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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-24
(54)【発明の名称】スプリングリターンバルブハンドル
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/60 20060101AFI20240117BHJP
   F16K 31/44 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
F16K31/60 A
F16K31/44 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538878
(86)(22)【出願日】2022-01-04
(85)【翻訳文提出日】2023-06-22
(86)【国際出願番号】 US2022011074
(87)【国際公開番号】W WO2022155024
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】63/137,818
(32)【優先日】2021-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518337784
【氏名又は名称】スウェージロック カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ディクソン,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】マーラズ,カリム
【テーマコード(参考)】
3H063
【Fターム(参考)】
3H063AA05
3H063AA06
3H063BB15
3H063DA03
3H063EE01
3H063EE20
(57)【要約】
バルブ組立体は、ボンネット部まで延在する内部キャビティを画定するバルブ本体と、バルブ本体の内部キャビティ内に保定されたバルブ要素、及びボンネット部を越えて延出する端部を含む弁棒であって、第一リミット位置と第二リミット位置との間で回転可能である、弁棒と、スプリングリターンハンドル機構とを含む。スプリングリターンハンドル機構には、使用者が把持可能なバルブハンドル、ステムアダプタ、及びリターンばねが含まれる。ステムアダプタは、弁棒に固定された第一端部と、バルブハンドルに固定された第二端部とを含む。リターンばねは、ステムアダプタにねじり荷重を付勢して弁棒を第一回転リミット位置に復帰させるために、バルブ本体に固定された第一端部と、中間ばね荷重部と、ステムアダプタに固定された第二端部とを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボンネット部まで延在する内部キャビティを画定するバルブ本体と、
前記バルブ本体の前記内部キャビティ内に保定されたバルブ要素、及び前記ボンネット部を越えて延出する端部を含む弁棒であって、第一リミット位置と第二リミット位置との間で回転可能である、前記弁棒と、
スプリングリターンハンドル機構であって、
使用者が把持可能なバルブハンドル、
前記弁棒に固定された第一端部、及び前記バルブハンドルに固定された第二端部を含むステムアダプタ、ならびに
前記ステムアダプタにねじり荷重を付勢して前記弁棒を前記第一回転リミット位置に復帰させるために、前記バルブ本体に固定された第一端部、中間ばね荷重部、及び前記ステムアダプタに固定された第二端部を有する、リターンばね、
を含む、前記スプリングリターンハンドル機構と、
を備える、バルブ組立体。
【請求項2】
前記ステムアダプタの前記第一端部は前記弁棒の前記端部を受け入れるステムボアを含む、請求項1に記載のバルブ組立体。
【請求項3】
前記ステムアダプタの前記第二端部は前記バルブハンドルと組み立てられた弁棒延出部を含む、請求項1及び2のいずれかに記載のバルブ組立体。
【請求項4】
前記リターンばねの前記第一端部は、前記バルブ本体の前記ボンネット部に固定された第一端部カラーを含む、請求項1~3のいずれかに記載のバルブ組立体。
【請求項5】
前記第一端部カラーは、前記バルブ本体の前記ボンネット部とねじ止め可能に組み立てられた雌ねじ部を含む、請求項4に記載のバルブ組立体。
【請求項6】
前記第一端部カラーはスプリットカラーを含み、
ファスナは前記第一端部カラーと組み立てられ、前記スプリットカラーを前記バルブ本体の前記ボンネット部と挟持係合する、請求項4及び5のいずれかに記載のバルブ組立体。
【請求項7】
前記第一端部カラーは、前記リターンばねの前記中間ばね荷重部と一体化して形成される、請求項4~6のいずれかに記載のバルブ組立体。
【請求項8】
前記リターンばねの前記第二端部は、前記ステムアダプタの外面に固定された第二端部カラーを含む、請求項1~7のいずれかに記載のバルブ組立体。
【請求項9】
前記第二端部カラーは、少なくとも1つの止めねじによって前記ステムアダプタの前記外面に固定される、請求項8に記載のバルブ組立体。
【請求項10】
前記第二端部カラーは、前記リターンばねの前記中間ばね荷重部と一体化して形成される、請求項8及び9のいずれかに記載のバルブ組立体。
【請求項11】
前記第二端部カラーは、前記リターンばねの前記中間ばね荷重部の外径と実質的に一致する外径を有する、請求項10に記載のバルブ組立体。
【請求項12】
前記ステムアダプタの前記第一端部は、前記ボンネットを係合して前記弁棒の前記第一リミット位置及び前記第二リミット位置を画定する突出部を含む、請求項1~11のいずれかに記載のバルブ組立体。
【請求項13】
バルブ本体のボンネット部から延出する弁棒を有するバルブの上にスプリングリターンハンドル機構を据え付ける方法であって、
ステムアダプタの第一端部を、第一回転リミット位置及び第二回転リミット位置を有する前記弁棒の前記端部に固定することであって、前記ステムアダプタの第二端部は使用者が把持可能なバルブハンドルで固定される、前記固定することと、
リターンばねの第一端部を前記バルブ本体に固定することと、
前記リターンばねの中間ばね荷重部が前記弁棒を前記第一回転リミット位置に復帰させるために、ねじり荷重を前記ステムアダプタに付勢するように、前記リターンばねの第二端部を前記ステムアダプタに固定することと、
を含む、前記方法。
【請求項14】
前記ステムアダプタの前記第一端部を前記弁棒の前記端部に固定することは、前記弁棒の前記端部を前記ステムアダプタの前記第一端部のステムボア内に受け入れることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記バルブハンドルを前記ステムアダプタの前記第二端部の弁棒延出部に組み立てることをさらに含む、請求項13及び14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記リターンばねの前記第一端部を前記バルブ本体に固定することは、前記リターンばねの前記第一端部の第一端部カラーを前記バルブ本体の前記ボンネット部に固定することを含む、請求項13~15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記第一端部カラーを前記ボンネット部に固定することは、前記第一端部カラーの雌ねじ部を前記ボンネット部とねじ止め可能に組み立てることを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第一端部カラーはスプリットカラーを含み、
前記第一端部カラーを前記ボンネット部に固定することは、前記スプリットカラーを前記バルブ本体の前記ボンネット部と挟持係合するために前記第一端部カラーでファスナを締着することを含む、請求項16及び17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記リターンばねの前記第二端部を前記ステムアダプタに固定することは、前記リターンばねの前記第二端部の第二端部カラーを前記ステムアダプタの外面に固定することを含む、請求項16~18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記第二端部カラーを前記ステムアダプタの前記外面に固定することは、前記第一端部カラーと組み立てられた少なくとも1つの止めねじを前記ステムアダプタの前記外面に対して締着することを含む、請求項19に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2021年1月15日に出願された米国仮特許出願第63/137,818号(SPRING RETURN VALVE HANDLE)に対する優先権及び全ての利益を主張し、その開示全体が参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【0002】
本開示は、スプリングリターンハンドルに関する。さらに特に、本開示は、回転作動型バルブ用のスプリングリターンバルブハンドルに関する。
【背景技術】
【0003】
手動操作型流量制御弁は、多くの用途で使用されている。一例として、一次プロセスラインを設けたグラブサンプルパネルには、プロセス流体のサンプルをサンプル容器またはボトルに選択的に分注するための手動操作型サンプリングバルブが含まれている。それらのような用途では、オペレータが(例えば、バルブハンドルを閉位置に手動で回転させることによって)バルブを完全に閉じることができないと、望ましくない流体の放出が発生し、安全上の問題、混入、及び生産損失が生じる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示に提示された1つ以上の本発明の例示的な態様によれば、バルブ組立体は、ボンネット部まで延在する内部キャビティを画定するバルブ本体と、バルブ本体の内部キャビティ内に保定されたバルブ要素、及びボンネット部を越えて延出する端部を含む弁棒であって、第一リミット位置と第二リミット位置との間で回転可能である、弁棒と、スプリングリターンハンドル機構とを含む。スプリングリターンハンドル機構には、使用者が把持可能なバルブハンドル、ステムアダプタ、及びリターンばねが含まれる。ステムアダプタは、弁棒に固定された第一端部と、バルブハンドルに固定された第二端部とを含む。リターンばねは、ステムアダプタにねじり荷重を付勢して弁棒を第一回転リミット位置に復帰させるために、バルブ本体に固定された第一端部と、中間ばね荷重部と、ステムアダプタに固定された第二端部とを含む。
【0005】
本開示で提示される1つ以上の本発明の別の例示的な態様によれば、バルブ本体のボンネット部から延出する弁棒を有するバルブにスプリングリターンハンドル機構を据え付けるための方法が提供される。例示的な方法では、ステムアダプタの第一端部を弁棒の端部に固定し、ステムアダプタの第二端部を使用者が把持可能なバルブハンドルで固定する。リターンばねの第一端部はバルブ本体に固定され、リターンばねの第二端部はステムアダプタに固定され、リターンばねの中間ばね荷重部がステムアダプタにねじり荷重を付勢して弁棒を第一回転リミット位置に復帰させるようにする。
【0006】
本開示に提示された1つ以上の本発明の別の例示的な態様によれば、バルブ組立体は、ボンネット部まで延在する内部キャビティを画定するバルブ本体と、バルブ本体の内部キャビティ内に保定されたバルブ要素、及びボンネット部を越えて延出する端部を含む弁棒であって、第一リミット位置と第二リミット位置との間で回転可能である、弁棒と、スプリングリターンハンドル機構とを含む。スプリングリターンハンドル機構は、使用者が把持可能なバルブハンドルと、弁棒に固定された第一端部及びバルブハンドルに固定された第二端部を有するステムアダプタと、ステムアダプタにねじり荷重を付勢して弁棒を第一回転リミット位置に復帰させるために、バルブ本体のボンネット部に固定された第一端部カラー、中間ばね荷重部、及びステムアダプタの外面に固定された第二端部カラーを有するリターンばねとを含む。
【0007】
本開示で提示される1つ以上の本発明の別の例示的な態様によれば、バルブ本体のボンネット部から延出する弁棒を有するバルブにスプリングリターンハンドル機構を据え付けるための方法が提供される。例示的な方法では、ステムアダプタの第一端部を弁棒の端部に固定し、ステムアダプタの第二端部を使用者が把持可能なバルブハンドルで固定する。リターンばねの第一端部カラーは、バルブ本体のボンネット部に固定される。リターンばねの第二端部カラーをステムアダプタの外面に固定し、リターンばねの中間ばね荷重部がねじり荷重をステムアダプタに付勢して、弁棒を第一回転リミット位置に復帰させるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の例示的な実施形態による、スプリングリターンハンドル機構を備えたバルブ組立体の斜視図である。
図2図1のバルブ組立体の断面図である。
図3図1のバルブ組立体の分解斜視図である。
図4図1のバルブ組立体のリターンばねの下部斜視図である。
図5】バルブ組立体のステムアダプタの下部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
この詳細な説明は、単に例示的な実施形態を説明するものであり、いかなる形でも特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。実際、特許請求される本発明は、例示的な実施形態よりも広く、その実施形態により限定されず、特許請求の範囲で使用される用語はごく通常の意味がある。例えば、本明細書に開示される図示の例示的な実施形態は、クォーターターン式ボールバルブ用のスプリングリターンバルブハンドル機構を説明しているが、本開示の特徴は、さらに、または代替に、他のタイプの手動作動型バルブ(例えば、プラグバルブ、ニードルバルブ、ダイヤフラムバルブなど)、または異なる運動範囲(例えば、半回転もしくは180°、4分の3回転もしくは270°、または任意の他の適切な回転度)にわたって操作可能なハンドルを有するバルブに適用されてもよい。
【0010】
本発明の様々な発明の態様、概念、及び特徴は、例示的な実施形態で組み合わせて具現化されるものとして本明細書で説明及び図示され得るが、これらの様々な態様、概念、及び特徴は、多くの代替の実施形態で、個別に、または様々な組み合わせ及びそのサブコンビネーションで使用され得る。本明細書で明示的に除外されない限り、それらのような組み合わせ及び部分的な組み合わせはすべて本発明の範囲内にあることを意図したものである。さらに、代替の材料、構造、構成、方法、回路、デバイス及び構成要素、形成、適合及び機能に関する代替物など、本発明の様々な態様、概念及び特徴に関する様々な代替の実施形態が本明細書に記載され得るが、それらのような説明は、現在知られているか今後開発されるかにかかわらず、利用可能な代替の実施形態の完全または網羅的なリストであることを意図したものではない。当業者は、それらのような実施形態が本明細書に明示的に開示されていなくても、本発明の範囲内の追加の実施形態及び使用に本発明の態様、概念または特徴の1つまたは複数を容易に採用することができる。さらに、本発明のいくつかの特徴、概念または態様が好ましい機構または方法として本明細書に記載される場合があるが、そのような記載は、明示的にそのように記載されない限り、そのような特徴が要求されるまたは必要であることを示唆することを意図したものではない。さらに、本開示の理解を助けるために、例示的または代表的な値及び範囲が含まれる場合があるが、そのような値及び範囲は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、そのように明示的に述べられている場合にのみ、臨界値または範囲であることを意図している。特定の値の「おおよそ」または「約」として識別されるパラメータは、特に明記されていない限り、特定の値と、特定の値の10%以内の値との両方を含むことを意図したものである。さらに、本開示に付随する図面は、必須ではないが、縮尺どおりであり得ることが理解され、したがって、図面において明らかな様々な比率及び割合を教示するものとして理解され得る。さらに、様々な態様、特徴及び概念が本明細書において発明的なものまたは発明の一部を形成するものとして明示的に識別される場合があるが、そのような識別は排他的であることを意図するものではなく、むしろ、そのようなものとして、または特定の発明の一部として明示的に識別されることなく、本明細書に完全に記載されている発明の態様、概念及び特徴が存在する可能性があり、代わりに、本発明は添付の特許請求の範囲に記載されている。例示的な方法またはプロセスの説明は、全ての場合に必要であるとして全てのステップを含めるものに限定されず、明示的に述べられていない限り、ステップが提示される順序が必要または必須であると解釈されるわけでもない。
【0011】
多くの用途では、例えば望ましくない流体流量を防ぐために、手動アクチュエータ(例えば、ハンドル)がオペレータによって解放される場合、手動作動型バルブが所望の状態(例えば、閉状態)に復帰することを確保するための機構を設けることが望ましい場合がある。それらのような機構は、多くの場合、「デッドマン」ハンドルと呼ばれる。
【0012】
本開示の例示的な態様によれば、スプリングリターンハンドル機構には、使用者が把持可能なバルブハンドル、ステムアダプタ、及びリターンばねを設けることができる。例示的な機構では、ステムアダプタは、突出する弁棒に固定された第一端部と、使用者が把持可能なバルブハンドルに固定された第二端部とを含む。リターンばねは、ステムアダプタにねじり荷重を付勢して弁棒を第一回転リミット位置に復帰させるために、バルブ本体に固定された第一端部と、中間ばね荷重部(例えば、ねじりばねコイル)と、ステムアダプタに固定された第二端部とを含み得る。
【0013】
リターンばねをバルブ本体及びステムアダプタに固定するために、多くの異なる機構を利用することができる。一例として、リターンばねは、弁本体に固定された第一端部カラーと、ステムアダプタに固定された第二端部カラーとを含み得、中間ばね荷重部(例えば、ねじりばねコイル)を備え得る。リターンばねの端部カラーは、様々な機構(例えば、ファスナ、カラーのドリル穴部内のコイルワイヤ端部、溶接)を使用してばね荷重部に取設されることができるが、例示的な機構では、端部カラーは、例えば機械加工または付加製造(例えば、3Dプリント)によって、ユニタリまたはモノリシック構成要素としてばね荷重部と一体化して形成される。それらのような機構により、リターンばねと、ファスナ、ピン/アパーチャ、またはその他の取り付け特徴とのオフセット係合に起因することがある、リターンばねとステムアダプタ/バルブハンドとの間の側面荷重の不均衡が回避され得る。
【0014】
図1~3は、スプリングリターンハンドル機構250を含む手動作動型バルブ200の例示的な実施形態を示す。バルブ200は、弁棒220と連結されたまたは固定された(例えば、それに一体化したまたはそれと組み立てられた)バルブ要素(例えば、ポート付きボール部)225を保定する内部キャビティ215を画定するバルブ本体210を含む。弁棒220は、第一位置(例えば、ボール部225内のボールオリフィス226をバルブ本体210内の第一及び第二端部ポート211、212とミスアライメントし、流体がバルブ200を通過するのを遮断する閉位置)と、第二位置(例えば、ボールオリフィスを回転させてバルブ本体の端部ポートとアライメントし、流体がバルブ200を通過することを可能にする開位置)との間で回転可能である。図示の実施形態では、バルブは、弁座及び弁棒の漏れに対してバルブを封止するために、バルブキャビティ215内に弁座及び弁棒封止機構219を含む。他の実施形態では、他の封止機構が利用されてもよい。さらに、図示の実施形態は弁閉止または遮断弁要素を含むが、例えば、流量調整弁要素または流量切換弁要素を含む他の種類の弁要素を使用することもできる。
【0015】
バルブ本体210の内部キャビティ215はボンネット部216まで延在し、ボンネット部は、弁棒220をバルブ本体に保定するステムナット235を組み立てるための雌ねじ部217を有する。弁棒220は、後述されるように、スプリングリターンハンドル機構250に取設するためにボンネット部216を越えて延出する端部222を含む。
【0016】
本開示の一態様によれば、スプリングリターンハンドル機構250は、バルブハンドル255を弁棒220に連結するステムアダプタ251と、バルブ本体210に固定された第一端部261、ステムアダプタ251に固定された第二端部262、ならびにステムアダプタ251及び弁棒220にねじり荷重を付勢し、弁棒220を第一(例えば、閉)回転リミット位置に復帰させるためのトルク下の中間ばね荷重部263を有するリターンばね260とを含む。
【0017】
図示の実施形態では、ステムアダプタ251は、弁棒端部222に固定可能な第一端部252と、バルブハンドル255に固定可能な第二端部253とを含む。ステムアダプタ251を弁棒端部222に固定するために、多くの異なる固定機構が使用され得る。図示の実施形態では、ステムアダプタ251の第一端部252は、弁棒端部222を受け入れるステムボア254と、ステムボア254と交差する半径方向に延在するねじ穴部257とを含み、ねじ穴部257は、弁棒端部222の上の平坦部223を係合するように弁棒係合部材(例えば、止めねじ)259を保定する。ステムアダプタ251をバルブハンドル255に固定するために、多くの異なる固定機構を使用することができる。図示の実施形態では、第二端部253は、バルブハンドル255に(例えば、止めねじ268を使用して)取設するための平坦部258を有する弁棒延出部を形成する。他の実施形態(図示せず)では、バルブハンドルをステムアダプタに固定するために、バルブハンドルを弁棒延出部と一体化して形成することができる。
【0018】
図示の実施形態では、ステムアダプタ251の第一端部252は、ボンネット216の端部(例えば、半円形ブローチ)213を係合して、弁棒220の第一及び第二リミット位置を画定する突出部(例えば、四分円形ブローチ)256を含む。
【0019】
リターンばね260の第一及び第二端部261、262は、様々な構成を使用してバルブ本体210及びステムアダプタ251に固定され得る。図示の実施形態では、リターンばね260の第一端部261は、バルブ本体210のボンネット部216に固定された第一端部カラーである。例示的な実施形態では、第一端部カラー261は、バルブ本体210のボンネット部216の上の雄ねじ部とねじ止め可能に組み立てられた雌ねじ部265を含んでもよい。示されるように、第一端部カラー261は、ボンネット部216の上で第一端部カラーのレンチ締めを容易にするために、2つ以上の平坦部を含んでもよい。さらに、または代替に、示されるように、第一端部カラー261は、スプリットカラー部261aにわたるねじ穴部267を通して据え付けられるねじ部品264を含み得、ねじを締め付けて、第一端部カラー261をバルブ本体210のボンネット部216と挟持係合し得る。示されるように、第一端部カラー261の反対側は、スロット部261bを含み得、このスロット部は、スプリットカラー部261aとアライメントされると、スプリットカラー部の挟持圧縮を容易にし得る。いくつかのそれらのような実施形態では、第一端部カラーの雌ねじを省略することができ、ボンネット部に対する第一端部カラーの挟持係合は、第一端部カラーを所望の回転位置に固定するのに十分である。
【0020】
図示の実施形態では、リターンばね260の第二端部262は、第二端部カラーであり、1本以上の止めねじ266がねじ付きアパーチャ269を通して据え付けられ、外面251aの対応する平坦部に対して締着されることにより、ステムアダプタ251の外面251aに固定される。図4に示されるように、リターンばねは、ユニタリまたはモノリシック構成要素であってもよく、第一及び第二端部カラー261、262は、ヘリカルコイル型中間ばね荷重部263と一体化して形成されており、そこから延出している。示されるように、第二端部カラー262は、リターンばね260の中間ばね荷重部263の外径と実質的に一致する外径を有し得る。示されるように、機械加工されたねじりばねを使用すると、本明細書に記載の端部カラーアタッチメントなどのカスタムアタッチメントが可能になることにより、ばねと弁棒及びハンドルとの間のさらなるねじり軸受連結部が省略されてもよい。その結果、ユニタリばねは「純粋なモーメント」を付勢してもよく、これは、リターンばねが並進(側面荷重)力を付勢しないことを意味する。これにより、本来であれば必要となる可能性のある1つ以上の外部安定化構成要素を省略できる可能性がある。さらに、外部構成要素として一体化して形成されたリターンばねの外観は、他のばね及びばね連結機構よりも審美的に望ましいものとなり得る。
【0021】
バルブ本体210のボンネット部216から延出する弁棒220を有するバルブ200の上にスプリングリターンハンドル機構250を据え付ける例示的な方法では、弁棒220の端部222は、ステムアダプタ251の第一端部252内のステムボア254に挿入され、止めねじ259は、弁棒端部の平坦部223に対して締着される。リターンばね260はステムアダプタ251の上に据え付けられ、または滑動し、第一端部カラー261に雌ねじ265を設ける場合、第一端部カラーはバルブ本体210のボンネット部216にねじ止めされる。リターンばね260の第二端部カラー262は、止めねじ(複数可)266を締着することによってステムアダプタ251の外側平坦面251aに固定される。バルブハンドル255は、止めねじ268を締着することによってステムアダプタ251の弁棒延出部253に固定される。バルブハンドル255、ステムアダプタ251、及び弁棒220が第一リミット位置(例えば、閉位置)まで回転すると、第一端部カラー261は、中間ばね荷重部263の上にねじり荷重またはトルクを維持するように(例えば、さらなる回転によって)ボンネットに位置決めされる。次に、第一端部カラーのスプリットカラー部261aをボンネット部216に対して締着し、第一端部カラー261をこのトルクを維持する回転位置に固定し、バルブハンドル255及び弁棒220が第一リミット位置から離れて回転して解放されると、中間ばね荷重部263のねじり荷重は、バルブハンドル及び弁棒を第一リミット位置に復帰させるのに十分である。
【0022】
例示的な実施形態を参照して、本発明の態様を説明してきた。本明細書を読んで理解すれば、他の人には修正及び変更が想起されよう。本明細書は、添付の特許請求の範囲またはその均等物の範囲内に入る限り、そのようなすべての修正及び変更を含むことを意図している。

図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】