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特表2024-503125面状発熱体とそれを含む衣類管理機、冷温浄水器及び建物の床暖房パネル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-24
(54)【発明の名称】面状発熱体とそれを含む衣類管理機、冷温浄水器及び建物の床暖房パネル
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/10 20060101AFI20240117BHJP
   H05B 3/02 20060101ALI20240117BHJP
   H05B 3/20 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
H05B3/10 A
H05B3/02 B
H05B3/20 301
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543160
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-07-18
(86)【国際出願番号】 KR2022001270
(87)【国際公開番号】W WO2022169169
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0015684
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0020005
(32)【優先日】2021-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0118801
(32)【優先日】2021-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520029479
【氏名又は名称】エス プラス コムテック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】S PLUS COMTECH CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100170597
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】シン ドンス
【テーマコード(参考)】
3K034
3K092
【Fターム(参考)】
3K034AA02
3K034AA05
3K034AA06
3K034AA08
3K034AA15
3K034BB08
3K034BB13
3K034CA02
3K034CA15
3K034CA32
3K034HA04
3K034HA07
3K034JA09
3K092PP05
3K092PP13
3K092PP20
3K092QA05
3K092QB02
3K092QB15
3K092QB16
3K092QB19
3K092QB31
3K092QC02
3K092QC16
3K092QC25
3K092RF02
3K092RF13
3K092VV03
(57)【要約】
本発明による面状発熱体は、ベース樹脂と導電性素材とを成形して形成されたマトリックスの内部に一対の電線が挿入されて、電源印加時に、マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱するように構成されることにより、構造が簡単であり、製造が簡便でありながらも、熱伝導率とは関係なく十分な発熱効果が得られる。また、面状発熱体は、ヒーティング部と非ヒーティング部とに領域が区画され、ヒーティング部と非ヒーティング部とを二重射出成形方法を通じて一体に製造することにより、多様な形状の面状発熱体を製造することができながらも、製造工程が簡単であって、製造コスト及び製造時間が節減されるという利点がある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース樹脂と導電性素材とを混合した導電性複合素材を成形して形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱するヒーティング部を含み、
前記導電性素材は、
前記ベース樹脂内に分散されているが、電気的ネットワークを形成する炭素部材と、
前記炭素部材の間に介在されて、前記炭素部材による電気的ネットワークを増加させると共に、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させて、前記炭素部材によって発生する電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する金属粉末と、を含み、
前記導電性複合素材で前記ベース樹脂の含量は、60~72w%であり、
前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、前記電気的ネットワークを形成させるために、10w%以上であるが、17w%以下であり、
前記導電性複合素材で前記金属粉末の直径は、10~100nmであり、前記金属粉末の含量は、前記炭素部材の間の電気的ネットワークを増加させ、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させるために、12w%以上であり、前記導電性複合素材の比重を減少させるために、22w%以下であり、
前記導電性複合素材の比重(ASTM D792による試験結果)は、0.8~1.3であり、比抵抗は、2~10Ωmm/mであり、熱伝導度は、156~235kcal/mh℃である、面状発熱体。
【請求項2】
前記導電性複合素材の引張強度(ASTM D638による試験結果)は、180~200kgf/cmである、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項3】
前記炭素部材は、炭素ナノチューブとグラフェンとを含み、
前記グラフェンと前記炭素ナノチューブとの混合比率は、1w%:10w%である、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項4】
前記炭素部材は、炭素繊維と炭素ナノチューブとのうち少なくとも1つを含み、
前記炭素部材の長さは、1~100μmである、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項5】
前記金属粉末は、アルミニウムパウダーを含む、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項6】
前記ベース樹脂は、ABS、シリコン、PE、PET、PP、PDMSを含む非導電性樹脂と、
PPyを含む導電性樹脂と、を含み、
前記ベース樹脂で前記導電性樹脂の含量は、0よりも大きく、10w%以下である、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項7】
前記導電性複合素材は、安定剤と粘着剤とをさらに含み、
前記安定剤の含量は、0.1~0.6w%であり、
前記粘着剤の含量は、0.4~2.1w%である、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項8】
前記電線は、アルミニウム線、銅合金線、銅線、導電性複合素材ワイヤのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項9】
前記ヒーティング部と区画されて一体に形成され、前記導電性複合素材よりも電気伝導度が低い素材で形成された非ヒーティング部をさらに含む、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項10】
前記電線は、前記マトリックスにインサート射出成形され、
前記ヒーティング部と前記非ヒーティング部は、二重射出成形される、請求項9に記載の面状発熱体。
【請求項11】
衣類を加圧してしわを除去するか、ズボンのタックを形成するためのアイロンボードを含み、
前記アイロンボードは、
ベース樹脂と導電性素材とを混合した導電性複合素材を成形して形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱するヒーティング部を含む面状発熱体であり、
前記導電性素材は、
前記ベース樹脂内に分散されているが、電気的ネットワークを形成する炭素部材と、
前記炭素部材の間に介在されて、前記炭素部材による電気的ネットワークを増加させると共に、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させて、前記炭素部材によって発生する電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する金属粉末と、を含み、
前記導電性複合素材で前記ベース樹脂の含量は、60~72w%であり、
前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、前記電気的ネットワークを形成させるために、10w%以上であるが、17w%以下であり、
前記導電性複合素材で前記金属粉末の直径は、10~100nmであり、前記金属粉末の含量は、前記炭素部材の間の電気的ネットワークを増加させ、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させるために、12w%以上であり、前記導電性複合素材の比重を減少させるために、22w%以下であり、
前記導電性複合素材の比重(ASTM D792による試験結果)は、0.8~1.3であり、比抵抗は、2~10Ωmm/mであり、熱伝導度は、156~235kcal/mh℃である、衣類管理機。
【請求項12】
温水が収容された温水タンクの少なくとも一面に接触するように備えられた面状発熱体を含み、
前記面状発熱体は、
ベース樹脂と導電性素材とを混合した導電性複合素材を成形して形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱するヒーティング部を含み、
前記導電性素材は、
前記ベース樹脂内に分散されているが、電気的ネットワークを形成する炭素部材と、
前記炭素部材の間に介在されて、前記炭素部材による電気的ネットワークを増加させると共に、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させて、前記炭素部材によって発生する電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する金属粉末と、を含み、
前記導電性複合素材で前記ベース樹脂の含量は、60~72w%であり、
前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、前記電気的ネットワークを形成させるために、10w%以上であるが、17w%以下であり、
前記導電性複合素材で前記金属粉末の直径は、10~100nmであり、前記金属粉末の含量は、前記炭素部材の間の電気的ネットワークを増加させ、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させるために、12w%以上であり、前記導電性複合素材の比重を減少させるために、22w%以下であり、
前記導電性複合素材の比重(ASTM D792による試験結果)は、0.8~1.3であり、比抵抗は、2~10Ωmm/mであり、熱伝導度は、156~235kcal/mh℃である、面状発熱体を含む冷温浄水器。
【請求項13】
建物の床暖房パネルに備えられた面状発熱体を含み、
前記面状発熱体は、
ベース樹脂と導電性素材とを混合した導電性複合素材をプレス成形して形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱するヒーティング部を含み、
前記導電性素材は、
前記ベース樹脂内に分散されているが、電気的ネットワークを形成する炭素部材と、
前記炭素部材の間に介在されて、前記炭素部材による電気的ネットワークを増加させると共に、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させて、前記炭素部材によって発生する電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する金属粉末と、を含み、
前記導電性複合素材で前記ベース樹脂の含量は、60~72w%であり、
前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、前記電気的ネットワークを形成させるために、10w%以上であるが、17w%以下であり、
前記導電性複合素材で前記金属粉末の直径は、10~100nmであり、前記金属粉末の含量は、前記炭素部材の間の電気的ネットワークを増加させ、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させるために、12w%以上であり、前記導電性複合素材の比重を減少させるために、22w%以下であり、
前記導電性複合素材の比重(ASTM D792による試験結果)は、0.8~1.3であり、比抵抗は、2~10Ωmm/mであり、熱伝導度は、156~235kcal/mh℃である、建物の床暖房パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面状発熱体とそれを用いた冷温浄水器、建物の床暖房パネル及び衣類管理機に係り、より詳細には、ベース樹脂と導電性樹脂とを含む導電性複合素材に一対の電線を挿入して製造することにより、製造工程が簡単でありながらも、電源印加時に、発熱可能な面状発熱体とそれを含む衣類管理機、冷温浄水器及び建物の床暖房パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、広く使われる電熱ヒーターは、シーズヒーター(Sheath Heater)が代表的であり、金属保護管に電熱線をコイル状に内蔵し、絶縁粉末である酸化マグネシウムを入れて共に充填して熱線と保護管とを絶縁した管状のヒーターである。このようなシーズヒーターは、外部の物理的な衝撃にも堅固であり、電気熱エネルギーの効率が高いながら多様な形状に使用者の用途と形態とに適するように加工して使用することができる。
【0003】
最近、多様な製品に電熱ヒーターが使われているので、よりコンパクトでありながらも、製造が容易な面状発熱体への関心が増大しつつある。
【0004】
従来の面状発熱体は、複数のシートを積層するか、シート上に発熱層をコーティングするなどの方法で製造されるために、製造工程が複雑であり、製造時間が長くかかるという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、製造工程が簡単でありながらも、多様な形状に製造が可能な面状発熱体とそれを含む衣類管理機、冷温浄水器及び建物の床暖房パネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による面状発熱体は、ベース樹脂と導電性素材とを混合した導電性複合素材を成形して形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱するヒーティング部を含み、前記導電性素材は、前記ベース樹脂内に分散されているが、電気的ネットワークを形成する炭素部材と、前記炭素部材の間に介在されて、前記炭素部材による電気的ネットワークを増加させると共に、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させて、前記炭素部材によって発生する電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する金属粉末と、を含み、前記導電性複合素材で前記ベース樹脂の含量は、60~72w%であり、前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、前記電気的ネットワークを形成させるために、10w%以上であるが、17w%以下であり、前記導電性複合素材で前記金属粉末の直径は、10~100nmであり、前記金属粉末の含量は、前記炭素部材の間の電気的ネットワークを増加させ、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させるために、12w%以上であり、前記導電性複合素材の比重を減少させるために、22w%以下であり、前記導電性複合素材の比重(ASTM D792による試験結果)は、0.8~1.3であり、比抵抗は、2~10Ωmm/mであり、熱伝導度(Thermal conductivity)は、156~235kcal/mh℃である。
【0007】
前記導電性複合素材の引張強度(ASTM D638による試験結果)は、180~200kgf/cmである。
【0008】
前記炭素部材は、炭素ナノチューブとグラフェンとを含み、前記グラフェンと前記炭素ナノチューブとの混合比率は、1w%:10w%である。
【0009】
前記炭素部材は、炭素繊維と炭素ナノチューブとのうち少なくとも1つを含み、前記炭素部材の長さは、1~100μmである。
【0010】
前記金属粉末は、アルミニウムパウダーを含む。
【0011】
前記ベース樹脂は、ABS(acrylonitrile-butadiene-styrene)、シリコン、PE(Polyethylene)、PET(Polyethylene terephthalate)、PP(Polypropylene)、PDMS(Polydimethylsiloxane)を含む非導電性樹脂と、PPy(Polypyrrole)を含む導電性樹脂と、を含み、前記ベース樹脂で前記導電性樹脂の含量は、0よりも大きく、10w%以下である。
【0012】
前記導電性複合素材は、安定剤と粘着剤とをさらに含み、前記安定剤の含量は、0.1~0.6w%であり、前記粘着剤の含量は、0.4~2.1w%である。
【0013】
前記電線は、アルミニウム線、銅合金線、銅線、導電性複合素材ワイヤのうち少なくとも1つを含む。
【0014】
前記ヒーティング部と区画されて一体に形成され、前記導電性複合素材よりも電気伝導度が低い素材で形成された非ヒーティング部をさらに含む。
【0015】
前記電線は、前記マトリックスにインサート射出成形され、前記ヒーティング部と前記非ヒーティング部は、二重射出成形される。
【0016】
本発明による面状発熱体を利用した衣類管理機は、衣類を加圧してしわを除去するか、ズボンのタック(tuck)を形成するためのアイロンボードを含み、前記アイロンボードは、ベース樹脂と導電性素材とを混合した導電性複合素材を成形して形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱するヒーティング部を含む面状発熱体であり、前記導電性素材は、前記ベース樹脂内に分散されているが、電気的ネットワークを形成する炭素部材と、前記炭素部材の間に介在されて、前記炭素部材による電気的ネットワークを増加させると共に、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させて、前記炭素部材によって発生する電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する金属粉末と、を含み、前記導電性複合素材で前記ベース樹脂の含量は、60~72w%であり、前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、前記電気的ネットワークを形成させるために、10w%以上であるが、17w%以下であり、前記導電性複合素材で前記金属粉末の直径は、10~100nmであり、前記金属粉末の含量は、前記炭素部材の間の電気的ネットワークを増加させ、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させるために、12w%以上であり、前記導電性複合素材の比重を減少させるために、22w%以下であり、前記導電性複合素材の比重(ASTM D792による試験結果)は、0.8~1.3であり、比抵抗は、2~10Ωmm/mであり、熱伝導度は、156~235kcal/mh℃である。
【0017】
本発明による面状発熱体を利用した冷温浄水器は、温水が収容された温水タンクの少なくとも一面に接触するように備えられた面状発熱体を含み、前記面状発熱体は、ベース樹脂と導電性素材とを混合した導電性複合素材を成形して形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱するヒーティング部を含み、前記導電性素材は、前記ベース樹脂内に分散されているが、電気的ネットワークを形成する炭素部材と、前記炭素部材の間に介在されて、前記炭素部材による電気的ネットワークを増加させると共に、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させて、前記炭素部材によって発生する電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する金属粉末と、を含み、前記導電性複合素材で前記ベース樹脂の含量は、60~72w%であり、前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、前記電気的ネットワークを形成させるために、10w%以上であるが、17w%以下であり、前記導電性複合素材で前記金属粉末の直径は、10~100nmであり、前記金属粉末の含量は、前記炭素部材の間の電気的ネットワークを増加させ、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させるために、12w%以上であり、前記導電性複合素材の比重を減少させるために、22w%以下であり、前記導電性複合素材の比重(ASTM D792による試験結果)は、0.8~1.3であり、比抵抗は、2~10Ωmm/mであり、熱伝導度は、156~235kcal/mh℃である。
【0018】
本発明による面状発熱体を利用した建物の床暖房パネルは、建物の床暖房パネルに備えられた面状発熱体を含み、前記面状発熱体は、ベース樹脂と導電性素材とを混合した導電性複合素材をプレス成形して形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱するヒーティング部を含み、前記導電性素材は、前記ベース樹脂内に分散されているが、電気的ネットワークを形成する炭素部材と、前記炭素部材の間に介在されて、前記炭素部材による電気的ネットワークを増加させると共に、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させて、前記炭素部材によって発生する電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する金属粉末と、を含み、前記導電性複合素材で前記ベース樹脂の含量は、60~72w%であり、前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、前記電気的ネットワークを形成させるために、10w%以上であるが、17w%以下であり、前記導電性複合素材で前記金属粉末の直径は、10~100nmであり、前記金属粉末の含量は、前記炭素部材の間の電気的ネットワークを増加させ、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させるために、12w%以上であり、前記導電性複合素材の比重を減少させるために、22w%以下であり、前記導電性複合素材の比重(ASTM D792による試験結果)は、0.8~1.3であり、比抵抗は、2~10Ωmm/mであり、熱伝導度は、156~235kcal/mh℃である。
【0019】
本発明のさらに他の側面による面状発熱体は、非電気導電性樹脂と電気導電性素材とを混合した複合素材をプレス成形して形成されたマトリックスと、前記マトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して挿入されて、前記プレス成形時に、前記マトリックスと一体に成形された少なくとも一対の電線と、を含み、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱する。
【0020】
本発明のさらに他の側面による面状発熱体を利用した冷温浄水器は、温水が収容された温水タンクの少なくとも一面に接触するように備えられ、非電気導電性樹脂と電気導電性素材とを混合した複合素材をプレス成形して形成されたマトリックスと、前記マトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して挿入されて、前記プレス成形時に、前記マトリックスと一体に成形された少なくとも一対の電線と、を含み、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱する。
【0021】
本発明のさらに他の側面による面状発熱体を利用した建物の床暖房パネルは、建物の床暖房パネルに備えられ、非電気導電性樹脂と電気導電性素材とを混合した複合素材をプレス成形して形成されたマトリックスと、前記マトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して挿入されて、前記プレス成形時に、前記マトリックスと一体に成形された少なくとも一対の電線と、を含み、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱する。
【0022】
本発明のさらに他の側面による面状発熱体を利用した衣類管理機は、衣類を加圧してしわを除去するか、ズボンのタックを形成するためのアイロンボードに備えられ、非電気導電性樹脂と電気導電性素材とを混合した複合素材をプレス成形して形成されたマトリックスと、前記マトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して挿入されて、前記プレス成形時に、前記マトリックスと一体に成形された少なくとも一対の電線と、を含み、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱する。
【0023】
本発明のさらに他の側面による面状発熱体は、第1素材で形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生する電気抵抗によって発熱するヒーティング部と、前記ヒーティング部と区画されて一体に形成され、前記第1素材よりも電気伝導度が低い第2素材で形成された非ヒーティング部と、を含む。
【0024】
本発明のさらに他の側面による面状発熱体を含む衣類管理機は、衣類を加圧してしわを除去するか、ズボンのタックを形成するためのアイロンボードを含み、前記アイロンボードは、第1素材で形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生する電気抵抗によって発熱するヒーティング部と、前記ヒーティング部と区画されて一体に形成され、前記第1素材よりも電気伝導度が低い第2素材で形成された非ヒーティング部と、に区画される。
【0025】
本発明のさらに他の側面による面状発熱体を含む冷温浄水器は、温水が収容された温水タンクの少なくとも一面に接触するように備えられた面状発熱体を含み、前記面状発熱体は、第1素材で形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生する電気抵抗によって発熱するヒーティング部と、前記ヒーティング部と区画されて一体に形成され、前記第1素材よりも電気伝導度が低い第2素材で形成された非ヒーティング部と、に区画される。
【0026】
本発明のさらに他の側面による面状発熱体を含む建物の床暖房パネルは、建物の床暖房パネルに備えられた面状発熱体を含み、前記面状発熱体は、第1素材で形成されたマトリックスの内部に互いに所定間隔離隔して一対の電線が挿入されて、前記電線が電位差を有するように電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生する電気抵抗によって発熱するヒーティング部と、前記ヒーティング部と区画されて一体に形成され、前記第1素材よりも電気伝導度が低い第2素材で形成された非ヒーティング部と、に区画される。
【発明の効果】
【0027】
本発明による面状発熱体は、ベース樹脂と導電性素材とを成形して形成されたマトリックスの内部に一対の電線が挿入されて、電源印加時に、前記マトリックスの内部から発生した電気抵抗によって発熱するように構成されることにより、構造が簡単であり、製造が簡便でありながらも、熱伝導率とは関係なく十分な発熱効果が得られる。
【0028】
また、面状発熱体は、ヒーティング部と非ヒーティング部とに領域が区画され、ヒーティング部と非ヒーティング部とを二重射出成形方法を通じて一体に製造することにより、多様な形状の面状発熱体を製造することができながらも、製造工程が簡単であって、製造コスト及び製造時間が節減されるという利点がある。
【0029】
また、前記導電性素材は、炭素部材と金属粉末とを含み、前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、10~17w%であり、前記金属粉末の含量は、12~22w%であり、ベース樹脂の含量は、60~72w%に含んで製造されることにより、前記炭素部材によって電気的ネットワークの形成が容易であり、前記炭素部材によって発生した電気抵抗熱が、前記金属粉末によって前記ヒーティング部の表面に伝達が容易であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の第1実施形態による面状発熱体の一例を示す図面である。
図2】本発明の第1実施形態による面状発熱体のプレス成形方法を概略的に示す図面である。
図3】本発明の第2実施形態による面状発熱体を利用した冷温浄水器の例を示す図面である。
図4】本発明の第3実施形態による面状発熱体を利用した建物の床暖房パネルの例を示す図面である。
図5】本発明の第4実施形態による面状発熱体を利用した衣類管理機の例を示す図面である。
図6】本発明の第5実施形態による面状発熱体の二重射出成形方法を概略的に示す図面である。
図7】本発明の第6実施形態による面状発熱体を概略的に示す図面である。
図8】本発明の第7実施形態による面状発熱体を利用した衣類管理機の例を示す図面である。
図9図8に示されたアイロンボードを示す図面である。
図10】本発明の第8実施形態による面状発熱体を利用した冷温浄水器の例を示す図面である。
図11】本発明の第9実施形態による面状発熱体を利用した建物の床暖房パネルの例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明すれば、次の通りである。
【0032】
図1は、本発明の第1実施形態による面状発熱体の一例を示す図面である。
【0033】
図1を参照すれば、本発明の第1実施形態による面状発熱体10は、電源印加時に、面を通じて発熱するヒーティング部を含み、厚さが薄いシートやフィルム状からなる。
【0034】
前記ヒーティング部は、ベース樹脂11aと導電性素材11bとが混合された導電性複合素材からなるマトリックス11の内部に一対の電線12が挿設されて、電源印加時に、前記導電性素材が電気的ネットワークを形成し、発熱する。
【0035】
前記導電性複合素材は、前記導電性素材11b、前記ベース樹脂11a、安定剤(Stabilizer)及びその他の粘着剤(Other additives)を含む。
【0036】
前記導電性素材11bは、炭素部材と金属粉末とを含む。
【0037】
前記炭素部材は、炭素繊維、炭素ナノチューブ、グラフェンのうち少なくとも1つを含む。前記炭素部材は、前記ベース樹脂内に分散されているが、電気的ネットワークを形成する。前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、前記電気的ネットワークを形成させるために、10w%以上であるが、17w%以下である。本実施形態では、前記炭素部材は、炭素ナノチューブ(CNT)と前記グラフェンとを混合して使用するものと例として説明する。前記炭素ナノチューブの長さは、1~100μmである。前記グラフェンと前記炭素ナノチューブとの混合比率は、1w%:20w%であることが望ましい。
【0038】
前記金属粉末は、前記炭素部材の間に介在されて、前記炭素部材による電気的ネットワークを増加させると共に、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させて、前記炭素部材によって発生する電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する。前記金属粉末が介在されない場合、前記炭素部材によって発生した電気抵抗熱は、熱伝導度が非常に低い非導電性樹脂によって前記ヒーティング部の表面に伝達されず、前記導電性複合素材の熱伝導度は、前記非導電性樹脂の熱伝導度と類似したレベルまで低くなる。
【0039】
したがって、前記導電性複合素材で前記金属パウダーの直径は、10~100nmであり、前記金属パウダーの含量は、前記炭素部材の間の電気的ネットワークを増加させ、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させるために、12w%以上であり、前記導電性複合素材の比重を減少させるために、22w%以下である。本実施形態では、前記金属粉末は、アルミニウムパウダーを使用するものと例として説明する。しかし、本発明は、これに限定されず、前記導電性素材は、銀ナノ素材を含むことも可能である。
【0040】
前記ベース樹脂11aは、ABS、シリコン、PE、PET、PP、PDMSを含む非導電性樹脂と、PPy(ポリピロール)を含む導電性樹脂と、を含む。
【0041】
本実施形態では、前記非導電性樹脂は、PPを使用し、前記導電性樹脂は、PPyを使用するものと例として説明する。前記ベース樹脂で前記PPyの含量は、0~10w%以下の範囲で使用可能であり、本実施形態では、前記PPと前記PPyとの混合比率は、5w%:95w%であると例として説明する。前記ベース樹脂11aに前記PPyが追加される場合、前記導電性複合素材の電気的特性が向上する。但し、これに限定されず、前記ベース樹脂11aは、前記非導電性樹脂のみからなることも可能である。
【0042】
一方、前記電線12は、前記マトリックス11の内部に互いに所定間隔離隔して挿入されて、前記プレス成形時に、前記マトリックスと一体に成形される。
【0043】
前記電線12は、少なくとも一対からなる。本実施形態では、前記マトリックス11の内部に一対の電線12が配されたと例として説明する。前記電線12の長手方向に長く配される。前記電線12の長さや挿入位置は、多様に変更して適用可能である。
【0044】
前記電線12は、アルミニウム線、銅合金線、銅線、導電性複合素材ワイヤのうち少なくとも1つを使用する。前記導電性複合素材ワイヤは、炭素ワイヤを含む。本実施形態では、前記電線12は、銅線であると例として説明する。但し、これに限定されず、電源を供給することができるものであれば、多様に適用可能である。前記電線12は、前記面状発熱体10の外部に備えられた電源供給装置(図示せず)に連結されて電源を供給されうる。
【0045】
また、前記面状発熱体10は、電源を供給または遮断し、温度を制御する制御部(図示せず)が連結されるか、備えられうる。
【0046】
前記のように構成された本発明の第1実施形態による面状発熱体の製造方法を説明すれば、次の通りである。
【0047】
まず、前記炭素部材、前記アルミニウムパウダー、前記ベース樹脂、前記安定剤及び前記粘着剤は、既定の比率で混合する。
【0048】
前記炭素部材の含量は、前記導電性複合素材の総含量に対して10~17w%範囲以内に設定される。前記炭素部材の含量は、前記導電性複合素材の電気伝導度、すなわち、比抵抗に影響を与えるパラメータである。前記炭素部材の含量が10w%未満であれば、前記炭素部材の電気的ネットワークがよく行われず、電気伝導度が低下する。前記電気伝導度が過度に低い場合、電気が通じなくなるので、電気抵抗熱が発生しない。一方、前記炭素部材の含量が17w%を超過すれば、前記電気伝導度がこれ以上増加しないために、コスト削減のために、17w%以下に使用する。すなわち、本発明では、導電性複合素材が適切な範囲の電気伝導度を有させるために、前記炭素部材の含量は、10~17w%範囲以内が望ましい。特に、前記炭素部材の含量は、12~15w%に混合されたことがさらに望ましい。
【0049】
本実施形態では、前記炭素部材は、前記炭素ナノチューブと前記グラフェンとを使用するものと例として説明する。特に、前記グラフェンと前記炭素ナノチューブとの混合比率は、1w%:10w%であることが望ましい。
【0050】
また、前記アルミニウムパウダーの含量は、前記導電性複合素材の総含量に対して12~22w%範囲以内に設定される。前記アルミニウムパウダーの含量は、前記導電性複合素材の電気伝導度と熱伝導度とに影響を与えるパラメータである。前記アルミニウムパウダーの含量が12w%未満であれば、前記炭素ナノチューブの間で電気的ネットワークの役割を行うことができないだけではなく、前記炭素部材によって発生した電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する熱伝導の役割を十分に果たせない。一方、前記アルミニウムパウダーの含量が22w%を超過すれば、前記導電性複合素材の比重が増加するという問題点がある。したがって、前記アルミニウムパウダーの含量は、12~22w%範囲以内が望ましい。特に、前記アルミニウムパウダーの含量は、15~20w%に混合されたことがさらに望ましい。前記アルミニウムパウダーを追加することにより、前記炭素部材のみを使用する場合に比べて、コストは節減され、電気伝導度と熱伝導度は、より向上させうる。
【0051】
また、前記導電性複合素材で前記ベース樹脂の含量は、60~72w%、前記安定剤の含量は、0.1~0.6w%、前記粘着剤の含量は、0.4~2.1w%に混合される。
【0052】
また、前記ベース樹脂は、前記PPに前記PPyを追加するものと例として説明する。前記ベース樹脂で前記PPyの含量は、0~10w%である。特に、前記PPyの含量は、5w%であることがさらに望ましい。
【0053】
前記のように最適の比率で混合した導電性複合素材をあらかじめ製作された下部モールド22に投入する。
【0054】
前記複合素材を前記下部モールド22に投入し、既定の位置に前記一対の電線12を挿入する。前記一対の電線12は、互いに所定間隔離隔して配置する。
【0055】
本実施形態では、前記下部モールド22に前記導電性複合素材を先に投入した後、前記電線12を挿入するものと例として説明するが、これに限定されず、前記電線12を先に配置させた後、前記導電性複合素材を投入することも可能である。また、前記導電性複合素材を先に投入する場合、前記電線12を挿入した後、前記導電性複合素材をさらに投入することも可能である。
【0056】
以後、前記上部モールド21に高温加圧すれば、前記マトリックス11に前記電線12が一体に形成された前記面状発熱体10が形成される。
【0057】
したがって、一回のプレス成形工程で前記電線12が備えられた前記面状発熱体10を形成することができるために、製造方法が非常に簡単であり、製造時間及びコストが節減される。
【0058】
また、前記面状発熱体10は、多様な形状に製造が可能であって、より多様な製品に適用可能である。
【0059】
前記のような方法で製造された前記導電性複合素材を試験した結果は、次の通りである。
【0060】
前記導電性複合素材の比重(ASTM D792による試験結果)は、0.8~1.3である。前記導電性複合素材の比抵抗は、2~10Ωmm/mである。前記炭素ナノチューブと前記アルミニウムパウダーとの含量を最適の比率で混合して製造することにより、前記導電性複合素材が最適の比抵抗を有して、適切な電気伝導度と熱伝導度とを有しうる。
【0061】
前記導電性複合素材の熱伝導度は、156~235kcal/mh℃である。前記熱伝導度は、前記アルミニウムパウダーの含量によって変わりうるので、本実施形態では、前記アルミニウムパウダーの含量を12~22w%範囲に設定することにより、前記導電性複合素材が前記熱伝導度の範囲に入る。したがって、前記アルミニウムパウダーを混合することにより、前記導電性複合素材の熱伝導度が増加して、前記炭素部材によって発生した電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に効果的に伝達することができる。
【0062】
前記導電性複合素材の引張強度(Tensile Strength)(ASTM D638による試験結果)は、180~200kgf/cmであり、引張延伸率(Tensile Elongation)(ASTM D638による試験結果)は、22~27w%であり、曲げ弾性率(Flexural Modulus)(ASTM D790による試験結果)は、1200~1300kgf/cmであり、曲げ強度(Flexural Strength)(ASTM D790による試験結果)は、200~220kgf/cmである。
【0063】
前記のように構成された本発明の第1実施形態による面状発熱体の作動を説明すれば、次の通りである。
【0064】
前記一対の電線12に電位差が発生するように電源を印加すれば、前記マトリックス11の内部で前記導電性素材が電気的ネットワークを形成し、内部から発生する電気抵抗によって熱が発生する。
【0065】
したがって、前記面状発熱体10の全体面で熱が発生しうる。
【0066】
前記のように構成された本発明の第1実施形態による面状発熱体は、導電性複合素材で形成された前記マトリックス11の内部に前記電線12を一体に備えて製造されることにより、構造が簡単であり、製造方法が非常に簡単であり、製造時間及びコストが節減される。すなわち、別途に電線を連結するか、複数のシートと端子とを積層して製造する場合に比べて、工数が減少し、製造が容易である。
【0067】
また、一対の電線12に電位差を有するように電源を印加して、前記マトリックス11の内部から発生した電気抵抗によって発熱するように構成されることにより、前記マトリックス11や前記電線12の熱伝導率とは関係なく十分な発熱効果が得られるという利点がある。すなわち、マトリックスの内部に発熱端子を挿入する場合、発熱端子とマトリックスとがいずれも熱伝導率が高くてこそ、十分な発熱効果が得られる一方、本発明では、マトリックスの内部に発熱端子ではない電線を挿入して電気を通じさせることにより、マトリックスの内部で発熱が発生するので、熱伝導率とは関係なく十分な発熱効果が得られる。
【0068】
一方、図3は、本発明の第2実施形態による面状発熱体を利用した冷温浄水器の例を示す図面である。
【0069】
図3を参照すれば、本発明の第2実施形態による面状発熱体210を利用した冷温浄水器200は、本体201と、前記本体201の内部に備えられ、温水が収容された温水タンク202と、を含み、前記面状発熱体210は、前記温水タンク202の少なくとも一面に接触するように備えられたことが前記第1実施形態と異なり、それ以外の残りの構成及び作用は類似しているので、異なる点を中心に詳しく説明する。
【0070】
前記面状発熱体210は、前記温水タンク202の外周面を取り囲むように備えられたと例として説明する。但し、これに限定されず、前記面状発熱体210は、前記温水タンク202の底面など前記温水タンク202に熱伝達ができる面であれば、如何なる面にも適用可能である。
【0071】
前記面状発熱体210は、厚さが薄いシートやフィルム状からなり、柔軟な材質で形成されることにより、前記温水タンク202に結合させることが容易である。
【0072】
前記面状発熱体210の構成と製造方法は、前記第1実施形態と同様に適用される。
【0073】
一方、図4は、本発明の第3実施形態による面状発熱体を利用した建物の床暖房パネルの例を示す図面である。
【0074】
図4を参照すれば、本発明の第3実施形態による面状発熱体310を利用した建物の床暖房パネル300は、建物の底面に設けられて床暖房のためのパネルであり、前記面状発熱体310は、前記床暖房パネル300に備えられたことが前記第1実施形態と異なり、それ以外の残りの構成及び作用は類似しているので、異なる点を中心に詳しく説明する。
【0075】
前記面状発熱体310は、前記床暖房パネル300の内部または上面に備えられうる。
【0076】
前記面状発熱体310は、厚さが薄いシートやフィルム状からなり、少なくとも1つ以上が前記床暖房パネル300が備えられうる。
【0077】
前記面状発熱体310は、厚さが薄いシートやフィルム状からなって、少なくとも1つ以上が前記床暖房パネル300に備えられうる。
【0078】
前記面状発熱体310の構成と製造方法は、前記第1実施形態と同様に適用される。
【0079】
一方、図5は、本発明の第4実施形態による面状発熱体を利用した衣類管理機の例を示す図面である。
【0080】
図5を参照すれば、本発明の第4実施形態による面状発熱体410を利用した衣類管理機400は、本体420、ドア430及び前記ドア430に備えられて衣類を加圧してしわを除去するか、ズボンのタックを形成するためのアイロンボード440を含み、前記面状発熱体410は、前記アイロンボード440に備えられたことが前記第1実施形態と異なり、それ以外の残りの構成及び作用は類似しているので、異なる点を中心に詳しく説明する。
【0081】
前記本体420は、衣類を入れることができる空間を形成し、前面が開放されるように形成される。
【0082】
前記ドア430は、前記本体420の前面を開閉可能に形成される。
【0083】
前記ドア430の内側面には、ピンセット部431、支持板432、加圧板433及び前記アイロンボード440が備えられる。
【0084】
前記ピンセット部431は、前記ドア430の内側面の上部に備えられて、ズボン(P)の端部を取ることができるように形成されたホルダーである。
【0085】
前記支持板432は、前記ドア430の内側面に固設されて、前記ピンセット部431に引っかかったズボン(P)に対向するように配されたパネルである。前記支持板432は、前記アイロンボード440と前記加圧板433とが前記ズボン(P)を加圧する時、支持する役割を果たす。
【0086】
前記加圧板433は、前記支持板432に回動自在に結合されて、前記アイロンボード440を前記支持板432に向けた方向に加圧するためのパネルである。
【0087】
前記アイロンボード440は、前記加圧板433と前記支持板432との間に配され、前記支持板432から回動可能に結合される。
【0088】
前記面状発熱体410は、前記アイロンボード440の内部または前記ズボン(P)に向けた面に付着される。前記面状発熱体410は、厚さが薄いシートやフィルム状からなり、少なくとも1つ以上が備えられうる。
【0089】
前記面状発熱体410の構成と製造方法は、前記第1実施形態と同様に適用される。
【0090】
前記実施形態に限定されず、前記面状発熱体は、焼肉用鉄板にも適用可能である。
【0091】
一方、図6は、本発明の第5実施形態による面状発熱体の二重射出成形方法を概略的に示す図面である。
【0092】
図6を参照すれば、本発明の第5実施形態による面状発熱体510は、電源印加時に、面を通じて発熱するヒーティング部501と、前記電源印加時に、発熱しない非ヒーティング部502と、に区画されて形成される。すなわち、前記面状発熱体510は、前記ヒーティング部501と前記非ヒーティング部502とが一体に形成されるが、発熱する領域である前記ヒーティング部501と発熱しない領域である前記非ヒーティング部502とに区画される。
【0093】
前記ヒーティング部501は、前記非ヒーティング部502と一体に形成されるが、前記非ヒーティング部502と互いに異なる素材で形成されて、前記非ヒーティング部502と互いに異なる電気伝導度を有する。
【0094】
前記ヒーティング部501は、ベース樹脂11aと導電性素材11bとが混合された導電性複合素材からなるマトリックス11の内部に一対の電線12が挿設されて、電源印加時に、前記導電性素材が電気的ネットワークを形成し、発熱する。
【0095】
前記導電性複合素材は、前記導電性素材11b、前記ベース樹脂11a、安定剤及びその他の粘着剤を含む。
【0096】
前記導電性素材11bは、炭素部材と金属粉末とを含む。
【0097】
前記炭素部材は、炭素繊維、炭素ナノチューブ、グラフェンのうち少なくとも1つを含む。前記炭素部材は、前記ベース樹脂内に分散されているが、電気的ネットワークを形成する。前記導電性複合素材で前記炭素部材の含量は、前記電気的ネットワークを形成させるために、10w%以上であるが、17w%以下である。本実施形態では、前記炭素部材は、炭素ナノチューブ(CNT)と前記グラフェンとを混合して使用するものと例として説明する。前記炭素ナノチューブの長さは、1~100μmである。前記グラフェンと前記炭素ナノチューブとの混合比率は、1w%:20w%であることが望ましい。
【0098】
前記金属粉末は、前記炭素部材の間に介在されて、前記炭素部材による電気的ネットワークを増加させると共に、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させて、前記炭素部材によって発生する電気抵抗熱を前記ヒーティング部の表面に伝達する。前記金属粉末が介在されない場合、前記炭素部材によって発生した電気抵抗熱は、熱伝導度が非常に低い非導電性樹脂によって前記ヒーティング部の表面に伝達されず、前記導電性複合素材の熱伝導度は、前記非導電性樹脂の熱伝導度と類似したレベルまで低くなる。
【0099】
したがって、前記導電性複合素材で前記金属パウダーの直径は、10~100nmであり、前記金属パウダーの含量は、前記炭素部材の間の電気的ネットワークを増加させ、前記導電性複合素材の熱伝導度を増加させるために、12w%以上であり、前記導電性複合素材の比重を減少させるために、22w%以下である。本実施形態では、前記金属粉末は、アルミニウムパウダーを使用するものと例として説明する。しかし、本発明は、これに限定されず、前記導電性素材は、銀ナノ素材を含むことも可能である。
【0100】
前記ベース樹脂11aは、ABS、シリコン、PE、PET、PP、PDMSを含む非導電性樹脂と、PPyを含む導電性樹脂と、を含む。
【0101】
本実施形態では、前記非導電性樹脂は、PPを使用し、前記導電性樹脂は、PPyを使用するものと例として説明する。前記ベース樹脂で前記PPyの含量は、0~10w%以下の範囲で使用可能であり、本実施形態では、前記PPと前記PPyとの混合比率は、5w%:95w%であると例として説明する。前記ベース樹脂11aに前記PPyが追加される場合、前記導電性複合素材の電気的特性が向上する。但し、これに限定されず、前記ベース樹脂11aは、前記非導電性樹脂のみからなることも可能である。
【0102】
前記非ヒーティング部502は、前記ヒーティング部501よりも電気伝導度が低い素材で形成される。前記非ヒーティング部502は、前記非導電性樹脂のみからなると例として説明する。但し、これに限定されず、前記非ヒーティング部502は、前記ヒーティング部501のベース樹脂の素材と同じ素材からなることも可能である。前記ヒーティング部501の非導電性樹脂と前記非ヒーティング部502の非導電性樹脂は、同じ素材が使われて一体に成形時に、界面分離などが防止される。
【0103】
前記電線12の構成は、前記第1実施形態と同様に適用される。
【0104】
また、前記面状発熱体510は、電源を供給または遮断し、温度を制御する制御部(図示せず)が連結されるか、備えられうる。
【0105】
前記のように構成された本発明の第5実施形態による面状発熱体の製造方法を説明すれば、次の通りである。
【0106】
前記のように構成された本発明の第5実施形態による面状発熱体510は、前記ヒーティング部501と前記非ヒーティング部502とを二重射出成形して製造する点が前記第1実施形態と異なり、それ以外の残りの構成及び作用は、同様に適用される。
【0107】
本実施形態では、前記二重射出成形のための前記モールド2は、下部モールド2aと上部モールド2bとを含み、前記上部モールド2bのみ置き換えられると例として説明する。すなわち、前記上部モールド2bは、ヒーティング部用の上部モールドと非ヒーティング部用の上部モールドとを含む。したがって、前記下部モールド2a上に前記ヒーティング部用の上部モールド(図示せず)を配置させ、前記導電性複合素材を投入して前記ヒーティング部501を成形する。以後、前記下部モールド2a上に前記非ヒーティング部用の上部モールド(図示せず)に置き換えて、前記非導電性樹脂を投入して前記非ヒーティング部502を成形することができる。
【0108】
まず、前記炭素部材、前記アルミニウムパウダー、前記ベース樹脂、前記安定剤及び前記粘着剤は、既定の比率で混合した導電性複合素材を前記下部モールド2aと前記ヒーティング部用の上部モールド(図示せず)との間に注入する。
【0109】
この際、前記一対の電線12を既定の位置にインサートし、前記モールド2を加熱して前記導電性複合素材を硬化させる。
【0110】
本実施形態では、前記モールド20に前記導電性複合素材を先に投入した後、前記電線12を挿入するものと例として説明するが、これに限定されず、前記電線12を先に配置させた後、前記導電性複合素材を投入することも可能である。また、前記導電性複合素材を先に投入する場合、前記電線12を挿入した後、前記導電性複合素材をさらに投入することも可能である。
【0111】
したがって、前記導電性複合素材で形成された前記マトリックス11に前記電線12がインサートされた前記ヒーティング部501が形成される。
【0112】
以後、前記非ヒーティング部用の上部モールドに置き換えて、前記下部モールド2aと前記非ヒーティング部用の上部モールドとの間に前記非導電性樹脂を注入し、硬化させる。
【0113】
したがって、前記非導電性樹脂からなり、前記ヒーティング部501と一体に成形された前記非ヒーティング部502が形成される。
【0114】
前記硬化が完了すれば、前記モールド2から前記面状発熱体510を分離する。
【0115】
したがって、二重射出成形工程を通じて前記ヒーティング部501と前記非ヒーティング部502とに領域が区画された前記面状発熱体510を製造することにより、多様な形状に製造が可能でありながらも、製造工程が簡単であるために、製造時間及び製造コストが節減される。
【0116】
前記面状発熱体510は、一部のみが前記ヒーティング部501からなるように成形されるために、多様な形状に製造が可能であって、より多様な製品に適用可能である。
【0117】
また、前記ヒーティング部501に含まれた非導電性樹脂と前記非ヒーティング部502に含まれた非導電性樹脂とを同じ素材を使用することにより、前記ヒーティング部501と前記非ヒーティング部502との境界面が分離されず、より堅固に結合されて成形される。
【0118】
また、前記ヒーティング部501に含まれた導電性素材である炭素ナノチューブが、前記ヒーティング部501と前記非ヒーティング部502との境界面を連結する架橋の役割ができるので、より堅固に結合されうる。
【0119】
但し、これに限定されず、1つのモールドに前記ヒーティング部501のマトリックスを成す第1素材と前記非ヒーティング部502を成す第2素材とをそれぞれ投入して二重射出成形することも可能であり、前記二重射出成形のためのモールドは、多様に適用可能である。
【0120】
一方、図7は、本発明の第6実施形態による面状発熱体を概略的に示す図面である。
【0121】
図7を参照すれば、本発明の第6実施形態による面状発熱体610は、ヒーティング部601と非ヒーティング部602とに区画されるように形成されるが、前記非ヒーティング部602は、前記ヒーティング部601の左、右両側面のうち少なくとも一面に延設されたことが前記第5実施形態と異なり、それ以外の残りの構成及び作用は類似しているので、異なる点を中心に詳しく説明する。
【0122】
前記ヒーティング部601は、前記非ヒーティング部602と一体に形成されるが、前記非ヒーティング部602と互いに異なる素材で形成されて、前記非ヒーティング部602と互いに異なる電気伝導度を有する。
【0123】
前記ヒーティング部601は、ベース樹脂11aと導電性素材11bとが混合された導電性複合素材からなるマトリックス11の内部に一対の電線12が挿設されて、電源印加時に、前記導電性素材が電気的ネットワークを形成し、発熱する。
【0124】
前記非ヒーティング部602は、前記ヒーティング部601よりも電気伝導度が低い素材で形成される。前記非ヒーティング部602は、前記非導電性樹脂のみからなると例として説明する。但し、これに限定されず、前記非ヒーティング部602は、前記ヒーティング部601のベース樹脂の素材と同じ素材からなることも可能である。前記ヒーティング部501の非導電性樹脂と前記非ヒーティング部502の非導電性樹脂は、同じ素材が使われて一体に成形時に、界面分離などが防止される。
【0125】
前記ヒーティング部601、前記非ヒーティング部602及び前記電線12の構成は、前記第5実施形態と同様に適用される。また、前記面状発熱体の製造方法も、前記第5実施形態と同様に適用される。
【0126】
図8は、本発明の第7実施形態による面状発熱体を利用した衣類管理機の例を示す図面である。図9は、図8に示されたアイロンボードを示す図面である。
【0127】
図8及び図9を参照すれば、本発明の第7実施形態による面状発熱体を利用した衣類管理機700は、本体701、ドア702及び前記ドア702に備えられて衣類を加圧してしわを除去するか、ズボンのタックを形成するためのアイロンボード705を含み、前記アイロンボード705は、ヒーティング部710と非ヒーティング部720とに区画されて成形された面状発熱体であることが前記第5実施形態と異なり、それ以外の残りの構成及び作用は類似しているので、異なる点を中心に詳しく説明する。
【0128】
前記本体701は、衣類を入れることができる空間を形成し、前面が開放されるように形成される。
【0129】
前記ドア702は、前記本体701の前面を開閉可能に形成される。
【0130】
前記ドア702の内側面には、ピンセット部703、支持板704、加圧板706及び前記アイロンボード705が備えられる。
【0131】
前記ピンセット部703は、前記ドア702の内側面の上部に備えられて、ズボンの端部を取ることができるように形成されたホルダーである。
【0132】
前記支持板704は、前記ドア702の内側面に固設されて、前記ピンセット部703に引っかかったズボンに対向するように配されたパネルである。前記支持板704は、前記アイロンボード705と前記加圧板706とが前記ズボンを加圧する時、支持する役割を果たす。
【0133】
前記加圧板706は、前記支持板704に回動自在に結合されて、前記アイロンボード705を前記支持板704に向けた方向に加圧するためのパネルである。
【0134】
前記アイロンボード705は、前記加圧板706と前記支持板704との間に配され、前記支持板703から回動可能に結合される。
【0135】
前記アイロンボード705は、少なくとも一部が前記面状発熱体で形成され、本実施形態では、前記アイロンボード705が面状発熱体であると例として説明する。
【0136】
前記アイロンボード705は、ヒーティング部710と非ヒーティング部720とに区画されるように互いに異なる素材で二重射出成形される。本実施形態では、前記アイロンボード705の左、右両側に2個の前記ヒーティング部710が備えられるものと例として説明する。
【0137】
前記ヒーティング部710と前記非ヒーティング部720との構成及び作用は、前記第5実施形態と同様に適用される。また、前記面状発熱体の製造方法及び作動方法は、前記第5実施形態と同様に適用される。
【0138】
図10は、本発明の第8実施形態による面状発熱体を利用した冷温浄水器の例を示す図面である。
【0139】
図10を参照すれば、本発明の第8実施形態による面状発熱体を利用した冷温浄水器800は、本体801と、前記本体801の内部に備えられ、温水が収容された温水タンク802と、を含み、前記面状発熱体810は、前記温水タンク802の少なくとも一面に接触するように備えられたことが前記第5実施形態と異なり、それ以外の残りの構成及び作用は類似しているので、異なる点を中心に詳しく説明する。
【0140】
前記面状発熱体810は、前記温水タンク802の外周面を取り囲むように備えられたと例として説明する。但し、これに限定されず、前記面状発熱体810は、前記温水タンク802の底面など前記温水タンク802に熱伝達ができる面であれば、如何なる面にも適用可能である。
【0141】
前記面状発熱体810は、ヒーティング部811と非ヒーティング部812とに区画されて成形される。すなわち、前記面状発熱体810は、前記ヒーティング部811を除いた残りの部分は、いずれも非ヒーティング部812に該当する。
【0142】
前記ヒーティング部811と前記非ヒーティング部812との構成及び作用は、前記第5実施形態と同様に適用される。また、前記面状発熱体810の製造方法及び作動方法は、前記第5実施形態と同様に適用される。
【0143】
一方、図11は、本発明の第9実施形態による面状発熱体を利用した建物の床暖房パネルの例を示す図面である。
【0144】
図11を参照すれば、本発明の第9実施形態による面状発熱体910を利用した建物の床暖房パネル900は、建物の底面に設けられて床暖房のためのパネルであり、前記面状発熱体910は、前記床暖房パネル900に備えられたことが前記第1実施形態と異なり、それ以外の残りの構成及び作用は類似しているので、異なる点を中心に詳しく説明する。
【0145】
前記面状発熱体910は、前記床暖房パネル900の内部または上面に備えられうる。
【0146】
前記面状発熱体910は、ヒーティング部911と非ヒーティング部912とに区画されて成形される。すなわち、前記面状発熱体910は、前記ヒーティング部911を除いた残りの部分は、いずれも非ヒーティング部912に該当する。
【0147】
前記ヒーティング部911と前記非ヒーティング部912との構成及び作用は、前記第5実施形態と同様に適用される。また、前記面状発熱体910の製造方法及び作動方法は、前記第5実施形態と同様に適用される。
【0148】
本発明は、前記実施形態において、前記ベース樹脂の含量、前記炭素部材の含量及び前記金属粉末の直径と含量とを例として説明したが、これに限定されず、変更可能である。また、前記導電性複合素材の比重、比抵抗及び熱伝導度に対する値も例として説明したが、これに限定されるものではない。
【0149】
本発明は、図面に示された実施形態を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0150】
本発明によれば、構造が簡単であり、製造コスト及び製造時間が節減される面状発熱体とそれを含む衣類管理機、冷温浄水器及び建物の床暖房パネルを製造することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】