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特表2024-502901スタビライザパッドおよびアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-23
(54)【発明の名称】スタビライザパッドおよびアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B66C 23/78 20060101AFI20240116BHJP
   E04G 25/00 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
B66C23/78 Z
E04G25/00 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552157
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(85)【翻訳文提出日】2023-06-27
(86)【国際出願番号】 US2021058682
(87)【国際公開番号】W WO2022099218
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】63/111,607
(32)【優先日】2020-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】523171342
【氏名又は名称】ラプター・テク,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100202854
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 卓行
(72)【発明者】
【氏名】パーキンス ザ・セカンド,ポール・エス
【テーマコード(参考)】
2E150
3F205
【Fターム(参考)】
2E150AA40
2E150HB21
2E150JD21
3F205AA05
3F205FA10
(57)【要約】
使用中に機器を、例えばアウトリガを有するクレーンまたは車両を安定化し、ならびに機器が設置された地面を保護する、エルゴノミックスタビライザパッドおよびエルゴノミックアセンブリ。スタビライザパッドは、エルゴノミックハンドルおよび装置を含む。エルゴノミックスタビライザパッドアセンブリは、アセンブリの重量を個々の構成要素間で分割するモジュール式構成要素を備える。各構成要素を別個に運搬し、スタビライザパッドアセンブリを迅速かつ簡単に構築し分解することができる。さらに、エルゴノミックスタビライザパッドアセンブリは、使用中に生じるパッドの撓みを相殺し、既存のスタビライザパッドとともに使用されてもよい。本発明は、スタビライザパッドの運搬および位置決めと関連付けられた吊上げ作業を簡単にし、ユーザの怪我の発生を低減することができる。本発明によれば、任意のサイズのパッドを、重量が重い大きいサイズであっても、簡単に取り扱うことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面を含むパッド構成要素と、
反対側の第2の表面と、
周縁部を形成する側壁面と、
2つ以上の窪み要素であって、各窪み要素が前記側壁面から内向きに形成され、各窪み要素がハンドル要素を含み、前記ハンドル要素が、前記第1の表面付近に位置付けられるのと前記反対側の第2の表面付近に位置付けられるのとが交互に入れ替わり、それによって、前記パッド構成要素が地面上に設置されたとき、前記ハンドルの下部分と前記地面との間にギャップが作られ、少なくとも1つのハンドルが、隣接するハンドル要素よりも大きいギャップをもたらして、前記ハンドルの下方および上方の空間に、ユーザが手を置くことが可能になる、2つ以上の窪み要素と
を備える、スタビライザパッド。
【請求項2】
前記ハンドル要素が、前記スタビライザパッドにインサート成形されるかまたはパッド材料から機械加工される、請求項1に記載のスタビライザパッド。
【請求項3】
前記側壁面から内向きに形成された切欠き要素130であって、引綱を固定するように構成された本体セグメントを備える、切欠き要素130をさらに備える、請求項1に記載のスタビライザパッド。
【請求項4】
前記側壁面の前記周縁部の全体または一部分の周りに延在する溝要素であって、ストリップ要素を受け入れるように構成された、溝要素をさらに備える、請求項1に記載のスタビライザパッド。
【請求項5】
位置、識別情報、証明、再証明、現在の負荷重量、またはデバイスの寿命の間に前記パッドが支持してきた総負荷重量などのデータを提供する、1つまたは複数のデバイスのためのポケット要素をさらに備える、請求項1に記載のスタビライザパッド。
【請求項6】
前記スタビライザパッドが、レセプタクル部分および内側パッド構成要素をさらに備え、前記レセプタクル部分が前記内側パッド構成要素を受け入れるように構成された、請求項1に記載のスタビライザパッド。
【請求項7】
前記内側パッド構成要素が、平坦面と、隆起部分および非隆起部分を備える表面とを備える、請求項6に記載のスタビライザパッド。
【請求項8】
補助構成要素をさらに備え、前記補助構成要素が、前記パッド構成要素および前記内側パッド構成要素のうちの1つまたは複数を受け入れるように構成されたキャビティ要素を含む、請求項6に記載のスタビライザパッド構成要素。
【請求項9】
前記補助構成要素が、連続リム部分を備えるハンドル要素を含む、請求項8に記載のスタビライザパッド構成要素。
【請求項10】
前記連続リム部分が、複数のエルゴノミックハンドグリップ部分および複数のスカラップ部分を備える、請求項9に記載のスタビライザパッド構成要素。
【請求項11】
柔軟な材料または剛性材料のうちの1つもしくは複数を備える補強構成要素をさらに備える、請求項1に記載のスタビライザパッド構成要素。
【請求項12】
前記補強構成要素がゴム材料およびばね鋼材料で作られる、請求項11に記載のスタビライザパッド構成要素。
【請求項13】
チャネル要素を含むハンドグリップ要素をさらに備え、前記チャネル要素が、引綱が前記チャネル要素内で移動できるようにする遊び空間を設けるように構成された、請求項1に記載のスタビライザパッド構成要素。
【請求項14】
前記補助構成要素がゴム材料で作られる、請求項8に記載のスタビライザパッド構成要素。
【請求項15】
前記パッド構成要素が竹材料で作られる、請求項1に記載のスタビライザパッド構成要素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年11月9日付けの米国出願第63/111,607号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、全体として建設の分野に関し、より詳細には、本発明は、使用中に機器(例えば、アウトリガを有するクレーンまたは任意の機器などの建設重装備)を安定化し、ならびに機器が設置された地面を保護する、スタビライザパッドおよびアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
スタビライザパッドは、クレーンなどの機器、またはアウトリガを備えた機器とともに使用される。一部のスタビライザパッドは、クレーンマット、クレーンパッド、アウトリガパッド、アウトリガマット、地盤支持マット、地盤支持パッドとしても知られている。スタビライザパッドは、機器を安定化させ、機器が設置された地面を保護するのに使用される。パッドは、使用中に機器を安定化させて、機器が移動することを、例えば、地面に沈み込むこと、転倒することなどを防ぐ。パッドは、機器が地面(レンガ、岩、コンクリート、アスファルト、砂、土壌、または他の任意の物質)を突き破り、機器を損傷するのを防ぐ。
【0004】
スタビライザパッドは、機器動作中の頑丈な基盤を作る中実の平らな表面を提供する。スタビライザパッドはさらに、集中負荷を分配するか、または重さをアウトリガから分散させる。スタビライザパッドは、非常に重量があるものであり(例えば、22.68kg(50ポンド)超)、その縁部に沿って転がすことによって運搬されることが知られている。重いパッドは、このような形で運搬するのが困難なことがあり、不安定になり転倒するリスクを伴うことがある。
【0005】
スタビライザパッドはまた、手動で引っ張るかまたは機械で吊り上げることによって運搬することができ、その両方において、パッドに固定された引綱またはストラップをさらに要することがある。一部のパッドは、その運搬を支援するハンドルを有する。これらのハンドルは、マットの穴を通して固定されたロープで構築されることがあるが、ロープハンドルの保全性は、繰り返し使用する間に簡単に劣化し、最終的にばらばらになる。ケーブルで構築されたハンドルは、アンカー穴に通したピンを使用して取り付けられることが知られているが、これは不安定になってマットから離脱するリスクがあり得る。これは、機械によって吊り上げて移動している間にハンドルがパッドから離脱した場合に、特に問題となることがある。さらに、特定の知られているケーブルハンドルは、パッドの周縁部に沿って位置決めされるが、地面との間に小さいまたは少ない遊び(例えば、0~1.91cm(0~3/4インチ))を形成する。これにより、ユーザが自分の手をハンドルの周りに位置決めすることが困難になる。
【0006】
現在のスタビライザパッドの別の問題は、使用中にパッドの一部分が地面から上向きに撓み、それによってパッドが支持することができる負荷の量が低下することである。具体的には、スタビライザパッドがより大きく撓むほど、パッドが支持することができる負荷が少なくなる。また、撓みを考慮してパッドのサイズを増加させることは、これによってパッドの重量が増加するため、望ましい解決策ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
改善されたスタビライザパッド、即ち、簡単に運搬でき、エルゴノミクス的特徴を含み、使用中に生じるパッドの撓みを相殺する、スタビライザパッドが必要とされている。本発明はこの必要性を満たすものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はクレーンに関して記載されるが、アウトリガまたは機器の他の支持構造を有する任意の車両が想起される。本発明は、使用中に機器を、例えばアウトリガを有するクレーンまたは車両を安定化し、ならびに機器が設置された地面を保護する、エルゴノミックスタビライザパッドおよびエルゴノミックアセンブリを対象とする。スタビライザパッドは、パッドの外周に沿ったエルゴノミックハンドルおよびエルゴノミックハンドル装置を含む。エルゴノミックスタビライザパッドアセンブリは、アセンブリの重量を個々の構成要素間で分割する、互いに「入れ子状」になるように構成された(即ち、一方が他方の中に配置または格納される)モジュール式構成要素を備える。各構成要素を別個に運搬し、スタビライザパッドアセンブリを迅速かつ簡単に構築し分解することができる。さらに、エルゴノミックスタビライザパッドアセンブリは、使用中に生じるパッドの撓みを相殺し、既存のスタビライザパッドとともに使用されてもよい。本発明は、スタビライザパッドの運搬および位置決めと関連付けられた吊上げ作業を簡単にし、ユーザの怪我の発生を低減することができる。本発明によれば、任意のサイズのパッドを、重量が重い大きいサイズであっても、簡単に取り扱うことができる。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、スタビライザパッドは、エルゴノミックハンドルおよび装置を有するパッド構成要素を備える。具体的には、ハンドル装置は、パッド構成要素の第1の表面付近に位置付けられるのと、パッド構成要素の反対側の第2の表面付近に位置付けられるのとが交互に入れ替わるハンドルを含む。パッド構成要素が地面上に配置されると、ハンドルの下部分と地面との間にギャップが作られる。一方の表面付近に位置付けられたハンドルは、反対側の表面付近に位置付けられたハンドルよりも大きいギャップをもたらす。ギャップにより、ハンドルの下方および上方の空間に、ユーザが手を置くことが可能になる。
【0010】
さらに、ハンドルはパッド構成要素と統合されてもよい。例えば、ハンドルは、パッドにインサート成形されてもよく、またはパッド材料から機械加工されてもよい。
【0011】
加えて、スタビライザパッドは、パッドを運搬するのに引綱(エルゴノミックハンドルを有する)を取り付けるための専用の本体セグメントを備えた切欠きを含む。
【0012】
スタビライザパッドはさらに、通し番号、モデル番号、製造日、またはバーコードもしくはQRコード(登録商標)などの機械可読コードなどの情報を含んでもよい、製品タグまたはラベルを含んでもよい。機械可読コードは、インターネットウェブサイトまたはスマートフォンアプリケーションとともに使用されてもよいことが想起される。ラベルはさらに、デバイスを収容するように構成されたポケットを被覆し封止してもよい。
【0013】
デバイスは、位置、識別情報、証明、再証明、現在の負荷重量、またはデバイスの寿命の間に支持してきたパッドの総負荷重量などのデータを提供してもよい。データを提供するデバイスは、RFID、NFC、およびBluetoothなどの短距離無線通信を使用して動作してもよい。デバイスは、GPSなどの衛星ベースのシステムを使用して動作してもよい。
【0014】
本発明の別の実施形態によれば、スタビライザパッドは、別個の構成要素(内側パッド構成要素および外側パッド構成要素と呼ばれる)のアセンブリを備える。内側パッド構成要素は外側パッド構成要素から取外し可能であり、それによって従来のクレーンマットの重量を分割する。これにより、特に手によって(または周縁部に沿って転がすことによって)実施されるとき、パッドを運搬し操作することがより簡単になる。
【0015】
特定の実施形態では、内側パッド構成要素の両面を使用することができる。第1の面は平坦面を備え、第2の面は、非隆起部分からより高い位置まで隆起した部分を有する表面を備える。非隆起部分がパッドを安定化させるので、隆起部分は、アウトリガを受け入れるのに使用されてもよい。ひっくり返すかまたは反転させたとき、この非隆起部分は、外側パッド構成要素内の開口部によって受け入れられてもよい。内側パッド構成要素はまた、上述したようなデバイスを受け入れるポケットを含んでもよいことが想起される。
【0016】
スタビライザパッドのパッド構成要素は、いくつか例を挙げると、木、合板、金属、鋼、ゴム、プラスチック、竹、コンクリート、アルミニウム、ガラスファイバー、熱可塑性プラスチックなど、任意の想起される材料で製造されてもよい。内側パッド構成要素は、パッド構成要素と同じまたは異なる材料から製造されてもよいことが想起される。また、1つまたは複数の構成要素は、アウトリガが滑るのを防ぐよう支援する耐滑り面を含んでもよいことが想起される。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、パッド構成要素は竹から製造される。竹は、鋼よりも高い引張り強度を有することが見出されている持続可能な資源である。複合材料は、竹から加工された層から構築されてもよく、竹は、接着剤または他の任意の知られている方法などによって、積層または接着されてもよいことが想起される。
【0018】
本発明の別の実施形態によれば、スタビライザパッドアセンブリは補助構成要素を備える。補助構成要素は、アセンブリが支持することができる負荷が低下しないようにして、組み合わされた内側パッド構成要素および外側パッド構成要素を含む、パッド構成要素の撓みを相殺する。
【0019】
一実施形態では、補助構成要素は、パッド構成要素を、例えば、パッド構成要素または外側パッド構成要素および内側パッド構成要素を受け入れる、キャビティ要素を含む。補助構成要素は、機器、作業、および地面の条件に応じて、既存のパッドと、ならびに複数の異なる内側パッドと連携するように構成されることが想起される。別の実施形態では、補助構成要素およびパッド構成要素は一体型構成要素として統合される。
【0020】
アセンブリが負荷を受けると、補助構成要素の連続ベース部分は地面に平行な位置へと移動する。これが、補助構成要素の周縁部の周りに延在する連続ベース部分に負荷を分配することによって、内側パッドの撓みを相殺する。結果として、アセンブリが耐えることができる負荷の量が低下しない。補助構成要素は、スカラップ部分を有する連続リム、およびエルゴノミックハンドルおよび装置を含む。スカラップ部分は、周縁部に沿って転がすことなどによってパッドを運搬し操作するとき、補助構成要素の制御を支援する。好ましくは、補助構成要素は、ゴムまたはゴム/金属の組み合わせで製造されるが、使用中のパッド構成要素の撓みを相殺するのを支援する任意の材料が想起される。
【0021】
本発明の別の実施形態によれば、スタビライザパッドアセンブリは補強構成要素を備える。補強構成要素は、任意の柔軟な材料もしくは剛性材料、または両方の組み合わせを含んでもよい。柔軟な材料の例としてはゴムを挙げることができる。剛性材料の例としては、ばね鋼、または炭素繊維強化ポリマー(CFRP)もしくはガラス繊維強化ポリマー(GFRP)などの繊維強化ポリマー(FRP)を挙げることができる。材料の層を互いに接着または積層して単一のシートに、例えば、ゴムおよびFRPまたはばね鋼、即ちゴムを裏当てしたばね鋼にすることができる。補強構成要素は、パッドを摩耗、穿孔から保護し、アセンブリの強度および耐久性を向上し、ならびに/あるいはパッドの撓みを減少させるため、地面とスタビライザパッドの底部との間、またはパッド構成要素と補助構成要素との間に位置決めされてもよい。
【0022】
スタビライザパッドアセンブリが2つ以上の構成要素を備える本発明の実施形態では、これらの構成要素は、構成要素が重なり合う1つまたは複数の重ね接手構成を使用して、互いに接合されてもよい。さらに、重ね接手構成は、構成要素を整列させるのを支援する、角度を付けた表面などのガイド要素、またはボールおよびソケットなどの半径を含んでもよいことが想起される。
【0023】
重ね接手構成の利点としては、構成要素間に強力な接続をもたらすこと、および異種材料から作られた構成要素を接合するのに使用されてもよいことが挙げられる。また、本発明の構成要素を接合するのに他の要素が使用されてもよいことが想起される。例えば、ストリップ要素が使用されて、構成要素間に干渉嵌めをもたらしてもよい。ストリップは、ナイロン、ゴム、発泡体など、任意の圧縮性材料から作られてもよい。または、構成要素の1つ、即ちパッド構成要素、補助構成要素と統合される。
【0024】
本発明の別の実施形態は、ストラップまたは引綱とともに使用されて、スタビライザパッドまたはアセンブリの移動を支援してもよい、エルゴノミックハンドグリップ要素を含む。ハンドグリップ要素は、例えば、サイズ、質感、パターン、材料組成など、人間工学的特性を含む。ハンドグリップ要素を含む引綱は、本発明の構成要素のいずれにも取付け可能であり、例えば、引綱は、パッド構成要素、内側パッド構成要素、または補助構成要素のエルゴノミックハンドルに固定されてもよい。引綱は、機械の吊上げフックを取り付けて、スタビライザパッドまたはアセンブリを移動させるのに使用される。それらはまた、スタビライザパッドまたはアセンブリを手動で移動または牽引するのに使用されてもよい。ハンドグリップ要素は引綱上で移動可能であり、即ち、ハンドグリップ要素は、引綱を受け入れる貫通穴を含み、ハンドグリップ要素が引綱に沿って様々な位置へと摺動できるような十分な遊びをもたらす。したがって、ハンドグリップ要素は、吊上げフックとの干渉を回避するように簡単に移動可能な状態で、パッドまたはアセンブリを操作するのに使用することができる。
【0025】
本発明ならびにその属性および利点は、現在想起される実施形態の以下の詳細な説明を添付図面と併せて参照して、さらに理解され認識されるであろう。
【0026】
本発明の好ましい実施形態は、本発明の実施形態を例示する添付図面と併せて記載される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】パッド構成要素を示す等角図である。
図2】パッド構成要素を示す上面図である。
図3】アウトリガを有するパッド構成要素を示す等角図である。
図4】内側パッド構成要素を含む外側パッド構成要素を示す組立分解等角図である。
図5】外側パッド構成要素を示す等角図である。
図6】外側パッド構成要素を示す上面図である。
図7】内側パッド構成要素を示す等角図である。
図8】内側パッド構成要素を示す下面図である。
図9】内側パッド構成要素とともに組み立てられた外側パッド構成要素を示す等角図である。
図10】内側パッド構成要素とともに組み立てられた外側パッド構成要素を示す上面図である。
図11】内側パッド構成要素とともに組み立てられた外側パッド構成要素を示す横断面図である。
図12】内側パッド構成要素およびアウトリガとともに組み立てられた外側パッド構成要素を示す等角図である。
図13】アウトリガを有する内側パッド構成要素を示す等角図である。
図14】補助構成要素を示す等角図である。
図15】補助構成要素を示す上面図である。
図16】負荷が加えられていないパッド構成要素を示す横断面図である。
図17】負荷が加えられたパッド構成要素を示す横断面図である。
図18】負荷が加えられていないパッド構成要素および補助構成要素を示す横断面図である。
図19図18の補助構成要素の一部分を示す詳細図である。
図20】負荷が加えられたパッド構成要素および補助構成要素を示す横断面図である。
図21図20の補助構成要素の一部分を示す詳細図である。
図22】補助構成要素を有さないパッド構成要素に加えられた負荷の有効区域を示す側面図である。
図23】補助構成要素を有するパッド構成要素に加えられた負荷の有効区域を示す側面図である。
図24】パッド構成要素および補助構成要素を示す組立分解等角図である。
図25】補助構成要素とともに組み立てられたパッド構成要素を示す等角図である。
図26】補助構成要素とともに組み立てられたパッド構成要素を示す上面図である。
図27】補助構成要素とともに組み立てられたパッド構成要素を示す横断面図である。
図28】外側パッド構成要素、内側パッド構成要素、および補助構成要素を示す組立分解等角図である。
図29】内側パッド構成要素および補助構成要素の両方とともに組み立てられた外側パッド構成要素を示す等角図である。
図30】内側パッド構成要素および補助構成要素の両方とともに組み立てられた外側パッド構成要素を示す上面図である。
図31】内側パッド構成要素および補助構成要素の両方とともに組み立てられた外側パッド構成要素を示す横断面図である。
図32】補助構成要素と統合された主要パッド構成要素を示す等角図である。
図33】補助構成要素と統合された主要パッド構成要素を示す上面図である。
図34】補助構成要素と統合された主要パッド構成要素を示す横断面図である。
図35】補強構成要素を示す等角図である。
図36】補強構成要素を示す上面図である。
図37】補強構成要素および補助構成要素を有するパッド構成要素を示す組立分解等角図である。
図38】内側パッド構成要素、補強構成要素、および補助構成要素とともに組み立てられた外側パッド構成要素を示す組立分解等角図である。
図39】パッド構成要素の例示的な材料構造を示す組立分解等角図である。
図40】周縁部の周りに位置決めされたバンド要素を含むパッド構成要素を示す等角図である。
図41】バンド要素を含むパッド構成要素を示す組立分解等角図である。
図42】補助構成要素とともに組み立てられたパッド構成要素を示す等角図である。
図43】ハンドグリップ要素を示す等角図である。
図44】ハンドグリップ要素を示す組立分解等角図である。
図45】ハンドグリップ要素を含む引綱を有するスタビライザパッドアセンブリを示す図である。
図46】フックによって吊り上げられた状態のハンドグリップ要素を含む引綱を有するスタビライザパッドを示す図である。
図47】フックによって吊り上げられた状態のハンドグリップ要素を含む引綱を有するスタビライザパッドアセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
使用中に機器を、例えば、アウトリガを有するクレーンまたは車両を安定化させる、エルゴノミックスタビライザパッドおよびエルゴノミックアセンブリ。本出願の目的のため、スタビライザパッドは、円形形状のものとして図示され記載されるが、任意の形状、例えば正方形、長方形、八角形などが想起される。しかしながら、円形形状が、パッドをその縁部で転がすのに良好に働くことが知られている。
【0029】
スタビライザパッドは、エルゴノミックハンドルおよび装置を含む。特定の実施形態では、スタビライザパッド100はパッド構成要素120を含んでもよい。特定の他の実施形態では、スタビライザパッドアセンブリ101は、外側パッド構成要素180と内側パッド構成要素200とを含んでもよい。外側パッド構成要素180は、取外し可能な部分、即ち内側パッド構成要素200を有する、パッド構成要素120とみなすことができる。
【0030】
本発明の一実施形態が図1図3に示される。パッド構成要素120は、第1の表面122と、反対側の第2の表面124と、パッド100の周縁部を形成する側壁面126とを備える。
【0031】
ハンドル要素140をそれぞれ収容する、少なくとも2つの窪み要素110がパッド100に設けられる。4つの窪み要素110が図示されているが、2つ以上の任意の数が想起される。各窪み要素110は、側壁面126からパッド構成要素120の中心に向かって内向きに形成される。窪み要素110は、第1の面部分112、第2の面部分114、それら両方を接続する第3の面部分116によって画定される。ハンドル140と第3の面部分116との間には空間が形成される。
【0032】
エルゴノミックハンドル装置は、主要パッド構成要素120の第1の表面122付近に位置付けられるのと、反対側の第2の表面124に位置付けられるのとが交互に入れ替わる、2つ以上のハンドル要素140を含む。パッド構成要素120が地面上に配置されると、ハンドルの下部分と地面との間にギャップ144が作られる。図示されるように、ハンドル要素140Aは、第1の表面122付近に位置付けられ、反対側の第2の表面124付近に位置付けられたハンドル要素140Bよりも大きいギャップをもたらして、ハンドルの下方および上方の空間に、ユーザが手を置くことが可能になる。
【0033】
ハンドルは、パッドにインサート成形されるか、またはパッド材料から機械加工されるなどのパッド構成要素120と統合される。一例として、各ハンドル要素140は、パッド構成要素120にインサート成形されたリングであってもよい。
【0034】
パッド構成要素はさらに、スタビライザパッドを運搬するのに引綱(エルゴノミックハンドルを有する)を取り付けるための専用の切欠き要素130を含んでもよい。切欠き要素130は、側壁面126からパッド構成要素120の中心に向かって内向きに形成される。切欠き要素130は、第1の面セグメント132、第2の面セグメント134、それら両方を接続する第3の面セグメント136によって画定される。切欠き要素130は、第3の面セグメント136とともにスロットを形成する本体セグメント138を含む。引綱は、引綱をスロットに通し、本体セグメント138の周りで固定することによって、切欠き要素130に接続される。
【0035】
パッド構成要素はさらに、側壁面126上に位置付けられた溝要素127を含んでもよい。溝要素127は、パッド100の周縁部の全体または一部分に延在してもよい。溝要素127は、ストリップ要素170(図27を参照)を受け入れて、構成要素間に干渉嵌めをもたらすのに使用されてもよい。
【0036】
スタビライザパッドはさらに、第1の表面122上に位置決めされた製品タグまたはラベル要素150を含んでもよいが、ラベル要素150はまた、第2の表面124または側壁面126上に位置決めされてもよい。ラベル要素150は、通し番号、モデル番号、製造日、またはバーコードもしくはQRコードなどの機械可読コードなどの情報を提供してもよい。機械可読コードは、インターネットウェブサイトまたはスマートフォンアプリケーションとともに使用されてもよいことが想起される。
【0037】
ラベル要素150はさらに、第1の表面122上または第2の表面124上のどちらかに位置決めされた、ポケット要素(図4に記載)を被覆し封止してもよい。ポケット要素は、位置、識別情報、証明、再証明、現在の負荷重量、またはデバイスの寿命の間にパッドが支持してきた総負荷重量などのデータを提供するデバイスを含んでもよい。データを提供するデバイスは、RFID、NFC、およびBluetoothなどの短距離無線通信を使用して動作してもよい。デバイスは、GPSなどの衛星ベースのシステムを使用して動作してもよい。
【0038】
図3は、主要パッド構成要素120上に位置決めされたアウトリガを有するパッド構成要素120の等角図を示す。
【0039】
スタビライザパッド101の別の実施形態が図4図13に示される。この実施形態では、スタビライザパッド101は、内側パッド構成要素200を有する外側パッド構成要素180を備える。外側パッド構成要素180は、第1の表面182と、反対側の第2の表面184と、パッド180の周縁部を形成する側壁面186とを備える。外側パッド構成要素180はさらに、内側パッド構成要素200を受け入れるように構成されたレセプタクル部分190を含む。外側パッド構成要素180は、上記に図示し記載したようなハンドル要素140を含む2つ以上の窪み要素110を含む。外側パッド構成要素180はまたさらに、上記に図示し記載したような引綱を取り付ける切欠き要素130を含んでもよい。
【0040】
内側パッド構成要素200は、上面202と、反対側の下面204と、内側パッド構成要素200の周縁部を形成する縁壁面206とを備える。内側パッド構成要素200は、上記に図示し記載したようなハンドル要素140を含む2つ以上の窪み要素110を含んでもよい。内側パッド構成要素200はまたさらに、上記に図示し記載したような引綱を取り付ける切欠き要素130を含んでもよい。
【0041】
図4に示されるように、外側パッド構成要素180は、位置、識別情報、証明、再証明、現在の負荷重量、またはデバイスの寿命の間にパッドが支持してきた総負荷重量などのデータを提供するデバイスを含んでもよい、ポケット要素160を保護するラベル要素150を含む。ポケット要素160は、側面164によって第1の表面182から離されたベース面162によって画定される。第1の表面182からのポケット要素160の任意の深さが想起される。ポケット要素160はさらに、デバイスをさらに固定するコンパートメント部分166を含んでもよい。ラベル要素150は、第1の表面182と面一または水平に位置決めされてもよい。図4に示されるように、内側パッド構成要素200はまた、上述したようなラベル要素150を含んでもよい。
【0042】
図4図6に示されるように、レセプタクル部分190は、内側パッド構成要素200を受け入れるように構成され、表面192、194、196を含む。第1の表面192は、第1の表面184に平行である第3の表面196によって境界を定められる、第1のアパーチャ190Aを画定する。第2の表面194は第2のアパーチャ190Bを画定する。
【0043】
図7図8は、内側パッド構成要素200を示す。特定の実施形態では、内側パッド構成要素の両側面を使用することができる。上面は平坦面であり、下面は、非隆起部分からより高い位置まで隆起した部分を備える。下面204は図7図8に示される。下面は、隆起部分210および非隆起部分220を含む。非隆起部分210は、縁壁面206および第1の下面204Aによって形成される。隆起部分220は、内縁壁面208および第2の下面204Bによって形成される。
【0044】
図9図11は、内側パッド構成要素200とともに組み立てられた外側パッド構成要素180を示す。図示されるように、内側パッド構成要素200は、重ね接手構成を使用して、外側パッド構成要素180のレセプタクル部分190内に位置決めされる。隆起部分200は第2のアパーチャ190B内に位置決めされる。位置決めされると、内側パッド構成要素200の上面202および外側パッド構成要素180の第1の表面182は水平である。図11に示されるように、内側パッド構成要素200の縁壁面206は外側パッド構成要素180の第1の表面192によって境界を定められ、内側パッド構成要素200の第1の下面204は外側パッド構成要素180の第3の表面196によって境界を定められ、内側パッド構成要素200の内縁壁面208は外側パッド構成要素180の第2の表面194によって境界を定められる。
【0045】
図11はまた、外側パッド構成要素180の側壁面186上に位置決めされたストリップ要素170を示す。このストリップ要素は、スタビライザパッドアセンブリ101を補助構成要素300内に固定するのを支援してもよい(図28図30を参照)。
【0046】
図12は、内側パッド構成要素200およびアウトリガとともに組み立てられた外側パッド構成要素180の等角図を示し、図13は、アウトリガを有する内側パッド構成要素200の等角図を示す。図13に示されるように、内側パッド構成要素200の上面202は地面上に位置決めされてもよい。非隆起部分210のより大きい表面積は、隆起部分220がアウトリガを受け入れる際の基盤として作用する。
【0047】
図14図15は補助構成要素を示す。補助構成要素300は、使用中に生じるパッド構成要素の撓みを相殺し、既存のスタビライザパッドとともに使用されてもよい。補助構成要素300は、上面302および下面304を含んでもよい。補助構成要素300は、様々な形状およびサイズの異なるタイプの内側パッドを受け入れるキャビティ要素310を含む。
【0048】
キャビティ要素310は壁要素312によって画定される。壁要素312は、内側境界面314、外側境界面316、および上側境界面318を含む。アパーチャ320は側面322によって画定される。補助構成要素300は、連続リム部分342を備えるハンドル要素340を含む。複数のエルゴノミックハンドグリップ部分344およびスカラップ部分346は、リム部分342と統合される。スカラップ部分は、周縁部に沿って転がすことなどによってパッドを運搬し操作するとき、補助構成要素の制御を支援する。リム部分342はさらに、強度を増加させるボルスタ構成要素を含んでもよく、例えば、ワイヤまたはケーブルが、リム部分342全体を通して位置決めされてもよい。ハンドル要素340は壁要素312と統合される。
【0049】
図16は、負荷が加えられていないパッド構成要素の横断面図を示し、図17は、負荷が加えられたパッド構成要素の横断面図を示す。図17で分かるように、パッド構成要素の中央部分は下向きに撓む。補助構成要素を使用して、この撓みは減少する。
【0050】
図18は、負荷が加えられていないパッド構成要素および補助構成要素の横断面図を示す。図示されるように、補助構成要素300の下面304はベース部分350を含む。ベース部分350は、下面304の円周に連続して延在し、内側辺縁面352、外側辺縁面354、および脚面356を含む。ベース部分350の脚面356は、図19に示されるように載置される地面に対してある角度で位置決めされる。
【0051】
図20は、負荷が加えられたパッド構成要素および補助構成要素の横断面図を示す。アセンブリが負荷を受けると、ベース部分350の脚面356は、図21に示されるように、地面に平行な位置へと移動する。これがパッド構成要素の撓みを相殺する。具体的には、負荷が、下面304の円周に延在する連続ベース部分350に分配される。結果として、装置が扱うことができる負荷の量が低下しない。
【0052】
図22は、補助構成要素を有さないパッド構成要素に加えられた負荷の有効区域の側面図を示す。図23は、補助構成要素を有するパッド構成要素に加えられた負荷の有効区域の側面図を示す。有効区域は、アクティブ区域、移行区域、およびパッシブ区域として規定されてもよい。図から分かるように、有効区域は補助構成要素を使用することによって大幅に増加する。
【0053】
図24図27は、補助構成要素300とともに組み立てられたパッド構成要素120を備えるスタビライザパッドアセンブリ102を示す。図示されるように、パッド構成要素120は、重ね接手構成を使用して、補助構成要素300のキャビティ要素310内に位置決めされる。図27に示されるように、パッド構成要素120の側壁面126は、壁要素312の内側境界面314によって境界を定められる。第2の表面124は、補助構成要素300の上面302によって境界を定められる。図27はまた、パッド構成要素120の側壁面126上に位置決めされたストリップ要素170を示す。このストリップ要素は、パッド構成要素120を補助構成要素300内に固定するのを支援してもよい。
【0054】
図28図31は、補助構成要素300に両方とも組み合わされた、内側パッド構成要素200とともに組み立てられた外側パッド構成要素180を備える、スタビライザパッドアセンブリ103を示す。図示されるように、内側パッド構成要素200は、図11を参照して詳細に記載されたような重ね接手構成を使用して、外側パッド構成要素180のレセプタクル部分190内に位置決めされる。外側パッド構成要素180および内側パッド構成要素200は、別の重ね接手構成を使用して、補助構成要素300のキャビティ要素310内に位置決めされる。図31に示されるように、外側パッド構成要素180の側壁面186は、壁要素312の内側境界面314によって境界を定められる。第2の表面184は、補助構成要素300の上面302によって境界を定められる。
【0055】
図32および図33は、補助構成要素300と統合されたパッド構成要素128を備えるスタビライザパッドアセンブリ104を示す。この実施形態では、パッド構成要素128は補助構成要素300から取外し不能である。図34は、補助構成要素と統合されたパッド構成要素の横断面図を示す。
【0056】
本発明の別の実施形態によれば、スタビライザパッドアセンブリは、図35および図36に示されるような補強構成要素400を備えてもよい。補強構成要素400は、任意の柔軟な材料もしくは剛性材料、または両方の組み合わせであってもよい。補強構成要素400は、側面406によって分離された上面402および下面404を含む。補強構成要素400は、パッドを摩耗、穿孔から保護し、ならびに/あるいはパッドの撓みを減少させるため、地面とスタビライザパッドの底部との間、またはパッド構成要素と補助構成要素との間に位置決めされてもよい。図37は、主要パッド構成要素120、補強構成要素400、および補助構成要素300を含む、スタビライザパッドアセンブリ105を示す。図38は、外側パッド構成要素180、内側パッド構成要素200、補強構成要素400、および補助構成要素300を含む、スタビライザパッドアセンブリ106を示す。
【0057】
図39は、パッド構成要素500の例示的な材料構造の組立分解等角図を示す。層504、506、508、510、512は、各材料層のグレイン(即ち、繊維の縦配置)が各隣接層に対して非平行に位置決めされる織りパターンで作製される。これがパッド構成要素のせん断係数を改善する。図示されるように、1つの層のグレインは隣接層のグレインから約30度に位置決めされているが、90度から平行(即ち、0度)までの任意の角度が想起される。最上層502および最下層514は、パッド構成要素500を取り囲み保護するのに使用される。層502および514は、例えば、炭素繊維またはガラス繊維から構築されてもよいことが想起される。
【0058】
図40は、図39に記載したような材料構造のパッド構成要素502を備えるパッド構成要素アセンブリ107を示す。パッド構成要素502は、第1の表面504と、反対側の第2の表面506と、パッド構成要素502の周縁部を形成する側壁面508とを含む。バンド要素520は周縁部の周りに位置決めされる。バンド要素520は、パッド構成要素502の側壁面508を保護し、金属、プラスチック、ゴムなどから作られてもよい。
【0059】
図41は、バンド要素520を含むパッド構成要素502の組立分解等角図を示す。バンド要素は、複数の個々の垂直壁部分522、複数の個々の水平壁部分524、およびハンドル壁部分525を備える。壁部分522、524、525は側壁面508と整列し、それに取り付けられる。ハンドル壁部分524は、パッド構成要素502に組み合わされてハンドル要素142を形成する。ハンドル装置は、パッド構成要素502の第1の表面504付近に位置付けられたハンドル142Aと、パッド構成要素502の反対側の第2の表面506付近に位置付けられたハンドル142Bとを含む。パッド構成要素502が地面上に配置されると、ハンドルと地面との間にギャップ146が作られる。一方の表面付近に位置付けられたハンドルは、反対側の表面付近に位置付けられたハンドルよりも大きいギャップをもたらす。ギャップにより、ハンドルの下方および上方の空間に、ユーザが手を置くことが可能になる。垂直壁部分522および水平壁部分524は、ハードウェア要素526、例えばねじ、釘、ワッシャ、ナット、ボルトなどを使用して、パッド構成要素502に組み合わされる。
【0060】
図42は、補助構成要素300とともに組み立てられたパッド構成要素502を備えるスタビライザパッドアセンブリ108を示す。
【0061】
図43および図44は、ハンドグリップ要素600の一実施形態を示す。ハンドグリップ要素は、第1のハウジング部分610および第2のハウジング部分620を備える。第1のハウジング部分610および第2のハウジング部分620は組み立てられて、チャネル要素630を形成する。ハンドグリップ要素600のハウジング部分610、620は、ハードウェア640を使用して組み立てられるものとして図43および図44に示されるが、任意の知られている方法が想起される。
【0062】
図44に示されるように、第1のハウジング部分610は、第1の上面612、第1の下面614、および第1の側面616を含む。第2のハウジング部分620は、第2の上面622、第2の下面624、および第2の側面626を含む。組み立てられると、チャネル要素630がこれらの表面によって形成される。チャネル要素630は、本発明のスタビライザパッドおよび装置を移動させるのに使用されてもよい、1つもしくは複数の引綱またはストラップを受け入れるように構成される。チャネル要素630は、引綱がチャネル要素630内で引綱に沿った様々な位置まで移動できるようにする、遊び空間を設けるように構成される。ハウジング部分610、620は、サイズ、形状、質感、パターン、材料組成などに関連するものなど、人間工学的特性を含む。
【0063】
図45図47の例示的実施形態によって示されるように、ハンドグリップ要素を含む引綱は、本発明の構成要素、例えばパッド構成要素、内側パッド構成要素、外側パッド構成要素、または補助構成要素のいずれにも取付け可能である。引綱は、機械の吊上げフックを取り付けて、スタビライザパッドまたはアセンブリを移動させるのに使用される。または引綱は、スタビライザパッドまたはアセンブリを手動で移動または牽引するのに使用されてもよい。したがって、ハンドグリップ要素は、図45によって示されるように、パッドまたはアセンブリを手動で操作するのに使用することができる。ハンドグリップ要素は、図46および図47に示されるような吊上げフックとの干渉を回避するため、引綱に沿って簡単に摺動する。
【0064】
本発明の様々な態様のさらなる変更および代替実施形態は、本明細書に照らして当業者には明白となるであろう。したがって、本明細書は、単なる例証として解釈されるべきであり、本発明を実施するための一般的方式を当業者に教示することを目的とする。本明細書に図示され記載される本発明の形態は、実施形態の例としてみなされるべきであることが理解されるべきである。要素および材料は、本明細書に例証され記載されるものに置き換えられてもよく、部分およびプロセスは逆転されてもよく、本発明の特定の特徴は独立して利用されてもよく、それらはすべて、本発明の明細書の利益を得た後の当業者には明白であろう。以下の特許請求の範囲に記載されるような本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される要素において変更が成されてもよい。
図1
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【国際調査報告】