバッファ内に画像シーケンスを蓄積することであって、当該シーケンスの各画像は個別のスコアが関連付けられている、ことと、
前記バッファ内の前記画像シーケンスの前記スコアを比較することと、
前記比較に基づいて、前記画像シーケンスの画像を特定することと、
更新されたシーケンスを取得するために、前記画像シーケンスから前記特定された画像を除去することと、
前記ビデオストリームに前記更新された画像シーケンスを追加することと、を含む、方法。
【請求項38】
請求項37に記載の方法であって、前記画像シーケンスは、ローリングシャッタ撮像装置によって取得される、方法。
【請求項39】
請求項37乃至38のいずれかに記載の方法であって、前記画像シーケンスは、複数の画素行を同時に読み取るように構成されたグローバルシャッタ撮像装置によって取得される、方法。
【請求項40】
請求項37乃至39のいずれかに記載の方法であって、前記画像シーケンスは、内視鏡撮像装置によって取得される、方法。
【請求項41】
請求項37乃至40のいずれかに記載の方法であって、前記特定された画像を前記画像シーケンス内の置換画像で置換すること、をさらに含む、方法。
【請求項42】
請求項37乃至41のいずれかに記載の方法であって、前記画像シーケンス内の画像の各々について、
前記個別の画像内の1以上のアーティファクトを特定することと、
前記特定に基づいて、前記個別のスコアを前記画像に割り当てることと、をさらに含む、方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法であって、前記画像中の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像内のラインを特定すること、を含む、方法。
【請求項44】
請求項42乃至43のいずれかに記載の方法であって、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、1以上の前の画像の平均値から前記画像の平均値への増加率を計算すること、を含む、方法。
【請求項45】
請求項44に記載の方法であって、前記増加率は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算される、方法。
【請求項46】
請求項42乃至45のいずれかに記載の方法であって、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、前の画像内の飽和画素の数から前記画像内の飽和画素の数への増加を計算すること、を含む、方法。
【請求項47】
請求項46に記載の方法であって、前記増加は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算される、方法。
【請求項48】
請求項42乃至47のいずれかに記載の方法であって、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像の赤チャネル、青チャネル及び緑チャネルのうちの少なくとも2つの間の差を評価すること、を含む、方法。
【請求項49】
請求項42乃至48のいずれかに記載の方法であって、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、訓練された機械学習アルゴリズムを用いて前記画像を処理すること、を含む、方法。
【請求項50】
請求項49に記載の方法であって、前記訓練された機械学習アルゴリズムはニューラルネットワークである、方法。
【請求項51】
請求項42乃至50のいずれかに記載の方法であって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの視野絞り内における光量の増加量を検出すること、を含む、方法。
【請求項52】
請求項37乃至51のいずれかに記載の方法であって、
前記バッファの前記予め定義されたサイズを自動的に調整すること、をさらに含む、方法。
【請求項53】
請求項52記載の方法であって、
光イベントの検出または外科用エネルギデバイスの作動の検出に応答して、前記バッファの前記予め定義されたサイズを自動的に増加すること、をさらに含む、方法。
【請求項54】
内視鏡撮像装置を用いて画像を生成する方法であって、
フレーム期間に、
前記フレーム期間中に前記内視鏡撮像装置の画素アレイに電荷を蓄積することと、
予め定義された露光時間のn分の1以下だけシャッタ構成要素をn回停止して、光に前記シャッタを通過させることと、
前記n回目の前記シャッタ構成要素の停止後、前記画素アレイに蓄積された電荷の読み取りから前記画像を生成することと、を含む、方法。
【請求項55】
請求項54に記載の方法であって、前記シャッタ構成要素は、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む、方法。
【請求項56】
請求項54乃至55のいずれかに記載の方法であって、前記内視鏡撮像装置はローリングシャッタ撮像装置である、方法。
【請求項57】
請求項54乃至56のいずれかに記載の方法であって、前記内視鏡撮像装置は、グローバルシャッタ撮像装置である、方法。
【請求項58】
請求項54乃至57のいずれかに記載の方法であって、前記シャッタの前記停止同士は、少なくとも前記予め定義された露光期間だけ離される、方法。
【請求項59】
請求項54乃至58のいずれかに記載の方法であって、前記nの値を自動的に調整すること、をさらに含む、方法。
【請求項60】
請求項59に記載の方法であって、前記nの値は1以上である、方法。
【請求項61】
光イベントから内視鏡撮像装置を遮蔽する方法であって、
前記光イベントを検出することと、
前記光イベントの検出に応答して、シャッタを作動させて、前記光イベントから前記内視鏡撮像装置のセンサを遮蔽することと、を含む、方法。
【請求項62】
請求項61に記載の方法であって、前記シャッタは、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む、方法。
【請求項63】
請求項61乃至62のいずれかに記載の方法であって、前記光イベントを検出することは、フォトダイオード検出器を介して前記光イベントを検出することを含む、方法。
【請求項64】
請求項61乃至63のいずれかに記載の方法であって、前記光イベントは赤外光を含む、方法。
【請求項65】
請求項61乃至64のいずれかに記載の方法であって、前記光イベントはレーザによって生成される、方法。
【請求項66】
請求項65に記載の方法であって、前記レーザはホルミウムレーザである、方法。
【請求項67】
請求項61乃至65のいずれかに記載の方法であって、予め定義された期間の後に前記シャッタを自動的に停止すること、をさらに含む、方法。
【請求項68】
請求項67に記載の方法であって、前記予め定義された期間は、約500us~1msである、方法。
【請求項69】
請求項67または68に記載の方法であって、前記予め定義された期間は動的に調整可能である、方法。
【請求項70】
請求項61乃至69のいずれかに記載の方法であって、前記光イベントの不存在の検出に応答して、前記シャッタ構成要素を自動的に停止すること、をさらに含む、方法。
【請求項71】
請求項61乃至70のいずれかに記載の方法であって、前記内視鏡撮像装置はローリングシャッタ撮像装置である、方法。
【請求項72】
請求項61乃至71のいずれかに記載の方法であって、前記内視鏡撮像装置は、グローバルシャッタ撮像装置である、方法。
【請求項73】
ビデオストリームを提供するために被検体の組織を撮像するシステムであって、前記システムは、
照明光源と、
電子ローリングシャッタ撮像装置を有する撮像装置と、を有し、前記撮像装置は、
前記ローリングシャッタ撮像装置のラインごとのオフセット期間よりも短い期間内に、 前記ローリングシャッタ撮像装置の複数の画素行をリセットし、
前記複数の画素行のリセット後、前記複数の画素行に電荷を蓄積するために、照明期間にわたって照明光で前記被検体の前記組織を照明し、
前記複数の画素行において前記蓄積された電荷を、最初の行から最後の行まで順次読み出し、
前記順次読み取られた前記複数の画素行において蓄積された電荷から画像フレームを生成することと、
前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加する、よう構成される、システム。
【請求項74】
請求項73に記載のシステムであって、前記ローリングシャッタ撮像装置の前記複数の画素行をリセットすることは、前記ローリングシャッタ撮像装置の同期フレームリセット機能をトリガすること、を含む、システム。
【請求項75】
請求項74に記載のシステムであって、
前記同期フレームリセット機能は、トリガ後に前記複数の画素行が露光される時間の最小量を示す構成可能な定数パラメータを含み、
前記照明期間は、前記定数パラメータよりも短く構成される、システム。
【請求項76】
請求項75に記載のシステムであって、前記定数パラメータは、異なる画像フレームに対して動的に調整可能である、システム。
【請求項77】
請求項73乃至76のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置は、さらに
前記画像フレームが1以上の基準を満たすか否かを判断し、
前記画像フレームが前記1以上の基準を満たさないとの判断に従って、前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加し、
前記画像フレームが前記1以上の基準を満たすとの判断に従って、前記画像フレームを破棄する、よう構成される、システム。
【請求項78】
請求項77に記載のシステムであって、前記画像フレームを破棄することは、
前記ビデオストリームから前記画像フレームを除外することと、
置換画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、を含む、システム。
【請求項79】
請求項77乃至78のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置は、さらに
前記画像フレームが前記1以上の基準を満たさないとの判断に従って、自動ゲイン制御(AGC)アルゴリズムの第1の構成を用いて前記画像フレームを処理し、
前記画像フレームが前記1以上の基準を満たすとの判断に従って、前記AGCアルゴリズムの第2の構成を用いて前記画像フレームを処理するか、前記AGCアルゴリズムを用いて前記画像フレームを前述の処理をする、よう構成される、システム。
【請求項80】
請求項77乃至79のいずれかに記載のシステムであって、前記画像フレームが1以上の基準を満たすか否かを判断することは、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定すること、を含む、システム。
【請求項81】
請求項80に記載のシステムであって、前記1以上のアーティファクトは、リアルタイムに特定される、システム。
【請求項82】
請求項80乃至81のいずれかに記載のシステムであって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレーム内のラインを特定すること、を含む、システム。
【請求項83】
請求項82に記載のシステムであって、前記撮像装置はさらに、前記画像フレームにソーベルフィルタを適用する、よう構成される、システム。
【請求項84】
請求項80乃至83のいずれかに記載のシステムであって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、1以上の前の画像フレームの平均値から前記画像フレームの平均値への増加率を計算すること、を含む、システム。
【請求項85】
請求項84に記載のシステムであって、前記増加率は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算される、システム。
【請求項86】
請求項80乃至85のいずれかに記載のシステムであって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前の画像フレーム内の飽和画素の数から前記画像フレーム内の飽和画素の数への増加を計算すること、を含む、システム。
【請求項87】
請求項86に記載のシステムであって、前記増加は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算される、システム。
【請求項88】
請求項80乃至87のいずれかに記載のシステムであって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの赤チャネル、青チャネル及び緑チャネルのうちの少なくとも2つの間の差を評価すること、を含む、システム。
【請求項89】
請求項80乃至88のいずれかに記載のシステムであって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、訓練された機械学習アルゴリズムを用いて前記画像フレームを処理すること、を含む、システム。
【請求項90】
請求項89に記載のシステムであって、前記訓練された機械学習アルゴリズムはニューラルネットワークである、システム。
【請求項91】
請求項80乃至90のいずれかに記載のシステムであって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの視野絞り領域内における光量の増加量を検出すること、を含む、システム。
【請求項92】
請求項73乃至91のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置は、さらに
前記画像フレームを予め定義されたサイズのバッファに配置し、
前記バッファに配置されたすべてのフレームを比較し、
前記比較に基づいて、前記ビデオストリームから前記バッファ内の1以上のフレームを除外する、よう構成される、システム。
【請求項93】
請求項92に記載のシステムであって、前記予め定義されたサイズは、3つの画像フレームである、システム。
【請求項94】
請求項92乃至93のいずれかに記載のシステムであって、前記バッファに配置されたすべてのフレームを比較することは、
前記バッファに配置されたフレームの各々にスコアを割り当てることと、
前記バッファに配置されたすべてのフレームの前記スコアを比較することと、を含む、システム。
【請求項95】
請求項73乃至94のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置は、さらに
前記方法の1以上のパラメータを自動的に調整する、よう構成される、システム。
【請求項96】
請求項95に記載のシステムであって、前記1以上のパラメータは、
前記画像フレーム内のアーティファクトを特定するための1つ以上の閾値、
画像バッファのサイズ、
前記画像バッファからドロップ可能な画像フレームの最大数、
前記画像バッファからドロップ可能な連続する画像フレームの最大数、または
それらの任意の組合せ、を含む、システム。
【請求項97】
請求項95乃至96のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置は、さらに
光イベントの検出または外科用エネルギデバイスの作動の検出に応答して、前記1以上のパラメータを自動的に調整する、よう構成される、システム。
【請求項98】
請求項97に記載のシステムであって、前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスから信号を受信すること、を含む、システム。
【請求項99】
請求項98に記載のシステムであって、前記外科用エネルギデバイスはレーザユニットである、システム。
【請求項100】
請求項98に記載のシステムであって、前記外科用エネルギデバイスはRFプローブである、システム。
【請求項101】
請求項97乃至100のいずれかに記載のシステムであって、前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスの電力消費の増加の検出すること、を含む、システム。
【請求項102】
請求項97乃至101のいずれかに記載のシステムであって、前記光イベントを検出することは、前記ローリングシャッタ撮像装置に取り付けられた光検出器から信号を受信すること、を含む、システム。
【請求項103】
請求項97乃至102のいずれかに記載のシステムであって、前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスから音響信号を受信すること、を含む、システム。
【請求項104】
請求項95乃至102のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置はさらに、検出された前記撮像装置の動きに基づいて前記1以上のパラメータを自動的に調整する、よう構成される、システム。
【請求項105】
請求項73乃至104のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置はシャッタ構成要素を有し、前記シャッタは前記照明期間の終了時に閉じるように構成される、システム。
【請求項106】
請求項105に記載のシステムであって、前記シャッタ構成要素は、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む、システム。
【請求項107】
請求項73乃至106のいずれかに記載のシステムであって、前記照明光は少なくとも1つのLEDによって生成される、システム。
【請求項108】
請求項73乃至107のいずれかに記載のシステムであって、前記ローリングシャッタ撮像装置は、内視鏡撮像装置の一部である、システム。
【請求項109】
ビデオストリームを提供するためのシステムであって、
1以上のプロセッサと、
メモリと、
1以上のプログラムを有し、前記1以上のプログラムは、前記メモリに格納され、前記1以上のプロセッサにより実行されるよう構成され、前記1以上のプログラムは、
予め定義されたサイズのバッファ内に画像シーケンスを蓄積することであって、当該シーケンスの各画像は個別のスコアが関連付けられている、ことと、
前記バッファ内の前記画像シーケンスの前記スコアを比較することと、
前記比較に基づいて、前記画像シーケンスの画像を特定することと、
更新されたシーケンスを取得するために、前記画像シーケンスから前記特定された画像を除去することと、
前記ビデオストリームに前記更新された画像シーケンスを追加すること、のための命令を含む、システム。
【請求項110】
請求項109に記載のシステムであって、前記画像シーケンスは、ローリングシャッタ撮像装置によって取得される、システム。
【請求項111】
請求項109乃至110のいずれかに記載のシステムであって、前記画像シーケンスは、複数の画素行を同時に読み取るように構成されたグローバルシャッタ撮像装置によって取得される、システム。
【請求項112】
請求項109乃至111のいずれかに記載のシステムであって、前記画像シーケンスは、内視鏡撮像装置によって取得される、システム。
【請求項113】
請求項109乃至112のいずれかに記載のシステムであって、前記1以上のプログラムはさらに、前記特定された画像を前記画像シーケンス内の置換画像で置換すること、のための命令を含む、システム。
【請求項114】
請求項109乃至113のいずれかに記載のシステムであって、前記1以上のプログラムはさらに、前記画像シーケンス内の画像の各々について、
前記個別の画像内の1以上のアーティファクトを特定することと、
前記特定に基づいて、前記個別のスコアを前記画像に割り当てること、のための命令を含む、システム。
【請求項115】
請求項114に記載のシステムであって、前記画像中の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像内のラインを特定すること、を含む、システム。
【請求項116】
請求項114乃至115のいずれかに記載のシステムであって、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、1以上の前の画像の平均値から前記画像の平均値への増加率を計算すること、を含む、システム。
【請求項117】
請求項116に記載のシステムであって、前記増加率は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算される、システム。
【請求項118】
請求項114乃至117のいずれかに記載のシステムであって、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、前の画像内の飽和画素の数から前記画像内の飽和画素の数への増加を計算すること、を含む、システム。
【請求項119】
請求項118に記載のシステムであって、前記増加は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算される、システム。
【請求項120】
請求項114乃至119のいずれかに記載のシステムであって、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像の赤チャネル、青チャネル及び緑チャネルのうちの少なくとも2つの間の差を評価すること、を含む、システム。
【請求項121】
請求項114乃至119のいずれかに記載のシステムであって、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、訓練された機械学習アルゴリズムを用いて前記画像を処理すること、を含む、システム。
【請求項122】
請求項121に記載のシステムであって、前記訓練された機械学習アルゴリズムはニューラルネットワークである、システム。
【請求項123】
請求項114乃至122のいずれかに記載のシステムであって、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの視野絞り内における光量の増加量を検出すること、を含む、システム。
【請求項124】
請求項109乃至123のいずれかに記載のシステムであって、前記1以上のプログラムはさらに、
前記バッファの前記予め定義されたサイズを自動的に調整すること、のための命令を含む、システム。
【請求項125】
請求項124に記載のシステムであって、前記1以上のプログラムはさらに、
光イベントの検出または外科用エネルギデバイスの作動の検出に応答して、前記バッファの前記予め定義されたサイズを自動的に増加すること、のための命令を含む、システム。
【請求項126】
内視鏡撮像装置を用いて画像を生成するシステムであって、シャッタ構成部品と、撮像装置であって、
フレーム期間に、
前記フレーム期間中に前記内視鏡撮像装置の画素アレイに電荷を蓄積し、
予め定義された露光時間のn分の1以下だけシャッタ構成要素をn回停止して、光に前記シャッタを通過させ、
前記n回目の前記シャッタ構成要素の停止後、前記画素アレイに蓄積された電荷の読み取りから前記画像を生成する、よう構成された撮像装置と、を有する、システム。
【請求項127】
請求項126に記載のシステムであって、前記シャッタ構成要素は、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む、システム。
【請求項128】
請求項126乃至127のいずれかに記載のシステムであって、前記内視鏡撮像装置はローリングシャッタ撮像装置である、システム。
【請求項129】
請求項126乃至128のいずれかに記載のシステムであって、前記内視鏡撮像装置は、グローバルシャッタ撮像装置である、システム。
【請求項130】
請求項126乃至129のいずれかに記載のシステムであって、前記シャッタの前記停止同士は、少なくとも前記予め定義された露光期間だけ離される、システム。
【請求項131】
請求項126乃至130のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置は前記nの値を自動的に調整するよう構成される、システム。
【請求項132】
請求項131に記載のシステムであって、前記nの値は1以上である、システム。
【請求項133】
光イベントから内視鏡撮像装置を遮蔽するためのシステムであって、シャッタと、撮像装置であって、
前記光イベントを検出し、
前記光イベントの検出に応答して、シャッタを作動させて、前記光イベントから前記内視鏡撮像装置のセンサを遮蔽する、よう構成された撮像装置と、を有する、システム。
【請求項134】
請求項133に記載のシステムであって、前記シャッタは、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む、システム。
【請求項135】
請求項133乃至134のいずれかに記載のシステムであって、前記光イベントを検出することは、フォトダイオード検出器を介して前記光イベントを検出することを含む、システム。
【請求項136】
請求項133乃至135のいずれかに記載のシステムであって、前記光イベントは赤外光を含む、システム。
【請求項137】
請求項133乃至136のいずれかに記載のシステムであって、前記光イベントはレーザによって生成される、システム。
【請求項138】
請求項137に記載のシステムであって、前記レーザはホルミウムレーザである、システム。
【請求項139】
請求項133乃至138のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置は、予め定義された期間の後に前記シャッタを自動的に停止する、よう構成される、システム。
【請求項140】
請求項139に記載のシステムであって、前記予め定義された期間は、約500us~1msである、システム。
【請求項141】
請求項139または140に記載のシステムであって、前記予め定義された期間は動的に調整可能である、システム。
【請求項142】
請求項133乃至141のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置は、前記光イベントの不存在の検出に応答して、前記シャッタ構成要素を自動的に停止する、よう構成される、システム。
【請求項143】
請求項133乃至142のいずれかに記載のシステムであって、前記内視鏡撮像装置はローリングシャッタ撮像装置である、システム。
【請求項144】
請求項133乃至143のいずれかに記載のシステムであって、前記内視鏡撮像装置は、グローバルシャッタ撮像装置である、システム。
【請求項145】
ビデオストリームを提供するためにローリングシャッタ撮像装置を使用して被検体の組織を撮像する方法であって、前記方法は、
前記ローリングシャッタ撮像装置の複数の画素行を、最初の行から最後の行まで順次リセットすることと、
液晶シャッタを閉状態から開状態に遷移させることと、
前記液晶シャッタが前記開状態に遷移された後であって前記最後の行のリセット後、前記複数の画素行に電荷を蓄積するために、照明期間にわたって照明光で前記被検体の前記組織を照明することと、
前記照明期間の終了後、前記画素行において前記蓄積された電荷を前記最初の行から前記最後の行まで順次読み取ることと、
前記順次読み取られた前記複数の画素行において蓄積された電荷から画像フレームを生成することと、
前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、を含む、方法。
【請求項146】
請求項145に記載の方法であって、前記照明期間は、前記最後の行がリセットされたときから前記最初の行が読み取られるときまでの期間の少なくとも一部である、方法。
【請求項147】
請求項146に記載の方法であって、前記照明期間は、前記最後の行がリセットされるときに開始する、方法。
【請求項148】
請求項145乃至147のいずれかに記載の方法であって、前記複数の画素行は、同じ時間露光されて前記画像を生成する、方法。
【請求項149】
請求項145乃至148のいずれかに記載の方法であって、前記照明期間の終了後に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始すること、をさらに含む、方法。
【請求項150】
請求項145乃至148のいずれか1項に記載の方法であって、前記照明期間の終了時に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始すること、をさらに含む、方法。
【請求項151】
請求項145乃至148のいずれかに記載の方法であって、前記照明期間の終了前に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始すること、をさらに含む、方法。
【請求項152】
請求項145乃至151のいずれかに記載の方法であって、前記液晶シャッタは、垂直同期パルスに基づくタイマデバイスを用いて開かれる、または閉められる、方法。
【請求項153】
請求項145乃至152のいずれかに記載の方法であって、前記液晶シャッタは、撮像されたシーンの1以上の特性に基づいて開かれる、または閉められる、方法。
【請求項154】
請求項153に記載の方法であって、前記撮像されたシーンの前記1以上の特性は、前記撮像されたシーンの明るさ及び/またはモダリティを含む、方法。
【請求項155】
請求項145乃至154のいずれかに記載の方法であって、前記照明光は少なくとも1つのLEDによって生成される、方法。
【請求項156】
請求項145乃至155のいずれかに記載の方法であって、前記ローリングシャッタ撮像装置は、内視鏡撮像装置の一部である、方法。
【請求項157】
請求項145乃至155のいずれかに記載の方法であって、前記ローリングシャッタ撮像装置は、フレキシブルスコープ及び/またはチップオンティップスコープの一部である、方法。
【請求項158】
ビデオストリームを提供するために被検体の組織を撮像するシステムであって、前記システムは、
照明光源と、
ローリングシャッタ撮像装置を有する撮像装置と、を有し、前記撮像装置は、
前記ローリングシャッタ撮像装置の複数の画素行を、最初の行から最後の行まで順次リセットし、
液晶シャッタを閉状態から開状態に遷移させ、
前記液晶シャッタが前記開状態に遷移された後であって前記最後の行のリセット後、前記複数の画素行に電荷を蓄積するために、照明期間にわたって前記照明光源で前記被検体の前記組織を照明し、
前記照明期間の終了後、前記画素行において前記蓄積された電荷を前記最初の行から前記最後の行まで順次読み取り、
前記順次読み取られた前記複数の画素行において蓄積された電荷から画像フレームを生成し、
前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加する、よう構成される、システム。
【請求項159】
請求項158に記載のシステムであって、前記照明期間は、前記最後の行がリセットされたときから前記最初の行が読み取られるときまでの期間の少なくとも一部である、システム。
【請求項160】
請求項159に記載のシステムであって、前記照明期間は、前記最後の行がリセットされるときに開始する、システム。
【請求項161】
請求項158乃至160のいずれかに記載のシステムであって、前記複数の画素行は、同じ時間露光されて前記画像を生成する、システム。
【請求項162】
請求項158乃至161のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置はさらに、前記照明期間の終了後に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始する、よう構成される、システム。
【請求項163】
請求項158乃至161のいずれか1項に記載のシステムであって、前記撮像装置はさらに、前記照明期間の終了時に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始する、よう構成される、システム。
【請求項164】
請求項158乃至161のいずれかに記載のシステムであって、前記撮像装置はさらに、前記照明期間の終了前に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始する、よう構成される、システム。
【請求項165】
請求項158乃至164のいずれかに記載のシステムであって、前記液晶シャッタは、垂直同期パルスに基づくタイマデバイスを用いて開かれる、または閉められる、システム。
【請求項166】
請求項158乃至165のいずれかに記載のシステムであって、前記液晶シャッタは、撮像されたシーンの1以上の特性に基づいて開かれる、または閉められる、システム。
【請求項167】
請求項166に記載のシステムであって、前記撮像されたシーンの前記1以上の特性は、前記撮像されたシーンの明るさ及び/またはモダリティを含む、システム。
【請求項168】
請求項158乃至167のいずれかに記載のシステムであって、前記照明光源は少なくとも1つのLEDを有する、システム。
【請求項169】
請求項158乃至168のいずれかに記載のシステムであって、前記ローリングシャッタ撮像装置は、内視鏡撮像装置の一部である、システム。
【請求項170】
請求項158乃至168のいずれかに記載のシステムであって、前記ローリングシャッタ撮像装置は、フレキシブルスコープ及び/またはチップオンティップスコープの一部である、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般には、医療用撮像に関し、より詳しくは、医療用撮像において光イベント(light events)によって引き起こされるアーティファクトを低減または除去するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願へのクロスリファレンス)
本出願は2020年12月30日に出願された米国仮出願第63/132444号の利点を主張し、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
医療用システム、器具またはツールは、様々な目的のために、外科手術前、外科手術中、または手術後に利用される。これらの医療用ツールのいくつかは、一般に内視鏡処置と呼ばれるものに使用され得る。例えば、医療分野における内視鏡検査は、従来の完全侵襲外科手術を使用することなく、患者の身体の内部特徴を見ることができる。内視鏡撮像システムは、外科医が手術部位を見ることができるように内視鏡を組み込んでおり、内視鏡ツールは当該部位における非侵襲外科手術を可能にする。内視鏡は、内視鏡により受信した画像を処理するために、カメラシステムと共に使用可能であり得る。内視鏡カメラシステムは、典型的には、ケーブルを介してカメラの撮像センサから受信した入力画像データを処理して表示用の画像データを出力する、カメラ制御ユニット(CCU)に接続されたカメラヘッドを含む。CCUは、撮像シーンに提供される照明光を生成する照明器を制御することができる。
【0004】
内視鏡撮像システムには、電荷結合素子(CCD)センサ及び相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサを含む様々な撮像装置センサが、内視鏡撮像システムにおいて使用され得る。CCDの構造は一般に、CMOSセンサの構造よりも複雑であり、CMOSセンサは、マイクロプロセッサ及びチップセット等の関連技術のために使用される大量のウェハ製造設備で製造され得る。その結果、同程度の性能において、CMOSセンサはCCDよりもコストが低いことが多い。低コストに加えて、CMOS撮像装置の作成に用いられる一般的な製造プロセスにより、CMOS画素アレイを、クロックドライバ、デジタルロジック、アナログ/デジタルコンバータ、及び他の適切な電子機器等の他の電子デバイスと単一回路上に集積することができる。CMOS撮像装置に可能なコンパクトな構造は、空間要件を削減し、電力消費を低くこするともできる。またCMOS撮像装置は、より高い感度を有し、より高いビデオフレームレートを提供することができる。
【0005】
CMOSベースの撮像装置は、センサアレイ内の画素を露光するために電子ローリングシャッタを利用することができる。電子ローリングシャッタでは、画素行がクリア(またはリセット)され、露出され、順番に読み出される。積分の間、画素行は光エネルギに曝され、各画素は、画素に当たる光の量及び波長に対応した電荷を形成する。列が順番に活性化されて読み出されるため、最初の行が積分されてから最後の行が積分されるまでに経過時間がある。最初の行が積分を開始してから後続の行が積分を開始するまでの経過時間があるため、電子ローリングシャッタを有するCMOS撮像装置は、ボケや他のローリングシャッタ効果を有するビデオイメージを撮像し得る。CMOSベースの撮像装置は、センサアレイ内の画素を露光するためにグローバルシャッタを利用することもできる。グローバルシャッタでは、画素のすべての行が同時に露光される(即ち、露光の開始と終了が同じ)が、読み出しは(通常)順次行われ得る。
【0006】
撮像中、意図しない及び/または望ましくない光イベントが発生し、画像にアーティファクトを生じることがある。例えば、泌尿器科処置において結石を除去するために使用できるレーザ手術ツールであるホルミウムレーザは、組織と相互作用するときに、短時間で強力な発光(例えば、可視またはIR波長で)を生じ得る。光イベントは、本明細書で説明する
図4Bのような、結果として得られる内視鏡画像にアーティファクトを生成し得る。緑色光レーザ及びRFプローブのような他の組織切除デバイスは、同様のアーティファクトを引き起こし得る。光イベントの持続時間、繰り返し率、及び振幅は、エネルギデバイスに依存し得る。
【0007】
意図しない/望ましくない光イベントは、グローバルシャッタを有するセンサ(例えば、CCDセンサ)及びローリングシャッタを有するセンサ(例えば、CMOSセンサ)の両方の撮像に影響を及ぼし得るが、本明細書に記載されるように、ローリングシャッタを用いる際により顕著になり得る。さらに、意図しない/望ましくない光イベントは、白色光フレーム及び蛍光画像フレームを含む様々なタイプのフレームに影響を及ぼし得る。
【発明の概要】
【0008】
本明細書では、医療用撮像のための例示的なデバイス、装置、システム、方法、及び非一時的な記憶媒体が開示される。より一般的には、意図しない/望ましくない光イベントによって引き起こされるアーティファクトを低減または除去するための例示的なデバイス、システム、及び方法が開示される。システム、デバイス、及び方法は、内視鏡撮像処置等において、対象の組織を撮像するために使用され得る。撮像は、術前、術中、術後、及び画像診断セッション、及び処置中に行われ得る。撮像方法自体は、体内の管腔内への内視鏡撮像装置の挿入を除外してもよい。内視鏡撮像装置は、撮像方法の前に管腔内に挿入されてもよい。撮像方法自体は、任意の侵襲的な外科的ステップを除外してもよい。
【0009】
本技術のいくつかは、特定のタイプの撮像装置(例えば、ローリングシャッタ撮像装置、グローバルシャッタ撮像装置)に関して開示されるが、技術は任意のタイプの撮像装置にも適用され得ることを理解されたい。さらに本技術は、非外科的または非医学的使用に適用することができる。
【0010】
例示的なシステムは、「同期フレームリセット」機能を有し得る。ローリングシャッタ撮像装置では、同期フレームリセット機能を用いて、撮像センサ内の画素の全ての行は、同時にまたは短い(例えば、ローリングシャッタのラインごとのオフセット期間よりも短い)時間内にリセットされ得る。その後、同期フレームリセットと最初の行の読み取りまでの間の時間よりも短い照明期間、画素の行は照明され、同時に同じ時間分画素の行に電荷が蓄積し、グローバルシャッタ効果を達成することができる。蓄積された電荷は次に、画像フレームを生成するために、最初の行から最後の行まで順次読み出される。その後、画像フレームをビデオストリームに追加することができる。同期フレームリセット機能は、光がセンサに蓄積する期間をフレーム期間未満に短縮するため、光イベントの影響を大幅に低減することができる。同期フレームリセットの前に発生する意図しない/望ましくない光イベントは、画像フレームに影響を与えない。いくつかの例では、同期フレームリセットステップは、衝撃的な光イベントを約46%除去する。
【0011】
例示的な撮像システムは、画像フレーム内のアーティファクトを検出するための様々な技術を含み得る。これらの技術は、センサの取り付け方向に応じて画像フレーム内の水平線または垂直線を検出すること、連続する画像フレーム内の平均値の増加率を検出すること、連続する画像フレーム内の飽和画素の増加を検出すること、カラーチャネル間の不一致を検出すること、視野絞り領域内の光量の増加を検出すること、またはそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの例では、上述の特性を検出するように構成された機械学習モデルを含む、機械学習モデルが画像フレーム内のアーティファクトを検出するために使用され得る。
【0012】
例示的なシステムは、nサイズのバッファを使用することができる。撮像システムによってキャプチャされたフレームのシーケンスは、バッファに蓄積され得る。バッファに蓄積された各画像は、それぞれのスコアに関連付けることができる。スコアは、画像が光イベントに損なわれる可能性がどの程度あるかを示す。スコアの比較に基づいて、画像シーケンスにおいて画像フレームはドロップされ、置換され得る。置換画像は、バッファ内の別の画像、またはドロップされた画像フレームの修復されたバージョンとすることができる。有利には、Nフレームバッファが誤検出を低減し、低いドロップカウントを維持することができる。いくつかの例では、画像フレームは、1以上の機械学習モデルを使用して修復され得る。例えば、訓練された画像変換モデルは、損なわれた画像フレームを受信し、アーティファクトが低減または除去された出力画像を生成するように構成され得る。加えて、または代替的に、訓練された機械学習モデルは、バッファ内の他の画像フレームからの情報に基づいてアーティファクト領域を補正することによって、画像フレームを修復するように構成され得る。
【0013】
例示的なシステムは、シャッタ(例えば、液晶またはLCシャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、電気メカニカルシャッタ)を含み得る。シャッタは、行の順次読み出し中に発生する光イベントの影響を排除するために、ローリングシャッタ撮像装置と共に使用されて、照明期間後の光(従って、任意の意図しない/望ましくない光イベント)を遮断することができる。パルス幅制御を有するシャッタを使用して、露光時間を複数のより短い期間に分割し、光イベントによるフレームへの影響を低減することができる。シャッタはまた、カメラとの通信なしにスタンドアロンデバイスとして動作させることができ、光イベントが検出されたときに撮像経路からの光を遮断することができる。
【0014】
本明細書に記載される技術のいずれも、その感度/攻撃性の点で、起動、停止、または調整され得る。いくつかの例では、技術は光イベントの検出及び/または外科エネルギデバイスの活性化の検出に応答して、起動され得るか、またはその感度が増加され得る。光イベントは、本明細書に記載されるように多数の方法で検出することができる。システムの観点から説明された変形例、態様、特徴、及びオプションのいずれもが、方法にも等しく適用され、逆もまた同様であることは理解されよう。上記の変形例、態様、特徴、及びオプションのいずれか1以上を組み合わせることができることも明らかであろう。
【0015】
一態様によれば、ビデオストリームを提供するためにローリングシャッタ撮像装置を使用して被検体の組織を撮像する方法であって、前記方法は、前記ローリングシャッタ撮像装置のラインごとのオフセット期間よりも短い期間内に、前記ローリングシャッタ撮像装置の複数の画素行をリセットすることと、前記複数の画素行のリセット後、前記複数の画素行に電荷を蓄積するために、照明期間にわたって照明光で前記被検体の前記組織を照明することと、前記複数の画素行において前記蓄積された電荷を、最初の行から最後の行まで順次読み取ることと、前記順次読み取られた前記複数の画素行において蓄積された電荷から画像フレームを生成することと、前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、を含む、方法が提供される。
【0016】
オプションとして、前記ローリングシャッタ撮像装置の前記複数の画素行をリセットすることは、前記ローリングシャッタ撮像装置の同期フレームリセット機能をトリガすること、を含む。前記同期フレームリセット機能は、トリガ後に前記複数の画素行が露光される時間の最小量を示す構成可能な定数パラメータを含ムことができ、前記照明期間は、前記定数パラメータよりも短く構成される。前記定数パラメータは、異なる画像フレームに対して動的に調整可能である。
【0017】
オプションとして、前記方法は、前記画像フレームが1以上の基準を満たすか否かを判断することと、前記画像フレームが前記1以上の基準を満たさないとの判断に従って、前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、前記画像フレームが前記1以上の基準を満たすとの判断に従って、前記画像フレームを破棄することと、をさらに含む。前記画像フレームを破棄することは、前記ビデオストリームから前記画像フレームを除外することと、置換画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、を含むことができる。
【0018】
オプションとして、前記方法は、前記画像フレームが前記1以上の基準を満たさないとの判断に従って、自動ゲイン制御(AGC)アルゴリズムの第1の構成を用いて前記画像フレームを処理することと、前記画像フレームが前記1以上の基準を満たすとの判断に従って、前記AGCアルゴリズムの第2の構成を用いて前記画像フレームを処理するか、前記AGCアルゴリズムを用いて前記画像フレームを前述の処理をすることと、をさらに含む。前記画像フレームが1以上の基準を満たすか否かを判断することは、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定すること、を含むことができる。前記1以上のアーティファクトは、リアルタイムに特定され得る。前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレーム内のラインを特定すること、を含むことができる。
【0019】
オプションとして、前記方法は、前記画像フレームにソーベルフィルタを適用すること、をさらに含む。
【0020】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、1以上の前の画像フレームの平均値から前記画像フレームの平均値への増加率を計算すること、を含む。前記増加率は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算され得る。
【0021】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前の画像フレーム内の飽和画素の数から前記画像フレーム内の飽和画素の数への増加を計算すること、を含む。前記増加は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算され得る。
【0022】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの赤チャネル、青チャネル及び緑チャネルのうちの少なくとも2つの間の差を評価すること、を含む。
【0023】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、訓練された機械学習アルゴリズムを用いて前記画像フレームを処理すること、を含む。前記訓練された機械学習アルゴリズムはニューラルネットワークであり得る。
【0024】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの視野絞り領域内における光量の増加量を検出すること、を含む。
【0025】
オプションとして、前記方法は、前記画像フレームを予め定義されたサイズのバッファに配置することと、前記バッファに配置されたすべてのフレームを比較することと、前記比較に基づいて、前記ビデオストリームから前記バッファ内の1以上のフレームを除外することと、をさらに含む。前記予め定義されたサイズは、3つの画像フレームであり得る。前記バッファに配置されたすべてのフレームを比較することは、前記バッファに配置されたフレームの各々にスコアを割り当てることと、前記バッファに配置されたすべてのフレームの前記スコアを比較することと、を含み得る。
【0026】
オプションとして、前記方法は、前記方法の1以上のパラメータを自動的に調整すること、をさらに含む。前記1以上のパラメータは、前記画像フレーム内のアーティファクトを特定するための1つ以上の閾値、画像バッファのサイズ、前記画像バッファからドロップ可能な画像フレームの最大数、前記画像バッファからドロップ可能な連続する画像フレームの最大数、またはそれらの任意の組合せ、を含むことができる。
【0027】
オプションとして、前記方法は、光イベントの検出または外科用エネルギデバイスの作動の検出に応答して、前記1以上のパラメータを自動的に調整すること、をさらに含む。前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスから信号を受信すること、を含むことができる。前記外科用エネルギデバイスはレーザユニットである。前記外科用エネルギデバイスはRFプローブである。前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスの電力消費の増加の検出すること、を含むことができる。前記光イベントを検出することは、前記ローリングシャッタ撮像装置に取り付けられた光検出器から信号を受信すること、を含むことができる。前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスから音響信号を受信すること、を含むことができる。
【0028】
オプションとして、前記方法は、検出された前記撮像装置の動きに基づいて前記1以上のパラメータを自動的に調整すること、をさらに含む。
【0029】
オプションとして、前記撮像装置はシャッタ構成要素を有し、前記シャッタは前記照明期間の終了時に閉じるように構成される。
【0030】
オプションとして、前記シャッタ構成要素は、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む。
【0031】
オプションとして、前記照明光は少なくとも1つのLEDによって生成される。
【0032】
オプションとして、前記ローリングシャッタ撮像装置は、内視鏡撮像装置の一部である。
【0033】
一態様によれば、ビデオストリームを提供するコンピュータ実装方法であって、予め定義されたサイズのバッファ内に画像シーケンスを蓄積することであって、当該シーケンスの各画像は個別のスコアが関連付けられている、ことと、前記バッファ内の前記画像シーケンスの前記スコアを比較することと、前記比較に基づいて、前記画像シーケンスの画像を特定することと、更新されたシーケンスを取得するために、前記画像シーケンスから前記特定された画像を除去することと、前記ビデオストリームに前記更新された画像シーケンスを追加することと、を含む、方法が提供される。
【0034】
オプションとして、前記画像シーケンスは、ローリングシャッタ撮像装置によって取得される。
【0035】
オプションとして、前記画像シーケンスは、複数の画素行を同時に読み取るように構成されたグローバルシャッタ撮像装置によって取得される。
【0036】
オプションとして、前記画像シーケンスは、内視鏡撮像装置によって取得される。
【0037】
オプションとして、前記方法は、前記特定された画像を前記画像シーケンス内の置換画像で置換すること、をさらに含む。
【0038】
オプションとして、前記方法は、前記画像シーケンス内の画像の各々について、前記個別の画像内の1以上のアーティファクトを特定することと、前記特定に基づいて、前記個別のスコアを前記画像に割り当てることと、をさらに含む。前記画像中の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像内のラインを特定すること、を含むことができる。前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、1以上の前の画像の平均値から前記画像の平均値への増加率を計算すること、を含むことができる。前記増加率は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算され得る。
【0039】
オプションとして、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、前の画像内の飽和画素の数から前記画像内の飽和画素の数への増加を計算すること、を含む。前記増加は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算され得る。
【0040】
オプションとして、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの赤チャネル、青チャネル及び緑チャネルのうちの少なくとも2つの間の差を評価すること、を含む。
【0041】
オプションとして、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、訓練された機械学習アルゴリズムを用いて前記画像を処理すること、を含む。前記訓練された機械学習アルゴリズムはニューラルネットワークであり得る。
【0042】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの視野絞り内における光量の増加量を検出すること、を含む。
【0043】
オプションとして、前記方法は、前記バッファの前記予め定義されたサイズを自動的に調整すること、をさらに含む。
【0044】
オプションとして、前記方法は、光イベントの検出または外科用エネルギデバイスの作動の検出に応答して、前記バッファの前記予め定義されたサイズを自動的に増加すること、をさらに含む。
【0045】
一態様によれば、内視鏡撮像装置を用いて画像を生成する方法であって、フレーム期間に、前記フレーム期間中に前記内視鏡撮像装置の画素アレイに電荷を蓄積することと、予め定義された露光時間のn分の1以下だけシャッタ構成要素をn回停止して、光に前記シャッタを通過させることと、前記n回目の前記シャッタ構成要素の停止後、前記画素アレイに蓄積された電荷の読み取りから前記画像を生成することと、を含む、方法が提供される。前記方法は、体内の管腔内への前記内視鏡撮像装置の挿入を除外してもよい。前記内視鏡撮像装置は、前記方法の前に管腔内に挿入されてもよい。
【0046】
オプションとして、前記シャッタ構成要素は、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む。
【0047】
オプションとして、前記内視鏡撮像装置はローリングシャッタ撮像装置である。
【0048】
オプションとして、前記内視鏡撮像装置はグローバルシャッタ撮像装置である。
【0049】
オプションとして、前記シャッタの前記停止同士は、少なくとも前記予め定義された露光期間だけ離される。
【0050】
オプションとして、前記方法は、前記nの値を自動的に調整すること、をさらに含む。前記nの値は1以上であり得る。
【0051】
一態様によれば、光イベントから内視鏡撮像装置を遮蔽する方法であって、前記光イベントを検出することと、前記光イベントの検出に応答して、シャッタを作動させて、前記光イベントから前記内視鏡撮像装置のセンサを遮蔽することと、を含む、方法が提供される。
【0052】
オプションとして、前記シャッタは、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む。
【0053】
オプションとして、前記光イベントを検出することは、フォトダイオード検出器を介して前記光イベントを検出することを含む。
【0054】
オプションとして、前記光イベントは赤外光を含む。
【0055】
オプションとして、前記光イベントはレーザによって生成される。前記レーザはホルミウムレーザである。
【0056】
オプションとして、前記方法は、予め定義された期間の後に前記シャッタを自動的に停止すること、をさらに含む。前記予め定義された期間は、約500us~1msであり得る。前記予め定義された期間は動的に調整可能である。
【0057】
オプションとして、前記方法は、前記光イベントの不存在の検出に応答して、前記シャッタ構成要素を自動的に停止すること、をさらに含む。
【0058】
オプションとして、前記内視鏡撮像装置はローリングシャッタ撮像装置である。
【0059】
オプションとして、前記内視鏡撮像装置はグローバルシャッタ撮像装置である。
【0060】
一態様によれば、ビデオストリームを提供するために被検体の組織を撮像するシステムであって、前記システムは、照明光源と、電子ローリングシャッタ撮像装置を有する撮像装置と、を有し、前記撮像装置は、前記ローリングシャッタ撮像装置のラインごとのオフセット期間よりも短い期間内に、前記ローリングシャッタ撮像装置の複数の画素行をリセットし、前記複数の画素行のリセット後、前記複数の画素行に電荷を蓄積するために、照明期間にわたって照明光で前記被検体の前記組織を照明し、前記複数の画素行において前記蓄積された電荷を、最初の行から最後の行まで順次読み出し、前記順次読み取られた前記複数の画素行において蓄積された電荷から画像フレームを生成することと、前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加する、よう構成される、システムが提供される。
【0061】
オプションとして、前記ローリングシャッタ撮像装置の前記複数の画素行をリセットすることは、前記ローリングシャッタ撮像装置の同期フレームリセット機能をトリガすること、を含む。前記同期フレームリセット機能は、トリガ後に前記複数の画素行が露光される時間の最小量を示す構成可能な定数パラメータを含むことができ、前記照明期間は、前記定数パラメータよりも短く構成される。前記定数パラメータは、異なる画像フレームに対して動的に調整可能である。
【0062】
オプションとして、前記撮像装置は、さらに前記画像フレームが1以上の基準を満たすか否かを判断し、前記画像フレームが前記1以上の基準を満たさないとの判断に従って、前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加し、前記画像フレームが前記1以上の基準を満たすとの判断に従って、前記画像フレームを破棄する、よう構成される。前記画像フレームを破棄することは、前記ビデオストリームから前記画像フレームを除外することと、置換画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、を含むことができる。
【0063】
オプションとして、前記撮像装置は、さらに前記画像フレームが前記1以上の基準を満たさないとの判断に従って、自動ゲイン制御(AGC)アルゴリズムの第1の構成を用いて前記画像フレームを処理し、前記画像フレームが前記1以上の基準を満たすとの判断に従って、前記AGCアルゴリズムの第2の構成を用いて前記画像フレームを処理するか、前記AGCアルゴリズムを用いて前記画像フレームを前述の処理をする、よう構成される。前記画像フレームが1以上の基準を満たすか否かを判断することは、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定すること、を含むことができる。前記1以上のアーティファクトは、リアルタイムに特定され得る。
【0064】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレーム内のラインを特定すること、を含む。
【0065】
オプションとして、前記撮像装置はさらに、前記画像フレームにソーベルフィルタを適用する、よう構成される。
【0066】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、1以上の前の画像フレームの平均値から前記画像フレームの平均値への増加率を計算すること、を含む。前記増加率は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算され得る。
【0067】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前の画像フレーム内の飽和画素の数から前記画像フレーム内の飽和画素の数への増加を計算すること、を含む。前記増加は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算され得る。
【0068】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの赤チャネル、青チャネル及び緑チャネルのうちの少なくとも2つの間の差を評価すること、を含む。
【0069】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、訓練された機械学習アルゴリズムを用いて前記画像フレームを処理すること、を含む。前記訓練された機械学習アルゴリズムはニューラルネットワークであり得る。
【0070】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの視野絞り領域内における光量の増加量を検出すること、を含む。
【0071】
オプションとして、前記撮像装置は、さらに前記画像フレームを予め定義されたサイズのバッファに配置し、前記バッファに配置されたすべてのフレームを比較し、前記比較に基づいて、前記ビデオストリームから前記バッファ内の1以上のフレームを除外する、よう構成される。前記予め定義されたサイズは、3つの画像フレームであり得る。前記バッファに配置されたすべてのフレームを比較することは、前記バッファに配置されたフレームの各々にスコアを割り当てることと、前記バッファに配置されたすべてのフレームの前記スコアを比較することと、を含ムことができる。
【0072】
オプションとして、前記撮像装置は、さらに前記方法の1以上のパラメータを自動的に調整する、よう構成される。前記1以上のパラメータは、前記画像フレーム内のアーティファクトを特定するための1つ以上の閾値、画像バッファのサイズ、前記画像バッファからドロップ可能な画像フレームの最大数、前記画像バッファからドロップ可能な連続する画像フレームの最大数、またはそれらの任意の組合せ、を含むことができる。
【0073】
オプションとして、前記撮像装置は、さらに光イベントの検出または外科用エネルギデバイスの作動の検出に応答して、前記1以上のパラメータを自動的に調整する、よう構成される。前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスから信号を受信すること、を含むことができる。前記外科用エネルギデバイスはレーザユニットである。前記外科用エネルギデバイスはRFプローブである。前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスの電力消費の増加の検出すること、を含むことができる。前記光イベントを検出することは、前記ローリングシャッタ撮像装置に取り付けられた光検出器から信号を受信すること、を含むことができる。前記外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、前記外科用エネルギデバイスから音響信号を受信すること、を含むことができる。
【0074】
オプションとして、前記撮像装置はさらに、検出された前記撮像装置の動きに基づいて前記1以上のパラメータを自動的に調整する、よう構成される。
【0075】
オプションとして、前記撮像装置はシャッタ構成要素を有し、前記シャッタは前記照明期間の終了時に閉じるように構成される。前記シャッタ構成要素は、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含むことができる。
【0076】
オプションとして、前記照明光は少なくとも1つのLEDによって生成される。
【0077】
オプションとして、前記ローリングシャッタ撮像装置は、内視鏡撮像装置の一部である。
【0078】
一態様によれば、ビデオストリームを提供するためのシステムであって、1以上のプロセッサと、メモリと、1以上のプログラムを有し、前記1以上のプログラムは、前記メモリに格納され、前記1以上のプロセッサにより実行されるよう構成され、前記1以上のプログラムは、予め定義されたサイズのバッファ内に画像シーケンスを蓄積することであって、当該シーケンスの各画像は個別のスコアが関連付けられている、ことと、前記バッファ内の前記画像シーケンスの前記スコアを比較することと、前記比較に基づいて、前記画像シーケンスの画像を特定することと、更新されたシーケンスを取得するために、前記画像シーケンスから前記特定された画像を除去することと、前記ビデオストリームに前記更新された画像シーケンスを追加すること、のための命令を含む、システムが提供される。
【0079】
オプションとして、前記画像シーケンスは、ローリングシャッタ撮像装置によって取得される。
【0080】
オプションとして、前記画像シーケンスは、複数の画素行を同時に読み取るように構成されたグローバルシャッタ撮像装置によって取得される。
【0081】
オプションとして、前記画像シーケンスは、内視鏡撮像装置によって取得される。
【0082】
オプションとして、前記1以上のプログラムはさらに、前記特定された画像を前記画像シーケンス内の置換画像で置換すること、のための命令を含む。
【0083】
オプションとして、前記1以上のプログラムはさらに、前記画像シーケンス内の画像の各々について、前記個別の画像内の1以上のアーティファクトを特定することと、前記特定に基づいて、前記個別のスコアを前記画像に割り当てること、のための命令を含む。
【0084】
オプションとして、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像内のラインを特定すること、を含む。
【0085】
オプションとして、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、1以上の前の画像の平均値から前記画像の平均値への増加率を計算すること、を含む。前記増加率は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算され得る。
【0086】
オプションとして、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、前の画像内の飽和画素の数から前記画像内の飽和画素の数への増加を計算すること、を含む。前記増加は、前記画像フレーム内の関心領域に関して計算され得る。
【0087】
オプションとして、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの赤チャネル、青チャネル及び緑チャネルのうちの少なくとも2つの間の差を評価すること、を含む。
【0088】
オプションとして、前記画像内の1以上のアーティファクトを特定することは、訓練された機械学習アルゴリズムを用いて前記画像を処理すること、を含む。前記訓練された機械学習アルゴリズムはニューラルネットワークであり得る。
【0089】
オプションとして、前記画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前記画像フレームの視野絞り内における光量の増加量を検出すること、を含む。
【0090】
オプションとして、前記1以上のプログラムはさらに、前記バッファの前記予め定義されたサイズを自動的に調整すること、のための命令を含む。
【0091】
オプションとして、前記1以上のプログラムはさらに、光イベントの検出または外科用エネルギデバイスの作動の検出に応答して、前記バッファの前記予め定義されたサイズを自動的に増加すること、のための命令を含む。
【0092】
一態様によれば、内視鏡撮像装置を用いて画像を生成するシステムであって、シャッタ構成部品と、撮像装置であって、フレーム期間に、前記フレーム期間中に前記内視鏡撮像装置の画素アレイに電荷を蓄積し、予め定義された露光時間のn分の1以下だけシャッタ構成要素をn回停止して、光に前記シャッタを通過させ、前記n回目の前記シャッタ構成要素の停止後、前記画素アレイに蓄積された電荷の読み取りから前記画像を生成する、よう構成された撮像装置と、を有する、システムが提供される。
【0093】
オプションとして、前記シャッタ構成要素は、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む。
【0094】
オプションとして、前記内視鏡撮像装置はローリングシャッタ撮像装置である。
【0095】
オプションとして、前記内視鏡撮像装置はグローバルシャッタ撮像装置である。
【0096】
オプションとして、前記シャッタの前記停止同士は、少なくとも前記予め定義された露光期間だけ離される。
【0097】
オプションとして、前記撮像装置は前記nの値を自動的に調整するよう構成される。前記nの値は1以上である。
【0098】
一態様によれば、光イベントから内視鏡撮像装置を遮蔽するためのシステムであって、シャッタと、撮像装置であって、前記光イベントを検出し、前記光イベントの検出に応答して、シャッタを作動させて、前記光イベントから前記内視鏡撮像装置のセンサを遮蔽する、よう構成された撮像装置と、を有する、システムが提供される。
【0099】
オプションとして、前記シャッタは、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタを含む。
【0100】
オプションとして、前記光イベントを検出することは、フォトダイオード検出器を介して前記光イベントを検出することを含む。
【0101】
オプションとして、前記光イベントは赤外光を含む。
【0102】
オプションとして、前記光イベントはレーザによって生成される。前記レーザはホルミウムレーザである。
【0103】
オプションとして、前記撮像装置は、予め定義された期間の後に前記シャッタを自動的に停止する、よう構成される。前記予め定義された期間は、約500us~1msであり得る。前記予め定義された期間は動的に調整可能である。
【0104】
オプションとして、前記撮像装置は、前記光イベントの不存在の検出に応答して、前記シャッタ構成要素を自動的に停止する、よう構成される。
【0105】
オプションとして、前記内視鏡撮像装置はローリングシャッタ撮像装置である。
【0106】
オプションとして、前記内視鏡撮像装置はグローバルシャッタ撮像装置である。
【0107】
一態様によれば、ビデオストリームを提供するためにローリングシャッタ撮像装置を使用して被検体の組織を撮像する方法であって、前記方法は、前記ローリングシャッタ撮像装置の複数の画素行を、最初の行から最後の行まで順次リセットすることと、液晶シャッタを閉状態から開状態に遷移させることと、前記液晶シャッタが前記開状態に遷移された後であって前記最後の行のリセット後、前記複数の画素行に電荷を蓄積するために、照明期間にわたって照明光で前記被検体の前記組織を照明することと、前記照明期間の終了後、前記画素行において前記蓄積された電荷を前記最初の行から前記最後の行まで順次読み取ることと、記順次読み取られた前記複数の画素行において蓄積された電荷から画像フレームを生成することと、前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加することと、を含む、方法が提供される。
【0108】
オプションとして、前記照明期間は、前記最後の行がリセットされたときから前記最初の行が読み取られるときまでの期間の少なくとも一部である。
【0109】
オプションとして、前記照明期間は、前記最後の行がリセットされるときに開始する。
【0110】
オプションとして、前記複数の画素行は、同じ時間露光されて前記画像を生成する。
【0111】
オプションとして、前記方法は、前記照明期間の終了後に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始すること、をさらに含む。
【0112】
オプションとして、前記方法は、前記照明期間の終了時に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始すること、をさらに含む。
【0113】
オプションとして、前記方法は、前記照明期間の終了前に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始すること、をさらに含む。
【0114】
オプションとして、前記液晶シャッタは、垂直同期パルスに基づくタイマデバイスを用いて開かれる、または閉められる。
【0115】
オプションとして、前記液晶シャッタは、撮像されたシーンの1以上の特性に基づいて開かれる、または閉められる。オプションとして、前記撮像されたシーンの前記1以上の特性は、前記撮像されたシーンの明るさ及び/またはモダリティを含むことができる。
【0116】
オプションとして、前記照明光は少なくとも1つのLEDによって生成される。
【0117】
オプションとして、前記ローリングシャッタ撮像装置は、内視鏡撮像装置の一部である。
【0118】
オプションとして、前記ローリングシャッタ撮像装置は、フレキシブルスコープ及び/またはチップオンティップスコープの一部である。
【0119】
一態様によれば、ビデオストリームを提供するために被検体の組織を撮像するシステムであって、前記システムは、照明光源と、ローリングシャッタ撮像装置を有する撮像装置と、を有し、前記撮像装置は、前記ローリングシャッタ撮像装置の複数の画素行を、最初の行から最後の行まで順次リセットし、液晶シャッタを閉状態から開状態に遷移させ、前記液晶シャッタが前記開状態に遷移された後であって前記最後の行のリセット後、前記複数の画素行に電荷を蓄積するために、照明期間にわたって前記照明光源で前記被検体の前記組織を照明し、前記照明期間の終了後、前記画素行において前記蓄積された電荷を前記最初の行から前記最後の行まで順次読み取り、前記順次読み取られた前記複数の画素行において蓄積された電荷から画像フレームを生成し、前記画像フレームを前記ビデオストリームに追加する、よう構成される、システムが提供される。
【0120】
オプションとして、前記照明期間は、前記最後の行がリセットされたときから前記最初の行が読み取られるときまでの期間の少なくとも一部である。
【0121】
オプションとして、前記照明期間は、前記最後の行がリセットされるときに開始する。
【0122】
オプションとして、前記複数の画素行は、同じ時間露光されて前記画像を生成する。
【0123】
オプションとして、前記撮像装置はさらに、前記照明期間の終了後に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始する、よう構成される。
【0124】
オプションとして、前記撮像装置はさらに、前記照明期間の終了時に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始する、よう構成される。
【0125】
オプションとして、前記撮像装置はさらに、前記照明期間の終了前に、前記液晶シャッタの前記開状態から前記閉状態への遷移を開始する、よう構成される。
【0126】
オプションとして、前記液晶シャッタは、垂直同期パルスに基づくタイマデバイスを用いて開かれる、または閉められる。
【0127】
オプションとして、前記液晶シャッタは、撮像されたシーンの1以上の特性に基づいて開かれる、または閉められる。オプションとして、前記撮像されたシーンの前記1以上の特性は、前記撮像されたシーンの明るさ及び/またはモダリティを含むことができる。
【0128】
オプションとして、前記照明光源は少なくとも1つのLEDを有する。
【0129】
オプションとして、前記ローリングシャッタ撮像装置は、内視鏡撮像装置の一部である。
【0130】
オプションとして、前記ローリングシャッタ撮像装置は、フレキシブルスコープ及び/またはチップオンティップスコープの一部である。
【図面の簡単な説明】
【0131】
以下、添付の図面を参照しながら、例示として本発明を説明する。
【
図1】
図1は、いくつかの例に係る内視鏡カメラシステムの図である。
【
図2】
図2は、いくつかの例に係る、
図1の内視鏡カメラシステムの一部分及び撮像のための標的物体の図である。
【
図3】
図3は、いくつかの例に係る、撮像システムのブロック図である。
【
図4A】
図4Aは、いくつかの例に係る、「グローバルシャッタ」期間を有するローリングシャッタ撮像センサで、意図しない/望ましくない光イベントがどのようにアーティファクトを生成し得るかを示す図である。
【
図4B】
図4Bは、いくつかの例に係る、2つの画像フレームにおける例示的なアーティファクトを示す。
【
図5】
図5は、いくつかの例に係る、ビデオストリームを提供するためにローリングシャッタ撮像装置を使用して被検体の組織を撮像するための例示的な方法を提供する。
【
図6A】
図6Aは、いくつかの例に係る、「同期フレームリセット」機能を有するローリングシャッタ撮像センサを用いて、どのようにアーティファクトを低減または除去することができるかを示した図である。
【
図6B】
図6Bは、いくつかの例に係る、画像フレーム中の例示的なアーティファクトを示す。
【
図7】
図7は、いくつかの例に係る、Nが3に等しい例示的なNフレームバッファを示す。
【
図8A】
図8Aは、いくつかの例に係る、光イベントが露光期間にどのように影響を与え得るかを示す。
【
図8B】
図8Bは、いくつかの例に係る、画像フレームに対する光イベントの影響を緩和するためのシャッタの使用を示す。
【
図9】
図9は、いくつかの例に係る、撮像装置の撮像経路における意図しない/望ましくない光イベントを遮断するための例示的なシャッタを示す。
【
図10】
図10は、いくつかの例に係る、画像フレーム内のアーティファクトを低減するためのローリングシャッタ撮像センサの別の例示的な動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0132】
ここで、本明細書に記載されるシステム及び方法の様々な態様及び変形例の実装及び例について、詳細に説明する。本明細書では、システム及び方法のいくつかの例示的なバリエーションが説明されるが、システム及び方法の他のバリエーションは、説明された全てまたはいくつかの態様の組み合わせを有する、任意の適切な方式で組み合わせられた、本明細書に記載のシステム及び方法の態様を含み得る。以下、添付図面を参照して例をより十分に説明するが、これらは異なる形態で実施され得、本明細書に記載された実施例に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの例は、本開示が徹底的かつ完全となり、例示的な実装を当業者に十分に伝えるように提供される。
【0133】
本明細書では、医療用撮像のための例示的なデバイス、装置、システム、方法、及び非一時的な記憶媒体が開示される。より一般的には、意図しない/望ましくない光イベントによって引き起こされるアーティファクトを低減または除去するための例示的なデバイス、システム、及び方法が開示される。システム、デバイス、及び方法は、内視鏡撮像処置等において、対象の組織を撮像するために使用され得る。撮像は、術前、術中、術後、及び画像診断セッション、及び処置中に行われ得る。撮像方法自体は、体内の管腔内への内視鏡撮像装置の挿入を除外してもよい。内視鏡撮像装置は、撮像方法の前に管腔内に挿入されてもよい。撮像方法自体は、任意の侵襲的な外科的ステップを除外してもよい。
【0134】
本技術のいくつかは、特定のタイプの撮像装置(例えば、ローリングシャッタ撮像装置、グローバルシャッタ撮像装置)に関して開示されるが、技術は任意のタイプの撮像装置にも適用され得ることを理解されたい。さらに本技術は、非外科的または非医学的使用に適用することができる。
【0135】
例示的なシステムは、「同期フレームリセット」機能を有し得る。この機能を有するローリングシャッタ撮像装置では、同期フレームリセット機能を用いて、撮像センサ内の画素の全ての行は、同時にまたは短い(例えば、ローリングシャッタのラインごとのオフセット期間よりも短い)時間内にリセットされ得る。その後、同期フレームリセットと最初の行の読み取りまでの間の時間よりも短い照明期間、画素の行は照明され、同時に同じ時間分画素の行に電荷が蓄積し、グローバルシャッタ効果を達成される。蓄積された電荷は次に、画像フレームを生成するために、最初の行から最後の行まで順次読み出される。その後、画像フレームをビデオストリームに追加することができる。同期フレームリセット機能は、光がセンサに蓄積する期間をフレーム期間未満に短縮するため、光イベントの影響を大幅に低減することができる。同期フレームリセットの前に発生する意図しない/望ましくない光イベントは、画像フレームに影響を与えない。いくつかの例では、同期フレームリセットステップは、衝撃的な光イベントを約46%除去する。
【0136】
例示的な撮像システムは、画像フレーム内のアーティファクトを検出するための様々な技術を含み得る。これらの技術は、画像フレーム内の水平線を検出すること、連続する画像フレーム内の平均値の増加率を検出すること、連続する画像フレーム内の飽和画素の増加を検出すること、カラーチャネル間の不一致を検出すること、機械学習モデルを使用すること、視野絞り領域内の光量の増加を検出すること、またはそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの例では、上述の特性を検出するように構成された機械学習モデルを含む、機械学習モデルが画像フレーム内のアーティファクトを検出するために使用され得る。
【0137】
例示的なシステムは、nサイズのバッファを使用することができる。撮像システムによってキャプチャされたフレームシーケンスは、バッファに蓄積され得る。バッファに蓄積された各画像は、それぞれのスコアに関連付けることができる。スコアは、画像が光イベントに損なわれる可能性がどの程度あるかを示す。スコアの比較に基づいて、画像シーケンスにおいて画像フレームはドロップされ、置換され得る。有利には、Nフレームバッファが誤検出を低減し、低いドロップカウントを維持することができる。
【0138】
例示的なシステムは、シャッタ(例えば、液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、電気メカニカルシャッタ)を含み得る。シャッタは、行の順次読み出し中に発生する光イベントの影響を排除するために、ローリングシャッタ撮像装置と共に使用されて、照明期間後の光(従って、任意の意図しないまたは望ましくない光イベント)を遮断することができる。パルス幅制御を有するシャッタを使用して、露光時間を複数のより短い期間に分割し、光イベントによるフレームへの影響を低減することができる。シャッタはまた、カメラとの通信なしにスタンドアロンデバイスとして動作させることができ、光イベントが検出されたときに撮像経路からの光を遮断することができる。
【0139】
本明細書に記載される技術のいずれも、その感度/攻撃性の点で、起動、停止、または調整され得る。いくつかの例では、技術は光イベントの検出及び/または外科エネルギデバイスの活性化の検出に応答して、起動され得るか、またはその感度が増加され得る。検出は、本明細書に記載されるように多数の方法で実施することができる。
【0140】
上述したような様々な例において、照明光は、シーンに適切な量の照明を提供するためにパルス幅変調を使用して変調され得る。撮像システムは、1以上の撮像センサが最適に露光されるように光の量を制御してもよく、1以上の前のフレーム中のセンサにおける強度に基づいてそのようにしてもよい。
【0141】
以下の説明では、以下の説明で使用される単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別の意味を持つ場合を除き、複数形も含むことが意図されていることも理解されるべきである。また、本明細書で使用される「及び/または」との文言は、関連する列挙された項目の1以上及び全ての組み合わせを意味し、包含していることも理解されるべきである。さらに、「含む(includes)」、「含むこと(including)」、「有する(comprises)」、及び/または「有すること(comprising)」との文言は、本明細書で使用される場合、言及される特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素、及び/またはユニットの存在を特定するが、1以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素、ユニット、及び/またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではないことも理解されるべきである。
【0142】
本開示の特定の態様は、本明細書に記載される処理工程及び命令をアルゴリズムの形で含む。本開示の処理工程及び命令は、ソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで実施することができ、ソフトウェアで実施される場合、様々なオペレーティングシステムにより使用される異なるプラットフォーム上に存在し、当該異なるプラットフォームから動作されるようにダウンロードすることができることに留意されるべきである。以下の説明から明らかなように、特に明記しない限り、本明細書の全体を通して、「処理(processing)」、「演算(computing)」、「計算(calculating)」、「判断(determining)」、「表示(displaying)」、「生成(generating)」等の文言を使用する説明は、コンピュータシステムメモリまたはレジスタ、あるいは、他のそのような情報記録装置、送信装置または表示装置内の、物理的(電子的)量として表されるデータを操作及び変換する、コンピュータシステムまたは同様の電子演算装置の動作及び処理を指すことが理解される。
【0143】
いくつかの例における本開示は、本明細書で述べる動作を実行するための装置にも関する。当該装置は、必要な目的のために特別に構成されたものであってもよいし、コンピュータに格納されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または再構成される汎用コンピュータを含むものであってもよい。このようなコンピュータプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、USBフラッシュドライブ、外付けハードドライブ、光ディスク、CD-ROM、光磁気ディスク、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気または光カード、特定用途向け集積回路(ASIC)を含む任意のタイプのディスク、または電子命令の格納に適した任意のタイプの媒体等(これらに限定されない)の、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納され、それぞれがコンピュータシステムバスに結合されていてもよい。さらに、明細書で言及されるコンピュータは、単一のプロセッサを含んでもよいし、演算能力を増大させるために複数プロセッサ設計を採用した構造であってもよい。
【0144】
本明細書に記載される方法、装置及びシステムは、特定のコンピュータまたは他の装置に本質的に関連するものではない。また、種々の汎用システムが、本明細書の教示に従ったプログラムに使用されるものであってもよいし、必要な方法工程を実行するために、より特殊な装置を構築することが便利であることが証明され得る。これらの様々なシステムに必要な構造は、以下の説明から明らかになる。さらに、本発明は、任意の特定のプログラミング言語を参照して説明されるものではない。本明細書に記載される本発明の教示を実施するために、種々のプログラミング言語が使用され得ることは理解されよう。
【0145】
図1は、内視鏡処置に利用され得るスコープアセンブリ11を含んだ内視鏡撮像システム10の例を示す。スコープアセンブリ11は、カメラヘッド16の遠位端に配置されたカプラ13によってカメラヘッド16に結合された、内視鏡またはスコープ12を内蔵している。光は、光ファイバケーブルのような光ガイド26を介して、光源14によってスコープに供給される。カメラヘッド16は、電気ケーブル15によってカメラ制御ユニット(CCU)18に結合されている。CCU18は、光源14に接続され、通信する。カメラ16の動作は、CCU18により部分的に制御される。ケーブル15は、カメラヘッド16からCCU18に動画像及び/または静止画像データを伝送し、カメラヘッド16とCCU18との間で種々の制御信号を双方向に伝送し得る。
【0146】
制御またはスイッチ配列17は、ユーザがシステム10の様々な機能を手動で制御することを可能にするためにカメラヘッド16に設けられ得、これはさらに後述するように、1つの撮像モードから別の撮像モードへのスイッチを含んでもよい。音声コマンドは、施術者によって装着されるヘッドセットに27に取り付けられ、音声制御ユニット23に結合されたマイクロフォン25に入力されてもよい。タッチスクリーン・ユーザインタフェースを有するタブレットまたはPDA等のハンドヘルド制御装置29が、さらなる制御インタフェースとして音声制御ユニット23に接続されてもよい。図示の例では、レコーダ31及びプリンタ33もCCU18に接続されている。画像キャプチャ及びアーカイブ装置等の追加装置が、システム10に含まれ、CCU18に接続されてもよい。カメラヘッド16により取得され、CCU18により処理されたビデオ画像データは、モニタ20に表示され、レコーダ31により記録され、及び/または静止画像を生成するために使用され得る画像に変換され、そのハードコピーがプリンタ33により生成できる。
【0147】
図2は、患者の手術部位等の対象物1を照射し、そこから光を受光するために使用される内視鏡システム10の一部の例を示す。対象物1は、例えば患者が蛍光造影剤を投与された結果として、蛍光マーカ2を含み得る。蛍光マーカ2は、例えばインドシアニングリーン(ICG)で構成され得る。
【0148】
光源14は、対象物1の可視(例えば、白色光)画像を生成するための可視照明光(赤色光、緑色光、及び青色光の任意の組み合わせ等)を生成することができ、また、蛍光画像を生成するために対象物内の蛍光マーカ2を励起するための蛍光励起照明光を生成することができる。照明光は、光パイプ24上に光を集束させる光学レンズシステム22に伝送され、通過する。光パイプ24は、均一な光を生成することができ、当該光は光ファイバ光ガイド26に伝送される。光ガイド26は、複数の光ファイバを含み、内視鏡12の一部である光ポスト28に接続され得る。内視鏡12は、照明経路12’及び光チャネル経路12’’を含む。
【0149】
内視鏡12は、対象物1内の蛍光マーカ2が発する蛍光発光光(例えば、830nm~870nmの波長範囲)の一部または全部(好ましくは少なくとも80%)を通過させ、対象物1で反射された可視照明光等の可視光(例えば、400nm~700nmの波長範囲)の一部または全部(好ましくは少なくとも80%)を通過させる一方で、対象物1内の蛍光マーカ2からの蛍光発光を励起するために使用される蛍光励起光(例えば、808nmの波長を有する赤外光)の実質的に全部を遮断するノッチフィルタ131を含んでもよい。ノッチフィルタ131は、OD5以上の光学濃度を有し得る。いくつかの例では、ノッチフィルタ131は、カプラ13内に配置され得る。
【0150】
図3は、いくつかの例に係る、患者の標的組織等の対象物の画像(例えば、静止画及び/またはビデオ)を生成するために電子撮像装置302を採用する例示的な撮像システム300を概略的に示す。撮像装置302は、ローリングシャッタ撮像装置(例えば、CMOSセンサ)またはグローバルシャッタ撮像装置(例えば、CCDセンサ)であってもよい。システム300は、例えば
図1の内視鏡撮像システム10に使用することができる。撮像装置302は、画素の行308及び画素の列310に配置された画素305のアレイを有するCMOSセンサ304を含む。撮像装置302は、CMOSセンサ304によって生成された信号を制御する制御構成要素306を含み得る。制御構成要素の例は、センサ304の各画素に入射する光を示すマルチビット信号を生成するためのゲイン回路、1以上のアナログ/デジタル変換器、バッファとして機能してセンサ304に駆動電力を供給するための1以上のラインドライバ、行回路、及びタイミング回路を含む。タイミング回路は、バイアス回路、クロック/タイミング生成回路、及び/または発振器等の構成要素を含み得る。行回路は、画素の行308のアドレス指定、画素の列310のアドレス指定、画素の行308上の電荷のリセット、画素305の露光の有効化、信号の復号、信号の増幅、アナログ/デジタル信号変換、タイミング信号、読み出し信号及びリセット信号の適用、並びに他の適切なプロセスまたはタスク等の、1以上の処理及び/または動作タスクを可能にし得る。撮像装置302はまた、例えば、撮像センサ304の露光を制御するため、及び/または撮像センサ304で受光される光の量を制御するために使用され得るメカニカルシャッタ312を含み得る。
【0151】
1以上の制御構成要素は、センサ304が一体化される同一の集積回路に一体化されてもよく、または別個の構成要素であってもよい。撮像装置302は、システム10のカメラヘッド16等の撮像ヘッドに組み込まれてもよい。
【0152】
行回路及びタイミング回路等の1以上の制御構成要素306は、システム10のカメラ制御ユニット18等の撮像コントローラ320に電気的に接続され得る。撮像コントローラ320は、1以上のプロセッサ322及びメモリ324を含み得る。撮像コントローラ320は、撮像装置行読み出しを受信し、読み出しタイミング及びメカニカルシャッタ動作を含む他の撮像装置動作を制御することができる。撮像コントローラ320は、撮像装置302からの行及び/または列読み出しから、ビデオフレーム等の画像フレームを生成し得る。生成されたフレームは、外科医等のユーザに表示するためにディスプレイ350に提供され得る。
【0153】
本例のシステム300は、対象シーンを照明するための光源330を含む。光源330は、撮像コントローラ320によって制御される。撮像コントローラ320は、光源330によって提供される照明のタイプ(例えば、白色光、蛍光励起光、またはその両方)、光源330によって提供される照明の強度、及び/またはローリングシャッタ動作に同期した照明のオン/オフ時間を決定し得る。光源330は、第1の波長の光を生成するための第1の光発生器332と、第2の波長の光を生成するための第2の光発生器334とを含み得る。例えば、いくつかの例では、第1の光発生器332は白色光発生器であって複数の別個の光発生構成要素(例えば、異なる色の複数のLED)から構成されてもよく、第2の光発生器334はレーザダイオード等の蛍光励起光発生器である。
【0154】
光源330は、光発生器の光出力を制御するためのコントローラ336を含む。コントローラ336は、光源330によって提供される光の強度を変調するために、光発生器のパルス幅変調を提供するように構成されてもよく、これはオーバー露光及びアンダー露光を管理するために使用することができる。いくつかの例では、各発生器の公称電流及び/または電圧は一定のままであり、光強度はパルス幅制御信号に従って光発生器(例えば、LED)のオン及びオフを切り替えることによって変調される。いくつかの例では、PWM制御信号が撮像コントローラ336により提供される。この制御信号は、光発生器の所望のパルス幅変調動作に対応する波形とすることができる。
【0155】
撮像コントローラ320は、光源330に要求される照明強度を決定するように構成され、光源330に通信されるPWM信号を生成し得る。いくつかの例では、センサ304で受光された光の量及び積分時間に応じて、光源は、対象シーンにおける照明光の強度を変更するために、異なるレートでパルス化され得る。撮像コントローラ320は、現在のフレーム及び/または1以上の前のフレームにおいてセンサ304で受光された光の量に基づいて、後続のフレームに必要な照明光強度を決定してもよい。いくつかの例では、撮像コントローラ320は、(画素における光の量を増加/減少するために)光源330のPWMを介して、(画素における光の量を増加/減少するために)メカニカルシャッタ312の動作を介して、及び/または、(画素における光の量を増加/減少させるために)ゲインの変化を介して、画素強度を制御することができる。いくつかの例では、撮像コントローラ320は、シャッタを開いたまま(または少なくともシャッタを動作させないまま)、ゲインレベルを維持しながら画素強度を制御するために、照明源のPWMを使用する。コントローラ320は、光強度が最大または最小であり、さらなる調整が必要である場合に、シャッタ312を動作させ及び/またはゲインを変更し得る。
【0156】
(グローバルシャッタ及びローリングシャッタに影響を及ぼす望ましくない光イベント)
撮像中、意図しない及び/または望ましくない光イベントが発生し、画像にアーティファクトを生じることがある。例えば、泌尿器科処置において結石を除去するために使用できるレーザ手術ツールであるホルミウムレーザは、組織と相互作用するときに、短時間で強力な発光(例えば、可視またはIR波長で)を生じ得る。光イベントは、本明細書で説明する
図4Bのような、結果として得られる内視鏡画像にアーティファクトを生成し得る。緑色光レーザ及びRFプローブのような他の組織切除デバイスは、同様のアーティファクトを引き起こし得る。光イベントの持続時間、繰り返し率、及び振幅は、エネルギデバイスに依存し得る。
【0157】
意図しない/望ましくない光イベントは、グローバルシャッタを有するセンサ(例えば、CCDセンサ)及びローリングシャッタを有するセンサ(例えば、CMOSセンサ)の両方による撮像に影響を及ぼし得るが、アーティファクトは、ローリングシャッタを用いる際により顕著になり得る。グローバルシャッタ撮像センサでは、センサアレイの全ての画素が同時に露光され、センサアレイは露光ウィンドウの間の光にのみ感応する。故に、意図しない/望ましくない光イベントは、光イベントが露光ウィンドウと一致する場合にのみアーティファクトを生じる。例えば、60ヘルツのフレームレートでは、1フレームは16.6ミリ秒周期でキャプチャされる。センサアレイが16.6ミリ秒周期のわずか1ミリ秒だけ露光される場合、意図しない/望ましくない光イベントは、1ミリ秒の露光ウィンドウ中に発生する場合にのみ、フレームにアーティファクトを生じさせる。このため、グローバルシャッタ撮像センサでは、ローリングシャッタ撮像センサよりもアーティファクトが発生する頻度が低くなり得る。
【0158】
さらに、グローバルシャッタ撮像センサは、意図しない/望ましくない光イベントにより引き起こされるアーティファクトをさらに軽減できる、インターレース走査を提供し得る。インターレース走査の間、水平画素行の半分(例えば、偶数番の行)は、1サイクルでキャプチャされ、残りの半分(例えば、奇数番の行)は次のサイクルでキャプチャされるため、1フレームをキャプチャするためには2回の完全な走査が必要である。従って、意図しない/望ましくない光イベントが1サイクル中に発生した場合、当該フレームの半分にしか影響が及ばない。この追加的な理由により、グローバルシャッタ撮像センサでは、アーティファクトがさほど顕著にならない可能性がある。
【0159】
しかしながら、ローリングシャッタ撮像センサでは、アーティファクトはより頻繁に、より顕著になり得る。
図4Aは、「グローバルシャッタ」期間を有する例示的なローリングシャッタ撮像センサで、意図しない/望ましくない光イベントがどのようにアーティファクトを生成し得るかを示す。図示のシステムにおいて、対象シーン(例えば、患者の標的組織)への照明は、以下に説明されるように、(1つまたは複数の)撮像センサの画素について、長い積分時間を有するグローバルシャッタタイプ効果を生じさせるよう制御される。
図4Aは、意図しない/望ましくない光イベントがグローバルシャッタ期間を有するローリングシャッタ撮像センサの動作にどのように影響するかを示しているが、光イベントは、任意のローリングシャッタ撮像センサ及びグローバルシャッタ撮像センサの動作に影響を与える。
【0160】
図4Aは、画素行のリセット及び読み出しの相対的なタイミングを示す時間スケールにおける、ローリングシャッタ撮像センサの例示的な動作を示す。図示のように、撮像センサは、公称フレームレート120fps(即ち、フレーム当たり8.3ミリ秒)に従って駆動される。しかし、可能なフレーム期間ごとにセンサの画素の行を読み出すのではなく、1つおきのフレーム期間ごとに行を読み出すことで、センサ画素がより長い期間(即ち、公称フレームレートの実質2フレーム期間)にわたって積分することを可能にする。「グローバルシャッタ」ウィンドウと呼ばれるより長い積分期間は、影を付した平行四辺形402によって示される。センサアレイは、16.6ミリ秒のグローバルシャッタウィンドウ全体にわたって感応する。従って、影を付した平行四辺形402は、1つの単一フレームの露光を表す。グローバルシャッタ期間中、ウィンドウ404の間に照明が提供されるため、全ての画素の行が同時に照明され、結果として得られる画像フレームにはローリングシャッタ効果が実質的になくなる。ローリングシャッタ撮像センサのさらなる詳細は、2020年1月16日に出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR MEDICAL IMAGING USING A ROLLING SHUTTER IMAGER」という名称の米国特許出願第16/745154号で見つけることができ、その内容は、参照によりその全体が組み込まれる。
【0161】
図4Aを参照すると、意図しない/望ましくない光イベントが発生した場合、1以上のフレームにアーティファクトが生じる確率は100%である。例えば、光イベント2のような、時間期間406(即ち、最後の行のリセットから最初の行の読み出しまで)に発生する任意の光イベントは、望ましくないことに、現在のフレームの全ての行を照明するため、現在のフレームにおいてアーティファクト(例えば、ブローアウト)を生じさせる。別の例として、光イベント1のような、時間期間406外の平行四辺形402内で発生する任意の光イベントは、望ましくないことに、現在のフレームのいくつかの行及び隣接する前のフレームのいくつかの行を照明するため、
図4Bに示されるように、2つのフレームにアーティファクト(例えば、水平線)を生じさせる。換言すれば、意図しない/望ましくない光イベントがいつ発生するかに依らず、1以上のフレームにアーティファクトが現れる確率は100%である。これは、光イベントが露光ウィンドウ(例えば、16.6ミリ秒のうちの1ミリ秒)に並んだときにのみアーティファクトが現れるグローバルシャッタ撮像センサよりも著しく高い確率である。
【0162】
図4Aは、意図しない/望ましくない光イベントがグローバルシャッタ期間を有するローリングシャッタ撮像センサの動作にどのように影響するかを示しているが、光イベントは、上述したような任意のローリングシャッタ撮像センサ及びグローバルシャッタ撮像センサの動作に影響を与える。さらに、意図しない/望ましくない光イベントは、白色光フレーム及び蛍光画像フレームを含む様々なタイプのフレームに影響を及ぼし得る。
【0163】
(画像フレーム内のアーティファクトを低減する方法)
図5は、ビデオストリームを提供するためにローリングシャッタ撮像装置を使用して被検体の組織を撮像するための例示的な方法を提供する。方法500により、画像フレームは、アーティファクトが低減または除去されて生成される。方法500は、システム300のローリングシャッタ撮像装置302等のローリングシャッタ撮像装置と、システム300の光源330等の光源とを有する、
図3の撮像システム300等の撮像システムによって実行され得る。処理500において、いくつかのブロックは任意選択的に組み合わされ、いくつかのブロックの順序は任意選択的に変更され、いくつかのブロックは任意選択的に省略される。いくつかの例では、追加のステップが処理500と組み合わせて実行され得る。いくつかの例では、ブロックのサブセットは別々のプロセスで実行される、例えば、ブロック502~508及びブロック510~518は
図5に共に示されているが、2つの別々のプロセスに属することができる。従って、図示される(及び以下でより詳細に説明される)動作は、本質的には例示的なものであり、そのようなものとして限定的であると見なされるべきではない。
【0164】
ステップ502において、ローリングシャッタ撮像装置の複数の画素行はリセットされる。いくつかの例では、リセットは、ローリングシャッタ撮像装置の「同期フレームリセット」機能を介して実行される。同期フレームリセット機能により、複数の画素行に蓄積された電荷は、同時または短時間内にクリアされる。いくつかの例では、複数の画素行は、ローリングシャッタのラインごとのオフセット期間(例えば、
図4Aのライン1の開始とライン2の開始との間の期間)よりも短い期間内にリセットされる。しかしながら、グローバルシャッタ撮像装置とは異なり、複数の画素行の読み出しは、ローリングシャッタ撮像装置と同様に、時間オフセットを有する行ごとに順次実行される。いくつかのシステムでは、同期フレームリセット機能は、単一フレームの写真画像を生成するために、フラッシュライトを有するフォトカメラで使用されることが意図されている。しかしながら、方法500では、同期フレームリセット特徴は、以下に説明するように、ビデオストリーム内の画像フレーム内のアーティファクトを低減または除去するための新規の構成において使用される。
【0165】
図6Aは、いくつかの例による、方法500を実施するローリングシャッタ撮像センサを示す。
図6Aは、画素行のリセット及び読み出しの相対的なタイミングを示す時間スケールにおける、ローリングシャッタ撮像装置の例示的な動作を示す。
図4Aの例と同様に、撮像センサは、公称フレームレート120fps(即ち、フレームあたり8.3ミリ秒)に従って駆動されるが、可能なフレーム期間ごとにセンサのピ画素行を読み取る代わりに、1つおきのフレーム期間ごとに行が読み出される。故に、2つのフレーム期間(即ち、16.6ミリ秒期間)の間に、1回の行の読み出しのみが行われる。
図6Aを参照すると、時間0において、フレームの行1~Nのすべてが、607の同期フレームリセット機能を介してリセットされる。従って、時間0において、行1~Nのすべては共に露光を開始し、電荷を蓄積する。いくつかの例では、リセットは、すべての行にわたって同時に、または実質的に同時に(例えば、ローリングシャッタ撮像装置のラインごとのオフセット期間よりもより短く)行われる。
【0166】
図5に戻ると、ステップ504において、複数の画素行をリセットした後、被検体の組織は照明期間にわたって照明光で照明される。
図6Aを参照すると、時間0においてフレームの行1~Nが同期フレームリセット機能を介してリセットされた後、視野が照明され、行1~Nは、照明期間604中に視野から受光した光から電荷を蓄積する。いくつかの例では、照明期間にわたって照明光を提供するように照明器が制御され、例えば、コントローラはそれらが同期されるように、撮像センサ及び照明器を制御することができる。
【0167】
ステップ506では、複数の画素行に蓄積された電荷は、最初の行から最後の行まで順次読み出される。
図6Aを参照すると、608で示されるように、行1~Nに蓄積された電荷は、最初の行から最後の行まで行ごとに順次読み出される。
【0168】
いくつかの例では、同期フレームリセット機能は、同期フレームリセットのトリガと最初の行の読み出しとの間の時間を定義する、構成可能な定数パラメータ(「G_EXP」とも呼ばれる)を提供する。従って、照明期間は、最初の行の読み出しが照明期間中に発生せず、フレームのすべての画素が照明期間の全期間中に露光されるように、パラメータよりも短く(またはせいぜい等しく)設定される必要がある。
図6Aを参照すると、照明期間はG_EXPよりも短く設定されており、従って、最初の行の読み出しは、照明期間の直後に行われるように設定されている。従って、最初の行が608で読み出されるとき、それは、照明期間604全体にわたって露光されていた。残りの行は、608で示されるように、順次読み出されるまで露出されたままである。行が読み出されている間、それらは照明されない(偶発的に発生する意図しない/望ましくない光イベントによる場合を除く)。従来のローリングシャッタでは、最後の行は、その読み出し時間が遅いため、最初の行よりも多くの光を得るが、
図6Aではすべての行が同時に受光を停止するため、これは緩和される。
【0169】
いくつかの例では、同期フレームリセット機能がトリガされた後、608において、最初の行の読み出しをトリガするために別個の信号が必要とされる。この別個の信号は、最初の行が読み出される前の照明期間の全体にわたってフレームの全ての画素が露光されるように、照明期間の終了時または終了後に発行される必要がある。
【0170】
図5に戻り、ステップ508において、複数の画素行における蓄積電荷の読み出しから画像フレームが生成される。
図6Aを参照すると、608で示されるように、行1~Nにおいて順次読み出された蓄積電荷から画像フレームが生成される。任意選択的に、行1~Nはその後リセットされる。
【0171】
方法500を実施するいくつかの例では、2つのリセットは、各画像フレームが生成される前に2つの異なる時間に発生する。例えば、
図6Aの第2のフレームに関して、行1~Nの第1のリセットは第1のフレームの読み出し後の第1の時間608に発生し得、行1~Nの第2のリセット(即ち、同期フレームリセット)は第2の時間616に発生し、行1~Nの蓄積された電荷は、第3の時間618に読み出される。第1の時間608と第2の時間616の間では、行1~Nの読み出しは生じない。いくつかの例では、608におけるリセットはオプションである。
【0172】
同期フレームリセット機能を新規に使用する方法500は、画像フレームに対する望ましくない/意図しない光イベントの影響を大幅に低減することができる。まず同期フレームリセット時間の前に発生する任意の光イベントは、フレームに影響を及ぼさない。例えば、
図6Aの光イベント2を考える。光イベント2は、最初のフレームの読み出し後、2番目のフレームの同期フレームリセット前に発生するため、いずれのフレームにも影響を及ぼさない。実際、ウィンドウ606で発生するいかなる光イベントも、いずれの画像フレームにも影響を及ぼさない。
【0173】
さらに、フレームが露光されているときに光イベントが発生したとしても、光イベントは1つのフレームにしか影響を与えない。例えば、
図6Aの光イベント1を考える。光イベント1は、第2のフレームの同期フレームリセットの前に発生するので、
図6Bに示すように、第1のフレームにのみ影響を与え、第2のフレームには影響を与えない。従って、光イベント1及び光イベント2は、合計で1フレームに影響を及ぼす。対照的に、同期フレームリセット機能なしの
図4Aに示される例では、光イベント1及び光イベント2は合計で3つのフレームに影響を及ぼす。いくつかの例では、
図6Aに示されるような同期フレームリセット特徴は、衝撃的な光イベントを約46%除去する。
【0174】
いくつかの例によれば、撮像装置は、任意の適切なフレームレート用に構成され得る。例示的なフレームレートは、少なくとも25fps、少なくとも30fps、少なくとも50fps、少なくとも60fps、少なくとも100fps、少なくとも120fps、少なくとも200fps、及び少なくとも240fpsを含む。グローバルシャッタウィンドウ時間及び/または拡張された垂直ブランキング時間は、一般に、撮像装置のフレームレート能力に関連しており、より速いフレームレートは、より短いグローバルシャッタウィンドウ時間及び/またはより短い拡張された垂直ブランキング時間に関連する。
【0175】
図5に戻り、ステップ510で、システムは画像フレームが1以上の基準を満たすか否かを判定する。上述したように、同期フレームリセット機能はすべての光イベント(例えば、
図6Aの光イベント1)の影響を排除しない場合がある。従って、ステップ510は、欠陥のある画像フレームを特定し、欠陥のある画像フレームをビデオストリームから除外するために実行され得る。
【0176】
いくつかの例では、ステップ510は、ステップ512において画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することを含む。画像フレーム内のアーティファクトを特定するための例示的な技術を以下に提供する。
【0177】
いくつかの例では、画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、画像フレーム内の水平線または垂直線を特定することを含む。
図6Bに示されるように、アーティファクトは、より暗い上部からより明るい下部への色変化を描写する水平線を含み得る。色変化は、行の順次読み出し中に発生した光イベント(例えば、
図6Aの光イベント1)によって引き起こされる。水平線は、画像内のどこにでも現れ得る。センサが回転される代替例では、アーティファクト線が異なる角度(例えば、垂直)を有し得る。いくつかの例では、計算は関心領域に関して行われ得る。
【0178】
いくつかの例では、画像フレーム内のラインを検出するためにソーベルフィルタが使用される。ソーベルフィルタは、水平線及び/または暗から明への遷移にさらに焦点をあてるように変更することができる。例示的なソーベル畳み込みは、[1 2 3 2 1; 0 0 0 0 0; -1 -2 -3 -2 -1]とすることができる。畳み込みは、画像フレームの輝度チャネルに適用することができる。ソーベル畳み込みが適用された後、ソーベル画像は正の遷移のみが考慮され、ノイズフロアが除去されるように、閾値(例えば、8ビットのyチャネルでの20)よりも低い全ての値を除去するように処理され得る。ソーベル画像は平均値を用いて2値化され、そしてライン内のアクティブ画素の個数がカウントされ得る。次いで、システムは、y軸に沿ってアクティブ画素カウントを微分することができる。いくつかの例では、フィルタ(例えば、ガウシアンカーネル[0.25 0.5 0.25])が適用され、そして、最小値及び最大値が決定され得る。最小値と最大値との間の差(即ち、最大/最小勾配)が閾値を上回る場合、水平線が検出される。画像フレーム内のラインを検出するための他の技術(例えば、他のタイプのフィルタを使用する)を使用可能であることは理解されるべきである。
【0179】
いくつかの例では、画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、1以上の前の画像フレームの平均値から画像フレームの平均値までの増加率を計算することを含む。全ての光イベントが画素の飽和を引き起こすわけではないが、平均値の増加の勾配を分析することで、多くのイベントは依然として検出できる。いくつかの例では、画像フレームの平均値は、画像フレームのすべての画素の平均値である。次いで、画像フレームの平均値の偏差(ΔMeanとして示される)は、前の画像フレームと画像フレームの平均値の差として計算できる。そして、ΔMeanの偏差(ΔΔMeanとして示される)は、最後の良好なフレームのΔMeanと現在の画像フレームのΔMeanとの差を、その間のフレームの数で除したものとして計算できる。ΔΔMeanが予め定義された閾値よりも大きい場合、その画像フレームは、アーティファクトを有すると判定できる。いくつかの例では、計算は関心領域に関して行われ得る。いくつかの例では、平均値を使用するのではなく、システムは、中央値または修正された中央値(例えば、閾値を上回る暗さを有する画素を計算から除外する中央値)を使用して計算を実行することができる。
【0180】
画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、前の画像フレーム内の飽和画素の数から画像フレーム内の飽和画素の数への増加を計算することを含むことができる。1つのフレームから別のフレームへの飽和画素の大幅な増加(プリゲイン)は、光イベントを示し得る。いくつかの例では、新たに飽和した画素(例えば、ある閾値を上回るすべての画素)の数がフレーム中で検出され得、最後の良好なフレームとの差が決定される。差が予め定義された閾値よりも大きい場合、画像フレームはアーティファクトを有すると判定できる。いくつかの例では、計算は関心領域に関して行われ得る。
【0181】
画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、色情報に基づくことができる。例えば、特定は、画像フレームの赤チャネル、青チャネル、及び緑チャネルのうちの少なくとも2つの間の差を評価することを含み得る。チャンネル間(例えば、赤と他のチャネルのうちの1つ以上との間)に予め定義された閾値を上回る差がある場合、画像フレームは、アーティファクトを有すると判定できる。いくつかの例では、計算が注目領域に関して行うことができる。
【0182】
画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、訓練されたニューラルネットワーク等の訓練された機械学習アルゴリズムを使用して画像フレームを処理することを含み得る。アルゴリズムは、画像フレームを受信し、画像フレームをアーティファクトを有するものまたはアーティファクトを有さないものとして分類するように訓練することができる。
【0183】
画像フレーム内の1以上のアーティファクトを特定することは、光線が内視鏡の視野絞りによって遮られるために通常は受光しない、画像フレームの視野絞り領域内の画素に基づくことができる。光イベント中、ブローアウトは、撮像センサに衝突する迷光(例えば、内視鏡またはカメラ内の迷光反射による)が視野絞り領域内に延び、視野絞り領域内の光量の増加を引き起こすほど影響が大きくなり得る。
図6Bに示されるように、影響を受けた画像フレーム内の視野絞り領域の下方部は、完全に暗い、影響を受けていない画像フレーム内の視野絞り領域よりも明るく表れる。故に、システムが視野絞り領域において予め定義された閾値を超える光量の増加を検出した場合、欠陥のある画像を特定することができる。
【0184】
いくつかの例では、フィルタ(例えば、ソーベルフィルタ)は、欠陥のある画像を特定するために、視野絞り領域内のラインを特定するように構成され得る。例えば、フィルタは、フレームの上部または下部付近のフレームの視野絞り領域内におけるより長いラインと、フレームの中央付近の視野絞り領域におけるより短いラインとを特定するように構成され得る。
【0185】
アーティファクトを検出するための上述の技術は、方法500のステップ512において、任意に組み合わせたり、順序付けたり、及び省略したりすることができる。例えば、水平線または垂直線を検出することは、ローリングシャッタ撮像装置を使用してキャプチャされた画像フレームにのみ適用され得、一方、他の技術はローリングシャッタ撮像装置またはグローバルシャッタ撮像装置のいずれかを使用してキャプチャされた画像フレームに適用され得る。いくつかの例では、追加のステップが技術と組み合わせて実行され得る。従って、上述した技術は、本質的に例示的なものであり、そのようなものとして限定的であると見なされるべきではない。
【0186】
図5に戻り、いくつかの例では、ステップ510は、ステップ514においてフレームを予め定義されたサイズのバッファに配置することを含む。撮像装置によってキャプチャされたフレームシーケンスは、バッファに蓄積され得る。バッファに蓄積された各画像は、それぞれのスコアに関連付けることができる。スコアは、画像が光イベントに損なわれる可能性がどの程度あるかを示す。スコアは、画像フレーム内で検出されたアーティファクト(またはその欠如)に基づいて計算することができ、いくつかの例では、本明細書で説明する技術(例えば、水平線、画素の平均値等)の任意の組合せを使用して計算することができる。
【0187】
図7は、Nが3に等しい例示的なNフレームバッファを示す。図示されるように、3つの画像フレームのシーケンスがバッファに蓄積される。3つの画像フレームは、それぞれスコア60、90、及び10に関連付けられており、スコアが高いほど、画像に欠陥がある可能性がより高いことを示す。バッファ内の画像フレームのスコアは比較され得、当該比較に基づいて、画像フレームがビデオストリームから除外するべき画像として特定される。図示の例では、システムは画像フレームのシーケンスから最悪の画像をドロップするように構成されている。従って、フレーム2は最悪のスコアを有するため、画像フレームのシーケンスからドロップされる。
【0188】
有利には、Nフレームバッファが誤検出を低減し、低いドロップカウントを維持することができる。
図7に示される例では、バッファがなく、システムが閾値50を超えるスコアを有するすべての画像をドロップするように構成される場合、システムはフレーム1をドロップしたことになる。しかしながら、フレーム1はドロップされるべきではない誤判定であり得る-例えば、フレーム1は、光イベントがないときに機器が移動して明るい画素を検出したために、前のフレームと比較して、画素の高い平均値を有している可能性がある。さらに、システムが連続する画像をドロップしないように構成されている場合、フレーム2がはるかに高いスコアを有し、実際に現実の光イベントによって引き起こされるとしても、システムはフレーム1をドロップする一方でフレーム2を維持することになる。バッファを使用すると、システムはフレーム2を正しくドロップし、フレーム1を維持する。
【0189】
図示の例では、システムは、バッファから最大1つの画像フレームをドロップするように構成される。いくつかの例では、システムは、より多くの画像フレームをドロップすることができる。ドロップできる画像フレームの最大数は、カメラのフレームレート、ビデオストリームのフレームレート、(後述の)アルゴリズムの積極性、またはそれらの組合せに依存し得る。
【0190】
いくつかの例では、画像フレームが画像フレームのシーケンスからドロップされた後、システムは、シーケンスにおいてドロップされた画像フレームを置き換えるために別の画像フレームを特定する。いくつかの例では、置換画像フレームは、スコアに基づいて画像フレームのシーケンスから選択される。
図7に示された例では、フレーム3が最良のスコアを有するため、選択される。従って、画像フレームの更新されたシーケンス(即ち、フレーム1、フレーム3、フレーム3)をビデオストリームに追加することができる。
【0191】
バッファは、システムに遅延を導入し得る。画像フレームが生成されるとすぐに各画像フレームをビデオストリームに追加するのではなく、複数のフレームがバッファに蓄積され、最初のフレームがビデオストリームに追加される前に共に評価される。バッファのサイズは、発生する遅延の量を決定する-バッファが大きいほど、レイテンシは長くなる。いくつかの例では、カメラのフレームレートがビデオストリームのフレームレートよりも高い場合、遅延は知覚できないことがある。換言すれば、システムはより高い遅延耐性を有する。従って、バッファサイズは、システムの遅延耐性に基づいて決定することができる。いくつかの例では、バッファサイズは3フレームと6フレームとの間である。
【0192】
いくつかの例では、バッファは、次のフレームに欠陥がある場合に次のフレームを置き換えるために、1つの画像フレームのみがメモリに記憶されるように1のサイズを有する。
【0193】
図5に戻り、ステップ516において、画像フレームが1以上の基準を満たさないという判断に従って、画像フレームがビデオストリームに追加され、ステップ518において、画像フレームが1以上の基準を満たすという判断に従って、画像フレームが破棄される。画像フレームが破棄される場合、それは別の画像フレーム(例えば、最新の良好なフレーム、バッファ内の最良のフレーム、修復されたフレーム)に置き換えることができる。いくつかの例では、連続して廃棄され得るフレームの数は、予め定義された閾値に制限されるか、または以下で説明するようにアルゴリズムの積極性に基づく。いくつかの例では、破棄された画像フレームは、ネガティブフラッシュを防止するための自動ゲイン露光(「AGC」)アルゴリズムに影響を与えない;あるいは、破棄された画像は、より小さい重み係数によってAGCアルゴリズムを調整させる。
【0194】
方法500のステップは、ローリングシャッタ撮像装置に関して説明されるが、方法500における技術は、ローリングシャッタ撮像装置またはグローバルシャッタ撮像装置のいずれにも使用できる。例えば、ステップ510~518は、グローバルシャッタ撮像装置によってキャプチャされた画像フレームを評価して、欠陥のある画像フレームを検出し、それらをビデオストリームから除去するために使用できる。
【0195】
方法500の積極性または感度は、自動的にまたは手動で調整することができる。具体的には、画像フレーム内のアーティファクトを特定するための1つ以上の閾値、画像バッファのサイズ、画像バッファからドロップ可能な画像フレームの最大数、画像バッファからドロップ可能な連続画像フレームの最大数、またはそれらの任意の組合せ等、方法500のステップ及びパラメータのいずれかは自動的に調整され得る。いくつかの例では、外科用エネルギデバイス(例えば、レーザユニット、RFプローブ)の起動の検出時、及び/または(例えば、フォトダイオードを介した)光イベントの検出時に、本方法の積極性は動的に調整され得る。これらの場合において、システムは、方法500のステップの任意の組合せを自動的に作動し、または欠陥のある画像フレームをキャプチャするためにそれらの積極性または感度を増大させることができる。一方、外科用エネルギデバイスの作動または光イベントの検出がない場合、システムは、方法500のステップの任意の組合せを自動的に非作動にするか、またはそれらの積極性または感度を低下させることができる。
【0196】
例えば、ステップ514の感度を調整する1つの方法は、光イベントの検出に応答してバッファのサイズを自動的に増加させることである。換言すれば、システムはより高い遅延を受け入れるが、欠陥のある画像を特定する能力を向上させる。光イベントがない場合、システムはバッファのサイズを自動的に縮小するか、またはそれを完全にバイパスする(即ち、サイズを0に設定する)ことができる。別の例として、システムは、光イベントの検出に応答して、ステップ512の技術のいずれかを自動的に作動するか、またはそれらの感度を増加させることができ、光イベントがない場合はその逆を行うことができる。
【0197】
外科用エネルギデバイスの起動を検出することは、外科用エネルギデバイス(例えば、レーザユニット、RFプローブ)から信号を受信することを含むことができる。例えば、当該信号は、エネルギデバイスの制御ユニットからの、ホルミウムレーザがそのユニットによって出力された、または出力されている、または出力されることになる信号であり得る。いくつかの例では、エネルギデバイスはフットペダルによって命令される。従って、ハードウェア構成要素(例えば、圧力センサ)は、フットペダルに結合され、当該フットペダルが押されるときはいつでも信号を送信するように構成され得る。
【0198】
外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、外科用エネルギデバイスの電力消費の増加を検出することを含み得る。例えば、検出は、電力消費の増加を判断するために電力ケーブルに取り付けられたリモートクランプによって実行され得る。
【0199】
光イベントを検出することは、撮像装置に取り付けられた光検出器から信号を受信することを含み得る。光検出器は、カメラヘッド内に配置される(例えば、プリズムに取り付けられる)か、またはカメラボディに(例えば、カメラ本体の入口窓上またはその近傍)クランプされて、カメラボディ内の迷光または反射光をキャプチャすることができる。いくつかの例では、意図しない/望ましくない光イベントは、カメラの所望の画像スペクトルには存在しない赤外線を含むことができる。従って、フィルタ(例えば、赤外フィルタ)を光検出器の前に配置して、光検出器が意図しない/望ましくない光イベントのみを検出することを確実にすることができる。いくつかの例では、システムは、撮像装置の光源に対応しない、光検出器によって検出された任意の光を、意図しない/望ましくない光イベントとして扱うように構成される。いくつかの例では、画像フレームに欠陥があるかどうかは、
図6Aに示され、
図6Bにデモンストレーションされるように、フレームのリセット時間及び読み出し時間に対する検出された光イベントのタイミングを比較することによって直接決定され得る。光イベントが検出された場合、システムは、影響を受けたフレームを自動的に特定し、(例えば、フレームに関連付けられたスコアを調整することによって)それらのフレームにフラグを付けることができる。
【0200】
外科用エネルギデバイスの作動を検出することは、外科用エネルギデバイスから音響信号を受信することを含み得る。例えば、音響マイクロフォンを使用して、発射中にレーザによって生成される安全トーンまたは明確なチャッタ(chatter)等の光イベントを示す音響信号を検出することができる。機械学習アルゴリズムは、音響信号を認識するように訓練することができる。
【0201】
いくつかの例では、撮像装置の動きが検出され、方法500のステップの感度を調整するために使用され得る。撮像装置の動きは、撮像装置の慣性測定ユニットを介して、または画像追跡を介して検出することができる。撮像装置が動いている場合、誤判定の検出を回避するために感度は低減され得る。
【0202】
例のいくつかは、最上段の行から最下段の行まで読み取られる水平ラインを有するローリングシャッタセンサを含むが、本発明の精神から逸脱することなく、本明細書に記載される技術が、異なる向き、レイアウト、及び読み出し順序を有する撮像センサに適用可能であることは理解されるべきである。
【0203】
(シャッタを使用したアーティファクトの低減)
いくつかの例では、シャッタを使用して、意図しない/望ましくない光イベントによって引き起こされるアーティファクトを低減または除去することができる。シャッタは:液晶シャッタ、メカニカルシャッタ、DLPミラー、または電気メカニカルシャッタであり得る。作動されると、シャッタは、撮像パスからの光の相当な部分を遮断できる。停止されると、シャッタは、光の相当な部分が通過させる。
【0204】
図6Aを参照すると、シャッタ(例えば、LCシャッタ)は、照明期間604の終了時に作動して、撮像経路からの光の相当な部分を遮断するように構成され得る。従って、光イベント1のような、608での順次読み出し中に発生する任意の光イベントは、画像フレームに影響を与えない。いくつかの例では、シャッタは、短時間で停止状態(即ち、光の相当な部分の通過が可能)から作動状態(即ち、光の相当な部分が遮断)に移行するように構成され得る。従って、画素行は、電荷の蓄積を開始するために607において同期フレームリセットを介して同時にまたは実質的に同時にリセットされ、また、照明期間の終了時にシャッタを介して同時にまたは実質的に同時に受光を停止する。
【0205】
シャッタは、同期フレームリセット607の前に停止される。いくつかの例では、LCシャッタは作動状態から停止状態に遷移するのに時間を要する。故に、LCシャッタが607において完全に停止されるように、停止は、十分に早い時間に発生するようにトリガされ得る。
【0206】
また、
図8A~Bに示されるように、意図しない/望ましくない光イベントの影響を低減するために、パルス幅制御を備えたシャッタを使用することもできる。
図8A~Bにおいて、グローバルシャッタ撮像装置は、60fpsのフレームレート(即ち、1フレームあたり16.6ミリ秒)に従って駆動され、1フレーム期間あたり1ミリ秒の露光ウィンドウを有する。
【0207】
図8Aに示されるように、標準的な動作の下では、光イベントが1msの露光ウィンドウに偶然一致する場合、センサは1msの露光ウィンドウの大部分で光イベントに曝され得、画像フレーム内に顕著なアーティファクトを引き起こし得る。
【0208】
図8Bでは、16.6msのフレーム期間中に連続した1msの露光ウィンドウを設定するのではなく、センサは、電荷を蓄積するために16.6msのフレーム期間の全体にわたって露光されるように構成される。パルス幅制御を有するシャッタは、実際の所望の1msの露光時間(
図8Bの200us)のn分の1以下のn回(
図8Bではn=5)だけ停止し、光がシャッタを通過できるよう構成される。画像は、n回目の停止後の蓄積電荷に基づいて生成することができる。換言すれば、シャッタは、16.6msのフレーム期間全体にわたってセンサが露光されているにもかかわらず、全体で所望の露光時間以下の間のみ光がセンサに到達することを許容するように光を制御する。
図8Bに示されるように、フレーム期間内に光イベントが発生した場合、1msの総露光時間の一部にしか影響を与えることができないため、影響はそれほど深刻ではない。
【0209】
LCシャッタのn回の停止は、少なくとも所望の露光時間(例えば、図示の例では1ms)だけ間隔を空けることができる。いくつかの例では、nの値を調整することができる。例えば、nは、本明細書に記載の技術を用いて、光イベントが発生している、発生し続けている、または発生する可能性があるとシステムが判断した場合に、光イベントの影響を低減するために自動的に増加させることができる。
【0210】
図8Bは、グローバルシャッタ撮像装置におけるシャッタの使用を示しているが、シャッタはローリングシャッタ撮像装置のような他のタイプの撮像装置においても同様に使用され得ることは理解されるべきである。さらに、いくつかの例では、シャッタの密度変調を使用して実装を達成することができる。
【0211】
シャッタを作動及び停止させる代わりに、電荷蓄積をパルス化可能ならしめるグローバルシャッタセンサを用いて、画像フレームについての複数の電荷蓄積期間を達成することができる。例えば、センサは、外部制御信号に基づいて電荷蓄積を作動または停止されることを可能にする。電荷蓄積は、例えばバイパス回路を使用して停止することができる。
【0212】
シャッタは、撮像装置と通信することなく、スタンドアロンデバイスとして動作するように構成することもできる。シャッタは、撮像経路内に設置することができる。例えば、シャッタは、内視鏡の接眼レンズの交換カプラまたはドロップインアクセサリとすることができる。シャッタは、それ自体の電源(例えば、内部バッテリ、太陽電池)によって電力供給され得る。
【0213】
特に、シャッタ装置は、光イベントを検出するためのフォトダイオードを有することができる。フォトダイオードは、
図9に示されるように撮像装置プリズムの外面に配置することができる。例えば、フォトダイオードは、意図しない/望ましくない光イベント(例えば、レーザイベントはIRを含み得る)を検出するためにIRに敏感であり得るが、撮像装置の光源または撮像のための他の所望の光(例えば、放出された蛍光光)には敏感でない。光イベントが検出されると、LCシャッタは非常に短い期間(例えば、500us~1ms)内に閉じ、画像センサを大部分の汚染から保護する。検出された光イベントが終了するとすぐに、LCシャッタは、閉じるのと同じ速さで開くように構成される。レーザ光イベントは、典型的には1msよりも短い。従って、カメラの露光がそれよりも適度に大きい場合、あまり悪影響は知覚されない。露光が短いときは、フレームがブローアウトするのではなく、暗く見えることがある。
【0214】
図9ではフォトダイオードはLCシャッタに取り付けられているように示されているが、フォトダイオードはシステムの他の場所に取り付けることができる。いくつかの例では、迷光フォトダイオードは、画像/センサ側のLCシャッタ上に配置することができる。それは、入射画像ビームクリア開口部(即ち、Zにおけるこの位置でのビーム/像高)の外側のLCシャッタ(または嵌合構成要素)上のセンサに面して取り付けることができる。センサ/プリズムアセンブリはすべての入射光をキャプチャするわけではなく、その光の一部はプリズムアセンブリから反射して戻される。フォトダイオードは、プリズム/センサアセンブリから出るこの迷光をキャプチャすることができる。
【0215】
いくつかの例では、迷光フォトダイオードは、物体/内視鏡側のLCシャッタに取り付けることができる。それは、入射画像ビームクリア開口部(即ち、Zにおけるこの位置でのビーム/像高)の外側のLCシャッタ(または嵌合構成要素)上の内視鏡に面して取り付けることができる。プリズムアセンブリはすべての入射光をキャプチャするわけではなく、LCシャッタはすべての入射光を透過するわけではない。これらの界面での反射は、反射された迷光がシステムから出て、上流の光学素子(例えば、内視鏡出射窓)から反射してセンサに戻されるが、元の撮像ビームの外側に至る。フォトダイオードは、当該上流の光学素子からの、この二次反射光の一部をキャプチャすることができる。
【0216】
いくつかの例では、迷光フォトダイオードは、プリズム入射面に取り付けることができる。フォトダイオードは、入射画像ビームクリア開口部(即ち、Zにおけるこの位置でのビーム/像高)の外側で、(a)内視鏡の方向に、または(b)センサの方向に向けられて、プリズムガラス入射面に取り付けることができる。内視鏡に面するフォトダイオードは、LCシャッタまたは他の上流の光学素子からの二次反射(一次反射はセンサ/プリズムアセンブリからシステム外へ)をキャプチャしたり、上流の光学素子の界面から生じる入射ビームからの迷光をキャプチャしたりすることができる。センサに面するフォトダイオードは、プリズムアセンブリから出るセンサ/プリズムアセンブリからの一次反射をキャプチャすることができる。
【0217】
いくつかの例では、フォトダイオードは、プリズム入射面にピックオフ光学素子または回折光学素子(DOE)と共に取り付けることができる。このような構成は、上述の内視鏡に面するフォトダイオードと同様であるが、(迷光/システム内部反射に依存することなく)入射ビームサンプリングを可能にするために、ピックオフ光学素子またはDOEを伴う。
【0218】
いくつかの例では、フォトダイオードはダイクロイックミラー(ビームスプリッタ)と共に取り付けられ、フォトダイオードはカプラ光学系、シャッタ、センサ/プリズムアセンブリ、及び画像ビームの周囲に存在する自由空間(即ち、これらの構成要素によって占有されないカメラハウジング内の残りの空隙)に取り付けられる。ダイクロイックミラーは、白色光をセンサアセンブリに通過させながら、光イベントのIRコンテンツの少なくとも一部をフォトダイオードに反射するように、撮像ビームの光路内に配置される。
【0219】
いくつかの例では、フォトダイオードは、入射窓に面する上述の自由空間内に取り付けることができる。
【0220】
いくつかの例では、フォトダイオードは、ピックオフ光学素子と結合された入射窓に隣接する上述の自由空間内に取り付けられ得る。
【0221】
いくつかの例では、光イベントの検出時に、システムは、
図6Aに示され、
図6Bにデモンストレーションされるように、フレームのリセット時間及び読み出し時間に対する検出された光イベントのタイミングを比較することができる。このようにして、システムは、影響を受けるフレームを自動的に特定することができ、これは続いてドロップされて置換され得る。例えば、影響を受けたフレームは、さらなる処理のために(例えば、フレームに関連付けられたスコアを調整することによって)フラグを立てることができる。
【0222】
いくつかの例はLCシャッタに関して説明されるが、本開示の例では、メカニカルシャッタ、DLPミラー、電気メカニカルシャッタ、光学シャッタ等の他のタイプのシャッタを使用できることは、当業者により理解されるべきである。
【0223】
図10は、いくつかの例に係る、画像フレーム内のアーティファクトを低減するためのローリングシャッタ撮像センサの別の例示的な動作を示す。
図10は、画素行の休止及び読み出しの相対的なタイミングを示す時間スケールにおける動作を示す。
【0224】
図10の例は、行が毎期間ではなく、1フレーム期間おきに読み出される点で、
図4Aの例と同様である。このようにして、システムは、センサ画素がより長い期間(即ち、公称フレームレートの実質的に2フレーム期間)積分することを可能にする。影を付した平行四辺形1002は、公称フレームレート120fps(即ち、フレームあたり8.3ミリ秒)に従って撮像センサが駆動されるときの1つの単一フレームの露光を表す。センサアレイは、影を付した平行四辺形1002により示される16.6ミリ秒のウィンドウの全体にわたって感応する。特に、最後の行Nのリセットと最初の行の読み出しとの間の時間期間1006の間、撮像装置のすべての行または実質的に全ての行を同時に露光することができ、ローリングシャッタ効果が防止されるように照明光を提供することができるグローバルシャッタウィンドウを効果的に生成する。
【0225】
図10に示した例では、照明期間1004はウィンドウ1006の始まりに開始する。これは
図4Aの例とは対照的であり、照明期間404は、ウィンドウ406の始まりではなく、その間に開始する。さらに、システムは、液晶シャッタを開き、照明期間中にセンサアレイ内の画素を照明に曝す。図示されるように、液晶シャッタは照明期間1004の始まりのわずか前に、閉状態から開状態への遷移を開始する。このようにすることで、照明期間1004の開始時に液晶シャッタを開状態に完全に遷移させることができるので、シャッタが閉状態から開状態に遷移する間に生じ得るクロマティック効果を防止することができる。
【0226】
いくつかの例では、液晶シャッタは、照明期間1004の終了のわずか後に、開状態から閉状態への遷移を開始する。このようにすることで、液晶シャッタの遷移は照明期間のいずれの部分にも影響を与えず、シャッタが状態間で遷移する間に発生し得るクロマティック効果を再び防止することができる。別の例では、液晶シャッタの閉速度は開速度よりもはるかに速く、クロマティック効果があまり顕著でなくなり得るため、液晶シャッタは照明期間の終了前または終了時に閉じることができる。
【0227】
1つの例示的な実装では、液晶シャッタは完全に開くのに約1.3msを要し、完全に閉じるのに50usを要する。さらに、シャッタは、開口側で約800us後に発色的に安定すると判断される。故に、シャッタは、照明期間の800us前に開状態への遷移を開始するように構成することができる。光源が消灯すると影響がないため、閉状態への遷移は、照明期間の終了と同時に開始することができる。照明期間の終了後に閉状態に遷移するもう1つの理由は、システムが所望の光パルスの知識を持たずにシャッタを動作させ、カメラにおける自動ゲイン制御にその差分を補わせることができるからである。液晶シャッタの非対称の開閉時間はそれがどのように構成されるかに基づいており、開時間をより速くして閉時間をより遅くするためにシャッタは逆の方式で構成可能であり、照明期間に対するシャッタを開閉するタイミングはそれに応じて調整できることは理解されるべきである。
【0228】
いくつかの例では、ウィンドウ1006の開始時に照明期間を開始するのではなく、照明期間はウィンドウ1006中の別の時間に開始することができる。照明期間の全体は、ウィンドウ1006内に収まる。さらに、液晶シャッタは、上述したように照明期間に基づいて開閉するように構成されている。カメラ及び光源は1006の長さに基づいて露光時間を変化させるため、システムは照明期間の開始時間を固定して終了時間を変化させるか、または照明期間の終了時間を固定して開始時間を変化させることができる。
【0229】
いくつかの例では、タイマデバイスを使用して、垂直同期パルス(フレーム取得のvsyncまたは光源のvsyncのいずれか)に基づいて液晶シャッタの開時間及び閉時間を設定することができる。いくつかの例では、システムは、撮像シーン(例えば、明るさ、モダリティ)に基づいて、液晶シャッタの開時間及び/または閉時間を調整することができる。いくつかの例では、システムは、比較的高い電圧で液晶シャッタを駆動するために、祥温コンバータを使用して、より低い動作電圧からカメラヘッド内に比較的高い電圧(例えば、24V)を生成することができる。
【0230】
いくつかの例は内視鏡を参照して説明されるが、本明細書に説明される技術が、フレキシブルデジタル尿管鏡等の、スコープの遠位端に撮像センサが配置されるフレキシブル及び/またはチップオンティップスコープを含む任意の撮像システムにおいて使用され得ることは、当業者により理解されるべきである。
【0231】
前述の開示は、説明の目的で、特定の例を参照して開示された。しかしながら、上記の例示的な議論は、網羅的であることや、本発明を開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。本明細書では、明確かつ簡潔に説明するために、特徴を同一または別々の例の一部として説明したが、開示の範囲が、説明した特徴の全てまたは一部の組み合わせを有する例を含むことは理解されるだろう。上記の教示に鑑みて、多くの修正及び変形が可能である。例は、技術の原理とそれらの実用的な応用を最もよく説明するために選択され、開示されたものである。これにより、当業者であれば、考えられる特定の用途に適した様々な変更を加えて、本技術及び種々の例を最良に利用することができる。
【0232】
本開示及び例示は、添付の図面を参照して十分に説明されたが、種々の変更及び修正が当業者には明らかになることに留意されたい。そのような変更及び修正は、特許請求の範囲によって定義される開示及び例示の範囲内に含まれるものとして理解されるべきである。最後に、本出願において参照された特許及び刊行物の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【国際調査報告】