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特表2024-503128コーティング装置、特に、塗装ロボット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-24
(54)【発明の名称】コーティング装置、特に、塗装ロボット
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/00 20060101AFI20240117BHJP
   B05B 12/00 20180101ALI20240117BHJP
   B05B 13/04 20060101ALI20240117BHJP
   B05B 5/025 20060101ALI20240117BHJP
   G08C 15/00 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
B25J19/00 E
B05B12/00 A
B05B13/04
B05B5/025 F
G08C15/00 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543173
(86)(22)【出願日】2022-01-17
(85)【翻訳文提出日】2023-09-07
(86)【国際出願番号】 EP2022050835
(87)【国際公開番号】W WO2022157095
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】102021101027.6
(32)【優先日】2021-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504389784
【氏名又は名称】デュール システムズ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】Durr Systems AG
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(72)【発明者】
【氏名】ポッペ、ジークフリート
(72)【発明者】
【氏名】ヘクスマン、ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】カイルバッハ、マルティン
【テーマコード(参考)】
2F073
3C707
4F034
4F035
【Fターム(参考)】
2F073AA02
2F073AA03
2F073AA28
2F073AA29
2F073AA40
2F073AB01
2F073AB04
2F073AB07
2F073BB02
2F073BB04
2F073BB06
2F073BC01
2F073BC04
2F073CC03
2F073CC07
2F073CC12
2F073CD05
2F073CD11
2F073DD01
2F073DE02
2F073EE08
2F073EE12
2F073FF03
2F073FF06
2F073FF08
2F073FF12
2F073FG01
2F073FG02
2F073GG01
2F073GG04
3C707AS13
3C707AS23
3C707BS10
3C707CY12
3C707CY26
3C707JS07
3C707KS10
3C707KW03
4F034AA04
4F034BA22
4F034BB02
4F034BB11
4F034BB21
4F034BB24
4F034BB25
4F035AA03
4F035BA06
4F035BA22
4F035BB02
4F035BB22
4F035BB32
4F035BB35
4F035BC02
4F035BC06
4F035CA05
4F035CB27
4F035CB29
4F035CD06
4F035CD08
4F035CD12
4F035CD18
4F035CD19
(57)【要約】
本発明は、コーティング剤(例えば、塗料)で部品(例えば、自動車車体部品)をコーティングするためのコーティング装置(例えば、塗装ロボット)であって、爆発の危険のため(例えば、爆発性雰囲気のため、例えば、気体又は粉塵のため)防爆である及び/又は動作中に高電圧下にある保護エリア(8)と、通常動作中に防爆性雰囲気が優位ではない又はほんのときおり極めてまれに防爆性雰囲気が優位であるため防爆ではない及び/又は動作中に接地電位にある非保護エリア(9)と、保護エリア(8)内に配置されている、コーティング装置のプロセス変数を測定するための複数のセンサ(10-13)と、非保護エリア(9)内に配置されている、外部データ通信のためのデータインターフェース(16)と、一方の保護エリア(8)内のセンサ(10-13)と他方の非保護エリア(9)内のデータインターフェース(16)との間でデータを伝送するための伝送システム(21)とを有する、コーティング装置に関する。さらに、本発明は、保護エリア(8)内の収集装置(14)を提供し、一方では収集装置(14)はセンサ(10-13)に接続されてセンサ(10-13)からプロセス変数の測定値を受信し、他方では収集装置(14)はセンサ(10-13)の測定値をデータインターフェース(16)へと伝送するために伝送システム(21)に接続されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーティング剤で部品をコーティングするためのコーティング装置(1)、特に、塗料で自動車車体部品を塗装するための塗装ロボット(1)であって、
a)防爆である及び/又は動作中に高電圧下にある保護エリア(8)、
b)防爆でない及び/又は動作中に接地電位にある非保護エリア(9)、
c)前記保護エリア(8)内に配置されている、前記コーティング装置(1)のプロセス変数を測定するためのいくつかのセンサ(10-13)、
d)前記非保護エリア(9)内に配置されている、外部データ通信のためのデータインターフェース(16)、及び、
e)一方の前記保護エリア(8)内の前記センサ(10-13)と他方の前記非保護エリア(9)内の前記データインターフェース(16)との間でデータを伝送するための伝送システム(17、21)、
を有し、
f)f1)前記保護エリア(8)内に配置され、
f2)一方では前記センサ(10-13)に接続されて前記センサ(10-13)から前記プロセス変数の測定値を受信し、且つ、
f3)他方では前記センサ(10-13)の前記測定値を前記データインターフェース(16)へと伝送するために前記伝送システム(17、21)に接続されている、
収集装置(14)を有することを特徴とする、
コーティング装置(1)。
【請求項2】
a)前記センサ(10-13)は電気エネルギーで動作し、
b)前記センサ(10-13)は前記収集装置(14)により動作に必要な電気エネルギーを供給され、及び、
c)前記伝送システム(21)は、前記データを伝送することに加え、前記収集装置(14)が動作に必要な電気エネルギーを前記センサ(10-13)に供給できるように、前記センサ(10-13)を動作させるために必要な電気エネルギーを前記収集装置(14)に供給しもする、
請求項1に記載のコーティング装置(1)。
【請求項3】
a)前記センサ(10-13)は電気エネルギーで動作し、
b)前記センサ(10-13)は、前記収集装置(14)により、特に、光電流発生装置、機械式圧縮空気生成装置、アキュムレータ、バッテリを有する自立型電源としての、特に、太陽電池を有する自立型電源としての前記収集装置(14)により、動作に必要な電気エネルギーを供給され、及び、
c)電源(15)が、特に、バッテリとして、前記保護エリア(8)に配置され、
c1)前記保護エリア(8)内の前記電源(15)は前記収集装置(14)を介して前記センサ(10-13)に動作に必要な電気エネルギーを供給し、且つ、
c2)前記保護エリア(8)内の前記電源(15)は、特に、IEC/EN 60079-11 - Part 11、IEC/EN 60079-25 - Part 25、及び/又は、IEC/EN 60079-14 - Part 14といった技術標準に従い、防爆を保証するために本質的に安全である、
請求項1に記載のコーティング装置(1)。
【請求項4】
前記伝送システム(17、21)は、前記非保護エリア(9)内の前記データインターフェース(16)を前記保護エリア(8)内の前記収集装置(14)に接続し、これにより、前記データインターフェース(16)と前記収集装置(14)との間の電位分離に影響するための、少なくとも1つの光導波路を含み、又は、
請求項1から3のいずれか1項に記載のコーティング装置(1)。
【請求項5】
前記伝送システム(17、21)は、前記データインターフェース(16)と前記収集装置(14)との間の電位分離に影響するために、特に、
a)誘導結合、
b)共振誘導結合、又は、
c)容量結合、
により影響するために、ワイヤレス式で動作する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のコーティング装置(1)。
【請求項6】
前記伝送システム(17、21)は、
a)誘導結合のための送信コイル(22)、
b)AC電圧信号で送信コイルを駆動するためのオシレータ(26)、
c)送信コイル(22)に結合された送信機側共振回路(24)、
d)送信コイル(22)との誘導結合のための受信コイル(23)、
e)受信コイル(23)に結合された受信機側共振回路(25)、及び/又は、
f)受信コイル(23)に結合された信号を整流するための整流器(27)、
といった部品を含む、
請求項5に記載のコーティング装置(1)。
【請求項7】
a)前記コーティング装置(1)は近位ロボットアーム(4)及び遠位ロボットアーム(5)を有するコーティングロボット(1)を備え、
b)前記保護エリア(8)は前記遠位ロボットアーム(5)内に少なくとも部分的に配置され、及び、
c)前記非保護エリア(9)は前記近位ロボットアーム(4)内に少なくとも部分的に配置される、
請求項1から6のいずれか1項に記載のコーティング装置(1)。
【請求項8】
a)特にプラスチック製隔壁としての絶縁セクションが前記保護エリア(8)と前記非保護エリア(9)との間で前記遠位ロボットアーム(5)に配置され、及び/又は、
b)前記伝送システム(17、21)は、前記遠位ロボットアーム(5)内に少なくとも部分的に配置され、特に、
b1)前記送信コイル(22)、
b2)前記オシレータ(26)、
b3)前記送信機側共振回路(24)、
b4)前記受信機側共振回路(25)、
b5)前記受信コイル(23)、及び/又は、
b6)前記整流器(27)、
といった部品をともない、
c)静電的コーティング剤帯電のための前記コーティング装置(1)は前記近位ロボットアーム内に好ましくは配置される高電圧カスケードを含み、及び/又は、
d)センサ(18)、特に、振動センサが前記非保護エリア(9)内に配置される、
請求項7に記載のコーティング装置(1)。
【請求項9】
前記センサ(10-13)は、
a)特に前記コーティング剤を調量する調量ポンプ上にある、圧力センサ、
b)フローセンサ、
c)速度センサ、
d)力センサ、
e)加速度センサ、
f)振動センサ、
g)温度センサ、
といったセンサ(10-13)の少なくとも1つを含む、
請求項1から8のいずれか1項に記載のコーティング装置(1)。
【請求項10】
前記データインターフェース(16)は、
a)イーサネットインターフェース、
b)ブルートゥース(登録商標)インターフェース、
c)USBインターフェース、
d)IOリンク、
e)光導波路インターフェース、
f)特に測定温度値の伝送のための、アナログインターフェース、
g)デジタルインターフェース、
h)イーサネットベースフィールドバスシステム、
i)アナログイン/アウトインターフェース、
j)デジタルイン/アウトインターフェース、
といったインターフェース型の少なくとも1つを提供する、
請求項1から9のいずれか1項に記載のコーティング装置(1)。
【請求項11】
a)前記収集装置(14)は個々の前記センサ(10-13)とデジタル式に通信し、及び/又は、
b)前記データインターフェース(16)のための電源(19)が前記非保護エリア(9)内に配置され、前記非保護エリア(9)内の前記電源(19)は、特に、IEC/EN 60079-11 - Part 11、IEC/EN 60079-25 - Part 25、及び/又は、IEC/EN 60079-14 - Part 14といった技術標準に従い、防爆を保証するために本質的に安全である、
請求項1から10のいずれか1項に記載のコーティング装置(1)。
【請求項12】
a)前記コーティング装置(1)は、前記コーティング剤を調量し且つ動作中に入口圧力及び出口圧力を有する調量ポンプ(28)を含み、
b)前記調量ポンプ(28)は前記保護エリア(8)内に配置され、
c)前記センサ(10-13)のひとつが前記調量ポンプ(28)の前記出口圧力を測定する圧力センサであり、
d)前記センサ(10-13)のひとつが前記調量ポンプ(28)の前記入口圧力を測定する圧力センサであり、
e)任意で、前記センサ(10-13)のひとつが、好ましくは前記調量ポンプ(28)上又は内にある、コーティング剤温度を測定する温度センサである、
請求項1から11のいずれか1項に記載のコーティング装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーティング剤(例えば、塗料)で部品(例えば、自動車車体部品)をコーティングするためのコーティング装置(例えば、塗装ロボット)に関する。
【0002】
自動車車体部品を塗装するための現代の塗装システムでは、塗布装置として回転噴霧器をガイドする多軸塗装ロボットが通常は用いられる。高い塗布効率を達成しオーバースプレーを最小化するために、静電的コーティング剤帯電が一般的に用いられる。これは、塗装対象の自動車車体が電気的に接地される一方で、塗布された塗料が高電圧電位に静電的に帯電されることを意味する。そのため、塗布された塗料のスプレーは電気的に接地された自動車車体に引き寄せられ、これにより、塗布効率が上昇し、相応にオーバースプレーが減少する。しかし、一方の塗装ロボットの電気的に接地された部分と他方の塗装ロボットの高電圧部分との間の電位分離が問題となる。例えば、この電位分離は塗装ロボットのロボットアームのひとつで生じ得る。
【0003】
こうした塗装ロボット又は塗装ロボットによりガイドされる回転噴霧器は通常は圧力センサ又は回転速度センサなどの複数のセンサを有する。こうしたセンサは高電圧電位にある塗装ロボットの一部にも時に配置される。そこで、高電圧電位にある塗装ロボットの一部から塗装ロボットの電気的に接地された部分への測定値のデータ送信は、電位分離を含む必要がある。そこで、先行技術では、このために、光導波路が用いられる。
【0004】
静電的コーティング剤帯電及び複数のセンサをともなう前述の塗装ロボットの問題点のひとつは、塗装ロボットの高電圧部分にある電気作動センサのための電源である。先行技術では、個々のセンサにバッテリが設けられるが、これは種々の欠点をともなっている。例えば、バッテリは比較的に頻繁に交換せねばならず、これはバッテリ交換のためのコストを要しリソースも消費する。
【0005】
別の問題点は、個々のセンサがそれぞれ光導波路を介したデータ伝送のための光電変換器を要し、これが相応に多数の光電変換器を必要とするため比較的に高コストであることである。
【0006】
さらに、個々のセンサは通常それぞれが1つの光導波路を要するが、これもコストが嵩む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は相応に改善されたコーティング装置を提供するという課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、主請求項に記載のコーティング装置により解決される。
【0009】
本発明は、個々のセンサに接続されており且つ当該センサの測定値を収集し伝送する収集装置をコーティング装置の高電圧エリアに配置するという総括的な技術的教示を含む。これは、有利なことに、収集装置によるセンサの中央給電を可能とし、また、収集装置によるセンサの測定値のバンドル化データ伝送も可能とする。
【0010】
まず、冒頭に記載の先行技術と同様に、本発明に係るコーティング装置は、例えば静電的コーティング剤帯電の場合にはよくあることだが、動作中に高電圧下にある保護エリアを含む。例えば、保護エリアは、1kV、5kV、10kV、20kV、又は50kVよりも高い電位であってもよい。
【0011】
しかし、本発明の範囲で用いられる保護エリアの概念は保護エリアが動作中に高電圧下にあることを必ずしも要しない。この代わりに、保護エリアが防爆エリアであることも可能である。機械の部分又は機械のエリアについての防爆は先行技術から既知であり、例えば、IEC/EN 60079-11 - Part 11、IEC/EN 60079-25 - Part 25、及び、IEC/EN 60079-14 - Part 14といった技術標準で、標準化されている。
【0012】
しかし、本発明の範囲で用いられる保護エリアという用語は、動作中に高電圧下にあり且つ追加的に防爆でもあるコーティング装置の当該エリアも指し得る。
【0013】
さらに、冒頭に記載の先行技術と同様に、本発明に係るコーティング装置は、防爆ではない又は動作中に接地電位にある非保護エリアを含む。そのため、非保護エリアという用語は本発明の範囲で異なる意味を有し得る。例えば、非保護エリアは、防爆が関係ない動作中に接地電位にあるコーティング装置の当該エリアであってもよい。しかし、本発明の範囲で用いられる非保護エリアという用語が、非保護エリアの電位が役に立たない動作中に防爆ではないコーティング装置の当該エリアを特徴とすることも可能である。さらに、本発明の範囲で、非保護エリアという用語が運転中に接地電位にあり防爆ではないコーティング装置の当該エリアを特徴とする可能性もある。
【0014】
さらに、冒頭に記載の先行技術と同様に、本発明に係るコーティング装置は、保護エリア内に配置されている、コーティング装置のプロセス変数を測定するための複数のセンサを含む。例えば、後で詳述するようにセンサは圧力センサ又は速度センサであってもよい。
【0015】
さらに、本発明に係るコーティング装置は、例えばロボットコントローラを有する、コーティング装置の外部データ送信を可能とするデータインターフェース(I/Oコンバータ)を含む。データインターフェースは非保護エリア内に配置される。
【0016】
さらに、上述の先行技術と同様に、本発明に係るコーティング装置は、一方の保護エリア内のセンサと他方の非保護エリア内のデータインターフェースとの間でデータを伝送するための伝送システムも含む。例えば、この伝送システムは、先行技術の冒頭で既に説明したように、光導波路を有し得る。こうした光導波路は、有利には、一方の保護エリアと他方の非保護エリアとの間の電位分離を可能とする。
【0017】
本発明に係るコーティング装置は、既に上で簡単に触れたように、保護エリア内に配置される中央収集装置を特徴とする。この収集装置は、一方では、センサに接続されており、センサからプロセス変数の測定値を受信する。収集装置は、他方では、センサの測定値をデータインターフェースへと伝送するための伝送システムに接続されている。したがって、収集装置は、センサから測定値を収集し、それらを非保護エリア内のデータインターフェースに伝送する。
【0018】
この中央収集装置は、一方では、個々のセンサが独自のI/Oインターフェース(例えば、光電変換器)を要しない点で有利である。むしろ、中央収集装置が、例えば光電変換器を有するI/Oインターフェースを含み、且つ、光導波路に接続されていれば、十分である。
【0019】
中央収集装置は、他方では、中央収集装置から動作に必要とされる電気エネルギーを個々のセンサに供給することによりセンサへの給電を簡略化することができる点で有利である。冒頭に記載の先行技術とは異なり、個々のセンサは頻繁に交換せねばならないバッテリを有する必要は最早ない。
【0020】
既に上で簡単に触れたように、保護エリア内の個々のセンサは、好ましくは、電気エネルギーで動作し、ここで、動作に必要な電気エネルギーは収集装置により供給され得る。収集装置は今度は伝送システムから動作に必要な電気エネルギーを得ることができ、したがって、伝送システムは2つの機能を有する。伝送システムは、一方では、一方の非保護エリア内のデータインターフェースと他方の保護エリア内の収集装置との間でデータを伝送する役割を果たす。伝送システムは、他方では、電力を非保護エリアから保護エリア内の収集装置へと伝送する役割も果たすので、収集装置はその後に動作に必要な電力を個々のセンサに供給できる。
【0021】
対照的に、本発明の別の実施形態では、センサを動作させるために必要な電気エネルギーは伝送システムから収集装置へと送られない。代わりに、電源(例えば、バッテリ)が保護エリア内に配置され得、これはセンサを動作させるために必要な電気エネルギーを収集装置に供給し、これにより、収集装置はその後に個々のセンサにエネルギーを伝送する。保護エリア内のこの電源は、特に、IEC/EN 60079-11 - Part 11、IEC/EN 60079-25 - Part 25、及び、IEC/EN 60079-14 - Part 14といった技術標準に標準化されるように、防爆を保証するために本質的に安全であることが好ましい。
【0022】
既に上で簡単に触れたように、一方の保護エリア内の収集装置と他方の非保護エリア内のデータインターフェースとの間のデータ伝送のための伝送システムは光導波路を有し得る。光導波路の使用は電位分離も可能とする。
【0023】
しかし、この代わりに、一方での高電圧である保護エリアと他方での接地電位である非保護エリアとの間の必要な電位分離を提供するために伝送システムが完全にワイヤレス式に動作することも可能である。例えば、伝送システムは、僅か数例のみを挙げれば、誘導結合、共振誘導結合、又は容量結合を用い得る。
【0024】
そして、伝送システムは以下の部品を有し得る。
・誘導結合のための送信コイル、
・AC電圧信号で送信コイルを駆動するためのオシレータ、
・送信コイルに結合された送信機側共振回路、
・送信コイルとの誘導結合のための受信コイル、
・受信コイルに結合された受信機側共振回路、及び/又は、
・受信コイルに結合された信号を整流するための整流器。
【0025】
したがって、伝送システムは、ワイヤレス電力伝送及びワイヤレス情報伝送の両方を提供し得る。しかし、この代わりに、センサの測定データが有線で伝送され、伝送システムがワイヤレス電力伝送の役割を果たすだけであることも可能である。さらに、この代わりに、センサを動作させるために必要なエネルギーが有線で伝送され、伝送システムがセンサデータをワイヤレス式に伝送するだけであることも可能である。
【0026】
本発明の好ましい実施形態では、コーティング装置はコーティングロボット(例えば、塗装ロボット)を含み、これは通常は近位ロボットアーム(『アーム1』)及び遠位ロボットアーム(『アーム2』)を有する直列ロボット運動学を含む。
【0027】
本発明が塗布対象のコーティング剤について塗料に限られるわけではなく、接着剤、絶縁剤、封止剤などの他種のコーティング剤も包含することは言及されるべきだろう。
【0028】
さらに、本発明がコーティング対象の部品について自動車車体部品に限られるわけではなく、本発明により他種の部品のコーティングも可能であることは言及されるべきだろう。
【0029】
上述のコーティングロボットでは、絶縁セクションが一方の保護エリアと他方の非保護エリアとの間で遠位ロボットアームに位置してもよい。例えば、こうした絶縁セクションはプラスチック製の隔壁として形成され得る。
【0030】
さらに、伝送システムが完全に遠位ロボットアーム内に又は部分的に遠位ロボットアーム内に配置され得ることは言及されるべきだろう。例えば、上述の部品(送信コイル、オシレータ、送信機側共振回路、受信機側共振回路、受信機コイル、整流器)は完全に遠位ロボットアーム内に又は部分的に遠位ロボットアーム内に配置され得る。
【0031】
さらに、静電的コーティング剤帯電のためのコーティング装置がコーティングロボットの近位ロボットアーム内に好ましくは配置される高電圧カスケードを含んでもよいことは言及されるべきだろう。
【0032】
さらに、本発明の範囲内で、振動センサなどの少なくとも1つのセンサがコーティング装置の非保護エリア内に配置されることも可能である。
【0033】
センサについて、本発明の範囲内で種々の可能性が存在する。既に上で簡単に触れたように、センサは圧力センサ又は速度センサであってもよい。しかし、僅か数例のみを挙げれば、センサが、フローセンサ、力センサ、加速度センサ、振動センサ、温度センサであってもよい可能性もある。
【0034】
さらに、既に上で簡単に触れたように、コーティング装置は外部データ接続を可能とするための非保護エリア内にデータインターフェースを含む。例えば、このデータインターフェースは以下のインターフェース型の少なくとも1つを提供してもよい。
・インターネットインターフェース、
・ブルートゥース(登録商標)インターフェース、
・USBインターフェース、
・IOリンク、
・光導波路インターフェース、
・特に測定温度値の伝送のための、アナログインターフェース、
・デジタルインターフェース、
・イーサネットベースフィールドバスシステム、例えば、EtherCAT、Sercos III、Profinet。
【0035】
さらに、収集装置が個々のセンサとデジタル式に通信し得ることは言及されるべきだろう。
【0036】
さらに、本発明の範囲内で、データインターフェースのための電源がコーティング装置の非保護エリア内に配置され、この電源がより具体的には防爆についての種々の技術標準を参照して既に上で説明したように防爆を保証するために設計され得ることも可能である。
【0037】
さらに、コーティング剤を調量し且つ動作中に特定の入口圧力及び特定の出口圧力を有する調量ポンプをコーティング装置が有し得ることも言及されるべきだろう。この場合、センサが調量ポンプの入口圧力及び/又は出口圧力を測定する状態で調量ポンプは保護エリア内に配置され得る。さらに、コーティング剤温度を、好ましくは調量ポンプ上又は内で、測定する温度センサも提供され得る。
【0038】
本発明の他の有利なさらなる実施形態が、従属請求項に示され、また、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施形態の記載とともにより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明に係る塗装ロボットの透視図を示す。
図2】ロボットアームに種々の部品を有する図1の塗装ロボットの模式図を示す。
図3図2の修正例を示す。
図4】ワイヤレス伝送システムを有する図2のさらなる変形例を示す。
図5図4のワイヤレス伝送システムの変形例の模式図を示す。
図6A】圧力測定モジュールを有する調量ポンプの斜視図を示す。
図6B図6Aの調量ポンプの圧力測定モジュールの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下では、図1及び2に示されるような、本発明に係る塗装ロボット1の実施形態をまず記載する。
【0041】
塗装ロボット1は、大部分が従来通りの構造を有し、ロボット基部2、枢動可能ロボット部3、近位ロボットアーム4(『アーム1』)、遠位ロボットアーム5(『アーム2』)、及び多軸ロボットハンド軸6を有する直列ロボット運動学を含み、ここで、静電的コーティング剤帯電をともなう回転噴霧器7がロボットハンド軸6上に取り付けられている。
【0042】
静電的コーティング剤帯電のため、塗装ロボット1のあるエリアは動作中に高電圧電位にある。図2は、こうした保護エリア8を示し、これは動作中に高電圧電位にあり且つ実質的に遠位ロボットアーム5、ロボットハンド軸6、及び回転噴霧器7にわたり延在する。
【0043】
さらに、塗装ロボット1は、動作中でも電気接地電位にあり、そのため、帯電していないエリアを有する。図2は、こうした非保護エリア9を示し、これは接地電位にあり且つ近位ロボットアーム4、枢動可能ロボット部3、及びロボット基部2を本質的に含む。
【0044】
保護エリア8には、複数のセンサ10、11、12、13が存在し、これらは、例えば、数例を挙げれば、回転速度センサ、圧力センサ、フローセンサ、又は温度センサであってもよい。ここで、センサ10-13が電気的に動作し動作に必要な電気エネルギーを保護エリア8内に配置された中央収集装置14から受け取ることは言及されるべきだろう。
【0045】
さらに、例えば電池を含んでもよい本質的に安全な電源15が保護エリア8内に位置する。本質的に安全な電源15は中央収集装置14に電力を供給し、これが次にセンサ10-13に動作に必要な電力を供給する。このため個々のセンサ10-13が頻繁に交換せねばならないバッテリの形態の独自の電源を要しない点でこれは有利である。
【0046】
塗装ロボット1の非保護エリア9には、光導波路17を介して収集装置14に接続されるデータインターフェース16(I/Oコンバータ)が存在する。そして、収集装置14及びデータインターフェース16は、それぞれ、光導波路17を介したデータ送信を可能とするための光電変換器を備える。
【0047】
動作中、収集装置14は、センサ10-13からセンサデータを収集し、それを光導波路17を介してデータインターフェース16へと集約的に伝送する。
【0048】
データインターフェース16は温度データを伝送するためにアナログ及び/又はデジタルインターフェース(例えば、イーサーネットバス、ブルートゥース(登録商標)、IOリンク、アナログインターフェースAI-T、AI、AI/AO、デジタルインターフェースDI)などの図示したインターフェース型を介した外部データ接続を可能とする。
【0049】
さらにインターフェース16は、振動センサ18及び本質的に安全な電源19を含んでもよい。
【0050】
図3図2に係る実施形態の修正例を示すが、繰り返しを避けるために、上述の記載を参照し、対応する細部には同じ符号が用いられる。
【0051】
この実施形態の特別な特徴は、図2で示した本質的に安全な電源15が保護エリア8内にないことである。代わりに、非保護エリア9内の本質的に安全な電源19が電力ライン20を介して収集装置14に接続されている。そのため、収集装置14は電力ライン20を介して本質的に安全な電源19からセンサ10-13を動作させるために必要な電気エネルギーを受け取る。
【0052】
図4図2及び3に係る実施形態のさらなる変形例を示すが、繰り返しを避けるために、上述の記載を参照し、対応する細部には同じ符号が用いられる。
【0053】
この実施形態の特定の特徴は、データインターフェース16が誘導結合を有する伝送システム21により収集装置14に接続されていることである。伝送システム21は誘導結合されている送信コイル22及び受信コイル23を含む。
【0054】
一態様では、収集装置14がセンサ10-13に動作に必要な電力を供給できるように、電力がデータインターフェース16から収集装置14へと伝送されることを伝送システム21は可能とする。
【0055】
他方では、伝送システム21は、データ信号を高周波信号へと変調することによりデータインターフェース16と収集装置14との間の双方向データ送信も可能とする。この方法で、収集装置14はセンサデータをデータインターフェース16へと伝送できる。
【0056】
図1-4について、静電的コーティング帯電をともなわない修正例も可能であることは言及されるべきだろう。この場合、保護エリア8は防爆エリアであり、一方、非保護エリア9は防爆ではない。
【0057】
さらに、保護エリア8が高電圧下にあり且つ防爆であり、一方、非保護エリア9が接地電位にあり且つ防爆を有しないことも可能である。
【0058】
図5図4の伝送システム21の修正例を示すが、繰り返しを避けるために、上述の記載を参照し、対応する細部には同じ符号が用いられる。
【0059】
ここで特別な特徴は、送信コイル22が送信機側共振回路24に誘導結合されており、一方、受信コイル23が受信機側共振回路25に誘導結合されていることである。
【0060】
さらに、図示されているように、送信コイル22はオシレータ26により駆動され、一方、受信コイル23は整流器27に接続されている。
【0061】
したがって、この実施形態では、伝送システム21は共振誘導結合で動作する。
【0062】
図6A及び6Bは保護エリア8内に配置され且つ塗布対象の塗料を調量する調量ポンプ28の斜視図を示す。
【0063】
圧力測定モジュール29が調量ポンプ28に取り付けられており、当該モジュールは調量ポンプ28の入口及び出口での圧力を測定するための圧力センサを備える。
【0064】
本発明は上述の好ましい実施形態に限定されるわけではない。むしろ、本発明の思想を用いた無数の修正例及び変形例が可能であり、これらも本発明の権利範囲に含まれる。特に、本発明は、従属請求項の主題及び特徴について、それらが参照する請求項とは独立して、特に、主請求項の特徴なしで、権利保護を請求する。したがって、本発明は互いに独立して権利保護を享受する本発明の異なる態様を含む。
【0065】
[付記]
[付記1]
コーティング剤で部品をコーティングするためのコーティング装置(1)、特に、塗料で自動車車体部品を塗装するための塗装ロボット(1)であって、
a)防爆である及び/又は動作中に高電圧下にある保護エリア(8)、
b)防爆でない及び/又は動作中に接地電位にある非保護エリア(9)、
c)前記保護エリア(8)内に配置されている、前記コーティング装置(1)のプロセス変数を測定するためのいくつかのセンサ(10-13)、
d)前記非保護エリア(9)内に配置されている、外部データ通信のためのデータインターフェース(16)、及び、
e)一方の前記保護エリア(8)内の前記センサ(10-13)と他方の前記非保護エリア(9)内の前記データインターフェース(16)との間でデータを伝送するための伝送システム(17、21)、
を有し、
f)f1)前記保護エリア(8)内に配置され、
f2)一方では前記センサ(10-13)に接続されて前記センサ(10-13)から前記プロセス変数の測定値を受信し、且つ、
f3)他方では前記センサ(10-13)の前記測定値を前記データインターフェース(16)へと伝送するために前記伝送システム(17、21)に接続されている、
収集装置(14)を有することを特徴とする、
コーティング装置(1)。
【0066】
[付記2]
a)前記センサ(10-13)は電気エネルギーで動作し、
b)前記センサ(10-13)は前記収集装置(14)により動作に必要な電気エネルギーを供給され、及び、
c)前記伝送システム(21)は、前記データを伝送することに加え、前記収集装置(14)が動作に必要な電気エネルギーを前記センサ(10-13)に供給できるように、前記センサ(10-13)を動作させるために必要な電気エネルギーを前記収集装置(14)に供給しもする、
付記1に記載のコーティング装置(1)。
【0067】
[付記3]
a)前記センサ(10-13)は電気エネルギーで動作し、
b)前記センサ(10-13)は、前記収集装置(14)により、特に、光電流発生装置、機械式圧縮空気生成装置、アキュムレータ、バッテリを有する自立型電源としての、特に、太陽電池を有する自立型電源としての前記収集装置(14)により、動作に必要な電気エネルギーを供給され、及び、
c)電源(15)が、特に、バッテリとして、前記保護エリア(8)に配置され、
c1)前記保護エリア(8)内の前記電源(15)は前記収集装置(14)を介して前記センサ(10-13)に動作に必要な電気エネルギーを供給し、且つ、
c2)前記保護エリア(8)内の前記電源(15)は、特に、IEC/EN 60079-11 - Part 11、IEC/EN 60079-25 - Part 25、及び/又は、IEC/EN 60079-14 - Part 14といった技術標準に従い、防爆を保証するために本質的に安全である、
付記1に記載のコーティング装置(1)。
【0068】
[付記4]
前記伝送システム(17、21)は、前記非保護エリア(9)内の前記データインターフェース(16)を前記保護エリア(8)内の前記収集装置(14)に接続し、これにより、前記データインターフェース(16)と前記収集装置(14)との間の電位分離に影響するための、少なくとも1つの光導波路を含み、又は、
付記1から3のいずれか1つに記載のコーティング装置(1)。
【0069】
[付記5]
前記伝送システム(17、21)は、前記データインターフェース(16)と前記収集装置(14)との間の電位分離に影響するために、特に、
a)誘導結合、
b)共振誘導結合、又は、
c)容量結合、
により影響するために、ワイヤレス式で動作する、
付記1から3のいずれか1つに記載のコーティング装置(1)。
【0070】
[付記6]
前記伝送システム(17、21)は、
a)誘導結合のための送信コイル(22)、
b)AC電圧信号で送信コイルを駆動するためのオシレータ(26)、
c)送信コイル(22)に結合された送信機側共振回路(24)、
d)送信コイル(22)との誘導結合のための受信コイル(23)、
e)受信コイル(23)に結合された受信機側共振回路(25)、及び/又は、
f)受信コイル(23)に結合された信号を整流するための整流器(27)、
といった部品を含む、
付記5に記載のコーティング装置(1)。
【0071】
[付記7]
a)前記コーティング装置(1)は近位ロボットアーム(4)及び遠位ロボットアーム(5)を有するコーティングロボット(1)を備え、
b)前記保護エリア(8)は前記遠位ロボットアーム(5)内に少なくとも部分的に配置され、及び、
c)前記非保護エリア(9)は前記近位ロボットアーム(4)内に少なくとも部分的に配置される、
付記1から6のいずれか1つに記載のコーティング装置(1)。
【0072】
[付記8]
a)特にプラスチック製隔壁としての絶縁セクションが前記保護エリア(8)と前記非保護エリア(9)との間で前記遠位ロボットアーム(5)に配置され、及び/又は、
b)前記伝送システム(17、21)は、前記遠位ロボットアーム(5)内に少なくとも部分的に配置され、特に、
b1)前記送信コイル(22)、
b2)前記オシレータ(26)、
b3)前記送信機側共振回路(24)、
b4)前記受信機側共振回路(25)、
b5)前記受信コイル(23)、及び/又は、
b6)前記整流器(27)、
といった部品をともない、
c)静電的コーティング剤帯電のための前記コーティング装置(1)は前記近位ロボットアーム内に好ましくは配置される高電圧カスケードを含み、及び/又は、
d)センサ(18)、特に、振動センサが前記非保護エリア(9)内に配置される、
付記7に記載のコーティング装置(1)。
【0073】
[付記9]
前記センサ(10-13)は、
a)特に前記コーティング剤を調量する調量ポンプ上にある、圧力センサ、
b)フローセンサ、
c)速度センサ、
d)力センサ、
e)加速度センサ、
f)振動センサ、
g)温度センサ、
といったセンサ(10-13)の少なくとも1つを含む、
付記1から8のいずれか1つに記載のコーティング装置(1)。
【0074】
[付記10]
前記データインターフェース(16)は、
a)イーサネットインターフェース、
b)ブルートゥース(登録商標)インターフェース、
c)USBインターフェース、
d)IOリンク、
e)光導波路インターフェース、
f)特に測定温度値の伝送のための、アナログインターフェース、
g)デジタルインターフェース、
h)イーサネットベースフィールドバスシステム、
i)アナログイン/アウトインターフェース、
j)デジタルイン/アウトインターフェース、
といったインターフェース型の少なくとも1つを提供する、
付記1から9のいずれか1つに記載のコーティング装置(1)。
【0075】
[付記11]
a)前記収集装置(14)は個々の前記センサ(10-13)とデジタル式に通信し、及び/又は、
b)前記データインターフェース(16)のための電源(19)が前記非保護エリア(9)内に配置され、前記非保護エリア(9)内の前記電源(19)は、特に、IEC/EN 60079-11 - Part 11、IEC/EN 60079-25 - Part 25、及び/又は、IEC/EN 60079-14 - Part 14といった技術標準に従い、防爆を保証するために本質的に安全である、
付記1から10のいずれか1つに記載のコーティング装置(1)。
【0076】
[付記12]
a)前記コーティング装置(1)は、前記コーティング剤を調量し且つ動作中に入口圧力及び出口圧力を有する調量ポンプ(28)を含み、
b)前記調量ポンプ(28)は前記保護エリア(8)内に配置され、
c)前記センサ(10-13)のひとつが前記調量ポンプ(28)の前記出口圧力を測定する圧力センサであり、
d)前記センサ(10-13)のひとつが前記調量ポンプ(28)の前記入口圧力を測定する圧力センサであり、
e)任意で、前記センサ(10-13)のひとつが、好ましくは前記調量ポンプ(28)上又は内にある、コーティング剤温度を測定する温度センサである、
付記1から11のいずれか1つに記載のコーティング装置(1)。
【符号の説明】
【0077】
1 塗装ロボット
2 ロボット基部
3 枢動可能ロボット部
4 近位ロボットアーム(『アーム1』)
5 遠位ロボットアーム(『アーム2』)
6 ロボットハンド軸
7 回転噴霧器
8 『アーム2』内の保護エリア
9 『アーム1』内の非保護エリア
10-13 センサ
14 収集装置
15 保護エリア(『アーム2』)内の本質的に安全な電源
16 データインターフェース
17 収集装置とデータインターフェースとの間の光導波路
18 非保護エリア内の振動センサ
19 非保護エリア(『アーム1』)内の本質的に安全な電源
20 非保護エリア内の本質的に安全な電源から保護エリア内の収集装置への電力ライン
21 非保護エリア内の本質的に安全な電源から保護エリア内の収集装置への電力電送のための伝送システム
22 送信コイル
23 受信コイル
24 送信機側共振回路
25 受信機側共振回路
26 オシレータ
27 整流器
28 調量ポンプ
29 調量ポンプの入力及び出力における圧力センサを有する圧力測定モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
【国際調査報告】