(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-23
(54)【発明の名称】音響装置を検査する装置、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
H04R 29/00 20060101AFI20240116BHJP
G10K 15/00 20060101ALI20240116BHJP
G01H 17/00 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
H04R29/00
G10K15/00 L
G01H17/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540635
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(85)【翻訳文提出日】2023-08-22
(86)【国際出願番号】 IB2021062431
(87)【国際公開番号】W WO2022144801
(87)【国際公開日】2022-07-07
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523244141
【氏名又は名称】サイレンティアム リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】フリードマン,ツヴィ
(72)【発明者】
【氏名】エルバス,モルデヘイ
(72)【発明者】
【氏名】メリホフ,ヴィクター
(72)【発明者】
【氏名】シャインフェルド,イド
【テーマコード(参考)】
2G064
【Fターム(参考)】
2G064AA12
2G064AB01
2G064AB02
2G064AB16
2G064AB22
2G064CC03
2G064CC41
2G064CC55
(57)【要約】
いくつかの例証的な実施形態は、音響装置、音響構成要素、および/または1つ以上の音響装置を含む装置もしくはシステムを検査する装置、システムおよび/または方法を含む。例えば、音響装置テスターは、検査された音響装置の入力音響情報を処理して、複数の周波数サブバンド内の検査された音響装置に対する検査された音響値分布を決定し、検査された音響値分布および、それぞれ複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準値を定義する基準プロファイルに基づいて、検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを判断して、検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを示すために出力を生成するように構成され得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実行可能命令を含む、1つ以上の有形的コンピュータ可読持続性記憶媒体を含む製品であって、前記コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合に、前記少なくとも1つのプロセッサが、音響装置テスターに、
検査された音響装置に対応する入力音響情報を処理して、複数の周波数サブバンド内の前記検査された音響装置に対する検査された音響値分布を決定することであって、前記検査された音響装置に対する前記検査された音響値分布は、それぞれ、前記複数の周波数サブバンド内の複数の検査値を含むことと、
前記検査された音響装置が、前記検査された音響値分布およびそれぞれ前記複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準値を定義する基準プロファイルに基づいて、予め定義された検査基準を満足するか否かを判断することと、
前記検査された音響装置が前記予め定義された検査基準を満足するか否かを示すために出力を生成することと
を行わせるのを可能にするために動作可能である、
製品。
【請求項2】
前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、周波数サブバンドに対応する差分値に基づいて、前記検査された音響装置が前記予め定義された検査基準を満足するかどうかを判断させ、前記差分値は、前記周波数サブバンドに対応する検査値と、前記周波数サブバンドに対応する基準値との間の差を含む、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
前記基準プロファイルは、前記周波数サブバンドに対応する閾値を定義し、前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、前記周波数サブバンドに対応する前記差分値が前記周波数サブバンドに対応する前記閾値よりも大きいという判断に基づいて、前記検査された音響装置は、前記予め定義された検査基準を満足できないと判断させる、請求項2に記載の製品。
【請求項4】
前記基準プロファイルは、前記複数の周波数サブバンドに対応する複数の閾値を定義する閾値情報を含み、前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、
それぞれ、前記複数の周波数サブバンドに対応する複数の差分値を決定することであって、周波数サブバンドに対応する差分値は、前記周波数サブバンドに対応する検査値と、前記周波数サブバンドに対応する基準値との間の差を含むことと、
前記複数の差分値および前記複数の閾値に基づいて、前記検査された音響装置が前記予め定義された検査基準を満足するか否を判断することと
を行わせる、
請求項1に記載の製品。
【請求項5】
前記複数の閾値は、第1の周波数サブバンドに対応する第1の閾値、および第2の周波数サブバンドに対応する第2の閾値を含み、前記第2の閾値は、前記第1の閾値とは異なる、請求項4に記載の製品。
【請求項6】
前記複数の閾値は、第3の周波数サブバンドに対応する第3の閾値を含み、前記第3の閾値は、前記第2の閾値に等しい、請求項5に記載の製品。
【請求項7】
前記閾値情報は、第1の周波数範囲内の第1の複数の周波数サブバンドに対応する第1の複数の閾値に対して設定される第1の閾値、および第2の周波数範囲内の第2の複数の周波数サブバンドに対応する第2の複数の閾値に対して設定される、前記第1の閾値とは異なる、第2の閾値を定義する、請求項4に記載の製品。
【請求項8】
前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、少なくとも1つの特定の周波数サブバンドに対して、前記特定の周波数サブバンドに対応する差分値が、前記特定の周波数サブバンドに対応する閾値よりも大きいという判断に基づいて、前記検査された音響装置は、前記予め定義された検査基準を満足できないと判断させる、請求項4に記載の製品。
【請求項9】
前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、各特定の周波数サブバンドに対して、前記特定の周波数サブバンドに対応する差分値が、前記特定の周波数サブバンドに対応する閾値よりも大きくないという判断に基づいて、前記検査された音響装置は、前記予め定義された検査基準を満足すると判断させる、請求項4に記載の製品。
【請求項10】
前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、前記検査された音響装置に対応する少なくとも1つの属性に基づいて、前記基準プロファイルを複数の基準プロファイルから選択させる、請求項1に記載の製品。
【請求項11】
前記複数の基準プロファイルは、第1の複数の基準値を定義する第1の基準プロファイル、および第2の複数の基準値を定義する第2の基準プロファイルを含み、前記第1の複数の基準値は、前記第2の複数の基準値とは異なる、請求項10に記載の製品。
【請求項12】
前記検査された音響装置に対応する前記少なくとも1つの属性は、前記検査された音響装置が音響センサーまたは音響トランスデューサであるかどうかを定義するセンサー/トランスデューサ属性を含む、請求項10に記載の製品。
【請求項13】
前記検査された音響装置に対応する前記少なくとも1つの属性は、検査された装置またはシステム内の前記検査された音響装置の組立体の構成を定義する組立体構成属性を含む、請求項10に記載の製品。
【請求項14】
前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、前記予め定義された検査基準を満足する、基準音響装置の基準音響情報に基づいて、前記複数の基準値を決定させる、請求項1に記載の製品。
【請求項15】
前記検査された音響装置は、音響トランスデューサを含み、前記検査された音響装置に対応する前記入力音響情報は、前記音響トランスデューサによって出力された音響信号に依存する音響センサーの出力信号に基づく、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項16】
前記検査された音響装置は、音響センサーを含み、前記検査された音響装置に対応する前記入力音響情報は、前記音響センサーの出力信号に基づく、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項17】
前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、
前記検査された音響装置と複数の他の音響装置との間で伝達された音響信号に対応する入力音響情報を処理して、前記検査された音響装置と前記複数の他の音響装置とのそれぞれ複数の組合せに対応する、複数の検査された音響値分布を決定することと、
前記複数の検査された音響値分布に対する複数の検査結果を決定することであって、特定の検査された音響値分布に対する検査結果は、前記特定の検査された音響値分布の検査値、および前記特定の検査された音響値分布に対する基準プロファイルに基づくことと、
前記検査された音響装置が、前記複数の検査結果に基づいて、前記予め定義された検査基準を満足するか否かを判断することと
を行わせる、
請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項18】
前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、周波数サブバンドに対する検査値を、前記周波数サブバンド内の音響値の合計に基づいて決定させる、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項19】
前記複数の周波数サブバンドは、複数の1/3オクターブバンドを含む、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項20】
前記複数の周波数サブバンドは、少なくとも5つの周波数サブバンドを含む、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項21】
前記検査された音響値分布は、前記複数の周波数サブバンド内の複数の検査されるエネルギー値を含む、検査された音響エネルギー分布を含む、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項22】
前記検査された音響値分布は、前記検査された音響装置の検査された音響伝達関数を表す、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項23】
前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、前記検査された音響装置が、前記検査された音響装置を含む装置の動作中に実行時条件に関連する実行時検査基準を満足するか否かを判断させ、前記検査された音響装置に対応する前記入力音響情報は、前記実行時条件における実行時音響情報を含む、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項24】
前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、前記検査された音響装置が、前記検査された音響装置の製造工程ラインの終わり(EOL)におけるEOL条件に関連するEOL検査基準を満足するか否かを判断させ、前記検査された音響装置に対応する前記入力音響情報は、前記EOL条件におけるEOL音響情報を含む、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項25】
前記命令は、実行される場合に、前記音響装置テスターに、検査された音響装置が、装置内に組み立てられた前記検査された音響装置の組立て後条件に関連する組立て後検査基準を満足するか否かを判断させ、前記検査された音響装置に対応する前記入力音響情報は、前記組立て後条件における組立て後音響情報を含む、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項26】
それぞれ複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準値を定義する基準プロファイルを格納するためのメモリと、
音響装置テスターであって、
検査された音響装置の入力音響情報を処理して、前記複数の周波数サブバンド内の前記検査された音響装置に対する検査された音響値分布を決定することであって、前記検査された音響装置に対する前記検査された音響値分布は、それぞれ前記複数の周波数サブバンド内の複数の検査値を含むことと、
前記検査された音響値分布および前記基準プロファイルに基づいて、前記検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを判断することと、
前記検査された音響装置が前記予め定義された検査基準を満足するか否かを示すために出力を生成することと
を行うように構成された、音響装置テスターと
を備える、装置。
【請求項27】
前記音響装置テスターは、前記検査された音響装置が、周波数サブバンドに対応する差分値に基づいて、前記予め定義された検査基準を満足するかどうかを判断するように構成され、前記差分値は、前記周波数サブバンドに対応する検査値と、前記周波数サブバンドに対応する基準値との間の差を含む、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
音響装置を検査する方法であって、
検査された音響装置の入力音響情報を処理して、複数の周波数サブバンド内の前記検査された音響装置に対する検査された音響値分布を決定することであって、前記検査された音響装置に対する前記検査された音響値分布は、それぞれ前記複数の周波数サブバンド内の複数の検査値を含むことと、
前記検査された音響値分布および基準プロファイルに基づいて、前記検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを判断することであって、前記基準プロファイルは、それぞれ前記複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準値を定義することと、
前記検査された音響装置が前記予め定義された検査基準を満足するか否かを示すために出力を生成することと
を含む、方法。
【請求項29】
前記基準プロファイルは、前記複数の周波数サブバンドに対応する複数の閾値を定義する閾値情報を含み、前記方法は、
それぞれ、前記複数の周波数サブバンドに対応する複数の差分値を決定することであって、周波数サブバンドに対応する差分値は、前記周波数サブバンドに対応する検査値と、前記周波数サブバンドに対応する基準値との間の差を含むことと、
前記複数の差分値および前記複数の閾値に基づいて、前記検査された音響装置が前記予め定義された検査基準を満足するか否を判断することと
を含む、
請求項28に記載の方法。
【請求項30】
請求項28または請求項29に記載の方法を実行するための手段を含む装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2020年12月30日に出願された「APPARATUS,SYSTEM,AND METHOD OF TESTING AN ACOUSTIC DEVICE」というタイトルの米国仮特許出願第63/131,855号からの利益および優先権を主張し、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本明細書で説明される実施形態は一般に、音響装置の検査に関する。
【背景技術】
【0003】
多くのシステムおよび/または装置は、音響装置、例えば、マイクロホン、スピーカー、または同様のものを含み得る。
【0004】
例えば、音響装置が1つ以上の機能および/もしくはスペックを満足することを検証するため、ならびに/または音響装置が製造工程中に損傷していないことを検証するために、音響装置を検査する必要がある。
【0005】
説明を簡潔かつ明瞭にするために、図面に示される要素は、必ずしも原寸に比例して描かれていない。例えば、要素の一部の寸法は、提示を明瞭にするために他の要素に対して誇張され得る。さらに、参照番号は、対応するか、または類似の要素を示すために、図面間で繰り返され得る。図面は以下にリストされる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】いくつかの例証的な実施形態に従った、システムの概略ブロック図である。
【
図2】いくつかの例証的な実施形態に従った、複数の帯域通過フィルタ曲線を示すグラフの概略図である。
【
図3】いくつかの例証的な実施形態に従って、入力音響情報を、複数の周波数帯域にわたる音響値分布(AVD)に変換するための変換方式の概略図である。
【
図4】いくつかの例証的な実施形態に従った、基準マイクロホンAVDおよび検査されたAVDを示すグラフの概略図である。
【
図5】いくつかの例証的な実施形態に従った、複数のAVDの中央値に基づく基準AVDを示すグラフの概略図である。
【
図6】いくつかの例証的な実施形態に従った、音響システムの音響装置に対応する不合格/合格マトリックスを示すグラフの概略図である。
【
図7】いくつかの例証的な実施形態に従った、能動音響制御(AAC)システムの概略図である。
【
図8】いくつかの例証的な実施形態に従った、AACシステムの構成要素の配備方式の概略図である。
【
図9】いくつかの例証的な実施形態に従った、車両内のAACシステムの配備の概略図である。
【
図10】いくつかの例証的な実施形態に従った、車両内のAACシステムの配備の概略図である。
【
図11】いくつかの例証的な実施形態に従った、それぞれ複数のスピーカー配備に対応する複数のそれぞれの基準スピーカー伝達関数(STF)を示す複数のグラフの概略図である。
【
図12】いくつかの例証的な実施形態に従った、1つ以上の音響センサー装置に対する基準プロファイルを決定する方法のフローチャートの概略図である。
【
図13】いくつかの例証的な実施形態に従った、1つ以上の音響センサー装置を検査する方法のフローチャートの概略図である。
【
図14】いくつかの例証的な実施形態に従った、1つ以上の音響トランスデューサ装置に対する基準プロファイルを決定する方法のフローチャートの概略図である。
【
図15】いくつかの例証的な実施形態に従った、1つ以上の音響トランスデューサ装置を検査する方法のフローチャートの概略図である。
【
図16】いくつかの例証的な実施形態に従った、1つの音響トランスデューサ装置を検査する方法のフローチャートの概略図である。
【
図17】いくつかの例証的な実施形態に従った、音響装置を検査する方法のフローチャートの概略図である。
【
図18】いくつかの例証的な実施形態に従った、製品の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明では、いくつかの実施形態の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細が記載されている。しかし、いくつかの実施形態は、これらの特定の詳細なしで実施され得ることが当業者によって理解されるであろう。他の事例では、周知の方法、手順、構成要素、ユニットおよび/または回路は、説明を曖昧にしないために詳細には説明されていない。
【0008】
以下の詳細な説明の一部は、コンピュータメモリ内のデータビットまたは2値デジタル信号に関する操作のアルゴリズムおよびシンボル表現に関して提示される。これらのアルゴリズム的記述および表現は、データ処理技術分野の当業者により自分の作業の内容を他の当業者に伝達するために使用される技術であり得る。
【0009】
アルゴリズムはここで、および一般に、所望の結果をもたらす首尾一貫した一連の動作または操作であると考えられる。これらは、物理量の物理的操作を含む。通常、必ずしもではないが、これらの量は、格納、転送、結合、比較、および別の方法で操作できる電気または磁気信号の形を取る。これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、項(term)、数または同様のものとして参照することは、主に共通使用のために、時々便利であることが分かっている。しかし、これらおよび類似の用語の全ては、適切な物理量と関連付けられて、これらの量に適用される便利なラベルに過ぎないことが理解されるべきである。
【0010】
例えば、「処理する」、「計算する(computing)」、「計算する(calculating)」、「決定する」、「確立する」、「分析する」、「チェックする」、または同様のものなどの用語を利用する本明細書での説明は、コンピュータのレジスタおよび/もしくはメモリ内の物理(例えば、電子)量として表されるデータを、そのコンピュータのレジスタおよび/もしくはメモリ、または操作および/もしくはプロセスを実行するための命令を格納し得る他の情報格納媒体内の物理量として同様に表される他のデータに操作および/または変換する、コンピュータ、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングシステム、または他の電子計算装置の操作(複数可)および/もしくはプロセス(複数可)を指し得る。
【0011】
用語「複数(plurality)」および「複数(a plurality)」は本明細書では、例えば、「多数」または「2つ以上」を含む。例えば、「複数の品目」は2つ以上の品目を含む。
【0012】
「1つの実施形態」、「一実施形態」、「例証的な実施形態」、「様々な実施形態」などへの言及は、そのように説明された実施形態(複数可)は、特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、全ての実施形態が必ずしもその特定の特徴、構造、または特性を含むわけではないことを示す。さらに、句「一実施形態では」の反復使用は必ずしも同じ実施形態を指さないが、指すこともある。
【0013】
本明細書では、特別の定めのない限り、一般的な物体を記述するために順序を表す形容詞「第1の」、「第2の」、「第3の」等の使用は、同様の物体の異なるインスタンスが言及されていることを単に示しており、そのように記述された物体は、時間的、空間的のいずれかで、ランキング、または任意の他の方式において、所与の順序になければならないことは意図されていない。
【0014】
いくつかの実施形態は、例えば、完全にハードウェア実施形態、完全にソフトウェア実施形態、またはハードウェアおよびソフトウェア要素の両方を含む実施形態の形を取り得る。いくつかの実施形態は、ソフトウェアで実装され得、それは、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード、または同様のものを含むが、それらに制限されない。
【0015】
さらに、いくつかの実施形態は、コンピュータもしくは任意の命令実行システムによって、またはコンピュータもしくは任意の命令実行システムと接続して使用するためのプログラムコードを提供するコンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体からアクセス可能なコンピュータプログラム製品の形を取り得る。例えば、コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、機器、もしくは装置によって、または命令実行システム、機器、もしくは装置と接続して使用するためのプログラムを包含、格納、伝達、伝搬、または搬送できる任意の装置であり得るか、もしくはそれらを含み得る。
【0016】
いくつかの例証的な実施形態では、媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、もしくは半導体システム(または装置もしくはデバイス)または伝搬媒体であり得る。コンピュータ可読媒体のいくつかの実証例は、半導体もしくはソリッドステートメモリ、磁気テープ、取外し可能コンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、剛性磁気ディスク、および光ディスクを含み得る。光ディスクのいくつかの実証例は、コンパクトディスク-読取り専用メモリ(CD-ROM)、コンパクトディスク-読取り/書込み(CD-R/W)、およびDVDを含む。
【0017】
いくつかの例証的な実施形態では、プログラムコードの格納および/または実行に適したデータ処理システムは、メモリ素子に、直接的に、または例えば、システムバスを通して、間接的に結合された少なくとも1つのプロセッサを含み得る。メモリ素子は、例えば、プログラムコードの実際の実行中に採用されるローカルメモリ、大容量記憶装置、および実行中に大容量記憶装置からコードを取得する必要がある回数を減らすために少なくとも一部のプログラムコードの一時的記憶を提供し得るキャッシュメモリを含み得る。
【0018】
いくつかの例証的な実施形態では、入力/出力またはI/O装置(キーボード、ディスプレイ、ポインティングディバイスなどを含むが、それらに制限されない)は、直接的に、または介在するI/Oコントローラを通してのいずれかで、システムに結合され得る。いくつかの例証的な実施形態では、ネットワークアダプタは、システムに結合されて、データ処理システムが他のデータ処理システムまたはリモートプリンタまたは記憶装置に、例えば、介在するプライベートもしくは公衆ネットワークを通して結合されるようになるのを可能にし得る。いくつかの例証的な実施形態では、モデム、ケーブルモデムおよびイーサネットカードは、実証例のタイプのネットワークアダプタである。他の適切な構成要素が使用され得る。
【0019】
いくつかの実施形態は、1つ以上の有線または無線リンクを含み得、無線通信の1つ以上の構成要素を利用し得、無線通信の1つ以上の方法もしくはプロトコル、または同様のものを利用し得る。いくつかの実施形態は、有線通信および/または無線通信を利用し得る。
【0020】
いくつかの実施形態は、様々な装置およびシステム、例えば、音響装置、1つ以上の音響装置を実装する装置もしくはシステム、能動騒音制御(ANC)装置もしくはシステム、能動音響制御(AAC)装置もしくはシステム、ユーザー装置、消費者装置、携帯電話、スマートフォン、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ハンドヘルド装置、携帯情報端末(PDA)装置、ハンドヘルドPDA、モバイルもしくはポータブル機器、非モバイルもしくは非ポータブル機器、セルラー電話、無線電話、1つ以上の内部アンテナおよび/もしくは外部アンテナを有する装置、無線ハンドヘルド装置、または同様のものと共に使用され得る。
【0021】
ここで、いくつかの例証的な実施形態に従った、システム100のブロック図を概略的に示す、
図1を参照する。
【0022】
図1に示されるように、いくつかの例証的な実施形態では、システム100はコンピューティング装置102を含み得る。
【0023】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、適切なハードウェア構成要素および/またはソフトウェア構成要素、例えば、プロセッサ、コントローラ、メモリ装置、記憶装置、入力装置、出力装置、通信装置、オペレーティングシステム、アプリケーション、または同様のものを使用して実装され得る。
【0024】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、コンピューティング装置、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、モバイル機器、専用コンピューティング装置、消費者装置、ユーザー装置、携帯電話、スマートフォン、セルラー電話、ノートブック、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ハンドヘルド装置、または同様のものを含み得る。
【0025】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、プロセッサ191、入力装置192、出力装置193、メモリ装置194および/または記憶装置195の1つ以上を含み得る。装置102は任意選択で、他の適切なハードウェア構成要素および/またソフトウェア構成要素を含み得る。いくつかの例証的な実施形態では、装置102の1つ以上の構成要素の一部もしくは全部は、共通のハウジングまたはパッケージング内に囲まれ得、1つ以上の有線もしくは無線リンクを使用して相互接続されるか、または動作可能に関連付けられ得る。他の実施形態では、装置102の1つ以上の構成要素は、複数の装置間で分散されるか、または別個の装置であり得る。
【0026】
いくつかの例証的な実施形態では、プロセッサ191は、例えば、中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、1つ以上のプロセッサコア、シングルコアプロセッサ、デュアルコアプロセッサ、マルチコアプロセッサ、マイクロプロセッサ、ホストプロセッサ、コントローラ、複数のプロセッサもしくはコントローラ、チップ、マイクロチップ、1つ以上の回路、電気回路構成、論理ユニット、集積回路(IC)、特定用途向けIC(ASIC)、または任意の他の適切な多目的もしくは特定プロセッサもしくはコントローラを含み得る。プロセッサ191は、例えば、装置102のオペレーティングシステム(OS)の、および/または1つ以上の適切なアプリケーションの命令を実行し得る。
【0027】
いくつかの例証的な実施形態では、入力装置192は、例えば、キーボード、キーパッド、マウス、タッチスクリーン、タッチパッド、トラックボール、スタイラス、マイクロホン、または他の適切なポインティングディバイスもしくは入力装置を含み得る。出力装置193は、例えば、モニター、画面、タッチスクリーン、フラットパネルディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、1つ以上の音声スピーカーもしくはイヤホン、または他の適切な出力装置を含み得る。
【0028】
いくつかの例証的な実施形態では、メモリ装置194は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SD-RAM)、フラッシュメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、キャッシュメモリ、バッファ、短期メモリ装置、長期メモリ装置、または他の適切なメモリ装置を含む。記憶装置195は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ(SSD)、または他の適切な取外し可能もしくは固定型記憶装置を含む。メモリ装置194および/または記憶装置195は、例えば、装置102によって処理されるデータを格納し得る。
【0029】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、無線および/または有線ネットワーク103を介して、1つ以上の他の装置と通信するように構成され得る。
【0030】
いくつかの例証的な実施形態では、ネットワーク103は、有線ネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)ネットワーク、無線ネットワーク、移動体通信ネットワーク、Wi-Fiネットワーク、IRネットワーク、ブルートゥース(BT)ネットワーク、および同様のものを含み得る。
【0031】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、本明細書で説明されるように、1人以上のユーザーが、装置102の1つ以上のプロセス、アプリケーションおよび/またはモジュールとやり取りするのを可能にし得る。
【0032】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0033】
一例では、音響装置150は、例えば、音響アクチュエータ装置、例えば、スピーカー、拡声器、シェーカー、圧電素子、および/または音響エネルギーを生成するように構成された任意の他の音響トランスデューサを含み得る。
【0034】
別の例では、音響装置150は、例えば、音響センサー装置、例えば、マイクロホン、加速度計および/または音響エネルギーを検知するように構成された任意の他の音響センサーを含み得る。
【0035】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150は、コンピューティング装置102の一部として実装され得る。他の実施形態では、音響装置150およびコンピューティング装置102は、システム100の2つの別個の要素または装置として実装され得る。
【0036】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、1つ以上の音響装置150を備え得る、製品、例えば、スマートフォン、テレビ(TV)、メディア装置、1つ以上の音響装置を備えた車両、および/または同様のものを検査するように構成され得る。
【0037】
例えば、音響装置150は、オーディオシステムおよび/もしくはインフォテインメントシステム、能動騒音制御(ANC)を備えた装置もしくはシステム、能動音響制御(AAC)を備えた装置もしくはシステム、能動振動制御(AVC)を備えた装置もしくはシステム、音声作動式装置もしくはシステム、例えば、ナビゲーター、ヘッドホン、車両、TV、ならびに/または同様のものの一部であり得る。
【0038】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150に対する機能仕様(スペック)および/または性能をチェックするための自動検査をサポートするように構成され得る。
【0039】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、音響装置150に対する診断を提供するため、ならびに/または音響装置150が、例えば、製造中、および/もしくは組立て中に損傷しているかどうかを検証するために構成され得る。
【0040】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、音響装置150がシステムの一部である場合に、1つ以上の音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。例えば、装置102は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150がその中に組み立てられ、かつ/もしくは統合され得る、システムまたは製品を検査するように構成され得る。
【0041】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、以下で説明されるように、例えば、製造工程ラインの終わり(EOL)において、例えば、音響装置150を製造するための製造工程のEOLにおいて、1つ以上の音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0042】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、以下で説明されるように、例えば、1つ以上の音響装置150を含む製品の製造工程のEOLにおいて、例えば、音響装置150の組立ておよび/または統合後に、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0043】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、以下で説明されるように、例えば、エンドユーザーによる製品の実行時中、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0044】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150が製造され得る、1つ以上の製造サイト内で、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0045】
一例では、装置102は、音響装置150の機能スペックおよび/もしくは性能を検査するため、ならびに/または製造サイトで製造された音響装置150に対する診断情報を提供するために構成され得る。例えば、診断情報は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150の仕様をスクリーニング、ソート、および/もしくは検証し、かつ/または欠陥のある音響装置150を識別および/もしくはスクリーニングするのを可能にし得る。
【0046】
いくつかの例証的な実施形態では、例えば、音響装置150は、例えば、音響装置150が、例えば、以下で説明されるように、例えば、予め定義された仕様に従った、1つ以上の予め定義された基準を満足できない場合、欠陥があり得る。
【0047】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、例えば、以下で説明されるように、例えば、1つ以上の検査方式に従って、音響装置150を検査および/または診断するように構成された音響装置テスター160を含み得る。
【0048】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、1つ以上の検査方式に従って、音響装置150を検査および/または診断するように構成された少なくとも1つのサービス、モジュール、コントローラ、および/またはアプリケーションを含み得る。
【0049】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、コンピューティングコード、語、値、記号、および同様のものを含み得るか、またはそれらとして実装され得る。
【0050】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の検査方式に従って、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0051】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、入力192を介して、受信され得る、例えば、音響装置150に対応する音響情報に基づいて、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0052】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響情報に基づいて、音響装置150を検査および/または診断し、かつ、音響装置150に対応する診断情報を、例えば、出力193を介して、出力するように構成され得る。
【0053】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、装置102によって実行されるローカルアプリケーションを含み得る。例えば、メモリ装置194および/もしくは記憶装置195は、音響装置テスター160となる命令を格納し得、かつ/またはプロセッサ191は、例えば、以下で説明されるように、音響装置テスター160となる命令を実行するため、および/もしくは音響装置テスター160の1つ以上の計算および/もしくはプロセスを実行するために構成され得る。
【0054】
他の実施形態では、音響装置テスター160は、任意の適切なコンピューティングシステム、例えば、サーバー170によって実行されるリモートアプリケーションを含み得る。
【0055】
いくつかの例証的な実施形態では、サーバー170は、リモートサーバー、ウェブベースサーバー、クラウドサーバー、および/または任意の他のサーバーの少なくとも1つを含み得る。
【0056】
いくつかの例証的な実施形態では、サーバー170は、例えば、以下で説明されるように、音響装置テスター160となる命令をその上に格納している適切なメモリおよび/または記憶装置174、ならびに命令を実行するために適切なプロセッサ171を含み得る。
【0057】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、リモートアプリケーションとローカルアプリケーションの組合せを含み得る。
【0058】
一例では、音響装置テスター160は、装置102のユーザーによって、別のコンピューティングシステム、例えば、サーバー170から、ダウンロードおよび/または受信され得、そのため音響装置テスター160は、装置102のユーザーによってローカルに実行され得る。例えば、命令は受信されて、例えば、装置102のプロセッサ191によって実行される前に、例えば、一時的に、メモリまたは装置102の任意の適切な短期メモリもしくはバッファ内に格納され得る。
【0059】
別の例では、音響装置テスター160は、装置102によってローカルに実行されるフロントエンド、およびサーバー170によって実行されるバックエンドを含み得る。例えば、フロントエンドは、ローカルアプリケーション、ウェブアプリケーション、ウェブサイト、ウェブクライアント、例えば、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)ウェブアプリケーションもしくは同様のものを含み得、かつ/またはそれらとして実装され得る。
【0060】
例えば、以下で説明されるように、音響装置を検査する1つ以上の第1の操作は、例えば、装置102によって、ローカルに実行され得、かつ/または音響装置を検査する1つ以上の第2の操作は、例えば、サーバー170によって、リモートに実行され得る。
【0061】
他の実施形態では、音響装置テスター160は、任意の他の適切なコンピューティング配置および/もしくは方式を含み得るか、またはそれによって実装され得る。
【0062】
いくつかの例証的な実施形態では、システム100は、装置102のユーザーと、システム100の1つ以上の要素、例えば、音響装置テスター160との間のインタフェースを取るために、インタフェース110、例えば、ユーザーインタフェースを含み得る。
【0063】
いくつかの例証的な実施形態では、インタフェース110は、任意の適切なハードウェア構成要素および/またはソフトウェア構成要素、例えば、プロセッサ、コントローラ、メモリ装置、記憶装置、入力装置、出力装置、通信装置、オペレーティングシステム、および/またはアプリケーションを使用して実装され得る。
【0064】
いくつかの実施形態は、インタフェース110は、システム100の任意の適切なモジュール、システム、装置、または構成要素の一部として実装され得る。
【0065】
他の実施形態では、インタフェース110は、システム100の別個の要素として実装され得る。
【0066】
いくつかの例証的な実施形態では、インタフェース110は、装置102の一部として実装され得る。例えば、インタフェース110は、装置102と関連付けられ、かつ/または装置102の一部として含まれ得る。
【0067】
一例では、インタフェース110は、例えば、ミドルウェアとして、および/または装置102の任意の適切なアプリケーションの一部として実装され得る。例えば、インタフェース110は、音響装置テスター160の一部として、および/または装置102のOSの一部として実装され得る。
【0068】
いくつかの例証的な実施形態では、インタフェース110は、サーバー170の一部として実装され得る。例えば、インタフェース110は、サーバー170と関連付けられ、かつ/またはサーバー170の一部として含まれ得る。
【0069】
一例では、インタフェース110は、ウェブベースアプリケーション、ウェブサイト、ウェブページ、プラグイン、ActiveXコントロール、リッチコンテンツコンポーネント、例えば、FlashもしくはShockwaveコンポーネント、もしくは同様のものを含み得るか、またはそれらの一部であり得る。
【0070】
いくつかの例証的な実施形態では、インタフェース110は、例えば、システム100の要素間で、ならびに/または1つ以上の他の、例えば、内部もしくは外部の、当事者、ユーザー、アプリケーションおよび/もしくはシステムに、情報および/もしくは通報を伝達するために、例えば、ゲートウェイ(GW)112および/もしくはアプリケーションプログラミングインタフェース(API)114と関連付けら得、かつ/またはそれらを含み得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、インタフェース110は、任意の適切なグラフィックユーザーインタフェース(GUI)116および/または任意の他の適切なインタフェースを含み得る。
【0072】
一例では、音響装置テスター160は、例えば、音響装置テスター160が装置102によってローカルに実装されている場合、音響装置150をローカルに検査および/または診断するように構成され得る。この例によれば、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150に対応する音響情報に基づいて、音響装置150を検査および/または診断して、音響装置150に対応する診断情報を、例えば、出力193を介して、出力するように構成され得る。
【0073】
別の例では、音響装置テスター160は、例えば、音響装置テスター160がサーバー170によって実装されている場合、または、例えば、音響装置テスター160のフロントエンドが装置102によって実装されているのに対して、音響装置テスター160のバックエンドがサーバー170によって実装されている場合、音響装置をリモートで検査および/または診断するように構成され得る。この例によれば、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150の音響情報をサーバー170および/または音響装置テスター160のバックエンドに送信するように構成され得、かつサーバー170および/または音響装置テスター160のバックエンドは、例えば、音響装置テスター160のフロントエンドからの音響情報に基づいて、音響装置150を検査および/または診断し、音響装置150に対応する診断情報を装置102に送信するように構成され得る。
【0074】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150を、例えば、製造工程のEOLにおいて、例えば、スタンドアロン製品として、検査および/または診断するように構成され得る。
【0075】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150がその中に組み立てられ、かつ/または統合され得るシステム、製品および/もしくは装置の一部として、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0076】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150が既に、モバイル機器、例えば、スマートフォンの一部として組み立てられているか、または統合されている場合に、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0077】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150が既に、能動騒音制御(ANC)システムおよび/もしくはAACシステムの一部として組み立てられているか、または統合されている場合に、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0078】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、車両の一部として、例えば、車両のANCシステムもしくはAACシステムの一部として、組み立てられるか、または統合される、1つ以上の音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。例えば、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、車両キャビン内の音声を制御するように構成され得る。
【0079】
いくつかの例証的な実施形態は、AACシステムの一部として実装された1つ以上の音響装置150の検査に関して以下で説明される。他の実施形態は、任意の他の装置、製品および/またはシステムの一部として実装された1つ以上の音響装置150を検査するように実装され得る。例えば、いくつかの実施形態は、音響センサー、例えば、マイクロホン、加速度計、および/もしくは同様のもの、ならびに/または音響アクチュエータ、例えば、スピーカー、シェーカー、振動アクチュエータ、および/もしくは同様のものを備えている任意の製品の一部として実装された1つ以上の音響装置150を検査するように実装され得る。例えば、いくつかの実施形態は、1つ以上のオーディオ装置、1つ以上のインフォテインメントシステム、カメラ、ヘッドホン、イヤホン、および/または同様のものの一部として実装された1つ以上の音響装置150を検査するように実装され得る。
【0080】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、製造工程のEOL、例えば、音響装置150の製造工程のEOL、ならびに/または音響装置150を含む製品、システム、および/もしくは装置の製造工程のEOLにおいて、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0081】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、システム音響要素の一部もしくは全部、例えば、物理センサーならびに/または構成要素が、1つ以上の予め定義された検査基準、例えば、定義された感度、および/もしくは周波数応答許容差を達成していることを検証するために、製品内の複数の音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。例えば、1つ以上の予め定義された検査基準は、例えば、以下で説明されるように、最適なシステム性能および/または機能性を提供するために製品動作を確実にするように構成され得る。
【0082】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、製造後および/または組立て後に、例えば、欠陥のあるセンサーおよび/または構成要素を識別するために、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0083】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響センサーおよび/または音響アクチュエータの製造業者の製造サイトにおいて、例えば、音響装置150の製造工程の一部として、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0084】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、製品が音響センサーおよび/または音響アクチュエータを装備された後に、例えば、製造工程の製品EOLにおいて、例えば、システムレベルで、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0085】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150を含む製品の実行時中、例えば、製品が最終顧客によって操作されている時に、1つ以上の音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0086】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、組立てラインにおいて、例えば、信号処理技術を使用して、実行時(RT)に捕捉され得る、音響装置150のRT信号特性および/または伝達関数を分析するように構成され得る。
【0087】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150を実装している製品の実行時動作中に、例えば、信号処理技術を使用して、RTに捕捉され得る、音響装置150のRT信号特性および/または伝達関数を分析するように構成され得る。
【0088】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150の自動化検査シミュレーション動作条件を実施するための予め定義された条件に依存し得る。
【0089】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150の音響情報に基づいて、音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0090】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の周波数サブバンド内の検査された音響装置150に対する検査された音響値分布(AVD)を決定するために、検査された音響装置150に対応する入力音響情報を処理するように構成され得る。
【0091】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150に対する検査された音響値分布は、例えば、以下で説明されるように、それぞれ、複数の周波数サブバンド内の複数の検査値を含み得る。
【0092】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の周波数サブバンドは、例えば、以下で説明されるように、複数の1/3オクターブバンドを含み得る。
【0093】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の周波数サブバンドは、例えば、以下で説明されるように、少なくとも5つの周波数サブバンドを含み得る。
【0094】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の周波数サブバンドは、例えば、以下で説明されるように、少なくとも18の周波数サブバンドを含み得る。
【0095】
他の実施形態では、複数の周波数サブバンドの任意の他の数および/または構成が実装され得る。
【0096】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査された音響値分布および、それぞれ、複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準値(「黄金AVD」とも呼ばれる)を定義する基準プロファイルに基づいて、検査された音響装置150が予め定義された検査基準を満足するか否かを判断するように構成され得る。
【0097】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを示すために出力を生成するように構成され得る。例えば、音響装置テスター160は、出力をインタフェース110に提供するように構成され得る。
【0098】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150の検査されたAVDは、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150の検査された音響伝達関数を含み、かつ/またはそれを表し得る。
【0099】
一例では、検査された音響装置150の検査された音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150のマイクロホン伝達関数(MTF)を含み得、それに基づき得、かつ/またはそれを表し得る。
【0100】
一例では、検査された音響装置150の検査された音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150のスピーカー伝達関数(STF)を含み得、それに基づき得、かつ/またはそれを表し得る。
【0101】
他の実施形態では、検査された音響装置150の検査された音響伝達関数は、伝達関数および/もしくは任意の他の伝達関数の組合せを含み得、それに基づき得、かつ/またはそれを表し得る。
【0102】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150の検査されたAVDは、検査された音響装置150の検査された音響スペクトルを含み、かつ/またはそれを表し得る。
【0103】
他の実施形態では、検査された音響装置150の検査されたAVDは、検査された音響装置150の任意の他の検査された音響信号、パラメータおよび/もしくは属性を含み、かつ/またはそれを表し得る。
【0104】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150の検査されたAVDは、検査された音響装置150の検査された音響エネルギー分布を含み得る。例えば、検査された音響装置150の検査された音響エネルギー分布は、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンド内の複数の検査されるエネルギー値を含み得る。
【0105】
他の実施形態では、検査された音響装置150の検査されたAVDは、検査された音響装置150の検査された音響振幅分布を含み得る。例えば、検査された音響装置150の検査された音響振幅分布は、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンド内の複数の検査された振幅値を含み得る。
【0106】
他の態様では、検査された音響装置150の検査されたAVDは、任意の他の音響値および/またはパラメータに対応する任意の他の音響値分布を含み得る。
【0107】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の周波数サブバンド内の検査された音響装置150の検査された音響伝達関数を決定するために、検査された音響装置150に対応する入力音響情報を処理するように構成され得る。
【0108】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150の検査された音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、それぞれ、複数の周波数サブバンド内の複数の検査されるエネルギー値を含み得る。
【0109】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150が、例えば、検査された音響伝達関数および、それぞれ、複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準エネルギー値を定義する基準プロファイルに基づいて、予め定義された検査基準を満足するか否かを判断するように構成され得る。
【0110】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150の検査された音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、それぞれ、複数の周波数サブバンド内の複数の検査されるエネルギー値を含み得る。
【0111】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150が、例えば、検査された音響伝達関数および、それぞれ、複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準エネルギー値を定義する基準プロファイルに基づいて、予め定義された検査基準を満足するか否かを判断するように構成され得る。
【0112】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150の検査された音響伝達関数は、それぞれ、複数の周波数サブバンド内の複数の検査された振幅値を含み得る。
【0113】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150が、例えば、検査された音響伝達関数および、それぞれ、複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準振幅値を定義する基準プロファイルに基づいて、予め定義された検査基準を満足するか否かを判断するように構成され得る。
【0114】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150が、例えば、周波数サブバンドに対応する差分値に基づいて、予め定義された検査基準を満足するかどうかを判断するように構成され得る。
【0115】
いくつかの例証的な実施形態では、差分値は、例えば、以下で説明されるように、周波数サブバンドに対応する検査値と、周波数サブバンドに対応する基準値との間の差を含み得る。
【0116】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、周波数サブバンドに対応する差分値が周波数サブバンドに対応する閾値よりも大きいという判断に基づいて、検査された音響装置150が、予め定義された検査基準を満足できないと判断するように構成され得る。
【0117】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、周波数サブバンドに対応するエネルギー差に基づいて、検査された音響装置150が、予め定義された検査基準を満足するかどうかを判断するように構成され得る。例えば、エネルギー差は、例えば、以下で説明されるように、周波数サブバンドに対応する検査されるエネルギー値と、周波数サブバンドに対応する基準エネルギー値との間の差を含み得る。
【0118】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、周波数サブバンドに対応する振幅差に基づいて、検査された音響装置150が、予め定義された検査基準を満足するかどうかを判断するように構成され得る。例えば、振幅差は、周波数サブバンドに対応する検査された振幅値と、周波数サブバンドに対応する基準振幅値との間の差を含み得る。
【0119】
いくつかの例証的な実施形態では、基準プロファイルは、例えば、以下で説明されるように、周波数サブバンドに対応する閾値を定義し得る。
【0120】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、周波数サブバンドに対応するエネルギー値が周波数サブバンドに対応する閾値よりも大きいという判断に基づいて、検査された音響装置150が、予め定義された検査基準を満足できないと判断するように構成され得る。
【0121】
いくつかの例証的な実施形態では、基準プロファイルは、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンドに対応する複数の閾値を定義する閾値情報を含み得る。
【0122】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、複数の差分値、例えば、それぞれ、複数の周波数サブバンドに対応する、エネルギー差、振幅差、および/または任意の他の差を決定するように構成され得る。例えば、複数の差分値、例えば、周波数サブバンドに対応する、エネルギー差または振幅差は、例えば、以下で説明されるように、検査値、例えば、周波数サブバンドに対応する、検査されるエネルギー値または検査された振幅値と、基準値、例えば、周波数サブバンドに対応する、基準エネルギー値または基準振幅値との間の差を含み得る。
【0123】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の差分値および複数の閾値に基づいて、検査された音響装置150が予め定義された検査基準を満足するか否を判断するように構成され得る。
【0124】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の閾値は、第1の周波数サブバンドに対応する第1の閾値、および第2の周波数サブバンドに対応する第2の閾値を含み得る。例えば、第2の閾値は、例えば、以下で説明されるように、第1の閾値とは異なり得る。
【0125】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の閾値は、第3の周波数サブバンドに対応する第3の閾値を含み得る。例えば、第3の閾値は、例えば、以下で説明されるように、第1の閾値または第2の閾値に等しい可能性がある。
【0126】
いくつかの例証的な実施形態では、閾値情報は、例えば、以下で説明されるように、第1の周波数範囲内の第1の複数の周波数サブバンドに対応する第1の複数の閾値に対して設定される第1の閾値、および/または第2の周波数範囲内の第2の複数の周波数サブバンドに対応する第2の複数の閾値に対して設定される、例えば、第1の閾値とは異なる、第2の閾値を定義し得る。
【0127】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、少なくとも1つの特定の周波数サブバンドに対して、例えば、差分値、例えば、特定の周波数サブバンドに対応する、エネルギー差または振幅差が、特定の周波数サブバンドに対応する閾値よりも大きいという判断に基づいて、検査された音響装置150が、予め定義された検査基準を満足できないと判断するように構成され得る。
【0128】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、各特定の周波数サブバンドに対して、差分値、例えば、特定の周波数サブバンドに対応する、エネルギー差または振幅差が、特定の周波数サブバンドに対応する閾値よりも大きくないという判断に基づいて、検査された音響装置150が、予め定義された検査基準を満足すると判断するように構成され得る。
【0129】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査された音響装置150に対応する少なくとも1つの属性に基づいて、複数の基準プロファイルから基準プロファイルを選択するように構成され得る。
【0130】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の基準プロファイルは、第1の複数の基準値、例えば、基準エネルギー値および/もしくは基準振幅値を定義する第1の基準プロファイル、ならびに/または第2の複数の基準値、例えば、基準エネルギー値および/もしくは基準振幅値を定義する第2の基準プロファイルを含み得る。例えば、第1の複数の基準値は、例えば、以下で説明されるように、第2の複数の基準値とは異なり得る。
【0131】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150に対応する少なくとも1つの属性は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置が音響センサーまたは音響トランスデューサであるかどうかを定義するセンサー/トランスデューサ属性を含み得る。
【0132】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150に対応する少なくとも1つの属性は、例えば、以下で説明されるように、検査された装置またはシステム内の検査された音響装置の組立体の構成を定義する組立体構成属性を含み得る。
【0133】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150に対応する少なくとも1つの属性は、任意の他の追加または代替の属性を含み得る。
【0134】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、予め定義された検査基準を満足する、基準音響装置の基準音響情報に基づいて、複数の基準エネルギー値を決定するように構成され得る。
【0135】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150は、音響トランスデューサを含み得る。例えば、検査された音響装置150の入力音響情報は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサによって出力された音響信号に依存する音響センサーの出力信号に基づき得る。
【0136】
いくつかの例証的な実施形態では、検査された音響装置150は、音響センサーを含み得る。例えば、検査された音響装置150の入力音響情報は、例えば、以下で説明されるように、音響センサーの出力信号に基づき得る。
【0137】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査された音響装置と複数の他の音響装置とのそれぞれ複数の組合せに対応する、音響伝達関数、音響スペクトル、および/もしくは音響信号を含み、かつ/または表す、例えば、複数の検査された音響値分布を決定するために、検査された音響装置150と複数の他の音響装置との間で伝達された音響信号に対応する入力音響情報を処理するように構成され得る。
【0138】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、複数の検査された音響伝達関数に対する複数の検査結果を決定するように構成され得る。
【0139】
いくつかの例証的な実施形態では、特定の検査された音響伝達関数に対する検査結果は、例えば、以下で説明されるように、特定の検査された音響伝達関数の検査値、例えば、検査されたエネルギー値、検査された振幅値および/または任意の他の検査値、ならびに特定の検査された音響伝達関数に対する基準プロファイルに基づき得る。
【0140】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150が、例えば、複数の検査結果に基づいて、予め定義された検査基準を満足するか否かを判断するように構成され得る。
【0141】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、周波数サブバンド内の、音響値、例えば、エネルギー値、振幅値および/または任意の他の音響値の、例えば、関数、例えば、合計および/または任意の他の関数に基づいて、周波数サブバンドに対して、検査される値、例えば、検査されるエネルギー値、検査される振幅値および/または任意の他の検査される値を決定するように構成され得る。
【0142】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、検査された音響装置を含む装置の動作中、検査された音響装置150が実行時条件に関連する実行時検査基準を満足するか否かを判断するように構成され得る。例えば、検査された音響装置150の入力音響情報は、例えば、以下で説明されるように、実行時条件における実行時音響情報を含み得る。
【0143】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、検査された音響装置が、検査された音響装置150の製造工程ラインの終わりにおいてEOL条件に関連するEOL検査基準を満足するか否かを判断するように構成され得る。例えば、検査された音響装置150の入力音響情報は、例えば、以下で説明されるように、EOL条件におけるEOL音響情報を含み得る。
【0144】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、検査された音響装置が、装置内に組み立てられた検査された音響装置の組立て後条件に関連する組立て後検査基準を満足するか否かを判断するように構成され得る。例えば、検査された音響装置150の入力音響情報は、例えば、以下で説明されるように、組立て後条件における組立て後音響情報を含み得る。
【0145】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、入力192を介して受信された、例えば、音響装置150に対応する音響情報に基づいて、音響装置150のAVDを決定するように構成され得る。
【0146】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、入力192を介して受信された、例えば、音響装置150に対応する音響情報に基づいて、音響装置150の音響伝達関数を決定するように構成され得る。
【0147】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150の音響値分布、例えば、音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150のスペクトル音響特性を表し得る。
【0148】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150の音響値分布、例えば、音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150の信号エネルギー特性を表し得る。
【0149】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150のAVD、例えば、音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150に対応する音響エネルギー特性を表し得る、音響エネルギー関数、もしくは音響エネルギースペクトルを含み得るか、またはその形であり得る。
【0150】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150のAVD、例えば、音響伝達関数は、音響装置150に対応する音響スペクトルを含み得るか、またはその形であり得る。
【0151】
例えば、音響センサー装置150に対して、音響センサー装置150の音響値分布、例えば、音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー装置150の出力信号に対応する音響スペクトルを含み得るか、またはその形であり得る。
【0152】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150の音響値分布、例えば、音響伝達関数は、音響装置150の伝達関数に対応する音響スペクトルを含み得るか、またはその形であり得る。
【0153】
例えば、音響トランスデューサ装置150に対して、音響トランスデューサ装置150の音響値分布、例えば、音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ装置150によって生成された音響エネルギーに基づいて音響情報を生成するために、音響トランスデューサ装置150と音響センサーとの間の伝達関数、例えば、スピーカー伝達関数に対応する音響スペクトルを含み得るか、またはその形であり得る。
【0154】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150の音響情報を、複数の周波数サブバンド内の音響値分布、例えば、音響伝達関数に変換するように構成され得る。
【0155】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150の音響情報は、例えば、音響装置150が音響センサー装置を含む場合、音響装置150の出力信号のサンプルを、例えば、含み得るか、またはそれに基づき得る。これらの実施形態によれば、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響センサー装置150の出力信号の音響スペクトルを、複数の周波数サブバンド内のAVD、例えば、音響伝達関数に変換することにより、音響センサー装置150の音響情報を、複数の周波数サブバンド内のAVD、例えば、音響伝達関数に変換するように構成され得る。
【0156】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150の音響情報は、例えば、音響装置150が音響トランスデューサ装置を含む場合、音響センサー装置の出力信号のサンプルを、例えば、含み得るか、またはそれに基づき得る。例えば、音響トランスデューサ装置150の音響情報は、音響トランスデューサ装置150と音響センサー装置との間の、伝達関数、例えば、スピーカー伝達関数を含み得る。これらの実施形態によれば、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響情報を、複数の周波数サブバンド内の伝達関数、例えば、スピーカー伝達関数に変換することにより、音響トランスデューサ装置150の音響情報を、複数の周波数サブバンド内のAVD、例えば、音響伝達関数に変換するように構成され得る。
【0157】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の周波数サブバンドは、例えば、以下で説明されるように、1/3オクターブサブバンドを含み得る。
【0158】
他の実施形態では、複数の周波数サブバンドは、任意の他のオクターブオーダーの任意の他のサブバンドを含み得る。
【0159】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の周波数サブバンドは、例えば、以下で説明されるように、少なくとも5つの1/3オクターブサブバンドを含み得る。
【0160】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の周波数サブバンドは、例えば、以下で説明されるように、18の1/3オクターブサブバンドを含み得る。
【0161】
他の実施形態では、複数の周波数サブバンドは、任意の他の数の1/3オクターブサブバンド、例えば、18より少ない1/3オクターブサブバンドまたは18より多い1/3オクターブサブバンドを含み得る。
【0162】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の周波数サブバンドは、例えば、それぞれ、次のセットの中央周波数[19.68,24.80,31.25,39.37,49.6,62.5,78.74,99.21,125,157.49,198.42,250,314.98,396.85,500,629.96,793.7,1000,...,Fs/2]Hertz(Hz)の1つ以上、例えば、一部または全部を有する18以上の周波数サブバンドを含み得、ここでFsはサンプリング周波数を示す。
【0163】
他の実施形態では、複数の周波数サブバンドは、任意の他の追加または代替の中央周波数を有する任意の他の周波数サブバンドを含み得る。
【0164】
他の実施形態では、複数の周波数サブバンドは、任意の他のサブバンド割当てもしくは方式に従った、任意の他の数の周波数サブバンド、例えば、18より少ないか、または多いサブバンドを含み得る。
【0165】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150の音響情報を、複数の周波数サブバンド内の音響値分布、例えば、音響伝達関数に変換するために、音響装置150の音響情報に複数の帯域通過フィルタを適用するように構成され得る。
【0166】
一例では、複数の帯域通過フィルタは、例えば、以下で説明されるように、18の1/3オクターブサブバンドの中央周波数に対応する18のそれぞれの中央周波数を有する18の帯域通過フィルタを含み得る。
【0167】
いくつかの例証的な実施形態に従った、複数の帯域通過フィルタ曲線210を示すグラフ200を概略的に示す、
図2を参照する。
【0168】
一例では、
図2に示されるように、複数の帯域通過フィルタ曲線210は、例えば、前述のとおり、例えば、18の1/3オクターブサブバンドの中央周波数に対応する、18のそれぞれの中央周波数212を有する18の帯域通過フィルタを表し得る。
【0169】
いくつかの例証的な実施形態では、二次帯域通過フィルタは、中央周波数212の周囲に構成され得る。例えば、装置テスター160(
図1)は、帯域通過フィルタ曲線210の一部または全部に従った帯域通過フィルタを利用するように構成され得る。
【0170】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、以下で説明されるように、例えば、帯域通過フィルタ曲線210に基づいて、入力音響情報に対応する音響値分布、例えば、音響伝達関数を生成するように構成され得る。
【0171】
いくつかの例証的な実施形態では、帯域通過フィルタによって処理される入力音響情報は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150(
図1)の入力音響情報を含み得る。
【0172】
これらの実施形態によれば、音響値分布、例えば、音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150(
図1)に対応する、音響値分布、例えば、音響伝達関数を含み得る。
【0173】
いくつかの例証的な実施形態では、帯域通過フィルタによって処理される入力音響情報は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150(
図1)に対する基準として使用される基準音響情報を含み得る。
【0174】
これらの実施形態によれば、音響値分布、例えば、音響伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、基準音響値分布、例えば、基準音響伝達関数を含み得る。
【0175】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、以下の方法に従い、例えば、曲線210によって定義される帯域通過フィルタの一部または全部の各々を、例えば、入力音響情報に適用することにより、入力音響情報を、複数の周波数サブバンド内の音響情報に変換するように構成され得る:
【数1】
は、二次セクションデジタルフィルタ
【数2】
を表す。
【0176】
他の実施形態では、複数の周波数サブバンド内の音響情報は、任意の他の追加または代替技術に従って決定され得る。
【0177】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の周波数サブバンドに対応する、複数の値、例えば、エネルギー値および/または振幅値を決定することにより、入力音響情報に対応する、音響値分布、例えば、音響伝達関数を生成するように構成され得る。
【0178】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の周波数サブバンドに対応する複数のエネルギー値を含むベクトル(「音響値分布ベクトル」または「音響伝達関数ベクトル」とも呼ばれる)を生成することにより、入力音響情報に対応する、AVD、例えば、音響伝達関数を生成するように構成され得る。
【0179】
いくつかの例証的な実施形態に従い、入力音響情報310を、複数の周波数サブバンドにわたる音響値分布320、例えば、音響伝達関数に変換するための変換方式300を概略的に示す、
図3を参照する。例えば、音響装置テスター、例えば、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、以下で説明されるように、入力音響情報310を、複数の周波数サブバンドにわたる音響値分布320に変換するように構成され得る。
【0180】
いくつかの例証的な実施形態では、入力音響情報310は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査された音響装置、例えば、音響装置150(
図1)が音響センサー装置を含む場合、音響センサー装置の出力信号のサンプルを含み得る。
【0181】
いくつかの例証的な実施形態では、入力音響情報310は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査された音響装置、例えば、音響装置150(
図1)が音響トランスデューサ装置を含む場合、音響センサー装置の出力信号のサンプルに基づいて、伝達関数(TF)、例えば、スピーカー伝達関数を含み得る。
【0182】
いくつかの例証的な実施形態では、入力音響情報310は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150(
図1)に対応する入力音響情報を含み得る。これらの実施形態によれば、音響値分布320は、例えば、以下で説明されるように、検査された音響装置150(
図1)に対応する音響伝達関数(「検査されたベクトル」とも呼ばれる)を含み得る。
【0183】
いくつかの例証的な実施形態では、入力音響情報310は、例えば、以下で説明されるように、音響装置150(
図1)を検査するための基準として使用される基準音響情報を含み得る。これらの実施形態によれば、音響値分布320は、例えば、以下で説明されるように、基準音響伝達関数(「基準ベクトル」とも呼ばれる)を含み得る。
【0184】
いくつかの例証的な態様では、
図3に示されるように、入力音響情報310は、例えば、複数の1/3オクターブサブバンド312に従って定義された複数の帯域通過フィルタ314を入力音響情報310に適用することにより、複数の周波数サブバンド、例えば、1/3オクターブサブバンド312に変換され得る。例えば、複数の帯域通過フィルタ314は、複数の帯域通過フィルタ曲線210(
図2)に従って定義され得る。
【0185】
いくつかの例証的な実施形態では、
図3に示されるように、複数の値316、例えば、エネルギー値および/または振幅値は、それぞれ、複数の1/3オクターブサブバンド312に対応して決定され得る。例えば、1/3オクターブサブバンド312に対応する値316は、1/3オクターブサブバンド312内の、音響値、例えば、音響エネルギー値および/または音響振幅値の関数として、例えば、その合計に基づいて、決定され得る。
【0186】
いくつかの例証的な実施形態では、音響値分布320は、例えば、帯域通過フィルタ314によるフィルタリングの後、複数の周波数サブバンド312に対応する複数の値316を含むベクトルを含むように決定され得る。
【0187】
再度、
図1を参照すると、いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150に対応する入力音響情報および基準音響プロファイルに基づいて、音響装置150を検査するように構成され得る。
【0188】
いくつかの例証的な実施形態では、基準音響プロファイルは、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンド内の、基準値分布、例えば、基準伝達関数、基準スペクトルおよび/または基準信号を含み得る。
【0189】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の周波数サブバンド内の基準値分布は、例えば、以下で説明されるように、例えば、1つ以上の基準音響装置に関して、取得され得る、例えば、基準音響情報に基づいて、例えば、音響装置テスター160によって、決定され得る。
【0190】
例えば、基準音響プロファイルは、基準音響情報を含む入力音響情報310(
図3)に基づく変換方式300(
図3)に従って決定され得る。一例では、基準音響情報は、予め定義された検査基準を満足する、基準音響装置、例えば、較正済み音響装置に対応し得る。
【0191】
他の態様では、複数の周波数サブバンド内の基準値分布は、事前に構成され得る。
【0192】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の周波数サブバンドは、例えば、以下で説明されるように、複数の1/3オクターブサブバンドを含み得る。
【0193】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の1/3オクターブサブバンドは、例えば、以下で説明されるように、少なくとも5つの1/3オクターブサブバンドを含み得る。
【0194】
いくつかの例証的な実施形態では、複数の1/3オクターブサブバンドは、例えば、以下で説明されるように、18の1/3オクターブサブバンドを含み得る。
【0195】
他の実施形態では、任意の他の数および/または構成の周波数サブバンドが利用され得る。
【0196】
いくつかの例証的な実施形態では、基準値分布は、複数の周波数サブバンドに対応する、複数の基準値、例えば、エネルギー値、振幅値、および/または任意の他の値を含み得る。
【0197】
例えば、複数の基準値のうちの基準値は、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンドのそれぞれの周波数サブバンドに対応し得る。
【0198】
いくつかの例証的な実施形態では、基準音響プロファイルは、複数の周波数サブバンドに対応する複数の閾値を定義するための閾値情報を含み得る。例えば、複数の閾値のうちの1つの閾値は、複数のサブバンドのそれぞれのサブバンドに対応し得る。
【0199】
いくつかの例証的な実施形態では、閾値情報は、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンドの1つ以上の第1の周波数サブバンドに対する第1の閾値、および/または複数の周波数サブバンドの1つ以上の他の周波数サブバンドに対する第2の閾値を定義し得る。
【0200】
いくつかの例証的な実施形態では、閾値情報は、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つのカットオフ周波数に関して1つ以上の閾値を定義し得る。
【0201】
いくつかの例証的な実施形態では、カットオフ周波数は、例えば、カットオフ周波数を下回る、1つ以上の第1の周波数サブバンド、および例えば、カットオフ周波数を上回る、1つ以上の第2の周波数サブバンドを定義し得る。
【0202】
例えば、閾値情報は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の第1の周波数サブバンドに適用される第1の閾値、および1つ以上の第2の周波数サブバンドに適用される第2の閾値を定義し得る。
【0203】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150に対応する入力音響情報に基づいて、音響装置150に対応する、検査される音響値分布、例えば、検査される音響伝達関数を決定するように構成され得る。
【0204】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、音響装置150に対応する入力音響情報を含む入力音響情報310(
図3)に基づく変換方式300(
図3)に従って、音響装置150に対応する、検査される音響値分布、例えば、検査される音響伝達関数を決定するように構成され得る。
【0205】
例えば、音響装置テスター160は、複数の帯域通過フィルタ314(
図3)を、音響装置150に対応する入力音響情報に適用するため、および、複数の帯域通過フィルタ314(
図3)の出力に基づいて決定され得る、複数の値、例えば、エネルギー値(「検査されるエネルギー値」)、例えば、複数の値316を含むように音響装置150に対応する、検査される音響値分布、例えば、検査される音響伝達関数を決定するために、構成され得る。
【0206】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150に対応する、検査された音響値分布、例えば、検査された音響伝達関数と、基準音響値分布、例えば、基準音響伝達関数との間の比較に基づいて、音響装置150を検査するように構成され得る。
【0207】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150に対応する、複数の検査値、例えば、検査されるエネルギー値および/または検査された振幅値と、例えば、閾値情報に従った、基準音響値分布、例えば、基準音響伝達関数の、複数の基準値、例えば、基準エネルギー値および/または基準振幅値、との間の比較に基づいて、音響装置150を検査するように構成され得る。
【0208】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンドに対応する、複数の差分値、例えば、エネルギー差および/または振幅差を決定するように構成され得る。
【0209】
例えば、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、周波数サブバンドに対応する検査値と、周波数サブバンドに対応する基準値との間の差に基づいて、周波数サブバンドに対応する差分値を決定するように構成され得る。
【0210】
例えば、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、周波数サブバンドに対応する検査されるエネルギー値と、周波数サブバンドに対応する基準エネルギー値との間の差に基づいて、周波数サブバンドに対応するエネルギー差を決定するように構成され得る。
【0211】
例えば、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、周波数サブバンドに対応する検査された振幅値と、周波数サブバンドに対応する基準振幅値との間の差に基づいて、周波数サブバンドに対応する振幅差を決定するように構成され得る。
【0212】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、複数の差分値が、例えば、閾値情報によって定義されるとおりに、複数の周波数サブバンドに対応する複数の閾値に従っているか否かを判断するように構成され得る。
【0213】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、周波数サブバンドに対して、その周波数サブバンドに対応する差分値が、その周波数サブバンドに対応する閾値を上回るか否かを識別するように構成され得る。
【0214】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、少なくとも1つの周波数サブバンドに対して、その周波数サブバンドに対応する差分値が、その周波数サブバンドに対応する閾値よりも大きいことが検出される場合、音響装置150は欠陥があると判断し得る。
【0215】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、音響センサー装置を検査および/または診断するように構成され得る。本明細書で使用される、音響センサー装置という句は、マイクロホン、加速度計、および/または音響エネルギーを検知するように構成された任意の他のセンサーを指し得る。
【0216】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー装置を含み得る。
【0217】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響センサー150の音響センサー伝達関数(「マイクロホン伝達関数(MTF)」とも呼ばれる)に基づいて、音響センサー150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0218】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、音響センサー150の音響出力信号をサンプリングすることにより、音響センサー150のMTFを決定するように構成され得る。例えば、音響センサー150のMTFは、音響センサー150のスペクトル音響特性を表し得る。例えば、音響センサー150のMTFは、音響センサー150の音響出力信号の音響スペクトルを含み得るか、またはそれに基づき得る。
【0219】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー150のMTFを複数の周波数サブバンド、例えば、複数の1/3オクターブサブバンド、例えば、18の1/3オクターブサブバンドおよび/もしくは任意の他の数の1/3オクターブサブバンド、または任意の他の複数の周波数サブバンド内のMTFに変換するように構成され得る。
【0220】
例えば、音響装置テスター160は、例えば、前述のとおり、例えば、音響センサー150のMTFに複数の帯域通過フィルタ314(
図3)を適用することにより、音響センサー150のMTFを複数の周波数サブバンド内のMTFに変換し得る。
【0221】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンドに対応する複数のエネルギーを決定するように構成され得る。
【0222】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、MTFの複数のエネルギーおよび複数の周波数サブバンドに基づいて、検査されたMTFベクトルを決定するように構成され得る。
【0223】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、前述のとおり、複数の帯域通過フィルタ314(
図3)の出力に基づく複数の検査されるエネルギー値を含み得る、ベクトル320(
図3)を含むように検査されたMTFベクトルを決定し得る。
【0224】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査されたMTFベクトルおよび基準MTFプロファイルに基づいて、音響センサー150を検査するように構成され得る。
【0225】
いくつかの例証的な実施形態では、基準MTFプロファイルは、例えば、以下で説明されるように、基準MTFを含み得る。
【0226】
いくつかの例証的な実施形態では、基準MTFは、複数の周波数サブバンド、例えば、複数の1/3オクターブサブバンド内で定義され得る。
【0227】
いくつかの例証的な実施形態では、基準MTFは、複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準エネルギー値を含み得る。
【0228】
例えば、複数の基準エネルギー値のうちの基準エネルギー値は、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンドのそれぞれの周波数サブバンドに対応し得る。
【0229】
いくつかの例証的な実施形態では、基準MTFプロファイルは、複数の周波数サブバンドに対応する複数の閾値を定義するために閾値情報を含み得る。例えば、複数の閾値のうちの閾値は、複数のサブバンドのそれぞれのサブバンドに対応し得る。
【0230】
いくつかの例証的な実施形態では、閾値情報は、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンドの1つ以上の第1の周波数サブバンドに対する第1の閾値、および/または複数の周波数サブバンドの1つ以上の他の周波数サブバンドに対する第2の閾値を定義し得る。
【0231】
いくつかの例証的な実施形態では、閾値情報は、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つのカットオフ周波数に関して1つ以上の閾値を定義し得る。
【0232】
いくつかの例証的な実施形態では、カットオフ周波数は、例えば、カットオフ周波数を下回る、1つ以上の第1の周波数サブバンド、および/または、例えば、カットオフ周波数を上回る、1つ以上の第2の周波数サブバンドを定義し得る。
【0233】
例えば、閾値情報は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の第1の周波数サブバンドに適用される第1の閾値、および/または1つ以上の第2の周波数サブバンドに適用される第2の閾値を定義し得る。
【0234】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査されたMTFベクトルと基準MTFとの間の比較に基づいて、音響センサー150を検査するように構成され得る。
【0235】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、閾値情報に従い、例えば、検査されたMTFベクトルの複数の検査されたエネルギーと、基準MTFの複数の基準エネルギーとの間の比較に基づいて、音響センサー150を検査するように構成され得る。
【0236】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査されたMTFベクトルの周波数サブバンド内の検査されたエネルギー、基準MTFの周波数サブバンド内の基準エネルギー、およびMTF閾値情報に従い周波数サブバンドに対して定義された閾値に基づいて、音響装置150、例えば、マイクロホンまたは加速度計が、予め定義された検査基準を満足するかどうか、例えば、音響装置150に欠陥があるか否かを、判断し得る。
【0237】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査されたMTFベクトルの周波数サブバンド内の検査されたエネルギーと、基準MTFの周波数サブバンド内の基準エネルギーとの間の差に基づいて、音響装置150、例えば、マイクロホンまたは加速度計が、予め定義された検査基準を満足するかどうか、例えば、音響装置150に欠陥があるか否かを、判断し得る。
【0238】
一例では、音響装置テスター160は、例えば、検査されたMTFベクトルの周波数サブバンド内の検査されたエネルギーと、基準MTFの周波数サブバンド内の基準エネルギーとの間の差が、MTF閾値情報に従い、周波数サブバンドに対して定義された閾値よりも大きい場合、音響装置150、例えば、マイクロホンまたは加速度計は、欠陥があると判断し得る。
【0239】
別の例では、音響装置テスター160は、例えば、検査されたMTFベクトルの周波数サブバンド内の検査されたエネルギーと、基準MTFの周波数サブバンド内の基準エネルギーとの間の差が、MTF閾値情報に従い、周波数サブバンドに対して定義された閾値よりも大きくない場合、音響装置150、例えば、マイクロホンまたは加速度計は、欠陥がない、例えば、音響装置150は検査をパスし、かつ/または検査基準を満足すると判断し得る。
【0240】
例えば、音響装置テスター160は、例えば、検査されたMTFベクトルの全ての周波数サブバンドに対して、周波数サブバンド内の検査されたエネルギーと、周波数サブバンド内の基準エネルギーとの間の差が、MTF閾値情報に従い、周波数サブバンドに対して定義された閾値よりも大きくない場合、音響装置150、例えば、マイクロホンまたは加速度計は、欠陥がない、例えば、音響装置150は検査をパスし、かつ/または検査基準を満足すると判断し得る。
【0241】
他の実施形態では、任意の他の追加または代替基準が、音響装置150が予め定義された検査基準を満足するか否か、例えば、音響装置150が検査に合格するか、または欠陥があるか否を判断するために定義され得る。
【0242】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、複数の音響センサー装置、例えば、複数のマイクロホン、加速度計および/もしくは同様のものを検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0243】
一例では、音響装置150は、例えば、以下で説明されるように、複数の音響センサー装置を含み得る。
【0244】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の音響センサー装置に対応する複数の検査されたMTFベクトルに基づいて、複数の音響センサー装置をチェックおよび/または診断するように構成され得る。
【0245】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、基準MTFに対応する閾値情報に従い、例えば、各検査されたMTFベクトルを基準MTFと比較することにより、複数の音響センサー装置を検査するように構成され得る。
【0246】
いくつかの例証的な実施形態に従った、基準AVD(例えば、MTF)410および検査されたAVD(例えば、MTF)420を示すグラフ400を概略的に示す、
図4を参照する。例えば、基準AVD 410は、例えば、以下で説明されるように、黄金AVDを含み得る。
【0247】
一例では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、以下で説明されるように、例えば、基準AVD(例えば、MTF)410に対するAVD(例えば、MTF)閾値情報に従い、例えば、各検査されたAVD、例えば、それぞれの音響センサー405に対応する各検査された(例えば、MTF)420を、基準MTF 410と比較することにより、複数の音響センサー装置405、例えば、8つの音響センサー装置または任意の他の数の音響センサー装置を検査するように構成され得る。
【0248】
いくつかの例証的な実施形態では、
図4に示されるように、閾値情報は、カットオフ周波数415、例えば、80Hzの、または任意の他のカットオフ周波数を定義し得、それより下では、low_THと示される、第1の閾値が使用され得、かつ/または、それより上では、high_THと示される、第2の閾値が使用され得る。
【0249】
一例では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、周波数サブバンド430、例えば、50~63Hzの間の、検査されたAVD(例えば、MTF)ベクトル420のエネルギー値422と、周波数サブバンド430内の基準AVD(例えば、MTF)関数410の基準エネルギー412との間の差が第1の閾値よりも大きい場合、音響センサー装置は欠陥があると判断し得る。
【0250】
一例では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、カットオフ閾値415を上回る周波数サブバンド内の検査されたAVD(例えば、MTF)ベクトル420のエネルギー値と、カットオフ閾値415を上回る周波数サブバンド内の基準AVD(例えば、MTF)関数410の基準エネルギーとの間の差が第2の閾値よりも大きい場合、音響センサー装置は欠陥があると判断し得る。
【0251】
いくつかの例証的な実施形態では、基準AVD(例えば、MTF)関数410は、例えば、複数の検査された音響センサーの、例えば、複数の検査されたAVD(例えば、MTF)ベクトルに基づいて、決定され得る。
【0252】
いくつかの例証的な実施形態では、基準AVD(例えば、MTF)関数410は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の検査されたAVD(例えば、MTF)ベクトルの中央値に基づいて、決定され得る。
【0253】
他の実施形態では、基準AVD(例えば、MTF)関数410は、複数の検査されたAVD(例えば、MTF)ベクトルの任意の他の関数および/または組合せに基づいて、決定され得る。
【0254】
いくつかの例証的な実施形態に従った、複数の検査されたAVD(例えば、MTFベクトル)520の中央値510を示すグラフ500を概略的に示す、
図5を参照する。
【0255】
一例では、複数のAVD(例えば、MTFベクトル)520は、それぞれ複数の音響センサー装置、例えば、基準AVD(例えば、MTF)を較正するために使用され得る複数の「較正」音響センサー装置の音響信号の測定に基づき得る。
【0256】
再度、
図1を参照すると、いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、中央値510(
図5)を、例えば、基準AVDおよび/またはMTF、例えば、基準AVDおよび/またはMTF 410(
図4)として、使用し得る。
【0257】
一例では、音響装置テスター160は、基準AVDおよび/またはMTFプロファイルを、例えば、以下の操作の1つ以上を実行することにより、決定および/または較正するために1つ以上の操作を実行し得る:
o1/3オクターブ内の、例えば、センサー音響装置の、全ての基準およびモニタリング信号スペクトルを分析する。
o予め定義された基準AVDおよび/またはMTFを形成するために全てのセンサー音響装置の信号スペクトルのベンチマークを行う。
o故障判定基準を、各基準およびモニタリング信号スペクトルに対して1/3オクターブバンドごとに+/-TH(dB)に設定する。
o故障判定基準は、例えば、次のように、2つの周波数バンド、または任意の他の数の周波数バンドに分割され得る:
・Low_TH(<F[Hz])dB
・High_TH(>F[Hz])dB
o予め定義されたAVDおよび/またはMTF基準を、各基準もしくはモニタリングセンサーに対する測定データの最終セットからの各1/3オクターブバンドの中央値として構築する。
【0258】
他の実施形態では、音響装置テスター160は、基準AVDおよび/またはMTFプロファイルを決定するために任意の他の追加または代替操作を実行し得る。
【0259】
一例では、音響装置テスター160は、音響センサー装置150が検査基準を満足するか否か、例えば、音響センサー装置150が、例えば、音響センサー装置の検査されたAVDおよび/またはMTFベクトル、ならびに基準AVDおよび/またはMTFに基づいて、欠陥があるか否を判断するために、例えば、次のように、1つ以上の操作を実行し得る:
o各<MTF(k)>および<MTF(1)>を<Signal2OctaveEnergy>関数に入力する。
oその関数は、エネルギーの配列を、
・[19.68,24.80,31.25,39.37,49.6,62.5,78.74,99.21,125,157.49,198.42,250,314.98,396.85,500,629.96,793.7,1000Hz,...,Fs/2]
の1/3オクターブバンドにおける周波数において返す。
o基準<MTF(k)>エネルギーをロードする。
o1つのビン、またはいくつかのビン、例えば、Low_TH(dB)および/またはHigh_TH(dB)よりも大きいカットオフ1/3オクターブバンド周波数(F)におけるエネルギー、値および/または振幅差をもつサブバンド、が存在する場合、音響センサー装置を欠陥があるとしてマークする。
【0260】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、音響トランスデューサ装置を検査および/または診断するように構成され得る。用語「音響トランスデューサ装置」は本明細書では、スピーカー、音響アクチュエータ、ヘッドホン、および/または音響エネルギーを生成するように構成された任意の他の音響装置に関連し得る。
【0261】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置150は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ装置を含み得る。
【0262】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150の音響トランスデューサ伝達関数(「スピーカー伝達関数(STF)」とも呼ばれる)に基づいて、音響トランスデューサ装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0263】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ装置150のSTFを推定するように構成され得る。
【0264】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ装置150に対する入力信号に基づいて、音響トランスデューサ装置150のSTFを推定するように構成され得る。
【0265】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、入力信号を音響トランスデューサ装置150に適用し、音響トランスデューサ装置150の出力信号を、例えば、音響センサー装置によって、記録するように構成され得る。
【0266】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、入力信号および音響装置150の出力を検知する音響センサー装置の出力信号に基づいて、音響トランスデューサ装置150のSTFを推定するように構成され得る。
【0267】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響装置150の入力信号と、音響装置150の出力を検知する音響センサー装置の出力信号との間で相互相関を実行することにより、音響トランスデューサ装置150のSTFを推定するように構成され得る。
【0268】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、前述のとおり、音響トランスデューサ装置150のSTFを複数の周波数サブバンド、例えば、複数の1/3オクターブサブバンド内のSTFに変換するように構成され得る。
【0269】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、前述のとおり、複数の周波数サブバンドに対応する音響トランスデューサ装置150のSTFの複数の検査エネルギーを決定するように構成され得る。
【0270】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の検査エネルギーおよび複数の周波数サブバンドに基づいて、音響トランスデューサ装置150の検査されるSTFベクトルを決定するように構成され得る。
【0271】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査されたSTFベクトル、および基準STFプロファイルに基づいて、音響トランスデューサ装置150を検査するように構成され得る。
【0272】
いくつかの例証的な実施形態では、基準STFプロファイルは、例えば、以下で説明されるように、基準STFを含み得る。
【0273】
いくつかの例証的な実施形態では、基準STFは、例えば、以下で説明されるように、複数の周波数サブバンド、例えば、複数の1/3オクターブサブバンド内にあり得る。
【0274】
いくつかの例証的な実施形態では、基準STFは、複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準エネルギーを定義し得る。例えば、基準エネルギーは、例えば、前述のとおり、基準STFの複数の周波数サブバンドのそれぞれの周波数サブバンドに対応し得る。
【0275】
いくつかの例証的な実施形態では、基準STFプロファイルは、例えば、以下で説明されるように、基準STFの複数の周波数サブバンドに対応する複数の閾値を定義するためにSTF閾値情報を含み得る。
【0276】
いくつかの例証的な実施形態では、閾値は、例えば、以下で説明されるように、複数のサブバンドのそれぞれのサブバンドに対応し得る。
【0277】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査されたSTFベクトルと基準STFとの間の比較に基づいて、音響トランスデューサ装置150を検査するように構成され得る。
【0278】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査されたSTFベクトルの複数のエネルギーと基準STFの複数の基準エネルギーとの間の比較に基づいて、音響トランスデューサ装置150を検査するように構成され得る。
【0279】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、STF閾値情報に従い、例えば、検査されたSTFベクトルの複数の検査されたエネルギーと、基準STFの複数の基準エネルギーとの間の比較に基づいて、音響装置150を検査するように構成され得る。
【0280】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査されたSTFベクトルの周波数サブバンド内の検査されたエネルギー、基準STFの周波数サブバンド内の基準エネルギー、およびSTF閾値情報に従い周波数サブバンドに対して定義された閾値に基づいて、音響トランスデューサ装置150が予め定義された検査基準を満足するかどうか、例えば、音響トランスデューサ装置に欠陥があるか否かを判断し得る。
【0281】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査されたSTFベクトルの周波数サブバンド内の検査されたエネルギーと、基準STFの周波数サブバンド内の基準エネルギーとの間の差に基づいて、音響トランスデューサ装置150が予め定義された検査基準を満足するかどうか、例えば、音響トランスデューサ装置150に欠陥があるか否かを判断し得る。
【0282】
一例では、音響装置テスター160は、例えば、検査されたSTFベクトルの周波数サブバンド内の検査されたエネルギーと、基準STFの周波数サブバンド内の基準エネルギーとの間の差が、STF閾値情報に従い周波数サブバンドに対して定義された閾値よりも大きい場合、音響トランスデューサ装置150、例えば、スピーカーは欠陥があると判断し得る。
【0283】
別の例では、音響装置テスター160は、例えば、検査されたSTFベクトルの周波数サブバンド内の検査されたエネルギーと、基準STFの周波数サブバンド内の基準エネルギーとの間の差が、STF閾値情報に従い周波数サブバンドに対して定義された閾値よりも大きくない場合、音響トランスデューサ装置150は欠陥がない、例えば、音響トランスデューサ装置150は検査に合格し、かつ/または検査基準を満足すると判断し得る。
【0284】
例えば、音響装置テスター160は、例えば、検査されたSTFベクトルの全ての周波数サブバンドに対して、周波数サブバンド内の検査されたエネルギーと周波数サブバンド内の基準エネルギーとの間の差が、STF閾値情報に従い周波数サブバンドに対して定義された閾値よりも大きくない場合、音響トランスデューサ装置150は欠陥がない、例えば、音響トランスデューサ装置150は検査に合格し、かつ/または検査基準を満足すると判断し得る。
【0285】
他の実施形態では、任意の他の追加または代替基準が、音響トランスデューサ装置150が予め定義された検査基準を満足するか否か、例えば、音響トランスデューサ装置150が検査に合格するか、または欠陥があるか否を判断するために定義され得る。
【0286】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の音響トランスデューサ装置、例えば、複数のスピーカー、ヘッドホンおよび/もしくは同様のもの、ならびに/または1つ以上の音響センサー、例えば、マイクロホン、加速度計、および/もしくは同様のものを含む、装置ならびに/またはシステムを検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0287】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ装置、および/もしくは音響センサー装置をチェックならびに/または診断するために1つ以上の操作を実行するように構成され得る。
【0288】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、1つ以上の音響トランスデューサと1つ以上の音響センサーとの間の複数の異なる組合せに対応する複数の検査されたSTFを決定するように構成され得る。
【0289】
一例では、複数の検査されたSTFは、音響トランスデューサに対応する複数の検査されたSTFを含み得る。例えば、音響トランスデューサに対応する複数の検査されたSTFは、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサと複数の音響センサーとの間のそれぞれ複数の組合せに対応し得る。
【0290】
別の例では、複数の検査されたSTFは、音響センサーに対応する複数の検査されたSTFを含み得る。例えば、音響センサーに対応する複数の検査されたSTFは、例えば、以下で説明されるように、音響センサーと複数の音響トランスデューサとの間のそれぞれ複数の組合せに対応し得る。
【0291】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、検査されたSTFがそのSTFに対して予め定義された検査基準を満足するかどうかを判断するように構成され得る。
【0292】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、検査されたSTFがそのSTFに対して予め定義された検査基準を満足するかどうかの判断に基づいて、検査されたSTFに欠陥があるかどうかを判断するように構成され得る。
【0293】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、検査されたSTFがそのSTFに対して予め定義された検査基準を満足するかどうかを、例えば、複数の周波数サブバンド内の検査されたSTFのエネルギー値を、複数の周波数サブバンド内のそれぞれ複数の基準エネルギー値と比較し、検査されたSTFが、複数の周波数サブバンドに対応する閾値情報に基づきSTFに対して予め定義された検査基準を満足するかどうかを判断することによって、判断するように構成され得る。
【0294】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサに対応する、1つ以上、例えば、一部または全部の、検査されたSTFが予め定義された検査基準を満足しない場合、音響トランスデューサに欠陥のあると判断するように構成され得る。
【0295】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ装置の複数の音響センサー装置との全ての組合せに対応するSTFに欠陥があると判断される場合、音響トランスデューサは欠陥があると判断するように構成され得る。
【0296】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響センサーに対応する、1つ以上、例えば、一部または全部の、検査されたSTFに欠陥があると判断される場合、音響センサーは欠陥があると判断するように構成され得る。
【0297】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響センサー装置の複数の音響トランスデューサ装置との全ての組合せに対応するSTFに欠陥があると判断される場合、音響センサーは欠陥があると判断するように構成され得る。
【0298】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、複数の音響センサー装置からの出力信号を記録するために、例えば、次のように、1つ以上の操作を実行するように構成され得る:
・0~M-1の範囲内のスピーカー<m>に対して、タスク開始から<offset*m>タップの後、信号<In>を伝送する
・タスク開始から最後のスピーカーが伝送を終えるまで、モニタリングマイクロホンを記録する
ここでmはスピーカーインデックスを示し、<in>は、例えば、2400タップまたは任意の他の数のタップを有していて、メモリ、例えば、メモリ194内に格納される、長さ<N>のベクトルを示し、<offset>は、整数値、例えば、600または任意の他の値を示し、<in_inv>は、Nタップの長さを有していて、メモリ内に格納されるベクトルを示す。
【0299】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、複数の音響トランスデューサ装置のSTFを推定するために例えば、次のように、1つ以上の操作を実行するように構成され得る:
・スピーカー<m>およびマイクロホン<1>に対して
・マイクロホン信号<1>をスピーカー<m>の伝送のインデックスと共に取る。
・それを配列<in_err>に格納する。
・<in_err>の<in_inv>との相互相関を実行する
・それをベクトル<xc>に格納する。結果は長さ<N*2-1>のベクトルである。
・<STF(m,l)>は、<N>~<N+STF_length(m,l)>のインデックスをもつ<xc>に等しい。
・それを配列に格納する。
ここで、<1>はマイクロホンインデックスを示し、<in_err>はマイクロホン1によって記録された出力信号を示し、<STF(m,l)>は音響トランスデューサ装置mとマイクロホン1との間のSTFを示す。
【0300】
他の実施形態では、音響装置テスター160は、音響トランスデューサ装置mとマイクロホン1との間のSTFを推定するために1つ以上の追加または代替操作を実行し得る。
【0301】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、STFを、複数の周波数サブバンド内の検査されたSTFベクトルに変換して、検査されたSTFベクトルを基準STFと比較するために、例えば、次のように、1つ以上の操作を実行するように構成され得る:
・各<STF(m,l)>を<TF2OctaveEnergy>関数に入力する。
・その関数は、
・[19.68,24.80,31.25,39.37,49.6,62.5,78.74,99.21,125,157.49,198.42,250,314.98,396.85,500,629.96,793.7,1000,...,Fs/2,]Hz
の1/3オクターブバンドにおける周波数においてエネルギーの配列を返す。
・<Golden STF(m,l)>エネルギーをロードする。TH(dB)より大きい、エネルギー差のある、1つのビン、またはいくつかのビンが存在する場合、<STF(m,l)>を不合格としてマークする。
ここで<Golden STF(m,l)>は、音響トランスデューサ装置mとマイクロホン1との組合せに対応する基準STFを示す。
【0302】
他の実施形態では、音響装置テスター160は、STFを、複数の周波数サブバンド内の検査されたSTFベクトルに変換し、かつ/または検査されたSTFベクトルを基準STFと比較するために1つ以上の追加もしくは代替操作を実行し得る。
【0303】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、音響装置、例えば、音響トランスデューサまたは音響センサーに欠陥があるか否かを判断するように、例えば、次のように、構成され得る:
・各スピーカー<m>に対して
・スピーカー<m>をもつ、全部またはMfaultを上回るSTF(m,0:L-l)に欠陥がある場合、スピーカー<m>を欠陥があるとしてマークする。
・各マイクロホン<l>に対して
・マイクロホン<l>をもつ、全部またはLfaultを上回るSTF(0:M-l,l)に欠陥がある場合、マイクロホン<l>を欠陥があるとしてマークする。
【0304】
一例では、音響装置テスター160は、音響装置に欠陥があるか否かを判断するために1つ以上の追加または代替操作を実行し得る。
【0305】
いくつかの例証的な実施形態に従った、音響システムの音響装置に対応する不合格/合格マトリックス600を概略的に示す、
図6を参照する。
【0306】
いくつかの例証的な実施形態では、
図6に示されるように、不合格/合格マトリックス600は、例えば、以下で説明されるように、例えば、4つの音響センサー装置610を含む、複数の音響センサー装置610の不合格/合格結果、および/または、例えば、4つの音響トランスデューサ装置620を含む、複数の音響トランスデューサ装置の不合格/合格結果の間で、比較するように構成され得る。
【0307】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、前述のとおり、複数の音響センサー装置610のうちの1つの音響センサー装置および複数の音響トランスデューサ装置620のうちの1つの音響トランスデューサ装置を含む組合せ630に対応する検査されたSTFに欠陥があると判断されるか否かを決定するように構成され得る。
【0308】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響センサー装置615に対応する複数の音響トランスデューサ装置620の各々との全ての組合せ612の検査されたSTFに欠陥があると判断される場合、音響センサー装置615は欠陥があると判断するように構成され得る。
【0309】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ装置625に対応する複数の音響センサー装置610の各々との全ての組合せ622の検査されたSTFに欠陥があると判断される場合、音響トランスデューサ装置625は欠陥があると判断するように構成され得る。
【0310】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響センサー装置に対応する複数の音響トランスデューサ装置620の各々との組合せの一部の検査されたSTFに欠陥がないと判断される場合、音響センサー装置、例えば、音響センサー装置「1」、「3」または「4」は欠陥がないと判断するように構成され得る。
【0311】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ装置に対応する複数の音響センサー装置610の各々との一部または全ての組合せの検査されたSTFに欠陥がないと判断される場合、音響トランスデューサ装置、例えば、音響トランスデューサ装置「1」、「3」または「4」は欠陥がないと判断するように構成され得る。
【0312】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、次の操作の1つ以上、例えば、一部または全部に従って、音響装置、例えば、音響センサー装置610および/または音響トランスデューサ装置620に欠陥があるか否かを判断するように構成され得る:
・例えば、1/3オクターブバンド内で、システム内の全てのスピーカー伝達関数(TF)、すなわち、STF11、STF12など、を評価することによって分析する。
・TFは、スピーカーおよびモニタリングセンサーの組合せについて、予め定義された「黄金」信号、例えば、基準プロファイルに対してベンチマークが行われる。
・故障判定基準が、例えば、各計算されたSTF11、STF12などに対して、1/3オクターブバンドごとに±XdBに設定される。
・行全体、例えば、行622が不合格の基準を有する場合、それぞれのスピーカー状態は故障していると示される。
・列全体、例えば、列612が不合格の基準を有する場合、それぞれのモニタリングセンサー状態は故障していると示される。
【0313】
他の実施形態では、音響装置テスター160は、音響装置に欠陥があるか否かを判断するために1つ以上の追加または代替操作を実行し得る。
【0314】
再度
図1を参照すると、いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター160は、製品、装置、ならびに/またはシステム内で実装および/もしくは組み立てられた1つ以上の音響装置150を検査および/または診断するように構成され得る。
【0315】
一例では、装置102は、1つ以上の音響装置150を含み得る。
【0316】
別の例では、1つ以上の音響装置150を含む装置および/またはシステムは、装置102から分離され得る。
【0317】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102ならびに/または1つ以上の音響装置150を含む装置および/もしくはシステムは、例えば、複数の音響装置150、例えば、1つ以上のスピーカー、1つ以上のマイクロホン、および/もしくは任意の他の音響センサー、および/もしくは任意の他の音響トランスデューサを含む、コンピューティング装置、モバイル機器、または消費者装置を含み得る。
【0318】
一例では、装置102ならびに/または1つ以上の音響装置150を含む装置および/もしくはシステムは、例えば、オーディオ装置、ビデオ装置、マルチメディア装置、消費者装置、コンピューティング装置、スマートフォン、携帯電話、セルラー電話、ユーザー機器(UE)、コンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、センサー装置、ハンドヘルド装置、ウェアラブルデバイス、消費者装置、車両装置、モバイルもしくはポータブル装置、非モバイルもしくは非ポータブル装置、または同様のものを含み得る。
【0319】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102ならびに/または1つ以上の音響装置150を含む装置および/もしくはシステムは、例えば、以下で説明されるように、能動音響制御(AAC)システムを含み得る。
【0320】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、既知および/または未知の音響源を含み得る、1つ以上の音響源によって生成される1つ以上の音響パターンの音響エネルギーおよび/または波振幅を制御するように構成され得る。
【0321】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、既知および/または未知の雑音源を含み得る、1つ以上の雑音源によって生成される1つ以上の音響パターン(「一次パターン」)の雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る、能動騒音制御(ANC)システム、ならびに/または能動音響制御(ASC)システムの1つ以上の機能として構成され得、かつ/またはそれを実行し得る。
【0322】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、破滅的雑音パターンおよび/または任意の他の音声制御パターンを含む、音響制御パターン(「音声制御パターン」または「二次パターン」とも呼ばれる)を生成するように構成され得る。
【0323】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、一次パターンの1つ以上に基づいて、音響制御パターンを生成するように構成され得、そのため制御されたサウンドゾーン、例えば、低雑音ゾーン、例えば、クワイエットゾーンが、二次および一次パターンの組合せによって作成され得る。
【0324】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、予め定義された位置、エリアまたはゾーン(「音響制御ゾーン」、「クワイエットゾーン」とも呼ばれる、「雑音制御ゾーン」、または「Quiet Bubble(登録商標)」)内の雑音を、一次パターンおよび/もしくは1つ以上の雑音源に関する先験的な情報なしで、例えば、それに関係なく、かつ/またはそれを使用することなく、制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0325】
例えば、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、音響制御ゾーン内の雑音を、例えば、雑音源の1つ以上および/もしくは一次パターンの1つ以上の1つ以上の属性、例えば、数、タイプ、位置ならびに/または一次パターンの1つ以上および/もしくは雑音源の1つ以上の他の属性とは関係なく、それにも関わらず、かつ/もしくはそれらを前もって知ることなく、制御、低減、ならびに/または除去するように構成され得る。
【0326】
いくつかの例証的な実施形態は、例えば、以下で説明されるように、クワイエットゾーン内の1つ以上の音響パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅を低減ならびに/または除去するように構成されたAACシステムおよび/もしくは方法に関して本明細書で説明される。
【0327】
しかし、他の実施形態では、任意の他のAACおよび/もしくは音響制御システムならびに/または方法は、例えば、以下で説明されるように、例えば、予め定義されたゾーン内の1つ以上の音響パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅に影響を及ぼし、変更ならびに/または修正するために、音響制御ゾーン(音声制御ゾーン)内の1つ以上の音響パターンの任意の他の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を任意の他の方法で制御するように構成され得る。
【0328】
一例では、AACシステムおよび/または方法は、例えば、以下で説明されるように、音響制御ゾーン内の音響パターンの1つ以上のタイプの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に低減ならびに/または除去し、かつ/または音響制御ゾーン内の音響パターンの1つ以上の他のタイプの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に増大ならびに/または増幅し;かつ/または音響制御ゾーン内の1つ以上の他のタイプの音響パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に維持ならびに/または保存するように構成され得る。
【0329】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、音声制御システム、例えば、パーソナル音声制御システム(「Personal Sound Bubble(PSB)(商標)システム」とも呼ばれる)の1つ以上の機能として構成され得、かつ/またはそれを実行し得、パーソナル音声制御システムは、少なくとも1つの音響入力に基づき得る、音声制御パターンを生成するように構成され得、例えば、そのために少なくとも1つのパーソナルサウンドゾーンが音声入力に基づいて作成され得る。
【0330】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、少なくとも1つの予め定義された位置、エリアもしくはゾーン、例えば、少なくとも1つのPSB内の音声を、例えば、ユーザーによって聞かれる音声に基づいて、制御するように構成され得る。一例では、PSBは、例えば、以下で説明されるように、ユーザーの頭および/または耳の周りのエリアを含むように構成され得る。
【0331】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、PSB内の1つ以上の第1の音声パターンと1つ以上の第2の音声パターンとの間の音声コントラストを制御するように構成され得る。
【0332】
いくつかの例証的な実施形態では、例えば、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、ユーザーによって聞かれる音声の1つ以上の第1の音声パターンと1つ以上の第2の音声パターンとの間の音声コントラストを制御するように構成され得る。
【0333】
いくつかの例証的な実施形態では、例えば、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、PSB内で聞かれる音声に基づき、PSB内の1つ以上のタイプの音響パターンの音声エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に増大ならびに/または増幅させ;例えば、低減および/除去される音響信号に基づき、PSB内の1つ以上のタイプの音響パターンの音声エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に低減ならびに/または除去させ;かつ/またはPSB内の1つ以上の他のタイプの音響パターンの音声エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に維持ならびに/または保存するように構成され得る。
【0334】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、任意の他の追加もしくは代替入力または基準に基づいてPSB内の音声を制御するように構成され得る。
【0335】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、音響制御ゾーン内の一次パターンの1つ以上の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減、ならびに/または除去するように構成され得る。
【0336】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、例えば、1つ以上の予め定義された雑音パターン属性に基づき、音響制御ゾーン内の雑音を、選択的かつ/もしくは構成可能な方法で制御、低減、ならびに/または除去するように構成され得、そのため例えば、1つ以上の第1の一次パターンの雑音エネルギー、波振幅、位相、周波数、方向および/もしくは統計的特性が二次パターンによって影響され得るが、二次パターンは、1つ以上の第2の一次パターンの雑音エネルギー、波振幅、位相、周波数、方向および/もしくは統計的特性に関して低減された効果しか有し得ないか、または全く影響を及ぼさない。
【0337】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステムは、音響制御ゾーンを取り囲み、かつ/もしくは包囲している予め定義されたエンベロープもしくはエンクロージャ上、ならびに/または音響制御ゾーン内の1つ以上の予め定義された位置における、一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0338】
一例では、音響制御ゾーンは、例えば、一次パターンの1つ以上の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅が制御、低減ならびに/または除去されるエリアを定義する、2次元ゾーンを含み得る。
【0339】
この例によれば、AACシステムは、音響制御ゾーンを取り囲んでいる境界に沿って、かつ/または音響制御ゾーン内の1つ以上の予め定義された位置における、一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0340】
一例では、音響制御ゾーンは、例えば、一次パターンの1つ以上の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅が制御、低減ならびに/または除去されるボリュームを定義する、3次元ゾーンを含み得る。この例によれば、AACシステムは、3次元ボリュームを囲んでいる表面上の一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0341】
一例では、音響制御ゾーンは、球形ボリュームを含み得、AACシステムは、球形ボリュームの表面上の一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0342】
別の例では、音響制御ゾーンは、立方体ボリュームを含み得、AACシステムは、立方体ボリュームの表面上の一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0343】
他の実施形態では、音響制御ゾーンは、例えば、音響制御ゾーンが維持される位置の1つ以上の属性に基づいて、定義され得る、任意の他の適切なボリュームを含み得る。
【0344】
いくつかの例証的な実施形態に従った、AACシステムを概略的に示す、
図7を参照する。
【0345】
いくつかの例証的な実施形態に従った、AACシステムの構成要素の配備方式800を概略的に示す、
図8も参照する。例えば、配備方式800は、
図1のAACシステム100の1つ以上の要素の配備を含み得る。一例では、装置102(
図1)は、AACシステム700の1つ以上の動作および/もしくは機能を実行するように構成され得、かつ/または1つ以上の音響装置150(
図1)は、NACシステム700の1つ以上の音響センサーおよび/もしくは音響トランスデューサを含み得る。
【0346】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステム700は、能動雑音キャンセルシステムを含み、能動雑音キャンセルシステムとして動作し、かつ/または能動雑音キャンセルシステムの機能を実行し得る。
【0347】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステム700は、例えば、以下で詳細に説明されるように、少なくとも1つの音声制御ゾーン710内の音声を制御するためにコントローラ702を含み得る。
【0348】
いくつかの例証的な実施形態では、コントローラ702は、回路および/もしくは論理、例えば、回路および/もしくは論理を含む1つ以上のプロセッサ、ならびに/またはメモリ回路および/もしくは論理を含み得るか、またはそれらによって、部分的に、もしくは完全に実装され得る。追加として、または代替として、レーダーコントローラ702の1つ以上の機能は、例えば、以下で説明されるように、機械および/または1つ以上のプロセッサによって実行され得る、論理によって実装され得る。
【0349】
一例では、コントローラ702は、例えば、1つ以上のプロセッサに結合された、少なくとも1つのメモリを含み得、1つ以上のプロセッサは、例えば、1つ以上のプロセッサおよび/もしくは回路によって処理された情報の少なくとも一部を、例えば、少なくとも一時的に格納するように構成され得、かつ/またはプロセッサおよび/もしくは回路によって利用される論理を格納するように構成され得る。
【0350】
一例では、コントローラ702の機能の少なくとも一部は、集積回路、例えば、チップ、例えば、システムオンチップ(SoC)によって実装され得る。
【0351】
他の実施形態では、コントローラ702は、任意の他の論理および/もしくは回路により、かつ/または任意の他のアーキテクチャに従って、実装され得る。
【0352】
いくつかの例証的な実施形態では、音声制御ゾーン710は、3次元(3D)ゾーンを含み得る。例えば、音声制御ゾーン710は球形ゾーンを含み得る。
【0353】
別の例では、音声制御ゾーン710は、任意の他の3Dゾーンを含み得る。
【0354】
いくつかの例証的な実施形態では、AACコントローラ702は、例えば、以下で説明されるように、入力791を含み得るか、または入力791で実装され得、それは、入力情報795を受信するように構成され得る。
【0355】
いくつかの例証的な実施形態では、入力情報795は、例えば、以下で説明されるように、複数の予め定義された雑音検知位置705における音響雑音を表す、例えば、1つ以上の音響センサー(「一次センサー」、「雑音センサー」または「基準センサー」とも呼ばれる)719からの、複数の雑音入力704を含み得る。
【0356】
いくつかの例証的な実施形態では、AACコントローラ702は、例えば、以下で説明されるように、雑音入力704を1つ以上の音響センサー719から受信し得、1つ以上の音響センサー719は、位置705の1つ以上において音響雑音を推定するように構成された、位置705の1つ以上に配置された、1つ以上の物理センサー、例えば、マイクロホン、加速度計、タコメーターおよび同様のものを含み得る。
【0357】
いくつかの例証的な実施形態では、入力情報795は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音声制御ゾーン710内に配置されている、複数の予め定義された残留雑音検知位置707における音響残留雑音を表す、1つ以上の残留雑音音響センサー(「エラーセンサー」、または「二次センサー」とも呼ばれる)721からの、複数の残留雑音入力607を含み得る。
【0358】
いくつかの例証的な実施形態では、AACコントローラ702は、例えば、以下で説明されるように、残留雑音入力706を1つ以上の音響センサー721から受信し得、1つ以上の音響センサー721は、位置707の1つ以上に配置された、1つ以上の物理センサー、例えば、マイクロホン、加速度計、タコメーターおよび同様のものを含み得る。
【0359】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステム700は、少なくとも1つの音響トランスデューサ708、例えば、スピーカー、シェーカー、および/または任意の他のアクチュエータを含み得る。例えば、AACコントローラ702は、例えば、以下で詳細に説明されるように、音声制御ゾーン710内で音声を制御するように構成された音響音声制御パターンを生成するために音響トランスデューサ708を制御し得る。
【0360】
いくつかの例証的な実施形態では、AACコントローラ702は、例えば、以下で説明されるように、車両内の少なくとも1つの音声制御ゾーン710内の音声を制御するために音響制御パターンを判断するように構成されたコントローラ793を含み得る。
【0361】
いくつかの例証的な実施形態では、コントローラ793は、例えば、以下で説明されるように、複数の雑音入力704および複数の残留雑音入力に基づいて、音声制御パターンを判断するように構成され得る。
【0362】
いくつかの例証的な実施形態では、AACコントローラ702は、音声制御パターンを複数の音響トランスデューサに出力するために出力797を含み得る。例えば、出力797は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ708を制御するために、音声制御パターンを音声制御信号709の形で出力するように構成され得る。
【0363】
いくつかの例証的な実施形態では、予め定義された音声制御ゾーン710は、例えば、以下で説明されるように、閉鎖空間を含み得る。
【0364】
いくつかの例証的な実施形態では、閉鎖空間は、例えば、以下で説明されるように、車両、例えば、自動車、バス、および/またはトラック、のキャビンを含み得る。
【0365】
いくつかの例証的な実施形態では、閉鎖空間は、任意の他のキャビン、例えば、飛行機のキャビン、列車のキャビン、医用システムのキャビン、部屋のエリア、および同様のものを含み得る。
【0366】
他の実施形態では、閉鎖空間は、空間の任意の他の閉鎖部分またはエリアを含み得る。
【0367】
いくつかの例証的な実施形態では、音声制御ゾーン710は、車両の内部に配置され得、AACシステム700は、車両の内部に配備され得る。
【0368】
一例では、音響センサー719、エラーセンサー721、および/もしくは音響トランスデューサ708は、車両のキャビン内に配置ならびに/または組み立てられ得る。
【0369】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステム700は、例えば、ゾーン710内の音声および/もしくは雑音を、車両内での改善された音楽および/もしくはサウンド経験、電話による会話の改善された品質、ならびに/または同様のものを提供する方法で、制御することにより、例えば、車両のドライバーおよび/もしくは1人以上の乗客に対する改善されたドライビング経験を提供するために、ゾーン710内の音声および/もしくは雑音を制御するように構成され得る。
【0370】
いくつかの例証的な実施形態では、AACシステム700は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AACシステム700の音響装置を検査および/または診断するように構成された、音響装置テスター760を含み得る。例えば、音響装置テスター760は、音響装置テスター160(
図1)を含み得、かつ/または音響装置テスター160(
図1)の1つ以上の動作および/もしくは機能を実行し得る。
【0371】
一例では、音響装置テスター760は、AACシステム700の音響センサー719、エラーセンサー721、および/もしくは音響トランスデューサ708を検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0372】
一例では、音響装置テスター760は、AACコントローラ702の一部として実装され得る。
【0373】
別の例では、音響装置テスター760およびAACコントローラ702は、AACシステム700の別個の要素として実装され得る。
【0374】
別の例では、音響装置テスター760は、例えば、サーバー170(
図1)の一部として、リモートで実装され得る。この例によれば、音響装置テスター760のフロントエンドおよび/またはAACコントローラ702は、音響センサー719、エラーセンサー721、および/または音響トランスデューサ708の音響伝達関数を、サーバー170(
図1)および/または音響装置テスター760のバックエンドに送信するように構成され得、サーバー170(
図1)および/または音響装置テスター760のバックエンドは、音響センサー719、エラーセンサー721、および/もしくは音響トランスデューサ708を検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0375】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の基準プロファイル799に基づいて、音響センサー719、エラーセンサー721、および/もしくは音響トランスデューサ708を検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0376】
いくつかの例証的な実施形態では、AACコントローラ702は、複数の基準プロファイル799を格納するためにメモリ798を含み得る。例えば、基準プロファイル799は、例えば、以下で説明されるように、例えば、基準STFの形での、基準音響値分布、ならびに音響センサーおよび音響トランスデューサの組合せに対応する閾値情報を含み得る。
【0377】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、AACシステム700の音響装置、例えば、音響センサー719、エラーセンサー721、および/もしくは音響トランスデューサ708の1つ以上を、例えば、車両の製造EOLにおいて、検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0378】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、AACシステム700の音響装置、例えば、音響センサー719、エラーセンサー721、および/もしくは音響トランスデューサ708を、製造後、例えば、車両のクライアントへの販売後に、検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0379】
例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、AACシステム700の音響装置、例えば、音響センサー719、エラーセンサー721、および/もしくは音響トランスデューサ708を、例えば、車両の、および/もしくはAACシステム700の保守中に、検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0380】
例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、AACシステム700の音響装置、例えば、音響センサー719、エラーセンサー721、および/もしくは音響トランスデューサ708を、例えば、リアルタイムで、例えば、AACシステム700の動作中に、検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0381】
いくつかの例証的な実施形態に従った、車両902内のAACシステム900の配備を概略的に示す、
図9を参照する。
【0382】
いくつかの例証的な実施形態では、
図9に示されるように、AACシステム900は、複数の音響センサー装置920、例えば、モニタリングマイクロホンを含み得る。
【0383】
いくつかの例証的な実施形態では、
図9に示されるように、AACシステム900は、複数の音響トランスデューサ装置、例えば、複数のドアスピーカー932およびサブウーファースピーカー934を含み得る。
【0384】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760(
図7)は、AACシステム900の音響装置、例えば、音響センサー装置920、複数のドアスピーカー932および/もしくはサブウーファースピーカー934を、例えば、車両902製造のEOLにおいて、ならびに/または製造後に、例えば、車両902の保守中および/もしくはAACシステム900のリアルタイム動作中に、検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0385】
いくつかの例証的な実施形態に従った、車両1002内でのAACシステム1000の配備を概略的に示す、
図10を参照する。
【0386】
いくつかの例証的な実施形態では、
図10に示されるように、AACシステム1000は、複数の音響センサー装置1020、例えば、モニタリングマイクロホンを含み得る。
【0387】
いくつかの例証的な実施形態では、
図10に示されるように、AACシステム1000は、複数の音響トランスデューサ装置、複数のドアスピーカー1032、複数のヘッドレストスピーカー1036、およびサブウーファースピーカー1034を含み得る。
【0388】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760(
図7)は、AACシステム1000の音響装置、例えば、音響センサー装置1020、複数のドアスピーカー1032、複数のヘッドレストスピーカー1036および/もしくはサブウーファースピーカー1034を、例えば、車両1002製造のEOLにおいて、ならびに/または製造後に、例えば、車両1002の保守中および/もしくはAACシステム1000のリアルタイム動作中に、検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0389】
図7を再度参照すると、いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー719、エラーセンサー721、および/もしくは音響トランスデューサ708を、例えば、車両、例えば、車両902(
図9)および/もしくは車両1002(
図10)内、ならびに/またはAACを利用している任意の他の製品もしくはシステム内に配備されている場合に、検査ならびに/または診断するように構成され得る。
【0390】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、例えば、AACシステム700の音響装置を検査および/または診断するため、例えば、AACシステム700が定義された性能スペックを満足していることを確実にするために、1つ以上の操作を実行し得る。
【0391】
一例では、音響装置テスター760は、例えば、AACシステム700と統合された各製品組立体に対して、AACシステム700の一部または全ての構成要素さえ、定義された製品公差スペック内であることを検証するために1つ以上の操作を実行し得る。
【0392】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、例えば、AACシステム700の音響装置を検査および/または診断するため、例えば、車両、例えば、車両902(
図9)および/もしくは車両1002(
図10)内のAACシステム700の組立体が、いかなる欠陥のある/損傷した構成要素および/もしくは欠陥のある構成要素取付けもなく、完了していることを検証するために1つ以上の操作を実行し得る。
【0393】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、例えば、以下で説明されるように、基準音響値分布、例えば、基準伝達関数、および、例えば、AACシステム700の音響装置に対応する、閾値情報を含む、1つ以上の基準プロファイルを決定するように構成され得る。
【0394】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、例えば、AACシステム700および/もしくは車両の1つ以上の事前構成設定に関して、基準プロファイルを決定するように構成され得る。
【0395】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、例えば、一旦、事前構成設定が実現されると、車両内のAACシステム700の音響装置を検査および/または診断を行い得る。
【0396】
一例では、事前構成設定は、車両設定、車両条件、車両状態、および/または任意の他の設定、例えば、以下の設定の1つ以上を含み得る:
・車両座席位置状態
・乗員の車両座席数
・ドア/窓/ルーフ/サンルーフ状態
・イグニション状態
・エンジン状態
・車両RPM状態
・車両速度状態
・暖房、換気および空調(HVAC)状態/速度
・ラジオ状態
・キャビン内/外の温度状態
・システム構成:スピーカーおよびセンサーの位置ならびに数、ゲインなど。
【0397】
他の実施形態では、音響装置テスター760は、任意の他の追加または代替の事前構成設定に関して、基準プロファイルを決定し得る。
【0398】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、AACシステム700の複数の音響センサー、例えば、音響センサー719、および/もしくはエラーセンサー721に対して、基準AVDならびに/またはMTFを決定し得る。
【0399】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、AACシステム700の複数の音響トランスデューサ装置、例えば、トランスデューサ708に対して、例えば、エラーセンサー721に関して、1つ以上の基準STFを決定し得る。
【0400】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、例えば、異なるタイプおよび/または構成の音響トランスデューサ装置に対して、異なる基準STFプロファイルを利用し得る。例えば、音響装置テスター760は、ヘッドレストスピーカーに対して第1の基準STFプロファイルを、ドアスピーカーに対して第2の基準STFプロファイルを、および/またはサブウーファースピーカーに対して第3の基準STFプロファイルを利用し得る。
【0401】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、基準AVDおよび/もしくはMTFならびに/または基準STFを、例えば、メモリ798内に格納し得る。
【0402】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、音響センサー装置の1つ以上に対して、例えば、その各々に対して、検査されるSTFベクトルを決定し得る。
【0403】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、音響トランスデューサ装置の1つ以上に対して、例えば、その各々に対して、検査されるAVDおよび/またはMTFベクトルを決定し得る。
【0404】
一例では、音響装置テスター760は、例えば、以下のように、例えば、検査されたAVDおよび/またはMTFベクトルに基づいて、車両内のAACシステムの音響センサー装置を検査および/または診断し得る:
・1/3オクターブスペクトルにおける-/+X_TH(dB)差異内の各入力(マイクロホンおよび/または加速度計)信号が基準AVDおよび/またはMTFに合致することを検査し、基準AVDおよび/またはMTFは、カットオフ周波数(F)において:
Low_TH(<F[Hz])dB
High_TH(>F[Hz])dB
2つ以上の周波数バンドに分割され得る。
【0405】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、音響センサー装置に対して複数の検査されたSTFベクトルを決定し得る。
【0406】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、例えば、以下のように、例えば、複数の検査されたSTFベクトルに基づいて、車両内のAACシステム700の音響トランスデューサ装置を検査および/または診断し得る:
・スピーカー/アクチュエータ伝達関数(STF)を決定する
・1/3オクターブTFの各STFデータが、スピーカータイプ、例えば、
・ヘッドレストスピーカー(SPK)
・ドアSPK
・サブウーファーSPK;および/または
・任意の他のスピーカータイプ
の1つ以上、によって定義された定義済みBW[MinFreq:MaxFreq]内のSTF基準プロファイルの-/+X_THdB差異内であることを検査する
・診断結果を決定する
・例えば、前述のとおり、個々の基準センサー、モニタリングセンサーおよび/またはスピーカー不合格/合格指標を備えた、例えば、マトリックス600(
図6)の形での、不合格/合格ビットマップテーブル出力。
【0407】
いくつかの例証的な実施形態では、音響装置テスター760は、例えば、1つ以上の故障判定基準に基づいて、検査された音響伝達関数の失敗(failure)を判断し得る。
【0408】
いくつかの例証的な実施形態では、故障判定基準は、スピーカー708、基準マイクロホン719、および/またはモニタリングマイクロホン721に対する基準プロファイルに基づき得る。
【0409】
一例では、故障判定基準は、例えば、車両ごと、および/またはAACシステムごとに、予め定義され得る。
【0410】
いくつかの例証的な実施形態では、故障判定基準は、スピーカーおよび基準/モニタリングセンサー、例えば、マイクロホンを検証するため、例えば、閾値情報によって定義されるように、例えば、+-XdB差異内の感度スペックおよび/または応答曲線を満足するために、設定され得る。
【0411】
いくつかの例証的な実施形態に従った、それぞれ複数のスピーカー配備に対応するそれぞれの基準STFを示す複数のグラフを概略的に示す、
図11を参照する。
【0412】
いくつかの例証的な実施形態では、
図11に示されるように、グラフ1110は、ドアスピーカーの基準STF 1114と比較したドアスピーカーの検査されたSTF 1112を示す。例えば、グラフ1110は、ドアスピーカー932(
図9)、および/またはドアスピーカー1032(
図10)の検査されたSTFおよび基準STFを表し得る。
【0413】
いくつかの例証的な実施形態では、
図11に示されるように、グラフ1110は、2つのカットオフ周波数1115を示しており、その間で、予め定義された、例えば、低い、閾値が、例えば、検査されたSTF 1112のエネルギーと基準STF 1114のエネルギーを比較するために使用され得る。
【0414】
いくつかの例証的な実施形態では、
図11に示されるように、グラフ1120は、ヘッドレストスピーカーの基準STF 1124と比較したヘッドレストスピーカーの検査されたSTF 1122を示す。例えば、グラフ1120は、ヘッドレストスピーカー1036(
図10)の検査されたSTFおよび基準STFを表し得る。
【0415】
いくつかの例証的な実施形態では、
図11に示されるように、グラフ1120は、2つのカットオフ周波数1125を示しており、その間で、予め定義された、例えば、低い、閾値が、例えば、STF 1122のエネルギーと基準STF 1124のエネルギーを比較するために使用され得る。
【0416】
いくつかの例証的な実施形態では、
図11に示されるように、グラフ1130は、サブウーファースピーカーの基準STF 1134と比較したサブウーファースピーカーの検査されたSTF 1132を示す。例えば、グラフ1130は、サブウーファースピーカー934(
図9)、および/またはドアスピーカー1034(
図10)の検査されたSTFおよび基準STFを表し得る。
【0417】
いくつかの例証的な実施形態では、
図11に示されるように、グラフ1130は、その間で、予め定義された、例えば、低い、閾値が、例えば、STF 1132のエネルギーと基準STF 1134のエネルギーを比較するために使用され得る、2つの周波数1135を示す。
【0418】
いくつかの例証的な実施形態に従った、1つ以上の音響センサー装置に対する基準プロファイルを決定する方法1200のフローチャートを概略的に示す、
図12を参照する。
【0419】
一例では、方法1200は、例えば、MTF EOL検査、および/または任意の他の検査の一部として使用される、車両内のAACシステムの音響センサー装置に対する基準プロファイルを決定するように構成され得る。例えば、方法1200の1つ以上の操作は、車両902(
図9)内のAACシステム900(
図9)のマイクロホン920(
図9)に対する基準プロファイル、および/または車両1002(
図10)内のAACシステム1000(
図10)のマイクロホン1020(
図10)に対する基準プロファイルを決定するために、音響装置テスター760(
図7)によって実装され得る。
【0420】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1202に示されるように、本方法は、車両の車両速度を設定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、AACシステム900(
図9)および/もしくはAACシステム1000(
図10)のユーザー、ならびに/または車両902(
図9)および/もしくは車両1002(
図10)のコントローラに、車両速度を、例えば、予め定義された速度に従って、例えば、105キロメートル/時間(kph)、125kph、135kph、および/もしくは任意の他の速度に設定するように制御し、設定させ、トリガーし、かつ/または指示するように構成され得る。
【0421】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1204に示されるように、本方法は、複数の車両速度に対応する複数の測定を決定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、10データセットを含む、較正セット、および、例えば、10検査セットを含む、検査セット、ならびに/または任意の他の数のデータセットおよび/もしくは検査セットに基づいて、音響センサー装置に対する複数の測定を決定するように構成され得る。
【0422】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1206に示されるように、本方法は、基準プロファイルに対して適用されるカットオフ周波数を決定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、2つ以上の周波数サブバンドに適用される閾値を定義するために、カットオフ周波数、例えば、100Hzまたは任意の他の周波数を決定し得る。
【0423】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1208に示されるように、本方法は、音響センサー装置を検査するための基準値および閾値情報を含む、基準プロファイル、例えば、「MTF EOLプロファイル」を決定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、基準値、閾値、および/または故障判定基準を含む基準プロファイルを決定し得る。
【0424】
いくつかの例証的な実施形態に従った、1つ以上の音響センサー装置を検査する方法1300のフローチャートを概略的に示す、
図13を参照する。
【0425】
一例では、方法1300は、車両内のAACシステムの1つ以上の音響センサー装置に欠陥があるか否かを判断するように構成され得る。例えば、方法1300の1つ以上の操作は、車両902(
図9)内のAACシステム900(
図9)のマイクロホン920(
図9)、および/または車両1002(
図10)内のAACシステム1000(
図10)のマイクロホン1020(
図10)に欠陥があるか否かを判断するために、音響装置テスター760(
図7)によって実装され得る。
【0426】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1301に示されるように、本方法は、例えば、音響センサー装置を検査するための、音響検査手順を、例えば、検査コントローラによって、開始することを含み得る。一例では、音響検査手順は、MTF EOL自己診断手順の一部として開始され得る。他の実施形態では、音響検査手順は、別個の手順として、もしくは任意の他の手順の一部として開始および/または実行され得る。
【0427】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1302に示されるように、本方法は、車両の車両速度を、例えば、予め定義された速度に従って、設定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、AACシステム900(
図9)および/もしくはAACシステム1000(
図10)のユーザー、ならびに/または車両902(
図9)および/もしくは車両1002(
図10)のコントローラに、車両速度を、例えば、予め定義された速度に従って、例えば、105kph、135kph、135kph、および/もしくは任意の他の速度に設定するように制御し、設定させ、トリガーし、かつ/または指示するように構成され得る。
【0428】
一例では、ユーザーは、検査リグ(testing rig)、例えば、機械的検査リグ内で速度を設定し得る。
【0429】
別の例では、速度は、車両のタイプおよび/または車両のエンジンによって決まり得る。
【0430】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1304に示されるように、本方法は、車両速度が予め定義された速度であるかをチェックすることを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、AACシステム900(
図9)および/もしくはAACシステム1000(
図10)のユーザー、ならびに/または車両902(
図9)および/もしくは車両1002(
図10)のコントローラに、車両速度を、例えば、予め定義された速度に従ってチェックするように制御し、チェックさせ、トリガーし、かつ/または指示するように構成され得る。
【0431】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1306に示されるように、本方法は、音響センサー装置に対応する基準値および閾値情報を含む、基準プロファイル、例えば、MTF EOLプロファイルを取得することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、前述のとおり、例えば、メモリ798(
図7)から、検査された速度に対応する、基準値、カットオフ周波数、および/または故障判定基準を含む、基準プロファイル799(
図7)を取得し得る。
【0432】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1308に示されるように、本方法は、音響センサー装置に対する検査された音響値分布を決定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、音響センサー装置に対する検査された音響値分布を決定し得る。
【0433】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1310に示されるように、本方法は、音響センサー装置に欠陥があるか否かを判断することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、音響センサー装置に欠陥があるか否かを、例えば、検査された音響値分布および基準プロファイルに基づいて、判断するように構成され得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、不合格/合格ビットマップを、例えば、マトリックス600(
図6)の形で、決定するように構成され得る。
【0434】
いくつかの例証的な実施形態に従った、1つ以上の音響トランスデューサ装置に対する基準プロファイルを決定する方法1400のフローチャートを概略的に示す、
図14を参照する。
【0435】
一例では、方法1400は、例えば、STF EOL検査、および/または任意の他の検査の一部として使用される、車両内のAACシステムの1つ以上の音響トランスデューサ装置に対する基準プロファイルを決定するように構成され得る。例えば、方法1400の1つ以上の操作は、車両902(
図9)内のAACシステム900(
図9)の音響トランスデューサ装置、例えば、複数のドアスピーカー932(
図9)および/もしくはサブウーファースピーカー934(
図9)、に対する1つ以上の基準プロファイル、ならびに/または車両1002(
図10)内のAACシステム1000(
図10)の音響トランスデューサ装置、例えば、複数のドアスピーカー1032(
図10)、複数のヘッドレストスピーカー1036(
図10)、および/もしくはサブウーファースピーカー1034(
図10)、に対する1つ以上の基準プロファイルを決定するために、音響装置テスター760(
図7)によって実装され得る。
【0436】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1402に示されるように、本方法は、基準プロファイルに適用される1つ以上の車両前提条件を設定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、AACシステム900(
図9)および/もしくは1000(
図10)のユーザー、ならびに/または車両902(
図9)および/もしくは車両1002(
図10)のコントローラに、車両前提条件を設定するように制御し、設定させ、トリガーし、かつ/または指示するように構成され得る。
【0437】
いくつかの例証的な実施形態では、1つ以上の車両前提条件は、基準プロファイルに適用可能であり得る、車両設定、車両条件、車両状態、および/または任意の他の設定を含み得る。
【0438】
例えば、1つ以上の車両前提条件は、次の設定の1つ以上を含み得る:
・車両座席位置状態
・乗員の車両座席数
・ドア/窓/ルーフ/サンルーフ状態
・イグニション状態
・エンジン状態
・車両RPM状態
・車両速度状態
・暖房、換気および空調(HVAC)状態/速度
・ラジオ状態
・キャビン内/外の温度状態
・システム構成:スピーカーおよびセンサーの位置ならびに数、ゲインなど。
【0439】
一例では、
図14に示されるように、以下の車両前提条件の一部または全部が次のように設定され得る:
・車両座席位置状態:ノミナル
・乗員の車両座席数:なし
・ドア/窓/ルーフ/サンルーフ状態:閉
・イグニション状態:オン
・エンジン状態:オフ
・車両速度状態:0kph
・暖房、換気および空調(HVAC)状態/速度:オフ
・ラジオ状態:オフ
・キャビン内/外の温度状態:ノミナル
【0440】
他の実施形態では、1つ以上の車両前提条件は、任意の他の追加または代替の事前構成設定を含み得る。
【0441】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1404に示されるように、本方法は、車両前提条件設定に対応する複数の測定を決定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、10データセットを含む、較正セット、および、例えば、10検査セットを含む、検査セット、ならびに/または任意の他の数のデータセットおよび/もしくは検査セットに基づいて、車両前提条件設定に対する測定を決定するように構成され得る。
【0442】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1406に示されるように、本方法は、基準プロファイルに対して適用される1つ以上のカットオフ周波数を決定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、異なるタイプの音響トランスデューサ装置に対応する1つ以上のカットオフ周波数を決定し得る。
【0443】
一例では、
図14に示されるように、第1のカットオフ周波数、例えば、60Hzの「低」カットオフ周波数、および第2のカットオフ、例えば、450Hzの「高」カットオフ周波数が、第1のタイプの1つ以上のスピーカー、例えば、車両のドア内のスピーカー(「ドアスピーカー」)に対して定義され得る。
【0444】
一例では、
図14に示されるように、第1のカットオフ周波数、例えば、20Hzの「低」カットオフ周波数、および第2のカットオフ、例えば、150Hzの「高」カットオフ周波数が、第2のタイプの1つ以上のスピーカー、例えば、車両のサブウーファー、に対して定義され得る。
【0445】
一例では、
図14に示されるように、第1のカットオフ周波数、例えば、150Hzの「低」カットオフ周波数、および第2のカットオフ、例えば、1000Hzの「高」カットオフ周波数が、第3のタイプの1つ以上のスピーカー、例えば、車両のヘッドレスト内のスピーカー(「ヘッドレストスピーカー」)に対して定義され得る。
【0446】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1408に示されるように、本方法は、1つ以上の音響トランスデューサ装置を検査するための基準値および閾値情報を含む、基準プロファイル、例えば、「STF EOLプロファイル」を決定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、基準値、カットオフ周波数、閾値、および/または故障判定基準を含む、基準プロファイルを決定し得る。
【0447】
いくつかの例証的な実施形態に従った、1つ以上の音響トランスデューサ装置を検査する方法1500のフローチャートを概略的に示す、
図15を参照する。
【0448】
一例では、方法1500は、車両内のAACシステムの1つ以上の音響トランスデューサ装置に欠陥があるか否かを検査するように構成され得る。例えば、方法1500の1つ以上の操作は、AACシステム900(
図9)内のドアスピーカー932(
図9)および/もしくはサブウーファースピーカー934(
図9)に欠陥があるか否を判断するため、ならびに/またはAACシステム1000(
図10)のドアスピーカー1032(
図10)、AACシステム1000(
図10)のヘッドレストスピーカー1036(
図10)、および/もしくはAACシステム1000(
図10)のサブウーファースピーカー1034(
図10)に欠陥があるか否かを判断するために、音響装置テスター760(
図7)によって実装され得る。
【0449】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1501に示されるように、本方法は、例えば、音響トランスデューサ装置を検査するための、音響検査手順を、例えば、検査コントローラによって、開始することを含み得る。一例では、音響検査手順は、STF EOL自己診断手順の一部として開始され得る。他の実施形態では、音響検査手順は、別個の手順として、もしくは任意の他の手順の一部として開始および/または実行され得る。
【0450】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1502に示されるように、本方法は、本検査に対する1つ以上の車両前提条件設定が満足されることをチェックすることを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、車両の車両前提条件設定が満足されると判断するように構成され得る。
【0451】
一例では、
図15に示されるように、以下の車両前提条件の一部または全部が次のように設定され得る:
・車両座席位置状態:ノミナル
・乗員の車両座席数:なし
・ドア/窓/ルーフ/サンルーフ状態:閉
・イグニション状態:オン
・エンジン状態:オフ
・車両速度状態:0kph
・暖房、換気および空調(HVAC)状態/速度:オフ
・ラジオ状態:オフ
・キャビン内/外の温度状態:ノミナル
【0452】
他の実施形態では、1つ以上の車両前提条件は、任意の他の追加または代替の事前構成設定を含み得る。
【0453】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1504に示されるように、本方法は、音響トランスデューサ装置に対応する基準値および閾値情報を含む、1つ以上の基準プロファイル、例えば、STF EOLプロファイルを取得することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、1つ以上の検査された音響トランスデューサ装置に対応する1つ以上の基準プロファイルを、例えば、メモリ798(
図7)から、取得し得る。
【0454】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1506に示されるように、本方法は、検査された音響トランスデューサ装置に対する検査された音響値分布を決定することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、検査された音響トランスデューサ装置に対する検査された音響値分布を決定し得る。
【0455】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1508に示されるように、本方法は、1つ以上の音響トランスデューサ装置に欠陥があるか否かを判断することを含み得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、音響トランスデューサ装置に欠陥があるか否かを、例えば、検査された音響値分布および基準プロファイルに基づいて、判断するように構成され得る。例えば、音響装置テスター760(
図7)は、例えば、前述のとおり、1つ以上の検査された音響トランスデューサ装置に対する不合格/合格ビットマップを、例えば、マトリックス600(
図6)の形で、決定するように構成され得る。
【0456】
音響装置が、いくつかの例証的な実施形態に従い、予め定義された検査基準を満足するか否かを判断する方法のフローチャートを概略的に示す、
図16を参照する。
【0457】
一例では、
図16の方法の1つ以上の操作は、1つ以上の音響装置、例えば、音響装置150(
図1)に欠陥があるか否か、および/または予め定義された検査基準を満足するか否かを検査するように実装され得る。例えば、
図16の方法の1つ以上の操作は、1つ以上の音響装置150(
図1)に欠陥があるか否か、および/または予め定義された仕様を満足できないかを判断するために、音響装置テスター160(
図1)によって実行され得る。
【0458】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1602に示されるように、本方法は、本検査に対する1つ以上の事前に定義された設定が満足されることをチェックすることを含み得る。例えば、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、前述のとおり、本検査の事前構成設定、例えば、音響装置150(
図1)のセットアップ、1つ以上の検査装置のセットアップ、検査環境のセットアップ、および/または任意の他の設定が満足されると判断するように構成され得る。
【0459】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1604に示されるように、本方法は、例えば、音響装置を検査するために、音響装置検査手順を、例えば、検査コントローラによって初期化することを含み得る。例えば、音響装置テスター160(
図1)は、音響装置検査手順を開始するように構成され得る。
【0460】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1606に示されるように、本方法は、例えば、複数の周波数サブバンドに対する基準値を、例えば、1つ以上の基準音響伝達関数、例えば、基準STF、基準AVDおよび/もしくは基準MTFの形で含む、1つ以上の基準プロファイル、ならびに/または複数の周波数サブバンドに対応する閾値情報を取得することを含み得る。例えば、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、前述のとおり、1つ以上の検査された音響装置150(
図1)に対応する、基準値、例えば、基準STF、基準AVDおよび/または基準MTFを、例えば、メモリ194(
図1)から、取得し得る。
【0461】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1608に示されるように、本方法は、1つ以上の音響装置に対する1つ以上の検査された音響値分布を決定すること、および1つ以上の音響装置に欠陥があるか否か、かつ/または予め定義された仕様を満足できないかを判断することを含み得る。例えば、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、前述のとおり、1つ以上の音響装置150(
図1)に対する検査された音響値分布を決定し、例えば、検査された音響値分布および/もしくは基準プロファイルに基づいて、1つ以上の音響装置150(
図1)に欠陥があるか否か、かつ/または予め定義された仕様を満足できないかを決定するように構成され得る。
【0462】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1610に示されるように、本方法は、1つ以上の音響装置に対する検査結果に基づいて、報告書を生成および出力することを含み得る。例えば、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、前述のとおり、出力193(
図1)および/またはインタフェース1120(
図1)に、1つ以上の音響装置150(
図1)に対する検査結果に基づいて報告書を出力させるように構成され得る。
【0463】
図17は、いくつかの例証的な実施形態に従った、音響装置を検査する方法のフローチャートの概略図である。例えば、
図17の方法の1つ以上の操作は、装置102(
図1)、サーバー170(
図1)、音響装置テスター160(
図1)、および/または音響装置テスター760(
図7)によって実行され得る。
【0464】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1702に示されるように、本方法は、複数の周波数サブバンド内の検査された音響装置に対する検査された音響値分布を決定するために、検査された音響装置に対応する入力音響情報を処理することを含み得る。例えば、検査された音響装置に対する検査された音響値分布は、それぞれ、複数の周波数サブバンド内の複数の検査値を含み得る。例えば、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、前述のとおり、複数の周波数サブバンド内の検査された音響装置150(
図1)の検査された音響値分布を決定するために、検査された音響装置150(
図1)の入力音響情報を処理するように構成され得る。
【0465】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1704に示されるように、本方法は、検査された音響値分布および、それぞれ複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準値を定義する基準プロファイルに基づいて、検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを判断することを含み得る。例えば、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、前述のとおり、例えば、検査された音響値分布および基準プロファイルに基づいて、検査された音響装置150(
図1)が予め定義された検査基準を満足するか否かを判断するように構成され得る。
【0466】
いくつかの例証的な実施形態では、ブロック1706に示されるように、本方法は、検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを示すために出力を生成することを含み得る。例えば、音響装置テスター160(
図1)は、例えば、前述のとおり、検査された音響装置150(
図1)が予め定義された検査基準を満足するか否かを示すために、例えば、インタフェース110(
図1)を介して、出力を生成するように構成され得る。
【0467】
いくつかの例証的な実施形態に従った、製品1800を概略的に示す、
図18を参照する。製品1800は、1つ以上の有形的コンピュータ可読(「機械可読」)持続性記憶媒体1802を含み得、それらは、例えば、少なくとも1つのコンピュータプロセッサによって実行される場合に、少なくとも1つのコンピュータプロセッサが、装置102(
図1)、サーバー170(
図1)、および/もしくは音響装置テスター160(
図1)において1つ以上の動作を実装するのを可能にし、装置102(
図1)、サーバー170(
図1)、および/もしくは音響装置テスター160(
図1)に、1つ以上の動作および/もしくは機能を実行、トリガーならびに/または実装させ、かつ/または
図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16および/もしくは17に関して説明された1つ以上の操作および/もしくは機能、ならびに/または本明細書で説明される1つ以上の操作を実行、トリガー、ならびに/または実装するために動作可能な、論理1804によって実装される、コンピュータ実行可能命令を含み得る。句「持続性機械可読媒体」および「コンピュータ可読持続性記憶媒体」は、一時的伝搬信号を唯一の例外として、全てのコンピュータ可読媒体を含むように方向付けられ得る。
【0468】
いくつかの例証的な実施形態では、製品1800および/または機械可読記憶媒体1802は、データを格納可能な1つ以上のタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含み得、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、取外し可能もしくは固定型メモリ、消去可能もしくは消去不能メモリ、書込み可能もしくは再書込み可能メモリ、および同様のものを含む。例えば、機械可読記憶媒体1802は、RAM、DRAM、ダブルデータレートDRAM(DDR-DRAM)、SDRAM、スタティックRAM(SRAM)、ROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、コンパクトディスクレコーダブル(CD-R)、コンパクトディスクリライタブル(CD-RW)、フラッシュメモリ(例えば、NORまたはNANDフラッシュメモリ)、連想メモリ(CAM)、高分子メモリ、相変化メモリ、強誘電体メモリ、シリコン酸化物‐窒化物‐酸化物‐シリコン(SONOS)メモリ、ディスク、ソリッドステートドライブ(SSD)、ハードドライブ、光ディスク、磁気ディスク、カード、磁気カード、光カード、および同様のものを含み得る。コンピュータ可読記憶媒体は、通信リンク、例えば、モデム、無線もしくはネットワーク接続を通して搬送波もしくは他の伝搬媒体内で具現化されたデータ信号によって搬送される、コンピュータプログラムのリモートコンピュータから要求側コンピュータへのダウンロードまたは転送に関与する任意の適切な媒体を含み得る。
【0469】
いくつかの例証的な実施形態では、論理1804は、機械によって実行された場合に、機械に、本明細書で説明される方法、プロセスおよび/または操作を実行させ得る、命令、データ、および/またはコードを含み得る。機械は、例えば、任意の適切な処理プラットフォーム、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティング装置、処理装置、コンピューティングシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサ、または同様のものを含み得、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、および同様のものの任意の適切な組合せを使用して実装され得る。
【0470】
いくつかの例証的な実施形態では、論理1804は、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、コンピューティングコード、語、値、記号、および同様のものを含み得るか、またはそれらとして実装され得る。命令は、ソースコード、コンパイル済みコード、解釈されたコード、実行可能コード,静的コード、動的コード、および同様のものなどの、任意の適切なタイプのコードを含み得る。命令は、プロセッサにある機能を実行するように指示するために、予め定義されたコンピュータ言語、方法または構文に従って実装され得る。命令は、任意の適切な高水準、低水準、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイル済みおよび/または解釈されたプログラミング言語、機械コード、および同様のものを使用して実装され得る。
【0471】
例
以下の例はさらなる態様に関連する。
【0472】
例1は、コンピュータ実行可能命令を含む、1つ以上の有形的コンピュータ可読持続性記憶媒体を含む製品を含み、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合に、少なくとも1つのプロセッサが、音響装置テスターに、検査された音響装置の入力音響情報を処理して、複数の周波数サブバンド内の検査された音響装置に対する検査された音響値分布を決定することであって、検査された音響装置に対する検査された音響値分布は、それぞれ複数の周波数サブバンド内の複数の検査値を含むこと;検査された音響装置が、検査された音響値分布およびそれぞれ複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準値を定義する基準プロファイルに基づいて予め定義された検査基準を満足するか否かを判断すること;ならびに検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを示すために出力を生成することを、行わせるのを可能にするために動作可能である。
【0473】
例2は、例1の主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、周波数サブバンドに対応する差分値に基づいて、検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するかどうかを判断させ、差分値は、周波数サブバンドに対応する検査値と、周波数サブバンドに対応する基準値との間の差を含む。
【0474】
例3は、例2の主題を含み、任意選択で、基準プロファイルは、周波数サブバンドに対応する閾値を定義し、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、周波数サブバンドに対応する差分値が周波数サブバンドに対応する閾値よりも大きいという判断に基づいて、検査された音響装置が、予め定義された検査基準を満足できないと判断させる。
【0475】
例4は、例1~例3の任意の1つの主題を含み、任意選択で、基準プロファイルは、複数の周波数サブバンドに対応する複数の閾値を定義する閾値情報を含み、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、それぞれ、複数の周波数サブバンドに対応する複数の差分値を決定させて、周波数サブバンドに対応する差分値は、周波数サブバンドに対応する検査値と、周波数サブバンドに対応する基準値との間の差を含み;かつ、複数の差分値および複数の閾値に基づいて、検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否を判断させる。
【0476】
例5は、例4の主題を含み、任意選択で、複数の閾値は、第1の周波数サブバンドに対応する第1の閾値、および第2の周波数サブバンドに対応する第2の閾値を含み、第2の閾値は、第1の閾値とは異なる。
【0477】
例6は、例5の主題を含み、任意選択で、複数の閾値は、第3の周波数サブバンドに対応する第3の閾値を含み、第3の閾値は、第2の閾値に等しい。
【0478】
例7は、例4~例6の任意の1つの主題を含み、任意選択で、閾値情報は、第1の周波数範囲内の第1の複数の周波数サブバンドに対応する第1の複数の閾値に対して設定される第1の閾値、および第2の周波数範囲内の第2の複数の周波数サブバンドに対応する第2の複数の閾値に対して設定される、第1の閾値とは異なる、第2の閾値を定義する。
【0479】
例8は、例4~例7の任意の1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、少なくとも1つの特定の周波数サブバンドに対して、特定の周波数サブバンドに対応する差分値が、特定の周波数サブバンドに対応する閾値よりも大きいという判断に基づいて、検査された音響装置が、予め定義された検査基準を満足できないと判断させる。
【0480】
例9は、例4~例8の任意の1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、各特定の周波数サブバンドに対して、特定の周波数サブバンドに対応する差分値が、特定の周波数サブバンドに対応する閾値よりも大きくないという判断に基づいて、検査された音響装置が、予め定義された検査基準を満足すると判断させる。
【0481】
例10は、例1~例9の任意の1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、検査された音響装置に対応する少なくとも1つの属性に基づいて、複数の基準プロファイルから基準プロファイルを選択させる。
【0482】
例11は、例10の主題を含み、任意選択で、複数の基準プロファイルは、第1の複数の基準値を定義する第1の基準プロファイル、および第2の複数の基準値を定義する第2の基準プロファイルを含み、第1の複数の基準値は、第2の複数の基準値とは異なる。
【0483】
例12は、例10または例11の主題を含み、任意選択で、検査された音響装置に対応する少なくとも1つの属性は、検査された音響装置が音響センサーまたは音響トランスデューサであるかどうかを定義するセンサー/トランスデューサ属性を含む。
【0484】
例13は、例10~例12の任意の1つの主題を含み、任意選択で、検査された音響装置に対応する少なくとも1つの属性は、検査された装置またはシステム内の検査された音響装置の組立体の構成を定義する組立体構成属性を含む。
【0485】
例14は、例1~例13の任意の1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、予め定義された検査基準を満足する、基準音響装置の基準音響情報に基づいて、複数の基準値を決定させる。
【0486】
例15は、例1~例14の任意の1つの主題を含み、任意選択で、検査された音響装置は、音響トランスデューサを含み、検査された音響装置の入力音響情報は、音響トランスデューサによって出力された音響信号に依存する音響センサーの出力信号に基づく。
【0487】
例16は、例1~例14の任意の1つの主題を含み、任意選択で、検査された音響装置は、音響センサーを含み、検査された音響装置の入力音響情報は、音響センサーの出力信号に基づく。
【0488】
例17は、例1~例16の任意の1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、検査された音響装置と複数の他の音響装置との間で伝達された音響信号に対応する入力音響情報を処理して、検査された音響装置と複数の他の音響装置とのそれぞれ複数の組合せに対応する、複数の検査された音響値分布を決定すること;複数の検査された音響値分布に対する複数の検査結果を決定することであって、特定の検査された音響値分布に対する検査結果は、特定の検査された音響値分布の検査値、および特定の検査された音響値分布に対する基準プロファイルに基づくこと;ならびに検査された音響装置が、複数の検査結果に基づいて、予め定義された検査基準を満足するか否かを判断すること、を行わせる。
【0489】
例18は、例1~例17の任意の1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、周波数サブバンド内の音響値の合計に基づいて、周波数サブバンドに対する検査値を決定させる。
【0490】
例19は、例1~例18の任意の1つの主題を含み、任意選択で、複数の周波数サブバンドは、複数の1/3オクターブバンドを含む。
【0491】
例20は、例1~例19の任意の1つの主題を含み、任意選択で、複数の周波数サブバンドは、少なくとも5つの周波数サブバンドを含む。
【0492】
例21は、例1~例20の任意の1つの主題を含み、任意選択で、複数の周波数サブバンドは、少なくとも18の周波数サブバンドを含む。
【0493】
例22は、例1~例21の任意の1つの主題を含み、任意選択で、検査された音響値分布は、複数の周波数サブバンド内の複数の検査されるエネルギー値を含む、検査された音響エネルギー分布を含む。
【0494】
例23は、例1~例22の任意の1つの主題を含み、任意選択で、検査された音響値分布は、検査された音響装置の検査された音響伝達関数を表す。
【0495】
例24は、例1~例23の任意の1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、検査された音響装置を含む装置の動作中、検査された音響装置が実行時条件に関連する実行時検査基準を満足するか否かを判断させ、検査された音響装置の入力音響情報は、実行時条件における実行時音響情報を含む。
【0496】
例25は、例1~例24の任意の1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、検査された音響装置が、検査された音響装置の製造工程ラインの終わり(EOL)におけるEOL条件に関連するEOL検査基準を満足するか否かを判断させ、検査された音響装置の入力音響情報は、EOL条件におけるEOL音響情報を含む。
【0497】
例26は、例1~例25の任意の1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、音響装置テスターに、検査された音響装置が、装置内に組み立てられた検査された音響装置の組立て後条件に関連する組立て後検査基準を満足するか否かを判断させ、検査された音響装置の入力音響情報は、組立て後条件における組立て後音響情報を含む。
【0498】
例27は、それぞれ複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準値を定義する基準プロファイルを格納するためのメモリ;および検査された音響装置の入力音響情報を処理して、複数の周波数サブバンド内の検査された音響装置に対する検査された音響値分布を決定することであって、検査された音響装置に対する検査された音響値分布は、それぞれ複数の周波数サブバンド内の複数の検査値を含み;検査された音響値分布および基準プロファイルに基づいて、検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを判断し;かつ検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを示すために出力を生成するための音響装置テスター、を含む装置を含む。
【0499】
例28は、例27の主題、および任意選択で、例1~例26の任意の1つに従った主題を含む。
【0500】
例29は、音響装置を検査する方法を含み、本方法は、複数の周波数サブバンド内の検査された音響装置に対する検査された音響値分布を決定するために検査された音響装置の入力音響情報を処理することであって、検査された音響装置に対する検査された音響値分布は、それぞれ複数の周波数サブバンド内の複数の検査値を含むこと;検査された音響値分布およびそれぞれ複数の周波数サブバンドに対応する複数の基準値を定義する基準プロファイルに基づいて、検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを判断すること;ならびに検査された音響装置が予め定義された検査基準を満足するか否かを示すために出力を生成することを含む。
【0501】
例30は、例29の主題、および任意選択で、例1~例26の任意の1つに従った1つ以上の動作を含む。
【0502】
例31は、例1~例26の説明された動作のいずれかを実行するための手段を含む装置を含む。
【0503】
例32は、メモリインタフェース、および例1~例26の説明された動作のいずれかを実行するように構成された処理回路を含む、装置を含む。
【0504】
例33は、例1~例26の説明された操作のいずれかを含む方法を含む。
【0505】
1つ以上の態様に関して本明細書で説明される機能、操作、構成要素および/もしくは特徴は、1つ以上の他の態様に関して本明細書で説明される1つ以上の他の機能、操作、構成要素および/もしくは特徴と組み合わされ得るか、またはそれらと組み合わせて利用され得、逆もまた同様である。
【0506】
本明細書ではある特徴が例示されて説明されているが、多くの修正、置換、変更、および均等物が当業者には思い付き得る。従って、添付のクレームは、全てのかかる修正および変更を、本開示の真の精神の範囲に含まれるとして包含するように意図することが理解される。
【国際調査報告】