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特表2024-503028電池セル、電池、電力消費装置、電池セルの製造方法及び機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-24
(54)【発明の名称】電池セル、電池、電力消費装置、電池セルの製造方法及び機器
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/591 20210101AFI20240117BHJP
   H01M 50/586 20210101ALI20240117BHJP
   H01M 50/55 20210101ALI20240117BHJP
   H01M 50/533 20210101ALI20240117BHJP
   H01M 50/474 20210101ALI20240117BHJP
   H01M 50/48 20210101ALI20240117BHJP
   H01M 50/528 20210101ALI20240117BHJP
   H01M 50/107 20210101ALI20240117BHJP
   H01M 50/152 20210101ALI20240117BHJP
   H01M 50/588 20210101ALI20240117BHJP
   H01M 50/593 20210101ALI20240117BHJP
【FI】
H01M50/591
H01M50/586
H01M50/55 201
H01M50/533
H01M50/474
H01M50/48
H01M50/528
H01M50/107
H01M50/152
H01M50/588
H01M50/593
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541758
(86)(22)【出願日】2021-10-20
(85)【翻訳文提出日】2023-07-10
(86)【国際出願番号】 CN2021125114
(87)【国際公開番号】W WO2023065193
(87)【国際公開日】2023-04-27
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】方▲クン▼
(72)【発明者】
【氏名】郭志君
【テーマコード(参考)】
5H011
5H021
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA03
5H011BB03
5H011CC06
5H021AA02
5H021BB17
5H021EE29
5H043AA04
5H043BA19
5H043CA03
5H043CA12
5H043DA03
5H043DA09
5H043EA15
5H043EA16
5H043EA35
5H043EA39
5H043HA11E
5H043JA01E
5H043JA12E
5H043JA13E
5H043KA08E
5H043KA09E
5H043KA23E
5H043KA24E
(57)【要約】
本出願は、電池セル、電池、電力消費装置、電池セルの製造方法及び機器に関し、電池分野に関する。本出願は、電池セルを提供し、電池セルは、壁部を含むハウジングと、壁部に絶縁して取り付けられる電極端子と、電極アセンブリであって、ハウジング内に設置され、電極アセンブリは、本体と第一のタブとを含み、第一のタブは、本体の壁部に近い端に形成される電極アセンブリと、電極アセンブリと壁部との間に設置され、第一のタブと電極端子とを接続するための集電部品と、少なくとも一部が集電部品の壁部に向かう側を被覆することで、集電部品と壁部とを絶縁して隔離する熱収縮膜とを含む。本出願の電池セルは、比較的高い安全性を有する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池セルであって、
壁部を含むハウジングと、
前記壁部に絶縁して取り付けられる電極端子と、
電極アセンブリであって、前記ハウジング内に設置され、本体と第一のタブとを含み、前記第一のタブは、前記本体の前記壁部に近い端に形成される電極アセンブリと、
前記電極アセンブリと前記壁部との間に設置され、前記第一のタブと前記電極端子とを接続するための集電部品と、
少なくとも一部が前記集電部品の前記壁部に向かう側を被覆することで、前記集電部品と前記壁部とを絶縁して隔離する熱収縮膜とを含む、電池セル。
【請求項2】
前記熱収縮膜は、前記電極端子と前記集電部品との間まで延びる、請求項1に記載の電池セル。
【請求項3】
前記熱収縮膜と前記壁部との間に隙間がある、請求項1又は2に記載の電池セル。
【請求項4】
前記熱収縮膜は、一体成形される第一の部分と第二の部分とを含み、前記第一の部分は、前記集電部品の前記壁部に向かう側を被覆し、前記第二の部分は、前記第一のタブの外周面を被覆する、請求項1から3のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項5】
前記集電部品は、円盤状を呈し、前記集電部品の直径が前記第一のタブの直径よりも小さく、前記集電部品のエッジと前記第一のタブの外周面との間に段差領域が形成され、前記熱収縮膜は、前記段差領域を被覆する、請求項4に記載の電池セル。
【請求項6】
前記熱収縮膜は、第三の部分をさらに含み、前記第三の部分は、前記本体の外周面を被覆し、前記第三の部分と前記第二の部分とは、一体成形される、請求項4に記載の電池セル。
【請求項7】
前記電極アセンブリは、極板とセパレータを捲回してなり、前記電池セルは、テープをさらに含み、前記テープは、前記本体の外周面に接着され且つ前記極板及び/又は前記セパレータの捲回終了端を固定し、前記第三の部分は、前記テープと重ならない、請求項6に記載の電池セル。
【請求項8】
前記電池セルは、弾性層をさらに含み、前記弾性層は、前記壁部と前記熱収縮膜との間に設置され、前記弾性層は、前記電極アセンブリに前記電極アセンブリの軸方向に沿う弾性力を印加するために用いられる、請求項1から7のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項9】
前記電極アセンブリは、第二のタブをさらに含み、前記第二のタブは、前記本体の前記壁部から離れた端に形成され、前記第二のタブは、前記第一のタブと極性が逆であり、前記第二のタブは、前記壁部に電気的に接続される、請求項1から8のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項10】
前記ハウジングは、ケースとエンドキャップとを含み、前記ケースは、底壁と側壁とを含み、前記側壁は、前記底壁の周囲に周設され、前記側壁の一端は、前記底壁に接続され、前記側壁の他端は、前記底壁に対向する開口となるように囲んでおり、前記エンドキャップは、前記開口を覆い、前記壁部は、前記底壁又は前記エンドキャップである、請求項1から9のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項11】
電池であって、請求項1から10のいずれか1項に記載の電池セルを含む、電池。
【請求項12】
電力消費装置であって、請求項11に記載の電池を含み、前記電池は、電気エネルギーを提供するために用いられる、電力消費装置。
【請求項13】
電池セルの製造方法であって、
ハウジングと電極端子を提供することであって、前記ハウジングは、壁部を含み、前記電極端子は、前記壁部に絶縁して取り付けられることと、
電極アセンブリを提供することであって、前記電極アセンブリは、本体と第一のタブとを含み、前記第一のタブは、前記本体の前記壁部に近い端に形成されることと、
集電部品を提供し、前記集電部品を前記第一のタブに接続することと、
熱収縮膜を提供し、前記熱収縮膜を前記電極アセンブリに外嵌することと、
前記熱収縮膜を加熱して収縮させ、前記熱収縮膜の少なくとも一部に前記集電部品を被覆させることと、
前記電極アセンブリと前記熱収縮膜で被覆された前記集電部品を前記ハウジングに入れ、前記集電部品の前記熱収縮膜で被覆された側を前記壁部に向けることで、前記集電部品と前記壁部とを絶縁して隔離することと、
前記集電部品を前記電極端子に接続することとを含む、電池セルの製造方法。
【請求項14】
電池セルの製造機器であって、
ハウジングと電極端子を提供するための第一の提供装置であって、前記ハウジングは、壁部を含み、前記電極端子は、前記壁部に絶縁して取り付けられる第一の提供装置と、
電極アセンブリを提供するための第二の提供装置であって、前記電極アセンブリは、本体と第一のタブとを含み、前記第一のタブは、前記本体の前記壁部に近い端に形成される第二の提供装置と、
集電部品を提供するための第三の提供装置と、
熱収縮膜を提供し、前記熱収縮膜を前記電極アセンブリに外嵌するための第四の提供装置と、
前記集電部品を前記第一のタブに接続するための第一の組み立て装置と、
前記熱収縮膜を加熱して収縮させ、前記熱収縮膜の少なくとも一部に集電部品を被覆させるための加熱装置と、
前記電極アセンブリと前記熱収縮膜で被覆された前記集電部品を前記ハウジングに入れ、前記集電部品の前記熱収縮膜で被覆された側を前記壁部に向けることで、前記集電部品と前記壁部とを絶縁して隔離するための第二の組み立て装置と、
前記集電部品を前記電極端子に接続するための第三の組み立て装置とを含む、電池セルの製造機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池技術分野に関し、特に電池セル、電池、電力消費装置、電池セルの製造方法及び機器に関する。
【背景技術】
【0002】
省エネと汚染物質の排出削減は、自動車産業の持続可能な発展の鍵であり、電動車両は、その省エネと環境保護の優位性により、自動車産業の持続可能な発展の重要な構成部分となっている。電動車両にとって、電池技術は、その発展に関わる重要な要素である。
【0003】
電池の充放電中に、電池セルは、短絡するリスクがあり、極めて大きな安全上の危険性があり、どのように電池セルが短絡する確率を低減させ、電池セル及び電池の安全性を向上させるかは、電池技術の発展にとって極めて重要である。
【発明の概要】
【0004】
本出願の目的は、電池セル、電池、電力消費装置、電池セルの製造方法及び機器を提供することである。この電池セルは、短絡の問題が生じにくく、比較的高い安全性を有する。
【0005】
第一の態様によれば、本出願は、電池セルを提供し、この電池セルは、壁部を含むハウジングと、壁部に絶縁して取り付けられる電極端子と、電極アセンブリであって、ハウジング内に設置され、電極アセンブリは、本体と第一のタブとを含み、第一のタブは、本体の壁部に近い端に形成される電極アセンブリと、電極アセンブリと壁部との間に設置され、第一のタブと電極端子とを接続するための集電部品と、少なくとも一部が集電部品の壁部に向かう側を被覆することで、集電部品と壁部とを絶縁して隔離する熱収縮膜とを含む。
【0006】
本出願の電池セルでは、熱収縮膜は、熱収縮の方式により集電部品を被覆することで、集電部品と壁部とを絶縁して隔離する。熱収縮膜の熱収縮後の被覆性が比較的に良く、電池セルが外的要因の干渉を受けると、熱収縮膜は、依然として集電部品を比較的に安定して被覆することができ、集電部品と壁部との間の短絡のリスクを低減させ、電池セルの安全性を向上させる。なお、熱収縮して形成した熱収縮膜の表面が比較的に平坦であり、皺が発生しにくく、熱収縮膜の厚さが比較的に均一であり、皺により熱収縮膜の厚さサイズが大きくなる確率を低減させ、熱収縮膜の厚さサイズが大きすぎて集電部品と干渉するため、電極アセンブリをハウジングに取り付けて入れる抵抗力と難易度を増大させることをさらに防止し、電池セルの生産効率を向上させる。
【0007】
本出願のいくつかの実施例では、熱収縮膜は、電極端子と集電部品との間まで延びる。
【0008】
上記方案において、熱収縮膜が集電部品を完全に被覆する必要があるため、熱収縮膜を電極端子と集電部品との間まで延びさせ、熱収縮膜が集電部品を被覆する範囲を調整する必要がなく、熱収縮膜が集電部品を被覆するプロセスの難易度を低減させ、電池セルの生産効率を向上させる。同時に、熱収縮膜は、電極端子と集電部品との間まで延び、電極端子と集電部品により熱収縮膜を挟持することで、熱収縮膜自体の熱収縮及び電極アセンブリの膨張などの問題による熱収縮膜が集電部品を完全に被覆できないことを防止し、熱収縮膜が集電部品を被覆する安定性を向上させ、熱収縮膜が集電部品と壁部とを安定的に絶縁して隔離する効果を果たすことができることを保証し、電池セルの安全性を向上させる。
【0009】
本出願のいくつかの実施例では、熱収縮膜と壁部との間に隙間がある。
【0010】
上記方案において、熱収縮膜と壁部との間に隙間が残されることで、壁部と集電部品との間の電位差が熱収縮膜を破壊するリスクを低減させ、即ち電池セルの短絡のリスクを低減させ、電池セルの安全性を向上させる。
【0011】
本出願のいくつかの実施例では、熱収縮膜は、一体成形される第一の部分と第二の部分とを含み、第一の部分は、集電部品の壁部に向かう側を被覆し、第二の部分は、第一のタブの外周面を被覆する。
【0012】
上記方案において、熱収縮膜は、集電部品を被覆するだけではなく、第一のタブの外周面をさらに被覆し、一つの絶縁膜により、集電部品と壁部との間及び第一のタブとハウジングの側壁との間に対して同時に絶縁隔離効果を果たし、部材の数を減少させ、電池セルの構造をコンパクトにする。
【0013】
本出願のいくつかの実施例では、集電部品は、円盤状を呈し、集電部品の直径が第一のタブの直径よりも小さく、集電部品のエッジと第一のタブの外周面との間に段差領域が形成され、熱収縮膜は、段差領域を被覆する。
【0014】
上記方案において、一方では、段差領域の設置は、集電部品を第一のタブに溶接するのに十分な空間を提供し、集電部品を第一のタブに溶接しやすく、電池セルの生産効率を向上させ、電池の生産能力を高め、他方では、熱収縮膜の熱収縮中に、段差領域は、熱収縮膜の残量を吸収でき、熱収縮膜の収縮中に皺が生じる確率を低減させ、熱収縮膜が集電部品を被覆する平坦度を向上させる。
【0015】
本出願のいくつかの実施例では、熱収縮膜は、第三の部分をさらに含み、第三の部分は、本体の外周面を被覆し、第三の部分と第二の部分とは、一体成形される。
【0016】
上記方案において、一方では、第三の部分が本体の外周面を被覆することで、ハウジングと本体との間の短絡のリスクを低減させ、電池セルの短絡のリスクを低減させ、電池セルの安全性を向上させ、他方では、第三の部分と第二の部分とが一体成形され、第三の部分と第二の部分が重なりにくく、第二の部分と第三の部分が重なるため熱収縮膜の厚さサイズが大きくなることを防止し、熱収縮膜の厚さサイズが大きくなってハウジングに押し付けられて局所位置で応力が集中する確率を低減させ、応力集中による極板のリチウム析出のリスクをさらに低減させる。
【0017】
本出願のいくつかの実施例では、電極アセンブリは、極板とセパレータを捲回してなり、電池セルは、テープをさらに含み、テープは、本体の外周面に接着され且つ極板及び/又はセパレータの捲回終了端を固定し、第三の部分は、テープと重ならない。
【0018】
上記方案において、第三の部分がテープと重ならず、第三の部分がテープと重なるため重なり部分の厚さサイズが大きくなることを防止し、この部分の厚さサイズが大きくなってハウジングの側壁に押し付けられて局所位置で応力が集中するという問題が生じにくく、応力集中による極板のリチウム析出のリスクをさらに低減させる。
【0019】
本出願のいくつかの実施例では、電池セルは、弾性層をさらに含み、弾性層は、壁部と熱収縮膜との間に設置され、弾性層は、電極アセンブリに電極アセンブリの軸方向に沿う弾性力を印加するために用いられる。
【0020】
上記方案において、電池セルが振動を受ける時、弾性層は、電極アセンブリ及び集電部品にその軸方向に沿う弾性力を印加し、さらに集電部品と壁部とを絶縁して隔離し、電池セルの短絡のリスクを低減させ、電池セルの安全性を向上させることができる。
【0021】
本出願のいくつかの実施例では、電極アセンブリは、第二のタブをさらに含み、第二のタブは、本体の壁部から離れた端に形成され、第二のタブは、第一のタブと極性が逆であり、第二のタブは、壁部に電気的に接続される。
【0022】
上記方案において、第一のタブと第二のタブは、電極アセンブリの両端に位置し、第一のタブと第二のタブとの間は、比較的に良い絶縁性を有することで、電池セルの短絡のリスクを低減させ、電池セルの安全性を向上させる。
【0023】
本出願のいくつかの実施例では、ハウジングは、ケースとエンドキャップとを含み、ケースは、底壁と側壁とを含み、側壁は、底壁の周囲に周設され、側壁の一端は、底壁に接続され、側壁の他端は、底壁に対向する開口となるように囲んでおり、エンドキャップは、開口を覆い、壁部は、底壁又はエンドキャップである。
【0024】
上記方案において、第二の壁と壁部は、電極アセンブリ、電解液及び他の構造を収容する空間を画定し、エンドキャップは、第二の壁により囲まれた開口を覆うことで、電解液が開口から漏れることを防止する。
【0025】
第二の態様によれば、本出願は、電池を提供し、この電池は、上記の電池セルを含む。
【0026】
第三の態様によれば、本出願は、電力消費装置を提供し、この電力消費装置は、上記の電池を含み、電池は、電気エネルギーを提供するために用いられる。
【0027】
第四の態様によれば、本出願は、電池セルの製造方法を提供し、この電池セルの製造方法は、ハウジングと電極端子を提供することであって、ハウジングは、壁部を含み、電極端子は、壁部に絶縁して取り付けられることと、電極アセンブリを提供することであって、電極アセンブリは、本体と第一のタブとを含み、第一のタブは、本体の壁部に近い端に形成されることと、集電部品を提供し、集電部品を第一のタブに接続することと、熱収縮膜を提供し、熱収縮膜を電極アセンブリに外嵌することと、熱収縮膜を加熱して収縮させ、熱収縮膜の少なくとも一部に集電部品を被覆させることと、電極アセンブリと熱収縮膜で被覆された集電部品をハウジングに入れ、集電部品の熱収縮膜で被覆された側を壁部に向けることで、集電部品と壁部とを絶縁して隔離することと、集電部品を電極端子に接続することとを含む。
【0028】
第五の態様によれば、本出願は、電池セルの製造機器を提供し、この電池セルの製造機器は、ハウジングと電極端子を提供するための第一の提供装置であって、ハウジングは、壁部を含み、電極端子は、壁部に絶縁して取り付けられる第一の提供装置と、電極アセンブリを提供するための第二の提供装置であって、電極アセンブリは、本体と第一のタブとを含み、第一のタブは、本体の壁部に近い端に形成される第二の提供装置と、集電部品を提供するための第三の提供装置と、熱収縮膜を提供し、熱収縮膜を電極アセンブリに外嵌するための第四の提供装置と、集電部品を第一のタブに接続するための第一の組み立て装置と、熱収縮膜を加熱して収縮させ、熱収縮膜の少なくとも一部に集電部品を被覆させるための加熱装置と、電極アセンブリと熱収縮膜で被覆された集電部品をハウジングに入れ、集電部品の熱収縮膜で被覆された側を壁部に向けることで、集電部品と壁部とを絶縁して隔離するための第二の組み立て装置と、集電部品を電極端子に接続するための第三の組み立て装置とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本出願の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本出願の実施例に使用される必要のある図面を簡単に紹介し、自明なことに、以下に記述された図面は、ただ本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、図面に基づいて他の図面を得ることもできる。なお、図面において、図は、実際の縮尺に応じて描かれているとは限らない。
図1】本出願の一実施例による車両の構造概略図である。
図2】本出願の一実施例による電池の構造概略図である。
図3】本出願の一実施例による電池セルの分解図である。
図4】本出願の一実施例による電池セルの断面図である。
図5】本出願の一実施例による熱収縮膜が電極端子と集電部品との間まで延びる概略図である。
図6】本出願の一実施例による熱収縮膜が第一の部分と第二の部分とを含む概略図である。
図7】本出願の一実施例による熱収縮膜が第一の部分と第二の部分とを含む別の概略図である。
図8】本出願の一実施例による熱収縮膜が第三の部分を含む概略図である。
図9】本出願の一実施例による電池セルに弾性層が設置される概略図である。
図10】本出願の一実施例による電池セルの概略図である。
図11】本出願の一実施例による電池セルの製造方法の概略図である。
図12】本出願の一実施例による電池セルの製造機器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下では、図面と実施例を結び付けながら、本出願の実施の形態をさらに詳細に記述する。以下では、実施例の詳細な記述及び図面は、例示的に本出願の原理を説明するためのものであるが、本出願の範囲を制限するためのものではなく、即ち本出願は、記述された実施例に限らない。
【0031】
本出願の記述において、説明すべきこととして、特に断りのない限り、「複数の」の意味は、二つ以上であり、用語である「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などにより指示される方位又は位置関係は、本出願の記述の便宜上及び記述の簡略化のためのものに過ぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成して操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本出願に対する制限と理解されるべきではない。なお、用語である「第一」、「第二」、「第三」などは、記述の目的のみで用いられるものであり、相対的な重要性を指示又は暗示すると理解すべきではない。「垂直」は、厳密な垂直ではなく、誤差許容範囲内である。「平行」は、厳密な平行ではなく、誤差許容範囲内である。
【0032】
下記記述に出現された方位詞は、いずれも図に示す方向であり、本出願の具体的な構造を限定するものではない。本出願の記述において、さらに説明すべきこととして、特に明確に規定、限定されていない限り、用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば固定的な接続であってもよく、取り外し可能なに接続され、又は一体的な接続であってもよく、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本出願における具体的な意味を理解することができる。
【0033】
本出願では、言及された電池は、より高い電圧と容量を提供するために一つ又は複数の電池セルを含む単一の物理モジュールを指す。例えば、本出願に言及された電池は、電池モジュール又は電池パックなどを含んでもよい。
【0034】
電池セルは、電極アセンブリと電解液を含み、電極アセンブリは、正極極板、負極極板及びセパレータにより構成される。電池セルは、主に金属イオンが正極極板と負極極板との間で移動することで作動する。正極極板は、正極集電体と正極活物質層とを含み、正極活物質層は、正極集電体の表面に塗覆されており、正極活物質層が塗布されていない正極集電体は、正極活物質層が塗覆された正極集電体から突出し、正極活物質層が塗布されていない正極集電体は、正極タブとされる。リチウムイオン電池を例にすると、正極集電体の材料は、アルミニウムであってもよく、正極活物質は、コバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、三元リチウム又はマンガン酸リチウムなどであってもよい。負極極板は、負極集電体と負極活物質層とを含み、負極活物質層は、負極集電体の表面に塗覆されており、負極活物質層が塗布されていない負極集電体は、負極活物質層が塗覆された負極集電体から突出し、負極活物質層が塗布されていない負極集電体は、負極タブとされる。負極集電体の材料は、銅であってもよく、負極活物質は、炭素又はケイ素などであってもよい。大電流を流しても溶断しないことを保証するために、正極タブの数が複数であり、且つ積層されており、負極タブの数が複数であり、且つ積層されている。セパレータの材質は、PP(Polypropylene、ポリプロピレン)又はPE(Polyethylene、ポリエチレン)などであってもよい。
【0035】
現在、市場情勢の発展から見ると、動力電池の応用は、ますます広くなっている。動力電池は、水力、火力、風力や太陽光発電所などのエネルギー貯蔵電源システムに応用されるだけではなく、そして電動自転車、電動バイク、電気自動車などの電動交通工具、及び軍事装備と航空宇宙などの複数の分野に広く応用される。動力電池の応用分野が絶え間なく拡大することに伴い、その市場の需要量も絶え間なく拡大している。
【0036】
本発明者は、電池の使用中に、外的要因の干渉、例えば振動、衝突などを受けることに気が付いた。電池セル及び電池が取り付けられた電力消費装置が電気自動車であることを例とし、電気自動車の走行中に、路面の異なる粗さによって、電気自動車に異なる程度の揺れ及び振動が発生する。電気自動車が深い穴、ひび割れ、凸みなどの路面欠陥を通過すると、電気自動車の車体姿勢は、大幅にずれ、電気自動車は、大幅に振動する。なお、電気自動車が衝突すると、無論、低速衝突であっても高速衝突であっても、電池セルは、比較的大きい妨害を受ける。電池セルが振動を受けると、電池セルのハウジング内に位置する電極アセンブリと集電部品は、動く可能性があり、特に電極アセンブリの軸線方向に、集電部品と電極アセンブリは、変位しやすい。さらに、集電部品とハウジングとは極性が異なるため、集電部品と電極アセンブリが動いた後に、集電部品とハウジングとの間に短絡のリスクがあり、電池が短絡すると、電池セル内に貯蔵された電気エネルギーを短時間内に熱エネルギーの形式で放出し、熱暴走を引き起こし、電池セルの安全性を低減させ、極めて大きな安全上の危険性がある。
【0037】
集電部品とハウジングとの間の短絡のリスクを低減させ、電池セルの安全性を向上させるために、発明者は、研究した結果、集電部品とハウジングとを絶縁して隔離するために、集電部品とハウジングとの間に絶縁紙又は絶縁管を設置できることを発見した。しかしながら、絶縁紙は、密着するように集電部品を被覆し、絶縁紙自体が振動により干渉され、脱落しやすくて集電部品を効果的に覆うことができなくなってしまう。なお、絶縁管は、電極アセンブリに外嵌され且つ折り畳むように集電部品を被覆し、絶縁管は、折り畳まれながら皺が発生し、皺の位置で絶縁管の厚さサイズが大きくなる。一方では、集電部品を被覆する絶縁管の厚さサイズが大きくなり、集電部品と電極端子との間の電気的な接続の安定性を低減させ、他方では、絶縁管の厚さが大きすぎる時、電極アセンブリをハウジングに取り付けて入れる抵抗力と難易度を増大させ、電池セルの生産効率を低減させ、さらに電池の生産能力が比較的低く、電池に対する市場の日増しに増加する需要を満たすことができなくなってしまう。
【0038】
上記考えに基づき、集電部品とハウジングとの間の短絡のリスクを低減させるために、発明者は、鋭意研究した結果、電池セルを設計し、ハウジングは、壁部(ハウジングの一端に位置する)を含み、熱収縮膜が集電部品の壁部に向かう側を被覆することで、集電部品と壁部とを絶縁して隔離する。熱収縮膜は、熱収縮することで集電部品を被覆し、熱収縮膜の熱収縮後の被覆性が比較的に良いとともに、熱収縮膜は、熱収縮後に、集電部品を比較的に平坦且つ安定的に被覆することができ、皺が発生しにくい。
【0039】
このような電池セルでは、熱収縮膜は、熱収縮した後に集電部品を比較的に平坦且つ安定的に被覆し、電池セルが外的要因により干渉されて、集電部品が動いても、熱収縮膜は、集電部品を安定的に被覆し、集電部品と壁部とを絶縁して隔離する作用を果たすことができ、集電部品と壁部との間の短絡のリスクを低減させ、電池セルの安全性を向上させる。
【0040】
本出願の実施例に開示された電池セルは、車両、船舶又は航空機などの電力消費装置に用いることができるが、これらに限定されない。本出願に開示された電池セル、電池などを用いてこの電力消費装置の電源システムを構成することができ、このように、電池セルにおける集電部品と壁部との間の短絡のリスクを低減させ、電池セル及び電池の安全性を向上させることに有利である。
【0041】
本出願の実施例は、電池を電源として使用する電力消費装置を提供し、電力消費装置は、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、電動玩具、電動工具、バッテリ車、電気自動車、汽船、宇宙航空機などであってもよいが、これらに限定されない。ここで、電動玩具は、据置型又は移動型の電動玩具、例えばゲーム機、電気自動車玩具、電気汽船玩具と電気飛行機玩具などを含んでもよく、宇宙航空機は、飛行機、ロケット、スペースシャトルと宇宙船などを含んでもよい。
【0042】
以下の実施例は、説明の便宜上、本出願の実施例の電力消費装置が車両であることを例として説明する。
【0043】
図1に示すように、図1は、本出願のいくつかの実施例による車両1000の構造概略図である。車両1000は、燃料油自動車、ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は、純電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車などであってもよい。車両1000の内部に電池100が設置され、電池100は、車両1000の底部又は頭部又は尾部に設置されてもよい。電池100は、車両1000への給電に用いることができ、例えば電池100は、車両1000の動作電源として用いることができる。車両1000はさらに、コントローラ200とモータ300とを含んでもよく、コントローラ200は、電池100がモータ300に給電し、例えば車両1000の起動、ナビゲーションと走行時の作動電力消費需要に用いるように制御するために用いられる。
【0044】
本出願のいくつかの実施例では、電池100は、車両1000の動作電源として用いることができるだけではなく、車両1000の駆動電源として、燃料油又は天然ガスに替えて又はその一部に替えて車両1000に駆動動力を提供することもできる。
【0045】
図2に示すように、図2は、本出願のいくつかの実施例による電池100の構造概略図である。電池100は、筐体20と電池セル10とを含み、電池セル10は、筐体20内に収容される。ここで、筐体20は、電池セル10に収容空間を提供するために用いられ、筐体20は、様々な構造を採用することができる。いくつかの実施例では、筐体20は、第一のサブ筐体21と第二のサブ筐体22とを含んでもよく、第一のサブ筐体21と第二のサブ筐体22とは、相互に被せられ、第一のサブ筐体21と第二のサブ筐体22は、共同で電池セル10を収容するための収容空間を画定する。第二のサブ筐体22は、一端が開口する中空構造であってもよく、第一のサブ筐体21は、板状構造であってもよく、第一のサブ筐体21が第二のサブ筐体22の開口側に被せられることで、第一のサブ筐体21と第二のサブ筐体22が共同で収容空間を画定する。第一のサブ筐体21と第二のサブ筐体22は、いずれも一方側が開口する中空構造であってもよく、第一のサブ筐体21の開口側は、第二のサブ筐体22の開口側に被せられる。無論、第一のサブ筐体21と第二のサブ筐体22の形成した筐体20は、様々な形状、例えば、円柱体、直方体などであってもよい。
【0046】
電池100では、電池セル10は、複数であってもよく、複数の電池セル10の間は、直列接続又は並列接続又は直並列接続されてもよく、直並列接続は、複数の電池セル10に直列接続も並列接続も含まれることを意味する。複数の電池セル10を直接に直列接続又は並列接続又は直並列接続し、複数の電池セル10からなる全体を筐体20内に収容してもよく、無論、電池100は、複数の電池セル10をまず直列接続又は並列接続又は直並列接続して電池モジュール形式を構成し、複数の電池モジュールを直列接続又は並列接続又は直並列接続して一体を形成し、筐体20内に収容したものであってもよい。電池100は、他の構造をさらに含んでもよく、例えばこの電池100は、複数の電池セル10間の電気的な接続を実現するためのバスバー部材をさらに含んでもよい。
【0047】
ここで、各電池セル10は、二次電池又は一次電池であってもよく、リチウム硫黄電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池であってもよいが、これらに限らない。電池セル10は、円柱体、扁平体、直方体又は他の形状などを呈してもよい。
【0048】
図3に示すように、図3は、本出願のいくつかの実施例による電池セル10の分解図である。電池セル10とは、電池100を構成する最小ユニットである。図3に示すように、電池セル10は、ハウジング11と、電極アセンブリ13と、他の機能的部材とを含む。
【0049】
ハウジング11は、電池セル10の内部環境を形成するためのアセンブリであり、ここで、ハウジング11で形成される内部環境は、電極アセンブリ13、電解液及び他の部材を収容するために用いられてもよい。ハウジング11は、様々な形状と様々なサイズ、例えば円柱体状、直方体状、六角柱状などであってもよい。具体的には、ハウジング11の形状は、電極アセンブリ13の具体的な形状とサイズに応じて決定されてもよい。ハウジング11の材質は、様々なであってもよく、例えば、銅、鉄、アルミニウム、ステンレススチール、アルミニウム合金などであってもよい。
【0050】
電極アセンブリ13は、電池セル10において電気化学反応が生じる部材である。ハウジング11内に一つ又は複数の電極アセンブリ13が含まれてもよい。電極アセンブリ13は、主に正極極板と負極極板とが捲回又は積層されて形成され、そして、一般的には正極極板と負極極板との間にセパレータが設けられる。正極極板と負極極板の活物質を有する部分は、電極アセンブリ13の本体132を構成し、正極極板と負極極板の活物質を有さない部分は、それぞれタブを構成する。正極タブと負極タブは、共に本体132部の一端に位置してもよく、又はそれぞれ本体132部の両端に位置してもよい。電池100の充放電中に、正極活物質と負極活物質は、電解液と反応し、タブは、電極端子12に接続されて電流回路を形成する。
【0051】
図4に示すように、図4は、本出願のいくつかの実施例の電池セル10の断面図である。本出願は、電池セル10を提供し、この電池セル10は、ハウジング11と、電極端子12と、電極アセンブリ13と、集電部品14と、熱収縮膜15とを含む。ハウジング11は、壁部11aを含み、電極端子12は、壁部11aに絶縁して取り付けられる。電極アセンブリ13は、ハウジング11内に設置され、電極アセンブリ13は、本体132と第一のタブ131とを含み、第一のタブ131は、本体132の壁部11aに近い端に形成される。集電部品14は、電極アセンブリ13と壁部11aとの間に設置され、集電部品14は、第一のタブ131と電極端子12とを接続するために用いられる。熱収縮膜15の少なくとも一部は、集電部品14の壁部11aに向かう側を被覆することで、集電部品14と壁部11aとを絶縁して隔離する。
【0052】
電極端子12は、壁部11aに絶縁して取り付けられ、電極端子12とハウジング11とは、極性が異なり、即ち電極端子12と壁部11aとは、極性が異なる(例えば、本出願のいくつかの実施例では、電極端子12は、正に帯電し、壁部11aは、負に帯電する)ため、電極端子12と壁部11aとの間を絶縁させるべきであることによって、電極端子12と壁部11aが電気的に接続され、電池セル10が短絡してしまう問題を防止し、さらに電池セル10、電池100及び電力消費装置が比較的高い安全性を有することを保証する。
【0053】
具体的には、図4に示すように、電極端子12と壁部11aとの間に絶縁部材121が設置されてもよく、絶縁部材121は、電極端子12と壁部11aとを隔離して、短絡のリスクを低減させるために用いられる。ここで、絶縁部材121の材質は、プラスチック、例えばPVC(Polyvinyl Chloride、ポリ塩化ビニル)、PP(Polypropylene、ポリプロピレン)などであってもよく、又は、絶縁部材121の材質は、ゴム、例えばブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、シリコーンゴムなどであってもよく、さらに又は、絶縁部材121は、繊維材質、例えばNOMEX(芳香族ポリアミド/ノーメックス)絶縁紙であってもよく、NOMEX絶縁紙は、主にメタ型芳香族ポリアラミド繊維からなり、比較的に良い絶縁性能、及び比較的に良い耐熱性と耐食性を有する。
【0054】
集電部品14が第一のタブ131と電極端子12とを接続するために用いられることとは、第一のタブ131と電極端子12が共に集電部品14に接続され、集電部品14を介して第一のタブ131と電極端子12との間の電気的な接続を実現することを意味する。
【0055】
熱収縮膜15は、熱収縮材料からなり、熱収縮材料は、高分子形状記憶材料であり、高分子材料を輻射加工して得られた材料である。一般的な高分子材料、例えばポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどは、一般的には線形構造であり、線形構造の高分子材料は、電子加速器などの放射源の輻射作用で網状構造に変わる。輻射加工して得られたこのような網状の高分子材料は、熱収縮材料であり、熱収縮材料は、独特な形状記憶効果を有し、拡張、冷却成形を経た熱収縮材料は、加熱された後に収縮して初期形状に回復することができる。熱収縮材料の形状記憶効果を利用することで、熱収縮材料を熱収縮管材、熱収縮膜材又は熱収縮異形材などに製造することができ、使用中、熱収縮材料を加熱してそれを収縮させ、収縮後の熱収縮材料は、熱収縮膜15を形成し、物体の外面を平坦且つ緊密に被覆し、それで被覆された物体に対して絶縁、シール及び保護などの作用を果たす。
【0056】
さらに、熱収縮膜15の少なくとも一部が集電部品14の壁部11aに向かう側を被覆することとは、管状又は膜状の熱収縮材料を集電部品14に設置し、熱収縮材料を加熱してそれを収縮させ、熱収縮膜15を形成し、熱収縮膜15が集電部品14の壁部11aに向かう側を平坦且つ緊密に被覆することで、集電部品14と壁部11aとを絶縁して隔離することを意味する。
【0057】
指摘すべきこととして、図4に示すように、熱収縮膜15が集電部品14の壁部11aに向かう側を被覆することは、熱収縮膜15が集電部品14の壁部11aに向かう側を完全に被覆することではなく、熱収縮膜15が集電部品14の壁部11aに向かう側を完全に被覆する場合、熱収縮膜15は、電極端子12と集電部品14とを絶縁して隔離するが、電極端子12と集電部品14との間を電気的に接続する必要があり、即ち電極端子12と集電部品14との間に相互に当接し且つ接触する部分があるべきである。具体的には、熱収縮膜15は、集電部品14の壁部11aに対応する部分を被覆すればよい。
【0058】
なお、図4に示すように、一部の電極端子12は、壁部11aと集電部品14との間に位置し、即ち壁部11aの集電部品14への投影は、壁部11aと集電部品14との間に位置する一部の電極端子12の集電部品14への投影と重なる。電極端子12と集電部品14との間が絶縁して隔離する必要がなく、電気的に接続されているため、熱収縮膜15は、同様に、集電部品14における壁部11aと集電部品14との間に位置する一部の電極端子12の集電部品14への投影部分(この部分は、壁部11aの集電部品14への投影内に位置する)を被覆する必要がない。熱収縮膜15がどのように集電部品14の壁部11aに向かう側を被覆するかに関わらず、熱収縮膜15が集電部品14と壁部11aとの間の絶縁隔離を実現し、且つ集電部品14と電極端子12との間の安定した電気的な接続を保証できればよいとして理解してもよい。
【0059】
本出願の電池セル10では、熱収縮膜15は、熱収縮の方式により集電部品14を被覆することで、集電部品14と壁部11aとを絶縁して隔離する作用を果たす。熱収縮膜15の熱収縮後の被覆性が比較的に良く、電池セル10が外的要因の干渉及び外乱を受けると、熱収縮膜15は、依然として集電部品14を比較的に安定して被覆することができ、集電部品14と壁部11aとの間の短絡のリスクを低減させ、電池セル10の安全性を向上させる。なお、熱収縮して形成した熱収縮膜15の表面が比較的に平坦であり、皺が発生しにくく、熱収縮膜15の厚さが均一であり、皺により熱収縮膜15の厚さサイズが大きくなる確率を低減させ、熱収縮膜15の厚さサイズが大きすぎて集電部品14と干渉するため、電極アセンブリ13をハウジングに取り付けて入れる抵抗力と難易度を増大させることを防止し、電池セル10の生産効率を向上させる。
【0060】
図5に示すように、図5は、本出願のいくつかの実施例の熱収縮膜15が電極端子12と集電部品14との間まで延びる概略図である。本出願のいくつかの実施例では、熱収縮膜15は、電極端子12と集電部品14との間まで延びる。
【0061】
一方では、一部の熱収縮膜15が電極端子12と集電部品14との間に伸び込み、電極端子12と集電部品14により熱収縮膜15を挟持し且つ圧着することで、熱収縮膜15が動いて集電部品14の壁部11aに対応する部分を完全に被覆できないことを防止し、集電部品14と壁部11aとの間の短絡のリスクを低減させ、電池セル10が比較的高い安全性を有することを保証する。なお、熱収縮膜15が集電部品14を完全に被覆する必要があるため、熱収縮膜15を電極端子12と集電部品14との間まで延びさせることで、熱収縮膜15による被覆の精度要求を低減させ、さらに集電部品14を熱収縮膜15で被覆するプロセスの難易度を低減させることができる。
【0062】
他方では、電池セル10は、使用中に熱が発生するため、電池セル10の温度が高まり、熱収縮膜15を加熱して熱収縮膜15をさらに収縮させるだけではなく、電極アセンブリ13が外へ膨張し、熱収縮膜15が集電部品14を完全に被覆できず、集電部品14と壁部11aとを絶縁して隔離する作用を果たすことができず、さらに集電部品14と壁部11aとの間の短絡のリスクを招いてしまう。そのため、熱収縮膜15を電極端子12と集電部品14との間まで延びさせる設置方式により、電池セル10の温度が高まり、熱収縮膜15がさらに収縮する傾向が生じても、電極端子12と集電部品14が熱収縮膜15を挟持し且つ圧着するため、熱収縮膜15の、集電部品14を被覆する部分が収縮してずれることがなく、即ち熱収縮膜15が集電部品14の壁部11aに対応する部分を安定的に被覆することができ、集電部品14と壁部11aとの間が絶縁して隔離される状態にあることを保証し、集電部品14と壁部11aとの間の短絡のリスクを低減させ、電池セル10が比較的高い安全性を有することを保証する。
【0063】
本出願のいくつかの他の実施例では、熱収縮膜15は、電極端子12と集電部品14との間まで延びなくてもよく、即ち電極端子12の、集電部品14と壁部11aとの間に位置する部分の集電部品14への投影は、熱収縮膜15の集電部品14への投影と重ならない。
【0064】
さらに、熱収縮膜15が電極端子12と集電部品14との間まで延びる時、熱収縮膜15が一定の厚さを有するため、電極端子12と集電部品14との間に一定の隙間が存在してしまう。電池セル10が安定した回路を形成することを保証し、さらに電池セル10が安定的に給電することを保証するために、電極端子12と集電部品14とが接触し且つ安定的に電気的に接続される状態にあるべきであるが、電極端子12と集電部品14との間の隙間は、電極端子12と集電部品14との間の電気的な接続の安定性を破壊し、ひいては電池セル10が回路を形成できず、給電できない場合が生じてしまう。
【0065】
そのため、図5に示すように、本出願のいくつかの実施例では、集電部品14と電極端子12との間の安定した電気的な接続を保証するために、集電部品14の電極端子12に接続されるための部分を電極端子12へ突起させ且つ第一の凸部141を形成することによって、集電部品14と電極端子12との接触を保ち、安定した電気的接続を行うようにしてもよい。
【0066】
さらに、図5に示すように、集電部品14に第一の凸部141が形成される場合、熱収縮膜15が電極端子12と集電部品14との間まで延びる時、電極端子12と集電部品14が熱収縮膜15を挟持できることを保証するために、電極端子12の集電部品14と協力して熱収縮膜15を挟持する部分に、集電部品14に向かって延びる第二の凸部122が形成されてもよい。第一の凸部141と第二の凸部122の設置により、集電部品14が第一の凸部141を介して電極端子12に安定的に電気的に接続されることを保証するとともに、電極端子12が第二の凸部122を介して集電部品14とともに電極端子12と集電部品14との間まで延びる熱収縮膜15を挟持できることを保証する。
【0067】
この設置方式では、熱収縮膜15を電極端子12と集電部品14との間まで延びさせ、熱収縮膜15が集電部品14を被覆する範囲を調整する必要がなく、熱収縮膜15が集電部品14を被覆するプロセスの難易度を低減させ、電池セル10の生産効率を向上させる。同時に、熱収縮膜15は、電極端子12と集電部品14との間まで延び、電極端子12と集電部品14は、熱収縮膜15を挟持でき、熱収縮膜15の熱収縮及び電極アセンブリ13の膨張などの問題による熱収縮膜15が集電部品14を完全に被覆できないことを防止し、熱収縮膜15が集電部品14を被覆する安定性を向上させ、電池セル10の安全性を向上させる。
【0068】
図4及び図5に示すように、本出願のいくつかの実施例では、熱収縮膜15と壁部11aとの間に隙間があり、即ち熱収縮膜15は、壁部11aと接触しない。
【0069】
熱収縮膜15が集電部品14の壁部11aに向かう側を被覆することは、熱収縮膜15が集電部品14の壁部11aに向かう外面と密着すると理解してもよい。さらに、集電部品14と壁部11aとは、極性が異なり、集電部品14と壁部11aとの間に電位差があり、熱収縮膜15自体は、比較的に良い絶縁性を有し、集電部品14と壁部11aとを絶縁して隔離できるが、熱収縮膜15の厚さが薄く、熱収縮膜15が壁部11aと接触する時、集電部品14と壁部11aとの間の電位差が熱収縮膜15を破壊するリスクがあるため、熱収縮膜15と壁部11aとの間には、集電部品14と壁部11aの距離が近すぎて熱収縮膜15を破壊し、集電部品14と壁部11aが導通して短絡することを防止するために、一定の隙間があるべきである。
【0070】
本出願の別のいくつかの実施例では、熱収縮膜15の厚さが比較的に厚い時、集電部品14と壁部11aとの間の電位差は、熱収縮膜15を破壊するのに十分ではなく、この時、熱収縮膜15と壁部11aとの間に隙間が設置されなくてもよく、即ち熱収縮膜15は、壁部11aに当接してもよい。熱収縮膜15の設置により、集電部品14と壁部11aとを絶縁して隔離すればよいと理解してもよい。
【0071】
この設置方式では、壁部11aと集電部品14との間に一定の電位差があり、熱収縮膜15が壁部11aと接触すれば、壁部11aと集電部品14との間の電位差が熱収縮膜15を破壊するリスクがあるため、熱収縮膜15と壁部11aとの間に隙間が残されることで、壁部11aと集電部品14との間の短絡のリスクを低減させ、即ち電池セル10の短絡のリスクを低減させ、電池セル10の安全性を向上させる。
【0072】
図6に示すように、図6は、本出願のいくつかの実施例の熱収縮膜15が第一の部分151と第二の部分152とを含む概略図である。本出願のいくつかの実施例では、熱収縮膜15は、一体成形される第一の部分151と第二の部分152とを含み、第一の部分151は、集電部品14の壁部11aに向かう側を被覆し、第二の部分152は、第一のタブ131の外周面を被覆する。
【0073】
第一のタブ131は、集電部品14に電気的に接続され、第一のタブ131と集電部品14とは、極性が同じであり、即ち第一のタブ131とハウジング11とは、極性が異なるため、第一のタブ131とハウジング11とを絶縁して隔離する必要があり、それによって、第一のタブ131とハウジング11が電気的に接続されて短絡することを防止し、電池セル10の短絡のリスクを低減させ、電池セル10、電池100及び電力消費装置が比較的高い安全性を有することを保証する。
【0074】
ここで、図6に示すように、集電部品14は、第一のタブ131と壁部11aとの間に設置され、即ち集電部品14は、第一のタブ131の壁部11aに向かう端面に設置され、熱収縮膜15の第一の部分151が集電部品14の壁部11aに向かう側を被覆することにより、第一のタブ131の壁部11aに向かう端面とハウジング11とを絶縁して隔離することを実現する。さらに、図6に示すように、第一のタブ131の外周面とハウジング11の内周壁とが電気的に接続されることによる短絡を防止するために、第一のタブ131の外周面とハウジング11とを同様に絶縁して隔離すべきであるため、熱収縮膜15が第一の部分151と第二の部分152とを含むように設置し、第一の部分151が集電部品14の壁部11aに向かう側を被覆した上で、第二の部分152が第一のタブ131の外周面を被覆することで、第一のタブ131の外周面とハウジング11の内周壁とを絶縁して隔離する。
【0075】
具体的には、図6に示すように、本出願のいくつかの実施例では、熱収縮膜15の第一の部分151と第二の部分152とは、一体成形される。第一の部分151と第二の部分152とが一体成形される熱収縮膜15は、比較的に良い被覆能力を有し、集電部品14の壁部11aに向かう側、第一のタブ131の外周面及び集電部品14と第一のタブ131のコーナー位置を完全に被覆することができ、集電部品14及び第一のタブ131とハウジング11との間は、いずれも比較的に良い絶縁効果を有し、熱収縮膜15による被覆が不十分であることによる集電部品14又は第一のタブ131とハウジング11とが短絡する問題は生じにくい。
【0076】
ここで、図6に示すように、集電部品14と第一のタブ131のコーナー位置とは、集電部品14自体のコーナー、第一のタブ131自体のコーナー及び集電部品14と第一のタブ131との間に形成されるコーナーである。具体的には、集電部品14自体のコーナーは、集電部品14の壁部11aに向かう側面と集電部品14の外周面との間のコーナーであり、第一のタブ131自体のコーナーは、第一のタブ131の壁部11aに向かう側面と第一のタブ131の外周面との間のコーナーであり、且つ集電部品14と第一のタブ131との間に形成されるコーナーは、集電部品14の外周面と第一のタブ131の壁部11aに向かう側面との間に形成されるコーナーである。
【0077】
さらに、第一の部分151と第二の部分152とが一体成形される熱収縮膜15は、成形しやすく、比較的高い生産効率を有する。熱収縮膜15を加熱する過程に、第一の部分151と第二の部分152が被覆する部位を調節する必要がない。一体成形される熱収縮膜15は、熱収縮した後、干渉することなく、電池セル10における、熱収縮膜15が被覆すべき部分に自然に密着し被覆することができると理解してもよい。そのため、一体成形される熱収縮膜15が設置される電池セル10の生産効率が比較的高く、さらに電池100の生産能力を高めて、電池100の生産能力に対する市場の日増しに増加する需要に適応することができる。
【0078】
本出願の別のいくつかの実施例では、熱収縮膜15の第一の部分151と第二の部分152とは、別々に設置されてもよく、例えば第一の部分151は、シート状の円環であり、集電部品14の壁部11aに向かう側を被覆し、第二の部分152は、筒状の円環であり、第一のタブ131の外周面を被覆する。
【0079】
この設置方式により、熱収縮膜15は、集電部品14を被覆するだけではなく、第一のタブ131の外周面をさらに被覆し、一つの熱収縮膜15により、集電部品14と壁部11aとの間及び第一のタブ131とハウジング11の側壁との間の絶縁隔離を同時に実現し、部材の数を減少させ、電池セル10の構造をコンパクトにする。
【0080】
図6及び図7に示すように、図7は、本出願のいくつかの実施例の熱収縮膜15が第一の部分151と第二の部分152とを含む別の概略図である。本出願のいくつかの実施例では、集電部品14は、円盤状を呈し、集電部品14の直径が第一のタブ131の直径よりも小さく、集電部品14のエッジと第一のタブ131の外周面との間に段差領域142が形成され、熱収縮膜15は、段差領域142を被覆する。
【0081】
ここで、集電部品14のエッジとは、集電部品14の外周面である。
【0082】
図6及び図7に示すように、集電部品14のエッジと第一のタブ131の外周面が段差領域142を形成することは、集電部品14が電極アセンブリ13と壁部11aとの間に設置され、即ち集電部品14が第一のタブ131と壁部11aとの間に設置され、即ち集電部品14の壁部11aに向かう側面が第一のタブ131の壁部11aに向かう側面よりも壁部11aに近いとともに、集電部品14の直径が第一のタブ131の直径よりも小さく、即ち集電部品14の第一のタブ131への投影が第一のタブ131内に位置するため、集電部品14の外周面(集電部品14のエッジ)と第一のタブ131の外周面との間に段差状の構造、即ち段差領域142を形成すると理解してもよい。
【0083】
一方では、集電部品14が溶接の方式により第一のタブ131に接続され、段差領域142の設置により、集電部品14と第一のタブ131との間に溶接に十分な領域を提供し、集電部品14と第一のタブ131との間の溶接の難易度を効果的に低減させ、溶接効率を向上させ、さらに電池セル10の生産効率を向上させて、電池100の生産能力を高め、電池100の生産能力に対する市場の需要を満たすことができる。
【0084】
他方では、熱収縮膜15が集電部品14と第一のタブ131の被覆すべき部分を完全に被覆できることを保証して、集電部品14及び第一のタブ131をいずれもハウジング11と絶縁して隔離するために、熱収縮膜15に一定の残量を設置すべきであるが、熱収縮膜15の残量は、熱収縮膜15の熱収縮中に皺が発生しやすい。同時に、熱収縮膜15の熱収縮中に、熱収縮膜15が被覆する表面の平坦度及び熱収縮膜15が被覆する部位の形状などの要因の影響を受け、例えば集電部品14の壁部11aに向かう外面が絶対的な平面ではなく、凹凸で平らではない面であり、熱収縮膜15が集電部品14を被覆する時、熱収縮膜15の表面は、同様に皺が発生する可能性がある。皺の発生は、熱収縮膜15の被覆品質に影響を与えるだけではなく、ひいては、熱収縮膜15の皺がある位置の厚さが増加するため、電池セル10をパッケージングできない問題を招き、不合格製品が発生し、且つ電池セル10の生産中の歩留まりを低減させる可能性がある。そのため、熱収縮膜15の熱収縮中に皺が生じる確率を低減させるために、熱収縮膜15が被覆する部分に、熱収縮膜15の残量を吸収するための領域を設置すべきである。段差領域142の設置により、段差領域142は、熱収縮膜15の残量を吸収するために用いられるとともに、熱収縮膜15の熱収縮中に皺が生じる確率を低減させることができる。
【0085】
熱収縮膜15が集電部品14と第一のタブ131を被覆し、且つ集電部品14と第一のタブ131との間に段差領域142が形成される時、本出願のいくつかの実施例では、図6に示すように、熱収縮膜15は、段差領域142を乗り越えてもよく、即ち熱収縮膜15は、集電部品14の外周面及び第一のタブ131の壁部11aに向かう端面に密着しなくてもよい。本出願の別のいくつかの実施例では、図7に示すように、熱収縮膜15は、収縮して集電部品14の外周面及び第一のタブ131の壁部11aに向かう端面に密着してもよい。
【0086】
この設置方式では、集電部品14と第一のタブ131との間に段差領域142を設置し、一方では、段差領域142の設置は、第一のタブ131に集電部品14を溶接するのに十分な空間を提供し、集電部品14と第一のタブ131との間の溶接を容易にし、電池セル10の生産効率を向上させ、電池100の生産能力を高め、他方では、熱収縮膜15の熱収縮中に、段差領域142が熱収縮膜15の残量を吸収でき、熱収縮膜15の収縮中に皺が生じる確率を低減させ、熱収縮膜15が集電部品14を被覆する平坦度を向上させる。
【0087】
図8に示すように、図8は、本出願のいくつかの実施例の熱収縮膜15が第三の部分153を含む概略図である。本出願のいくつかの実施例では、熱収縮膜15は、第三の部分153をさらに含み、第三の部分153は、本体132の外周面を被覆し、第三の部分153と第二の部分152とは、一体成形される。
【0088】
電極アセンブリ13は、本体132と第一のタブ131とを含み、第一のタブ131は、本体132の壁部11aに近い端に形成される。そのため、第二の部分152を使用して第一のタブ131の外周面を被覆した上で、本体132とハウジング11との間の短絡を防止するために、本体132の外周面とハウジング11の内壁とを同様に絶縁して隔離すべきである。したがって、熱収縮膜15に第三の部分153を設置し、第三の部分153が本体132の外周面を被覆することによって、本体132とハウジング11とを絶縁して隔離することを実現する。
【0089】
熱収縮膜15の第三の部分153と第二の部分152とが一体成形される時、第二の部分152と第三の部分153との間の連続性がよく、第二の部分152と第三の部分153の熱収縮中に、第二の部分152と第三の部分153との間に隙間が生じにくく、第二の部分152と第三の部分153が第一のタブ131、本体及び第一のタブ131と本体との間の遷移領域を完全に被覆することを保証し、電池セル10に短絡が生じる確率をさらに低減させ、電池セル10、電池100及び電力消費装置の安全性をさらに向上させる。同時に、第二の部分152と第三の部分153との一体成形により、熱収縮後の第二の部分152と第三の部分153との間に相互に重なる領域が生じることがなく、第二の部分152と第三の部分153が重なるため、熱収縮膜15の局所位置の厚さが増加して、熱収縮膜15の厚さが増加する位置に応力集中が生じる問題を防止し、局所位置での応力集中によりリチウム析出が生じるリスクをさらに低減させる。
【0090】
なお、第三の部分153と第二の部分152とは、一体成形され、第三の部分153を本体の外周面に外嵌する時、これに対応して、第二の部分152は、第一のタブ131の外周面に外嵌される。その後、熱収縮膜15が加熱され、第二の部分152と第三の部分153は、収縮して第一のタブ131の外周面及び本体の外周面を対応的に密着するように被覆することができ、電池セル10の組み立て生産が容易になることで、電池セル10が比較的高い生産効率を有する。
【0091】
さらに、図8に示すように、第一の部分151と、第二の部分152と、第三の部分153とは、順に接続され且つ一体成形されることで、熱収縮膜15の全体性をさらに向上させ、一方では、電池セル10の短絡のリスクを低減させ、電池セル10の安全性能を向上させ、他方では、第一の部分151と第二の部分152の接続位置と、第二の部分152と第三の部分の接続位置とが相互に重なることを防止し、熱収縮膜15の各位置の厚さが均一で一致し、応力集中の問題が生じにくく、さらに応力集中によるリチウム析出のリスクを低減させる。
【0092】
この設置方式では、一方では、第三の部分153が本体132の外周面を被覆することで、ハウジング11と本体132との間の短絡のリスクを低減させ、即ち電池セル10の短絡のリスクを低減させ、電池セル10の安全性を向上させ、他方では、第三の部分153と第二の部分152とが一体成形され、第三の部分153と第二の部分152が重なりにくく、第二の部分152と第三の部分153が重なるため熱収縮膜15の厚さサイズが大きくなることを防止し、熱収縮膜15の厚さサイズが大きくなってハウジング11に押し付けられて局所位置で応力が集中する確率を低減させ、応力集中による極板のリチウム析出リスクをさらに低減させる。
【0093】
本出願のいくつかの実施例では、電極アセンブリ13は、極板とセパレータを捲回してなり、電池セル10は、テープをさらに含み、テープは、本体132の外周面に接着され且つ極板及び/又はセパレータの捲回終了端を固定し、第三の部分153は、テープと重ならない。
【0094】
電極アセンブリ13は、極板とセパレータを捲回してなり、ここで、極板は、正極極板と負極極板とを含み、正極極板と負極極板とをセパレータを介して隔離する。さらに、正極極板と負極極板の活物質を有する部分は、本体132を構成するが、正極極板と負極極板の活物質を有しない部分は、それぞれ正極タブと負極タブを構成するために用いられる。例えば、第一のタブ131は、正極極板の活物質を有しない部分からなる。
【0095】
電極アセンブリ13が極板とセパレータを捲回してなるため、極板とセパレータは、外へ拡張する傾向があり、極板とセパレータの拡張を防止し、且つ極板とセパレータが拡張した後にハウジング11と直接に接触して短絡を招くことを防止するために、極板とセパレータを引き締めて固定すべきである。例えば、テープを本体132の外周面に接着し、テープを介して極板及び/又はセパレータの捲回終了端を固定して、極板とセパレータが外へ拡張することを防止することができる。
【0096】
捲回終了端とは、極板とセパレータの捲回中の最外層の終了部分であり、極板とセパレータの捲回末端と理解してもよい。同時に、テープを本体132の外周面に接着する時、本体132の最外層の極板とハウジング11との短絡を防止するために、テープを絶縁させるべきであり、例えばテープは、ポリ塩化ビニル類の絶縁テープ、又はポリオレフィン類の絶縁テープなどであってもよい。
【0097】
さらに、テープは、本体132の外周面に接着されるために用いられ、且つ熱収縮膜15の第三の部分153は、本体132の外周面を被覆するためにも用いられるため、熱収縮膜15の第三の部分153とテープが重なって応力集中が生じる問題を防止し、応力集中によるリチウム析出のリスクをさらに低減させるために、熱収縮膜15の第三の部分153とテープは、本体132の異なる位置の外周面を被覆すべきであり、即ち第三の部分153は、テープと重ならない。
【0098】
この設置方式では、第三の部分153がテープと重ならず、第三の部分153がテープと重なるため重なり部分の厚さサイズが大きくなることを防止し、この部分の厚さサイズが大きくなってハウジング11の側壁に押し付けられて局所位置で応力が集中する問題が生じにくく、応力集中による極板のリチウム析出のリスクをさらに低減させる。
【0099】
第三の部分153がテープと重なるため厚さが増加する問題が生じにくく、厚さの増加による局所位置での応力集中を防止し、応力集中による極板のリチウム析出のリスクをさらに低減させる。
【0100】
図9に示すように、図9は、本出願のいくつかの実施例の電池セル10に弾性層1211が設置される概略図である。本出願のいくつかの実施例では、電池セル10は、弾性層1211をさらに含み、弾性層1211は、壁部11aと熱収縮膜15との間に設置され、弾性層1211は、電極アセンブリ13に電極アセンブリ13の軸方向に沿う弾性力を印加し、即ち集電部品14に電極アセンブリ13の軸方向に沿う弾性力を印加するために用いられる。
【0101】
図9に示すように、本出願のいくつかの実施例では、絶縁部材121を熱収縮膜15と壁部11aとの間まで延びさせ、壁部11aと熱収縮膜15との間まで延びる絶縁部材121は、電池セル10の弾性層1211として、電極アセンブリ13に電極アセンブリ13の軸方向に沿う弾性力を提供することができる。
【0102】
さらに、壁部11aと熱収縮膜15との間まで延びる絶縁部材121を弾性層1211とする時、電極端子12と集電部品14との間に隙間が生じることを防止し、さらに電極端子12と集電部品14が安定的に当接し且つ電気的に接続できることを保証するために、弾性層1211と熱収縮膜15との間に一定の隙間があってもよい。
【0103】
無論、電極端子12と集電部品14が安定的に電気的に接続できることを確保した上で、さらに電極アセンブリ13をストッパーし、電極アセンブリ13がその軸方向に沿って動く確率を低減させるために、弾性層1211は、熱収縮膜15に当接してもよい。この時、弾性層1211が熱収縮膜15に当接できるために、絶縁部材121の壁部11aと熱収縮膜15との間まで延びる部分、即ち絶縁部材121の弾性層1211としての部分に、熱収縮膜15に向かって突出する突起を形成し、突起を介して熱収縮膜15に当接してもよい。具体的には、突起は、環状であってもよく、又は突起は、複数であってもよく、複数の突起は、電極アセンブリ13の軸線の周りに間隔をおいて分布する。
【0104】
指摘すべきこととして、絶縁部材121の壁部11aと熱収縮膜15との間まで延びる部分を弾性層1211とする時、絶縁部材121は、一定の弾性を有すべきであり、この時、絶縁部材121の材質は、ゴム、例えばブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、シリコーンゴムなどであってもよい。
【0105】
本出願の別のいくつかの実施例では、弾性層1211は、電池セル10における独立した部材であってもよく、この時、弾性層1211の電極アセンブリ13の軸方向に沿う両端は、それぞれ壁部11aと熱収縮膜15に当接することで、電極アセンブリ13をストッパーする作用を果たし、電極アセンブリ13がその軸方向に沿って動く確率を低減させる。
【0106】
この設置方式では、電池セル10が振動を受ける時、弾性層1211は、電極アセンブリ13及び集電部品14にその軸方向に沿う弾性力を印加し、さらに集電部品14と壁部11aとを絶縁して隔離し、電池セル10の短絡のリスクを低減させ、電池セル10の安全性を向上させることができる。
【0107】
図10に示すように、図10は、本出願のいくつかの実施例の電池セル10の概略図である。本出願のいくつかの実施例では、電極アセンブリ13は、第二のタブ133をさらに含み、第二のタブ133は、本体132の壁部11aから離れた端に形成され、第二のタブ133と第一のタブ131とは、極性が逆であり、第二のタブ133は、壁部11aに電気的に接続される。
【0108】
図10に示すように、第一のタブ131は、電極アセンブリ13の壁部11aに向かう端に位置し、第二のタブ133は、電極アセンブリ13の壁部11aから離れた端に位置し、即ち第一のタブ131と第二のタブ133は、それぞれ電極アセンブリ13の本体132の両端に形成される。
【0109】
第一のタブ131と第二のタブ133とは、極性が逆であり、例えば第一のタブ131は、電極アセンブリ13の正極タブであり、正極極板の活物質を有しない部分からなり、集電部品14及び電極端子12に電気的に接続され、第二のタブ133は、電極アセンブリ13の負極タブであり、負極極板の活物質を有しない部分からなり、ハウジング11に電気的に接続される。
【0110】
この設置方式では、第一のタブ131と第二のタブ133は、電極アセンブリ13の両端に位置し、第一のタブ131と第二のタブ133との間は、比較的に良い絶縁性を有し、電池セル10の短絡のリスクを低減させ、電池セル10の安全性を向上させる。
【0111】
図10に示すように、本出願のいくつかの実施例では、ハウジング11は、ケース111とエンドキャップ112とを含み、ケース111は、底壁1111と側壁1112とを含み、側壁1112は、底壁1111の周囲に周設され、側壁1112の一端は、底壁1111に接続され、側壁1112の一端は、底壁1111に対向する開口となるように囲んでおり、エンドキャップ112は、開口を覆い、壁部11aは、底壁1111又はエンドキャップ112である。
【0112】
ここで、底壁1111と側壁1112とは、一体成形されてもよく、又は、底壁1111と側壁1112とは、別々に設置され且つ溶接、係止などの方式により接続されてもよい。具体的には、側壁1112は、柱状、例えば円柱又は角柱であってもよい。
【0113】
側壁1112の底壁1111に対向する他端は、開口となるように囲んでおり、集電部品14及び電極アセンブリ13を開口からケース111に取り付けて入れることができる。電極アセンブリ13をケース111に入れた後、エンドキャップ112が開口を覆うことで、開口を密閉する。さらに、ハウジング11内に電解液を注入する必要があり、エンドキャップ112が開口を覆う時、エンドキャップ112が開口を覆うシール性を向上させ、電解液がハウジング11から漏れることを防止するために、エンドキャップ112と側壁1112との間にシール材、例えばシールリング又はシールパッドを設置してもよい。
【0114】
壁部11aは、底壁1111又はエンドキャップ112であり、本出願のいくつかの実施例では、電極アセンブリ13をケース111に入れた後に、集電部品14は、底壁1111に向かう。この時、底壁1111は、壁部11aであり、第一の絶縁部材15は、底壁1111と集電部品14との間に設置される。本出願の別のいくつかの実施例では、電極アセンブリ13をケース111に入れた後、集電部品14は、エンドキャップ112に向かう。この時、エンドキャップ112は、壁部11aであり、第一の絶縁部材15は、エンドキャップ112と集電部品14との間に設置される。
【0115】
この設置方式では、側壁1112と壁部11aは、電極アセンブリ13、電解液及び他の構造を収容する空間を画定し、エンドキャップ112は、側壁1112により囲まれた開口を覆うことで、ハウジングのシール性を保証する。
【0116】
第二の態様によれば、本出願は、電池100をさらに提供し、この電池100は、上記の電池セル10を含む。電池セル10では、集電部品14と壁部11aとを熱収縮膜15を介して絶縁して隔離するため、集電部品14と壁部11aとの間に短絡が生じる問題を防止し、電池セル10に短絡が生じる確率を低減させ、さらに電池100の安全性を向上させる。
【0117】
第三の態様によれば、本出願は、電力消費装置をさらに提供し、この電力消費装置は、上記の電池100を含み、電池100は、電気エネルギーを提供して、電力消費装置を作動させるために用いられる。
【0118】
第四の態様によれば、図11に示すように、図11は、本出願のいくつかの実施例による電池セルの製造方法の概略図である。本出願は、電池セルの製造方法をさらに提供する。具体的には、電池セルの製造方法は、以下のとおりである。
【0119】
S100.ハウジング11と電極端子12を提供し、ハウジング11は、壁部11aを含み、電極端子12は、壁部11aに絶縁して取り付けられ、
S200.電極アセンブリ13を提供し、電極アセンブリ13は、本体132と第一のタブ131とを含み、第一のタブ131は、本体132の壁部11aに近い端に形成され、
S300.集電部品14を提供し、集電部品14を第一のタブ131に接続し、
S400.熱収縮膜15を提供し、熱収縮膜15を電極アセンブリ13に外嵌し、
S500.熱収縮膜15を加熱して収縮させ、熱収縮膜15の少なくとも一部に集電部品14を被覆させ、
S600.電極アセンブリ13と熱収縮膜15で被覆された集電部品14をハウジング11に入れ、集電部品14の熱収縮膜15で被覆された側を壁部11aに向けることで、集電部品14と壁部11aとを絶縁して隔離し、
S700.集電部品14を電極端子12に接続する。
【0120】
説明すべきこととして、上記の電池セルの製造方法は、電池セル10の生産製造過程の概略に過ぎず、電池セル10の生産製造過程における具体的な順序を示していない。
【0121】
第五の態様によれば、図12に示すように、図12は、本出願のいくつかの実施例の電池セルの製造機器2000の概略図である。本出願は、上記の電池セル10を生産製造するための電池セルの製造機器2000をさらに提供する。電池セルの製造機器2000は、第一の提供装置2100と、第二の提供装置2200と、第三の提供装置2300と、第四の提供装置2400と、第一の組み立て装置2500と、加熱装置2600と、第二の組み立て装置2700と、第三の組み立て装置2800とを含む。
【0122】
具体的には、図12に示すように、第一の提供装置2100は、ハウジング11と電極端子12を提供するために用いられ、ハウジング11は、壁部11aを含み、電極端子12は、壁部11aに絶縁して取り付けられる。第二の提供装置2200は、電極アセンブリ13を提供するために用いられ、電極アセンブリ13は、本体132と第一のタブ131とを含み、第一のタブ131は、本体132の壁部11aに近い端に形成される。第三の提供装置2300は、集電部品14を提供するために用いられる。第四の提供装置2400は、熱収縮膜15を提供し、熱収縮膜15を電極アセンブリ13に外嵌するために用いられる。第一の組み立て装置2500は、集電部品14を第一のタブ131に接続するために用いられる。加熱装置2600は、熱収縮膜15を加熱してそれを収縮させ、熱収縮膜15の少なくとも一部に集電部品14を被覆させるために用いられる。第二の組み立て装置2700は、電極アセンブリ13と熱収縮膜15で被覆された集電部品14をハウジング11に入れ、集電部品14の熱収縮膜15で被覆された側を壁部11aに向けることで、集電部品14と壁部11aとを絶縁して隔離するために用いられる。第三の組み立て装置2800は、集電部品14を電極端子12に接続するために用いられる。
【0123】
本出願のいくつかの実施例では、図3図10に示すように、本出願は、ハウジング11と、電極端子12と、電極アセンブリ13と、集電部品14と、熱収縮膜15とを含む電池セル10を提供する。ハウジング11は、壁部11aと側壁1112とを含み、電極端子12と壁部11aとの間に絶縁部材121が設置されることで、電極端子12を壁部11aに絶縁して取り付ける。電極アセンブリ13は、ハウジング11内に設置され、電極アセンブリ13は、第一のタブ131と、本体132と、第二のタブ133とを含み、第一のタブ131は、集電部品14に電気的に接続され、第二のタブ133は、ハウジング11に電気的に接続される。集電部品14は、電極アセンブリ13と壁部11aとの間に設置され、集電部品14は、第一のタブ131と電極端子12とを接続するために用いられ、集電部品14の電極端子12に接続される部分に第一の凸部141が形成されることで、集電部品14と電極端子12との電気的な接続を容易にする。熱収縮膜15は、一体成形され且つ順に接続される第一の部分151と、第二の部分152と、第三の部分153とを含み、第一の部分151は、集電部品14の壁部11aに向かう側を被覆し、第二の部分152は、第一のタブ131の外周面を被覆し、第三の部分153は、本体132の外周面を被覆することで、集電部品14、第一のタブ131及び本体132とハウジング11とを絶縁して隔離する。集電部品14の直径が第一のタブ131の直径よりも小さく、集電部品14と第一のタブ131との間に段差領域142が形成され、段差領域142は、熱収縮膜15の収縮中の残量を吸収するために用いられる。絶縁部材121の壁部11aと熱収縮膜15との間まで延びる部分は、弾性層1211を構成し、弾性層1211は、電極アセンブリ13に電極アセンブリ13の軸方向に沿う弾性力を印加するために用いられる。側壁1112の壁部11aから離れた端は、開口となるように囲んでおり、エンドキャップ112は、開口を覆うために用いられる。
【0124】
好ましい実施例を参照して本出願を記述したが、本出願の範囲を逸脱することなく、それに対して様々な改良を行い且つ均等物でその部材を置き換えることができる。特に、構造的矛盾がない限り、各実施例に言及された各技術的特徴は、いずれもいずれかの方式で組み合わせることができる。本出願は、本明細書に開示された特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に含まれるすべての技術案を含む。
【符号の説明】
【0125】
10 電池セル
11 ハウジング
11a 壁部
111 ケース
1111 底壁
1112 側壁
112 エンドキャップ
12 電極端子
121 絶縁部材
1211 弾性層
122 第二の凸部
13 電極アセンブリ
131 第一のタブ
132 本体
133 第二のタブ
14 集電部品
141 第一の凸部
142 段差領域
15 熱収縮膜
151 第一の部分
152 第二の部分
153 第三の部分
20 筐体
21 第一のサブ筐体
22 第二のサブ筐体
100 電池
200 コントローラ
300 モータ
1000 車両
2000 電池セルの製造機器
2100 第一の提供装置
2200 第二の提供装置
2300 第三の提供装置
2400 第四の提供装置
2500 第一の組み立て装置
2600 加熱装置
2700 第二の組み立て装置
2800 第三の組み立て装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】