(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-23
(54)【発明の名称】コーティング装置、特に、回転噴霧器
(51)【国際特許分類】
B05B 5/04 20060101AFI20240116BHJP
G01P 3/487 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
B05B5/04 A
G01P3/487 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543179
(86)(22)【出願日】2022-01-17
(85)【翻訳文提出日】2023-09-13
(86)【国際出願番号】 EP2022050839
(87)【国際公開番号】W WO2022157098
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】102021101028.4
(32)【優先日】2021-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504389784
【氏名又は名称】デュール システムズ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】Durr Systems AG
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(72)【発明者】
【氏名】ポッペ、ジークフリート
(72)【発明者】
【氏名】ヘクスマン、ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】カイルバッハ、マルティン
(72)【発明者】
【氏名】メルヒャー、ライナー
【テーマコード(参考)】
4F034
【Fターム(参考)】
4F034BA22
4F034BB12
4F034BB24
4F034BB28
(57)【要約】
本発明は、部品、特に、自動車車体部品をコーティングするための、コーティング装置、特に、回転噴霧器(1)に関し、コーティング装置は、静電的コーティング剤帯電システムを備え、それ故、コーティング装置は高電圧エリア(10)及び電気接地エリア(11)を有する。さらに、コーティング装置は、高電圧エリア(10)内に、特に、回転噴霧器(1)の回転速度を測定する回転速度センサとしての、センサ(6)と、高電圧エリア(10)と電気接地エリア(11)との間の電位分離を可能とする、高電圧エリアから電気接地エリア(11)へとセンサ(6)の測定信号を伝送するための光導波路(9)とを備える。本発明では、センサ(6)は磁気センサである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品、特に、自動車車体部品をコーティングするための、コーティング装置、特に、回転噴霧器(1)であって、
a)静電的コーティング剤帯電システムを備え、それ故、前記コーティング装置は高電圧エリア(10)及び電気接地エリア(11)を有し、
b)前記高電圧エリア(10)内に、特に、前記回転噴霧器(1)の回転速度を測定する回転速度センサとしての、第1センサ(6、19)を備え、且つ、
c)前記高電圧エリア(10)と前記電気接地エリア(11)との間の電位分離をもたらす、前記高電圧エリアから前記電気接地エリア(11)へと前記第1センサ(6、19)の測定信号を伝送するための光導波路(9)を備え、
d)前記第1センサ(6、19)が第1磁気センサであることを特徴とする、コーティング装置。
【請求項2】
前記第1センサ(6、19)の電気信号を第1光信号に変換し、それを前記光導波路(9)に接続する第1電気-光変換器(8、21)を有する、請求項1に記載のコーティング装置。
【請求項3】
a)前記コーティング装置は、回転軸の周りで回転可能であり且つベルカップを受け取る役割を果たすベルカップシャフト(3)を有する回転噴霧器(1)を含み、
b)前記回転噴霧器(1)は前記高電圧エリア(10)内に配置され、
c)前記回転噴霧器(1)は、動作中に前記回転噴霧器(1)の前記ベルカップシャフト(3)とともに回転し且つ回転中に交番磁場を生成する、回転する第1磁気要素(5、17)を含み、且つ、
d)前記第1磁気センサ(6)は、前記回転噴霧器(1)内の定位置に配置され且つ前記回転する第1磁気要素(5、17)により生成された前記交番磁場を検出する、
請求項1又は2に記載のコーティング装置。
【請求項4】
a)回転方向を検出するために、前記回転噴霧器(1)は、動作中に前記回転噴霧器(1)の前記ベルカップシャフト(3)とともに回転し且つ回転中に交番磁場を生成する、回転する第2磁気要素(18)を含み、
b)前記回転する第2磁気要素(18)は、回転方向の検出を可能とするために、前記回転する第1磁気要素(17)からオフセットして回転方向に特定の角度オフセットをもって配置され、
c)前記回転する第1磁気要素(17)と前記回転する第2磁気要素(18)との間の前記角度オフセットは、任意で、180°ではない、
請求項3に記載のコーティング装置。
【請求項5】
a)前記回転噴霧器(1)は、回転方向を検出するための第2センサ、特に、第2磁気センサを含み、
b)前記第2センサは、回転方向の検出を可能とするために、前記第1センサからオフセットして回転方向に特定の角度オフセットをもって配置され、
c)前記第1センサと前記第2センサとの間の前記角度オフセットは、任意で、180°ではない、
請求項3又は4に記載のコーティング装置。
【請求項6】
前記第2センサの電気信号を第2光信号に変換し、それを前記光導波路(9)に接続する第2電気-光変換器を有し、回転速度情報のみならず回転方向情報も伝送できるように2つの前記光信号は好ましくは異なる波長を有する、請求項5に記載のコーティング装置。
【請求項7】
前記第1電気-光変換器(8、21)及び/又は前記第2電気-光変換器(22)は光信号を生成するための少なくとも1つの発光ダイオードを含む、請求項2から6のいずれか1項に記載のコーティング装置。
【請求項8】
前記回転する第1磁気要素(5、17)及び/又は前記回転する第2磁気要素(18)は、
a)リング磁石(5)として、
b)棒磁石(17、18)として、及び/又は、
c)スリーブ(28)内の、特に、金属スリーブ内の、磁気塊(27)として、
設計される、
請求項1から7のいずれか1項に記載のコーティング装置。
【請求項9】
a)前記コーティング装置は、回転軸の周りで回転可能であり且つベルカップ(2)を受け取る役割を果たすベルカップシャフト(3)を有する回転噴霧器(1)を含み、
b)前記回転噴霧器(1)は前記高電圧エリア(10)内に配置され、
c)前記リング磁石(5)は周方向に分布された複数の磁極を有する多極磁化を含み、
d)任意で、回転方向の検出を可能とするために前記リング磁石の磁化は前記ベルカップシャフト(3)の回転軸に対して回転対称ではない、
請求項8に記載のコーティング装置。
【請求項10】
a)前記リング磁石(5)は複数のセグメントに分割されており、及び/又は
b)前記リング磁石(5)は射出成形されている、
請求項8又は9に記載のコーティング装置。
【請求項11】
a)前記コーティング装置は、回転軸とともに回転し且つベルカップ(2)を受け取る役割を果たすベルカップシャフト(3)を有する回転噴霧器(1)を含み、
b)前記回転噴霧器(1)は前記高電圧エリア(10)内に配置され、
c)前記磁気塊(27)をともなう前記スリーブ(28)は前記ベルカップシャフト(3)とともに回転し、
d)前記スリーブ(28)は、設計関連速度安定性を有し、且つ、最大速度を超過したときに半径方向に広がり、これにより、前記ベルカップシャフト(3)は制動され、
e)前記スリーブ(28)は、任意で、最大速度を超過したときに壊れる少なくとも1つの所定の破壊点(29)を含み、この破壊の結果、前記ベルカップシャフト(3)は制動される、
請求項8から10のいずれか1項に記載のコーティング装置。
【請求項12】
前記第1磁気センサ(6、19)及び/又は前記第2磁気センサはウィーガンドセンサである、請求項1から11のいずれか1項に記載のコーティング装置。
【請求項13】
a)前記第1磁気センサ(6、19)及び/又は前記第2磁気センサは動作中に電気エネルギーを生成し、
b)エネルギー貯蔵装置(25)、特に、再充電可能バッテリが、前記第1磁気センサ(6、19)及び/又は前記第2磁気センサにより生成された電気エネルギーを貯蔵するために設けられており、
c)前記エネルギー貯蔵装置(25)は電気負荷(26)に当該負荷(26)を動作させるために必要な電気エネルギーを供給する、
請求項1から12のいずれか1項に記載のコーティング装置。
【請求項14】
a)前記負荷(26)は、電子回路、特に、マイクロコントローラを含み、且つ、
b)前記電子回路は、情報、特に、
b1)前記コーティング装置の動作時間についての情報、及び/又は、
b2)前記コーティング装置を識別するための製品識別データ、
を、前記光導波路(9)を介して、前記電気接地エリア(11)へと伝送するために、前記第1電気-光変換器(8)及び/又は前記第2電気-光変換器に接続される、
請求項13に記載のコーティング装置。
【請求項15】
a)前記コーティング装置は、噴霧器(1)、特に、回転噴霧器(1)を含み、
b)前記噴霧器は前記高電圧エリア(10)内に配置され、
c)前記第1磁気センサ(6)及び/又は前記第2磁気センサは、前記噴霧器内に配置され、特に、前記噴霧器内のタービン上に直に配置され、
d)前記第1電気-光変換器(8)及び/又は前記第2電気-光変換器は、前記噴霧器内に配置され、特に、前記噴霧器の取付フランジ上に直に配置され、
e)前記光導波路(9)は前記噴霧器(1)の外側に延在し、且つ、
f)前記第1磁気センサ(6)及び/又は前記第2磁気センサは、前記噴霧器(1)内での柔軟な配線を可能とするために、電気配線(7)により、前記第1電気-光変換器(8)及び/又は前記第2電気-光変換器に接続される、
請求項1から14のいずれか1項に記載のコーティング装置。
【請求項16】
a)前記コーティング装置は回転噴霧器(1)を含み、
b)前記回転噴霧器(1)は前記高電圧エリア(10)内に配置され、
c)前記回転噴霧器(1)は前記回転噴霧器(1)をコーティングロボットに取り付けるための取付フランジ(13)を含み、
d)前記回転噴霧器(1)は前記回転噴霧器(1)を駆動するためのタービン(4)を含み、
e)前記回転噴霧器(1)は、前記取付フランジ(13)から前記タービン(4)へと、好ましくは実質的に軸方向に、延びる受取管(30)を含み、且つ、
f)前記受取管(30)は前記第1磁気センサ(6)及び前記第1電気-光変換器(8)を含む、
請求項1から15のいずれか1項に記載のコーティング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品をコーティングするためのコーティング装置に、特に、自動車車体部品を塗装するための回転噴霧器を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車車体部品を塗装するための現代の塗装システムでは、回転噴霧器が通常は塗布装置として用いられ、これは塗装動作中に高速でベルカップを回転させ、これによりベルカップは塗布対象の塗料を振り飛ばしてそれを霧化させる。
【0003】
ここで、塗布効率(すなわち、塗布された塗料の合計量に対する塗装対象の自動車車体部品に付着した塗料の割合)を増加させ、相応に邪魔なオーバースプレーを減少させることを目的として、静電的コーティング剤帯電が一般的には用いられる。この目的のために、塗装対象の自動車車体部品は電気的に接地され、一方で、塗布された塗料も相応に静電的に帯電されるように回転噴霧器は高電圧電位に帯電される。これは塗布された塗料と電気的に接地された自動車車体部品との間の静電引力をもたらすので、塗料は塗装対象の自動車車体部品にほぼ完全に付着し、少量のオーバースプレーのみが生じる。そのため、塗装システムは、回転噴霧器を収容する高電圧エリアと、電気接地エリアとを有する。
【0004】
回転噴霧器は通常は圧縮空気を動力とするタービンにより駆動される。さらに、回転噴霧器の回転速度を監視することも特許文献1から既知である。このため、タービンホイールの後側にはリフレクターディスクとして弓形形状のリフレクターが設けられており、これは光学センサ(例えば、フォトセル)で検知される。そして、光学センサの出力信号は光導波路を介して高電圧エリアから電気接地エリアへと伝送され、ここで、光導波路は電位分離をもたらす。
【0005】
回転噴霧器の速度を監視するための当該の既知の技術的解決手法の欠点のひとつは、光学部品(リフレクターディスク、光導波路の入来のためのインターフェースなど)が汚染に弱い点である。
【0006】
当該の既知の技術的解決手法の別の欠点は、リフレクター及び光学センサの比較的に高い費用である。
【0007】
最後に、リフレクターディスクで電食が生じる危険もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1389488号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上を鑑み、本発明は上述の先行技術を相応に改善するという課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は、主請求項に係るコーティング装置により解決される。
【0011】
先ず、先行技術と同様に、本発明に係るコーティング装置は静電的コーティング剤帯電システムを含み、これは、先行技術から既知であり、塗布されたコーティング剤を静電的に帯電させる役割を果たす。そのため、本発明に係るコーティング装置は高電圧エリア及び電気接地エリアを有する。
【0012】
さらに、本発明に係るコーティング装置は高電圧エリア内に配置された第1センサも有する。例えば、第1センサは回転噴霧器の回転速度を検出するために用いられる回転速度センサであってもよい。しかし、本発明は第1センサの種類について速度センサに限られるわけではない。むしろ、本発明の範囲内で、第1センサは、代わりに、コーティング装置の他の運転変数を測定し得る。
【0013】
さらに、先行技術と同様に、本発明に係るコーティング装置は高電圧エリアから電気接地エリアへと第1センサの測定信号を伝送するための光導波路も有し、光導波路は高電圧エリアと電気接地エリアとの間の電位分離ももたらす。
【0014】
ここで、本発明は、特許文献1によって冒頭に記載した先行技術とは、第1センサが磁気センサである点で異なるが、一方で、先行技術では光学センサがリフレクターディスクをスキャンするために用いられる。光学センサの代わりの磁気センサの使用により汚染及び腐食へのリフレクターディスクの脆弱性についての上述の問題を回避できる。
【0015】
本発明に係るコーティング装置が概ねは回転噴霧器であることが好ましいことも言及されるべきだろう。しかし、本発明の範囲内で、代わりに、コーティング装置が、別種の噴霧器、例えば、数例を挙げれば、エア噴霧器、エアレス噴霧器、又は、超音波噴霧器を含むことも可能である。
【0016】
さらに、本発明に係るコーティング装置が概ねはコーティング剤として塗料を塗布するコーティング装置であることが好ましいことも言及されるべきだろう。しかし、本発明の範囲内で、代わりに、他種のコーティング剤が塗布されることも原理的に可能である。
【0017】
さらに、本発明に係るコーティング装置が自動車車体部品をコーティングするために設計されていることが好ましいことは言及されるべきだろう。しかし、本発明の範囲内で、代わりに、他種の部品がコーティングされることも原理的に可能である。
【0018】
上述の磁気センサは好ましくは電気信号を生成し、これは次に第1電気-光変換器により対応する光信号に変換されて光導波路へと接続される。好ましい実施形態では、磁気センサと電気-光変換器との間の接続は電気配線によりなされる。回転噴霧器における本発明の技術的実現において、磁気センサ、電気配線、及び、電気-光変換器は、好ましくは、回転噴霧器内に配置されるが、一方で、光導波路は、回転噴霧器の外側に位置し、電気接地エリアへの接続を確立する。
【0019】
既に上で簡単に触れたように、本発明は好ましくは回転噴霧器において実現されるが、先行技術からそれ自体は既知のように、当該回転噴霧器はベルカップシャフトを有し、当該ベルカップシャフトは回転軸の周りで回転可能であり且つベルカップを受け取る役割を果たす。回転噴霧器は、高電圧エリア内に配置されており、また、動作中に回転噴霧器のベルカップシャフトとともに回転し且つ回転中に交番磁場を生成する第1磁気要素を有する。第1磁気センサは、回転噴霧器内の定位置に配置されており、また、回転する第1磁気要素により生成された交番磁場を検出する。当該回転する磁気要素の技術的実現について本発明の範囲内で種々の可能性があるが、それらについて以下で詳細に説明する。
【0020】
本発明の一変形例では、回転噴霧器は回転方向を検出するための第2磁気要素を含み、当該第2磁気要素も動作中に回転噴霧器のベルカップシャフトとともに回転し、これにより交番磁場を生成する。回転方向の検出を可能とするために2つの磁気要素は周方向に特定の角度オフセットをもって配置され、これは任意で180°ではない。
【0021】
さらに、回転噴霧器は、回転方向を検出するための第2センサ、特に、第2磁気センサを有し得る。この場合、回転方向の検出を可能とするために2つのセンサは、好ましくは、周方向に特定の角度オフセットをもって配置され、これは好ましくは180°ではない。
【0022】
2つのセンサを有する上述の本発明の変形例では、2つの信号を光導波路に接続する2つの電気-光変換器も設けられ得るが、ここで、2つの信号は、受信側で2つの信号を区別できるように、例えば波長について、異なり得る。
【0023】
上述した光信号を生成するための電気-光変換器は、例えば、発光ダイオードを有し得るが、対応する光信号を光導波路に接続するために他の光源も原理的には可能である。
【0024】
磁気要素の構造設計について、既に上で簡単に触れたように、本発明の範囲内で種々の可能性がある。例えば、磁石要素はリング磁石として設計され得、そして、これは、好ましくは、ベルカップシャフトの回転軸と同軸に並べられる。
【0025】
この代わりに、磁気要素が棒磁石であることも可能であり、そして、これは、好ましくは、ベルカップシャフトの回転軸と平行に並べられる。
【0026】
本発明の好ましい実施形態では、磁気要素はスリーブ内に配置された磁気塊であり、ここで、スリーブは、好ましくは、金属スリーブとして形成され、例えば、VA鋼(ステンレス鋼)からなり得る。
【0027】
回転噴霧器でリング磁石を用いる場合、リング磁石は、好ましくは、ベルカップシャフトの回転軸と同時に並べられ、ベルカップシャフトとともに回転する。リング磁石は、リング磁石の周に分布された複数の極性を有する多極磁化を有し得る。磁気センサが回転するリング磁石上に配置される場合、磁気センサは極変化毎に対応するパルスを生成する。
【0028】
ここで、リング磁石の磁化がベルカップの回転軸に対して回転対称でないことが有利であり、これにより回転方向の検出も可能となる。リング磁石の磁化が回転対称である場合、磁気センサは、回転方向とは独立したパルス列を生成し、そのため、回転方向の検出を可能としない。ベルカップの回転軸に対して回転対称でない磁化のみがこうした回転方向の検出を可能とする。
【0029】
こうしたリング磁石の構造設計について、本発明の範囲内で種々の可能性がある。例えば、リング磁石は周方向に交互になっている複数のセグメントに分割され得る。さらに、本発明の範囲内でリング磁石が射出成形技術を用いて成形されることも可能である。
【0030】
既に上で簡単に触れたように、回転する磁気要素はスリーブ内に配置された磁気塊であり得、磁気塊をともなう当該スリーブはベルカップシャフトとともに回転する。スリーブが、設計関連速度安定性を有し、最大速度を超過したときに半径方向に広がり、これにより、ベルカップシャフトが制動されるというさらなる技術的機能を組み込む可能性もある。このために、スリーブは、最大速度を超過したときに壊れてベルカップシャフトが制動されることになる1つ以上の所定の破壊点を有し得る。このように、スリーブはベルカップシャフトの速度が安全上重大な値に届かないように速度を制限もする。
【0031】
磁気センサの動作原理について、いわゆるウィーガンドセンサが用いられることが好ましいことは言及されるべきだが、こうしたセンサは、パルスワイヤセンサとも呼ばれ、それ自身は先行技術から既知である。
【0032】
既に上で触れたように、磁気センサは電気信号を生成し、これは次に光信号に変換され光導波路を介して伝送される。しかし、磁気センサにより生成された電気信号は、回転方向及び回転速度についての情報を伝えるだけではなく、電気部品に電力を供給するために用いられ得る電気エネルギーも担っている。そのため、本発明に係るコーティング装置(例えば、回転噴霧器)は、好ましくは、磁気センサにより充電されて1つ以上の電気負荷に当該負荷を動作させるために必要な電気エネルギーを供給する電気エネルギー貯蔵装置(例えば、バッテリ)を含む。
【0033】
例えば、負荷は、光導波路を介して電気接地エリアに情報を伝送するための電気-光変換器に接続された電子回路(例えば、マイクロコントローラ)であってもよい。例えば、この情報は、コーティング装置の動作時間に関するものでもよいし、コーティング装置を識別するための製品識別データを含んでもよい。例えば、磁気要素の磁化が、回転の速度及び方向の認識を可能とするだけでなく、コーティング装置の種類を識別する、又は、さらには、シリアル番号の観点でコーティング装置自体を識別して製品海賊行為を防止するコードを含んでもよい。
【0034】
本発明の好ましい実施形態では、コーティング装置は、タービンと回転噴霧器の取付フランジとの間に延びる受取管を含む回転噴霧器であり、当該受取管は磁気センサ及び電気-光変換器を含む。さらに、受取管は他の電子部品を含んでもよい。
【0035】
本発明の他の有利なさらなる実施形態が、従属請求項に示され、また、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施形態の記載とともにより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】回転噴霧器と速度監視のための磁気センサとを有する本発明に係る塗装システムの模式図を示す。
【
図2】本発明に係る磁気センサによる速度監視の原理を説明する模式図を示す。
【
図3】2つの電気-光変換器を有する
図2の変形例を示す。
【
図5】磁気センサによるエネルギー供給を示す
図1の変形例を示す。
【
図6】回転する磁気スリーブを有する本発明に係る回転噴霧器の断面図を示す。
【
図8】
図8A-8Dは、回転対称な磁化を有する磁気センサによる速度検出を示す種々の例図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下では、
図1に示す実施形態の例について記載するが、これは塗布器として回転噴霧器1を有し、回転噴霧器1はその大部分が従来の設計通りである。回転噴霧器1は、自動車車体部品に塗料をコーティングするために用いられ、このために、ベルカップ2を有するが、ベルカップ2は、ベルカップシャフト3にネジ止めされており、動作中に回転軸の周りで高速に回転する。ベルカップシャフト3は圧縮空気により駆動されるタービン4により従来通り駆動される。
【0038】
ベルカップシャフト3はリング磁石5に接続されており、ここで、リング磁石5は、ベルカップシャフト3と同軸に配置されており、動作中にベルカップシャフト3とともに回転する。
【0039】
リング磁石5の隣には磁気センサ6(模式的にのみ示す)があり、磁気センサ6は、回転するリング磁石5により生成された変動する磁場を検出し、そして、速度監視を可能とする。
【0040】
この実施形態では、磁気センサ6はウィーガンドセンサ(パルスワイヤセンサ)として設計されるが、他のセンサの種類も原理的に可能である。
【0041】
磁気センサ6は電気配線7を介して電気-光変換器8に接続されており、電気-光変換器8は磁気センサ6の出力信号を光信号に変換してそれを光導波路9に接続する。
【0042】
回転噴霧器1が静電的コーティング剤帯電を有する塗装システムの部品を有し、それ故、塗装システムが高電圧エリア10及び電気接地エリア11を有することは言及されるべきだろう。回転噴霧器1は、高電圧エリア10内に配置され、塗装動作中に高電圧電位にある。光導波路9は高電圧エリア10と電気接地エリア11との間の電位分離を可能とするが、電気接地エリア11は光-電気変換器12も有する。
【0043】
さらに、回転噴霧器1が、それ自身は先行技術から既知である多軸塗装ロボットにより動作中に移動させられることは言及されるべきだろう。このために、回転噴霧器1は取付フランジ13を有し、取付フランジ13は塗装ロボットの対応する取付フランジに取り付け可能な取付ピン14を有するが、これ自体は独国特許出願公開第4306800号明細書から既知である。
【0044】
上述の実施形態の利点は、光学的速度検出のため先行技術では用いられているようなリフレクターディスクが存在しない点である。これによりリフレクターディスクが汚染及び腐食に弱いという問題を避けられる。
【0045】
図2-4は、本発明に係る磁気センサによる速度監視の原理を示す種々の模式図を示す。ここで、ロータ15が概して示されているが、これは動作中に回転軸16の周りで回転し、ここで、ロータ15は、例えば、回転噴霧器のベルカップシャフトに接続されてそれとともに回転し得る。2つの棒磁石17、18がロータ15内に位置しており、これらは互いに向かい合って配置され且つ軸方向に並べられている。
【0046】
ロータ15の隣は磁気センサ19であり、これは、例えばウィーガンドセンサとして設計され得、また、棒磁石17、18により生成された磁場に応じて対応する電気信号を生成し、これが発光ダイオード20を制御する。そして、発光ダイオード20は棒磁石17、18の一方が通り過ぎる毎にパルス21を発する。ここで、磁気センサ19を通り過ぎる際に2つの棒磁石17、18のうち正しい極性を有する一方のみがパルス21を生成し、他方の棒磁石17又は18は間違った極性を有するためにパルス21を生成しないことは言及されるべきだろう。
【0047】
図3に示す実施形態の例では、発光ダイオード20に加えてさらなる発光ダイオード22が設けられ、2つの発光ダイオード20、22は、並列に接続され、反対の極性を有している。これは、2つの棒磁石17、18のそれぞれが通り過ぎる際にパルス21又は23が発せられることを意味する。これにより、単位角度あたりでより多くのパルス21、23が生成されるため、速度検出における測定精度が高められる。
【0048】
図4に示す例では、整流器24が磁気センサ19と発光ダイオード20との間に配置され、これにより、ここでもまた、2つの棒磁石17、18のそれぞれが通り過ぎる際にパルス21又は23が発せられる。
【0049】
図5は、
図1と大部分が一致する模式図を示すので、繰り返しを避けるために、上述の
図1の説明を参照し、対応する細部は同じ符号で示す。
【0050】
この図では、どのように磁気センサ6の出力信号が回転噴霧器1内の電気部品に電力を供給するためにも用いることができるかをさらに明確化している。そのため、充電回路を持つ再充電可能バッテリ25が回転噴霧器1内に位置しており、ここで、バッテリ25は磁気センサ6の出力信号により電力を供給され充電される。
【0051】
再充電可能バッテリ25が今度は動作に必要な電気エネルギーをマイクロプロセッサ26に供給する。
【0052】
マイクロプロセッサ26は、出力側で電気-光変換器8に接続されており、そして、光導波路9を介して電気接地エリア11にデータを伝送できる。例えば、このデータは製品海賊行為を防止する製品識別データであってもよい。
【0053】
図6及び7は
図1に示す実施形態の例のさらなる修正例を示すので、繰り返しを避けるために、上述の
図1の説明をやはり参照し、対応する細部は同じ符号で示す。
【0054】
この実施形態の特別な特徴は、
図1に示すリング磁石の代わりに、磁気塊27が設けられており、磁気塊27がVA鋼製の磁気スリーブ28内に投入されている点である。磁気塊27は、磁気を帯びており、以下で詳述するように、周方向に分布した複数の磁極を有する。磁気塊27が投入されている磁気スリーブ28は動作中にベルカップシャフト3とともに回転するので、磁気スリーブ28は磁気センサ6により検出される回転磁場を生成する。
【0055】
しかし、磁気塊27をともなう磁気スリーブ28は、回転速度を検出し、磁気センサ6を制御する役割を果たすのみではない。むしろ、磁気スリーブ28は技術的安全機能も有する。磁気スリーブ28は特定の速度を超過したときに壊れて開く所定の破壊点29を有し、そして、この結果、磁気スリーブ28が半径方向に広がり、これが、制動に、ひいては、回転噴霧器1を動かなくさせることにつながる。これにより速度は制限され、こうして回転噴霧器1の速度が安全上重大な範囲にまで増大することが防がれる。
【0056】
ここで、さらなる特別な特徴は、回転噴霧器1内を取付フランジ13からタービン4へと延びる受取管30内に磁気センサ6及び電気-光変換器8がともに配置されている点である。
【0057】
図8A-8Dは、上で説明したようなリング磁石5の磁化を検出する磁気センサ6による、本発明に係る速度検出の原理を示す役割を果たす。
【0058】
図8Aは個々の磁極N、Sの間が等距離にある回転対称な磁化を示す。この結果、発光ダイオード20は等距離の光パルス31を生成する。そして、光パルス31は等距離の対応する電圧パルス32を受信側で生成する。これは図示した対称な磁化では回転方向の検出が不可能であることを意味する。
【0059】
図9A-9Dは、そこで、
図9Aから直に見て取れるように、対称ではない磁化を有する修正例を示す。ここで、生成された光パルス31及び結果として生じる電圧パルス32、33は等距離ではなく、これにより回転方向検出が可能となる。
【0060】
図10A-10Dは、上述した追加の整流器24を有する、対称な磁化を有する
図8A-8Dの変形例を示す。
【0061】
最後に、
図11A-11Dは、回転方向の検出を可能とする非対称な磁化を有する
図10A-10Dの変形例を示す。
【0062】
本発明は上述の好ましい実施形態に限定されるわけではない。むしろ、本発明の思想を用いた無数の修正例及び変形例が可能であり、これらも本発明の権利範囲に含まれる。特に、本発明は、従属請求項の主題及び特徴について、それらが参照する請求項とは独立して、特に、主請求項の特徴なしで、権利保護を請求する。したがって、本発明は互いに独立して権利保護を享受する本発明の異なる態様を含む。
【0063】
[付記]
[付記1]
部品、特に、自動車車体部品をコーティングするための、コーティング装置、特に、回転噴霧器(1)であって、
a)静電的コーティング剤帯電システムを備え、それ故、前記コーティング装置は高電圧エリア(10)及び電気接地エリア(11)を有し、
b)前記高電圧エリア(10)内に、特に、前記回転噴霧器(1)の回転速度を測定する回転速度センサとしての、第1センサ(6、19)を備え、且つ、
c)前記高電圧エリア(10)と前記電気接地エリア(11)との間の電位分離をもたらす、前記高電圧エリアから前記電気接地エリア(11)へと前記第1センサ(6、19)の測定信号を伝送するための光導波路(9)を備え、
d)前記第1センサ(6、19)が第1磁気センサであることを特徴とする、コーティング装置。
【0064】
[付記2]
前記第1センサ(6、19)の電気信号を第1光信号に変換し、それを前記光導波路(9)に接続する第1電気-光変換器(8、21)を有する、付記1に記載のコーティング装置。
【0065】
[付記3]
a)前記コーティング装置は、回転軸の周りで回転可能であり且つベルカップを受け取る役割を果たすベルカップシャフト(3)を有する回転噴霧器(1)を含み、
b)前記回転噴霧器(1)は前記高電圧エリア(10)内に配置され、
c)前記回転噴霧器(1)は、動作中に前記回転噴霧器(1)の前記ベルカップシャフト(3)とともに回転し且つ回転中に交番磁場を生成する、回転する第1磁気要素(5、17)を含み、且つ、
d)前記第1磁気センサ(6)は、前記回転噴霧器(1)内の定位置に配置され且つ前記回転する第1磁気要素(5、17)により生成された前記交番磁場を検出する、
付記1又は2に記載のコーティング装置。
【0066】
[付記4]
a)回転方向を検出するために、前記回転噴霧器(1)は、動作中に前記回転噴霧器(1)の前記ベルカップシャフト(3)とともに回転し且つ回転中に交番磁場を生成する、回転する第2磁気要素(18)を含み、
b)前記回転する第2磁気要素(18)は、回転方向の検出を可能とするために、前記回転する第1磁気要素(17)からオフセットして回転方向に特定の角度オフセットをもって配置され、
c)前記回転する第1磁気要素(17)と前記回転する第2磁気要素(18)との間の前記角度オフセットは、任意で、180°ではない、
付記3に記載のコーティング装置。
【0067】
[付記5]
a)前記回転噴霧器(1)は、回転方向を検出するための第2センサ、特に、第2磁気センサを含み、
b)前記第2センサは、回転方向の検出を可能とするために、前記第1センサからオフセットして回転方向に特定の角度オフセットをもって配置され、
c)前記第1センサと前記第2センサとの間の前記角度オフセットは、任意で、180°ではない、
付記3又は4に記載のコーティング装置。
【0068】
[付記6]
前記第2センサの電気信号を第2光信号に変換し、それを前記光導波路(9)に接続する第2電気-光変換器を有し、回転速度情報のみならず回転方向情報も伝送できるように2つの前記光信号は好ましくは異なる波長を有する、付記5に記載のコーティング装置。
【0069】
[付記7]
前記第1電気-光変換器(8、21)及び/又は前記第2電気-光変換器(22)は光信号を生成するための少なくとも1つの発光ダイオードを含む、付記2から6のいずれか1つに記載のコーティング装置。
【0070】
[付記8]
前記回転する第1磁気要素(5、17)及び/又は前記回転する第2磁気要素(18)は、
a)リング磁石(5)として、
b)棒磁石(17、18)として、及び/又は、
c)スリーブ(28)内の、特に、金属スリーブ内の、磁気塊(27)として、
設計される、
付記1から7のいずれか1つに記載のコーティング装置。
【0071】
[付記9]
a)前記コーティング装置は、回転軸の周りで回転可能であり且つベルカップ(2)を受け取る役割を果たすベルカップシャフト(3)を有する回転噴霧器(1)を含み、
b)前記回転噴霧器(1)は前記高電圧エリア(10)内に配置され、
c)前記リング磁石(5)は周方向に分布された複数の磁極を有する多極磁化を含み、
d)任意で、回転方向の検出を可能とするために前記リング磁石の磁化は前記ベルカップシャフト(3)の回転軸に対して回転対称ではない、
付記8に記載のコーティング装置。
【0072】
[付記10]
a)前記リング磁石(5)は複数のセグメントに分割されており、及び/又は
b)前記リング磁石(5)は射出成形されている、
付記8又は9に記載のコーティング装置。
【0073】
[付記11]
a)前記コーティング装置は、回転軸とともに回転し且つベルカップ(2)を受け取る役割を果たすベルカップシャフト(3)を有する回転噴霧器(1)を含み、
b)前記回転噴霧器(1)は前記高電圧エリア(10)内に配置され、
c)前記磁気塊(27)をともなう前記スリーブ(28)は前記ベルカップシャフト(3)とともに回転し、
d)前記スリーブ(28)は、設計関連速度安定性を有し、且つ、最大速度を超過したときに半径方向に広がり、これにより、前記ベルカップシャフト(3)は制動され、
e)前記スリーブ(28)は、任意で、最大速度を超過したときに壊れる少なくとも1つの所定の破壊点(29)を含み、この破壊の結果、前記ベルカップシャフト(3)は制動される、
付記8から10のいずれか1つに記載のコーティング装置。
【0074】
[付記12]
前記第1磁気センサ(6、19)及び/又は前記第2磁気センサはウィーガンドセンサである、付記1から11のいずれか1つに記載のコーティング装置。
【0075】
[付記13]
a)前記第1磁気センサ(6、19)及び/又は前記第2磁気センサは動作中に電気エネルギーを生成し、
b)エネルギー貯蔵装置(25)、特に、再充電可能バッテリが、前記第1磁気センサ(6、19)及び/又は前記第2磁気センサにより生成された電気エネルギーを貯蔵するために設けられており、
c)前記エネルギー貯蔵装置(25)は電気負荷(26)に当該負荷(26)を動作させるために必要な電気エネルギーを供給する、
付記1から12のいずれか1つに記載のコーティング装置。
【0076】
[付記14]
a)前記負荷(26)は、電子回路、特に、マイクロコントローラを含み、且つ、
b)前記電子回路は、情報、特に、
b1)前記コーティング装置の動作時間についての情報、及び/又は、
b2)前記コーティング装置を識別するための製品識別データ、
を、前記光導波路(9)を介して、前記電気接地エリア(11)へと伝送するために、前記第1電気-光変換器(8)及び/又は前記第2電気-光変換器に接続される、
付記13に記載のコーティング装置。
【0077】
[付記15]
a)前記コーティング装置は、噴霧器(1)、特に、回転噴霧器(1)を含み、
b)前記噴霧器は前記高電圧エリア(10)内に配置され、
c)前記第1磁気センサ(6)及び/又は前記第2磁気センサは、前記噴霧器内に配置され、特に、前記噴霧器内のタービン上に直に配置され、
d)前記第1電気-光変換器(8)及び/又は前記第2電気-光変換器は、前記噴霧器内に配置され、特に、前記噴霧器の取付フランジ上に直に配置され、
e)前記光導波路(9)は前記噴霧器(1)の外側に延在し、且つ、
f)前記第1磁気センサ(6)及び/又は前記第2磁気センサは、前記噴霧器(1)内での柔軟な配線を可能とするために、電気配線(7)により、前記第1電気-光変換器(8)及び/又は前記第2電気-光変換器に接続される、
付記1から14のいずれか1つに記載のコーティング装置。
【0078】
[付記16]
a)前記コーティング装置は回転噴霧器(1)を含み、
b)前記回転噴霧器(1)は前記高電圧エリア(10)内に配置され、
c)前記回転噴霧器(1)は前記回転噴霧器(1)をコーティングロボットに取り付けるための取付フランジ(13)を含み、
d)前記回転噴霧器(1)は前記回転噴霧器(1)を駆動するためのタービン(4)を含み、
e)前記回転噴霧器(1)は、前記取付フランジ(13)から前記タービン(4)へと、好ましくは実質的に軸方向に、延びる受取管(30)を含み、且つ、
f)前記受取管(30)は前記第1磁気センサ(6)及び前記第1電気-光変換器(8)を含む、
付記1から15のいずれか1つに記載のコーティング装置。
【符号の説明】
【0079】
1 回転噴霧器
2 ベルカップ
3 ベルカップシャフト
4 ベルカップシャフトを駆動するためのタービン
5 ベルカップシャフトとともに回転するリング磁石
6 磁気センサ
7 磁気センサから電気-光変換器への電気配線
8 電気-光変換器
9 光導波路
10 高電圧エリア
11 電気接地エリア
12 光-電気変換器
13 回転噴霧器の取付フランジ
14 取付フランジ上の取付ピン
15 ロータ
16 ロータの回転軸
17、18 棒磁石
19 磁気センサ
20 発光ダイオード
21 パルス
22 発光ダイオード
23 パルス
24 整流器
25 充電回路を持つバッテリ
26 メモリを持つマイクロプロセッサ
27 磁気スリーブ内の磁気塊
28 磁気スリーブ
29 磁気スリーブの所定の破壊点
30 受取管
31 光パルス
32、33 電圧パルス
【国際調査報告】